JP2002354533A - 基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法 - Google Patents

基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法

Info

Publication number
JP2002354533A
JP2002354533A JP2001161396A JP2001161396A JP2002354533A JP 2002354533 A JP2002354533 A JP 2002354533A JP 2001161396 A JP2001161396 A JP 2001161396A JP 2001161396 A JP2001161396 A JP 2001161396A JP 2002354533 A JP2002354533 A JP 2002354533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rate
call
base station
radio
radio resource
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001161396A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Ubuki
博充 宇吹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001161396A priority Critical patent/JP2002354533A/ja
Publication of JP2002354533A publication Critical patent/JP2002354533A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要リソース量を確保できない場合であ
っても、呼設定が拒否される可能性を低減すること。 【解決手段】 呼設定時において、無線リソース割当て
部153は、呼設定要求メッセージよりレートセットを
取得し、この中から最大レートを検索する。最大レート
に対する必要リソース量を算出し、これに相当するリソ
ースを無線リソース155に割当てる。また、必要リソ
ース量が確保できない場合、呼に与えられているレート
セットの中から次に低いレートを取り出し、そのレート
に相当する必要無線リソース量を算出し、変復調処理部
155に割当てる。無線リソース割当て部153は、リ
ソース解放の信号を通知されると、リソース不足リスト
154からリソースを追加できる呼があるか検索し、検
索した呼に対するリソース割当てを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号分割多重接続
(CDMA;Code Division Multiple Access)方式を用
いて複数の端末装置と通信を行う基地局装置と、この基
地局装置と接続する無線ネットワーク制御装置と、これ
ら基地局装置と無線ネットワーク制御装置との間におけ
る呼設定制御方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】CDMA方式は、各ユーザが異なる拡散
コードを使用することにより、同一の周波数帯域を共有
するシステムである。このような同一周波数帯域を共有
するシステムにおいては、他ユーザからの信号はすべて
干渉源となるので、所要の通信品質を確保するために
は、干渉の総量をある値以下に抑える必要がある。例え
ば、A.M.Viterbi and A.J.Viterbi,"Erlang Capacit
y of a Power Controlled CDMA System,"IEEE J
ournal on Selected Areas in Communications,Vo
l.11,No.6,pp.892-900,Aug.1993.では、予め干渉量のし
きい値を設定しておき、新しい呼の設定を要求された場
合に、観測された干渉量がこのしきい値を越える場合、
設定を拒否する方法が示されている。
【0003】図10は、従来の端末装置、基地局装置、
無線ネットワーク制御装置の無線リソース不足時におけ
る呼設定シーケンス図である。従来における呼設定の例
を図10を用いて説明する。
【0004】ST1001において、基地局装置は、上
位装置である無線ネットワーク制御装置から呼設定要求
メッセージを受信する。ST1002において、基地局
装置は、所要の通信品質が確保できるかどうかを判断す
る。ST1003において、無線リソースの割当てに失
敗したとき、基地局装置はST1004において、呼設
定応答(失敗)を無線ネットワーク制御装置に通知す
る。なお、ST1002において、所要の通信品質が確
保できる場合は、基地局装置自身が保持する無線リソー
スの割当てを行い、無線ネットワーク制御装置に対して
呼の設定要求が成功したことを通知する。
【0005】通常、基地局装置が保持する無線リソース
は、あらかじめその基地局装置が保持するセルの半径
や、収容できる端末装置数などを想定し、必要量だけ用
意する。つまり、セル半径が小さく、基地局装置が収容
できる端末装置数も少ない場合は、比較的少量の無線リ
ソースを用意する。
【0006】CDMA移動通信システムにおいては、従
来中心となっていた音声サービスのみならず、パケット
サービスや、動画像サービス、あるいは、それらの組み
合わせなど、さまざまなサービスが想定される。これら
パケットサービスや動画像サービスなどは、音声サービ
スに比べ伝送レートなども大きくなるため、必要とする
無線リソース量は必然的に大きくなる。特に、ビットレ
ートが384kbpsなどの高速パケットサービスは、
音声サービスに比べ非常に大きな無線リソースを必要と
するため、比較的小規模の無線リソースを用意している
基地局装置にとっては、必要無線リソース量を確保でき
ない可能性が高く、呼損にならざるを得ないという問題
がある。また、比較的大規模の無線リソースを保持して
いる基地局装置にとっても、呼接続数が増加し、残無線
リソース量が少なくなってくると、高速パケットサービ
スなどの呼を受付けることができなくなる。
【0007】基地局装置自身が保持する無線リソースの
割当て処理に関しては、特開平11−41239号公報
で多元トラヒックの呼設定制御方法が紹介されている。
特開平11−41239号公報では基地局装置の利用で
きる無線リソース量が残り少なくなったときに、必要と
する無線リソース量が異なるさまざまな呼の呼損率を公
平にすることができる。
【0008】また、IMT2000で提案されている移
動通信システムでは、無線ネットワーク制御装置が基地
局装置に対して、伝送レートやコード番号などのパラメ
ータを指定して呼の設定を要求する。基地局装置は要求
されたサービス毎のレートを完全に提供することができ
る場合のみ、呼を設定するが、サービス毎に要求されて
いるレートが1つでも満足できない場合は、呼の受付け
を拒否し、コネクションは設定されないことになってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術には以下の問題がある。例えば、高速パケットサー
ビスの呼の設定要求をしたが、基地局装置が割当て可能
な無線リソース量が残り少なく、高速パケットサービス
の高レートを提供できるだけの必要無線リソース量を確
保できない場合は、無線ネットワーク制御装置に対し失
敗を通知し、呼は設定されないことになる。高速パケッ
トサービスや、マルチコールなど、多くの無線リソース
量を必要とするサービスは、基地局装置の無線リソース
量が残り少なくなってくると、呼の設定拒否が頻繁に発
生してしまうという問題がある。
【0010】また、一度の設定を拒否された端末装置
は、基地局装置の残無線リソース量を知る手段がないた
め、同じ基地局装置のセルに対して再発呼してもまた呼
の設定を拒否される可能性があり、呼を確立するまでの
制御手順を何度も繰り返すことが想定され、システムと
して非常に効率が悪い。
【0011】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、必要無線リソース量を確保できない場合であって
も、呼設定が拒否される可能性を低減することができる
基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定
制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の基地局装置は、
呼設定時において、無線リソースを割当てる無線リソー
ス割当て手段と、前記無線リソース割当て手段が割当て
た無線リソース量を記憶する第1の記憶手段と、を具備
し、前記無線リソース割当て手段は、呼設定に必要な無
線リソース量を算出し、前記第1の記憶手段における無
線リソースの割当て状態を判断し、呼設定に必要な無線
リソース量を確保することができない場合に、確保でき
る無線リソース量の範囲内で割当てを行う構成を採る。
【0013】本発明の基地局装置は、呼情報からレート
セットを取得し、前記レートセットから最大レートであ
る第1のレートを検出し、前記第1のレートに必要な無
線リソース量を算出し、前記無線リソースの割当てを行
う構成を採る。
【0014】本発明の基地局装置は、必要な無線リソー
ス量を確保できない場合に、前記レートセットの中から
次に低い第2のレートを取り出し、前記第2のレートに
必要な無線リソース量を算出し、前記無線リソースの割
当てを行い、呼を受付ける構成を採る。
【0015】これらの構成によれば、基地局装置の残り
無線リソース量が少なく、従来では呼受付拒否となるよ
うな場合でも、通信可能なレートを制限することにより
基地局装置は、呼を受付けることができるので、必要な
無線リソース量を確保できない場合であっても、呼設定
が拒否される可能性を低減することができる。
【0016】本発明の基地局装置は、無線リソース割当
てに失敗した回数をカウントするストップカウンタを具
備し、予め設定された回数に達するまで、段階的に低い
レートで割当て可能か順次判断し、前記予め設定された
回数に達した場合に、呼の受付けを行わない構成を採
る。
【0017】この構成によれば、通信を希望している端
末装置に対して、ある一定以上の通信レートを保障して
呼を接続することができる。例えば、下り384kbp
sのような高速レートを希望している端末装置の意志に
反して、15kbpsのように極端に遅いレートで呼を
接続することを防ぐことができる。
【0018】本発明の基地局装置は、必要な無線リソー
ス量に対する不足無線リソース量と呼に関する情報を記
憶する第2の記憶手段を具備し、無線リソースの追加割
当てを行った場合に、前記割当てた無線リソースに基づ
いて、前記第2の記憶手段に記憶された情報を更新する
構成を採る。
【0019】この構成によれば、無線リソース量が不足
している呼に関する情報を一括管理することができるた
め、レート制限の解除を容易にすることができる。
【0020】本発明の基地局装置は、無線リソースに空
きが発生した場合に、レートが制限されている呼に対し
無線リソースの追加割当てを行い、レート制限を段階的
に解除する構成を採る。
【0021】本発明の基地局装置は、レートが制限され
ている呼が複数ある場合に、優先度の高い呼から順に無
線リソースの追加割当てを行う構成を採る。
【0022】本発明の基地局装置は、レートが制限され
ている呼が複数ある場合に、最も無線リソース追加量の
小さい呼から優先的に無線リソースの追加割当てを行う
構成を採る。
【0023】本発明の基地局装置は、レートが制限され
ている呼が複数ある場合に、サービス品質が高い呼から
優先的に無線リソースの追加割当てを行う構成を採る。
【0024】これらの構成によれば、呼受付時に通信可
能なレートを制限されていた呼は、無線リソースを追加
することによりレートの制限を段階的にはずすことがで
き、また、レート制限をはずす呼を選択する場合に、基
地局装置が保持する全ての呼に対して均等に無線リソー
スの配分を行うことができる。
【0025】本発明の無線ネットワーク制御装置は、基
地局装置が応答した制限レート情報に基づいて、呼設定
時に使用するレートセットを設定するレートセット設定
手段と、与えられたレートセットの中から一定時間毎に
ユーザ信号のレートを決定するレート決定手段と、を具
備する構成を採る。
【0026】この構成によれば、可変レートサービスで
あるパケットチャネルに注目し、使用可能なレートでパ
ケットチャネルを提供することができ、無線リソース量
に応じたサービスを行うことができる。
【0027】本発明の無線ネットワーク制御装置は、端
末装置が基地局装置間ハンドオーバ状態に遷移した場合
に、基地局装置に対して、制限したレートセット情報を
通知する構成を採る。
【0028】この構成によれば、端末装置が2つ以上の
基地局装置から同時に無線信号を受信するダイバーシチ
ハンドオーバに遷移するときでも、無線ネットワーク制
御装置が無線ブランチ追加元の基地局装置に対しレート
セットの制限を通知するため、全装置間で一致したレー
トセットを用いて通信を行うことができ、レートセット
の差異によるデータ破棄などの障害の発生を防ぐことが
できる。
【0029】本発明の呼設定制御方法は、呼設定時にお
いて、基地局装置の無線リソース量が不足している場合
に、割当て可能な無線リソース量の範囲内で呼を受付
け、制限されたレートによって通信を開始するようにし
た。
【0030】この方法によれば、基地局装置の残無線リ
ソース量が少なく、従来では呼受付拒否となるような場
合でも、通信可能なレートを制限することにより基地局
装置は、呼を受付けることができる。
【0031】本発明の呼設定制御方法は、基地局装置の
無線リソースに空きが発生した場合に、レートが制限さ
れている呼に対して、無線リソースの追加割当てを行
い、レート制限を段階的に解除するようにした。
【0032】この方法によれば、呼受付時に通信可能な
レートを制限されていた呼は、無線リソースを追加する
ことによりレートの制限を段階的にはずすことができ
る。
【0033】本発明の呼設定制御方法は、端末装置が基
地局装置間ハンドオーバ状態に遷移した場合に、基地局
装置に対して、制限したレートセット情報を通知するよ
うにした。
【0034】この方法によれば、端末装置が2つ以上の
基地局装置から同時に無線信号を受信するダイバーシチ
ハンドオーバに遷移するときでも、無線ネットワーク制
御装置が無線ブランチ追加元の基地局装置に対しレート
セットの制約を通知するため、全装置間で一致したレー
トセットを用いて通信を行うことができ、レートセット
の差異によるデータ破棄などの障害の発生を防ぐことが
できる。
【0035】本発明の呼設定制御方法は、基地局装置
が、呼設定時に割当て可能な無線リソース量の範囲内で
呼を受付け、無線ネットワーク制御装置が、呼設定時に
基地局装置が応答した制限レート情報に基づいて、呼設
定時に使用するレートセットを設定するようにした。
【0036】この方法によれば、基地局装置の残無線リ
ソース量が少なく、従来では呼受付拒否となるような場
合でも、通信可能なレートに制限を持たせることにより
基地局装置は、呼を受付けることができる。
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、呼設定時に基地
局装置の無線リソース量が不足している場合、割当て可
能な無線リソース量の範囲内で提供できるレートによっ
て呼を受付け、制限されたレートによって通信を開始す
ることである。
【0037】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0038】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る基地局装置および無線ネットワーク制御装
置の構成を示すブロック図である。
【0039】図1において、無線ネットワーク制御装置
100は、基地局装置の上位装置にあたり、少なくとも
1つ以上の基地局装置150を接続している。また、呼
が発生した場合に基地局装置150に対して呼の設定要
求を行う。無線ネットワーク制御装置100は、メッセ
ージ処理部101と、呼情報設定部102と、レート決
定部105とを備え、呼情報設定部102は、レートセ
ット設定部103と、コード設定部104などを備えて
いる。
【0040】メッセージ処理部101は、呼情報設定部
102から受信したいくつかのパラメータを呼設定要求
メッセージ等のプロトコルで規定されているメッセージ
に格納し、メッセージ処理部151へ送信する。またメ
ッセージ処理部101は、基地局装置150から送信さ
れたメッセージを受信し、呼設定要求が成功したのかど
うか判断する。受信したメッセージの中に、後述する無
線リソース割当て部153が決定した通信可能レートの
情報が含まれていた場合、基地局装置が通信レートを制
限して呼を受け付けたことを認識する。メッセージ処理
部101は、レートセット設定部103と変復調処理部
155に対して同時に通信可能レートを出力し、変復調
処理部155は、送受信RF処理部156を介して図示
せぬ端末装置に対しても通信可能レートを出力する。こ
れにより、無線ネットワーク制御装置100、基地局装
置150、端末装置の間で制限したレートでの通信を実
現する。メッセージ処理部101は、通信可能レートを
通知するときに、レートセット設定部103と変復調処
理部155に対して同時にシステム時刻を通知し、変復
調処理部155は、送受信RF処理部156を介して図
示せぬ端末装置に対して、システム時刻を通知すること
もできる。システム時刻はメッセージ処理部101で決
定される予定時刻である。この時刻を無線ネットワーク
制御装置100、基地局装置150、端末装置の3装置
に通知することによって、制約したレートでの通信開始
時刻を合わせることができ、ユーザデータが破棄される
ことなくデータの送受信を行うことができる。
【0041】また、メッセージ処理部101は、基地局
装置150がある呼に追加無線リソースを割当てたとき
に、変更された通信可能レートの情報をメッセージ処理
部151から受信する。メッセージ処理部101は、新
しい通信可能レートでの通信を行うため、前述した呼受
付時と同じように、通信可能レートをレートセット設定
部103と端末装置に通知する。呼受付時と同様にシス
テム時刻を決定して、3装置同時に変更することも可能
である。
【0042】呼情報設定部102は、いくつかのパラメ
ータを設定しメッセージ処理部101に出力する。この
パラメータには、無線チャネルの送信電力や送信するフ
レームのフォーマット、使用する拡散コードなどがあ
る。
【0043】レートセット設定部103は、呼設定時に
呼が使用可能なレートセットを設定し、メッセージ処理
部101に出力する。また、基地局装置から呼設定応答
を受信したとき、レートセット設定部103は、メッセ
ージ処理部101からの通信可能レートをレート決定部
105に出力する。コード設定部104は、呼設定時に
呼が使用するコードを設定しメッセージ処理部101に
出力する。なお、呼情報設定部102には103、10
4以外にも呼に必要な情報を設定するブロックが複数存
在するが、本実施の形態の説明に必要ないので省略す
る。レート決定部105は、レートセット設定部103
より設定されたレートセットの中から、一定時間毎に送
信する音声信号やパケットデータなどのユーザ信号のレ
ートを決定し、通信速度を制御する。この通信速度に従
い、ユーザ信号を変復調処理部155に送信する。
【0044】基地局装置150は、メッセージ処理部1
51と、呼受付判断部152と、無線リソース割当て部
153と、リソース不足リスト154と、変復調処理部
155と、送受信RF処理部156とを備えている。
【0045】基地局装置150は、無線ネットワーク制
御装置100に接続されており、有限量の無線リソース
を保持している。メッセージ処理部151は、メッセー
ジ処理部101から送信された呼設定要求や呼解放要求
等のメッセージを呼受付判断部152、無線リソース割
当て部153に出力する。また、呼受付判断部152、
無線リソース割当て部153での処理結果を入力して、
無線ネットワーク制御装置100に出力する。
【0046】呼受付判断部152は、メッセージ処理部
151から通知された呼設定要求メッセージにより、所
要の通信品質を確保できるか否か判断する。所要の通信
品質を確保できる場合は、呼の受付を許可する。所要の
通信品質を確保できない場合は、呼の受付を許可しな
い。通信品質を確保できるかどうかについては、例えば
干渉量による判断などがある。
【0047】無線リソース割当て部153は、メッセー
ジ処理部151から受信した呼設定要求メッセージよ
り、無線リソース割当てに必要な情報として、無線部分
のシンボルレートや無線インタフェースに使用する誤り
訂正符号の情報などを取り出して、呼に必要な無線リソ
ース量を算出する。算出した無線リソース量に相当する
無線リソースを後述する変復調処理部155に割当て
る。無線リソース割当て部153は、リソースを割当て
るときに、シンボルレートや拡散コードなどの変調処理
に必要な無線パラメータを変復調処理部155に出力す
る。また、無線リソース割当て部153は、必要量の無
線リソースが確保できない場合に、呼に与えられている
レートセットの中から次に低いレートをとりだし、その
レートに相当する無線リソース量を算出し、後述する変
復調処理部155に割当てる。そして、無線リソース割
当て部153は、割当てた結果(成功あるいは失敗)と
そのときの通信可能レートをメッセージ処理部151に
通知する。割当てた結果およびそのときのレートの情報
は、メッセージ処理部151からメッセージ処理部10
1を介して、レートセット設定部103に出力される。
【0048】無線リソース割当て部153は、メッセー
ジ処理部151から呼解放の信号を通知されると、変復
調処理部155に対して解放指示を出す。無線リソース
割当て部153が変復調処理部155より実際にハード
ウェアが無線リソースを解放完了したことが通知される
と、リソース不足リスト154から無線リソースを追加
できる呼があるか検索する。検索した呼に対する無線リ
ソース追加割当てを行い、残無線リソース量を更新した
のちリソース不足リスト154を更新する。なお、リソ
ース不足リスト154は、基地局装置150が管理する
すべての呼について無線リソースの不足情報を保持する
ものである。
【0049】通常、変復調処理部155は、基地局装置
150が保持するセルの半径や、収容可能端末装置数な
どによって決まる必要量だけ存在する。また、メッセー
ジ処理部151から無線リソース割当て部153を介し
て、呼設定の信号が入力された場合、要求されているだ
けのハードウェア無線リソースを確保する。変復調処理
部155は、無線リソース割当て部153より入力され
る無線パラメータにもとづいて変調処理を行う。つま
り、レート決定部105より受け取ったユーザ信号の誤
り訂正符号、拡散変調を行い、送受信RF処理部156
を介して端末装置に送信する。また、メッセージ処理部
101から入力された端末装置宛の制御情報も、誤り訂
正符号、拡散変調し、送受信RF処理部156を介して
端末装置に送信する。また、端末装置から送信された無
線信号を送受信RF処理部156を介して、逆拡散、誤
り訂正復号を行い、レート決定部105あるいはメッセ
ージ処理部101へ送信する。一方、呼解放の信号が入
力された場合、ハードウェア無線リソースを解放し、無
線リソース割当て部153に対して解放完了の通知を行
う。
【0050】送受信RF処理部156は、変復調処理部
155より入力された変調信号を周波数変換し、信号を
増幅した後、無線を介して端末装置に送信する。また、
端末装置から受け取った無線信号を増幅し、周波数変換
を行った後、変復調処理部155へ出力する。
【0051】次に、無線リソース割当て部153の無線
リソース割当て処理の動作について図2に示すフロー図
を用いて説明する。
【0052】まず、無線ネットワーク制御装置100か
ら呼設定要求メッセージを受信したときの無線リソース
割当て部153の処理について説明する。
【0053】ST201において、メッセージ処理部1
51から呼設定要求メッセージを受信し、ST202に
おいて、呼設定要求メッセージの中からレートセットを
取得する。ST203において、レートセットの中から
最大レートを検索する。
【0054】ST204において、最大レートに対する
必要無線リソース量を算出する。ここで、通常無線リソ
ースの量は、レートに比例する傾向があり、レートが大
きくなればなるほど無線リソースの量は大きくなる。そ
のため呼設定で要求されているレートセットを満足する
ためには、その中で最大のレートが必要とする無線リソ
ース量を確保しておく必要がある。なお、レートセット
については後述する。
【0055】次に、ST205において、無線リソース
の割当てを行う。この際、無線リソース量が少なくて済
む呼に対しては、必要無線リソース量を確保できる可能
性が高いが、必要無線リソース量が多い呼に対しては、
常に必要無線リソース量が確保できるとは限らない。
【0056】無線リソースの割当てに成功した場合は、
ST206において、メッセージ処理部151を介し
て、無線リソース割当て結果(成功)を無線ネットワー
ク制御装置100に通知する。ST205において、無
線リソースの割当てに失敗した場合は、ST207にお
いて、次に低いレートの必要無線リソース量を取得す
る。
【0057】ST207において取得した次に低いレー
トの無線リソースをST208において割当てる。ST
208では、ST205と同様に無線リソースの割当て
を行い、その成功か失敗かの判断を行う。ST208に
おいて、無線リソース割当てに失敗した場合は、ST2
11において、ストップカウンタをインクリメントす
る。ストップカウンタは、どの段階までレートを下げた
呼の受付を行うのかどうかを判断するためのカウンタで
あり、次のST212において、αより大きいかどうか
比較される。αはシステム固有の値であっても、無線ネ
ットワーク制御装置100が設定時に与えても良い。α
がたとえば2に設定されている場合は、2段下のレート
までは無線リソースの割当てが可能であるかどうか試み
るが、2段下のレートでも無線リソース割当てができな
いような場合は、呼の設定を行わず、無線ネットワーク
制御装置100に対し呼設定失敗を通知する。ST21
2において、ストップカウンタがまだαより小さい場合
は、もう一度ST207に戻り、さらに一段低いレート
で割当て可能かどうかを試みる。ST212において、
ストップカウンタがαより大きい場合は、呼設定処理を
中断し、ST213において、メッセージ処理部151
を介して、無線リソース割当て結果(失敗)を無線ネッ
トワーク制御装置100に通知する。ストップカウンタ
が設定された回数に達した場合、呼の受付けを行わない
ことにより、通信を希望している端末装置に対して、あ
る一定以上の通信レートを保障して呼を接続することが
できる。例えば、下り384kbpsのような高速レー
トを希望している端末装置の意志に反して、15kbp
sのように極端に遅いレートで呼を接続することを防ぐ
ことができる。
【0058】ST208において、無線リソースの割当
てに成功した場合は、ST209においてリソース不足
リスト154に追加し、ST210において、メッセー
ジ処理部151を介して、無線リソース割当て結果(失
敗)を無線ネットワーク制御装置100に通知する。な
お、リソース不足リスト154についての説明も後述す
る。
【0059】次に、基地局装置150内部で他コネクシ
ョンの解放により残無線リソース量が増加したときの無
線リソース割当て部153のリソース割当て処理の動作
について図3に示すフロー図を用いて説明する。
【0060】前提として、メッセージ処理部151から
無線リソース割当て部153に呼解放要求の信号が出力
される。無線リソース割当て部153は、管理している
無線リソースを解放する前に、変復調処理部155に対
して解放指示を出す。変復調処理部155は、実際にハ
ードウェアを解放したときに無線リソース割当て部15
3に対して解放完了の通知を行う。
【0061】次に、残無線リソース量増加に伴う、無線
リソース割当て部153の無線リソース割当て処理の動
作について図3に示すフロー図を用いて説明する。
【0062】ST301において、無線リソース割当て
部153が変復調処理部155より実際にハードウェア
が解放完了されたことが通知されると、ST302にお
いて、リソース不足リスト154から無線リソースを追
加できる呼があるか検索する。ST302において、無
線リソースを追加する呼がある場合は、ST303にお
いて、検索した呼に対する無線リソース割当てを行い、
残無線リソース量を更新したのち、ST304におい
て、リソース不足リスト154を更新する。なお、ST
303において、該当する呼が複数あるときは、QoS
(Quality of Service)によって判断してもよい。QoS
を考慮している場合は、該当する呼の中からQoSの高
い呼を優先して無線リソースの割当てを行う。QoSを
考慮しない場合は、該当する呼の中からランダムに呼を
選び、無線リソース割当てを行う。
【0063】次に、ST305において、メッセージ処
理部151を介してメッセージ処理部101にレート変
更(呼番号、通信可能レートy bps)を通知する。
【0064】ST306において、残無線リソース量が
0より大きい場合、つまり残無線リソースがまだ余って
いるときは、再度ST302〜ST305の処理が可能
かどうかを判断し、可能である限りST302〜ST3
05の処理を繰り返す。
【0065】ST306において残無線リソースがなく
なった、あるいはST302において無線リソースを追
加する呼がなかった場合は処理を終了する。
【0066】次に、本実施の形態による呼設定の例を図
4に示すシーケンス図を用いて説明する。ST401に
おいて、無線ネットワーク制御装置は基地局装置に対し
呼設定要求メッセージを送信する。この呼設定要求メッ
セージには、前述のように、設定する呼に関するさまざ
まな情報が含まれている。ST402において、基地局
装置は干渉量などを考慮してこの受付を許可するか、許
可しないかを判断する。図4では、ST402におい
て、呼の受付を許可するものとし、次にST403にお
いて、基地局装置内部の無線リソースの確保を行う。こ
のとき、基地局装置内の無線リソースが必要量だけ確保
できず、無線リソース割当てを失敗したとする。
【0067】次にST404において、レートを制限し
た無線リソースの割当てを行い、レートを制限した無線
リソースの割当てに成功することができたとする。この
場合、ST405において、基地局装置は当初無線ネッ
トワーク制御装置が要求する呼設定には失敗したが、要
求されたレートより低いx bpsによる通信は可能で
あり、リソース不足リスト154に追加し、その必要量
の無線リソースを確保したことを通知する。
【0068】その後、ST406において、無線ネット
ワーク制御装置は時刻nから通信を開始することを基地
局装置へ通知し、ST407において、時刻nからx
bpsに制限した通信を開始することを端末装置へ通知
する。時刻nになったときに、端末装置、基地局装置、
無線ネットワーク制御装置は制限したレートセット(x
bps)の中で通信を開始する。
【0069】次に、ST408において、基地局装置内
の他のコネクションが解放されたことにより、残無線リ
ソース量が増加する。ST409において、基地局装置
は増加した無線リソースが、リソース不足リスト154
から無線リソースを追加できる呼があるか検索し、追加
割当て可能かどうか判断する。ST409において、追
加割当てが可能とすると、ST410において、基地局
装置は先の呼のレートを変更(増加)し、y bpsに
なったことを無線ネットワーク制御装置に通知する。
【0070】ST411において、無線ネットワーク制
御装置は時刻mから通信を開始することを基地局装置に
通知し、ST412において、時刻mからy bpsに
制限した通信を開始することを端末装置に通知する。つ
まり、時刻mになるまでの間はx bpsでの通信を行
い、時刻mになった瞬間からy bpsによる通信が可
能となる。
【0071】なお、ここでは端末装置、基地局装置、無
線ネットワーク制御装置が同期して新しい伝送レートに
よる通信を開始する例について記述しているが、同期せ
ずに、制限付のレートセットによる通信が可能な装置か
ら順に通信を開始する非同期型の方法でもかまわない。
この場合はST406、ST411は必要なく、基地局
装置はST405、ST410が完了した後にそれら条
件のレートセットが使用可能となり次第新しい通信を開
始する。
【0072】また、端末装置へレートの制限を要求する
ST407、ST412における時刻情報も必要なく、
端末装置もST407、ST412を受信後、通知され
た条件のレートセットが使用可能となり次第新しい通信
を開始する。この非同期型の方法によれば、無線ネット
ワークと基地局装置間、無線ネットワークと端末装置間
の制御手順が省略され、端末装置と基地局装置でレート
セットの状態が一致していない間はデータが破棄される
可能性があるものの、同期型に比べて早く設定を完了さ
せることができる。
【0073】次に、図5および図6を用いてレートセッ
トについて説明する。図5は従来方法のレートセットと
必要リソース量の関係を説明するための図であり、ある
呼のレートセット例である。この呼は、制御チャネル、
音声チャネル、パケットチャネルからなり、使用可能な
レートセットとして28種類与えられている。各レート
セットは、各チャネルがある時間に送信するビット数の
組み合わせで表現される。たとえばこの例では、レート
12番の場合、制御チャネルは40msあたり148b
its、音声チャネルは40msあたり488bit
s、パケットチャネルは40msあたり1344bit
sとなっている。
【0074】すなわち、基地局装置150は、無線ネッ
トワーク制御装置100から、ある40msの間に、制
御チャネル148bits、音声チャネル488bit
s、パケットチャネル1344bitsのデータを受信
すると、レート12番と理解し、無線区間へのデータ送
信を行う。逆に、このレートセットに定義されていない
組み合わせのデータが送信された場合は、無線区間への
データの送信を行わない。
【0075】図5のレートセットでは、0kbps〜3
84kbpsのパケットサービスを提供することができ
る。各28種類のレートは、通常必要な無線リソース量
が異なり、高いレートの組み合わせほど多くの無線リソ
ース量を必要とする。そのため、基地局装置150はこ
のレートセットを受信すると、すべてのレートパターン
を保障するために、最大レートが必要な無線リソース量
を確保する必要がある。この場合では、384kbps
パケットサービスを提供できるように、490(数値は
本実施の形態を説明するためだけのものであり、装置に
よって算出方法、値は異なる)の無線リソース量を確保
する必要がある。
【0076】図6は本発明の実施の形態1に係るレート
セットと必要無線リソース量の関係を説明するための図
である。図6は図5と同じレートセット例を示してい
る。図5と異なる点は必要無線リソース量である。
【0077】従来の方法である図5の場合では、28種
類の全レートを提供できるのに必要な無線リソース量を
1つ(無線リソース量:490)算出していた。図6で
は可変レートサービスであるパケットチャネルに注目
し、パケットのレート毎に必要な無線リソース量を算出
している。図2のST207において、次に低いレート
の必要無線リソース量を求めるということは、図6の例
では、490の無線リソース量(パケット384kbp
s)を確保することができなかった場合に、次に1段低
いレートであるパケット192kbpsが必要とする無
線リソース量250を提供することである。仮に無線リ
ソース量250も無線リソースを確保することができな
かった場合は、さらに1段低いレートである128kb
psが必要とする無線リソース量170を提供する。S
T207では図6のレートセット表を用いて、可変レー
トサービスのレート毎に必要な無線リソース量を求め
る。
【0078】次にリソース不足リスト154について説
明する。図6でパケット384kbps、192kbp
sの割当てに共に失敗し、パケット128kbpsの割
当てに成功した場合の例で説明を行う。図6においてパ
ケット128kbpsが次に高いレートまでに必要な無
線リソース量(1次不足リソース量)は250−170
=80である。また、パケット192kbpsが次に高
いレートまでに必要な無線リソース量(2次不足リソー
ス量)は490−250=240である。割当て成功に
なったパケット128kbpsにとってみれば、本来の
384kbpsが通信可能になるまで、1次不足リソー
ス量と2次不足リソース量の2段階の無線リソース追加
が必要である。リソース不足リスト154は、これら無
線リソースが不足している呼に関する情報を一括管理す
ることができるため、レート制限の解除が容易になる。
【0079】図7は本発明の実施の形態1に係るリソー
ス不足リスト154を説明するための図である。図7で
はリソース不足リストに3つの呼が存在している。図6
でパケット128kbpsの割当てが成功した呼はここ
では1番に入っている。リソース不足リスト154は、
呼を識別する呼番号と1からn次までの不足リソース量
で構成される。図6の例では、呼番号が29番であり、
1次不足リソース量に80、2次不足リソース量に24
0が設定されている。呼番号29にとっては、1次およ
び2次不足リソース量で本来の384kbpsを達成す
ることができるので、3次以降の不足リソース量は0と
なっている。
【0080】上記図2のST209において、リソース
不足リスト154に追加を行うと、ST210におい
て、メッセージ処理部151に対し無線リソース割当て
結果(失敗・通信可能レートx bps)を通知する。こ
れは、無線ネットワーク制御装置100に要求されたレ
ートセットのすべてのレートをサポートすることはでき
なかったが、その中の一部については無線リソース割当
てに成功し、提供できる通信レートはx bpsであ
る、という意味である。したがって、図6の例では、
「パケット128kbpsまで通信可能」ということに
なる。なお、「x bpsまで通信可能」の部分は、レ
ートセット中の提供できるレート番号であってもかまわ
ない。つまり図6の例では、「全1〜28番までのレー
トのうち{1,2,・・・,20}が通信可能」でもかまわな
い。
【0081】メッセージ処理部151は通知された結果
に基づいて、呼設定応答(失敗・xbpsまで通信可
能)を無線ネットワーク制御装置100に送信する。
【0082】次に、ST302〜ST304までの処理
について、図8を用いて説明する。図8は、本発明の実
施の形態1に係るリソース不足リストの更新手順を説明
するための図である。図8はリソース不足リストであ
り、呼番号29、7、211の3つの呼がリストに存在
している。ST302における検索方法は、リソース不
足リスト154の中から、1次不足リソース量の最も少
ない呼とその1次不足リソース量を取得し、変復調処理
部155より通知された残無線リソース量と比較する。
比較した結果残無線リソース量が多く、1次不足リソー
ス量を割当てることができる場合、その呼を「追加する
呼」として選択する。図8の例では、1次不足リソース
量が最も小さいのは呼番号7、不足無線リソース量は2
0である。変復調処理部155より通知された残無線リ
ソース量が仮に40であったとすると、呼番号7の1次
不足リソース量は割当て可能であるので、呼番号7を追
加する呼として選択し残無線リソースを40―20=2
0に更新した後、リソース不足リスト154を更新す
る。更新方法は、呼番号7の1次不足リソース量を削除
し、2次以降の不足リソース量を1次分下げる。図8に
おいては、1次不足リソース量20を削除し、2次不足
リソース量120を1次不足リソース量にコピーする。
これは、呼番号7の1次不足リソース量はすでに割当て
られたのでリソース不足リスト154から削除されたこ
とを意味する。
【0083】このように、本実施の形態によれば、基地
局装置は、通信可能なレートに制限を持たせることによ
り、基地局装置の残無線リソース量が少なく、従来では
呼受付拒否となるような場合でも、呼を受け付けること
ができる。また、無線ネットワーク制御装置は、無線リ
ソース量に見合った制限されたレートを全装置に通知す
ることで、レートに制限がある状態で通信を開始するこ
とができる。
【0084】また、他の呼が解放されることにより、残
無線リソース量が増加した場合に、呼受付時に通信可能
なレートを制限されていた呼は、無線リソースを追加す
ることによりレートの制限を段階的にはずすことができ
る。また、レート制限をはずす呼を選択する場合、無線
リソース不足リストの1次不足量の最も少ない呼から順
に無線リソースを割当てることによって、基地局装置が
保持するすべての呼に対し均等に無線リソースの配分を
行うことができる。また、リソース不足リストから呼を
選択する方法は、各呼のQoS情報のみに基づいて、高
いQoSが要求される呼から優先的に選択する方法でも
よいし、発呼順に選択する方法でもかまわない。
【0085】なお、通信可能なレートに制限を持たせて
呼の設定を実施するかどうかの判断は呼毎に選択できる
ようにしてもよい。つまり、ある呼は384kbpsの
通信ができないときには、呼を設定しないが、別の呼は
384kbpsの通信ができないときには、それ以下の
通信可能なレートで呼の設定を行う。
【0086】(実施の形態2)本発明の実施の形態2つ
いて、図9の呼設定シーケンス図を用いて説明する。端
末装置、基地局装置A、無線ネットワーク制御装置はZ
bpsによる通信を行っているものとする。ここでは
呼設定時に基地局装置Aと端末装置に与えたレートセッ
トすべてが使用可能であるとし、Z bpsはそのレー
トセットの中で最大のレートに相当する。ここで端末装
置が基地局装置Aと基地局装置Bの境界に移動するなど
して、新たに基地局装置Bへの無線ブランチの確立を要
求した場合、ST901において、無線ネットワーク制
御装置は基地局装置Bに対し、呼設定要求メッセージを
送信する。この呼設定要求メッセージのパラメータに含
まれているレートセットは基地局装置Aに設定している
ものと基本的に同じである。
【0087】しかしながら基地局装置Bの残無線リソー
ス量が少なく、要求されたレートセットの全レートを提
供することができない場合、ST902において、基地
局装置Bは先に述べたレートを制限した無線リソースの
割当てを行う。ST903において、基地局装置Bは無
線ネットワーク制御装置に対し通信可能レートx bp
sの制限つきで呼を受付けたことを通知する。この時点
では、端末装置、基地局装置Aと基地局装置Bの間で使
用可能なレートの種類が異なる。
【0088】次に、ST904、ST905、ST90
6により、端末装置と基地局装置Aに基地局装置Bの通
信可能レートと変更時刻nを、基地局装置Bに通信可能
レートへの変更時刻nを通知し、時刻nから3装置間で
一致したレートセットによる通信を開始する。
【0089】このように、本実施の形態によれば、端末
装置が2つ以上の基地局装置から同時に無線信号を受信
するダイバーシチハンドオーバを実現するときに、無線
ネットワーク制御装置が無線ブランチ追加元の基地局装
置に対しレートセットの制約を通知することにより、全
装置間で一致したレートセットを用いて通信を行うこと
ができ、レートセットの差異によるデータ破棄などの障
害が発生しなくなる。
【0090】なお、レート制限の通知から時刻を削除す
ることにより、非同期のレート制約手順も可能である。
この場合は時刻を指定した同期型のレート制約手順に比
べ、装置間制御手順が少なくなり、新しいレートでの通
信を開始する時刻も比較的早くなる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
無線リソース量がもともと少ない基地局装置や、無線リ
ソース量は多いが残り無線リソースが少なくなった場合
に、高レートの可変レートサービスの呼設定要求に対し
レートに制約をつけることにより呼を受付けることがで
きる。また、制約をつけた呼は、その後無線リソースの
空きが発生したときに、新たに無線リソースを追加割当
てすることによりレートの制約を解除することができ
る。これにより、必要無線リソース量を確保できない場
合であっても、呼設定が拒否される可能性を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る基地局装置、無線
ネットワーク制御装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係る基地局装置の無線
リソース割当て部における無線リソース割当て処理フロ
ー図
【図3】本発明の実施の形態1に係る基地局装置の無線
リソース割当て部における残無線リソース増加時の無線
リソース割当て処理フロー図
【図4】本発明の実施の形態1に係る無線リソース不足
時における呼設定シーケンス図
【図5】従来方法のレートセットと必要無線リソース量
の関係を説明するための図
【図6】本発明の実施の形態1に係るレートセットと必
要無線リソース量の関係を説明するための図
【図7】本発明の実施の形態1に係るリソース不足リス
トを説明するための図
【図8】本発明の実施の形態1に係るリソース不足リス
トの更新手順を説明するための図
【図9】本発明の実施の形態2に係る呼設定シーケンス
【図10】従来方法の無線リソース不足時における呼設
定シーケンス図
【符号の説明】
100 無線ネットワーク制御装置 101 メッセージ処理部 102 呼情報設定部 103 レートセット設定部 104 コード設定部 105 レート決定部 150 基地局装置 151 メッセージ処理部 152 呼受付判断部 153 無線リソース割当て部 154 リソース不足リスト 155 変復調処理部 156 送受信RF処理部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼設定時において、無線リソースを割当
    てる無線リソース割当て手段と、前記無線リソース割当
    て手段が割当てた無線リソース量を記憶する第1の記憶
    手段と、を具備し、前記無線リソース割当て手段は、呼
    設定に必要な無線リソース量を算出し、前記第1の記憶
    手段における無線リソースの割当て状態を判断し、呼設
    定に必要な無線リソース量を確保することができない場
    合に、確保できる無線リソース量の範囲内で割当てを行
    うことを特徴とする基地局装置。
  2. 【請求項2】 無線リソース割当て手段は、呼情報から
    レートセットを取得し、前記レートセットから最大レー
    トである第1のレートを検出し、前記第1のレートに必
    要な無線リソース量を算出し、前記無線リソース量を確
    保することができる場合に、前記無線リソースの割当て
    を行うことを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
  3. 【請求項3】 無線リソース割当て手段は、前記第1の
    レートに対する必要な無線リソース量を確保することが
    できない場合に、前記レートセットの中から前記第1の
    レートの次に低い第2のレートを取り出し、前記第2の
    レートに必要な無線リソース量を算出し、前記無線リソ
    ースの割当てを行い、呼を受付けることを特徴とする請
    求項2記載の基地局装置。
  4. 【請求項4】 無線リソース割当て手段は、無線リソー
    ス割当てに失敗した回数をカウントするストップカウン
    タを具備し、予め設定された回数に達するまで、段階的
    に低いレートで割当て可能か順次判断し、前記予め設定
    された回数に達した場合に、呼の受付けを行わないこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    基地局装置。
  5. 【請求項5】 必要な無線リソース量に対する不足無線
    リソース量と呼に関する情報を記憶する第2の記憶手段
    を具備し、無線リソースの追加割当てを行った場合に、
    前記割当てた無線リソースに基づいて、前記第2の記憶
    手段に記憶された情報を更新することを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれかに記載の基地局装置。
  6. 【請求項6】 無線リソース割当て手段は、無線リソー
    スに空きが発生した場合に、レートが制限されている呼
    に対し無線リソースの追加割当てを行い、レート制限を
    段階的に解除することを特徴とする請求項1から請求項
    5のいずれかに記載の基地局装置。
  7. 【請求項7】 無線リソース割当て手段は、レートが制
    限されている呼が複数ある場合に、優先度の高い呼から
    順に無線リソースの追加割当てを行うことを特徴とする
    請求項6記載の基地局装置。
  8. 【請求項8】 無線リソース割当て手段は、レートが制
    限されている呼が複数ある場合に、最も無線リソース追
    加量の少ない呼から優先的に無線リソースの追加割当て
    を行うことを特徴とする請求項6記載の基地局装置。
  9. 【請求項9】 無線リソース割当て手段は、レートが制
    限されている呼が複数ある場合に、サービス品質が高い
    呼から優先的に無線リソースの追加割当てを行うことを
    特徴とする請求項6記載の基地局装置。
  10. 【請求項10】 基地局装置が応答した制限レート情報
    に基づいて、呼設定時に使用するレートセットを設定す
    るレートセット設定手段と、与えられたレートセットの
    中から一定時間毎にユーザ信号のレートを決定するレー
    ト決定手段と、を具備することを特徴とする無線ネット
    ワーク制御装置。
  11. 【請求項11】 レートセット設定手段は、端末装置が
    基地局装置間ハンドオーバ状態に遷移した場合に、基地
    局装置に対して、制限したレートセット情報を通知する
    ことを特徴とする請求項10記載の無線ネットワーク制
    御装置。
  12. 【請求項12】 呼設定時において、基地局装置の無線
    リソース量が不足している場合に、割当て可能な無線リ
    ソース量の範囲内で呼を受付け、制限されたレートによ
    って通信を開始することを特徴とする呼設定制御方法。
  13. 【請求項13】 基地局装置の無線リソースに空きが発
    生した場合に、レートが制限されている呼に対して、無
    線リソースの追加割当てを行い、レート制限を段階的に
    解除することを特徴とする請求項12記載の呼設定制御
    方法。
  14. 【請求項14】 端末装置が基地局装置間ハンドオーバ
    状態に遷移した場合に、基地局装置に対して、制限した
    レートセット情報を通知することを特徴とする請求項1
    2または請求項13記載の呼設定制御方法。
  15. 【請求項15】 基地局装置が、呼設定時に割当て可能
    な無線リソース量の範囲内で呼を受付け、無線ネットワ
    ーク制御装置が、呼設定時に基地局装置が応答した制限
    レート情報に基づいて、呼設定時に使用するレートセッ
    トを設定することを特徴とする呼設定制御方法。
JP2001161396A 2001-05-29 2001-05-29 基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法 Pending JP2002354533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001161396A JP2002354533A (ja) 2001-05-29 2001-05-29 基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001161396A JP2002354533A (ja) 2001-05-29 2001-05-29 基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002354533A true JP2002354533A (ja) 2002-12-06

Family

ID=19004677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001161396A Pending JP2002354533A (ja) 2001-05-29 2001-05-29 基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002354533A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006513632A (ja) * 2003-01-14 2006-04-20 テレフォンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) リソース割り当て管理
JP2007089001A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Nec Corp 優先呼設定方法
JP2011525309A (ja) * 2008-05-12 2011-09-15 クゥアルコム・インコーポレイテッド リアルタイムなネットワーク・リソースのアベイラビリティに基づく、適応的で動的な呼出設定のための方法及び装置
KR20150023164A (ko) * 2013-08-23 2015-03-05 에스케이텔레콤 주식회사 이동통신 시스템의 호 실패 복구 장치 및 방법

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006513632A (ja) * 2003-01-14 2006-04-20 テレフォンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) リソース割り当て管理
US7787492B2 (en) 2003-01-14 2010-08-31 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Resource allocation management
JP2007089001A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Nec Corp 優先呼設定方法
JP4539858B2 (ja) * 2005-09-26 2010-09-08 日本電気株式会社 優先呼設定方法
JP2011525309A (ja) * 2008-05-12 2011-09-15 クゥアルコム・インコーポレイテッド リアルタイムなネットワーク・リソースのアベイラビリティに基づく、適応的で動的な呼出設定のための方法及び装置
KR20150023164A (ko) * 2013-08-23 2015-03-05 에스케이텔레콤 주식회사 이동통신 시스템의 호 실패 복구 장치 및 방법
KR102077125B1 (ko) 2013-08-23 2020-02-14 에스케이텔레콤 주식회사 이동통신 시스템의 호 실패 복구 장치 및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2212109C2 (ru) Освобождение в физических каналах в общем пакетном радиообслуживании
JP4202769B2 (ja) 移動通信システムで呼受付方法およびシステム
US6683853B1 (en) Dynamic upgrade of quality of service in a packet switched network
JP4852044B2 (ja) 移動体通信網で無線リソースをプリエンプティブに管理する方法
JP4047655B2 (ja) 無線通信システム
CN100382630C (zh) 局侧装置、局侧装置中的资源分配方法和无线基站
JP2005539414A (ja) アップリンク・リソース配分システム、装置、及び方法
JP2004511980A (ja) マルチセルネットワークにおけるサービスプライオリティ
PL172956B1 (pl) Sposób przydzielania kanalów w srodowisku kanalów o zwielokrotnionej szybkosci transmisji w dalekosieznym systemie wielokrotnym lacznoscina czestotliwosciach radiowych PL
JP2000078653A (ja) 無線通信システムの資源割り当て方法
KR20070015572A (ko) 구성 메시지를 이용하여 무선 통신망에 있어서의 데이터전송을 위한 서비스 품질의 제어
US7532609B2 (en) Fairness method for supplemental channel resources
KR100790074B1 (ko) 휴대단말기의 호 연결방법
US6628611B1 (en) Traffic control system and method for constant-rate and variable-rate modes of transmission
US7453860B2 (en) Scheduling method for supplemental channel resource
EP1978768A1 (en) Mobile communication system, wireless network control device and load-distribution method
JP2002354533A (ja) 基地局装置、無線ネットワーク制御装置、および呼設定制御方法
EP1718099A2 (en) Method for controlling service priority in radio communication network, radio communication system, radio control apparatus, terminal unit and core network
JP2004343309A (ja) 無線ネットワーク装置および無線ネットワーク装置のリソース割り当て方法
KR100536664B1 (ko) 이동통신 시스템에서의 에프에이 변경을 통한 호 설정 방법
KR100677505B1 (ko) 이동통신 시스템에서의 채널 어그리게이션 제공방법
US20080192684A1 (en) Access reservation in wireless communications
JP4047654B2 (ja) 無線通信システム
JP2003264871A (ja) 移動体通信システム
KR100493280B1 (ko) 이동 단말의 위치 등록 제어 방법