JP2002320640A - 弾性側パネルを有する吸収体物品 - Google Patents

弾性側パネルを有する吸収体物品

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JP2002320640A JP2002091028A JP2002091028A JP2002320640A JP 2002320640 A JP2002320640 A JP 2002320640A JP 2002091028 A JP2002091028 A JP 2002091028A JP 2002091028 A JP2002091028 A JP 2002091028A JP 2002320640 A JP2002320640 A JP 2002320640A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着用者の周りに動的フィットを提供すると同時
に包含特性を改善する吸収体物品を提供する。 【解決手段】包含組立体22と弾性側パネル30を備
え、包含組立体22は、トップシート24とバックシー
ト26と吸収体コア28を有し、弾性側パネル30は、
歪ゼロ延伸積層部分を有し、歪ゼロ延伸積層部分は、実
質的に張力が加えられない状態で互いに固定された少な
くとも2つの材料層76,77を有し、材料層の一方は
伸長自在な材料77であり、材料層の他方はエラストマ
ー材料76であり、伸長自在な材料を永久的に伸長する
に十分な増加機械的延伸させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おむつ、失禁者用
ブリーフ、おむつホルダ、等のような吸収体物品に係
り、更に詳細には、着用者の周りに動的フィットを提供
すると同時に吸収体物品の包含特性を改善する弾性側パ
ネルを有する吸収体物品に関する。
【0002】
【従来の技術】幼児及び他の失禁者は、尿及び他の身体
の滲出物を受け取ってこれを包含するおむつのような吸
収体物品を着用する。吸収体物品は、排出物を包含する
機能とと排出物を着用者の身体及び着用者の衣料及び寝
巻から離す機能の両方の機能を果たす。基本的設計の異
なる多くの使い捨て吸収体物品が当該技術分野で周知で
ある。
【0003】例えば、1967年1月31日にダンカン
及びベーカーに賦与された「使い捨ておむつ」という標
題の米国再発行特許第Re.26,152,号には、広範に受入れ
られ商業的な成功を収めた使い捨ておむつが記載されて
いる。1975年1月14日にブエルに賦与された「使
い捨ておむつ用収縮自在の側部分」という標題の米国特
許第3,860,003 号には、弾性脚カフを持つ広範に受入れ
られ商業的な成功を収めた使い捨ておむつが記載されて
いる。
【0004】しかしながら、吸収体物品には、使用中に
着用者の身体から垂れ下がったり滑り落ちたりする傾向
がある。この垂れ下がりや滑り落ちは、着用者が息をし
たり動いたり位置を変えたりするときの着用者の相対的
移動によって、吸収体物品に身体の滲出物が排出された
ときに生じる下向きの力によって、及びこのような着用
者の移動が加わったときの吸収体物品自体の材料の変形
によって引き起こされる。
【0005】吸収体物品のこのような垂れ下がりや滑り
落ちは、着用者の周りで、吸収体物品の胴領域及び脚領
域での早期破損漏れや低い装着性をもたらす。吸収体物
品を着用者の胴部の周りに更にぴったりと装着するた
め、商業的に入手できる特定の吸収体物品には弾性胴部
装置が設けられている。
【0006】広範に受入れられ且つ商業的成功を収めた
弾性胴部装置を備えた使い捨ておむつの例が、1985
年5月7日にキビト及びオスターヘージに賦与された米
国特許第4,515,595 号に開示されている。弾性胴部装置
は、代表的には、トップシートとバックシートとの間に
収縮自在に付けられた弾性部材からなる弾性胴バンドを
有する。弾性胴バンドは、着用者の動きに従って延びた
り縮んだりし、吸収体物品を使用中に着用者の胴部の周
りにフィットした状態に維持するように(即ち、動的に
フィットした状態に維持される)設計されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、弾性胴
部装置を有する吸収体物品は、使用中に垂れ下がったり
滑り落ちたりする傾向があるということがわかってい
る。
【0008】更に、弾性胴部装置には、おむつの前側が
巻返ったり、内側に丸まったりして、着用者の胴部の周
りでの装着性を損なう傾向がある。
【0009】本発明は、上記した点をに考慮してなされ
たもので、装着性を改善し、漏れを少なくし、着用中に
着用者の胴部の周りに動的にフィットした状態に維持さ
れる吸収体物品を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、吸収体物品又は吸収体コ
ア全体が使用中に着用者上で滑ることが少ないばかりで
なく、おむつの胴部領域が垂れ下がったり、滑り落ちた
り、巻返ったり、又は内側に丸まったりすることが少な
い吸収体物品を提供することを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、弾性胴バンドのゾー
ン間の相対的な撓み曲げを可能にし、これらのゾーンを
それらの本質的に使用前の形体に弾性的に戻す復元力/
モーメントを提供する、予め配置された弾性胴バンド撓
みヒンジゾーンを設けることによって、このような動的
にフィットした状態に維持する弾性胴バンドを持つ独特
の弾性胴部装置を提供することである。
【0012】本発明の更に他の目的は、動的にフィット
した状態に維持するため、独特の弾性胴部装置の少なく
とも一部に亘って横方向張力を維持し/つくりだす閉鎖
装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性胴バンド
の動的装着性並びに吸収体物品の包含特性を改善する独
特の弾性胴部装置を持つ、使い捨ておむつ、失禁者用ブ
リーフ、おむつホルダ、等のような吸収体物品を提供す
る。
【0014】本発明の吸収体物品は、包含組立体と、第
2ウェスト領域に位置され横方向に弾性的に伸長自在の
弾性側パネルを備え、包含組立体は、液体透過性トップ
シートと、バックシートと、液体透過性トップシートと
液体不透過性バックシートとの間に位置された吸収体コ
アを有し、弾性側パネルは、歪ゼロ延伸積層部分を有
し、歪ゼロ延伸積層部分は、実質的に張力が加えられな
い状態で互いに固定された少なくとも2つの材料層を有
し、材料層の一方は伸長自在な材料であり、材料層の他
方はエラストマー材料であり、伸長自在な材料を永久的
に伸長するに十分な増加機械的延伸させ、前記歪ゼロ延
伸積層部分を少なくとも横方向に弾性的に延伸できるよ
うに構成され、おむつを着用者に最初にその外形と一致
するように装着し、この状態を維持することによって更
に快適で且つぴったりとフィットさせる。
【0015】弾性側パネルは、着用力(張力)を更に大
きくし且つ維持し、主ファスニングシステム及び胴閉鎖
システムの両方によってつくりだされ且つ維持された張
力を高める。特に、弾性側パネルは、弾性胴バンドに予
め張力を加えるのを助け、おむつを更に効果的に付け
る。各弾性側パネルは、多くの形体でつくることができ
るけれども、弾性側パネルは、好ましくは、「歪ゼロ」
の延伸積層体からなる。更に、弾性側パネルは、好まし
くは、使用中に着用者の皮膚に凹みができたり、擦った
り、傷付けたりすることがないように、張力が側パネル
に亘って集中しないようにするため、延長パネルを着用
者の脚と隣接して有する。
【0016】弾性側パネルは、使用中に着用者の皮膚に
凹みができたり、擦ったり、傷付けたりすることがない
ように、張力が側パネルに亘って集中しないようにする
ため、延長パネルを着用者の脚と隣接して有する。
【0017】本発明の吸収体物品は、液体透過性トップ
シートとバックシートと吸収体コアを有する包含組立体
と、弾性部材と弾性部材に接合された耳フラップとを有
し第2ウェスト領域に位置された横方向に弾性的に伸長
自在の弾性側パネルと、機械的閉鎖部材を有し横方向の
張力を作り出すように弾性側パネルに接合された閉鎖装
置とを有して構成され、おむつを着用者に最初にその外
形と一致するように装着し、この状態を維持することに
よって更に快適で且つぴったりとフィットさせる。
【0018】吸収体物品には、弾性胴バンドに亘って横
方向張力を動的につくりだし/維持するための閉鎖装置
が設けられ、閉鎖装置によって動的につくりだされ且つ
維持された横方向張力は、弾性胴バンドの延伸部を賦勢
し、これによって、弾性胴バンドが着用者の動きに従っ
て更に動的に延びたり縮んだりできるようにする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0020】本明細書中で使用している「吸収体物品」
という用語は、身体の滲出物を吸収して包含するための
装置をいう、更に詳細には、身体から排出された種々の
滲出物を吸収して包含するため着用者の身体に当てて又
は着用者の身体の近くに配置される装置をいう。「使い
捨て」という用語は、本明細書では、洗濯又は他の方法
で復元したり吸収体物品として再使用するようになって
いない吸収体物品(即ち、これらの吸収体物品は一回使
用した後で廃棄され、好ましくはリサイクルされ、腐敗
され、又は環境に適合する他の方法で処分されるように
なっている)を説明するのに使用される。「単体の」吸
収体物品とは、別々のホルダ及びライナのような別々に
取り扱う部品を必要としないように互いに合一化されて
調和した実在物を形成する別々の部品で形成された吸収
体物品をいう。本発明の吸収体物品の好ましい実施例
は、図1に示す単体の使い捨て吸収体物品、即ちおむつ
20である。本明細書中で使用されている「おむつ」と
いう用語は、一般に幼児や失禁者が着用する吸収体物
品、即ち着用者の下肢の周りに着用される吸収体物品を
いう。しかしながら、本発明は、失禁者用ブリーフ、失
禁者用下着、おむつホルダ及びライナ、女性用衛生ナプ
キン、等の他の吸収体物品にも適用できるということは
理解されるべきである。
【0021】図1は、本発明のおむつ20の平らに拡げ
た収縮していない状態(即ち、弾性体が弛緩した状態で
設けられている側パネルを除いて弾性による収縮が拡げ
てある)を示す平面図である。図1では、おむつ20の
構造を更に明らかに示すため、おむつ構造の幾つかの部
分が切欠いており、着用者から離れたおむつ20の部
分、即ち外面52が図1を見る人に向いている。
【0022】おむつ20は、図1に示すように、包含組
立体22を有する。包含組立体22は、好ましくは、液
体透過性トップシート24と、このトップシート24に
接合された液体不透過性バックシート26と、トップシ
ート24とバックシート26との間に位置された吸収体
コア28とを有する。おむつ20は、更に、弾性側パネ
ル30と、弾性脚カフ32と、弾性胴部装置34と、一
般に多層の二重張力ファスニングシステムからなる閉鎖
装置36を有する。二重張力ファスニングシステム36
は、好ましくは、主ファスニングシステム38と胴閉鎖
システム40とを有する。主ファスニングシステム38
は、好ましくは、一対の固定部材42とランディング部
材44とを有する。
【0023】図1に好ましくは一対の第1取り付け構成
要素46と第2取り付け構成要素48からなる胴閉鎖シ
ステム40を示す。更におむつ20は、好ましくは、第
1取り付け構成要素46の各々の下に配置された位置決
めパッチ50を有する。
【0024】図1示すおむつ20は、外面52(図1を
見る人の方を向いている)と、外面52とは反対側の内
面54と、第1胴領域56と、第1胴領域56と対向す
る側の第2胴領域58と、おむつ20の外縁部が構成す
る周囲60とを有する。周囲60の長さ方向縁部には参
照番号62が附してあり、端縁部には参照番号64が附
してある。(当業者は、おむつは、通常、一対の胴領域
及びこれらの胴領域間の股領域を持つものとして説明さ
れると考えているが、本願では、用語を簡単にする目的
で、おむつ20を胴領域だけを有し胴領域の各々が代表
的には股領域の部分として示されるおむつの一部を包含
するものとして説明する。)おむつ20の内面54は、
使用中に着用者の身体と隣接して位置されるおむつ20
の部分を構成する(即ち、内面54は、トップシート2
4の少なくとも一部及びトップシート24に接合された
他の構成要素によって形成される)。外面52は、着用
者の身体から離れて位置されたおむつ20の部分を構成
する(即ち、外面52は、バックシート26の少なくと
も一部及びバックシート26に接合された他の構成要素
によって形成される)。第1胴領域56及び第2胴領域
58の夫々は、周囲60の端縁部64からおむつ20の
横方向中心線66まで延びている。これらの胴領域の各
々は、中央領域68及び一対の側パネルからなり、側パ
ネルは、胴領域の外横部分を構成する。第1胴領域56
に位置された側パネルには参照番号70が附してあり、
第2胴領域58に位置された側パネルには参照番号72
が附してある。(以下の議論では、おむつ20は、特に
注記していない限り各胴領域に一対の側パネルを有す
る。側パネルの対又は各側パネルは同じである必要はな
いが、これらの側パネルは、好ましくは、互いに鏡像対
称になっている。)本発明の好ましい実施例では、第2
胴領域58に位置された側パネル72は、横方向に弾性
的に伸長自在で、弾性側パネル30である。ここで、横
方向(x軸方向即ち幅方向)をおむつ20の横方向中心
線66に平行な方向と定義し、長さ方向(y軸方向即ち
長さ方向)を長さ方向中心線67に平行な方向と定義
し、軸線方向(z軸方向即ち厚さ方向)をおむつ20の
厚さを通って延びる方向と定義する。
【0025】図1は、おむつ20の好ましい実施例を示
し、この実施例では、トップシート24及びバックシー
ト26の長さ及び幅が吸収体コア28の長さ及び幅より
も大きい。トップシート24及びバックシート26は、
吸収体コア28の縁部を越えて延び、おむつ20の周囲
60を形成する。周囲60は、長さ方向縁部62及び端
縁部64からなり、おむつ20の外周、即ちおむつ20
の縁部を構成する。
【0026】図2は、第1胴領域56の図1の2−2線
に沿ったおむつ20の断面図であり、弾性胴部装置34
の弾性胴バンド35の構造を示す。弾性胴バンド35
は、図2では収縮した状態または弛緩した状態で示され
ている。弾性胴バンド35は、好ましくは、トップシー
ト24の一部と、好ましくは機械的に延伸させたバック
シート26の一部と、トップシート24とバックシート
26との間に位置されたエラストマー部材76とバック
シート26とエラストマー部材76との間に位置された
弾性部材77からなる二層積層材料とからなる。更に、
弾性胴バンド35には、エラストマー部材76及び弾性
部材77からなる二層積層材料にバックシート26及び
トップシート24を接合する固定領域78が設けられて
いる。トップシート24及びバックシート26がギャザ
ー付けされているため、二層積層材料がその弛緩した状
態にあるとき、プリーツ80を形成する差異の固定領域
が形成される。
【0027】図5、図1の5−5線に沿ったおむつ20
の部分断面図であり、第1胴領域56の好ましい弾性胴
部装置の構造を示す。図5には吸収体コア28が概略に
示してあり、吸収体コア28の胴縁部83を示す。トッ
プシート24及びバックシート26は、吸収体コア28
を包んでおり、吸収体コア28の胴縁部83を越えて長
さ方向外方に延びて胴フラップ89及び端縁部64を形
成する。
【0028】弾性胴部装置34は、少なくとも中央領域
68において吸収体コア28の胴縁部83から長さ方向
外方に延び、端縁部64の少なくとも一部を形成する。
弾性胴部装置34は、相互連結パネルゾーン130、相
互連結パネルゾーン130を吸収体コア28の胴縁部8
3と隣接した包含組立体22に連結する第1撓みヒンジ
ゾーン132、弾性胴バンド35、及び弾性胴バンド3
5を相互連結パネルゾーン130に連結する第2撓みヒ
ンジゾーン134からなる。図5に示すように、弾性胴
バンド35は、賦形パネルゾーン136、ウェストライ
ンパネルゾーン138、及び賦形パネルゾーン136と
ウェストラインパネルゾーン138とを接合する予め配
置した弾性胴バンド撓みヒンジゾーン140からなる。
【0029】図5に示すように、相互連結パネルゾーン
130は、トップシート24及びバックシート26の一
部からなり、弾性胴バンド35は、トップシート24及
びバックシート26の一部及びエラストマー部材76及
び弾性部材77からなる二層積層材料からなる。
【0030】図4は、弾性胴部装置34の種々のゾーン
及び要素を概略に示すおむつ20の第1胴領域56の概
略拡大平面部分図である。胴縁部83及び側縁部82を
有する吸収体コア28が概略に示してある。弾性胴部装
置34のパネルゾーンには全体に斜線が付けてある。パ
ネルゾーンは、相互連結パネルゾーン130と、賦形パ
ネルゾーン136及びウェストラインパネルゾーン13
8からなる弾性胴バンド35とからなる。撓みヒンジゾ
ーンは、曲げ/撓み変形を呈するように幾らかの幅を持
つゾーンからなるけれども、全体が線で示してある。撓
みヒンジゾーンは、第1撓みヒンジゾーン132、第2
撓みヒンジゾーン134、及び胴バンド撓みヒンジゾー
ン140からなる。閉鎖装置は、弾性胴バンド35を通
して横方向張力を維持し/つくりだすように弾性胴バン
ド35と長さ方向に整合した一対の第1取り付け構成要
素46を持つものとして示してある。第1取り付け構成
要素46は、好ましくは、バックシート26に接合され
た別体の材料パッチ、好ましくはフックファスニング材
料からなる。
【0031】おむつ20の包含組立体22は、おむつ2
0の主本体(シャシー)を構成するものとして図1に示
してある。包含組立体22は、少なくとも吸収体コア2
8と、好ましくは、トップシート24及びバックシート
26からなる外カバー層を有する。吸収体物品が別体の
ホルダ及びライナを有するときは、包含組立体22は、
ホルダ及びライナからなる(即ち、包含組立体22はホ
ルダを構成する一つ又はそれ以上の材料層からなり、ラ
イナはトップシート、バックシート、及び吸収体コアの
ような吸収体複合体からなる)。一体吸収体物品につい
ては、包含組立体22がおむつの主構造を構成し、他の
特徴が加えられて複合おむつ構造を形成する。おむつ2
0の包含組立体22は、全体として、トップシート2
4、バックシート26、及び吸収体コア28からなる。
【0032】吸収体コア28は、全体に圧縮性があり、
外形に馴染み、着用者の皮膚に対して刺激がなく、尿及
び他の身体の滲出物のような液体を吸収して保持するこ
とができる任意の吸収体手段であるのがよい。図1に示
すように、吸収体コア28は、衣料面100、身体面1
01、側縁部82及び胴縁部83を有する。
【0033】吸収体コア28は、使い捨ておむつ及び他
の吸収体物品で一般に使用されている種々の液体吸収体
材料、例えば一般にエアーフェルトと呼ばれる微粉砕さ
れた木材パルプ等から種々の大きさ及び形状(例えば、
矩形、砂時計形状、T字形状、非対称形状)に製造でき
る。他の適当な吸収体材料の例には、クレープセルロー
ス紙綿、コフォームを含むメルトブローンポリマー、架
橋セルロース繊維、薄葉紙のラップ及び薄葉紙の積層体
を含む薄葉紙、吸収体フォーム、吸収体スポンジ、超吸
収体ポリマー、吸収体ゲル化剤、又は任意の同様の材料
又はこれらの材料の組み合わせが含まれる。種々の形体
及び構造の吸収体コアを使用できる(例えば、吸収体コ
アは、厚さの変化した領域を有してもよいし、親水勾
配、超吸収体勾配、低平均密度、及び低平均坪量の捕捉
ゾーンを有してもよいし、一つ又はそれ以上の層構造か
らなってもよい)。しかしながら、吸収体コア28の全
吸収力は、設計負荷即ちおむつ20の所定の用途に適し
たものでなければならない。更に、吸収体コア28の大
きさ及び吸収力は幼児から成人までの範囲の着用者に合
わせて変化させるのがよい。
【0034】おむつ20の好ましい実施例は、第1胴領
域56に耳部102を持つが第2胴領域58ではほぼ矩
形状である非対称変形T字形状吸収体コア28を有す
る。この形態により、広幅の弾性側パネル30を第2胴
領域58に設けることができる。広範に受入れられ且つ
商業的成功を収めた本発明の吸収体コア28として使用
するための例示の吸収体構造は、1986年9月9日に
ワイズマン及びゴールドマンに賦与された「高密度吸収
体構造」という標題の米国特許第4,610,678 号に記載さ
れている。1987年6月16日にワイズマン、ホート
ン、及びゲラートに賦与された「二重コア層を持つ吸収
体物品」という標題の米国特許第4,673,402 号、及び1
989年12月19日にアンスタットに賦与された「ダ
スティング層を持つ吸収体コア」という標題の米国特許
第4,888,231 号にも本発明で有用な吸収体構造が記載さ
れている。吸収体コア28は、好ましくは、1989年
3月30日にアルマニー及びバーグに賦与された「低密
度で且つ低坪量の捕捉ゾーンを持つ高密度吸収体物品」
という標題の米国特許第4,834,735 号に記載された、商
業的成功を収めた吸収体物品である。これらの文献につ
いて触れたことにより、これらの文献に開示されている
内容は本明細書中に組み入れたものとする。
【0035】バックシート26は、吸収体コア28の衣
料面100と隣接して位置され、好ましくは、当該技術
分野で周知の取り付け手段(図示せず)で吸収体コア2
8の衣料面100に接合される。例えば、バックシート
26は、均等で連続的な接着剤層、パターンをなした接
着剤層、又は接着剤の別々の線、螺旋、又は点からなる
列で吸収体コア28に固定されているのがよい。満足の
いくものであることがわかっている接着剤は、オハイオ
州コロンバスのセンチュリー接着剤社、及びミネソタ州
セントポールのH.Bフューラー社が製造し、HL−1
258として販売している接着剤である。取り付け手段
は、好ましくは、1986年3月4日にミネトラ及びタ
ッカーに賦与された「使い捨て排泄物包含衣料」という
標題の米国特許第4,573,986 号に開示された接着剤のフ
ィラメントの開放パターンをなしたネットワークからな
る。同特許について触れたことにより、その特許に開示
されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。
【0036】フィラメントでできた開放パターンをなし
たネットワークからなる例示の取り付け手段は、197
5年10月7日にスプレークに賦与された米国特許第3,
911,173 号、1978年11月22日にゼッカー等に賦
与された米国特許第4,785,996 号、及び1989年6月
27日にウェレニッツに賦与された米国特許第4,842,66
6 号に示された装置及び方法が例示するような螺旋パタ
ーンをなすように渦巻き状になった接着剤のフィラメン
トからなる幾つかの線からなる。これらの特許について
触れたことにより、これらの特許に開示されている内容
は本明細書中に組み入れたものとする。変形例では、取
り付け手段は、熱接着、圧接着、超音波接着、動的機械
的接着、又は当該技術分野で周知のように任意の他の適
当な取り付け手段又はこれらの取り付け手段の組み合わ
せからなるのがよい。
【0037】バックシート26は、液体(例えば尿)に
対して不透過性であり、好ましくは薄いプラスチックフ
ィルムからできているのがよい。しかしながら、他の液
体不透過性の可撓性材料を使用してもよい。本明細書中
で使用されている「可撓性」という用語は、柔軟であり
且つ人体の全体形状即ち輪郭と容易に一致する材料をい
う。バックシート26は、吸収体コア28が吸収し、吸
収体コア28内に包含した滲出物が、おむつ20と接触
したベッドのシーツや下着等の物品を濡らすことのない
ようにする。かくして、バックシート26は、織物材料
又は不織材料、ポリエチレン又はポリプロピレンででき
た熱可塑性プラスチックフィルムのようなポリマーフィ
ルム、又はフィルムでコーティングした不織材料のよう
な複合材料からなるのがよい。好ましくは、バックシー
トは、約0.012mm(0.5ミル)乃至約0.051
mm(2.0ミル)の厚さを持つ熱可塑性プラスチックフ
ィルムである。
【0038】本発明の好ましい実施例では、弾性側パネ
ル30を形成する「歪ゼロ」の延伸積層体を提供するた
め、及び弾性胴部装置と一致するバックシートの部分に
予め歪を加えるため、バックシート26の少なくとも一
部に機械的延伸が加えてある。かくして、バックシート
26は、好ましくは延伸自在であり、最も好ましくは引
き延ばし可能であるがエラストマー製である必要はな
い。そのため、バックシート26は、機械的な延伸が加
わったとき、少なくとも或る程度永久的に延伸し、全く
変形されていない元の形態に戻ることはない。好ましい
実施例では、望ましからぬ破れや裂けを生じずにバック
シートに機械的延伸を加えることができる。バックシー
ト26の破れに対する最大延びは、ASTMのD−63
8による方法を使用してクロス機械方向に計測して少な
くとも約400%乃至約700%であるのが好ましい。
かくして、バックシートとして使用するのに好ましいポ
リマーフィルムは、線状低密度ポリエチレンを高い濃度
で含む。バックシートに特に好ましい材料には、約45
%乃至90%の線状低密度ポリエチレンと約10%乃至
55%のポリプロピレンからなる混合物が含まれる。本
発明のバックシートとして使用するための例示のフィル
ムは、インディアナ州テルホイテのトレッデガ産業がイ
ンフレートフィルム用RR8220混合物及び流延フィ
ルム用RR5475混合物の表示で製造している。バッ
クシート26は、好ましくは、布地と似た外観を提供す
るため、エンボス加工が施され(代表的には、約0.1
27mm(5.5ミル)まで)、及び/又は艶消し仕上げ
が施されている。更に、バックシート26は、吸収体コ
ア28から蒸気を散逸させることができ(即ち呼吸で
き)るけれども滲出物を通さない。
【0039】バックシート26の大きさは、吸収体コア
28の大きさ及びおむつの選択された正確な設計によっ
て決まる。好ましい実施例では、バックシート26は、
おむつの全周60の周りで吸収体コア28を越えて少な
くとも約1.3cm乃至約2.5cm(約0.5インチ乃至
約1.0インチ)の最小距離延びる変形砂時計形状を有
する。好ましくは、バックシート26は第2胴領域58
で吸収体コア28よりも更に広幅になっており、そのた
め、第2胴領域58の側パネル72は第1胴領域56の
側パネル70よりも横方向で全体に幅広になっている。
【0040】トップシート24は、吸収体コア28の身
体面101に隣接して位置され、好ましくは、当該技術
分野で周知の取り付け手段(図示せず)で吸収体コア2
8の身体面101及びバックシート26に接合されてい
る。適当な取り付け手段は、吸収体コア28へのバック
シート26の接合に関して上文中に説明してある。本明
細書中で使用されている「接合された」という用語は、
一つの要素が、この要素を他の要素に直接付けることに
よって他の要素に直接固定された形態、及び一つの要素
を中間部材に付け、この中間部材を他の要素に付けるこ
とによって他の要素に間接的に固定された形態を包含す
る。本発明の好ましい実施例では、トップシート24及
びバックシート26は、おむつの周囲60で互いに直接
的に接合されるか、これらを吸収体コア28に取り付け
手段(図示せず)で直接接合することによって互いに間
接的に接合される。
【0041】トップシート24は、柔軟で、軟質な触感
があり、着用者の皮膚に対して刺激がない。更に、トッ
プシート24は液体透過性であり、液体(例えば尿)
は、トップシートの厚さを容易に通過できる。適当なト
ップシートは、多孔質フォーム、網状フォーム、有孔プ
ラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材繊維
又は綿繊維)、合成繊維(例えばポリエステル繊維又は
ポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の混
紡のような広範な材料から製造できる。好ましくは、ト
ップシート24は、着用者の皮膚を吸収体コア28内に
包含された液体から遮断するために疎水性材料でできて
いる。
【0042】本発明の好ましい実施例では、弾性側パネ
ル30を形成する「歪ゼロ」の延伸積層体を提供するた
め、トップシート24の少なくとも一部に機械的延伸を
加える。かくして、トップシート24は、好ましくは、
延伸自在であり、最も好ましくは引き延ばし自在である
が、エラストマー製である必要はない。そのため、トッ
プシート24は、機械的な延伸を加えたとき、少なくと
も或る程度永久的に延伸し、その元の形態に完全に戻る
ことはない。好ましい実施例では、トップシートの望ま
しからぬ破れや裂けを引き起こさずにトップシート24
に機械的延伸を加えることができる。かくして、トップ
シート24はクロス機械方向の降伏強さが小さいのが好
ましい。
【0043】トップシート24は種々の製造技術を用い
て製造できる。例えば、トップシート24は、繊維でで
きた不織ウェブであるのがよい。トップシートが不織ウ
ェブでできている場合には、ウェブは、スパンボンデッ
ド材料、カーデッド材料、湿式堆積材料、メルトブロー
ン材料、ハイドロエンタングルド材料、これらの材料の
組み合わせ等でできているのがよい。好ましいトップシ
ートは、カーディング処理が施され、織物の技術分野の
当業者に周知の手段で熱結合された材料である。好まし
いトップシートは、約2.2デニールのステープル長ポ
リプロピレン繊維でできている。本明細書中で使用され
ている「ステープル長繊維」という用語は、少なくとも
約15.9mm(0.625インチ)の長さを持つ繊維を
いう。好ましい、トップシートは、約18g/m2 乃至約
25g/m2 の坪量を有する。適当なトップシートは、マ
サチューセッツ州ウォルポールのインターナショナルペ
ーパー社の一部署であるベラテック社がP−8という表
示で製造しているものである。
【0044】おむつ20は、好ましくは、液体及び他の
身体の滲出物の包含性を改善するための弾性脚カフ32
を有する。弾性脚カフ32は、身体の滲出物の脚部領域
での漏れを減少させるための幾つかの種類の異なる実施
例からなるのがよい。(脚カフを、脚バンド、側フラッ
プ、障壁カフ、又は弾性カフと呼んでもよい)。
【0045】1975年1月14日にブエルに賦与され
た「使い捨ておむつ用の収縮性のある側部分」という標
題の米国特許第3,860,003 号には、側フラップ及び弾性
脚カフ(ガスケットカフ)を構成する一つ又はそれ以上
の弾性部材を持つ収縮性のある脚開口部を提供する使い
捨ておむつが記載されている。1990年3月20日に
アジズ及びブレーニーに賦与された「弾性フラップを持
つ使い捨て吸収体物品」という標題の米国特許第4,909,
803 号には、脚領域の包含性を改善するため「起立」弾
性フラップ(障壁カフ)を持つ使い捨ておむつが記載さ
れている。1987年9月22日にローソンに賦与され
た「二重カフを持つ吸収体物品」という標題の米国特許
第4,695,278 号には、ガスケットカフ及び障壁カフを含
む二重カフを持つ使い捨ておむつが記載されている。1
987年11月3日にブエルに賦与された「使い捨て胴
部包含衣料」という標題の米国特許第4,704,115 号に
は、吸収されていない状態の液体を収容するような形状
の側−縁部−漏れ−保護ガターを持つ使い捨ておむつ又
は失禁者用衣料が記載されている。これらの特許につい
て触れたことにより、これらの特許に開示されている内
容は本明細書中に組み入れたものとする。
【0046】各弾性脚カフ32は、上述の脚バンド、側
フラップ、障壁カフ、又は弾性カフのうちの任意のもの
と似ているように形成するのがよいけれども、各弾性脚
カフ32は、少なくとも、上文中で引用した米国特許第
4,909,803 号に記載されているような障壁フラップ85
及び離間弾性部材86からなる内障壁カフ84を有する
のが好ましい。好ましい実施例では、弾性脚カフ32
は、上文中で引用した米国特許第4,695,278 号に記載さ
れているように障壁カフ84の外側に位置された一つ又
はそれ以上の弾性ストランド105を備えた弾性ガスケ
ットカフ104を追加に有する。
【0047】更に、おむつ20は、装着性及び包含性を
改善する弾性胴部装置34を有する。弾性胴部装置34
は、少なくとも、中央領域68の吸収体コア28の少な
くとも一方の胴縁部83から長さ方向外方に延び、全体
としておむつ20の端縁部64の少なくとも一部を形成
する。かくして、弾性胴部装置34は、少なくとも吸収
体コア28の胴縁部83からおむつ20の端縁部64ま
で延びるおむつの部分からなり、着用者の胴部と隣接し
て配置される。
【0048】使い捨ておむつ20は、一般に、一つが第
1胴部領域に位置され、一つが第2胴部領域に位置され
た二つの弾性胴部装置を持つように作られている。本発
明の使い捨ておむつは、着用者を包囲する単一の弾性胴
部装置を持つように作ってもよいが、弾性胴部装置に関
する議論は、少なくとも一方、好ましくは両方が本発明
に従って作られた一対の弾性胴部装置を持つおむつに絞
ってなされる。
【0049】更に、弾性胴部装置又はその任意の構成要
素は、おむつ20の包含組立体22に付けられた別体の
要素からなってもよいが、弾性胴部装置34がバックシ
ート26又はトップシート24、好ましくはバックシー
ト26及びトップシート24の両方のようなおむつの他
の要素の延長部としてつくられた好ましい実施例に関し
て弾性胴部装置34を説明する。
【0050】弾性胴部装置34は、図5に示すように、
弾性胴バンド、及び弾性胴バンドを包含組立体に接合す
る撓みヒンジゾーンからできているということだけが必
要とされているが、弾性胴部装置34は、好ましくは、
幾つかの追加のゾーンを有する。詳細には、弾性胴部装
置34は、相互連結パネルゾーン130、相互連結パネ
ルゾーン130を吸収体コア28の胴縁部83と隣接し
た包含組立体22に接合する第1撓みヒンジゾーン13
2、弾性胴バンド35、及び弾性胴バンド35を相互連
結パネルゾーン130に接合する第2撓みヒンジゾーン
134を有する。相互連結パネルゾーン130は、好ま
しくは、弾性胴バンド35と包含組立体22との間に可
撓性リンクを構成する。弾性胴バンド35は、所定の領
域を覆った状態に維持し、着用者の胴部と接触し、装着
性が改善されるように着用者の胴部に動的にフィットす
るように及び着用者の胴部の形状と一致するように少な
くとも横方向に弾性的に伸長自在の部材を構成する。
【0051】図5に示すように、弾性胴バンド35は、
賦形パネルゾーン136、ウェストラインパネルゾーン
138、及び賦形パネルゾーン136とウェストライン
パネルゾーン138とを接合する予め配置した弾性の胴
バンド撓みヒンジゾーン140からなる。本明細書中で
使用されているように、「ゾーン」という用語は、弾性
胴部装置34の領域又は要素を示すのに使用される。弾
性胴部装置34のゾーンは、種類の異なる領域又は要素
であるけれども、代表的には、弾性胴部装置のゾーン
は、隣接したゾーンと幾分重なっている。(図示の目的
のため、これらのゾーンは図5において括弧で境界が描
いてある)。
【0052】相互連結パネルゾーン130は、弾性胴バ
ンドが機能的接触位置で移動でき且つ着用者の胴部と外
形が一致するように、弾性胴バンドが回転したり並進し
たりできるようにするリンクを弾性胴バンド35と包含
組立体22との間に構成する。相互連結パネルゾーン1
30は、好ましくは可撓性であり、そのため、相互連結
パネルゾーンは、弾性胴バンド35を着用者の胴部と接
触した状態に維持することができるように、及び吸収体
コア28自体を着用中に位置できるように、その長さ及
び幅に亘って自由に変形する。相互連結パネルゾーン1
30は、大きな縁部圧縮剛性を持つけれども、好ましい
実施例では、相互連結パネルゾーンは可撓性であり、相
互連結パネルゾーンの縁部圧縮剛性は、好ましくは、賦
形パネルゾーン136及びウェストラインパネルゾーン
138よりもかなり小さい。
【0053】相互連結パネルゾーン130は、約50gr
amsf以下、更に好ましくは約25gramsf以下の縁部圧縮
剛性を有するのが好ましい。代表的には、相互連結パネ
ルゾーン(互いに接合されたトップシート24の一部及
びバックシート26の一部からなる)の縁部圧縮剛性
は、約10gramsf以下である。更に、相互連結パネルゾ
ーン130は、長さ方向、横方向、又は任意の他の方向
で弾性的に伸長自在であってもよいが、相互連結パネル
ゾーンは、好ましくは、弾性胴バンド35と包含組立体
22との間に固定寸法の長さを提供するため、長さ方向
に伸長不能である。相互連結パネルゾーン130の長さ
は、Mサイズのおむつについて、好ましくは、少なくと
も約4.75mm(約3/16インチ)であり、更に好ま
しくは約6.25mm(約1/4イ)乃至約12.5mm
(約1/2インチ)である。
【0054】相互連結パネルゾーン130は、包含組立
体22及び/又は弾性胴バンド35に撓むことができる
ように接合された別体の材料からつくられていてもよい
し、おむつ20の他の要素の延長部としてつくられてい
てもよい。好ましい実施例では、図5に示すように、相
互連結パネルゾーン130は、吸収体コア28の胴縁部
83を越えて延びるトップシート24とバックシート2
6の両方の一部からなる。バックシート26及びトップ
シート24は、好ましくは、取り付け手段(図示せず)
で相互連結パネルゾーン130で互いに接合されてお
り、そのため、これらのシートは、互いに別々の挙動を
示すのでなく、一つのユニットとして作用する。トップ
シート24とバックシート26とを互いに固定するため
の取り付け手段は、好ましくは、螺旋状のパターン又は
ループ状のパターンをなして付着した接着剤からなる開
放パターンのネットワークでできているが、上文中で説
明した他の取り付け手段を使用してもよい。
【0055】相互連結パネルゾーン130は、弾性胴バ
ンド35が軸線方向(Z軸方向)に並進したり回転した
りできるように、包含組立体22及び賦形パネルゾーン
136に撓みヒンジゾーン(第1撓みヒンジゾーン13
2及び第2撓みヒンジゾーン134の夫々)で撓むこと
ができるように接合されている。本明細書中で使用され
ている「撓むことができるように接合された」という用
語は、パネルゾーン間で互いに自由に曲がることができ
るようになったパネルゾーン間の接合部又はパネルゾー
ンと包含組立体との間の接合部を意味する。以下に論じ
るように、この撓みは、この撓みを生ぜしめる力を除去
したときにパネルゾーンがその前の形態に戻るようなも
のである必要はない(即ちパネルゾーンは弾性である必
要はない)。
【0056】撓みヒンジゾーンは、種々の方法でつくる
ことができる。撓みヒンジゾーンは、パネルゾーン間の
構造的に不連続のゾーンからなる。パネルゾーン間の撓
み曲げを許容するため、パネルゾーンの断面形態を変化
させるのがよい。例えば、パネルゾーンを形成する材料
は、刻み線が設けられ、圧縮され、エンボス加工が施さ
れ、筋溝が設けられ、折畳まれ、結合され、薄くされ、
切断され、切欠きが設けられ、スリットが設けられ、或
いは、撓み曲げの軸線を形成するため省略される。代表
的には、これらの方法は応力/張力を特定の線又は軸線
に集中させ、これによって撓み曲げを生ぜしめる。延び
の少ない線又は拘束線をゾーン間に形成してヒンジゾー
ンを形成してもよい。変形例として、撓みヒンジゾーン
は、パネルゾーン間の不連続材料ゾーンからなってもよ
い。例えば、パネルゾーンを形成する材料は、パネルゾ
ーン間の撓み曲げを許容する撓み抵抗の異なる領域即ち
ゾーンを提供する(ゾーン間の曲げ剛性が異なる)た
め、互いに異なる曲げ係数即ち弾性係数を持つのがよ
い。
【0057】図5に示すように、弾性胴バンド35(賦
形パネルゾーン136)を相互連結パネルゾーン130
に接合する第2撓みヒンジゾーン134は、相互連結パ
ネルゾーン130からエラストマー部材76及び弾性部
材77がなくされているため構造的に不連続のゾーンに
形成されている。かくして、第2撓みヒンジゾーン13
4は、エラストマー部材76及び弾性部材77の底縁部
と隣接して形成される。相互連結パネルゾーン130を
包含組立体22に接合する第1撓みヒンジゾーン132
は、相互連結パネルゾーン130に吸収体コア28がな
いために構造的に不連続になったゾーンに形成される。
【0058】弾性胴バンド35は、弾性的に延びたり縮
んだりして着用者の胴部に動的にフィットするおむつ2
0の部分又はゾーンである。弾性胴バンド35は、相互
連結パネルゾーン130に撓むことができるように接合
された別体の要素であってもよいが、弾性胴バンド35
は、好ましくは、トップシート24とバックシート26
の延長部として形成され、最も好ましくは、トップシー
ト24及びバックシート26である。弾性胴バンド35
は、好ましくは、弾性胴部装置34の第2撓みヒンジゾ
ーン134からおむつ20の端縁部64まで延びる部分
である。弾性胴バンド35は、おむつ20の端縁部64
まで延びるのが好ましいけれども必ずしもおむつ20の
端縁部64まで延びていなくてもよい。
【0059】図5に示す好ましい実施例では、弾性胴バ
ンド35は、賦形パネルゾーン136、ウェストライン
パネルゾーン138、及び賦形パネルゾーン136とウ
ェストラインパネルゾーン138とを接合する、予め配
置した弾性胴バンド撓みヒンジゾーン140からなる。
【0060】賦形パネルゾーン136は、胴バンド撓み
ヒンジゾーン140と第2撓みヒンジゾーン134との
間に位置された弾性胴バンド35の部分である。かくし
て、賦形パネルゾーン136は、代表的には、弾性胴バ
ンド35の「下セグメント」を構成する。賦形パネルゾ
ーン136は、使用中に弾性胴バンドが動的に延びたり
縮んだりできるように少なくとも横方向に弾性的に伸長
自在である。更に、賦形パネルゾーン136は、以下に
説明するように、好ましくは、比較的大きな縁部圧縮剛
性を有し、そのため、賦形パネルゾーン136は、使用
中に捩れたり変形したり縮んだりすることなくその形状
を維持し、弾性胴バンドの使用中の圧縮及び座屈に抗す
る。
【0061】ウェストラインパネルゾーン138は、胴
バンド撓みヒンジゾーン140からおむつの端縁部に向
かって位置決めされた弾性胴バンド35の部分である。
かくして、ウェストラインパネルゾーン138は、弾性
胴バンド35の「上セグメント」を構成する。ウェスト
ラインパネルゾーン138は、好ましくは、おむつ20
の端縁部の少なくとも一部を形成する。ウェストライン
パネルゾーン138は、着用者の胴部にぴったりとフィ
ットし、着用者の胴部に従って動的に移動し、延び縮み
するように設計されている。ウェストラインパネルゾー
ン138は、少なくとも横方向に弾性的に伸長自在であ
る。
【0062】賦形パネルゾーン136及びウェストライ
ンパネルゾーン138の縁部圧縮剛性は、各ゾーンにお
ける圧縮変形及び曲げに対する弾性胴バンド35の全体
としての抵抗を決定する。本発明の好ましい実施例で
は、賦形パネルゾーン136は、加えられた圧縮力及び
曲げ力に耐えることができ且つ着用者に装着したときに
弾性胴バンドの形状を維持できるように、予め決定され
た大きな縁部圧縮剛性を有する。更に、賦形パネルゾー
ン136の縁部圧縮剛性は、好ましくは、ウェストライ
ンパネルゾーン138よりも大きいか或いは等しい。本
発明の好ましい実施例では、賦形パネルゾーン136と
ウェストラインパネルゾーン138が同じ材料でつくら
れているため、賦形パネルゾーン136の縁部圧縮剛性
はウェストラインパネルゾーン138の縁部圧縮剛性と
ほぼ等しい。賦形パネルゾーン136は、好ましくは約
100gramsf以上、更に好ましくは約115gramsf以
上、最も好ましくは約130gramsf以上の縁部圧縮剛性
を有する。代表的には、本発明の好ましい実施例では、
賦形パネルゾーン136の縁部圧縮剛性は、約130gr
amsf乃至約170gramsfである。弾性胴部装置34のパ
ネルゾーンの縁部圧縮剛性は、以下に説明する方法を使
用して決定できる。
【0063】ウェストラインパネルゾーン138は、胴
バンド撓みヒンジゾーン140で賦形パネルゾーン13
6に弾性的に/撓むことができるように接合されてい
る。本明細書中で使用されているように、「弾性的に/
撓むことができるように接合された」という用語は、力
が加えられたときにパネルゾーン間の相対的な撓み曲げ
を許容するパネルゾーン間の接合部又はパネルゾーンと
包含組立体との間の接合部を意味し、こうした接合部
は、力を取り除くとパネルゾーンを本質的にそれらの前
の形体に弾性的に戻す復元力/モーメントを提供する。
この復元力/モーメントは、賦形パネルゾーン136及
びウェストラインパネルゾーン138がそれらの使用前
(張力を加える前)の形体をとるようにするため、及び
弾性胴バンドが全着用時間に亘って着用者に対して僅か
な滑りを伴った状態で着用者の胴部の動きに動的に追従
するようにするため、弾性胴バンドの機能にとって重要
であり、弾性胴バンドが使用中にその所定の機能を失う
ような方法で、正常に機能しなくなるようにくしゃくし
ゃにすることがない。
【0064】胴バンド撓みヒンジゾーン140は、使用
中に着用者の胴部が発生した力が加わったとき、賦形パ
ネルゾーン136とウェストラインパネルゾーン138
との間が撓むように曲がることができ、復元力/モーメ
ントを加えることによってこれらの力が取り除かれたと
きに賦形パネルゾーン136及びウェストラインパネル
ゾーン138を本質的に使用前(張力を加える前)の形
体に戻すことができるように弾性である。図ぬ乃至図5
に示す好ましい実施例では、胴バンド撓みヒンジゾーン
140は、弾性胴バンド35に弾性部材77を設けるこ
とによって弾性につくられている。胴バンド撓みヒンジ
ゾーンに必要な弾性を与えるため、及び巻返ったり内側
に丸まったりするのを少なくするようにおむつの着用中
に遭遇する通常の力に打ち勝つため、胴バンド撓みヒン
ジゾーン140の曲げ撓み復元力(bending flexure res
toring force) は、約20gramsf以上、更に好ましくは
約25gramsf以上、最も好ましくは約30gramsf以上で
ある。本発明の好ましい実施例では、胴バンド撓みヒン
ジゾーンは、約30gramsf乃至約50gramsfの曲げ撓み
復元力を有する。撓みヒンジゾーン、詳細には胴バンド
撓みヒンジゾーンの曲げ撓み復元力を計測するための手
段を以下に説明する。
【0065】胴バンド撓みヒンジゾーン140は、予め
配置されており、そのため、ウェストラインパネルゾー
ン138及び賦形パネルゾーン136は、弾性胴バンド
35に加えられた所与の力の各々について、弾性胴バン
ド35の所定のゾーン又は軸線で撓むように曲がる。こ
のように、胴バンド撓みヒンジゾーン140が予め配置
されているため、弾性胴バンドは、弾性胴バンドを形成
する材料に皺を付けたり弾性胴バンドの撓み剛性を損な
うことなく撓むようにそれることができ、着用者の胴部
に追従できる。かくして、予め配置された胴バンド撓み
ヒンジゾーンは、弾性胴バンドが使用中に任意のゾーン
又は軸線で曲がったり折れたりし難くする。予め配置さ
れた胴バンド撓みヒンジゾーンは、撓み曲げそらしが所
定のヒンジゾーンで起こるようにするため、おむつの製
造者によって決定される。胴バンド撓みヒンジゾーン1
40自体の形成は、代表的には、撓み曲げの軸線又はゾ
ーンを弾性胴バンド35内に予め配置する。上文中で論
じたように、撓みヒンジゾーンは、構造的に不連続のゾ
ーン又は材料不連続のゾーンでできているのがよい。こ
れらの不連続のゾーンは、撓み曲げの軸線を構成する。
一例として、胴バンド撓みヒンジゾーン140は、エン
ボス加工、皺付け、弾性胴バンドを所定の線に沿って折
畳むことによってつくりだされた軸線又は線からなるの
がよい。例えば、弾性胴バンドは、撓みヒンジゾーンを
弾性胴バンドに予め形成するため、物品用パッケージの
中身の製造者が予め折畳んだものであってもよい。胴バ
ンド撓みヒンジゾーンを予め配置するため、構造的不連
続をその間に形成する糊、糸、又は他の材料でできた間
隔を隔てられたバンド又は線を提供することによって、
伸長性の少ない線(即ち伸長自在の線の逆及び伸長不能
の包囲領域)を形成し、胴バンド撓みヒンジゾーンを形
成するのがよい。積層化、結合パターン、又は技術にお
ける変化もまた胴バンド撓みヒンジゾーンを形成する。
胴バンド撓みヒンジゾーンを形成するのに明細書中上文
で論じた撓みヒンジゾーンを形成するための任意の他の
方法を使用してもよい。
【0066】図1及び図4に示す好ましい実施例では、
胴バンド撓みヒンジゾーン140は、賦形パネルゾーン
136とウェストラインパネルゾーン138との間の構
造的不連続によって形成される。図4に示すように、弾
性胴バンド35を形成する材料は、固定部78の横方向
領域で互いに固定されている。固定部78は、好ましく
は、ばらばらの間隔を隔てられた固定ゾーン79、最も
好ましくは、動的機械的結合部からなる固定ゾーンから
なるパターンでできている。胴バンドの結合パターン及
びプリーツの形成の総合効果により、弾性胴バンド35
は、幾つかの結合部があるパターンの領域に沿って更に
容易に撓むように曲がる傾向を持つ。かくして、動的機
械的結合についてのパターンは、図4に示すように、弾
性胴バンドに沿って長さ方向に移動させた横線が胴バン
ド撓みヒンジゾーンの所望の位置を除いて結合部と当た
るように長さ方向に食い違っているが重なった列として
設計される。かくして、胴バンド撓みヒンジゾーン14
0は、好ましくは、固定ゾーン79の間隔のパターンの
不連続部(で形成される)からなる。
【0067】弾性胴バンド35は、弾性側パネルの形成
に関して本明細書中に説明した形体を含む多数の種々の
形体でつくることができる。好ましい実施例では、図2
に示すように、弾性胴バンド35は、好ましくは、互い
に積層された四つの材料からつくられる。弾性胴バンド
35は、好ましくは、トップシート24の一部、バック
シート26の一部(バックシートのこの部分は、好まし
くは、歪が機械的に予め加えてあるエラストマー部材7
6、及び弾性部材77からなる。好ましくは、エラスト
マー部材76及び弾性部材77は、トップシート24及
びバックシート26と組み合わせられる前に、好ましく
は動的機械的結合によって互いに接合されて弾性積層体
を形成する。この二層積層体は、好ましくは、弾性部材
77がバックシート26に向くように配置され且つエラ
ストマー部材76がトップシート24に向くように配置
された状態でトップシート24とバックシート26との
間に位置される。かくして、エラストマー部材76は、
好ましくは、トップシート24と歪が予め加えてあるバ
ックシート26との間に位置され、弾性部材77は、好
ましくは、歪が予め加えてあるバックシート26とエラ
ストマー部材76との間に位置される。
【0068】エラストマー部材76は、エラストマー部
材76により弾性胴バンド35が横方向に弾性的に伸長
自在であるように、及びその実質的に拘束されていない
形体に収縮して戻ることができるように、好ましくはト
ップシート24とバックシート26との間で弾性胴バン
ド35と作動的に関連している。エラストマー部材76
は、弾性胴バンド35で種々の方法で作動的に関連でき
る。一例として、エラストマー部材が弾性胴バンド35
にギャザー付けする又は弾性胴バンドを収縮させるよう
に弾性的に収縮可能な状態でエラストマー部材を作動的
に関連させることができる。(エラストマー材料を吸収
体物品に弾性的に収縮可能な状態で固定する方法の詳細
な説明は、1975年1月14日にブエルに賦与された
米国特許第3,860,003 号、及び1978年3月28日に
ブエルに賦与された米国特許第4,081,301 号に見出すこ
とができる。これらの特許について触れたことにより、
これらの特許に開示されている内容は本明細書中に組み
入れたものとする。)例えば、エラストマー部材76
は、エラストマー部材76を横方向に伸長し、エラスト
マー部材76をトップシート24及びバックシート26
のいずれか又は両方に付け、エラストマー部材76がそ
の弛緩した即ち収縮した配向をとることができるように
することによって、弾性胴バンド35に収縮自在に付け
ることができる。
【0069】変形例では、エラストマー部材76に張力
が実質的に加わっていない状態でエラストマー部材76
をトップシート24、バックシート26、又はこれらの
シートの両方に固定し、次いで、エラストマー部材76
を含む積層体の少なくとも一部に積層体のトップシート
24構成要素及びバックシート26構成要素を永久的に
延伸させるのに十分な機械的伸長を加え、その後複合体
即ちエラストマー積層体を張力が実質的に加わっていな
い状態に戻すことによって、弾性胴バンド35で弾性的
に関連させことができる。かくして、弾性胴バンド35
は、「歪ゼロ」の延伸積層体に形成される。(以下に説
明するように、変形例では、エラストマー積層体に張力
を加えた状態で関連させ、機械的伸長を加えることによ
って機械的に伸長した予め張力が加えられた延伸積層体
を形成する。) 図2に示す特に好ましい実施例では、エラストマー部材
76を収縮させてない状態で作動的に関連させ、次いで
収縮するように処理してもよい。この実施例では、エラ
ストマー部材76を不定方向に収縮する材料で形成し、
加熱のような特定の処理を加えることによって弾性にす
るのがよい。このような材料の例は、1974年6月2
5日にマッセンゲール等に賦与された米国特許第3,819,
401 号、及び1975年10月14日にコッホ等に賦与
された米国特許第3,912,565 号に開示されている。熱収
縮性エラストマー部材を使用するための方法の更に詳細
な説明は、1985年5月7日にキビト及びオスターヘ
ージに賦与された米国特許第4,515,595 号に記載されて
いる。同特許について触れたことにより、その特許に開
示されている内容は本明細書中に組み入れたものとす
る。代表的には、トップシート24、バックシート2
6、エラストマー部材76、及び任意の他の構成要素
は、収縮していない状態で互いに固定される。次いで、
積層体を(加熱した空気等で)加熱し、エラストマー部
材76をその弛緩した即ち収縮した配向に戻す。
【0070】本発明で有用なエラストマー部材は、多く
の種々の大きさ、形状、形体、及び材料をとる。例え
ば、弾性胴バンドは、トップシートとバックシートとの
間で作動的に関連した一つ又は複数のエラストマー部材
から形成されているのがよく、エラストマー部材は幅及
び長さが変化するのがよく、或いは、エラストマー部材
は弾性材料でできた比較的狭幅のストランド又はエラス
トマー材料でできた面積の大きいパッチからなるのがよ
い。エラストマー部材として使用するのに適しているこ
とがわかっている一つのエラストマー材料は、日本国横
浜市のブリジストン社から入手できるブリジストンSG
ポリウレタンフォームのような、ポリウレタンフォーム
のようなエラストマーフォームである。エラストマー部
材として使用するのに適した他のエラストマー材料に
は、「弾力のある」合成ゴム又は天然ゴム、エラストマ
ーフィルム(熱収縮性エラストマーフィルムを含む)、
成形エラストマースクリム、等が含まれる。図2に示す
ような特に好ましい実施例では、エラストマー部材76
は、ニュージャージー州フロールハムのエクソン化学社
が販売しているような、熱収縮性エラストマーフィルム
からなる。
【0071】弾性部材77は、弾性胴バンド35の形状
回復特性及び曲げ剛性を高める層である。弾性部材77
は、胴バンド撓みヒンジゾーン140が復元力/モーメ
ントを提供するように弾性であるため、長さ方向(機械
方向)に圧縮/座屈抵抗を提供する。更に、弾性部材7
7は、弾性胴バンドの弾性を最適にするようにプリーツ
80即ち弾性胴バンド35の皺の一部を満たすようにZ
軸方向の嵩を提供する比較的大きな厚さを有する。更
に、弾性部材77は、液体が弾性胴バンド35から染み
出ないようにするため、好ましくは、疎水性である。特
に好ましい実施例では、弾性部材77は、熱収縮性エラ
ストマー部材が容易に収縮できるように、クロス機械方
向のギャザー抵抗を少なくするため及び胴バンド撓みヒ
ンジゾーン140の所定の曲げ軸線を中心とした圧縮抵
抗を高めるため、繊維が機械方向(おむつの長さ方向)
に配向された不織材料でできている。
【0072】弾性部材77は、好ましくは、図5に示す
ようにエラストマー部材76とバックシート26との間
に位置されているが、弾性部材77は、変形例では、ト
ップシート24とエラストマー部材76との間、バック
シート26の外側上、トップシート24の外側上、又は
多数の他の形体で位置されているのがよい。弾性部材7
7は、好ましくは、弾性胴バンド35のバックシート側
に作用する圧縮/座屈抵抗を大きくするため、バックシ
ート26とエラストマー部材76との間に位置されてい
る。これは、弾性胴バンドの横方向軸線を中心とした曲
げ抵抗を提供するため、及び弾性胴バンドを形成する積
層体材料での浸み出しを最適化し且つ少なくするため、
結合場所間の長さ方向軸線での皺即ちプリーツ80を満
たすためである。
【0073】弾性部材77は、多数の種々の大きさ、形
状、形体、及び材料でできているのがよい。例えば、弾
性部材は一つ又は複数の弾性部材から形成されているの
がよく、弾性部材は種々の幅、長さ、厚さ、及び形状を
持つのがよい。弾性部材77は、好ましくは、弾性胴バ
ンドに位置された別体の材料部品からなる。変形例で
は、弾性部材は、エラストマー部材76、トップシート
24、又はバックシート26を含む弾性胴バンド35を
形成する材料のうちの任意の材料又は全ての材料の一部
からなるのがよい。特定の変形例では、弾性部材77
は、エラストマー部材76と同じ片でできており、エラ
ストマー部材76は比較的厚いエラストマーフォームか
らなる。
【0074】本発明の弾性胴バンド35の弾性部材77
として使用するのに適した材料には、織布ウェブ、不織
布ウェブ、フォーム、二つ又はそれ以上の不織層からな
る不織積層体でできたフィルム積層体を含む積層材料、
スクリム、少なくとも一方向に剛性を提供する波形材
料、及び上述の材料の任意の組み合わせ又は当該技術分
野で周知の他の材料が含まれる。
【0075】弾性部材77について特に好ましい材料
は、(ASTMB1388−64を使用して計測して)
クロス機械方向で少なくとも約4cm、機械方向で少なく
とも約12cmのドレープ性を有する疎水性の不織ウェブ
からなる。例示の材料は、約23.92g/m2乃至53.
82g/m2(1平方ヤード当たり約20g乃至45g)の
範囲の坪量を持つカーディング処理を施した疎水性不織
ウェブからなる。繊維は、機械方向の座屈/圧縮抵抗を
高めるため、機械方向に配向されている。不織ウェブ
は、ホエクト社からCELBONDステープルファイバ
として入手できるポリエステルコア材料とコポリオレフ
ィンシース材料でできた3デニールの異相構造繊維、又
はダナクロン社又はヘラクレス社から入手できるポリプ
ロピレンコア材料及びポリエチレンシース材料でできた
3デニールの異相構造繊維からなる。不織ウェブにカー
ディング処理を施して繊維を機械方向に配向した後、不
織ウェブをエア−スル(air-thru)結合プロセスに通して
弾性部材に嵩(ロフト又は厚さ)を与え、弾性部材のレ
ジリエンスを高める。(エア−スル結合された異相構造
熱可塑性樹脂繊維製高ロフト不織ウェブの例は1989
年11月28日にニューキルクに賦与された米国特許第
4,883,707 号に開示されており、同特許について触れた
ことにより、その特許に開示されている内容は本明細書
中に組み入れたものとする。)エア−スル結合されたカ
ーディング処理が施された異相構造熱可塑性プラスチッ
ク繊維製の例示の不織ウェブは、ノースキャロライナ州
グリーンビルのファイバウェブ北アメリカ社から、又は
マサチューセッツ州ウォルポールのヴェラテック社から
入手できる。
【0076】図3に示す本発明の好ましい実施例では、
弾性胴バンド35を形成するバックシート26の部分に
は、歪が予め加えてあるか歪が機械的に予め加えてあ
る。(即ち、部分的にトップシートに位置決めパターン
結合させる)。得られたトップシート/エラストマー部
材/弾性部材の積層体は、歪が予め加えてあるバックシ
ートに加えられ、一体に動的に機械結合され、弾性胴バ
ンド35を形成する。このおむつウェブは、熱収縮装置
に通されて、収縮できるエラストマー部材を収縮する。
【0077】弾性胴バンド35は、図1及び図2に概略
に示す固定部78の横方向領域を有する。固定部の横方
向領域及びこれらの領域についての変形例の形体の詳細
な説明は、1985年5月7日にキビト及びオスターヘ
ージに賦与された米国特許第4,515,595 号に見出され
る。同特許について触れたことにより、その特許に開示
されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。
【0078】固定部78の横方向領域は、弾性胴バンド
35、詳細にはエラストマー部材76の全幅を本質的に
横切って延びている。「本質的に横切る」という用語
は、本明細書では、固定部の横方向領域が以下に説明す
る機能を幅に亘って提供するのに十分大きく延びている
限り、固定部の横方向領域が弾性部材76の全幅を完全
に横切って延びている必要がないということを示すのに
使用される。図示のように、固定部78の横方向領域
は、横方向中心線66及び弾性胴バンド35の横方向に
対して本質的に直角に配置されるように図示されてい
る。これは、好ましい配向である。しかしながら、本発
明の範囲及び精神から逸脱することなく、真の横方向性
から離れることができる。
【0079】図1及び図4では、固定部78の横方向領
域は、弾性胴バンド35を形成する材料のウェブ(好ま
しい実施例では、トップシート24、バックシート2
6、弾性部材77、及びエラストマー部材76)を互い
に効果的に取り付けるばらばらの間隔を隔てられた固定
ゾーン79として示してある。固定ゾーンの形状は変化
してもよいが、固定ゾーン79は、好ましくは、円形、
長円形、楕円形、矩形、又は正方形形状である。固定ゾ
ーン79は、好ましくは、等間隔に間隔が隔てられたパ
ターンをなして(図4に示すように胴バンド撓みヒンジ
ゾーン140が形成されているところを除き)いるが、
非均等に間隔が隔てられていてもよい。固定ゾーン79
を提供するための装置は、弾性胴バンド35を形成する
バックシートの部分を永久的に伸長するように容易に機
械的に延伸できる。歪が予め加えてあるバックシート
は、エラストマー部材76の延びばかりでなく好ましい
エラストマー部材76の熱収縮性も改善する。
【0080】図3に示す好ましい実施例では、歪が予め
加えてあるバックシートは、リブ142(歪が加えてあ
る部分)と各リブの間およびリブの各列の間に歪が加え
てない隙間144とからなるパターンを有する。このパ
ターンは、バックシートに歪を予め加えるのに使用され
る方法及び装置で決まる。この好ましい実施例では、リ
ブの長さは約6mm(0.25インチ)であり、リブの幅
は約0.75mm(0.030インチ)であり、リブの深
さは約3mm(0.125インチ)であり、各リブ間の間
隔(隙間)は約2.5mm(0.100インチ)である。
歪が予め加えてあるバックシートの領域は、好ましく
は、幅が約140mm(5.5インチ)であり、長さが約
25mm(約1インチ)である。
【0081】本発明のバックシート26は、「歪ゼロ」
の延伸積層弾性側パネル30の形成に関して本明細書中
に説明した作業と同様に、バックシートを完成したおむ
つ製品に組み込む前にバックシートを機械的増加延伸シ
ステムに通すことによって歪を予め加えることができ
る。ロールに設けられた波形の即ち溝を備えたセグメン
トは、機械方向及びクロス機械方向にリブでできたパタ
ーンを形成するため断続している。バックシートのウェ
ブの位置合わせは、バックシートが、上側の波形ロール
のセグメントと波形の即ち溝を備えた下側の波形ロール
との間を通過するときに、歪が予め加えられるべきバッ
クシートの部分が上側の波形ロール上に設けられた波形
の即ち溝を備えたセグメントと実質的に一致するように
行われる。バックシートは、変形例では、当該技術分野
で周知の深エンボス技術を使用することによって歪が予
め加えられる。
【0082】本発明のおむつを製造するための好ましい
方法では、バックシートのウェブに歪を予め加えた後
で、バックシートのウェブを波形組み合わせロールから
取り出した後、スプレー糊をバックシートウェブに連続
的に塗布する。弾性部材及び熱収縮性エラストマー部材
からなる弾性積層体は、当業者によつて動的に機械的に
選択される。
【0083】このような取り付け手段の例には、接着剤
取付け、ヒートシール、溶剤シール、自己結合、動的機
械的結合、超音波溶接等が含まれる。好ましくは、固定
部78の横方向領域は、楕円形(丸味をつけた矩形)形
状のばらばらの固定ゾーン79、好ましくは動的機械的
結合部からなる。これは1990年4月24日にボー
ル、ゴーレイト、及びゾーブに賦与された「動的機械的
結合方法及び装置」という標題の米国特許第4,919,738
号に記載されている。同特許について触れたことによ
り、その特許に開示されている内容は本明細書中に組み
入れたものとする。
【0084】固定ゾーン79は行及び列をなして配置さ
れ、胴バンド撓みヒンジゾーン140を形成するため、
一つの列がなくされているか或いは不等間隔に間隔を隔
てられている。固定ゾーン79は、好ましくは約2.0
mm(約0.078インチ)×約1.3mm(約0.52イ
ンチ)であり、好ましくは、横方向中心間間隔が約7.
0mm(0.275インチ)乃至約8.9mm(0.375
インチ)であり、長さ方向中心間間隔が約1.9mm
(0.375インチ)乃至約3.8mm(0.15イン
チ)である。(胴バンド撓みヒンジゾーン140を形成
するため、中心間距離が約1.0mm (約0.040イ
ンチ)乃至約3.8mm(0.150インチ)の長さ方向
隙間が形成されるように、結合場所の一つの行が各列に
ついてなくしてある。)最も好ましい実施例では、固定
ゾーン79の横方向中心間間隔は約8.3mm(0.32
5インチ)であり、長さ方向中心間間隔は約2.8mm
(0.112インチ)であり、隣接した行の中心間のず
らし隙間間隔は長さ方向で約0.71(0.028イン
チ)である。
【0085】図2に示すように、エラストマー部材76
のいずれかの側の分離した固定ゾーン79は整合してい
る(即ちこれらのゾーンは同延である)。これは好まし
い配向であるが、弾性積層体材料に取り付けられたトッ
プシート24の分離した固定ゾーン79は、弾性積層体
材料に取り付けられたバックシート26の隣接した分離
した固定ゾーン79からずれていてもよい。
【0086】変形例では、エラストマー材料でできた単
一片を第二胴領域58の側パネル72及び中央領域68
の両方でおむつ20に固定することによって、第2胴領
域58の弾性胴バンド(又は弾性側パネルが配置されて
いる場合には第1胴領域56)及び弾性側パネル30を
形成できる。かくして、弾性胴バンド35及び弾性側パ
ネル30を同じ材料片から形成して単体の構造を形成す
るのがよい。このような弾性胴バンド/側パネルの形体
は、上掲の1989年8月15日にウッド等に賦与され
た米国特許第4,887,067 号に開示されており、同特許に
ついて触れたことにより、その特許に開示されている内
容は本明細書中に組み入れたものとする。
【0087】本発明の別の変形例では、弾性胴バンド3
5は、横方向に延伸させたとき、長さ方向軸線に沿って
差異の伸長性を有するのがよい。弾性胴バンド35の差
異の伸長性は、幾つかの部分を他の部分が長さ方向軸線
に沿って延びるよりも大きく横方向に伸長させることが
できる。弾性胴バンドの差異の伸長性は、腹部に柔軟な
弾性胴バンド、即ち「膨張自在のぽんぽんパネル」を提
供でき、これにより弾性胴バンドは種々の形状をとるこ
とができ、着用者が動いたり、座ったり、起立したりす
るのにつれて着用者の下腹部に合わせて伸び縮みしたり
動いたりできる。弾性胴バンドを横方向に延伸した場合
の長さ方向軸線に沿った差異伸長性は、弾性側パネル3
0に関して論じた多くの方法で得ることができる。図9
に示すように、差異伸長性を持つ好ましい弾性胴バンド
は五角形状を有する。
【0088】更に、おむつ20には、好ましくは、弾性
胴バンド35に横方向張力を動的につくりだす/維持す
るための閉鎖装置(張力手段)が設けられている。閉鎖
装置によって動的につくりだされ且つ維持された横方向
張力は、弾性胴バンド35の延伸を「賦活」し、これに
よって弾性胴バンドが着用者の動きに合わせて更に動的
に伸び縮みできるようにする。更に、弾性胴バンドの垂
れ下がりは、賦活された延伸によって減じられる。これ
は、弾性胴バンドが張力が作用した状態に維持され着用
者に最初に装着するとき及び使用中の両方でおむつを着
用者の胴部にぴったりと装着するためである。更に、閉
鎖装置がつくりだす/維持する張力によって弾性胴バン
ドの巻返りが少なくされる。かくして、閉鎖装置は、お
むつの装着性及び包含性を改善する。
【0089】閉鎖装置は、接着剤テープタブ、機械的閉
鎖テープタブ、固定位置ファスナ、又は弾性胴バンドに
張力を加えるための当該技術分野で周知の任意の他の手
段のような多数の形体をとることができるけれども、図
1に示すように、閉鎖装置は、好ましくは、少なくとも
一つの代表的には一対の第1取り付け構成要素46及び
少なくとも一つの第2取り付け構成要素48からなる胴
閉鎖システム40を有する。更に好ましくは、閉鎖装置
は、おむつ20が二重張力ファスニングシステム36を
有するように、主ファスニングシステム38を更に有す
る。二重張力ファスニングシステムを持つおむつの好ま
しい実施例は、本願と同時に出願された「動的弾性胴バ
ンド装着を提供するファスニングシステムを備えた吸収
体物品」という標題の、ウェイル等の一般に譲渡された
現在継続中の米国特許出願であるP&Gケース4412
号に記載されている。この出願の明細書及び図面を参考
のため本願に組み込む。
【0090】二重張力ファスニングシステム36は、側
閉鎖体及び胴閉鎖体の両方を形成する。かくして、二重
張力ファスニングシステム36は、側閉鎖体を提供する
ための主ファスニングシステム38及び胴閉鎖体を提供
するための胴部閉鎖システム40からなる。主ファスニ
ングシステム38は、おむつの周囲に横方向張力が維持
されておむつが着用者に維持されるように第1胴領域5
6及び第2胴領域58を重なった形体に維持する。胴閉
鎖システム40は、弾性胴バンド35の垂れ下がり、巻
返りを少なくすることによっておむつ20の装着性及び
包含性を改善するように弾性胴バンド35に亘って横方
向張力を動的に維持し/つくりだす胴閉鎖体を形成す
る。
【0091】図1に示すように、主ファスニングシステ
ム38は、第2胴領域58の各長さ方向縁部62と隣接
して配置された固定部材42と、外面52の一部を形成
するように第1胴領域56に配置された少なくとも一つ
のランディング部材44とを有する。各固定部材42
は、好ましくは、テープタブ92及び第1ファスニング
構成要素112からなる。ランディング部材44は、好
ましくは、固定部材42の第1ファスニング構成要素1
12と係合できる相補的第2ファスニング構成要素11
4を有する。第1及び第2のファスニング構成要素の各
々がフックファスニング材料及びループファスニング材
料からなる機械式閉鎖要素でできた例示の主ファスニン
グシステムは、1989年9月26日にスクリップスに
賦与された「接着剤テープ処理手段を備えた使い捨て吸
収体物品用機械式ファスニングシステム」という標題の
米国特許第4,869,724 号に開示されている。更に、機械
式閉鎖要素を使用する主ファスニングシステムは、19
89年7月11日にスクリップスに賦与された「改善さ
れたファスニング装置を持つ使い捨ておむつ」という標
題の米国特許第4,846,815 号、及び1990年1月16
日にネストガードに賦与された「改善されたフックファ
スナ物品を備えた使い捨ておむつ」という標題の米国特
許第4,894,060 号に開示されている。組み合わせ接着剤
/機械式閉鎖要素を持つ主ファスナは、1990年8月
7日にバトレルに賦与された「感圧接着剤ファスナ及び
その製造方法」という標題の米国特許第4,946,527 号に
記載されている。これらの特許について触れたことによ
り、これらの特許に開示されている内容は本明細書中に
組み入れたものとする。
【0092】図1に示す本発明の好ましい実施例では、
主ファスニングシステム38は、接着剤取り付け層96
を持つテープタブ92からなる接着剤テープタブファス
ニングシステム及びバックシート26に接合された強化
ストリップ116からなるランディング部材44を有す
る。このような接着剤テープタブファスニングシステム
の例は、1974年11月19日にブエルに賦与された
「使い捨ておむつ用テープファスニングシステム」とい
う標題の米国特許第3,848,594 号に開示され、接着剤テ
ープタブ、強化ストリップ、及びしるし手段は、198
7年5月5日にヒロツ及びロバートソンに賦与された
「吸収体物品」という標題の米国特許第B14,662,875号
に開示されている。これらの特許について触れたことに
より、これらの特許に開示されている内容は本明細書中
に組み入れたものとする。
【0093】主ファスニングシステム38の各固定部材
42は、おむつ20の固定、好ましくは可変位置決め、
側閉鎖体を提供するようにランディング部材44と係合
するためのファスニング手段を提供する。かくして、固
定部材42は、少なくとも一つのファスニング構成要素
からなる。更に、各固定部材42は、好ましくは、最適
装着側閉鎖体を得るようにファスニング構成要素をラン
ディング部材44と隣接して位置決めするための手段を
有する。かくして、固定部材42は、おむつの内面の一
部を形成するように配置されたファスニング構成要素の
パッチ又はストリップ、又はファスニング構成要素が上
側に位置されたテープタブのようなおむつに側閉鎖体を
提供するための周知の形体及び手段のうちの任意のもの
からなるのがよい。図1に示すように、各固定部材42
は、好ましくは、テープタブ92からなる。本発明で
は、任意の形体及び構造のテープタブを使用できる。例
えば、例示のテープタブは、1974年11月19日に
ブエルに賦与された上掲の米国特許第3,858,594 号に詳
細に記載されている。同特許について触れたことによ
り、その特許に開示されている内容は本明細書中に組み
入れたものとする。
【0094】特に好ましいテープタブ92は、ファスニ
ング面98及び裏打ち面99を有する。ファスニング面
98は、本発明のランディング部材44と係合するよう
に設計されたテープタブ92の表面である。かくして、
テープタブ92のファスニング面98は、全体として、
おむつ20の内面54と面するように配向されている。
裏打ち面99は、ファスニング面98の反対側で全体に
おむつ20の外面52と面する表面である。かくして、
裏打ち面99は、おむつ20の着用中、全体に露呈す
る。
【0095】好ましいテープタブ92は、固定部分93
(即ち、製造中におむつ20に接合されたテープタブ9
2の端部)をつくりだすようにおむつ20のバックシー
ト26に接合されている。テープタブ92はタブ部分9
4(即ち、おむつ20の長さ方向縁部62を越えて外方
に延びるテープタブ92の端部であって、おむつを着用
者に固定するときにおむつを装着する人が把持する端
部)である別の要素を有する。テープタブ92の遠位縁
部97は、下腹部に赤いしるしが付かないようにざらざ
らした隅縁部が着用者の皮膚と接触する可能性をなくす
ため、好ましくは隅部に丸味が付けてある。更に、本発
明の好ましいテープタブ92は、おむつ20のトップシ
ート24に接合された解放部分95を有する。この解放
部分95のため、製造中にタブ部分94を内方に折畳ん
で接着剤取り付け層96が使用前に汚れたり剥がれたり
しないように保護することができる。解放部分95は、
おむつ20の長さ方向縁部62から、テープタブ92が
支持する荷重を弾性側パネル90に伝えて荷重(着用応
力)を更に効果的に分散するため好ましくは、弾性側パ
ネル部材90の一部まで内方に延び且つ弾性側パネル部
材90の一部の上に並置される。更に、タブ部分94
は、好ましくは、解放部分95よりも横方向で短く(幅
が狭く)、そのため、おむつの装着者がタブ部分94を
最初に把持するのが容易である。
【0096】固定部材42のファスニング構成要素は、
固定部材42とランディング部材44の相補的ファスニ
ング構成要素との間に閉鎖体を形成する。ファスニング
構成要素は、ランディング部材44の相補的ファスニン
グ構成要素と係合して第1胴領域56及び第2胴領域5
8を重なった形体に維持し、おむつ20の固定側閉鎖体
を提供するための手段を提供する。更に、おむつは、種
々の体格の人に適合し、ファスニングシステムが簡単に
且つ容易に使用できるのがよい。従って、ファスニング
構成要素は、おむつが所定範囲の大きさに適合すると同
時に最小の労力で簡単に留めることができるように閉鎖
体のゾーンを可変に位置決めできるようにするものでな
ければならない。ファスニング構成要素は、以下に定義
したように、位置を調節自在に固定するための周知の取
り付け手段のうちの任意のものからなる。位置が調節自
在のこのような取り付け手段の例には、胴閉鎖システム
40に関して以下に説明するように、当該技術分野で周
知の感圧接着剤のような接着剤取り付け層、フックファ
スニング材料又はループファスニング材料のような機械
式閉鎖要素、当該技術分野で周知の任意の凝集性材料、
又は接着剤/機械式閉鎖要素の組み合わせが含まれる。
【0097】ファスニング構成要素は、固定部材42に
接合され且つこの固定部材と関連した別体の部材又は固
定部材42と一体の部材であるように、固定部材42上
に配置される。例えばトップシート24又はバックシー
ト26は、ランディング部材44と機械的に係合する材
料から製造されるのがよい(トップシート24又はバッ
クシート26が一体のファスニング構成要素である)。
変形例では、ばらばらの材料パッチ又はストリップが固
定部材42に接合されているのがよい(別体のファスニ
ング構成要素)。好ましくは、第1ファスニング構成要
素112は、テープタブ92上に位置され且つこのテー
プタブに接合された接着剤取り付け層又は機械式閉鎖要
素のような別体の材料である。第1ファスニング構成要
素112は、好ましくは、テープタブ94上にコーティ
ングされてファスニング面98を形成する接着剤取り付
け層96からなる。
【0098】更に、第1ファスニング構成要素112
は、固定部材42上のどこに位置してもよい。例えば、
第1ファスニング構成要素112を第2胴領域58の側
パネル72に長さ方向縁部62と隣接して位置してもよ
い。(この構造の例示の例が1986年9月9日にコッ
プに賦与された米国特許第4,610,682 号、及び1964
年7月21日にファリスに賦与された米国特許第3,141,
161 号に示されている。これらの特許について触れたこ
とにより、これらの特許に開示されている内容は本明細
書中に組み入れたものとする。) 固定部材42がテープタブ92からなる場合には、第1
ファスニング構成要素112は、好ましくは、タブ部分
94のファスニング面98の全部又は少なくとも一部の
いずれかの上に位置されている。第1ファスニング構成
要素112は、接着剤取り付け層及びファスニング面9
8上に設けられたタブ部分94の別の領域上に配置され
たテープタブ92の遠位縁部97と隣接した機械式閉鎖
要素を有する接着剤/機械式閉鎖体要素の組み合わせか
らなるのがよい。この形体の例示の実施例は、1989
年9月26日にスクリップスに賦与された「接着剤テー
プ処理手段を備えた使い捨て吸収体物品用機械式ファス
ニングシステム」という標題の米国特許第4,869,724号
に開示されている。同特許について触れたことにより、
その特許に開示されている内容は本明細書中に組み入れ
たものとする。
【0099】主ファスニングシステム38のランディン
グ部材44は、それ自体を固定部材42に固定して側閉
鎖体を構成し、第1胴領域56及び第2胴領域58を重
なった形体に維持するための手段を提供する。ランディ
ング部材44は、側閉鎖体、好ましくは、可変位置決め
側閉鎖体を提供するように固定部材42と係合できる限
り、おむつ20上のどこに配置してもよい。例えば、ラ
ンディング部材44は、第1胴領域56の外面52の一
部を形成するように、第2胴領域58の内面54の一部
を形成するように配置されるのがよく、或いは固定部材
42と係合するように配置されたおむつ20の任意の他
の部分又は要素上に配置するのがよい。最適の装着のた
め固定部材42をどこに配置すべきかの大まかな位置を
ランディング部材44が決定するため、ランディング部
材44は、好ましくは、おむつが所定範囲の体格に適合
するように、第1胴領域56と第2胴領域58との間の
重なりが得られるように、及び側閉鎖体が形成されたと
きに側閉鎖体が形成されることによって胴閉鎖体が形成
されるように胴閉鎖システム40の取り付け構成要素が
互いに係合するように、側閉鎖体の可変の位置決めを行
うように位置される。ランディング部材44は、好まし
くは、第1胴領域56の長さ方向中心線67上にその中
心を有し、ほぼ長さ方向縁部62まで横方向外方に延び
る。
【0100】ランディング部材44は、おむつ20に接
合された分離した別体の要素であるか又はおむつ20の
要素と一体の材料片のいずれかであるのがよい。かくし
て、ランディング部材44は、例えば、トップシート2
4又はバックシート26からなるのがよい。ランディン
グ部材44は、種々の大きさ及び形状をとることができ
るが、好ましくは、第1胴領域56でバックシート26
に接合された一つ又はそれ以上の材料のパッチからな
り、これは、着用者へのおむつ20の最大の装着調節を
可能にする。図1に示すおむつ20の好ましい実施例で
は、ランディング部材44は、細長い矩形形状を有し、
第1胴領域56の中央領域68で接着剤取り付け手段
(図示せず)で固定される。ランディング部材44は、
固定部材42のファスニング構成要素(第1ファスニン
グ構成要素112)と係合自在のファスニング構成要素
(第2ファスニング構成要素114)を有する。ランデ
ィング部材44のファスニング構成要素(第2ファスニ
ング構成要素114)は広範な材料からつくることで
き、固定部材42のファスニング構成要素(第1ファス
ニング構成要素112)と固定的に係合できる広範な形
体を持つ。
【0101】固定部材42の第1ファスニング構成要素
112が接着剤取り付け層96からなる場合には、ラン
ディング部材44の第2ファスニング構成要素114
は、好ましくは、強化ストリップ116及び/又はバッ
クシート26からなる。固定部材42の第1ファスニン
グ構成要素112が機械式閉鎖要素からなる場合には、
第2ファスニング構成要素114もまた機械式閉鎖要素
からなる。かくして、第1ファスニング構成要素112
がフックファスニング材料からなる場合には、第2ファ
スニング構成要素114は、好ましくは、ループファス
ニング材料からなる。
【0102】本発明の好ましい実施例では、図1に示す
ように、ランディング部材44は、好ましくは、テープ
タブ92の接着剤取り付け層96と解放自在に係合でき
る強化ストリップ116からなる。強化ストリップ11
6は、おむつ20のバックシート26に固定された多く
の形体及び材料のうちの任意のものからなるのがよい。
強化ストリップ116は、好ましくは、バックシート2
6に固定されておむつ20の外面52の一部を形成する
別体の部材である。好ましい強化ストリップ116は、
二軸延伸ポリプロピレンフィルム製シートからなる。
【0103】更に、強化ストリップ116には、好まし
くは、おむつを装着する人が胴部及び脚部開口部が最適
にフィットするようにおむつを着用者に装着するのを助
けるための指示手段118が設けられている。指示手段
118は、任意の種類の線、パターン、装飾デザイン、
シンボル、スクリプト、色コード、又はそれ自体又は追
加の表示でのいずれかによっておむつを着用者に装着す
る個々の人が特定のテープタブファスナについて所望の
取り付け点を手早く配置するのを助けることができる他
のマークであるのがよい。このような指示手段118
は、1987年5月5日にヒロツ及びロバートソンに賦
与された「吸収体物品」という標題の米国特許第B1 4,6
62,875号に更に完全に説明されている。同特許について
触れたことにより、その特許に開示されている内容は本
明細書中に組み入れたものとする。本発明の指示手段
は、好ましくは、種々の幾何学的形状、色彩、及びセサ
ミストリートやディズニーの登場人物のような対象の組
み合わせである。
【0104】二重張力ファスニングシステム36は、更
に、おむつ20の端縁部64と隣接して胴閉鎖体を形成
するための胴閉鎖システム40を有する。胴閉鎖体は、
端縁部64のスパンの一部を固定する。更に、おむつ2
0が弾性胴バンド35を有する場合、胴閉鎖体は弾性胴
バンド35を通して横方向張力を動的につくりだし/維
持する。
【0105】胴閉鎖体は、おむつ20の端縁部64のス
パンの一部、好ましくは弾性胴バンド35の伸長性スパ
ンの一部を固定する。(即ち、胴閉鎖システム40の第
1及び第2の取り付け構成要素は、弾性側パネル30に
関する弾性胴バンド35の位置関係を固定するように作
用する。)「固定する」という用語は、ひとたび閉鎖が
行われると取り付け構成要素間の剪断滑り即ち移動がほ
とんど又は全くないように十分な剪断抵抗で閉鎖を行う
調節自在の位置決めファスナを取り付け構成要素が構成
するということを意味するために使用される。弾性側パ
ネル30に関する弾性胴バンド35の位置関係(即ち第
1取り付け構成要素46の固定ゾーン間の幾何学的関
係)は、おむつ20の端縁部64と隣接した所定の胴部
周囲寸法を決定し、これは、主ファスニングシステム3
8が形成する側閉鎖体の周囲寸法とは異なって(長さ方
向に間隔が隔てられ)いる。この異なった所定の胴部周
囲寸法は、所要の装着寸法をおむつ20の上縁部(端縁
部64と隣接した)につくりだし/維持する。かくし
て、本発明の胴閉鎖システム40は、おむつ20の端縁
部64(上縁部)が延びないように装着された状態を維
持するように、弾性胴バンド(例えば、胴部シールド又
は非伸長性の胴部装置)を使用しないおむつで使用する
のにも有利である。更に、固定を行うことによって、弾
性胴バンド35につくりだされた最初の予備張力を高め
るように弾性胴バンド35と弾性側パネル30との間で
剪断力(張力)を伝えるための手段を形成する。
【0106】胴閉鎖体は、更に、弾性胴バンド35を通
して横方向張力をつくりだし/維持する。胴閉鎖体は、
最初の装着時に弾性胴バンド35が着用者の胴部にぴっ
たりとフィットできるように、弾性胴バンド35の最初
の予備張力(横方向張力)の幾らかの部分に貢献する。
弾性胴バンド35は、使用中、胴閉鎖体によって弾性胴
バンドにつくりだした予備張力の幾分かを維持する。弾
性胴バンドにつくりだされた予備張力の幾分かを維持す
るため、弾性胴バンドは、おむつを使用中に着用者の胴
部にぴったりと装着した状態に維持するように、着用者
の動きに従って繰り返し伸びたり縮んだりできる。詳細
には、着用状態にあるとき、弾性胴バンドは、着用者の
胴部の動きに追従するため、その張力が加えられていな
い状態に(予備張力がゼロに向かう)収縮しなければな
らないが、取り付け構成要素が係合したままであるた
め、着用者が更に移動したり運動したりすることによっ
て、予備張力が弾性胴バンド内に再びつくりだされる。
これは、着用者に動的にフィットするように更に収縮で
きないように予備張力が加えられていないという点で従
来の弾性胴バンドと異なっている。最初に予備張力を加
えること及び張力を維持することにより隙間が小さくな
り、弾性胴バンドが更に良好にフィットした状態に保持
される。更に、胴閉鎖体がつくりだした/維持した横方
向張力は、弾性胴バンド内に復元力をつくりだし、これ
は、胴バンドの「巻返り」の影響を減少させる又は胴バ
ンドの「巻返り」の影響に対して反作用を加える。かく
して、胴閉鎖システム40は、着用者の胴部の周りに閉
鎖体を形成し、胴部領域でのおむつの最初の且つ動的な
フィット特性及び包含特性を改善する。
【0107】図1に示すように、胴閉鎖システム40
は、少なくとも一つの、好ましくは一対の第1取り付け
構成要素46及び少なくとも一つの第2取り付け構成要
素48を有する。図1に示すように、第1取り付け構成
要素46は、胴閉鎖システム40が動的につくりだした
/維持する横方向張力が、使用中に、弾性胴バンド35
内をこれを通して伸びるように弾性胴バンド35と長さ
方向に整合している。更に、胴閉鎖システム40の取り
付け構成要素は、おむつについての種類の異なる所定の
胴部周囲寸法及び種類の異なる二つの横方向張力ゾーン
を提供するため、主ファスニングシステム38の固定部
材42及びランディング部材44から長さ方向に間隔を
隔てられている。主ファスニングシステム38が形成す
る張力ゾーンが、衣料を着用者に固定し、胴閉鎖システ
ム40によって動的につくりだされた/維持された張力
ゾーンが、着用中、上胴閉鎖体を動的に維持する。
【0108】少なくとも二つの固定ゾーン122が、胴
閉鎖体の形成時に取り付け構成要素によってつくりださ
れる。これらの二つの固定ゾーン122は、固定ゾーン
122間に位置された弾性胴バンド35の全部又は少な
くとも一部によって互いから横方向に間隔を隔てられて
いる。これらの固定ゾーンの横方向間隔は、多数の種々
の方法で決めることができる。例えば、固定ゾーン12
2間の横方向間隔は、互いに横方向に間隔を隔てられた
一対の第1取り付け構成要素46及びこれらの第1取り
付け構成要素46について調節自在に位置できる第2取
り付け構成要素48(例えば、第2取り付け構成要素は
比較的幅広である)を胴閉鎖システム40に設けること
によって固定できる。この実施例では、第1取り付け構
成要素46の横方向間隔が固定されているため、第1取
り付け構成要素46の横方向間隔が固定ゾーンの横方向
間隔を決定し且つ設定する。変形例では、胴閉鎖システ
ム40は、互いに横方向に間隔を隔てられた一対の第2
取り付け構成要素48及びこれらの第2取り付け構成要
素48に関して調節自在に位置できる第1取り付け構成
要素46(例えば、第1取り付け構成要素は比較的幅広
である)を有するのがよい。この実施例では、固定ゾー
ンの横方向間隔は、着用者の胴部の大きさ及びおむつの
全体寸法/形状で決まる。これは、第2取り付け構成要
素48が第1取り付け構成要素46と係合する位置が第
2胴領域58の側パネルと第1胴領域56の側パネルと
の重なりで決まるためである。
【0109】固定ゾーン122の好ましい横方向間隔
は、側閉鎖体を形成したときに胴閉鎖体が受動的に作用
できるように、及び弾性胴バンドが胴部でのおむつの装
着性及び包含性を改善する上で効果的な量だけ延伸する
と同時に弾性胴バンド35が回復不能に巻返る傾向を小
さくするため着用者の胴部に力が垂直方向に作用した状
態に維持するように設計されている。弾性胴バンドに回
復性を与え、張力が加わった胴バンドのフリッピングア
ウト(回復不能の巻返り)を最小にする垂直方向力を弾
性胴バンドに維持するため、望ましくは、固定ゾーンの
横方向間隔が、最小に保たれる。しかしながら、弾性胴
バンドの延伸量を最大にするため、固定ゾーンの横方向
間隔は、望ましくは、最大に選択される。従って、固定
ゾーンの横方向間隔は、かくして、垂直方向力を維持す
ることの必要性が弾性胴バンドに有効量の延伸を提供す
ることの必要性と均衡がとれるように選択される。
【0110】Mサイズの乳児(5.4kg乃至約10.8
kg)にフィットするように設計された図1に示すおむつ
の実施例では、固定ゾーン122間(第1取り付け構成
要素46間)の横方向間隔は少なくとも約25mmであ
る。更に好ましくは、横方向間隔は少なくとも約50mm
である。図1に示す実施例では、第1取り付け構成要素
46の横方向間隔は、最も好ましくは、約100mm乃至
約200mmである。固定ゾーン122の横方向間隔は、
弾性胴バンドがその収縮状態にあるときに一方の固定ゾ
ーンの最も内側の固定線(即ち、長さ方向中心線67に
最も近い線)から他方の固定ゾーンの最も内側の固定線
までの距離を計測することによって決定される。かくし
て、図1に示す実施例では、横方向間隔は、一方の第1
取り付け構成要素46の最も内側の縁部から他方の第1
取り付け構成要素46の最も内側の縁部までの距離を計
測することによって決定される。
【0111】各取り付け構成要素は、可変に位置決めで
きる受動的に作用する胴閉鎖体を提供するため、相補的
なファスニング手段と係合するファスニング手段を有す
る。本明細書中で使用されているように、「可変に位置
決めできる」閉鎖体という用語は、使用者が閉鎖体を多
数の種々の位置で形成できるように構成要素の一つの位
置を大きく変化させることができるファスニングシステ
ムをいう。かくして、例えば、構成要素のうちの一つ
が、固定された位置をおむつ上に有するのがよく(例え
ば、第1取り付け構成要素46間の横方向間隔は、弾性
胴バンド35に張力を予め加えるように及び胴閉鎖体を
受動的に作用させるように固定されている)、この際、
他方の構成要素は、固定された構成要素に対して可変の
取り付け位置をとることができる。これは、閉鎖体を形
成(スナップ止め及びバックル止め)度毎に構成要素を
特定の位置で接合しなければならないように両方の噛み
合い要素を所定位置で固定する必要がある固定位置決め
閉鎖体とは対照的である。更に、胴閉鎖システム40
は、受動的に作用される胴閉鎖体を提供する。「受動的
に作用される」という用語は、おむつを装着する人が主
ファスニングシステム38を使用して最初に適当な身体
/脚部装着(側閉鎖体)を行った後、追加の努力をほと
んど又は全く必要とせずに機能的胴閉鎖体が得られると
いうことを意味する。胴閉鎖システム40を受動的に作
用するには、追加の努力をほとんど又は全く必要とせず
に固定を行うように取り付け構成要素を互いに係合させ
るばかりでなく、取り付け構成要素を弾性胴バンド35
内に横方向張力をつくりだし/維持するような構成でお
むつ上に位置することが必要とされる。
【0112】図1に示すように、取り付け構成要素は、
好ましくは、機械式閉鎖体要素からなる。本明細書中で
使用されているように、「機械式閉鎖体要素」という用
語は、可変位置閉鎖体を提供するため互いに機械的に係
合するファスニング手段を意味する。かくして、機械式
閉鎖体要素は、面ファスナー又は他のフック−ループフ
ァスニング材料のような、機械的係合によって可変位置
閉鎖体を提供する任意の周知の手段からなるのがよい。
【0113】第1取り付け構成要素46が機械式閉鎖体
要素からなる場合には、第2取り付け構成要素48は
「同じ」相補的な機械式閉鎖体要素からなるか或いは
「種類の異なる」相補的な機械式閉鎖体要素からなるの
がよい。本明細書中で使用されているように、「同じ」
相補的な機械式閉鎖体要素という用語は、第1構成要素
及び第2構成要素の係合手段が、相互係止する同じ形体
及び構造からなる機械式ファスニングシステムを定義す
るのに使用される。このようなシステムの例は、198
2年4月16日にブラウン等に賦与された「ファスナの
形成に使用される二ストリップ材料」という標題の米国
特許第4,322,875 号に記載されている。「種類の異な
る」相補的な機械式閉鎖体要素という用語は、本明細書
中、第1構成要素が第2構成要素と異なっているがこれ
と係合自在の、フックファスニング材料及びループファ
スニング材料のような、機械式ファスニングシステムを
定義するのに使用される。例えば、第2取り付け構成要
素48がループファスニング材料でできている場合に
は、第1取り付け構成要素 46はフックファスニング
材料でできており、またその逆でもよい。
【0114】本明細書中で使用されている「フックファ
スニング材料」という用語は、係合要素を持つ材料を示
すのに使用される。かくして、フックファスニング材料
を雄ファスナと呼んでもよい。更に、係合要素は、ルー
プファスニング材料又は他のフックファスニング材料の
ような相補的な機械式閉鎖要素と係合するようになって
いる限り、当該技術分野で周知の任意の形状からなるの
がよいという意味で、「フック」という用語の使用は非
限定的であるということは理解されるべきである。
【0115】フックファスニング材料は、好ましくは、
固定閉鎖体を構成するように、ループファスニング材料
の繊維質要素と機械的に係合する。かくして、本発明に
よるフックファスニング材料は、広範な材料から製造で
きる。適当な材料には、ナイロン、ポリエステル、ポリ
プロピレン、又はこれらの材料又は当該技術分野で周知
の他の材料の任意の組み合わせが含まれる。適当なフッ
クファスニング材料は、ミネソタ州セントポールの3M
社から入手できる「スコッチメイト」という商標の第F
J3402号と表示された商業的に入手可能な材料のよ
うな裏打ち材料から突出した多数の賦形係合要素を有す
る。変形例では、係合手段は、フック、「T」、マッシ
ュルーム、又は当該技術分野で周知の任意の他の形状を
持つのがよい。例示のフックファスニング材料は、19
89年7月11日にスクリップスに賦与された「改善さ
れたファスニング装置を有する使い捨ておむつ」という
標題の米国特許第4,846,815 号に記載されている。同特
許について触れたことにより、その特許に開示されてい
る内容は本明細書中に組み入れたものとする。
【0116】特に好ましいフックファスニング材料は、
図1に示すように、熱可塑性プラスチック材料で形成さ
れたプロング120の列からなる。ホットメルト接着剤
熱可塑性プラスチック材料、詳細には、ポリエステルホ
ットメルト接着剤及びポリアミドホットメルト接着剤が
フックファスニング材料のプロングを形成するのに特に
適している。プロング120は、好ましくは、改良した
グラビア印刷プロセスを使用して熱可塑性プラスチック
材料を溶融状態で基材上に分離したユニットをなして印
刷し、熱可塑性プラスチック材料の一部を切断前に延伸
させることができるような方法で材料を切断し、延伸し
た溶融材料を「固化」してプロングを形成することによ
って製造される。この好ましいフックファスニング材料
及びこのようなフックファスニング材料を作るための方
法及び装置は、1990年8月8日に公開されたプロク
ターアンドギャンブル社の欧州特許出願第0 381 087 号
に更に詳細に記載されている。同特許について触れたこ
とにより、その特許に開示されている内容は本明細書中
に組み入れたものとする。
【0117】ループファスニング材料は、フックファス
ニング材料の係合要素と係合する複数の繊維質材料を提
供する。ループファスニング材料は、繊維質の要素、好
ましくはループを構成する種々の材料から製造できる。
このような適当な材料には、ナイロン、ポリエステル、
ポリプロピレン、又はこれらの材料又は当該技術分野で
周知の他の材料の任意の組み合わせが含まれる。適当な
ループファスニング材料は、ミネソタ州セントポールの
3M社から入手できる「スコッチメイト」という商標の
ナイロン織布ループ第SJ3401号と表示された商業
的に入手可能な材料のような裏打ち材料から突出した多
数の繊維ループを有する。商業的に入手可能な別のルー
プファスニング材料は、ノースキャロライナ州グリーン
ズボロのギルフォードミルズ社から入手できる「ギルフ
ォード第16110号」という表示の商業的に入手でき
る材料のようなナイロン製の裏打ち材料から突出した複
数のナイロンフィラメントループを有するトリコット生
地からなる。例示の廉価なループファスニング材料及び
このようなループファスニング材料の製造方法は、19
88年11月2日に公開された、プロクターアンドギャ
ンブル社の欧州特許出願第0 289 198 号に記載されてい
る。同特許について触れたことにより、その特許に開示
されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。
適当なループファスニング材料は、当該技術分野で周知
の織布又は不織布、又は任意の他の種類の繊維質材料又
はループ材料である。本発明のループファスニング材料
として使用するのに適した不織材料をおむつ20のトッ
プシート24として有用な材料に関して論じる。好まし
い実施例では、ループファスニング材料は、トップシー
ト24の不織材料によって形成される。
【0118】取り付け構成要素は、変形例では、接着剤
取り付け層(接着剤材料層)からなるのがよい。本発明
で有用な接着剤は、好ましくは、圧力を軽く加えただけ
で周囲温度で表面に接着するように配合された感圧接着
剤である。本発明で接着剤取り付け層として使用するの
に特に好ましい接着剤は、当該技術分野で周知のように
ホットメルト感圧接着剤である。例示のホットメルト感
圧接着剤は、ウィスコンシン州エルムグローブのフィン
ドレー接着剤社がフィンドレー990又はH−2085
の商標で販売している接着剤のような、タシファイアー
(tacifier)及び他の添加剤を含むクラトン(Kraton)を基
材とした接着剤である。
【0119】取り付け構成要素は、更に、接着剤/機械
式閉鎖要素の組み合わせからなるのがよい。例えば、取
り付け構成要素は、フックファスニング材料及びこのフ
ックファスニング材料と並置された接着剤取り付け層、
又は接着剤層がフックファスニング材料の一部の上にコ
ーティングされたフックファスニング材料のような機械
式閉鎖要素のような、組み合わせファスナからなるのが
よい。機械式/接着剤組み合わせシステムを持つ例示の
ファスナは、1990年8月7日にバットレルに賦与さ
れた米国特許第4,946,527 号に開示されているようなテ
クスチャーを持つファスニング面を持つ感圧接着剤ファ
スナである。
【0120】変形例では、取り付け構成要素は、受動的
に作用を受けることのできる可変位置決めファスナを提
供するため、当該技術分野で周知の任意の他の凝集性材
料を更に有する。例えば、凝集性ストリップ又は材料
は、フォーム、クレープゴム又はラテックスのようなゴ
ム、他の接着剤、又は高スタティックビニル材料(highs
tatic vinyl mat- erial)からなるのがよい。高スタテ
ィックビニル材料からなる分離可能なファスナは、19
90年12月25日にマクローリン及びクラインスミス
に賦与された米国特許第4,979,613 号に更に詳細にに記
載されている。同特許について触れたことにより、その
特許に開示されている内容は本明細書中に組み入れたも
のとする。
【0121】取り付け構成要素は、おむつ20に接合さ
れた別体の要素からなってもよいし、おむつの他の構成
要素の一つと一体の構成要素からなってもよい。例え
ば、トップシート24は、他の取り付け構成要素(例え
ばフックファスニング材料)と機械的に係合できる材料
(例えば不織ウェブ)から製造されるのがよい。バック
シート26は、バットレルに賦与された上掲の米国特許
第4,946,527 号に示されているような機械式/接着剤組
み合わせファスニング(取り付け構成要素)を形成する
ため、バックシート表面の一部の上に接着剤層がコーテ
ィングされた織模様を持つウェブから形成するのがよ
い。これらの場合の各々において、取り付け構成要素
は、おむつの他の構成要素と一体である。変形例では、
取り付け構成要素は、おむつに接合されたばらばらのス
トリップ又はパッチからなるのがよい。第1図に示す特
に好ましい実施例では、各第1取り付け構成要素46
は、外面52の一部を形成するようにバックシート26
に接合されたフックファスニング材料製のばらばらの別
体のパッチを有し、第2取り付け構成要素48は、第2
胴領域58のトップシート24の一部を構成する一体の
要素である。
【0122】図1に示すおむつ20のようなMサイズの
おむつの特に好ましい実施例では、胴閉鎖システム40
は、好ましくは、一対の第1取り付け構成要素46を有
する。各第1取り付け構成要素46は、フックファスニ
ング材料でできた幅(長さ方向中心線67に対してほぼ
垂直)が約12mmで長さが約19mmのパッチからなる。
第1取り付け構成要素46は、好ましくは、約171mm
の横方向間隔を持つように位置されている。更に、各第
1取り付け構成要素46は、端縁部64から長さ方向に
間隔を隔てられている。第1取り付け構成要素の長さ方
向間隔(おむつの端縁部から第1取り付け構成要素の最
も近い縁部まで計測した)が小さ過ぎる場合には、第1
取り付け構成要素はおむつ上で高過ぎ、着用者の皮膚と
接触する位置にある。長さ方向間隔が大き過ぎる場合に
は、第1取り付け構成要素は低く、弾性胴バンドの巻返
りを或る程度引き起こす。
【0123】第1取り付け構成要素は、好ましくは、お
むつの端縁部から約3mm(1/8インチ)乃至約15mm
(5/8インチ)、好ましくは約6mm(1/4インチ)
間隔を隔てられている。第1取り付け構成要素46に使
用するフックファスニング材料は、好ましくは、裏打ち
材料に形成された熱可塑性プラスチック製のプロング1
20からなる列であり、各フックファスニング材料のプ
ロング120は、最も好ましくは、係合手段がおむつ2
0の長さ方向中心線67に向かって内方に向いた状態で
配向されている。更に、胴閉鎖システム40は、トップ
シート24の不織材料の一部によって形成されたループ
ファスニング材料からなる単一の第2取り付け構成要素
48を有する。
【0124】おむつ20は、第1取り付け構成要素46
の裏に配置された位置決めパッチ50を更に有する。こ
の位置決めパッチ50は、第1取り付け構成要素46が
第2取り付け構成要素48と良好に接触できるように第
1取り付け構成要素46をZ軸(厚さ)方向に持ち上
げ、胴閉鎖システムを更に容易に(少ない労力で)閉鎖
できるようにする。かくして、胴閉鎖システム40は更
に効果的に受動的に作用させることができる。更に、位
置決めパッチ50は、可撓性耳フラップ88が第1取り
付け構成要素46上に折れ返る傾向を小さくし、これに
よって、フックがおむつの装着中に固定しないようにす
る、撓み剛性の大きいゾーンを構成する。位置決めパッ
チ50は、第1構成要素46にZ軸方向突出を提供する
任意の要素からなるのがよい。
【0125】図1に示すように、位置決めパッチ50の
各々は、第1取り付け構成要素46の裏に位置された矩
形片から形成されている。位置決めパッチ50は、第1
取り付け構成要素46の真下に位置されているのがよい
が、位置決めパッチ50は、好ましくは、トップシート
24とバックシート26との間に位置されている。着用
者の胴部の周りに撓み剛性のある周囲を構成するため、
位置決めパッチの横方向縁部を弾性胴バンド部材76の
側縁部75と当接させるか或いは僅かに重ねるのがよ
い。位置決めパッチ50は、好ましくは、幅が38mmで
長さが32mmのエラストマーフォーム製パッチからな
る。更に好ましくは、おむつの製造中、一つのおむつの
弾性側パネル部材90と隣接したおむつの位置決めパッ
チ50とを同じ材料セグメントから形成し、次いでこれ
をおむつが完成した後に切断することによって位置決め
パッチ50を弾性側パネル部材90と同じ材料で形成す
る。かくして、位置決めパッチ50は、おむつ20の端
縁部64からおむつ20の中央に向かって内方に延び
る。
【0126】好ましい実施例では、おむつは、第2胴領
域58に配置された弾性側パネル30を更に有する。本
明細書中で使用されている「配置された」という用語
は、おむつの要素が特定の場所におむつの他の要素と一
体の構造として又はおむつの他の構成要素に接合された
別体の要素として形成(接合され且つ位置され)されて
いるということを意味するのに使用される。
【0127】弾性側パネル30は弾性的に伸長自在の装
置を構成し、この装置は、先ず最初におむつを着用者の
外形に合わせて装着し、この装着状態をおむつが滲出物
を吸収したときを大きく越えて着用時間を通して維持す
ることによって更に快適で外形にフィットさせる。これ
は、弾性側パネルによりおむつの側部が延びたり縮んだ
りできるためである。更に、弾性側パネル30は、着用
力(張力)をつくりだしてこれを維持し、この着用力
は、主ファスニングシステム38及び胴閉鎖システム4
0の両方によってつくりだされ且つ維持される張力を高
め、おむつ20を着用者上に維持し、胴部の装着性を高
める。
【0128】弾性側パネル30は、特に、弾性胴バンド
35に最初に予備張力を加えるのを助ける。これは、代
表的には、おむつ20を着用者に装着するとき、おむつ
を装着する人が、弾性側パネル30の収縮時に張力が弾
性側パネル30から胴閉鎖システム40を通って弾性胴
バンド34に伝えられるように、側パネル30を引き延
ばすためである。弾性側パネル30によりおむつ20は
更に効果的に適用される。これは、おむつを装着する人
が、適用中に一方の弾性側パネル30を他方よりも大き
く(非対称に)引っ張った場合でも、おむつ20が、着
用中に「自己調節」を行うためである。本発明のおむつ
20では、弾性側パネル30が好ましくは、第2胴領域
58に配置されているけれども、変形例では、おむつ2
0は、弾性側パネル30が第1胴領域56、又は第1胴
領域56及び第2胴領域58の両方に配置されているの
がよい。
【0129】弾性側パネル30は、多数の形体でつくる
ことができるけれども、弾性側パネルがおむつの耳部
(耳フラップ)に位置されたおむつの一例が、1989
年8月15日にウッド等に賦与された「襞付けが施され
た耳部を持つ使い捨ておむつ」という標題の米国特許第
4,857,067 号に開示されている。同特許について触れた
ことにより、その特許に開示されている内容は本明細書
中に組み入れたものとする。
【0130】弾性側パネル30は、変形例では、多数の
他の形体に形成できる。例えば、1983年5月3日に
スシアラッファ等に賦与された米国特許第4,381,781 号
には、弾性部材の引き延ばしが非弾性材料によって拘束
されないように弾性部材がおむつのトップシート及びバ
ックシートの両方の開口部に位置決めされた弾性胴部を
持つおむつが開示されている。スシアラッファ等の特許
は、おむつのトップシート部分及びバックシート部分の
両方を弾性部材と一致する領域で取り除くことの重要性
を教示しているけれども、本発明者は、トップシート及
びバックシートの一致する部分の一方だけを除去した場
合、又はいずれも除去しない場合、特に弾性部材を含む
おむつウェブの部分に以下に説明する機械的漸次延伸作
業を加えた場合に、満足のいく弾性性能を得ることがで
きるということを学んだ。弾性側パネルを示すおむつの
別の実施例が、1990年7月3日にヴァンゴンペル等
に賦与された米国特許第4,938,753 号に示されている。
この特許には、別個の延伸自在の部材を衣料の主本体の
側縁部に取り付けることによって形成された延伸自在の
側パネルを備えたパンツ状衣料が開示されている。かく
して、本発明の弾性側パネル30は、弾性的に伸長可能
な別体の材料又はおむつに接合された積層体からなるの
がよい。図1に示すように、各弾性側パネル30は、好
ましくは、耳フラップ88及びこれと作動的に関連した
弾性側パネル部材90を有する。
【0131】図1に示すように、各耳フラップ88は、
吸収体コア28の側縁部82からこの側縁部に沿って横
方向外方におむつ20の長さ方向縁部62まで延びる側
パネル72の部分からなる。耳フラップ88は、全体
に、おむつ20の端縁部64からおむつ20の長さ方向
縁部62の脚開口部を形成する部分(長さ方向縁部62
のこのセグメントは脚縁部106として示されている)
まで長さ方向に延びる。本発明の好ましい実施例では、
第2胴領域58の各耳フラップ88は、吸収体コア28
の側縁部82を越えて延びるトップシート24及びバッ
クシート26の部分によって形成される。
【0132】本発明の好ましい実施例では、弾性側パネ
ル部材90は、弾性側パネル部材90により弾性側パネ
ル30が横方向に弾性的に伸長自在であるように、おむ
つ20と耳フラップ88で、好ましくは、トップシート
24とバックシート26との間で作動的に関連してい
る。本明細書中で使用されているように、「弾性的に伸
長自在」という用語は、張力(代表的には、側パネル及
び胴バンドに作用する横方向張力)を加えたときに少な
くとも一方向に(好ましくは、側パネル及び胴バンドに
対して横方向に)延び、張力を取り除いたときにほぼそ
の前の大きさ及び形体に戻るおむつのセグメント又は部
分を意味する。一般に、本発明で有用なエラストマー材
料は、引き延ばしてそれをただちに解放したとき、約5
秒以内又はそれ以下でその元の形体の少なくとも約75
%まで収縮して戻る(即ち、「スナッピー」弾性であ
る)。
【0133】弾性側パネル部材90を耳フラップ88に
多くの種々の方法で作動的に関連させることができる。
例えば、弾性側パネル部材90が耳フラップ88をギャ
ザー付けしたり収縮したりするように弾性側パネル部材
90を弾性的に収縮自在の状態で作動的に関連させるこ
とができる。エラストマー材料を弾性的に収縮自在の状
態で固定する方法の更に詳細な説明は、1975年1月
14日にブエルに賦与された米国特許第3,860,003 号、
及び1978年3月28日にブエルに賦与された米国特
許第4,081,301 号に見出すことができる。これらの特許
について触れたことにより、これらの特許に開示されて
いる内容は両方とも本明細書中に組み入れたものとす
る。
【0134】例えば、弾性側パネル部材90を横方向に
伸ばし、トップシート24及びバックシート26のいず
れか又は両方に接合し、弾性側パネル部材90がその弛
緩した即ち収縮した配向を取ることができるようにする
ことによって、弾性側パネル部材90を耳フラップ88
に収縮自在に取り付けることができる。
【0135】変形例では、弾性側パネル部材90を収縮
していない状態で作動的に関連させ、次いで収縮するよ
うに処理することもできる。例えば、弾性側パネル部材
90を加熱のような特定の処理を加えると不定方向に収
縮し弾性になる材料で形成するのがよい。このような材
料の例は、1974年6月25日にマッセンゲール等に
賦与された米国特許第3,819,401 号、及び1975年1
0月14日にコッホ等に賦与された米国特許第3,912,56
5 号に開示されている。熱収縮性弾性材料を使用するた
めの方法の更に詳細な説明は、1985年5月7日にキ
ビト及びオスターヘージに賦与された米国特許第4,515,
595 号に記載されている。同特許について触れたことに
より、その特許に開示されている内容は本明細書中に組
み入れたものとする。代表的には、トップシート、バッ
クシート、弾性側パネル部材、及び任意の他の構成要素
を、収縮していない状態で互いに固定する。次いで、積
層体を(加熱空気等で)加熱し、弾性側パネル部材をそ
の弛緩した即ち収縮した配向に戻す。
【0136】特に好ましい実施例では、弾性側パネル部
材90に張力が実質的に加わっていない状態で弾性側パ
ネル部材90をトップシート24、バックシート26、
又はこれらのシステムの両方に接合することによって、
弾性側パネル部材90を耳フラップ88に作動的に関連
させる。次いで、弾性側パネル部材90を含む結果的に
得られた複合エラストマー積層体の少なくとも一部に、
積層体のトップシート構成要素及びバックシート構成要
素(非弾性構成要素)を永久的に伸長するのに十分な機
械的延伸を加える。次いで、弾性側パネルを「歪ゼロ」
の延伸積層体に形成する。(変形例では、弾性側パネル
部材を張力が加わった状態で作動的に関連させ、次いで
機械的延伸を加えてもよいが、これは「歪ゼロ」の延伸
積層体として好ましくない。)本明細書中で使用されて
いる「歪ゼロ」の延伸積層体という用語は、同延の表面
の少なくとも一部に沿って実質的に張力が加わっていな
い(「歪ゼロ」)状態で互いに固定された少なくとも二
つの材料層からなる積層体をいう。積層体の一方の層
は、延伸自在であり且つエラストマー性の(即ち、加え
られた引張力を解放するとほぼその張力が加わっていな
い寸法に戻る)材料からなり、第2層は、この層に延伸
を加えると少なくとも或る程度永久的に伸長し、そのた
め、加えた引張力を解放すると完全にはその元の未変形
の形体に戻らないように伸長自在(しかし必ずしもエラ
ストマー性でない)である。これによって、結果的に得
られた「歪ゼロ」の延伸積層体を、最初の延伸方向で少
なくとも最初の延伸点まで弾性的に伸長自在にできる。
このような「歪ゼロ」の延伸積層体の例は、1937年
3月30日にガリガン等に賦与された米国特許第2,075,
189 号、1962年3月13日にハーウッドに賦与され
た米国特許第3,025,199 号、1978年8月15日にシ
ソンに賦与された米国特許第4,107,364号及び1989
年5月30日にサビーに賦与された米国特許第4,834,74
1号に記載されている。これらの特許について触れたこ
とにより、これらの特許の各々に開示されている内容は
本明細書中に組み入れたものとする。
【0137】「歪ゼロ」の延伸積層体をトップシート、
バックシート、及びこれらのシート間に位置されたエラ
ストマー部材からつくるのに使用される特に好ましい方
法及び装置は、構成要素を機械的に延伸する互いに噛み
合う波形ロールを使用する。おむつの部分を機械的に延
伸するための適当な装置及び方法の議論は、上掲の19
78年8月15日にシソンに賦与された米国特許第4,10
7,364号及び1989年5月30日にサビーに賦与され
た米国特許第4,834,741 号に含まれている。特に好まし
い装置及び方法は、一般に譲渡された現在継続中の、1
991年2月28日にジェラルド・M・ウェブスター等
が出願した「「歪ゼロ」の延伸積層ウェブを漸次延伸し
てこのウェブに弾性を賦与するための方法及び装置」と
いう標題の米国特許出願第07/662,536号(P&Gケース
第4339号)、1991年2月28日にケネス・B・
ブエル等が出願した「歪ゼロの延伸積層ウェブを非均等
な方法で漸次延伸して可変程度の弾性を賦与するための
方法及び装置」という標題の米国特許出願第07/662,537
号(P&Gケース第4340号)、1991年2月28
日にジェラルド・M・ウェブスター等が出願した「歪ゼ
ロの延伸積層ウェブを順次延伸し、このウェブを破るこ
となくこのウェブに弾性を賦与するための方法及び装
置」という標題の米国特許出願第07/662,543号(P&G
ケース第4341号)に開示されており、これらの特許
出願について触れたことにより、これらの特許出願に開
示されている内容は本明細書中に組み入れたものとす
る。
【0138】「歪ゼロ」の延伸積層体を本発明の弾性側
パネルにするのに使用できる特に好ましい漸次延伸シス
テムの詳細を図11に示す。「歪ゼロ」の側パネルウェ
ブを含む完全に組み立てられたおむつウェブ810は、
漸次延伸システムに通して送られる。
【0139】図11を参照すると、張力が実質的に加わ
っていない側パネル部材(エラストマーパッチ804)
を含むおむつウェブ810のタイミングは、おむつウェ
ブ810が上側の波形ロール825のセグメント824
と波形即ち溝が連続的に設けられた下側の波形ロール8
21との間を通過するとき、張力が実質的に加わってい
ないエラストマーパッチ804が上側の波形ロール82
5に設けられた波形の即ち溝を備えたセグメント824
と実質的に一致するようなタイミングである。
【0140】方法及び装置の好ましい実施例では、おむ
つ20のエラストマーパッチ804と隣接したトップシ
ート24及びバックシート26の部分(即ち延長パネル
110が形成された)に或る程度の伸長性を与えるよう
に、溝を備えたセグメント824の全長は、機械方向で
計測してエラストマーパッチ804よりも長い。更に、
溝を備えたセグメント824は、好ましくは、隣接した
おむつの第1胴領域内まで延びるのに十分な長さを持っ
ていない。これは、隣接したおむつの位置決めパッチ5
0を形成するエラストマーパッチ804の部分に或る程
度の伸長性を与えないのが好ましいためである。
【0141】上側の波形ロール及び下側の波形ロールに
設けられた相補的溝の正確な形体、間隔及び深さは「歪
ゼロ」の延伸積層体部分で所望の弾性量のような要因に
応じて変化するけれども、本発明の特に好ましい実施例
では、約3.81mm(0.15インチ)の山間溝ピッ
チ、山のところで計測した約12°の包含角度及び約
7.62mm(0.300インチ)の山と谷との間の溝の
深さが用いられている。上述の波形ロールに設けられた
各波形の外山は、代表的には、約0.254mm(0.0
10インチ)の半径を有し、隣接した波形間に形成され
た内溝は、代表的には、約1.016mm(0.040イ
ンチ)の半径を有する。波形ロールの向き合った山が互
いに約3.81mm(0.150インチ)乃至約4.44
5mm(0.175インチ)重なるように波形ロールを調
節すると、両面が1ミル厚のポリマー製バックシート及
び約21.53g/m2乃至23.92g/m2(1平方ヤード
当たり約18g乃至20g)の坪量のポリプロピレン繊
維製不織トップシートに連続的に結合された80ミル厚
のエラストマー性のポリウレタンフォームパッチからな
る本発明の積層ウェブに良好な弾性特性がつくりだされ
る。
【0142】勿論、上述の波形ロールの向き合った山間
の重なりの程度は、結果的に得られた「歪ゼロ」の延伸
積層ウェブに多かれ少なかれ伸長性をつくりだすため、
所望の通りに調節することができる。上述のロール形状
及び積層ウェブ構造について、約1.27mm(0.05
0インチ)乃至5.72mm(0.225インチ)の範囲
の山間重なり深さが可能である。
【0143】図12からわかるように、おむつウェブ8
10を、アイドラーロール872、874で下側の波形
ロール821に巻付ける。この巻付けは、下側の波形ロ
ール821に設けられた溝823の連続した組の各々の
すぐ隣に配置された作用真空ポート822(第8図参
照)を覆うのに十分である。上側の波形ロール825に
設けられた溝を備えたセグメント824と実質的に一致
するように位置された真空ポート822は、上側の波形
ロール825の溝を備えたセグメント824がおむつウ
ェブ810に作用を加えるときにおむつウェブに吸引力
を及ぼす一対の真空マニホールド826に内部がロール
821を通して連結されている。
【0144】張力が加えられていないエラストマーパッ
チ804をトップシートウェブ806及びバックシート
ウェブ805に固定するのに使用される接着剤、又はト
ップシートウェブ及びバックシートウェブの一致する部
分を互いに固定するのに使用される接着剤のいずれかの
形成を最小にするため、上側の波形ロール825に設け
られた溝を備えたセグメント824及び下側の波形ロー
ル821に設けられた連続溝823は、テフロン(登録
商標)のような低摩擦材料でできているか或いはイリノ
イ州モリスのマイクロサーフィス社から入手できるパー
マロン503号スプレーコーティングのような自己潤滑
性低摩擦材料でコーティングされている。
【0145】下側の波形ロール821に設けられた真空
ポート822は、好ましくは、2.286mm(0.09
0インチ)メッシュのハニカムコーン844のような多
孔材料で覆われており、この材料は、おむつウェブ81
0の真空が作用する部分を支持し、ウェブに真空が作用
しているときにはいつでもウェブがハニカム面を横切っ
て横方向に滑ったり移動したりしないようにする良好な
把持面をウェブに対して提供する。
【0146】最適の環境では、エラストマーパッチ80
4を含む側パネルの「歪ゼロ」部分に加えることのでき
る最大程度の増加延伸は、上側の波形ロール825のセ
グメント824に設けられた溝と下側の波形ロール82
1に設けられた連続溝823との間の係合の深さによっ
て決定される。しかしながら、延伸積層ウェブが互いに
噛み合う波形ロール間を通過するときにウェブの延伸方
向にほぼ平行な方向で滑ったり収縮したりしないように
されていない場合には最適程度の増加延伸が行われない
ということが分かっている。従って、最も好ましい形体
では、ウェブの増加延伸作業は、図13の断面に概略に
示してあるように、「歪ゼロ」の延伸積層体を構成する
三つの層全ての最も外側の部分に拘束が加わっており、
順次位置決めされた互いに噛み合う波形ロールの組の間
をおむつウェブの「歪ゼロ」の延伸積層体部分が通過す
るときに所望の延伸方向に対して平行な方向に滑ったり
収縮したりしないようにされた状態で実施される。
【0147】しかしながら、所望であれば、複合材の延
伸可能な即ち引き延ばし可能な層だけを拘束することに
よって本発明を実施してもよく、即ち、増加延伸作業中
にエラストマーパッチの最も外側の部分をも拘束すると
いうことは絶対的な必要条件ではない。後者の場合に
は、延伸可能な即ち引き延ばし可能な層は、増加延伸プ
ロセス中に永久的に延伸されるが、延伸張力を取り除い
たとき、結果的に得られた「歪ゼロ」の延伸積層ウェブ
においてZ軸方向に嵩高になるのが幾分小さい。これ
は、エラストマーパッチがこのようなプロセス中に程度
が更に小さい初期延伸を受けるためである。従って、そ
の歪のない形体に戻るときに同じ量の収縮だけが加わ
る。
【0148】上述の種類の「歪ゼロ」の延伸積層体の実
施例は、更に、或る程度の不均衡の局部的な歪が延伸可
能なウェブに、特にエラストマーパッチの両縁部の直ぐ
近くの領域に形成されるのがよい。不透明なポリマー製
バックシートウェブの場合には、これらの不均衡に変形
させた部分が破れていないにも関わらず透明な外観を呈
する程十分に薄くなることがある。このような場合に
は、おむつウェブの「歪ゼロ」の延伸積層部分の機能性
(例えば不透過性)は損なわれない。後者の種類の実施
例は、通常は、結果的に得られたおむつの「歪ゼロ」の
延伸積層部分の美的外観がおむつのデザイン又は形体に
よって見えないようになっている場合、あるいは、見え
る場合でのおむつの使用者の関心を引かない場合に用い
られる。
【0149】本発明の更に別の実施例では、延伸可能な
非弾性ウェブの1つ又はそれ以上が破れても、結果的に
得られた「歪ゼロ」の延伸積層ウェブがその所定の目的
について受入れられないものにならない(例えば、積層
ウェブの他のプライの一つが、完成した物品における所
望の機能を提供する限り、バックシートの破れが必ずし
も積層ウェブのその所定の目的についての機能を損なわ
ない)。例えば、延伸可能なバックシートウェブが或る
程度破れていても、エラストマーパッチもまた液体不透
過性材料でできている場合には、結果的に得られたおむ
つウェブの不透過性が損なわれない。)これは、層間に
実質的に連続した結合を使用する「歪ゼロ」の延伸積層
ウェブの実施例に関して特にいえる。これは、層が増加
延伸後に互いに比較的ぴったりと接着しているため、お
むつの末端使用者又はおむつを装着する人がこのような
プライの損傷を見つけるのが困難であるためである。
【0150】図11及び図12に示すおむつウェブ81
0は、最も上のバックシートウェブ805の存在により
空気の通過に対して実質的に不透過性であるため、所望
であれば、多孔質ハニカム材料844で覆われた真空ポ
ート822を下側の波形ロール821の機械方向に配向
された溝823の各組のすぐ隣で使用することができ
る。エラストマーパッチ804が空気の通過に対して十
分に透過性である場合には、上側のバックシート805
の部分をぴったりと保持するように、真空により生ぜし
められた吸引力がトップシート806及びエラストマー
パッチ804を通過する。この場合には、増加延伸作業
中、おむつウェブの「歪ゼロ」の延伸積層部分を構成す
る三つの層が全て拘束される。
【0151】エラストマーパッチが空気の通過に対して
実質的に透過性でない場合には、(a)吸引力がトップ
シートウェブ806を通してバックシートウェブ805
に及ぼすことができるように、真空ポート822及びこ
れらのポート上に設けられたハニカム材料844をエラ
ストマーパッチ804の両縁部のすぐ外側に位置決めす
るか、或いは(b)おむつウェブの「歪ゼロ」の延伸積
層部分を構成する三つの層全てを、おむつウェブの両面
に作用できる適当なクランプ装置で拘束するかのいずれ
かが必要である。
【0152】真空ポート822が多孔質ハニカム材料8
44を通して図11及び図12に示すおむつウェブ81
0に作用する吸引力は、張力が実質的に加えられていな
いエラストマーパッチ804を含むおむつウェブ810
の部分が、下側の波形ロール821に設けられた連続溝
823及び上側の波形ロール825に設けられた溝を備
えたセグメント824の互いに噛み合う部分間を通過す
るときに、横方向内方に滑ったり収縮しないようにす
る。
【0153】エラストマーパッチ804を含むおむつウ
ェブ810の「歪ゼロ」の延伸積層部分が、ウェブの順
次延伸作業に亘って横方向に拘束されているため、ウェ
ブが下側の波形ロール821に設けられた連続溝823
と上側の波形ロール825に設けられた溝を備えたセグ
メント824との間を通過するとき、拘束点の中間に配
置された「歪ゼロ」の延伸積層ウェブの全ての部分に増
加延伸が実質的に均等に加えられる。これは、エラスト
マーパッチに固定された延伸可能なトップシートウェブ
及びバックシートウェブに、延伸作業中、可能な限り最
大の延伸を強制的に加えることによって、ウェブの増加
延伸作業の有効性を最大にするばかりでなく、エラスト
マーパッチの両周縁部のすぐ隣にある領域に固定された
トップシートウェブ及び/又はバックシートウェブに不
均衡に高い変形が加わらないようにする。
【0154】図14は、使用できる変形例の増加ウェブ
延伸システムを示す。図14に示す増加ウェブ延伸シス
テムでは、弾性的に圧縮可能な一対のディスク940が
上側の波形ロール825の溝を備えたセグメント924
の各側に隣接して取り付けられている。圧縮可能なディ
スク940は、図15の断面に概略に示すように、これ
らのディスクがおむつウェブ910をぴったりと把持
し、このおむつウェブをディスクと一致する下側の波形
ロール921の溝のない部分に固定的に保持する。図1
1の実施例の真空ポート及び多孔質ハニカム材料と同様
に、圧縮可能なディスク940及び下側のロール921
の一致する溝のない部分によってつくりだされたクラン
プ効果によって、ウェブが互いに噛み合う波形ロール間
を通過するときに、エラストマーパッチ904を含むお
むつウェブ910の部分が延伸方向に平行な方向に収縮
しないようにする。図14の実施例は、空気の通過に対
して透過性或いは不透過性のいずれかであるウェブでで
きた積層体構造について、同じ容易さで使用できる。
【0155】当業者には理解されることと思うが、結果
的に得られたおむつウェブの結果的に得られた「歪ゼ
ロ」の延伸積層部分について本明細書中に記載した利点
を提供するため、上述の拘束方法を個々に又は互いに組
み合わせて使用するのがよい。
【0156】本明細書中に記載してあるように、全体が
「歪ゼロ」の延伸積層ウェブ部分でできているか或いは
一つ又はそれ以上の分離独立した「歪ゼロ」の延伸積層
ウェブ部分を含んでいるかのいずれかである広範なおむ
つを製造するのに、改善された方法及び装置を有利に使
用できるということは明らかである。
【0157】添付図面には、波形が互いにほぼ平行に整
合した互いに噛み合う一対の波形ロールが示してあるけ
れども、本発明は、波形が互いに平行に配向されていな
い対をなした波形ロールを使用する場合でも同じ容易さ
で実施できるということは理解されよう。更に、これら
の波形ロールに設けられた波形は、必ずしも、機械方向
又は機械方向に対して横方向のいずれかに平行に整合し
ていなくてもよい。例えば、本明細書中に開示した「歪
ゼロ」の延伸積層技術を使用してつくられた一回使用お
むつで、曲線をなした胴バンド部分又は脚バンド部分が
所望である場合には、おむつウェブの「歪ゼロ」の積層
ウェブ部分を増加延伸するのに用いられた対をなした波
形ロール上に設けられた互いに噛み合う歯が、直線でな
く所望の曲線をなした輪郭に沿って弾性をつくりだすよ
うに、所望の曲線をなした形体で配列されているのがよ
い。
【0158】本明細書中に開示した好ましいプロセスは
円筒形の互いに噛み合う波形ロールを使用するけれど
も、互いに噛み合うプラテンを使用して問題のウェブ又
は物品の「歪ゼロ」の延伸積層部分を増加延伸する断続
的スタンプ作業を使用してウェブ拘束原理を実行しても
よい。後者の場合には、互いに噛み合うプラテンが、延
伸方向に平行な方向に滑り又は収縮を生ぜしめるのに十
分な力をウェブに及ぼすことができる前に、増加延伸さ
れるべき「歪ゼロ」の延伸積層ウェブの部分が適当な真
空手段又はクランプ手段で適切に拘束されるということ
が唯一の必要条件である。
【0159】弾性側パネル部材90は、トップシート2
4又はバックシート26のいずれか或いはこれらのシー
トの両方に、断続的結合形体又は実質的に連続した結合
形体のいずれかを使用して接合することができる。本明
細書中で使用されている「断続的に」結合された積層ウ
ェブというのは、c4プライを最初に間隔を隔てられた箇
所で互いに結合した積層ウェブ又は間隔を隔てられた領
域でプライが互いに実質的に結合されていない積層ウェ
ブを意味する。逆に、「実質的に連続的に」結合された
積層ウェブというのは、プライが界面領域に亘って互い
にほぼ連続的に結合された積層ウェブを意味する。断続
的結合形体は、通常は、積層体の実質的に非弾性のウェ
ブを破ることなく比較的大きく延伸したり引き延ばした
りできる場合、及び完成した積層体においてZ軸方向に
大きく張り出すのが望ましい場合に「歪ゼロ」の積層ウ
ェブについて望ましい。連続的結合形体は、完成した積
層体のZ軸方向張り出しの程度が主として重要なことで
なく、積層体の一つ又はそれ以上の比較的非弾性のウェ
ブを破ることなく延伸したり引き延ばしたりすることが
困難である場合の「歪ゼロ」の積層ウェブについて望ま
しいということがわかっている。後者の場合には、実質
的に連続した結合形体は、増加延伸作業後、積層体の全
ての層を互いに比較的ぴったりと接着した状態に維持す
る。従って、増加伸作業中に比較的非弾性のウェブの一
つ又はそれ以上に破れるほどの損傷が加わった場合で
も、比較的非弾性のウェブの損傷を受けた部分がエラス
トマープライに比較的ぴったりと接着しているため、末
端使用者はどのような損傷があるかを気づくのが困難で
ある。比較的非弾性のウェブの破れがウェブの企図した
機能(例えば不透過性)を損なわない場合には、増加延
伸作業中に比較的非弾性のウェブに生じた損傷は、一般
に、最終製品における欠陥とは認められない。
【0160】かくして、特に好ましい「歪ゼロ」の延伸
積層ウェブに連続的結合形体を使用することによって得
られる予期せぬ利点は、おむつの製造者が、本発明の積
層体に満足いくように使用できる更に広い範囲の比較的
非弾性のウェブから選択できるということである。本質
的には、通常は、わかる程に引き延ばすことができると
は考えられていない本発明の「歪ゼロ」の延伸積層ウェ
ブの比較的非弾性のウェブを使用できるようになるとい
うことである。従って、「引き延ばし可能」という用語
は、本明細書中で使用されているように、増加延伸作業
中に或る程度薄くなったり損傷を受けたりする比較的非
弾性のウェブを除外しようとするものではない。
【0161】本発明の好ましい実施例では、弾性側パネ
ル部材90は、トップシート24及びバックシート26
の両方に接着剤を使用して実質的に連続的に結合されて
いる。実質的に張力が加えられていない状態の弾性側パ
ネル部材90が配置される予め決定された領域でバック
シート26及び/又はトップシート24に実質的に均等
で且つ連続した接着剤層を付けるのに糊アプリケータを
使用するのがよい。特に好ましい実施例では、選択され
た接着剤は延伸自在であり、糊アプリケータは、溶融吹
き付け塗布システムからなる。
【0162】実質的に連続的に結合された「歪ゼロ」の
延伸積層ウェブを製造するのに特に適していることがわ
かっている接着剤溶融吹き付け塗布システムは、ジョー
ジア州ゲインズビルのJ&M研究所から入手できる型番
GM−50−2−1−GHの溶融吹き付けスプレーアプ
リケータである。後者のシステムは、機械方向に対して
横方向で計測して線インチ当たり20個のオリフィスを
持つノズルを使用する。各オリフィスの直径は、約0.
508mm(0.020インチ)である。好ましくは、ウ
ィスコンシン州エルムグローブのフィンドレー接着剤社
から入手できるフィンドレーH−2176ホットメルト
接着剤を約171.10C(3400F)の温度まで加熱
し、バックシート及び/又はトップシートに6.45cm
2 (1平方インチ)当たり約7.5mg乃至10mgの割で
塗布する。約218.330C(4250F)の温度及び約
3.515kg/cm2 のゲージ圧(50psig)の加熱圧縮
空気を接着剤ノズルの二次オリフィスから出し、塗布作
業中に接着剤フィブリルが均等に分配されるのを助け
る。
【0163】おむつの結果的に得られた「歪ゼロ」の延
伸積層部分の増加延伸前の経過時間に亘って高温の接着
剤をバックシート26と密に接触させることによって、
バックシート26を軟化させる。ウェブによっては、例
えば従来のポリエチレン製バックシート材料では、この
軟質化が、ウェブの増加延伸プロセス中にバックシート
に加わる損傷を最小にする上で有利であるということが
わかっている。これは、問題のウェブがおむつに所定の
機能(例えば不透過性)を与える場合に特に重要であ
る。
【0164】変形例では、おむつ20の「歪ゼロ」の部
分を構成する弾性側パネル部材90及び任意の他の構成
要素は、加熱されない接着剤、熱接着、圧接着、超音波
接着、動的機械的接着、又は当該技術分野で周知の任意
の他の方法を使用して互いに断続的に又は連続的に結合
されているのがよい。
【0165】弾性側パネル部材90は、多数の種々の大
きさ、形状、形体、及び材料でできているのがよい。例
えば、弾性側パネル30は各耳フラップ88で作動的に
関連した一つの又は複数の弾性側パネル部材90から形
成されるのがよく、弾性側パネル部材は幅及び長さが変
化するのがよく、又は、弾性側パネル部材は、エラスト
マー材料でできた比較的幅狭のストランド又は面積の大
きいエラストマーパッチからなるのがよい。弾性側パネ
ル部材90として(特に「歪ゼロ」の延伸積層体に)使
用するのに特に適していることが分かっている一つのエ
ラストマー材料は、破断までの延びが少なくとも約40
0%で、試料幅1インチ当たり約200gの引張力がそ
の変形を加えられていない長さの50%の伸びを生じる
エラストマーフォームである。弾性側パネル部材として
使用するのに適していることがわかっている例示のエラ
ストマーフォームには、(a)ロードアイランド州ミド
ルタウンのフルフレックス社から入手できるような、或
いはオハイオ州フリーモントのルッドロウ複合材社から
入手できベイビーフォームの商品名で販売されているエ
ラストマーフォームのような、好ましくは厚さが約50
ミルで密度が0.214g/cm3 (1立方フィート当たり
13.3ポンド)の架橋処理を施した天然ゴムフォー
ム、又は(b)日本国横浜市のブリジストン社から入手
できブリジストンSGポリウレタンフォームの商品名で
販売されている、或いはニュージャージー州パラムスの
ゼネラルフォーム社から入手できポリウレタンフォーム
第40310号の表示で販売されているエラストマーフ
ォームのような、厚さが約80ミルで密度が約0.03
3g/cm3 (1立方フィート当たり2.06ポンド)のポ
リウレタンフォームが含まれる。弾性側パネル部材90
として使用するのに適した他の材料には、「弾力のあ
る」合成ゴム又は天然ゴム、他の合成又は天然のゴムフ
ォーム、エラストマーフィルム(熱収縮性エラストマー
フィルムを含む)、エラストマースクリム、エラストマ
ー織ウェブ又は不織ウェブ、エラストマー不織積層体の
ようなエラストマー複合材、等が含まれる。
【0166】図1に示すように、弾性側パネル部材90
は、第2胴領域58の耳フラップ88の長さの大部分に
亘って延びるエラストマー材料でできたパッチ(エラス
トマーパッチ)からなる。エラストマーパッチは、好ま
しくは、おむつの製造時に、一つのおむつの弾性側パネ
ル部材90を形成するだけでなく隣接したおむつの第1
胴領域の位置決めパッチ50を形成するように位置され
る。かくして、上掲のウッド等の特許に開示されている
ような、弾性側パネル部材をおむつに高速で固定する上
での整合の問題が無くされる。かくして、弾性側パネル
部材90は、好ましくは、おむつ20の端縁部64から
内方に耳フラップ88の脚縁部106に向かって延び
る。弾性側パネル部材90の長さ及び幅は、おむつの機
能的設計によって決まる。
【0167】弾性側パネル部材90は、耳フラップ88
の全長に沿って長さ方向に延びているが、弾性側パネル
部材90は、延長パネル110を形成するように耳フラ
ップ88の長さの一部だけに亘って延びているのが好ま
しい。図1に示すように、弾性側パネル部材90のベー
ス縁部108から耳フラップ88の脚縁部106まで長
さ方向に延びる弾性側パネルの部分である延長パネル1
10もまた、伸長自在であるように少なくともある程度
機械的に延伸させてある(即ち、延長パネル110を形
成する材料には予め変形が加えてあり、即ち永久的に延
伸させてある)。「予め変形が加えてある」延長パネル
のため、弾性側パネルの「歪ゼロ」の延伸積層部分を延
ばしたとき、着用者の脚領域近くに皮膚を刺激したり脚
部を赤くしたりする過度の張力を生じることなく弾性側
パネルのこの部分を効果的に延伸することができる。
(即ち、「予め変形が加えてある」延長パネルがない場
合には、弾性側パネルを伸ばしたとき、延長パネル11
0を通る線に沿って張力が集中する。弾性側パネル30
の延長パネル110に予め変形を加える方法は幾つもあ
るけれども、延長パネル110は、好ましくは、「歪ゼ
ロ」の延伸積層部分について行われた機械的延伸と同じ
方法で変形が予め加えられているのがよい。弾性側パネ
ル30の延長パネル110は、多くの種々の材料からつ
くることができるけれども、図1に示す好ましい実施例
では、延長パネル110は、トップシート24及びバッ
クシート26の耳フラップ88を形成する部分から形成
される。
【0168】延長力、延長係数、及び利用できる延伸
(延び)を含む延長特性、及び収縮力、弾性クリープ、
弾性ヒステリシス、及び弾性側パネル30の収縮量が、
弾性側パネル30及びおむつ20の両方の性能において
考慮を払わなければならない重要な要因であるというこ
とがわかっている。延長特性は、使用中、おむつを装着
する人及び着用者に総合的な感知されたストレッチイネ
ス(stretch- iness)を与える。これらは、おむつを装着
する人が延伸を適度に賦与できる能力に影響を与える
(即ち、装着中の標準的に感知されたおむつの引っ張り
について、結果的に得られた延伸の総量は、外形と一致
するような良好な装着を得る/維持するのに望ましい量
である)。延長係数が比較的高い弾性側パネルは、着用
者の皮膚を赤くすることああるが、延長係数が比較的高
い弾性側パネルは、着用者上で垂れ下がり/滑りを引き
起こすことがある。利用できる延伸が少な過ぎる弾性側
パネルは、身体の外形と適当なレベルまで一致できず、
おむつを快適に着用できず身につけるのが難しいものに
する。収縮力が非常に小さい、又は弾性クリープ又は弾
性ヒステリシスが乏しい弾性側パネルを持つおむつは、
着用者上の所定位置に止まることができず、着用者上で
垂れ下がったり/滑り落ちたりしがちであり、その結
果、装着性及び包含性が損なわれる。
【0169】本発明の弾性側パネル30については、延
長力及び延長係数の延長特性は、好ましくは、所定の範
囲内にあるということがわかっている。これらの延長力
は、約6.25mm(0.25インチ)乃至31.25mm
(1.25インチ)の延びで発生されるのが好ましい。
最も好ましい実施例については、弾性側パネルは、好ま
しくは、6.25mm(0.25インチ)乃至18.75
mm(0.75インチ)の延びで約250gramsf乃至約5
00gramsfの延長力を持つ。
【0170】着用中に弾性側パネルを着用者の身体の外
形に馴染むように可逆的に延伸させる上で利用できる材
料の最大の量は、利用できる延伸により計測される。か
くして、利用できる延伸の量は、おむつを装着する人が
おむつを着用者に装着するのに利用できる最大量の延び
と関連している。更に、復元可能な延びの最大の量を、
おむつを着用者の身体に馴染ませるのに利用できる。利
用できる延伸は、以下の等式から算出される((延伸長
さ−元の長さ)×100)。弾性側パネルを使用したお
むつの適用に必要な利用できる延伸の最小の量は、好ま
しくは、Mサイズのおむつについては少なくとも約35
%、Lサイズのおむつについては、少なくとも約50%
である。
【0171】弾性側パネルが着用者に及ぼす維持可能な
収縮力(張力)は、弾性側パネルの重要な性質である。
収縮力が不十分な弾性側パネルでは、おむつを着用しこ
れに排泄した後、おむつがずれ落ちてしまう。収縮力が
大き過ぎる場合には、着用者に対する快適さが減少し、
着用者の皮膚上に圧痕を残す。収縮力は、特定の延びの
エラストマー複合材を弛緩させるときに生じる単位幅当
たりの力として計測される。本発明の好ましい実施例で
は、弾性側パネルの収縮力は、好ましくは、50%の延
びで少なくとも約35.43g/cm(90g/インチ)で
ある(50%の延びは、試料をその元の長さの1.5倍
に延伸することを必要とする)。
【0172】代表的には、エラストマー材料は、応力−
歪特性において力がヒステリシスループを示す。即ち、
所与の延びについて、エラストマー材料を一軸線延長さ
せるのに必要な力(延長力)は、エラストマー材料をそ
の予め伸ばした状態から収縮させるときにエラストマー
材料が及ぼす力(収縮力)よりも大きい。前者の曲線を
「荷重曲線」と呼び、後者の曲線を「非荷重曲線」と呼
ぶことができる。おむつを装着する人は、弾性側パネル
を延伸しておむつを着用者に装着するとき、「荷重」延
長力(延長力)を感じる。着用者は、おむつをひとたび
装着すると、「非荷重」の収縮力(収縮力)を感じる。
従って、ヒステリシス損は、おむつが着用者上で垂れ下
がったり滑ったりするのに十分な程収縮力が小さい程大
きくてはならない。
【0173】応力/歪が加わった全てのエラストマー材
料は、時間に従って力を漸減する(即ち弾性クリー
プ)。従って、時間に亘るこの着用力の減少が着用安定
性のための最小値以下にならないようにするのが望まし
い。従って、弾性クリープを最小に維持しなければなら
ない。本発明の好ましい実施例では、エラストマー材料
の最終長さは、30分に亘って張力を加えた状態で元の
長さの約1.2倍以上であってはならない。
【0174】弾性胴バンド35の延長力及び利用できる
延伸は、弾性胴バンド35及び弾性側パネル30の両方
の性能において、考慮を払わなければならない重要な要
因である。弾性胴バンド35の延長力は弾性側パネル3
0の延長力よりも大きいのがよいが、本発明の好ましい
実施例では、弾性胴バンド35の所望の延びにおける延
長力は、各弾性側パネル30の所望の延びにおける延長
力以下であるか或いはこれと等しい。延長力が弾性側パ
ネル30よりも小さい弾性胴バンド35では、子供に装
着したおむつをずらさずに下腹を容易に動かすことがで
きる。延長力が高い弾性側パネルは、臀部上及び下腹の
下での寸法の変化を小さくし、製品に張力が加わった状
態で着用者に快適に保つ。この設計により装着性が改善
され、漏れが少なくなり、おむつの前部の垂れ下がり、
隙間の形成、巻返り及び内側への丸まり、おむつの吸収
体コアの着用中の着用者上での全ての摺動/滑りを減ら
すことによって、着用者への快適性が改善される。本明
細書中に論じられているように、図9は本発明の変形例
を開示し、この変形例では、賦形された「膨張自在のぽ
んぽんパネル」が、好ましくは、弾性側パネルよりも小
さい延長力[及び/又は高い利用できる延伸]を有し、
本明細書中に論じた改善性能を提供する。
【0175】弾性側パネル30は、横方向に延伸させた
ときに、長さ方向軸線に沿って差異伸長性を備えている
のがよい。本明細書中で使用されている「差異伸長性」
という用語は、弾性伸長特性が延伸方向にほぼ垂直に配
向された軸線に沿った種々の箇所で延伸方向で計測して
非均等な材料を意味するために使用される。これには、
例えば、エラストマー材料の弾性率又は利用できる延伸
のいずれか又は両方を変化させることが含まれる。差異
の伸長性は、好ましくは、弾性側パネル内に設計され、
その結果、横方向伸長性がおむつ20の端縁部64から
耳フラップ88の脚縁部106まで計測して弾性側パネ
ルの少なくとも一部に亘って長さ方向に変化する。任意
の理論で括られることを望むものではないが、横方向に
延伸した場合の長さ方向軸線に沿った差異の伸長性によ
り弾性側パネルは、使用中に、維持された装着性を促し
且つ胴部及び脚部での漏れを減らすように着用者の臀部
の周りに固定アンカーを構成すると同時に、差異に延伸
でき且つ着用者の胴部に馴染むことができる。このよう
な形体により、臀部領域を更に大きく「膨張」させて、
着用者が動いたり位置を変えたり(起立したり座ったり
横たわったり)するときの着用者の身体の大きさの変化
に適応することができる。変形例では、おむつ20の端
縁部64と隣接した弾性側パネルの部分での減少した横
方向伸長自在性の程度は、弾性胴バンド34によってと
られるべき全延伸が更に大きいことを必要とし、これに
よって、弾性胴バンド34の局部的延伸を結果的に更に
大きくし、腹部に更に柔軟にフィットする。
【0176】差異伸長性は、多くの種々の方法で得るこ
とができる。弾性側パネル30は多数の複合エラストマ
ー材料を持つことができ、エラストマー材料について多
数の形体をとることができ、弾性側パネルを形成するエ
ラストマー材料又は他の材料の延長特性は非均等である
のがよい。例えば、延長力又は収縮力、延長率又は収縮
率、又は他の固有の特性が変化するエラストマー材料
を、多い又は少ない(可変の)横方向伸長性が弾性側パ
ネルの一つの部分で得られ、隣接した部分では得られな
いように使用することによって差異伸長性を弾性側パネ
ルの選択された隣接した部分に得ることができる。エラ
ストマー材料は長さ、大きさ、及び形状が可変であるの
がよく、これが差異伸長性を与える。弾性パネルを形成
する材料の性質を変化させるための当該技術分野で周知
の他の方法を使用してもよい。
【0177】可変程度の伸長性を「歪ゼロ」の延伸積層
体に与えるための特に好ましい方法及び装置は、「歪ゼ
ロ」の延伸積層体を少なくとも一組の互いに噛み合う波
形ロールに通すことである。これらの波形ロールのうち
の少なくとも一方は、「歪ゼロ」の延伸積層ウェブとの
接触点に沿って非均等な輪郭の波形を持っている。その
結果、組をなしたロール間の通過する積層ウェブの部分
は、非均等に延伸される。これは、次いで、非均等に輪
郭が設けられた波形に対して実質的に垂直な方向で非均
等に弾性化された「歪ゼロ」の延伸積層体をつくりだ
す。
【0178】おむつ20は、好ましくは、一方の胴領域
好ましくは第2胴領域58を着用者の背中の下に位置
し、おむつの残りを他方の胴領域好ましくは第1胴領域
56が着用者の前側に亘って位置されるように着用者の
脚の間に引っ張ることによって着用者に付けられる。次
いで、テープタブ92のタブ部分94を解放部分95か
ら解放する。その後、おむつを装着する人が弾性側パネ
ル30を着用者の周りに巻付ける。その際、タブ部分9
4を握ったままである。弾性側パネル30は、代表的に
は、着用者のサイズ及び形状と一致するように、この作
業中に延長され且つ張力が加えられる。第1ファスニン
グ構成要素112、接着剤取り付け層96がランディン
グ部材44の第2ファスニング構成要素114に固定さ
れ、側閉鎖体を形成する。本発明の好ましい実施例で
は、側閉鎖体が形成されたとき、胴閉鎖体もまた自動的
に形成される。即ち、胴閉鎖体は受動的に作動される。
胴閉鎖体は、第1取り付け構成要素46を第2取り付け
構成要素48と係合させることによって形成される。胴
閉鎖体を形成することによって、代表的には、本明細書
中に記載した装着及び包含上の利点を提供するように胴
バンド35に予め張力を加える。
【0179】図6A乃至Dに示すように、代表的には、
本発明の胴部装置34は、着用者が座ったり、起立した
り、座った後に起立したりしたときに端縁部が着用者の
臍に関して同じ全体関係にあるように、着用者が座った
り、起立したり、動いたりするにつれて着用者の胴部に
従って動き、着用者の胴部と形状が一致する。従って、
以下の議論は、臍に関する相対移動に関する。
【0180】図6Aに示すように、ウェストラインパネ
ルゾーン138は着用者の胴部と接触し、最初に付けた
ときに閉鎖システムが弾性胴バンドに発生させた張力に
より胴にぴったりとフィットする。図6Bに示すよう
に、着用者が座り始めると相互連結パネルゾーン130
が第撓みヒンジゾーン132を中心に及び第2撓みヒン
ジゾーン134を中心に枢動し弾性胴バンドをそれが元
々あった平面から外に移動させる。吸収体コアの胴縁部
は、臍に向かって移動する傾向がある。図6Cに示すよ
うに、着用者が座り続けると吸収体コアは臍に向かって
更に押され、この際、相互連結パネルゾーン130は、
撓んで吸収体コアを中心に折畳まれる傾向がある。着用
者の下腹部もまた、ウェストラインパネルゾーン138
を、予め配置された胴バンド撓みヒンジゾーン140を
中心に賦形パネルゾーン136に関して撓みそれるよう
に外方に押し始める。図6Dに示すように、着用者が完
全に座ると、吸収体コアは、相互連結パネルゾーン13
0が吸収体コアの内側部分に全体が撓んで押付けられた
状態で、腹に最も大きく押し付けられる。
【0181】賦形パネルゾーン136は、下腹部の内側
部分と接触するように撓みそれ、この際、ウェストライ
ンパネルゾーン138は、完全に押され、予め配置した
弾性胴バンド撓みヒンジゾーン140を中心に撓みそ
れ、着用者の突出した胴部の形状と一致する。かくし
て、弾性胴バンドと着用者の胴部とがぴったりとフィッ
トした状態に維持される。着用者が座った状態から起立
するとき、復元力/モーメントを提供する胴バンド撓み
ヒンジゾーン140の弾性でプロセスが逆の順番で繰り
返され、復元力/モーメントにより、ウェストラインパ
ネルゾーン138は着用者が起立し続けるときに着用者
の胴部と接触した状態に維持され、賦形パネルゾーン1
36及びウェストラインパネルゾーン138を胴部に対
して摩擦でこれらのパネルの前の使用中の(予め張力が
加わった)形体に戻し、最後に相互連結パネルゾーン1
30を代表的には、胴バンドと着用者の胴部との間のぴ
ったりとした接触でほぼその元の位置まで引き上げる。
幾つかの着用サイクルの後、図6Bに示す状態と同様の
状態が起立中に「中立」位置になり、次いで、着用者の
全てのこれ以上の動きが図6B乃Dに示すサイクルと似
ている。
【0182】図7は、本発明の弾性胴バンドについての
変形例の構造を示す。弾性胴バンド535は、好ましく
は歪が予め加えられているバックシート26の一部、ト
ップシート24の一部、及びエラストマー部材76及び
対面部材501からなる弾性積層体からなる。エラスト
マー部材76は、バックシート26と対面部材501と
の間に位置決めされ、トップシート24はバックシート
26と弾性部材76との間に位置決めされている。弾性
胴バンド635は、好ましくは、互いに接合されたトッ
プシート24及びバックシート26でおむつを製造し、
エラストマー部材76及び対面部材501からなる二層
積層体を別の工程で形成し、これに続いて、二層積層体
をトップシート/バックシート組み合わせのトップシー
ト24に対面部材501が着用者の皮膚と接触するよう
にエラストマー部材76がトップシート24に面した状
態で接合することによって形成される。この実施例で
は、エラストマー部材76は、好ましくは、本明細書中
の上文中に記載されているように、熱収縮性エラストマ
ー材料である。対面部材501は、好ましくは、トップ
シート24として使用するのに適した材料に関して上文
中に記載した材料のような軟質で刺激のない材料であ
る。対面部材501は、好ましくは、トップシート24
として使用するのに好ましい不織材料と同様の不織材料
である。
【0183】図8は、本発明の弾性胴バンドの更に別の
変形例の構造を示す。弾性胴バンド535は、好ましく
は歪が予め加えられているバックシート26の一部、対
面部材501、バックシート26と対面部材501との
間に位置決めされたエラストマー部材76、バックシー
ト26とエラストマー部材76との間に位置決めされた
トップシート24の一部、及びトップシート24とエラ
ストマー部材76との間に位置された弾性部材77から
なる。弾性胴バンド535は、好ましくは、対面部材5
01、エラストマー部材76及び弾性部材77からなる
三層積層体を形成し、次いでこれをトップシート24に
固定することを除き、図7に示す実施例と同じ方法で上
文中で論じた材料と同じ材料から形成される。
【0184】図9は、本発明のおむつ及び弾性胴部装置
の変形例を示す。弾性胴部装置634は、包含組立体2
2に撓むことができるように接合された、縁部圧縮剛性
が比較的高い相互連結パネルゾーン130と、包含組立
体22で相互連結パネルゾーン130に撓むことができ
るように接合された弾性胴バンド635である「膨張自
在のぽんぽんパネル」及び相互連結パネルゾーン130
で弾性胴バンド635に撓むことができるように接合さ
れた第2撓みヒンジゾーン134からなる。図9に示す
ように、弾性胴バンド635は、「膨張自在のぽんぽん
パネル」を形成するように深い「五角形」形状を有す
る。弾性胴バンドは、主側閉鎖体が下腹部の動き領域の
下に形成されるように長い(長さ方向寸法)。弾性胴バ
ンド635の最も長い寸法(端縁部64から長さ方向内
方に計測して)は、好ましくは、Mサイズのおむつにつ
いて、約38mm(1.5インチ)乃至約88mm(3.5
インチ)であり、更に好ましくは、約50mm(2.0イ
ンチ)乃至約57mm(2.25インチ)である。この形
状は、端縁部64と隣接した弾性胴バンドの部分が、端
縁部64から遠方の隣接した部分よりも伸長自在性が大
きい特異な横方向伸長自在性ばかりでなく、着用者の下
腹部に従って動いたり膨張したりする胴バンドを提供す
る。弾性胴バンド635は、賦形パネルゾーン136、
ウェストラインパネルゾーン138、及び予め配置した
弾性の胴バンド撓みヒンジゾーン140からなる。吸収
体コア28の胴縁部83は、おむつの端縁部64(直
線)とほぼ平行であり、端縁部64から長さ方向に更に
遠ざけられており、深い「膨張自在のぽんぽんパネル」
を構成する。Mサイズのおむつでは、吸収体コア28の
胴縁部は、好ましくは、端縁部64から長さ方向に約5
0mm(2インチ)乃至57mm(約2.25インチ)のと
ころに位置されている。
【0185】図9に示すおむつの実施例は、主ファスニ
ングシステムの変形形状のランディング部材644、バ
ックシート26上に配置された長さ方向に長い第1取り
付け構成要素646及び第1取り付け構成要素646の
各々の裏に位置された横方向に幅広の位置決めパッチ6
50を更に有する。
【0186】弾性胴バンド635は、好ましくは、バッ
クシート26の一部、トップシート24の一部、トップ
シート24とバックシート26との間に位置されたエラ
ストマー部材76及びバックシート26とエラストマー
部材76との間に位置された弾性部材77で構成されて
いる。エラストマー部材76は、好ましくは、エラスト
マーフォームからなり、弾性部材77は、本明細書中上
文中に論じた不織層からなる。エラストマー部材76及
び弾性部材77からなる二層積層エラストマー材料は、
好ましくは、弾性胴バンド635の機械的に延伸させた
縁部を越えて延び、相互連結パネルゾーン130の一部
及び包含組立体22の一部を形成する。これは、二層積
層エラストマー材料が、好ましくは、吸収体コア28の
胴縁部83を越えて長さ方向内方に延びているためであ
る。二層積層エラストマー材料と吸収体コア28との重
なりは、相互連結パネルゾーン130を補剛し、この実
施例の弾性胴バンド635が潜在的な巻返り可能性を減
少させるように設計されている。好ましいMサイズのお
むつでは、エラストマー材料と吸収体コアとの間の重な
りは、0mm乃至約6mm(1/4インチ)である。
【0187】弾性胴バンド635は、好ましくは、弾性
胴バンドがおむつの元来の平らな状態を越えて膨張でき
るように、延伸積層体からなる。弾性胴バンド635
は、好ましくは、エラストマー材料をトップシートとバ
ックシートとの間に(最も好ましくは、張力が加わった
状態で)固定し、(弾性側パネルに関して上文中に説明
したように)弾性胴部装置の部分を弾性胴バンドを形成
するのに望ましい形状に機械的に延伸することによって
製造される(即ち、波形ロールの溝及びランドは弾性胴
バンドの所望の五角形形状と一致する)。この延伸積層
体(好ましくは機械的に延伸し、張力を予め加えた延伸
積層体)により、主閉鎖システムが形成するおむつの周
囲の寸法を越えて、及び端縁部64の最初の寸法を越え
て(おむつ自体の平らな状態を越えて)弾性胴バンドを
膨張させることができる。(即ち、弾性胴バンドは、着
用者の下腹部の動きに追従するように、所定寸法の側閉
鎖体の周囲寸法を越えて(おむつを最初に形成する材料
の寸法さえも越えて)膨張することができる。)この膨
張は、弾性胴部装置に「窓を設ける」ことによって行う
ことができ、或いは高める(延伸積層体について)こと
ができる。
【0188】この実施例では、相互連結パネルゾーン1
30は比較的剛性であり、賦形パネルゾーン136及び
ウェストラインパネルゾーン138よりも縁部圧縮剛性
が高い。この弾性胴部装置は、図6A乃至Dに示す弾性
胴部装置とは異なる態様で機能する。相互連結パネルゾ
ーン130のこの相対的な剛性は、主側閉鎖体の寸法を
越えて膨張する弾性胴バンド635の性能を更に高め
る。相互連結パネルゾーン130は、好ましくは、トッ
プシート24の一部、バックシート26の一部、エラス
トマー部材76及び弾性部材77からなるエラストマー
材料の一部、及びランディング部材644の一部からな
る。これは、ランディング部材644の形状が弾性胴バ
ンド635の形状と一致するように変えてあるためであ
る。ランディング部材は、更に、吸収体コア28の胴縁
部83を越えて延び、包含組立体22の一部を形成す
る。ランディング部材644は、好ましくは、主側閉鎖
体(主張力線)を下腹部移動領域の下(弾性胴バンドの
最も下の位置)に位置決めするように主閉鎖体システム
を下方にテープ付けできるようにするため、吸収体コア
28の胴縁部83をはるかに越えて延びる。テープタブ
の頂縁部(端縁部に最も近い縁部)を端縁部から長さ方
向に最も遠いところに位置し、この下方へのテープ付け
を行う。好ましいMサイズのおむつでは、テープタブ
は、好ましくは、端縁部から長さ方向に約39mm(約
1.56インチ)のところに位置される。
【0189】弾性胴バンド635の賦形パネルゾーン1
36は、バックシート26の一部、トップシート24の
一部、エラストマー部材76の一部、及び弾性部材77
の一部からなる。ウェストラインパネルゾーン138
は、トップシート24の一部、エラストマー部材76の
一部、及び弾性部材77の一部からなる。ウェストライ
ンパネルゾーン138はバックシート26の一部を含ま
ない。これは、バックシート26の一部がこの領域でな
くしてあるためである。予め配置した弾性胴バンド撓み
ヒンジゾーン140は、ウェストラインパネルゾーン1
38からバックシートをなくしたことによる構造的な不
連続性(窓が設けられた弾性胴バンド)によって形成さ
れる。窓の長さは、好ましいMサイズのおむつについ
て、少なくとも約4.5mm(約3/16インチ)、好ま
しい約9mm(約3/8インチ)乃至約16mm(約5/8
インチ)であり、幅が125mm(約5インチ)である。
ウェストラインパネルゾーン138は、バックシートを
なくした領域を中心に撓むように曲がることができ且つ
それることができる。変形例では、バックシートを除く
必要がなく、材料を互いに結合する結合パターンが、予
め配置された弾性の胴バンド撓みヒンジゾーンを形成す
る。バックシートを除去した場合には、ウェストライン
パネルゾーンの縁部圧縮剛性(延長力)は、賦形パネル
ゾーンの縁部圧縮剛性(及び延長力)以下である。賦形
パネルゾーンの縁部圧縮剛性は、相互連結パネルゾーン
の縁部圧縮剛性以下である。ウェストラインパネルゾー
ンの縁部圧縮剛性は、好ましくは、約100gramsf以下
であり、更に好ましくは、約20gramsf乃至約50gram
sfであり、最も好ましくは、約35gramsfであり、賦形
パネルゾーンの縁部圧縮剛性は、好ましくは、ウェスト
ラインパネルゾーンの縁部圧縮剛性以上であり、最も好
ましくは、約50gramsfであるということがわかってい
る。胴バンド撓みヒンジゾーン、及び好ましくは弾性胴
バンド全体の曲げ撓み復元力は、約20gramsf以上であ
り、更に好ましくは、約40gramsf乃至約80gramsfで
あり、最も好ましくは、約60gramsfである。
【0190】使用された材料及び弾性胴バンドを形成す
る方法に基づいて、弾性胴バンドの設計された「使用
中」の延びでの延長力は、各弾性側パネルの設計された
「使用中」の延びでの延長力と等しいか又はこれ以下で
ある。弾性胴バンドの延長力が弾性側パネルの延長力以
下であるため、下腹部を弾性胴バンドとともに更に大き
く動かすことができる。
【0191】弾性胴バンドの利用できる延伸は、代表的
には、側パネルの利用できる延伸よりも大きい。好まし
いおむつについて、弾性胴バンドの約25mm(1イン
チ)乃至約76mm(3インチ)の延び、更に好ましくは
約25mm(1インチ)乃至約50mm(2インチ)の延び
での延長力は、好ましくは、約250gramsfと等しいか
又はこれ以下である。最も好ましくは、弾性胴バンドの
約25mm(1インチ)乃至約76mm(3インチ)の延
び、更に好ましくは約25mm(1インチ)乃至約50mm
(2インチ)の延びでの延長力は、約75gramsf乃至約
250gramsfである。弾性胴部装置の好ましい実施例で
はバックシートのセグメントを除去してウェストライン
パネルゾーンを形成したため、ウェストラインパネルゾ
ーンの延長力は賦形パネルゾーンの延長力以下である。
エラストマー圧縮剛性もまた、この窓を設けることによ
って変化する。ウェストラインパネルゾーンの延長力
は、好ましくは、弾性胴バンドについての石器されたこ
れらの「使用中」の延びで約75gramsf乃至約175gr
amsfであり、賦形パネルゾーンの延長力は、好ましく
は、これらの延びで約175gramsf乃至約225gramsf
である。最も好ましくは、弾性胴バンドの延長力は、ウ
ェストラインパネルゾーンでは50mm(2インチ)の延
びで約150gramsfであり、賦形パネルゾーンでは50
mm(2インチ)の延びで約200gramsfである。これ
は、弾性側パネルが、約6mm(0.25インチ)乃至約
76mm(3インチ)の延びで約250gramsfと等しいか
又はこれ以下の、最も好ましくは、約6mm(0.25イ
ンチ)乃至約19mm(0.75インチ)の伸びで約25
0gramsf乃至約500gramsfの延長力窓を有するのが望
ましい弾性胴バンドの延長力とは対照的である。
【0192】位置決めパッチ650は、弾性胴バンド6
35のエラストマー部材76の側縁部75と当接するか
或いはこの側縁部を越えて延びるようにおむつに配置さ
れている。位置決めパッチ650は、好ましくは、エラ
ストマー部材76について使用されたのと同じエラスト
マーフォーム材料からなる。実際には、位置決めパッチ
650は、所望であれば、エラストマー部材76の一部
からなるのがよい。位置決めパッチをこのように配置す
ることによって、第1側パネル70に追加の剛性を加
え、エラストマー部材76と位置決めパッチ650との
間の筋溝で第1側パネル70を折り畳み難くするととも
にしっかりとした剛性パネルを提供する。Mサイズのお
むつの好ましい実施例では、位置決めパッチは、エラス
トマー部材と0mm乃至約3.1mm(1/8インチ)重な
っている。
【0193】図9に示す実施例の第1取り付け構成要素
46は、好ましくは、長さ方向に長くなっている。これ
は、弾性胴バンドの好ましい形状のためであり、深い弾
性胴バンドの更に大きな領域に張力を予め加えるのが望
ましいためであり、主ファスニングシステムを下方に固
定するのが好ましいためである。Mサイズのおむつの好
ましい実施例では、第1取り付け構成要素の長さは、好
ましくは、約25mm(約1インチ)である。
【0194】図10は、図9に示す弾性胴部装置の変形
例を示す。第10図に示すように、吸収体コア28の胴
縁部783の形状は弧状形状を有する。弧状吸収体コア
は、耳部700を有し、耳部700は、弾性胴バンド7
35を越えて上方に延びて弾性胴バンドの一部を境界付
け、弾性胴バンド735と隣接した領域を更に補剛し追
加の包含を行う。
【0195】更に別の変形例では、弾性胴バンドが、不
織材料からなる弾性部材が図2に示すようにバックシー
トとエラストマー部材との間に配置されているのでなく
トップシートとエラストマー部材との間に配置されてい
ることを除けば図2に示す実施例と同様に形成される。
【0196】弾性胴部装置の変形例では、ウェストキャ
ップ装置を更に有する。このようなウェブキャップ装置
は、1988年5月10日にローソンに賦与された米国
特許第4,734,246 号及び1990年8月21日にロバー
トソンが出願した米国特許出願第07/571,000号に開示さ
れている。上記特許及び特許出願について触れたことに
より、上記特許及び特許出願に開示されている内容は本
明細書中に組み入れたものとする。
【0197】ウェストキャップは、弾性胴バンドを形成
するエラストマー材料又はエラストマー積層体の延長部
として形成される。かくして、弾性胴部装置は、吸収体
コアの胴縁部から長さ方向内方に延びるウェストキャッ
プゾーンを更に有する。ウェストキャップゾーンは、近
位縁部が胴縁部と隣接して包含組立体(好ましくはトッ
プシート)に接合され、身体の滲出物を包含するための
チャンネルを提供するため遠位縁部を吸収体コアから
(Z軸方向に)間隔を隔てることができる障壁部材から
なる。
【0198】撓み曲げ試験 撓み曲げ試験は、マサチューセッツ州カントンのインス
トロン社から入手できるインストロン4502型、特別
な構成のTロッド及び特別な試験試料ホルダを使用す
る。図17に示すように、Tロッド1101は、直径が
6.35mm(1/4インチ)の互いに垂直な一対の金属
製ロッドからなり、好ましくは、駆動ロッド1102
(長さが約125mm(約5.25インチ)の長い方のロ
ッド)の端部には押しロッド(長さが約75mm(約3イ
ンチ)の短い方のロッド)の周囲に嵌まるようにテーパ
が施してあり、これら二つのロッドは、互いに、糊付
け、溶接、及び/又はねじ止めされている。駆動ロッド
1102の反対端は、インストロンのクロスヘッドユニ
ットに取り付けられる。試験試料ホルダ1104は、支
持ロッド1108を位置決めし支持する固定ベース11
05を有する。固定ベース1105は、ベース1106
及びこのベース1106上に平行に取り付けられた二つ
の矩形の支持体1107を有する。ベース1106及び
支持体1107の各々は、好ましくは、厚さが約12.
7mm(1/2インチ)乃至9.53mm(3/8インチ)
のレクサン(プレキシグラス)プレートでできている。
支持ロッド1108(Tロッドと同じ材料でできている
長さが約150mm(約6インチ)のロッド)が、固定ベ
ース1105の各支持体1107上に取り付けられる。
支持ロッド1108は、中心間距離が16mmであるよう
に取り付けられている。図17に示すように、Tロッド
1101は、その中心を支持ロッド1108間に位置さ
せる。
【0199】インストロンをクロスヘッド速度が毎分2
0mm、チャート速度が毎分400mm、フルスケールが5
00gramsfに設定する。インストロンを、クロスヘッド
ユニットが下方及び後方に6mm移動し、チャートがクロ
スヘッドユニットを下方及び後方に追うように調整す
る。
【0200】図18に示すように、試験されるべき試料
1000は、弾性胴部装置34から、好ましくは胴バン
ド撓みヒンジゾーン140が試料1000の中央にくる
ように取り出される。しかしながら、試料によっては、
胴バンド撓みヒンジゾーンが中央にこなくてもよい。試
料1000の(長さ方向)長さは、最小で16mmであ
り、好ましくは25mmであり、又は任意の長さであり、
(横方向)幅が50mmである。図17に示すように、試
料1000は、胴バンド撓みヒンジゾーン140がTロ
ッド1101の真下にくるように、支持ロッド1108
上に中心がある。試料1000の外面(代表的には、バ
ックシート側)がTロッド1101側に配置される。
【0201】Tロッド1101は、試料1000の頂部
で数g(1gramsf乃至4gramsf)の軽い予荷重が加わっ
た状態で「ゼロ調整」される。これは、試料の反りをな
くし、Tロッドと試料が良好に接触した状態にする。各
試料を6mmの行程に亘って二回のサイクルで試験しサイ
クル間で30秒停止させる。全部で10個の試料を試験
した。
【0202】Tバーそらし力(gramsf)対Tバーそらし
距離(mm)のグラフを作成する。二つのサイクルを示す
試料の例示の試験を図18に示す。各サイクルについて
4mm及び5mmでのそらし力が回復力曲線を決定する。4
mm及び5mmでの回復撓み力を平均してサイクル回復そら
し力を算出する。各試料についての両サイクルの回復そ
らし力の平均が試料回復そらし力を決定する。構造につ
いての曲げ撓み回復力は、10個の試料についての試料
回復そらし力の値の平均である。
【0203】縁部圧縮剛性試験 マサチューセッツ州カントンのインストロン社から入手
できるインストロン4502型、特別な試験試料ホルダ
及び取り付け接着剤を使用する。図19に示すように、
試料1002を25mm(1インチ)×50mm(2イン
チ)×1.56mm(1/16インチ)のアルミニウム製
平板1300に取り付け接着剤1302で取り付ける。
取り付け接着剤1302は、ニュージャージー州ベルビ
ルのハートマン接着剤社から入手できRed−0400
1ダブルバブルパックとして販売されている迅速硬化エ
ポキシである。
【0204】インストロンには、圧縮ロードセルが設け
られている。(ロードセル及びインストロンのジョーの
平板を平面度及び直角度について検査しなければならな
い)。インストロンを、クロスヘッド速度が毎分5mm、
チャート速度が毎分250mm、(必要であれば)フルス
ケールが100g又は500gに設定する。サイクル長
は3.5mm下方及び後方であり、チャートがクロスヘッ
ドユニットを下方及び後方に追う。
【0205】図16に示すように、試験されるべき試料
1002は、好ましくは、弾性胴部装置34からウェス
トラインパネルゾーン138、賦形パネルゾーン13
6、又は相互連結パネルゾーン130で、いずれのゾー
ンが試験されるかに応じて取り出される。試料1002
は、長さが9mmで幅が25mmである。
【0206】取り付け接着剤1302は、平板1300
上にドクターブレードを使用して間隔を隔てられて塗布
され、幅が約8.5mm(3/8インチ)で高さが0.5
mm乃至0.75mm(0.020インチ乃至0.030イ
ンチ)のフットプリントをつくる。試料1002を取り
付け接着剤1302に配置し、試料のいずれかの側に設
けられたブロックで平板1300に対して垂直に保持す
る。これらのブロックは、取り付け接着剤に捉えられな
いように、ベースのところが削ってある。時間をおいて
(約1分又はそれ以上)接着剤を硬化させた後、取り付
けた試料を22.780C(730F)/相対湿度50%の
室内に24時間放置し、取り付け接着剤を完全に硬化さ
せる。
【0207】取り付けられた試料を図20に示すように
インストロンのジョー1400上に配置する。試料に1
gramsf乃至4gramsfの予荷重を予め加えてインストロン
をゼロに調整する。各試料は、3.0mmそらしサイクル
をサイクル間に30秒おいて二回行なう。五つの試料を
試験する。
【0208】圧縮力(gramsf)対圧縮変位(mm)のグラ
フを作成する。二つのサイクルを示す試料の例示の試験
を図21に示す。試験についてのピーク力は、両サイク
ル中に生じた最も大きな力として計測される。五つのサ
イクルについてのピーク圧縮力の平均がゾーンの縁部圧
縮剛性である。
【0209】延長力試験 弾性側パネル30及び弾性胴バンド35の両方について
の延長力試験は、マサチューセッツ州カントンのインス
トロン社から入手できるインストロン4502型を使用
する。
【0210】A.弾性側パネル インストロンを、クロスヘッド速度が毎分100mm、チ
ャート速度が毎分500mm、フルスケールが100gram
sfに設定する。インストロンは、側パネルの所望の、要
求された、即ち全弾性延びの行程を行うことができる。
(側パネルの全延びが要求された上限以下である場合に
は、試験をこの延びで停止する。これは、非伸長性領域
での延長力を斟酌しなけれなならないためである、即ち
使用中の設計延び限度に到ったためである。) 試験されるべき試料は、実際のおむつに付けて計測され
る。標準的な75mm(3インチ)クランプを側パネルの
賦勢された延伸部分の長さ方向中心線67に横方向で最
も近い縁部と隣接して弾性側パネル30に取り付ける。
多くの場合では、この縁部は弾性側パネル部材90の側
縁部91に対応する。標準的な25mm(1インチ)クラ
ンプを弾性側パネル30の賦勢された延伸部分の反対側
の縁部(代表的には、代表的には、側パネル部材90の
側縁部91´ )に取り付ける。25mm(1インチ)ク
ランプは、75mm(3インチ)クランプの領域内にあり
且つ弾性側パネル30と隣接して位置決めされた主ファ
スニングシステム38の構成要素と長さ方向に整合する
ように位置される。かくして、好ましい実施例では、2
5mm(1インチ)クランプは、固定部材42と長さ方向
に整合し、そのため、インストロンが加える力は、おむ
つを付けたときに使用者が及ぼす力と同様である。
【0211】各試料を、移動サイクルを通して、弾性側
パネルの賦勢された弾性部分を、所望の、要求された、
即ち全延びまで試験する。(試料を収縮させて収縮力を
計測してもよい。)延長力(gramsf)対延び(mm)のグ
ラフが作成される。全部で10個の試料を試験する。所
与の延びでの延長力は、10個の試料についての値の平
均である。
【0212】B.弾性胴バンド インストロンを、クロスヘッド速度が毎分100mm、チ
ャート速度が毎分500mm、フルスケールが100gram
sfに設定する。インストロンは、胴バンドの所望の、要
求された、又は全弾性延びを行うことができる。(胴バ
ンドの全延びが要求された上限以下である場合には、試
験をこの延びで停止する。これは、非伸長性領域での延
長力を斟酌しなけれなならないためである、即ち使用中
の設計延び限度に到ったためである。) 試験されるべき試料は、弾性胴バンドから、好ましくは
弾性胴バンドの上縁部に隣接して(試験されるべき特定
のパネルゾーンを除き)取り出される。試料は、100
mm(4インチ)幅の試料を試験するように、好ましく
は、長さ(長さ方向)が25mm(1インチ)で幅(横方
向)が約125mm乃至約150mmである。弾性胴バンド
35又は試験されるべきパネルゾーンの長さ(長さ方
向)が25mm(1インチ)以下で、25mm(1インチ)
の試料を得ることができない場合には、これは好ましい
状況ではないけれども、変更した大きさの試料を使用し
て試験を行ってもよい。試料の端部は、標準的な25mm
(1インチ)クランプを使用し、クランプ間を100mm
(4インチ)にしてクランプされる。(試料は、結合位
置を除き非伸長性でなければならないゾーン又は領域は
ない。) 各試料を、移動サイクルを通して、弾性胴バンド試料を
所望の、要求された即ち全延びまで試験する。(試料を
収縮させて収縮力を計測してもよい。)延長力(grams
f)対延び(mm)のグラフが作成される。全部で10個
の試料を試験する。全部で10個の試料を試験する。所
与の延びでの延長力は、10個の試料についての値の平
均である。
【0213】本発明の特定の実施例を例示し且つ説明し
たが、種々の他の変形及び変更を本発明の精神及び範囲
から逸脱することなく行うことができるということは当
業者には明らかであろう。従って、本発明の範疇のこの
ような変形及び変更の全てを添付の請求の範囲でカバー
しようとするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による使い捨ておむつの一部が切り欠い
て示す平面図。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図。
【図3】本発明による使い捨ておむつの歪が予め加えら
れている機械的延伸パターンを示すバックシート部分の
平面図。
【図4】本発明による使い捨ておむつの弾性胴部装置の
要素を示す第1胴領域の概略平面図。
【図5】図1の5−5線に沿った断面図。
【図6】着用者が起立した位置から座った位置まで動く
ときの弾性胴部装置の使用中の機能の簡略化して示す
図。
【図7】本発明による使い捨ておむつの弾性胴バンドを
示す図。
【図8】本発明による使い捨ておむつの弾性胴バンドの
変形例を示す図。
【図9】本発明による使い捨ておむつのの弾性胴部装置
の変形例を示す平面図。
【図10】本発明による使い捨ておむつのの弾性胴部装
置の他の変形例を示す平面図。
【図11】噛み合う波形ロールを使用しておむつウェブ
の一部を機械的に延伸するための真空ウェブ拘束システ
ムを使用する装置の概略斜視図。
【図12】アイドラーロールを使用しておむつウェブを
下側の波形ロールに巻付ける方法を示す第11図の12
−12線に沿った概略図。
【図13】おむつウェブの歪ゼロの延伸積層部分が波形
ロール間を通過するときの波形ロールの噛み合いの程度
を示す拡大図。
【図14】本発明の増加延伸プロセスに使用できるウェ
ブ拘束システムの変形例を示す概略斜視図。
【図15】図9の上側波形ロールと下側波形ロールとを
結ぶ中心線に沿った概略拡大断面図。
【図16】本発明による使い捨ておむつの弾性胴部装置
から試験試料を取り出すための位置を示す第1胴領域の
概略部分拡大平面図。
【図17】弾性胴部装置の胴バンド撓みヒンジゾーンの
曲げ撓み回復力を計測するための試験装置の斜視図で。
【図18】撓み曲げ試験の2つのサイクルのそらし力対
そらし距離を示すグラフ。
【図19】弾性胴部装置のパネルゾーンの縁部圧縮剛性
を決定するための試験手順に従ってつくられた試験試料
の斜視図。
【図20】弾性胴部装置のパネルゾーンの縁部圧縮剛性
を決定するため組み上げられた装置及び試験試料の概略
側面図。
【図21】縁部圧縮剛性試験の2つのサイクルの圧縮力
対圧縮変位を示すグラフ。
【符号の説明】
22 包含組立体 24 トップシート 26 バックシート 28 吸収体コア 30 弾性側パネル 77 伸長自在な材料 78 エラストマー材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/514 A41B 13/02 S (71)出願人 592043805 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 ビューアル,ケネス バークレイ アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ブロックドーフ、ドライブ、218 (72)発明者 クリアー,サンドラ ヒンヅ アメリカ合衆国オハイオ州、メインビル、 メドー、ドライブ、9056 (72)発明者 フォールコン,ダニエラ スリース アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ハミルトン、アベニュ、ナンバー、4、 4168 Fターム(参考) 3B029 BC01 BC06 BD09 BD10 BF05 BF07 4C098 AA09 CC01 CE07 DD10 DD13 DD25 DD26 DD30

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1ウェスト領域と第2ウェスト領域とを
    有する使い捨て吸収体物品において、 前記吸収体物品は、包含組立体と、第2ウェスト領域に
    位置され横方向に弾性的に伸長自在の弾性側パネルを備
    え、 前記包含組立体は、液体透過性トップシートと、バック
    シートと、前記液体透過性トップシートと前記液体不透
    過性バックシートとの間に位置された吸収体コアを有
    し、 前記弾性側パネルは、歪ゼロ延伸積層部分を有し、 前記歪ゼロ延伸積層部分は、実質的に張力が加えられな
    い状態で互いに固定された少なくとも2つの材料層を有
    し、前記材料層の一方は伸長自在な材料であり、前記材
    料層の他方はエラストマー材料であり、伸長自在な材料
    を永久的に伸長するに十分な増加機械的延伸させ、前記
    歪ゼロ延伸積層部分を少なくとも横方向に弾性的に延伸
    できることを特徴とする吸収体物品。
  2. 【請求項2】前記前記弾性側パネルは、耳フラップと、
    この耳フラップに接合された弾性側パネル部材とを有
    し、前記耳フラップは前記伸長自在な材料であり、前記
    弾性側パネル部材ば前記エラストマー材料であることを
    特徴とする請求項1に記載の吸収体物品。
  3. 【請求項3】前記エラストマー材料は、少なくとも40
    0%で破断する伸びを有することを特徴とする請求項1
    に記載の吸収体物品。
  4. 【請求項4】前記エラストマー材料は、そのエラストマ
    ー材料を延伸し直ちに解放した際に、5秒以内に初期の
    外形の少なくとも75%に戻ることを特徴とする請求項
    1に記載の吸収体物品。
  5. 【請求項5】前記弾性側パネル部材は、6.25mmと
    31.25mmの間の伸びで、250グラム以上の伸び
    力を有することを特徴とする請求項1に記載の吸収体物
    品。
  6. 【請求項6】前記弾性側パネル部材は、50%の伸びで
    インチ当たり少なくとも90グラムの収縮力を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の吸収体物品。
  7. 【請求項7】前記吸収体物品は、前記第2ウェスト領域
    に配置された弾性胴バンドを有することを特徴とする請
    求項1に記載の吸収体物品。
  8. 【請求項8】第1ウェスト領域と第2ウェスト領域とを
    有する使い捨て吸収体物品において、前記吸収体物品
    は、 液体透過性トップシートと、バックシートと、前記液体
    透過性トップシートと前記液体不透過性バックシートと
    の間に位置された吸収体コアを有する包含組立体と、 弾性部材と、この弾性部材に接合された耳フラップとを
    有し、第2ウェスト領域に位置された横方向に弾性的に
    伸長自在の弾性側パネルと、 機械的閉鎖部材を有し、横方向の張力を作り出すように
    弾性側パネルに接合された閉鎖装置とを有することを特
    徴とする吸収体物品。
  9. 【請求項9】前記弾性部材は、少なくとも400%で破
    断する伸びを有することを特徴とする請求項8に記載の
    吸収体物品。
  10. 【請求項10】前記弾性部材は、その弾性部材を延伸し
    直ちに解放した際に、5秒以内に初期の外形の少なくと
    も75%に戻ることを特徴とする請求項8に記載の吸収
    体物品。
  11. 【請求項11】前記弾性側パネル部材は、6.25mm
    と31.25mmの間の伸びで、250グラム以上の伸
    び力を有することを特徴とする請求項8に記載の吸収体
    物品。
  12. 【請求項12】前記弾性側パネル部材は、50%の伸び
    でインチ当たり少なくとも90グラムの収縮力を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の吸収体物品。
  13. 【請求項13】前記吸収体物品は、前記第2ウェスト領
    域に配置された弾性胴バンドを有することを特徴とする
    請求項1に記載の吸収体物品。
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