JP2002308903A - 水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法 - Google Patents

水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法

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JP2002308903A
JP2002308903A JP2001113511A JP2001113511A JP2002308903A JP 2002308903 A JP2002308903 A JP 2002308903A JP 2001113511 A JP2001113511 A JP 2001113511A JP 2001113511 A JP2001113511 A JP 2001113511A JP 2002308903 A JP2002308903 A JP 2002308903A
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soluble
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Toshihiko Umeda
俊彦 梅田
Masamichi Hashimoto
正道 橋本
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (1)化学的架橋剤や化学的修飾剤を使用す
ることなしに得られた水難溶性化したヒアルロン酸にそ
の用途に応じた溶解性、あるいは組織における貯留性を
付与させること、及び(2)溶解性が制御された水難溶
性化したヒアルロン酸を癒着防止材、創傷被覆材、関節
注入剤、組織置換型生体組織修復材等の医用材料に用い
ることを提供すること。 【解決手段】 ヒアルロン酸の pH 2.0 以下の水溶液を
凍結し、次いで解凍することにより得られる水難溶性化
したヒアルロン酸の凍結時間を調整することによる溶解
性制御方法を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用途に用いる
水難溶性化したヒアルロン酸の生体内での滞留時間を調
節する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒアルロン酸は、β−D−N−アセチル
グルコサミンとβ−D−グルクロン酸が交互に結合した
直鎖状の高分子多糖である。ヒアルロン酸は哺乳動物の
結合組織に分布するほか、ニワトリのとさか、連鎖球菌
の夾膜などにも存在が知られている。ニワトリのとさ
か、臍帯等が抽出材料として用いられているほか、連鎖
球菌の培養物からも精製物が調製されている。
【0003】天然産のヒアルロン酸は、分子量について
多分散性であるが、種及び臓器特異性をもたず、生体に
移植または注入した場合であっても優れた生体適合性を
示すことが知られている。さらに、生体に適用する場合
のヒアルロン酸自体の易水溶性に由来する短所、例え
ば、生体内滞留時間が比較的短いことなどから、多種多
様なヒアルロン酸の化学修飾物も提案されている。
【0004】これらの代表的なものとしては、ジビニル
スルホン、ビスエポキシド類、ホルムアルデヒド等の二
官能性試薬を架橋剤に使用して、得られた高膨潤性の架
橋ヒアルロン酸ゲルを挙げることができる(米国特許第
4,582,865 号明細書、特公平 6-37575 号公報、特開平
7-97401 号公報、特開昭 60-130601 号公報参照)。
【0005】また、ヒアルロン酸のテトラブチルアンモ
ニウム塩がジメチルスルフォキシド等の有機溶媒に溶解
する特徴を利用したヒアルロン酸の化学的修飾方法が開
示されている(特開平 3-105003 号)。また、ヒアルロ
ン酸のテトラブチルアンモニウム塩をジメチルスルフォ
キシド中で、トリエチルアミンとヨウ化2-クロロ-1-メ
チルピリジニウムを加え反応させ、ヒアルロン酸のカル
ボキシル基と水酸基間でエステル結合を形成させる方法
も開示されている(欧州特許 0341745 A1)。あるい
は、共有結合を形成する化学的試薬を使用することな
く、ヒアルロン酸を水に不溶化する方法として、ヒアル
ロン酸とアミノ基あるいはイミノ基を有する高分子化合
物とを、ヒアルロン酸のカルボキシル基と高分子化合物
のアミノ基あるいはイミノ基をイオン複合体として結合
させてヒアルロン酸高分子複合体を調製する方法が開示
されている(特開平 6-73103 号公報参照)。
【0006】これらのヒアルロン酸の化学修飾物の溶解
性は、用いる化学的架橋剤や化学修飾剤の種類や使用量
を変化させることにより調節されており、いずれの場合
においてもヒアルロン酸が本来有する優れた生体適合性
を損なう可能性があり、また化学的架橋剤や化学修飾剤
の製品中の残存が懸念されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ヒアル
ロン酸自体が本来持っている優れた生体適合性の特徴を
最大限生かすために、なんら化学的架橋剤や化学的修飾
剤を使用することなく、またカチオン性の高分子と複合
体化することなく、水難溶性化したヒアルロン酸が形成
されることを見出した(国際公開 WO99/10385 号,特開
2000-44603 号)。
【0008】得られた水難溶性化したヒアルロン酸の医
療用途について見てみると、例えば癒着防止のためには
損傷を受けた組織を他の組織から一定時間遮蔽しておく
ことが必要とされている(第27回医用高分子シンポジ
ウム.41−42頁(1998))。用いる材料の組織の遮蔽
時間が短い場合には、損傷部位の修復が十分でないため
に癒着が形成される。一方遮蔽時間が長いすなわち用い
る材料の組織における貯留性が長い場合には、手術時に
混在した細菌あるいは生体内に存在する細菌の発育の場
となり、腹膜炎等の傷害を引き起こしたり癒着が形成さ
れる。
【0009】また軟骨組織等の再生を目的とした再生医
工学に用いられる材料については、細胞の増殖に伴って
足場となる材料が消失していくことが必要とされてお
り、消失するまでの時間は用いる細胞やその適用部位、
細胞増殖のために添加される各種細胞増殖因子等により
変化する。
【0010】このように用途により異なる溶解性が必要
となるため、水難溶性化したヒアルロン酸に用途に応じ
た溶解性、さらには用途に応じた組織における貯留性を
付与させる方法につき鋭意検討した結果、水難溶性化し
たヒアルロン酸の調製条件を変化させることにより、ま
た一度調製された水難溶性化したヒアルロン酸を加熱処
理することにより、目的とする溶解性を得る方法を見出
し本発明を完成させるに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(1)
ヒアルロン酸の pH 2.0 以下の水溶液を凍結し、次いで
解凍することにより得られる水難溶性化したヒアルロン
酸の凍結時間を調整することによる溶解性制御方法、
(2)ヒアルロン酸の pH 2.0 以下の水溶液を -30 ℃
〜 - 10 ℃で、10 時間〜 20 日間凍結し、次いで解凍
することにより得られる水難溶性化したヒアルロン酸の
溶解性制御方法、(3)ヒアルロン酸濃度5 質量 % 以
上でヒアルロン酸のカルボキシル基と等モル以上の酸成
分を含むヒアルロン酸酸性水溶液を中和処理前に凍結し
ない温度で保存することにより得られる水難溶性化した
ヒアルロン酸の保存温度又は保存時間を調整することに
よる溶解性制御方法、(4)ヒアルロン酸濃度 5 質量
% 以上でヒアルロン酸のカルボキシル基と等モル以上の
酸成分を含むヒアルロン酸酸性水溶液を中和処理前に-
5 ℃〜 10 ℃で 1 日間〜10 日間保存することにより得
られる水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法、
(5)更に、得られた水難溶性化したヒアルロン酸を加
熱処理することを特徴とする(1)又は(2)記載の水
難溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法、(6)加
熱処理が 60 ℃〜 80 ℃で 3 時間〜15 時間であること
を特徴とする(5)記載の水難溶性化したヒアルロン酸
の溶解性制御方法、(7)(1)〜(6)のいずれか1
項記載の水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法
で溶解性が制御されたヒアルロン酸を用いることを特徴
とする医用材料、(8)医用材料が癒着防止材、創傷被
覆材、関節注入剤、組織置換型生体組織修復材又は人工
細胞外マトリックスからなる群より選択した1種である
ことを特徴とする(7)記載の医用材料である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるヒアルロン酸は動物組織から抽出し
たものでも、また発酵法で製造したものでもその起源を
問うことなく使用でき、その分子量は、約5×105
約4×106 ダルトンの範囲内のものが好ましい。ま
た、上記範囲内の分子量をもつものであれば、より高分
子量のものから、加水分解処理等を介して得られた低分
子量のものも同様に使用できる。なお、本発明にいうヒ
アルロン酸は、そのアルカリ金属、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、リチウムの塩をも包含する概念で使用さ
れる。
【0013】本発明でいう水難溶性化したヒアルロン酸
を得る方法は、国際公開 WO99/10385 号あるいは特開 2
000-44603 号に詳細に述べられている。概略すれば、ヒ
アルロン酸の酸性水溶液を一定時間凍結し次いで解凍す
る、あるいは凍結と解凍を繰り返すことにより調製する
凍結・解凍法と、ヒアルロン酸の粉末と酸溶液を混合し
た後一定時間凍結しない温度で保存することによる酸濃
厚法である。
【0014】本発明でいう水難溶性化したヒアルロン酸
とは、中性水溶液に難溶性であることを特徴とし、この
水難溶性化したヒアルロン酸を中性水溶液中に投入する
と、水難溶性化していないヒアルロン酸と比較して有意
に難溶性を示す。難溶性は、60 ℃の中性水溶液中での
水難溶性化したヒアルロン酸の溶解率で規定する。ここ
で、中性水溶液とは、pH 7 に調整された緩衝能を有す
る生理的食塩水である。
【0015】凍結法による水難溶性化したヒアルロン酸
の溶解性は、凍結の温度と時間により変化する。凍結温
度が一定の場合、凍結時間が長くなるにしたがって難溶
性が増すが、ある時間以上の凍結では溶解性低下の効果
がなくなる。これは凍結下においても酸によるヒアルロ
ン酸の低分子化が起こることによると考えられる。水難
溶性化したヒアルロン酸に最も低い溶解性を与える凍結
時間は用いるヒアルロン酸の分子量、酸性水溶液中のヒ
アルロン酸濃度、凍結する際の溶液量等により適宜決め
られる。凍結、解凍時間を短くできることから、凍結温
度は好ましくは - 5 ℃以下、より好ましくは - 10 ℃
以下が選ばれる。
【0016】酸濃厚法による調製の場合、得られた水難
溶性化したヒアルロン酸のヒアルロン酸の難溶性化を進
行させるための保存(以下 熟成 と称す)が必要であ
る。一定の熟成温度においては、凍結法の場合と同様に
熟成時間が長くなるにしたがって難溶性が増し、ある熟
成時間を境に難溶性が減少する。また熟成時間を一定に
した場合には熟成温度が低いほど難溶性が増加する。
【0017】熟成させる温度や時間は、ヒアルロン酸酸
性水溶液のヒアルロン酸塩の対イオンの種類、ヒアルロ
ン酸の分子量、ヒアルロン酸濃度等の諸特性により適宜
決められるが、温度については、ヒアルロン酸酸性水溶
液が凍結しないために、そして、ヒアルロン酸の酸によ
る分解を抑えるために、好ましくは - 10 ℃〜 15 ℃の
範囲、より好ましくは - 5 ℃〜 10 ℃の範囲である。
一度得られた水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性は、
水難溶性化したヒアルロン酸を加熱処理することによっ
ても可能である。
【0018】医療用途として用いる場合、ヒアルロン酸
の酸加水分解を避けるために、また生体組織への傷害性
をなくすために、カルボキシル基がプロトン化された酸
型のヒアルロン酸や酸性に調整するために用いた酸等の
成分を中和する洗浄操作が必要である。溶解性が高い水
難溶性化したヒアルロン酸は中和等の操作の際に水難溶
性化していないヒアルロン酸も洗浄されるため、得られ
る水難溶性化したヒアルロン酸の取得量が問題となる。
また特に凍結法の場合には水難溶性化したヒアルロン酸
が柔らかく、洗浄操作等が行いにくい。
【0019】このため予め調製した溶解性の低い水難溶
性化したヒアルロン酸を加熱処理することにより溶解性
を制御する方法は、各操作が容易となり水難溶性化して
いないヒアルロン酸の損失も少ない。
【0020】加熱処理を行う際の水難溶性化したヒアル
ロン酸の形態は、フィルム状,シート状,スポンジ状,
塊状等の固体でもよく、あるいは水難溶性化したヒアル
ロン酸を超音波処理やホモジナイザーで破砕し懸濁液状
としたものでもよく、何ら制限されるものではない。
【0021】また加熱に用いる装置は、水難溶性化した
ヒアルロン酸が固体の形態であればホットプレート,ヒ
ートブロック,温風恒温器等を用いることができ、液状
の場合には恒温水槽等を用いることができる。
【0022】加熱温度が低い場合には必要となる加熱時
間が長くなることから操作時間に問題が生じる可能性が
あり、逆に温度が高い場合には処理時間は短くなるもの
の時間当たりの溶解性変化量が大きいために溶解性の制
御が難しくなる。従って、加熱処理の温度及び時間は、
処理を施す水難溶性化したヒアルロン酸の形態,量,希
望する溶解性等により、また操作の容易性等の面から適
宜選択される。温度については 40 〜 90 ℃の範囲が好
ましく、60 〜 80 ℃の範囲がさらに好ましい。
【0023】本発明により溶解性が制御された水難溶性
化したヒアルロン酸は、一般の生体内分解性医用材料及
びヒアルロン酸が用いられる分野であれば特に制限なく
使用することができる。例えば、癒着防止材、薬理活性
物質の担体、創傷被覆材、組織置換型生体組織修復材、
関節注入剤、人工細胞外マトリックス又は人工基底膜、
診断・治療に用いる医療器具・医療用具等の生物医学的
製品又は医薬組成物への使用が挙げられる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。なお、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 分子量が2 × 106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウム
を蒸留水に溶解し、1質量 % のヒアルロン酸の水溶液を
調製した。調製されたヒアルロン酸の水溶液の pH は約
6 であった。この水溶液のpHを1 mol/Lの硝酸でpH 1.5
に調整した。ヒアルロン酸の酸性水溶液 40 mLを9cm
× 9cm× 1cmの角形ポリスチレン容器に入れ、-20 ℃に
設定した冷凍庫に入れた。19 時間放置した後 25 ℃で
解凍した。その結果、スポンジ状の水難溶性化したヒア
ルロン酸が得られた。次にこれを生理的食塩水に 50 mm
ol/L 濃度でリン酸緩衝成分を加えて調製した pH 7 の
リン酸緩衝生理的食塩水及び蒸留水で十分に中和・洗浄
した。その後、角形ポリスチレン容器内で凍結乾燥によ
り乾燥し、シート状の水難溶性化したヒアルロン酸を得
た。
【0026】実施例2 実施例1において、放置時間を 42 時間とした他は同様
の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロン酸を
得た。
【0027】実施例3 実施例1において、放置時間を 65 時間とした他は同様
の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロン酸を
得た。
【0028】実施例4 実施例1において、放置時間を 113 時間とした他は同
様の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロン酸
を得た。
【0029】実施例5 実施例1において、放置時間を 10 日間とした他は同様
の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロン酸を
得た。
【0030】実施例6 実施例1において、放置時間を 20 日間とした他は同様
の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロン酸を
得た。
【0031】実施例7 実施例1において、放置時間を 30 日間とした他は同様
の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロン酸を
得た。
【0032】実施例8 水難溶性化したヒアルロン酸の
溶解性試験 生理的食塩水に 50 mmol/L 濃度でリン酸緩衝成分を加
えて調製した pH 7 のリン酸緩衝生理的食塩水を調製し
た。上記の実施例1〜4で得られた約150 mg のヒア
ルロン酸を含むシート状の水難溶性化したヒアルロン酸
に対し、50 mLのリン酸緩衝生理的食塩水の割合で、水
難溶性化したヒアルロン酸をリン酸緩衝生理的食塩水中
に浸漬した。そして 60 ℃においてリン酸緩衝生理的食
塩水中に溶出するヒアルロン酸の割合を、リン酸緩衝生
理的食塩水中のヒアルロン酸濃度から求めた。従って、
水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性は、上記試験によ
り規定されるものである。リン酸緩衝生理的食塩水中の
ヒアルロン酸の濃度は、ゲルろ過法を用い示差屈折検出
器のピーク面積から求めた。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】実験 No. 1 〜 4について見てみると、例
えば 6 時間後では、実施例1で得られた水難溶性化し
たヒアルロン酸の溶解率は 72 %、実施例4で得られた
水難溶性化したヒアルロン酸の溶解率は 5 % であっ
た。すなわち 6 時間後では前者では 28 % の水難溶性
化したヒアルロン酸が残存していたのに対し、後者では
95% の水難溶性化したヒアルロン酸が残存していた。
実験 No. 1 〜 4 より、凍結時間が長いほどリン酸緩衝
生理的食塩水中に溶出するヒアルロン酸が少ないことが
わかり、凍結時間により水難溶性化したヒアルロン酸の
溶解性が制御可能であることが明らかとなった。
【0035】一方、実験 No. 5 〜 7 については、実施
例5及び実施例6で水難溶性化したヒアルロン酸の溶解
性が減少する傾向が認められたが、実施例7で得られた
水難溶性化したヒアルロン酸は実施例4で得られた物と
ほぼ同等の溶解性を示した。このことから溶解性制御の
ための凍結時間には上限、すなわちこれ以上長時間凍結
しても難溶性を付加できない凍結時間が存在することが
示唆された。
【0036】実施例9 水難溶性化したヒアルロン酸の
マウス腹腔内貯留性試験 実施例3及び実施例4で得られたシート状の水難溶性化
したヒアルロン酸について、マウス腹腔内での貯留性を
比較した。6 週齢の ddY 系マウスを用い、ネンブター
ル麻酔下で腹部を剪毛後正中線に沿って約 2 cm 切開し
た。実施例3及び実施例4で得られた水難溶性化したヒ
アルロン酸を約 1 cm × 1 cm に切断し、盲腸表面に適
用した。適用後エチコン製3-0 バイクリルを用いて腹部
を縫合した。適用 2, 4 及び 8 日後に盲腸表面を含む
マウス腹腔内を生理的食塩水で洗浄し、得られた洗浄液
中のヒアルロン酸量をゲルろ過法を用いて測定した。
尚、対照として 0.5 質量 % ヒアルロン酸生理的食塩水
溶液を用いた。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】例えば、適用 4 日後のヒアルロン酸残存
率を見ると、実施例3より得られた水難溶性化したヒア
ルロン酸を用いた場合では約 50 % のヒアルロン酸が残
存しており、実施例4では約 80 % が残存していた。す
なわち溶解性試験で認められた溶解性を反映した生体内
での貯留性が確認された。これに対し、対照であるヒア
ルロン酸溶液を適用した場合には適用 4 日後ではヒア
ルロン酸の存在は確認されず、ヒアルロン酸を水難溶性
化することにより生体内の貯留性が向上することが明ら
かとなった。
【0039】実施例10 実施例4において、分子量 1 × 106 ダルトンのヒアル
ロン酸を用いた他は同様の操作を行いシート状の水難溶
性化したヒアルロン酸を得た。
【0040】実施例11 実施例5において、分子量 1 × 106 ダルトンのヒア
ルロン酸を用いた他は同様の操作を行いシート状の水難
溶性化したヒアルロン酸を得た。
【0041】実施例12 実施例6において、分子量 1 × 106 ダルトンのヒア
ルロン酸を用いた他は同様の操作を行いシート状の水難
溶性化したヒアルロン酸を得た。
【0042】実施例13 実施例9〜実施例11で得ら
れた水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性試験 実施例8に従い溶解性試験を行った。結果を表3に示
す。
【0043】
【表3】
【0044】例えば、 9 時間後では、実施例10で得
られた水難溶性化したヒアルロン酸の溶解率は 83 %、
実施例11で得られた水難溶性化したヒアルロン酸の溶
解率は 51 %、実施例12で得られた水難溶性化したヒ
アルロン酸の溶解率は 27 %であった。すなわち 9 時間
後ではそれぞれ 17 %、49 % 及び 73 % の水難溶性化し
たヒアルロン酸が残存していた。従って、低分子量のヒ
アルロン酸を用いた場合でも凍結時間により水難溶性化
したヒアルロン酸の溶解性が制御可能であることが明ら
かとなった。
【0045】参考例1 実施例4において、-10 ℃に設定した冷凍庫に入れた他
は同様の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸を得た。
【0046】参考例2 実施例4において、-30 ℃に設定した冷凍庫に入れた他
は同様の操作を行いシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸を得た。
【0047】参考例3 参考例1及び参考例2で得られ
た水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性試験 実施例8に従い溶解性試験を行った。結果を表4に示
す。
【0048】
【表4】
【0049】実験 No. 14 及び No. 15 と実験 No. 4
の結果とを比較により、各参考例により得られた水難溶
性化したヒアルロン酸は実施例4で得られた水難溶性化
したヒアルロン酸と同等の溶解性を示すことが明らかと
なった。
【0050】実施例14 分子量が 2 × 106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウム
の粉末 3g を乳鉢に入れ、1 mol/L の硝酸 15 mL を加
えてよく混和した。混和物を 100 mL のガラス製密閉容
器に移し-5 ℃に設定した低温恒温器内に 6 日間静置保
存した。その結果、塊状の水難溶性化したヒアルロン酸
が得られた。次にこれを生理的食塩水に 50 mmol/L 濃
度でリン酸緩衝成分を加えて調製した pH 7 のリン酸緩
衝生理的食塩水及び蒸留水で十分に中和・洗浄した。そ
の結果、塊状の透明な水難溶性化したヒアルロン酸が得
られた。
【0051】実施例15 実施例14において、0 ℃に設定した低温恒温器内に静
置保存した他は同様の操作を行い塊状の水難溶性化した
ヒアルロン酸を得た。
【0052】実施例16 実施例14において、5 ℃に設定した低温恒温器内に静
置保存した他は同様の操作を行い塊状の水難溶性化した
ヒアルロン酸を得た。
【0053】実施例17 実施例14において、10 ℃に設定した低温恒温器内に
静置保存した他は同様の操作を行い塊状の水難溶性化し
たヒアルロン酸を得た。
【0054】実施例18 実施例14〜実施例17で得
られた水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性試験 実施例8に従い、溶解性試験を行った。結果を表5に示
す。
【0055】
【表5】
【0056】実験 No. 16 及び No. 17 を比較すると、
いずれの測定時間においても溶解性がほぼ同等であっ
た。一方、実験 No. 17 〜実験 No. 19 を比較すると、
例えば 9 時間後の水難溶性化したヒアルロン酸の溶解
率は、実施例15で得られた水難溶性化したヒアルロン
酸が 30 %、実施例16及び実施例17で得られた水難
溶性化したヒアルロン酸についてはそれぞれ 45 % 及び
67 % であった。すなわち、酸濃厚法により得られ
る水難溶性化したヒアルロン酸についても保存する温度
により水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性が制御でき
ることが明らかとなった。
【0057】実施例19 実施例15において、低温恒温器内に 1 日間静置保存
した他は同様の操作を行い塊状の水難溶性化したヒアル
ロン酸を得た。
【0058】実施例20 実施例15において、低温恒温器内に 10 日間静置保存
した他は同様の操作を行い塊状の水難溶性化したヒアル
ロン酸を得た。
【0059】実施例21 実施例15において、低温恒温器内に 12 日間静置保存
した他は同様の操作を行い塊状の水難溶性化したヒアル
ロン酸を得た。
【0060】実施例22 実施例19〜実施例21で得
られた水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性試験 実施例8に従い、溶解性試験を行った。結果を表6に示
す。
【0061】
【表6】
【0062】実験 No. 20 〜実験 No. 22 の結果より、
同じ保存温度においても保存期間を変えることにより水
難溶性化したヒアルロン酸の溶解性が制御できることが
判明した。しかしながら、実験 No. 22 の結果は実験 N
o. 16 とほぼ同等の結果であり、保存温度を変化させる
ことにより保存時間を短縮できることも明らかとなっ
た。
【0063】実施例23 実施例4で得られたシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸をポリスチレン容器内に密閉し、80 ℃に設定した
温風恒温器内に 3 時間保存した。外観の変化は認めら
れなかった。
【0064】実施例24 実施例4で得られたシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸をポリスチレン容器内に密閉し、80 ℃に設定した
温風恒温器内に 7 時間保存した。外観の変化は認めら
れなかった。
【0065】実施例25 実施例4で得られたシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸をポリスチレン容器内に密閉し、80 ℃に設定した
温風恒温器内に 15 時間保存した。外観の変化は認めら
れなかった。
【0066】実施例26 実施例23〜実施例25で得
られた加熱処理を施した水難溶性化したヒアルロン酸の
溶解性試験 実施例8に従い、溶解性試験を行った。結果を表7に示
す。
【0067】
【表7】
【0068】例えば、6 時間後の水難溶性化したヒアル
ロン酸の溶解性を比較すると、実施例23で得られた水
難溶性化したヒアルロン酸の溶解率は 34 % であり、実
施例24では 68 %、実施例25では 95 % であり、加
熱処理を行わない実施例4で得られた水難溶性化したヒ
アルロン酸の溶解性と比較して、明らかに溶解性が促進
されていた。すなわち加熱時間により水難溶性化したヒ
アルロン酸の溶解性が制御できることが判明した。
【0069】実施例27 実施例4で得られたシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸をポリスチレン容器内に密閉し 60 ℃に設定した
温風恒温器内に 7 時間保存した。外観の変化は認めら
れなかった。
【0070】実施例28 実施例4で得られたシート状の水難溶性化したヒアルロ
ン酸をポリスチレン容器内に密閉し 100 ℃に設定した
温風恒温器内に 1 時間保存した。外観の変化は認めら
れなかった。
【0071】実施例29 実施例27及び実施例28で
得られた加熱処理を施した水難溶性化したヒアルロン酸
の溶解性試験 実施例8に従い、溶解性試験を行った。結果を表8に示
す。
【0072】
【表8】
【0073】実施例27で得られた水難溶性化したヒア
ルロン酸では、より高温で処理を行った実施例28と比
較して溶解率が低く、所望の溶解率を得るためにはより
長時間の処理が必要となるものの、溶解性の制御がより
容易となることが明らかとなった。一方、実施例28で
得られた水難溶性化したヒアルロン酸の溶解率は、1 時
間の加熱処理にも関わらず、 3 時間後の測定ですでに
80 %、すなわち水難溶性化したヒアルロン酸が 20 % 残
存する状態であった。このことから加熱温度が高すぎる
場合には加熱時間は短くなるものの、溶解性の制御には
不向きであることが判明した。
【0074】実施例30 細胞毒性試験 実施例4,実施例6,実施例10,実施例14,実施例
20及び実施例23で得られた水難溶性化したヒアルロ
ン酸について細胞毒性試験を行った。正常ヒト皮膚由来
線維芽細胞培養において本発明で得られた水難溶性化し
たヒアルロン酸を非接触下で共存させ、細胞増殖挙動の
観察によりその細胞毒性を評価した。各調製品をリン酸
緩衝生理食塩水に浸漬したのち凍結乾燥体とした。その
凍結乾燥体を機械的に粉砕したもの20mgをファルコ
ン社製のセルカルチャーインサート(ポアサイズ:3μ
m)中に入れ、細胞を播種した培地に浸した。また、水
難溶性化したヒアルロン酸非共存下での培養をコントロ
ールとした。
【0075】培養条件 プレート:細胞培養用 12 ウェルプレート 培地:DMEM 培地 + 10 容量 % ウシ胎児血清,2 mL/ウ
ェル 温度:37 ℃(5 % CO2 存在下) 播種細胞数:1 × 104 個/ウェル
【0076】培養開始後 2 日、5 日及び 8 日後に、細
胞密度を倒立顕微鏡を用いて観察した。水難溶性化した
ヒアルロン酸が共存していてもコントロールと同様に良
好な増殖を示し、本発明で得られた水難溶性化したヒア
ルロン酸には細胞毒性作用がないことが確認された。
【0077】
【発明の効果】以上、本発明によれば、化学的架橋剤や
化学的修飾剤を使用することなしに得られた水難溶性化
したヒアルロン酸にその用途に応じた溶解性、あるいは
組織における貯留性を付与させることが可能である。ま
た、本発明により溶解性が制御された水難溶性化したヒ
アルロン酸は細胞毒性を示さず医用材料に有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 AA12 AB05 AB11 CD081 EA11 4C090 AA03 AA09 BA67 BB18 BB22 BB36 BB53 BC25 BC27 BD04 BD05 CA04 DA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒアルロン酸の pH 2.0 以下の水溶液を
    凍結し、次いで解凍することにより得られる水難溶性化
    したヒアルロン酸の凍結時間を調整することによる溶解
    性制御方法。
  2. 【請求項2】 ヒアルロン酸の pH 2.0 以下の水溶液を
    - 30 ℃〜 - 10 ℃で、10 時間〜 20 日間凍結し、次
    いで解凍することにより得られる水難溶性化したヒアル
    ロン酸の溶解性制御方法。
  3. 【請求項3】 ヒアルロン酸濃度 5 質量 % 以上でヒア
    ルロン酸のカルボキシル基と等モル以上の酸成分を含む
    ヒアルロン酸酸性水溶液を中和処理前に凍結しない温度
    で保存することにより得られる水難溶性化したヒアルロ
    ン酸の保存温度又は保存時間を調整することによる溶解
    性制御方法。
  4. 【請求項4】 ヒアルロン酸濃度 5 質量 % 以上でヒア
    ルロン酸のカルボキシル基と等モル以上の酸成分を含む
    ヒアルロン酸酸性水溶液を中和処理前に - 5℃〜 10 ℃
    で 1 日間〜10 日間保存することにより得られる水難溶
    性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法。
  5. 【請求項5】 更に、得られた水難溶性化したヒアルロ
    ン酸を加熱処理することを特徴とする請求項1又は2記
    載の水難溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法。
  6. 【請求項6】 加熱処理が 60 ℃〜 80 ℃で 3 時間〜
    15 時間であることを特徴とする請求項5記載の水難溶
    性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の水難
    溶性化したヒアルロン酸の溶解性制御方法で溶解性が制
    御されたヒアルロン酸を用いることを特徴とする医用材
    料。
  8. 【請求項8】 医用材料が癒着防止材、創傷被覆材、関
    節注入剤、組織置換型生体組織修復材又は人工細胞外マ
    トリックスからなる群より選択した1種であることを特
    徴とする請求項7記載の医用材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018043531A1 (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 大日精化工業株式会社 水不溶性成形体の製造方法、水不溶性成形体、及び癒着防止材

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