JP2002345039A - データ端末機器及びファイル共有方法 - Google Patents

データ端末機器及びファイル共有方法

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JP2002345039A
JP2002345039A JP2001151434A JP2001151434A JP2002345039A JP 2002345039 A JP2002345039 A JP 2002345039A JP 2001151434 A JP2001151434 A JP 2001151434A JP 2001151434 A JP2001151434 A JP 2001151434A JP 2002345039 A JP2002345039 A JP 2002345039A
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Tetsuya Takagi
哲也 高木
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近距離無線通信網内にあるデータ端末機器間
で、互いのメモリカード内のファイルを共有する 【解決手段】 Bluetoothモジュール22と、データの
送受信を制御するCPU23とを備え、無線通信網の範
囲内にあるスレーブ機器を全て検索し、検索した上記各
スレーブ機器との間で物理的なインターフェースを確立
し、上記各スレーブ機器に装着されたメモリカード4に
格納されているファイルを共有可能な場合には上記スレ
ーブ機器からチャネルIDが通知され、当該チャネルI
Dを通知したスレーブ機器のメモリカード4に格納され
ている共有可能なファイルを物理的なインターフェース
を介して共有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Bluetooth方式を
適用した無線通信網を介してファイル共有を実現するデ
ータ端末機器及びファイル共有方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ユーザが操作するパーソナルコン
ピュータ(PC)、情報携帯端末(PDA)、ディジタ
ルカメラ等のデータ端末機器には、種々の機能を備えた
メモリカードが装着されることが多い。この装着される
メモリカードは、メモリをパッケージに実装し、データ
端末機器で生成したデータ、又は他のデータ端末機器と
の間で送受信するデータを記憶する携帯型の半導体メモ
リ装置である。このメモリカードをデータ端末機器のカ
ード装着部に挿入することにより、持ち運び可能な外部
メモリとして活用することができるため、別個に通信ポ
ートを設けることなく、データ端末機器間でデータの交
換をすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各デー
タ端末機器のメモリカードに格納されたファイルを交換
する際に、ユーザはメモリカードをデータ端末機器から
抜き出し、他のデータ端末機器に差し込む操作をする必
要がある。特に近年においてメモリカードを装着するデ
ータ端末機器が増加し、ユーザの労力の負担は大きくな
ってきている。
【0004】また、メモリカードの種類は、例えばメモ
リスティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)、S
Dカード等多岐にわたるため、相互にメディアとしての
互換がとれず、データ端末機器間で円滑なファイル交換
ができない。
【0005】従って、メモリカードを着脱することな
く、またメディアの種別に左右されることなく、各デー
タ端末機器のメモリカードに格納されたファイルを共有
できるようにする必要がある。
【0006】そこで本発明は、上述したような実情に鑑
みて提案されたものであり、他のデータ端末機器に装着
されたメモリカード内のファイルを近距離無線通信網を
通じて共有することができるデータ端末機器を提供する
ことを目的とする。
【0007】また本発明は、装着されたメモリカード内
のファイルを無線通信網を介して他のデータ端末機器と
共有するデータ端末機器を提供することを目的とする。
【0008】更に本発明は、メモリカードが装着された
データ端末機器間で、近距離無線通信網を介して互いの
メモリカード内のファイルを共有するファイル共有方法
を提供することを目的とする。
【0009】すなわち本発明の目的は、近距離無線通信
網内にあるデータ端末機器間で、互いのメモリカード内
のファイルを共有することで、カード着脱の労力を解消
し、異なるメディア間においてもファイルを共有できる
ようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るデータ端末機器は、上記スレーブ機器
と無線通信網を介してデータを送受信する無線通信手段
と、上記無線通信手段におけるデータの送受信を制御す
る制御手段とを備え、上記制御手段は、無線通信網の範
囲内にあるスレーブ機器を全て検索し、検索した上記各
スレーブ機器との間で物理的なインターフェースを確立
し、上記各スレーブ機器の記憶手段に格納されているフ
ァイルを共有可能な場合には上記スレーブ機器からチャ
ネルIDが通知され、当該チャネルIDを通知したスレ
ーブ機器の記憶手段に格納されている共有可能なファイ
ルを物理的なインターフェースを介して共有することを
特徴とする。
【0011】このデータ端末機器は、無線通信網の範囲
内にあるスレーブ機器を全て検索し、検索したスレーブ
機器との間で確立した物理的なインターフェースを通じ
てチャネルIDが通知され、当該チャネルIDを通知し
たスレーブ機器の記憶手段に格納されている共有可能な
ファイルを物理的なインターフェースを介して共有す
る。
【0012】上記の目的を達成するため、本発明に係る
データ端末機器は、マスタ機器と無線通信網を介してデ
ータを送受信する無線通信手段と、上記無線通信手段に
おけるデータの送受信を制御する制御手段と、データを
記憶する記憶手段とを備え、上記制御手段は、上記マス
タ機器との間で物理的なインターフェースを確立し、上
記記憶手段に格納されているファイルを共有可能な場合
には上記マスタ機器にチャネルIDを通知し、上記記憶
手段に格納されている共有可能なファイルを物理的なイ
ンターフェースを介して上記マスタ機器と共有すること
を特徴とする。
【0013】このデータ端末機器は、スレーブ機器との
間で確立した物理的なインターフェースを介して上記マ
スタ機器にチャネルIDを通知し、記憶手段に格納され
ている共有可能なファイルを上記マスタ機器と共有す
る。
【0014】上記の目的を達成するため、本発明に係る
ファイル共有方法は、データを送受信する無線通信部と
送受信するデータを制御する制御部とデータを記憶する
記憶部とをそれぞれ備えるマスタ機器とスレーブ機器間
で、各記憶部に格納されているファイルを共有にするフ
ァイル共有方法であって、上記マスタ機器の無線通信網
の範囲内にあるスレーブ機器が全て検索され、検索され
た全ての上記スレーブ機器と上記マスタ機器との間で物
理的なインターフェースが確立され、上記各スレーブ機
器の記憶手段に格納されているファイルを共有可能な場
合には、上記スレーブ機器から上記マスタ機器へチャネ
ルIDが通知され、当該チャネルIDを通知した全ての
上記スレーブ機器の記憶部に格納されている共有可能な
ファイルを物理的なインターフェースを介して上記マス
タ機器と共有することを特徴とする。
【0015】このファイル共有方法は、マスタ機器の無
線通信網の範囲内にあるスレーブ機器が全て検索され、
検索された上記各スレーブ機器と上記マスタ機器との間
で確立された物理的なインターフェースを通じて、上記
各スレーブ機器からマスタ機器へチャネルIDが通知さ
れ、当該チャネルIDを通知したスレーブ機器とマスタ
機器との間で、上記物理的なインターフェースを介して
互いの記憶部に格納されているファイルを共有する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】本発明は、例えば図1に示すような無線L
AN(Local Area Network)システム1に適用される。
【0018】この図1に示す無線LANシステム1は、
近距離無線通信網30を介してパケットを送受信するデ
ータ端末機器2が備えられている。このデータ端末機器
2は、マスタ機器とスレーブ機器の二つの役割を持たせ
ることができる。マスタ機器とは、接続の設定の初期化
を行い、通信を開始する側の機器をいう。またスレーブ
機器とは、マスタ機器からの要求を受けて応答を返す側
の機器をいう。
【0019】このデータ端末機器2には、メモリカード
4が装着される。
【0020】無線LANシステム1は、マスタ機器とス
レーブ機器間のデータ通信を、Bluetooth方式を適用し
た近距離無線通信網30を介して行う。
【0021】またこの無線LANシステム1は、各スレ
ーブ機器に装着されたメモリカード4に記憶されている
情報を、Bluetooth方式を適用した近距離無線通信網3
0を介してマスタ機器と共有する。
【0022】このBluetooth方式とは、日欧米5社が1
998年5月に標準化活動を開始した近距離無線通信技
術の呼称である。このBluetooth方式では、最大データ
伝送速度が1Mbps(実効的には721kbps)、
最大伝送距離が10m程度の近距離無線通信網を構築し
てデータ通信を行う。このBluetooth方式では、無許可
で利用可能な2.4GHz帯のISM(Industrial Sci
entific Medical)周波数帯域に帯域幅が1MHzのチ
ャネルを79個設定し、1秒間に1600回チャネルを
切り換える周波数ホッピング方式のスペクトラム拡散技
術を採用し、マスタ機器とスレーブ機器との間で電波を
送受信する。
【0023】このBluetooth方式を適用した近距離無線
通信網におけるマスタ機器は、処理内容に応じて、周波
数ホッピングパターンを決定する。また、このマスタ機
器は、一度に最大7台のスレーブ機器と同時にデータ通
信を行うことができる。マスタ機器とスレーブ機器で構
成するサブネットは、”piconet(ピコネッ
ト)”と呼ばれる。無線LANシステム1に含まれるス
レーブ機器は、同時に2つ以上のピコネットのスレーブ
機器になることができる。またデータ端末機器2は、マ
スタ機器及びスレーブ機器どちらにもなりうるので、こ
のピコネットの組み合わせの自由度は高い。
【0024】データ端末機器2は、ユーザにより操作さ
れるデバイスである。データ端末機器2としては、例え
ばPDA(Personal Digital Assistance)、パーソナ
ルコンピュータ(PC)、ディジタルカメラ等がある。
このデータ端末機器2は、近距離無線通信網30を介し
て、他のデータ端末機器と無線通信する以外に、携帯電
話やTA(Terminal Adapter)等の通信機器を介してイ
ンターネット(Internet)網等の公衆通信網に接続され
る。
【0025】メモリーカード4は、メモリをパッケージ
に実装し、データ端末機器内等で生成したデータ、又は
他のデータ端末機器等から受信するデータを記憶する携
帯型の半導体メモリ装置である。このメモリーカード4
は、各データ端末機器2に装着される。メモリカード4
は、通信用端子や通信用インターフェース部等を備える
ものも含まれる。次にデータ端末機器2の具体的な構成
例について、図2を用いて説明する。
【0026】この図2においてデータ端末機器2は、ア
ンテナ部21と、Bluetoothモジュール22と、CPU
(Central Processing Unit)23と、ユーザI/F2
4と、記憶部25と、メモリカードI/F26とを備え
ている。
【0027】アンテナ部21は、例えば2.4GHz帯
(2.402GHz〜2.480GHz)の信号を出力
/検出するためのアンテナであり、他のデータ端末機器
等から近距離無線通信網30を介して無線信号の送受信
を行う。このアンテナ部21は、Bluetoothモジュール
22からのデータを近距離無線通信網30の範囲内にあ
る他のデータ端末機器に送信する。またこのアンテナ部
21は、他のデータ端末機器から近距離無線通信網30
を介してデータを受信し、Bluetoothモジュール22に
出力する。
【0028】Bluetoothモジュール22は、例えばBluet
ooth方式に準拠して2.4GHz帯域の信号の送受信を
行うためのモジュールであり、一方がアンテナ21に接
続され、他方がCPU23等に接続される。Bluetooth
モジュール22は、アンテナ21とCPU23等との間
でデータの入出力を行う。
【0029】CPU23は、データ端末機器2間におけ
るデータの送受信の制御等を行う。このCPU23は、
Bluetoothモジュール22と、ユーザI/F24と、記
憶部25と、メモリカードI/F26等とが接続され
る。
【0030】このCPU23は、Bluetoothモジュール
22を介して他のデータ端末機器との間でデータの入出
力の制御を行う。また、このCPU23は、ユーザI/
F24との間でデータの入出力を行う。またこのCPU
23は、記憶部25へデータを書き込み、又は記憶部2
5からデータを読み出す。更に、このCPU23は、メ
モリカードI/F26を介して、メモリカード4へデー
タを書き込み、又はメモリカード4からデータを読み出
す。
【0031】ユーザI/F24は、例えば、キーボー
ド、マウス及びディスプレイ等からなり、ユーザがコン
ピュータ端末と会話するためのインターフェースであ
る。このユーザI/F24は、CPU23に接続され、
他のデータ端末機器との間で無線通信するデータが入出
力される。ユーザは、他のデータ端末機器との間でBlue
toothリンクが確立された後に、このユーザI/F24
を通じて通信を行う。
【0032】記憶部25は、例えばフラッシュメモリか
らなり、指定されたアドレスにデータを記憶する。ま
た、この記憶部25は、ネットワークアクセスのための
アカウント、認証パスワード等の情報、アプリケーショ
ン等で使用する個人情報、ネットワーク接続を行うため
の必要なネットワーク設定情報、データ端末機器2に含
まれる要素間の関連性を定義するコンフィグレーション
情報等が記憶される。
【0033】さらにこの記憶部25には、データを送受
信するためのプロトコル、及び通信料金情報を管理する
ためのプロトコルが少なくとも実装されている。
【0034】メモリカードI/F26は、着脱可能なメ
モリカードのインターフェースモジュールである。この
メモリカードI/F26を介して、メモリカード4が機
械的に着脱できるようになっている。
【0035】このメモリカードI/F26には通信用端
子、メモリ用端子からなる信号入出力端子群が設けられ
ている。このデータ端末機器2は、この通信用端子及び
メモリ用端子を介してデータ等の入出力をメモリカード
4との間で行う。
【0036】メモリカード4は、例えば、CompactFlash
規格、MemoryStick規格又はSDcard規格の半導体メモリ
装置であり、データ端末機器2のメモリカードI/F2
6に機械的に接続することで、データ端末機器2に装着
することができる。
【0037】このメモリカード4は、内部に少なくとも
コントローラ41とフラッシュメモリ42を備えてい
る。このコントローラ41は、フラッシュメモリ42の
制御、パラレルデータとシリアルデータの変換等を行
う。また、フラッシュメモリ42は、指定されたアドレ
スにデータを記憶する。このフラッシュメモリ42に記
憶されるデータは、ユーザI/F24を介してデータ端
末機器2のユーザの利用に供する。更にこのフラッシュ
メモリ42に記憶されるデータは、他のデータ端末機器
との間で共有される場合もある。
【0038】このメモリカード4の外形は、例えば従来
の半導体メモリカード仕様に準拠したものであり、横寸
法が2.5mm、縦寸法が50.0mm、厚さ寸法が
2.8mmとなっている。
【0039】次に、データ端末機器において設定されて
いるプロトコルについて図3を用いて説明する。
【0040】データ端末機器2において設定されている
プロトコルスタックの最下位層には物理層であるBlueto
oth Baseband101が規定されている。この物理層の主
な役割は、Bluetooth方式を近距離無線通信網30の物
理的、電気的インターフェース等の規格を規定するもの
である。
【0041】この物理層により、データを送信すると
き、デジタルデータをアナログデータに変換し、デジタ
ルデータの0,1のシーケンスに従って一次変調を行
い、それを更に2.4GHz帯の搬送波にのせて送出す
る。搬送波は、一つのデータの送信(スロット)毎に周
波数を変えて設定され、周波数ホッピングによって絶え
ず切り替えられていく。また、この物理層により、アン
テナ21を介して受信された信号について、上述した処
理と逆の処理を行うことでアナログデータをデジタルデ
ータ変換する。
【0042】またデータの送受信は、スロット交互に行
われる。受信スロットでは、アンテナ21で受信した信
号から2.4GHz帯の搬送波を取り除いた後、更に復
調を行って、0,1のシーケンスのデジタルデータを取
り出す。搬送波の周波数は、周波数ホッピングによって
絶えず変わっているが、ホッピングシーケンスが通信相
手に応じて分かっているため、容易に取り除くことがで
きる。
【0043】この物理層の上には、リンク層が規定され
ている。このリンク層は、LMP(Link Manager Proto
col)102、HCI(Host Control Interface)10
3、L2CAP(LogicalLink Control and Adaptation
Protocol)104、RFCOMM105から構成され
る。リンク層の主な役割は、Bluetooth方式を適用した
近距離無線通信網30を構築するための機能を提供する
ことである。また、このリンク層により、例えば、送信
するデータに通信制御に関する情報、誤り検出・訂正の
ための符号を付加したり、データの受信を相手に通知す
る等の処理を行う。またこのリンク層により、例えば、
受信バッファの残り領域が少なくなったとき、相手に送
信の一時停止を要求する。
【0044】LMP102は、Bluetooth方式による無
線リンクを制御するためのプロトコルである。このLM
P102により、接続状態の確立・開放、送受信するデ
ータの有無、通信頻度等に応じたモード制御、通信路の
状態に応じたパケットの種類の切替、データ通信を許す
かどうかの認証、データ通信時の暗号化等を行う。HC
I103は、Bluetooth方式を適用した近距離無線通信
網におけるデータ端末機器間のインターフェースを提供
する。また、このHCI103により、データ端末機器
2がパーソナルコンピュータである場合に、論理インタ
ーフェースを提供するための処理を行うことができる。
【0045】L2CAP104は、Bluetooth方式の無
線リンク上の複数のデータの伝送路(以下「論理チャネ
ル」という)を確立し、上位プロトコルの多重化を実現
するための機能を提供する。このL2CAP104によ
り、論理チャネルを複数定義することで単一の物理的イ
ンターフェース上において、複数の上位プロトコルのデ
ータを送受信させることができる。このL2CAP10
4の上には、RFCOMM105、SDP(Service Dis
covery Protocol)107が設定されている。論理チャネ
ルは、接続する機器の特定と通信手法についての特定を
これら上位層のプロトコルに対して識別するためにチャ
ネルIDを割り振って管理される。
【0046】また、このL2CAP104により、送信
時において、上位プロトコルからのパケットデータを、
Bluetooth Baseband101で定義されるパケットサイズ
まで分割する。また、このL2CAP104により、受
信時において、Bluetooth Baseband101で定義される
パケットサイズのデータを再構築し、上位プロトコルへ
渡す。
【0047】また、このL2CAP104により、他の
データ通信機器2との間で、データの転送レートや送信
に対するレスポンスの速さについての情報を送受信す
る。
【0048】RFCOMM105は、Bluetooth方式に
対応したリンク層を制御するための拡張ATコマンドを
提供することで、他のデータ端末機器2にコマンドを転
送する。このRFCOMM105は、シリアルポートの
エミュレーション機能を提供する。
【0049】このRFCOMM105の上には、Blueto
othネットワークプロトコル106が規定されている。
このBluetoothネットワークプロトコル106は、他の
データ端末機器との間でメモリーカード4のファイルの
共有を実現するプロトコルであり、ファイル共有時にお
ける共有コマンドについて規定している。またこのBlue
toothネットワークプロトコル106は、他のデータ通
信機器との間で、共有コマンドの分解、組み立て及び交
換方法等を規定している。
【0050】SDP107は、Bluetooth方式を適用し
た近距離無線通信網において、データ端末機器間の接続
サービスについての情報交換を行うためのプロトコルで
ある。このSDP107は、マスタ機器がスレーブ機器
の提供する機能やサービスを検索する場合において、サ
ービスの種類を検索するためのロジックとデータの格納
形式を規定する。また、このSDP107は、上記情報
交換を行うことで、相互接続性を保証する。
【0051】次に、本発明を適用したデータ端末機器2
のファイル共有手順について説明する。
【0052】まずマスタ機器は、検索ステップST11
において、Bluetooth方式を適用した近距離無線通信網
の範囲内にあるスレーブ機器を全て検索する(図4
(a))。検索されるスレーブ機器は、共有可能なファイ
ルの有無、共有サービスの提供の可否を問わず、近距離
無線通信網の範囲内の全てのスレーブ機器が対象とな
る。これにより、例えば、近距離無線通信網の範囲外の
無関係なスレーブ機器は検索されず、無用のファイルを
共有にする等の不都合を回避することができる。
【0053】次に確認ステップST12において、上記
検索した近距離無線通信網の範囲内にあるスレーブ機器
全てに対し、共有サービスの提供の可否を問い合わせる
(図4(b))。その結果、共有サービスの提供可能なス
レーブ機器からは、例えばRFCOMMリンクのチャネ
ルIDが通知される。マスタ機器は、チャネルIDを通
知したスレーブ機器のみが共有サービスを提供できるも
のと判断し、ファイル共有ステップST3に移行する。
【0054】ファイル共有ステップST13において、
マスタ機器は、上記チャネルIDを通知したスレーブ機
器のみとRFCOMMリンクを確立し、当該スレーブ機
器に装着されているメモリカード4内のファイルを共有
する(図4(c))。
【0055】これらのステップの詳細なシーケンスにつ
いて図5を用いて説明する。
【0056】マスタ機器は、先ず検索ステップST11
において、マスタ機器を中心とした近距離無線通信網の
範囲内にあるスレーブ機器全てを検索する。この検索ス
テップST11において、マスタ機器は、検索コマンド
C11をパケット形式で送信する。マスタ機器を基準と
した近距離無線通信網の範囲内にある全てのスレーブ機
器は、検索コマンドC11を受信し、かかる検索コマン
ドC11に対する検索レスポンスR11をマスタ機器に
送信する。マスタ機器は、各スレーブ機器から送信され
た検索レスポンスR11を受信し、受信したスレーブ機
器のデバイス名を記憶する。マスタ機器は、近距離無線
通信網の範囲内にある全てのスレーブ機器から検索レス
ポンスR11を受信した後、検索ステップST11を終
了させ、確認ステップST12に移行する。
【0057】確認ステップST12において、マスタ機
器は、スレーブ機器と双方向でコマンド/レスポンスを
送受信することにより、スレーブ機器との間でBluetoot
h物理リンクを確立する(S11)。
【0058】この確認ステップST12において、マス
タ機器は、Bluetooth物理リンクを確立した後、スレー
ブ機器との間で、コマンド/レスポンスを送受信するこ
とにより、L2CAPリンクを確立する(S12)。
【0059】マスタ機器は、L2CAPリンクを確立し
た後に、共有確認コマンドC12をスレーブ機器に通知
する。スレーブ機器は、共有サービスをマスタ機器に供
給できる場合には、共有確認コマンドC12を受けて料
金情報レスポンスR12をマスタ機器に通知する。この
レスポンスの情報要素として、RFCOMMリンクのチ
ャネルIDが含まれている。マスタ機器は、チャネルI
Dを取得することで、当該チャネルIDを通知したスレ
ーブ機器のデバイス名と通信方法を識別することができ
る。またマスタ機器は、チャネルIDを通知したスレー
ブ機器がファイル共有サービスを提供できるものと判断
する。一方、マスタ機器がチャネルIDを取得できなか
った場合には、スレーブ機器のデバイス名を識別するこ
とができないため、そのスレーブ機器がファイル共有サ
ービスを提供することができないものと判断する。
【0060】マスタ機器は、料金情報レスポンスR12
を受けてL2CAPリンクを一度開放し(S13)、フ
ァイル共有ステップST13へ移行する。
【0061】ファイル共有ステップST13において、
マスタ機器は、チャネルIDを取得したスレーブ機器全
てに対し、再度L2CAPリンクを確立する(S1
4)。L2CAPリンクを確立後、当該スレーブ機器と
の間で、コマンド/レスポンスを送受信することによ
り、RFCOMMリンクを確立する(S15)。確立し
たRFCOMMリンク上において、スレーブ機器のメモ
リーカードのファイル共有を実現する(S16)。
【0062】次にこのS16におけるファイル共有の手
順について図6を用いて説明する。
【0063】マスタ機器は、スレーブ機器に対し、RF
COMMリンクを通じて、共有コマンドを通知する。ス
レーブ機器は、マスタ機器から共有コマンドを受けて、
当該共有コマンドの内容を解析し、その処理結果を共有
レスポンスとしてマスタ機器に通知する。
【0064】共有コマンドは、例えば、"browse()"(共
有設定したファイルのリスト要求)、"open()"(ファイ
ルのオープン処理)、"close()"(ファイルのクローズ
処理)、"read()"(ファイルの読み出し)、"write()"
(ファイルの書き込み)等がある。
【0065】マスタ機器から"browse()"コマンドが通知
された場合において、図6に示すとおり、スレーブ機器
は、そのレスポンスとして予め共有設定してあるファイ
ルのファイル名とそのパス名のリストを通知する。階層
構造のファイルシステムにおいて、ディレクトリ/フォ
ルダごと共有に設定されている場合は、ディレクトリ/
フォルダのリストも通知する。通知するパス名は、例え
ば「デバイス名:フォルダ名¥パス名」のように、スレ
ーブ機器のデバイス名(User Friendly Name)で始ま
り、その後にパス名が続くような形式にすることもでき
る。マスタ機器は、当該レスポンスを受けることで、ス
レーブ機器のファイル名とそのパス名を取得することが
できる。すなわち、マスタ機器から、スレーブ機器のメ
モリカード内のファイル名等を確認することができる。
【0066】マスタ機器から、例えば"open()"コマンド
(このコマンドには、取得したファイル名とそのパス名
も含まれる)が通知された場合、スレーブ機器は、共有
設定したファイルをオープンし、ファイル処理のための
ラベル検査、その他の準備を行う。そして、このオープ
ンコマンドの結果をレスポンスとしてマスタ機器に返す
ことで、マスタ機器は、スレーブ機器のメモリカード内
のファイルをオープンすることができる。
【0067】同様に、マスタ機器から"read()"コマンド
がスレーブ機器に対して通知された場合、スレーブ機器
は、指定されたファイルをマスタ機器に送信する。
【0068】同様に、マスタ機器から"write()"コマン
ドがスレーブ機器に対して通知された場合、スレーブ機
器は、指定されたファイルをマスタ機器側へ書き込む。
【0069】更に、マスタ機器はから"close()"コマン
ドがスレーブ機器に通知された場合、スレーブ機器は、
ファイルのクローズ処理を行う。
【0070】以上の処理を行うことで、マスタ機器は、
スレーブ機器のメモリカードに格納されているファイル
のリストを得ることができ、更に当該ファイルの読み出
しや書き込み処理等も行うことができるため、ファイル
共有を実現することができる。
【0071】次に共有の際のリモートプロシージャの構
成について、共有コマンドとして"browse()"を通知する
場合を例にとり、図7を用いて説明する。
【0072】マスタ機器は、"browse()"コマンドをスタ
ブ111を介してスレーブ機器に通知する。このスタブ
111はマスタ機器とスレーブ機器との間で、共有ファ
イルを操作するための通信インターフェースであり、送
受信する共有コマンド、共有レスポンスの分解・組み立
て方法、及び交換方法を規定する。
【0073】"browse()"コマンドは、引数としてスレー
ブ機器のデバイス名が付され、スタブ111においてR
FCOMM105上の要求メッセージに展開される。ま
た、RFCOMM105上の要求メッセージに展開され
た"browse()"コマンドは、Bluetoothリンクを介して、
スレーブ機器に送信される。要求メッセージを受信した
スレーブ機器は、スタブ112を介して"browse()"コマ
ンドを解釈し、レスポンスをマスタ機器に通知する。こ
のレスポンスには、戻り値としてファイルリストが付け
加えられている。このレスポンスは、スレーブ機器にお
けるスタブ112によりRFCOMM105上の応答メ
ッセージに展開され、Bluetoothリンクを介してマスタ
機器へ送信される。応答メッセージを受信したマスタ機
器におけるスタブ111は、当該応答メッセージを解釈
し、戻り値として付されたファイルリストをBluetooth
ネットワークプロトコル106を介して、マスタ機器に
通知する。これによりマスタ機器は、"browse()"コマン
ドを通知したスレーブ機器から、共有可能なファイルリ
ストを得ることができる。
【0074】本発明を適用したデータ端末機器2は、予
め近距離無線通信網の範囲内にあるスレーブ機器からチ
ャネルIDを取得し、当該チャネルIDを通知したスレ
ーブ機器のみに対し、Bluetoothリンクを確立し、スレ
ーブ機器に装着されたメモリカード内のファイルを共有
にすることができる。これにより、近距離無線通信網の
範囲内にあるスレーブ機器に装着されたメモリーカード
内の共有可能なファイルを選択的に共有することができ
る。
【0075】また、本発明を適用したデータ端末機器2
は、スレーブ機器に装着されたメモリカード4内のファ
イルを、メモリカードを着脱することなく共有すること
ができるため、ユーザの負担を軽減することができ、よ
り効率的なサービスを提供することができる。
【0076】更に、本発明を適用したデータ端末機器2
は、メモリカード4の種別に左右されることなく、各ス
レーブ機器に装着されたメモリカード4内ののファイル
を共有することができる。
【0077】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではない。Bluetooth方式において、マスタ機器は、
同時にスレーブ機器にもなりうる。従って、マスタ機器
として活用しているデータ端末機器に装着されたメモリ
カード内のファイルも、当該マスタ機器が他のマスタ機
器との関係でスレーブ機器となる場合には、当該他のマ
スタ機器に対して共有することができる。
【0078】また、上述した一例では、着脱可能なメモ
リカード4内のファイルを共有にする場合について説明
したが、ハードウェア内蔵の記憶部に格納されたファイ
ルを共有にする場合においても上記実施の形態を適用す
ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るデータ端末機器は、無線通信網の範囲内にあるスレー
ブ機器を全て検索し、検索したスレーブ機器との間で確
立した物理的なインターフェースを通じてチャネルID
が通知される。そして、そのチャネルIDを通知したス
レーブ機器のメモリカードに格納されている共有可能な
ファイルを物理的なインターフェースを介して共有す
る。
【0080】このため、本発明に係るデータ端末機器
は、他のスレーブ機器との間でデータ交換する際のメモ
リカード着脱の労力を解消することができ、またメモリ
カードの種別に左右されることなくメモリカード内のフ
ァイルを共有することができる。
【0081】また本発明に係るデータ端末機器は、スレ
ーブ機器との間で確立した物理的なインターフェースを
介してチャネルIDを通知し、自身に装着されたメモリ
カードに格納されている共有可能なファイルを上記スレ
ーブ機器と共有する。
【0082】このため、本発明に係るデータ端末機器
は、自身に装着されたメモリカード内のファイルについ
ても同様に他のスレーブ機器等と共有することができ、
カード着脱の労力を解消することができる。
【0083】本発明に係るファイル共有方法は、データ
端末機器の無線通信網の範囲内にあるスレーブ機器が全
て検索され、検索された上記各スレーブ機器とデータ端
末機器との間で確立された物理的なインターフェースを
通じて 上記各スレーブ機器からデータ端末機器へチャ
ネルIDが通知される。そして、そのチャネルIDを通
知したスレーブ機器とデータ端末機器との間で、上記物
理的なインターフェースを介して互いの記憶部に格納さ
れているファイルを共有する。
【0084】このため、本発明に係るファイル共有方法
は、データ端末機器とスレーブ機器との間でデータ交換
する際のメモリカード着脱の労力を解消することがで
き、またメモリカードの種別に左右されることなくファ
イル共有を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデータ端末機器を含むネット
ワークを示す図である。
【図2】本発明を適用したデータ端末機器の内部構成例
を説明するための図である。
【図3】本発明を適用したデータ端末機器において設定
されているプロトコルについて説明するための図であ
る。
【図4】本発明を適用したデータ端末機器のファイル共
有手順について説明するための図である。
【図5】ファイル共有する際における詳細なシーケンス
について説明するための図である。
【図6】共有ファイルを参照する場合について説明する
ための図である。
【図7】ファイルを共有する際におけるリモートプロシ
ージャの構成について説明するための図である。
【符号の説明】
1 無線LANシステム、2 データ端末機器、4 メ
モリカード、 21、21 アンテナ部、22 Blueto
othモジュール、23 CPU、24 ユーザI/F、
25 記憶部、26 メモリカードI/F

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを記憶する記憶手段を備えたスレ
    ーブ機器とデータ通信を行うデータ端末機器において、 上記スレーブ機器と無線通信網を介してデータを送受信
    する無線通信手段と、 上記無線通信手段におけるデータの送受信を制御する制
    御手段とを備え、 上記制御手段は、無線通信網の範囲内にあるスレーブ機
    器を全て検索し、検索した上記各スレーブ機器との間で
    物理的なインターフェースを確立し、上記各スレーブ機
    器の記憶手段に格納されているファイルを共有可能な場
    合には上記スレーブ機器からチャネルIDが通知され、
    当該チャネルIDを通知したスレーブ機器の記憶手段に
    格納されている共有可能なファイルを物理的なインター
    フェースを介して共有することを特徴とするデータ端末
    機器。
  2. 【請求項2】 データを記憶する記憶手段を備え、当該
    記憶手段に格納されている共有可能なファイルを、物理
    的なインターフェースを介して上記チャネルIDを通知
    したスレーブ機器と共有することを特徴とする請求項1
    記載のデータ端末機器。
  3. 【請求項3】 着脱可能なメモリカードを装着する装着
    部を備え、 装着された上記メモリカードに格納されている共有可能
    なファイルを、物理的なインターフェースを介して上記
    チャネルIDを通知したスレーブ機器と共有することを
    特徴とする請求項1記載のデータ端末機器。
  4. 【請求項4】 無線通信網の範囲内にあるマスタ機器と
    データ通信を行うデータ端末機器において、 上記マスタ機器と無線通信網を介してデータを送受信す
    る無線通信手段と、 上記無線通信手段におけるデータの送受信を制御する制
    御手段と、 データを記憶する記憶手段とを備え、 上記制御手段は、上記マスタ機器との間で物理的なイン
    ターフェースを確立し、上記記憶手段に格納されている
    ファイルを共有可能な場合には上記マスタ機器にチャネ
    ルIDを通知し、上記記憶手段に格納されている共有可
    能なファイルを物理的なインターフェースを介して上記
    マスタ機器と共有することを特徴とするデータ端末機
    器。
  5. 【請求項5】 上記記憶手段は、着脱可能なメモリカー
    ドであることを特徴とする請求項4記載のデータ端末機
    器。
  6. 【請求項6】 着脱可能なメモリカードを装着する装着
    部を備え、 上記制御手段は、装着された上記メモリカードに格納さ
    れているファイルを共有可能な場合には上記マスタ機器
    にチャネルIDを通知し、上記メモリカードに格納され
    ている共有可能なファイルを物理的なインターフェース
    を介して上記マスタ機器と共有することを特徴とする請
    求項4記載のデータ端末機器。
  7. 【請求項7】 データを送受信する無線通信部と送受信
    するデータを制御する制御部とデータを記憶する記憶部
    とをそれぞれ備えるマスタ機器とスレーブ機器間で、ス
    レーブ機器の記憶部に格納されているファイルを共有す
    るファイル共有方法であって、 上記マスタ機器の無線通信網の範囲内にあるスレーブ機
    器が全て検索され、検索された全ての上記スレーブ機器
    と上記マスタ機器との間で物理的なインターフェースが
    確立され、上記各スレーブ機器の記憶手段に格納されて
    いるファイルを共有可能な場合には上記スレーブ機器か
    ら上記マスタ機器へチャネルIDが通知され、当該チャ
    ネルIDを通知した全ての上記スレーブ機器の記憶部に
    格納されている共有可能なファイルを物理的なインター
    フェースを介して上記マスタ機器と共有することを特徴
    とするファイル共有方法。
  8. 【請求項8】 マスタ機器とスレーブ機器に装着された
    着脱可能なメモリカードに格納されているファイルを共
    有することを特徴とする請求項7記載のファイル共有方
    法。
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