JP2002343986A - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

Info

Publication number
JP2002343986A
JP2002343986A JP2001141905A JP2001141905A JP2002343986A JP 2002343986 A JP2002343986 A JP 2002343986A JP 2001141905 A JP2001141905 A JP 2001141905A JP 2001141905 A JP2001141905 A JP 2001141905A JP 2002343986 A JP2002343986 A JP 2002343986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
output
voltage
unit
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001141905A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomomichi Nagashima
知理 長島
Kiyohito Murata
清仁 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2001141905A priority Critical patent/JP2002343986A/ja
Publication of JP2002343986A publication Critical patent/JP2002343986A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層された単位太陽電池の出力電圧を一致さ
せることにより、給電対象となる機器に直接接続するこ
とを可能とし、かつ複数の太陽電池同士を直接に直列接
続することを可能とした3端子構造のタンデム型太陽電
池を提供する。 【解決手段】 受光側単位太陽電池の出力電力が向上す
るように動作電圧を増減させる受光側出力制御部の操作
と、裏面側単位太陽電池の出力電力が向上するように動
作電圧を増減させる裏面側出力制御部の操作とを交互に
実行する太陽電池において、上記受光側出力制御部と上
記裏面側出力制御部のうちの少なくとも一方が変圧手段
を備え、この変圧手段により上記受光側単位太陽電池の
出力電圧と上記裏面側単位太陽電池の出力電圧のうちの
少なくとも一方を変圧して上記出力電圧同士を一致させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光側太陽電池の
出力電圧と裏面側太陽電池の出力電圧とを一致させたタ
ンデム型太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】それぞれバンドギャップの異なる半導体
から成る受光側および裏面側の単位太陽電池を積層する
ことにより、広い波長域で光電変換効率を向上させたタ
ンデム型太陽電池が知られている(例えば、特開平4−
226084号公報を参照)。
【0003】このタンデム型太陽電池は、受光側の単位
太陽電池(上部セル)と裏面側の単位太陽電池(下部セ
ル)との間に、トンネルダイオードが挟み込まれた構造
となっている。また、受光側には上部電極が、裏面側に
は下部電極がそれぞれ設けられている。そして、上部セ
ルがバンドギャップ(Eg)の大きい半導体から成り、
下部セルがバンドギャップの小さい半導体から成り、上
部セルと下部セルが直列接続された2端子構造であり、
全体として1つの太陽電池として作動する。
【0004】しかし、上記太陽電池は、上部セルと下部
セルとの間でキャリアの移動が起きるため、上部セルと
下部セルの厚さは、両者に流れる電流量が整合する厚さ
でなければ電流損失が発生するという問題があり、光電
変換効率にとって最適な厚さとすることができない上、
両セル間のトンネルダイオードでの抵抗損失やキャリア
の再結合損失の発生が避けられない、という問題があっ
た。
【0005】そこで本出願人は、既に特開平11−27
4532号公報に開示したように、上記の問題を解消し
た新たな構造のタンデム型太陽電池を開発した。すなわ
ち、このタンデム型太陽電池は、それぞれバンドギャッ
プの異なる半導体から成る受光側および裏面側の各単位
太陽電池を積層したタンデム型の太陽電池であって、上
記太陽電池の受光面に設けられ、上記受光側単位太陽電
池の一方の電極を構成する上部電極と、前記太陽電池の
裏面に設けられ、この裏面側に形成されたn層とp層と
にそれぞれ独立して接続されて上記裏面側単位太陽電池
の一対の電極を構成すると共に、これら一対の電極のう
ちの一方が上記受光側単位太陽電池の他方の電極として
も兼用される裏面電極と、を備えた3端子構造である。
【0006】この3端子構造においては、個々の単位太
陽電池(セル)で発生したキャリアに応じて、個々のセ
ルからそれぞれ電流を取り出せるから、両セルに流れる
電流を整合する必要はなく、各セルの厚さは制限されず
に光電変換効率にとって最適化することが可能になると
同時に、再結合損失を大幅に低減できる。
【0007】ここで、一般にタンデム型太陽電池の電流
電圧特性は、入射光の強度やスペクトル分布の違いによ
り変動する。そのため、前述の2端子構造では、出力電
力を最大にするために適当な動作電圧を上部セルおよび
下部セルに印加して作動させる最大電力制御が行われ
る。具体的には、例えばインバータの直流作動電圧を一
定時間間隔で僅かに変動させ、そのときの太陽電池の出
力電力を計測して前回の計測値との比較を行いながら、
常に出力電力が大きくなる方向にインバータの直流電圧
を変化させる。しかし、このような最大電力制御は2端
子構造には適用できるが、3端子構造には適用できな
い。
【0008】そこで本出願人は更に、特願平11−35
7365号に開示したように、前記の3端子構造のタン
デム型太陽電池において、前記受光側単位太陽電池の電
極対に対して、該受光側単位太陽電池の出力電力が向上
するように動作電圧を増減させる操作を行う受光側出力
制御部と、前記裏面側単位太陽電池の電極対に対して、
該裏面側単位太陽電池の出力電力が向上するように動作
電圧を増減させる操作を行う裏面側出力制御部とを備
え、上記受光側出力制御部の操作と上記裏面側出力制御
部の操作とを交互に実行する太陽電池を開発した。これ
により、受光側単位太陽電池の出力電圧と裏面側単位太
陽電池の出力電圧を交互に向上させることにより、太陽
電池全体としての出力電圧を最大にする制御が可能にな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、3端子構造の
タンデム型太陽電池に特有の問題として、下記(A)およ
び(B)の課題が残されていた。 (A)受光側単位太陽電池と裏面側単位太陽電池とで発生
する電圧が異なるため、両方の単位太陽電池を給電対象
である機器に直接接続して作動させることができない。
これは、バンドギャップの異なる半導体から成る単位太
陽電池を積層したタンデム型太陽電池において、3端子
構造では両方の単位太陽電池を直列接続せず両方の単位
太陽電池からそれぞれ出力電圧を取り出すので、バンド
ギャップの大きい半導体から成る単位太陽電池の出力電
圧が、バンドギャップの小さい半導体から成る単位太陽
電池の出力電圧より大きいためである。 (B)複数の太陽電池同士を直接に直列接続することが
できない。これは、3端子構造では一方の電極を両方の
単位太陽電池で共有するためである。
【0010】その解決策として、特開平7−20223
3号公報に、発生電圧が大きい受光側単位太陽電池の直
列接続数を減らして裏面側単位太陽電池の電圧と一致さ
せる方法が提案されている。しかし上記提案の方法は、
下記(C)および(D)の点で実用性が乏しかった。 (C)受光側と裏面側の単位太陽電池のそれぞれの接続数
に応じて電圧を調節するため、両者の電圧比が比較的小
さい整数比となる場合以外は、接続後の出力電圧が一致
しない。すなわち、受光側単位太陽電池の発生電圧と裏
面側単位太陽電池の発生電圧の比が〔2:1〕、〔3:
1〕、〔3:2〕、・・・、〔n:m〕(ここで、n、
mは整数でn>m)のように単純な整数比になる確率は
小さい。 (D)受光側および裏面側の単位太陽電池の発生電圧は、
入射光のスペクトル(波長分布)、光強度、温度等によ
りそれぞれ変動し、それに対応して両者の比が変動する
ため、発生電圧比と接続数比を常に一定に維持すること
が原理的に極めて困難であり、結局、接続後の出力電圧
を安定に一致させることができない。すなわち、発生電
圧は入射光強度が大きくなるほど増加するため、短波長
成分が多い光に対しては受光側単位太陽電池の出力電圧
が増加し、長波長成分が多い光に対しては裏面側単位太
陽電池の出力電圧が増加する。また、単位太陽電池を構
成する半導体材料により発生電圧の温度依存性が異なる
ため、温度変化に対応して受光側単位太陽電池と裏面側
単位太陽電池の発生電圧比が変化する。
【0011】本発明は、上記従来の問題を解消して、両
方の単位太陽電池の出力電圧を一致させることにより、
給電対象となる機器に直接接続することを可能とし、か
つ複数の太陽電池同士を直接に直列接続することを可能
とした3端子構造のタンデム型太陽電池を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の太陽電池は、それぞれバンドギャップの
異なる半導体から成る受光側および裏面側の各単位太陽
電池を積層したタンデム型の太陽電池であって、上記太
陽電池の受光面に設けられ、上記受光側単位太陽電池の
一方の電極を構成する上部電極と、前記太陽電池の裏面
に設けられ、この裏面側に形成されたn層とp層とにそ
れぞれ独立して接続されて上記裏面側単位太陽電池の一
対の電極を構成すると共に、これら一対の電極のうちの
一方が上記受光側単位太陽電池の他方の電極としても兼
用される裏面電極と、上記受光側単位太陽電池の電極対
に対して、該受光側単位太陽電池の出力電力が向上する
ように動作電圧を増減させる操作を行う受光側出力制御
部と、上記裏面側単位太陽電池の電極対に対して、該裏
面側単位太陽電池の出力電力が向上するように動作電圧
を増減させる操作を行う裏面側出力制御部と、を備え、
上記受光側出力制御部の操作と上記裏面側出力制御部の
操作とを交互に実行する太陽電池において、上記受光側
出力制御部と上記裏面側出力制御部のうちの少なくとも
一方が変圧手段を備え、この変圧手段により上記受光側
単位太陽電池の出力電圧と上記裏面側単位太陽電池の出
力電圧のうちの少なくとも一方を変圧して上記出力電圧
同士を一致させることを特徴とする。
【0013】本発明においては、上記変圧手段およびそ
れによる変圧操作の態様は下記(1)〜(3)のいずれであっ
てもよい。 (1) 前記受光側出力制御部が変圧手段を備え、この変
圧手段により前記受光側単位太陽電池の出力電圧を降圧
して前記裏面側単位太陽電池の出力電圧と一致させる。 (2) 前記裏面側出力制御部が変圧手段を備え、この変
圧手段により前記裏面側単位太陽電池の出力電圧を昇圧
して前記受光側単位太陽電池の出力電圧と一致させる。 (3) 前記受光側出力制御部および前記裏面側出力制御
部がそれぞれ変圧手段を備え、これらの変圧手段により
前記受光側単位太陽電池の出力電圧および前記裏面側単
位太陽電池の出力電圧をそれぞれ変圧して上記出力電圧
同士を一致させる。
【0014】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕図1に、本発明に
よる3端子構造の太陽電池の一実施形態を示す。図示し
た太陽電池10は、それぞれバンドギャップの異なる半
導体から成る受光側単位太陽電池としての上部セル12
および裏面側単位太陽電池としての下部セル14を積層
したタンデム型の太陽電池である。太陽電池10の受光
面16に設けられた上部電極18は、上部セル12の一
方の電極を構成する。太陽電池10の裏面20に設けら
れた一対の裏面電極22および24は、裏面20側に形
成されたn層26とp層28とにそれぞれ独立して接続
されており、下部セル14の一対の電極を構成すると共
に、これら一対の電極22,24のうちの一方24が上
部セル12の他方の電極としても兼用される。
【0015】受光側出力制御部としての上部セル出力制
御部30は、上部セル12の電極対18・24に対し
て、上部セル12の出力電力が向上するように動作電圧
を増減させる操作を行う。裏面側出力制御部としての下
部セル出力制御部32は、下部セル14の電極対22・
24に対して、下部セル14の出力電力が向上するよう
に動作電圧を増減させる操作を行う。そして、上部セル
出力制御部30の操作と下部セル出力制御部32の操作
とを交互に実行することにより、特願平11−3573
65号に詳述したように、上部セル12および下部セル
14をそれぞれ最大出力で動作させることにより、太陽
電池10の最大出力制御を行う。これは、各出力制御部
30、32において負荷R1およびR2または動作電圧
の調節により行う。
【0016】本実施形態においては更に、上部セル出力
制御部30および下部セル出力制御部32のうちの少な
くとも一方が変圧手段34および/または36を備え、
この変圧手段34および/または36により上部セル1
2の出力電圧と下部セル14の出力電圧のうちの少なく
とも一方を変圧して出力電圧同士を一致させる。このよ
うにして出力電圧を一致させた上部セル12および下部
セル14の出力電力は、共通の出力端子38および40
から出力される2端子出力が実現される。
【0017】このように両方の単位太陽電池の出力電圧
を一致させることにより、給電対象となる機器に直接接
続することが可能となり、かつ複数の太陽電池同士を直
接に直列接続することが可能となる。したがって、3端
子タンデム型太陽電池を直接に直列接続して、複数の太
陽電池を用いて任意の出力電圧を有するモジュールを作
製することが可能になる。また、特開平7−20223
3号公報に開示された接続方法のように上部セルと下部
セルの電圧比による接続数の制限が無くなり、上記公報
の接続方法では回避できない電圧不整合による電力損失
を無くすことができる。もちろん、これらの効果は、図
1に例示した構造に限らず全ての3端子タンデム型太陽
電池に適用した場合に同様に得られる。
【0018】本実施形態による3端子タンデム型太陽電
池10の一つの具体例は、下記のとおりである。 (1)上部セル・下部セルの特性 ・上部セル:GaInP/GaAs 2材料タンデム構造 出力特性(標準太陽光照射時) 短絡電流密度 Jsc=13.8 mA/cm2 開放電圧 Voc=2.41 V 曲線因子 F.F.=0.875 変換効率 Eff.=29.1 % ・下部セル:Ge裏面電極型 出力特性(標準太陽光照射時) 短絡電流密度 Jsc=21.5 mA/cm2 開放電圧 Voc=0.255 V 曲線因子 F.F.=0.688 変換効率 Eff.=3.77 %
【0019】(2)最大電力出力制御 ・上部セル:GaInP/GaAs 2材料タンデム構造 最適動作電圧 Vpmax=2.19 V 最適動作電流密度 Jpmax=13.3 mA/cm2 出力密度 P=29.1 mW/cm2 ・下部セル:Ge裏面電極型 最適動作電圧 Vpmax=0.205 V 最適動作電流密度 Jpmax=18.4 mA/cm2 出力密度 P=3.77 mW/cm2
【0020】(3)動作電圧の調節 ・最適動作電圧は上部セル:2.19 V、下部セル:0.205
V であり、これらを出力電圧として一致させるために、
下部セルの出力電圧を昇圧する。その結果、下部セルか
らの出力は下記のとおりになる。 出力電圧 Vpmax=2.19 V 電流密度 Jpmax=1.46 mA/cm2 出力密度 P=3.19 mW/cm2 (変圧効率:85%)
【0021】(4)3端子タンデム型太陽電池の出力特性 ・上部セルの出力と変圧された下部セルの出力とを合計
した3端子タンデム型太陽電池の出力として下記が得ら
れる。 出力電圧 Vpmax=2.19 V 最適動作電流密度 Jpmax=14.8 mA/cm2 出力密度 P=32.4 mW/cm2
【0022】なお、上部セルおよび下部セルの半導体材
料は、本実施例に用いた材料に限定する必要はなく、下
記材料を用いることができる。 〔上部セルの半導体材料の例(本実施例のGaInP、GaAs
以外の例)〕AlP, GaP, AlAs, InP, InAs, GaSb, AlSb,
AlGaAs, GaInP, GaInAs, AlGaAsSb, GaInAsP, GaInAsP,
GaInPSb等 〔下部セルの半導体材料の例(本実施例のGe以外の
例)〕Si, SiC, SiGe, CSiGe等 また、本発明の太陽電池においてp層とn層の組み合わ
せは、もちろん図1に示したものに限定する必要は無
く、出力端子38、40の正負の組み合わせを含めて、
逆の組み合わせとしてもよい。
【0023】〔実施形態2〕本実施形態においては、図
1に示した3端子タンデム型太陽電池において、上部セ
ル出力制御部30のみが変圧手段34を備えており、こ
の変圧手段34により上部セル12の出力電圧を下部セ
ル14の最適動作電圧まで降圧する。変圧効率は一般に
昇圧時よりも降圧時の方が大きい。したがって、上部セ
ル12と下部セル14の出力電圧差が比較的小さい場合
には、上部セル12の出力電圧を降圧して下部セル14
の出力電圧に一致させることが、太陽電池10全体とし
ての出力電力を高める上で有利である。本実施形態の適
用が好ましい上部セル/下部セルの組み合わせの例とし
ては、上部セルAlGaAs/下部セルSi、上部セルInGaAs/
下部セルGe等があり、出力電圧比が概ね2倍以下の場合
が適当である。
【0024】〔実施形態3〕本実施形態においては、図
1に示した3端子タンデム型太陽電池において、下部セ
ル出力制御部32のみが変圧手段36を備えており、こ
の変圧手段36により下部セル14の出力電圧を上部セ
ル12の最適作動電圧まで昇圧する。上部セル12と下
部セル14の出力電圧差が比較的大きい場合には、出力
電圧の大きい上部セル12の変圧を行わないことにより
変圧損失を低減できるので、下部セル14の出力電圧を
昇圧して上部セル12の出力電圧に一致させることが、
太陽電池10全体としての出力電圧を高める上で有利で
ある。本実施形態の適用が好ましい上部セル/下部セル
の組み合わせの例としては、図1のように上部セルがタ
ンデム構造となり、下部セルの出力電圧より遥かに大き
い(概ね2倍以上)場合が適当である。
【0025】〔実施形態4〕本実施形態においては、図
1に示した3端子タンデム型太陽電池において、上部セ
ル出力制御部30および下部セル出力制御部32の両方
がそれぞれ変圧手段34および36を備えており、これ
ら変圧手段34および36により上部セル12の出力電
圧と下部セル14の出力電圧を同一の電圧まで変圧す
る。これにより、実施形態2および実施形態3の利点を
共に生かせるので、太陽電池10全体としての出力電力
を高める上で更に有利である。また、上記同一の電圧は
任意であり、太陽電池10の出力電圧を任意に設定する
ことができる。
【0026】〔実施形態5〕本実施形態においては、図
1の3端子タンデム型太陽電池10を複数個並列に接続
したユニットを複数個直列に接続してモジュールとす
る。図2に示した例では、太陽電池10を4個並列接続
してユニット60を構成し、ユニット60を3個直列接
続してモジュール70を構成する。個々のユニット60
は、各太陽電池10の上部セル12同士および下部セル
14同士をそれぞれ並列接続して上部ユニットおよび下
部ユニットとし、上部ユニットおよび下部ユニットはそ
れぞれ共通の出力制御部30および32を備えている。
各出力制御部30、32は、負荷R1、R2または各動
作電圧を調節し、上部ユニット、下部ユニットそれぞれ
から最大電力を出力させる。出力制御部30および32
の少なくとも一方に備えた変圧手段34および/または
36により、上部ユニットと下部ユニットの出力電圧を
一致させ、出力端子38、40から2端子出力する。3
個のユニット60を直列接続したモジュール70全体と
して単一の電圧を出力する。これにより、複数個の3端
子タンデム型太陽電池から単一電圧を出力することがで
きる。
【0027】本実施形態によれば、大電力を出力する大
型モジュール70は、出力制御部30、32が個々のユ
ニット60についてそれぞれ1個のみでよく、個々の太
陽電池10の個数分を必要としないので、出力制御部の
個数を低減でき、その結果コストを低減できる。また、
給電対象である機器に必要な電圧、電流を出力するよう
にモジュール70を作製することができる。
【0028】本実施形態によるモジュールの具体例は下
記のとおりである。実施形態1と同様にGaInP/GaAs上部
セル12、Ge下部セル14から成る3端子タンデム型太
陽電池10を用いる。1つの太陽電池10の面積は25 c
m2 (5 x 5cm)である。20個の太陽電池10を並列接続し
た後、共通の出力制御部30、32を接続して1個のユ
ニット60とする。1つのユニット60について、太陽
電池10の合計面積は500 cm2であり、出力特性は下記
のとおりである。 出力電圧:2.19 V 出力電流:7.4 A (14.8 mA/cm2(電流密度Jpmax)×500 c
m2) 出力電力:16.2 W(32.4 mW/cm2(出力密度P)×500 cm2)
【0029】50個の上記ユニット60を直列接続して、
太陽電池10の合計面積2.5 m2のモジュール70を作製
した。モジュール70全体としての出力特性は下記のと
おりである。 出力電圧:110 V 出力電流:7.4 A 出力電力:814 W
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、積層された単位太陽電
池の出力電圧を一致させることにより、給電対象となる
機器に直接接続することを可能とし、かつ複数の太陽電
池同士を直接に直列接続することを可能とした3端子構
造のタンデム型太陽電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による3端子タンデム型太陽電
池の断面および配置を示す。
【図2】図2は、図1の3端子タンデム型太陽電池を多
数個接続したモジュールの断面および配置を示す。
【符号の説明】
10…3端子タンデム型太陽電池 12…上部セル(受光側単位太陽電池) 14…下部セル(裏面側単位太陽電池) 16…受光面 18…上部電極 20…裏面 22…裏面電極 24…裏面電極 26…n層 28…p層 30…上部セル出力制御部(受光側出力制御部) 32…下部セル出力制御部(裏面側出力制御部) 34…変圧手段 36…変圧手段 38…出力端子 40…出力端子 60…ユニット 70…モジュール R1、R2…負荷

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれバンドギャップの異なる半導体
    から成る受光側および裏面側の各単位太陽電池を積層し
    たタンデム型の太陽電池であって、 上記太陽電池の受光面に設けられ、上記受光側単位太陽
    電池の一方の電極を構成する上部電極と、 前記太陽電池の裏面に設けられ、この裏面側に形成され
    たn層とp層とにそれぞれ独立して接続されて上記裏面
    側単位太陽電池の一対の電極を構成すると共に、これら
    一対の電極のうちの一方が上記受光側単位太陽電池の他
    方の電極としても兼用される裏面電極と、 上記受光側単位太陽電池の電極対に対して、該受光側単
    位太陽電池の出力電力が向上するように動作電圧を増減
    させる操作を行う受光側出力制御部と、 上記裏面側単位太陽電池の電極対に対して、該裏面側単
    位太陽電池の出力電力が向上するように動作電圧を増減
    させる操作を行う裏面側出力制御部と、を備え、 上記受光側出力制御部の操作と上記裏面側出力制御部の
    操作とを交互に実行する太陽電池において、 上記受光側出力制御部と上記裏面側出力制御部のうちの
    少なくとも一方が変圧手段を備え、この変圧手段により
    上記受光側単位太陽電池の出力電圧と上記裏面側単位太
    陽電池の出力電圧のうちの少なくとも一方を変圧して上
    記出力電圧同士を一致させることを特徴とする太陽電
    池。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の太陽電池において、前記
    受光側出力制御部が変圧手段を備え、この変圧手段によ
    り前記受光側単位太陽電池の出力電圧を降圧して前記裏
    面側単位太陽電池の出力電圧と一致させることを特徴と
    する太陽電池。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の太陽電池において、前記
    裏面側出力制御部が変圧手段を備え、この変圧手段によ
    り前記裏面側単位太陽電池の出力電圧を昇圧して前記受
    光側単位太陽電池の出力電圧と一致させることを特徴と
    する太陽電池。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の太陽電池において、前記
    受光側出力制御部および前記裏面側出力制御部がそれぞ
    れ変圧手段を備え、これらの変圧手段により前記受光側
    単位太陽電池の出力電圧および前記裏面側単位太陽電池
    の出力電圧をそれぞれ変圧して上記出力電圧同士を一致
    させることを特徴とする太陽電池。
JP2001141905A 2001-05-11 2001-05-11 太陽電池 Pending JP2002343986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001141905A JP2002343986A (ja) 2001-05-11 2001-05-11 太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001141905A JP2002343986A (ja) 2001-05-11 2001-05-11 太陽電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002343986A true JP2002343986A (ja) 2002-11-29

Family

ID=18988286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001141905A Pending JP2002343986A (ja) 2001-05-11 2001-05-11 太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002343986A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7126053B2 (en) 2002-06-19 2006-10-24 Canon Kabushiki Kaisha Power generation system and power generation apparatus
WO2010101030A1 (ja) * 2009-03-02 2010-09-10 株式会社カネカ 薄膜太陽電池モジュール
CN101902171A (zh) * 2009-06-01 2010-12-01 斯玛特太阳光发电国际株式会社 太阳能发电系统和太阳能发电装置
WO2010096715A3 (en) * 2009-02-19 2011-05-19 Suncore, Inc. Photovoltaic multi-junction wavelength compensation system and method
JP2012119529A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 太陽光発電装置
JP2012515452A (ja) * 2009-01-15 2012-07-05 フィスカー オートモーティブ インク. 車両のソーラーパワー
CN113614938A (zh) * 2019-03-22 2021-11-05 株式会社钟化 太阳能电池模块
WO2024061746A1 (de) * 2022-09-23 2024-03-28 Institut Für Solarenergieforschung Gmbh Solarmodul mit 3-terminal-tandem-solarzellen

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7126053B2 (en) 2002-06-19 2006-10-24 Canon Kabushiki Kaisha Power generation system and power generation apparatus
JP2012515452A (ja) * 2009-01-15 2012-07-05 フィスカー オートモーティブ インク. 車両のソーラーパワー
WO2010096715A3 (en) * 2009-02-19 2011-05-19 Suncore, Inc. Photovoltaic multi-junction wavelength compensation system and method
WO2010101030A1 (ja) * 2009-03-02 2010-09-10 株式会社カネカ 薄膜太陽電池モジュール
JP5379845B2 (ja) * 2009-03-02 2013-12-25 株式会社カネカ 薄膜太陽電池モジュール
US9166089B2 (en) 2009-03-02 2015-10-20 Kaneka Corporation Thin film solar cell module
CN101902171A (zh) * 2009-06-01 2010-12-01 斯玛特太阳光发电国际株式会社 太阳能发电系统和太阳能发电装置
JP2010278405A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Smart Solar International Inc 太陽光発電システム及び太陽光発電装置
JP2012119529A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 太陽光発電装置
CN113614938A (zh) * 2019-03-22 2021-11-05 株式会社钟化 太阳能电池模块
CN113614938B (zh) * 2019-03-22 2024-03-15 株式会社钟化 太阳能电池模块
WO2024061746A1 (de) * 2022-09-23 2024-03-28 Institut Für Solarenergieforschung Gmbh Solarmodul mit 3-terminal-tandem-solarzellen

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Schubert et al. High-voltage GaAs photovoltaic laser power converters
US9391457B2 (en) Apparatus and method for producing AC power
US8258741B2 (en) Solar power management system
US5223043A (en) Current-matched high-efficiency, multijunction monolithic solar cells
Fafard et al. Perspective on photovoltaic optical power converters
US9153724B2 (en) Reverse heterojunctions for solar cells
US20120043923A1 (en) System, Method, Module, And Energy Exchanger For Optimizing Output Of Series-Connected Photovoltaic And Electrochemical Devices
CN102227816B (zh) 光伏电池
US20100301677A1 (en) Photovoltaic Power Generation System and Photovoltaic Power Generation Device
KR101344024B1 (ko) 직교 섭동 신호를 사용하는 최대 전력 추종기 및 그것의 최대 전력 추종 제어 방법
Bett et al. III–V solar cells under monochromatic illumination
US20100089442A1 (en) Three-terminal Two-junction Phtovoltaic Cells and Method of Use
AU2013323565A1 (en) Excitonic energy transfer to increase inorganic solar cell efficiency
US20100089440A1 (en) Dual Junction InGaP/GaAs Solar Cell
Devendra et al. Modelling and simulation of AlGaAs/GaAs solar cell
JP2002343986A (ja) 太陽電池
US20170040557A1 (en) Tandem Photovoltaic Module Comprising a Control Circuit
US9559518B2 (en) System and method of solar module biasing
TWI614911B (zh) 光電耦合器
US6057506A (en) Variable current-voltage TPV device for use in a thermophotovoltaic energy conversion system
JP3726606B2 (ja) 太陽電池
Yadav Load-line Analysis of DC to DC Converters for MPPT based Solar PV Applications
US20240097601A1 (en) Tandem Photovoltaic Cell Structure
Bedair et al. Growth and characterization of a two-junction, stacked solar cell
MUTLU SOLAR ENERGY AND SOLAR BATTERIES