JP2002323651A - 二波長対応走査レンズ - Google Patents

二波長対応走査レンズ

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JP2002323651A
JP2002323651A JP2002012026A JP2002012026A JP2002323651A JP 2002323651 A JP2002323651 A JP 2002323651A JP 2002012026 A JP2002012026 A JP 2002012026A JP 2002012026 A JP2002012026 A JP 2002012026A JP 2002323651 A JP2002323651 A JP 2002323651A
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diffraction
wavelengths
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Daisuke Koreeda
大輔 是枝
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの異なる設計波長において良好な結像性
能が得られる二波長対応走査レンズを提供すること。 【解決手段】 半導体レーザー10からの光束をポリゴ
ンミラー14で反射、偏向させ、fθレンズ20、補正
用レンズ30を介して走査対象面40上にスポットを形
成する。fθレンズ20は、第1,第2レンズ21,2
2から構成され、第1レンズ21のポリゴンミラー14
側の面は、回折レンズ構造が形成された回折面21aで
ある。回折面は、以下の条件(1)を満たすよう設計さ
れ、これにより互いに異なる第1,第2の波長について
倍率色収差を補正している。 (1) 9.0<fd/f<17.0 ただし、fdは回折レンズ構造の焦点距離、fは回折レ
ンズ構造と屈折レンズとを含む全体の焦点距離である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザープリン
タ等の走査光学系に用いられる走査レンズに関し、特
に、互いに異なる2つの波長で利用可能な二波長対応走
査レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】走査光学系は、レーザー光源からの光束
をポリゴンミラー等の偏向器により偏向、走査させ、f
θレンズのような走査レンズを介して感光体ドラム等の
走査対象面上にスポットとして結像させる。感光体ドラ
ム上のスポットは、ポリゴンミラーの回転に伴って主走
査方向に走査し、この際レーザー光をオンオフ変調する
ことにより走査対象面上に静電潜像を形成する。
【0003】従来の走査レンズは、一般に特定の単一の
設計波長において良好な性能が得られるよう設計されて
おり、実際の使用波長が設計波長からずれると、結像性
能が劣化する。
【0004】これに対して特開平10−197820号
公報には、半導体レーザーの製造誤差による発光波長の
バラツキによる影響を補正するため、回折面を利用して
倍率色収差を補正した走査光学系が開示されている。
【0005】また、特開平9−105877号公報に
は、マルチビーム走査光学系において、ビーム合成器や
シリンドリカルレンズに回折面を形成することにより、
軸上色収差を補正した走査光学系が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−197820号公報に記載された走査光学系は、
特定の単一の設計波長における半導体レーザーの製造誤
差による波長のバラツキ補正を目的としており、この発
明が目的とするような互いに大きく異なる二つの波長で
用いることは考慮されていない。このため、大きく異な
る二つの波長に対して倍率色収差を補正するための条
件、手段等は、この公報には開示されていない。
【0007】また、特開平9−105877号公報に開
示される走査光学系では、倍率色収差が補正されておら
ず、波長が異なると走査幅が変化するという問題があ
る。
【0008】この発明は、上述した従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、2つの異なる設計波長にお
いて、良好な結像性能が得られる走査レンズ、すなわち
二波長対応走査レンズを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる二波長
対応走査レンズは、上記の目的を達成させるため、偏向
器により偏向された光束を走査対象面上に結像させる走
査レンズであって、少なくとも1枚の屈折レンズと、屈
折レンズの少なくとも1面に形成された回折レンズ構造
とを有し、以下の条件(1)を満たすことにより、互いに
異なる第1,第2の波長について倍率色収差を補正した
ことを特徴とする。 (1) 9.0<fd/f<17.0 ただし、fdは回折レンズ構造の焦点距離、fは回折レ
ンズ構造と屈折レンズとを含む全体の焦点距離である。
【0010】上記の構成によれば、第1の波長、第2の
波長のいずれに対しても、同一設計の走査レンズを利用
することができ、少なくとも2種類の設計波長について
走査レンズを共用することができ、設計コスト、製造コ
ストを抑えることができる。
【0011】なお、第1の波長は赤色域、第2の波長は
赤外域にそれぞれ含まれ、これら2つの波長の波長差が
100nm程度以上である場合に特に有効である。ま
た、回折レンズ構造が形成された屈折レンズのアッベ数
νdは、以下の条件(2)を満たすことが望ましい。 (2) νd>50
【0012】さらに、回折レンズ構造のブレーズ化波長
λBは、以下の条件(3)を満たすことが望ましい。 (3) λ1<λB<(λ1+λ2)/2 ただし、λ1は第1の波長、λ2は第2の波長である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる二波長対
応走査レンズを適用した走査光学系の実施形態を3例説
明する。各実施形態の走査光学系は、レーザープリンタ
ーのレーザー走査ユニットに使用され、入力される描画
信号にしたがってON/OFF変調されたレーザー光を感光体
ドラム等の走査対象面上で走査させ、静電潜像を形成す
る。この明細書では、走査対象面上でスポットが走査す
る方向を主走査方向、これに直交する方向を副走査方向
と定義し、各光学素子の形状、パワーの方向性は、走査
対象面上での方向を基準に説明することとする。また、
主走査方向に対して平行で、走査レンズの光軸を含む平
面を主走査面と定義する。
【0014】
【第1の実施形態】第1の実施形態にかかる走査光学系
は、主走査面内の平面図である図1に示されるように、
光源である半導体レーザー10から発した発散光をコリ
メートレンズ11により平行光束とし、副走査方向に正
のパワーを有するシリンドリカルレンズ12を介して偏
向器であるポリゴンミラー14に入射させる。ポリゴン
ミラー14の反射面14aで反射、偏向されたレーザー
光は、fθレンズ20、および補正用レンズ30から成
る走査レンズを介して収束され、走査対象面40上に主
走査方向に走査するスポットを形成する。
【0015】シリンドリカルレンズ12は、コリメート
レンズ11側のレンズ面が副走査方向にのみ正のパワー
を持つシリンダー面、ポリゴンミラー14側のレンズ面
が平面として構成されている。シリンドリカルレンズ1
2のパワーは、シリンドリカルレンズ12により形成さ
れる線像がポリゴンミラー14の反射面14aの近傍に
位置するよう定められている。
【0016】ポリゴンミラー14で反射された光束は、
主走査方向にはほぼ平行光として、副走査方向には発散
光としてfθレンズ20に入射する。fθレンズ20
は、ポリゴンミラー14側から第1レンズ21と第2レ
ンズ22とが配列して構成されている。第1レンズ21
のポリゴンミラー14側のレンズ面は、倍率色収差補正
用の回折レンズ構造が形成された回折面21aである。
第1の実施形態のfθレンズ20は、全体として正のパ
ワーを有しており、赤色域に含まれる第1の波長のレー
ザー光と、赤外域に含まれる第2の波長のレーザー光と
の双方に対して良好な性能が得られるよう倍率色収差が
補正された二波長対応走査レンズである。
【0017】補正用レンズ30は、走査対象面40側に
近接して配置された像面湾曲補正用の長尺のレンズであ
り、そのfθレンズ20側のレンズ面は、副走査方向の
実効的な屈折力が主走査方向の中心から周辺に向けて漸
減するアナモフィック面であり、副走査方向に強い正の
パワーを有する。補正用レンズ30を透過した光束は、
主走査、副走査の両方向に関して収束光となり、走査対
象面40上にビームスポットを形成する。
【0018】図2は、回折面21aに形成された回折レ
ンズ構造を示す断面図である。回折レンズ構造の巨視的
形状は、破線で示すようなベースカーブで表され、微視
的な形状は実線で示す段差構造で表される。
【0019】各実施形態の走査レンズは、以下の条件
(1),(2),(3)を満たすよう設計されている。 (1) 9.0<fd/f<17.0 (2) νd>50 (3) λ1<λB<(λ1+λ2)/2 ただし、fdは回折レンズ構造の焦点距離、fは回折レ
ンズ構造と屈折レンズとを含む全体の焦点距離、νdは
回折レンズ構造が形成された屈折レンズのアッベ数、λ
Bはブレーズ化波長、λ1は第1の波長、λ2は第2の波
長である。
【0020】条件(1)は、走査レンズ全体のパワーに対
する回折レンズ構造のパワーの比率を規定し、この条件
を満たすことにより、倍率色収差を補正して第1,第2
の波長のいずれにおいても良好な性能を得ることができ
る。条件(1)の下限を下回る場合には、倍率色収差が補
正過剰となり、上限を越える場合には補正不足となる。
【0021】条件(2)は、回折レンズ構造が形成された
屈折レンズのアッベ数を規定する。回折効率は、回折レ
ンズ構造の段差により与えられる光路長差が波長の整数
倍であるときに最大となるため、高い回折効率を維持す
るためには、第1の波長における光路長差と、第2の波
長における光路長差とが大きく違わないことが望まし
い。したがって、回折レンズ構造が形成される屈折レン
ズの材質には、波長の変化に対する屈折率の変化が小さ
い方が望ましく、条件(2)を満たすような分散の小さい
(アッベ数の大きい)材質を使用することが望ましい。
【0022】条件(3)は、回折レンズ構造のブレーズ化
波長を規定する。回折効率は、ブレーズ化波長λBにお
いて最大となり、ブレーズ化波長から離れるに従って低
下するため、第1の波長λ1での回折効率と第2の波長
λ2での回折効率とを合わせた総合的な回折効率を高く
保つためには、ブレーズ化波長を条件(3)を満たす適切
な値に設定する必要がある。条件(3)の下限を下回る場
合には、赤外域の第2の波長λ2での回折効率が低くな
り、上限を越える場合には赤色域の第1の波長λ1での
回折効率が低下する。
【0023】ここで回折面の表現形式について説明す
る。回折面の形状は、fθレンズ20の光軸Ax1から
の距離hにおける光軸Ax1と回折面との交点での接平
面からのサグ量SAG(h)で表すことができ、かつ、そのサ
グ量SAG(h)は以下の式(i)で表される。 SAG(h)=X(h)+S(h) …(i) ここで、X(h)は回折面の巨視的形状(ベースカーブ)で、
以下のように表される。 X(h)=h2/[r[1+√(1−(κ+1)h2/r2)]]+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10…(i i) 上式中、rは光軸上の曲率半径、κは円錐係数、A4,A6,
A8,A10はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係
数である。
【0024】一方、回折面が持つべき光路長付加量Δφ
(h)は、光軸Ax1からの高さをh、n次(偶数次)の光路
差関数係数をPnとして、以下の式(iii)により求められ
る。 Δφ(h)=P22+P44+P66+P88+P1010 …(iii) 式(i)中のS(h)は、この光路長付加量Δφ(h)に基づ
いて以下の式(iv)により求められる値であり、主走査方
向に変化する階段状のサグ量を表す。 S(h)=[|MOD(Δφ(h)+C,−1)|−C]λ/[n−1+Dh2] …(iv) ここで、MOD(X、Y)はXをYで割った剰余を与える関
数、Cは輪帯の境界位置の位相を設定する定数であり、
0から1の任意の値をとる(各実施形態では、C=0.5)。ま
た、Dは、光束が回折面21aに対して斜めに入射する
ために生じる位相付加量の変化を補正する係数である。
【0025】回折レンズ面の各輪帯の番号Nは、光軸上
の領域を0として、以下の式(v)により表される。INT
(X)は、Xの整数部分を与える関数である。 N=INT(|Δφ(h)+C|) …(v)
【0026】次に、上述した第1の実施形態にかかる走
査光学系の具体的な数値構成を説明する。表1は、第1
の実施形態の走査光学系におけるシリンドリカルレンズ
12より走査対象面40側の数値構成を示す。表中の記
号fは走査レンズの主走査方向の焦点距離、ryは各光
学素子の主走査方向の曲率半径、rzは副走査方向の曲
率半径(回転対称面の場合には省略)、dは面間の光軸上
の距離、nλは波長λnmでの屈折率である。この例で
は、第1の波長λ1は680nm、第2の波長λ2は780nmであ
る。
【0027】表中、第1面及び第2面がシリンドリカル
レンズ12、第3面がポリゴンミラー14のミラー面、
第4面及び第5面がfθレンズ20の第1レンズ21、
第6面及び第7面が第2レンズ22、第8面及び第9面
が補正用レンズ30を示す。
【0028】
【表1】 f=280.0mm 走査幅320mm 面番号 ry rz d n780 n680 1 ∞ 50.0 4.00 1.51072 1.51315 2 ∞ − 97.00 3 ∞ − 46.00 4 -92.30 − 7.00 1.48617 1.48849 5 -91.30 − 2.00 6 ∞ − 15.00 1.51072 1.51315 7 -161.90 − 165.20 8 -1366.80 39.92 8.00 1.48617 1.48849 9 -1878.00 − 112.80
【0029】第1面はシリンドリカル面、第2面、第3
面、第6面は平面、第7面、第9面は球面である。ま
た、第5面は回転対称な非球面であり、その形状は上記
の式(ii)で表される。第5面の非球面の円錐係数、非球
面係数は以下の表2に示される。
【0030】
【表2】 面番号 κ A4 A6 A8 A10 5 0.00 2.06×10-6 1.84×10-10 -1.27×10-13 0.000
【0031】第4面は回折面21aである。回折面21
aは、回転対称な非球面をベースカーブとして、所定の
光路差関数で表される回折レンズ構造を形成することに
より構成されている。回折面21aのベースカーブを規
定する非球面は、上記の式(ii)により定義される。この
非球面を定義する円錐係数、非球面係数、回折レンズ構
造を規定する光路差関数の係数は、以下の表3に示され
ている。なお、回折面の回折成分の設計波長780nmでの
焦点距離は4578.8mm、ブレーズ化波長λBは725nmであ
る。
【0032】
【表3】
【0033】上記の構成では、第1の波長680nmにおけ
る回折効率は98.4%、第2の波長780nmにおける回折効率
は98.4%である。第8面は、光軸Ax1から離れた位置で
の副走査方向の曲率半径が主走査方向の断面形状とは無
関係に設定された回転軸を持たない非球面(アナモフィ
ック非球面)であり、主走査方向の断面形状X(y)は以下
の式(vi)、主走査方向の各位置yにおける副走査方向の
曲率半径rz(y)は、光軸上での副走査方向の曲率半径を
rz 0として、以下の式(vii)により求められる。 X(y)=y2/[r[1+√(1−(κ+1)y2/r2)]]+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10…(v i) 1/rz(y)=(1/rz0)+B1y+B2y2+B3y3+B4y4+B5y5+B6y6 …(vii) 第8面を規定する各係数は、以下の表4に示される。
【0034】
【表4】
【0035】第1の実施形態にかかる走査光学系の性能
は、図3のグラフに示される。図3(A)は、fθ誤差(ス
ポット位置の理想位置からのズレ)を示し、図3(B)は、
像面湾曲(焦点位置の近軸像面からの光軸方向のズレ)を
示し、破線が主走査方向、実線が副走査方向の像面湾曲
を示す。また、図3(C)は100nm離れた第1,第2の波
長の間の倍率色収差を示し、第2の波長780nmのレーザ
ー光により走査対象面上に形成されるスポット位置を基
準として、第1の波長680nmのレーザー光により走査対
象面上に形成されるスポットの主走査方向のズレを像高
(主走査方向の走査位置)に応じてプロットしたものであ
る。各図の横軸は収差量(単位:mm)、縦軸は像高Y(単
位:mm)を示している。像高Yは、光軸上を0とし、半導
体レーザー10が設けられている側をマイナス、反対側
をプラスとして符号を付している。
【0036】
【第2の実施形態】図4は、第2の実施形態にかかる走
査光学系の構成を示す主走査面内の平面図である。各光
学素子の配列は第1の実施形態と同一であるため、対応
する素子に同一の符号を付して説明を省略する。第2の
実施形態の走査レンズは、全体として正のパワーを有し
ており、第1の波長660nmのレーザー光と、第2の波長7
80nmのレーザー光の双方に対して良好な性能が得られる
よう倍率色収差が補正された二波長対応走査レンズであ
る。表5は、第2の実施形態の走査光学系におけるシリ
ンドリカルレンズ12より走査対象面40側の構成を示
す。
【0037】
【表5】 f=280.0mm 走査幅320mm 面番号 ry rz d n780 n660 1 ∞ 50.0 4.00 1.51072 1.51374 2 ∞ − 97.00 3 ∞ − 46.00 4 -88.80 − 7.00 1.51921 1.52234 5 -88.10 − 2.00 6 ∞ − 15.00 1.51072 1.51374 7 -159.60 − 165.20 8 -882.40 39.12 8.00 1.48617 1.48908 9 -1882.40 − 109.60
【0038】第1面はシリンドリカル面、第2面、第3
面、第6面は平面、第7面、第9面は球面である。ま
た、第5面は回転対称な非球面であり、その円錐係数、
非球面係数は以下の表6に示される。
【0039】
【表6】 面番号 κ A4 A6 A8 A10 5 0.00 2.06×10-6 1.76×10-10 -1.02×10-13 0.000
【0040】第4面は回折面21aである。回折面21
aは、回転対称な非球面をベースカーブとして、所定の
光路差関数で表される回折レンズ構造を形成することに
より構成されている。回折面21aのベースカーブを規
定する非球面は、上記の式(ii)により定義される。この
非球面を定義する円錐係数、非球面係数、回折レンズ構
造を規定する光路差関数の係数は、以下の表7に示され
ている。なお、回折面の回折成分の設計波長780nmでの
焦点距離は4331.3mm、ブレーズ化波長λBは713nmであ
る。
【0041】
【表7】
【0042】上記の構成では、第1の波長660nmにおけ
る回折効率は97.6%、第2の波長780nmにおける回折効率
は97.6%である。第8面は、アナモフィック非球面であ
り、第8面を規定する各係数は、以下の表8に示され
る。
【0043】
【表8】
【0044】第2の実施形態にかかる走査光学系の性能
は、図5のグラフに示される。図5(A)はfθ誤差、図5
(B)は像面湾曲、図5(C)は120nm離れた第1,第2の波
長の間の倍率色収差を示す。
【0045】
【第3の実施形態】図6は、第3の実施形態にかかる走
査光学系の構成を示す主走査面内の平面図である。各光
学素子の配列は第1の実施形態と同一であるため、対応
する素子に同一の符号を付して説明を省略する。第3の
実施形態の走査レンズは、全体として正のパワーを有し
ており、第1の波長650nmのレーザー光と、第2の波長7
80nmのレーザー光の双方に対して良好な性能が得られる
よう倍率色収差が補正された二波長対応走査レンズであ
る。表9は、第3の実施形態の走査光学系におけるシリ
ンドリカルレンズ12より走査対象面40側の構成を示
す。
【0046】
【表9】 f=280.0mm 走査幅320mm 面番号 ry rz d n780 n650 1 ∞ 50.0 4.00 1.51072 1.51405 2 ∞ − 97.00 3 ∞ − 46.00 4 -83.70 − 7.00 1.48617 1.48940 5 -85.80 − 2.00 6 ∞ − 14.00 1.76591 1.77664 7 -241.90 − 165.20 8 -1378.00 40.00 8.00 1.48617 1.48940 9 -1858.50 − 113.60
【0047】第1面はシリンドリカル面、第2面、第3
面、第6面は平面、第7面、第9面は球面である。ま
た、第5面は回転対称な非球面であり、その円錐係数、
非球面係数は以下の表10に示される。
【0048】
【表10】 面番号 κ A4 A6 A8 A10 5 0.00 2.32×10-6 3.16×10-10 -1.75×10-13 0.000
【0049】第4面は回折面21aである。回折面21
aは、回転対称な非球面をベースカーブとして、所定の
光路差関数で表される回折レンズ構造を形成することに
より構成されている。回折面21aのベースカーブを規
定する非球面は、上記の式(ii)により定義される。この
非球面を定義する円錐係数、非球面係数、回折レンズ構
造を規定する光路差関数の係数は、以下の表11に示さ
れている。なお、回折面の回折成分の設計波長780nmで
の焦点距離は2648.9mm、ブレーズ化波長λBは705nmであ
る。
【0050】
【表11】
【0051】上記の構成では、第1の波長680nmにおけ
る回折効率は97.2%、第2の波長780nmにおける回折効率
は97.0%である。第8面は、アナモフィック非球面であ
り、第8面を規定する各係数は、以下の表12に示され
る。
【0052】
【表12】
【0053】第3の実施形態にかかる走査光学系の性能
は、図7のグラフに示される。図7(A)はfθ誤差、図7
(B)は像面湾曲、図7(C)は130nm離れた第1,第2の波
長の間の倍率色収差を示す。
【0054】以下の表13は、前述の各条件(1),(2),
(3)と実施形態との対応を示す。いずれの実施形態も、
全ての条件を満たしており、第1,第2の波長において
倍率色収差が良好に補正されると共に、回折効率を高く
保つことが可能である。
【0055】
【表13】 第1の実施形態 第2の実施形態 第3の実施形態 条件(1) 9.0<fd/f<17.0 16.35 15.49 9.46 条件(2) νd>50 57.4 52.1 57.4 条件(3) λB 725 713 705 (3)の下限 λ1 680 660 650 (3)の上限(λ12)/2 730 720 715
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、第1の波長、第2の波長のいずれに対しても、同一
設計の走査レンズを利用することができ、少なくとも2
種類の設計波長について走査レンズを共用することがで
き、設計コスト、製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の走査レンズを含む第1の実施形態
にかかる走査光学系の主走査面内の平面図。
【図2】 図1の走査光学系に用いられる回折レンズ構
造の断面図。
【図3】 第1の実施形態にかかる走査光学系の、(A)
はfθ誤差、(B)は像面湾曲、(C)は第1,第2の波長の
間の倍率色収差をそれぞれ示すグラフ。
【図4】 この発明の走査レンズを含む第2の実施形態
にかかる走査光学系の主走査面内の平面図。
【図5】 第2の実施形態にかかる走査光学系の、(A)
はfθ誤差、(B)は像面湾曲、(C)は第1,第2の波長の
間の倍率色収差をそれぞれ示すグラフ。
【図6】 この発明の走査レンズを含む第3の実施形態
にかかる走査光学系の主走査面内の平面図。
【図7】 第3の実施形態にかかる走査光学系の、(A)
はfθ誤差、(B)は像面湾曲、(C)は第1,第2の波長の
間の倍率色収差をそれぞれ示すグラフ。
【符号の説明】
10 半導体レーザー 14 ポリゴンミラー 20 fθレンズ 21 第1レンズ 21a 回折面 22 第2レンズ 30 補正用レンズ 40 走査対象面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 BA86 2H045 CA68 CB22 DA41 2H087 KA19 LA22 LA28 NA14 PA03 PA17 PB03 QA03 QA12 QA17 QA21 QA41 QA45 QA46 RA05 RA06 RA34 RA46 UA01 5C072 AA03 BA17 HA02 HA09 HA13 RA12 XA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向器により偏向された光束を走査対象
    面上に結像させる走査レンズであって、 少なくとも1枚の屈折レンズと、該屈折レンズの少なく
    とも1面に形成された回折レンズ構造とを有し、以下の
    条件(1)を満たすことにより、互いに異なる第1,第2
    の波長について倍率色収差を補正したことを特徴とする
    二波長対応走査レンズ。 (1) 9.0<fd/f<17.0 ただし、fdは前記回折レンズ構造の焦点距離、fは前
    記回折レンズ構造と前記屈折レンズとを含む全体の焦点
    距離である。
  2. 【請求項2】 前記第1の波長は赤色域、前記第2の波
    長は赤外域にそれぞれ含まれ、該2つの波長の波長差が
    100nm程度以上であることを特徴とする請求項1に
    記載の二波長対応走査レンズ。
  3. 【請求項3】 前記回折レンズ構造が形成された屈折レ
    ンズのアッベ数νdが、以下の条件(2)を満たすことを特
    徴とする請求項1または2に記載の二波長対応走査レン
    ズ。 (2) νd>50
  4. 【請求項4】 前記回折レンズ構造のブレーズ化波長λ
    Bが、以下の条件(3)を満たすことを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の二波長対応走査レンズ。 (3) λ1<λB<(λ1+λ2)/2 ただし、λ1は前記第1の波長、λ2は前記第2の波長で
    ある。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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