JP2002341091A - 放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体、圧縮減容処理方法、および圧縮減容用金属缶 - Google Patents

放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体、圧縮減容処理方法、および圧縮減容用金属缶

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JP2002341091A
JP2002341091A JP2001143823A JP2001143823A JP2002341091A JP 2002341091 A JP2002341091 A JP 2002341091A JP 2001143823 A JP2001143823 A JP 2001143823A JP 2001143823 A JP2001143823 A JP 2001143823A JP 2002341091 A JP2002341091 A JP 2002341091A
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Kenji Takahashi
賢次 高橋
Hiroyuki Ueki
浩行 植木
Takashi Maki
隆 牧
Akio Umemura
昭男 梅村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充填度を高めて十分な減容を確実に図ること
が可能な放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体、圧縮減容処理
方法を提供し、さらにはこれらに用いて好適な放射性廃
棄物の圧縮減容用金属缶を提供する。 【解決手段】 放射性廃棄物8を収容した圧縮減容用金
属缶1を減圧下で面圧25〜60MN/m2で圧縮する
とともに、圧縮減容用金属缶1内の内容物の充填度が8
5vol%以上とされた圧縮減容廃棄体11に減容処理す
る。また、金属缶1は缶胴部2と缶蓋部3とを有して二
重構造とされるとともに、缶蓋部3による缶胴部2の封
止部分には、圧縮時の放射性廃棄物8の外部への漏出防
止手段4が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力施設等から
廃棄される放射性廃棄物を処理する際の放射性廃棄物の
圧縮減容廃棄体、圧縮減容処理方法、および圧縮減容用
金属缶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力施設等において使用された後に廃
棄される放射性黒鉛等の放射性廃棄物は、従来そのま
ま、あるいは粉砕した状態で廃棄物処分容器に収容して
セメントなどで固形化することにより廃棄体とし、これ
を最終処分地に埋設することが検討されてきたが、処分
地を効率的に使用するため、上記廃棄体をより高密度に
することが求められてきている。そこで、例えば特開昭
60−15600号公報には、このような放射性の廃棄
物をドラム缶等の金属缶よりなる密閉容器に収容した上
で密封し、これを水平2軸および垂直1軸の圧縮シリン
ダからなる3方向圧縮装置によって圧縮することによ
り、その容積を減少せしめた圧縮減容廃棄体として処理
することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
圧縮減容廃棄体においては、廃棄物を密閉容器に収容す
る際にこの容器内に取り込まれた空気も廃棄物とともに
密閉容器ごと圧縮させられることとなるため、圧縮され
た廃棄体全体の容積に対してその内部に収容されて圧縮
させられた内容物の容積の割合、すなわち廃棄体の充填
度をあまり大きくすることができず、十分な減容を図る
ことは困難であった。しかも、こうして容器内に取り込
まれて圧縮された空気は加圧状態となるため、その圧力
に十分抗し得るだけの強度を密閉容器を構成する金属缶
に与えなければならず、これに伴いこの金属缶としても
上述のドラム缶のような比較的肉厚が大きくて強度の高
いものを用いざるを得なくなるので、廃棄体を十分に減
容することが一層困難となる。また、その一方で、かか
るドラム缶のような寸胴の金属缶は、非圧縮時には応力
を均等に受け止めることができて上述のように高い強度
が得られる反面、これを圧縮しようとすると1点から一
気に変形が生じてしまうために亀裂等の破損が生じ易
く、特に内部に収容された廃棄物が放射性の黒鉛のよう
に粉塵を生じ易いものである場合には、圧縮時に加圧さ
れた上記空気によってこの亀裂から粉塵が飛散して周囲
の環境を汚染するおそれすらある。
【0004】本発明は、このような背景の下になされた
もので、充填度を高めて十分な減容を確実に図ることが
可能な放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体を提供し、また放
射性廃棄物をそのような圧縮減容廃棄体に処理するため
の放射性廃棄物の圧縮減容処理方法を提供し、さらには
特にこれらの圧縮減容廃棄体や圧縮減容処理方法に用い
て好適な放射性廃棄物の圧縮減容用金属缶およびこれを
用いた圧縮減容処理方法をも提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明の圧縮減容廃棄
体は、放射性廃棄物を収容した圧縮減容用金属缶を減圧
下で面圧25〜60MN/m2で圧縮することにより減
容処理されるとともに、上記圧縮減容用金属缶内の内容
物の充填度が85vol%以上とされていることを特徴と
し、また本発明の圧縮減容処理方法は、放射性廃棄物を
圧縮減容用金属缶に収納し、この圧縮減容用金属缶を減
圧下で圧縮することにより圧縮減容廃棄体に減容処理す
ることを特徴とする。従って、まず本発明の処理方法で
は、上記金属缶が減圧下で圧縮させられるため、廃棄物
とともに金属缶内に取り込まれる空気が少なく、また金
属缶を圧縮してもこの空気が加圧状態となるのを抑える
ことができる。このため、本発明の廃棄体においては、
上述のような高い充填度が得られるとともに、これに伴
って金属缶とその内容物とが密着することにより金属缶
だけではなく内容物でも負荷を受け止めることができ、
従って金属缶が比較的肉薄でも上述のような十分な強度
を得ることができる。なお、上記金属缶には放射性廃棄
物とともに有機又は無機系の結合材を収納するようにし
てもよい。
【0006】一方、本発明の圧縮減容用金属缶は、放射
性廃棄物を収容して圧縮減容させられる放射性廃棄物の
圧縮減容用金属缶であって、筒状の缶胴部とこの缶胴部
の開口部を封止する缶蓋部とを有し、この缶蓋部の外周
には上記缶胴部の少なくとも開口部側の外周を取り囲む
ように周壁部が設けられて二重構造とされるとともに、
この缶蓋部による缶胴部の開口部の封止部分には、圧縮
時の上記放射性廃棄物の外部への漏出を防止する漏出防
止手段が備えられていることを特徴とし、また本発明の
圧縮減容処理方法は、放射性廃棄物をこのような圧縮減
容用金属缶に収納し、この圧縮減容用金属缶を減圧下で
圧縮することにより、圧縮減容廃棄体に減容処理するこ
とをも特徴とする。従って、このような構成の金属缶お
よび処理方法によれば、減圧時には二重構造とされた上
記缶蓋部の周壁部と缶胴部の開口部側外周との間から缶
内部の空気を排気して減圧することができる一方、圧縮
時には上記漏出防止手段によって缶内に収容された放射
性廃棄物の漏出が防止されるので、たとえこの廃棄物が
放射性の黒鉛などであっても、その粉塵が飛散したりす
るのを確実に防止することができる。
【0007】ここで、特にこのように収容される廃棄物
が放射性黒鉛である場合などには、上記漏出防止手段
は、上記缶胴部の開口部を覆うように設けられる粉塵捕
集用のフィルタと、この開口部の周縁と上記缶蓋部との
間に介装されるシール材とを備えたものであるのが望ま
しい。また、上記缶胴部に、圧縮減容時の圧縮方向に折
れ曲がり可能な折り目が付けておけば、金属缶は圧縮時
にこの折り目から規則的に折り曲げられて変形しながら
圧縮されることとなり、従来のドラム缶のように1点か
ら一気に変形することがなくなって、亀裂が生じたりす
るのを防ぐことが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図8は、本発明の放射
性廃棄物の圧縮減容処理方法の一実施形態を説明するも
のであり、以下、これらの図を用いてこの処理方法の一
実施形態について説明するとともに、本発明の放射性廃
棄物の圧縮減容廃棄体および圧縮減容用金属缶の一実施
形態についても合わせて説明する。まず、本実施形態の
圧縮減容用金属缶1について説明すると、この金属缶1
は、いずれも炭素鋼等の金属材料により形成されて図1
に示すように有底の四角形筒状をなす缶胴部2とこの缶
胴部2の開口部2Aを封止する缶蓋部3とから構成さ
れ、この缶蓋部3の外周には缶胴部2の開口部2A側の
外周よりも一回り大きな四角形枠型をなす周壁部3Aが
一体に形成されていて、この缶蓋部3を缶胴部2の開口
部2Aに被せることにより、図4および図5に示すよう
に上記周壁部3Aが缶胴部2の開口部2A側の外周を取
り囲むようにして二重構造とされる。
【0009】そして、こうして缶蓋部3により封止され
る缶胴部2の開口部2Aの封止部分には、図4および図
5に示すように漏出防止手段4が備えられている。この
漏出防止手段4は、上記開口部2Aを覆うように設けら
れる粉塵捕集用のフィルタ5と、この開口部2Aの周縁
と缶蓋部3との間に介装されるシール材6とから構成さ
れている。ここで、この缶胴部2の開口部2A周縁は内
側に折り曲げられているとともに、その端縁には内側に
開口する断面U字状の取付部2Bが設けられてる一方、
上記フィルタ5は、粉塵が通過不能な細かな網目を備え
た板状のものであって、上記取付部2Bにその端部が嵌
め込まれることによって缶胴部2の開口部2Aに着脱可
能に取り付けられる。また、上記シール材6は、金属缶
1を構成する金属よりも変形し易いシリコンポリマー等
の材質によって断面方形に形成されていて、缶蓋部3内
側の上記周壁部3Aが設けられる内周縁部に全周に亙っ
て設けられ、缶蓋部3を缶胴部2の開口部2Aに被せた
状態でこの開口部2Aの上記端縁に密着可能とされてい
る。
【0010】さらに、この金属缶1の缶胴部2には、そ
の全周に、圧縮減容時の圧縮方向(本実施形態では缶胴
部2の開口部2Aから底部に向かう長手方向)に折れ曲
がり可能な折り目7が設けられている(ただし、図1で
は缶胴部2の1側面にのみ図示されている。)。この折
り目7は、例えば上記圧縮方向に沿った断面が波形をな
すようにこの圧縮方向に直交する平面に沿って缶胴部2
の側面に波板加工を施すことによって形成されたもので
あり、このような折り目7をこの圧縮方向に向けて缶胴
部2の外周と内周とに交互かつ等間隔に多数設けること
により、金属缶1の缶胴部2は上記圧縮方向に圧縮され
た際に図7に示すようにこの折り目7から内外周に交互
に折り曲げられて蛇腹状に圧縮される。
【0011】一方、この金属缶1に収容される放射性廃
棄物は、本実施形態では図1に示すように外形六角柱状
とされた放射性黒鉛8であって、上記フィルタ5を取り
外した状態で缶胴部2内に挿入され、缶胴部3は図2に
示すようにこの放射性黒鉛8をちょうど収容可能な大き
さとされている。また、本実施形態では、図1に示すよ
うにこの放射性黒鉛8とともに結合材9も金属缶1内に
収容される。ここで、この結合材9としては、エポキシ
樹脂又はセメント等の有機系又は無機系結合材が用いら
れ、このような結合材9が固化して放射性黒鉛8の粉塵
と固着することにより、その飛散が防止される。
【0012】本実施形態の処理方法では、このように放
射性黒鉛8と結合材9とが収容された金属缶1は、缶胴
部2の開口部2Aに上述のようにフィルタ5が取り付け
られた上で缶蓋部3が被せられ、図3に示すように圧縮
プレス装置10に収納される。この圧縮プレス装置10
は、金属缶1を収納可能なシリンダ室10A内にピスト
ン10Bが挿入可能とされて、このシリンダ室10A内
の金属缶1を上記圧縮方向に圧縮するものであり、また
このシリンダ室10Aの周囲には気密にカバー10Cが
設けられるとともに、このカバー10C内は図示されな
い真空吸引装置に接続されていて、これによりシリンダ
室10A内は減圧可能とされている。
【0013】そこで、こうして金属缶1をシリンダ室1
0Aに収納した上で、まず上記真空吸引装置によってシ
リンダ室10A内を例えば5,000〜10,000P
a程度の圧力にまで減圧すると、放射性黒鉛8および結
合材9の収容時に金属缶1内に同時に取り込まれた空気
Aが図4に示すように上記フィルタ5の網目から二重構
造とされた缶胴部2の開口部2Aと缶蓋部3の周壁部3
Aとの間を通って排出されて金属缶1内も減圧状態とな
るが、このとき放射性黒鉛8の粉塵は、フィルタ5の網
目によっても遮られ、金属缶1内部から飛散することは
ない。そして、次にこの減圧下のまま上記ピストン10
Bをシリンダ室10A内に挿入して金属缶1を面圧25
〜60MN/m2で圧縮することにより、まず図5に示
すように缶蓋部3に設けられた漏出防止手段4の上記シ
ール材6が缶胴部2の開口部2A端縁に密着して金属缶
1内部からの粉塵の漏出がさらに防止され、さらに圧縮
を続けることにより放射性黒鉛8が金属缶1ごと減容処
理されて、図6に示すような当初の金属缶1よりも短い
直方体状の本実施形態による圧縮減容廃棄体11が得ら
れる。
【0014】しかして、この実施形態の廃棄体11にお
いては、減圧によって空気Aが排出された上で、放射性
黒鉛8が圧縮によって塊状及び粉末状に粉砕されること
により、この放射性黒鉛8および結合材9が図7に示す
ように金属缶1内面に密着させられるようにして充密さ
せられ、これによって当該廃棄体11の全容積に占める
内容物としての放射性黒鉛8および結合材9の容積の割
合、すなわち充填度は85vol%以上とされる。また、
金属缶1は、その缶胴部2が上述のように蛇腹状に折り
曲げられて圧縮されるとともに、缶蓋部3の上記周壁部
3Aも圧縮によって缶胴部2の開口部2A側外周に密着
させられている。さらに、こうして減容処理された廃棄
体11は、図8に示すように複数個ずつ積み上げられる
ようにして、例えば炭素鋼等の材質よりなる箱形の処分
容器12に充填され、最終処分地に埋設されたりして処
分される。
【0015】従って、まず、このような本実施形態の放
射性廃棄物の圧縮減容処理方法によれば、放射性廃棄物
としての放射性黒鉛8を収容した金属缶1が上記圧縮プ
レス装置10によって減圧下において圧縮させられるた
め、放射性黒鉛8の収容時に金属缶8内に取り込まれた
空気Aが金属缶1内から排出された後、金属缶1が圧縮
されるため、金属缶1内が加圧状態となることもなく、
従ってこの圧力に抗するために金属缶1を厚肉とせずと
もよく、上記内容物を一層緻密に金属缶1に充填するこ
とができる。
【0016】そのため、こうして減容処理された本実施
形態の圧縮減容廃棄体11においては、上述のように8
5vol%以上の高い充填度を得ることができ、従って逼
迫する最終処分地をより有効に利用することが可能とな
って環境負荷や処分コストの軽減を促すことができると
ともに、埋設後においても空隙の陥没等が生じたりする
ことが少なく、安全性の向上を図ることができる。な
お、この廃棄体11において充填度が85vol%を下回
ったりすると、このような効果が確実に得られなくなる
おそれがある。充填度は理想的には100vol%に近い
ほど望ましいのは勿論であるが、現実的に100vol%
とすることは不可能であり、95vol%程度が上限とさ
れる。
【0017】さらに、本実施形態では、放射性廃棄物と
して粉塵が生じ易い放射性黒鉛8を金属缶1に収容する
に際して、これとともに結合材9が収容されており、こ
の結合材9が固化することによって粉塵を固着するの
で、金属缶1の圧縮時、あるいは万が一圧縮された廃棄
体11の金属缶1部分に破損が生じた際でも、この放射
性黒鉛8の粉塵が漏出したり飛散したりして周囲の環境
を損なうようなこともない。なお、本実施形態ではこの
ように放射性廃棄物として放射性黒鉛8を金属缶1に収
容しているが、これ以外にも例えば原子力施設の解体の
際に廃棄される放射性のコンクリートや金属材を減容処
理するのに本発明を応用することも勿論可能である。
【0018】一方、本実施形態の金属缶1においては、
その缶胴部2の開口部2A側外周と缶蓋部3の周壁部3
Aとが二重構造をなしているとともに、この缶蓋部3に
よる開口部2Aの封止部分には漏出防止手段4が備えら
れており、従って特に上記実施形態の処理方法のように
減圧下で金属缶1を圧縮する場合において、減圧時の金
属缶1内からの空気Aの排出は阻害することなく、しか
しながらこの空気Aが排出される際の放射性廃棄物の漏
出、すなわち放射性黒鉛8の粉塵の飛散等を一層確実に
防止することができる。しかも、本実施形態では、この
漏出防止手段4が上記開口部2Aを覆うように設けられ
る粉塵捕集フィルタ5と、この開口部2A周縁(端縁)
と缶蓋部3との間に介装されるシール材6とを備えてお
り、フィルタ5によって減圧時に空気Aは円滑に排出し
つつも粉塵の漏出を抑えることができるとともに、圧縮
時にはシール材6によって開口部2Aをシールして以降
の粉塵等の漏出を確実に防止することができる。なお、
本実施形態では二重構造とされる缶蓋部3の周壁部3A
が缶胴部2の開口部2A側外周を取り囲むようにされて
いるが、これをさらに金属缶1の長手方向に延長するよ
うにして、金属缶1の外周が長手方向全長に亙って二重
構造とされるようにしてもよい。また、本実施形態の金
属缶1の缶胴部2は、その一端に開口部2Aが形成され
て他端は有底状とされているが、この缶胴部2の両端に
開口部2Aを形成してこれらを缶蓋部3により封止する
ようにしてもよい。
【0019】さらに、本実施形態の金属缶1では、その
缶胴部2に圧縮減容時の圧縮方向に折れ曲がり可能な折
り目7が付けられており、圧縮時にはこの折り目7から
金属缶1が規則的に折り曲げられるように変形して圧縮
されるので、従来の寸胴のドラム缶を圧縮する場合のよ
うに1点から一気に変形が進行する場合のように、金属
缶1に亀裂が生じたりするおそれがなくなる。しかも、
こうして規則的に折り曲げられて金属缶1が圧縮される
ことにより、内容物との間の隙間をより確実に埋めるこ
とができて、減容処理された廃棄体11の充填度の一層
の向上を図ることができる。なお、本実施形態では圧縮
プレス装置10によって金属缶1をその長手方向に圧縮
するようにしており、これに対してこの圧縮方向に沿っ
た断面が波形をなすように缶胴部2の側面に波板加工を
施して折り目7を形成しているが、例えば上記従来の3
方向圧縮装置のように金属缶1をその長手方向に交差す
る方向に圧縮するようにしてもよく、その場合に折り目
7は、これら交差方向に折れ曲がり可能にされていても
よい。
【0020】さらにまた、本実施形態の処理方法では、
減容処理された廃棄体11が図8に示すように複数ずつ
処分容器12に充填されて最終処分地に埋設されたりす
るようになされているため、最終処分地の一層の有効利
用を図ることが可能となる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧縮減容
処理方法によれば、放射性廃棄物を収容した金属缶を減
圧下で圧縮することにより、空気を排出して高い充填度
の廃棄体に減容処理することができ、従ってそのように
処理された本発明の圧縮減容廃棄体によれば、少ないス
ペースに多くの廃棄物を保持することが可能となって、
環境への負荷や処分コストの軽減を図ることができる。
また、本発明の圧縮減容用金属缶によれば、缶胴部と缶
蓋部とが二重構造とされるとともに缶蓋部による缶胴部
の開口部の封止部分に漏出防止手段を備えることによ
り、特に上記処理方法や廃棄体に用いた場合に、減圧時
の空気の排出を促しつつも、この減圧時や圧縮時の廃棄
物の漏出を確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を説明する図であって、圧
縮減容用金属缶1に放射性黒鉛8と結合材9を収容する
ところを示す図である。
【図2】 本発明の実施形態を説明する図であって、放
射性黒鉛8と結合材9とを収容した金属缶1を示す図で
ある。
【図3】 本発明の実施形態を説明する図であって、図
2に示した金属缶1を圧縮プレス装置10に収納したと
ころを示す図である。
【図4】 本発明の実施形態を説明する図であって、減
圧時の金属缶1の開口部2A周辺を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施形態を説明する図であって、圧
縮直後の金属缶1の開口部2A周辺を示す断面図であ
る。
【図6】 本発明の実施形態を説明する図であって、圧
縮減容廃棄体11を示す図である。
【図7】 本発明の実施形態を説明する図であって、図
6の圧縮減容廃棄体11の開口部2A周辺を示す断面図
である。
【図8】 本発明の実施形態を説明する図であって、廃
棄体11を処分容器12に充填する状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 圧縮減容用金属缶 2 缶胴部 2A 缶胴部2の開口部 3 缶蓋部 3A 缶蓋部3の周壁部 4 漏出防止手段 5 フィルタ 6 シール材 7 折り目 8 放射性黒鉛(放射性廃棄物) 9 結合材 10 圧縮プレス装置 11 圧縮減容廃棄体 12 処分容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 隆 東京都文京区小石川1−3−25 小石川大 国ビル 三菱マテリアル株式会社システム 事業センター内 (72)発明者 梅村 昭男 東京都文京区小石川1−3−25 小石川大 国ビル 三菱マテリアル株式会社システム 事業センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性廃棄物を収容した圧縮減容用金属
    缶を減圧下で面圧25〜60MN/m2で圧縮すること
    により減容処理されるとともに、上記圧縮減容用金属缶
    内の内容物の充填度が85vol%以上とされていること
    を特徴とする放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体。
  2. 【請求項2】 放射性廃棄物とともに結合材が上記圧縮
    減容用金属缶に収納されていることを特徴とする請求項
    1に記載の放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体。
  3. 【請求項3】 放射性廃棄物を圧縮減容用金属缶に収納
    し、この圧縮減容用金属缶を減圧下で圧縮することによ
    り圧縮減容廃棄体に減容処理することを特徴とする放射
    性廃棄物の圧縮減容処理方法。
  4. 【請求項4】 放射性廃棄物を収容して圧縮減容させら
    れる放射性廃棄物の圧縮減容用金属缶であって、筒状の
    缶胴部とこの缶胴部の開口部を封止する缶蓋部とを有
    し、この缶蓋部の外周には上記缶胴部の少なくとも開口
    部側の外周を取り囲むように周壁部が設けられて二重構
    造とされるとともに、この缶蓋部による缶胴部の開口部
    の封止部分には、圧縮時の上記放射性廃棄物の外部への
    漏出を防止する漏出防止手段が備えられていることを特
    徴とする放射性廃棄物の圧縮減容用金属缶。
  5. 【請求項5】 上記漏出防止手段は、上記缶胴部の開口
    部を覆うように設けられる粉塵捕集用のフィルタと、こ
    の開口部の周縁と上記缶蓋部との間に介装されるシール
    材とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の放
    射性廃棄物の圧縮減容用金属缶。
  6. 【請求項6】 上記缶胴部には、圧縮減容時の圧縮方向
    に折れ曲がり可能な折り目が付けられていることを特徴
    とする請求項4または請求項5に記載の放射性廃棄物の
    圧縮減容用金属缶。
  7. 【請求項7】 放射性廃棄物を請求項4ないし請求項6
    のいずれかに記載の放射性廃棄物の圧縮減容用金属缶に
    収納し、この圧縮減容用金属缶を減圧下で圧縮すること
    により、圧縮減容廃棄体に減容処理することを特徴とす
    る放射性廃棄物の圧縮減容処理方法。
  8. 【請求項8】 上記圧縮減容廃棄体を処分容器に充填し
    て処分することを特徴とする請求項7に記載の放射性廃
    棄物の圧縮減容処理方法。
JP2001143823A 2001-05-14 2001-05-14 放射性廃棄物の圧縮減容廃棄体、圧縮減容処理方法、および圧縮減容用金属缶 Withdrawn JP2002341091A (ja)

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JP2011080873A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 S.P.エンジニアリング株式会社 放射性廃棄物用減容処理装置
JP2020056718A (ja) * 2018-10-03 2020-04-09 三菱重工業株式会社 放射性物質収容容器、放射性物質収容容器用フィルター

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