JP2002338853A - インクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクセット及びインクジェット記録方法

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JP2002338853A
JP2002338853A JP2001143836A JP2001143836A JP2002338853A JP 2002338853 A JP2002338853 A JP 2002338853A JP 2001143836 A JP2001143836 A JP 2001143836A JP 2001143836 A JP2001143836 A JP 2001143836A JP 2002338853 A JP2002338853 A JP 2002338853A
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Atsushi Ito
淳 伊東
Yoshiharu Kanetani
美春 金谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録に好適に用いる事ができ
るとともに、耐光性が良好で、色再現性および目詰まり
性、その他の特性を満足するインクセット及び記録方法
を提供することにある。 【解決手段】 濃淡インクを用いて記録を行うインクジ
ェット記録方法であり、それぞれが、少なくとも染料、
水溶性有機溶剤、水を含有するインクジェットインクで
あって、特定の染料を含む濃淡マゼンタインク、イエロ
ーインク、および濃淡シアンインクとの組み合わせから
なることを特徴とするインクセット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特にインクジェット
記録方法に好適なインクセットおよびインクジェット記
録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、圧電素子に
よる振動あるいは熱エネルギーなどの作用により、記録
ヘッドに設けられた微細なノズルから記録液を吐出させ
て記録を行うものであり、記録時の静粛性や高密度のヘ
ッドを用いることによって高解像度の画像が高速で得ら
れ、ランニングコストも安価であるという利点を有して
いる。
【0003】インクジェット記録方法を用いてカラー画
像を形成する場合、少なくともマゼンタインク、イエロ
ーインク、シアンインクの3原色を用いて印刷を行う
が、近年、より高画質画像を得るためにマゼンタインク
とシアンインクにそれぞれ濃度の違う濃淡インクを用い
ることで、より高精細な画像を得る方法が一般的となっ
ている。それぞれのインクは、それ自体が優れた色再現
性を有することが重要で、さらに濃淡マゼンタインク、
イエローインクおよび濃淡シアンインクを重ねて印刷し
てレッド、グリーン、ブルーおよびブラックを形成した
場合にも良好な色再現性を実現出来ることが重要であ
る。
【0004】さらにインクジェットインクは、臭気及び
消防上の危険性などの安全面から水性インクが主として
使用されているが、これらのインクには粘度、表面張力
等の物性値が適正範囲内にあること、ノズルの目詰ま
り、保存安定性に優れ、かつ高い濃度の記録画像を与え
ること、また耐光性、耐水性に優れていること等の性質
が要求される。
【0005】これらの性能は、水または水溶性有機溶剤
との混合液を主溶媒とする水性インクを用いることによ
り、多くが満足されるが、色再現性、鮮やかさ、耐光性
等は着色剤に左右されるところが大きく従来よりさまざ
まな染料が検討されている。これらの要求に対して、特
開平5−214259号、特開平8−310116号、
特開平9−3380号各公報では特定の染料を使用した
インクセットによって、2次色あるいは3次色において
も優れた色再現性や耐光性が得られることが開示されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな染料を用いた従来のインクジェット記録による印刷
物においては、光にさらされることにより印刷物が退色
するという問題がある。特にマゼンタインク単色での退
色が顕著であり、レッド、ブルーおよびコンポジットブ
ラックのような2次色あるいは3次色においても結果的
に退色が大きくなるという問題がある。さらには、目詰
まり性や吐出安定性等の保存信頼性や、色調や色再現性
が不十分等、カラー記録方法として高画質、堅牢性の高
いカラー印刷の提供は未だ実現できていない。
【0007】従って本発明の目的はこれらの課題を解決
するものである。すなわち、耐光性に優れ、さらには目
詰まり性や吐出安定性などの保存安定性が良好であり、
色調や色再現性及びその他の特性を満足させるインクセ
ット、およびこれを用いる記録方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。すわなち、本発明のインクセッ
トは、少なくとも染料、水溶性有機溶剤および水を含有
するインクジェット記録用インクからなるインクセット
であって、染料として濃インクに少なくとも、前記一般
式(I)に示す構造を有する染料を1.0〜4.0重量
%含み、淡インクに少なくとも前記一般式(II)に示す
構造を有する染料を0.5〜3.0重量%含むマゼンタ
インクと、染料としてC.I.ダイレクトイエロー86
と C.I.ダイレクトイエロー132とを1:3〜
3:1の重量比で含む染料、またはC.I.ダイレクト
イエロー86と C.I.ダイレクトイエロー173と
を1:4〜4:1の重量比で含む染料からなる群から選
択される染料の少なくとも1種類を0.3〜4.0重量
%含むイエローインクと、染料としてC.I.ダイレク
トブルー86と、 C.I.ダイレクトブルー199と
からなる群から選択される染料の少なくとも1種類を、
濃インクについては1.0〜4.0重量%、淡インクに
ついては0.5〜3.0重量%含むシアンインクとの組
み合わせからなるインクジェット記録用インクセットで
ある。
【0009】更に、本発明は少なくとも濃淡マゼンタイ
ンク、イエローインク、濃淡シアンインクを用いてカラ
ー画像を形成するインクジェット記録方法であって、前
記のインクセットを用いるインクジェット記録方法にも
関する。
【0010】
【化3】
【化4】
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によるインクセットを用い
てインクジェット記録を行うことにより、単色はもとよ
り、2次色や3次色においても耐光性が良好であり、さ
らに、保存安定性や色再現性、その他の特性に優れた多
色カラー画像を提供する事ができる。以下に本発明の好
ましい実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。
【0012】まず本発明のインクセットに用いるマゼン
タインクは、濃淡のマゼンタインクセットであり、濃イ
ンクには少なくとも一般式(I) に示す構造を有する
マゼンタ染料を含み、淡インクには少なくとも一般式
(II)に示す構造を有する染料を含んでなる。また、こ
の濃淡マゼンタインクを用いてインクジェット記録を行
うことにより、鮮明性が高く、耐光性に優れた記録画像
が提供される。
【0013】濃マゼンタインクに用いる一般式(I)で
示される染料には、具体的には下記のようなものが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】 また、淡マゼンタインクに用いる一般式(II)で示され
る染料には、具体的には下記のようなものが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0015】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】 染料の添加量は、インクの信頼性と要求特性により適宜
決められるが、濃インクはインク全重量の1.0〜4.
0重量%、淡インクはインク全重量の0.5〜3.0重
量%の範囲が好ましい。即ち、この範囲内とすることで
印刷濃度や鮮明性、インクの目詰まり性や吐出安定性等
のインクジェット用インクの信頼性を確保することがで
きる。
【0016】また、前記のマゼンタインクと組み合わせ
た本発明のインクセットで用いることのできるイエロー
インクはC.I.ダイレクトイエロー86と C.I.
ダイレクトイエロー132とを1:3〜3:1の重量比
で含む染料、またはC.I.ダイレクトイエロー86と
C.I.ダイレクトイエロー173とを1:4〜4:
1の重量比で含む染料からなる群から選択される染料の
すくなくとも1種類を、インク全重量の0.3〜4.0
重量%の範囲含むことが好ましい。この範囲内とするこ
とで印刷濃度や鮮明性、インクの目詰まり性や吐出安定
性等のインクジェット用インクの信頼性を確保すること
ができる。
【0017】更に、前記のマゼンタインクと組み合わせ
た本発明のインクセットで用いることの出来る濃淡シア
ンインクはC.I.ダイレクトブルー86と、 C.
I.ダイレクトブルー199とからなる群から選択され
る染料の少なくとも1種類を含み、その添加量は濃イン
クがインク全重量の1.0〜4.0重量%、淡インクが
インク全重量の0.5〜3.0重量%の範囲であること
が好ましい。この範囲内とすることで印刷濃度や鮮明
性、インクの目詰まり性や吐出安定性等のインクジェッ
ト用インクの信頼性を確保することができる。
【0018】前記のマゼンタインク、イエローインク、
シアンインクは、それぞれ前記の特定染料の他に、水溶
性有機溶剤、および水を含有する。水は種々のイオンを
含む一般の水ではなく脱イオン水が好ましく、水溶性有
機溶剤としては目詰まりを抑制する観点から低揮発性の
溶剤が好ましい。例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキ
サンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリ
セリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコー
ルエーテル類、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリドン、N
−メチル−2−ピロリドン等の含窒素溶剤、チオジグリ
コール、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶剤等が挙げ
られる。しかし、本発明ではこれらの化合物に限定され
るものではなく、複数種の水溶性有機溶剤を含有しても
良い。また、これらの溶剤は、単独で用いても良いし、
2種以上を併用しても良い。その含有量はインク全重量
に対し3.0〜50.0重量%の範囲がインクジェット
用インクとしては適当である。含有量が3.0重量%未
満の場合、ノズル先端での目詰まりが起こりやすく、5
0.0重量%を超える場合は、記録画像の乾燥性の低下
や画像が滲みを起こし印刷品質の低下を招く等の現象が
発生するためである。
【0019】また、印刷品質の低下や滲み等の課題があ
るが、グリコールエーテル類等とアセチレングリコール
系ノニオン性界面活性剤を含むことにより、これらの課
題が解決され滲みのない鮮明な画像を得る事が出来る。
より好適には、グリコールエーテル類とアセチレングリ
コール系ノニオン性界面活性剤を併用することにより、
更に鮮明で印刷品質に優れたカラー画像を得る事が出来
る。グリコールエーテル類としては先述した水溶性有機
溶剤が好ましいが、特に好適なものとしてジエチレング
リコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
が挙げられる。またその添加量も先述の水溶性有機溶剤
のそれと同じであるが、より好ましくは3.0〜20.
0重量%の範囲で選択されることが望ましい。3.0重
量%未満では効果が殆ど得られず、20.0重量%以上
ではかえって滲みが大きくなり画像全体がぼやけてしま
い、逆に印刷品質を低下させてしまう為、記載の範囲内
で用いることが好ましい。
【0020】アセチレングリコール系ノニオン性界面活
性剤としては例えば、オルフィンE1010、オルフィ
ンSTG、サーフィノール104E(以上、日信化学
(株)製品)等が挙げられる。その添加量はインク全重量
に対して、0.01〜3.0重量%の範囲が好ましい。
【0021】このときの水の含有量は、上記溶剤成分の
種類、その組成あるいは所望される記録液の特性に依存
して広い範囲で決定されるが、インク全重量中で一般に
10.0〜70.0重量%を占める範囲内とされる。
【0022】この他、本発明のインクには上記成分の
他、必要に応じてインクに所望の性能を与えるための、
アルギン酸ナトリウムやポリビニルアルコール等の粘度
調製剤、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リ
チウム等のアルカリ金属の水酸化物や、リン酸アンモニ
ウム等のpH緩衝剤等のpH調製剤、防腐剤、防錆剤、
酸化防止剤、防カビ剤及びキレート化剤等の添加剤を配
合しても良い。
【0023】本発明のインクジェット記録方法によれ
ば、マゼンタ、イエロー、シアンのそれぞれにおいて色
再現性に優れることに加えて、単色あるいは2次色、3
次色において良好な耐光性を得ることができる。
【0024】また、本発明のインクジェット記録方法
は、上述のインクを用いて記録を行う方法であるが、ヘ
ッドの吐出方式としては従来公知の方式はいずれも使用
でき、特に圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる
方法や熱エネルギーを利用する方法においては、優れた
インクジェット記録方法を行うことが可能である。
【0025】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。実施例及び比較例のインクセットを表1〜3
に示す配合比で混合溶解し、孔径1μm メンブランフ
ィルターにて加圧ろ過をして本実施例及び比較例のイン
クセットを調製した。尚、表中に示すインクの各成分は
インク全量に対する各成分の重量%を示し残量は水であ
る。また、実施例1〜5のインクセットは、各インクの
成分中に本発明の特定染料を含んだものであり、比較例
1〜2のインクセットは各インクの成分中に本発明の特
定染料とは異なる種類の染料のみを含有させた例であ
る。比較例3〜5のインクセットは本発明の特定染料
と、それとは異なる種類の染料とを併用したマゼンタイ
ンク及びイエローインク、並びにシアンインクからなる
インクセットである。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】また、表1〜3について以下のように補足
する。 TEGmBE トリエチレングリコールモノブチルエー
テル DEGmBE ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル DPGmBE ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル TEG トリエチレングリコール DEG ジエチレングリコール GL グリセリン TEA トリエタノールアミン EDTA エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、キレ
ート剤 オルフィンE1010、オルフィンE104、オルフィ
ンSTGは日信化学(株)の商品、アセチレングリコール
系界面活性剤 プロキセルXL−2はゼネカ(株)の商品、防腐剤 上記の実施例1〜5と比較例1〜5で得られたインクを
用いて、インクジェットプリンタPM−800C(6色
カートリッジ)(以上セイコーエプソン製)で印刷を行
った。記録媒体として、インクジェットプリンタ専用紙
の専用PMマット紙、専用光沢紙、専用PM写真用紙
(以上セイコーエプソン製)、普通紙のXerox 4024(ゼ
ロックス製)の4種を使用して印刷を行い、それらのサ
ンプルを用いて下記に示す試験1〜5について評価をし
た。 <試験1:耐光性>実施例及び比較例の各インクセット
について、PM―800C用インクカートリッジ(セイ
コーエプソン製)の各インク室に、それぞれ濃淡マゼン
タ、イエロー、濃淡シアンインクを充填し、マゼンタ、
イエロー、シアン、レッド、ブルー、グリーンおよびコ
ンポジットブラックのベタ印刷を行なった。レッドは、
濃マゼンタ、淡マゼンタ、イエローインクで構成され、
ブルーは濃マゼンタ、淡マゼンタ、濃シアン、淡シアン
インクで構成され、グリーンはイエロー、濃シアン、淡
シアンインクで構成され、コンポジットブラックは濃マ
ゼンタ、淡マゼンタ、イエロー、濃シアン、淡シアン、
ブラックのインクで構成されるよう印刷方法を調整し
た。この印刷サンプルについてキセノンウエザオメータ
ー Ci35A(アトラスエレクトリックデバイス社
製)を用いて、60時間サンプルに光照射をして、光照
射前後での色相(L、a、b)をグレタグ濃度計
(グレタグ社製)で測定を行い、色差△Eabを次の
式から求め下記評価基準に基づき判定をした。 △Eab=[(△L+(△a+(△b
]1/2 (評価基準) A:色差△E*abが、5以下である場合。 B:色差△E*abが、5を越え10以下である場合。 C:色差△E*abが、10を越え20以下である場
合。 D:色差△E*abが、20を超える場合。
【0030】<試験2:ブリード>上記の実施例1〜5
と比較例1〜5の各インクセットについて、各被記録媒
体について、各色のベタ印刷を行い、各色の他色との境
界部で色が滲んだり、不均一に混ざりあっていないか、
以下の基準に従って評価した。 (評価基準) A:ブリードが全くない。 B:色が滲んだり、不均一に混ざり合った部分がわずか
にあるが、実用上問題ない。 C:色が滲んだり、不均一に混ざり合った部分が目立
ち、実用上若干問題がある。 D:ブリードがひどい。 <試験3:ノズル目詰まり回復性>各インクセットのイ
ンクをクリーニングを繰り返すことでヘッドに充填し、
各ノズルからインクが吐出している事を印字で確認後、
キャップをしない状態で40℃の環境に1ヶ月放置し
た。放置後、プリンターの電源を投入して全ノズルの吐
出が可能となるまでに要するクリーニングの動作回数か
ら、下記の評価基準に基づき判定をした。 (評価基準) A:クリーニング 1回。 B:クリーニング2〜3回。 C:クリーニング 4回以上。 D:吐出しない。 <試験4:速乾性>各インクセットを用い、それぞれの
インク組成物について単色のベタ印刷と、二色を組み合
せてなるベタ印字とを行なった。印字から所定時間経過
後、印字を行なった記録紙と同一種類の紙を密着させ、
二枚間にインクの移りが発生するかを観察した。その結
果を下記評価基準に基づき判定をした。 (評価基準) A:全ての印字において、印字から1秒未満の時間でも
インク移りが認められない。 B:全ての印字において、印字後1秒以上2秒未満の時
間でインク移りが認められない。 C:全ての印字において、印字後2秒以上5秒未満の時
間でインク移りが認められない。 D:全ての印字において、印字後5秒以上経過してもイ
ンク移りが認められる。 <試験5:吐出安定性(長時間連続記録)>各インクを
用いて印字を5℃、20℃、40℃の温度環境下で48
時間連続印字を行った。ドット抜けおよびインクの飛び
散りが合計10回観察されるまでの時間を測定した。そ
の結果を下記評価基準に基づき判定をした。 (評価基準) A:全ての温度においてドット抜けがなく、安定に印字
が可能であった。 B:いずれかの温度において、時間が経つにつれドット
抜けが発生した。 C:いずれかの温度において、初期からドット抜けが発
生した。
【0031】以上の試験結果を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、インクジ
ェット記録方法において耐光性に優れ、更に色再現性、
目詰まり性、その他の特性も良好なインクセットおよび
インクジェット記録方法の提供をする事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 33/10 B41J 3/04 101A 67/22 101Y Fターム(参考) 2C056 EA11 EA13 EE18 FC02 2H086 BA52 BA53 BA56 BA62 4J039 BC03 BC07 BC13 BC16 BC17 BC19 BC34 BC35 BC41 BC50 BC52 BC54 BC66 BC69 BC73 BC77 BC79 BE12 BE22 EA15 EA16 EA17 EA21 EA35 EA38 EA41 EA42 EA44 EA46 GA24

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃淡インクを有するインクからなるイン
    クセットであって、上記インクが、少なくとも染料、水
    溶性有機溶剤および水を含有し、上記インクセットは、
    濃マゼンタインクが少なくとも下記一般式(I)に示す
    構造を有する染料を含み、淡マゼンタインクが少なくと
    も下記一般式(II)に示す構造を有する染料を含むこと
    を特徴とする濃淡マゼンタインクと、C.I.ダイレク
    トイエロー86と C.I.ダイレクトイエロー132
    とを1:3〜3:1の重量比で含む染料、またはC.
    I.ダイレクトイエロー86と C.I.ダイレクトイ
    エロー173とを1:4〜4:1の重量比で含む染料か
    らなる群から選択される染料の少なくとも1種類を含む
    イエローインクと、C.I.ダイレクトブルー86と、
    C.I.ダイレクトブルー199とからなる群から選
    択される染料の少なくとも1種類を含む濃淡シアンイン
    クとの組み合わせからなることを特徴とするインクセッ
    ト。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 濃マゼンタインクが前記一般式(I)に
    示す染料を、インク全重量の1.0〜4.0重量%含
    み、淡マゼンタインクが前記一般式(II)に示す染料を
    インク重量の0.5〜3.0重量%含み、イエローイン
    クがC.I.ダイレクトイエロー86と C.I.ダイ
    レクトイエロー132とを1:3〜3:1の重量比で含
    む染料、またはC.I.ダイレクトイエロー86と
    C.I.ダイレクトイエロー173とを1:4〜4:1
    の重量比で含む染料からなる群から選択される染料の少
    なくとも1種類を0.3〜4.0重量%含み、シアンイ
    ンクがC.I.ダイレクトブルー86と、 C.I.ダ
    イレクトブルー199とからなる群から選択される染料
    の少なくとも1種類を含み、濃シアンインクについては
    1.0〜4.0重量%、淡シアンインクについては0.
    5〜3.0重量%含むことを特徴とする請求項1記載の
    インクセット。
  3. 【請求項3】 低級アルキルのグリコールエーテル類を
    含むことを特徴とする請求項1または2記載のインクセ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記、低級アルキルのグリコールエーテ
    ル類が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ト
    リエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレン
    グリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコー
    ルモノブチルエーテルからなる群から選択される化合物
    の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項3記載
    のインクセット。
  5. 【請求項5】 前記、低級アルキルのグリコールエーテ
    ル類をインク全重量の3.0〜20.0重量%含むこと
    を特徴とする請求項3または4記載のインクセット。
  6. 【請求項6】 アセチレングリコール系のノニオン性界
    面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜5記載のい
    ずれか一項に記載のインクセット。
  7. 【請求項7】 前記、アセチレングリコール系のノニオ
    ン性界面活性剤をインク全重量の0.01〜3.0重量
    %含むことを特徴とする請求項6記載のインクセット。
  8. 【請求項8】 水溶性有機溶剤をインク全重量の3.0
    〜50.0重量%含むことを特徴とする請求項1〜7記
    載のいずれか一項に記載のインクセット。
  9. 【請求項9】 少なくとも、濃淡マゼンタインク、イエ
    ローインク、濃淡シアンインクを用いてカラー画像を形
    成するインクジェット記録方法であって、請求項1〜8
    記載のインクセットを用いる記録方法。
JP2001143836A 2001-05-14 2001-05-14 インクセット及びインクジェット記録方法 Withdrawn JP2002338853A (ja)

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