JP2002306997A - 薬剤散布機およびそのバルブ機構 - Google Patents

薬剤散布機およびそのバルブ機構

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JP2002306997A
JP2002306997A JP2001115419A JP2001115419A JP2002306997A JP 2002306997 A JP2002306997 A JP 2002306997A JP 2001115419 A JP2001115419 A JP 2001115419A JP 2001115419 A JP2001115419 A JP 2001115419A JP 2002306997 A JP2002306997 A JP 2002306997A
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Japan
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water supply
valve
tank
hose
water
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Application number
JP2001115419A
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English (en)
Inventor
Takayuki Saito
貴幸 斎藤
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Maruyama Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Maruyama Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速給水を確保しつつ、簡易な操作により確
実に薬剤タンクの給水が可能となる薬剤散布機およびそ
のためのバルブ機構を提供する。 【解決手段】 薬剤散布機1は、噴霧用ポンプ5による
加圧液を水源部中のジェットポンプ27に導水する高圧
ホース23と、ジェットポンプ27から薬剤タンク3に
導水する給水ホース29と、両ホース23、29に介設
されて連動開閉する2つのバルブ25、31からなるバ
ルブ機構33とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬剤散布機およびそ
のためのバルブ機構に係わり、特に、高速給水を確保し
つつ、簡易かつ確実に薬剤タンクの給水が可能となる薬
剤散布機およびそのためのバルブ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】搭載式又は自走式に構成された薬剤散布
機は、薬剤タンク中の薬液を噴霧用ポンプにより散布す
るものであり、その薬剤タンクに給水するために給水手
段が用いられる。この給水手段として、例えば、実公昭
51−38866号公報、特開2000−254563
号公報、実公昭63−30515号公報に記載のものが
知られている。その他、給水専用ポンプを備えたもの、
給水設備を地上側に固定配置したもの等がある
【0003】上記実公昭51−38866号公報に記載
のトラクター用噴霧装置は、トラクターの前部と後部に
散布薬液を貯留するための2つの薬剤タンクを備えてお
り、この薬剤タンクから薬液を圧送するための噴霧用ポ
ンプを薬剤タンクの給水にも利用した例である。この場
合は、タンクの給水手段として噴霧用ポンプを利用する
ようにしたことから、給水専用のポンプを要することな
く簡易な構成によって前後に分離配置された2つの薬剤
タンクに給水することができる
【0004】また、噴霧用ポンプの圧力を利用して送水
するジェットポンプを使用し、その給水側ホースを薬剤
タンクの蓋部に差し込んで薬剤タンクに給水する例があ
る。この場合のジェットポンプの取扱いに伴う具体的な
作業手順は次のとおりとなる。 1.噴霧用ポンプの起動のため、薬剤タンクに呼び水を
10L程度入れる。 2.ジェットポンプの高圧側ホース先端を噴霧用ポンプ
の高圧口に接続する。 3.ジェットポンプの給水側ホース先端を薬剤タンクの
蓋を開けてストレーナ部に差し込む。 4.ジェットポンプのストレーナを給水水源に入れる。 5.噴霧用ポンプを駆動させて圧力を1.5MPa程度
に調整する。 6.高圧側ホースのバルブを開けて噴霧ポンプから高圧
水を送り、ジェットポンプによりタンクに給水を開始す
る。 7.薬剤タンクが満水となったらバルブを閉じ、給水を
終了する。 8.高圧側ホース、給水側ホースの接続を外してジェッ
トポンプを取り外す。上記手順で作業を進めることによ
り、噴霧用ポンプを動力源とする簡易な装置によって高
速給水することができる。
【0005】さらに、図7の機能構成図に示す薬剤散布
機101のように、ジェットポンプの給水側ホースを薬
剤タンクに固定配置したものがある。詳細に説明する
と、薬剤散布機101は、給水装置102を備えた薬剤
タンク104、噴霧用ポンプ105、調圧散布部106
等を備えて構成される。調圧散布部106は、切替バル
ブ121、調圧弁123、バルブ125…を介設して系
統別に散布するように分岐構成された散布ノズル127
…等から構成される。
【0006】薬剤を散布する場合は、散布対象に応じて
必要な散布ノズル127の系統のバルブ125を開き、
切替バルブ121を調圧弁123の側に切り替える。噴
霧用ポンプ105を起動して調圧弁123により適宜の
圧力に調整することにより、薬剤タンク104中の液が
散布ノズル127…から散布される。切替バルブ121
を反対側に切り替えると、噴霧用ポンプ105の液は薬
剤タンク104に戻され、散布が停止される。
【0007】つぎに、給水装置102について説明する
と、給水装置102は、高圧側ホース107、逆止弁付
きのジェットポンプ103、給水側ホース108等から
構成される。
【0008】噴霧用ポンプ105により加圧された液を
導水する高圧側ホース107は、ジェットポンプ103
に接続される。また、ジェットポンプ103に接続され
た給水側ホース108の端部が薬剤タンク104に取り
付けられる。高圧側ホース107には開閉バルブ107
aが介設され、給水側ホース108にはホース接続用の
ワンタッチカプラ109が介設される。
【0009】薬剤タンク104に給水する場合は、すべ
ての散布ノズル127…をそれぞれのバルブ125によ
って閉じる。そして、ワンタッチカプラ109によって
ジェットポンプ103を接続し、また、薬剤タンク10
4に呼び水を入れた上で切替バルブ121を調圧弁12
3の側に切り替え、噴霧用ポンプ105を起動する。調
圧弁123により圧力調整した後、開閉バルブ107a
を開くことにより、ジェットポンプ103に高圧水が供
給されると、水源部の水が給水側ホース108を介して
薬剤タンク104に給水される。
【0010】ジェットポンプ103は、小流量の噴霧用
ポンプ105から受けた高圧水の噴流による負圧によっ
て水源部の水を大流量で送水することができるので、薬
剤タンク104の高速給水が可能となる。
【0011】つぎに、図8に示す薬剤散布機111につ
いて説明する。この薬剤散布機111は、薬剤タンクを
例えば機体の後側の後タンク112aと前側の前タンク
112bとに分離して配置した構成において上記給水装
置102を適用した例である。
【0012】吸込管115は、吸込切替バルブ113を
介して後側の分岐吸込管115aにより後タンク112
aに、また、前側の分岐吸込管115bにより前タンク
112bに切り換え可能に接続されている。余水管11
6は、余水切替バルブ114を介して後側の分岐余水管
116aにより後タンク112aに、また、前側の分岐
余水管116bにより前タンク112bに切り換え可能
に接続されている。また、後タンク112aに給水側ホ
ース108aが取り付けられ、前タンク112bに給水
側ホース108bが取り付けられる。
【0013】後タンク112aと前タンク112bに給
水する際は、後タンク112aと前タンク112bの内
の選択した一方に吸込切替バルブ113と余水切替バル
ブ114の接続先を切り替える。また、薬剤タンクの選
択と対応して両給水側ホース108a、108bの一方
をジェットポンプ103の給水側ホース108に接続す
る。この切替により、後タンク112aと前タンク11
2bに個々に給水することができる。
【0014】詳細には、後タンク112aに給水する場
合は、吸込切替バルブ113を後側の分岐吸込管115
aの側に、かつ、余水切替バルブ114を後側の分岐余
水管116aの側に切り替え、さらに、後タンク112
aの給水側ホース108aのワンタッチカプラ109a
をジェットポンプ103の給水側ホース108に接続す
る。
【0015】この状態において、給水装置102により
後タンク112aに給水する。すなわち、後タンク11
2aに呼び水を注水し、噴霧用ポンプ105を起動して
調圧し、開閉バルブ107aを開く。このバルブ開動作
により、ジェットポンプ103から水源部の水が給水側
ホース108aを介して後タンク112aに給水され
る。後タンク112aが満水になった時は、開閉バルブ
107aを閉じ、ワンタッチカプラ109aからホース
108を外す。
【0016】前タンク112bに給水する場合は、吸込
切替バルブ113、余水切替バルブ114を、後タンク
112aの場合と逆の側に切り替え、かつ、前タンク1
12bの給水側ホース108bの端部のワンタッチカプ
ラ109bをジェットポンプ103の給水側ホース10
8に接続する。この状態において、給水装置102によ
り前タンク112bに給水する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
各種の給水手段については、それぞれ次のような問題が
ある。給水専用ポンプを備えたものは、そのための付加
的なコスト負担の他に、必要な動力の取り出しや搭載ス
ペースの問題があり、また、地上設備として固定配置す
る場合は、設備の設置コストとともに設置場所が限ら
れ、設備がない場合もある。
【0018】噴霧用ポンプを利用して給水する場合は、
給水専用のポンプを要することなく簡易に構成できるも
のの、噴霧用ポンプの吸込能力を用いて給水することか
ら送水流量が限定され、薬剤タンクが満水となるまで長
時間を要するという問題がある。
【0019】また、ジェットポンプを使用する例におい
ては、搭載式又は自走式薬剤散布機において薬剤タンク
の蓋が作業者の頭上の高所位置にレイアウトされている
場合、給水側ホースを薬剤タンクに差し込むためにステ
ップを登る必要がある。また、ステップがない場合は作
業機のタイヤ等によじ登る必要がある。薬剤タンクが満
水になって給水側ホースを取り外すときも同様である。
その他、薬剤散布機上でジェットポンプを接続するため
の接続口の位置と薬剤タンクの蓋の位置とが離れてレイ
アウトされている場合は、ジェットポンプの高圧側ホー
スを接続する作業と給水側ホースを薬剤タンクに差し込
む作業の行程の間に少なからず移動距離が生じる。
【0020】このように、ジェットポンプを使用する例
においては、噴霧用ポンプを動力源とする簡易な装置で
高速給水が可能となるものの、薬剤タンクの給水の都
度、給水側ホースその他の煩わしい取り扱いを余儀なく
されるという問題がある。
【0021】つぎに、給水側ホース108をタンク10
4に固定配置した図7の薬剤散布機101の場合は、薬
剤タンク104内の貯留液が走行中の振動や傾斜によっ
て給水側ホース108を介して外に漏れるという問題が
ある。この漏れを防止するために、給水側ホース108
にボールコック等のバルブを介設した場合には、操作手
順の誤りによって給水側ホース108が破裂したり、あ
るいはワンタッチカプラ109部分のカシメが抜けて破
損する危険性がある。
【0022】具体的に説明すると、給水側ホース108
のバルブ(図示せず)を閉じたまま高圧側ホース107
の開閉バルブ107aを開いた場合は、逆止弁付きのジ
ェットポンプ103の水圧が給水側ホース108に加わ
るので、給水側ホース108はその水圧に耐えきれずに
破裂等に至るものである。
【0023】つぎに薬剤タンクが後タンク112aと前
タンク112bに分離構成された薬剤散布機111につ
いては、上記のほかに、後タンク112aと前タンク1
12bにそれぞれの給水側ホース108a、108bを
要するので構成が複雑化する点、後タンク112aと前
タンク112bのそれぞれに給水する毎に、それぞれワ
ンタッチカプラ109a、109bの着脱作業を要する
点、また、給水側ホース108a、108bからの液だ
れが避けられない点において、問題を有している。
【0024】本発明はこのような従来の課題に鑑みてな
されたもので、高速給水を確保しつつ、簡易な操作によ
り確実に薬剤タンクの給水が可能となる薬剤散布機およ
びそのためのバルブ機構を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】このため本発明(請求項
1)のバルブ機構(33)は、通水案内用の第1のホー
ス(23)と、該第1のホース(23)の開閉を行う第
1のバルブ(25)と、通水案内用の第2のホース(2
9)と、前記第1のバルブ(25)の近傍で前記第2の
ホース(29)の開閉を行う第2のバルブ(31)と、
前記第1のバルブ(25)を回動動作によって開閉させ
る第1の動作レバー(41)と、前記第2のバルブ(3
1)を回動動作によって開閉させる第2の動作レバー
(43)と、前記第1の動作レバー(41)と前記第2
の動作レバー(43)とに連結して両者を連動させる連
結リンク(45)と、前記第1の動作レバー(41)、
前記第2の動作レバー(43)および前記連結リンク
(45)の少なくとも一つに取り付けられたハンドル
(47)とを備えたことを特徴とする。
【0026】ハンドル(47)を操作すると、連結リン
ク(45)を介して両動作レバー(41、43)が同時
に回動される。両動作レバー(41、43)と連結リン
ク(45)の長さを選ぶことにより、それぞれのバルブ
(25、31)が簡易なリンク構成によって両ホース
(23、29)を同時に開閉操作することができる。
【0027】また、本発明(請求項2)の薬剤散布機
(1)は、液を貯留する薬剤タンク(3)と、該薬剤タ
ンク(3)に貯留された液を調圧して散布する調圧散布
部(106)と、前記薬剤タンク(3)から前記調圧散
布部(106)に対して液を加圧送出する噴霧用ポンプ
(5)と、該噴霧用ポンプ(5)によって加圧された液
を導く高圧ホース(23)と、該高圧ホース(23)か
ら受けた液の圧力によって送水動作する送水ポンプ(2
7)と、該送水ポンプ(27)により前記薬剤タンク
(3)に向けて導水する給水ホース(29)と、前記高
圧ホース(23)と前記給水ホース(29)とに介設さ
れて両ホース(23、29)を連動開閉するバルブ機構
(33)とを備えたことを特徴とする。
【0028】高圧ホース(23)と給水ホース(29)
に連動動作するバルブ機構(33)を備えたことから、
給水開始時は、接続した送水ポンプ(27)を水源部に
投入し、噴霧用ポンプ(5)を起動した後、バルブ機構
(33)を操作する。このバルブ機構(33)の操作に
よって高圧ホース(23)と給水ホース(29)が同時
に開弁される。送水ポンプ(27)が高圧水を受けて作
動することにより、水源部から給水ホース(29)を介
して薬剤タンク(3)に高速給水される。給水終了時
は、バルブ機構(33)の閉弁操作によって送水ポンプ
(27)が停止されるとともに残留水が給水ホース(2
9)内に保持される。また、給水ホース(29)は、薬
剤タンク(3)への送出口の開口高さを含め、配置の自
由度が確保される。
【0029】したがって、バルブ機構(33)の配置上
の制約が抑えられ、また、誤操作を招くことなく簡易な
操作により確実に両ホース(23、29)を開閉するこ
とが可能となる。その結果、薬剤タンク(3)に対する
給水ホース(29)の取付け、取外しの作業を要するこ
となく、ジェットポンプ等の送水ポンプ(27)による
高速給水が可能となる。給水終了時は、給水ホース(2
9)の開放が回避されるので、ホース内残留水の逆流を
含め、薬剤タンク(3)からの液漏れが防止される。
【0030】さらに、本発明(請求項3)の薬剤散布機
(1)は、前記バルブ機構(33)が、前記高圧ホース
(23)に介設された高圧バルブ(25)と、該高圧バ
ルブ(25)を開閉動作させる第1の動作レバー(4
1)と、前記給水ホース(29)に介設された給水バル
ブ(31)と、該給水バルブ(31)を開閉動作させる
第2の動作レバー(43)と、前記第1の動作レバー
(41)と前記第2の動作レバー(43)とを連結して
連動動作させる連結リンク(45)と、前記第1の動作
レバー(41)、前記第2の動作レバー(43)および
前記連結リンク(45)の少なくとも一つに取り付けら
れたハンドル(47)とを備えたことを特徴とする。ハ
ンドル(47)を操作すると、両動作レバー(41、4
3)が連結リンク(45)によって同時に回動動作する
ことから、簡易な構成により両バルブ(25、31)の
連動開閉動作が可能となる。
【0031】さらに、本発明(請求項4)の薬剤散布機
(51)は、前記薬剤タンク(3)の貯留液を前記噴霧
用ポンプ(5)に導く吸込管(4)に前記給水ホース
(29)の送出口と連通する合流部(55)を備えたこ
とを特徴とする。給水ホース(29)の水は、合流部
(55)から吸込管(4)を介して薬剤タンク(3)に
送られる。すなわち、送水ポンプ(27)の送出系統の
一部が吸込管(4)によって共用される。したがって、
薬剤タンク(3)に接続する配管構成が簡易化される。
【0032】さらに、本発明(請求項5)の薬剤散布機
(51)は、前記噴霧用ポンプ(5)の吸込ポートが、
前記給水バルブ(31)より下位に配置されたことを特
徴とする。噴霧用ポンプ(5)の吸込ポートは、呼び水
によって空気が排出され易いので、噴霧用ポンプ(5)
の素早い起動が可能となる。
【0033】さらに、本発明(請求項6)の薬剤散布機
(61)は、前記薬剤タンク(3)が、前記吸込管
(4)に介設された吸込切替バルブ(65)から分岐す
る2つの分岐吸込管(4a、4b)によって切替可能に
接続される2つのタンク(63a、63b)によって分
離構成され、かつ、該2つのタンク(63a、63b)
は、前記調圧散布部(106)の余水管(11)と、該
余水管(11)に介設された余水切替バルブ(67)か
ら分岐接続する2つの分岐余水管(11a、11b)と
によって切替可能に接続されたことを特徴とする。薬剤
タンクが2つのタンク(63a、63b)に分離構成さ
れ、吸込管(4)と余水管(11)が切替可能であるこ
とから、2つのタンク(63a、63b)の一方のタン
クの給水時に余水管(11)の切替バルブ(67)を他
方のタンクに切り替えるようにした場合は、余水管(1
1)からの余水によって他方のタンクにも呼び水を送る
ことができる。したがって、両タンク(63a、63
b)にそれぞれの給水ホースを要することなく、かつ、
バルブ切り換えの組み合わせにより、残りのタンクの呼
び水による注水作業を要することなく、簡易な配管構成
により、両タンク(63a、63b)を切り替えて容易
に給水することができる。
【0034】さらに本発明(請求項7)の薬剤散布機
(71)は、前記薬剤タンク(3)は、前記吸込管
(4)に介設された吸込切替バルブ(65)から分岐す
る分岐吸込管(4a、4b)によって切替可能に接続さ
れる2つのタンク(63a、63b)に分離して構成さ
れ、前記給水ホース(29)は、2方向に分岐する分流
部(75)と、該分流部(75)から前記2つのタンク
(63a、63b)のそれぞれに接続する分岐給水ホー
ス(76a、76b)とを備えたことを特徴とする。薬
剤タンク(63a、63b)が分離構成されている場合
に、分流されたそれぞれの給水ホース(76a、76
b)から両タンク(63a、63b)に給水することが
できる。
【0035】さらに本発明(請求項8)の薬剤散布機
(71)は、前記分流部(75)が、前記2つのタンク
(63a、63b)の両方またはその一方に接続切替が
可能な三方切替コックによる切替バルブとされたことを
特徴とする。切替が可能な分流部(75)により、2つ
のタンク(63a、63b)について、同時給水可能な
他に、個別の給水も切り替え選択することができる。
【0036】さらに本発明(請求項9)の薬剤散布機
(71)は、前記2つのタンク(63a、63b)の一
方のタンクに給水する給水ホース(76b)の送出口と
連通する合流部(77)を前記一方のタンクの吸込管
(4b)に備えたことを特徴とする。両タンク(63
a、63b)への給水に際して、一方のタンクについて
は、送水ポンプ(27)の送出系統の一部が吸込管(4
b)によって共用される。したがって、両タンク(63
a、63b)への給水を確保しつつ、タンクの配管構成
を簡易化することができる。
【0037】さらに本発明(請求項10)の薬剤散布機
(71)は、前記分流部(75)から前記2つのタンク
(63a、63b)に至る2つの流路の流路抵抗により
その流量比が、前記2つのタンク(63a、63b)の
容積比となるように、それぞれの流路長さおよび流路断
面積が定められたことを特徴とする。給水ホース(2
9)から分流された2つの流路のそれぞれの流量比を2
つのタンク(63a、63b)の容積比に等しくするこ
とによって2つのタンク(63a、63b)が同一の所
要時間で満水となるので、別々に満水となることにより
必要となる切替操作や両方のタンクの満水を確認する煩
わしさがない。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の給水装置を備えた
薬剤散布機の第1実施形態について説明する。本発明の
第1実施形態に係る薬剤散布機の機能構成図を図1に示
す。なお、図7、8と同一要素のものについては同一符
号を付して説明は省略する。
【0039】図1において、薬剤散布機1は、薬剤タン
ク3、噴霧用ポンプ5、調圧散布部106等からなる本
体部に給水装置21を備えて構成される。
【0040】給水装置21は、高圧ホース23、ジェッ
トポンプ27、給水ホース29等を備えて構成される。
高圧ホース23は噴霧用ポンプ5による加圧液の導水路
である。ジェットポンプ27は、高圧ホース23から受
けた加圧液により水源中において送水動作される。給水
ホース29は、ジェットポンプ27から薬剤タンク3に
導水する導水路である。給水ホース29は固定的に薬剤
タンク3に接続されるとともに、高圧ホース23と給水
ホース29は近接して配置される。
【0041】高圧ホース23には高圧バルブ25が介設
され、同様に、給水ホース29には給水バルブ31が介
設される。これら高圧バルブ25および給水バルブ31
は、両者を連動動作させるバルブ機構33として構成さ
れる。
【0042】高圧バルブ25および給水バルブ31はボ
ールバルブ等により送液・停止を切り替えるためのバル
ブであり、開閉操作に適する位置に並列配置される。そ
の近傍には、高圧ホース23および給水ホース29とジ
ェットポンプ27との間を着脱可能に接続する高圧側の
ワンタッチカプラ35と、給水側のワンタッチカプラ3
7が介設される。
【0043】つぎに、バルブ機構33について説明す
る。バルブ機構33の操作部の構成図を拡大して図2に
示す。
【0044】図2において、バルブ機構33は、高圧バ
ルブ25を開閉動作させる動作レバー41と、給水バル
ブ31を開閉動作させる動作レバー43と、これら両動
作レバー41、43と連結して連動動作させる連結リン
ク45が相互に回動可能に連結され、かつ、給水バルブ
31の動作レバー43からハンドル47を延設して構成
される。
【0045】両動作レバー41、43と連結リンク45
の連結部は、それぞれに加工された穴にピン等を挿し込
むことによって回転自在に連結される。なお、ハンドル
47は、給水バルブ31の動作レバー43に延設されて
もよいが、そのほかに、高圧バルブ25の動作レバー4
1、連結リンク45のいずれかを動作させる構成として
もよい。
【0046】両動作レバー41、43は、図2の状態に
おいて閉止位置とし、ともに右方向に回動した時に高圧
バルブ25、給水バルブ31がそろって開口動作される
ように、両バルブ25、31の回転中心41a,43a
から連結リンク45の連結穴41b、43bまでのそれ
ぞれの長さを定める。また、連結リンク45の連結穴4
1b、43bのピッチ長さは、ターンバックル機構等に
より微調整可能に構成されても良い。
【0047】両バルブ25、31の開閉動作の角度範囲
が等しければ、両動作レバー41、43の長さを等し
く、かつ、連結リンク45の長さを両バルブ25、31
の回転中心41a,43a間距離に等しくして平行リン
クとして構成する。
【0048】高圧バルブ25、給水バルブ31の下部に
は、ワンタッチカプラ35、37の接続金具35a、3
7aが取り付けられ、それぞれの相手部35b、37b
が着脱可能に接続される。
【0049】つぎに、バルブ機構33の動作について説
明する。図2のバルブ操作部のバルブ開状態の構成図を
図3に示す。図2の状態から図3のようにハンドル47
を右方に回動操作した場合は、ハンドル47と一体の動
作レバー43を介して給水バルブ31が開かれる。この
とき、高圧バルブ25も連結リンク45と他の動作レバ
ー41を介して開かれる。
【0050】つまり、ハンドル47を操作して片方のバ
ルブが開かれると、もう片方のバルブも開かれ、同様
に、ハンドル47を操作して片方のバルブが閉じられる
と、もう片方のバルブも閉じられる。このように、両動
作レバー41、43が連結リンク45を介して連動動作
される。
【0051】したがって、ワンタッチカプラ35、37
を接続した後において、ハンドル47を操作することに
より、高圧ホース23からジェットポンプ27に高圧水
が供給され、同時に、給水ホース29を介してジェット
ポンプ27から薬剤タンク3に給水される。
【0052】給水終了時は、ハンドル47の逆方向操作
により、両動作レバー41、43が連結リンク45によ
って同時に動作することから、簡易な構成により高圧バ
ルブ25、給水バルブ31の両バルブが連動して閉止さ
れる。したがって、高圧ホース23および給水ホース2
9が同時に遮断される。このとき、給水ホース29の開
放が回避されるので、ホース内残留水の逆流を含め、薬
剤タンク3からの液漏れが防止される。
【0053】つぎに、本発明の第1実施形態に係る薬剤
散布機1の動作について説明する。高圧ホース23およ
び給水ホース29を両ワンタッチカプラ35、37によ
って水源中のジェットポンプ27に接続し、また、薬剤
タンク3に呼び水を入れることによって給水の準備をす
る。
【0054】調圧散布部106は、すべての系統のバル
ブ125を閉止し、加圧液の切替バルブ121を散布時
の側、すなわち、調圧弁123の側に切り替えた上で、
噴霧用ポンプ5を運転する。噴霧用ポンプ5は、薬剤タ
ンク3から吸込管4を介して呼び水を受け、調圧弁12
3により加圧調節する。その間の加圧液は余水管11を
通して薬剤タンク3に戻される。
【0055】調圧弁123により液圧を1.5MPa程
度に調節した上で、バルブ機構33のハンドル47を操
作することにより、高圧バルブ25と給水バルブ31が
同時に開かれ、ジェットポンプ27によって水源から汲
み上げられた水が給水ホース29を介して薬剤タンク3
に給水される。
【0056】薬剤タンク3の給水を終了する場合は、バ
ルブ機構33のハンドル47を逆向きに操作することに
より、高圧バルブ25と給水バルブ31が同時に閉じら
れ、水源中のジェットポンプ27が停止される。この状
態でワンタッチカプラ35、37を開離することによっ
てジェットポンプ27が分離される。
【0057】薬剤タンク3については、必要により、薬
剤を投入撹拌して散布薬液を調合し、薬剤散布の際は、
必要な系統のバルブ125…の開弁操作により、薬剤タ
ンク3から薬液が散布ノズル127…に送られて散布さ
れる。
【0058】このように、高圧ホース23、給水ホース
29、および連動動作可能な高圧バルブ25と給水バル
ブ31のバルブ機構33を設けたことから、簡易な操作
によって給水ホース29を介して薬剤タンク3に高速給
水される。
【0059】また、給水装置21の給水ホース29は、
薬剤タンク3に対する送出口の接続位置を含め、配置の
自由度が確保されるので、バルブ機構33とジェットポ
ンプ27のワンタッチカプラ35、37の配置を選ぶこ
とができる。ワンタッチカプラ35、37を隣同士にレ
イアウトすることにより、作業に適した位置において、
ジェットポンプ27の着脱等の操作を効率よく処理する
ことが可能となる。
【0060】また、1つのハンドル操作で高圧バルブ2
5と給水バルブ31を同時に開閉できるため、簡易な操
作により誤動作の心配なく確実に両バルブ25、31を
開閉する操作が可能となる。その結果、薬剤タンク3に
対する給水ホース29の取付け、取外しの作業を要する
ことなく、ジェットポンプ27による高速給水が可能と
なる。すなわち、呼び水を入れれば、薬剤タンク3の蓋
を開ける必要がなく、したがって、そのために高所まで
よじ登る必要もない。
【0061】つぎに、本発明の給水装置を備えた薬剤散
布機の第2実施形態について説明する。本発明の第2実
施形態に係る薬剤散布機の機能構成図を図4に示す。な
お、図1、7、8と同一要素のものについては同一符号
を付して説明は省略する。
【0062】図4において、薬剤散布機51は、呼び水
タンク2を備えた薬剤タンク3の貯留液を噴霧用ポンプ
5に導く吸込管4に給水ホース29の送出口と連通する
合流部55を設けた給水装置53を備えて構成される。
すなわち、給水ホース29は、薬剤タンク3に単独で接
続することなく、薬剤タンク3の底部に開口する吸込管
4に合流部55において接続し、この吸込管4を介して
薬剤タンク3の底部に接続される。
【0063】この場合、呼び水が注入された際に吸込管
4の空気を排出し易いように、給水バルブ31の位置
は、噴霧用ポンプ5の吸込ポートより上位に配置して給
水装置53を構成する。
【0064】つぎに、本発明の第2実施形態に係る薬剤
散布機51の動作について説明する。水源のジェットポ
ンプ27を高圧側のワンタッチカプラ35と給水側のワ
ンタッチカプラ37で接続し、あらかじめ満たされてい
る呼び水タンク2からバルブ2aの操作により薬剤タン
ク3に呼び水を導入して給水装置53の準備をする。噴
霧用ポンプ5を運転し、調圧散布部106を前記同様に
調整する。ここで、バルブ機構33を開弁操作すること
により、誤操作を招くことなく確実にジェットポンプ2
7から給水ホース29を介して薬剤タンク3に給水する
ことができる。
【0065】このように、給水ホース29の水は、合流
部55から吸込管4を介して薬剤タンク3に導水され
る。その一部は合流部55から噴霧用ポンプ5に向か
う。したがって、吸込管4の一部が給水ホース29を共
用して構成されるので、薬剤タンク3に接続する配管構
成が簡易化される。給水バルブ31を薬剤タンク3より
下部にレイアウトすることにより、作業後には、給水バ
ルブ31をドレン抜きコックとしても兼用できる。
【0066】また、噴霧用ポンプ5が給水バルブ31よ
り下位に配置されることにより、薬剤タンク3からの呼
び水によって管路内の空気が排出され易くなり、噴霧用
ポンプ5の素早く円滑な起動が可能となる。
【0067】つぎに、本発明の給水装置を備えた薬剤散
布機の第3実施形態について説明する。本発明の第3実
施形態に係る薬剤散布機の機能構成図を図5に示す。な
お、図1、4、7、8と同一要素のものについては同一
符号を付して説明は省略する。
【0068】図5において、薬剤散布機61は、後タン
ク63aと前タンク63bの2つの薬剤タンクについて
切替可能に給水装置53を構成した例である。後タンク
63aと前タンク63bは、薬剤散布機61の重量バラ
ンス等に基づき、例えば、機体後部の呼び水タンク2付
きの後タンク63aが主タンクとして、また、前部の前
タンク63bが補助タンクとして構成される。
【0069】吸込管4は、吸込切替バルブ65を介して
分岐された後側の分岐吸込管4aから後タンク63a
に、また、前側の分岐吸込管4bから前タンク63bに
連通される。余水管11は、余水切替バルブ67を介し
て分岐された後側の分岐余水管11aから後タンク63
aに、また、前側の分岐余水管11bから前タンク63
bに連通される。吸込切替バルブ65と余水切替バルブ
67は、タンクの選択に応じて連動切替制御されてもよ
いし、余水切替バルブ67を個別に切替制御可能に構成
してもよい。
【0070】給水装置53は、上述のように、噴霧用ポ
ンプ5に至る吸込管4に給水ホース29の送出口と連通
する合流部55を設けて構成される。吸込管4は、吸込
切替バルブ65を介して後タンク63aと前タンク63
bのいずれか一方と切替接続されている。
【0071】つぎに、本発明の第3実施形態に係る薬剤
散布機の動作について説明する。図5において、後タン
ク63aに給水する場合は、まず、ジェットポンプ27
の接続等により給水装置53を準備するとともに、吸込
切替バルブ65および余水切替バルブ67の接続先を後
タンク63a側に切り換える。
【0072】つぎに、呼び水タンク2のバルブ2aを開
くと、呼び水が後側の分岐吸込管4aから吸込切替バル
ブ65を介して吸込管4に至り、噴霧用ポンプ5を起動
することができる。調圧の後にバルブ機構33を開くべ
く操作することにより、ジェットポンプ27から給水ホ
ース29、吸込管4、吸込切替バルブ65、後側の分岐
吸込管4aを通って後タンク63aに給水される。
【0073】前タンク63bに給水する場合は、上記と
逆に、吸込切替バルブ65および余水切替バルブ67の
接続先を前タンク63b側に切り換え、前タンク63b
に呼び水を注入し、噴霧用ポンプ5とバルブ機構33を
操作することにより、前タンク63bに給水することが
できる。
【0074】つぎに、後タンク63aと前タンク63b
に連続して給水する場合について説明する。後タンク6
3aに給水する場合は、まず、ジェットポンプ27の接
続等により給水装置53を準備した上で、吸込切替バル
ブ65を後タンク63aの側に切り替える。また、余水
切替バルブ67を前タンク63bの側に切り替えた状態
に薬剤散布機61を準備する。
【0075】つぎに、呼び水タンク2の水によって噴霧
用ポンプ5を起動し、バルブ機構33を操作することに
より後タンク63aに給水する。この後タンク63aの
給水を終了し、続いて前タンク63bに給水する際は、
吸込切替バルブ65を前タンク63b側に切り替える。
このとき、既に、調圧散布部106からの余水が、分岐
余水管11bから前タンク63bの側に導水されてその
分岐吸込管4bに注水されていることから、前タンク6
3bは、呼び水の注入作業を要することなく、前タンク
63bの給水を開始することができる。
【0076】このように、薬剤タンクが後タンク63a
と前タンク63bとに分離配置されている場合に、余水
切替バルブ67を個別制御することにより、後タンク6
3aと前タンク63bについて呼び水の注入作業を最初
に行うだけで一連の給水処理が可能となる。前タンク6
3bから給水を開始する場合についても、吸込切替バル
ブ65および余水切替バルブ67の接続先を逆にするこ
とにより、同様に後タンク63aも連続して給水するこ
とができる。
【0077】したがって、本発明の給水装置53を備え
た薬剤散布機61は、吸込管4の一部が給水ホースを共
用していることから、両タンク63a、63bにそれぞ
れの給水ホースを要することなく、簡易に構成すること
ができる。また、吸込管4と余水管11の両切替バルブ
65、67をそれぞれ個別に切替可能とすることによ
り、次のタンクの呼び水の注水作業を要することなく、
簡易な配管構成により、両タンク63a、63bを切り
替えて容易に給水することができる。
【0078】ついで、後タンク63aから薬液を散布す
る場合は、吸込切替バルブ65および余水切替バルブ6
7の接続先を後タンク63a側に切り換える。必要なバ
ルブ125を開き、噴霧用ポンプ5を起動することによ
り、後タンク63aの薬液は後側の吸込管4aから切替
バルブ65、吸込管4を介して噴霧用ポンプ5に至り、
加圧されて切替バルブ121、調圧弁123を経て散布
ノズル127…から散布される。
【0079】前タンク63bから薬液を散布する場合
は、吸込切替バルブ65および余水切替バルブ67の接
続先を前タンク63b側に切り換えることにより、同様
にして散布ノズル127…から散布する。
【0080】つぎに、本発明の給水装置を備えた薬剤散
布機の第4実施形態について説明する。本発明の第4実
施形態に係る薬剤散布機の機能構成図を図6に示す。な
お、図1、4、5、7、8と同一要素のものについては
同一符号を付して説明は省略する。
【0081】図6において、薬剤散布機71は、前タン
ク63aと後タンク63bの2つの薬剤タンクについ
て、上記同様に個別に給水できるとともに、両タンク同
時に給水できるように給水装置73を構成した例であ
る。
【0082】前タンク63aと後タンク63bは、上述
のように、吸込切替バルブ65および余水切替バルブ6
7を介して切替可能に構成されている。給水ホース29
は、三方切替コック75を介して2つの分岐給水ホース
76a、76bに分岐する。三方切替コック75は、い
わゆるTポート型の切替バルブであり、2つに分岐した
それぞれに個々に接続するほか、両方に同時接続するよ
うに切り替えが可能なようになっている。一方の後側の
分岐給水ホース76aは後タンク63aに接続され、他
方の前側の分岐給水ホース76bは前タンク63bに至
る前側の分岐吸込管4bに設けた合流部77に接続され
ている。
【0083】つぎに、本発明の第4実施形態に係る薬剤
散布機の動作について説明する。給水ホース29は、三
方切替コック75の切り替えにより、後側の給水ホース
76aまたは前側の給水ホース76bに接続され、その
ほかに、後側の給水ホース76aと前側の給水ホース7
6bに同時に接続される。すなわち、ジェットポンプ2
7は、三方切替コック75の切り換えにより、給水ホー
ス29を介して、後タンク63aおよび前タンク63b
にそれぞれに、または、後タンク63aおよび前タンク
63bの両方同時に接続が切り換えられる。この三方切
替コック75の切り換えと吸込切替バルブ65および余
水切替バルブ67の切り換えの組み合わせにより、次の
ように多様な給水方法が可能となる。
【0084】まず、三方切替コック75、吸込切替バル
ブ65および余水切替バルブ67の接続先をすべて後タ
ンク63aに切り換えれば、前述のように、後タンク6
3aに給水することができる。接続を逆側に切り換える
ことにより、前タンク63bについても同様に給水する
ことができる。
【0085】つぎに、三方切替コック75と吸込切替バ
ルブ65の接続先を後タンク63aに切り換え、余水切
替バルブ67の接続先を前タンク63bに切り換えるこ
とにより、後タンク63aに給水しつつ、前タンク63
bに呼び水を導入することができる。したがって、後タ
ンク63aの給水の後に、前タンク63bの給水が連続
して可能となる。その逆も同様である。
【0086】さらに、三方切替コック75の接続先を後
タンク63aおよび前タンク63bに同時に切り換えた
場合について説明する。例えば、吸込切替バルブ65と
余水切替バルブ67の接続先を後タンク63a側に切り
替えて後タンク63aに呼び水を入れる。噴霧用ポンプ
5を起動し、バルブ機構33を操作することにより、水
源部の水が給水ホース29から三方切替コック75に導
水される。この三方切替コック75に至った水は2つに
分かれ、一方は、後側の給水ホース76aから後タンク
63aに、他方は、前側の給水ホース76bと前側の分
岐吸込管4bを介して前タンク63bに、同時に並行し
て給水される。
【0087】このように、給水ホース29に三方切替コ
ック75を介設することにより給水装置73を構成した
ことから、三方切替コック75の切替に従って後タンク
63aと前タンク63bの選択した一方のみにまたはそ
の両方に給水可能である。
【0088】このとき、それぞれのタンク容量と対応し
て管径調節やオリフィスの介設により流路抵抗を勘案す
ることにより同時満水とすることができる。例えば、前
タンク63bの容量が後タンク63aの容量より小さい
場合は、前タンク63bに至るホース径を後タンク63
aに至るホース径より小さくすれば配管抵抗により、同
時に給水完了となる。逆に、前タンク63bの容量が後
タンク63aの容量より大きい場合は、前タンク63b
に至るホース径を後タンク63aに至るホース径より大
きくすればよい。
【0089】また、前側の分岐給水ホース76bの送出
口を前側の分岐吸込管4bに連通して構成することによ
り、前側の分岐吸込管4bの一部が前側の分岐給水ホー
ス76bと共用されることから、前タンク63bの配管
構成を簡易化することができる。
【0090】さらに、三方切替コック75の切り替え操
作によって後タンク63aと前タンク63bの一方に給
水を限定することも可能である。したがって、バルブ機
構33と三方切替コック75とを近接して配置すること
により、給水操作を1箇所で統括的に操作することが可
能となる。さらに、ジェットポンプ27のワンタッチカ
プラ35、37の着脱操作も同じ場所で効率的に処理す
ることができる。そのほかに、並列給水を行うために
は、三方切替コック75に代えてT字状に固定的に分岐
した分流部として簡易に構成することも可能である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、薬剤散布
機(1)の噴霧用ポンプ(5)による加圧液をジェット
ポンプ(27)に導水する高圧ホース(23)と、ジェ
ットポンプ(27)から薬剤タンク(3)に至る給水ホ
ース(29)と、両ホース(23、29)にそれぞれバ
ルブ(25、31)を介設して連動動作するバルブ機構
(33)を備えたことから、バルブ操作することによっ
て両バルブが同時に開閉動作される。また、給水ホース
(29)は、薬剤タンク(3)側の送出口の開口高さを
含め、配置の自由度が確保される。
【0092】したがって、本発明の薬剤散布機(1)
は、誤操作を招くことなく簡易な操作により確実にバル
ブ開閉の操作が可能となる。その結果、薬剤タンクに対
する給水ホース(29)の取付け、取外しの作業を要す
ることなく、ジェットポンプ等の送水ポンプ(27)に
よる高速給水が可能となる。給水終了時は、給水ホース
(29)の開放が回避されるので、ホース内残留水の逆
流を含め、薬剤タンク(3)からの液漏れが防止され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薬剤散布機の第1実施形態の機能構
成図
【図2】 図1のバルブ操作部の拡大構成図
【図3】 図2のバルブ操作部の開操作時の拡大構成図
【図4】 本発明の薬剤散布機の第2実施形態の機能構
成図
【図5】 本発明の薬剤散布機の第3実施形態の機能構
成図
【図6】 本発明の薬剤散布機の第4実施形態の機能構
成図
【図7】 従来の薬剤散布機の第1の構成例の機能構成
【図8】 従来の薬剤散布機の第2の構成例の機能構成
【符号の説明】
1、51、61、71 薬剤散布機 3 薬剤タンク 4 吸込管 4a、4b 分岐吸込管 5 噴霧用ポンプ 11 余水管 11a、11b 分岐余水管 21、53、73 給水装置 23 高圧ホース(第1のホース) 25 高圧バルブ(バルブ機構) 27 ジェットポンプ(送水ポンプ) 29 給水ホース(第2のホース) 31 給水バルブ(バルブ機構) 33 バルブ機構 35、37 ワンタッチカプラ 41、43 動作レバー(バルブ機構) 45 連結リンク(バルブ機構) 47 ハンドル(バルブ機構) 55、77 合流部 63a 後タンク(薬剤タンク) 63b 前タンク(薬剤タンク) 65 吸込切替バルブ 67 余水切替バルブ 75 三方切替コック(分流部) 76a、76b 分岐給水ホース 106 調圧散布部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通水案内用の第1のホース(23)と、
    該第1のホース(23)の開閉を行う第1のバルブ(2
    5)と、通水案内用の第2のホース(29)と、前記第
    1のバルブ(25)の近傍で前記第2のホース(29)
    の開閉を行う第2のバルブ(31)と、前記第1のバル
    ブ(25)を回動動作によって開閉させる第1の動作レ
    バー(41)と、前記第2のバルブ(31)を回動動作
    によって開閉させる第2の動作レバー(43)と、前記
    第1の動作レバー(41)と前記第2の動作レバー(4
    3)とに連結して両者を連動させる連結リンク(45)
    と、前記第1の動作レバー(41)、前記第2の動作レ
    バー(43)および前記連結リンク(45)の少なくと
    も一つに取り付けられたハンドル(47)とを備えたこ
    とを特徴とするバルブ機構。
  2. 【請求項2】 液を貯留する薬剤タンク(3)と、該薬
    剤タンク(3)に貯留された液を調圧して散布する調圧
    散布部(106)と、前記薬剤タンク(3)から前記調
    圧散布部(106)に対して液を加圧送出する噴霧用ポ
    ンプ(5)と、該噴霧用ポンプ(5)によって加圧され
    た液を導く高圧ホース(23)と、該高圧ホース(2
    3)から受けた液の圧力によって送水動作する送水ポン
    プ(27)と、該送水ポンプ(27)により前記薬剤タ
    ンク(3)に向けて導水する給水ホース(29)と、前
    記高圧ホース(23)と前記給水ホース(29)とに介
    設されて両ホース(23、29)を連動開閉するバルブ
    機構(33)とを備えたことを特徴とする薬剤散布機。
  3. 【請求項3】 前記バルブ機構(33)は、前記高圧ホ
    ース(23)に介設された高圧バルブ(25)と、該高
    圧バルブ(25)を開閉動作させる第1の動作レバー
    (41)と、前記給水ホース(29)に介設された給水
    バルブ(31)と、該給水バルブ(31)を開閉動作さ
    せる第2の動作レバー(43)と、前記第1の動作レバ
    ー(41)と前記第2の動作レバー(43)とを連結し
    て連動動作させる連結リンク(45)と、前記第1の動
    作レバー(41)、前記第2の動作レバー(43)およ
    び前記連結リンク(45)の少なくとも一つに取り付け
    られたハンドル(47)とを備えたことを特徴とする請
    求項2記載の薬剤散布機。
  4. 【請求項4】 前記薬剤タンク(3)の貯留液を前記噴
    霧用ポンプ(5)に導く吸込管(4)に前記給水ホース
    (29)の送出口と連通する合流部(55)を備えたこ
    とを特徴とする請求項2又は請求項3記載の薬剤散布
    機。
  5. 【請求項5】 前記噴霧用ポンプ(5)の吸込ポート
    は、前記給水バルブ(31)より下位に配置されたこと
    を特徴とする請求項4記載の薬剤散布機。
  6. 【請求項6】 前記薬剤タンク(3)は、前記吸込管
    (4)に介設された吸込切替バルブ(65)から分岐す
    る2つの分岐吸込管(4a、4b)によって切替可能に
    接続される2つのタンク(63a、63b)によって分
    離構成され、かつ、該2つのタンク(63a、63b)
    は、前記調圧散布部(106)の余水管(11)と、該
    余水管(11)に介設された余水切替バルブ(67)か
    ら分岐接続する2つの分岐余水管(11a、11b)と
    によって切替可能に接続されたことを特徴とする請求項
    4又は請求項5記載の薬剤散布機。
  7. 【請求項7】 前記薬剤タンク(3)は、前記吸込管
    (4)に介設された吸込切替バルブ(65)から分岐す
    る分岐吸込管(4a、4b)によって切替可能に接続さ
    れる2つのタンク(63a、63b)に分離して構成さ
    れ、前記給水ホース(29)は、2方向に分岐する分流
    部(75)と、該分流部(75)から前記2つのタンク
    (63a、63b)のそれぞれに接続する分岐給水ホー
    ス(76a、76b)とを備えたことを特徴とする請求
    項2又は請求項3記載の薬剤散布機。
  8. 【請求項8】 前記分流部(75)が、前記2つのタン
    ク(63a、63b)の両方またはその一方に接続切替
    が可能な三方切替コックによる切替バルブとされたこと
    を特徴とする請求項7記載の薬剤散布機。
  9. 【請求項9】 前記2つのタンク(63a、63b)の
    一方のタンクに給水する給水ホース(76b)の送出口
    と連通する合流部(77)を前記一方のタンクの吸込管
    (4b)に備えたことを特徴とする請求項7又は請求項
    8記載の薬剤散布機。
  10. 【請求項10】 前記分流部(75)から前記2つのタ
    ンク(63a、63b)に至る2つの流路の流路抵抗に
    よりその流量比が、前記2つのタンク(63a、63
    b)の容積比となるように、それぞれの流路長さおよび
    流路断面積が定められたことを特徴とする請求項7〜9
    のいずれか1項に記載の薬剤散布機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012019734A (ja) * 2010-07-14 2012-02-02 Fulta Electric Machinery Co Ltd ハウスの排液、排水等の回収システムと、その切換えバルブの構造
JP2013179853A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Iseki & Co Ltd 薬液散布車両

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