JP2002307828A - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

光学的情報記録媒体

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JP2002307828A
JP2002307828A JP2001113718A JP2001113718A JP2002307828A JP 2002307828 A JP2002307828 A JP 2002307828A JP 2001113718 A JP2001113718 A JP 2001113718A JP 2001113718 A JP2001113718 A JP 2001113718A JP 2002307828 A JP2002307828 A JP 2002307828A
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Application number
JP2001113718A
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English (en)
Inventor
Osamu Akutsu
収 圷
Katsunori Oshima
克則 大嶋
Kenji Oishi
健司 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力の再生光に対し強い耐久性を示
し、しかも、環境負荷に対しても強い光ディスクを提供
する。 【解決手段】 基板1上に、少なくとも反射層2、第一
保護層3、相変化型光記録層4、第二保護層5をこの順
に積層してなり、光の照射により原子の配列が変化して
情報の記録および消去が行われる光学的情報記録媒体1
0であって、前記相変化型光記録層4はGexSbyTe
zより構成され、 3≦x≦15(原子比) x+y+z=100 2≦y/z≦4であることを特徴とする光学的情報記録
媒体10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の照射により記
録層を構成する原子の配列が変化して情報の記録および
消去が行なわれる光学的情報記録媒体(光ディスク)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームの照射による情報の記録、
再生及び消去可能な光メモリー媒体の一つとして、結晶
−非晶質間、あるいは結晶1−結晶2の2つの結晶相間
の転移を利用する、いわゆる相変化型記録媒体がよく知
られている。
【0003】相変化記録方式に用いられる記録層材料と
しては、カルコゲン系合金薄膜を用いることが多い。そ
の中で、Ge−Sb−Te系、Ag−In−Sb−Te
系合金薄膜は、書き換え可能な光ディスクとして実用化
されている。
【0004】記録原理は次の通りである。成膜直後の記
録層は、非晶質状態で反射率は低い。まず、初めにレー
ザ光を照射して記録層を加熱し、ディスク全面を反射率
の高い結晶状態にする。すなわち初期化を行なう。通常
この初期化は、数十〜百μm程度に絞ったレーザービー
ムを回転する媒体に照射することにより行なう。
【0005】初期化した光ディスクにレーザ光を局所的
に照射して、記録層を溶融、急冷し、アモルファス状態
に相変化させる。相変化に伴い記録層の光学的性質(反
射率、透過率、複素屈折率等)が変化して、情報が記録
される。
【0006】再生は、記録時より弱いレーザ光を照射し
て、結晶とアモルファスとの反射率差、または位相差を
検出して行う。書き換えは、結晶化を引き起こす低エネ
ルギーの消去パワーの上に重畳した記録ピークパワーを
記録層に投入することにより、消去過程を経ることなく
すでに記録された記録マーク上にオーバーライトする。
【0007】前記したGe−Sb−Te系で、実用化さ
れている材料以外の系統では、SbとTeの共晶組成で
も結晶−非結晶状態が転移することがわかっている。
【0008】ところで、Sb70、Te30に第3元
素、特にGeを加えた組成範囲を含む公知資料として
は、特開平1−115685号公報、特開平1−251
342号公報、特開平1−303643号公報等を挙げ
ることができる。
【0009】しかしながら、かかる公知の公開公報の内
容によれば、本発明と一部その組成範囲として重なる部
分はあるとしても、後述する如く、その具体的構成が異
なるものであるから、かかる公知の公開公報の技術内容
では、本発明が意図する十分なコントラスト、長期安定
性、かつ、環境負荷が少ないこの種の光情報記録媒体を
得ることは出来ないものである。
【0010】一方、相変化材料を使った光ディスクの記
録方法は、これまでDVD−ROMで使われている波長
650nm付近の赤色レーザー光、またはそれよりも波
長の長いレーザー光を用いて行なわれてきた。しかし、
近年、波長400nm付近で発光する半導体レーザーが
市場に登場してきた。これは、より短い波長のレーザー
を使うことが出来れば、ビームスポット径が小さくな
り、それだけ光ディスクの記録密度を上げることが出来
るからである。そこで青色レーザーを用いた光ディスク
システムの検討が各社で進められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記したGe−Sb−
Te系、Ag−In−Sb−Te系のような赤色レーザ
ーで使われてきた合金を、記録材料として青色レーザー
のシステムに対応させた場合、それは赤色レーザーに比
べてビーム径が小さいためビームスポット内のエネルギ
ー密度が高く、従って、案内溝を有するディスクに信号
を記録し、この記録されたトラックをしばらく再生して
いると、再生光により記録膜がダメージを受けてしま
い、記録済みの信号が劣化してしまうという問題があ
る。
【0012】このため、記録信号が劣化しない程度に再
生光強度を低くすると、信号の強度、C/Nが低くなっ
てしまい十分な再生信号を得ることが出来ない。また、
再生光に対して弱い記録材料を使った場合、環境負荷に
対して保存性が悪く、長期保存した場合に記録済み信号
が劣化してしまうという問題がある。
【0013】そこで本発明は、相変化型光記録層として
GeSbTe系の材料を用い、青色レーザーを使った光
ディスクシステムに対応すると共に、再生光に対し強い
耐久性を示し、しかも、環境負荷に対しても強い光ディ
スクを提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであり、基板1上に、少なくと
も反射層2、第一保護層3、相変化型光記録層4、第二
保護層5をこの順に積層してなり、光の照射により原子
の配列が変化して情報の記録および消去が行われる光学
的情報記録媒体10であって、前記相変化型光記録層4
はGexSbyTezより構成され、 3≦x≦15(原子比) x+y+z=100 2≦y/z≦4であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施例を
添付図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施
例は本発明の好適な具体例であるから、技術的に好まし
い種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下
の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの態様に限られるものではない。
【0016】まず、本実施例になる光ディスクをより良
く理解していただくために、その背景につき説明する。
前記した公知の公開公報等でも理解できるように、初期
化を行うには、かなり高出力のレーザが必要となるもの
である。そして、高出力のレーザにおいては、ビーム径
が絞られているので少ないレーザパワーでもビーム光の
密度は上がるものではあるが、数ミクロンのビーム径を
走査しての初期化は、非常に時間を要していたものであ
る。
【0017】そこで、より低パワーで初期化が可能な共
晶系ではないGeTeとGe2Sb3を組合せて作るGe
SbTe系の材料が開発され、現在のDVD−RAM系
の商品が誕生したものである。そして、この材料に少し
遅れてAgInSbTe系の材料が開発され、CD−R
WやDVD−RWの誕生となったものである。
【0018】このAgInSbTe系材料は、RAMで
使われるGeSbTeに比べてより強いレーザパワーが
必要となる。そして、このあたりから、レーザの短波長
化や高出力化が進み、初期化装置として高出力のレーザ
を搭載したものが登場してくるものである。
【0019】このような、高出力のレーザを搭載した初
期化装置の出現によって、従来初期化が困難であった共
晶系のGeSbTeの材料開発が進み、現在に至ってい
るものである。
【0020】以下、本発明になる光ディスクの好適な一
実施例について、図1を参照して説明する。なお本発明
は、前記した如く以下に述べるような実施例の構造、使
用物質に限定されるものではない。
【0021】図1は、本実施例に係る光ディスクの基本
構成の一実施例を示す断面図、図2は、記録時のストラ
テジのパターンを示す図、図3は、実施例1の再生パワ
ーに対するC/Nを示す図、図4は、記録層組成に対す
る再生劣化、環境負荷等との関連を示す図、図5は、比
較例1の再生パワーに対するC/Nを示す図である。
【0022】本実施例になる光ディスク10は、基板1
上に反射層2を、この反射層2上に第一保護層3を、こ
の第一保護層3上に記録層4を、この記録層4上に第二
保護層5を、この第二保護層5上に接着層6を介してカ
バーシート7を設けて構成したものである。本実施例に
なる光ディスク10は、基板1上に記録層3を有し、光
の照射によりこの記録層3を構成する原子の配列が変化
して情報の記録および消去が行われる光ディスクがその
前提である。
【0023】ここで、レーザービームは、カバーシート
7側から入射するが、カバーシート7を設けず基板1側
からレーザービームを入射しても良い。また、反射率が
十分得られる場合には、前記した反射層2を設けない構
成としてもよい。
【0024】本実施例における光ディスク10の基板1
としては、ガラス、プラスチック、ガラス上に光硬化性
樹脂を設けたもの等のいずれであってもよいが、コスト
を含む生産性の面ではプラスチックが好ましく、中でも
ポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0025】記録層4の厚さとしては、特に限定するも
のではないが、3〜100nmである。特に記録、消去
感度が高く、多数回の記録消去が可能であることから3
nm以上30nm以下とすることが好ましい。
【0026】誘電体層となる前記した第一、第二保護層
3、5は、このように構成配置することによって、記録
時に前記した基板1、記録層4などがレーザビームの照
射熱によって変形し、記録特性が劣化することを防止す
るなど、基板1、記録層4を熱から保護する効果、光学
的な干渉効果により、再生時の信号コントラストを改善
する効果がある。さらに、記録層4の結晶化を促進し
て、消去率を向上させる効果もある。この第一、第二保
護層3、5としては、ZnS−SiO2 、Si34、A
23などの無機薄膜がある。
【0027】特に、Si、Ge、Al、Ti、Zr、T
aなどの金属、あるいは半導体の酸化物の薄膜、Si、
Ge、Alなどの金属、あるいは半導体の窒化物の薄
膜、Ti、Zr、Hf、Siなどの金属、あるいは半導
体の炭化物の薄膜、ZnS、In23、TaS4、Ge
2等の金属、あるいは半導体の硫化物の薄膜、及びこ
れら化合物の2種類以上の混合物の膜が、耐熱性が高
く、化学的に安定なことから好ましい。
【0028】さらに、記録層4への保護層を構成する第
一、第二保護層3、5としては、原子の拡散がないもの
が好ましい。これらの酸化物、硫化物、窒化物、炭化物
は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等
の制御のために組成を制御したり、混合して用いること
も有効である。
【0029】また、これらにMgF2などのフッ化物を
混合してなる第一、第二保護層3、5も、膜(層)の残
留応力が小さいことから好ましい。特にZnSとSiO
2の混合膜は、記録、消去の繰り返しによっても、記録
感度、C/N、消去率などの劣化が起きにくいことから
好ましい。第一、第二保護層3、5の厚さは、およそ5
〜200nmである。
【0030】また、第一保護層3の厚さは、C/N、消
去率などの記録特性、安定に多数回の書換が可能なこと
から5〜30nmが好ましい。第二保護層5は、記録層
4や接着層6から剥離し難く、クラックなどの欠陥が生
じ難いことから、30〜200nmが好ましい。第一、
第二保護層3、5は、同一ではなく異なる化合物から構
成されてもよい。
【0031】反射層2の材質としては、光反射性を有す
るAl、Au、Agなどの金属、及びこれらを主成分と
し、Ti、Cr、Pd、Cuなどの添加元素を含む合
金、及びAl、Au、Agなどの金属にAl、Siなど
の金属窒化物、金属酸化物、金属カルコゲン化物などの
金属化合物を混合したものなどが挙げられる。Al、A
u、Agなどの金属、及びこれらを主成分とする合金
は、光反射性が高く、かつ熱伝導率を高くできることか
ら好ましい。前記した反射層5の厚さとしては、おおむ
ね5nm以上300nm以下である。
【0032】本実施例の光ディスク10の記録に用いる
光源としては、レーザ光(レーザビーム)を用いること
が好ましく、主に近赤外域の波長830nmから紫外域
の300nmの範囲にあるレーザ光である。1次光を2
次高調波発生素子(SHG素子)を用いて短波長化した
光源を利用することもできる。
【0033】(実施例)以下に本発明になる光ディスク
10の一実施例を説明する。図2は、本発明になる光デ
ィスク10への記録時のストラテジを示す説明図であ
る。本発明になる光ディスクへ10の記録は、結晶状態
の記録層4にレーザ光パルスなどを照射して加熱してか
ら急冷した後に、アモルファスの記録マークを形成して
行う。実用的には、結晶化を引き起こす低エネルギーの
消去パワー(P2)の上に重畳した記録ピークパワー
(P1)を記録層4に投入することにより消去過程を経
ることなくすでに記録された記録マーク上にオーバーラ
イトする。このときの記録レーザパルスは、記録マーク
長より短い複数のパルスに分割される。
【0034】以下に具体的な実施例を示すが、前記した
如く、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、波長405nmのレーザダイオード、開
口数NA=0.65の光学レンズ(対物レンズ)を搭載
したシバソク社製光ディスクドライブテスタ(LM33
0A)を用いて記録(1ビーム・オーバーライト)を行
った。初期化装置はシバソク社製イニシャライザ(LK
201A)を使用した。
【0035】(実施例1)直径120mmのポリカーボ
ネート基板1に、まず、反射層2としてAg合金、第一
保護層3としてZnS−SiO2、さらに記録層4とし
てGeSbTe、第二保護層5としてZnS−SiO2
をこの順にスパッタリング法により形成した。その後、
UV硬化樹脂を接着層6として、カバーシート7を貼り
あわせた。この時の各層の膜厚は、反射層2を50n
m、第一保護層3を10nm、記録層4を18nm、第
二保護層5を50nmとした。
【0036】また、記録層3の組成は、原子比でGe
5.4%、Sb72.0%、Te22.6%とした。貼
り合わせ後、接着層6を十分硬化させるためにUV照射
を行った。その後、レーザービームスポット径120μ
mのイニシャライザで初期化条件を線速度2m/s、送
りピッチ30μmを固定し、レーザー出力400mWで
初期化を行った。
【0037】その後、8−16変調された情報信号を5
m/sで、図2に示すストラテジで1T=17.15n
secとし、P1=9mW、P2=2mW、P3=0.
4mW、P4=0.4mW、T1=0.5T、T2=
0.3T、T3=0.7T、T4=0.8Tでグルーブ
に記録し、再生信号の振幅の中心でスライスしてクロッ
ク・トゥー・データ・ジッタ(clock to data jitter)
を測定した。
【0038】ジッタは、タイムインターバルアナライザ
(型式TA520:横河電機(株)製)により測定し
た。初回記録後のジッターは、記録マークの始端で8.
9%、記録マークの後端では8.7%であり、良好な記
録が出来た。
【0039】また、同一ディスクに前記したストラテジ
で3T長の単一信号を記録した。記録したトラックをス
チル再生し、C/Nを測定した。この時、再生パワーを
0.35mWから0.58mWまで変えて、スチル再生
開始直後と1分経過後のC/Nを測定した。結果を図3
に示す。この範囲の再生光強度でスチル再生前後のC/
N差は、0.2dB以内であった。また、再生パワー
0.58mWでスチル再生を1時間継続して行ったがC
/Nの劣化は無かった。このことより、本実施例になる
光ディスク10は、再生光に対して強い耐久性を示して
いることが理解できる。
【0040】また、同一ディスクを前記したストラテジ
で3T長の単一信号をディスク径で約1mm連続記録を
行い、C/Nを測定した。測定後、ディスクをオーブン
に入れ、90℃大気中で24時間放置し、環境負荷の加
速試験を行った。そして、負荷後に記録済み領域のC/
Nを測定した。再生パワーは0.58mWで行った。こ
のとき、環境負荷前のC/Nは54.2dB、環境負荷
後も同じく54.2dBであった。このことより、本実
施例になる光ディスク10は、環境負荷に対しても強い
ものであることが理解できる。
【0041】また、前記した記録層4の組成以外の組成
を検討した。検討した組成を図4に示す。この図4は、
記録層4の厚さ、第一、第二保護層3,5の厚さ、反射
層2の厚さを前記した実施例1と同じとし、GeとSb
とTeの量を順次変更することにより行った実験結果で
ある。
【0042】前記した図3、この図4より明らかな如
く、相変化型光記録層4としてGeSbTe系の材料を
用い、青色レーザーを使った光ディスクシステムに対応
すると共に、再生光に対し強い耐久性を示し、しかも、
環境負荷に対しても強い光ディスク10としては、G
e、Sb、Teの組成範囲は、原子比でGe3%以上1
5%以下、かつ、Sb/Teが2以上4以下であり、再
生パワー0.58mWによるスチル再生でC/Nの劣化
が0.2dB以内であり、初期C/Nが50dB以上で
且つ環境負荷でC/N劣化が0.2dB以内であること
が理解できる。
【0043】なお、この最適な範囲は、劣化が始まる初
期であることが種々実験した結果判明している。以下、
その点につき詳述する。まず、Geの範囲について説明
する。
【0044】Geの量は、それを増加させるとコントラ
ストの向上や、環境負荷の耐性が強くなるなどの効果が
出てくる。最小値は3%(原子比)としたが、これは測
定誤差を考慮してのものである。なお、Geの量が少な
い場合は、特にC/Nが十分とれないという実験結果が
出ている。しかしながら、Geの量は多ければ多いほど
良いというものではない。
【0045】すなわち、Geの量はそれが増えた場合
は、相対的にSbの量が減るために結晶化速度が遅くな
る。すなわち、後述する如く速い線速度での記録、書き
換えが出来ないことにつながる。また、後述する如く同
じSb/Teの比でも、Sbの原子比(量)が少ない方
が、結晶化速度が遅くなるという実験結果が出ている。
従って、この場合は書き換えによる消し残りが出来てし
まうことになる。
【0046】一方、Geの量の増加は、結晶化速度を上
昇させる。高い温度で結晶化させた記録膜は、記録して
も再生劣化が非常に少ない高耐久性を示すが、結晶化温
度を上げすぎると、初期化自体が困難になってしまうも
のである。実験可能な範囲では、15%(原子比)が上
限となった。
【0047】次に、Sb/Teの比について説明する。
前記した如く、Sb/Teの比は、結晶化速度に影響す
る。この比が大きいと、結晶化速度は速くなり、より速
い線速度で記録、書き換えが可能となる。逆に、この比
が小さいと結晶化速度は遅くなる。本実施例では、遅い
限界を2としたが、このあたりで初期化工程の結晶化が
困難となったからである。また、2を切った場合、結晶
化状態が不安定ということもあり、記録時のコントラス
トが悪くなることや、オーバーライトができなくなるな
どの弊害も発生してしまうものである。
【0048】一方、速い限界を4としたが、この比率が
上がると環境負荷が悪化したからである。また、Sb/
Teの比が高いということは、結晶化し易いため記録し
たアモルファスマークが劣化し、消えていってしまうこ
とになる。さらに、熱に弱いためか、再生光に対する強
度も落ち、記録したところをスチル再生した場合、これ
また記録したマークが消えていってしまうことになる。
【0049】このような劣化を抑制する方法として、G
eの量を増加させるという手段があるが、Sb/Teの
比が4を越えた場合は、スチル再生ではある程度耐える
ことが出来ても、環境負荷の加速試験(高温テスト)で
は劣化が起きてしまい実用には供すことが出来ないもの
であった。
【0050】(比較例1)直径120mmのポリカーボ
ネート基板1にまず、反射層2としてAg合金、第一保
護層3としてZnS−SiO2、さらに記録層4として
AgInSbTe、第二保護層5としてZnS−SiO
2を順にスパッタリング法により形成した。その後、U
V硬化樹脂を接着層6としてカバーシート7を貼りあわ
せた。この時の各層の膜厚は、反射層2を50nm、第
一保護層3を10nm、記録層4を18nm、第二保護
層5を50nmとした。
【0051】また、記録層3の組成は、原子比でAg
3.0%、In7.0%、Sb63.0%、Te27.
0%とした。貼り合わせ後、接着層を十分硬化させるた
めにUV照射を行った。その後、レーザービームスポッ
ト径120μmのイニシャライザで初期化条件を線速度
2m/s、送りピッチ30μmを固定し、レーザー出力
350mWで初期化を行った。
【0052】ここで初期化のレーザー出力は、GeSb
Teを使った実施例とは異なるが、AgInSbTeに
最適化するようなパワーとした。その後、8−16変調
された情報信号を5m/sで、図2に示すストラテジで
1T=17.15nsecとし、P1=9mW、P2=
2mW、P3=0.4mW、P4=0.4mW、T1=
0.5T、T2=0.3T、T3=0.7T、T4=
0.8Tでグルーブに記録し、再生信号の振幅の中心で
スライスしてクロック・トゥー・データ・ジッタ(cloc
k to data jitter)を測定した。ジッタは、タイムイン
ターバルアナライザ(型式TA520:横河電機(株)
製)により測定した。
【0053】初回記録後のジッターは、記録マークの始
端で9.0%、記録マークの後端では8.5%であり、
良好な記録が出来た。
【0054】また、同一ディスクに前記したストラテジ
で3T長の単一信号を記録した。記録したトラックをス
チル再生し、C/Nを測定した。この時、再生パワーを
0.35mWから0.58mWまで変えて、スチル再生
開始直後と1分経過後のC/Nを測定した。結果を図5
に示す。
【0055】この図5より明らかな如く、再生パワーが
0.4mW以下であれば劣化は無かったが、それよりも
強い再生光では顕著に劣化していることがわかる。特
に、0.53mW以上では記録直後から劣化がはじま
り、1分で大きくC/Nは劣化していることがわかる。
このように、AgInSbTe系の光ディスクによれ
ば、再生光に対して強い耐久性を求めることはできない
ものである。
【0056】また、同一ディスクを前記したストラテジ
で3T長の単一信号をディスク径で約1mm連続記録を
行い、C/Nを測定した。測定後、ディスクをオーブン
に入れ、90℃大気中で24時間放置し、環境負荷の加
速試験を行った。そして、負荷後に記録済み領域のC/
Nを測定した。再生パワーは0.40mWで行った。こ
のとき、環境負荷前のC/Nは50.4dB、環境負荷
後は同じく50.4dBであった。
【0057】比較例として挙げたAgInSbTeは、
波長650nm付近の赤色レーザー光を使った光ディス
クの記録再生システムにおいては、線速度3.5m/s
から7.0m/sで、記録再生では十分な特性を示し
た。しかしながら、青色レーザーを使ったシステムで
は、再生光に対する強度が弱いためにC/Nを大きくす
ることが出来なかった。
【0058】
【発明の効果】請求項に係る発明として、基板上に、少
なくとも反射層、第一保護層、相変化型光記録層、第二
保護層をこの順に積層してなり、光の照射により原子の
配列が変化して情報の記録および消去が行われる光学的
情報記録媒体であって、前記相変化型光記録層はGex
SbyTezより構成され、3≦x≦15(原子比)、x
+y+z=100、2≦y/z≦4であるよう構成したこ
とにより、従来の相変化材料では耐えることが出来なか
った高出力の再生光に耐えることが可能になり、より高
いC/Nを得ることが可能な光学的情報記録媒体が得ら
れる。また、請求項に係る発明としての光学的情報記録
媒体は、環境負荷に対し非常に耐久性が強いという実用
的な特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの基本構成の一実施例
を示す断面図である。
【図2】記録時のストラテジのパターンを示す図であ
る。
【図3】実施例1の再生パワーに対するC/Nを示す図
である。
【図4】記録層組成に対する再生劣化、環境負荷等との
関連を示す図である。
【図5】比較例1の再生パワーに対するC/Nを示す図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 反射層 3 第一保護層 4 記録層 5 第ニ保護層 6 接着層 7 カバーシート 10 光情報記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 健司 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA23 EA41 FA01 FA12 FA14 FA37 FB05 FB09 FB12 FB30 GA03 5D029 JA01 JB35 JC17

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、少なくとも反射層、第一保護
    層、相変化型光記録層、第二保護層をこの順に積層して
    なり、光の照射により原子の配列が変化して情報の記録
    および消去が行われる光学的情報記録媒体であって、 前記相変化型光記録層はGexSbyTezより構成さ
    れ、 3≦x≦15(原子比) x+y+z=100 2≦y/z≦4であることを特徴とする光学的情報記録
    媒体。
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