JP2002354753A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JP2002354753A JP2001162164A JP2001162164A JP2002354753A JP 2002354753 A JP2002354753 A JP 2002354753A JP 2001162164 A JP2001162164 A JP 2001162164A JP 2001162164 A JP2001162164 A JP 2001162164A JP 2002354753 A JP2002354753 A JP 2002354753A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステータ、コイルの冷却用通路の形成を容易
にする。 【解決手段】 ステータコア5Aが複数に分割される分
割コイル型ステータ5の内側に内側ロータ7が、外側に
外側ロータ9が同心円上に回転自由に配置される回転電
機において、前記外側ロータ9の端部の少なくとも一方
の外周部とケース3の内側との間に介装される軸受65
と、前記分割コイル型ステータ5を前記外側ロータ9の
一方の端部側で前記ケース3に固定して支持すると共
に、ステータ5およびコイル21を冷却する冷却用通路
35と、該冷却用通路35とケース3外部とを連通する
出入口37、39とを有するステータ支持部材19と、
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開2000−014086号に、ステ
ータコアを複数に分割した分割コイル型ステータの内側
に内側ロータを、外側に外側ロータを同心円上に回転自
由に配置した同軸3層構造の回転電機がある。
【0003】この種の回転電機は、内側ロータ、外側ロ
ータを別々にモータ、発電機として運転することが可能
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この同
軸3層構造の回転電機にあっては、外側ロータをステー
タの端部にて軸受によって支持しており、ステータおよ
びコイルを外側ロータが覆うようになっているため、レ
イアウト上、これらを冷却するための冷却用通路の形成
が困難であった。また、ステータの配線が容易ではなか
った。
【0005】この発明は、このような問題点を解決する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ステータ
コアが複数に分割される分割コイル型ステータの内側に
内側ロータが、外側に外側ロータが同心円上に回転自由
に配置される回転電機において、前記外側ロータの端部
の少なくとも一方の外周部とケースの内側との間に介装
される軸受と、前記分割コイル型ステータを前記外側ロ
ータの一方の端部側で前記ケースに固定して支持すると
共に、ステータおよびコイルを冷却する冷却用通路と、
該冷却用通路とケース外部とを連通する出入口とを有す
るステータ支持部材と、を備える。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、前記
ステータ支持部材は、ステータコアの位置決め部材と、
位置決め部材とでステータコアを挟持する挟持部材と、
これらをケースに固定する固定部材とを有し、前記冷却
用通路はこれら各部材を連絡して形成する。
【0008】第3の発明は、第2の発明において、前記
位置決め部材および固定部材は、配線用の通路を有す
る。
【0009】第4の発明は、第1の発明において、前記
軸受は、ニードル軸受と動圧軸受とを備える。
【0010】第5の発明は、第4の発明において、前記
ニードル軸受は外側ロータの回転速度が低速のときに作
用する一方、前記動圧軸受は外側ロータの回転速度が高
速のときに外側ロータを浮遊して、ニードル軸受の負荷
を無くすようになっている。
【0011】第6の発明は、第1の発明において、前記
軸受へオイルを導入すると共に、軸受を通過したオイル
を前記外側ロータの一方の端部側から他方の端部側へ導
くオイル通路を備える。
【0012】第7の発明は、第6の発明において、前記
オイル通路は、軸受を通過したオイルを外側ロータの外
周部に導き、外周部を冷却した後、ドレン孔に導くよう
になっている。
【0013】第8の発明は、第7の発明において、前記
オイル通路は、外側ロータの外周部に形成した螺旋状溝
を有する。
【0014】第9の発明は、第6の発明において、前記
オイル通路は、前記外側ロータの一方の端部側でラビリ
ンスによってシールされる。
【0015】
【発明の効果】第1の発明によれば、ステータ、コイル
を冷却するための冷却用通路の形成が容易になる。
【0016】第2の発明によれば、ステータ、コイルの
冷却を的確に行え、ステータ、コイル、ステータ支持部
材および周囲のロータ等を適正温度に保つことができ
る。
【0017】第3の発明によれば、冷却用通路の形成と
共に、ステータの配線を容易に行うことができ、したが
って組み付け時の作業性が向上する。
【0018】第4、第5の発明によれば、ニードル軸受
と動圧軸受との併用によって、外側ロータの高速回転時
にも、適切に支持することができる。
【0019】第6〜第9の発明によれば、軸受を通過し
たオイルを外側ロータの外周部のオイル通路に導き、外
側ロータの外周部を冷却するので、外側ロータの磁石の
減磁を防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1は回転電機の断面図を示しており、回
転電機1のケース3内には、ステータ5と第1、第2ロ
ータ7、9とを備えている。第1ロータ7はステータ5
の内側に、第2ロータ9はステータ5の外側にそれぞれ
同心円に配置された三層構造となっている。
【0022】第1ロータ7は、ケース3の中心に配置さ
れた第1回転軸11に装着される。第1回転軸11の一
方は後述するロータディスク13に装着されたフロント
ベアリング15によって、他方は後述する固定部材27
に装着されたニードルベアリング等のリヤベアリング1
7によって回転自在に両端支持される。
【0023】ステータ5は、分割された複数のステータ
コア5Aが周方向に所定の間隔で配置される分割コイル
型ステータに形成され、ステータ支持部材19によって
支持される。ステータコア5Aにはコイル21が巻き付
けられる。
【0024】ステータ支持部材19は、ステータコア5
Aの位置決め部材23、位置決め部材23とでステータ
コア5Aを挟持する挟持部材25、およびこれらをケー
ス3に固定する固定部材27等から構成される。
【0025】位置決め部材23には、図2、図3に示す
ように周方向に所定の間隔をおいて、リヤ側の基部プレ
ート23Aからフロント側の挟持部材25へ向けて、ス
テータコア5Aを位置決めする複数の位置決めガイド2
3Bが延設され、ステータコア5Aの所定の間隔が確保
される。
【0026】ステータコア5Aは、位置決めガイド23
Bの間に圧入嵌合される。各部材23、25、27は、
非磁性体で、アルミ等の熱伝導性のよい材質で作られて
いる。
【0027】ステータコア5Aを組み付けた状態で、位
置決め部材23、挟持部材25は、リヤ側の固定部材2
7に、位置決め部材23と固定部材27との間にシール
用のセパレートプレート29を介在して、固定部材27
から複数の組付ボルト31によって一体に組み付けら
れ、固定部材27が複数の固定ボルト33によってケー
ス3に固定支持される。
【0028】固定部材27に冷却媒体(冷却水等)を導
く冷却用通路35の出入口37、39が形成されると共
に、固定部材27、位置決め部材23、挟持部材25に
それぞれ冷却用通路35が形成される。
【0029】図2、図3に示すように位置決め部材23
には、組付ボルト穴41およびその径外方位置に冷却用
通路35Aが基部プレート23Aから位置決めガイド2
3Bを貫通して形成され、組付ボルト穴41は組付ボル
ト31の周囲が冷却用通路35Bに形成される。
【0030】基部プレート23Aのリヤ側の側面には、
ステータ5の配線を取り出すための配線用溝43が径外
方向から径内方向途中に形成される。
【0031】図4、図5に示すように固定部材27に
は、冷却用通路35の出入口37、39が位置決め部材
23の冷却用通路35Aに対応する位置に開口形成され
ると共に、フロント側の側面に位置決め部材23の隣り
合う2つの冷却用通路35Aを連絡する連絡溝35C
(出入口37、39は除く)および位置決め部材23の
隣り合う2つの冷却用通路35Bを連絡する連絡溝35
D(連絡溝35Cの互い違いの位置)が形成される。
【0032】また、位置決め部材23の配線用溝43に
つながる配線用穴45が形成される。
【0033】図6に示すように挟持部材25には、組付
ボルトネジ穴47が形成されると共に、リヤ側の側面に
位置決め部材23の冷却用通路35Aおよびその径内方
位置の冷却用通路35Bを連絡する連絡溝35Eが形成
される。
【0034】セパレートプレート29には、図7に示す
ように各通路35A、35B、配線用穴45等に対応す
る穴49、51、53等が設けられる。
【0035】図示しないポンプから固定部材27の冷却
用通路35の入口37に供給された冷却媒体は、図1〜
図6のように位置決め部材23の冷却用通路35A(第
1の通路)を通り、挟持部材25の連絡溝35E(第1
の連絡溝)を介して位置決め部材23の冷却用通路35
B(第1の通路)を通り、固定部材27の連絡溝35D
(第1の連絡溝)に導かれる。この連絡溝35Dの冷却
媒体は、位置決め部材23の冷却用通路35B(第2の
通路)を通り、挟持部材25の連絡溝35E(第2の連
絡溝)を介して位置決め部材23の冷却用通路35A
(第2の通路)を通り、固定部材27の連絡溝35C
(第1の連絡溝)に導かれる。このように順に流れた冷
却媒体は、最終的に位置決め部材23の第12の冷却用
通路35Aから固定部材27の冷却用通路35の出口3
9に導かれ、排出される。冷却媒体の流れを分かりやす
くするため、図4に冷却媒体の流れを矢印等により示し
てある。これによって、コイル21から発生する熱で高
温化されるステータ5部分が冷却される。なお、本実施
の形態では、連絡溝35Eを挟持部材25のリヤ側の側
面に設けたが、位置決め部材23の位置決めガイド23
Bのフロント側の側面に設けても良い。
【0036】また、ステータ5の配線46は、位置決め
部材23の配線用溝43を通して、固定部材27の配線
用穴45より取り出される。
【0037】第2ロータ9には、フロント側の端部にロ
ータディスク13が取り付けられ、ロータディスク13
のボス部55がケース3に装着されたフロントベアリン
グ57を介して回転自在に支持される。ボス部55の第
1ロータ7側には、第1回転軸11を支持するフロント
ベアリング15ならびにステータ支持部材19の挟持部
材25を支持するフロントステータベアリング59が装
着される。
【0038】ボス部55の内周には、第2回転軸61が
スプライン嵌合によって一体に結合され、一対のベアリ
ング63によってケース3に回転自在に支持される。第
2回転軸61は、中空軸となっていて、内部には、第1
回転軸11のフロント側の軸端部が延長され、2重軸に
形成されている。
【0039】第2ロータ9のリヤ側の端部外周とケース
3の内側との間には、図8に示すように軸受65が介装
される。軸受65にはニードルベアリング67と動圧軸
受69とが併用され、動圧軸受69はフロント側に介装
される。
【0040】ケース3には、図示しないオイルポンプか
らの所定圧のオイルを軸受65(動圧軸受69)に供給
するオイル通路71の入口73が設けられる。ケース3
と第2ロータ9の外周部との間は、軸受65を通過した
オイルをケース3のフロント側に設けたドレン孔75に
導くオイル通路77となり、第2ロータ9の外周部に
は、第2ロータ9の回転にしたがってオイルをフロント
側に送るように螺旋状溝79が形成される。
【0041】ニードルベアリング67のリヤ側外方に
は、ケース3の内側に設けられるリング81と第2ロー
タ9のリヤ側の端面に装着されるリングプレート83と
によってラビリンスシール85が形成され、ニードルベ
アリング67に入ったオイルのリヤ側外方への逃げはシ
ールされる。
【0042】オイルは、オイル通路71の入口73より
動圧軸受69に供給され、その一部がニードルベアリン
グ67に供給され、これらを通ったオイルは、ケース3
と第2ロータ9の外周部との間のオイル通路77に導か
れ、第2ロータ9の外周部を冷却しながら、第2ロータ
9の外周部の螺旋状溝79によってフロント側に送ら
れ、ケース3のドレン孔75より排出される。
【0043】第2ロータ9は、フロント側がロータディ
スク13を介してフロントベアリング57によって支持
されると共に、リヤ側の端部外周が、第2ロータ9の回
転速度が低速のときはニードルベアリング67によって
支持され、第2ロータ9の回転速度が高速のときは、ニ
ードルベアリング67に負荷がかからないように動圧軸
受69によって浮遊支持される。
【0044】なお、ステータ5のコイル21には、図外
の制御部によって、第1、第2ロータ7、9の極数と同
数の回転磁場が発生するよう複合電流が流れるべく制御
される。
【0045】このように構成された回転電機1によれ
ば、第2ロータ9がステータ5の一方(リヤ側)の端部
まで覆うことはなく、ステータ5の一方(リヤ側)の端
部が開放された構造となるため、ステータ5部分を冷却
するための冷却用通路35の形成が容易になる。
【0046】したがって、ステータ5部分を的確に冷却
でき、ステータ5(ステータコア5A)、コイル21、
ステータ支持部材19および周囲の第1、第2ロータ
7、9等を適正温度に保つことができる。
【0047】また、ステータ5の一方(リヤ側)の端部
が開放された構造となるため、冷却用通路35の形成と
共に、ステータ5の配線を容易に行うことができ、した
がって組み付け時の作業性が向上する。
【0048】また、第2ロータ9の端部外周を軸受65
によって支持するが、ニードルベアリング67と動圧軸
受69とを併用するため、第2ロータ9の高速回転時に
も、適切に支持することができる。
【0049】また、軸受65を通過したオイルを第2ロ
ータ9の外周部のオイル通路77に導き、第2ロータ9
の外周部を冷却するので、第2ロータ9の磁石の減磁を
防止する。
【0050】なお、第2ロータ9のフロント側の端部外
周とケース3の内側との間にも軸受65を介装するよう
にして良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す回転電機の断面図であ
る。
【図2】位置決め部材のリヤ側の側面図である。
【図3】図3のA−A線断面図である。
【図4】固定部材のフロント側の側面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】挟持部材のリヤ側の側面図である。
【図7】セパレートプレートの平面図である。
【図8】軸受部分の断面図である。
【符号の説明】
1 回転電機 3 ケース 5 ステータ 5A ステータコア 7 第1ロータ 9 第2ロータ 19 ステータ支持部材 21 コイル 23 位置決め部材 25 挟持部材 27 固定部材 35 冷却用通路 37 入口 39 出口 43 配線用溝 45 配線用穴 57 フロントベアリング 61 第2回転軸 65 軸受 67 ニードルベアリング 69 動圧軸受 71 オイル通路 75 ドレン孔 77 オイル通路 79 螺旋状溝 85 ラビリンスシール
フロントページの続き Fターム(参考) 5H605 AA01 AA08 BB01 BB05 BB17 BB19 CC02 CC04 CC06 DD13 EB21 EB25 EB33 EC01 5H607 AA00 AA02 BB01 BB02 BB14 BB17 DD16 GG08 GG12 GG15 GG25 5H609 BB01 BB24 PP02 PP06 PP08 PP09 QQ04 QQ05 QQ11 QQ12 QQ17 QQ18 RR01 RR37 RR40 RR42 RR46

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータコアが複数に分割される分割コ
    イル型ステータの内側に内側ロータが、外側に外側ロー
    タが同心円上に回転自由に配置される回転電機におい
    て、 前記外側ロータの端部の少なくとも一方の外周部とケー
    スの内側との間に介装される軸受と、 前記分割コイル型ステータを前記外側ロータの一方の端
    部側で前記ケースに固定して支持すると共に、ステータ
    およびコイルを冷却する冷却用通路と、該冷却用通路と
    ケース外部とを連通する出入口とを有するステータ支持
    部材と、 を備えることを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 前記ステータ支持部材は、ステータコア
    の位置決め部材と、位置決め部材とでステータコアを挟
    持する挟持部材と、これらをケースに固定する固定部材
    とを有し、前記冷却用通路はこれら各部材を連絡して形
    成することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 前記位置決め部材および固定部材は、配
    線用の通路を有することを特徴とする請求項2に記載の
    回転電機。
  4. 【請求項4】 前記軸受は、ニードル軸受と動圧軸受と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 前記ニードル軸受は外側ロータの回転速
    度が低速のときに作用する一方、前記動圧軸受は外側ロ
    ータの回転速度が高速のときに外側ロータを浮遊して、
    ニードル軸受の負荷を無くすようになっていることを特
    徴とする請求項4に記載の回転電機。
  6. 【請求項6】 前記軸受へオイルを導入すると共に、軸
    受を通過したオイルを前記外側ロータの一方の端部側か
    ら他方の端部側へ導くオイル通路を備えることを特徴と
    する請求項1に記載の回転電機。
  7. 【請求項7】 前記オイル通路は、軸受を通過したオイ
    ルを外側ロータの外周部に導き、外周部を冷却した後、
    ドレン孔に導くようになっていることを特徴とする請求
    項6に記載の回転電機。
  8. 【請求項8】 前記オイル通路は、外側ロータの外周部
    に形成した螺旋状溝を有することを特徴とする請求項7
    に記載の回転電機。
  9. 【請求項9】 前記オイル通路は、前記外側ロータの一
    方の端部側でラビリンスによってシールされることを特
    徴とする請求項6に記載の回転電機。
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