JP2002327204A - 粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置 - Google Patents
粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置Info
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Abstract
一、且つ安定して塗布が可能な粉体成形用金型への潤滑
剤塗布装置を提供する。 【解決手段】粉体成形用金型の内面に、帯電した潤滑剤
をエアで噴出、塗布する潤滑剤塗布装置であって、前記
潤滑剤を貯蔵する貯蔵タンク2と、貯蔵タンク2から潤
滑剤を所望量排出する排出装置3と、排出装置から排出
された潤滑剤を帯電ガン5に移送するポンプ4と、ポン
プ4で移送された潤滑剤を帯電する帯電ガン5と、帯電
ガン5で帯電された潤滑剤を粉体成形用金型へ噴出する
ノズル7と、ノズル7の直前にあって、潤滑剤のノズル
7への供給あるいは貯蔵タンク2への戻りを行う分岐ブ
ロック6と、分岐ブロック6から戻り通路に移送された
潤滑剤を貯蔵タンク2ヘ分離、返送する固気分離装置8
と、ポンプ4、帯電ガン5及び分岐ブロック6をそれぞ
れ作動するエア量を制御するコントローラ1とを備えて
いる。
Description
の潤滑剤塗布装置に係り、特に、鉄基粉末で従来より高
密度の成形体を製造するための技術に関する。
とした合金粉末)を素材にして各種の機械部品が製造で
きる。その製造方法は、まず、鉄基粉末に、銅粉、黒鉛
粉等の合金用粉末と、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
鉛等の潤滑剤とを混合して金型に充填加圧し、所望形状
の成形体にする。その際、該成形体の密度は、通常、
6.6〜7.1Mg/m3である。そして、この鉄基粉
末成形体(以下、単に成形体という)は、所定温度に加
熱して焼結体とされ、必要に応じてサイジングや切削加
工が施されて粉末冶金製品(機械部品)とされる。
度化するには、前記焼結体にさらに浸炭熱処理や光輝熱
処理を施すことが行われている。しかしながら、焼結体
の密度が高いほど、該焼結体中の空孔が少なく、引張強
さ、衝撃値や疲労強度等の機械的特性が向上するので、
予め前記成形体の密度を高めておけば、焼結体の高強度
化に有効と考えられる。
は、鉄基粉末混合物中の潤滑剤量を低減し、高密度の成
形体を得るため、潤滑剤粉末を摩擦帯電により静電的に
帯電させ、該潤滑剤粉末を成形用金型の表面に塗布する
粉末冶金装置を提案している。また、特公昭58−24
481号公報は、図3に示すように、潤滑剤を電気的に
帯電させるためのコロナ充電器21と、コロナ充電器2
1に連結された、潤滑剤及び乾燥空気を混合するための
貯蔵器22と、弁を具備し且つコロナ充電器21に連結
された分配器23と、潤滑剤を循環させたり、射出した
りする循環ブロワ24とからなるモールド潤滑装置を開
示している。さらに、特公平6−15050号公報は、
図4に示すように、エア吹き込み口33及び振動機34
を備えた粉粒体供給タンク25と、粉粒体供給タンク2
5に設けたエアポンプ(エアエジェクタ26)と、コロ
ナピン27を取り付けた吹き付けガン28と、該ガン2
8の排出側の輸送管29に連結したバックフィルタ30
とを備えた粉粒体の断続スプレイ塗布装置を開示してい
る。この装置によれば、高電圧発生装置31を介してコ
ロナピン27の発生するコロナ放電により潤滑剤を帯電
させ、粉粒体をノズル35より噴出する時には、輸送管
29と分配器32を介してエアエジェクタ26より連続
的、且つコンスタントに供給される粉粒体及び気体の混
合物をノズル35を通して噴出し、また、粉粒体の噴出
を中断する時には、連続的、且つコンスタントに供給さ
れる粉粒体及び気体の混合物をガン28内で分岐し、輸
送管29を通し、バックフィルタ30に輸送するように
できる。
8−100203号公報記載の粉末冶金装置は、潤滑剤
粉末を摩擦帯電させるだけであり、均一且つ安定した潤
滑剤の噴出量が得られないという欠点があった。また、
特公昭58−24481号公報記載のモールド潤滑装置
は、図3に示したように、弁の非作動時には、循環ブロ
ワだけで潤滑剤を循環させているので、潤滑剤量が不安
定となり、潤滑剤の噴出量が変わってしまい、均一に塗
布できないという問題や、潤滑剤と乾燥空気とを混合す
るための貯蔵器11では、流動性の低い潤滑剤を使用で
きないという問題があった。加えて、コロナ放電により
発生したイオンで帯電させた潤滑剤を金型内に射出する
ので、コロナ放電により発生したイオンの一部が潤滑剤
粒子に付着するばかりでなくコロナ放電により発生した
イオンがフリーイオンとなって金型にも付着し、このフ
リーイオンにより逆電離現象が生じて、潤滑剤が金型に
均一に付着しないという欠点もあった。さらに、特公平
6−15050号公報記載の粉粒体の断続スプレイ塗布
装置は、図4に示したように、粉粒体の噴出を中断する
時には、粉粒体及び気体の混合物を、輸送管29を通し
てバックフィルタ30に輸送するので、粉粒体を粉粒体
供給タンクに補給するまでの間に粉粒体が減少してしま
い、塗布量が不均一になったり、あるいはエア吹き込み
口及び振動機を備えた粉粒体供給タンク25が流動性の
低い潤滑剤を使用できないという問題もあった。その
上、コロナ放電により潤滑剤を帯電させるものであるの
で、前記特公昭58−24481号公報記載のモールド
潤滑装置と同じ理由により、潤滑剤が金型に均一に付着
しないという欠点もあった。
消し、流動性の低い潤滑剤であっても、金型表面へ均
一、且つ安定して塗布が可能な粉体成形用金型への潤滑
剤塗布装置を提案することを目的としている。
成するために、潤滑剤塗布装置について鋭意研究を重
ね、帯電ガンを用いた摩擦帯電方式とするのが良いとい
う知見を得、その知見を本発明に具現化した。
面に、帯電した潤滑剤粉末をエアで噴出、塗布する粉体
成形用金型への潤滑剤塗布装置であって、前記潤滑剤粉
末を貯蔵する潤滑剤貯蔵タンクと、該潤滑剤貯蔵タンク
から潤滑剤粉末を所望量排出する潤滑剤排出装置と、該
潤滑剤排出装置から排出された潤滑剤粉末を帯電ガンに
移送するポンプと、該ポンプで移送された潤滑剤粉末を
帯電する帯電ガンと、該帯電ガンで帯電された潤滑剤粉
末を粉体成形用金型へ噴出するノズルと、該ノズルの直
前にあって、潤滑剤粉末のノズルへの供給あるいは前記
潤滑剤貯蔵タンクへの戻りを行う分岐ブロックと、該分
岐ブロックから戻り通路に移送された潤滑剤粉末を前記
潤滑剤貯蔵タンクヘ分離、返送する固気分離装置と、前
記ポンプ、前記帯電ガン及び前記分岐ブロックをそれぞ
れ作動するエア量を制御するコントローラとを備えたこ
とを特徴とする粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置であ
る。この場合、前記潤滑剤排出装置が、テーブルフィー
ダー又はスクリューフィーダーであることが好ましい。
これは、流動性の低い潤滑剤でも安定して排出できるか
らである。
いても、金型表面へ従来より均一、且つ安定して塗布が
可能になる。その結果、従来より密度のばらつきが少な
い粉体成形体が得られ、ばらつきの少ない機械特性を有
する粉末冶金製品が製造できるようになる。
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
すように、潤滑剤貯蔵タンク2と、該潤滑剤貯蔵タンク
2からの潤滑剤粉末9を所望量だけ排出する潤滑剤排出
装置3と,排出された潤滑剤粉末9を帯電ガン5に移送
するポンプ4と、該ポンプ4から移送された潤滑剤粉末
9を帯電する帯電ガン5とを備えている。また、この装
置は、帯電ガン5で帯電した潤滑剤粉末9を、粉体成形
用金型(図示せず、以下、単に金型という)の内面に噴
出するノズル7や、該ノズル7の直前(上流側)にあっ
て、潤滑剤粉末をノズルへ供給したり、あるいは潤滑剤
貯蔵タンク2へ戻す分岐ブロック6を備えている。この
分岐ブロック6は、図2(a)及び(b)に示すよう
に、リターン用エアCの供給停止により噴出通路10を
通してノズル7に、潤滑剤粉末を供給し、リターン用エ
アCの供給により噴出通路10上のバイパス通路11を
通して戻り通路12に潤滑剤粉末を排出する機能を有し
ている。さらに、上記ポンプ、帯電ガン及び分岐ブロッ
クをそれぞれ作動するポンプ用エアA、帯電ガン用エア
B及びリターン用エアCの圧力制御並びに各エアの供
給、あるいは停止を行うコントローラ1を備え、分岐ブ
ロック6内の戻り通路12に連結され、且つ該戻り通路
12に排出された潤滑剤粉末9を潤滑剤貯蔵タンク2に
分離、返送する固気分離装置(例えば、サイクロン)8
も備えている。
は、潤滑剤粉末9を所定の圧力で噴射させるためのもの
であり、帯電ガン5は、摩擦帯電方式のもので、潤滑剤
粉末9が該ガン5内の特殊加工されたチューブ内で摩擦
を受ける。また、本発明に用いる固気分離装置8は、リ
ターン用エアCにより戻ってきた潤滑剤粉末9を、回転
流にともなう遠心力でエアと潤滑剤9に分離するもので
ある。さらに、分岐ブロック6は、コントローラ1によ
り、図2(a)、図2(b)に示すように、分岐ブロッ
ク6に送給するリターン用エアCを停止したり、供給し
たりすることにより、分岐ブロック6内で潤滑剤粉末9
の流れを変え、ノズル7から潤滑剤粉末9を噴出させた
り、噴出を中断するようになっている。なお、このコン
トローラ1は、ポンプ用エアA、帯電ガン用エアB、リ
ターン用エアCの各圧力レギュレータと、リターン用エ
アCの供給と停止を行うタイマーとを備え、導入された
乾燥エア20をそれぞれの用途に応じて分割して調整す
るようになっている。このように、本発明に係る潤滑剤
塗布装置は、戻り通路12に排出された潤滑剤粉末9を
潤滑剤貯蔵タンク2に戻すようにした固気分離装置8を
設けているので、該潤滑剤塗布装置を停止することな
く、潤滑剤粉末9を潤滑剤貯蔵タンク2に返送すること
ができ、潤滑剤貯蔵タンク2内の潤滑剤量の変動を少な
くすることができる。その結果、潤滑剤粉末9の金型表
面への塗布量を均一にするのである。
動作について説明する。
3で潤滑剤粉末9の所望量を排出し、潤滑剤粉末9を循
環させる準備をする。そして、ポンプ4におけるポンプ
用エアAを0.02〜0.20MPaとし、帯電ガン5
における帯電ガン用エアBの圧力を0.10〜0.20
MPaとする。その結果、潤滑剤粉末9は、潤滑剤貯蔵
タンク2、潤滑剤排出装置3、ポンプ4、帯電ガン5、
分岐ブロック6内の噴出通路10上のバイパス通路11
と戻り通路12とを経て、固気分離装置8、潤滑剤貯蔵
タンク2へと循環する。そして、循環している潤滑剤粉
末9の量が安定してから、分岐ブロック6にリターン用
エアCの供給を停止することで、図2(a)に示すよう
に、帯電した潤滑剤粉末9を、噴出通路10を通してノ
ズル7に供給し、ノズル7から噴出する。また、ノズル
7からの潤滑剤粉末9の噴出を中断する時には、図2
(b)に示すように、コントローラ1において、分岐ブ
ロック6にリターン用エアCを供給することにより、潤
滑剤粉末9は、分岐ブロック6内の噴出通路10上のバ
イパス通路11と戻り通路12を経て、前記固気分離装
置8、潤滑剤貯蔵タンク2へと循環する。そこで、潤滑
剤粉末9は、ノズル7からの噴出を中断している時に
は、上記のようにして該装置内で循環しているので、ポ
ンプ4、帯電ガン5、分岐ブロック6の機器内や該ポン
プ4と帯電ガン5の間、並びに帯電ガン5と分岐ブロッ
ク6とを連通する移送管又はホース内に残留しなくな
り、ノズル7から噴出する際の潤滑剤粉末9の量を安定
させる。
により、分岐ブロック6に供給するリターン用エアCの
停止時間を変えて、潤滑剤粉末9の噴出量を調整するこ
とができ、リターン用エアCが供給されている状態で
は、図2(b)に示したように、ノズル7からエアを吸
入し、ノズル7内をクリーニングするようになってい
る。また、該分岐ブロック6には、図2(c)に示すよ
うなエジェクタノズル13を設けたものを用いても良
い。
アリン酸カルシウム、ステアリン酸リチウムなどの金属
石鹸、ポリスチレン、ポリアミド、フッ素樹脂等の熱可
塑性樹脂、ポリスチレン系エラストマー、ポリアミド系
エラストマー等の熱可塑性エラストマー、エチレンビス
ステアロアミド、ステアリン酸モノアミド等のアミド系
ワックス、およびエチレンビスステアロアミドとポリエ
チレンの共溶融物、エチレンビスステアロアミドとステ
アリン酸亜鉛の共溶融物、エチレンピスステアロアミド
とステアリン酸カルシウムの共溶融物の共溶激物等公知
のもの、又はこれらを混合したものが使用できる。な
お、潤滑剤以外の粉体(例えば、黒鉛粉等)を潤滑作用
を損なわない程度に混合しても良い。
用い、図1に示した潤滑剤塗布装置において、潤滑剤排
出装置(テーブルフィーダー)3からの潤滑剤排出量を
0.4g/secとし、リターン用エアCの圧力を0.
34MPaとし、潤滑剤粉末9を該装置内で循環する準
備をした。引き続いて、ポンプ4におけるポンプ用エア
Aを0.12MPaとし、帯電ガン5における帯電ガン
用エアBの圧力を0.18MPaとすることにより、潤
滑剤粉末9を、潤滑剤貯蔵タンク2、潤滑剤排出装置
(テーブルフィーダー)3、ポンプ4、帯電ガン5、分
岐ブロック6内の噴出通路10上のバイパス通路11と
戻り通路12を経て、固気分離装置(サイクロン)8、
潤滑剤貯蔵タンク2間で循環させた。そして、循環して
いる潤滑剤粉末9の量が安定してから、リターン用エア
Cの停止時間を0.1秒とし、ノズル7から潤滑剤粉末
を金型へと噴出した。
表1には、特開平8−100203号公報に開示されて
いる装置を用いた場合を比較例とし、同時に示してあ
る。
酸亜鉛粉を用いた場合であっても、本発明に係る潤滑剤
塗布装置を使用すれば、潤滑剤粉末の安定した噴出が行
えることが明らかである。
性の低い潤滑剤を使用しても、均一にかつ安定して潤滑
剤を金型に塗布することができるようになる。その結
果、安定して高密度の成形体を得ることが可能であると
いう産業上格段の効果を奏する。
置を示す構成図である。
装置で利用する分岐ブロックの動作を説明する断面図で
あり、(c)は、(a)及び(b)と別態様の分岐ブロ
ックの構造を示している。
ある。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 粉体成形用金型の内面に、帯電した潤滑
剤粉末をエアで噴出、塗布する粉体成形用金型への潤滑
剤塗布装置であって、 前記潤滑剤粉末を貯蔵する潤滑剤貯蔵タンクと、該潤滑
剤貯蔵タンクから潤滑剤粉末を所望量排出する潤滑剤排
出装置と、該潤滑剤排出装置から排出された潤滑剤粉末
を帯電ガンに移送するポンプと、該ポンプで移送された
潤滑剤粉末を帯電する帯電ガンと、該帯電ガンで帯電さ
れた潤滑剤粉末を粉体成形用金型へ噴出するノズルと、
該ノズルの直前にあって、潤滑剤粉末のノズルへの供給
あるいは前記潤滑剤貯蔵タンクへの戻りを行う分岐ブロ
ックと、該分岐ブロックから戻り通路に移送された潤滑
剤粉末を前記潤滑剤貯蔵タンクヘ分離、返送する固気分
離装置と、前記ポンプ、前記帯電ガン及び前記分岐ブロ
ックをそれぞれ作動するエア量を制御するコントローラ
とを備えたことを特徴とする粉体成形用金型への潤滑剤
塗布装置。 - 【請求項2】 前記潤滑剤排出装置が、テーブルフィー
ダー又はスクリューフィーダーであることを特徴とする
請求項1記載の粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001131516A JP3779557B2 (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001131516A JP3779557B2 (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002327204A true JP2002327204A (ja) | 2002-11-15 |
JP3779557B2 JP3779557B2 (ja) | 2006-05-31 |
Family
ID=18979691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001131516A Expired - Lifetime JP3779557B2 (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 粉体成形用金型への潤滑剤塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3779557B2 (ja) |
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-
2001
- 2001-04-27 JP JP2001131516A patent/JP3779557B2/ja not_active Expired - Lifetime
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