JP2002308366A - 上着用保形台紙 - Google Patents

上着用保形台紙

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JP2002308366A
JP2002308366A JP2001117361A JP2001117361A JP2002308366A JP 2002308366 A JP2002308366 A JP 2002308366A JP 2001117361 A JP2001117361 A JP 2001117361A JP 2001117361 A JP2001117361 A JP 2001117361A JP 2002308366 A JP2002308366 A JP 2002308366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境にやさしい素材である紙のみを用いて、
作業性がよく、効果的な保形効果を奏することのできる
上着用保形台紙を提供すること。 【解決手段】 包装箱に収容提供される上着に装用され
る保形台紙を1枚の厚紙を切り抜いて基板1a,1bとし、
該基板1a,1bにおける両脇下相当位置において各々内方
向に切込線11を設ける一方、両肩相当位置から前記切込
線11に至る内折目12と外折目13を設けることにより両折
目間を立壁3としつつ外折目13より外方を肩支持板4と
し、さらに肩支持板4の下端からは前記切込線11より下
方に突出するよう係合突起31を延設して、内折目12を谷
折りとし、外折目13を山折りとして屈曲しつつ前記係合
突起31の下端に刻設された係合溝32を前記切込線11の途
中より下方に延設した係合溝111に係合させることによ
って、前記肩支持板4を隆起保持させるよう形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として包装箱に
収容した状態で提供される学生服等の上着に装用される
保形台紙の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】学生服の需要は新入学・進級を迎える春
季と夏服から冬服への衣替えが行われる秋季に集中する
ため、縫製された学生服は、扁平な矩形をした紙製の包
装箱に収容保管されるのが通例である。このような包装
箱を用いた保管方法によれば多段積み重ねが可能となる
ので、ハンガー等を用いた吊下保管方法に比して保管ス
ペースの軽減が図られるほか、需要期まで大量にストッ
クされる学生服の損傷や汚れを防止できるし、輸送や店
頭保管、需要者の持ち帰り等においても便利だからであ
る。
【0003】ところが、学生服を包装箱に収容して提供
する場合には、折り癖や型くずれが生じ易い。そこで、
従来より学生服の内側に保形台紙を装用して型くずれ防
止を図ることが行われている。図4は、従来一般に使用
されている保形台紙を示した平面図である。この保形台
紙は1枚の厚紙を上半身を模した形状に切り抜いたもの
を基板1とし、学生服に装用した際に詰襟部分から保形
台紙が露出しないよう基板1の上端に襟ぐり2が設けら
れる一方、脇下相当位置に設けた切込線5の上下部分を
重ね合わせてステープラー針6で止着することにより、
保形台紙に対して人間の胸部を模した膨らみを与え、学
生服の保形効果の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記保形台紙を装用す
れば、包装箱内に収容された学生服が前後左右に偏って
皺になったりしないし、保形台紙とともに学生服の裾部
分を背中側に緩やかに折り曲げておけば折り癖が付き難
いという利点も得られていたのであるが、学生服の装用
時において胸全体が一様に膨出してしまう結果、詰襟基
部の第一釦付近に余分な皺が生じ易く、また、保形とい
う観点からは最も重要となる両肩部分を隆起させること
ができないために学生服の両肩部分が潰れてしまい易い
という欠点があり、保形台紙としては必ずしも十分なも
のとは言い難かった。さらに、組み立てに使用するステ
ープラー針6が誤って学生服に付着したり包装箱内に混
入する事故や、学生服内に保形台紙を挿脱する際にステ
ープラー針6で指などを傷つける等製造責任等との関係
においても問題があった。さらに、リサイクルのために
はステープラー針6を除去する必要もあり煩雑であっ
た。
【0005】そこで、最近では図5に示されるような立
体成形を施した発泡ポリスチレン等の樹脂製保形台紙が
使用されることも多くなっている。確かに樹脂成形品で
あれば、基板1の上端に襟ぐり2を設けたり両肩部分7
のみを隆起させたりと、保形台紙として最も理想的な形
状を簡単に実現できるのであるが、樹脂製品は廃棄処理
に問題があって近時の環境保全に逆行するものであるか
ら採用し難い。本発明は、従来用いられていた前記保形
台紙の欠点に鑑みてなされたものであり、その主要課題
は、環境にやさしい紙素材のみを用いて、効果的な保形
効果を奏することのできる上着用保形台紙を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題解決のため、本
発明では、包装箱に収容提供される上着に装用される保
形台紙を1枚の厚紙を切り抜いて簡単に組立形成可能に
した。具体的には、基板における両脇下相当位置におい
て各々内方向に切込線を設ける一方、両肩相当位置から
前記切込線に至る内折目と外折目を設けることにより両
折目間を立壁としつつ外折目より外方を肩支持板とし、
さらに肩支持板の下端からは前記切込線より下方に突出
するよう係合突起を延設して、内折目を谷折りとし、外
折目を山折りとして屈曲しつつ前記係合突起の下端に刻
設された係合溝を前記切込線の途中より下方に延設した
係合溝に係合させることによって、前記肩支持板を隆起
保持させるよう形成してなる上着用保形台紙である。
【0007】このように本発明に係る保形台紙は、従前
の保形台紙と同様に1枚の厚紙製とし、上着の包装時に
おいて内折目と外折目を各々屈曲させながら、係合突起
における係合溝を切込線の係合溝に係合させるだけでス
テープラー等を用いることなく簡単に組み立てて学生服
等の上着に装用することができるほか、保形効果を図る
点から最も重要な両肩部分を保形台紙の肩支持板によっ
て隆起保持可能に形成した。
【0008】保形台紙に設ける内折目と外折目の間隔
は、切込線側から両肩相当位置側に至るにつれて次第に
広くなるように形成しておくとよい。内折目よりも内側
に位置する基板は、上着に装用して包装箱に収容した際
には箱の底面に当接するように下がってしまうから、肩
支持板を十分隆起させた状態に保持するためには、両肩
相当位置側の立壁を高くしておく必要がある。とくに、
後述のように基板とともに上着を上下二つ折りにして包
装箱に収容すると、該折目部分から基板上端部分までが
下降傾斜することになるから、立壁は両肩相当位置側ほ
ど高くしておく必要がある。
【0009】基板には、前記切込線より下方において略
水平な2本の折曲線を設けて、該折曲線間の両端部を切
り欠くとともに、下側折曲線から基板下端部までの長さ
を包装箱の内寸と概略一致させておくと、作業の効率化
と、収容した学生服が上下方向にズレて皺が生じること
を防止できる。
【0010】すなわち、学生服が収容される包装箱は、
持ち帰りの便宜等のために上部に提げ手が設けられた横
長形状をしており、縦方向の長さは短い。そのため、学
生服は上下に二つ折りされた状態で包装箱に収容される
ことになるから、前記従来の紙製保形台紙も学生服に装
用された状態で一緒に二つ折りされるわけである。とこ
ろが、保形台紙を装用した状態の学生服をどの部分で二
つ折りにするかは作業者の経験によっていた。本発明に
係る保形台紙では、2本の折曲線間の両端部を切り欠い
て、学生服内に装用した場合においても学生服の上から
指で触るだけで折り曲げ位置を特定することができるよ
うにしたのである。
【0011】また、前記従来の樹脂製保形台紙では、上
下二つ折り部分の肉厚を確保するために基板1下端部を
略コ字形に折り返してあるが、図示されるように折返片
8は極めて短いために、折り返された学生服の裾が皺に
なることを防止することはできない。しかるに、本発明
に係る保形台紙では、下側折曲線から基板下端部までの
長さを包装箱の内寸と概略一致させて、包装箱内に収容
された学生服が上下方向にズレないよう安定固定を図っ
ている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。図1は本発明に係る上着用保形台紙の一
例を示した平面図、図2は同保形台紙を組み立てた状態
の平面図、図3は同保形台紙を上下に二つ折りした状態
の平面図である。なお、図3は保形台紙のみを示してい
るが、実際には保形台紙は学生服等上着内に装用されて
いる。
【0013】本例の保形台紙は、1枚の厚紙をもって人
の上半身を模した形状に切り抜いた基板1a,1bからな
り、学生服に装用した際においても詰襟等から保形台紙
が露出しないように、詰襟より大きな襟ぐり2が設けら
れている。左右の両脇下相当位置には各々内方向に略水
平な切込線11が設けられており、両肩相当位置から切込
線11の終端まで内折目12が設けられ、該内折目12より外
方において両肩相当位置から切込線に至る外折目13が設
けられている。これら内折目12と外折目13との間隔は、
切込線11側から両肩相当位置側に至るにつれて次第に広
くなるように形成されており、その間が立壁3として形
成される。
【0014】外折目13より外方は肩支持板4とされる。
この肩支持板4の外方下端からは前記切込線11より下方
に突出するよう係合突起31が延設されている。その結
果、切込線11は、基板1aの下側半分の輪郭線と連続した
略カギ形状に形成されている。そして、係合突起31の下
端には係合溝32が刻設され、切込線11の途中外方寄りに
は係合溝111が刻設されている。
【0015】以上のように形成された保形台紙におい
て、内折目12を谷折りとし、外折目13を山折りとして屈
曲しつつ、係合突起31における係合溝32を切込線11にお
ける係合溝111に係合させると、図2に示されるよう
に、肩支持板4が隆起支持されることになる。保形台紙
は、この状態で学生服等上着内に装用される。
【0016】図1に示されるように、基板1aにおける切
込線11より下方には、保形台紙を上下二つ折りにする際
の便宜のため、略水平な上下2本の折曲線14,15が設け
られている。上側折曲線14の配設位置は包装箱の内寸と
の関係において決定されるが、例えば保形台紙を学生服
に装用する際には、詰襟上端部分が包装箱の内壁に押し
つけられて型くずれしないように、詰襟上端から折曲線
14までの距離が包装箱内寸の縦長さよりも若干短くなる
ように設定するのが望ましい。
【0017】一方、下側折曲線15の配設位置も包装箱の
内寸との関係において決定される。すなわち、下側折曲
線15から基板1b下端部までの長さLを包装箱内寸の縦長
さと概略一致するよう調整するとよい。また、図示され
るように基板1bの左右両下端部を曲線的に切り抜いてお
けば、鋭角に切り抜いた場合に比して輸送時等において
包装箱内壁との強い接触を低減でき、両者の摩擦によっ
て学生服の生地が傷むことを防止できる効果が得られ
る。
【0018】これら上側折曲線14と下側折曲線15間の両
端部には、左切欠部16と右切欠部17が設けられる。本例
の左右切欠部16,17は半円形状に形成されているが、学
生服等上着内に装用した場合に、生地の上からそれと判
別できる形状であればいかなる形状に形成してもよい。
したがって、学生服等上着内に保形台紙を装用した状態
で生地の上から左右切欠部16,17を指で探り、上側折曲
線14と下側折曲線15をともに山折りとして、図3に示さ
れる上下二つ折り状態にした後に包装箱に収容すると、
下側の基板1bの上端部と下端部とが包装箱の上壁内側と
下壁内側とに当接するので、学生服等が安定保持される
のである。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る上着用保形台紙は、厚紙の
みから切り抜き形成されるために製造コストが安価であ
り、組み立てや廃棄処理が簡単であるほか、保管・運搬
時には板紙状態で取り扱えるために保管スペースや輸送
コストの低減を図ることができる。また、従来の保形台
紙を用いた場合に見られた詰襟基部(首回り)の奇妙な
浮き上がりや陥没を防止することができるとともに両肩
袖付け部分の理想的な保形を図ることができる。
【0020】さらに、上下二つ折りにした際には下側の
基板が包装箱の内寸と概略一致していることから包装箱
と学生服等との遊びが少ないので、包装箱に収容しても
上下二つ折り部分ほかに皺や折目が付きにくく、輸送時
等において振動が加わっても学生服等が型くずれしにく
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る上着用保形台紙の一例を示した平
面図である。
【図2】図1の保形台紙を組み立てた状態の平面図であ
る。
【図3】図1の保形台紙を上下に二つ折りした状態の平
面図である。
【図4】従来一般に使用されている保形台紙を示した平
面図である。
【図5】従来の樹脂成形による保形台紙を示した斜視図
である。
【符号の説明】
1a,1b 基板 2 襟ぐり 3 立壁 4 肩支持板 11 切込線 12 内折目 13 外折目 16,17 切欠部 31 係合突起 32 係合溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月18日(2001.4.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA12 AB71 BA06A BB01A EC32 ED01 3E068 AA14 AB03 BB15 CE02 DD01 DD03 EE02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包装箱に収容提供される上着に装用され
    る保形台紙であって、1枚の厚紙を切り抜いた基板にお
    ける両脇下相当位置において各々内方向に切込線を設け
    る一方、両肩相当位置から前記切込線に至る内折目と外
    折目を設けることにより両折目間を立壁としつつ外折目
    より外方を肩支持板とし、さらに肩支持板の下端からは
    前記切込線より下方に突出するよう係合突起を延設し
    て、内折目を谷折りとし、外折目を山折りとして屈曲し
    つつ前記係合突起の下端に刻設された係合溝を前記切込
    線の途中より下方に延設した係合溝に係合させることに
    よって、前記肩支持板を隆起保持させるよう形成してな
    る上着用保形台紙。
  2. 【請求項2】 内折目と外折目の間隔を、切込線側から
    両肩相当位置側に至るにつれて次第に広くなるように形
    成したことを特徴とする請求項1記載の上着用保形台
    紙。
  3. 【請求項3】 基板の切込線より下方において略水平な
    2本の折曲線を設け、該折曲線間の両端部を切り欠くと
    ともに、下側折曲線から基板下端部までの長さを包装箱
    の内寸と概略一致させたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2いずれか記載の上着用保形台紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010502526A (ja) * 2006-09-08 2010-01-28 ポール スミス, 衣類包装器具
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