JP2002306594A - 容器兼用注射器およびその組立方法 - Google Patents

容器兼用注射器およびその組立方法

Info

Publication number
JP2002306594A
JP2002306594A JP2001111703A JP2001111703A JP2002306594A JP 2002306594 A JP2002306594 A JP 2002306594A JP 2001111703 A JP2001111703 A JP 2001111703A JP 2001111703 A JP2001111703 A JP 2001111703A JP 2002306594 A JP2002306594 A JP 2002306594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
syringe
cylinder
injection needle
container
blade surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001111703A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Shimazaki
誠二 島崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARUTE KK
Original Assignee
ARUTE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ARUTE KK filed Critical ARUTE KK
Priority to JP2001111703A priority Critical patent/JP2002306594A/ja
Priority to US09/952,298 priority patent/US6966897B2/en
Priority to DE60127596T priority patent/DE60127596T2/de
Priority to AT01203502T priority patent/ATE323520T1/de
Priority to DE60126163T priority patent/DE60126163T2/de
Priority to EP01203502A priority patent/EP1190727B1/en
Priority to DE60118857T priority patent/DE60118857T2/de
Priority to AT05102425T priority patent/ATE385817T1/de
Priority to EP05102425A priority patent/EP1557188B1/en
Priority to DE60132831T priority patent/DE60132831T2/de
Priority to EP05107737A priority patent/EP1607113B1/en
Priority to AT05107738T priority patent/ATE357940T1/de
Priority to EP05107738A priority patent/EP1607114B1/en
Priority to CA002357310A priority patent/CA2357310C/en
Publication of JP2002306594A publication Critical patent/JP2002306594A/ja
Priority to US10/794,301 priority patent/US20040168293A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 注射針の刃面と、注射器本体の目盛等、フィ
ンガーグリップの平滑面等との、注射器本体の周方向に
おける位置を確実に一致させ、容器兼用注射器の利便
性、安全性を高める。 【解決手段】 予め注射針6をテーパー部3aに取り付
けたフロントアッセンブリー(筒先)3Aを、フィンガ
ーグリップ4を設けた注射器本体5のシリンダ2の先端
に任意に嵌着し、次に、フロントアッセンブリー3Aを
嵌着したシリンダ2を軸回りに回転させながら、注射針
6のシリンダ2の周方向における刃面位置を組立機内の
刃面検出器により検出する。次に、フロントアッセンブ
リー3Aに対してシリンダ2を相対回転させ、フィンガ
ーグリップ4の平滑面4a等の所定位置を注射針6の刃
面位置に合わせる。その後、シリンダ2の外周にフィン
ガーグリップ4の所定位置に合わせて目盛等を表示した
ラベルを貼附する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注射器本体内に予
め薬剤を充填、保管しておき、使用時に包装から取り出
して直ぐに使用することができる容器兼用注射器および
その組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】予め注射針を注射器本体の筒先に組み付
けておく容器兼用注射器は、病院内において煩雑な操作
をすることなく、包装材料から取り出して直ぐに使用で
きるので、利便性に優れ、医師や看護婦の作業の軽減に
大変に役立ち、このため、多くの病院で前記容器兼用注
射器が採用されるようになって来ている。しかし、従来
の容器兼用注射器は、注射器本体に対し注射針が無作為
に組み立てられており、注射器本体の後端部に取り付け
られているフィンガーグリップの指掛部と、注射器本体
の外周部に表示してある目盛や容量を示す数値、文字、
医薬品名、その他の重要な表示と、注射針の刃面との三
つの要素の、注射器本体の周方向における位置が全く一
致していないのが一般的であり、フィンガーグリップの
指掛部と前記目盛等の位置と注射針の刃面位置とを自動
的に確認して、それらを機械的に一致するようにして容
器兼用注射器の組み立てる方法は行われていないのが現
状である。
【0003】特に、注射器本体の筒先が、ねじを使用し
たルアー・ロック方式(注射中に注射針が注射器本体か
ら不意に抜けたりしない構造)になっているものにあっ
ては、注射針を前記筒先にねじ込んで組み立てた際、ね
じによって一定の締付力で固定されたところが取付位置
であって、該取付位置は注射針を注射器本体に対しその
周方向に一定の位置関係を強制的に設定して固定した位
置ではないので、注射針の刃面位置を注射器本体のフィ
ンガーグリップの指掛部、目盛等の位置に対応させて微
妙に調整して、それらの位置を一致させることはできな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、病医院で
は、容器兼用注射器を使用する直前に注射針の刃面を、
フィンガーグリップの指掛部や目盛等に合わせてから使
用することが習慣となっていたり、また、そのように指
導されているため、医師や看護婦は、前記のように刃面
と指掛部、目盛等とが一致していない容器兼用注射器に
あっては使用直前に、注射器本体に組み付けられている
注射針を一旦注射器本体の筒先から取り外す方向に回し
て、注射針を覆うプロテクター(ガード)の外側から注
射針の刃面の向きを確認し、その刃面をフィンガーグリ
ップの指掛部、目盛等の位置に合わせてから、再度注射
針を注射器本体の筒先に固く固定し直してから使用する
必要がある。このことは、容器兼用注射器の利便性や安
全性を著しく損なうものであり、その改善が強く望まれ
ていた。
【0005】特に、注射器本体の筒先が、前記ルアー・
ロック方式になっているものにあっては、ねじの位置
と、筒先のテーパー部(ルアー・チップ)と、注射針の
針もとの太さとの三者の関係から組み付けられた注射針
の刃面の位置は、何処を向いて固定されるか判らず、自
由に調整することはできないため、刃面の向きが前記目
盛等とは異なる方向を向いていても、また、フィンガー
グリップ(フランジまたは鍔)の指掛部の位置と合わな
くても、そのまま注射する不便を容認しなければならな
い。また、時には、筒先がルアー・ロック方式であるこ
とも忘れて無理に注射針の刃面と注射器本体の目盛等と
の位置合わせを行うなどの操作をしてしまう危険性があ
った。
【0006】その際、注射針の刃面位置を目盛等の位置
に合わせようとして注射針を無理に回転させて、針もと
やルアー・ロック方式の筒先のねじを損傷させてしまっ
たり、また、注射針をねじの締め付け方向と逆方向に回
転させて刃面を目盛等に合わせようとしたために、注射
針と注射器本体の筒先との固定が緩んでしまい、筒先と
針もととの間から薬液が漏れてしまう等の危険性がある
など、注射の準備操作が煩雑になる問題があった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、注射針の刃面と注射器本体に表示された目盛
等、フィンガーグリップの平滑面、指掛部等との、注射
器本体の周方向における位置を正確に一致させて、利便
性、安全性を高めた容器兼用注射器およびこれを容易に
組み付けることができる容器兼用注射器の組立方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、以下の点を特徴としている。すなわち、
請求項1に係る容器兼用注射器の組立方法は、円筒状の
シリンダの先端に円筒状のフロントアッセンブリーをシ
リンダの軸回りに回転可能に嵌着し後端にフィンガーグ
リップを設けた注射器本体と、前記フロントアッセンブ
リーに取り付けた注射針と、該注射針の外側に装着した
プロテクターとを備えた容器兼用注射器の組立方法にお
いて、前記注射器本体のシリンダの先端に、前記注射針
を取り付けたフロントアッセンブリーを、前記注射針の
刃面と前記フィンガーグリップの指掛部とのシリンダの
周方向における角度位置を任意の状態にして嵌着するア
ッセンブリー嵌着工程と、前記フロントアッセンブリー
を取り付けたシリンダをその軸回りに回転させながら、
注射針のシリンダの周方向における刃面位置を組立機に
設置された刃面検出器により検出する刃面検出工程と、
前記フロントアッセンブリーに対してシリンダを相対回
転させ、フィンガーグリップの所定位置を前記注射針の
刃面位置に合わせる位置合わせ工程とを備えていること
を特徴とする。
【0009】前記容器兼用注射器の組立方法において
は、アッセンブリー嵌着工程で、予め注射針を取り付け
たフロントアッセンブリーが注射器本体のシリンダの先
端に任意に嵌着され、次に、刃面検出工程で、前記フロ
ントアッセンブリーを介して注射針が取り付けられたシ
リンダがその軸回りに回転されて、前記注射針のシリン
ダの周方向における刃面位置が組立機に設置された刃面
検出器により検出される。その後に、位置合わせ工程
で、前記フロントアッセンブリーと嵌着されている前記
シリンダがフロントアッセンブリーに対して相対回転さ
れ、シリンダに設けたフィンガーグリップの所定位置を
前記注射針の刃面位置に合わせられ、これにより、注射
針の刃面位置とフィンガーグリップの所定位置とがシリ
ンダの周方向に一致された状態で容器兼用注射器が組み
立てられる。
【0010】この容器兼用注射器の組立方法によれば、
シリンダに嵌着される形式のフロントアッセンブリーに
よって注射針を注射器本体に組み付ける容器兼用注射器
において、注射針の刃面位置を検出して、その位置と注
射器本体に設けたフィンガーグリップの所定位置とが直
接に位置合わせられて容器兼用注射器の組立ができるの
で、注射針の刃面位置と注射器本体のフィンガーグリッ
プの指掛部または平滑面等の所定位置とが注射器本体の
周方向において正確に揃えられ、したがって、病医院に
おいて注射直前に医師や看護婦が注射針の位置とフィン
ガーグリップの位置とを合わせる修正をしなくてもよ
く、安心して使用できる容器兼用注射器が提供される。
【0011】請求項2に係る容器兼用注射器の組立方法
は、請求項1に記載の組立方法において、位置合わせ工
程に先だって、フィンガーグリップの平滑面または指掛
部に注射針の刃面位置を認識する識別マークを設けるこ
とを特徴とする。この容器兼用注射器の組立方法によれ
ば、前記位置合わせ行程において、前記識別マークを検
出器で検出することによって、注射器本体のシリンダに
設けたフィンガーグリップの所定位置が確実に検出され
て前記注射針の刃面位置に正確に合わせられると共に、
識別マークによって注射針の刃面位置を手元で容易に確
認できて、一層安心して使用できる容器兼用注射器が提
供される。
【0012】請求項3に係る容器兼用注射器の組立方法
は、請求項1または2に記載の組立方法において、位置
合わせ工程の後に、シリンダの外周部に刃面位置を表示
するマークをフィンガーグリップの所定位置に合わせて
設けるマーク表示工程を備えていることを特徴とする。
この容器兼用注射器の組立方法によれば、マーク表示工
程で注射針の刃面位置を表示する表示マークがフィンガ
ーグリップの所定位置に合わせられるので、注射針の刃
面、前記表示マーク、フィンガーグリップの三つの重要
な要素の位置が一致され、このため、表示マークとフィ
ンガーグリップの所定位置とによって容易に注射針の刃
面位置を確認できて、一層安心して使用できる容器兼用
注射器が提供される。
【0013】請求項4に係る容器兼用注射器の組立方法
は、請求項3に記載の組立方法において、マーク表示工
程において、予め目盛等が表示されたラベルをシリンダ
の外周部に貼附して前記表示マークを設けることを特徴
とする。この容器兼用注射器の組立方法によれば、組立
機の中に印刷装置を設けることなく、注射針の位置を表
示する表示マークとしての目盛等が容易、迅速に注射器
本体に設けられる。
【0014】請求項5に係る容器兼用注射器の組立方法
は、請求項1〜4のいずれかに記載の組立方法におい
て、フロントアッセンブリーは、注射針を装着する先端
の取付部が、注射針の直接接着方式、ルアー・チップ方
式、ルアー・ロック方式のいずれかであることを特徴と
する。この容器兼用注射器の組立方法によれば、直接接
着方式、ルアー・チップ方式、ルアー・ロック方式の取
付部により注射針を取り付けられたフロントアッセンブ
リーを有する容器兼用注射器に対して、重要な三つの要
素の位置を正確に一致させた組立が確実、容易に実現さ
れる。
【0015】請求項6に係る容器兼用注射器の組立方法
は、請求項5に記載の組立方法において、フロントアッ
センブリーに予め注射針を覆う透明または半透明のプロ
テクターが装着され、刃面検出工程において注射器の刃
面位置が前記プロテクターの外側から検出されることを
特徴とする。この容器兼用注射器の組立方法によれば、
前記プロテクターを装着したままでその外周側から注射
針の刃面位置を検出することができるので、フロントア
ッセンブリーはこれに注射針をプロテクターで保護して
取り付けた注射針アッセンブリーとして取り扱えて、注
射針に損傷が生じるようなことがなく、安全、確実に組
み立て作業が行われる。
【0016】請求項7に係る容器兼用注射器の組立方法
は、請求項1〜6のいずれかに記載の組立方法におい
て、フロントアッセンブリーがポリプロピレンまたはポ
リ4メチルペンテンからなり、位置合わせ工程の後に蒸
気滅菌工程を備えていることを特徴とする。この容器兼
用注射器の組立方法によれば、蒸気滅菌工程で加熱され
たフロントアッセンブリーが冷却した際に、温度変化に
よって適度に収縮して、シリンダに対するフロントアッ
センブリーの嵌着が緊密となり、その後の作業工程や輸
送中などに前記嵌着部が不用意に回転しないので、使用
者の手によって安全に使用される。
【0017】請求項8に係る容器兼用注射器は、円筒状
のシリンダの先端にフロントアッセンブリーを設け後端
にフィンガーグリップを設けた注射器本体と、前記フロ
ントアッセンブリーに取り付けた注射針と、該注射針の
外側に装着したプロテクターとを備えた容器兼用注射器
において、前記注射針の刃面位置と、前記注射器本体の
シリンダの外周部に設けた目盛等の位置と、前記フィン
ガーグリップの所定位置とが、フロントアッセンブリー
とシリンダとの周方向への相対回転によって前記シリン
ダの周方向において一致した状態に位置合わせられてな
ることを特徴とする。この容器兼用注射器によれば、病
医院で医師や看護婦が、容器兼用注射器を使用する直前
に注射針の刃面位置を確認し、必要に応じて注射針を筒
先から緩め、刃面の位置をフィンガーグリップの指掛部
や目盛等の位置に合わせるといった位置修正等の準備操
作をしたり、刃面の位置を修正せず目盛等や指掛部の位
置と関係なく使用しにくい状態で注射をしたりする必要
がなく、安心して能率的に注射をすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の実施の形態に係る
容器兼用注射器の組立方法を適用して組み立てる容器兼
用注射器について図1〜図6にもとづいて説明する。図
1〜図3は、針管直接接着方式の容器兼用注射器1Aを
示す。この容器兼用注射器1Aは、円筒状のシリンダ2
の先端にフロントアッセンブリー(筒先)3Aを、後端
にフィンガーグリップ4をそれぞれ設けた注射器本体5
と、前記フロントアッセンブリー3Aの先端に設けたテ
ーパー部(取付部)3aに針管の基端部を直接接着して
取り付けられている注射針6と、前記フロントアッセン
ブリー3のテーパー部3aの外周部に開口部7aを装着
して注射針6を覆うキャップ型のプロテクター(ガー
ド)7Aとで構成されている。該プロテクター7Aは、
透明または半透明な合成樹脂材料で作製され、外側から
内側の注射針6の刃先6tが見えるようになっている。
【0019】前記フロントアッセンブリー3Aは、後端
側の円筒状の嵌着部3bがシリンダ2の先端にシリンダ
2の軸回りに回転可能に、かつ、軸方向に嵌着可能に装
着されて設けられている。そして、フロントアッセンブ
リー3Aの嵌着部3bとテーパー部3aとの間には、シ
リンダ2の先端側に挿入したゴム製のフロントストッパ
ーSが前進移動されたときに該フロントストッパーSを
受け入れる内室(バイパスチャンバー)3cが設けられ
ている。該内室3cは、前記フロントストッパーSの外
径より僅かに大きい内径を有し、その内壁部に軸方向に
平行な1個または複数個の縦バイパス溝3dが、また、
底部に該縦バイパス溝3dとテーパー部3a側の注射針
6に連絡する小孔3eとを連絡する横バイパス溝3fが
それぞれ形成されている。
【0020】前記フィンガーグリップ4は、円筒部4a
の後端部に、図3(A)に示しように、正面視が略矩形
状のフランジ4bを一体に結合して構成され、前記円筒
部4aがシリンダ2の後端に嵌着して設けられている。
また、フィンガーグリップ4は、弾力があり高温による
滅菌が可能な材質の合成樹脂からなり、そのシリンダ2
への嵌着部に細いリブ等が設けられ、適度な摩擦の付与
により嵌着力を高められている。
【0021】前記フィンガーグリップ4のシリンダ2の
周方向における嵌着位置は、フランジ4bにおける一対
の指掛部4c、4cの方向に対して直角な方向にある平
滑面4d、4dの一方の位置(フィンガーグリップ4に
おける所定位置)が、前記注射針6の刃面6aのシリン
ダ2の周方向における位置(刃面位置)と位相が一致す
る角度位置(注射針6の刃面6aとフィンガーグリップ
4とが所定の角度位置になるよう)に設定されている。
前記フランジ4bの中心穴部は、前記シリンダ2の内径
より僅かに小さく形成されている。
【0022】なお、フィンガーグリップは、シリンダ2
に嵌着して設けたフィンガーグリップ4に代えて、図2
(B)、図3(B)に示すように、シリンダ2と一体に
形成されたフィンガーグリップ4Aとする場合もある。
この場合にも、フランジ4bにおける一対の指掛部4
c、4cの方向に対して直角な方向にある平滑面4d、
4dの一方の位置が、前記注射針6の刃面6aのシリン
ダ2の周方向における位置と位相が一致する角度位置に
設定されている。前記フィンガーグリップ4,4Aは、
前記平滑面4d,4dを有して正面視で矩形状に形成さ
れることによって、注射器本体5の転がり防止効果を与
えている。
【0023】前記シリンダ2の外周部には、図2に示す
ように、目盛や容量を示す数値、文字、医薬品名、その
他の重要な表示(以下、これらの少なくとも1つを「目
盛等」という)8が、直接、印刷もしくは刻設により設
けられている。前記目盛等8の注射器本体5の周方向に
おける設定位置は、前記注射針6の刃面位置に一致され
(位相が合わせられ)ている。したがって、前記注射針
6の刃面6aと目盛等8とフィンガーグリップ4,4A
の平滑面4dとの三つの重要な要素が、前記注射針本体
5の周方向において一致させられている。
【0024】なお、前記目盛等8は、医師または看護婦
の指示によって逆にフィンガーグリップ4,4Aの指掛
部4c,4cの一方の位置(フィンガーグリップ4,4
Aにおける所定位置)に合わせて設ける場合もある。こ
の場合は、前記指掛部4cの位置に注射針6の刃面位置
が合わせられ、注射針6の刃面6aと目盛等8とフィン
ガーグリップ4の指掛部4cとの三つの重要な要素が、
前記注射針本体5の周方向において一致させられる。
【0025】前記目盛等8は、前記に代えて、図4
(A)に示すように、予め前記目盛等8が印刷されてい
るラベル9をシリンダ2の外周部に貼附して注射器本体
5に設けるようにしてもよく、また、図4(B)に示す
ように、一部の目盛等8aをシリンダ2に設けておき、
さらに、透明なシートに残部の目盛等8bが印刷されて
いるラベル9aを、前記一部の目盛等8aが見えるよう
にして、前記シリンダ2の外周部に貼附して設けたもの
でもよい。
【0026】前記目盛等8や指掛部4cは、注射針6の
刃面位置に合わせられているので、該刃面位置を示すマ
ーク8Aとしての機能を果たしているが、これとは別に
前記指掛部4c,4cの一方、または平滑面4d,4d
の一方の周方向における中央個所に、もしくはフランジ
4bの端面の1個所に、ホット・スタンプや印刷、型に
よる彫込み等のマーク8Bを設けることができる。この
マーク8Bを設けると、一層、注射針6の刃面位置を確
認し易くなると共に、後述の容器兼用注射器1Aの組立
時に指掛部4cや平滑面4dの位置を検出器で確実に検
出できる。
【0027】前記構成の容器兼用注射器1Aにおいて
は、シリンダ2の後方部にプランジャー(図示せず)が
シリンダ2の軸方向に摺動可能に挿入され、該プランジ
ャーと前記フロントストッパーSとの間のシリンダ2内
に薬液が充填、密封されており、使用時に、前記プラン
ジャーに連結したプランジャーロッドを前方に押すと、
薬液と共に前記フロントストッパーSが前方に移動して
シリンダ2から前記フロントアッセンブリー3Aの内室
3cに入り、これにより、フロントストッパSによるシ
リンダ2への薬液の密封が解除され、薬液は前記内室3
cの縦バイパス溝3d、横バイパス溝3fを通り、前記
フロントアッセンブリー3における取付部3aの小孔3
eから注射針6に導かれる。
【0028】さらに、前記容器兼用注射器1Aにおいて
は、シリンダ2の先端部の外部形状、寸法と、これに嵌
着されるフロントアッセンブリー3Aの材質、嵌着部分
の形状、寸法とは、使用時に前記プランジャーロッドで
押されて圧力を高めながら通過する薬液を外部に漏らさ
ず、かつ、嵌着部分を通して外部から細菌等が侵入しな
いようにするため、前記嵌着部分は気密、液密が完全に
保たれていなければならない。しかも、容器兼用注射器
1Aの組立体は、薬液充填前に高圧蒸気滅菌装置によっ
て120℃前後まで加熱されて滅菌される上、その後の
乾燥工程でもかなりの時間、高温にさらされることにな
る。このため、前記フロンドアッセンブリー3は、高圧
蒸気滅菌に耐える耐熱性を有し、かつ適度な弾力性をも
ってシリンダ2に気密、液密的に嵌着できると共に、内
部を通過する薬液の状態や血液のフラッシュバックを観
察できる透明性を有する材質の材料で作製することが望
ましく、その好適な材料としてポリプロピレン、ポリ4
メチルペンテン(TPX)等が採用されている。
【0029】次に、図5は、注射針取付方式(ルアー・
チップ方式)の容器兼用注射器1Bを示す。この容器兼
用注射器1Bは、前記容器兼用注射器1Aにおいて、フ
ロントアッセンブリー3Aのテーパー部3aに直接注射
針6が固着されているのに対して、フロントアッセンブ
リー(筒先)3Bのテーパー部3aがルアー・チップ式
の取付部となっており、該取付部に針もと6bを介して
着脱可能に注射針6を装着し、前記針もと6bの外側
に、注射針6を覆う前記プロテクター7Aと同様なキャ
ップ型のプロテクター7Bを装着したものである。その
他の構成は、前記容器兼用注射器1Aと同一になってお
り、同一の構成の部分については同一の符号を付して重
複する説明は省略する。
【0030】また、図6は、注射針取付方式(ルアー・
ロック方式)の容器兼用注射器1Cを示す。この容器兼
用注射器1Cは、前記容器兼用注射器1Bのルアー・チ
ップ方式の取付部を有するフロントアッセンブリー3B
に代えて、ルアー・ロック方式の取付部を有するフロン
トアッセンブリー(筒先)3Cを使用したものである。
その他の構成は、前記容器兼用注射器1Bと同一になっ
ており、同一の構成の部分については同一の符号を付し
て重複する説明は省略する。前記フロントアッセンブリ
ー3Cは、前記フロントアッセンブリー3Bにおけるル
アー・チップ方式の取付部であるテーパー部3aの外周
側に間隔をあけてルアー・ロック10を設けたもので、
前記注射針6の針もと6bの後端の外周突起6cが、ル
アー・ロック10の内周のネジ部10aに係合されてい
る。これにより、使用中に針もと6bが緩んで注射針6
が注射器本体5から不用意に外れることがない。また、
前記容器兼用注射器1B,1Cにおいても、容器兼用注
射器1Aと同様に、フィンガーグリップ4に代えて図2
(B)に示すようにシリンダ2と一体に形成されたフィ
ンガーグリップ4Aとする場合もある。
【0031】前記容器兼用注射器1A,1B,1Cによ
れば、注射針6の刃面6aの位置と、注射器本体5の目
盛等8の位置と、フィンガーグリップ4,4Aの平滑面
4dまたは指掛部4cの三つの重要な要素の位置が、注
射器本体5の周方向において正しく一致されているの
で、病医院では、医師や看護婦が、容器兼用注射器1A
の場合には、刃面の位置が修正できないため、目盛等の
位置や指掛部の位置とは関係なく使用しにくい状態で注
射をしたりする必要がないし、また、容器兼用注射器1
B,1Cを使用する場合には使用直前に注射針6の刃面
位置を確認し、必要に応じて注射針6をテーパー部3a
から緩めて刃面を、フィンガーグリップ4,4Aの指掛
部4cや目盛等8の所定位置を刃面位置に合わせてから
使用するといった位置修正等の準備操作をせずに、安心
して能率的に注射をすることができる。しかも、フィン
ガーグリップ4,4Aの平滑面4dまたは指掛部4c、
もしくはフランジ4bの端面に識別マーク8Bを設ける
と、それによって注射針6の刃面位置が明確に認識でき
るので、一層安心して使用することができる。
【0032】次に、本発明の実施の形態に係る容器兼用
注射器1A,1B,1Cの組立方法について図7にもと
づいて説明する。先ず、容器兼用注射器1Aを組み立て
るには、図7に示すように、準備工程12において、適
宜装着装置により前記注射針6を先端のテーパー部3a
に直接接着したフロントアッセンブリー(筒先)3Aが
用意される(準備操作12a)と共に、前記テーパー部
3aにプロテクター7Aを装着して注射針6を保護した
注射針アッセンブリー11Aが組み付けられる(プロテ
クター装着操作12b)。
【0033】そして、嵌着式のフィンガーグリップの場
合、前記シリンダ2の後端にフィンガーグリップ4を嵌
着する(グリップ嵌着工程13a)。次に、アッセンブ
リー嵌着工程13bにおいて、準備工程12で用意され
たシリンダ2と注射針アッセンブリー11Aが組立機に
搬入されて、該組立機のアッセンブリー取付部で、前記
注射針アッセンブリー11Aのフロントアッセンブリー
3Aに対してシリンダ2が、該シリンダ2に設けたフィ
ンガーグリップ4の指掛部4cまたは平滑面4dと注射
針6の刃面6aのシリンダ2の周方向における組付け位
置(角度位置)を任意の状態にして、気密、液密的に、
かつシリンダ2の周方向に回転可能に嵌着される。な
お、前記グリップ嵌着工程13aとアッセンブリー嵌着
工程13bを組立工程の都合で同時に行うようにするこ
ともできる。
【0034】次に、刃面検出工程14において、組立機
の位置整合部で、回転機構によりフィンガーグリップ4
部を介してシリンダ2がその軸回りに低速で回転され
る。このとき、前記位置整合部で前記注射針アッセンブ
リー11Aの外側にその直径方向の中心側に検出部を向
けて設けられているX線カメラやCCDカメラ、レーザ
ー光線等を使用した検出装置(刃面検出器)によって、
前記注射針6の針先6tが監視され、注射針6の周方向
における刃面6aの位置(刃面位置)が検出されると、
シリンダ2の回転が直ちに停止される。シリンダ2の回
転が停止されると、前記組立機に取り付けてある治具が
フロントアッセンブリー3Aを保持し、フロントアッセ
ンブリー3Aの周方向における前記停止位置(刃面位
置)への位置決めをする。
【0035】この状態で、位置合わせ工程15におい
て、組立機の前記回転機構により前記フィンガーグリッ
プ4を介してシリンダ2が、その周方向に前記フロント
アッセンブリー3Aとシリンダ2との間の嵌合摩擦に抗
して低速でフロントアッセンブリー3Aに対してスリッ
プする状態で相対回転される。その際、フィンガーグリ
ップ4の平滑面4dまたは指掛部4cが前記刃面検出器
と同様な位置検出器でシリンダ2の周方向の位置を検出
され、その検出位置が前記刃面位置と一致したときに、
前記回転機構が停止してフィンガーグリップ4から離間
される。前記フィンガーグリップ4の位置検出の際に
は、前記平滑面4dまたは指掛部4cもしくはフランジ
4bの端面に識別マーク8Bが設けてあると、該識別マ
ークによって位置検出器での位置検出が正確に行われ
る。
【0036】前記刃面検出器と位置検出器とのシリンダ
2の周方向における設置位置(設置位相)を同一にして
おけば、位置検出器がフィンガーグリップ4の平滑面4
dまたは指掛部4cもしくは識別マーク8Bを検出した
回転位置で、注射針6の刃面位置と前記平滑面4dまた
は指掛部4cの位置(所定位置)がシリンダ2の周方向
において一致した(刃面6aとフィンガーグリップ4と
が所定の角度位置に組み付けられた)ことになる。そし
て、フロントアッセンブリー3Aは摩擦力を介してシリ
ンダ2に嵌着された状態で前記角度位置を保持してい
る。
【0037】この後、マーク表示工程16において、フ
ィンガーグリップ4の所定の角度位置が前記刃面検出器
と同様な位置検出器により前記平滑面4dまたは指掛部
4cもしくは識別マーク8Bで検出されて、注射針6の
刃面6aの位置を確認され、その角度位置に停止したシ
リンダ2の外周部における前記角度位置に対面する部分
に、目盛等8を印刷したラベル9がラベル貼附機によっ
て貼附される(ラベル貼附操作)。前記シリンダ2にラ
ベル9を貼附する代わりに、ホットスタンプ、レーザマ
ーカー等の適宜の表示手段を用いて、シリンダ2の外周
に直接印刷もしくは刻設により設けてもよい(目盛等形
成操作)。
【0038】前記マーク表示工程16の後には、容器兼
用注射器1Aは、高圧蒸気滅菌装置において高圧蒸気に
曝して120℃前後の高温度で所定時間だけ加熱されて
滅菌され、乾燥工程を経て常温に戻される(滅菌乾燥工
程17)。この滅菌乾燥工程17では、シリンダ2に嵌
着されたフロントアッセンブリー3Aが特定の合成樹脂
材料を使用していることにより、加熱と冷却との温度変
化によって僅かに収縮するので、シリンダに2に対する
フロントアッセンブリー3Aの嵌着部が緊密になるた
め、フロントアッセンブリー3Aがその後の薬液充填工
程、包装工程などで緩んでシリンダ2に対して簡単に回
転するといった不具合は生じない。前記滅菌乾燥工程1
7において、容器兼用注射器1Aを高圧蒸気で滅菌する
蒸気滅菌工程を含んでいるが、この蒸気滅菌工程に代え
て、薬剤、光線照射等による滅菌工程とすることもでき
る。
【0039】前記実施の形態に係る容器兼用注射器の組
立方法によれば、注射針6の刃面6aとフィンガーグリ
ップ4の平滑面4dまたは指掛部4cの三つの重要な要
素が、前記シリンダ2の周方向において正確に一致され
てシリンダ2の軸方向に一直線状に揃えられた容器兼用
注射器1Aが確実に組み立てられる。したがって、病医
院において注射直前に医師や看護婦が注射針6の刃面位
置もしくはフィンガーグリップ4の位置を修正しなくて
もよく、安心して使用できる容器兼用注射器1が提供さ
れる。
【0040】しかも、前記プロテクター7Aは、透明ま
たは半透明であり、これをフロントアッセンブリー3A
に装着したままで、その外周側から注射針6の刃面位置
を検出することができるので、フロントアッセンブリー
3Aはこれに注射針6をプロテクター7Aで保護して取
り付けた注射針アッセンブリー11Aとして取り扱え
て、注射針6に損傷が生じるようなことがなく、安全、
確実に組み立て作業が行われる。
【0041】次に、第2の実施の形態に係る容器兼用注
射器の組立方法を適用して前記容器兼用注射器1B,1
Cを組み立てるには、前記準備工程12の準備操作12
aにおいて、注射針6をテーパー部3aに直接接着した
フロントアッセンブリー3Aが用意される代わりに、注
射針6をその針もと6bを介してテーパー部3aに装着
したフロントアッセンブリー(筒先)3Bが、または、
注射針6をその針もと6bと外周突起6cを介してテー
パー部3aとルアー・ロック10eに装着したフロント
アッセンブリー(筒先)3Cが用意される。また、前記
プロテクター装着操作12bにおいて、前記テーパー部
3aにプロテクター7Aを装着して注射針アッセンブリ
ー11Aが組み付けられる代わりに、前記テーパー部3
aに装着した注射針6の針もと6bにプロテクター7B
を装着して注射針アッセンブリー11Bまたは注射針ア
ッセンブリー11Cが組み付けられる。
【0042】その他は、前記第1の実施形態の方法と同
様に、前記準備工程12のグリップ嵌着操作13a、ア
ッセンブリー嵌着工程13b、刃面検出工程14、位置
合わせ工程15、マーク表示工程16、滅菌乾燥工程1
7が順次に行われて容器兼用注射器1Bが組み立てが完
了される。この第2の実施の形態に係る容器兼用注射器
1B,1Cの組立方法においても、前記第1の実施の形
態の容器兼用注射器1Aの組立方法と同様な作用効果が
奏される。
【0043】なお、前記第1、第2の実施の形態に係る
容器兼用注射器の組立方法において、必要に応じて、前
記滅菌乾燥工程17の後に薬液充填工程が設けられる。
前記薬液充填工程においては、最初に、ストッパー装着
部で、前記フロントアッセンブリー3A,3B,3Cを
先端に嵌着し滅菌乾燥されたシリンダ2内の先端側に、
滅菌済のゴム製のフロントストッパーSを挿入して、シ
リンダ2の先端部をシールする(フロントストッパー挿
入操作)。次に、薬液充填装置により、シリンダ2内に
フィンガーグリップ4,4A側から薬液が所定量だけ充
填され(薬液充填操作)、その充填後に、ストッパー装
着部でシリンダ2の後端部側に後側のゴム製の滅菌済の
エンドストッパーが挿入され(エンドストッパー挿入操
作)、薬液の充填作業が完了される。前記薬液充填後、
安全のため容器兼用注射器全体を更に蒸気滅菌する場合
もある。また、フロントストッパーSは前記グリップ嵌
着工程13aおよびアッセンブリー嵌着工程13bの後
にシリンダ2内に挿入して滅菌を行う場合もある。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の優れた効果を奏する。請求項1に係る容器兼用注射
器の組立方法によれば、シリンダに嵌着される形式のフ
ロントアッセンブリーによって注射針を注射器本体に組
み付ける容器兼用注射器において、注射針の刃面位置を
検出して、その位置と注射器本体に設けたフィンガーグ
リップの所定位置とを直接に位置合わせして容器兼用注
射器の組立ができるので、注射針の刃面位置と注射器本
体のフィンガーグリップの指掛部または平滑面等の所定
位置と目盛等とを注射器本体の周方向において正確に揃
えることができる。したがって、病医院において注射直
前に医師や看護婦が注射針の位置とフィンガーグリップ
の位置とを合わせる修正をしなくてもよく、安心して使
用できる容器兼用注射器を提供することができる。
【0045】請求項2に係る容器兼用注射器の組立方法
によれば、位置合わせ行程において、識別マークを検出
器で検出することによって、注射器本体のシリンダに設
けたフィンガーグリップの所定位置を確実に検出するこ
とができるので、該所定位置を注射針の刃面位置に正確
に合わせることができると共に、識別マークによって注
射針の刃面位置を手元で容易に確認できて、一層安心し
て使用できる容器兼用注射器を提供することができる。
【0046】請求項3に係る容器兼用注射器の組立方法
によれば、マーク表示工程で注射針の刃面位置を表示す
る表示マークがフィンガーグリップの所定位置に合わせ
られるので、注射針の刃面、前記表示マーク、フィンガ
ーグリップの三つの重要な要素の位置が一致され、この
ため、表示マークとフィンガーグリップの所定位置とに
よって容易に注射針の刃面位置を確認できて、一層安心
して使用できる容器兼用注射器を提供することができ
る。
【0047】請求項4に係る容器兼用注射器の組立方法
によれば、組立機の中に印刷装置を設けることなく、注
射針の刃面位置に合わせた目盛等を容易、迅速に注射器
本体に設けることができる。請求項5に係る容器兼用注
射器の組立方法によれば、直接接着方式、ルアー・チッ
プ方式、ルアー・ロック方式の取付部により注射針を取
り付けられたフロントアッセンブリーを有する容器兼用
注射器に対して、重要な三つの要素の位置を正確に一致
させた組立を確実、容易に実現することができる。
【0048】請求項6に係る容器兼用注射器の組立方法
によれば、プロテクターを装着したままでその外周側か
ら注射針の刃面位置を検出することができるので、フロ
ントアッセンブリーはこれに注射針をプロテクターで保
護して取り付けた注射針アッセンブリーとして取り扱え
て、注射針に損傷を生じさせることなく、安全、確実に
組み立て作業を行うことができる。
【0049】請求項7に係る容器兼用注射器の組立方法
によれば、蒸気滅菌工程で加熱されたフロントアッセン
ブリーが冷却した際に、温度変化によって適度に収縮し
て、シリンダに対するフロントアッセンブリーの嵌着が
緊密となるので、その嵌着部が不用意に回転することが
なく、使用者の手によって容器兼用注射器を安全に使用
することができる。
【0050】請求項8に係る容器兼用注射器によれば、
注射針の刃面位置と、注射器本体の目盛等の位置と、フ
ィンガーグリップの平滑面または指掛部との三つの重要
な要素の位置が、注射器本体の周方向において正しく一
致されて注射器本体の軸方向に一直線状に揃えられてい
るので、病医院で医師や看護婦が、容器兼用注射器を使
用する直前に注射針の刃面位置を確認し、必要に応じて
注射針の刃面をフィンガーグリップの指掛部や目盛等の
位置に合わせるといった位置修正等の準備操作をせず
に、安心して能率的に注射をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る容器兼用注射器の第1の実施の
形態を示す縦断面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 図2のイ矢視におけるフィンガーグリップ形
状を示す図である。
【図4】 注射器本体の目盛等の構成例を示す平面図で
ある。
【図5】 本発明に係る容器兼用注射器の第2の実施の
形態を示す縦断面図である。
【図6】 同じく第3の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図7】 本発明に係る容器兼用注射器の組立方法の第
1の実施の形態を示す組立工程図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C 容器兼用注射器 2 シリン
ダ 3A,3B,3C フロントアッセンブリー(筒先) 3a テーパー部(取付部) 4,4A
フィンガーグリップ 4c 指掛部 4d 平滑
面 5 注射器本体 6 注射針 6a 刃面 6b 針も
と 7A,7B プロテクター(ガード) 8,8a,
8b 目盛等 8B 識別マーク 9,9a
ラベル 11A,11B,11C 注射針アッセンブリー 12 準備工程 13a グ
リップ嵌着工程 13b アッセンブリー嵌着工程 14 刃面
検出工程 15 位置合わせ工程 16 マー
ク表示工程 17 滅菌乾燥工程

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のシリンダの先端に円筒状のフロ
    ントアッセンブリーをシリンダの軸回りに回転可能に嵌
    着し後端にフィンガーグリップを設けた注射器本体と、
    前記フロントアッセンブリーに取り付けた注射針と、該
    注射針の外側に装着したプロテクターとを備えた容器兼
    用注射器の組立方法において、 前記注射器本体のシリンダの先端に、前記注射針を取り
    付けたフロントアッセンブリーを、前記注射針の刃面と
    前記フィンガーグリップの指掛部とのシリンダの周方向
    における角度位置を任意の状態にして嵌着するアッセン
    ブリー嵌着工程と、前記フロントアッセンブリーを取り
    付けたシリンダをその軸回りに回転させながら、注射針
    のシリンダの周方向における刃面位置を組立機に設置さ
    れた刃面検出器により検出する刃面検出工程と、前記フ
    ロントアッセンブリーに対してシリンダを相対回転さ
    せ、フィンガーグリップの所定位置を前記注射針の刃面
    位置に合わせる位置合わせ工程とを備えていることを特
    徴とする容器兼用注射器の組立方法。
  2. 【請求項2】 前記位置合わせ工程に先だって、前記フ
    ィンガーグリップの平滑面または指掛部に前記注射針の
    刃面位置を認識する識別マークを設けることを特徴とす
    る請求項1に記載の容器兼用注射器の組立方法。
  3. 【請求項3】 前記位置合わせ工程の後に、前記シリン
    ダの外周部に前記刃面位置を表示する表示マークをフィ
    ンガーグリップの所定位置に合わせて設けるマーク表示
    工程を備えていることを特徴とする請求項1または2に
    記載の容器兼用注射器の組立方法。
  4. 【請求項4】 前記マーク表示工程において、予め目盛
    等が表示されたラベルを前記シリンダの外周部に貼附し
    て前記表示マークを設けることを特徴とする請求項3に
    記載の容器兼用注射器の組立方法。
  5. 【請求項5】 前記フロントアッセンブリーは、前記注
    射針を装着する先端の取付部が、注射針の直接接着方
    式、ルアー・チップ方式、ルアー・ロック方式のいずれ
    かであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の容器兼用注射器の組立方法。
  6. 【請求項6】 前記フロントアッセンブリーに予め前記
    注射針を覆う透明または半透明のプロテクターが装着さ
    れ、前記刃面検出工程において注射器の刃面位置が前記
    プロテクターの外側から検出されることを特徴とする請
    求項5に記載の容器兼用注射器の組立方法。
  7. 【請求項7】 前記フロントアッセンブリーがポリプロ
    ピレンまたはポリ4メチルペンテンからなり、前記位置
    合わせ工程の後に蒸気滅菌工程を備えていることを特徴
    とする請求項1〜6にいずれかに記載の容器兼用注射器
    の組立方法。
  8. 【請求項8】 円筒状のシリンダの先端にフロントアッ
    センブリーを設け後端にフィンガーグリップを設けた注
    射器本体と、前記フロントアッセンブリーに取り付けた
    注射針と、該注射針の外側に装着したプロテクターとを
    備えた容器兼用注射器において、 前記注射針の刃面位置と、前記注射器本体のシリンダの
    外周部に設けた目盛等の位置と、前記フィンガーグリッ
    プの所定位置とが、フロントアッセンブリーとシリンダ
    との周方向への相対回転によって前記シリンダの周方向
    において一致した状態に位置合わせられてなることを特
    徴とする容器兼用注射器。
JP2001111703A 2000-09-22 2001-04-10 容器兼用注射器およびその組立方法 Pending JP2002306594A (ja)

Priority Applications (15)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111703A JP2002306594A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 容器兼用注射器およびその組立方法
US09/952,298 US6966897B2 (en) 2000-09-22 2001-09-12 Combined container-syringe and assembly method of the same
AT05102425T ATE385817T1 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Verfahren zum zusammenbau einer spritze und eines behälters
DE60132831T DE60132831T2 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Verfahren zum Zusammenbau einer Spritze und eines Behälters
DE60126163T DE60126163T2 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Spritze-Behälter-Kombination
EP01203502A EP1190727B1 (en) 2000-09-22 2001-09-13 Method of assembling a combined container-syringe
DE60118857T DE60118857T2 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Verfahren zum Zusammenbau einer Spritze-Behälter-Kombination
DE60127596T DE60127596T2 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Spritze-Behälter-Kombination
EP05102425A EP1557188B1 (en) 2000-09-22 2001-09-13 Method of assembling a combined container-syringe
AT01203502T ATE323520T1 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Verfahren zum zusammenbau einer spritze-behälter- kombination
EP05107737A EP1607113B1 (en) 2000-09-22 2001-09-13 A combined container-syringe
AT05107738T ATE357940T1 (de) 2000-09-22 2001-09-13 Spritze-behälter-kombination
EP05107738A EP1607114B1 (en) 2000-09-22 2001-09-13 A combined container-syringe
CA002357310A CA2357310C (en) 2000-09-22 2001-09-14 Combined container-syringe and assembly method of the same
US10/794,301 US20040168293A1 (en) 2000-09-22 2004-03-04 Combined container-syringe assembly method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111703A JP2002306594A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 容器兼用注射器およびその組立方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002306594A true JP2002306594A (ja) 2002-10-22

Family

ID=18963259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001111703A Pending JP2002306594A (ja) 2000-09-22 2001-04-10 容器兼用注射器およびその組立方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002306594A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190128A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nipro Corp 医療容器及び医療容器用ラベル。
JP2007195711A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Nipro Corp 注射剤容器用ラベル、注射剤容器及びプレフィルドシリンジ
JP2009219855A (ja) * 2008-02-19 2009-10-01 Arte Corp 容器兼用注射器
WO2010098323A1 (ja) * 2009-02-25 2010-09-02 テルモ株式会社 プレフィルドシリンジの製造方法およびプレフィルドシリンジ
JP2014200301A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 テルモ株式会社 プレフィルドシリンジ
JP2017086960A (ja) * 2009-12-04 2017-05-25 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company 薬剤を収容し、分注するためのカートリッジ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190128A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nipro Corp 医療容器及び医療容器用ラベル。
JP4720516B2 (ja) * 2006-01-18 2011-07-13 ニプロ株式会社 医療容器及び医療容器用ラベル。
JP2007195711A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Nipro Corp 注射剤容器用ラベル、注射剤容器及びプレフィルドシリンジ
JP2009219855A (ja) * 2008-02-19 2009-10-01 Arte Corp 容器兼用注射器
WO2010098323A1 (ja) * 2009-02-25 2010-09-02 テルモ株式会社 プレフィルドシリンジの製造方法およびプレフィルドシリンジ
JPWO2010098323A1 (ja) * 2009-02-25 2012-09-06 テルモ株式会社 プレフィルドシリンジの製造方法およびプレフィルドシリンジ
JP2017086960A (ja) * 2009-12-04 2017-05-25 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company 薬剤を収容し、分注するためのカートリッジ
US10751471B2 (en) 2009-12-04 2020-08-25 Becton, Dickinson And Company Cartridge for containing and dispensing a medicament
JP2014200301A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 テルモ株式会社 プレフィルドシリンジ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6966897B2 (en) Combined container-syringe and assembly method of the same
US8226630B2 (en) Method of using prefilled, single dose, one time use self-destructing, auto-disabling safety syringe
US9302050B2 (en) Safety syringe and safety dose combination kit and methods
EP2932992B1 (en) Syringe with hanging tag
JP2002306594A (ja) 容器兼用注射器およびその組立方法
JP5444835B2 (ja) プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ
JP4095253B2 (ja) 容器兼用注射器およびその組立方法
US20070246438A1 (en) Medication keycode lock
AU2018204496A1 (en) Syringe
JP6522392B2 (ja) 薬剤容器貼着用薬剤情報表示ラベルおよびそれを備えた薬剤充填済み薬剤容器
JP2002095745A (ja) 容器兼用注射器の組立方法および容器兼用注射器
US20050038407A1 (en) Drug delivery warning system
US20230166025A1 (en) Single use disposable time indication devices
CN111032123B (zh) 用于医疗设备的透镜状标签
US20200147313A1 (en) Syringe
US20190015588A1 (en) Inlet tube set for source ingredient delivery

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071217

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080219