JP2002324439A - 耐火ケーブルおよび耐火電線 - Google Patents

耐火ケーブルおよび耐火電線

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JP2002324439A
JP2002324439A JP2001205744A JP2001205744A JP2002324439A JP 2002324439 A JP2002324439 A JP 2002324439A JP 2001205744 A JP2001205744 A JP 2001205744A JP 2001205744 A JP2001205744 A JP 2001205744A JP 2002324439 A JP2002324439 A JP 2002324439A
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Kazushi Mori
一志 森
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 火災などで高温高熱に晒されて燃焼した場合
でも、耐火・耐熱性を維持して導体を防護し、所要の電
気特性を維持できる耐火ケーブルおよび耐火電線を提供
する。 【解決手段】導体と、導体上に耐火・耐熱性テープを巻
き付けて設けた耐火層と、耐火層上に被覆して設けた絶
縁体とによって絶縁線心を形成している耐火電線であっ
て、ガラスマイカテープをラップ巻きして形成される耐
火層12が、そのテープ表面を覆う皮膜のように、加熱
温度600〜800℃の範囲で溶融してガラス状化する
四ホウ酸ナトリウムによる無機質粉体18を担持してい
る。火災などで600〜800℃といった高温高熱に晒
された場合、絶縁体13が燃え尽きて導体11と耐火層
12だけが残り、導体11を防護して必要な電気特性を
維持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災等の非常時に
高熱や火炎に対して所要の耐火性能や電気特性を備えた
耐火ケーブルおよび耐火電線に関する。
【0002】
【従来の技術】現行の消防庁告示JCMA試験第101
0号の基準に規定された耐火電線の総称である電線・ケ
ーブルの耐火/耐熱性能は、JIS A 1304に規定
された標準曲線に基づくものとし、告示基準でいう加熱
炉内での加熱温度が840℃で30分間の加熱もしくは
それ以上の長時間加熱に耐えるとともに、電気用品取締
法および電気設備技術基準法に規定された構造や寸法、
電気的・機械的特性を満足するものとされている。すな
わち、火災発生時に高熱に晒される状況下でも、消火設
備や避難誘導灯などを避難に必要な時間中正常に作動さ
せるために、その間耐火電線に電力を供給し続けること
が要求される。
【0003】図6および図7は、耐火ケーブルの従来例
として、代表的に先に本願出願人によって提案された特
開平11−111074号公報に記載のものを示してい
る。図において、銅線などの導体2上に耐火層3および
絶縁体4を設けて絶縁線心5が形成される。そうした絶
縁線心5のこの場合は2本を撚り合わせた線心間に介在
物6を充填して設けている。介在物6は2本の絶縁線心
5と一緒に撚り合わせようにして設けることもできる。
それら絶縁線心5と介在物6の上から押さえ巻きテープ
7を巻き付け、この押さえ巻きテープ7上にシース8を
押し出して被覆成形することにより、耐火ケーブル1と
している。
【0004】絶縁体4やシース8の材質には、ポリ塩化
ビニル系樹脂などポリオレフィン系樹脂が使用される。
また、介在物6は撚り合わせた2本の絶縁線心5の型崩
れを防止したり、仕様の電線径とするためにシース下地
として設けられ、紙やジュートなどの繊維、ポリプロピ
レンヤーンなどが使用される。また、押さえ巻テープ7
は不織布やプラスチックフィルムなどが使用され、介在
物6を上から巻き付けて強化しかつ整形する。
【0005】図8〜図10は、上記絶縁線心5の1本を
単体で示す側面斜視図と、この図の矢印B−B線からの
側面断面図と、縦断面図である。導体2上の耐火層3
は、ガラスマイカテープやフィルムマイカテープによる
耐火・耐熱性テープを導体2上にラップ巻き(回し巻
き)または縦添え巻きして形成されている。図8および
図9に示すように、たとえばガラスマイカテープをラッ
プ巻きすると、テープ重なり巻目の段差によって目地状
の隙間3aが生じる。
【0006】したがって、配線後火災などが発生してか
かる耐火ケーブル1が高熱に晒された場合、外被のシー
ス8が燃え尽き、下層の押さえ巻きテープ7や各絶縁線
心5の絶縁体4が燃え尽きると、絶縁線心5では最後に
導体2と耐火層3だけが残存する。焼け残った耐火層3
としては、人員が避難などに必要とする時間中は、避難
誘導灯などが点灯し続けるために導体2に電力が供給さ
れ続けるよう、導体2を防護して電気絶縁性能を維持す
る必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この図6〜
図10に示す耐火ケーブル1にあっては、改良が望まれ
る次の問題点がある。耐火層3は、ガラスマイカテープ
など耐火・耐熱性テープをラップ巻きまたは縦添え巻き
して巻き付けるのであるが、いずれの巻き方で設けて
も、図9のように必ずテープ重なり巻目の部分に段差が
生じ、そこに目地状の隙間3aが生じることである。
【0008】火災時の高温高熱で絶縁体4や押さえ巻き
テープ7、そしてシース8などの絶縁被覆が燃焼すると
炭化する。炭化によって導電性を帯びた燃焼物が生成さ
れると、その導電性燃焼物が耐火層3のテープ重なり巻
目の隙間3aから侵入し、内側の導体2にまで達してし
まう。その結果、耐火性や耐熱性を損なうことはもとよ
り、必要な絶縁性能などの電気特性を維持できなくな
る。
【0009】また、その耐火層3の製造工程において、
ガラスマイカテープを巻き付ける工程でテープ重なり巻
目にテープ段差が生じるのであるが、その高低差のため
に過大な張力が働いたり、あるいは後に絶縁線心5を巻
き取る巻取工程で曲げが働くために、マイカ層が破壊さ
れることがある。さらに、テープ段差によって耐火層3
の層厚さにばらつきを生じ、均一性を確保できない。耐
火層3の層厚さに不均一が生じると、マイカ層の破壊は
もとより、層厚さが薄い部分のマイカ層の絶縁抵抗や絶
縁耐力が低下し、また部分放電が生じるなどして電気性
能を低下させる。
【0010】以上から、本発明の目的は、火災などの被
災時に燃焼した場合でも、耐火・耐熱性を維持して導体
を防護し、所要の電気特性を維持できる耐火ケーブルお
よび耐火電線を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる請求項1に記載の耐火ケーブルは、
図1および図2に示すように、導体11と、導体11上
に耐火・耐熱性テープを巻き付けて設けた耐火層12
と、耐火層12上に被覆して設けた絶縁体13とによっ
て絶縁線心14を形成し、この絶縁線心14の複数本を
撚り合わせた線心間に介在物15を充填して一体にそれ
らの上から押さえ巻きテープ16で巻き付け、さらにそ
の押さえ巻きテープ16をシース17で被覆してなって
いるものであって、前記介在物15が、融解してガラス
状化する無機質粉体15aを含有してなっていることを
特徴とする。
【0012】以上から、火災などで高温高熱に晒された
際、最外被のシース17からこの内側の押さえ巻きテー
プ16へ燃焼し、介在物15や各絶縁線心14の絶縁体
13も燃焼すると、それらが炭化して導電性の燃焼物を
生成する。そのうち、絶縁体13の炭化によって生じた
導電性燃焼物が下層のガラスマイカテープをラップ巻き
などした耐火層12のテープ巻目からその隙間に入り込
む。一方、介在物15の燃焼によって含有する無機質粉
体15aが高温高熱でガラス状化すると、そのガラス状
物質もまた耐火層12のテープ巻目の隙間に入り、その
隙間を塞ぐ。ガラス状物質が隙間を閉塞することで、そ
の隙間にこれから外層のシース17や押さえ巻きテープ
16の炭化した導電性燃焼物が入り込もうとするのを遮
断する。したがって、隙間に先に入り込んだ絶縁体13
の炭化による導電性燃焼物と、これから隙間に入り込も
うとするシース17や押さえ巻きテープ16の炭化した
導電性燃焼物との導通を断つ。それは、導体11が絶縁
体13の導電性燃焼物を介してシース17や押さえ巻き
テープ16の導電性燃焼物と連絡して導通してしまうの
を、無機質粉体15aによるガラス状物質が分断して防
ぐことを意味する。結果、そのガラス状物質が付着した
状態で燃え残った耐火層12だけで導体11を防護し、
耐火・耐熱性を発揮して所要の電気特性を維持させる。
【0013】また、請求項2に記載の耐火ケーブルは、
前記無機質粉体15aが、好ましくは加熱温度600〜
800℃の範囲で溶融してガラス状化する含有量5〜1
0重量%の四ホウ酸ナトリウムであることを特徴とす
る。
【0014】以上から、火災などで高温高熱に晒される
状況を想定して、JCMA試第1010号の告示基準で
は、加熱炉内での加熱温度を840℃で30分間と規定
している。介在物15に含有される無機質粉体15aが
四ホウ酸ナトリウムの場合、600〜800℃の範囲の
加熱温度で融解してガラス状化するように選定されてい
る。 *学術文献等の一般刊行物(『化学辞典』普及版:森北
出版等)においても、四ホウ酸ナトリウムは加熱温度8
78℃で融解して無色透明なガラス状物質になることが
記載されている。この場合の四ホウ酸ナトリウムによる
無機質粉体15aは、告示基準の加熱温度840℃より
も低い600〜800℃で融解してガラス状化する。そ
のように設定した理由は、上記段落0012で述べたと
おりである。すなわち、外層のシース17や押さえ巻き
テープ16が燃焼して炭化した段階で無機質粉体15a
が未だ融解せずガラス状化しないのでは、耐火層12の
テープ巻目による隙間からシース17や押さえ巻きテー
プ16の炭化した導電性燃焼物が入り込むのを遮断でき
ないからであり、シース17や押さえ巻きテープ16よ
りも時間的に早く融解させる必要があるためである。ま
た、無機質粉体15aとしての四ホウ酸ナトリウムの最
適含有量は5〜10重量%である。そうした含有量によ
って満足すべき耐火特性のものが得られ、担持体である
介在物15の引張強さなど剛性や機械的強度面を高める
のに有効である。表1に示すように、含有量1〜5重量
%では耐火特性は不安定である。含有量10〜30重量
%の場合、耐火特性は安定したものが得られるが、コス
トが高騰する不都合がある。また、含有量30重量%以
上では担持体である介在物15の引張強度を悪化させる
不都合がある。
【0015】また、本発明にかかる請求項3に記載の耐
火電線は、図3(a),(b)に示すように、導体11
と、導体11上に耐火・耐熱性テープを巻き付けて設け
た耐火層12と、耐火層12上に被覆して設けた絶縁体
13とによって絶縁線心14を形成しているものであっ
て、前記耐火層12の表面に、融解してガラス状化する
無機質粉体18による粉体皮膜を形成してなっているこ
とを特徴とする。
【0016】以上から、火災などで高温高熱に晒された
ような場合、絶縁体13が燃焼して炭化することにより
導電性燃焼物を生成する。その一方で、耐火層12の表
面を覆う無機質粉体18による粉体皮膜が高熱によって
融解してガラス状化し、耐火層12を形成するガラスマ
イカテープなどのテープ巻目の隙間12aに付着して塞
ぐ。すなわち、無機質粉体18のガラス状化したものが
テープ巻目の隙間12aを塞ぐことで、絶縁体13の燃
焼で生じた導電性燃焼物が耐火層12のテープ巻目の隙
間12aから侵入して導体11に連絡して達するのを阻
止する。結果、導体11に至る導通経路が断たれ、耐火
層12は導体11を防護して所要の電気特性を維持させ
る。
【0017】また、請求項4に記載の耐火電線は、前記
無機質粉体18が、好ましくは加熱温度600〜800
℃の範囲で融解し、含有量5〜10重量%の四ホウ酸ナ
トリウムであることを特徴とする。
【0018】以上から、この場合の無機質粉体18とし
ては、請求項2に記載された加熱温度と含有量で同様な
作用する。
【0019】また、本発明にかかる請求項5に記載の耐
火ケーブルは、請求項3または4に記載の耐火電線20
の複数本を撚り合わせた線心間に介在物を充填して一体
にそれらの上から押さえ巻きテープで巻き付け、さらに
その押さえ巻きテープをシースで被覆してなっているこ
とを特徴とする。
【0020】以上から、図3(a),(b)で示された
本発明の耐火電線20の数本を、図1に示す本発明の耐
火ケーブル10のように、たとえば2本を互いに撚り合
わせ、その撚り合わせ間に介在物を充填し、その上に外
被のシースを施して耐火ケーブルとすることができる。
この場合、図1の耐火ケーブル10のように、無機質粉
体である四ホウ酸ナトリウムが介在物15に担持された
形態よりも、絶縁線心14の耐火層12上に直に粉体皮
膜として担持された形態であるので、融解してガラス状
化してガラスマイカテープ巻目の隙間12aに入り込む
効果は、距離的にも、時間的にもより有効である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる耐火ケーブ
ルおよび耐火電線の実施の形態について、図面を参照し
て詳細に説明する。
【0022】図1および図2は、本発明の耐火ケーブル
10を示す斜視側面図と縦断面図である。導線などの導
体11上に形成される耐火層12は、耐火・耐熱性を備
えるテープとしてたとえば無機質のガラステープを裏打
ち材(基材)にしてその片面に軟質の集成マイカ箔を貼
り付け、そのガラスマイカテープの複数枚を導体11上
にラップ巻きまたは縦添え巻きして形成されている。そ
うした耐火層12上にポリオレフィン系樹脂などによる
絶縁体13を押出し成形して覆い、絶縁線心14が形成
される。本例では、かかる絶縁線心14の2本を撚り合
わせ、撚り合わせた線心間に充填するようにして介在物
15が設けられている。介在物15は2本の絶縁線心1
4と一緒に同ピッチで撚り合わせて設けることもでき
る。
【0023】介在物15の材質は、一般にはジュートや
紙の繊維、ポリプロピレンヤーン(PP開繊糸)などが
用いられ、本例ではポリプロピレンヤーンをベース材料
に用いている。このポリプロピレンヤーンを担持体にし
て、600〜800℃で溶融してガラス状化する無機質
の粉体15aを混在させている。無機質粉体15aの材
質に特に制限はないが、後述する実施例や比較例の評価
の結果から、好ましい無機質粉体15aとして四ホウ酸
ナトリウムを用いている。
【0024】そうした介在物15上には押さえ巻テープ
16が巻き付けられ、介在物15を整形して型崩れしな
いようにしている。押さえ巻きテープ16には、不織布
製やプラスチックフィルム製などを用いることができ
る。また、その押さえ巻テープ16上にポリオレフィン
系樹脂などによるシース17を押し出して被覆成形する
ことにより、本例の耐火ケーブル10としている。
【0025】ここで、介在物15に含有される無機質粉
体15aとして使用される上記四ホウ酸ナトリウムの場
合、一般には四ホウ酸ナトリウムが878℃に加熱する
と融解して無色透明なガラス状物質となるのに対して、
加熱温度600〜800℃の範囲で融解してガラス状化
するように設定されている。JCMA試第1010号の
告示基準では、加熱炉内での加熱温度を840℃で30
分間として規定している。したがって、本例の四ホウ酸
ナトリウムによる無機質粉体15aは、その告示基準の
温度840℃よりも低い600〜800℃の範囲の加熱
で融解してガラス状化することになる。
【0026】そのように無機質粉体15aがガラス状化
する温度を告示基準温度よりも低温に設定する理由は、
後段で詳述するが、火災などの高温高熱に晒された際、
その担持体である介在物15、その上層である押さえ巻
きテープ16およびシース17よりも時間的に早く融解
してガラス状化することで、耐火層12を形成するガラ
スマイカテープをラップ巻きなどしたテープ巻目の隙間
を塞ぐようにするためである。その結果、介在物15,
押さえ巻きテープ16およびシース17が燃え尽きて炭
化した導電性燃焼物がその耐火層12のテープ巻目の隙
間から浸入して、内層の導体11に導通するのをガラス
状化した無機質粉体15aがテープ巻目の隙間内で防壁
となって防止する。
【0027】以上から、本発明にかかる耐火ケーブル1
0は次のように作用する。屋内配線後に火災などに遭っ
て高温高熱に晒された際、最外層のシース17から内側
へ順次押さえ巻テープ16、介在物15が燃焼し、続い
て2本の絶縁線心14のそれぞれ絶縁体13が燃え尽き
る場合がある。すると、その場合の絶縁線心14は導体
11と耐火層12だけが燃え残り、導体11は耐火層1
2だけで燃焼から防護されることになる。
【0028】絶縁体13やシース17などが燃え尽きて
炭化すると導電性を帯びた燃焼物となる。耐火層12で
は、ガラスマイカテープをラップ巻きまたは縦添え巻き
したテープ重なり巻目に隙間が生じているために、その
隙間から先ず絶縁体13の燃焼で生じた導電性燃焼物が
侵入する。
【0029】一方、介在物15が燃焼すると、含有して
いる無機質粉体15aが600〜800℃で融解してガ
ラス状化し、耐火層12のテープ巻目隙間を塞ぐように
して付着する。つまり、テープ巻目の隙間から内部に侵
入した先の絶縁体13による導電性燃焼物をガラス状化
した無機質粉体15aが外側から塞ぎ、テープ巻目の隙
間に閉じ込める。
【0030】またその一方で、押さえ巻テープ16やシ
ース17も燃焼して炭化すると、やはり導電性を帯びた
燃焼物が生成される。そうしたシース17などの導電性
燃焼物も耐火層12のテープ巻目の隙間から侵入しよう
とする。しかし、既にガラス状化した無機質粉体15a
がその耐火層12のテープ重なり巻目の隙間に付着して
塞いでいるため、ガラス状化した無機質粉体15aが防
壁となってシース17などの導電性燃焼物がテープ巻目
の隙間から侵入して導体11に連絡して達しようとする
のを阻止する。
【0031】すなわち、燃焼によってガラス状化した無
機質粉体15aが耐火層12のテープ巻目の隙間におい
て防壁作用するので、一度侵入した内層の絶縁体13に
よる導電性燃焼物と、これから侵入しようとする外層の
シース17などによる導電性燃焼物との連絡を分断す
る。そうした遮断によって電気的な導通経路が絶たれ
る。結果、燃え残った耐火層12だけで絶縁性能や耐火
・耐熱性を維持して、導体11に必要な電気性能を維持
させる。したがって、火炎や高温に晒されても、緊急避
難など必要な時間内で導体11に電流が流れ続け、避難
灯などが灯火し続ける。
【0032】<実施例>介在物15を担持体にして含有
される無機質粉体15aに四ホウ酸ナトリウムを用いた
場合、表1に示すように、含有量によって耐火特性に変
化がみられ、介在物15の引張強さなど剛性や機械的強
度面でも評価が異なる。
【0033】
【表1】
【0034】考察:ポリプロピレンヤーンをベースにし
て、四ホウ酸ナトリウムの含有量の範囲は1〜30重量
%でも可能であるが、最適含有量としては5〜10重量
%である。表1において、比較例1のように、まったく
含有しない四ホウ酸ナトリウム含有量が0重量%の場
合、耐火特性にほとんど有効性はみられず、評価を記号
「△」とした。ただし、この比較例1にあっては、介在
物15の機能面でいう引張強さなどの剛性や機械的強度
を維持しており、評価を記号「○」とした。以下、比較
例2,3,4と実施例1について同様な評価を行った。
【0035】比較例2にあっては、四ホウ酸ナトリウム
の含有量は1〜5重量%である。結果、上記比較例1と
同様な評価が得られ、耐火特性にほとんど有効性はみら
れず評価は「△」であるが、介在物15の機能面に与え
る影響の評価は「○」である。
【0036】比較例3にあっては、四ホウ酸ナトリウム
の含有量は10〜30重量%である。結果、耐火特性に
対して満足すべき有効性が認められて評価は「○」であ
るが、介在物15の機能が低下するので評価は「△」で
ある。それを改善するにはコストアップにつながるの
で、この場合の四ホウ酸ナトリウムの含有は過剰である
と判断できる。
【0037】比較例4にあっては、四ホウ酸ナトリウム
の含有量は30重量%以上である。この場合、耐火特性
に対して満足すべき有効性が認められて評価は「○」で
あるが、介在物15の機能は全く低下してむしろ悪化さ
せるので、評価は「×」である。したがって、実用に供
し難いと判断せざるを得ない。
【0038】一方、実施例1にあっては、四ホウ酸ナト
リウムの含有量は5〜10重量%である。結果、耐火特
性に対して満足すべき有効性が十分に認められて評価は
「○」であり、介在としての所要の機能を満足して評価
「○」のものが得られた。この結果から、介在物15に
含有させる無機質粉体15aとしての四ホウ酸ナトリウ
ムの最適含有量は5〜10重量%と評価できる。
【0039】次に、図3〜図5において、本発明にかか
る耐火電線20を説明する。この場合、上記本発明にか
かる耐火ケーブル10では介在物15に無機質粉体15
aを担持させたが、本例ではその介在物15に代えて絶
縁線心14の耐火層12自身に無機質粉体18を担持さ
せた構造である。ただし、無機質粉体18は第1実施の
形態の無機質粉体15aと同質の四ホウ酸ナトリウムで
ある。
【0040】本耐火電線20においても、耐火層12は
ガラスマイカテープをラップ巻きして形成されている。
図3(a),(b)に示すように、そうした耐火層12
を担持体にしてこのテープ表面に600〜800℃で溶
融してガラス状化する無機質粉体18を、図では説明の
便宜のために模式的に疎らな黒丸で示してはいるが、実
際にはテープ表面の全面を覆い尽くすようにして斑なく
均一に付着させ、粉体皮膜を形成している。
【0041】以上の構成から、かかる耐火電線20にお
いても次のように作用する。屋内配線後に火災などに遭
って高温高熱に晒された際、絶縁体13が燃焼して炭化
すると、導電性を帯びた燃焼物となる。
【0042】一方、耐火層12上を均一に覆い尽くして
粉体皮膜を形成している無機質粉体18は600〜80
0℃で溶融してガラス状化する。図3(a),(b)に
示すように、耐火層12のテープ巻目では目地状の隙間
12aが生じているが、ガラス状化した粉体皮膜の無機
質粉体18は、図3(b)に示すように、先ずそのテー
プ巻目の隙間12aに流れ込み、隙間塞ぎ部18aとし
て塞ぐ。
【0043】さらに、粉体皮膜の無機質粉体18の溶融
化つまりガラス状化が進むと、図4に示すように、テー
プ表面の全面をあたかもコーティングしたかのように溶
融粉体による皮膜部18bを形成する。製造ラインのガ
ラスマイカテープの巻き付けによる耐火層形成工程で
は、テープ重なり巻目にテープ段差が生じるのである
が、そうしたテープ段差を無機質粉体18の溶融ガラス
化した皮膜部18bによって高低差がなくなって平坦面
になる。
【0044】したがって、従来の耐火層のように、テー
プ段差のために過大な張力が働いたり、あるいは絶縁線
心14を巻き取る巻取工程時に曲げが働くために、マイ
カ層が破壊されるといった不具合も解消される。また、
そうした耐火層12層厚さの均一化が図られることで、
マイカ層の破壊もなくなり、従来の耐火層のように、層
厚さが薄い部分のマイカ層の絶縁抵抗が低下し、また部
分放電が生じるなどして電気性能を低下させるといった
不具合も解消される。
【0045】燃焼して炭化した上記絶縁体13の導電性
燃焼物は耐火層12のテープ巻目の隙間12aから侵入
しようとするが、そこはガラス状化した無機質粉体18
によって塞がれており、導電性燃焼物が導体11に連絡
して達しようとするのを阻止する。結果、燃え残った耐
火層12だけで絶縁性能や耐火・耐熱性を維持し、導体
11に必要な電気性能を維持させ、火炎や高温に晒され
ても、緊急避難に必要な時間内で導体11に電流が流れ
続け、避難灯などが灯火し続ける。
【0046】次に、図示はしていないが、本発明にかか
る上記耐火電線20の数本を、すなわちそれを形成する
絶縁線心14のたとえば2本を図1で示された耐火ケー
ブル10のように互いに撚り合わせ、介在物、押さえ巻
きテープ、シースをそれぞれ施し、耐火電線20や耐火
ケーブル10とは異なる第3の発明としての耐火ケーブ
ルとすることができる。
【0047】この第3の発明の耐火ケーブルの場合、図
1の耐火ケーブル10のように、無機質粉体である四ホ
ウ酸ナトリウムが介在物15に担持されているのに対し
て、耐火電線20を形成する絶縁線心14の耐火層12
上に直に粉体皮膜として担持された形態である。したが
って、融解してガラス状化して耐火層12のガラスマイ
カテープ巻目の隙間12aに入り込む効果は、上記耐火
ケーブル10の場合と比較して距離的にも、時間的にも
より有効である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる請
求項1に記載の耐火ケーブルは、火災などで高温高熱に
晒された際、最外被のシースからこの内側の押さえ巻き
テープへ燃焼し、介在物や各絶縁線心の絶縁体も燃焼す
ると、それらが炭化して導電性の燃焼物を生成する。そ
のうち、絶縁体の炭化によって生じた導電性燃焼物が下
層のガラスマイカテープをラップ巻きなどした耐火層の
テープ巻目からその隙間に入り込む。一方、介在物の燃
焼によって含有する無機質粉体が高温高熱でガラス状化
すると、そのガラス状物質もまた耐火層のテープ巻目の
隙間に入り、その隙間を塞ぐ。ガラス状物質が隙間を閉
塞することで、その隙間にこれから外層のシースや押さ
え巻きテープの炭化した導電性燃焼物が入り込もうとす
るのを遮断する。したがって、隙間に先に入り込んだ絶
縁体の炭化による導電性燃焼物と、これから隙間に入り
込もうとするシースや押さえ巻きテープの炭化した導電
性燃焼物との導通を断つ。それは、導体が絶縁体の導電
性燃焼物を介してシースや押さえ巻きテープの導電性燃
焼物と連絡して導通してしまうのを、無機質粉体による
ガラス状物質が分断して防ぐことを意味する。結果、そ
のガラス状物質が付着した状態で燃え残った耐火層だけ
で導体を防護し、耐火・耐熱性を発揮して所要の電気特
性を維持させる。
【0049】また、請求項2に記載の耐火ケーブルは、
この場合の四ホウ酸ナトリウムによる無機質粉体は、J
CMA試第1010号の告示基準の加熱温度840℃よ
りも低い600〜800℃で融解してガラス状化する
が、外層のシースや押さえ巻きテープが燃焼して炭化し
た段階で無機質粉体が未だ融解せずガラス状化しないの
では、耐火層のテープ巻目による隙間からシースや押さ
え巻きテープの炭化した導電性燃焼物が入り込むのを遮
断できないからであり、シースや押さえ巻きテープより
も時間的に早く融解させる必要があるためである。ま
た、無機質粉体としての四ホウ酸ナトリウムの最適含有
量は5〜10重量%である。そうした含有量によって満
足すべき耐火特性のものが得られ、担持体である介在物
15の引張強さなど剛性や機械的強度面を高めるのに有
効である。
【0050】また、本発明にかかる請求項3に記載の耐
火電線は、火災などで高温高熱に晒されたような場合、
絶縁体が燃焼して炭化することにより導電性燃焼物を生
成する一方で、耐火層の表面を覆う無機質粉体による粉
体皮膜が高熱によって融解してガラス状化し、耐火層を
形成するガラスマイカテープなどのテープ巻目の隙間に
付着して塞ぐ。すなわち、無機質粉体のガラス状化した
ものがテープ巻目の隙間を塞ぐことで、絶縁体の燃焼で
生じた導電性燃焼物が耐火層のテープ巻目の隙間から侵
入して導体に連絡して達するのを阻止する。結果、導体
に至る導通経路が断たれ、耐火層は導体を防護して所要
の電気特性を維持させる。
【0051】また、請求項4に記載の耐火電線は、この
場合の無機質粉体としては、請求項2に記載された加熱
温度と含有量で同様な効果がある。
【0052】また、本発明にかかる請求項5に記載の耐
火ケーブルは、本発明にかかる耐火電線の数本を、たと
えば2本を互いに撚り合わせ、その撚り合わせ間に介在
物を充填し、その上に外被のシースを施して耐火ケーブ
ルとすることができる。この場合、無機質粉体である四
ホウ酸ナトリウムが介在物に担持された形態よりも、絶
縁線心の耐火層上に直に粉体皮膜として担持された形態
であるので、融解してガラス状化してガラスマイカテー
プ巻目の隙間に入り込む効果は、距離的にも、時間的に
もより有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる耐火ケーブルを示す斜視側面図
である。
【図2】同耐火ケーブルの断面図である。
【図3】同図(a),(b)は、本発明にかかる耐火電
線を示す斜視側面図と、ガラス状化した無機質粉体の作
用途中を示す矢印A−A線からの断面図である。
【図4】同耐火電線においてガラス状化した無機質粉体
の作用終了状態を示す図3中の矢印A−A線からの断面
図である。
【図5】同耐火電線の断面図である。
【図6】従来例の耐火ケーブルを示す斜視側面図であ
る。
【図7】同従来例の耐火ケーブルの断面図である。
【図8】同従来例の耐火電線を示す斜視側面図である。
【図9】同従来例の耐火電線を示す図8中の矢印B−B
線からの断面図である。
【図10】同従来例の耐火電線の断面図である。
【符号の説明】
10 耐火ケーブル 11 導体 12 耐火層 12a テープ巻目の隙間 13 絶縁体 14 絶縁線心 15 介在物 15a ガラス状化する無機質粉体 16 押さえ巻きテープ 17 シース 18 ガラス状化する無機質粉体 18a 隙間塞ぎ部 18b 皮膜 20 耐火電線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体と、導体上に耐火・耐熱性テープを
    巻き付けて設けた耐火層と、耐火層上に被覆して設けた
    絶縁体とによって絶縁線心を形成し、この絶縁線心の複
    数本を撚り合わせた線心間に介在物を充填して一体にそ
    れらの上から押さえ巻きテープで巻き付け、さらにその
    押さえ巻きテープをシースで被覆してなっている耐火ケ
    ーブルであって、 前記介在物が、融解してガラス状化する無機質粉体を含
    有してなっていることを特徴とする耐火ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記無機質粉体が、好ましくは加熱温度
    600〜800℃の範囲で融解し、含有量5〜10重量
    %の四ホウ酸ナトリウムであることを特徴とする請求項
    1に記載の耐火ケーブル。
  3. 【請求項3】 導体と、導体上に耐火・耐熱性テープを
    巻き付けて設けた耐火層と、耐火層上に被覆して設けた
    絶縁体とによって絶縁線心を形成している耐火電線であ
    って、 前記耐火層の表面に、融解してガラス状化する無機質粉
    体による粉体皮膜を形成してなっていることを特徴とす
    る耐火電線。
  4. 【請求項4】 前記無機質粉体が、好ましくは加熱温度
    600〜800℃の範囲で溶融し、含有量5〜10重量
    %の四ホウ酸ナトリウムであることを特徴とする請求項
    3に記載の耐火電線。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の耐火電線の複
    数本を撚り合わせた線心間に介在物を充填して一体にそ
    れらの上から押さえ巻きテープで巻き付け、さらにその
    押さえ巻きテープをシースで被覆してなっていることを
    特徴とする耐火ケーブル。
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