JP2004503990A - 分散処理システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、例えばBluetoothスタック等の処理スタックを、通信リンクを用いて異なる位置に分割することを可能とする分散処理システムを提供する。これにより、特定の領域に無線接続性を提供するために、トランシーバを建物内のある位置に配置することが可能となる一方で、無線接続の制御を可能とする処理スタックの第二部分を、トランシーバとは遠隔の位置に配置することができる。これにより、集中処理を達成することができるとともに、広範なフットプリントエリアにわたって他の装置への無線接続性を提供するために、ピコネットを分散させることができる。
Description
【0001】
<発明の分野>
本発明は、ブルートゥース(Bluetooth)使用可能なシステムにおいて使用するための分散処理システムに関する。分散処理システムは、一つ以上のネットワークノードとネットワークサーバとから形成され、ノードおよびサーバ間にて処理動作が分散される通信ネットワークを提供するために使用することができる。
【0002】
<発明の背景>
現在、コンピュータネットワークの大半は、コンピュータをネットワーク上に相互接続するために、ある種の形態の配線を使用する。これらのシステムは、ネットワークを適合可能とするために、建物内で配線を設置しなければならず、また更に、配線の故障が起こった場合、配線を交換する必要が生じうるという、主たる欠点がある。このほかに、この配線は、建物内の他の電気器具との干渉による電磁的なノイズの問題を引き起こしうるとともに、限定された帯域幅しか有さない。更に、異なるネットワークは、異なる配線規格を必要とし、これは更に、建物におけるネットワークの設置を複雑なものとする結果となる。
【0003】
無線タイプのネットワークは、現在、より普及しつつある。無線通信は、ラジオ、セルラーおよびローカルという、主たる三つの分類の一に分けることができる。ラジオ通信は、主に長距離作業に用いられる。セルラー通信は、携帯電話等のために用いられる。現在、セルラーシステムは、WAP(ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル)ホンを用いて限定的なインターネット接続を提供するのに使用することができる。インターネット接続は、セルラーホン、GSMモデムやPC/PDAを介しても可能である。
【0004】
上記に加え、ローカル通信規格は、近距離ラジオ通信のために提供される。これらのシステムは、無線ネットワークの開発(production)において用いられてきた。
【0005】
このような近距離ラジオ通信システムの一つにBluetoothがある。Bluetoothは、音声、データやマルチメディアアプリケーションのための顧客の構内設置の無線リンク(customer premises wireless links)を提供するために用いることができる。
【0006】
Bluetoothラジオ周波数(RF)システムは、パケットを、規則的なタイムスロットにて、疑似ランダムなシーケンスによって定められる周波数上で送信する高速周波数ホッピングスペクトル拡散システムである。周波数ホッピングシステムが、干渉に対する耐性をBluetoothに提供する。干渉は、世界中で自由に使用可能なこの無免許の無線帯域で動作する電子レンジや他の通信システムを含む、種々のソースから発生しうる。このシステムは、2.4GHzの工業・科学・医用(ISM)バンドにおける79の周波数の中で毎秒1600ホップでスイッチするために、1MHzの周波数ホッピングステップを用いるものであり、各チャネルは異なるホッピングシーケンスを用いる。
【0007】
Bluetoothのベースバンド・アーキテクチャは、リンク・マネージャ・プロトコル(LMP)を実行するラジオ周波数トランシーバ(RF)、リンクコントローラ(LC)およびリンクマネージャ(LM)を含む。
【0008】
Bluetooth version 1.1は、721Kbpsおよび57.6Kbpsまでの非対称データ転送速度と、432.5Kbpsまでの対称データ転送速度をサポートする。データ転送は、同期接続によってもよい。Bluetoothは、64Kbpsの対称音声チャネルを三対までサポートする。
【0009】
Bluetooth接続は、ピコネットと称されるものにおいて動作する。ピコネットにおいては、共通のホッピングシーケンスを介して同一のチャネルに接続する幾つかのノードが、ポイント−ツー−マルチポイントネットワークにて接続される。ピコネットの中心ノードは、マスターと称され、スタートポロジにてアクティブスレーブを七つまで有するものである。単一のピコネット内において利用可能な帯域幅は、その種々のスレーブとの通信時間をスケジュールするマスターによって制限される。アクティブスレーブの他に、装置を、パークモードとして知られる低電力状態にてマスターに接続することができる。これらのパークドスレーブは、チャネル上でアクティブにはできないが、マスターとの同期を維持し、アドレス可能である。幾つかの装置をパークモードにて接続することにより、七つ以上のスレーブを同時にマスターに接続することが可能になる。パークドスレーブは、アクティブスレーブになることによってチャネルにアクセスする。これはマスターによって規制される。
【0010】
重複する有効範囲をもつ複数のピコネットは協働してスキャタネットを形成しうる。スキャタネットでは、幾つかの装置は、時分割多重ベースで一つ以上のピコネットに加わっている。これら及び他のピコネットは、時間または周波数で同期しておらず、各ピコネットは、独自のマスタークロックおよびホッピングシーケンスを維持する。
【0011】
Bluetoothシステムの欠点は、Bluetoothラジオが、典型的には数メートルの、非常に短い距離範囲しか有さないことである。したがって、例えば空港や会社のオフィス等の全体にわたるような広範囲にBluetoothの接続性を提供する必要がある場合、幾つかの別個のBluetoothサーバを、建物全体にわたって設ける必要が生じる。これにより、建物全体において、幾つかの独立したBluetoothネットワークが形成される結果となる。幾つかの独立したネットワークの相互接続は簡単ではなく、相互作用のためにネットワークを正しく構築する必要がある。これは、建物内の一地点から他の地点へのBluetoothの接続性を通常は提供できないことを意味する。
【0012】
<発明の概要>
本発明の第一の態様によれば、我々は、無線通信システムにおいて使用するための分散処理システムであって、
他の無線通信装置への無線接続を提供するための少なくとも一つのトランシーバと、
上記トランシーバに連結された、処理スタックの第一部分と、
上記トランシーバとは遠隔の位置に配置された、上記処理スタックの第二部分と、
上記処理スタックの第一および第二部分を相互接続するための通信リンクと
を備える分散処理システムを提供する。
【0013】
したがって、本発明は、例えばBluetoothスタック等の処理スタックを、通信リンクを用いて異なる位置に分割することを可能とする分散処理システムを提供する。これにより、特定の領域に無線接続性を提供するために、トランシーバを建物内のある位置に配置することが可能となる一方で、無線接続の制御を可能とする処理スタックの第二部分を、トランシーバとは遠隔の位置に配置することができる。これにより、集中処理を達成することができるとともに、広範なフットプリントエリアにわたって他の装置への無線接続性を提供するために、ピコネットを分散させることができる。
【0014】
本発明の第二の態様によれば、我々は、通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークノードであって、ここで上記通信ネットワークは、無線接続を介して通信装置と通信するのに適するものであり、
無線通信装置と通信するための少なくとも一つのトランシーバと、
上記トランシーバに連結された、処理スタックの第一部分と、
上記トランシーバとは遠隔に配置された上記処理スタックの第二部分を含むネットワークサーバに、通信リンクを介して上記ネットワークノードを連結するためのポートと
を含むネットワークノードを提供する。
【0015】
本発明の第三の態様によれば、我々は、通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークサーバであって、ここで上記通信ネットワークは、無線接続を介して通信装置と通信するのに適するものであり、
無線通信装置と通信するための少なくとも一つのトランシーバと、ピコネットに連結された処理スタックの第一部分とを含むネットワークノードに、通信リンクを介して上記ネットワークサーバを連結するためのポートと、
上記通信リンクを介して上記第一部分と通信するために上記ポートに連結された、上記処理スタックの第二部分と
を含むネットワークサーバを提供する。
【0016】
本発明によれば、ネットワークノードおよびネットワークサーバを、ノードおよびサーバ間に処理を分散させて形成することができる。この場合、ネットワークへの無線アクセスを提供するために、トランシーバをネットワークノードに設けることができる。しかし、サーバでBluetoothコマンドの処理を全て実行できるように、例えばBluetoothスタック等の処理スタックは、ネットワークノードとネットワークサーバとの間で分割される。一方、これにより、サーバは、広範囲にわたって分散された数多くのネットワークノードを制御することが可能となる。ノードを中央制御することにより、無線接続を集中型ネットワークに設けることができる。
【0017】
処理スタックの第一および第二部分は、通常、それぞれ第一および第二のTCP/IPスタックを介して通信リンクに連結される。通信リンクは、TCP/IPフォーマットにてデータ転送すべく動作する。これは、非常にロバストな通信プロトコルを用いて効率的なデータ転送を可能とするため、特に好都合である。これは、転送されるHCIコマンドにエラーがないことを保証するために重要であり、これにより、Bluetoothシステムの正確な動作が保証される。
【0018】
この場合、システムは、幾つかのトランシーバを動作させるのに通常適用され、各トランシーバは、それぞれの第一処理スタック部に連結される。そして、第一処理スタック部はそれぞれ第一TCP/IPスタックに連結され、第二TCP/IPスタックは、各第一TCP/IPスタックへの仮想的な接続を提供するのに適する。したがって、単一の第二処理スタック部は、幾つかの第一処理スタック部を制御することができ、これにより各処理スタックは互いに独立して機能しうる。これにより、各トランシーバを別個に制御することが可能となる。
【0019】
この状況下にて、第一TCP/IPスタックは、典型的には、第二TCP/IPスタックに直列に連結される。これにより、少なくとも一つのトランシーバおよび処理スタックの第一部分に、通信リンクを介して、遠隔地にある電源から電力を転送することができるため、特に有用である。しかし、並列接続を代わりに使用することもできる。
【0020】
典型的には、通信リンクはイーサネット接続である。多くの建物には、本発明を実施するために再使用可能なイーサネット接続が既に組み込まれているため、特に好都合である。
【0021】
通信ネットワークにおいて分散処理システムを使用した状況にて、通信ネットワークは、結果として、通常、ネットワークサーバに直列に連結された幾つかのネットワークノードからなる。ここでも、通信ネットワークを介してネットワークノードに電力が転送されるように、ネットワークサーバに電源を設けてもよい。
【0022】
Bluetoothプロトコルにしたがって無線通信を実行する場合、処理スタックはBluetoothスタックであり、トランシーバはBluetooth通信に適する。この場合、Bluetoothスタックの第一および第二部分は、典型的には、HCI層において分割される。これにより、通信リンクを介して、HCIフォーマットで生成された制御コマンドを転送することができる。これは、通信リンクを介して転送される情報量を最小限とすることができるため、好ましい。いずれにしても、Bluetoothスタックは、HCIフォーマットのコマンドが転送されるRS232接続を通常必要とする。そして、本発明は、好都合に、Bluetoothスタックに既に存在しているこのような部分(division)を使用する。
【0023】
添付の図面を参照して、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0024】
<詳細な説明>
図1は、基本的なネットワーク配置を示し、これは、幾つかのローカル・エリア・ネットワークのアクセスポイント2に連結された無線インターネット・アクセスサーバ1を含む。アクセスポイント2は、本実施例ではBluetoothプロトコルである無線通信プロトコルを用いて、幾つかの無線通信装置3、4、5、6、7、8と通信するよう設計されている。
【0025】
無線通信装置3、4、5、6、7、8は、例えば、Bluetoothアダプタが取り付けられたパソコンやラップトップ等、Bluetoothに特化したラップトップ、Bluetooth使用可能な電話または携帯電話、WAPインターネットホン、Bluetooth使用可能なプリンタ、Bluetooth使用可能な個人用携帯型情報端末(PDA)や、Bluetoothヘッドセット等の装置を含みうる。本実施例においては、これら装置はそれぞれ、アクセスポイントと通信することができ、これにより、各装置は、アクセスサーバからデータを取得したり、アクセスサーバへデータを送ったりすることができる。
【0026】
事実、アクセスサーバとアクセスポイントは、いかなるBluetooth使用可能な装置とも通信可能である。これには、PC、PDAやラップトップだけでなく、運搬車、冷蔵庫、手荷物運搬車、キーボード等のBluetoothポートを有するものも含まれる。
【0027】
アクセスサーバ1は、また、任意により、幾つかの端末局11、12、13を有するローカル・エリア・ネットワーク10に接続される。本実施例では、これにより、アクセスサーバを、建物内に現に存在するローカル・エリア・ネットワークと統合することができる。
【0028】
アクセスサーバ1は、また、本実施例ではインターネットである、遠隔通信ネットワーク14と接続することができる。これにより、アクセスサーバに連結された通信装置は、遠隔ユーザ15や他の遠隔サイトのアクセスサーバと通信することができる。
【0029】
したがって、アクセスポイント2は、無線通信装置3、4、5、6、7、8がアクセスサーバ1を介してLAN10およびインターネット14と通信できるようにする。アクセスサーバは、典型的にはネットワークサーバとして動作し、したがって、インターネットからダウンロードされる情報を含む、通信装置が検索取得(retrieve)する情報を典型的に格納することができる。
【0030】
アクセスサーバを、図2により詳細に示す。
アクセスサーバは、インターネット・インターフェース20と、アクセスポイント・インターフェース21と、LAN・インターフェース22と、PBX・インターフェース23とを含み、これらは全てバス24を介して相互接続されている。また、オペレーティングソフトウェアの処理および格納のために設けられたマイクロプロセッサ25およびメモリ26がバス24に連結される。入出力装置27も設けられる。
【0031】
プロセッサ25は、典型的には、Red Hat LinuxのようなLinux型のオペレーティングシステムを動作させるx86型のプロセッサである。これは、Linuxシステムが多くの異なるソフトウェアアプリケーションのオペレーティングシステムとして広く使用されているため、特に好都合である。したがって、システムは、ネットワークサーバ等のための広範な種類の標準的オペレーティングシステムを実行可能であるとともに、現存のソフトウェアを変更し独自のソフトウェアを開発する機会を第三者に与えるものである。しかしながら、いかなる適切な形態の処理システムをも使用することができる。
【0032】
これらの特徴に加えて、幾つかのBluetoothラジオ28およびGPRSトランシーバ29を含めることができる。これらは、ともにバス24に連結される。
標準および拡張レンジの装置を含む無線範囲(range of radios)がサポートされる。
【0033】
同様に、アクセスサーバおよびアクセスポイントのBluetooth設計は、基本的なBluetooth仕様を超える能力を提供する。これには、スループットを向上させるためのBluetooth装置の状態の高度な制御や、Bluetooth装置からの、また、Bluetooth装置へのブロードキャストおよびマルチキャストのトラフィックストリームの制御が含まれる。
【0034】
本実施例において、四つの異なるインターフェース20、21、22、23を示す。しかしながら、アクセスサーバ1は、以降により詳細に説明するように、使用される特定の構成に応じて、これらのインターフェースを全て含む必要はない。
【0035】
したがって、無線通信装置とアクセスサーバとの間のBluetooth通信を可能とするために、アクセスポイント・インターフェース21、および適切に接続されたアクセスポイント2のみが必要である。この場合、インターネット・インターフェース20、LAN・インターフェース22およびPBX・インターフェース23は、必ずしも必要でない。あるいは、Bluetoothラジオを代わりに使用する場合、アクセスポイント・インターフェースを使用する必要はない。しかしながら、アクセスサーバによって使用される種々のネットワーク構成を以下により詳細に説明すれば、このことはより明確となるであろう。
【0036】
インターネット・インターフェース20は、インターネット・サービス・プロバイダへのISDN接続を提供するために主として使用される。しかしながら、インターネットへの接続性のためにイーサネット、DSLまたはPOTSモデムを使用するように、このシステムを再構築することができる。
【0037】
アクセスポイント・インターフェース21は、効果的には、以下により詳細に説明するように、アクセスポイントと動作するのに適したイーサネット・インターフェースである。
【0038】
LAN・インターフェース22は、通常、イーサネット・インターフェースとして構築される。しかし、必要に応じて、トークンリングや他の通信形態を提供するように適用することができる。したがって、LAN10は、イーサネット、トークンリングまたは他の同様のネットワークを含むことができる。
【0039】
異なる通信プロトコルを扱うことができるように、各インターフェース20、21、22は、プロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、必要な通信プロトコルを扱うのに適した、メモリに格納されたソフトウェアを動作させる。したがって、LAN・インターフェース21の場合、デフォルトのプロトコルはイーサネットである。しかし、他のプロトコル、例えばトークンリングやATMが使用される場合、ソフトウェアは、データがそのインターフェースを通る際に、データのフォーマットを翻訳するのに適用される。
【0040】
本発明によるアクセスポイントを図3に示す。アクセスポイントは、アクセスポイントをアクセスサーバに接続するためのアクセスサーバ・インターフェース30を含む。アクセスサーバ・インターフェース30は、バス31を介してプロセッサ32およびメモリ33に接続される。また、バスは、改善された帯域幅やコール密度(call density)等の向上された能力を提供する幾つかのBluetoothラジオ34(一つしか図示しない)に連結される。
【0041】
プロセッサ32は、典型的には、システム内に同一または異なるタイプの一つ以上のプロセッサを含みうるようなプロセッサシステムである。例えば、プロセッサシステムは、RISC(縮小命令セットコンピュータ)プロセッサや、DSP(デジタル信号プロセッサ)プロセッサを含みうるが、これに限定されるものではない。
【0042】
使用の際、アクセスポイントは、通常、デージーチェーン方式のイーサネット接続を用いてアクセスポイント・インターフェース21に接続される。数多くのアクセスポイント2を、アクセスポイント・インターフェース21への一つの接続を介して直列に接続することができるため、特に好都合である。この場合、アクセスポイント2には、アクセスサーバ1から上記接続を介して、あるいは必要に応じて各アクセスポイントに接続される別個の電源(図示せず)を介して、電力を供給することができる。
しかし、代わりに、アクセスポイント2を、イーサネットハブを介してアクセスサーバ1に接続することができる。
【0043】
使用の際、各アクセスポイント2は、それぞれのラジオ34の範囲内にある幾つかの通信装置3、4、5、6、7、8と通信することができる。ラジオで受信したデータは、一時的な記憶のためにメモリ33に転送される。プロセッサ32は、そのデータから、意図されている宛先を決定する。それが、そのアクセスポイントの範囲内の他のBluetooth装置のものである場合、そのデータは、ラジオ34を介して適切な通信装置3、4、5、6、7、8へと転送される。それ以外の場合、データは、バス31を介して、アクセスサーバ・インターフェース30、そしてアクセスサーバ1へと転送される。
【0044】
アクセスサーバ1がデータを受信すると、アクセスポイント・インターフェース21はデータをメモリに一時的に記憶するとともに、プロセッサはデータの意図されている宛先を決定する。プロセッサは、また、必要であれば、データのフォーマットを翻訳すべく動作しうる。その後データは、以下により詳細に説明するように、アクセスサーバによって、LAN10、インターネット14、またはPBXネットワーク上の意図された宛先へとルート(route)される。
【0045】
Bluetooth装置からの(アクセスポイントまたはアクセスサーバを通って到着する)トラフィックは、幾つかの異なるメカニズムによってLANへ送ることができる。一つはルーティングであり、他のものは、必要な構成を減らすためにプロキシARPと呼ばれる技術を用いる。これらのメカニズムは双方向性で、LANからBluetooth装置へのトラフィックをも接続する。
【0046】
同様に、アクセスポイント・インターフェース21を介して、アクセスサーバからアクセスポイント2へデータを転送することができる。この場合、アクセスポイント2はデータを受信し、メモリ33内へ転送する。プロセッサ32は、このデータを用いて、データを適切にルートする前に、意図された宛先の通信装置を決定する。
【0047】
ここで、本発明による、アクセスサーバ1およびアクセスポイント2の動作の相関関係を、図4を参照して説明する。
【0048】
本実施例において、システムを正しく機能させるために、アクセスポイント2a、2b、2c、2dを介したBluetooth接続の動作は、アクセスサーバ1によって制御される。通常の状況下で、Bluetooth接続は、Bluetoothラジオの動作を制御するためのコマンドを生成すべく、また、Bluetooth接続を介した転送に適したフォーマットにデータを翻訳すべく動作するBluetoothスタックを用いて制御される。したがって、本発明の接続性分散処理を達成するために、各アクセスポイント2a、2b、2c、2dは、それぞれ、第一のBluetoothスタック部61a、61b、61c、61dを含む。同様に、アクセスサーバは、対応する第二のBluetoothスタック部51を含む。したがって、以下により詳細に説明するように、この状況において、Bluetoothスタックは、アクセスポイント2a、2b、2c、2dとアクセスサーバ1との間で効果的に分割(split)される。
【0049】
したがって、本実施例で図示するように、アクセスサーバ1は、インターネット・インターフェース20(故にインターネット14も)、LAN・インターフェース22およびPBX・インターフェース23(故にPBX40も)に連結され、且つ、図示のように第二Bluetoothスタック部51およびTCP/IPスタック52に連結されたコネクションマネージャ(connection manager)50を含む。コネクションマネージャとは、典型的にはプロセッサ25を用いて実行される、ソフトウェアで実装される装置である。
【0050】
第二Bluetoothスタック部51およびTCP/IPスタック52もまた、ソフトウェアにより実装され、これもプロセッサ25によってなされうる。しかし、より典型的には、第二Bluetoothスタック部およびTCP/IPスタックは、アクセスポイント・インターフェース21のプロセッサによって実行される。しかし、このことは本発明の動作に関しては重要ではない。
【0051】
使用の際、コネクションマネージャ50は、インターネット・インターフェース20、アクセスポイント・インターフェース21、LAN・インターフェース22およびPBXインターフェース23の動作を制御するための制御信号を提供すべく動作する。コネクションマネージャ50は、同様に、アクセスサーバ1を通るデータ転送を制御する。
【0052】
また図4に示すように、アクセスポイント2a、2b、2c、2dは、それぞれのTCP/IPスタック60a、60b、60c、60dと、それぞれの第一Bluetoothスタック部61a、61b、61c、61dとを含む。ここでも、TCP/IPスタック60a、60b、60c、60dと、第一Bluetoothスタック部は、アクセスサーバ・インターフェース30内において、あるいは各アクセスポイント2a、2b、2c、2dのプロセッサ32において実行されうる。
【0053】
ここで、一つのアクセスポイント2とアクセスサーバ1の動作について説明する。Bluetoothラジオ34を介してアクセスポイント2で受信したデータは、典型的には、プロセッサ32に転送される前に、メモリ33に一時的に記憶される。この段階で、第二Bluetoothスタック部61は、データを、Bluetooth仕様にしたがって、例えばRS232接続等の接続における送信に適したBluetoothHCI(ホスト・コンピュータ・インターフェース)フォーマットにするために使用される。
【0054】
本実施例において、データは、対応するTCP/IPスタック60に転送され、ここでスタック60は、データを、アクセスサーバ1へのイーサネット接続上の送信に適したフォーマットに変換する。そして、データは、通常のイーサネット・プロシージャにしたがって転送される。
【0055】
アクセスサーバ1でデータが受信されると、データは、TCP/IPスタック52に転送され、スタック52は、データを、第二Bluetoothスタック部51へのRS232接続上の転送のためにBluetoothHCIフォーマットに再度変換する。第二Bluetoothスタック部51は、データをHCIフォーマットから、インターネット・インターフェース20、LAN・インターフェース22、またはPBX・インターフェース23のいずれかにその後転送可能な基本的なペイロード・データに翻訳すべく動作する。
【0056】
アクセスサーバ1から一つのアクセスポイント2へのデータ転送は同様の手法で行われるので、詳細には説明しない。
【0057】
上述した特徴に加えて、アクセスサーバ1が幾つかのアクセスポイント2a、2b、2c、2dに連結される場合、TCP/IPスタック52が、各TCP/IPスタック60a、60b、60c、60dへの仮想的な接続を提供するのが典型的である。このような手法にて、TCP/IPスタック52で受信したデータを、この仮想的な接続を介して、宛先のTCP/IPスタック60a、60b、60c、60dそれぞれに、直接転送することができる。この仮想的な接続は、データがエラーなく素早く転送されることを保証する助けとなり、これにより、分散したBluetooth処理の動作の維持を助ける。
【0058】
更なる点として、アクセスポイント2a、2b、2c、2dは、図示のように、TCP/IPスタック60a、60b、60c、60dを介して直列接続される。しかし、TCP/IPスタック60aが受け取ったTCP/IPスタック60b宛のあらゆるデータは、単に、仮想的な接続を介しTCP/IPスタック60aを通って、直接転送される。アクセスポイントを直列に接続することの有利な点は、イーサネット通信リンクを介してアクセスポイントへ電力を供給できる点にある。したがって、各アクセスポイント2a、2b、2c、2dそれぞれに電力供給するために、アクセスサーバ1にて電源を設けることができる。
【0059】
データのルーティングは、コネクションマネージャ50によって解釈されるルーティング情報によって達成される。コネクションマネージャ50は、また、第二Bluetoothスタック部51からのBluetooth接続に関する種々の情報を決定する。これには、アクセスポイント2と、アクセスポイントに現在接続されている通信装置3、4、5、6、7、8との間の信号強度に関する情報が含まれる。信号強度の決定は、通信装置と通信するのに必要な信号の強度による直接的な決定、あるいは、またはこれに加えて、単位時間当たりに受信されるエラー数の指示(indication)であってもよい。
【0060】
したがって、上記から理解されるように、アクセスサーバ1および一つのアクセスポイント2は、すなわち、アクセスサーバ1によって制御される通信装置とのBluetooth接続を提供すべく、動作する。本実施例においては、アクセスポイント2がネットワークノードとして機能し、アクセスサーバ1がネットワークの動作を制御するためにネットワークサーバを形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明による分散処理を用いたネットワークの概略図である。
【図2】
図2は、図1のアクセスサーバの概略図である。
【図3】
図3は、図1のアクセスポイントの概略図である。
【図4】
図4は、図1に示したネットワークの相関関係の一例である。
<発明の分野>
本発明は、ブルートゥース(Bluetooth)使用可能なシステムにおいて使用するための分散処理システムに関する。分散処理システムは、一つ以上のネットワークノードとネットワークサーバとから形成され、ノードおよびサーバ間にて処理動作が分散される通信ネットワークを提供するために使用することができる。
【0002】
<発明の背景>
現在、コンピュータネットワークの大半は、コンピュータをネットワーク上に相互接続するために、ある種の形態の配線を使用する。これらのシステムは、ネットワークを適合可能とするために、建物内で配線を設置しなければならず、また更に、配線の故障が起こった場合、配線を交換する必要が生じうるという、主たる欠点がある。このほかに、この配線は、建物内の他の電気器具との干渉による電磁的なノイズの問題を引き起こしうるとともに、限定された帯域幅しか有さない。更に、異なるネットワークは、異なる配線規格を必要とし、これは更に、建物におけるネットワークの設置を複雑なものとする結果となる。
【0003】
無線タイプのネットワークは、現在、より普及しつつある。無線通信は、ラジオ、セルラーおよびローカルという、主たる三つの分類の一に分けることができる。ラジオ通信は、主に長距離作業に用いられる。セルラー通信は、携帯電話等のために用いられる。現在、セルラーシステムは、WAP(ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル)ホンを用いて限定的なインターネット接続を提供するのに使用することができる。インターネット接続は、セルラーホン、GSMモデムやPC/PDAを介しても可能である。
【0004】
上記に加え、ローカル通信規格は、近距離ラジオ通信のために提供される。これらのシステムは、無線ネットワークの開発(production)において用いられてきた。
【0005】
このような近距離ラジオ通信システムの一つにBluetoothがある。Bluetoothは、音声、データやマルチメディアアプリケーションのための顧客の構内設置の無線リンク(customer premises wireless links)を提供するために用いることができる。
【0006】
Bluetoothラジオ周波数(RF)システムは、パケットを、規則的なタイムスロットにて、疑似ランダムなシーケンスによって定められる周波数上で送信する高速周波数ホッピングスペクトル拡散システムである。周波数ホッピングシステムが、干渉に対する耐性をBluetoothに提供する。干渉は、世界中で自由に使用可能なこの無免許の無線帯域で動作する電子レンジや他の通信システムを含む、種々のソースから発生しうる。このシステムは、2.4GHzの工業・科学・医用(ISM)バンドにおける79の周波数の中で毎秒1600ホップでスイッチするために、1MHzの周波数ホッピングステップを用いるものであり、各チャネルは異なるホッピングシーケンスを用いる。
【0007】
Bluetoothのベースバンド・アーキテクチャは、リンク・マネージャ・プロトコル(LMP)を実行するラジオ周波数トランシーバ(RF)、リンクコントローラ(LC)およびリンクマネージャ(LM)を含む。
【0008】
Bluetooth version 1.1は、721Kbpsおよび57.6Kbpsまでの非対称データ転送速度と、432.5Kbpsまでの対称データ転送速度をサポートする。データ転送は、同期接続によってもよい。Bluetoothは、64Kbpsの対称音声チャネルを三対までサポートする。
【0009】
Bluetooth接続は、ピコネットと称されるものにおいて動作する。ピコネットにおいては、共通のホッピングシーケンスを介して同一のチャネルに接続する幾つかのノードが、ポイント−ツー−マルチポイントネットワークにて接続される。ピコネットの中心ノードは、マスターと称され、スタートポロジにてアクティブスレーブを七つまで有するものである。単一のピコネット内において利用可能な帯域幅は、その種々のスレーブとの通信時間をスケジュールするマスターによって制限される。アクティブスレーブの他に、装置を、パークモードとして知られる低電力状態にてマスターに接続することができる。これらのパークドスレーブは、チャネル上でアクティブにはできないが、マスターとの同期を維持し、アドレス可能である。幾つかの装置をパークモードにて接続することにより、七つ以上のスレーブを同時にマスターに接続することが可能になる。パークドスレーブは、アクティブスレーブになることによってチャネルにアクセスする。これはマスターによって規制される。
【0010】
重複する有効範囲をもつ複数のピコネットは協働してスキャタネットを形成しうる。スキャタネットでは、幾つかの装置は、時分割多重ベースで一つ以上のピコネットに加わっている。これら及び他のピコネットは、時間または周波数で同期しておらず、各ピコネットは、独自のマスタークロックおよびホッピングシーケンスを維持する。
【0011】
Bluetoothシステムの欠点は、Bluetoothラジオが、典型的には数メートルの、非常に短い距離範囲しか有さないことである。したがって、例えば空港や会社のオフィス等の全体にわたるような広範囲にBluetoothの接続性を提供する必要がある場合、幾つかの別個のBluetoothサーバを、建物全体にわたって設ける必要が生じる。これにより、建物全体において、幾つかの独立したBluetoothネットワークが形成される結果となる。幾つかの独立したネットワークの相互接続は簡単ではなく、相互作用のためにネットワークを正しく構築する必要がある。これは、建物内の一地点から他の地点へのBluetoothの接続性を通常は提供できないことを意味する。
【0012】
<発明の概要>
本発明の第一の態様によれば、我々は、無線通信システムにおいて使用するための分散処理システムであって、
他の無線通信装置への無線接続を提供するための少なくとも一つのトランシーバと、
上記トランシーバに連結された、処理スタックの第一部分と、
上記トランシーバとは遠隔の位置に配置された、上記処理スタックの第二部分と、
上記処理スタックの第一および第二部分を相互接続するための通信リンクと
を備える分散処理システムを提供する。
【0013】
したがって、本発明は、例えばBluetoothスタック等の処理スタックを、通信リンクを用いて異なる位置に分割することを可能とする分散処理システムを提供する。これにより、特定の領域に無線接続性を提供するために、トランシーバを建物内のある位置に配置することが可能となる一方で、無線接続の制御を可能とする処理スタックの第二部分を、トランシーバとは遠隔の位置に配置することができる。これにより、集中処理を達成することができるとともに、広範なフットプリントエリアにわたって他の装置への無線接続性を提供するために、ピコネットを分散させることができる。
【0014】
本発明の第二の態様によれば、我々は、通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークノードであって、ここで上記通信ネットワークは、無線接続を介して通信装置と通信するのに適するものであり、
無線通信装置と通信するための少なくとも一つのトランシーバと、
上記トランシーバに連結された、処理スタックの第一部分と、
上記トランシーバとは遠隔に配置された上記処理スタックの第二部分を含むネットワークサーバに、通信リンクを介して上記ネットワークノードを連結するためのポートと
を含むネットワークノードを提供する。
【0015】
本発明の第三の態様によれば、我々は、通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークサーバであって、ここで上記通信ネットワークは、無線接続を介して通信装置と通信するのに適するものであり、
無線通信装置と通信するための少なくとも一つのトランシーバと、ピコネットに連結された処理スタックの第一部分とを含むネットワークノードに、通信リンクを介して上記ネットワークサーバを連結するためのポートと、
上記通信リンクを介して上記第一部分と通信するために上記ポートに連結された、上記処理スタックの第二部分と
を含むネットワークサーバを提供する。
【0016】
本発明によれば、ネットワークノードおよびネットワークサーバを、ノードおよびサーバ間に処理を分散させて形成することができる。この場合、ネットワークへの無線アクセスを提供するために、トランシーバをネットワークノードに設けることができる。しかし、サーバでBluetoothコマンドの処理を全て実行できるように、例えばBluetoothスタック等の処理スタックは、ネットワークノードとネットワークサーバとの間で分割される。一方、これにより、サーバは、広範囲にわたって分散された数多くのネットワークノードを制御することが可能となる。ノードを中央制御することにより、無線接続を集中型ネットワークに設けることができる。
【0017】
処理スタックの第一および第二部分は、通常、それぞれ第一および第二のTCP/IPスタックを介して通信リンクに連結される。通信リンクは、TCP/IPフォーマットにてデータ転送すべく動作する。これは、非常にロバストな通信プロトコルを用いて効率的なデータ転送を可能とするため、特に好都合である。これは、転送されるHCIコマンドにエラーがないことを保証するために重要であり、これにより、Bluetoothシステムの正確な動作が保証される。
【0018】
この場合、システムは、幾つかのトランシーバを動作させるのに通常適用され、各トランシーバは、それぞれの第一処理スタック部に連結される。そして、第一処理スタック部はそれぞれ第一TCP/IPスタックに連結され、第二TCP/IPスタックは、各第一TCP/IPスタックへの仮想的な接続を提供するのに適する。したがって、単一の第二処理スタック部は、幾つかの第一処理スタック部を制御することができ、これにより各処理スタックは互いに独立して機能しうる。これにより、各トランシーバを別個に制御することが可能となる。
【0019】
この状況下にて、第一TCP/IPスタックは、典型的には、第二TCP/IPスタックに直列に連結される。これにより、少なくとも一つのトランシーバおよび処理スタックの第一部分に、通信リンクを介して、遠隔地にある電源から電力を転送することができるため、特に有用である。しかし、並列接続を代わりに使用することもできる。
【0020】
典型的には、通信リンクはイーサネット接続である。多くの建物には、本発明を実施するために再使用可能なイーサネット接続が既に組み込まれているため、特に好都合である。
【0021】
通信ネットワークにおいて分散処理システムを使用した状況にて、通信ネットワークは、結果として、通常、ネットワークサーバに直列に連結された幾つかのネットワークノードからなる。ここでも、通信ネットワークを介してネットワークノードに電力が転送されるように、ネットワークサーバに電源を設けてもよい。
【0022】
Bluetoothプロトコルにしたがって無線通信を実行する場合、処理スタックはBluetoothスタックであり、トランシーバはBluetooth通信に適する。この場合、Bluetoothスタックの第一および第二部分は、典型的には、HCI層において分割される。これにより、通信リンクを介して、HCIフォーマットで生成された制御コマンドを転送することができる。これは、通信リンクを介して転送される情報量を最小限とすることができるため、好ましい。いずれにしても、Bluetoothスタックは、HCIフォーマットのコマンドが転送されるRS232接続を通常必要とする。そして、本発明は、好都合に、Bluetoothスタックに既に存在しているこのような部分(division)を使用する。
【0023】
添付の図面を参照して、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0024】
<詳細な説明>
図1は、基本的なネットワーク配置を示し、これは、幾つかのローカル・エリア・ネットワークのアクセスポイント2に連結された無線インターネット・アクセスサーバ1を含む。アクセスポイント2は、本実施例ではBluetoothプロトコルである無線通信プロトコルを用いて、幾つかの無線通信装置3、4、5、6、7、8と通信するよう設計されている。
【0025】
無線通信装置3、4、5、6、7、8は、例えば、Bluetoothアダプタが取り付けられたパソコンやラップトップ等、Bluetoothに特化したラップトップ、Bluetooth使用可能な電話または携帯電話、WAPインターネットホン、Bluetooth使用可能なプリンタ、Bluetooth使用可能な個人用携帯型情報端末(PDA)や、Bluetoothヘッドセット等の装置を含みうる。本実施例においては、これら装置はそれぞれ、アクセスポイントと通信することができ、これにより、各装置は、アクセスサーバからデータを取得したり、アクセスサーバへデータを送ったりすることができる。
【0026】
事実、アクセスサーバとアクセスポイントは、いかなるBluetooth使用可能な装置とも通信可能である。これには、PC、PDAやラップトップだけでなく、運搬車、冷蔵庫、手荷物運搬車、キーボード等のBluetoothポートを有するものも含まれる。
【0027】
アクセスサーバ1は、また、任意により、幾つかの端末局11、12、13を有するローカル・エリア・ネットワーク10に接続される。本実施例では、これにより、アクセスサーバを、建物内に現に存在するローカル・エリア・ネットワークと統合することができる。
【0028】
アクセスサーバ1は、また、本実施例ではインターネットである、遠隔通信ネットワーク14と接続することができる。これにより、アクセスサーバに連結された通信装置は、遠隔ユーザ15や他の遠隔サイトのアクセスサーバと通信することができる。
【0029】
したがって、アクセスポイント2は、無線通信装置3、4、5、6、7、8がアクセスサーバ1を介してLAN10およびインターネット14と通信できるようにする。アクセスサーバは、典型的にはネットワークサーバとして動作し、したがって、インターネットからダウンロードされる情報を含む、通信装置が検索取得(retrieve)する情報を典型的に格納することができる。
【0030】
アクセスサーバを、図2により詳細に示す。
アクセスサーバは、インターネット・インターフェース20と、アクセスポイント・インターフェース21と、LAN・インターフェース22と、PBX・インターフェース23とを含み、これらは全てバス24を介して相互接続されている。また、オペレーティングソフトウェアの処理および格納のために設けられたマイクロプロセッサ25およびメモリ26がバス24に連結される。入出力装置27も設けられる。
【0031】
プロセッサ25は、典型的には、Red Hat LinuxのようなLinux型のオペレーティングシステムを動作させるx86型のプロセッサである。これは、Linuxシステムが多くの異なるソフトウェアアプリケーションのオペレーティングシステムとして広く使用されているため、特に好都合である。したがって、システムは、ネットワークサーバ等のための広範な種類の標準的オペレーティングシステムを実行可能であるとともに、現存のソフトウェアを変更し独自のソフトウェアを開発する機会を第三者に与えるものである。しかしながら、いかなる適切な形態の処理システムをも使用することができる。
【0032】
これらの特徴に加えて、幾つかのBluetoothラジオ28およびGPRSトランシーバ29を含めることができる。これらは、ともにバス24に連結される。
標準および拡張レンジの装置を含む無線範囲(range of radios)がサポートされる。
【0033】
同様に、アクセスサーバおよびアクセスポイントのBluetooth設計は、基本的なBluetooth仕様を超える能力を提供する。これには、スループットを向上させるためのBluetooth装置の状態の高度な制御や、Bluetooth装置からの、また、Bluetooth装置へのブロードキャストおよびマルチキャストのトラフィックストリームの制御が含まれる。
【0034】
本実施例において、四つの異なるインターフェース20、21、22、23を示す。しかしながら、アクセスサーバ1は、以降により詳細に説明するように、使用される特定の構成に応じて、これらのインターフェースを全て含む必要はない。
【0035】
したがって、無線通信装置とアクセスサーバとの間のBluetooth通信を可能とするために、アクセスポイント・インターフェース21、および適切に接続されたアクセスポイント2のみが必要である。この場合、インターネット・インターフェース20、LAN・インターフェース22およびPBX・インターフェース23は、必ずしも必要でない。あるいは、Bluetoothラジオを代わりに使用する場合、アクセスポイント・インターフェースを使用する必要はない。しかしながら、アクセスサーバによって使用される種々のネットワーク構成を以下により詳細に説明すれば、このことはより明確となるであろう。
【0036】
インターネット・インターフェース20は、インターネット・サービス・プロバイダへのISDN接続を提供するために主として使用される。しかしながら、インターネットへの接続性のためにイーサネット、DSLまたはPOTSモデムを使用するように、このシステムを再構築することができる。
【0037】
アクセスポイント・インターフェース21は、効果的には、以下により詳細に説明するように、アクセスポイントと動作するのに適したイーサネット・インターフェースである。
【0038】
LAN・インターフェース22は、通常、イーサネット・インターフェースとして構築される。しかし、必要に応じて、トークンリングや他の通信形態を提供するように適用することができる。したがって、LAN10は、イーサネット、トークンリングまたは他の同様のネットワークを含むことができる。
【0039】
異なる通信プロトコルを扱うことができるように、各インターフェース20、21、22は、プロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、必要な通信プロトコルを扱うのに適した、メモリに格納されたソフトウェアを動作させる。したがって、LAN・インターフェース21の場合、デフォルトのプロトコルはイーサネットである。しかし、他のプロトコル、例えばトークンリングやATMが使用される場合、ソフトウェアは、データがそのインターフェースを通る際に、データのフォーマットを翻訳するのに適用される。
【0040】
本発明によるアクセスポイントを図3に示す。アクセスポイントは、アクセスポイントをアクセスサーバに接続するためのアクセスサーバ・インターフェース30を含む。アクセスサーバ・インターフェース30は、バス31を介してプロセッサ32およびメモリ33に接続される。また、バスは、改善された帯域幅やコール密度(call density)等の向上された能力を提供する幾つかのBluetoothラジオ34(一つしか図示しない)に連結される。
【0041】
プロセッサ32は、典型的には、システム内に同一または異なるタイプの一つ以上のプロセッサを含みうるようなプロセッサシステムである。例えば、プロセッサシステムは、RISC(縮小命令セットコンピュータ)プロセッサや、DSP(デジタル信号プロセッサ)プロセッサを含みうるが、これに限定されるものではない。
【0042】
使用の際、アクセスポイントは、通常、デージーチェーン方式のイーサネット接続を用いてアクセスポイント・インターフェース21に接続される。数多くのアクセスポイント2を、アクセスポイント・インターフェース21への一つの接続を介して直列に接続することができるため、特に好都合である。この場合、アクセスポイント2には、アクセスサーバ1から上記接続を介して、あるいは必要に応じて各アクセスポイントに接続される別個の電源(図示せず)を介して、電力を供給することができる。
しかし、代わりに、アクセスポイント2を、イーサネットハブを介してアクセスサーバ1に接続することができる。
【0043】
使用の際、各アクセスポイント2は、それぞれのラジオ34の範囲内にある幾つかの通信装置3、4、5、6、7、8と通信することができる。ラジオで受信したデータは、一時的な記憶のためにメモリ33に転送される。プロセッサ32は、そのデータから、意図されている宛先を決定する。それが、そのアクセスポイントの範囲内の他のBluetooth装置のものである場合、そのデータは、ラジオ34を介して適切な通信装置3、4、5、6、7、8へと転送される。それ以外の場合、データは、バス31を介して、アクセスサーバ・インターフェース30、そしてアクセスサーバ1へと転送される。
【0044】
アクセスサーバ1がデータを受信すると、アクセスポイント・インターフェース21はデータをメモリに一時的に記憶するとともに、プロセッサはデータの意図されている宛先を決定する。プロセッサは、また、必要であれば、データのフォーマットを翻訳すべく動作しうる。その後データは、以下により詳細に説明するように、アクセスサーバによって、LAN10、インターネット14、またはPBXネットワーク上の意図された宛先へとルート(route)される。
【0045】
Bluetooth装置からの(アクセスポイントまたはアクセスサーバを通って到着する)トラフィックは、幾つかの異なるメカニズムによってLANへ送ることができる。一つはルーティングであり、他のものは、必要な構成を減らすためにプロキシARPと呼ばれる技術を用いる。これらのメカニズムは双方向性で、LANからBluetooth装置へのトラフィックをも接続する。
【0046】
同様に、アクセスポイント・インターフェース21を介して、アクセスサーバからアクセスポイント2へデータを転送することができる。この場合、アクセスポイント2はデータを受信し、メモリ33内へ転送する。プロセッサ32は、このデータを用いて、データを適切にルートする前に、意図された宛先の通信装置を決定する。
【0047】
ここで、本発明による、アクセスサーバ1およびアクセスポイント2の動作の相関関係を、図4を参照して説明する。
【0048】
本実施例において、システムを正しく機能させるために、アクセスポイント2a、2b、2c、2dを介したBluetooth接続の動作は、アクセスサーバ1によって制御される。通常の状況下で、Bluetooth接続は、Bluetoothラジオの動作を制御するためのコマンドを生成すべく、また、Bluetooth接続を介した転送に適したフォーマットにデータを翻訳すべく動作するBluetoothスタックを用いて制御される。したがって、本発明の接続性分散処理を達成するために、各アクセスポイント2a、2b、2c、2dは、それぞれ、第一のBluetoothスタック部61a、61b、61c、61dを含む。同様に、アクセスサーバは、対応する第二のBluetoothスタック部51を含む。したがって、以下により詳細に説明するように、この状況において、Bluetoothスタックは、アクセスポイント2a、2b、2c、2dとアクセスサーバ1との間で効果的に分割(split)される。
【0049】
したがって、本実施例で図示するように、アクセスサーバ1は、インターネット・インターフェース20(故にインターネット14も)、LAN・インターフェース22およびPBX・インターフェース23(故にPBX40も)に連結され、且つ、図示のように第二Bluetoothスタック部51およびTCP/IPスタック52に連結されたコネクションマネージャ(connection manager)50を含む。コネクションマネージャとは、典型的にはプロセッサ25を用いて実行される、ソフトウェアで実装される装置である。
【0050】
第二Bluetoothスタック部51およびTCP/IPスタック52もまた、ソフトウェアにより実装され、これもプロセッサ25によってなされうる。しかし、より典型的には、第二Bluetoothスタック部およびTCP/IPスタックは、アクセスポイント・インターフェース21のプロセッサによって実行される。しかし、このことは本発明の動作に関しては重要ではない。
【0051】
使用の際、コネクションマネージャ50は、インターネット・インターフェース20、アクセスポイント・インターフェース21、LAN・インターフェース22およびPBXインターフェース23の動作を制御するための制御信号を提供すべく動作する。コネクションマネージャ50は、同様に、アクセスサーバ1を通るデータ転送を制御する。
【0052】
また図4に示すように、アクセスポイント2a、2b、2c、2dは、それぞれのTCP/IPスタック60a、60b、60c、60dと、それぞれの第一Bluetoothスタック部61a、61b、61c、61dとを含む。ここでも、TCP/IPスタック60a、60b、60c、60dと、第一Bluetoothスタック部は、アクセスサーバ・インターフェース30内において、あるいは各アクセスポイント2a、2b、2c、2dのプロセッサ32において実行されうる。
【0053】
ここで、一つのアクセスポイント2とアクセスサーバ1の動作について説明する。Bluetoothラジオ34を介してアクセスポイント2で受信したデータは、典型的には、プロセッサ32に転送される前に、メモリ33に一時的に記憶される。この段階で、第二Bluetoothスタック部61は、データを、Bluetooth仕様にしたがって、例えばRS232接続等の接続における送信に適したBluetoothHCI(ホスト・コンピュータ・インターフェース)フォーマットにするために使用される。
【0054】
本実施例において、データは、対応するTCP/IPスタック60に転送され、ここでスタック60は、データを、アクセスサーバ1へのイーサネット接続上の送信に適したフォーマットに変換する。そして、データは、通常のイーサネット・プロシージャにしたがって転送される。
【0055】
アクセスサーバ1でデータが受信されると、データは、TCP/IPスタック52に転送され、スタック52は、データを、第二Bluetoothスタック部51へのRS232接続上の転送のためにBluetoothHCIフォーマットに再度変換する。第二Bluetoothスタック部51は、データをHCIフォーマットから、インターネット・インターフェース20、LAN・インターフェース22、またはPBX・インターフェース23のいずれかにその後転送可能な基本的なペイロード・データに翻訳すべく動作する。
【0056】
アクセスサーバ1から一つのアクセスポイント2へのデータ転送は同様の手法で行われるので、詳細には説明しない。
【0057】
上述した特徴に加えて、アクセスサーバ1が幾つかのアクセスポイント2a、2b、2c、2dに連結される場合、TCP/IPスタック52が、各TCP/IPスタック60a、60b、60c、60dへの仮想的な接続を提供するのが典型的である。このような手法にて、TCP/IPスタック52で受信したデータを、この仮想的な接続を介して、宛先のTCP/IPスタック60a、60b、60c、60dそれぞれに、直接転送することができる。この仮想的な接続は、データがエラーなく素早く転送されることを保証する助けとなり、これにより、分散したBluetooth処理の動作の維持を助ける。
【0058】
更なる点として、アクセスポイント2a、2b、2c、2dは、図示のように、TCP/IPスタック60a、60b、60c、60dを介して直列接続される。しかし、TCP/IPスタック60aが受け取ったTCP/IPスタック60b宛のあらゆるデータは、単に、仮想的な接続を介しTCP/IPスタック60aを通って、直接転送される。アクセスポイントを直列に接続することの有利な点は、イーサネット通信リンクを介してアクセスポイントへ電力を供給できる点にある。したがって、各アクセスポイント2a、2b、2c、2dそれぞれに電力供給するために、アクセスサーバ1にて電源を設けることができる。
【0059】
データのルーティングは、コネクションマネージャ50によって解釈されるルーティング情報によって達成される。コネクションマネージャ50は、また、第二Bluetoothスタック部51からのBluetooth接続に関する種々の情報を決定する。これには、アクセスポイント2と、アクセスポイントに現在接続されている通信装置3、4、5、6、7、8との間の信号強度に関する情報が含まれる。信号強度の決定は、通信装置と通信するのに必要な信号の強度による直接的な決定、あるいは、またはこれに加えて、単位時間当たりに受信されるエラー数の指示(indication)であってもよい。
【0060】
したがって、上記から理解されるように、アクセスサーバ1および一つのアクセスポイント2は、すなわち、アクセスサーバ1によって制御される通信装置とのBluetooth接続を提供すべく、動作する。本実施例においては、アクセスポイント2がネットワークノードとして機能し、アクセスサーバ1がネットワークの動作を制御するためにネットワークサーバを形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明による分散処理を用いたネットワークの概略図である。
【図2】
図2は、図1のアクセスサーバの概略図である。
【図3】
図3は、図1のアクセスポイントの概略図である。
【図4】
図4は、図1に示したネットワークの相関関係の一例である。
Claims (18)
- 無線通信システムにおいて使用するための分散処理システムであって、
他の無線通信装置への無線接続を提供するための少なくとも一つのトランシーバと、
上記トランシーバに連結された、処理スタックの第一部分と、
上記トランシーバとは遠隔の位置に配置された、上記処理スタックの第二部分と、
上記処理スタックの第一および第二部分を相互接続するための通信リンクと
を備える分散処理システム。 - 上記処理スタックの第一および第二部分は、それぞれ、第一および第二TCP/IPスタックを介して上記通信リンクに連結され、上記通信リンクは、TCP/IPフォーマットにてデータを転送するよう動作する、請求項1記載のシステム。
- 上記システムは、幾つかのトランシーバを動作させるのに適し、各トランシーバは、それぞれの第一処理スタック部分に連結される、請求項2記載のシステム。
- それぞれの第一TCP/IPスタックは各第一処理スタック部分に連結され、上記第二TCP/IPスタックは各第一TCP/IPスタックへ仮想的な接続を提供するのに適する、請求項3記載のシステム。
- 上記第一TCP/IPスタックは、上記第二TCP/IPスタックに直列に連結される、請求項4記載のシステム。
- 上記通信リンクはイーサネット接続である、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
- 上記システムは、さらに、第二Bluetoothスタック部分に連結されたプロセッサを備え、上記プロセッサは、一つまたは複数のBluetoothピコネットを介したデータ転送を制御するのに適する、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
- 上記遠隔の位置に電源を設け、上記通信リンクは、上記電源から少なくとも一つのピコネットおよび上記処理スタックの第一部分へ電力を転送するのに適する、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
- 上記無線通信システムはBluetoothシステムであり、上記無線接続はBluetooth接続であり、上記処理スタックの第一および第二部分は、Bluetoothスタックの第一および第二部分を備える、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
- 上記Bluetoothスタックの第一および第二部分は、上記通信リンクを介して転送される制御コマンドがHCIフォーマットにて生成されるように、HCI層において分割される、請求項9記載のシステム。
- 通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークノードであって、ここで上記通信ネットワークは、無線接続を介して通信装置と通信するのに適するものであり、
無線通信装置と通信するための少なくとも一つのトランシーバと、
上記トランシーバに連結された、処理スタックの第一部分と、
上記トランシーバとは遠隔に配置された上記処理スタックの第二部分を含むネットワークサーバに、通信リンクを介して上記ネットワークノードを連結するためのポートと
を含むネットワークノード。 - 上記ノードは、Bluetooth接続を介して通信するのに適し、上記処理スタックの第一および第二部分は、Bluetoothスタックの第一および第二部分を備える、請求項11記載のネットワークノード。
- 通信ネットワークにおいて使用するためのネットワークサーバであって、ここで上記通信ネットワークは、無線接続を介して通信装置と通信するのに適するものであり、
無線通信装置と通信するための少なくとも一つのトランシーバと、ピコネットに連結された処理スタックの第一部分とを含むネットワークノードに、通信リンクを介して上記ネットワークサーバを連結するためのポートと、
上記通信リンクを介して上記第一部分と通信するために上記ポートに連結された、上記処理スタックの第二部分と
を含むネットワークサーバ。 - 上記サーバは、Bluetooth接続を介して通信するのに適し、上記処理スタックの第一および第二部分は、Bluetoothスタックの第一および第二部分を備える、請求項13記載のネットワークサーバ。
- 請求項13または14に記載のネットワークサーバに通信リンクを介して連結された請求項11または12記載のネットワークノードを含む通信ネットワーク。
- 上記通信ネットワークは、上記ネットワークサーバに直列に連結された幾つかのネットワークノードを含む、請求項15記載の通信ネットワーク。
- 上記ネットワークサーバに電源が設けられ、一つまたは複数の上記ネットワークノードに電力を転送するために、上記電源は上記通信リンクと協働する、請求項15または16記載の通信ネットワーク。
- 上記ネットワークサーバおよび一つまたは複数の上記ネットワークノードは、請求項1〜10のいずれかに記載の分散処理システムを有する無線通信システムを形成する、請求項15〜17のいずれかに記載の通信ネットワーク。
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