JP2002313704A - 荷電粒子線露光装置におけるクーロン効果の補正方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置におけるクーロン効果の補正方法

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JP2002313704A
JP2002313704A JP2001117973A JP2001117973A JP2002313704A JP 2002313704 A JP2002313704 A JP 2002313704A JP 2001117973 A JP2001117973 A JP 2001117973A JP 2001117973 A JP2001117973 A JP 2001117973A JP 2002313704 A JP2002313704 A JP 2002313704A
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JP
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blur
stochastic
coulomb effect
charged particle
beam exposure
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JP2001117973A
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Shohei Suzuki
正平 鈴木
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Stochastic Blurを正確に、かつ簡単に計算
することにより、クーロン効果ボケを正確に把握し、ク
ーロン効果を正確に補正する方法を提供する。 【解決手段】 (a)における無印の実線はStochastic Bl
urを表したものである。これは、図に示されるように、
右肩上がりの直線で近似することができる。この直線は
最も単純には次の(1)式で近似できる。 Stochastic Blur=(a×I+b)×Z+(c×I+d) …(1) この直線の4つの未知数a、b、c、dは実験又は、シミュ
レーション計算から求めることができる。a、b、c、dの
値はパターン依存性が弱いので、一つの特徴的なサブフ
ィールドパターンについて求めるか、数個のパターンに
ついての平均を求めれば、十分な精度が得られ、他のサ
ブフィールドについても同じ値を使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に半導体集積回
路等のリソグラフィーに用いられる電子線露光装置、イ
オンビーム露光装置等の荷電粒子線露光装置において、
クーロン効果を補正する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の荷電粒子ビーム露光装置において
は、スループットを向上させる目的で、一度に露光でき
る像面側でのサブフィールドの大きさを数10μm以上に
広げた転写露光光学系が検討されるようになってきた。
しかしながら、このような大サブフィールド露光光学系
においては、荷電粒子によって生じた空間電荷レンズが
引き起こす幾何収差ボケが問題となることが認識される
ようになってきた(以下、ボケを「Blur」と称すること
にする)。
【0003】この対処法として、あらかじめ空間電荷レ
ンズによって生じる幾何収差Blurを計算し、幾何収差Bl
urによって生じる像の変形が修正されるように、マスク
のパターン形状を変形させるような補正が考えられてい
る。又、空間電荷効果(SpaceCharge effect)による幾何
収差の計算法としても種々の方法が提案され(例えば、
Space-charge-induced aberration: J. Vac. Sci. Tech
nol. B17(6), Nov/Dec 1999)、更に任意形状のパター
ン分布を持ったマスクに対して空間電荷収差を高速で計
算できる一般的な手法が提案されるようにもなってき
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の空間電荷レンズ
による幾何収差Blur(以下「空間電荷効果Blur」と称す
ることがある。)は、いわゆるクーロン効果Blurと呼ば
れているものの一種である。この空間電荷効果Blurの原
因である空間電荷効果は、荷電粒子の集団的な効果に起
因するものであるから、別名Global Coulomb effect又
は、Collective Coulomb effectとも呼ばれている。
【0005】クーロン効果Blurには更に、前述の空間電
荷効果Blurの他に、もうひとつの原因に起因するBlur、
つまり、近接した荷電粒子同士のクーロン衝突により発
生するいわゆる確率的(Stochastic)なBlurがある。こ
のStochasticな効果はStochastic Coulomb effectと称
されている。現実のクーロン効果Blurは空間電荷効果Bl
urとこのStochastic Blurとが合成されたものである。
【0006】クーロン効果Blurを精度良く計算する手法
としては、モンテカルロ法を応用したシミュレーション
計算があるが、このシミュレーションは一回の計算に数
時間かかり、1チップあたり10000個程度に達する全サ
ブフィールドについて計算するのは現実的には非常に困
難である。これに対し前述の空間電荷解析手法では、一
回の計算が数分で終わるので、実用に供する時間内で1
チップの全サブフィールドに対する計算を終了すること
ができる。
【0007】但し、空間電荷解析手法においては、クー
ロン効果BlurのうちのStochastic Blurを正確に定式化
しているとは言い難い。すなわち、Stochastic Blurは
電流強度依存のある量とは捉えられているが、光軸方向
(Z軸方向)の位置依存のある量としては捉えられては
いない。
【0008】ところが実際には、Stochastic Blurは光
学系の構成の影響を強く受け、電流依存性があるばかり
でなく光軸上の位置依存性も強いBlurである。Stochast
ic Blurを生じさせるクーロン衝突は荷電粒子束の太さ
に反比例して強く起こる。言い換えれば電荷密度が高い
ほど強く起こる。但しこの効果は、個々の荷電粒子の進
行方向を微小に変えるだけであるので、評価したい位置
でどの程度のBlurを生じるかは、光学系の構成に依存す
る。
【0009】例えば、マスク面でこのクーロン衝突が強
く起こったとしても、マスクの下流に位置するレンズ系
により集光され、像面上ではほとんどBlurとはならない
ことは明白である。なぜなら、レンズ系の役割はマスク
面の一点から任意方向に射出された荷電粒子を像面上の
一点に集光するように作られているからである。
【0010】最近の転写光学系においては、荷電粒子束
がもっとも絞られているのは像面である。この様子を図
2に示す。図にはマスク面(物面)1から射出されたビ
ーム群が転写レンズ2により被露光面(像面)4に集光
される様子が示されている。図2では見やすいように、
横方向を縦方向に対して拡大して描いてある。3がいわ
ゆるクロスオーバ位置であり、従来の走査型電子顕微鏡
や、イオンビーム光学系(ビームの開き半角が0.1mrad
以下)の場合には、このクロスオーバ位置でビームがも
っとも絞られていた。
【0011】しかし、最近の転写光学系では倍率、像面
でのサブフィールドサイズの大きさやビームの開き半角
の関係から、図2で示されているように、むしろ像面に
おいて最もビームが絞られた光学系となっている。従っ
て像面近傍におけるStochastic Blurの大きさは、当然
光軸方向位置依存性が強くなっている。つまり、最近の
転写光学系においては、Stochastic Blurを光軸位置に
無関係に近似し、空間電荷効果Blurと合成するだけでは
精度の良いクーロン効果ボケ計算ができないことになっ
てしまう。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、荷電粒子線露光装置において、Stochastic B
lurを正確に、かつ簡単に計算することにより、クーロ
ン効果ボケを正確に把握し、これに基づいて補正を行う
ことにより、クーロン効果を正確に補正する方法を提供
することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、荷電粒子線露光装置においてクーロン
効果を補正する方法であって、クーロン効果によって生
じたボケのうち、被露光面近傍での確率的(Stochasti
c)なボケを、像を形成する全電流、加速電圧、光軸方
向の距離の関数として計算する工程を有することを特徴
とする荷電粒子線露光装置におけるクーロン効果の補正
方法(請求項1)である。
【0014】本手段においては、被露光面近傍でのStoc
hastic Blurを、像を形成する全電流値と加速電圧、及
び光軸方向の位置の関数と計算している。Stochastic B
lurに光軸方向位置依存性を導入することにより、精度
の良いクーロンボケ計算が行える。従って、このように
して求まったStochastic Blurと空間電荷効果Blurを合
成することにより、クーロン効果Blurを簡単に精度良く
求めることができる。この結果、クーロン効果補正用の
マスク形状が高精度に求められるようになり、結果的に
露光電流を増加させることが可能となる。
【0015】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記確率的(Stochastic)な
ボケをあらわす関数が、全電流と光軸方向の距離につい
て1次の関数であることを特徴とするもの(請求項2)
である。
【0016】本発明者の検討の結果、Stochasticなボケ
をあらわす関数は、全電流と光軸方向の距離について1
次の関数で近似できることが分かった。本手段によれ
ば、Stochasticなボケをあらわす関数を簡単に求めるこ
とができる。又、このようにしても、この関数の係数
は、各サブフィールドのパターンの影響を受けにくいの
で、代表的なサブフィールドについて正確に係数を求め
ておけば、他のサブフィールドについては、この係数を
使って1次式でStochasticなボケを計算することがで
き、全体としてのクーロン効果を高速で求めて補正する
ことができる。
【0017】
【実施例】図1(a)における曲線は、ある転写光学系の
電流値I[μA]における空間電荷効果blurを、最近の空
間電荷効果解析手法に相対論補正を加味して求めた例で
ある。最近の解析手法は非相対論的な解析であり、これ
を相対論化する手法はまだ提唱されていない。しかしな
がら、転写光学系で使用する100kV程度の加速電圧領域
に対しては、像点位置、Blur、倍率、回転等の幾何収差
特性に加速電圧に依存したファクターをかけるだけで十
分良い近似が得られることがわかっているので、本実施
例ではこの種の相対論補正を行っている。
【0018】横軸は光軸(Z)方向の位置を表し、縦軸は
12%-88%Blurを表している。Z=0μmの位置が本来の転
写位置(=Gauss像面位置)である。Aの△を伴った実線
は図1(c)に示した転写フィールドの中心部AでのBlur
を示している。Bの2種類の破線は転写フィールド端の
B点におけるBlurを示し。×は図1(c)のBとAを結ぶ
方向のBlurであり、○はBとAを結ぶ方向と垂直方向の
Blurを表している。図1(c)のフィールドの端Bでは非
点収差を生じるので方向によりBlur特性が異なってい
る。図1(a)に示すように、A、Bの各曲線群の最小値
はほぼ平か、又は左肩上がりの傾向を示す。
【0019】図1(a)における無印の実線はStochastic
Blurを表したものである。これは、図に示されるよう
に、右肩上がりの直線で近似することができる。像面近
傍においてクーロン衝突が強く起こるためにこのような
右肩上がりの直線となる。この直線は最も単純には次の
(1)式で近似できる。 Stochastic Blur=(a×I+b)×Z+(c×I+d) …(1) この直線の4つの未知数a、b、c、dは実験又は、シミュ
レーション計算から求めることができる。
【0020】ここで特徴的なことは、a、b、c、dの値は
パターン依存性が弱いことである。よって、一つの特徴
的なサブフィールドパターンについて求めるか、数個の
パターンについての平均を求めれば、十分な精度が得ら
れ、他のサブフィールドについても同じ値を使用するこ
とができる。すなわち、モンテカルロシミュレーション
等の時間のかかる手法を用いて、少ないサブフィールド
について正確にa、b、c、dの値を求めれば、その他のサ
ブフィールドについては、(1)式を用いて、簡単かつ正
確にStochastic Blurを求めることができる。転写光学
系の加速電圧が異なる場合には、前記4つの未知数を新
たに決めなおせばよい。
【0021】図1(b)は図1(a)の空間電荷効果BlurとSt
ochastic Blurとを2乗和の平方根をとることにより合
成したものである。Blurを表す曲線群が、光軸方向位置
Zに対して右肩上がりに配置されるようになる。この右
肩上がりの傾向は転写光学系におけるクーロン効果blur
の特徴であり、本実施例の方法により、転写光学系にお
けるクーロン効果blurが正確に計算できていることが分
かる。本実施例ではStochasticボケと空間電荷効果ボケ
の合成に2乗和の平方根をとる計算法を用いたが、もっ
と単純に、単なる和を計算しても実用的には十分な精度
を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、Stochastic Blurの計算に、光軸方向の距離を考慮
しているので、正確にStochastic Blurを計算すること
ができる。又、Stochastic Blurが、全電流と光軸方向
の距離について1次の関数であるとして計算しても、十
分実用に耐え、この係数が転写パターンの影響を受けに
くいので、高速に演算を行うことができるので、クーロ
ン効果補正マスク製造のターンアラウンドタイムを短縮
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、計算されたクーロン
効果を示す図である。
【図2】最近の転写光学系を示す概要図である。
【符号の説明】
1…マスク面(物面) 2…転写レンズ 3…クロスオーバ位置 4…被露光面(像面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 CA16 LA10 5C030 AA00 AA10 AB03 5C034 BB08 BB10 5F056 CC14 CD03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子線露光装置においてクーロン効
    果を補正する方法であって、クーロン効果によって生じ
    たボケのうち、被露光面近傍での確率的(Stochastic)
    なボケを、像を形成する全電流、加速電圧、光軸方向の
    距離の関数として計算する工程を有することを特徴とす
    る荷電粒子線露光装置におけるクーロン効果の補正方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子線露光装置に
    おけるクーロン効果の補正方法であって、前記確率的
    (Stochastic)なボケをあらわす関数が、全電流と光軸
    方向の距離について1次の関数であることを特徴とする
    荷電粒子線露光装置におけるクーロン効果の補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6654106B2 (en) * 2001-01-05 2003-11-25 Nikon Corporation Methods and apparatus for determining blur of an optical system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6654106B2 (en) * 2001-01-05 2003-11-25 Nikon Corporation Methods and apparatus for determining blur of an optical system

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