JP2002310892A - 付着力測定装置及び方法 - Google Patents

付着力測定装置及び方法

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JP2002310892A
JP2002310892A JP2001114847A JP2001114847A JP2002310892A JP 2002310892 A JP2002310892 A JP 2002310892A JP 2001114847 A JP2001114847 A JP 2001114847A JP 2001114847 A JP2001114847 A JP 2001114847A JP 2002310892 A JP2002310892 A JP 2002310892A
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oscillating
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detecting
wave
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Hirokazu Mukai
博和 向井
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度、湿度及び気圧等の測定環境に変化があ
った場合でも正確な付着力を測定すると共に、測定対象
の粒子の大きさの影響を受けることなく付着力を測定す
る。 【解決手段】 温度が変化すると超音波の波長も変化
し、定在波を形成できる条件から乖離する。駆動装置6
は、ホーン2の先端部5aと反射板21間の距離を8.
7mmから8.4mmに調整することによって、定在波
が形成される条件を満たすようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、付着力測定装置及
び方法に係り、特に、超音波の定在波を用いて物体の付
着力を測定する付着力測定装置及び方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】粒子の
粒径が数μm程度になると、普段、われわれが目にでき
るマクロな世界とは、大きく振る舞いが異なる。その理
由は、これら微粒子に自然に発生する付着力が、重力に
比べて桁違いに大きいためである。例えば、トナー粒子
をある平板に付着させ、平板の裏表を逆転しても、大部
分のトナー粒子は重力に引かれて落下することなく、平
板に付着した状態を保つ。なお、この現象は、帯電して
いないトナー粒子でも十分に観察される。ここでの付着
力は、ファン・デル・ワールスカ、液架橋力といったさ
まざまな力の合力である。また帯電粒子の場合、付着力
は、さらに鏡像力を加えた合力となる。
【0003】このような付着力を評価・解析する技術研
究については、これまでにさまざまな測定法が提案され
ている。このような測定法の代表例として、例えば”微
粒子ハンドブック(朝倉書店)”p210に記載されて
いるように、電界法や遠心分離法といった測定法が提案
されている。
【0004】しかし、従来の測定法を用いた付着力測定
装置は、基本性能のうち、重要な3項目を同時に満足す
ることができない。まず第1の項目は、付着力測定結果
の信頼性、つまり「精度」である。次に第2の項目は、
測定に要する時間や測定装置の取り扱い易さといった
「簡便性」である。一般に、物体の付着力は、付着直後
から数秒のうちに大きく経時変化してしまう。このとき
測定に要する時間が十数分もかかってしまうと、実際の
付着力を評価することが困難になる。最後に第3の項目
として、測定環境に関連する「測定環境」が挙げられ
る。これから行う説明の中で、従来の付着力測定装置が
これら3項目のうち、どの項目を満足できていないかを
詳しく説明する。
【0005】代表的な測定法の一つである電界法は、真
空中で2つの導電性平行電極板の間に直流電流を印加し
て、電極板表面上に付着している帯電粒子に静電力を作
用させ、剥離したときの電界の強さから付着力を算出す
る。電界法の場合、電界を印加する時間自体は大変短
く、トータルでも1分以内である。
【0006】しかし、放電現象に関するパッシェン則に
より印加できる電界強度は制限されているため、真空状
態にすることで上限値を増大させている。よって、真空
状態にするための減圧時間に数分を要してしまうため、
「簡便性」にはやや問題点がある。さらに、「測定環
境」が真空下に制限されるため、粒子と粒子、もしくは
粒子と電極板間に存在する吸着水が除去されてしまう。
その結果、付着力に大きな影響を与える液架橋力が消失
してしまい、測定対象物の付着状態を大きく変化させて
しまうという問題があった。
【0007】また一方で、測定対象物である帯電粒子の
個々の帯電量自体もかなり大きなばらつきを含んでい
る。そこで、別の測定法により帯電粒子の帯電量分布を
測定し、その平均値を代用指数として用いている。しか
し、付着力測定時にどの位置に付着している粒子がいく
らの帯電量を有しているかの情報を得ることはできな
い。したがって、このことが測定結果の「精度」はある
程度低くなってしまう。さらに、転写プロセスにおける
中間転写体や用紙上に形成されたトナー層の付着力につ
いては直接測定することもできない。
【0008】もうひとつの代表的な測定法である遠心分
離法は、測定対象となる粒子が付着した平板を高速回転
可能なドラム表面に固定し、当該ドラムを回転させ、こ
のとき粒子を剥離する方向に作用する遠心力を付着力と
して算出する。したがって、遠心力が付着力に打ち勝っ
たとき、その粒子は剥離される。なお、付着力はmrω
1 2(ここでm、r、ω1はそれぞれ粒子の質量、遠心分
離器の半径、角速度)で算出することができる。
【0009】遠心分離法は、電界法と異なり、ばらつき
の大きい帯電量を上記式中に含まないため「精度」に関
しては大きな利点を有する。また電子写真技術などの転
写プロセスで中間転写体や用紙上に形成されたトナー層
の付着力を直接測定することもできる。また、通常環境
下で測定が可能なため「測定環境」の点でも問題点はな
い。
【0010】しかし、ドラムが設定回転数に到達するの
に10分から15分程度の多大な時間を要する。さらに
回転数を段階的に増大することで付着力分布を測定する
場合には、粒子の付着状態をその都度、確認する必要が
ある。そのため回転、付着分布確認、回転、付着分布確
認というサイクルを繰り返す必要性があり、さらに多大
な測定時間を必要としてしまう。このように「簡便性」
の項目が大きな問題点となっている。
【0011】上述した問題を解消すべく、本願発明者
は、特願2000−261487号において付着力測定
装置及び方法(以下「先行発明」という。)を提案し
た。
【0012】先行発明の第1の特徴は、粒子に作用させ
る力として音響放射力を用いたことである。音響放射力
は、例えば特開平9−193055号公報や特開平10
−109283号公報に記載されているように、音場中
に漂う粒子に対して適当な音圧強度の超音波を照射する
ことにより音圧の節もしくは腹に粒子をトランプさせた
ときに生じる力である。なお、電界法や遠心分離法では
それぞれ静電力、遠心力が用いられている。
【0013】先行発明の第2の特徴は、照射周波数を変
化させてトランプした粒子をマニュピレート(manipula
te)することである。この技術を付着力測定技術に適用
する場合、粒子に作用する力を算出しなければならな
い。しかし、一般の技術では照射する音波の周波数のみ
を変化させるため、時間変動し、複雑な音場分布を測定
・解析するプロセスが必要になる問題があった。
【0014】そこで、先行発明は、音場が時間変動せ
ず、しかもシンプルな音場分布状態で音響放射力を照射
させることができるように、超音波発振装置、反射板を
有し、測定対象物を反射板上に配置し、照射する超音波
の半波長の整数倍距離に該超音波発振装置の発振面と該
反射板との距離を設定した。先行発明は、粒子に作用し
ている超音波の振幅強度、すなわち音圧強度を測定し、
音圧強度を用いて音響放射力を算出している。
【0015】しかし、測定環境の変動により温度、湿度
及び気圧が変化した場合、これらの変化に応じて音波の
速度が変化するため、波長も変化してしまい、定在波を
形成する条件から乖離することがある。この場合、不十
分な条件で粒子に音響放射力が作用し、粒子の付着力の
測定精度が悪化するという問題があった。
【0016】また、粒子の大きさが超音波と同程度以上
に大きい場合には、理論式が導出されていないため、音
響放射力を導出するのが困難になり、正確に粒子の付着
力を測定することができない問題もあった。
【0017】本発明は、このような課題を解決するため
に提案されたものであり、温度、湿度及び気圧等の測定
環境に変化があった場合でも正確な付着力を測定すると
共に、測定対象の粒子の大きさの影響を受けることなく
付着力を測定することができる付着力測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】最初に、本願発明におい
て利用している力、音響放射力について説明する。
【0019】音響学でよく知られているように空気中や
水中の物体に超音波を照射すると、物体には一方向に押
す力が生じる。この力を音の放射力(radiation forc
e)という。この力は物体の形状が比較的単純な場合に
ついて、流体力学的な手法を用いて解析的に求められて
いる。物体の形が球で、音波が平面進行波の場合の放射
力は式(1)で与えられる。
【0020】
【数1】
【0021】ここでrは球の半径、Iは入射音波のイン
テンシティ、c0は媒質の音速である。また、YPは音響
放射力関数(acoustic radiation force function)と
いい、球の弾性的性質(密度・圧縮率)や液体中の音波
の伝播定数k=2π/λ(ここでλは波長)とrの積、
krに依存する非常に複雑な関数である。
【0022】式(1)は平面進行波に対する放射力の式
であった。任意の音場分布に対して球に作用する放射力
を解析的に求めることは困難であるが、音の波長に比べ
て半径の小さい球粒子の場合には求められており、作用
する放射力は式(2)で与えられる。
【0023】
【数2】
【0024】さらに定在波の場合を1次元モデルで説明
する。図1(a)から同図(d)はこのときの定在波音
場の圧力pと、粒子速度ux、運動エネルギー密度の時
間平均値<KE>、ポテンシャル・エネルギー密度の時
間平均値<PE>を模式的に示したのものである。
【0025】図1から、定在波音場では以下の式(3)
の関係がある。
【0026】
【数3】
【0027】式(3)を式(2)に代入すると、定在波
音場における放射力は式(4)のようになる。
【0028】
【数4】
【0029】ここで、次の式(5a)及び式(5b)式
のような力学的ポテンシャルUを定義する。
【0030】
【数5】
【0031】式(3)をみると、粒子と媒質の圧縮比γ
と、粒子と媒質の密度の関係を表す因子Dからなる係数
D+(1−γ)が、D+(1−γ)>0であるか、D+
(1−γ)<0であるかによってFやUの符号が反転す
ることが分かる。すなわち、D+(1−γ)>0の場合
に、粒子に作用する放射力FとUは図1(c)に示すよ
うになって、粒子は音圧の節(node、図中、丸を付けた
点)にトラップされる。以下ではこのような粒子の振る
舞いをAタイプの挙動と呼ぶことにする。
【0032】一方、D+(1−γ)<0の場合には図1
(d)に示すようになり、粒子は音圧の腹(loop)にト
ラップされる。以下ではこれをBタイプの挙動と呼ぶこ
とにする。
【0033】図2はD+(1−γ)=0となる境目を粒
子の密度と媒質の密度の比ρ/ρ0、および粒子と媒質
の圧縮率の比γ(=β/β0)について示したものであ
る。図2では参考のために水溶液中におかれた弾性的性
質のかなり異なる4種類の物質(生態組織、ポリスチレ
ン、溶融石英、チタニウム)の位置もプロットした(竹
内正男,日本音響学会誌,52,3,(1996),2
03−209)。水溶液中では、多くの物質がAタイプ
の挙動を示すが、気泡はBタイプの挙動を示す。
【0034】ここで大気中のトナー粒子や大部分の固体
物質が反射板上に存在する場合、挙動タイプと力の作用
方向について検討する。まず、挙動については、大気中
のトナー粒子や大部分の固体物質の場合だと、気体であ
る大気の密度が固体に比べて3桁程度小さいため、ρ/
ρ0は103程度、γはほとんど0であるから図2に示す
黒矢印の延長方向にプロットされる。このときAタイプ
の挙動、つまり音圧の節にトラップされることがわか
る。
【0035】つまり、図3に示すように、力の作用力方
向については粒子は音圧の節にトラップされる方向、そ
れは反射板上に存在する粒子を常に引き剥がす向きであ
る。
【0036】1次元定在波音場の放射力は、<PE>と
<KE>の和を<E>、反射板からの距離をxとする
と、式(6)のように表される。
【0037】
【数6】
【0038】特に音圧振幅A[N/m2]、角周波数ω
の平面音波同士が干渉して生じる1次元定在波音場を考
えると音圧pは、以下の式(7)のように表される。
【0039】
【数7】
【0040】このとき、式(6)は、以下の式(8)の
ようになる。
【0041】
【数8】
【0042】式(8)に、超音波振動子が形成する音場
の音圧値と測定環境の密度や音速度を入力すると、ある
粒径に作用する普響放射力Fを導出することができる。
特に、反射板上に粒子が位置する場合は、反射板からの
粒子の距離xが粒子の半径rとなり、式(9)のように
なる。
【0043】
【数9】
【0044】定在波の形成されるホーン・反射板間距離
はnλ/2および(nλ/2)+(λ/4)である(n
は1以上の整数)。
【0045】さらに、本発明は、反射板が常に音圧の腹
になるという物理現象、および大気中の固体物質ではA
タイプの挙動を示すことに着目し、付着力を評価・解析
したい微小物体を反射板上に配置することにより既知の
音圧強度の超音波を照射することにより大気中では反射
板との付着力を測定できる。
【0046】そこで、本発明に係る付着力測定装置は、
超音波を発振する超音波発振手段と、粒子が配置される
と共に、前記超音波発振手段で発振された超音波を反射
する反射手段と、前記超音波発振手段の発振面と前記反
射手段との間に定在波が生じるように、前記超音波発振
手段の発振面と前記反射手段との距離を調整する距離調
整手段と、前記定在波が生じているときの超音波の音圧
を用いて、前記粒子に生じる力を付着力として演算する
演算手段と、を備えている。
【0047】また、本発明に係る付着力測定方法は、超
音波を発振する超音波発振工程と、粒子が配置されると
共に前記超音波発振工程で発振された超音波を反射する
反射手段と、前記超音波が発振される発振面と、の間に
定在波が生じるように、前記発振面と前記反射手段との
距離を調整する距離調整工程と、前記定在波が生じてい
るときの超音波の音圧を用いて、前記粒子に生じる力を
付着力として演算する演算工程と、を備えている。
【0048】超音波発振手段は、反射手段との間に定在
波が形成されるように超音波を発振する。定在波が形成
されるようにするためには、超音波発振手段と反射手段
との距離がnλ/2又は(nλ/2)+(λ/4)にな
るようにするのが好ましい(n:1以上の整数)。定在
波が形成されると、反射手段の位置は音圧の節になり、
音圧の腹方向への音響放射力が作用する。したがって、
反射手段上に配置された球粒子にも、音圧の腹方向への
音響放射力が作用する。
【0049】距離調整手段は、超音波発振手段の発振面
と反射手段との間に定在波が生じるように、前記超音波
発振手段の発振面と前記反射手段との距離を調整する。
このとき、反射手段、超音波発振手段のいずれを動かし
てもよいし、両方を動かしてもよい。
【0050】演算手段は、式(9)を用いて音響反射
力、すなわち付着力を演算するのが好ましい。式(9)
は、媒質のパラメータも含んでおり、真空中でなくても
球粒子の付着力を求めることができる。ここにいう粒子
としては、例えばトナーのような粉体でもよい。また、
式(9)によると、粒子毎にばらつきのある電荷をパラ
メータとして用いていないので、付着力を正確に測定す
ることができる。
【0051】本発明に係る付着力測定装置は、超音波を
発振する超音波発振手段と、粒子が配置されると共に、
前記超音波発振手段で発振された超音波を反射する反射
手段と、前記超音波発振手段の発振面と前記反射手段と
の間に定在波が生じるように、前記超音波発振手段によ
って発振される超音波の波長を調整する波長調整手段
と、前記反射手段と前記超音波発振手段との間に定在波
が生じているときの超音波の音圧を用いて、前記粒子に
生じる力を付着力として演算する演算手段と、を備えて
いる。
【0052】また、本発明に係る付着力測定方法は、超
音波を発振する超音波発振工程と、粒子が配置されると
共に、前記超音波発振工程で発振された超音波を反射す
る反射手段と、前記超音波が発振された発振面と、の間
に定在波が生じるように、前記超音波発振工程によって
発振される超音波の波長を調整する波長調整工程と、前
記反射手段と前記発振面との間に定在波が生じていると
きの超音波の音圧を用いて、前記粒子に生じる力を付着
力として演算する演算工程と、を備えている。
【0053】波長調整手段は、超音波発振手段の発振面
と反射手段との間に定在波が生じるように、超音波発振
手段によって発振される超音波の波長を調整する。ここ
で、超音波の波長と周波数は相互に依存する関係にある
ので、超音波発振手段の発振面と反射手段との間に定在
波が生じるように、超音波の周波数を調整してもよい。
これにより、気温や湿度等の測定環境の変化が生じて
も、超音波の波長を調整することで反射手段に付着され
た粒子に音響放射力を作用させることができ、この結
果、粒子の付着力を演算することができる。
【0054】本発明に係る付着力測定装置は、超音波を
発振する超音波発振手段と、粒子が配置されると共に、
前記超音波発振手段で発振された超音波を反射する反射
手段と、前記超音波発振手段の発振面と前記反射手段と
の間に定在波が生じるように、前記超音波発振手段の発
振面と前記反射手段との距離を調整すると共に、前記超
音波発振手段によって発振される超音波の波長を調整す
る調整手段と、前記反射手段と前記超音波発振手段との
間に定在波が生じているときの超音波の音圧を用いて、
前記粒子に生じる力を付着力として演算する演算手段
と、を備えている。
【0055】また、本発明に係る付着力測定方法は、超
音波を発振する超音波発振工程と、粒子が配置されると
共に前記超音波発振工程で発振された超音波を反射する
反射手段と、前記超音波発振工程の発振面と、の間に定
在波が生じるように、前記発振面と前記反射手段との距
離を調整すると共に、前記超音波発振工程によって発振
される超音波の波長を調整する調整工程と、前記反射手
段と前記発振面との間に定在波が生じているときの超音
波の音圧を用いて、前記粒子に生じる力を付着力として
演算する演算工程と、を備えている。
【0056】音圧強度の周波数依存性が大きい場合、波
長を調整するために周波数を低下させると、音圧強度が
著しく低下してしまう。そこで、調整手段は、超音波発
振手段の発振面と反射手段との間に定在波が生じるよう
に、超音波発振手段の発振面と反射手段との距離を調整
すると共に、超音波発振手段によって発振される超音波
の波長を調整する。このとき、超音波の周波数低下を抑
制すると共に、周波数変化で対応しきれない分について
は、発振面と反射手段の距離を調整している。これによ
り、音圧低下によって音響放射力が著しく低下するのを
防止することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0058】[第1の実施の形態]図4は、本発明の第
1の実施の形態に係る付着力測定装置の構成図である。
【0059】上記付着力測定装置は、正弦波交流電圧を
発生する高周波発生装置1と、正弦波交流電圧を調整す
る音圧調整装置2と、正弦波交流電圧の増幅を行うハイ
スピードアンプ3と、正弦交流電圧に基づいて振動して
超音波を発振する超音波振動子4と、超音波振動子4の
振動の機械的な増幅を行うホーン5と、反射板21を高
さ方向に移動するように駆動する駆動装置6と、粒子2
2に生じる音響放射力(付着力)を演算する演算装置7
と、を備えている。
【0060】音圧調整装置2は、高周波発生装置1から
出力された正弦波交流電圧値やハイスピードアンプ3の
増幅率を調整する。これにより、装置構成をおおがかり
にすることなく、音響放射力の水準数を増やすことがで
きる。なお、音圧調整装置2は、高周波発生装置1、ハ
イスピードアンプ3のいずれか1つに内蔵されてもよ
い。
【0061】ハイスピードアンプ3は、高周波発生装置
1で発生された又は音圧調整装置2で調整された正弦波
交流電圧を増幅し、超音波振動子4に供給する。
【0062】超音波振動子4は、反射板21上に配置さ
れている粒子22に対向する位置に配置される。超音波
振動子4としては、ボルト締めランジュバン型振動子
(BLT)が用いられている。超音波振動子4の共振周
波数は19.84kHz付近である。
【0063】ホーン5は、例えばイクスポネンシャル型
ホーンからなり、超音波振動子4に接続されている。ホ
ーン5は、超音波振動子4の振動を機械的に増幅して、
超音波振動子4で発生する超音波の音圧を増幅する。な
お、超音波振動子4及びホーン5は、上述したタイプ以
外のものも存在し、どのようなタイプを用いてもよい。
【0064】ホーン5の先端部5aと反射板21間の距
離は、本実施の形態では、超音波波長の半波長分の距離
に設定されている。25℃、1atm、10%RH(Re
lative Humidity:相対湿度)のとき、この距離は8.
7mmである。なお、この距離は、8.7mmでなくて
も、nλ/2又は(nλ/2)+(λ/4)を満たせば
よい(nは1以上の整数)。ホーン5の先端部5aは、
超音波発生時には、図4に示す矢印の向きに同位相振動
(ピストン振動)する。
【0065】駆動装置6は、ホーン5の先端部5aと反
射板21との距離を調整するために、反射板21を高さ
方向に駆動させる。なお、駆動装置6は、ホーン5の先
端部5aと反射板21との距離を調整することができれ
ば、反射板21の代わりにホーン5を移動させてもよい
し、ホーン5及び反射板21を移動させてもよい。
【0066】演算装置7は、測定対象となる粒子22の
密度ρ、媒質の密度ρ0、伝播定数k(=2π/λ)等
を記憶しており、以下の式(10)を演算し、付着力F
を求める。
【0067】
【数10】
【0068】r:粒子22の半径 c0:媒質の音速 D=3(ρ−ρ0)/(2ρ+ρ0) γ:粒子と媒質の圧縮率比(=β/β0) このように構成された付着力測定装置は、次の手順に従
って所定の処理を実行する。
【0069】超音波振動子4は、ハイスピードアンプ3
で増幅された正弦波交流電圧に基づいて超音波を発生す
る。これにより、ホーン5と反射板21間には定在波が
形成され、このとき、粒子22が付着された反射板21
の位置は音圧の節になる。したがって、粒子22には、
音圧の腹方向への音響放射力が作用し、ホーン5方向に
力が生じる。
【0070】図5(a)は、定在波が生じているときの
ホーン5と反射板21の間の距離Lを満足する条件を説
明するための図である。同図では、距離Lは半波長の2
倍値に設定されている。なお、音波は縦波であるが、同
図では理解しやすいように横波で表している。
【0071】一方、寒冷地や不安定な天候状態のよう
に、測定環境の温度、湿度、気圧のいずれか一つでも変
化した場合、音速度が変化し、そのため超音波の波長も
変化する。例えば、湿度10%RH、気圧1atmの状
態のままで、温度だけが25℃から5℃に変化した場
合、超音波の半波長は8.7mmから8.4mmに変化
する。図5(b)に示すように、温度が変化すると超音
波の波長も変化し、定在波を形成できる条件から乖離し
てしまう。
【0072】そこで、駆動装置6は、ホーン2の先端部
5aと反射板21間の距離を8.7mmから8.4mm
に調整することによって、定在波が形成される条件を満
たすようにする。
【0073】演算装置7は、音圧強度A及びその他のパ
ラメータを用いて、式(10)に基づいて粒子22に生
じる音響放射力を演算する。
【0074】つぎに、高周波発生装置1、音圧調整装置
2やハイスピードアンプ3を調整することによって、粒
子22に照射する超音波音圧の強度水準を5段階に変化
させる。
【0075】図6は、音圧と音響放射力との関係を模式
的に示す図である。同図に示すように、音響放射力は、
音圧の自乗に比例する関係にある。図7は、音響放射力
が増大するに従って反射板21上の粒子22が徐々に剥
離されていく状態を示す図である。なお、図7(a)は
粒子22に音響放射力が作用していない場合であり、同
図(b)〜(f)になるに従って音響放射力が徐々に増
大していく。また、図7(b)から図7(f)は、図6
中における(b)から(f)にそれぞれ対応している。
【0076】図6及び図7によれば、超音波の音圧強度
が増大するのに伴い、φ10μmの粒子に作用する音響
放射力も増大する。超音波の照射開始に伴って付着力の
小さい粒子22から徐々に剥離され、付着力の大きい粒
子22は高音響放射力が作用するときに剥離される。
【0077】ここで、反射板21に付着した粒子22が
剥離する状態を記録するためには、以下に示すような構
成の付着力測定装置を用いればよい。すなわち、付着力
測定装置は、図4に示す構成に加えて、反射板21上に
配置された球粒子22を撮像する図示しないマイクロス
コープと、マイクロスコープで撮像された画像を記録す
る図示しない画像記録装置を備えればよい。このような
構成により、上記付着力測定装置は、粒子22に音響放
射力を作用させると共に、粒子22が反射板21から剥
離する状態を記録することができる。
【0078】[第2の実施の形態]つぎに、本発明の第
2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の
形態と同一の部位については同一の符号を付し、同一す
る部位の詳細な説明は省略するものとする。
【0079】図8は、本発明の第2の実施の形態に係る
付着力測定装置の構成を示す図である。上記付着力測定
装置は、正弦波交流電圧を発生する高周波発生装置1
と、正弦波交流電圧を調整する音圧調整装置2と、正弦
波交流電圧の増幅を行うハイスピードアンプ3と、正弦
交流電圧に基づいて振動して超音波を発振する超音波振
動子4と、超音波振動子4の振動の機械的な増幅を行う
ホーン5と、粒子22に生じる音響放射力(付着力)を
演算する演算装置7と、超音波の周波数を制御する周波
数制御装置8と、を備えている。
【0080】周波数制御装置8は、高周波発生装置1に
接続されており、高周波発生装置1で発生される正弦波
交流電圧の駆動周波数を制御することができる。超音波
振動子4及びホーン5は、高周波発生装置1で発生され
る正弦波交流電圧に基づいて超音波を発生する。したが
って、高周波発生装置1で発生する正弦波交流電圧の周
波数が変わると、超音波の周波数も変わる。
【0081】例えば、湿度10%RH、気圧1atmの
状態のままで、温度だけが25℃から5℃に変化した場
合、超音波の半波長は8.7mmから8.4mmに変化
する。このとき、周波数制御装置8は、高周波発生装置
1を制御して、超音波の半波長が定在波の形成条件に合
致するようにすればよい。すなわち、周波数制御装置8
は、超音波の周波数を変えることで、定在波の形成条件
に合致するように超音波の半波長を変えることができ
る。なお、上述した条件の場合、超音波の周波数を1
9.15[kHz]にすればよい。そして、演算装置7
は、反射板21に付着された粒子22の付着力を演算す
ることができる。
【0082】以上のように、上記付着力測定装置は、気
温や湿度等の測定環境に変化が生じたとしても、ホーン
5と反射板21の間の距離を変えず、超音波の周波数を
変えることによって、粒子22に音響放射力を作用させ
て、粒子22の付着力を測定することができる。
【0083】[第3の実施の形態]つぎに、本発明の第
3の実施の形態を説明する。なお、上述した実施の形態
と同一の部位については同一の符号を付し、同一する部
位の詳細な説明は省略するものとする。
【0084】第2の実施の形態では、測定環境に変化が
生じた場合、超音波の周波数を調整することによって、
定在波の形成条件を満たすようにした。音圧強度の周波
数依存性が小さい場合、図9(a)に示すように、超音
波が周波数1から周波数0.9に変化しても、特に問題
は生じない。しかし、図9(b)に示すように、音圧強
度の周波数依存性が大きい場合は、超音波が周波数1か
ら周波数0,9に変化すると、音圧強度が大幅に低下し
てしまうことがある。ここで、粒子に作用する音響放射
力は、式(9)に示したように、音圧強度力の2乗値に
比例する。したがって、音圧強度が大幅に低下すると、
音響放射力も著しく低下してしまう。この結果、付着力
が音響放射力に勝ってしまい、剥離現象が生じないこと
がある。
【0085】そこで、第3の実施の形態では、音圧強度
の周波数依存性が大きい場合は、図9(c)に示すよう
に、超音波の周波数変化を抑制すると共に、周波数変化
で対応しきれない分をホーン2と反射板4間の距離を調
整している。
【0086】図10は、第3の実施の形態に係る付着力
測定装置の構成図である。上記付着力測定装置は、正弦
波交流電圧を発生する高周波発生装置1と、正弦波交流
電圧を調整する音圧調整装置2と、正弦波交流電圧の増
幅を行うハイスピードアンプ3と、正弦交流電圧に基づ
いて振動して超音波を発振する超音波振動子4と、超音
波振動子4の振動の機械的な増幅を行うホーン5と、反
射板21を高さ方向に移動するように駆動する駆動装置
6と、高周波発生装置1及び駆動装置6を制御すると共
に粒子22に生じる音響放射力を演算する制御装置9
と、を備えている。
【0087】制御装置9は、音圧強度の周波数依存性が
大きい場合は、図9(c)に示すように、超音波の周波
数が例えば1から0.95になるように高周波発生装置
1を制御すると共に、ホーン5と反射板21の間の距離
が定在波の条件を満たすように駆動装置6を制御する。
【0088】これにより、付着力測定装置は、超音波の
周波数低下を抑制することで音圧強度が低下し過ぎるの
を防止し、さらに、定在波の条件を満たすように駆動装
置6を制御して粒子22に音響放射力を作用させること
によって、測定環境状態が大きく変化しても、常に付着
力を精度よく測定することができる。
【0089】また、図11に示すように、温度センサ3
1、湿度センサ32、圧力センサ33をそれぞれ制御装
置9に接続してもよい。これにより、制御装置9は、温
度、湿度、気圧をそれぞれ検出し、これらの検出値に基
づいて超音波の音圧強度が周波数依存性があるかを判定
して、周波数依存性があるときは上述したように高周波
発生装置1及び駆動装置6を自動的に制御することがで
きる。
【0090】ところで、付着力の測定対象である粒子の
粒径が大きくなったり、超音波の周波数が高くなってい
くと、粒子径と波長の大小関係が逆転する。上述した実
施の形態では、φ10μmの粒子、波長8.7mmの超
音波の条件で説明してきた。この条件は、図12(b)
に示すように、波長λに比べて粒子半径rが小さい関係
にある。
【0091】しかし、波長44μm(=周波数4GH
z)の超音波を用いて、φ100μmの粒子の付着力を
測定する場合、図12(a)に示すように、粒子半径と
波長の大小関係が逆転する。この場合、正確な付着力を
測定することができない。その理由は、定在波による音
響放射力を示す式(9)は、超音波の波長に比べて粒子
の半径が小さい場合を前提にして導出されたからであ
る。このような場合は、粒子径と波長の大小関係が条件
を満足できるように超音波の周波数を調整する必要があ
る。
【0092】そこで、図12(a)に示すように、粒子
半径に対して超音波の波長が大きい場合、図4に示した
付着力測定装置を用いて、ホーン5と反射板21の間の
距離を調整すればよい。
【0093】また、大気中において粒子22の付着力を
測定する場合、従来の電界法はサンプルを真空状況下に
配置する必要性から実現不可能だったが、上記付着力測
定装置は大気中の場合でも粒子22の付着力を測定する
ことができる。
【0094】さらに、付着力測定装置は、第1から第3
の実施の形態のいずれか1つの構成に加えて、各粒子2
2の付着力の大きさを表示する図示しない表示装置を備
えてもよい。
【0095】図13は、表示装置に表示される付着力分
布の一例を示す図である。表示装置は、演算装置7の演
算結果に基づいて、付着力分布を表示する。縦軸及び横
軸は、反射板21上での球粒子22の2次元面内での位
置、すなわち座標位置を示している。データ点の大きさ
は、その位置に配置された球粒子22の付着力の大きさ
に対応している。したがって、表示装置は、各粒子22
の付着力が容易に視認できるように、付着力の増大に伴
ってデータ点の半径が大きくなる付着力分布を表示する
ことができる。
【0096】従来の遠心法では、設定回転速度に到達す
るのに要する時間が10分から15分程度必要であり、
「簡便性」が大きな問題点となっていた。これに対し
て、上記付着力測定装置は、1水準の場合では1秒以下
であり、さらに5水準の場合でも1分程度で付着力を測
定することができる。このことから、従来の測定方法に
比べ、きわめて短時間で測定することができる。
【0097】なお、上述した実施の形態では、反射板2
1にステンレス板を用いたが、ステンレス板である必要
性はなくガラネ板や鋼板、さらには紙など、一般的な固
体であれば問題はない。反射板21になり得るか否か
は、超音波を反射できるかが最優先事項であり、これは
大気および反射板材質それぞれの音速と密度の積(音響
インピーダンス)に大きく依存している。大気の音響イ
ンピーダンスに比べ固体物質の大部分は3桁ほど値が大
きいため反射板になり得る。したがって、反射板21の
材質は固体であればよく、具体的な材質までは限定され
るものではない。
【0098】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
に係る付着力測定装置及び方法によれば、測定環境に変
化が生じたとしても、適正な定在波を形成して粒子に音
響放射力を作用させることができるので、高精度に粒子
の付着力を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 定在波音場の圧力pと、粒子速度ux、運動
エネルギー密度の時間平均値<KE>、ポテンシャル・
エネルギー密度の時間平均値<PE>を模式的に示した
図である。
【図2】 D+(1−γ)=0となる境目を粒子の密度
と媒質の密度の比ρ/ρ0、および粒子と媒質の圧縮率
の比γ(=β/β0)について示した図である。
【図3】 反射板上に存在する粒子に作用する力の方向
を示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態に係る付着力測定
装置の構成を示す図である。
【図5】 定在波が生じているときのホーンと反射板の
間の距離Lを満足する条件を説明するための図である。
【図6】 音圧と音響放射力との関係を模式的に示す図
である。
【図7】 音響放射力が増大するに従って反射板上の粒
子が徐々に剥離されていく状態を示す図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態に係る付着力測定
装置の構成を示す図である。
【図9】 音圧強度の周波数依存性を示す図である。
【図10】 本発明の第3の実施の形態に係る付着力測
定装置の構成を示す図である。
【図11】 付着力測定装置の他の構成を示す図であ
る。
【図12】 粒子径と超音波の波長の大小関係を示す図
である。
【図13】 表示装置に表示される付着力分布の一例を
示す図である。
【符号の説明】
1 高周波発生装置 2 音圧調整装置 3 ハイスピードアンプ 4 超音波振動子 5 ホーン 6 音圧測定装置 7 演算装置 9 制御装置 21 反射板 22 粒子

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を発振する超音波発振手段と、 粒子が配置されると共に、前記超音波発振手段で発振さ
    れた超音波を反射する反射手段と、 前記超音波発振手段の発振面と前記反射手段との間に定
    在波が生じるように、前記超音波発振手段の発振面と前
    記反射手段との距離を調整する距離調整手段と、 前記定在波が生じているときの超音波の音圧を用いて、
    前記粒子に生じる力を付着力として演算する演算手段
    と、 を備えた付着力測定装置。
  2. 【請求項2】 気温を検出する気温検出手段、湿度を検
    出する湿度検出手段、気圧を検出する気圧検出手段の少
    なくとも1つを備え、 前記距離調整手段は、前記少なくとも1つの検出手段の
    検出結果に基づいて、前記超音波発振手段の発振面と前
    記反射手段との距離を調整することを特徴とする請求項
    1記載の付着力測定装置。
  3. 【請求項3】 超音波を発振する超音波発振手段と、 粒子が配置されると共に、前記超音波発振手段で発振さ
    れた超音波を反射する反射手段と、 前記超音波発振手段の発振面と前記反射手段との間に定
    在波が生じるように、前記超音波発振手段によって発振
    される超音波の波長を調整する波長調整手段と、 前記反射手段と前記超音波発振手段との間に定在波が生
    じているときの超音波の音圧を用いて、前記粒子に生じ
    る力を付着力として演算する演算手段と、 を備えた付着力測定装置。
  4. 【請求項4】 気温を検出する気温検出手段、湿度を検
    出する湿度検出手段、気圧を検出する気圧検出手段の少
    なくとも1つを備え、 前記波長調整手段は、前記少なくとも1つの検出手段の
    検出結果に基づいて、前記超音波発振手段によって発振
    される超音波の波長を調整することを特徴とする請求項
    3記載の付着力測定装置。
  5. 【請求項5】 超音波を発振する超音波発振手段と、 粒子が配置されると共に、前記超音波発振手段で発振さ
    れた超音波を反射する反射手段と、 前記超音波発振手段の発振面と前記反射手段との間に定
    在波が生じるように、前記超音波発振手段の発振面と前
    記反射手段との距離を調整すると共に、前記超音波発振
    手段によって発振される超音波の波長を調整する調整手
    段と、 前記反射手段と前記超音波発振手段との間に定在波が生
    じているときの超音波の音圧を用いて、前記粒子に生じ
    る力を付着力として演算する演算手段と、 を備えた付着力測定装置。
  6. 【請求項6】 気温を検出する気温検出手段、湿度を検
    出する湿度検出手段、気圧を検出する気圧検出手段の少
    なくとも1つを備え、 前記調整手段は、前記少なくとも1つの検出手段の検出
    結果に基づいて、前記超音波発振手段の発振面と前記反
    射手段との距離を調整すると共に、前記超音波発振手段
    によって発振される超音波の波長を調整することを特徴
    とする請求項5記載の付着力測定装置。
  7. 【請求項7】 超音波を発振する超音波発振工程と、 粒子が配置されると共に前記超音波発振工程で発振され
    た超音波を反射する反射手段と、前記超音波が発振され
    る発振面と、の間に定在波が生じるように、前記発振面
    と前記反射手段との距離を調整する距離調整工程と、 前記定在波が生じているときの超音波の音圧を用いて、
    前記粒子に生じる力を付着力として演算する演算工程
    と、 を備えた付着力測定方法。
  8. 【請求項8】 気温、湿度、気圧の少なくとも1つを検
    出する検出工程を更に備え、 前記距離調整工程は、前記検出工程における少なくとも
    1つの検出結果に基づいて、前記発振面と前記反射手段
    との距離を調整することを特徴とする請求項7記載の付
    着力測定方法。
  9. 【請求項9】 超音波を発振する超音波発振工程と、 粒子が配置されると共に、前記超音波発振工程で発振さ
    れた超音波を反射する反射手段と、前記超音波が発振さ
    れた発振面と、の間に定在波が生じるように、前記超音
    波発振工程によって発振される超音波の波長を調整する
    波長調整工程と、 前記反射手段と前記発振面との間に定在波が生じている
    ときの超音波の音圧を用いて、前記粒子に生じる力を付
    着力として演算する演算工程と、 を備えた付着力測定方法。
  10. 【請求項10】 気温、湿度、気圧の少なくとも1つを
    検出する検出工程を更に備え、 前記波長調整工程は、前記検出工程における少なくとも
    1つの検出結果に基づいて、前記超音波発振工程によっ
    て発振される超音波の波長を調整することを特徴とする
    請求項9記載の付着力測定方法。
  11. 【請求項11】 超音波を発振する超音波発振工程と、 粒子が配置されると共に前記超音波発振工程で発振され
    た超音波を反射する反射手段と、前記超音波発振工程の
    発振面と、の間に定在波が生じるように、前記発振面と
    前記反射手段との距離を調整すると共に、前記超音波発
    振工程によって発振される超音波の波長を調整する調整
    工程と、 前記反射手段と前記発振面との間に定在波が生じている
    ときの超音波の音圧を用いて、前記粒子に生じる力を付
    着力として演算する演算工程と、 を備えた付着力測定方法。
  12. 【請求項12】 気温、湿度、気圧の少なくとも1つを
    検出する検出工程を更に備え、 前記調整工程は、前記検出工程における少なくとも1つ
    の検出結果に基づいて、前記発振面と前記反射手段との
    距離を調整すると共に、前記超音波発振工程によって発
    振される超音波の波長を調整することを特徴とする請求
    項11記載の付着力測定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103163069A (zh) * 2013-02-21 2013-06-19 中南大学 一种固体材料表面粘附力测量方法及系统

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