JP2002326016A - ガス化溶融炉施設における脱硝方法及び脱硝装置 - Google Patents

ガス化溶融炉施設における脱硝方法及び脱硝装置

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JP2002326016A JP2001137263A JP2001137263A JP2002326016A JP 2002326016 A JP2002326016 A JP 2002326016A JP 2001137263 A JP2001137263 A JP 2001137263A JP 2001137263 A JP2001137263 A JP 2001137263A JP 2002326016 A JP2002326016 A JP 2002326016A
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Mitsuyoshi Kaneko
充良 金子
Chikao Satoie
千賀男 郷家
Hiromitsu Cho
洋光 長
Yukio Mizoguchi
行生 溝口
Kazuyuki Inoue
和之 井上
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    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス化溶融炉施設において触媒反応塔で触媒
脱硝する前に、無触媒脱硝を行い、触媒反応塔に流入す
る燃焼排ガス中のアンモニア濃度を大幅に低減させ、触
媒反応塔の脱硝触媒の性能を低下させることのないガス
化溶融炉施設における脱硝方法を提供することを。 【解決手段】 流動層ガス化炉2で廃棄物aをガス化
し、該ガス化された生成ガスbを旋回溶融炉3に導き高
温燃焼させ、生成ガス中の灰分を溶融スラグ化し、旋回
溶融炉3からの高温燃焼ガスをそれ以降の機器に導き下
温させ、更に触媒反応塔11に導き、該触媒反応塔11
で触媒脱硝により燃焼排ガスe中のSOx及びNOxを
除去するガス化溶融炉施設における脱硝方法において、
燃焼排ガスeに尿素水を添加し、該燃焼排ガスe中に含
まれるNOxを無触媒脱硝反応によりN2とH2Oに分解
し、除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみや産業廃
棄物或いは、バイオマス廃棄物や医療廃棄物、廃タイヤ
或いはシュレッダーダスト等の自動車廃棄物等の廃棄物
をガス化し、ガス化によって得られた可燃性の生成ガス
を利用して高温焼却炉或いは溶融炉にて、生成ガスに同
伴される未燃炭素を燃焼或いはガス化して灰或いは溶融
スラグとするガス化溶融炉施設の燃焼排ガス中に含まれ
るNOxを除去するガス化溶融炉施設における脱硝方法
及び脱硝装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ごみの焼却処理の大きな課題は、
排出される灰の減量化、排ガス中のダイオキシン等
の有害物質の無害化である。この課題に対する取り組み
の一つとして、廃棄物をガス化炉でガス化し、得られた
灰分を、溶融炉で上記ガス化炉において得られた可燃性
の生成ガスの燃焼による高温で溶融し、スラグ化する技
術、即ちガス化溶融技術がある。
【0003】図1は従来のこの種のガス化溶融炉施設の
主要部構成を示す図である。図1において、1は廃棄物
供給装置、2は流動層ガス化炉、3は溶融炉1次燃焼室
4と溶融炉2次燃焼室5と溶融炉3次燃焼室6とからな
る旋回溶融炉、7は廃熱ボイラ、8はエコノマイザ、9
はバグフィルタ、10は排ガス再加熱器、11は触媒反
応塔、12は煙突である。
【0004】上記構成のガス化溶融炉施設において、廃
棄物供給装置1により流動層ガス化炉2内に投入された
廃棄物aは、流動媒体(砂等)cが炉床下部から挿入さ
れる流動化空気gで流動する流動層内で熱分解・ガス化
し、得られた可燃性の生成ガスbは旋回溶融炉3に導入
され、その溶融炉1次燃焼室4で燃焼用空気fと混合さ
れ、溶融炉2次燃焼室5で1350℃前後の高温で燃焼
し、生成ガスb中に含まれるチャーを燃焼してチャーに
含まれる灰分を溶融し、さらに溶融炉3次燃焼室6で燃
焼用空気fと混合され燃焼した後、1350℃前後の高
温の燃焼排ガスeは廃熱ボイラ7に導入される。なお、
廃棄物a中のガス化されない不燃物dは流動層ガス化炉
2の流動層下部から外部に排出され、また、旋回溶融炉
3で溶融した灰分は溶融スラグhとして旋回溶融炉3か
ら外部に排出される。
【0005】高温の燃焼排ガスeは廃熱ボイラ7やエコ
ノマイザ8を通過することにより冷却され温度が下が
り、バグフィルタ9でその中に含まれる溶融飛灰等の塵
が除去される。さらに排ガス再加熱器10で触媒反応を
起す適切な温度200℃〜210℃に再加熱され、触媒
反応塔11で燃焼排ガスe中のNOxやSOxをアンモ
ニアと反応させ除去し、煙突12を通して大気中に放出
する。一方、廃熱ボイラ7で得られた蒸気でタービン発
電機(図示せず)を駆動し、得られた電力は当該ガス化
溶融炉施設の機器の運転電源に当てることにより、施設
の省エネルギーやランニングコストの低減化を図ってい
る。
【0006】燃焼排ガスe中のNOxを触媒反応塔11
で触媒反応させ除去しているが、この触媒脱硝では、通
常の触媒反応塔11の運転温度領域である200℃程度
での運転時、アンモニア濃度及びSOx濃度が高い場
合、両者が下記のように反応して酸性硫安(NH4HS
4)になり、脱硝触媒の細孔を閉塞させ性能を低下さ
せる。軽度の性能低下であれば、加熱による再生が必要
となり、重度の性能低下には、湿式での再生(水洗再
生)が必要になってしまうという問題がある。 NH3+SO3+H2O→NH4HSO4
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたもので、ガス化溶融炉施設において触媒反
応塔で触媒脱硝する前に、無触媒脱硝を行い、触媒反応
塔に流入する燃焼排ガス中のアンモニア濃度を大幅に低
減させ、触媒反応塔の脱硝触媒の性能を低下させること
のないガス化溶融炉施設における脱硝方法及び脱硝装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、ガス化炉で廃棄物をガス化
し、該ガス化された生成ガスを高温焼却炉又は溶融炉に
導き高温燃焼させ、生成ガス中の灰分を溶融スラグ化
し、高温焼却炉又は溶融炉からの高温燃焼ガスをそれ以
降の機器に導き下温させ、更に触媒反応塔に導き、該触
媒反応塔で触媒脱硝により燃焼排ガス中のSOx及びN
Oxを除去するガス化溶融炉施設における脱硝方法にお
いて、燃焼排ガスにアンモニア又はアンモニア水又は尿
素水を添加し、該燃焼排ガス中に含まれるNOxを無触
媒脱硝反応によりN2とH2Oに分解し、除去することを
特徴とする。
【0009】上記のように燃焼排ガスにアンモニア又は
アンモニア水又は尿素水を添加して無触媒脱硝を実施す
ることにより、燃焼排ガスに含まれるNOxが無害なN
2とH2Oに分解され除去される。また、触媒反応塔に流
入する燃焼排ガス中のアンモニアはこの無触媒脱硝での
余剰アンモニアのみとなり、アンモニア濃度が大幅に低
減されるから、酸性硫安(NH4HSO4)が発生しなく
なり、脱硝触媒の細孔を閉塞させその脱硝性能を低下さ
せることはない。また、触媒反応塔を持たない無触媒脱
硝のみの場合は、余剰アンモニアと塩化水素が反応して
塩化アンモニウム(NH4Cl)となり、煙突から白煙
が上がるが、ここでは余剰アンモニアを触媒反応塔で反
応させるため、塩化アンモニウムによる白煙を防止でき
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のガス化溶融炉施設における脱硝方法において、アンモ
ニア又はアンモニア水又は尿素水の燃焼排ガスへの添加
は、当該施設の該燃焼排ガスの温度が800℃〜900
℃となる場所で行うことを特徴とする。
【0011】上記のように温度が800℃〜900℃と
なる温度域で燃焼排ガスにアンモニア水又は尿素水を添
加するので、NOxが無害なN2とH2Oに分解する無触
媒反応が効率よく起り、NOxが無触媒反応で効率よく
除去される。
【0012】請求項3に記載の発明は、ガス化炉で廃棄
物をガス化し、該ガス化された生成ガスを高温焼却炉又
は溶融炉に導き高温燃焼させ、生成ガス中の灰分を溶融
スラグ化し、該高温焼却炉又は溶融炉からの高温燃焼ガ
スをそれ以降の機器に導き下温させ、更に触媒反応塔に
導き、該触媒反応塔で触媒脱硝により燃焼排ガス中のS
Ox及びNOxを除去するガス化溶融炉施設における脱
硝装置において、燃焼排ガスが通る領域で、該燃焼排ガ
スにアンモニア又はアンモニア水又は尿素水を添加する
ことにより、該燃焼排ガス中に含まれるNOxの無触媒
脱硝反応が起る位置にアンモニア又はアンモニア水又は
尿素水を添加する添加手段を設けたことを特徴とする。
【0013】上記のように燃焼排ガス中に含まれるNO
xの無触媒脱硝反応が起る位置にアンモニア又はアンモ
ニア水又は尿素水を添加する添加手段を設けたので、該
添加手段から燃焼排ガスにアンモニア又はアンモニア水
又は尿素水を添加することにより、無触媒脱硝反応が起
り、燃焼排ガスに含まれるNOxが無害なN2とH2Oに
分解され除去される。また、触媒反応塔に流入する燃焼
排ガス中のアンモニアはこの無触媒脱硝での余剰アンモ
ニアのみとなり、アンモニア濃度が大幅に低減されるか
ら、酸性硫安(NH4HSO4)が発生しなくなり、脱硝
触媒の細孔を閉塞させその脱硝性能が低下するのを防止
できる。また、触媒反応塔を持たない無触媒脱硝のみの
場合は、余剰アンモニアと塩化水素が反応して塩化アン
モニウム(NH4Cl)となり、煙突から白煙が上がる
が、ここでは余剰アンモニアを触媒反応塔で反応させる
ため、塩化アンモニウムによる白煙を防止できる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のガス化溶融炉施設における脱硝装置において、アンモ
ニア又はアンモニア水又は尿素水を添加する添加手段は
燃焼排ガスの温度が800℃〜900℃となる領域に設
けることを特徴とする。
【0015】上記のように燃焼排ガスの温度が800℃
〜900℃となる領域にアンモニア又はアンモニア水又
は尿素水を添加する添加手段を設けたので、該添加手段
からアンモニア又はアンモニア水又は尿素水を添加する
ことにより、NOxが無害なN2とH2Oに分解する無触
媒反応が効率よく起り、NOxが無触媒反応で効率よく
除去できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基いて説明する。図2は本発明に係る脱硝方法を実
施するガス化溶融炉施設の主要部の構成を示す図であ
る。同図において、図1と同一符号を付した部分は同一
又は相当部分を示す。
【0017】図2に示すように、旋回溶融炉3の溶融炉
3次燃焼室6内に尿素水噴霧ノズル17を設け、該尿素
水噴霧ノズル17から燃焼排ガスe中に尿素水(NH2
CONH2)jを添加(噴霧)している。旋回溶融炉3
の溶融炉2次燃焼室5及び溶融炉3次燃焼室6では流動
層ガス化炉2からの生成ガスbは前述のように1350
℃前後の高温で燃焼する。この1350℃の温度域は後
に詳述するように、無触媒脱硝反応が効率良く起る範囲
外であるので、旋回溶融炉3の溶融炉3次燃焼室6に水
噴霧ノズル16を設け、該水噴霧ノズル16から冷却水
iを噴霧して、1350℃前後の高温燃焼ガスを800
℃〜900℃の温度域、好ましくは850℃(脱硝効率
が最高となる温度)前後に下温している。
【0018】上記のように800℃〜900℃の温度域
に下温した高温の燃焼排ガスeに尿素水(NH2CON
2)を添加することにより、NOxを無害なN2とH2
Oに分解し除去する。その脱硝反応は、まず、NH3
2の存在下でアミノラジカル〔NH2 *〕になる。 NH3+O2→NH2 *+HO2 次いで、〔NH2 *〕とNOxの反応によりNOxをN2
とH2Oに分解する。 NH2 *+NO→N2+H2
【0019】図3は、無触媒脱硝における脱硝温度
〔℃〕と脱硝率〔%〕の関係を示す図である。図示する
ように、脱硝率は脱硝温度850℃付近が最高であり、
還元剤(NH3)の添加量の増加に伴い脱硝効果も上が
るが、NH3/NOx比で1.2〜1.5以上となる
と、余剰アンモニアと塩化水素とが反応して塩化アンモ
ニウム(NH4Cl)が発生する。
【0020】上記のように旋回溶融炉3の溶融炉3次燃
焼室6内の燃焼排ガスに冷却水iを噴霧し、800℃〜
900℃の温度域に達した燃焼排ガスeに尿素水(NH
2CONH2)jを添加することにより、無触媒脱硝が起
り、触媒反応塔11に導入される燃焼排ガスe中のアン
モニアは無触媒脱硝での余剰アンモニアのみとなり、ア
ンモニア濃度が大幅に低減されるから、触媒反応塔11
内では酸性硫安(NH4HSO4)が発生しなくなり、脱
硝触媒の性能低下が避けられる。また、尿素水(NH2
CONH2)の取扱は簡単であるから、該尿素水を添加
する場合は、構成が複雑で高価なアンモニア供給設備が
不要となる。
【0021】上記構成のガス化溶融炉施設において、排
ガス再加熱器10で燃焼排ガスeの温度を触媒反応塔1
1の入口で220℃、該入口でのSOx濃度が約30p
pmでの運転時、尿素水を添加しない従来の触媒脱硝の
みの場合、触媒反応塔11の上流側でアンモニアを供給
してアンモニア濃度が約100ppmとなった場合、触
媒反応塔11で酸性硫安(NH4HSO4)が発生して触
媒反応塔11の脱硝触媒の性能を低下させていた。同じ
運転下(触媒反応塔11の入口での温度220℃、SO
x濃度が約30ppm)において旋回溶融炉3の溶融炉
3次燃焼室6内の廃熱ボイラ7に導入する前の約850
℃の燃焼排ガスに尿素水を添加(噴霧)したところ、触
媒反応塔11の入口でのアンモニア濃度は約10ppm
となり、酸性硫安が発生せず、脱硝触媒の性能低下が見
られなかった。
【0022】なお、上記のように旋回溶融炉3の溶融炉
3次燃焼室6内の廃熱ボイラ7に導入する前の高温燃焼
ガスに水噴霧ノズル16から冷却水iを噴霧して、80
0℃〜900℃の温度域まで下温させることにより、廃
熱ボイラ7及びエコノマイザ8の排ガス接触部のダスト
の付着、溶融塩による腐食を防止する効果もある。
【0023】また、旋回溶融炉3の溶融炉3次燃焼室6
内の廃熱ボイラ7に導入する前の高温燃焼ガスを800
℃〜900℃の温度域まで下温させる方法には、上記冷
却水iの噴霧の他に、例えば空気を吹き付けたり、廃熱
ボイラ7以降の低温になった燃焼排ガスを吹き付ける方
法などがある。また、尿素水jの添加場所は旋回溶融炉
3の溶融炉3次燃焼室6に限定されるものではなく、旋
回溶融炉3以降の燃焼排ガスeの温度が800℃〜90
0℃、好ましくは850℃前後になる場所で行ってもよ
い。
【0024】上記例ではガス化溶融炉施設の燃焼排ガス
eの温度が800℃〜900℃、好ましくは850℃前
後になる場所で尿素水jを添加し無触媒脱硝を実施する
例を示したが、同温度の場所で尿素水jに替えてアンモ
ニア水を添加し無触媒脱硝を実施するようにしてもよ
い。
【0025】
【発明の効果】以上、説明したように各請求項に記載の
発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0026】請求項1に記載の発明によれば、燃焼排ガ
スにアンモニア又はアンモニア水又は尿素水を添加して
無触媒脱硝を実施することにより、燃焼排ガスに含まれ
るNOxが無害なN2とH2Oに分解され除去される。ま
た、触媒反応塔に流入する燃焼排ガス中のアンモニアは
この無触媒脱硝での余剰アンモニアのみとなり、アンモ
ニア濃度が大幅に低減されるから、酸性硫安(NH4
SO4)が発生しなくなり、脱硝触媒の細孔を閉塞させ
性能を低下させることはない。また、触媒反応塔を持た
ない無触媒脱硝のみの場合は、余剰アンモニアと塩化水
素が反応して塩化アンモニウム(NH4Cl)となり、
煙突から白煙が排出され、ここでは余剰アンモニアを触
媒反応塔で反応させるため、塩化アンモニウムが発生せ
ず白煙の排出を防止できる。
【0027】請求項2に記載の発明によれば、温度が8
00℃〜900℃となる温度域で燃焼排ガスにアンモニ
ア又はアンモニア水又は尿素水を添加するので、NOx
が無害なN2とH2Oに分解する無触媒反応が効率よく起
り、NOxが無触媒反応で効率よく除去される。
【0028】請求項3に記載の発明によれば、燃焼排ガ
ス中に含まれるNOxの無触媒脱硝反応が起る位置にア
ンモニア又はアンモニア水又は尿素水を添加する添加手
段を設けたので、該添加手段から燃焼排ガスにアンモニ
ア又はアンモニア水又は尿素水を添加することにより、
無触媒脱硝反応が起り、燃焼排ガスに含まれるNOxが
無害なN2とH2Oに分解され除去される。また、触媒反
応塔に流入する燃焼排ガス中のアンモニアはこの無触媒
脱硝での余剰アンモニアのみとなり、アンモニア濃度が
大幅に低減されるから、酸性硫安(NH4HSO4)が発
生しなくなり、脱硝触媒の細孔を閉塞させその脱硝性能
が低下するのを防止できる。また、触媒反応塔を持たな
い無触媒脱硝のみの場合は、余剰アンモニアと塩化水素
が反応して塩化アンモニウム(NH4Cl)となり、煙
突から白煙が上がるが、ここでは余剰アンモニアを触媒
反応塔で反応させるため、塩化アンモニウムによる白煙
を防止できる。
【0029】請求項4に記載の発明によれば、燃焼排ガ
スの温度が800℃〜900℃となる領域にアンモニア
又はアンモニア水又は尿素水を添加する添加手段を設け
たので、該添加手段からアンモニア又はアンモニア水又
は尿素水を添加することにより、NOxが無害なN2
2Oに分解する無触媒反応が効率よく起り、NOxが
無触媒反応で効率よく除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の廃熱ボイラを有するガス化溶融炉施設の
主要部の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る廃熱ボイラを有するガス化溶融炉
施設の主要部の構成を示す図である。
【図3】無触媒脱硝における脱硝温度と脱硝率の関係を
示す図である。
【符号の説明】
1 廃棄物供給装置 2 流動層ガス化炉 3 旋回溶融炉 4 溶融炉1次燃焼室 5 溶融炉2次燃焼室 6 溶融炉3次燃焼室 7 廃熱ボイラ 8 エコノマイザ 9 バグフィルタ 10 排ガス再加熱器 11 触媒反応塔 12 煙突 16 水噴霧ノズル 17 尿素水噴霧ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23J 15/00 F23J 15/00 A 15/06 B // F23J 1/00 K B01D 53/36 101A (72)発明者 郷家 千賀男 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 長 洋光 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 溝口 行生 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 井上 和之 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3K061 AA11 AB02 AB03 AC01 AC14 AC17 AC19 EA01 EB14 NB05 3K070 DA02 DA03 DA04 DA12 DA14 DA22 DA23 DA25 DA37 DA52 3K078 AA01 BA03 BA08 BA24 BA27 CA02 CA11 CA21 4D002 AA12 AC10 BA06 CA01 DA07 EA02 GA01 GB03 4D048 AA06 AB02 AC03 CC38 CC61 CD05 DA01 DA03 DA06 DA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス化炉で廃棄物をガス化し、該ガス化
    された生成ガスを高温焼却炉又は溶融炉に導き高温燃焼
    させ、生成ガス中の灰分を溶融スラグ化し、該高温焼却
    炉又は溶融炉からの高温燃焼ガスをそれ以降の機器に導
    き下温させ、更に触媒反応塔に導き、該触媒反応塔で触
    媒脱硝により燃焼排ガス中のSOx及びNOxを除去す
    るガス化溶融炉施設における脱硝方法において、 前記燃焼排ガスにアンモニア又はアンモニア水又は尿素
    水を添加し、該燃焼排ガス中に含まれるNOxを無触媒
    脱硝反応によりN2とH2Oに分解し、除去することを特
    徴とするガス化溶融炉施設における脱硝方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガス化溶融炉施設にお
    ける脱硝方法において、 前記アンモニア又はアンモニア水又は尿素水の燃焼排ガ
    スへの添加は、当該施設の該燃焼排ガスの温度が800
    ℃〜900℃となる場所で行うことを特徴とするガス化
    溶融炉施設における脱硝方法。
  3. 【請求項3】 ガス化炉で廃棄物をガス化し、該ガス化
    された生成ガスを高温焼却炉又は溶融炉に導き高温燃焼
    させ、生成ガス中の灰分を溶融スラグ化し、該高温焼却
    炉又は溶融炉からの高温燃焼ガスをそれ以降の機器に導
    き下温させ、更に触媒反応塔に導き、該触媒反応塔で触
    媒脱硝により燃焼排ガス中のSOx及びNOxを除去す
    るガス化溶融炉施設における脱硝装置において、 前記燃焼排ガスが通る領域で、該燃焼排ガスにアンモニ
    ア又はアンモニア水又は尿素水を添加することにより、
    該燃焼排ガス中に含まれるNOxの無触媒脱硝反応が起
    る位置にアンモニア又はアンモニア水又は尿素水を添加
    する添加手段を設けたことを特徴とするガス化溶融炉施
    設における脱硝装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のガス化溶融炉施設にお
    ける脱硝装置において、 前記アンモニア又はアンモニア水又は尿素水を添加する
    添加手段は前記燃焼排ガスの温度が800℃〜900℃
    となる領域に設けることを特徴とするガス化溶融炉施設
    における脱硝装置。
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