JP2002346734A - 鉛蓄電池用格子体の鋳造装置 - Google Patents
鉛蓄電池用格子体の鋳造装置Info
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- JP2002346734A JP2002346734A JP2001155803A JP2001155803A JP2002346734A JP 2002346734 A JP2002346734 A JP 2002346734A JP 2001155803 A JP2001155803 A JP 2001155803A JP 2001155803 A JP2001155803 A JP 2001155803A JP 2002346734 A JP2002346734 A JP 2002346734A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鉛蓄電池用格子体のワイヤ切れによる不良品
の発生を防止でき、エネルギーの消費量が少ない鋳造装
置を提供する。 【構成】 本発明は、格子体を形成する鋳型101と、
該鋳型101に鉛合金の溶湯12を注湯する注湯装置1
00と、該注湯装置100に溶湯12を供給する溶鉛炉
1とからなる鋳造装置であって、前記溶鉛炉1は、上部
が蓋11で封口された箱状の断熱容器10からなること
を特徴とする。そして、前記溶鉛炉1は、レベルセンサ
ー4と鉛投入管5とを有し、該センサー4が内部の溶湯
量を検知するものであり、前記鉛投入管5が内部に鉛合
金を供給するものである。
の発生を防止でき、エネルギーの消費量が少ない鋳造装
置を提供する。 【構成】 本発明は、格子体を形成する鋳型101と、
該鋳型101に鉛合金の溶湯12を注湯する注湯装置1
00と、該注湯装置100に溶湯12を供給する溶鉛炉
1とからなる鋳造装置であって、前記溶鉛炉1は、上部
が蓋11で封口された箱状の断熱容器10からなること
を特徴とする。そして、前記溶鉛炉1は、レベルセンサ
ー4と鉛投入管5とを有し、該センサー4が内部の溶湯
量を検知するものであり、前記鉛投入管5が内部に鉛合
金を供給するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛蓄電池用格子体
の鋳造装置の改良、特に溶鉛炉の改良に関するものであ
る。
の鋳造装置の改良、特に溶鉛炉の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の鉛蓄電池用格子体は、鉛または鉛
合金のインゴットを溶かし、その溶湯を柄杓に搬送する
溶鉛炉と、前記鉛合金の溶湯を一定量貯蔵するととも
に、定期的に傾斜して鋳型へ前記溶湯を注ぐ柄杓と、こ
の柄杓の下方に設置され、前記鉛合金からなる鉛蓄電池
の格子体を鋳造する格子体形成用溝部を備えた鋳型とか
らなるいわゆるブックモールドタイプの鋳造装置を用い
て生産されてきた。
合金のインゴットを溶かし、その溶湯を柄杓に搬送する
溶鉛炉と、前記鉛合金の溶湯を一定量貯蔵するととも
に、定期的に傾斜して鋳型へ前記溶湯を注ぐ柄杓と、こ
の柄杓の下方に設置され、前記鉛合金からなる鉛蓄電池
の格子体を鋳造する格子体形成用溝部を備えた鋳型とか
らなるいわゆるブックモールドタイプの鋳造装置を用い
て生産されてきた。
【0003】前記溶鉛炉は、図2に示すように上部が開
口した箱型の鉄板と断熱材でできた容器10からなり、
前記容器の内部空間7には、ヒーター3および溶湯搬送
ポンプ6が備え付けられている。また、このヒーター3
は、鉛または鉛合金を溶かし、貯蔵された溶湯12の表
面から逸走した熱を補うため、随時溶湯12を加熱する
とともに、柄杓に搬送し易いように溶湯12を一定の温
度に保っている。また、前記溶湯搬送ポンプ3は溶鉛炉
1に貯蔵された溶湯12を供給管2を通して柄杓に搬送
する。そして、溶鉛炉1内の溶湯12の量が減少した際
には、溶鉛炉1内に一定量の溶湯12が貯蔵されるよう
に、新たに溶鉛炉1の上部の開口部から鉛インゴットが
投入される。
口した箱型の鉄板と断熱材でできた容器10からなり、
前記容器の内部空間7には、ヒーター3および溶湯搬送
ポンプ6が備え付けられている。また、このヒーター3
は、鉛または鉛合金を溶かし、貯蔵された溶湯12の表
面から逸走した熱を補うため、随時溶湯12を加熱する
とともに、柄杓に搬送し易いように溶湯12を一定の温
度に保っている。また、前記溶湯搬送ポンプ3は溶鉛炉
1に貯蔵された溶湯12を供給管2を通して柄杓に搬送
する。そして、溶鉛炉1内の溶湯12の量が減少した際
には、溶鉛炉1内に一定量の溶湯12が貯蔵されるよう
に、新たに溶鉛炉1の上部の開口部から鉛インゴットが
投入される。
【0004】そして、溶鉛炉内の溶湯の量と温度が所定
値になったとき、この溶湯を所定量、前記柄杓に搬送す
るようになっている。
値になったとき、この溶湯を所定量、前記柄杓に搬送す
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成からなる溶鉛炉を用いて鉛蓄電池の格子体を製
造した場合、溶鉛炉の上部が開口しているため、高温状
態の溶湯表面が空気中の酸素と反応し、酸化鉛滓20が
多量に発生する。これが溶湯に混入して柄杓により鋳型
内に注がれると、溝への湯回りが低下して格子体のワイ
ヤ切れが発生するという問題があった。
来の構成からなる溶鉛炉を用いて鉛蓄電池の格子体を製
造した場合、溶鉛炉の上部が開口しているため、高温状
態の溶湯表面が空気中の酸素と反応し、酸化鉛滓20が
多量に発生する。これが溶湯に混入して柄杓により鋳型
内に注がれると、溝への湯回りが低下して格子体のワイ
ヤ切れが発生するという問題があった。
【0006】また、溶湯が周囲の空気と接触して熱を損
失したり、上記のように多量の鉛滓が発生することによ
り、エネルギーや鉛を不必要に浪費する結果、製造コス
トが増加するという問題があった。
失したり、上記のように多量の鉛滓が発生することによ
り、エネルギーや鉛を不必要に浪費する結果、製造コス
トが増加するという問題があった。
【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、鉛滓の発生を抑制または防止して、溶
湯の鋳型内への湯回りを良好にし、格子体のワイヤ切に
よる不良品の発生を防止すると共に、エネルギー消費量
および鉛滓発生量を少なくして低コストの格子体を作製
することを目的とする。
れたものであり、鉛滓の発生を抑制または防止して、溶
湯の鋳型内への湯回りを良好にし、格子体のワイヤ切に
よる不良品の発生を防止すると共に、エネルギー消費量
および鉛滓発生量を少なくして低コストの格子体を作製
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1は、格子体を形成する鋳型と、
該鋳型に鉛合金の溶湯を注湯する注湯装置と、該注湯装
置に溶湯を供給する溶鉛炉からなる鉛蓄電池用格子体の
鋳造装置であって、前記溶鉛炉は、上部が蓋で封口され
た箱状の断熱容器からなることを特徴とする。
めに、本発明の請求項1は、格子体を形成する鋳型と、
該鋳型に鉛合金の溶湯を注湯する注湯装置と、該注湯装
置に溶湯を供給する溶鉛炉からなる鉛蓄電池用格子体の
鋳造装置であって、前記溶鉛炉は、上部が蓋で封口され
た箱状の断熱容器からなることを特徴とする。
【0009】また、請求項2は、前記溶鉛炉にレベルセ
ンサーと鉛投入管を有し、レベルセンサーは、溶鉛炉の
内部の溶湯量を検知するものであり、前記鉛投入管は、
溶湯炉の内部に鉛合金を供給する管であることを特徴と
する。
ンサーと鉛投入管を有し、レベルセンサーは、溶鉛炉の
内部の溶湯量を検知するものであり、前記鉛投入管は、
溶湯炉の内部に鉛合金を供給する管であることを特徴と
する。
【0010】また、請求項3は、前記蓋または断熱容器
に、外部から溶鉛炉内へ不活性ガスを導入するガス導入
管が設けられ、前記鉛投入管に、溶鉛炉内から外部へ前
記不活性ガスを導出するガス排出孔が設けられているこ
とを特徴とする。
に、外部から溶鉛炉内へ不活性ガスを導入するガス導入
管が設けられ、前記鉛投入管に、溶鉛炉内から外部へ前
記不活性ガスを導出するガス排出孔が設けられているこ
とを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1によれば、溶鉛炉が蓋により気密構造
となっているので、鉛滓の生成が抑制され、溶湯の鋳型
への湯回りが良好になる。また、溶湯が外気と遮断され
るので、保温性が向上し、ヒーターによる加熱や溶湯の
設定温度を必要最小限に設定できる。
となっているので、鉛滓の生成が抑制され、溶湯の鋳型
への湯回りが良好になる。また、溶湯が外気と遮断され
るので、保温性が向上し、ヒーターによる加熱や溶湯の
設定温度を必要最小限に設定できる。
【0012】また、請求項2によれば、レベルセンサー
により溶湯炉の溶湯の量を検知して、所定量まで減少す
ると、前記鉛投入管から鉛合金を供給できる。
により溶湯炉の溶湯の量を検知して、所定量まで減少す
ると、前記鉛投入管から鉛合金を供給できる。
【0013】さらに、請求項3によれば、溶鉛炉の内部
を不活性ガス雰囲気にすることができるので、溶湯の酸
化による鉛滓の生成を防止できる。
を不活性ガス雰囲気にすることができるので、溶湯の酸
化による鉛滓の生成を防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
説明する。
【0015】図1は、本発明の鋳造装置を示す説明図で
あって、溶鉛炉のみ縦断面図で示す。また、図2は、従
来の鋳造装置の溶鉛炉を示す縦断面図である。本発明の
鋳造装置は、溶鉛炉1と注湯装置100と鋳型101と
からなり、前記溶鉛炉1は、断熱層に覆われた金属製の
箱状の断熱容器10と、同じく断熱層に覆われた金属製
の蓋11とから構成されている。前記断熱容器10は、
開口部が上になるように配置され、内部空間7が鉛投入
口を除いて蓋11により外部と遮断されている。そして
該内部空間7に格子体を製作する際の鉛合金の溶湯12
が貯蔵される。また、前記蓋11を貫通して溶湯供給管
2とヒーター3とレベルセンサー4と鉛投入管5が溶鉛
炉に取り付けられている。前記溶湯供給管2の下端に搬
送ポンプ6を有し、該搬送ポンプ6は溶湯12内に浸漬
し、前記内部空間7に貯蔵された溶湯12を溶湯供給管
2を通して定期的に注湯装置100へ注ぐ。
あって、溶鉛炉のみ縦断面図で示す。また、図2は、従
来の鋳造装置の溶鉛炉を示す縦断面図である。本発明の
鋳造装置は、溶鉛炉1と注湯装置100と鋳型101と
からなり、前記溶鉛炉1は、断熱層に覆われた金属製の
箱状の断熱容器10と、同じく断熱層に覆われた金属製
の蓋11とから構成されている。前記断熱容器10は、
開口部が上になるように配置され、内部空間7が鉛投入
口を除いて蓋11により外部と遮断されている。そして
該内部空間7に格子体を製作する際の鉛合金の溶湯12
が貯蔵される。また、前記蓋11を貫通して溶湯供給管
2とヒーター3とレベルセンサー4と鉛投入管5が溶鉛
炉に取り付けられている。前記溶湯供給管2の下端に搬
送ポンプ6を有し、該搬送ポンプ6は溶湯12内に浸漬
し、前記内部空間7に貯蔵された溶湯12を溶湯供給管
2を通して定期的に注湯装置100へ注ぐ。
【0016】また、レベルセンサー4は、前記内部空間
7の溶湯12の上限量と下限量を湯面の高さで検知でき
るように、一対設けられている。さらに、前記内部空間
7には、前記溶湯12を加温するヒーター3が備えられ
ている。
7の溶湯12の上限量と下限量を湯面の高さで検知でき
るように、一対設けられている。さらに、前記内部空間
7には、前記溶湯12を加温するヒーター3が備えられ
ている。
【0017】なお、鉛投入管5は、前記溶湯12が所定
量(下限量)まで減少したとき、前記内部空間7に鉛合
金を所定量(上限量)まで供給するためのものであり、
下端は前記下限量の湯面より低くなるように設けられて
いる。このように、内部空間7を鉛投入管5内の湯面を
除き断熱容器10と蓋11からなる気密構造とできるの
で、内部空間7での鉛滓の生成が抑制され、溶湯12の
鋳型101への湯回りが良好になり、格子体のワイヤ切
れの発生を抑制できる。また、溶湯12が外気と遮断さ
れるので、保温性が向上し、ヒーターによる加熱や溶湯
の設定温度を必要最小限に設定でき、エネルギー消費量
および鉛滓発生量を少くして格子体を作製することがで
きる。
量(下限量)まで減少したとき、前記内部空間7に鉛合
金を所定量(上限量)まで供給するためのものであり、
下端は前記下限量の湯面より低くなるように設けられて
いる。このように、内部空間7を鉛投入管5内の湯面を
除き断熱容器10と蓋11からなる気密構造とできるの
で、内部空間7での鉛滓の生成が抑制され、溶湯12の
鋳型101への湯回りが良好になり、格子体のワイヤ切
れの発生を抑制できる。また、溶湯12が外気と遮断さ
れるので、保温性が向上し、ヒーターによる加熱や溶湯
の設定温度を必要最小限に設定でき、エネルギー消費量
および鉛滓発生量を少くして格子体を作製することがで
きる。
【0018】また、前記蓋11には、図1に示すように
不活性ガスを内部空間7の導入するガス導入管8が設け
られている。さらに、前記鉛投入管5は、内部空間7に
導入された前記不活性ガスを鉛投入管5内に導出するガ
ス排出孔9が設けられている。
不活性ガスを内部空間7の導入するガス導入管8が設け
られている。さらに、前記鉛投入管5は、内部空間7に
導入された前記不活性ガスを鉛投入管5内に導出するガ
ス排出孔9が設けられている。
【0019】ここで、ガス排出孔9は、前記上限量の湯
面より高い位置に設けられている。格子体製作の際、内
部空間7に貯蔵された溶湯12の液面変化に合わせて、
導入管8から内部空間7に不活性ガスとして例えば窒素
ガスを導入する。こうすることにより、内部空間7内に
貯蔵された溶湯12表面の酸化を防止できる。
面より高い位置に設けられている。格子体製作の際、内
部空間7に貯蔵された溶湯12の液面変化に合わせて、
導入管8から内部空間7に不活性ガスとして例えば窒素
ガスを導入する。こうすることにより、内部空間7内に
貯蔵された溶湯12表面の酸化を防止できる。
【0020】また、上記したように溶鉛炉1は鉛投入管
5を除き気密構造であるため、溶湯12の湯面レベルが
下がった場合に内部空間7内の圧が減圧しないように窒
素ガスを導入する。これにより内部空間7内への空気の
進入を防止できる。このとき、常に窒素ガスをオーバー
フローさせると、上記内部空間7から出てきた窒素ガス
は、ガス排出孔9を通って鉛投入管5内から外部に排出
される。このとき外気と繋がっている鉛投入管も窒素の
経路になることから、溶鉛炉1の内部空間7に加えて鉛
投入管5内に注入された溶湯12の酸化滓の発生も大幅
に抑制できる。
5を除き気密構造であるため、溶湯12の湯面レベルが
下がった場合に内部空間7内の圧が減圧しないように窒
素ガスを導入する。これにより内部空間7内への空気の
進入を防止できる。このとき、常に窒素ガスをオーバー
フローさせると、上記内部空間7から出てきた窒素ガス
は、ガス排出孔9を通って鉛投入管5内から外部に排出
される。このとき外気と繋がっている鉛投入管も窒素の
経路になることから、溶鉛炉1の内部空間7に加えて鉛
投入管5内に注入された溶湯12の酸化滓の発生も大幅
に抑制できる。
【0021】一方、鉛合金のインゴットを鉛投入口5か
ら投入し、溶鉛炉1内の湯面を押し上げた場合に、内部
空間7に溜まった窒素ガスは、内圧が上昇することによ
りガス排出孔9を通って鉛投入管5内から外部に排出さ
れる。このとき外気と繋がっている鉛投入管も窒素の経
路になることから、溶鉛炉1の内部空間7に加えて鉛投
入管5内に注入された溶湯12の酸化滓の発生も大幅に
抑制できる。
ら投入し、溶鉛炉1内の湯面を押し上げた場合に、内部
空間7に溜まった窒素ガスは、内圧が上昇することによ
りガス排出孔9を通って鉛投入管5内から外部に排出さ
れる。このとき外気と繋がっている鉛投入管も窒素の経
路になることから、溶鉛炉1の内部空間7に加えて鉛投
入管5内に注入された溶湯12の酸化滓の発生も大幅に
抑制できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0023】所定の鉛−カルシウム−錫合金を用い、実
施の形態で述べた本発明の溶鉛炉を用いた鋳造装置およ
び図2に示した従来の溶鉛炉を用いた鋳造装置により厚
さ0.6ミリの鉛蓄電池用格子体を製作した。ここで、
鋳造装置は、各溶鉛炉が異なるのみで、鋳型、注湯装置
は同一のものを用いた。そして、このとき製作された格
子体を調査し、各溶鉛炉を使用したときの不良率
(%)、各溶鉛炉の鉛滓発生率(%)、溶鉛炉のエネル
ギー消費量を調査した。ここで、溶鉛炉の設定温度は、
従来の設定温度より5℃低く設定し、溶解する鉛合金の
量を2000Kgとした。
施の形態で述べた本発明の溶鉛炉を用いた鋳造装置およ
び図2に示した従来の溶鉛炉を用いた鋳造装置により厚
さ0.6ミリの鉛蓄電池用格子体を製作した。ここで、
鋳造装置は、各溶鉛炉が異なるのみで、鋳型、注湯装置
は同一のものを用いた。そして、このとき製作された格
子体を調査し、各溶鉛炉を使用したときの不良率
(%)、各溶鉛炉の鉛滓発生率(%)、溶鉛炉のエネル
ギー消費量を調査した。ここで、溶鉛炉の設定温度は、
従来の設定温度より5℃低く設定し、溶解する鉛合金の
量を2000Kgとした。
【0024】調査の結果、従来の溶鉛炉に比較して、本
発明に係る溶鉛炉では、不良率、鉛滓量、エネルギー消
費量がそれぞれ約9分の1、20分の1、2分の1とな
った。
発明に係る溶鉛炉では、不良率、鉛滓量、エネルギー消
費量がそれぞれ約9分の1、20分の1、2分の1とな
った。
【0025】以上のように、本発明に係る溶鉛炉は、従
来のそれに比べ格子体のワイヤ切れによる不良品を少な
くでき、かつエネルギー消費量および鉛滓発生量を少な
くできるので低コストの格子体を作製することができ
る。
来のそれに比べ格子体のワイヤ切れによる不良品を少な
くでき、かつエネルギー消費量および鉛滓発生量を少な
くできるので低コストの格子体を作製することができ
る。
【0026】なお、内部空間に導入される不活性ガス
は、実施例では窒素ガスを用いたが、この他にアルゴン
ガスやへリウムガスなどの希ガス類元素や鉛合金の溶湯
の酸化を抑制できるガスであれば使用可能である。
は、実施例では窒素ガスを用いたが、この他にアルゴン
ガスやへリウムガスなどの希ガス類元素や鉛合金の溶湯
の酸化を抑制できるガスであれば使用可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、溶鉛炉は、気密構造となっているので、鉛滓
の生成が抑制され、溶湯の鋳型への湯回りが良好にな
り、格子体のワイヤ切れが発生するのを抑制できる。ま
た、溶湯が外気と遮断されるので、保温性が向上し、ヒ
ーターによる加熱や溶湯の設定温度を必要最小限に設定
でき、エネルギー消費量および鉛滓発生量を少くして格
子体を作製することができる。
によれば、溶鉛炉は、気密構造となっているので、鉛滓
の生成が抑制され、溶湯の鋳型への湯回りが良好にな
り、格子体のワイヤ切れが発生するのを抑制できる。ま
た、溶湯が外気と遮断されるので、保温性が向上し、ヒ
ーターによる加熱や溶湯の設定温度を必要最小限に設定
でき、エネルギー消費量および鉛滓発生量を少くして格
子体を作製することができる。
【0028】また、請求項2によれば、炉内の溶湯が空
気に触れることなく、該溶湯の量を自動的に検知して鉛
合金を供給できるので、請求項1の効果が優れる。
気に触れることなく、該溶湯の量を自動的に検知して鉛
合金を供給できるので、請求項1の効果が優れる。
【0029】さらに、請求項3によれば、鉛滓が発生し
なくなり、請求項1の効果を顕著にでき、低コストの格
子体を作製することができる。
なくなり、請求項1の効果を顕著にでき、低コストの格
子体を作製することができる。
【図1】本発明の鋳造装置を示す説明図である。
【図2】従来の鋳造装置の溶鉛炉を示す縦断面図であ
る。
る。
1 溶鉛炉 4 レベルセンサー 5 鉛投入管 7 内部空間 8 ガス導入管 9 ガス排出孔 10 断熱容器 11 蓋 12 溶湯
Claims (3)
- 【請求項1】 格子体を形成する鋳型と、該鋳型に鉛合
金の溶湯を注湯する注湯装置と、該注湯装置に溶湯を供
給する溶鉛炉からなる鉛蓄電池用格子体の鋳造装置にお
いて、前記溶鉛炉は、上部が蓋で封口された箱状の断熱
容器からなることを特徴とする鉛蓄電池用格子体の鋳造
装置。 - 【請求項2】 前記鉛溶炉は、レベルセンサーと鉛投入
管とを有し、該レベルセンサーが内部の溶湯量を検知す
るものであり、前記鉛投入管が内部に鉛合金を供給する
ものであることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池用
格子体の鋳造装置。 - 【請求項3】 前記溶鉛炉は、前記蓋または断熱容器に
ガス導入管が設けられ、前記鉛投入管にガス排出孔が設
けられていることを特徴とする請求項2記載の鉛蓄電池
用格子体の鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001155803A JP2002346734A (ja) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | 鉛蓄電池用格子体の鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001155803A JP2002346734A (ja) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | 鉛蓄電池用格子体の鋳造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002346734A true JP2002346734A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=18999920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001155803A Pending JP2002346734A (ja) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | 鉛蓄電池用格子体の鋳造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002346734A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104128590A (zh) * | 2014-06-16 | 2014-11-05 | 超威电源有限公司 | 铅钙合金板栅重力浇铸方法及板栅重力浇铸模具 |
CN107755674A (zh) * | 2017-11-23 | 2018-03-06 | 山东沃顿核辐射环境安全装备有限公司 | 全自动铅屏蔽浇铸装置及浇铸方法 |
-
2001
- 2001-05-24 JP JP2001155803A patent/JP2002346734A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104128590A (zh) * | 2014-06-16 | 2014-11-05 | 超威电源有限公司 | 铅钙合金板栅重力浇铸方法及板栅重力浇铸模具 |
CN107755674A (zh) * | 2017-11-23 | 2018-03-06 | 山东沃顿核辐射环境安全装备有限公司 | 全自动铅屏蔽浇铸装置及浇铸方法 |
CN107755674B (zh) * | 2017-11-23 | 2023-06-27 | 山东沃顿核辐射环境安全装备有限公司 | 全自动铅屏蔽浇铸装置及浇铸方法 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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