JP2002349466A - 過給機の軸受装置 - Google Patents

過給機の軸受装置

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JP2002349466A
JP2002349466A JP2002004154A JP2002004154A JP2002349466A JP 2002349466 A JP2002349466 A JP 2002349466A JP 2002004154 A JP2002004154 A JP 2002004154A JP 2002004154 A JP2002004154 A JP 2002004154A JP 2002349466 A JP2002349466 A JP 2002349466A
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Japan
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housing
bearing device
pulley
bearing
supercharger
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Hideyuki Inose
秀之 猪瀬
Kenji Fukazawa
謙次 深澤
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GKN Driveline Japan Ltd
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Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部からの雨水や塵埃の侵入を有効に防止
し、さらには、万一侵入した雨水や塵埃の侵入を効果的
に排水することを可能にして、軸受部の錆の発生を防止
できる過給機の軸受装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 ハウジング1A端面に装着した軸受7に
よりロータ軸2を軸支するとともに、前記ロータ軸2の
外側端にプーリ6を固定した過給機の軸受装置におい
て、前記プーリ6とハウジング1Aとの間に少なくとも
軸方向の重合部6A、13を形成したことを特徴とする
もので、、格別の部材を設けることなく簡素な構造にて
も、迷路状の空間の存在により外部からの雨水や塵埃の
侵入を防止して、軸受7部の発錆を抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸入口から吸入し
た流体を一対のロータのポンプ作用により吐出口から吐
出するように構成した過給機の軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の、吸入口から吸入した流体を一
対のロータのポンプ作用により吐出口から吐出するよう
に構成した過給機は、自動車等車両におけるエンジンの
高出力燃焼に有用な装置として採用されている。このよ
うな過給機の典型例として、図10に示した特開平8−
200360号公報に開示されたものがある。これを簡
単に説明すると、3つに分割されたハウジング115、
116および111からなるハウジング中に、平行に配
置されたロータ軸103、104の回転によるロータ1
01、102の噛合加圧作用によって吸入口から吸入し
た流体を吐出口から吐出するように構成されており、エ
ンジンクランク軸からの駆動力をベルトを介して受けた
プーリ110の回転駆動によって第1ロータ軸103が
回転し、ロータ軸端部に固定された第1タイミングギヤ
113に噛合する第2タイミングギヤ114を介して同
期されて第2ロータ軸104の回転として取り出され
る。
【0003】このようなタイミングギヤによって一対の
ロータ軸が適正に同期され、吸入口から吸入された流体
を適正な圧縮比率にてを吐出口から吐出することができ
る。一方、前記各ロータ軸103、104はハウジング
115および116に軸受106、107、108およ
び109によって軸支され、前記一対のロータ101、
102の噛合による生じるスラスト力によって各ロータ
軸103、104が軸方向に移動することがないよう
に、軸受106および108の各端面とハウジング11
5との間には皿ばね117および118が配設されてい
る。さらに前記軸受106および108の外側を被覆し
てハウジング115の端面には防塵カバー119が装着
される。この防塵カバー119は、外部からの雨水や塵
埃の侵入を防ぐとともに、ロータ加圧部からの加圧空気
の漏洩を抑止して軸受からの潤滑グリスの漏洩を防止す
る機能を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プーリ11
0が固定されたロータ軸103側にあって、防塵カバー
119の孔の内周とプーリ110のボスの外周との間に
は、ロータ軸103の回転を許容するための間隙があ
り、該間隙を通じてプーリ110の内側面から侵入した
雨水や塵埃が軸受106に到達し易い。このため、軸受
106部に錆が発生して軸受面が荒れて密封性能が低下
し、過給機の容積効率が低下するとともに、潤滑用グリ
スの漏洩が促進されて軸受の寿命も著しく低下する。さ
らに、ロータ軸103の軸方向移動が全く不可能になっ
て、ロータ101と102との噛合が円滑に噛合するこ
とができなくなり、過給機の加圧機能に支障を来す虞れ
も生じた。
【0005】そこで本発明では、前記従来の過給機の軸
受装置における諸課題を解決して、外部からの雨水や塵
埃の侵入を有効に防止し、さらには、万一侵入した雨水
や塵埃の侵入を効果的に排水することを可能にして、軸
受部の錆の発生を防止できる過給機の軸受装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、ハウジ
ング端面に装着した軸受によりロータ軸を軸支するとと
もに、前記ロータ軸の外側端にプーリを固定した過給機
の軸受装置において、前記プーリとハウジングあるいは
ハウジング端面に装着される防塵カバーとの間に少なく
とも軸方向の重合部を形成したことを特徴とする。また
本発明は、前記ハウジングあるいは防塵カバーを軸方向
に延設して延設筒部を形成したことを特徴とする。また
本発明は、前記ハウジングの延設筒部あるいは防塵カバ
ーの延設筒部をプーリのボス部あるいはリム部に近接重
合させたことを特徴とする。また本発明は、前記ハウジ
ングの延設筒部の周面あるいは防塵カバーの延設筒部の
周面とプーリのボス部あるいはリム部の対向する周面と
の少なくともいずれか一方にラビリンス溝部を刻設した
ことを特徴とする。また本発明は、前記プーリのディス
ク部とハウジングあるいは防塵カバーとの間を近接ない
しオーバーラップさせて構成したことを特徴とする。ま
た本発明は、前記プーリのリム部とハウジングあるいは
防塵カバーとの間を近接かつオーバーラップさせて構成
したことを特徴とする。また本発明は、前記延設筒部の
少なくとも運転時下部側に勾配部、排水孔部、排水溝部
を組み合わせて設けたことを特徴とする。また本発明
は、ハウジング端面に装着した軸受によりロータ軸を軸
支するとともに、前記ロータ軸の外側端にプーリを固定
し、前記軸受の外側を被覆してハウジング端面に防塵カ
バーを装着した過給機の軸受装置において、前記防塵カ
バーからの排水構造を設けたことを特徴とする。また本
発明は、前記排水構造として、防塵カバーの少なくとも
運転時下部側に排水孔部、排水溝部を組み合わせて設け
たことを特徴とする。また本発明は、前記排水孔部ある
いは排水溝部に多孔質部材を充填したことを特徴とす
る。また本発明は、前記排水構造として、ハウジングの
少なくとも下部側に排水孔部あるいは排水溝部を設けた
ことを特徴とする。また本発明は、前記排水構造に近接
して防塵部を設けたことを特徴とする。また本発明は、
前記軸受とプーリとを近接配置したことを特徴とするも
ので、これらを課題解決のための手段とするものであ
る。
【0007】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1および図2は本発明の過給機の軸受
装置の第1実施の形態を示すもので、図1は要部の断面
図および軸受の変形例図、図2は過給機の全体断面図
で、図1(A)に示すように、ハウジング1Aの端面に
装着した軸受7によりロータ軸2を軸支するとともに、
前記ロータ軸2の外側端にプーリ6を固定した過給機の
軸受装置において、前記プーリ6とハウジング1Aある
いはハウジング1A端面に装着される防塵カバー(図3
の16参照)との間に少なくとも軸方向の重合部(リム
部6Aと延設筒部13)を形成したことを特徴とする。
図2は第1実施の形態の軸受装置が適用されたルーツ式
スーパーチャージャーの全体図で、図示省略の吸入口か
ら吸入した流体を一対のロータ4、5のポンプ作用によ
り吐出口から吐出するように構成される。
【0008】ハウジング1は、軸方向に3つに分割され
た加圧ハウジング1Aと軸受ハウジング1Bとタイミン
グギヤハウジング1Cとから構成され、取付ボルト等に
より一体化されている。ハウジング1内において、互い
に平行な第1および第2ロータ軸2、3のそれぞれの左
側端部近傍がそれぞれ軸受7、9により加圧ハウジング
1Aの端面にて軸支され、右側端部近傍が軸受8、10
により軸受ハウジング1Bに軸支される。各ロータ軸
2、3には多数の羽根が植設された第1および第2ロー
タ4、5が螺合等により固定され、これら第1および第
2ロータ4、5の噛合により加圧部が構成される。前記
第1ロータ軸2の左側の外側端にはプーリ6が固定さ
れ、前記各ロータ軸2、3の右側端部近傍には互いに噛
合してロータ軸2、3の回転を同期させるところの、一
対のタイミングギヤ11、12が固定される。
【0009】図1(A)に示すように、本実施の形態の
ものは、ハウジング1Aの端面に装着した軸受7により
ロータ軸2が軸支され、該ロータ軸2の外側端にはプー
リ6がその筒状のボス部6Dのスプライン嵌合等により
固定されて、ロータ軸2の軸端部に螺合されたナット等
により抜止め固定される。前記軸受7を装着したハウジ
ング1Aと前記プーリ6のディスク部6Bとを近接させ
るか、図示の例のように、ハウジング1Aを軸方向に延
設して延設筒部13を形成してプーリ6のディスク部6
Bと近接させ、近接させた上にディスク部6Bに屈曲部
6Cを形成して延設筒部13を食い込ませてもよいし、
前記ハウジング1Aの延設筒部13とプーリ6のリム部
6Aとをオーバーラップさせて重合部を構成することも
できる。これらの構成により、外部からの雨水や塵埃の
侵入を防止したり、加圧部からの加圧空気が漏洩しにく
くなる。さらに、前記延設筒部13の少なくとも下部側
に勾配部14、排水孔部15あるいは後述するような排
水溝部1D(図6参照)を組み合わせて(それぞれの構
成のみあるいはそれらの2または3を適宜組み合わせ
て)設けられる。これにより、万一、侵入した雨水等は
速やかに外部に排出される。なお、図1(B)に示すよ
うに、軸受7自体にもリップシールを設けてもよい。
【0010】図3は本発明の過給機の軸受装置の第2実
施の形態を示すもので、本実施の形態のものは、プーリ
6とハウジング端面に装着される防塵カバー16との間
に少なくとも軸方向の重合部を形成したことを特徴とす
る。図3(A)に示すものは、ハウジング1の端面に取
付ボルト17等によって固定された防塵カバー16を軸
方向に延設して延設筒部16Aを形成するとともに、該
延設筒部16Aとプーリ6のボス部6Dとを比較的ルー
ズにオーバーラップさせて重合部を構成したものであ
る。前記防塵カバー16の延設筒部16Aの少なくとも
下側を勾配部として排水性能を向上させてもよい。図3
(B)に示すものは、前記防塵カバー16における延設
筒部16Aとプーリ6のボス部6Dとのオーバーラップ
させての重合部を近接させて筒状のラビリンス部が形成
され、面状でのオリフィス部が形成されて防塵および漏
洩機能が向上する。
【0011】図4は本発明の過給機の軸受装置の第3実
施の形態を示すもので、本実施の形態のものは、前記第
2実施の形態のものの図3(B)に示された、防塵カバ
ー16の延設筒部16Aとプーリ6のボス部6Dとを近
接して重合部を構成したものを基本構成とする。本実施
の形態のものでは、図4(A)に示すように、防塵カバ
ー16の延設筒部16Aの内周面に数状のラビリンス溝
16Bを刻設して、ラビリンス溝16B間のエッジ機能
によるシール性能の確保向上と、重合面を流下漏洩しよ
うとする空気の圧縮、拡散の繰返しによるラビリンス効
果により、より高いシール性能を確保できる。また、図
4(B)に示すものは、逆に、プーリ6のボス部6Dの
外周面に数状のラビリンス溝6Eを刻設して、ラビリン
ス溝6E間のエッジ機能によるシール性能の確保向上
と、重合面のラビリンス効果を図るものである。
【0012】図5は本発明の過給機の軸受装置の第4実
施の形態を示すもので、本実施の形態のものは、ハウジ
ング1A端面に装着した軸受7によりロータ軸2を軸支
するとともに、前記ロータ軸2の外側端にプーリ6を固
定し、前記軸受7の外側を被覆してハウジング1A端面
に防塵カバー16を装着した過給機の軸受装置におい
て、前記防塵カバー16からの排水構造を設けたことを
特徴とし、本実施の形態のものでは、排水構造として、
図5(A)に示すように、防塵カバー16の少なくとも
下部側に排水孔部16Cを設けたものである。これによ
り、万一、防塵カバー16の内周とプーリ6のボス部6
Dの外周との間から侵入した雨水や塵埃は速やかに外部
へ排出される。図5(B)に示すものは、前記排水孔部
16Cに多孔質部材を充填して排水孔16Cからは雨水
のみを排出して、塵埃の侵入を防止するものである。
【0013】図6は本発明の過給機の軸受装置の第5実
施の形態を示すもので、本実施の形態のものは、前記軸
受7の外側を被覆してハウジング1A端面に防塵カバー
16を装着した過給機の軸受装置に設けられる防塵カバ
ー16からの排水構造として、図6(A)に示すよう
に、防塵カバー16のリング状の密接部と対向するハウ
ジング1Aの端面における少なくとも下部側に排水孔部
あるいは排水溝部1Dを設けるか、図6(B)に示すよ
うに、防塵カバー16のリング状のハウジング1Aの端
面への密接部の少なくとも下部側に一部を折曲形成した
排水溝部16Dを設けることにより、万一、防塵カバー
16の内周とプーリ6のボス部6Dの外周との間から侵
入した雨水や塵埃を速やかに外部へ排出できる。
【0014】図7は本発明の過給機の軸受装置の第6実
施の形態を示すもので、本実施の形態のものは、前記図
6に示した第5実施の形態のものの、軸受7の外側を被
覆してハウジング1A端面に防塵カバー16を装着した
過給機の軸受装置に設けられる防塵カバー16からの排
水構造に近接して防塵部16Eを設けたことを特徴とす
る。図示の例では、防塵カバー16のリング状のハウジ
ング1Aの端面への密接部の少なくとも下部側に一部を
折曲形成した排水溝部16Dの下部をさらに下方へ回り
込んで延設して防塵部16Eを形成したもので、排水溝
部16Dからの塵埃や雨水の侵入を防止するものであ
る。また、説明してきた上記実施の形態のものでは、好
適には、軸受7とプーリ6とは近接配置されており、ハ
ウジングや防塵カバーを僅か軸方向に延設するだけで重
合部を形成することができる他、ハウジングや防塵カバ
ーとプーリとの近接部の寸法精度を高めたり、芯触れの
影響を小さくすることができる。
【0015】図8および図9は、本発明の過給機の軸受
装置の第7実施の形態を示し、本実施の形態のものは、
プーリ6のリム部6Aとハウジング1(図8)あるいは
防塵カバー16(図9)との間を近接かつオーバーラッ
プさせて構成したことを特徴とする。本実施の形態のも
のは、クランクプーリ側に制約があってもプーリ6の増
速比を上げたい場合に適用される。つまり、径を小さく
(ハウジング1の延設部13とほぼ同径)構成したプー
リ6とハウジング6あるいは防塵カバー16との関連構
成についても、前述した各実施の形態にて展開された各
構造が採用されるものである。図8(A)に示したもの
は、プーリ6のリム部6Aをハウジング1の延設部13
の外周側(内周側でもよい)にて近接かつオーバーラッ
プさせたもの、図8(B)に示したものは、別体のプー
リ6のリム部6A’をハウジング1の延設部13の外周
側にて近接かつオーバーラップさせたものである。
【0016】本実施の形態では、また図9に示したよう
に、ハウジング1の端面に装着される防塵カバー16の
延設部16Aの内周あるいは外周面(図示の例では防塵
カバー16の延設部16Aの外周面)との間でプーリ6
のリム部6Aを近接かつオーバーラップさせて構成して
もよい。また、図8(A)のように、オーバーラップ部
に軸受7内への水の侵入を防止するための誘水および排
水を兼ねる周溝13Aを刻設してもよいものである。好
適には、前記周溝13Aは、プーリ6のリム部6Aの端
面を跨いだ位置に配設され、リム部6Aの端面近傍から
侵入しようとする水を上部にて効果的に捕捉して、周溝
13A内を下部へ流下させて排出することができる。
【0017】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の趣旨の範囲内で、過給機の形式(ルーツ型
以外に、圧縮ロータ型、軸方向圧縮型、遠心ポンプ型等
が採用できる)、分割形態を含むハウジングの形状、ロ
ータ軸の形状、リム部およびディスク部ならびにボス部
の形状を含むプーリの形状およびそのロータ軸への固定
形態、タイミングギヤの形状、形式およびそれらの噛合
形態、軸受の形状、形式およびそのハウジングへの装着
形態ならびにロータ軸の軸支形態、延設筒部の形状を含
むハウジングおよび防塵カバーの形状、防塵カバーのハ
ウジングへの装着形態、プーリとハウジングおよび防塵
カバーとの重合形態(設計上許容されるなら、径方向の
重合部が形成されてもよい)、ハウジングあるいは防塵
カバーにおける勾配部(全周に形成してもよい)、排水
孔部あるいは排水溝部の形状、数およびそれらの組合せ
形態、ラビリンス溝部および防塵部の形状等については
適宜採用できる。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ハウジング端面に装着した軸受によりロータ軸を
軸支するとともに、前記ロータ軸の外側端にプーリを固
定した過給機の軸受装置において、前記プーリとハウジ
ングあるいはハウジング端面に装着される防塵カバーと
の間に少なくとも軸方向の重合部を形成したことによ
り、格別の部材を設けることなく簡素な構造にても、迷
路状の空間の存在により外部からの雨水や塵埃の侵入を
防止して、軸受部の発錆を抑制することができる。ま
た、前記ハウジングあるいは防塵カバーを軸方向に延設
して延設筒部を形成した場合は、プーリの構造改変を伴
うことなくそのリム部を利用して前記延設筒部との間に
防塵のための重合部を容易に構成して外部からの雨水や
塵埃の侵入を防止することが可能となる。
【0019】さらに、前記ハウジングの延設筒部あるい
は防塵カバーの延設筒部をプーリのボス部あるいはリム
部に近接重合させた場合は、オーバーラップさせての重
合部を近接させて筒状のラビリンス部が形成され、面状
でのオリフィス部が形成されて防塵および漏洩機能が向
上される。さらにまた、前記ハウジングの延設筒部の周
面あるいは防塵カバーの延設筒部の周面とプーリのボス
部あるいはリム部の対向する周面との少なくともいずれ
か一方にラビリンス溝部を刻設した場合は、ラビリンス
溝間のエッジ機能によるシール性能の確保向上と、重合
面を流下漏洩しようとする空気の圧縮、拡散の繰返しに
よるラビリンス効果により、より高いシール性能を確保
できる。また、前記プーリのディスク部とハウジングあ
るいは防塵カバーとの間を近接ないしオーバーラップさ
せて構成した場合は、近接ないしオーバーラップ部位に
おけるオリフィス効果によって、外部からの雨水や塵埃
の侵入しにくくなる上、加圧部からの空気の漏洩が防止
されて軸受の潤滑グリスが漏洩することがなく、容積効
率の低下も防止される。さらに、前記プーリのリム部と
ハウジングあるいは防塵カバーとの間を近接かつオーバ
ーラップさせて構成した場合は、プーリの増速比を上げ
るために径を小さくせざるを得ない構成にも適用でき
て、プーリとハウジングあるいは防塵カバーとの間のシ
ール性能を確保することができる。
【0020】さらにまた、前記延設筒部の少なくとも運
転時下部側に勾配部、排水孔部、排水溝部を組み合わせ
て設けた場合は、万一、軸受部近傍に侵入した雨水等は
速やかに外部に排出される。そして、勾配部の存在によ
ってハウジングの鋳物型抜きが容易となる。また、ハウ
ジング端面に装着した軸受によりロータ軸を軸支すると
ともに、前記ロータ軸の外側端にプーリを固定し、前記
軸受の外側を被覆してハウジング端面に防塵カバーを装
着した過給機の軸受装置において、前記防塵カバーから
の排水構造を設けたことにより、防塵カバーの高い防塵
機能に加えて、侵入した雨水等を速やかに排水すること
ができ、相反する特性を備えさせることができる。さら
に、前記排水構造として、防塵カバーの少なくとも運転
時下部側に排水孔部、排水溝部を組み合わせて設けた場
合は、ハウジング側に構造改変を伴うことがないので、
別途製造できる防塵カバーを加工すればよく、製造が容
易となる。
【0021】さらにまた、前記排水孔部あるいは排水溝
部に多孔質部材を充填した場合は、排水孔からは雨水の
みを排出して、塵埃の侵入を防止できる。また、前記排
水構造として、ハウジングの少なくとも下部側に排水孔
部あるいは排水溝部を設けた場合は、軸受近傍のハウジ
ング側に排水部を形成して排水が円滑となる。さらに、
前記排水構造に近接して防塵部を設けた場合は、排水構
造部からの塵埃や雨水の侵入を防止できる。さらにま
た、前記軸受とプーリとを近接配置した場合は、ハウジ
ングや防塵カバーを僅か軸方向に延設するだけで重合部
を形成することができる他、ハウジングや防塵カバーと
プーリとの近接部の寸法精度を高めたり、芯触れの影響
を小さくすることができる。かくして、本発明によれ
ば、外部からの雨水や塵埃の侵入を有効に防止し、さら
には、万一侵入した雨水や塵埃の侵入を効果的に排水す
ることを可能にして、軸受部の錆の発生を防止できる過
給機の軸受装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の過給機の軸受装置の第1実施の形態を
示すもので、要部の断面図および軸受の変形例図であ
る。
【図2】同、過給機の全体断面図である。
【図3】本発明の過給機の軸受装置の第2実施の形態を
示す要部断面図である。
【図4】本発明の過給機の軸受装置の第3実施の形態を
示す要部断面図である。
【図5】本発明の過給機の軸受装置の第4実施の形態を
示す要部断面図である。
【図6】本発明の過給機の軸受装置の第5実施の形態を
示す要部断面図である。
【図7】本発明の過給機の軸受装置の第6実施の形態を
示す要部断面図である。
【図8】本発明の過給機の軸受装置の第7実施の形態を
示す要部断面図である。
【図9】同、防塵カバーによる変形例である。
【図10】従来の過給機の全体断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1A 加圧ハウジング 1D 排水孔部または溝部 2 第1ロータ軸 3 第2ロータ軸 4 第1ロータ 5 第2ロータ 6 プーリ 6A リム部 6B ディスク部 6C 屈曲部 6D ボス部 6E ラビリンス溝部 7 第1左軸受 8 第1右軸受 9 第2左軸受 10 第2右軸受 11 第1タイミングギヤ 12 第2タイミングギヤ 13 延設筒部 13A 周溝 14 勾配部 15 排水孔部 16 防塵カバー 16A 延設筒部 16B ラビリンス溝部 16C 排水孔部 16D 排水溝部 16E 防塵部 18 多孔質部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 77/00 F02B 77/00 Q F04C 18/18 F04C 18/18 A F16C 33/76 F16C 33/76 A Fターム(参考) 3G005 EA06 EA19 FA13 GB48 3H029 AA06 AA17 AB02 CC08 3J016 AA02 BB17 CA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング端面に装着した軸受によりロ
    ータ軸を軸支するとともに、前記ロータ軸の外側端にプ
    ーリを固定した過給機の軸受装置において、前記プーリ
    とハウジングあるいはハウジング端面に装着される防塵
    カバーとの間に少なくとも軸方向の重合部を形成したこ
    とを特徴とする過給機の軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングあるいは防塵カバーを軸
    方向に延設して延設筒部を形成したことを特徴とする請
    求項1に記載の過給機の軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングの延設筒部あるいは防塵
    カバーの延設筒部をプーリのボス部あるいはリム部に近
    接重合させたことを特徴とする請求項2に記載の過給機
    の軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの延設筒部の周面あるい
    は防塵カバーの延設筒部の周面とプーリのボス部あるい
    はリム部の対向する周面との少なくともいずれか一方に
    ラビリンス溝部を刻設したことを特徴とする請求項3に
    記載の過給機の軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記プーリのディスク部とハウジングあ
    るいは防塵カバーとの間を近接ないしオーバーラップさ
    せて構成したことを特徴とする請求項1または2に記載
    の過給機の軸受装置。
  6. 【請求項6】 前記プーリのリム部とハウジングあるい
    は防塵カバーとの間を近接かつオーバーラップさせて構
    成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の過給機の軸受装置。
  7. 【請求項7】 前記延設筒部の少なくとも運転時下部側
    に勾配部、排水孔部、排水溝部を組み合わせて設けたこ
    とを特徴とする2ないし4のいずれかまたは6に記載の
    過給機の軸受装置。
  8. 【請求項8】 ハウジング端面に装着した軸受によりロ
    ータ軸を軸支するとともに、前記ロータ軸の外側端にプ
    ーリを固定し、前記軸受の外側を被覆してハウジング端
    面に防塵カバーを装着した過給機の軸受装置において、
    前記防塵カバーからの排水構造を設けたことを特徴とす
    る過給機の軸受装置。
  9. 【請求項9】 前記排水構造として、防塵カバーの少な
    くとも運転時下部側に排水孔部、排水溝部を組み合わせ
    て設けたことを特徴とする請求項8に記載の過給機の軸
    受装置。
  10. 【請求項10】 前記排水孔部あるいは排水溝部に多孔
    質部材を充填したことを特徴とする請求項9に記載の過
    給機の軸受装置。
  11. 【請求項11】 前記排水構造として、ハウジングの少
    なくとも下部側に排水孔部あるいは排水溝部を設けたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の過給機の軸受装置。
  12. 【請求項12】 前記排水構造に近接して防塵部を設け
    たことを特徴とする請求項8ないし11のいずれかに記
    載の過給機の軸受装置。
  13. 【請求項13】 前記軸受とプーリとを近接配置したこ
    とを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の
    過給機の軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10107186B2 (en) 2013-07-04 2018-10-23 Ihi Corporation Actuator power transmission mechanism and turbocharger

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