JP2002331535A - 遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製造方法 - Google Patents

遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製造方法

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JP2002331535A
JP2002331535A JP2001138048A JP2001138048A JP2002331535A JP 2002331535 A JP2002331535 A JP 2002331535A JP 2001138048 A JP2001138048 A JP 2001138048A JP 2001138048 A JP2001138048 A JP 2001138048A JP 2002331535 A JP2002331535 A JP 2002331535A
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light
lenticular lens
lens sheet
transfer
shielding band
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JP2001138048A
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Inventor
Futoshi Osawa
太 大澤
Kunpei Oda
訓平 織田
Masafumi Hayashi
雅史 林
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凸部を形成することなく、しかも、工程数の
増加を抑えて、ブラックストライプを形成すること、と
りわけ、ファインピッチのレンチキュラーレンズシート
において、位置精度を確保して遮光帯を形成することを
課題とするものである。 【解決手段】 成形用型ローラ12に、UV硬化樹脂1
5を介して透明プラスチックフィルム11を巻き付け、
紫外線16を用いて、照射により硬化させ、その後、成
形用型ローラ12上で、レンチキュラーレンズシートの
非集光部に転写シートを用い、サーマルヘッド20もし
くはレーザーで加熱して転写することにより、遮光帯を
有するレンチキュラーレンズシート2を得ることができ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非レンズ面の非集
光部に、遮光層を有するレンチキュラーレンズシートの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画面サイズの大きいテレビジョンとし
て、背面より映像を投影して前面より観察する、いわゆ
るプロジェクション型テレビジョンがある。一般のCR
Tよりも輝度の高い投映用のCRTや、液晶(LCD)
プロジェクタ、もしくはデジタルマイクロミラーデバイ
ス(DMD)を使用したDLPプロジェクタ等を使用
し、投影するものである。このプロジェクション型テレ
ビジョンにおける映像投映用のスクリーンとしては、代
表的には、図1に示すように、フレネル凸レンズシート
1とレンチキュラーレンズシート2とを組み合わせたも
のが使用されている。スクリーン背面に設置されたプロ
ジェクタからの投映光4を、まず、フレネル凸レンズシ
ート1で絞って、適度な範囲内に向かう光、例えば平行
光5とした後、レンチキュラーレンズシート2を用い
て、水平方向(図1では左右方向)に適度な広がり角度
θを持たせた出射光6として出光させ、図1では下側に
なる観察方向より映像が眺められるようになっている。
このようなスクリーンを使用することにより、プロジェ
クタから出光される光4を、所定の角度範囲θで有効に
利用することができるので、スクリーンの正面から水平
方向にずれた位置で観察しても、明るい映像を眺めるこ
とができる。
【0003】ところで、ここで使用されるレンチキュラ
ーレンズシート2は、一般に、図2に斜視図で示すよう
な構造を有している。即ち、レンチキュラーレンズシー
ト2は、入光面側(図2では上面)に、断面が円形等の
かまぼこ形状のレンチキュラーレンズ2aが多数並べら
れた形状を有しており、非レンズ面には、レンチキュラ
ーレンズ2aの焦点近傍以外を覆う通常、黒色の遮光帯
(ブラックストライプとも言う。)3が設けられてお
り、外光を吸収して映像のコントラストを向上させてい
る。
【0004】このブラックストライプ3は、反対側のレ
ンチキュラーレンズ形状との正確な位置関係を有してい
る必要があるため、従来、その製造には、種々の方法が
検討されてきた。
【0005】例えば、特公平2−16497号公報に
は、レンチキュラー面を押し出し成形すると同時に、ブ
ラックストライプ(この公報では光吸収層)3を設ける
べき部分を凸条部として形成しておき、凸条部にのみ、
インキ塗布ローラを用いてブラックストライプを形成す
る方法が記載されている。この方法によるときは、凸条
部がレンチキュラーレンズとの正確な位置関係を有して
いれば、格別、注意を払わなくても、ブラックストライ
プを正確な位置に形成することができるとしている。
【0006】しかし、この方法では、凸条部は、それ以
外の部分とある程度の段差を有している必要があり、レ
ンチキュラーレンズのピッチが小さい、ファインピッチ
のものが望まれるようになるに連れ、凸条部の段差が大
きいと、出射光(図1中符号6で示す。)の光路を妨害
する恐れがあるため、ブラックストライプの巾を狭くす
る必要に迫られる反面、凸条部の段差を小さくすると、
凹部にブラックストライプ形成用の樹脂組成物が付着す
る懸念が生じる。
【0007】あるいは、電離放射線透過性のあるベース
フィルムに電離放射線硬化形樹脂を塗布したものを、レ
ンチキュラーレンズ型が形成された成形ローラに巻き付
け、電離放射線を照射して硬化させ、ベースフィルムが
成形ローラに巻き付いている状態で、印刷ローラで押圧
して、遮光層を形成する試みもあり、やはり、ブラック
ストライプを正確な位置に形成することができる利点を
有しているとされている。
【0008】しかし、この方式でブラックストライプを
形成する際には、被印刷面に、印刷ローラにより一定の
印圧がかかるよう調整する必要があり、成形ローラ、お
よび印刷ローラの面精度を高くすることが困難であるこ
と、両ローラのたわみ、およびベースフィルムの厚薄も
あることから、印圧のムラが解消しきれず、印刷抜けに
よる、ブラックストライプの形成ムラが発生しやすい問
題がある。
【0009】そこで、このような機械的な手段によら
ず、レンチキュラーレンズを利用した光学的手段によ
り、ブラックストライプを形成しようとする試みがなさ
れた。特開平9−120102号公報には、レンチキュ
ラーレンズシートの平坦面に電離放射線硬化型樹脂層を
形成し、レンチキュラーレンズ側から光線(紫外線を例
示)で露光し、集光部の樹脂層を硬化させ、非集光部の
樹脂層の粘着性を利用して、トナーもしくは転写シート
の転写層を付着させる方法が開示されている。
【0010】上記公報に記載の方法によれば、レンチキ
ュラーレンズを有するのとは反対側の面に凸部等を形成
する必要はないが、電離放射線硬化型樹脂層の形成工
程、集光部を硬化させ、光集光部の粘着性を残すための
露光工程、および光集光部へのトナーもしくは転写層の
付着の工程とを要し、凸条部にブラックストライプを設
ける方法にくらべ、工程数が格段に増加し、効率的とは
言えない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、凸部を形成することなく、しかも、工程数の増加
を抑えて、ブラックストライプを形成すること、とりわ
け、ファインピッチのレンチキュラーレンズシートにお
いて、位置精度を確保して遮光帯を形成することを課題
とするものである。
【0012】
【課題を解決する手段】発明者等の検討により、レンチ
キュラーレンズシートを製造する際に、製造用の型との
位置合わせをして、サーマルヘッドもしくはレーザーを
用いた転写方法を利用して遮光層を形成することによ
り、上記の課題を解決することができた。
【0013】第1の発明は、レンチキュラーレンズが並
んだレンズ形状の逆型形状の溝が円周に沿って多数平行
に形成された型面を有するレンチキュラーレンズ成形用
型ローラを準備し、前記レンチキュラーレンズ成形用型
ローラの前記型面に、電離放射線硬化性樹脂組成物を介
して透明プラスチックフィルムを巻き付け、その後、電
離放射線を照射して前記電離放射線硬化性樹脂組成物の
硬化物からなり、前記レンズ形状のレンズ層と前記透明
プラスチックフィルムとの積層体からなるレンチキュラ
ーレンズシートを形成し、その後、前記レンチキュラー
レンズシートを前記型面に巻き付けたまま、前記レンチ
キュラーレンズシートの前記レンズ面より光を投映した
際に、非レンズ面側に生じる光の集光部以外の部分に、
転写シートを用いて行なう転写法により遮光帯を形成す
ることを特徴とする遮光帯を有するレンチキュラーレン
ズシートの製造方法に関するものである。第2の発明
は、第1の発明において、前記透明プラスチックフィル
ムの前記レンズ層が積層していない側の面に直接に、遮
光帯を形成することを特徴とする遮光帯を有するレンチ
キュラーレンズシートの製造方法に関するものである。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記転
写法を、サーマルヘッドによる加熱を用いて行なうこと
を特徴とする遮光帯を有するレンチキュラーレンズシー
トの製造方法に関するものである。第4の発明は、第1
または第2の発明において、前記転写法を、レーザーに
よる加熱を用いて行なうことを特徴とする遮光帯を有す
るレンチキュラーレンズシートの製造方法に関するもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】図3(a)に示すように、透明プ
ラスチックフィルム11が、図面の右方より巻き出され
て、時計回りに回転するエンボスローラ12と反時計回
りに回転するニップローラ13の両ローラが対向して設
置された間に供給される。両ローラに透明プラスチック
フィルムが挟まれる直前に、上方よりコーティングヘッ
ド14によって電離放射線硬化性樹脂組成物、例えば紫
外線硬化性樹脂組成物15が供給され、供給された紫外
線硬化性樹脂組成物15は、エンボスローラ12と透明
プラスチックフィルム11とに挟まれた状態で、エンボ
スローラ12の下方に送られる。
【0015】エンボスローラ12は、その表面に、レン
チキュラーレンズが並んだレンズ形状の逆型形状の溝が
円周に沿って多数平行に形成された型面を有するレンチ
キュラーレンズ成形用型ローラである。エンボスローラ
12の下方には、電離放射線照射装置、ここでは紫外線
照射装置16が設置されていて、電離放射線、ここでは
紫外線が上向きに照射されるため、紫外線硬化性樹脂組
成物が硬化し、このことにより、前記紫外線硬化性樹脂
組成物の硬化物は、型面の形状が賦型されて、レンチキ
ュラーレンズが並んだレンズ形状となり、透明プラスチ
ックフィルム11と積層した積層体であるレンチキュラ
ーレンズシートを形成し、以降、エンボスローラ12の
上方にニップするよう設置された離型ローラ17に至る
まで、エンボスローラ12に巻き付いたまま移動し、離
型ローラ17により剥離される。
【0016】レンチキュラーレンズシートが形成されて
から剥離するまでの間において、レンチキュラーレンズ
シートのエンボスローラ12に接していない側、即ち、
透明プラスチックフィルム11の露出面に、エンボスロ
ーラの左方に間隔をあけて平行に設置された二本のニッ
プローラ18aおよび18bとにより、左斜め下方より
供給された転写シート19を密着させる。転写シートを
積層体に密着させた状態を維持したまま、ニップローラ
18aおよび18bの間で、サーマルヘッド20を作用
させて加熱を行ない、レンチキュラーレンズシートのレ
ンズ面より光を投映した際に、非レンズ面側に生じる光
の集光部以外の部分に、転写を行ない、遮光帯を形成す
る。この後、遮光帯の形成されたレンチキュラーレンズ
シート2を剥離ローラ17を用いて、エンボスローラ1
2より剥離する。
【0017】図3(b)は、エンボスローラ12に巻き
付いたレンチキュラーレンズシート2に対して転写を行
なう様子を、エンボスローラ12の側面が見える方向か
ら描いた図であり、転写に関与しない部分は省かれてい
る。サーマルヘッド20は、個々の単位サーマルヘッド
20aがローラ面長方向に配列して形成されている。な
お、単位サーマルヘッド20aどうしは、単位サーマル
ヘッド20aの有効長さが、外形の長さよりも短いこと
を考慮して、ローラ面長方向において、隣り合う端部ど
うしが重複するよう、いわゆる千鳥状に配置されてい
る。
【0018】上記において、転写シート19は、基本的
には、耐熱性のプラスチックフィルム等の基材フィルム
に、ワックスや樹脂のバインダー中にカーボンブラック
等の遮光性顔料を配合したものからなる転写層が積層さ
れた溶融転写タイプのものであり、さらに、基材フィル
ムの転写層の設けられてない側に、サーマルヘッドの円
滑な走行を確保する目的の耐熱層が積層されたものであ
ることが好ましい。転写シート19は、図3において、
転写層側がエンボスローラ12を向くよう配置される。
なお、転写シートは、熱で転写して遮光帯を形成し得る
ものであれば、溶融転写タイプ以外のものでもよく、例
えば、樹脂バインダー中に昇華性染料を含有していて、
熱により染料が昇華もしくは移行する、いわゆる昇華転
写タイプのものや、溶融転写タイプの変形として、転写
後に紫外線等の電離放射線照射により架橋可能なもの等
であってもよい。遮光帯の色は、外光を吸収してコント
ラストを向上させるため、黒色であることが好ましい。
【0019】図3を引用して説明した例では、転写法に
おける加熱をサーマルヘッドを用いて行なったが、加熱
は、図4に示すように、YAGレーザー、もしくは半導
体レーザー等のレーザー光源21から発するレーザー2
1’によって行なってもよい。レーザー光源21は、転
写の速度を考慮すると、エンボスローラ12の面長方向
に複数並べて配置しておくことが好ましく、並べる数
は、エンボスローラ12の面長にもよるので、適宜に定
める。転写法をレーザーによって行う場合の転写シート
としては、基本的にはサーマルヘッドによって転写を行
う場合の転写シートと同様なものを使用できる。レーザ
ーによって転写を行う際には、加熱手段が転写シートに
接触しないため、転写シート19としては、背面に耐熱
性を与える耐熱層を省いたものでもよい。また、必要に
応じて、加熱手段からの熱伝達を確実にする目的で、転
写シートの基材フィルムと転写層との間に、レーザーの
エネルギーを吸収して熱に変換し、転写層に伝えるエネ
ルギー吸収層を積層したものを使用してもよい。ただ
し、転写層がカーボンブラック等のエネルギー吸収性の
高い物質を含有するときは、転写層がエネルギー吸収層
の機能を兼ねるので、エネルギー吸収層を別層として形
成してない転写シートでもよい。
【0020】なお、サーマルヘッド、もしくはレーザー
のいずれによって加熱する場合においても、少なくとも
製造ロット毎に予め定められた、レンチキュラーレンズ
のレンズピッチ、遮光帯の幅に従って、ローラ面長方向
で加熱を行なうべき位置の位置情報を定めておき、その
位置情報に従って、サーマルヘッドの加熱、もしくはレ
ーザーの照射を行なう。
【0021】ところで、上記した方法においては、遮光
帯を形成する方法に多少の違いがあるものの、電離放射
線硬化性樹脂組成物とエンボスローラ12を使用してレ
ンズ層を成形し、直ちに、同じエンボスローラ12上
で、エンボスローラ12の表面の溝の位置を基準にし
て、遮光帯を形成すべき位置を定めて、いわゆるインラ
イン加工により、遮光層を形成する。エンボスローラ1
2上の溝の最深部の位置の真上が、集光部になるので、
遮光帯は、この集光部以外の部分に形成する。遮光帯の
幅は、レンチキュラーレンズシートに必要な性能を考慮
し、レンズピッチの30%〜90%、より好ましくは5
0%〜80%程度に適宜に決める。遮光帯は、溝の最新
部(もしくは集光部)から、レンズピッチに対して1/
2ピッチ分ずらして形成する。
【0022】上記において、レンチキュラーレンズシー
ト2のレンチキュラーレンズ2aのピッチは必要な精
度、レンチキュラーレンズシート2の大きさによっても
異なるが、実用的には、大きいもので1mm前後以下で
あり、高精細のものでは、300μm以下であり、例え
ば、100μm〜200μm程度である。細かいものは
製作精度の確保の観点に鑑み、20μm以上、より好ま
しくは50μm以上である。
【0023】本発明の製造方法において、各々の遮光帯
は、各レンズの集光部の位置から1/2ピッチずれた位
置(即ち、隣接するレンチキュラーレンズどうしの境界
の位置)を中心に、等しい幅で設けるほか、必要に応じ
て、遮光帯を形成する幅および/または遮光帯を形成す
べき位置を変更することができる。
【0024】
【実施例】(実施例1)レンチキュラーレンズシートへ
の遮光帯の形成を、サーマルヘッドを用いた転写により
行うため、転写シートを次のようにして準備した。
【0025】(サーマルヘッドを用いた転写で使用する
転写シートの準備)基材フィルムとして厚みが4.5μ
mのポリエチレンテレフタレート樹脂(=PET)フィ
ルムを用い、基材フィルムの一方の面には耐熱層(乾燥
時塗布量;0.1g/m2)を、また、他方の面には剥
離層(乾燥時塗布量;0.3g/m2)、および転写層
(乾燥時塗布量;1.0g/m2)を、下記の各層形成
用インキ組成物を用いてグラビアコーティング法により
形成して転写シート(S)とした。なお、以降におい
て、「部」は、いずれも質量基準である。 (耐熱層形成用インキ組成物) シリコーン変性アクリル樹脂 10部 メチルエチルケトン 45部 トルエン 45部 (剥離層形成用インキ組成物) カルナバワックスエマルジョン 30部 (カルナバワックスの融点;82℃、エマルジョンの固形分;30%) イソプロピルアルコール 50部 水 20部 (転写層形成用インキ組成物) カーボンブラック 10部 アクリル樹脂 10部 (分子量;25000、ガラス転移温度;105℃) 10部 ポリエステル樹脂 10部 (分子量;5000、ガラス転移温度;65℃) メチルエチルケトン 35部 トルエン 35部
【0026】(インライン加工による遮光帯の形成)図
3および図4を引用して説明した装置を用い、透明プラ
スチックフィルムとしての厚み125μmの透明なPE
Tフィルムの片面に、紫外線硬化性樹脂組成物を塗布
し、レンチキュラーレンズの逆型形状を形成してあるエ
ンボスローラの型面に塗布面を押し付け、その状態で、
PETフィルム側より紫外線を照射して硬化を行なわ
せ、レンズピッチ155μm、最大厚み約45μmのレ
ンチキュラーレンズ層をPETフィルムの片側に有する
レンチキュラーレンズシートを連続的に製造した。
【0027】このレンチキュラーレンズシートが、未だ
エンボスローラの型面と密着していて剥離しないまでの
位置で、エンボスローラの型面上の溝の位置、および溝
のピッチを基準に求めた遮光帯を形成すべき位置の位置
情報を求め、この位置情報に基づいて、PETフィルム
の露出面の、レンチキュラーレンズの非集光部に、サー
マルヘッドを用いて転写シート(S)から黒色転写層を
転写させることにより、100μm幅の遮光帯を形成
し、遮光帯の形成後、レンチキュラーレンズシートを剥
離して、プロジェクション型テレビジョン用のスクリー
ンのサイズになるよう裁断した。以上により、各々のレ
ンチキュラーレンズを基準にしたときの遮光帯の位置、
遮光帯の所定の幅の形成精度の良い、遮光帯を有するレ
ンチキュラーレンズシートが得られた。なお、得られた
レンチキュラーレンズシートに剛性を付与するため、遮
光帯を形成した側に、厚み1.5mmの透明アクリル樹
脂板を透明接着剤を用いて貼り合せた。
【0028】(実施例2)レンチキュラーレンズシート
への遮光帯の形成をレーザーを用いた転写により行うた
め、転写シートを次のようにして準備した。
【0029】(レーザーを用いた転写で使用する転写シ
ートの準備)基材フィルムとして厚みが9μmのPET
フィルムを用い、基材フィルムの一方の面に剥離層(乾
燥時塗布量;0.3g/m2)、および転写層(乾燥時
塗布量;1.0g/m2)を、下記の各層形成用インキ
組成物を用いてグラビアコーティング法により形成して
転写シート(L)とした. (剥離層形成用インキ組成物) カルナバワツクスエマルジョン 30部 (カルナバワツクスの融点;82℃、エマルジョンの固形分;30%) イソプロピルアルコール 50部 水 20部 (転写層形成用インキ組成物) カーボンブラック 10部 アクリル樹脂 15部 (分子量;25000、ガラス転拶温度;105℃)10部 ポリエステル樹脂 5部 (分子量;5000、ガラス転移温度;65℃) メチルエチルケトン 35部 トルエン 35部
【0030】(インライン加工による遮光帯の形成)実
施例1と同様の方法で、厚み50μmのPETフィルム
に、レンズピッチ100μmのレンチキュラーレンズを
有するレンチキュラーレンズシートを形成した。このレ
ンチキュラーレンズシートが、未だエンボスローラの型
面と密着していて剥離しないまでの位置で、エンボスロ
ーラの型面上の溝の位置、および溝のピッチを基準に求
めた遮光帯を形成すべき位置の位置情報を求め、この位
置情報に基づいて、PETフィルムの露出面の、レンチ
キュラーレンズの非集光部にレーザーを用いて熱転写シ
ートより黒色転写層を転写させることにより、70μm
幅の遮光帯を形成し、遮光帯の形成後、レンチキュラー
レンズシートを剥離して、プロジェクション型テレビジ
ョン用のスクリーンのサイズになるよう裁断した。以上
により、各々のレンチキュラーレンズを基準にしたとき
の遮光帯の位置、遮光帯の所定の幅の形成精度の良い、
遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートが得られ
た。なお、得られたレンチキュラーレンズシートに剛性
を付与するため、遮光帯を形成した側に、厚み1.5m
mの透明アクリル樹脂板を透明接着剤を用いて貼り合せ
た。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、透明プラスチ
ックフィルム上の樹脂組成物に型ローラを用いてレンチ
キュラーレンズの形状を賦型した後、そのまま、型ロー
ラ上に固定された状態で、レンチキュラーレンズの集光
部以外の部分に、転写により、遮光帯を形成するので、
格別、複雑な手段を講じることなく、遮光帯の形成位置
を型ローラの型面形状を基準に決めることができ、確実
に遮光帯を形成することが可能な、遮光帯を有するレン
チキュラーレンズシートの製造方法を提供することがで
きる。請求項2の発明によれば、レンチキュラーレンズ
シートの基材である透明プラスチックフィルムに直接に
遮光帯を形成するので、間に別層を介する場合にくら
べ、遮光帯のレンチキュラーレンズシート厚み方向の形
成位置の精度が優れており、また、間に介する別層の粘
着性等の性質を利用して遮光帯を形成するのでなく、転
写時に加熱する位置を型ローラの型面形状を基準に決め
るので、遮光帯のレンチキュラーレンズシートのシート
方向の形成位置の精度も優れたものとすることが可能
な、遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製造
方法を提供することができる。請求項3の発明によれ
ば、請求項1または請求項2の発明において、転写をサ
ーマルヘッドによる加熱によって行なうので、転写を能
率よく、確実に行なうことが可能な、遮光帯を有するレ
ンチキュラーレンズシートの製造方法を提供することが
できる。請求項4の発明によれば、請求項1または請求
項2の発明において、転写をレーザーによる加熱によっ
て行なうので、転写を能率よく、確実に行なうことが可
能な、遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製
造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロジェクション型テレビジョン用スクリーン
の概念図である。
【図2】レンチキュラーレンズシートの斜視図である。
【図3】サーマルヘッドを用いて転写する様子を示す図
である。
【図4】レーザーを用いて転写する様子を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 レンチキュラーレンズシート(2a;レンチキュ
ラーレンズ) 3 遮光帯(ブラックストライプ、3a;遮光性/光
吸収性層) 4 CRTからの投映光 5 平行光 6 出射光 11 透明プラスチックフィルム 12 エンボスローラ 13 ニップローラ 14 コーティングヘッド 15 紫外線硬化性樹脂組成物 16 紫外線照射装置 17 離型ローラ 19 転写シート 20 サーマルヘッド 21 レーザー光源(21’;レーザー) 22 ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 11:00 B29L 11:00 (72)発明者 林 雅史 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H021 BA23 BA26 BA29 BA32 4F204 AA44 AD05 AD08 AG03 AH75 EA03 EA04 EB02 EB11 EB29 EK17 EK18 EK24 EW01 EW06 EW50 4F213 AA44 AF01 AG08 AJ03 WA02 WA15 WA43 WA53 WA58 WA87 WB01 WC03 WF29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンチキュラーレンズが並んだレンズ形
    状の逆型形状の溝が円周に沿って多数平行に形成された
    型面を有するレンチキュラーレンズ成形用型ローラを準
    備し、前記レンチキュラーレンズ成形用型ローラの前記
    型面に、電離放射線硬化性樹脂組成物を介して透明プラ
    スチックフィルムを巻き付け、その後、電離放射線を照
    射して前記電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からな
    り、前記レンズ形状のレンズ層と前記透明プラスチック
    フィルムとの積層体からなるレンチキュラーレンズシー
    トを形成し、その後、前記レンチキュラーレンズシート
    を前記型面に巻き付けたまま、前記レンチキュラーレン
    ズシートの前記レンズ面より光を投映した際に、非レン
    ズ面側に生じる光の集光部以外の部分に、転写シートを
    用いて行なう転写法により遮光帯を形成することを特徴
    とする遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記透明プラスチックフィルムの前記レ
    ンズ層が積層していない側の面に直接に、遮光帯を形成
    することを特徴とする請求項1記載の遮光帯を有するレ
    ンチキュラーレンズシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記転写法を、サーマルヘッドによる加
    熱を用いて行なうことを特徴とする請求項1または2記
    載の遮光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記転写法を、レーザーによる加熱を用
    いて行なうことを特徴とする請求項1または2記載の遮
    光帯を有するレンチキュラーレンズシートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100675412B1 (ko) * 2003-09-09 2007-01-29 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 광학용 시트 및 그 제조방법

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