JP2002306277A - 腕載せ台、及び、その組立設置方法 - Google Patents

腕載せ台、及び、その組立設置方法

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JP2002306277A
JP2002306277A JP2001119300A JP2001119300A JP2002306277A JP 2002306277 A JP2002306277 A JP 2002306277A JP 2001119300 A JP2001119300 A JP 2001119300A JP 2001119300 A JP2001119300 A JP 2001119300A JP 2002306277 A JP2002306277 A JP 2002306277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マウス/キーボードには改造を加えることな
く、長時間、複雑な作業を連続的に実施しても、腕の疲
労(RSI)が操作者に発生しない、非常に快適な操作の
可能な、小型、軽量、コンパクトで、耐久性/安定性に
優れ、机表面等で摺動自在に移動可能で、枢動機構を有
する、支持機能と共に休息機能を具えた腕載せ台を提供
する。 【解決手段】 腕載せ台であって、机表面、上方、又
は、机手前側の空間で、摺動面を介して摺動自在な固定
部と、前腕の手首より肘側の腕受け部とを具え、この腕
受け部と前記固定部とを、所定の形状の曲面に基づき枢
動運動が可能な枢動機構で直接接続し、当該腕全体を前
記腕受け部で支持し、前記腕の位置及び姿勢を、所望の
任意の運動が可能な様に枢動自在に制御可能とすると共
に、前記摺動面により前記固定部を摺動自在に移動可能
とすることによって上記課題は解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、机表面、机上方、
又は、机手前側の空間で、滑り防止部材と枢動機構とを
直接関係付けた腕載せ台の改良に関し、手の不規則運動
を、滑り防止部材と枢動機構により、自動的にストレス
解消運動に転換可能で、上半身、神経、筋肉等にRSI
(Repetitive Strain Injury)を発生させず、又、机表
面、及び/又は、机手前側の空間で、部分的に浮き上が
り可能/摺動可能であり、及び/又は、快適な休息機能
も具えた腕載せ台に関する。尚、本発明では、机表面に
は、通常の机表面の他、テーブルや所定の腕載せ台を設
置したい載置板の表面を含み、又、キーデバイス:軸部
(ユニバーサルジョイント機構)の動作が、大局的に観察
すれば、ほぼ中央部を中心として、枢動する動きが、そ
の原理/動作の中心となるので、枢動と表現している
が、軸部の回転転がり運動や回転滑り運動を回動と呼ぶ
のであれば、本発明の枢動には、回動運動を含むのは、
当業者に明かである。
【0002】
【従来の技術】B1) 特開平7ー200121号公報には、手をキ
ーの上に置きながらポインティング装置も操作可能なポ
インタ及び傾斜装置を組込んだキーボードが紹介され、
この装置では、エルゴノミックなキーボードが、左キー
バンクと右キーバンクに、20°〜36°の分割角度によっ
て分離され、キーボードの手前方向に向かって開いた、
楔状の中間領域にトラックボールが配置されている。
又、 B2) 米国特許USP5、058、840号には、アームレスト付き腕
載せ台であって、前後方向に移動可能であり、垂直方向
で腕を支える構造の腕載せ台が記載されている。更に、 B3) 米国特許USP5、398、896号には、アームレスト付き腕
載せ台であって、左右方向にスライド可能で、垂直軸回
りに回動可能なリンク機構により移動可能な腕載せ台が
記載されている。更に又、 B4) 米国特許USP5、884、974号には、手首載置用のアーム
レスト付き椅子及び腕載せ台であって、このアームレス
トの高さが調整可能であり、又、垂直軸回りに回動可能
であると共に前後方向にもスライド可能な腕載せ台が記
載されており、手首を前後、左右に移動させることがで
きるようになっている。 B5) 特開平10ー211794号公報には、回動自在なリンク・
アームの先端に軸部を有する腕受け部を配置したアーム
支持具が記載されている。このアーム支持具は、ジョイ
ント(軸部)により腕の動きをスムーズにしたものであ
る。 B6) 米国特許USP5、158、256号には、机の前端で、水平方
向に移動可能、かつ、高さ調節可能な、掌の手首に近い
部位を当てて使用する構造のアーム支持具が、紹介され
ている。 B7) 米国特許USP5、597、208号には、L形状支柱パイプの
上端に、それぞれ独立に回動自在な3軸機構により3自
由度の回転運動が可能で、水平方向に滑動自在な搬送機
構を内臓した椅子用のアームレスト付き腕載せ台が記載
されている。 B8) 米国特許USP5、683、064号には、両腕の共通腕受け部
全体を、1つのアームで上下方向に回動自在に支持する
腕載せ台が紹介されている。 B9) 米国特許USP5、730、408号には、1組の平面と凹曲面
との組合せ機構により、3自由度の回転運動が可能で枢
動自在なマウス/キーボード載置板が記載されている。 B10) 米国特許USP5、810、301号には、机の手前側から、
前後方向に移動可能であり、水平に腕全体を支える構造
の腕載せ台、及び、かかる腕載せ台の机への設置機構が
記載されている。 B11) 米国特許USP6、042、064号には、関節で連結する構
造の、それぞれ独立に回動自在な3軸機構により3自由
度の回転運動が可能で、枢動自在な腕受け部をリンク上
端に配設した水平方向に移動可能な腕載せ台が記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
各技術には、以下の様な問題点があった。尚、本発明者
の各技術に対する主観的評価(良、中、低、劣、無)を、
以下の項目に関し、簡単に、それぞれの最後の行に示
す。 CBn:腕の支持機能()、枢動操作性()、脱着容易性()、RS
I低減機能()、休息機能()、装置の大きさ()、耐久
性()、価格() C1) B1)の傾斜装置を組込んだキーボードは、掌を主と
して補助するだけなので、手をキーの上に長時間保つと
きに筋肉疲労を生じる様な静荷重を、根本的に軽減する
効果は余り期待できない。 CB1:腕の支持機能(無)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(無)、RSI低減機能(無)、休息機能(無)、装置の大き
さ()、耐久性()、価格() C2) B2)の装置は、前腕を支持できるが、スライド機構
の移動抵抗が大きく滑らかな動きが期待し難い、腕の重
力が絶えず装置を上方の机表面から転倒させる方向への
モーメントとして作用し、装置が転倒しやすい、腕が弾
性部材で支持されているだけなので腕全体としては、大
局的にほぼ一定の姿勢角であり、腕の角度変化に乏し
い、載せている腕の高さの変化に乏しい(従って、長時
間載せて作業すると疲れてくる)、といった問題点があ
った。 CB2:腕の支持機能(中)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(低)、RSI低減機能(低)、休息機能(無)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(劣)、価格(劣) C3) B3)の装置は、前腕より掌を主として支持し、リン
ク機構により移動するので、偏心させて取付けないとリ
ンク長が短く可動範囲が狭い、リンク長を長くすると突
出部が多く周囲の物と干渉し易い、機械的な強度が確保
しにくい、高さが変化しないので腕の疲労が軽減できな
い、といった問題点があった。 CB3:腕の支持機能(劣)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(無)、RSI低減機能(劣)、休息機能(無)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(劣)、価格(劣) C4) B4)の装置は、スライド機構に集中荷重がかかり易
く/曲がったり折れ易い、回動軸が細く曲がりやすい、
一度、装置をセットすると容易に設置場所の変更ができ
ない、装置の部品点数が多く高価である、といった問題
点があった。 CB4:腕の支持機能(低)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(無)、RSI低減機能(劣)、休息機能(無)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(劣)、価格(劣) C5) B5)の装置は、B4)と同様に、机/テーブルの端部を
取付具で挟んで固定するため、引出しが利用できない、
椅子、衣服と接触し損傷を与える、取付具の把持力が弱
く外れたり壊れ易い、机表面を傷つけ易い、軸部が不安
定である/不快音を発生し易い、リンク構造なので不安
定であり、位置再現性が無い、全体重がリンクに懸かる
と壊れ易い、常時転倒方向のモーメントが装置に作用す
るといった問題点があった。 CB5:腕の支持機能(中)、枢動操作性(中)、脱着容易性
(劣)、RSI低減機能(低)、休息機能(無)、装置の大きさ
(低)、耐久性(低)、価格(中) C6) B6)の装置は、前腕より掌を主として支持し、机の
前端手前側に装置を配置しているので、机の手前側空間
の利用効率が非常に高められる利点はあるが、アーム支
持具の取付構造が非常に複雑で、簡単に着脱できない、
枢動自在に手首位を運動させることができないので、連
続作業すると手首の部位が傷み易いといった問題点があ
った。 CB6:腕の支持機能(劣)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(無)、RSI低減機能(劣)、休息機能(劣)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(劣)、価格(劣) C7) B7)の装置は、水平方向に滑動自在な搬送機構を内
臓し、3自由度の回転運動が可能な腕受け部が実現でき
ているが、独立した3軸機構により3自由度の回転運動
を実現しているので、腕受け部の下部構造が非常に大き
な構造となる、机表面への取付をネジ等で行う構造なの
で、突出部が多く、取付強度を確保しにくい、机の下方
に突出部があり、引出しが利用できない、椅子、身体下
部や衣服を傷つけ易いといった問題点があった。 CB7:腕の支持機能(中)、枢動操作性(中)、脱着容易性
(劣)、RSI低減機能(低)、休息機能(低)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(低)、価格(劣) C8) B8)の装置は、机の裏側に腕載せ台を固定する取付
構造なので取付強度が確保できない、引出しの裏側には
取付られない、前腕の姿勢角が水平方向から変化せず、
連続して作業すると手首が傷み易い、といった問題点が
あった。 CB8:腕の支持機能(劣)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(無)、RSI低減機能(劣)、休息機能(無)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(劣)、価格(劣) C9) B9)の装置は、1組の平面と凹曲面との組合せ機構
により、3自由度の回転運動が可能で枢動自在なマウス
/キーボード載置板が実現できているが、リンクへの取
付構造が非常に複雑である、装置に少し大きな荷重を付
勢するとリンクが曲がったり折れ易いといった問題点が
あった。 CB9:腕の支持機能(無)、枢動操作性(低)、脱着容易性
(無)、RSI低減機能(劣)、休息機能(無)、装置の大きさ
(低)、耐久性(劣)、価格(中) C10) B10)の机や装置は、上半身を支持する剛体枠に装
置が設置され、支持部は、使用しない場合に収納可能な
構造となっている。従って、装置が大きく設置空間が非
常に広い、いままで使用していた机等が使用できず、非
常な資源のムダ遣いとなる、机の設置/撤去作業に非常
に時間がかかる、前腕の姿勢角が水平方向から変化せ
ず、連続作業すると手首が傷み易い、といった問題点が
あった。 CB10:腕の支持機能(劣)、枢動操作性(無)、脱着容易性
(劣)、RSI低減機能(劣)、休息機能(低)、装置の大きさ
(劣)、耐久性(低)、価格(劣) C11) B11)の装置は、リンクにより水平方向に移動可能
で、3自由度の回転運動が可能な装置が実現できている
が、独立した3軸機構により3自由度の回転運動を実現
しているので、装置の下部構造が非常に大きい、一種の
水平リンク構造なので突出部が多い、装置に大きな荷重
をかけるとリンクが曲がり易く、腕の重力により常時転
倒方向にモーメントが作用する、リンクの取付強度が確
保しにくい、中間に配設された連結関節が邪魔である、
机に端部を挟んで固定するため、引出しが利用できな
い、机裏側段差構造によって端部が確実に把持できな
い、装置の設置空間が大きく有効利用空間が少ない、リ
ンク機構なので装置がふらふらして絶えず神経を使い、
腕全体の緊張感が解けない、長時間の使用ではRSI効
果が低下する、則ち、支持機能は用意されているが、休
息機能は用意されていない、といった問題点があった。 CB11:腕の支持機能(中)、枢動操作性(中)、脱着容易性
(劣)、RSI低減機能(中)、休息機能(低)、装置の大きさ
(低)、耐久性(低)、価格(低) C12) 3次元のCAD入力操作では、マウスを握った状
態で、2〜3時間以上も腕全体を浮かせた状態で複雑な
作業をしなければならず、腕の筋肉/神経の疲労感、倦
怠感が無意識のうちに蓄積し、CADソフトの種類によ
っては、マウスを見ただけでマウス操作者に疲労感が生
ずるといった問題点も発生する様になった。又、パソコ
ン本体、キーボード等も机上に置かなければならないの
で、マウスの用具のために机上の表面近くの空間をでき
るだけ占有されたくないという要望もあった。上記C1)
〜C12)を整理すると、タイプライタや計算機が登場して
以来、ほぼ同一の姿勢で、繰り返し同様な操作を繰り返
すことに起因した首、肩、腕、手首、指先等の上腕外傷
/疲労蓄積症状等の問題点が、計算機の製造・販売業者
や、ユーザに意識され、様々な改善が試みられてきた
が、複数の互いに相反する条件が上記問題点に内包され
ているため、従来の装置では、上記問題点が根本的には
解決されていなかった。則ち、キーボード/マウス等で
は、最終的に手首/指先が操作する位置は、通常大局的
に眺めると、ほとんど同一の空間的位置に固定されたま
まなので、手首/指先が操作する位置は、通常所与の初
期拘束条件となり空間的に動かすことができない。従っ
て、すぐに傷みの発生する掌の手首に近い部位を支持す
る発明が非常に多くなされてきたが、かかる構造の発明
は、初期拘束条件となって上記手首に近い部位の運動を
制限してしまい長時間作業において非常な欠点となるの
で、本発明者は、上記手首や指先に近い部位は空中にフ
リーの状態で浮かせておき、前腕の重心の近くを物理的
に支持する機構のほうが、はるかに手首や腕の運動に対
して優しいことに気が付いた。則ち、同一位置に同一姿
勢で計算機の入力手段を操作し続けると、上半身や手先
の筋肉/腱/神経に肥大外傷や疲労蓄積が発生する。か
といって、リンク機構/ベアリング機構等で水平方向に
移動自在/水平面内で回動自在としても、指先等の最終
操作位置は、ほとんど同一水平面内で移動しているだけ
なので、手首/指先が勝手に移動して所望の操作位置か
ら大きくずれてしまうのを防止するために、やはり筋肉
/腱/神経を常時緊張させていなければならず、肥大外
傷や疲労蓄積がやはり発生してしまうという問題点は何
も解決されなかった。又、3自由度の回転運動が可能な
従来の回転機構は、例えば、B7)やB11)に示される様に
腕受け部の下部構造が3軸の独立した回転機構を組合せ
ているので、腕受け部の下部が構造的に非常に高くなり
やすく、大型化/複雑化して装置の剛性が確保し難く、
腕受け面が高くなり机表面に簡単に載置して利用できな
かった。又、左右及び前後方向に移動可能とすると、非
常に複雑な機構を必要とし、装置が壊れ易く、又、高価
となる最大の問題点となっていた。かくして、従来、手
首/指先の最終操作位置は、大局的に眺めれば、ほとん
ど同一の空間的範囲内に拘束条件に合致する様に限定さ
れたままであるが、途中の首、肩、腕、及び手首の一部
は、所定の範囲内で、空間的に上下/左右方向に、任意
の姿勢で回転/移動制御可能であり、かつ、上半身や腕
の筋肉/腱/神経等は、常時緊張させずリラックスさせ
た状態で空中に待機させ、必要な場合だけ一時的に少し
緊張させて正確な位置決めが可能な様に使用し、必要な
動作が終了したら、直ちにリラックス状態に戻して臨機
応変に待機させることが可能な、小型/単純な構造で枢
動自在及び/又は摺動自在で、更に、支持機能と共に休
息機能を具えた腕載せ台装置は、考案されてこなかっ
た。 C13) 又、従来の腕載せ台では、前腕の腕受け部と、そ
の搬送機構とは、一般に、別途に構成され、一体化され
ずに配設されていたので、比較的広範囲の設置空間を必
要とし、更に、最近では、B10)に代表されるような計算
機操作専用の机/椅子セットも販売されているが、かか
る机を購入すると、従来使用していた机は廃棄しなけれ
ばならず、非常な資源のムダ遣いとなり、又、計算機専
用の机では、引出しが無く、腕載せ台の設置/撤去作業
に非常に時間がかかり、他の用途で机を使用する場合に
非常に利用しにくいといった問題点があり、机や、それ
を設置してある部屋の使用効率が、非常に悪く、非常に
高い場所代金を毎月家主に支払う根本原因となってい
た。本発明は上述の様な事情に鑑みて成されたものであ
り、本発明の目的は、従来の標準キーボード/マウスに
は一切改造を加えることなくキーボード/マウスを操作
して作業した場合等で有用な、長時間、腕全体を空中に
浮かせたまま、不規則/不自然かつ複雑な作業を連続的
に長時間使用しても、腕/上半身に疲労が蓄積しない、
非常に快適な操作の可能な、小型、軽量、コンパクト
で、装置の剛性も確保でき、耐久性/安定性に優れ、机
表面、上方、又は、机手前側の空間で、浮き上がり可能
及び/又は摺動自在に移動可能な枢動機構を有する、及
び/又は、支持機能と共に休息機能を具えた、枢動可能
な範囲を飛躍的に拡大させた腕載せ台を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、机表面、上
方、又は、机手前側の空間で、摺動面を介して摺動自在
な固定部と、前腕の手首より肘側の腕受け部とを具えた
腕載せ台に関し、本発明の上記目的は、前記腕受け部と
前記固定部とを、所定の形状の曲面に基づき枢動運動が
可能な枢動機構で直接接続し、当該腕全体を前記腕受け
部で支持し、前記腕の位置及び姿勢を、所望の任意の運
動が可能なように枢動自在に制御可能とすると共に、前
記摺動面により前記固定部を浮き上がり可能及び/又は
摺動自在に移動可能とすることによって達成される。
又、本発明は、腕載せ台の組立設置方法にも関し、本発
明の上記目的は、机表面、机上方、又は、机手前側の空
間で摺動自在な固定部と、前腕の手首より肘側の腕受け
部とから成る腕載せ台を、当該腕全体を前記腕受け部で
支持すると共に、前記腕の位置及び姿勢を、所望の任意
の運動が制御可能となるように、前記腕受け部と前記固
定部とを、所定の形状の曲面に基づき枢動機構を構成す
るように直接係合させて組立てる工程と、可撓性のシー
ト部材の上面に、前記組立てられた腕載せ台を、脱着部
材により貼着する工程と、前記組立てられ、一体となっ
た腕載せ台及びシート部材を、机表面、机上方、及び/
又は、机手前側の空間に、載置する工程とを含むことに
よっても達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施例について、詳細に説明する。先ず、図1〜
図5は、本発明の腕載せ台1aの1例であり、図1(A)
は、腕載せ台1a全体の斜視図、図1(B)は、腕受け部9a
が水平の場合のXXでの断面図、図1(C)は、腕受け部
を傾斜させた場合のXXでの断面図、図2は、腕載せ台
1aの分解組立図であり、図3(A)は腕受け具8aの平面
図、図3(B)はその側面図、図3(C)はその正面図、図3
(D)は係合手段7aの平面図、図3(E)はその正面図、図3
(F)はその側面図、図3(G)は柱状部41の平面図、図3
(H)はその側面図、図3(J)は柱状部の別の平面図、図3
(K)はその側面図、図3(L)は高さ調節用スペーサ64の平
面図、図3(M)はその側面図であり、図4(A)は軸部5aの
平面図、図4(B)はその側面図、図4(C)は嵌合体39の平
面図、図4(D)はその側面図、図4(E)は蓋29aの平面
図、図4(F)はその側面図、図4(G)はその底面図、図4
(H)は固定台22a平面図、図4(J)はその側面図、図4(K)
はその底面図である。図5(A)は、腕載せ台1aの固定台2
2a前方を改造し、固定台22aの前縁に、載置板24a(キー
ボード/マウス載置板であり、上部241は、平面薄板部
材、底部は、粘着部材242から成る)を、固定台22aが下
で薄板24aが上の状態で嵌脱自在に延設させ、机表面110
に脱着部材26及び242により固定した平面図であり、図
5(B)は、その上にマウスパッド112を敷き、腕受け具8a
に前腕114を載せ、腕受け具8aを一番後方に引いた状態
で、手先で、マウス116を操作している図であり、図5
(C)は、その斜視図である。又、図5(D)は、腕受け具8a
を一番前方まで伸ばした状態の平面図、図5(E)は、そ
の状態で腕受け具8aに前腕114を載せ、手先で、マウス1
16を操作している図、図5(F)は、その斜視図である。
本発明の第1実施例の腕載せ台1aの構造は、大きくは2
つの部分、則ち、テーブルや机表面110に直接着脱可能
な固定部2aと、図2や図5に示すような手首から肘側の
前腕を支持する腕受け部9aから成り、腕受け部9aは、固
定部2aと、枢動機構(ユニバーサルジョイント機構)5aを
形成する様に関係をもたせつつ直接接続し、かつ、相互
に着脱可能に接続されている。固定部2aと腕受け部9aと
の間には滑り防止部材38を介在させるのが好ましい。そ
の1例は、固定部2aに腕受け部9aを載置して枢動機構5a
を形成する関係で、この場合、枢動機構5aは、軸部5a、
滑り防止部材38、固定部2aの底面28から成り、軸部5a
は、腕受け部9aの下部に形成された枢動曲面51から成
り、この曲面部51が、固定部2aの上方凹部285に形成さ
れた底面28に直接載置されている。曲面部51(曲面が球
の一部で形成された場合)は、その回転中心が固定台22a
の上方にあり、その回転半径R51は10〜150mmの範囲が好
適で、30〜120mmの範囲がより好ましく、50〜100mmの範
囲が更に好ましい。又、曲面部51の水平方向の長さは、
40〜120mm、幅方向の長さは、40〜120mm、その高さは、
4〜40mmの範囲が好ましく、曲面部51の水平方向の長さ
が、50〜90mm、幅方向の長さは、50〜90mm、その高さ
は、5〜30mmの範囲にあると更に好ましい。更に、曲面
部51の枢動面を薄い殻体で形成した場合には、滑り防止
部材38と接触しない面(図1(A)の例では枢動面の上部)
に、リブ、トラス等を一体に形成すると、枢動面を薄く
軽量に形成しても、枢動面の強度が確保でき、効果的で
ある。次に、軸部5aの上方には凹部55が上面中央に形成
され、曲面部51上面の半径方向には、外周に向かって下
方に傾斜する角度(腕受け部9aの傾斜角度を規定し、通
常、軸部を水平にした状態で、水平面に対し、2〜30°
の範囲、より好ましくは、3〜20°、更に好ましくは、3
〜15°の範囲の傾斜角度が好ましい)で、テーパ面52が
形成され、その先端部は、R形状に面取りして形成する
のが好ましい。又、テーパ面の上面52には、衝突吸収用
に図示しないウレタン樹脂やゲル部材等の衝撃吸収部
材、及び/又は弾性部材を、配設、装着、及び/又は被
包するのが好ましい。上記腕受け部9aは、支柱部4aと腕
受け具8aとから成り、更に支柱部4aは、枢動機構5aー回
動機構6aー係合手段7aが連結して成り、図2では、支柱
部4aは腕受け部9a側に含まれている。係合手段7aは、腕
受け具8aの前後方向の位置調節手段を兼ね、レバー74a
を操作することにより、支柱部4aに着脱可能である。腕
受け具8aの底部には突起した係合部82が形成され、係合
手段7aの凹部71aに嵌合され係止される様になってい
る。回動機構6aは、軸部5aと柱状部41とから成り、柱状
部41の下部60が、軸部5aの凹部55に相互に回動自在に枢
着され、これにより軸部5aと腕受け具8aとが垂直軸回り
に回動自在な回転機構6aにより接続され、柱状部41は、
軸部5aとワンタッチ着脱可能で、かつ、回動自在な構造
で枢着され、更に柱状部41は、係合手段7aと着脱可能に
係着され、後述する高さ制御機能も有している。腕受け
具8aの腕との接触面83にマウス/キーボード等の操作で
前腕を載置した場合、手首が腕受け部9aにより(図5(B)
に示す)マウス操作用の移動平面mpより上方の空中にフ
リーで浮いた状態で支持され、腕受け部9aに載せた前腕
を操作することにより、曲面51の枢動運動に応答して、
所望の予測可能な任意の位置(x,y,z)及び姿勢角(α、β、
γ)に駆動制御でき、これにより、腕受け面83の高さがz
-軸を含む任意の方向に変化し、回動自在ー枢動自在に移
動制御可能となり、ユーザが神経/筋肉をリラックスさ
せた状態で、局所空間的に任意の位置/方向に自由自在
に制御可能であり、腕載せ台1aでは、前腕の掌や手首の
位置より肘側の腕部分を、腕受け部9aに載せた状態で、
この腕を鉛直下方から支持する利用方法が好適で、その
接する箇所は、前腕又は腕全体の重心位置の近くが最適
であり、掌や手首の付け根近くよりは、むしろ、前腕の
肘側1/2付近の身体部位(前腕の重心位置が力学的には最
適であるが、一般に事務机等ではかかる空間を確保する
ことが困難なので、好ましくは前腕の手首側1/5から3/4
の範囲、特に好ましくは、手首側1/4から2/4の範囲の部
位)が腕受け具8aに接している様に載せ、腕受け部9aを
固定部2aに枢動自在となる様に直接載置させて、腕載せ
台1aを机/テーブル等の所望の固定表面110に、机上方
から、又は、机手前側から、着脱可能に粘着/固定する
ことが好ましい。次に、固定部2aの構造を詳細に説明す
ると、図2の例では、固定部2aは、固定台22a、蓋29a、
固定台22aの上方凹部285に載置された滑り防止部材38、
及び、固定台22aの滑り防止部材として下方凹部27に配
設された脱着部材26から成り、それぞれ相互に着脱可能
に構成され、固定部2aの底面に配設された脱着部材26
は、固定部2a及び腕載せ台1a全体の転倒防止を果たし、
固定台22aの形状は、その断面が円形又は正方形を含む
矩形が加工しやすく、固定台22aの水平方向の長さは、4
0〜150mm、幅方向の長さが、40〜150mm、その高さが、3
〜40mmの範囲が好ましく、固定台の底面28は、水平方向
の長さが、40〜90mm、幅方向の長さが、40〜90mm、その
高さは、2〜10mmの範囲が好ましく、固定台22aの側面
に、円柱形状の外側面に6角ナットのような平面状の指
先との係止平面や、滑り防止用の縦又は横方向の浅い溝
を設けると、固定台22aの着脱や位置決めに便利であ
る。又、脱着部材26には、粘着力を強化した後述の滑り
防止部材38が利用でき、強力な粘着力の粘弾性部材、粘
着部材、両面粘着テープ、合成樹脂部材、合成ゴム部
材、ウレタン系ゲル/ゴム、ゲル部材、シリコーンゲル
部材、磁性部材、プラスチック部材、低硬度シリコーン
ゴム、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体をポリ
マーの主成分とするゲル又は低硬度ゴム、真空吸着板の
少なくとも1つ、又は、これらを組合せた部材が好まし
く、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体をポリマ
ーの主成分とするゲル部材等の強力な粘性及び弾性を有
する粘弾性部材を使用するのが好適で、ゲル部材を使用
すると、位置決め等の工程で複数回脱着作業を繰返して
も脱着部材26の粘着機能が失われず、又、表面が汚れて
粘着力が低下しても洗剤等で水洗すれば繰り返し利用で
きる利点があり、更に、シート状部材の両面に強力な粘
着部材を塗布した、いわゆる、両面粘着テープw26を脱
着部材26の上面に貼着して固定台22aの底面27に貼着し
てもよく、脱着部材26の厚さは、0.025〜7mmのものが利
用可能であるが、0.1〜5mmのものが好ましく、特に、0.
1〜3.5mmの厚さのものが腕載せ台の高さH83を55mm以
内、より好ましくは45mm以内、更に好ましくは35mm以内
と非常に低く抑えるためには好ましい。次に、固定台22
aの上方凹部285には、側面に雌ネジ291が形成され、こ
の雌ネジ291に、蓋29aの外側面に形成された雄ネジ292
が螺合され、着脱可能な構造で取付けられ、蓋29aに
は、頂面に支柱部4aを貫通せしめる貫通口295が形成さ
れ、下方に軸部5aを内蔵する凹部293が形成され、貫通
口295の周縁には、ウレタン樹脂等の薄いリング状の弾
性部材で形成された嵌合体39が外側面に設けられた凹部
391から装着され、蓋29aと支柱部4aとの衝突音が、底面
392や貫通口393により緩衝/低減できる様になってい
る。尚、蓋29aは、水平方向の長さが、40〜100mm、幅方
向の長さが、40〜100mm、その高さは、10〜30mmの範囲
が好ましく、貫通口295は、水平方向の長さが、30〜70m
m、幅方向の長さが、30〜70mm、その厚さは、1〜8mmの
範囲が好ましい。一方、上方凹部285の底面28には、滑
り防止部材38が載置され、軸部5aのつるつるした滑りを
防止しており、蓋29aは、支柱部4aの枢動範囲を規制す
る制限部材として機能し、更に滑り防止部材38が枢動す
る際の防塵手段としても機能し、又、蓋29aの外側面
を、6角形等の多角形平面で形成すると、手動で蓋を回
転させ当該蓋に形成されたネジ292を着脱するのに便利
であり、かかる効果は、蓋の外周に所定のピッチで縦/
横方向の細い溝を成形しても期待できる。滑り防止部材
38には、粘弾性材料が利用でき、弾性の方向特性は、等
方性でも異方性でも良く、本発明の「異方性材料」又は
「非等方性材料」は、その特性が測定の方向に左右され
る材料であり、適切な粘弾性材料としては、低硬度シリ
コーンゴム/シリコーンゲル、ポリエチレン及びポリス
チレンの共重合体をポリマーの主成分とするゲル又は低
硬度ゴム、又はウレタンゲル/ウレタンゴム、ニトリル
ゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレン
ブタジエンゴム等がある。その他の有用な粘弾性材料と
しては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エ
チレンビニルアセテートコポリマー、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルブチラールポリビニルアセテートコポ
リマー、エポキシアクリレート相互貫入網状ポリマー等
がある。又、粘弾性材料として使用するのに適する熱可
塑性部材の例としては、ポリアクリレート、ポリカーボ
ネート、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-ス
チレンブロックコポリマー、ポリプロピレン、アセター
ルポリマー、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリウレタン、及びこれらの組合せから成るグルー
プから選択した材料があるが、これらだけに限らない。
有用な粘弾性材料は、架橋してその長所を高めることも
可能であり、かかる粘弾性材料は、熱硬化性樹脂として
分類され、粘弾性材料が熱硬化性樹脂である場合、本発
明の粘弾性部材を製造する前、この熱硬化性樹脂は熱可
塑性状態であるか又は未硬化状態である。熱硬化性樹脂
は、製造工程において硬化又は架橋して一般に固体状態
になるが、硬化した材料が上記の粘弾性を有する限り、
硬化後にゲルになる。使用する特定の熱硬化性樹脂に応
じて、熱硬化性樹脂は、触媒等の硬化剤を含むことがで
き、硬化剤は、熱エネルギー等の適切なエネルギー源に
暴露された場合、熱硬化性樹脂の重合を開始する。特に
好適な粘弾性材料は、アクリレートベースの材料であ
る。しかして、滑り防止部材38としては、シリコーンゲ
ル、低硬度シリコーンゴム、ポリエチレン及びポリスチ
レンの共重合体をポリマーの主成分とするゲル又は低硬
度ゴム、又はウレタンゲル部材等の強力な粘性及び弾性
/衝撃吸収性に優れた粘弾性部材を使用するのが好適
で、粘弾性部材38の厚さは、0.025〜15mmのものが利用
可能であるが、0.05〜7mmのものが好ましく、特に、0.1
〜6mmの厚さのものが好ましく、ポリエチレン及びポリ
スチレンの共重合体をポリマーの主成分とするゲル又は
低硬度ゴムのようなシリコーンゲルと比較して硬度の硬
い部材の場合には、厚さ1〜3.0mm前後の比較的薄いゲル
部材を複数枚積層して厚さ2〜6mmのものを構成したほう
が剛性の低く柔らかい滑り防止部材38が実現でき、単一
のゲル部材で粘弾性部材38を構成するよりも、腕受け具
8aの操作感が快適なことが、実験により分かった。又、
粘弾性部材38の形状が円形状や矩形であると上方凹部28
5の底面28の全領域を覆うことが可能であるが、実験に
よると滑り防止部材38の大きさは、底面28の大きさや曲
面部51の大きさの1/2〜1/3の大きさに短縮可能である。
更に、嵌合体39として、滑り防止部材、ウレタン樹脂等
のリング状弾性部材やゲル部材、及びこれらの組合せ部
材が蓋29aと腕受け部9aとの間に衝突ノイズを低減する
ため介挿でき、蓋29aを透明部材で構成すると、滑り防
止部材38の載置された状態を観察することができる。次
に、支柱部4aに関して説明すると、図2の例では、支柱
部4aは、腕受け部9aの下部を構成し、下方から上方に、
軸部5a、嵌合凹部55に枢着する回動自在な支柱部下部60
を有する柱状部41、柱状部41と嵌合すると共に挟着する
挟着部76aを有する係合手段7aを結合して形成され、軸
部5aと柱状部41とは嵌合凹部55により回動自在に枢着さ
れてワンタッチ着脱可能な構造となっており、柱状部41
と係合手段7aも、嵌合口75aにより挟着されて着脱可能
な構造となっており、支柱部4aは全体として腕受け具8a
を支持し、レバー74aを操作して係合手段7aの凹部71aに
沿って移動する腕受け具8aの前後方向位置を調節可能で
あり、又、支柱部4aと腕受け具8aとは相互に着脱可能に
嵌合し、固定されている。又、下端に底部61を有する柱
状部下部60(この外径により、支柱部4a及び腕受け部9a
の強度が規定され、外径D54は5〜60mmの範囲が好適で、
特に15〜40mmの範囲が好ましい)の上方に周面から突出
して突出部63が設けられ、その外周は、6角形等の多角
形平面で成形すると、手動で柱状部41を把持し嵌合凹部
55へ着脱するのに便利であり、かかる効果は、柱状部41
の外周に細かいピッチで上下/左右方向の溝を成形して
も期待でき、又、軸部5aの上面53と突出部63の底面に形
成された摺接面62とは、相互に回動自在に摺接する様に
なっており、これにより軸部5aと腕受け具8aとが垂直軸
回りに回動自在な回転機構6aを形成している。尚、図3
(H)、(K)に示す様に突出部63の上下方向の長さを変化さ
せた柱状部41a等を用意することにより、容易に腕受け
面83の高さを調節することが可能である。この結果、柱
状部41の突出部63の上下方向の長さを変えたり、リング
状の貫通部材64を柱状部下部60に挿通することにより、
腕受け上部83の机表面110からの(図1(B)に示す)高さH8
3を所望の高さに調節することが可能であり、更に、腕
載せ台1aを直接、机表面に設置する場合には、通常の使
用では、腕受け面83の机表面からの高さH83は、15〜50m
mの範囲のものが好ましく、15〜45mmの高さがより好ま
しく、更に、15〜35mmの範囲の高さのものが、直接、机
上に設置する場合には好ましい。又、腕載せ台1aを机手
前の空間に設置する場合には、腕受け面83の固定台底面
からの高さH83は、20〜80mmの範囲のものが好ましく、2
5〜60mmの高さがより好ましく、更に、25〜50mmの範囲
の高さのものが、机手前に設置する場合には好ましい。
更に又、腕載せ台1aを医療用等や、直接、精密作業用に
作業台表面に設置する場合には、腕受け面83の作業台表
面からの高さH83は、25〜250mmの範囲のものが好まし
く、特に、30〜150mmの範囲の高さのものが、直接、精
密作業用に設置する場合には好ましい。しかして、支柱
部4aの他端には、柱状部上部65に1群の嵌合突起66が形
成され、これらの突起66に係合手段7aの嵌合凹部75aが
嵌挿され、図3(D)の例では、柱状部41が反時計方向に
回転されて挟着部76aに挟着され、当接部78aに係止さ
れ、かかる係合手段7aの凹部71aに、腕受け具8a下部に
設けられた係合部82が嵌合され、レバー74aの手動開閉
操作で、容易に腕受け具8aを着脱可能とすると共に、主
として前後方向に移動させ位置調節可能な構造となって
おり、腕受け具8aの移動構造は、門型構造やモノレール
構造が可能であるが、図2、3に示すようなモノレール
構造は、門型構造と比較し設置/占有空間が少なくて済
み、固定部2aの上部空間が効率的に有効活用できる利点
がある。次に、腕受け具8aの基材81は、その断面が凹形
状に形成され、前後方向の両端はR形状に面取りされ、
左右の凹形状頂部の両端もR形状に面取りされ、中空に
浮かせた手首の操作範囲を拡大すると共に、腕受け面83
に前腕が載置され、腕受け上部83の軽量化を図り、通気
性を向上させるため、基材81に所定の口径で小さな通気
孔を多数、穿孔させて形成しても良く、又、通気性の良
好なウレタン系ゴム部材で腕受け上部83の表面を覆って
もよい。又、腕受け具8aの腕受け面83等を、薄い殻体で
形成した場合には、その下部(裏側)及び/又は上部に、
リブ、トラス等を一体に形成すると、腕受け具8aが軽量
化できると共に、腕受け面83の強度も確保でき、上部の
リブには通気性のクッション部材等を積重すると効果的
である。更に、係合手段7aは、後述の滑動自在な移動機
構等に置換え可能であるが、比較的大きな移動抵抗を付
勢し易いスライド式係合手段7aで構成するのが、読書や
キーボード操作では好適なことが実験により確認でき、
又、腕受け具8aの前後方向の長さ(len8)/左右方向の長
さ(wth8)を、固定部2aの前後/左右方向の長さ(wb2)や
係合手段7aの前後/左右方向の長さより長くすると、腕
載せ台1a全体の突出部が少なくでき、デザイン的にも優
れ、又、装置の設置空間も非常に狭くて済む利点があ
る。尚、腕受け具8aの前後方向の長さ(len8)を、3〜4cm
以内と非常に短くすると、前腕の重量が全て腕受け面83
に集中して傷みを感ずるので、腕受け面83の前後方向の
長さ(len8)は、4〜35cm、より好ましくは、5〜30cm、更
に好ましくは、6〜25cm、最も好ましくは、7〜20cmの範
囲の長さが好ましい。又左右方向の長さ(wth8)は、4〜2
5cm、より好ましくは、5〜20cm、更に好ましくは、6〜1
7cmの範囲の長さが好ましい。更に、係合手段7aや腕受
け具8aは、固定部2aや支柱部4aの上方の空間に配設でき
るので、机表面110と係合手段7aとの間には自由空間が
確保でき、机表面近くの装置下方の空間を有効に活用す
ることができ、又、腕受け具8aを支持するため、係合手
段7aを水平方向に引き延ばして腕受け具8aと直結させて
いるので、支柱部4aの剛性や腕受け部9aの剛性が高めら
れ、リンク機構に腕受け部を取付けた従来の剛性の全く
考慮されていない装置と比較すると、粘着部材38の効果
と共に腕受け具8aが不規則変動してふらつかない利点が
ある。又、蓋29aを上方凹部285に嵌合せしめた蓋構造と
すると、不要な突出部が削除でき、腕受け具8aの底面、
又は、係合手段7aの底面を、蓋29a上面と当接せしめ、
腕受け部9aの枢動し傾斜する範囲を非常に拡大すること
ができ、更に、柱状部41に取付けた腕受け具8aを、嵌合
凹部55から離脱せしめた場合に、机表面110には固定部2
aだけが貼着されて残っている状態なので、腕受け具8a
の着脱操作がワンタッチで可能となり、腕受け具8aが撤
去された後の固定部2aの上方の空間を有効活用すること
が容易となる利点がある。又、脱着部材26は、机表面11
0に確実に設置するため滑り防止部材が使用でき、机等
の所望の表面位置110に容易に載置でき、又、脱着部材2
6は、図14(D)に示す様に、机表面110の特性に応じ
て、粘着力の異なる複数の粘着部材を積層して1つの粘
着部材とし、机等の表面から離脱させる粘着力を最適の
値に調節することも可能である。腕載せ台1aは、机表面
110に載置されるので、机の引出しを操作する障害とな
ることが無く、椅子と衝突することも無く、衣服、周囲
の家具や机自体を傷つけることも無い。又、脱着部材26
は、鉛直方向に前腕の重力を受けているので、腕載せ台
1aが前腕から転倒方向のモーメントを受けることも無
い。尚、腕載せ台1a全体を机表面110から撤去する場合
には、手で固定部2aを握り、ゆっくり上方に持ち上げる
だけで良く、非常に簡単である。尚、後述するように、
厚さ2mm以下、好ましくは厚さ1mm以下、更に好ましく
は、厚さ0.75mm以下の薄板状の合成樹脂又は合成ゴム等
から成る可撓性のシート部材700の表面に、腕載せ台1a
を貼着すると、腕載せ台1aを後述する腕載せ台1zに置換
でき、腕載せ台1aの腕受け具8aの枢動可能な可動空間範
囲を、固定台22aの一部がシート部材700と共に浮き上が
り可能となることにより、飛躍的に高めることが可能で
ある。
【0006】次に、本発明の腕載せ台1aを、腕を載せた
状態で運動/操作の自由度の観点から検討してみると、
以下の予測可能な自由度が得られる。則ち、枢動機構5a
において、軸部5aの枢動曲面51の制御により、同時操作
で、局所3次元的姿勢角(ヨー、ヒ゜ッチ、ロール)制御に3自由度
の独立した回転運動の自由度(1〜3の自由度)が得ら
れ、これにより前腕の高さ、角度、方向を、所望の位置
/姿勢に予測しながらシフトでき(従来装置のRSIを解消
する効果がある)、又、軸部5aの局所的平行移動(x,y,z)
制御により、3自由度の独立した局所並進移動運動の自
由度(4〜6の自由度)が得られ、回動機構6aにより、腕
受け具8aが軸部5a(を介して固定部2a)の回りに回動自在
(7番目の自由度)となり、更に、係合手段7aにより腕受
け具8aを前後方向に移動可能である(8番目の自由度)。
かかる構成において、その動作を図1、図5を参照して
説明する。図5(A)は、腕載せ台1aの固定台22a前方を改
造し、固定台22aの前縁に、載置板24(キーボード/マウ
ス載置板であり、上部241は、平面薄板部材、底部は、
粘着部材242から成る)を、固定台22aが下で薄板24が上
の状態で嵌脱自在に延設させ、机表面110に脱着部材26
及び242により固定した平面図であり、載置板24が固定
台22aから延設しているので、粘着部材242及び26によ
り、強固に机表面110に固着/載置されており、載置板2
4により、机表面110から腕受け具8aが離脱したり、転倒
するのを防いでいる。図5(B)では、その上にマウスパ
ッド112を敷き、腕受け具8aに前腕114を載せ、腕受け具
8aを係合手段7aに対し一番後方に引いた状態で保持し、
手先でマウス116を操作している状態を示し、かかる状
態でも腕受け具8aが転倒しないことを示している。又、
図5(D)では、係合手段7aに対し腕受け具8aを一番前方
まで伸ばして保持した状態を示し、図5(B)、(E)には、
腕受け具8aに前腕114がリラックスした状態で載置さ
れ、マウス116の移動平面mpより上方の空中に、前腕114
が支持された状態で、手先でマウス116を走らせ操作し
ている様子が示されている。続いて、図9(C)、(D)を参
照して、軸部5の半径rと、粘着部材38表面から前腕200
の重心位置までの高さhとの関係を、腕を載せた状態で
の装置の安定性から検討する。図9(C)は、固定部2aの
球形凹部に軸部5aを直接枢動可能に枢着した腕載せ台1a
の1変形例で、図9(D)は、固定部2aの半球形凹部に軸
部5aを直接枢動可能に枢着した腕載せ台1aの1変形例で
あり、図9(D)では蓋29により軸部5aが上方から圧接さ
れ、蓋29の押圧力により枢動運動が制御される様になっ
ており、軸部5aの半径rは、できるだけ大きいほうが、
腕載せ台1aの安定感は向上すると共に、支柱部4aの直径
等も太くでき、装置の耐久性が向上する利点がある。具
体的には、図9(D)において、軸部5aの半径rと腕受け
面83が水平からθ傾いた状態での前腕の重心高さhと
は、r<hの状態では次式の様になる。 r/(h−r) = sin(θ) ・・・ (1) 式(1)を変形すると、次式が得られる。 r = h /(1+1/sin(θ)) ・・・ (2) 従って、θ=10度の場合、式(2)から、r=h/6.76となり、余裕を みて、 r > h / 3 ・・・ (3) の関係にあれば、腕受け部9aは十分安定することが分か
る。更に、腕載せ台1aは、大きさが小さく、重量も軽い
ので、軸部5aの枢動半径rが、支柱部4aの直径D54や水
平方向長さよりも大きいと、支柱部4aの直径等も容易に
太くでき、装置1a(特に、軸部5a及び腕受け具8aを支持
する支持部4a)が堅固となり、耐久性も向上させやすく
なる利点がある。更に、軸部の半径rが充分大きい図9
(B)の様な場合には、腕受け面83の前腕を、少し水平面
から矢印方向に傾けた状態では、その枢動構造は、ミク
ロ的には、軸部5の曲面51が粘着部材38を圧接し、滑り
防止部材38の右傾斜側が圧接されて薄く伸び、反対左側
は、上方に盛り上がると共に、滑り防止部材38の粘弾性
により、図9(A)の状態に戻ろうとする復元力が作用し
ている状態で安定し、スポットターン/捻れ等すべての
腕の3次元的な姿勢角(ヨー、ピッチ、ロール等3自由
度の)運動制御/操作に対して、軸部5に接触している滑
り防止部材38の粘着力が一種の軽いブレーキ力として作
用し続けると共に、軽く元の水平状態に戻そうとする弱
い復元力としても作用し続け、更に、滑り防止部材38
に、シリコーンゲル等のゲル部材を使用すると、ゲルの
流動特性と共に薄く延びて運動追従性が付加され、局所
的並進運動/局所回転運動の操作性が高まり、ゲル部材
特有の粘弾性効果と共に、前腕の不規則振動吸収効果も
期待できる。更に又、マクロ的には、軸部5aは固定部2a
と一体となり軸部5aの半径rは、腕載せ台1aが転倒する
/しないの条件に関係が無く、腕載せ台1aが転倒する/
しないの境界条件は、固定台22aの底面の大きさ(底面が
円形の場合には、その半径)に依存することが実験によ
り確認でき、この転倒条件は、軸部の半径rが充分大き
い図9(B)の様な場合にも、軸部の半径rが小さい図9
(C)/(D)の様な場合にも同様に適用可能である。従っ
て、固定台22aの底面の大きさ(底面が円形の場合には、
その半径)を、軸部5aの半径rよりも大きく設定する
と、腕載せ台1aが非常に転倒しにくくなり、腕載せ台1a
の安定性を高める上で好ましく、更に、腕受け面83より
も固定台22aの底面の大きさを大きくすると、非常に装
置の安定性が高まり好ましい。固定台22aの水平方向の
長さは、40〜250mm、より好ましくは、50〜200mm、更に
好ましくは、60〜180mm、最も好ましくは、65〜150mmの
範囲の長さが好ましい。又、逆に、軸部5の半径rと重
心高さhとの関係を、図9(C),(D)の様に、 r < h / 3 ・・・ (4) とすると、前後/左右の直線移動制御や局所微小移動制
御、及び、回動/枢動運動を含む姿勢角制御の操作性/
操縦性を、非常に向上させ、きびきびした操作の可能な
腕載せ台1aを提供することができる。ところで、本発明
の枢動機構5aでは、軸部(ユニバーサルジョイント機構)
5aと固定台22aとの間に介在させた滑り防止部材として
の粘弾性部材/粘着部材38が、腕の運動制御の操作容易
性、滑り防止効果、枢動運動の剛性、不規則振動吸収効
果等の点から非常に重要である。従来のball-socketタ
イプの枢動機構や回動自在な玉軸受け等では、一般に、
回転運動を極力抵抗無く、滑らかに回転動作させること
のみに、注意が払われてきたが、本発明の腕載せ台1aで
は、軸部5aのピボット機構が枢動する空間に粘着部材等
の滑り防止部材38を介在させて、腕受け具8aの枢動運動
を制御するために、快適な操作感のする回転移動抵抗を
付勢し、腕受け部9a/軸部5aの枢動する力を調節可能と
したところに新規性があり、従来の腕の支持装置に付随
したふらふらする不規則変動(これにより指の空間的位
置を正確に保持するために休み無く筋肉/神経を常時使
用することとなっていた)を本質的に除去でき、不快なR
SI問題を根本的に解消できる。尚、上述の回転機構6a
は、嵌合凹部55及び柱状部下部60の嵌合する形状を、そ
の断面が、6角形等の多角形面で形成したり、図示しな
いキー溝等により、垂直軸回りに回転できない構造とす
ると、上述の7番目の自由度は、失われるが、腕受け部
9aを載置している滑り防止部材38に、特に、シリコーン
ゲル等の粘着部材を使用すると、腕受け部9aに載置した
前腕のスピン操作等を、ゲル部材の柔らかい延展性によ
り、何の支障もなく、非常に快適に操作でき、前腕の操
作対象によっては、回転機構6aはロックしたり、そもそ
も、設けないほうが、キーボード操作等では、腕載せ台
1aの操作が快適な場合があることが判明した。
【0007】かかる滑り防止部材38には、粘弾性部材、
粘着部材、プラスチック部材、合成樹脂部材、弾性部
材、天然ゴム/合成ゴムを主体としたゴム系粘着部材、
ゲル部材、シリコーンゲル部材、又は、多孔性シリコー
ンゲル部材の少なくとも1つを含む部材、又は、これら
を組合せた部材が、利用できるが、特に、シリコーンゲ
ル部材又は多孔性シリコーンゲル部材を利用すると、シ
リコーンゲル独自のゲル特性、及び、適度な粘着力、適
度な硬度、快適な反発弾性と共に、腕載せ台1a上部の防
振効果もあり、非常に好適で(かかるゲル部材として
は、例えば、東京都港区高輪にある株式会社ジェルテッ
クのαGEL(TM)等がある)、又、軸部5aとの接触面が汚れ
ても、汚れた表面を水洗すれば、容易にかかる汚れを除
去でき、何回でも同一の部材が繰返し使用できる利点も
ある。本発明において、「ゲル部材」としては、JIS(K2
207-1980,50g荷重)で測定した針入度が40〜200 のゲル
部材を用いるのが好ましい。又、「低硬度シリコーンゴ
ム」とは、JISA型硬度計による硬度が40度以下のシ
リコーンゴム、ならびに、高硬度シリコーンゴムにシリ
コーンオイル等を混合させてJISA型硬度計による硬
度が40度以下としたシリコーンゴムをいい、たとえば架
橋密度を小さくすることにより得られる。本発明に用い
る「布」としては、伸縮性を有する編物の他に、成型性
を有する織布及び不織布等を好適に用いることができ
る。又、本発明において、ポリエチレン及びポリスチレ
ンの共重合体をポリマーの主成分とするゲル又は低硬度
ゴムとは、一般にポリエチレンは、加流ゴムや熱可塑性
エラストマーよりもヤング率が大きいが、可塑剤との相
溶性が良く、そのため、可塑剤を多量に添加することが
でき、架橋密度を小さくすると共にポリエチレンに可塑
剤を多量に添加することにより、硬度が小さく、かつ、
破断伸度が大きい低硬度エラストマー(ゲル又は低硬度
ゴム)を得ることができ、このような低硬度エラストマ
ーは、荷重により大きく弾性変形する。しかして、ポリ
エチレンは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン等と同様に、汎用的な熱可塑性樹脂であるが、ポ
リエチレンは他の汎用的な熱可塑性樹脂と異なり、エチ
レン(CH2 =CH2 )が直線的に重合したものであるか
ら、分子構造が直線的であり、高重合体が動き易いの
で、変形及び復元がスムースであるから、低硬度である
にもかかわらず、大きな弾力性を呈す。尚、「低硬度ゴ
ム」とは、JISA型硬度計による硬度が40度以下のゴ
ムをいい、本発明において、本低硬度エラストマーは、
ポリエチレンとポリスチレンの両者をポリマーの主成分
とするが、ポリエチレンの比率を大きくすることにより
硬度を小さくすることができ、一方、ポリスチレンの比
率を大きくすることにより硬度を大きくすることがで
き、従って、2つのポリマーを主成分とすることで所望
の硬度を得ることができる。ここで、ポリエチレンにブ
レンドするポリマーとしてポリスチレンを選択する理由
は、ポリスチレンも可塑剤との相溶性が良いからであ
る。又、ポリエチレン、ポリスチレンは、比重も小さく
積層体の軽量性を損なうこともない。本発明において、
「ポリエチレン及びポリスチレンをポリマーの主成分と
する」とは、ポリエチレン及びポリスチレンの総量(合
計)が、低硬度エラストマーに含まれている全てのポリ
マーの50重量%以上の割合で配合されていることをい
う。又、「主成分」とするとは、ポリエチレン及びポリ
スチレン以外のポリマーがブレンドされていない場合を
含み、更に、これらの主成分に加えて、SBS樹脂、S
IS樹脂、EVA樹脂等の樹脂やEPDM等のゴムをブ
レンドしてもよいことを意味する。かかるポリエチレン
及びポリスチレンの共重合体をポリマーの主成分とする
ゲルとしては、東京都八王子市の株式会社コスモ計器か
ら発売されている「PE系ゲル(HC04N(TM))」が利用で
き、1.5〜2.5mmの厚さの「PE系ゲル」を2枚積層した
ものが、実験では、腕受け具8aの操作感が、非常に快適
であった。
【0008】本発明において、滑り防止部材38として、
JIS(K2207-1980,50g荷重)で測定した針入度が40〜200
の柔らかいゲルや、水、オイル(シリコーンオイル)等の
液体や、空気、窒素等の気体等の流体を用いる場合、滑
り防止部材38の引き裂き強度を確保するため、上記滑り
防止部材を外部フィルムカバーにより部分的又は完全に
密閉するのが好ましく、上記外部フィルムカバーの上下
表面上に更に粘着部材を薄く塗布するのが好ましい。
又、上記針入度が40〜200 の柔らかいゲル部材として
は、この他に、吸水性ポリマ(V1)(V2)として、自重の20
0〜1000倍程度に吸水しうるいわゆる高吸水性ポリマか
ら構成されたゲル部材が好適に用いられ、上記吸水性ポ
リマは、粒子状や繊維状の形態が好適に用いられるが、
これらに限定されない。上記「粒子状」にはペレット状
や粉体状が含まれ、粒子状の吸水性ポリマ(以下、吸水
性ポリマ粒子(V1)という)を用いる場合は、母材(保水
性)中において互いに接触する様に用いられることが好
ましい。上記吸水性ポリマ粒子(V1)としては、例えば、
サンウエットIM-300、サンウエットIM-1000(三洋化成工
業(株)製)やアクアキープ(住友精化(株)製)等の名称で
入手可能な高吸水性ポリマ粒子が好適なものとして挙げ
られるが、これらに限定されない。一方、繊維状の吸水
性ポリマ(以下、吸水性ポリマ繊維(V2)という)として
は、例えばポリアクリル酸ナトリウムを主成分とするポ
リマーを直接紡糸し、繊維形状化させた高吸水、高吸湿
性繊維が好適に用いられ、このような高吸水・高吸湿性
繊維としては、例えば「ベルオアシス」(カネボウ合繊
(株)製)等が入手可能である。本発明の上記母材として
は、ポリアクリル酸、その塩類、ゼラチン、ポリビニル
アルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、カラギーナン、アルギン酸ソーダ、カルボキシ
ビニルポリマ等の水溶性高分子が挙げられ、これらの水
溶性高分子は1種で用いられてもよいが、数種混合して
用いる方が、保湿・貼着力等の点から好ましく、例え
ば、ポリアクリル酸ナトリウム、PVA、ゼラチン、カ
ラギーナンの混合物からなる水溶性高分子にて構成され
るものが好適なものとして挙げられるが、これに限定さ
れない。本発明の各ゲルにおいて、水溶性高分子が、ポ
リアクリル酸ナトリウム、PVA、ゼラチン、カラギー
ナンの混合物にて構成される場合、例えば、ゼラチン及
びカラギーナンに対して、PVA及びポリアクリル酸ナ
トリウムは、1:1〜1:5の割合(重量比)で配合され、全体
で0.1〜25重量%となる様に選択されるが、1〜15重量%が
好ましく、3〜12重量%がより好ましく、5〜10重量%が最
適である。又このとき、PVAに対してポリアクリル酸
及びポリアクリル酸ナトリウムは、1:0.5〜1:20の割合
(重量比)で配合されることが好ましい。本発明のゲルに
用いられる水に吸熱的に溶解しうる化合物は、固体状で
含有されているものであっても良く、又溶液状で含有さ
れているものであっても良いが、製法上の持続性等の点
から前者の形態が好ましい。上記水に吸熱的に溶解しう
る化合物は、本発明の保水性母材を構成する水溶性高分
子内に含有されるものが好ましいが、これに限定されな
く、少なくとも表面が親水性を有する繊維に担持されて
いてもよく、又吸水性ポリマに担持されていてもよく、
更にこれらの担持形態が併用されているものであっても
良い。上記水に吸熱的に溶解しうる化合物としては、尿
素、硝酸ナトリウム等が挙げられ、これらは単独で用い
られても良いが、混合して用いても良い。上記水に吸熱
的に溶解しうる化合物は、母材に添加混合する場合は、
該母材の0.1〜25重量%の割合で用いられるが、0.5〜20
重量%が好ましく、0.5〜15重量%が更に好ましい。又上
記母材は、pHが通常は4〜10の範囲に調節されるが、5
〜9が好ましく、6〜8にすればより好ましい。上記母材
には、低級アルコールを添加してもよく、かかる低級ア
ルコールとしては、例えばメチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール等が挙げられるが、これ
らに限定されず、水と均一に混合でき水の沸点より低い
温度で共沸できるものであれば好適に用いられる。更に
上記母材には、グリセリン、ポリエチレングリコール等
の公知の保湿剤が適宜混合されていてもよい。又、本発
明のゲル部材としては、グアーガム、PVA、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム(以下CMCと略称する)、澱
粉等の水溶性高分子の高粘度水溶液若しくはこれらの水
溶性高分子を無機塩又は有機系架橋剤で架橋した含水ゲ
ル部材も使用できる。又、アニオン性水溶性高分子を多
価金属塩によってゲル化させたゲル部材を使用すること
もできる。更に、アニオン性水溶性高分子とアルミニウ
ム塩を含むアルカリ性の水溶液を調製した後、有機及び
/又は無機の酸を添加してゲル化を進行させることによ
り、ゲルの均一性及び強度に優れ、しかも袋やフィルム
容器に充填しやすいゲル部材を使用することもできる。
又、ゲル部材として合成素材であるポリアクリル酸やポ
リアクリル酸塩等を用いた水性ゲル組成物は、ポリエチ
レングリコール(PEG)やポリエチレンオキサイド(P
EO)、PVA、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ポリアクリル酸及びその塩、カルボキシビニルポリ
マー(CVP)を架橋したゲル状のものや水溶液等が使用
できる。その形態としてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のフィルムで上記部材を密封したものが特に好まし
く、又はゲル部材を不織布等の基布に塗布しパップ剤様
に仕上げたもの等がある。本発明の粘着性ゲル部材とし
ては、少なくともポリアクリル酸類、多価金属類及び水
を含有する組成物であって、含水率が該組成物100重量
部あたり75〜95重量部であり、気泡成分を実質的に含有
しないものも使用可能である。ここでポリアクリル酸類
とは、ポリアクリル酸のみならずその塩を包含する趣旨
で用いられる。ポリアクリル酸又はポリアクリル酸塩と
しては、直鎖状又は分枝状の別を問わず、又その分子量
も特に制限されないが、通常分子量1万〜1000万のもの
が用いられる。ゲル強度を高めてより多くの水分を安定
的に保持させるという観点からは、特に100万〜700万の
分子量のものが望ましい。尚、ポリアクリル酸として、
通常のアクリル酸を重合して得られる重合体のほか、カ
ルボキシビニルポリマー(カルポポール(登録商標))等の
アクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に使用し得
る。ポリアクリル酸の塩としては、特に制限はないが、
好適にはポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カ
リウム等のポリアクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル
酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノール
アミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリ
アクリル酸のアミン類、ポリアクリル酸のアンモニウム
塩等が例示される。これらは単独で使用してもよいし、
2種以上組み合わせて用いることもできる。より好まし
くは、ナトリウム塩である。上記ポリアクリル酸及びポ
リアクリル酸の塩は、それぞれ単独で使用しても、又そ
れらを組合わせて用いることもできる。分子量が100万
以上のポリアクリル酸は一般的に入手が困難であること
から、ポリアクリル酸とポリアクリル酸の塩(例えば、
ナトリウム塩)を併用して用いる方が望ましい。但し、
将来分子量100万以上のポリアクリル酸の入手が容易に
なれば、この限りではない。ポリアクリル酸とポリアク
リル酸の塩とを併用する場合のそれらの配合比は、平均
分子量が200万以上、好適には400万以上になる様に調整
されれば特に制限されないが、具体的には0:10〜9:1(重
量比)好ましくは2:1〜1:2(重量比)の割合が例示され
る。粘着性ゲル部材100重量部に対するポリアクリル酸
及び/又はポリアクリル酸の塩の配合量は、通常1〜20
重量部、好ましくは3〜10重量部である。又、本発明で
多価金属類とは、多価金属、その塩及び多価金属化合物
を広く包含する趣旨で用いられる。これらの多価金属類
としては、二価以上であって上記ポリアクリル酸又はポ
リアクリル酸の塩を架橋せしめるものであれば特に制限
されず、又一種のみならず二種以上を組合わせて使用す
ることもできる。好適にはマグネシウム、カルシウム、
亜鉛、カドミウム、アルミニウム、チタン、マンガン、
コバルト、ニッケル等の多価金属、それらの塩又はそれ
らの化合物が例示されるが、皮膚に対する安全性、生産
性、ゲル特性の観点からより好ましくはアルミニウム、
マグネシウム、カルシウム又はそれらの化合物であり、
とりわけアルミニウム化合物が望ましい。例えばアルミ
ニウム化合物としては、具体的には水酸化アルミニウム
のような水酸化物、あるいは塩化アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、酢酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニ
ウムのような無機酸又は有機酸の正塩、もしくはそれら
の塩基性塩、アルミニウム明礬のような複塩、アルミン
酸ナトリウムのようなアルミン酸塩、無機性アルミニウ
ム錯塩及び有機性アルミニウムキレート化合物等が例示
される。これらのアルミニウム化合物は、水溶性、難溶
性の別を問わない。本発明の粘着性ゲル部材100重量部
に対するこれらの多価金属類の配合量は、通常0.01〜10
重量部、好ましくは0.05〜1重量部、より好ましくは0.1
〜0.5重量部である。本発明の粘着性ゲル部材は、上記
成分に加えて水成分を含有するものであり、その含水率
が標準状態で、最終組成物100重量部あたり75〜95重量
部、好ましくは80〜90重量部、より好ましくは80〜85重
量部である。当該組成物は、ゲル部材の流動性を高める
特性を有する。本発明の粘着性ゲル部材は、上記成分を
含有するものであればよいが、更に多価アルコールを含
んでいてもよい。かかる多価アルコールは、ポリアクリ
ル酸又はその塩等の分散媒として有用な他、l−メント
ール等の油性成分を水に分散・乳化させるときのバイン
ダーにもなる。多価アルコールとしては、直鎖状や分枝
状等の形状及び分子量等によって特に制限されず、具体
的にはグリセリン、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
等が例示され、中でもグリセリン、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコールが好適に挙げられる。これら多
価アルコールの配合量は、組成物100重量部当たり、0〜
30重量部、好ましくは10〜20重量部の範囲から適宜選択
して用いられる。本発明の粘着性ゲル部材は、更にセル
ロース誘導体を含有していてもよい。当該セルロース誘
導体の配合は、非ニュートン流体を示す本発明の組成物
の加工性を良好にし、ゲルの安定化を向上させ、又粘度
の調整を簡便にする点で有用である。使用されるセルロ
ース誘導体としては特に制限されないが、具体的には、
カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等が
挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて用い
ることもできる。好適には、カルボキシメチルセルロー
ス(以下、CMCともいう)が挙げられる。これらセルロ
ース誘導体の配合量は、組成物100重量部当たり、0.01
〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の範囲から適宜選
択して用いられる。又本発明の粘着性ゲル部材は、更に
酒石酸、クエン酸、リン酸、エチレンジアミン四酢酸又
はそれらの塩の少なくとも1種を含有していてもよい。
尚、本発明の粘着性ゲル部材には、上記各成分に加えて
必要に応じて、更に防腐剤、ハッカ油やl−メントール
等の香料、保湿剤、刺激剤、除菌剤、抗菌剤等を配合す
ることができる。上記粘着性ゲル部材は、組成物の各成
分を混合・溶解する工程と脱気処理工程とを含む方法を
用いて製造される。混合・溶解工程と脱気処理工程の順
序は特に制限されることなく、各成分を混合・溶解する
前の水若しくは水溶液に対して脱気処理を行ってもよい
し、又水若しくは水溶液を脱気しながら該溶液中に各成
分を添加・混合してもよいし、更には水若しくは水溶液
と各成分とを混合・溶解した後に得られた溶液を脱気処
理してもよい。揮発蒸発成分配合の観点からは、予め脱
気処理した水若しくは水溶液に各成分を添加・配合する
方法が好ましい。脱気処理方法は特に制限されず、処理
対象物、処理段階等に応じて種々選択できるが、処理組
成物の安全性を考慮し、又溶媒系の分散密度を上げない
という点から、好ましくはメッシュ濾過脱気又は真空脱
気等の物理的処理による脱気であり、中でも効率の良さ
から真空脱気が好ましい。真空脱気は、例えば真空ポン
プ等を使用した密閉真空法によって行われる。ここで外
部カバーフィルムとしては、上記の粘着性ゲル部材を担
持できるものであれば特に制限はなく、種々の織布、不
織布及びフィルム等を使用することができる。外部カバ
ーフィルムとして織布もしくは不織布を使用する場合、
その素材は特に制限されないが、具体的には綿、麻、羊
毛等の天然繊維、レーヨン、アセテート等のセルロース
系繊維、ナイロン、ビニロン、スチロール、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ア
クリル等の合成繊維、綿、麻、毛等の天然繊維等が挙げ
られる。外部カバーフィルムを使用する場合も、その素
材は特に制限されないが、具体的にはスチロール、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン等が挙げられる。上記フィルムの厚みについても、特
に制限はないが、通常1〜1000μ、好ましくは10〜500μ
である。
【0009】更に又、本発明の含水ゲル部材の原料とな
る高分子素材としては、寒天、アルギン酸塩、カラギー
ナン、ポリアクリルアミド、PVA、光硬化性樹脂等が
ある。このうち、PVA含水ゲルは含水率が高く、基質
の透過性に優れ、生体との親和性が高いことから、高分
子含水ゲル部材の中でも特に優れている。PVA含水ゲ
ル部材の形状としては、流動性、充填効果、取扱性を考
慮した場合には球状が好ましい場合が多い。又、PVA
含有溶液を成形後、アセタール化処理することにより、
強度及び耐水性に優れたポリビニルアセタールからなる
含水ゲル部材も得られる。本発明に使用する原料である
PVAの平均重合度は特に制限はないが、1000以上が好
ましく、1500以上がより好ましい。PVAの鹸化度につ
いても特に制限はないが、98.5モル%以上が好ましく、9
9.85モル%以上が含水ゲル成形物の成形の点でより好ま
しい。本発明に使用するPVAとしては、無変性PVA
の他に本発明の効果を阻害しない範囲で種々の変性PV
Aを用いることができる。PVAの溶媒は、水の他に、
各種の溶剤を用いることができる。例えば、エチレング
リコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多
価アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、ジエチレントリアミン等の溶剤を一種又は二種
以上混合して使用することができる。更に、ロダン塩水
溶液等もPVAの溶媒として使用できる。上記の溶媒に
PVAを溶解して得られたPVA溶液には、PVAのゲ
ルを阻害しない範囲で、微生物及び酵素等の生体触媒、
微生物の培地、含水ゲル成形物の強度を上げるための補
強材、含水ゲル成形物の比重を調節するための充填剤等
を添加しても良い。次に、上記の方法により得られたP
VA溶液を公知の方法により成形する。成形方法として
は、以下の方法が例示される。 (1) PVA溶液を水素イオン指数を8以上に調節した
後、ほう酸系化合物を含む液体に接触させる。 (2) PVA溶液にほう酸系化合物を加えた後、水酸化ナ
トリウム等の塩基性溶媒に接触させる。 (3) PVA溶液に少なくとも一種のカチオンとの接触に
よりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の混合溶
液を加えた後、カチオン含有化合物を含有する水溶液に
接触させる。 (4) PVA溶液をメタノール等のPVAの貧溶剤に接触
させる。次に、上記の方法により得られた成形物を以下
の方法等によりゲル化させることにより、PVA含水ゲ
ル成形物が得られる。 (1) 成形物を、-5℃以下、好ましくは-10℃以下で凍結
した後、少なくとも1時間以上、好ましくは10時間以上
室温に保持して解凍する操作(凍結−解凍)を少なくとも
1回以上、好ましくは2回以上繰り返す。 (2) 成形物を、PVAの離液作用を有する化合物を含有
する液体に接触させる。接触時間は、10分以上、好まし
くは30分以上がよい。PVAの離液作用を有する化合物
としては、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸カ
リウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、クエン
酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、クエン酸カリウ
ム、クエン酸マグネシウム、クエン酸アルミニウム、酒
石酸ナトリウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸カリウ
ム、酒石酸マグネシウム、酒石酸アルミニウム等の化合
物のうちの少なくとも1種を含有する液体が挙げられる
が、とりわけ硫酸ナトリウム水溶液が好ましい。濃度は
100g/リットル以上が好ましく、飽和水溶液が特に好ま
しい。この様にして得られたPVA含水ゲル成形物をア
セタール化処理することにより、本発明のポリビニルア
セタールからなる含水ゲル成形物が得られる。本発明に
おけるPVAの含水ゲル成形物のアセタール処理は、好
ましくは、酸の存在下で、PVA含水ゲル成形物をアル
デヒド化合物と反応させることにより得られる。アルデ
ヒド化合物としては、一般的なホルムアルデヒドの他
に、ベンズアルデヒド、グリオキザール、スクシンアル
デヒド、マロンジアルデヒド、グルタルアルデヒド、テ
レフタルアルデヒド、アジピンジアルデヒド等の各種の
ジアルデヒド類又はそのアセタール化物を用いることが
できるが、これらのアルデヒド化合物のなかでも、ホル
ムアルデヒド、グリオキザール、マロンジアルデヒド又
はそのアセタール化物、グルタルアルデヒドが好まし
い。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の強酸、酢酸、ギ
酸、リン酸、シュウ酸等の弱酸を用いることができる
が、これらのなかでも強酸、とりわけ硫酸が好ましい。
アセタール化の度合(アセタール化度)は、アルデヒド化
合物、酸の濃度、反応時間及び温度によってコントロー
ルすることができる。酸及びアルデヒド存在下では、含
水ゲル成形物が過膨潤することがあるために過膨潤抑制
剤として、反応液に硫酸ナトリウムを加えても良い。反
応液のアルデヒド濃度は0.1g/リットル以上、酸を用い
る場合の酸濃度は0.5〜300g/リットル、硫酸ナトリウ
ムを用いる場合の硫酸ナトリウム濃度は10〜300g/リッ
トル及び反応温度10〜80℃が好ましく、アルデヒド濃度
0.5〜200g/リットル、酸濃度1〜100g/リットル、硫酸
ナトリウム濃度15〜200g/リットルが特に好ましい。ア
セタール化度としては、10〜80モル%、より好ましく20
〜60モル%である。尚、アセタール化処理は、PVA成
形物をゲル化させる前でも後でも良いが、PVA成形物
をゲル化させた後の方が好ましい。アセタール化処理し
て得られた含水ゲル成形物は、充分水洗した後、滑り防
止部材に用いることができる。本発明の含水ゲル成形物
の形状については特に制限はなく、球状、繊維状、棒
状、角型状、楕円状、円盤状、円筒状、円柱状等のあら
ゆる形状が可能である。これらの形状のなかでも円盤状
が好ましい。本発明において水性ゲル部材の構成成分と
して使用される水溶性ポリマーとしては、例えばカルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース、PVA、ア
ルギン酸ソーダ、デンプン、寒天、プルラン及びアクリ
ルアミド系共重合体が挙げられる。アクリルアミド系共
重合体は非イオン性、アニオン性、カチオン性、何れを
用いても良く、例えば非イオン性としてはポリアクリル
アミド、ポリメタクリルアミド等が挙げられる。アニオ
ン性としては、ポリアクリルアミド又はポリメタクリル
アミドの部分加水分解物、アクリル酸又はメタクリル酸
とアクリルアミド又はメタクリルアミドとの共重合体及
びその塩類、アクリル酸又はメタクリル酸とアクリルア
ミド又はメタクリルアミドと2−アクリルアミド−2メ
チルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸又はビニル
メチルスルホン酸との3元共重合体及びその塩類等が挙
げられる。カチオン性としては、アクリルアミドとアク
リロイル又はメタクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライドの共重合物、アクリルアミドとト
リメチルアンモニウムクロライドの共重合物等が挙げら
れる。これらのうち、好ましいものはカチオン性、非イ
オン性及びアニオン性のアクリルアミド系共重合体であ
り、特に好ましいものはアニオン性のアクリルアミド系
共重合体である。又以上例示した水溶性ポリマーは2種
以上併用してもよい。該水溶性ポリマーは、その30℃、
1規定硝酸ソーダ水溶液中で測定した固有粘度が10(dl/
g)以上であり、かつ0.1重量%水溶液の曳糸性が50mm以上
のものが好ましい。曳糸性が高いものを用いることによ
り、ゲル部材の形状保持性が良好となる。該水性ゲル中
の水と水溶性ポリマーの重量比は、通常100:0.1〜10、
好ましくは100:0.5〜8である。水溶性ポリマーが0.1未
満では常温時の形状保持性が低下し、10を越えると柔軟
性が低下する。本発明のゲル部材中の水不溶性吸水性ポ
リマーと水溶性ポリマーの重量比は、通常1:0.1〜10、
好ましくは1:0.2〜3である。水溶性ポリマーが0.1未満
では繰り返し使用回数が低下し、10を越えると該ゲル状
物製造時、製造設備から曳糸性の高いゲル状物を取り出
すのに手間を有する。本発明のゲル部材には使用目的に
照らして柔軟性に支障のない範囲でフィラーあるいはガ
ラス粉末を混入しても良く、フィラーの例としては炭酸
カルシウム、酸化アルミニウム、オクチル酸アルミニウ
ム、粉末マイカ、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレ
ン、発泡ウレタン、タルク、コルク等が挙げられる。ガ
ラス粉末の例としては硼酸塩ガラス、硅酸塩ガラス、燐
酸塩ガラス等が挙げられる。水溶性ポリマーとの反応性
の観点から硼酸塩ガラス又は硼酸塩ガラスと他の酸化物
ガラスとの混合物が望ましい。酸化物ガラスは板状ガラ
スを溶融、冷却後、粉砕して用いる。ガラス粉末の粒度
は特に制限は無いが、粒径が小さく同じ粒径のものが望
ましい。本発明のゲル部材として、特定の多糖類を組み
合わせることにより、離水せず、体積変動が小さいゲル
部材も利用でき、ヘリックス構造(螺旋形)を持つ多糖類
と、マンナンを構成成分とする多糖類とを組合せること
が好適で、前者の多糖類には、キサンタンガム、カラギ
ーナンがあげられ、後者の多糖類には、ローカストビー
ンガム、グアーガム、寒天、こんにゃく等が挙げられ
る。例えば、微生物から産生される多糖類は、側鎖を持
った構造で、加熱するとヘリックス型からランダム−コ
イル型(螺旋がほどけた形)に構造変化する。マンナン
は、側鎖部分と滑らかな部分をもつ構造で、この滑らか
な部分と多糖類のランダム−コイル型の側鎖部分が結合
することにより、網目構造を形成してゲル化すると考え
られている。かくして得たゲル部材は、ある特定のヘリ
ックス構造を有する多糖類とマンナンを構成成分とする
多糖類とを、特定の割合で組合せて、ゲル部材をつくる
と、離水せず、しかも体積変化も殆どない機能性ゲル部
材が得られる。この特性を持つ機能性ゲル化物質は、キ
サンタンガムとローカストビーンガムの組合せ、並びに
カラギーナンとローカストビーンガムの組合せである。
キサンタンガムは微生物(Xanthamonas campestris)によ
り生産される多糖類である。水及び熱湯に溶け、高粘稠
液となり、特に耐熱性、耐酸性に優れている。又、ロー
カストビーンガムは地中海沿岸に産するマメ科の植物
(キャロブ)の種子の胚芽から抽出される多糖類で、冷水
によく分散して、加熱溶解すると粘稠な溶液となる。カ
ラギーナンは海草を抽出して得られる増粘物質で蛋白質
と反応性がある。キサンタンガムと、ローカストビーン
ガムの混合ゲルにおいて種々の濃度のキサンタンガム
(X)及びローカストビーンガム(L)の溶液をそれぞれ調
製して、種々の割合で混合してゲルを調製して、凍結解
凍して離水量を測定した。その結果、これらの混合割合
は、L/(X+L)>0.8で離水するが、L/(X+L)≦
0.8、すなわちキサンタンガムの濃度が0.2以上では全く
離水しないことがわかった。勿論どちらかだけではゲル
化は起こらない。そして体積変化も殆ど起こらず、この
結果、繰返し再使用することが可能なことも分かった。
更に、このゲルは、せいぜい1重量%程度の非常に低濃
度で調製可能なので、水の大きな融解熱を利用できる。
次にカラギーナンとローカストビーンガムの組合せにつ
いて説明する。単独で用いたカラギーナンゲルは、非常
に脆く、ボロボロしたタイプの組織になる。これに多量
のローカストビーンガムを添加すると、根本的に性質の
違う機能的な組織のゲルができる。このゲル部材は、カ
ラギーナン単独の場合に比べて、より弾力があり、柔軟
で、より強固な組織を有する。この組織のゲル部材は、
キサンタンガムとローカストビーンガムの特定の組合せ
で得られるゲルと同様に、体積変動の小さい、流動性の
ない、安定したゲル化物質である。このカラギーナンと
ローカストビーンガムの混合ゲルにおいて、カラギーナ
ン(C)と、ローカストビーンガム(L)の混合割合につい
て説明する。ローカストビーンガムの混合比を上げてい
くと、離水は添加量に比例して減少し、C:L=1:9では
全く離水しないゲルができる。勿論ローカストビーンガ
ムだけのときはゲル化しない。これにより、繰り返し凍
結解凍し再使用が可能なことがわかった。則ち、カラギ
ーナンとローカストビーンガムの組合せでは、カラギー
ナンの混合割合は0をこえて1以下であればよい。すな
わちローカストビーンガムは9以上10未満である。以上
のようなゲル部材は、離水が生じず、又、体積変動も殆
どない。そのため、包装材を用いて包装する必要がない
利点もある。本発明のゲル部材としては、又、ポリアク
リルアミドのゲル、PVA水溶液のゲル、官能基を含む
変性PVAのゲル等の合成高分子化合物系のゲル、高吸
水性樹脂とPVA水溶液との混合物を薬剤処理又は冷凍
処理を施すことによって得られたゲル、海藻を用いたゲ
ル、ゼラチン、コンニャク等の天然高分子化合物系のゲ
ル部材等も利用できる。一般にゲル強度はゲル中におけ
る樹脂成分の濃度が低くなるに従って低下する傾向があ
るので、たとえば合成高分子化合物系のゲルの場合、実
用性を考慮して含水ゲルの樹脂成分の濃度は5〜10重量%
となる様に調整されている。更に、高吸水性樹脂、平均
重合度1000未満及びケン化度90モル%以上のPVA、水
とを高吸水性樹脂とPVAの重量比が20/80〜80/20であ
り、かつ樹脂分含量が10〜35重量%となる割合で60℃以
下の温度で混練する場合、放置安定性に優れたゲル部材
が製造できる。本発明のゲル部材は、高吸水性樹脂の粉
末ないし粒状物にPVA水溶液を添加し、ついで60℃以
下で混練を行う。用いられる高吸水性樹脂としては、通
常市販されているものであればいずれのものでも使用し
うる。かかる高吸水性樹脂の具体例としては、例えば架
橋型ポリアクリル酸ナトリウム等の架橋型ポリアクリル
酸塩、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、
スルホン化ポリエチレン、デンプン−(メタ)アクリロニ
トリル共重合体のケン化物、デンプン−アクリル酸共重
合体、ポリアクリル酸アミド、ビニルエステル−不飽和
カルボン酸共重合体又はそのケン化物、ビニルエステル
−不飽和カルボン酸誘導体共重合体又はそのケン化物、
変性PVA架橋体等があげられ、これらの高吸水性樹脂
は単独で又は2種以上を混合して用いられる。前記ビニ
ルエステル−不飽和カルボン酸共重合体又はそのケン化
物及びビニルエステル−不飽和カルボン酸誘導体共重合
体又はそのケン化物に用いられる不飽和カルボン酸等の
代表例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸等の不飽和モノカルボン酸又はそのエステルや
塩等マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカ
ルボン酸又はその部分もしくは完全エステルや塩等が挙
げられる。尚、本発明は前記高吸水性樹脂の例示のみに
よって限定されるものでなく、本発明の範囲内であれば
他の高吸水性樹脂を使用してもよいことは勿論である。
これら高吸水性樹脂の中では、一定の水分を吸収して保
持し、PVA濃度を高くしてゲル化を促進せしめるため
に、吸水性に優れ、しかも安価で安定性に優れた、例え
ば架橋型ポリアクリル酸ナトリウム等の架橋型ポリアク
リル酸塩等を用いるのが好ましい。
【0010】本発明において、上記針入度が40〜200 の
柔らかいゲルや水溶性ゲル、水、オイル(シリコーンオ
イル)等の液体や、空気、窒素等の気体等の流体を用い
た滑り防止部材38fの場合、粘弾性滑り防止部材380単体
では、一般に高度の耐摩耗性又は耐摩擦性がなく、摩耗
/摩擦は、滑り防止部材が他の物質(本発明では、軸部5
aの枢動面や載置面28)に繰り返し接触/離脱することに
よって生じ、当該滑り防止部材38fの引き裂き強度を確
保するため、図26(E)/(F)に示す様に、上記滑り防止
部材380を外部フィルムカバー382により部分的又は完全
に密閉するのが好ましく、かかる外部フィルムカバー38
2は、滑り防止部材380を完全に又は殆ど覆い、高度の耐
摩耗性又は耐摩擦性を付与でき、外部フィルムカバー38
2により、低Tg及び/又は低架橋レベルの粘着性部材を
使用することが可能となり、最適な粘着部材を使用する
際の粘着性に基づく種々の問題を排除でき、滑り防止部
材380を100%外部フィルムカバー382で密閉すると、外部
フィルムカバーの寸法と特性等に応じて、剪断強度等を
改善でき、又、複数層のフィルムを使用することもで
き、複数の層は、フィルム層の障壁特性を改善すること
ができ、更に、滑り防止部材380の大部分又は全体を密
閉する外部フィルムカバー382を使用すると、剪断モー
ド及び圧縮引張モードにおける滑り防止部材の剪断特性
を高めることもできる。本発明の滑り防止部材38fは、
多様な形状を有することができ、この形状は、対称でも
非対称でも良く、適切な形状の例としては、角柱、切頭
角錐、円筒、及び、円柱、半球、等、その他の形状から
成るグループから選択された形状があるが、これらだけ
に限らない。又、図26(F)において、滑り防止部材38f
の上下表面は、平らな表面に形成され、この表面は、滑
り防止効果を高めるために上に接着剤(最も一般的には
感圧接着剤又は粘着部材)384を塗布される。接着剤384
は、密閉用の外部フィルムカバー382の上に塗布され、
又、滑り防止部材380を外部フィルムカバー382から露出
させた場合は、滑り防止部材自体が粘着性、接着性を有
するので、滑り防止作用に役立つ。上記外部フィルムカ
バー382は、結晶質ポリエステル、非晶質ポリエステ
ル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリウレタン、ポリスチレン、弗素化ポリマーフィ
ルム、ポリ酢酸ビニル及びナイロンから成るグループか
ら各々独立に選択されるフィルム層を具え、上記外部フ
ィルムカバーの厚さは、約0.005〜約1.25mmのものが好
ましい。又、外部フィルムカバーの材質は水に不溶性の
ものであれば、特に限定されないが、例えば耐水性のポ
リエチレン/ナイロン系ラミネートフィルム、ポリエチ
レン/ナイロン/EVAラミネートフィルム等のプラス
チックフィルムが、薄くてもフィルム強度、耐水性、ヒ
ートシール性、加工性等に優れ、袋にして使用すれば便
利である。更に、アルミホイル、アルミホイルとプラス
チックフィルムとの積層フィルム、ゴム状フィルム、金
属性フィルム等も使用できる。上記外部フィルムカバー
は、様々な特性を有する1つ又は複数のフィルム及び/
又はフィルムセグメントから成り、これらのフィルム及
び/又はフィルムセグメントの化学組成、寸法(厚さ、
幅、長さ)等は同じであっても異なっても良い。これら
のフィルムは、互いに結合し、重なり合う、部分的に重
なり合う等の状態が生じる。これらのフィルムは、連続
していても不連続でも、小穴、穴及び/又はスリット等
があってもなくても良い。外部フィルムカバーを構成す
る各々のフィルムは、部材の性能を変更するために様々
な程度の表面粗さを任意に有して良い。外部フィルムカ
バーには、様々なフィルムを使用することができる。フ
ィルムは、織物及び/又は不織布である。例えば、不織
布は、ポリプロピレン及び/又はポリエステルの熱溶融
吹込微少繊維で良い。フィルムは、任意に多孔性で良
い。ポリマー及び/又は非ポリマーフィルムを使用する
ことができ、適切なポリマーフィルムの例としては、ポ
リエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレン、
ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレン、弗素化ポリ
マーフィルム(DuPontからTeflonの商標で市販されてい
るもの等)、ポリ酢酸ビニル、ナイロン等から成るグル
ープから選択されたものが利用できるが、これらだけに
限らない。有用な非ポリマーフィルムとしては、アルミ
ニウム、金、銀、ステンレス鋼、銅、黄銅等から成るグ
ループから選択されたものがあるが、これらだけに限ら
ない。非晶質ポリエステルは好適なフィルムである。フ
ィルム及び/又はフィルムセグメントは、任意に金属化
する、コロナ処理する、着色する、剥離面を備える、静
電気を散逸することができる表面を備える、反射面を備
える、接着面を備える、耐環境性(つまり熱、湿度、化
学薬品、放射線及び/又は真空効果等に対する抵抗性)
を備える、耐摩耗性もしくは耐摩擦性を備える、フィル
ム及び/又はフィルムセグメントが接触することを意図
されている表面との環境的、機械的及び/又は化学的相
溶性を備える、低エネルギー面を備える、気体状及び/
又は液状障壁特性を備える、及び/又はこうした特性を
有する外部フィルムカバーを形成するために熱伝導性及
び/又は導電性を備えることができる。フィルムには、
エポキシ、ワックス、シリコーン、フルオロポリマー等
の各種コーティングを塗布して、外部フィルムカバーに
剥離特性又は低エネルギー面を付与することができる。
フィルムは、充填剤、強化剤、着色剤、繊維、粒子等、
各種材料を含浸させてその特性を任意に変えることがで
きる。フィルムの特性は、必要に応じて特定の範囲に局
限することができる。様々なフィルムを使用して、外部
フィルムカバーに様々な特性を与えることができる。例
えば、外部フィルムカバーは、内側フィルムと外側フィ
ルムとして特定できる2つの層から構成して良い。内側
フィルムは、滑り防止部材が容易に付着し、かつ外部フ
ィルムカバーの外側フィルムは、耐擦り傷性等、より優
れた耐摩耗性をダンパに与える様に選択することができ
る。その他の外部フィルムカバーも可能である。外部フ
ィルムカバーは、フィルムの1つ、2つ、3つ、4つ、
5つ又はこれ以上の層から構成することができる。もう
1つの例として、外部フィルムカバーは、同じ内側層と
外側層と、異なる中間層とを備えることができる。外部
フィルムカバーが複数のフィルムから成る場合、それら
のフィルムは、感圧接着剤等の接着剤で互いに任意に接
着するか、又はその他の手段で互いに任意に接着して良
い。その他の例としては、低密度/高密度/低密度ポリ
エチレン構造、低密度/中密度/高密度ポリエチレン構
造、及び低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン/低
密度ポリエチレンから成る3層外部フィルムカバー構造
がある。上記のフィルム層の1つ又は複数の層は、任意
に熱伝導性又は導電性で良い。外部フィルムカバーは、
たとえばポリエステル/ポリイミド又はアクリル樹脂/
ポリエステル又はポリエチレン/ポアミド等の構造から
構成しても良い。上記のとおり、滑り防止部材380は、
外部フィルムカバー382により部分的又は完全に密閉さ
れる。滑り防止部材380が外部フィルムカバー382により
部分的に密閉される場合、一般に約50〜約99%、更に一
般的には約60〜約95%、最も一般的には約65〜約90%の滑
り防止部材380表面が外部フィルムカバー382により密閉
される。外部フィルムカバー382は、流体状の滑り防止
部材380を完全に100%密閉する。滑り防止部材に接触す
る外部フィルムカバーの表面は内面とみなされ、滑り防
止部材に接触しない外部フィルムカバーの表面は外面と
みなされる。接着剤層/粘着部材384は、同じか又は異
なる1つ又は複数の接着剤/粘着部材から構成すること
ができる。接着剤層384は、例えば、完全に硬化させる
か又は部分的に硬化させることができ、適切な接着剤の
例としては、感圧接着剤、粘着部材、エポキシ樹脂、構
造用エポキシ樹脂等があるが、これらだけに限らない。
接着剤層は連続していても、不連続でも良い。滑り防止
部材38fには、粘弾性の任意の部材を含むことができ
る。粘弾性部材は粘性であり、従ってエネルギーを散逸
することができ、しかも尚一定の弾性を示し、従ってエ
ネルギーを貯えることができる材料である。つまり、粘
弾性部材は、変形する際に機械的エネルギーを熱に変換
することができる、一般に長鎖分子を含むエラストマー
部材である。粘弾性部材は、隔離特性を付与するのに必
要な所望の弾性、及び減衰が設計上の主な目的である構
造に使用される場合より低レベルの減衰が得られる様に
設計することもできる。こうした部材は、一般に、荷重
が加わることによって伸びる等の変形を生じ、荷重が除
去さてからしばらく後に収縮する等により、徐々に元の
形状を回復する。難燃剤、酸化防止剤、繊維、帯電防止
剤、微粒子及び着色剤等の添加剤を滑り防止部材に加え
て、特定の性能の特徴を付与することもできる。本発明
に有用な粘弾性部材は、熱可塑性ポリマー又は熱硬化性
ポリマー又は完全又は部分的に硬化したこれらの組合せ
で良い。熱硬化性ポリマーは粘弾性部材として有用だ
が、高度の振動減衰の有効温度範囲が比較的低いため
に、熱可塑性ポリマーに比べて使用されることが少な
い。粘弾性部材は、アクリレート等の熱可塑性ポリマー
であることが好ましい。好適な粘弾性材料は、-60°F(-
51℃)〜600°F(315℃)等の様に広範な温度で機能する材
料である。最も好適な粘弾性材料は、所望の動的損失率
及び貯蔵弾性率において最も広範な温度及び周波数に適
合して、本発明の滑り防止部材を使用して滑り防止、振
動隔離又はこの両方が行われる物品の許容可能な衝撃減
衰を達成し、高温で長時間又はこうした高温レベルを超
える短時間の振動により性能の著しい劣化を生じない材
料である。滑り防止部材の振動減衰特性は、効果的な量
の繊維材料又は粒子材料を滑り防止部材に含むことによ
って強化される。本明細書で、繊維材料又は粒子材料の
「効果的な量」とは、滑り防止部材の所望の特性を少な
くとも改善するのに十分な量である。一般に、繊維材料
又は粒子材料は、繊維材料又は粒子材料を含まない同量
及び同種の滑り防止部材を含む構成部品の歪エネルギー
比を高めるのに効果的な量だけ使用される。一般に、歪
エネルギー比は、少なくとも1つの振動モードにおいて
少なくとも約2の係数だけ増加することが好ましい。一
般に、粘弾性材料中の繊維材料の量は、滑り防止部材全
体の重量に基づいて約3〜60重量%の範囲内であり、約10
〜50重量%であれば好ましく、約15〜45重量%であれば更
に好ましく、約30〜35重量%であれば最も好ましい。一
般に、滑り防止部材中の粒子材料の量は、滑り防止部材
全体の重量に基づいて約0.5〜20重量%の範囲であり、約
5〜15重量%であれば好ましく、約5〜15重量%であれば更
に好ましく、約5〜10重量%であれば最も好ましい。繊維
材料は、繊維ストランド又は繊維マットもしくはウェブ
の形態で良いが、繊維ストランドが好ましい。繊維スト
ランドは、加工糸、紐、紡糸、粗糸、フィラメント等で
良い。繊維ストランドは、不規則に、又は特定の配列で
規則的に分散させることができる。繊維ストランド、つ
まり繊維又は細い加工糸状片のアスペクト比は、少なく
とも約2:1であることが好ましく、約2:1〜約20:1の範
囲内のアスペクト比であれば更に好ましい。繊維のアス
ペクト比は、繊維の長い方の寸法対短い方の寸法の比率
である。繊維材料は、硬化減衰材料の減衰能力を高める
任意の材料から構成することができる。本発明の用途に
有用な繊維材料の例としては、酸化アルミニウム、マグ
ネシウム又は鋼繊維等の金属繊維材料、及びガラス繊維
等の非金属繊維材料がある。一般に、ヤング率が高い繊
維材料、つまり少なくとも約1,000,000psi(6.9×109 Pa
scal)の弾性率を有する繊維材料が好ましい。繊維材料
は、非金属であれば最も好ましい。非金属繊維材料の例
としては、ガラス、炭素、鉱物、合成又は天然耐熱性有
機材料から成るグループから選択した材料等様々な材料
があるが、これらだけに限らない。好適な繊維材料は、
有機材料、ガラス及びセラミック繊維材料である。「耐
熱性」有機繊維材料とは、使用可能な有機材料が、本発
明の滑り防止部材の製造及び使用条件における融解、又
は軟化もしくは分解に対して十分に抵抗性があることを
意味する。有用な天然有機繊維材料としては、毛、絹、
綿及びセルロースから成るグループから選択した材料が
あるが、これらだけに限らない。有用な合成有機繊維材
料としては、PVA、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、レーヨン、ポリアミド、アクリル、ポリオレ
フィン、アラミド及びフェノールから成るグループから
選択した材料があるが、これらだけに限らない。本発明
の用途に好適な有機繊維材料は、アラミド繊維材料であ
る。こうした材料は、デラウェア州、ウィルミントンの
DuPont Co.から「Kevlar」及び「Nomex」の商標で市販
されている。一般に、セラミック繊維材料は本発明の用
途に有用である。本発明に適するセラミック繊維材料の
例として、ミネソタ州、セントポールのMinnesota Mini
ng and Manufacturing Co.が市販しているNEXTEL TMが
ある。市販されている有用なガラス繊維材料は、ペンシ
ルバニア州、ピッツバーグのPPG Industries,Inc.
がE-ガラスボビン糸の商品名で市販しているもの、オハ
イオ州、トレドのOwens Corningが「Fiberglass」連続
フィラメント糸の商品名で市販しているもの、及びオハ
イオ州、トレドのManville Corporationが「Star Rov 5
02」ガラス繊維ロービングの商品名で市販しているもの
がある。長所を得るには、長さが約100μmという短さ
の繊維材料を使用することである。繊維の長さに制約は
ないが、これより長い繊維の場合、繊維の界面が不十分
であり、従って繊維間の剪断面が減少する。繊維の太
さ、つまり典型的な繊維材料の直径は、少なくとも約5
μmの範囲である。繊維が細ければ細いほど、繊維材料
の表面積は増加する。従って、好適な繊維材料は非常に
細い。繊維の太さは、本発明の滑り防止部材全体の所望
の厚さによっても左右される。従って、多くの一般的な
繊維が適している。本発明に有用な粒子材料は、粘弾性
材料が粒子材料の表面を湿潤させることができる限り、
ガラス及びセラミック気泡もしくはビード、フレーク又
は粉末の形態で良い。粒子材料の寸法は、滑り防止部材
の構造の実際上の限度の範囲内で異なって良く、又寸法
の分布は不規則でも特定の分布でも良い。粒子材料の寸
法は、約0.1〜約5μm台であるが、約0.1〜約2μmであ
れば更に好ましい。粒子材料は、滑り防止部材の減衰能
力を増加させる任意の材料から構成することができる。
本発明の用途に有用な粒子の例としては、熱伝導性気
泡、導電性気泡等の塗布ガラス又は未塗布ガラス及びセ
ラミック気泡又はビード、酸化アルミニウム粉末及び窒
化アルミニウム粉末等の粉末、シリカ、硬化エポキシノ
ジュール、未硬化エポキシノジュール等があり、弾性率
が少なくとも約10,000psi(6.9×107 Pascal)の粒子が好
ましい。有用な粒子材料は約100,000psi((6.9×108 Pas
cal)のヤング率を有することが更に好ましく、弾性率が
少なくとも1,000,000psi((6.9×109 Pascal)の粒子は最
も好ましい。繊維材料及び粒子材料の他に、本発明の滑
り防止部材は、タルク及びクレー等の充填剤、着色剤、
強化剤、難燃剤、帯電防止剤、並びに酸化防止剤等の添
加剤を任意に含むことができる。これらの各々の材料
は、所望の結果を得るのに十分な量だけ使用することが
できる。かくして、滑り防止部材38の粘着力を直接制御
することにより、腕受け部9a/軸部5aの枢動する力を調
節することが可能であり、又、腕受け部9a(軸部5a)と固
定部2a(固定台22a)との間の枢動する力は、滑り防止部
材38の接触面積の大きさや厚さを変更したり、更に、曲
面51の加工表面粗さと固定台22aの底面28aの加工表面粗
さとを、同一や異なる種々の仕上げ精度に仕上げること
により制御することもでき、鏡面のような表面の仕上げ
精度が高い滑らかな面の方が、表面の仕上げ精度が粗い
木材等の凹凸表面よりも、滑り防止部材38の粘着力が大
きい効果が得られる。又、粘着部材としての滑り防止部
材38には、枢動する枢動曲面や平面の加工精度/組立精
度のばらつきを吸収する効果もあり、滑り防止部材38を
介在させないで、直接曲面や平面を相互に枢動させた場
合には、枢動操作中に、でこぼこ感じる表面加工精度の
粗い曲面51や、三日月形状の2曲面を接着/嵌挿して球
の一部を組立てた組立精度の粗い曲面部51や、段差のあ
る平面28でも、厚さ1〜15mm前後の滑り防止部材38を介
在させることにより、かかる曲面や平面の加工粗さ/組
立粗さを吸収して、非常に滑らかな枢動運動の操作感の
する曲面が得られる利点があり、装置の低価格化には、
非常に有効である。
【0011】又、腕載せ台1a全体の滑り防止部材として
の脱着部材26としては、滑り防止部材38と同等の部材
も、同様に利用可能であるが、机表面110に装置下部を
しっかり固着するためには、滑り防止部材38よりも更に
強力な粘着力を有するゲル部材、ポリエチレン及びポリ
スチレンの共重合体をポリマーの主成分とするゲル又は
低硬度ゴム、ウレタン系ゴム部材や真空吸着板、磁石等
の利用が好ましく、ウレタン系ゴムとしては、例えば、
大阪市ジーベース株式会社のGベース1、2やGベース
シート(TM)等が利用可能であり、Gベース2は、強力な
粘着力を有し、軽量で薄くても振動吸収性に優れ、Gベ
ース2の物理特性の1例を以下に示すと、厚みが薄くて
も良好な振動吸収性能を発揮し、かつ、軽量な衝撃吸収
材として、ポリウレタンエラストマーに微小中空球体を
体積比で1%以上60%以下混合し、衝撃吸収率が80%以
上、粘着力が0.5kg/cm2以上1.84kg/cm2以下、比重が0.4
g/cm3以上1g/cm3以下の部材が好ましい。この様に、微
小中空球体を混合すると、振動や衝撃等の外力を受けた
ときに上記微小中空球体がポリウレタンエラストマーの
内部でゴム風船の様に変形と復元を繰り返すため、衝撃
吸収性能が向上し、厚みを薄くしても良好な衝撃吸収力
を発揮する。特に、上下方向の振動吸収性能が良くな
る。しかも、比重が小さくなるため、軽量であり、更
に、それ自体に粘着力を有するため、基板等を固定する
ために接着剤や両面テープが不要で、工程を簡略化する
ことができると共に、軽量化・小型化に有利である。
尚、上記微小中空球体が、平均粒度が10μm以上100μ
m以下、比重が0.01g/cm3以上0.1g/cm3以下のものであ
る場合には、衝撃吸収材自体の厚みを薄くしても十分な
衝撃吸収性能が発揮される共に、軽量化にも有利であ
る。更に、アスカーF硬度が30以上80以下である場合に
は、半導体基板等の軽いものが固定された場合の衝撃吸
収性能が良好になる。上記ウレタン系衝撃吸収材は、滑
り防止部材26として利用可能であり、腕載せ台1aを机等
の所望の位置に、容易に粘着し固着できると共に、容易
に机から撤去可能であり、腕載せ台1aの粘着部材以外の
部材を、可撓性部材や弾性部材で構成することも可能で
ある。かくして、図1(B)及び図9(A)に示す様に、前腕
200を腕受け面83で支持し枢動機構5aで水平に保持した
状態では、その枢動構造は、滑り防止部材38の中央部
が、水平な曲面51の中央により下方に押圧されて少し周
辺部よりも凹み、同時に、滑り防止部材38から凸曲面51
への反力は、同心円状にバランスし、曲面51は、滑り防
止部材38からほぼ同心円状に同様な反力を受け、更に、
シリコーンゲル等のゲル部材38では、前腕からの不規則
変動吸収効果もある。又、図1(B)に示す様に、腕載せ
台1aの底面に貼着された脱着部材26は、机表面110か
ら、均一な反発力を同図の上下方向矢印の様に一様に受
けてバランスしている。次に、図1(C)の様に腕受け具8
aの前腕200を、少し水平面から矢印方向に角度θだけ枢
動させ、腕受け面83を傾けた状態では、その枢動構造
は、ミクロ的には、凸曲面51が滑り防止部材38の左半分
を圧接し、滑り防止部材38の左傾斜側が圧接されて薄く
伸び、反対側は、上方に盛り上がると共に、滑り防止部
材38の弾性により、図1(B)の状態に戻ろうとする復元
力が曲面51に作用している状態で安定し、枢動/捻れ等
あらゆる腕の3次元的な姿勢角(ヨー、ヒ゜ッチ、ロール運動の予測
可能制御性は枢動機構5aで確保されている)操作に対し
て、曲面51に接触している滑り防止部材38の粘着力が一
種の軽いブレーキ力として常時作用し続けると共に、軽
く元の水平状態に戻そうとする弱い復元力としても常時
作用し続けた状態で安定し、更に、滑り防止部材38に、
シリコーンゲル等のゲル部材を使用すると、ゲルの流動
特性と共に薄く延びて運動追従性が付加され、局所的並
進運動/回転運動の予測可能な操作性(所望の位置、姿
勢角制御が容易に実現でき、移動先での姿勢保持が予想
した様に簡単に実現でき、移動後予測しなかったドリフ
ト変動が発生しないので、予測可能と呼んでいる)が高
まり、ゲル部材特有の弾性効果と共に、前腕200の不規
則変動吸収効果も期待できる。又、マクロ的には、図示
しない前腕を載せた状態で、図1(C)に示す左側に腕受
け具8aを傾斜させると、前腕及び腕載せ台1a全体の重心
は、図1(B)の中央から、図1(C)中央より少し左側の位
置に移動し、この重心より更に少し左側の位置では、下
方に押圧する力が机表面110に働くので、その反力f2
を、固定台22aの底面に貼着された脱着部材26は、枢動
機構5a/腕受け具8aが傾斜した姿勢状態で、図1(C)に
示す方向に受け、脱着部材26の左端では、下方に押圧す
る最大の力が机表面110に働き、脱着部材26は、その反
力f1を、図1(C)に示す方向に受け、非常に安定した状
態にある。一方、図1(C)の中央より少し右側の位置で
は、全体の重心より右側に脱着部材26が位置するため、
固定台22a底面には、固定台22aを上方に離脱させる弱い
モーメントが作用し、その反作用として、脱着部材26の
右側には、机表面110に接着していようとする力f3が作
用している。又、脱着部材26の右端では、固定台22aを
上方に離脱させようとする最大のモーメントが作用し、
その反作用として、脱着部材26の右端には、机表面110
に接着していようとする力f4が作用している。従って、
固定台22aの底面は、できるだけ大きくすると共に、脱
着部材26は、できるだけ、底面の外周端部に配設するの
が好ましい。かくして、滑り防止部材38と枢動機構5aに
より、キーボード操作のような指の不規則な運動を、手
首の特定部位を傷めることの無い前腕全体に波及するス
トレス放出運動に、自動的に転換でき、上半身や神経、
筋肉等にRSIを発生させることが無い。又、滑り防止部
材38は、枢動機構5aに適度の剛性を付与し、これにより
指先がドリフトすることが無くなり、指先の位置再現性
が高まり、快適な休息手段も提供できる。一方、滑り防
止部材38と、脱着部材26とは、粘着部材という面では共
通の特性を有するが、それぞれ要求される機能が異なる
面もあり、滑り防止部材38には、前腕の運動操作の追従
性に優れた流動性の比較的大きな部材で、かつ、枢動機
構の加工/組立粗さの吸収や操作中の不規則振動吸収効
果の大きな部材(シリコーンゲル部材)が好適で、脱着部
材26には、滑り防止効果の大きい粘着力の大きい部材
で、振動吸収効果も期待できる部材(ポリエチレン及び
ポリスチレンの共重合体をポリマーの主成分とする高粘
度ゲルやウレタン系ゴム)が好ましい。本発明の滑り防
止部材38及び脱着部材26の変形例として、図14(D)に
示すような滑り防止部材38aがあり、同図では、固定台2
2aが固定台400に置換わり、滑り防止部材38及び脱着部
材26が、粘着力の等しい/異なる複数の粘着部材、又
は、複数の弾性部材を積層して1つの粘着部材38aと
し、粘着力を最適化すると共に、構成部品の個数を最小
化することも可能である。
【0012】次に、本発明の腕載せ台1a用キットに関し
て説明する。このキットは、机表面110に直接着脱可能
な固定部2aと、前腕を支持する腕受け部9aと、腕受け部
9aと固定部2aとの枢動する空間に介在させる滑り防止部
材38と、固定部2aの底面に貼着する着脱可能な脱着部材
26とを、包装部材中に包装したことを特徴としている。
又、キットの固定部2aは、更に、固定台22aと蓋29aと
に、分解可能であり、キットの腕受け部9aは、支柱部4a
と腕受け具8aとに分解可能であり、キットの支柱部4a
は、更に、軸部5a、柱状部41、及び係合手段7aに、それ
ぞれ分解可能である。又、上記キットの組立の順序は、
以下の如くである。包装部材中から固定台22aを取出し
(D1)、固定台22aの上方凹部に滑り防止部材38を敷き(D
2)、固定部2aの上に軸部5を直接載置して接続し(D3)、
その後、蓋29aを固定台22aに螺合させる(D4)。その後、
支柱部4aの上方係合手段7aを、軸部5に回動自在に枢着
/嵌合し(D5)、その後、腕受け具8aを、係合手段7aに嵌
合/係止させる(D6)。ステップD1〜D6により、固定部2a
と腕受け部9aとを直接接続して、枢動機構5aが形成され
た。固定台22aの底面に脱着部材26の一方の面を貼着し
(D7)、脱着部材26の他方の面を机の表面等に載置し、固
定台22aを貼着し固定する(D8)。以上で、腕載せ台1aの
キットの組立工程が完成する。ステップD7で、腕載せ台
1aの組立工程は完成しており、ステップD8で、腕載せ台
1aの設置作業が完了する。机表面110から腕載せ台1aを
撤去する場合には、非常に簡単で、手で固定部2aを握
り、ゆっくり上方に引き上げるだけである。上記キット
の別の組立工程は、以下の如くである。包装部材中から
固定台22aを取出し(E1)、その底面に脱着部材26の一方
の面を貼着して(E2)、脱着部材26の他方の面を机表面に
載置し、固定台22aを貼着し固定する(E3)。次に、固定
台22aの上方凹部に滑り防止部材38を敷き(E4)、その上
に軸部5を載置し(E5)、蓋29aを固定台22aに螺合させる
(E6)。続いて、支柱部4aの上方係合手段7aを、軸部5に
回動自在に枢着/嵌合し(E7)、その後、腕受け具8aを、
係合手段7aに嵌合/係止させる(E8)と、腕載せ台1aのキ
ットの第2の組立工程が完成する。次に、腕載せ台1aの
別の設置方法に関して説明する。則ち、 F1) 腕載せ台1aが、予め工場等で組立てられて販売さ
れている場合には、工場で以下の工程が実施される。手
首より肘側の前腕を保持する腕受け具8aを含む腕受け部
9aを、机表面に直接着脱可能な固定部2aに直接載置し、
この腕受け部9aと固定部2aとの間に、所定の形状の曲面
に基づき枢動運動が可能な枢動機構5aを介在させて、上
記腕全体の上下方向の高さが腕受け部9aの操作により枢
動自在に変動する様に組立てる工程(上記キット組立のE
1、E2、E4〜E8の各工程)が、工場で実施される。尚、こ
の時点では、脱着部材26の片面は、保護シートでカバー
されている。かくして、予め組立てられて販売されてい
る商品を購入したユーザは、組立てられた腕載せ台1aの
底面から脱着部材26の保護シートを剥した後、机表面の
所望の場所に、直接、着脱可能な固定部2aから載置して
脱着部材26の粘着力により腕載せ台1aを固定し設置する
工程(上記キット組立のE3工程)を実行する。以上で、腕
載せ台1aの設置工程が終了する。 F2) 次に、腕載せ台1aが、キットで販売され、ユーザ
が自分で組立てる場合には、以下の工程が実施される。
包装部材中から固定台22aを取出し(E1)、脱着部材26の
一方の面から保護シートを剥して、固定台22aの底面に
貼着して(E2)、脱着部材26の他方の面の保護シートを更
に剥して机表面の所望の場所に固定台22aを貼着し固定
する(E3)。かくして、固定部2aを、机表面の所望の場所
に、直接、載置して設置する工程が終了する。次に、固
定台22aの上方凹部に、滑り防止部材38の両面から保護
シートを剥して載置し(E4)、その上に軸部5を載置し(E
5)、その後、蓋29aを固定台22aに螺合させる(E6)。続い
て、支柱部4aの上方係合手段7aを、軸部5aに回動自在に
枢着し(E7)、その後、腕受け具8aを、係合手段7aに嵌合
/係止させる(E8)。かくして、手首より肘側の腕受け部
9aを固定部2aに直接載置して、所定の形状の曲面51に基
づいた枢動機構5aを形成し、腕受け具8aにリラックスし
て載せられた前腕のz-軸方向の高さが腕受け部9aの操作
により枢動自在に変動する様に制御可能な腕載せ台1aの
組立設置工程が終了する。 F3) 上記F1,F2の工程において、固定部2aの底面28に腕
受け部9aを直接載置する工程では、更に、腕受け部9aと
固定部2aとの枢動する空間に、滑り防止部材38を介在さ
せる工程を追加するのが好ましく、かかる滑り防止部材
38としては、粘着部材、合成樹脂部材、弾性部材、合成
ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部材、シリコーンゲル部
材、多孔性シリコーンゲル部材の少なくとも1つを含む
部材が利用可能であるが、特に、粘着部材、中でも、シ
リコーンゲル部材を介在させるのが好ましい。又、固定
部2aの外側底面27に、脱着部材26を貼着すると机表面へ
の着脱が容易であり、腕受け具8aは、支柱部4a上方の係
合手段7aと着脱可能に構成され、係合手段7aは、腕受け
具8aの前後方向の設定位置を調節可能としている。更
に、支柱部4aの係合手段7aと軸部5とが、柱状部41の回
転機構6aにより着脱可能に枢着しており、この柱状部41
の上下方向の長さを調節することにより腕受け部9aの高
さが調節可能であり、又、柱状部41に、図14(D)に示
すような摺動することにより嵌合する係合機構403ー405
を設けても、腕受け部9aの高さを調節することができ
る。又、腕受け部9aの枢動範囲を規制する制限部材とし
て、頂部に貫通口295を有する蓋29aが、固定部2aの固定
台22aにネジ機構291ー292を介して螺着され、蓋29aと軸
部5aとが接触する蓋29aの内側面294、及び/又は、軸部
5aの上面52に、ゲル部材、ウレタン樹脂部材、弾性部材
等の衝撃吸収部材を配設すると、軸部5aの衝突音が低減
でき好ましい。
【0013】次に、図2に対応させて示す図6は、本発
明の腕受け部9bを、着脱可能な固定部を省略し、更に、
回動自在で滑動自在な移動(搬送)機構7bにより、1方向
に移動可能な腕受け具8bを具えた腕載せ台1bを、直接机
表面110に載置した1例であり、それぞれ同様の番号を
付した装置は、同様の機能を果たすと共に、搬送機構7b
を、永久磁石75bとローラ72bを利用して構成し腕受け具
8bに結合したもので、部品点数の少ない、枢動自在で、
1方向に滑動自在な腕載せ台1bが実現でき、その構造
は、支柱部4bー腕受け具8bで構成され、支柱部4bは、更
に、枢動機構5bー回転機構6bー搬送機構7bで構成され、腕
受け部9bの角度制御機構は、曲面51を中心とした枢動機
構5bと回転機構6bを一体的に結合して構成され、図6
(A)は、腕載せ台1b全体の平面図、図6(B)は、XXでの
断面図、図6(C)は、その側面図であり、図6(D)は、正
面からの分解組立図、図6(E)は、枢動機構5bの正面
図、図6(F)は、それを底部から見た図である。図6に
示す腕載せ台1bは、図2に示す腕載せ台1aと、その枢動
機能は同様であるが、その構造が4つの重要な相違点を
有し、第1の相違点は、腕載せ台1bには、固定部2bが無
いことであり、これにより、滑り防止部材38が軸部5bの
曲面部51に、図6(F)に示す様に、複数個、直接植設さ
れ、これが直接、机表面110に載置され、机表面110と軸
部5bとで、枢動機構5bが構成されている点である。尚、
上述の滑り防止部材38としては、粘着部材、合成樹脂部
材、合成ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部材等の少なく
とも1つを含む部材が利用可能であるが、特に、ウレタ
ン系ゴム部材が好ましい。又、固定部2bが無いことによ
り、第2の相違点として、腕受け部9bの枢動範囲を規制
する制限部材129が、腕載せ台1bとは独立して、図6(C)
に示す様に、脱着部材26により机上110に貼着されて配
設されている点で、衝撃吸収部材138が内面に貼着され
た制限部材129が、軸部5b上面に当接して、枢動範囲を
規制することにより、長時間の作業/操作等で疲労した
場合に、腕載せ台1bを、脱着部材26の粘着力により、休
息用の単なる腕を載せる脇息台として使用可能となり、
制限部材129により腕受け部9bが一定の姿勢角で静止し
続け、脇息の役割を果たすので非常な安定感があり、腕
受け部9bの空間的位置を安定させるために余計な神経/
筋肉を使用しなくて済む利点があり、体重を乗せ架けて
も壊れない耐久性の優れた装置を実現できる。次に、第
3の相違点として、支柱部中央の回動機構が、図2の例
では、凹部55に柱状部下部60が枢着して回動機構6aを形
成していたが、図6(B)、(D)の例では、支柱部4bが軸部5
bと搬送手段71bとで構成され、更に、支柱部4bの中央に
はネジ機構6bが形成され、このネジ機構は、軸部5bの上
方凹部55に雌ネジが、搬送手段71bの下部60bに雄ネジが
それぞれ形成されて螺合し、このネジ機構6bにより、軸
部5bと搬送手段71bとは着脱可能であり、又、軸部5bと
腕受け具8bとは回動自在な回転機構6bで結合され、更
に、腕受け面83の高さ調節機構の役割も果たしている。
従って、腕受け部9bの角度制御機構は、軸部5bー回動機
構6bで構成されている。第4の相違点は、図2の例では
腕受け具8aの下方凸部が、前後方向位置を調節する係合
手段7aの凹部71aに嵌合されていたが、図6の例では、
これが腕受け具8bを前後方向に滑動自在に搬送する搬送
機構7bに置換えられ、搬送機構7b全体が、腕受け具8bの
断面がC形状の下方凹部82に嵌挿されて被包されている
点で、これにより、支柱部4bと腕受け具8bとは、搬送機
構7bを介して、それぞれ相互に着脱可能でもある。尚、
腕受け具8bを滑動自在に搬送する搬送機構7bの機能は、
3DーCADソフト使用中にマウスから特定のコマンド
を入力する場合に有用である。より具体的には、支柱部
4bの上方に、搬送手段71bが雄ネジと一体に成形され、
腕受け具8bの搬送台として作動し、更に、搬送台71bの
周囲、前後左右の4箇所に、偏心ネジ等の締結部材73b
により搬送輪72bが回動自在に固定され、又、案内台71b
上面には凹部が形成されて、この凹部に高保磁力磁性部
材75bが貼着されて埋設されている。次に、腕受け具8b
の構成は、先ず、搬送手段7bの案内台71b及び搬送輪72b
が、腕受け具8b下部に設けられた断面がC形状の溝82に
嵌挿され、主として前後方向に腕受け具8bが滑動自在に
直線往復移動可能となる様に構成され、溝82の内側上面
には、搬送手段71bに対応して滑動する走行路81bを収容
するための薄い溝が更に形成され、この薄い溝に高透磁
率磁性材料で構成された走行路81bが埋設され、腕受け
面83から締結部材84により固定され、図6(D)の例で
は、溝82に遊嵌された偏心ボルト73bの頭部が、搬送輪7
2bの揺動防止ガイドと成り、腕受け具8bの左右方向の揺
動を低減しているが、被搬送体81bの外面に、搬送輪72b
のガイド用溝を形成したり、搬送路81bと溝82との間に
別の溝を加工して段差を形成しても、搬送輪72bに基づ
く腕受け具8bの左右方向の揺動が低減でき、かくして、
走行路(被搬送体)81bと搬送手段71bとは、滑動自在な直
線往復搬送機構7bを構成している。尚、磁性部材75bの
表面積を変更して搬送手段71bの磁気吸着力を調節した
り、搬送輪72bの車輪径や取付位置を変更して走行路81b
と磁性部材75bとの空隙幅を調節することで、搬送手段7
1bの走行路81bに対する磁気吸着力を調節することも可
能である。又、走行路81bの両端は、腕受け具8bの凹形
状に形成された腕受け面83側から締結部材により固定さ
れるが、締結部材を溝82内部にまで凸設させると、搬送
手段71bに対する制限部材を兼ねることができ、走行路8
1bの走行面には、予め所定の間隔で、腕受け具8bのロッ
ク用穴88を穿設しておき、この穴88にロック用ピンを、
腕受け具8bに予め穿設した挿入穴から挿入すると腕受け
具8bの滑動を容易にロックすることができ、又、搬送台
71bに、予めロック用穴を所定の間隔で穿設しておき、
この穴に、腕受け具8bの溝82側壁に予め穿設した挿入穴
からロック用ピン85bを挿入しても、腕受け具8bの滑動
を容易にロックすることができる。かくして、上述の搬
送機構7bでは、走行路81bを有する腕受け具8bと搬送台7
1bとを、それぞれ、載置する腕の重力並びに磁性部材75
bにより磁気吸着せしめると共に、搬送手段71bの搬送輪
72bにより搬送路81bを滑動させているが、直線往復搬送
機構7bには、この他、滑動自在なスライドレール式搬送
機構(例えば、東京都品川区にあるTHK株式会社のス
ライドパックFBW2560Rと同等の構造のものが利用可能で
ある)や、エアスライダ等の非接触式搬送機構も、適
宜、組合せて採用可能である。従って、上述の回動自
在、枢動自在、かつ、滑動自在な搬送機構7bを有する腕
受け具8bを具えた腕受け部9b兼腕載せ台1bでは、腕受け
部9bに載せた前腕により、図2と同様に曲面51が3自由
度以上の回転運動により駆動制御され、腕受け面83の上
下方向の高さが枢動自在に変化し、搬送手段71bの搬送
輪72bにより、非常に滑らかな前後方向の搬送を実現し
ている。又、腕載せ台1bを使用しない場合には、非常に
簡単に、腕載せ台1bを収納/撤去できる。尚、後述する
ように、厚さ2mm以下、好ましくは厚さ1mm以下、更に好
ましくは、厚さ0.75mm以下の薄板状の合成樹脂又は合成
ゴム等から成る可撓性のシート部材700の表面に、腕載
せ台1bを制限部材129と共に並設すると、腕載せ台1bを
後述する腕載せ台1zに置換でき、腕載せ台1bの腕受け具
8bの枢動可能な可動空間範囲を、制限部材129がシート
部材700と共に浮き上がり可能となることにより、飛躍
的に高めることが可能である。
【0014】次に、図2、図6に対応させて示す図7、
図8は、本発明の腕載せ台1cに前腕を載置し、2方向に
滑動自在な直線搬送機構を含む腕受け部9cを具えた腕載
せ台1cの1例であり、それぞれ同様の番号を付した装置
は、同様の機能を果たすと共に、第1の搬送機構3cと第
2の搬送機構7cの間を、回動/枢動自在とし、又、走行
路21cの長さを短くして、左右別々に腕載せ台1cを設置
可能としたもので、図7(A)は、腕載せ台1c全体の平面
図、図7(B)は、その側面図、図7(C)は、その正面図で
あり、図8(A)は、腕載せ台1cの正面からの分解組立
図、図8(B)は、その側面からの分解組立図、図8(C)
は、第2の搬送手段71cの平面図、図8(D)は、第1の搬
送手段31cの蓋39cの平面図、図8(E)は、支柱部4cの軸
部5cの平面図、図8(F)は、第1の搬送手段31cの粘着部
材38の平面図、図8(G)は、第1の搬送手段31cの平面
図、図8(H)は、搬送手段31c、71cの磁石の平面図、図8
(J)は、第2の走行路81cの平面図、図8(K)は、第1の
走行路21cの平面図、図8(M)は、固定部2cの平面図、図
8(N)は、脱着部材26の平面図である。腕載せ台1cの構
造は、下部から上部に、固定部2cー腕受け部9cで構成さ
れ、腕受け部9cは、更に、第1の搬送機構3cー支柱部4cー
腕受け具8cの順番で構成され、支柱部4cは、枢動機構5c
ー回転機構6cー第2の搬送機構7cで構成され、腕受け部9c
の角度制御機構は、枢動機構5cー回転機構6cを、この順
番で一体的に結合して構成されている。図7に示す腕載
せ台1cは、図6に示す腕載せ台1bと比較すると、腕受け
部9cの構造は、基本的には腕受け部9bの構造と同一であ
り、構造上は1つの相違点を有し、第1の搬送機構3cに
より、腕受け部9c全体を左右方向に滑動自在としたこと
で、これにより、腕受け具8cは、前後方向、左右方向の
2方向に独立して滑動自在に直線往復移動可能となって
いる。次に、第1の搬送機構3cを中心にその構造を説明
すると、先ず、着脱可能な固定部2cの構造は、図7に示
す様な固定台22cが、机表面の左右方向に細長く延びて
平面状に配設され、固定台22cの底面には、脱着部材26
が配設、貼着され、固定部2cを、机表面に直接粘着固定
し、その設置場所は、机等の手前側で、キーボード/マ
ウスの設置場所と、これら入力装置の操作者との中間の
空間、又は、上記中間の机表面が好ましい。又、固定台
22cの上方凹部の内側に、走行路を兼ねた磁性体の薄板
状基板21cが、左右方向に延びて水平に載置され、その
両端は、締結部材27により固定台22cに上方から締結さ
れて固定され、走行路21c上に走行輪(ローラ)32cを偏心
ボルト33cにより取付けた搬送手段31cが載置され、固定
台22c凹部の側壁が走行輪32cの揺動防止ガイドとなり、
左右方向に移動する搬送手段31cの前後方向の揺動を防
止し、走行路21cと搬送手段31cとは、滑動自在なローラ
走行式直線往復搬送機構3cを構成している。次に、左右
方向に移動する第1の搬送手段31cの構成は、走行路21c
と対向する面に開口した下方凹部が、矩形の箱形で、
又、上方凹部は、その外周が円筒形に形成され、この円
筒上部に、支柱部4cを貫通させる貫通口を有する蓋39c
が螺合され、搬送手段31c底部の前後左右4箇所に、偏
心ネジ33cにより回動自在に固定された走行輪32cと、底
面に貼着され搬送手段31cを走行路21cに吸引するための
永久磁石等の高保磁力磁性部材35cと、上方凹部底面28
に載置されたシリコーンゲル等の円形滑り防止部材38と
が、それぞれ相互に着脱、分解可能に構成され、搬送手
段31c本体と蓋39cとは、ネジ機構391-392により着脱可
能であり、蓋39cは、防塵機能、及び、滑り防止部材38
上に載置され、支柱部4cの一端を形成し枢動自在な軸部
5cの枢動範囲の制限部材(ストッパ)を兼ねており、蓋39
cの内側には、軸部5cが当接した場合の衝突音を低減す
るため、ウレタン樹脂等の弾性部材やゲル部材を貼着す
るのが好適で、又、滑り防止部材としての粘着部材38上
には、軸部5cの球面の一部を利用した曲面51が、3自由
度の回転運動が可能な様に枢動自在に載置され、搬送手
段31cの底部28ー滑り防止部材38ー軸部5cは、枢動機構5c
を形成している。尚、実験によると、滑り防止部材38の
面積は、その半径が、曲面51の水平方向の半径の1/2前
後の大きさがあれば十分であり、又、搬送手段31cの基
板21cに対する磁気吸着力は、磁性部材35cの表面積を変
更して磁気吸着力を調節したり、走行輪32cの車輪径や
取付位置を変更して走行路21cと磁性部材35cとの空隙幅
を調節したり、走行路21cの磁性体の透磁率を変更し
て、搬送手段31cの走行路21cに対する磁気吸着力を、調
節することも可能である。更に、走行輪32cの取付用偏
心ネジ33cを所定の角度回転させると、走行輪32cが上方
へ引込み、搬送手段31c底部と走行路21cとが密着し、偏
心ネジ33cを搬送手段31cのロック機構として利用するこ
とも可能である。次に、支柱部4cの構造は、図6の支柱
部4bの構造と基本的に同一であり、滑り防止部材38が搬
送手段31cの上方凹部に載置されている点が異なる程度
の構造上の差異しかない。尚、上記搬送手段31cの底面2
8と曲面部51との組合せは、後述する様に、図10(A)に
示す平面28と凸曲面51の他に、凸曲面28と平面51(同図
(B))、凸曲面51と凹曲面28(同図(C))、凹曲面51と凸曲
面28(同図(D))、平面28と凹曲面51(同図(E))、並びに、
凹曲面28と平面51(同図(F))の6種類の組合せが、それ
ぞれ、利用可能である。しかして、支柱部4cの上部を構
成する搬送手段71cは、上述の搬送機構3cを上下逆転さ
せた搬送機構7cの一部として、搬送手段31cを上下逆転
させて形成され、搬送手段71c本体は、ネジ機構6c上部
に、締結部材62により固定され(又はネジ部と一体に形
成され)、腕受け具8cの搬送台として作動し、更に、搬
送台71cの周囲、前後左右の4箇所に、偏心ネジ等の締
結部材73cにより搬送輪72cが回動自在に固定され、又、
搬送台71c上部には凹部が形成され、この凹部に高保磁
力磁性部材(永久磁石等の)75cが貼着されて埋設されて
いる。尚、搬送手段71cと連結したネジ機構6cの下方先
端部は、凸形状部に形成し、軸部5cのネジ機構6cの周辺
は凹形状部に形成し、凸部と凹部とが嵌合する様に構成
すると、腕受け具8cの高さ調節がより低い位置まで可能
となり好ましい。又、腕受け具8cの構成は、基本的に腕
受け具8bの構成と同一である。則ち、搬送手段71c及び
搬送輪72cが、腕受け具8cの下部に設けられた断面がC
形状の凹部82に嵌挿され、主として前後方向に腕受け具
8cが滑動自在にされ、凹部82の内側上面には、搬送手段
71cに対応して滑動する第2の走行路81cを収容する溝が
形成され、この溝には高透磁率磁性材料で構成された走
行路81cが埋設され、腕受け面83側から締結部材84によ
り固定され、又、図8(A)の例では、凹部82に遊嵌され
た偏心ボルト73cが、搬送中の腕受け具8cの左右方向の
揺動を低減している。そして、走行路(被搬送体)81cと
搬送手段(台)71cとは、滑動自在な直線往復搬送機構7c
を構成し、走行路81cの両端は、腕受け具8cの凹形状に
形成された腕受け面83側から締結部材により固定され、
走行路81cの走行面には、予め所定の間隔で、腕受け具8
cのロック用穴88を穿設しておくと、この穴にロック用
ピンを挿入することにより腕受け具8cの滑動を容易にロ
ックでき、かかるロック機構に替えてブレーキ機構を付
設することも可能である。尚、上述の走行路21c、81cの
高透磁率磁性材料としては、一般の鉄板や、磁性鋼帯、
珪素鋼帯等の、いわゆる電気鉄板や、パーマロイ、フェ
ライト等が利用可能であり、高保磁力磁性部材35c,75c
としては、アルニコ磁石、フェライト磁石や、サマリウ
ム-コバルト系やネオジウム系の希土類永久磁石の利用
が好ましい。かくして、上述のローラ走行式搬送機構3
c、7cでは、走行路21c,81cと搬送手段31c、71cとを、それ
ぞれ、載置する腕の重力並びに磁性部材35c,75cの磁気
吸着力により保持し、走行路21c,81cに沿って搬送手段3
1c、71cの走行輪32c,72cを滑動させて腕受け具8cの搬送
を実現しているが、搬送機構3c,7cには、この他、滑動
自在なスライドレール式搬送機構や、非接触式(エアス
ライド式、リニアモータ式等の)搬送機構も、適宜、組
合せて利用可能である。従って、上述の回動自在/枢動
自在で、2方向に滑動自在な直線往復搬送機構(搬送機
構)3c,7cを有する腕受け部9cを具えた腕載せ台1cでは、
腕受け具8cに載置した腕の重力を、腕受け部9cにより腕
の下方から支持し、搬送手段31c、71cの搬送輪32c,72cに
より、非常に滑らかな左右及び前後方向の搬送を実現し
ている。又、搬送手段31c及び腕受け部9cは、腕受け具8
cに載置した腕の重力と、走行路21cー磁性部材35c間の磁
気吸着力だけで、固定部2cに固定されているだけなの
で、腕受け部9cを使用しない場合には、磁気吸着力以上
の力で、腕受け部9cを上方に引上げるだけで、非常に簡
単に、腕受け部9cを固定台22cから脱着可能であり、更
に、固定部2cも脱着部材26により机表面に固定している
だけなので、固定部2cを上方にゆっくり引っ張るだけで
容易に固定部2cと机表面とを、着脱/分離させることも
できる。尚、第1の走行路21cには、図7の例では、第
1の搬送手段31c、支柱部4c、及び腕受け具8cから成る
腕受け部9cが、1個、配設されているが、両腕で使用す
る場合には、それぞれ、左右別々に腕載せ台1cを、別々
の設置角度を付けて、例えば、2セット配設することが
でき、又、走行路21cに腕受け部9cを複数個、配設して
もよく、更に、後述する図14に示す薄板係合部材w4の
下平面W6に固定部2cを載置し固定することも可能であ
る。かくして、図9(A)の様に腕受け面83に前腕を載
せ、腕受け面83を水平にした状態では、その枢動構造
は、滑り防止部材38の中央部が、軸部5cにより押圧され
て、少し周辺部よりも凹み、底面28、滑り防止部材38か
ら曲面51への反力は、同心円状にバランスし、更に、シ
リコーン等のゲル部材38では、前腕からの不規則振動吸
収効果もある。次に、図9(B)の様に腕受け面83の前腕
を、少し水平面から矢印方向に傾けた状態では、その枢
動構造は、軸部5cの曲面51が粘着部材38を圧接し、滑り
防止部材38の傾斜側が圧接されて薄く伸び、反対側は、
上方に盛り上がると共に、滑り防止部材38の弾性によ
り、図9(A)の状態に戻ろうとする復元力が作用してい
る状態で安定し、スポットターン/捻れ等すべての腕の
3次元的な姿勢角(ヨー、ピッチ、ロール等3自由度の)
運動制御/操作に対して、軸部5cに接触している滑り防
止部材38の粘着力が一種の軽いブレーキ力として作用し
続けると共に、軽く元の水平状態に戻そうとする弱い復
元力としても作用し続け、更に、滑り防止部材38に、シ
リコーン等のゲル部材を使用すると、ゲルの流動特性と
共に薄く延びて運動追従性が付加され、局所的並進運動
/局所回転運動の操作性が高まり、ゲル部材特有の弾性
効果と共に、前腕の不規則振動吸収効果も期待できる。
従って、腕受け具8cからの不快な反力が無い状態で、非
常に快適に前腕を操作でき、前腕を腕載せ台1cに長時間
載せておいても、上半身や腕の筋肉/神経に疲労感が蓄
積しない効果があり、搬送機構3c,7cにより前後/左右
に前腕を滑動自在に移動できると共に、ネジの回転機構
6cや軸部の枢動機構5cにより、3自由度の局所的な平行
移動や、3自由度の回転運動制御が容易に実現でき、腕
受け具8cに載置した前腕の位置(x,y,z)及び姿勢角(α、
β、γ)を、ユーザが、自由自在に制御可能である。従っ
て、かかる脱着構造を利用すると、2方向に直線往復移
動可能な、非常にコンパクトな腕載せ台用キットが実現
でき、このキットは、机表面に直接着脱可能な固定部2c
と、固定部2c上部に水平に配設された第1の走行路21c
上を走行輪32cにより移動する搬送手段31cと、第1の搬
送手段31cの内部又は上面に一端が枢動自在に係合/載
置された軸部5c、回動自在なネジ機構6c及び搬送手段71
cから成る支柱部4cと、搬送手段71cにより滑動自在に搬
送される走行路81c及び第2の搬送機構7cを被包して成
る腕受け具8cと、支柱部4cと搬送手段31cとの枢動する
空間に介在させる粘着部材38と、固定部2cの底面に貼着
する脱着部材26とを、包装部材中に包装したことを特徴
としている。又、キットの固定部2cは、更に、固定台22
cと走行路21cとに、分解可能であり、キットの支柱部4c
は、更に、第1の搬送手段31c、軸部5c、搬送手段71c
に、それぞれ分解可能である。又、上記キットの組立の
順序は、以下の如くである。包装部材中から固定台22c
を取出し、その底面に脱着部材26を貼着して、机の前縁
等に固定台22cを固定する。次に、その上に走行路21cを
締結部材により固定し、走行路21cの上に搬送手段31cを
載置する。続いて、搬送手段31cの上方凹部底面28に粘
着部材38を敷き、その上に軸部5cを載置し、蓋39cを螺
合すると搬送手段31cの組立が終了する。次に、軸部5c
に搬送台71cを螺合させ、更に搬送台71cに腕受け具8cを
嵌合させると、腕載せ台1cのキットの組立が完成する。
【0015】次に、図10を参照して、本発明の固定台
22の上方凹部底面28と、支柱部4の下方軸部5の曲面51と
の枢動機構5の組合せの種類を検討すると、図10(A)
は、固定台22の底面が平面28で、支柱部4の曲面が凸曲
面51の枢動機構の1例であり、同図(B)は、固定台22が
凸曲面28で、支柱部4の一端が平面51の枢動機構の1例
であり、同図(C)は、支柱部4の一端が凸曲面51で、固定
台22が凹曲面28の枢動機構の1例であり、同図(D)は、
支柱部4の一端が凹曲面51で、固定台22が凸曲面28の枢
動機構の1例であり、同図(E)は、固定台22が凹曲面28
で、支柱部4の一端が平面51の回動機構の1例であり、
同図(F)は、固定台22が平面28で、支柱部4の一端が凹曲
面51の回動機構の1例であり、合計6種類の組合せが、
それぞれ、利用可能である。しかして、腕受け面83の位
置/姿勢が枢動自在に変動する所定の形状の凸又は凹曲
面の構成を、図10を参照して更に詳しく検討してみる
と、固定台22の上方凹部底面28と、支柱部4の曲面部51
とが直結した枢動機構5を形成する曲面の組合せは、図
10(A)〜(F)に示すような6種類があるが、これら6種
類の各平面/凹凸曲面の組合せに対して、それぞれ、1
〜3自由度の回転運動を生成可能な枢動曲面が形成で
き、具体的には、1自由度の回転運動制御が可能な曲面
には、例えば、円筒曲面の一部が利用でき、この場合に
は、腕が前後方向に枢動自在となる様に円筒面を配設し
たり、左右方向に枢動自在となる様に円筒面の軸芯を水
平方向に配設することが可能であり、更に、上記軸芯の
1つの配設方向に対して、1つの円筒曲面を利用し、固
定台22の底面28と、支柱部4の曲面51との曲面の組合せ
は、図10(A)〜(F)に示すような6種類のそれぞれ異な
る構成が可能である。例えば、図2及び図10(C)に対
応させて示す図11(D)〜(F)は、本発明の腕受け具8jを
1自由度の回転運動により、上下方向の高さが可変な円
筒面を含む枢動機構5jで支持した構成の1例を示し、机
表面に直接着脱可能な固定部2jに支柱部4jを係合させ、
腕受け部9jを支柱部4jで枢動自在に支持した腕載せ台1j
の1例であり、それぞれ同様の番号を付した装置は、同
様の機能を果たすと共に、その構造は、下部から上部
に、固定部2jー腕受け部9jで構成され、腕受け部9jは、
更に、1自由度の枢動機構5jを有する支柱部4jー腕受け
具8jの順番で構成され、支柱部4jは、腕受け部9j側に配
設され、腕受け部9jの角度制御機構は、円筒曲面外周の
一部又は全体を利用した軸部5jで構成され、図11(D)
は、腕載せ台1j全体の平面図、図11(E)は、その側面
図、図11(F)は、その断面図である。図11(D)〜(F)
を参照して、より詳細に、本発明の腕載せ台1jの構成を
説明すると、腕載せ台1jは、大きくは、机表面に直接着
脱可能な固定部2jと、枢動機構5jが下端に設けられた支
柱部4jと、前腕の腕受け具8jとで構成され、固定部2jに
は、固定台22j、固定台22jの内側円筒空洞部の底面(固
定台22側が凹曲面)28に載置された滑り防止部材として
の粘着部材38、及び、腕載せ台1j全体の滑り防止部材と
して外側底面に配設された脱着部材26がそれぞれ相互に
着脱可能に配され、固定台22jの上部には、支持部4jの
枢動範囲を規制する略円錐状の上方凹部が設けられてい
る。一方、固定台22jの円筒底凹部には、支柱部4jの円
筒状軸部(支柱部4側が凸曲面)5jが、図11(E)の軸心が
水平方向に向けられて係合され、同図の左右方向に枢動
自在な枢動機構5jが形成され、又、支柱部4jの上端は腕
受け具8jに嵌着されて、マウス等の操作用の腕が腕受け
面83に支持され、1自由度の回転運動により上下方向の
高さが変動する様に前腕を枢動自在に支持する様になっ
ている。しかして、枢動機構5jの曲面51の構成は、固定
台22の底面28が凹曲面で、支柱部4jが凸曲面51であり、
図10(C)に該当するが、1自由度の回転運動制御が可
能な枢動機構5の曲面としては、例えば、円筒曲面の一
部を利用しても、これ以外に、図10(A)の固定台22の
底面が平面28で、支柱部4の曲面が凸曲面51の枢動機構
の例や、同図(B)の固定台22が凸曲面28で、支柱部4の一
端が平面51の枢動機構の例や、同図(D)の支柱部4の一端
が凹曲面51で、固定台22が凸曲面28の枢動機構の例や、
同図(E)の固定台22が凹曲面28で、支柱部4の一端が平面
51の回動機構の例や、同図(F)の固定台22が平面28で、
支柱部4の一端が凹曲面51の回動機構の例が、それぞれ
利用可能である。次に、2自由度の回転運動制御が可能
な枢動機構の曲面には、例えば、上記円筒曲面の両端部
に向けて、滑らかなR形状曲面を追加加工で形成した
り、上記水平方向に軸芯を載置した1自由度の円筒曲面
を有する部材の上部又は内部にネジ機構等により垂直軸
回りに回動自在に別の部材を配設することも可能であ
り、かかる2自由度の回転運動を生成する枢動曲面に対
し、固定台22の底面28と、支柱部4の凸凹曲面51との曲
面の組合せは、図10(A)〜(F)に示すような6種類のそ
れぞれ異なる構成が可能である。又、図4(A),(B)、図
6、図8に示すような3自由度又は3自由度以上の回転
運動制御が可能な所定の形状の曲面部51は、例えば、
球、半球、回転楕円体、回転2次曲面体、回転曲面体、
一般の曲面体、円筒、又は、これらの曲面体を組合せた
曲面体を少なくとも一部に含む曲面により形成された曲
面を利用して実現することもできるし、上記1又は2自
由度の円筒曲面等を有する部材の上部又は内部に、当該
回転軸方向とは異なる第2及び/又は第3の方向の回転
軸を有する部材を回動自在に配設することにより、回転
運動を合成して、3自由度以上の回転自由度を有する回
転運動を生成することも可能である。尚、球面又は半球
面の一部を利用するのが、製造が容易であり、回転運動
の操作性も自然かつ快適で、予測可能に制御しやすく、
柱状部/支柱部の直径D54も太くでき、剛性が高められ
て、好ましい。更に、上記1つの3自由度の回転運動を
生成する枢動曲面に対し、固定台22の底面28と、支柱部
4の下方曲面51との曲面の組合せは、図10(A)〜(F)の
合計6種類の組合せが利用可能であるが、特に、図10
(A)、(B)に示す平面と凸曲面との組合せで構成した枢動
機構5が、構造が単純で、又、従来の凹凸曲面の組合せ
から成る枢動自在なball-socketタイプの軸部や回動自
在な玉軸受け等の枢動機構よりも、シリコーンゲル部材
等の粘着部材を応用した滑り防止部材38の上で、スピン
回転や捻り、滑り移動等の運動制御性を腕受け具8に付
勢する場合に、操作が自然で、可動回転範囲/可動並進
移動範囲が拡大できて、好ましい。又、図10(C)、(D)
に示す凹凸曲面の組合せから成る枢動自在なball-socke
tタイプの枢動機構5を採用する場合には、電磁モータ/
超音波モータのロータ/ステータで当該枢動機構を構成
し、当該モータの回転位置や回転トルクを調節、制御す
ることにより、枢動機構の回転力を調節する事も可能で
ある。次に、図6及び図10(B)に対応させて示す図9
(E)は、本発明の又別の1実施例を示し、腕載せ台1e
が、着脱可能な固定部2e−ネジ式回転機構6e−枢動機構
5e−係止部71eー腕受け具8eの順番で構成され、固定部2e
−回転機構6e−枢動機構5eで支柱部4eが形成され、支柱
部4eが固定部2e側に配設された1例であり、更に、枢動
機構5eが、固定台22e側の凸曲面5eと、腕受け具8eの底
面(平面)71eの組合せから構成され、図10(B)の枢動機
構の1例であり、枢動範囲の制限部材を兼ねた係止部71
eー腕受け具8eから成る腕受け部9eが3自由度の回動運動
で枢動自在に支柱部4eの上方に支持され、腕受け部9eの
角度制御機構が、全て固定部2e側の回転機構6e−枢動機
構5eで構成され、ネジ式回動機構6eにより回動自在、枢
動機構5eにより枢動自在、ネジ機構6eにより高さ調節可
能で、1方向に移動調節可能な係止部71eを具えた腕載
せ台1eの1例を示しており、図9(E)の構成では、枢動
機構5eが、固定部2e(支柱部4e)の上端に配設されている
ので、図6の枢動機構5bが支柱部の下方に配設されてい
る構造よりも、枢動可能な範囲が狭く、滑り防止部材38
も、腕受け具8eの下方凹部82に嵌挿された係止部71eの
上面に貼着されて配設されているが、係止部71eの内部
全体を、滑り防止部材38の替りに、液体水枕/気体枕等
の流体枕で形成したり、バネ等の弾性部材を複数個分散
配置して、腕受け具8eの姿勢角を揺動自在に制御する事
も可能である。ところで、図2に対応させて示す図10
(G)〜(J)は、腕受け具8uが折り畳み可能な腕載せ台1uの
1例を示し、図10(H)は、腕受け具8uを広げた状態の
断面図であり、図10(G)は腕受け具8uを折り畳んだ状
態の平面図、図10(J)は、その断面図であり、それぞ
れ同様の番号を付した装置は、同様の機能を果たすと共
に、腕載せ台1uの構造は、机表面に直接着脱可能な固定
部2uと腕受け部9uとで構成され、腕受け部9uは、支柱部
4uと前後に移動調節可能な前腕の腕受け具8uとで構成さ
れ、更に支柱部4uは、枢動機構5u−ネジ式回転機構6u−
係止台7uが連結されて構成され、固定部2uに支柱部4uが
直接載置されて枢動機構5uが形成され、支柱部4uと腕受
け具8uとが、腕受け具8uの下方凹部に係止台7uが嵌挿さ
れ、相互に着脱可能に構成され、前腕を腕受け面83によ
り枢動自在に支持する様になっている。又、固定部2u
は、固定台22u、蓋29u、固定台22uの上方凹部底面28に
載置された滑り防止部材としての粘着部材38、及び、腕
載せ台1u全体の滑り防止部材として外側底面に配設され
た脱着部材26がそれぞれ相互に着脱可能に構成されてい
る。しかして、腕受け面83の表面は、着脱可能な粘着部
材を介してスポンジ部材等の通気性の透過性部材86uで
被包され、腕受け具8uの裏側には、腕受け面83を上下方
向に折り畳み可能な非常に狭い間隙で溝部87uが腕受け
具8uに一体に形成されている。従って、図10に示す腕
載せ台1uでは、腕受け具8uを、上方向に折り畳むと、一
体に形成された溝部87uにより腕受け具8uが、図10(G)
(J)の様に変化し、腕受け面83の左右方向の幅を大幅に
短縮することができる。又、上述の折り畳み用溝部87u
は、腕受け具8uの前後方向の長さを短縮する様に形成す
ることも可能である。
【0016】次に、図2、図6に対応させて示す図11
(A)〜(C)は、本発明の腕受け部を3自由度の回転運動に
より、上下方向の高さが可変な様に枢動自在に構成し、
更に、回動自在で、1方向に滑動自在なスライド式搬送
機構を有する腕受け部9dを具えた腕載せ台1dの別の1例
であり、図11(A)は、腕載せ台1d全体の平面図、図1
1(B)は、その正面図、図11(C)は、その側面図であ
り、腕を載せた状態での作動原理は、図6の腕載せ台1b
と同様であるが、各部の部品点数を非常に少なくしたも
ので、図11を参照して、より詳細にその構成を説明す
ると、腕載せ台1dは、大きくは、固定部(滑り防止部材3
8)2dー腕受け部9dで構成され、更に、腕受け部9dは、角
度制御機構ー搬送機構7dー腕受け具8dの順番で各部が構成
され、角度制御機構は、枢動機構5dー回動機構6dから成
り、机表面に直接着脱可能な固定部2dは、脱着部材26を
兼ねた滑り防止部材38のみから成り、固定台は省略さ
れ、滑り防止部材38の上に、枢動機構5dー回転機構6dか
ら成る角度制御機構が載置され、枢動機構5dの軸部5dの
上方凹部に中空雌ネジ部が設けられ、この雌ネジ部に、
搬送機構7dを構成するスライドレールのスライダ(搬送
台71d)底部に係着された雄ネジが螺合され、回転機構6d
を構成し、回動自在に回転できる様になっており、その
上に転動体から成る搬送輪(ボール)72dを介して、被搬
送体(レール)81dが、滑動自在に搬送され、搬送機構7d
を被包する様に腕受け具8dの下方凹部に嵌挿されて、腕
受け面83側から被搬送体81dを、締結部材84により固定
し、この腕受け具8dに前腕を載置して、前腕を、枢動自
在、回動自在、かつ、主として前後方向に滑動自在に搬
送可能な腕載せ台1dを構成している。尚、図11(B)に
示す様な腕受け具8dを、木材等で構成し、左右の側面
板、及び、中央の底面板の3つの部材(各板の厚さは、5
〜25mmが好ましく、特に、7〜15mmの板厚の部材が好ま
しい)に分割可能に制作してユーザに腕載せ台キットと
して提供すると、腕受け上部83に直接皮膚を接触させて
も無害かつ快適であり、その表面(上外面、及び/又
は、裏/側外面)を、操作者が、それぞれ、木彫り等
で、各自の好みに応じて独自に追加加工でき、木彫り処
理後、予め接合用の側面に形成しておいた凹凸部等に嵌
合させて接着剤等で腕受け具8dを一体化させて固着し、
その後、漆や顔料等で塗装処理を行える様にすると、ユ
ーザの好みのデザインで腕受け具8dの外面を表面加工処
理できる利点もあり、更に、上記3つの板部材には、そ
れぞれ、ユーザの要求等に応じて、予め彫刻用に、花、
動物等の図柄を印刷しておくことも可能である。又、図
11(A)〜(C)では、回転機構6d、搬送機構7dを設けた
が、これらを省略して、シリコーンゲル部材等の滑り防
止部材38-枢動機構5d-腕受け具8dだけで、腕載せ台1dを
構成することも可能である。
【0017】次に、図6、図11に対応させて示す図1
2(A)〜(D)は、本発明の更に又別の1例として、腕載せ
台1vをバルーンで構成したバルーン式腕載せ台1vの1例
であり、図12(A)は、加圧し膨張した状態の腕載せ台1
vの断面図、図12(B)は、その状態の流体制御弁v1の断
面図、図12(C)は、収縮した状態の腕載せ台1vの断面
図、図12(D)は、その状態の流体制御弁v1の断面図で
あり、腕載せ台1vの基本構造は、図6の腕載せ台1bと同
様であり、腕載せ台1vは、軸部5vー柱状部4vー腕受け具8v
から成る腕受け部9vのみから構成され、更に、腕受け部
9vの各部5v-4v-8vは、薄板状の弾性部材で、一体に形成
されると共に連結され、各部屋の間には、隔壁3vが形成
されると共に、上記隔壁3vには、空気、水等の流体を各
部屋に流すための貫通孔30が穿設され、図12の例では
更に、流体制御弁v1が、細いパイプv10の一端に螺合さ
れると共にパイプv10を介して腕受け具8vの裏側に連結
され、流体制御弁v1の構成は、手前側が細く、中央部が
太く、先端部が細く形成され、パイプv10に螺合可能に
形成されたケース内部に、針状部材v2が軸通され、針状
部材v2の先端部には、パイプv10を介して腕受け具8vの
裏側に流体を供給/排出する流体連結孔v4が形成され、
その中央開口孔付近には、針状部材2vの係止部v5が突設
され、針状部材v2の手前側には、Oリングv3が装着さ
れ、その先端はパイプv10の内部に挿通され、図12(D)
の状態では、針状部材v2が、流体制御弁v1の内部に押し
入れられて、腕受け部9v(1v)の各部屋の流体が、外部に
放出され、腕載せ台1vが収縮した状態(図12(C))とな
っており、この状態で、搬送可能となっている。又、腕
載せ台1vを使用する場合には、図12(D)の状態で、流
体制御弁v1の一端を口の中に含み、流体制御弁v1から、
空気等の加圧した流体を、パイプv10を介して腕受け部9
vの各部屋に供給する。すると、図12(A)に示す様に、
腕受け部9vの各部屋8v-4v-5vが、加圧され、腕載せ台1v
として使用可能となり、所定の圧力まで加圧したら、針
状部材v2を、流体制御弁v1の手前側に引き出す(図12
(B))と、流体制御弁v1がOリングv3によりロックされ、
加圧流体の移動が停止し、腕載せ台1vは、膨張した状態
を保持することが可能となる。その後、粘着部材等の滑
り防止部材38、26等を、軸部5vの底面に貼着すると、バ
ルーン式腕載せ台1vが完成し、この状態で利用可能であ
る。腕載せ台1vは、伸縮可能であり、使用しない場合に
は、図12(D)の様に針状部材v2をパイプv10の側に押し
込むと、内部の流体が流体制御弁v1から流出し簡単に収
縮でき、図12(C)の様に非常にコンパクトに圧縮可能
であり、軽量で携帯性にも優れている。尚、図12で
は、パイプv10及び流体制御弁v1の動作を分かりやすく
するため、誇張し拡大して示したが、実際には、流体制
御弁v1は、外径10mm以内、長さ20mm以内で充分制作可能
である。
【0018】図13は、真空吸着式固定部2vの1例であ
り、図13(A)は、その平面図、図13(B)は、吸着板v2
0の平面図、及び、断面図、図13(C)は、固定部2vを吸
着する前の断面図、図13(D)は、固定部2vを吸着後の
断面図であり、固定部2vの下部は、着脱可能な真空吸着
台20vと、固定台22vとが、この順番で嵌合すると共に積
重され、真空吸着台20vの底面には、下方に開口した凹
部v30が複数箇所(図13では4箇所)に配設され、各凹
部v30には、シートが貫通可能な程度の間隙v31を設けた
切欠口v32が連通され、更に、各凹部v30には、プラスチ
ック、ウレタン系ゴム、ゲル部材等の弾性部材で構成さ
れた円形薄板状の吸着部v21を有する真空吸着板v20が接
着、貼着、ネジ等により、係止され、真空吸着板v20の
外周一端には、突起子v22が付設され、突起子v22が、間
隙v31ー切欠口v32から、真空吸着台20vの外側に突出し、
指先等で、操作可能となっている。又、真空吸着台20v
の上部は、その厚さを薄く形成すると共に、図示しない
腕受け部9からの押圧力により、容易に撓む程度の弾性
部材で形成するのが好ましく、複数の真空吸着板v20
を、分散して配置すると、1つの真空吸着板が動作不良
となっても、残りの真空吸着板で、固定台22vを固定し
続けることができる利点がある。その動作は、図示しな
い腕受け部9からの押圧力により、真空吸着台20vの上方
から、複数の真空吸着板v20が、下方に押されると、真
空吸着板v20の内部の空気が排出され、机表面110に固定
台22vが、しっかりと固定される。又、固定台22vを取り
外す場合には、指先で、突起子v22を、横上方に引っ張
ると、突起子v2が僅かに浮き上がり、この空隙から空気
が真空吸着板v20の内部に流入し、全ての真空吸着板v20
に対しかかる空気流入操作を実施すると、簡単に、固定
部2vを机上から撤去可能となる。
【0019】図14は、腕載せ台1aを手前方向から着脱
する省資源式腕載せ台システムsys1の1例であり、図1
4(A)は、机システムの全体の斜視図、図14(B)は、そ
れと連結させた腕載せ台システムの全体の斜視図、図1
4(C)は、鈎の手状の薄板係合部材w4を中間固定部w2に
着脱する様子を説明する図であり、図14(D)は、高さ
調節台400の動作を説明する図、図12(E)は、係合部材
w4を装着する前の断面図、図12(F)は、その平面図、
図12(G)は、薄板係合部材w4を固定部w2に装着した状
態の断面図であり、図12(H)は、その正面図である。
図14の机/腕載せ台システムsys1では、机表面110に
直接着脱可能な基盤部(粘着部材w26ー固定部w2ー粘着部材
w26ー平板w1から成る)と、この基盤部に、直接着脱可能
な腕載せ台(腕載せ台1a-係合部材w4から成る)とを具
え、机の前縁よりも更に手前側の位置に腕載せ台の少な
くとも一部を配設し、かつ、基盤部の前縁側面に多数
回、腕載せ台が短時間で着脱可能であり、机表面110
に、予め、両面テープ等のシート状の粘着部材w26を、
所定の個数(単数又は複数)だけ、それぞれ所定の箇所に
分散して配設し、貼着し、その上に厚さ12mm以下、好ま
しくは厚さ6mm以下の非常に薄い平板状のスペーサ兼中
間固定部w2を分散して複数個、載置し、更に、その上に
シート状粘着部材w26を図14(C)の様に分散して貼着し
ておき、最後に、机表面110全面に、厚さ12mm以下、好
ましくは厚さ6mm以下、更に好ましくは厚さ3mm以下の非
常に薄くて強度に優れた上表面が平らで、下部(裏側)の
前後及び/又は左右方向に単数又は複数のリブが形成又
は一体に形成された平板w1を、1枚のCFRP等で形成
された薄板で、机表面からはみ出す部分が無い様に積層
し載置するのが好ましく、粘着部材w26で貼着し固定す
る。特に、机手前側のキーボードの直下位置には、図1
4(C),図12(E)(H)に示すような鈎の手状の係合部材w4
を装着するスペーサ兼中間固定部w2も、机表面110と平
板w1との間に予め粘着部材w26により貼着し固定してお
き、固定部w2の手前側に開口した凹部w3(上下方向の長
さが6mm以下、好ましくは3mm以下の間隙)に、鈎の手状
の薄板係合部材w4(上下方向の厚さが6mm以下、好ましく
は厚さ3mm以下)の上平面w5を装着し、ワンタッチで着脱
可能とする様にしたもので、手前側に開口した凹部w3
は、固定部w2に複数箇所に設けるのが好ましく、係合部
材w4の下平面w6(その高さは、図12(E)、(G)に示すよう
な机の最上段の引出し111が引き出し可能な高さが好ま
しい)には、上述の腕載せ台1a、1b等を載置し、腕載せ台
1a、1b等は直接、着脱せず、係合部材w4を、凹部w3に手
前側から装着したり、離脱せしめ、腕載せ台1a、1b等の
着脱を、間接的に実行する様にしたもので、かかる着脱
方法を採用すると、腕載せ台1aの底面に貼着された脱着
部材26の着脱作業や図13に示す真空吸着部材の脱着作
業が不要となり、腕載せ台1の着脱作業が、ワンタッチ
で繰り返し実行でき好ましい。尚、腕載せ台1を下平面w
6に載置すると、腕受け具8の腕受け面83からキーボード
のキートップ迄の高さやマウス操作平面mp迄の高さを比
較的楽に確保できるので、支柱部4の長さを比較的長く
設定でき、腕受け面83の枢動可能な範囲を、飛躍的に高
めることが可能となる。又、係合部材w4の上平面w5に嵌
合孔w7を形成し(図12(E))、固定部w2及び平板w1にも
嵌合孔w9を予め形成しておき(図12(F))、嵌合部材w8
を机上方から嵌挿すると(図12(E))、腕載せ台1a等が
使用中に抜け落ち無い様に係合部材w4を固定部w2にしっ
かり固定可能であり(図12(G),(H))、かかる効果は、
係合部材w4の上平面w5の上下面や、凹部w3の上下面にテ
ーパを形成し、図示しない薄板状の楔状部材を水平方向
に挿入、離脱せしめても期待できる。更に、係合部材w4
や平板w1に、チタン部材やCFRP部材等を利用する
と、軽量かつ、体重を載せ架けた場合の強度も十分であ
り、係合部材w4の横方向の長さを、所定の範囲内で、比
較的長く確保すると、各個人毎の肩幅等の違いに基づく
腕載せ台1を載置する間隔の調節作業も簡単に可能とな
り、更に、机表面110には、腕載せ台1a等の本体を載置
しなくて済むので、机表面を非常に広範囲に有効活用で
き、キーボードは、机手前側いっぱいまで引き寄せて平
板w1に載置でき、袖机w10用の固定部w2も、同様に予め
平板w1の下に埋設しておくと、机両端の拡張作業も簡単
に実行でき、計算機用の特別仕様の机が不要となり、事
務所等の室内を非常に有効活用することができる。尚、
上述の説明では、平板w1と固定部w2とは別の部材として
説明したが、一体化することは、当業者に容易であり、
又、固定部w2には、図14(A)に示す様に机左右の袖机w
10を、支柱w11と共にワンタッチで着脱することも可能
であり、元の机表面110から平板w1の上面までの高さ
は、15mm以内、好ましくは12mm以内、特に好ましくは8m
m以内に設定することも充分可能なので、平板w1をいま
まで使用していた机の上に追加し増設しても、椅子の高
さを変更する必要はほとんど無い。次に、図14(D)を
参照して、高さ調節台400の動作を説明すると、図14
(A),(B)に示す様にCRT等の表示手段やキーボード本体の
高さを調節する手段としてネジ機構を利用した手段が一
般的であるが、ネジ機構は回転させなければ利用できな
いので、キーボードの様に横方向に長い装置の高さ調節
では、装置を回転させる空間が確保できず、簡単に利用
できない場合があり、かかる場合には、図14(D)に示
すようなスライドすることにより嵌合する歯列を有する
高さ調節台400が利用でき、高さ調節台400は、粘着力の
強力な脱着部材26とシリコーンゲル等の粘着部材38とを
シート状の両面テープ式粘着部材w26で一体化し固定し
た滑り防止部材38aの上に載置され、先ず、固定部401が
載置され、更にその上に平面状の載置板を有する可動部
404を積重し、固定部401には凹部402が形成され、凹部4
02の側壁には、歯列403が形成されている。又、可動部4
04には凹部402と嵌合する凸部405が形成され、凸部405
の外側面には歯列403と嵌合する歯列408が形成されると
共に、凸部405の内側には先端方向に狭く傾斜した円錐
状の凹部406が形成され、凹部406には押圧部材407が嵌
挿される様になっている。そして、図14(D)の左側に
示す様に、押圧部材407を上方に引き上げると、可動部4
04が上下方向に摺動させて移動可能となり、所望の高さ
が決定できたら、その高さで押圧部材407を下方に挿入
すると、歯列403と歯列408とが、嵌合し、固定部401と
可動部404とを、しっかりと固定できる。尚、この高さ
調節機構400は、腕載せ台1a等の支柱部4、柱状部41等の
高さ調節にも、応用可能である。
【0020】次に、図9(D)に対応させて示す図15
は、針状部材12を植設したマットを腕受け面83に貼着す
ると共に外部駆動式揺動機構16を並設した腕載せ台1kの
1例を示し、図15(A)は、腕載せ台1k全体の平面図、
図15(B)は、その側面図、図15(C)は、その正面図、
図15(D)は、外部駆動式揺動機構16の断面図である。
図15の腕載せ台1kの基本構造は、図2と同一で、大き
くは、固定部2kと腕受け部9kから構成され、更に、腕受
け部9kは、枢動機構5kー回転機構6kー搬送機構7kが連結し
た支柱部4kと、前腕の腕受け具8kとで構成され、固定部
2kと支柱部4kとが、枢動機構5kで直接接続され、支柱部
4kと腕受け具8kとが、搬送機構7kで結合されており、操
作用の腕を枢動自在とし、上方の空中に前腕を下方から
支持し,前腕の位置及び姿勢角を、腕受け具8kを中心と
して、ユーザが自由自在に運動制御可能である。更に詳
しく固定部2kの構造を説明すると、図15の例では、固
定部2kは、その内側が回転滑り式枢動機構5kの凹部を成
す固定台22k、蓋29k、固定台22kの上方凹部に圧入され
た軸部5k、及び外側底面の脱着部材26がそれぞれ相互に
分解/着脱可能に構成され、その上部には、防塵機能及
び軸部5kのホルダを兼ねた蓋29kが、ネジ機構により着
脱可能な構造で取付けられている。則ち、腕載せ台1kで
は、軸部5kの半径rが比較的小さく、固定台22k及び蓋2
9kに、それぞれ設けられた軸受け部を凹部で形成し、軸
部5kを回転滑り機構で枢動させると共に、固定台22kー蓋
29k間のネジ機構により、固定台22kと蓋29kとを着脱可
能に構成し、更に、このネジ機構による軸部5kの締付け
力により、回転滑り機構の枢動する力を調節可能とした
もので、かかる軸部5kと軸受け部間の枢動力の調節機構
は、固定台22kの軸受け部側に調節溝を設け、この溝に
ネジ機構を付設して溝幅を調節可能とし、軸部5kと軸受
け部との間の締付け力を調節可能としてもよい。又、軸
受け部2kを軸部5kよりも硬質の部材で、その半径を軸部
5kの半径より少し短かめに制作すると、より寿命の長い
製品の制作が可能となる。例えば 軸受け部を硬質の合
成ゴム部材で制作し、軸部5kをプラスチック部材で制作
すると、軸受け部及び軸部5kを同等の硬さのプラスチッ
ク部材で制作したものより、より寿命の長い製品の制作
が可能となる。尚、図10(D)に示すような軸受け部が
球形の凸形状で、軸部5kが凹形状の組合わせも可能であ
り、軸受け部と軸部5kとは、希土類磁石等の磁石を利用
した軸受け部と、鋼球の軸部5kとで構成することも可能
である。次に、図15の例では、支柱部4kは、軸部5k、
回転機構を兼ねたネジ機構6k、案内台71kを結合して形
成され、支柱部4kと腕受け具8kとは、搬送機構7kを介し
て、それぞれ相互に分解可能に結合され、より詳細に
は、先ず、固定部22kの凹部に、凸曲面51を有する軸部5
kが圧入され、固定部2kと支柱部4kとは、相互に枢動す
る枢動機構5kを構成し、軸部5kの上方には、内側に雌ネ
ジを有する円筒状凹部が突設して設けられ、この雌ネジ
に、案内台71kの一端に形成された雄ネジが螺合し、ネ
ジ機構6kを形成し、このネジ機構6kは、軸部5kと腕受け
具8kとを回動自在な回転機構6kとすると共に、腕受け面
83の高さ調節機構の役割を果たしている。しかして、支
柱部4k及び腕受け具8kの構成は、図6の支柱部4bや腕受
け具8bと同様であり、又、腕受け具8kの腕受け面83は、
凹形状の断面とすると、腕を載せた場合の安定性に優
れ、更に、腕受け面83に、図15(A)に示す様に針状部
材12を、複数個、及び/又は、複数列、形成/植設した
マット(及び/又は、透過性部材、例えば、スポンジ状
の多孔性や通気性を有する透過性部材であって、プラス
チック部材や、ウレタン樹脂等の合成ゴム部材、人工皮
革、天然繊維、多孔性金属部材、及び、これらの部材を
組合せた複合部材を利用したマット)を粘着部材13によ
り貼着すると、操作用の腕をこの面に載せた場合、腕の
自重でマッサージ効果が期待でき、非常に好ましい。こ
の他、腕受け面83に、図示しない伸縮自在なサポータ部
材、布、又は腕章を同様に粘着部材により貼着すると、
腕載せ台1kの紛失や盗難を防止でき、かかる効果は、腕
受け面83にマジックテープ(登録商標)部材を貼着して
も期待でき、腕受け上部83の構成部材、及び/又は、腕
載せ台1k全体は、安全性、衛生面からは抗菌処理及び防
臭処理した部材を使用することが好ましい。更に、腕受
け上部83を、可撓性部材又は弾性部材で構成すると、操
作用の腕を腕受け具8kに載せた場合、反力吸収効果が期
待でき好適で、上述の針状部材12は、可撓性部材又は弾
性部材で構成するのが、安全面から好ましい。又、腕受
け上部83、腕受け具8k、支柱部、及び/又は、固定部2k
等には、この他、図示しない磁石を埋設し、血行の改善
を図ったり、ヒータ、遠赤外線発光素子等の加熱手段に
より血行を促進させたり、脈拍計、体温計、血圧計等の
生体センサを埋設/付設して使用者の健康状態をチェッ
クしたり、無線識別タグを埋設して、かかるセンサ情報
を外部に無線伝送したり、ユーザ識別/安全確認等に利
用することも可能である。ところで、図15(C),(D)に
示す様に、偏心モータ/揺動ソレノイド等の前腕の外部
駆動式揺動機構16(磁石17、コイル18から成り、コイル1
8に、例えば、交流を流す)を、腕受け具8k下部又は支柱
部4kの内部又は腕載せ台1kに、埋設/付設しておき、所
定のタイミングで別途設けたスイッチ手段等により、乾
電池等の図示しない給電手段からスイッチング電流をこ
の外部駆動式揺動機構16に供給すると、操作用の前腕に
対するマッサージ効果が期待でき、長時間計算機入力操
作を行う場合等、非常に効果的である。尚、上記揺動機
構16としては、この他に、通常のモータ軸等に偏心負荷
を埋設/付設したモータ駆動の揺動機構、超音波振動機
構等が利用でき、上述のモータには、直流及び交流駆動
が可能であり、直流モータ/交流モータが利用できる
が、直流モータの場合には、通常のブラシモータや永久
磁石式ブラシレスモータも利用でき、かかる揺動機構16
に、固定部側から、電磁誘導式又は光電変換手段を介し
て、ワイヤレスで駆動エネルギーを伝送し、供給するこ
とも可能である。又、超音波モータ等を利用した超音波
振動機構も応用可能であり、腕受け具8kの下部に、かか
る超音波振動機構を内蔵/配設すると、腕受け具8kと一
体化したコンパクトな揺動/振動機構を実現できる。
又、着脱可能な固定部2k、支柱部4k等に、それぞれ図示
しないコイル等を予め埋設しておき、電磁誘導手段によ
りワイヤレスで駆動エネルギーを上記揺動機構16、又
は、その給電手段に供給する様に構成することも可能で
あり、更に、発光素子及び光電変換素子を組合せても、
上述のワイヤレスなエネルギー伝送は可能である。更
に、単純な構成では、ワイヤ付きで外部駆動式揺動機構
16に駆動エネルギーを供給してもよい。又、着脱可能な
固定部2k、支柱部4k、及び/又は、腕受け具8kを、CF
RP部材等の導電性部材で構成したり、混入/含ませる
と、人体に帯電した静電気を放電する効果が期待でき好
ましい。
【0021】次に、本発明の腕載せ台に関しては、図2
及び図6に示すような枢動機構が理想的であるが、かか
る枢動機構に類似又は近似の効果は、弾性部材を利用し
た揺動機構を応用しても近似的に実現でき、図16は、
本発明の前後、上下及び左右方向に揺動自在で、1方向
に滑動自在な移動(搬送)機構7hを有する腕受け部9hを具
えた腕載せ台1hの1例であり、図16(A)は、腕載せ台1
h全体の平面図、図16(B)は、XXでの断面図、図16
(C)は、その側面図であり、図16(D)は、高さ調節用チ
ェイン66hの制限部材67hの側面図、図16(E)は、その
正面図、図16(F)は、腕受け具8hの高さ調整用チェイ
ン66hのロック状態を示す図であり、それぞれ同様の番
号を付した装置は、同様の機能を果たすと共に、図6に
示す腕載せ台1bの枢動機構5bを揺動機構5hに置換え、固
定部2hの上部に組込んだもので、揺動自在、かつ、滑動
自在な腕載せ台1hが実現でき、その構造は、固定部2hー
腕受け部9hで構成され、更に、腕受け部9hは、揺動機構
5hー搬送機構7hー腕受け具8hの順番で構成され、腕受け具
8hの角度制御機構は、揺動機構5hのみで構成され、弾性
部材5hの弾性によりヒ゜ッチ方向、ヨー方向に弾性回転可能で
あり(枢動曲面51を利用した枢動運動ほど、明確な回転
運動では無く、同時に、高さ及び前後/左右方向の不規
則な位置すれ作用も発生している、従って、前腕の操作
結果が予測不可能な制御操作と呼べる)、腕載せ台1hの
支柱部4hでは、机表面に直接着脱可能な固定部2hの固定
台22h底面に着脱可能な部材26、好ましくは脱着部材26
が貼着され、又、固定台22hには、前後、上下及び左右
方向に揺動自在に腕受け具8hを支持するため、円筒コイ
ル状巻きバネ55h等の弾性部材5hの一端が係止され、固
定台22hの上方凹部(図の例では、固定台22h及び腕受け
具8hの中央部)には、腕受け具8hの高さ調整用チェイン6
6hが収納され、チェイン66hは、図16(D)(E)に示す様
な貫通口を有する平板状制限部材67hに係止され、固定
台22h凹部及び腕受け具8hの案内台71h凹部に、個々のチ
ェイン単位で高さ調節されて、図16(B)(F)の様な状態
で張設される様になっている。更に、弾性部材5hの他端
は、腕受け具8h下部の案内台71hに係止され、案内台71h
及びこれに回動自在に固定された搬送輪72hが、腕受け
具8h下部に設けられた断面がC形状の凹部82に嵌挿され
て直線往復搬送機構7hを形成し、主として前後方向に腕
受け具8hが滑動自在に搬送される様になっている。尚、
固定部2hの固定台22hは、後述する腕載せ台1pの固定部2
pの固定台22pと代替可能であり、かかる滑り部材/摺動
部材432を固定台の底面に貼着すると、腕載せ台1hを摺
動部材432により、任意の2次元方向に摺動自在に移動
可能であり、非常に腕載せ台1hの自由度が高められる。
又、この場合、固定台22pの底面は、できるだけ、高さ
は低く設定すると共に、水平方向の長さは、腕受け具8h
の大きさと同程度に大きく設定するのが、腕載せ台1h全
体の安定度の点からは好ましい。
【0022】ところで、腕載せ台1の固定台22や支柱部
4、枢動機構5、回転機構6、搬送機構3、7、及び/又
は、腕受け具8等を、可撓性部材や弾性部材で構成する
ことが可能であり、かかる可撓性部材としては、ABS
樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、メタクリル樹
脂、石油樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
カーボネート、ポリアセタール、弗素樹脂、ポリイミ
ド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリベンズイミダゾール、ポリシクロオレフィ
ン等の熱可塑性樹脂、又は、フェノール樹脂、尿素樹
脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキド樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、則
ち、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の合成樹脂部材、
又は、プラスチック部材、又は、ポリアミノ酸、脂肪族
ポリエステル、ポリーεーカプロラクトン、ポリビニルア
ルコール、キトサン、澱粉、セルロース等と汎用性ポリ
マーとの混合物等の生分解樹脂部材、又は、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム、ポリエチレン及びポリスチレンの
共重合体をポリマーの主成分とする低硬度ゴム、ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
ム、アクリルゴム、スチレンーブタジエンゴム、エチレ
ンープロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニト
リルーブタジエンゴム、弗素ゴム、多硫化ゴム、ポリエ
ーテルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等の合成ゴ
ム、又は、天然ゴム、又は、これらの組合せから成るグ
ループから選択されたもの、更に、ポリアミド、ポリカ
ーボネート、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレン
スルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリケトンスルフィド、ポリエーテルイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリ四弗化エチ
レン、芳香族ポリエステル、ポリアミノビスマレイミ
ド、トリアジン樹脂等のエンジニアリングプラスチック
部材、軽量、高強度、高耐貫通衝撃性等の特性に優れ、
比弾性率が大きく、かつ、比強度が大きい炭素繊維を用
いた炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPと言
う)、炭素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊
維等の高強度繊維部材と、フェノール樹脂、尿素樹脂、
不飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキド樹脂、メ
ラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂との複合材
料である熱硬化性繊維強化プラスチック、ガラス繊維強
化熱硬化性プラスチック(GFRP)、炭素繊維、ボロン
繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等の高強度繊維部材
と、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、メタ
クリル樹脂、石油樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリカーボネート、ポリアセタール、弗素樹脂、ポ
リイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリシクロオ
レフィン等の熱可塑性樹脂との複合材料である熱可塑性
繊維強化プラスチック、合成皮革部材、多孔質性部材、
セラミックス部材、鉄、ステンレス、アルミニウム、マ
グネシウム、チタン等の金属部材、磁性部材、木材/竹
/皮革等の天然部材等の様々な部材が利用可能である
が、特に、合成樹脂部材では、ポリプロピレン部材が、
加工の面からは好適で、その剛性は、腕からの圧力に負
けない程度の硬さのものが好ましい。又、腕載せ台1の
高さ調整を行うため、各使用者毎に予め最適の高さを別
途計測しておき、一方、図3(H),(K)に示す様に、支柱
部4の長さを様々に変たり、腕受け具8、支柱部4、軸部5
等を種々の高さで一体成形した製品も大量に用意してお
き、かかる豊富な製品の中から最適の長さ/高さのもの
を選択する様にしてもよい。又、腕載せ台1の各端部
は、R形状に面取りして、先鋭箇所をなくしたものが、
安全面からは、より好ましい。更に、本発明の腕載せ台
1は、作業服の、いわゆる、袖の位置に配設し、作業服
として、一体化して、この服を着用することにより、腕
載せ台を構成し使用することも可能である。
【0023】次に、図2に対応させて示す図17は、本
発明の3次元的姿勢角で枢動自在、かつ、支柱部の軸回
りに回動自在で、1方向に移動調節可能な係止部7fを有
する腕受け具8fを具えた腕載せ台1fの1例であり、それ
ぞれ同一の番号を付した装置は、同一の機能を果たすと
共に、図2の腕載せ台1aと3つの相違点があり、第1の
相違点は、固定部2fの固定台22fが底面が矩形で蓋29fが
外蓋構造である点であり、第2の相違点は、回転機構6f
がネジ式回動機構で、高さ調節も同時に実行でき、第3
の相違点は、係合手段7fが柱状部41と一体に形成され、
凸形状の案内台71fが腕受け具8fの下方凹部82に嵌挿さ
れている点である。腕載せ台1fの構造は、固定部2fー腕
受け部9fから成り、腕受け部9fは、支柱部4fー腕受け部
具8fから成り、支柱部4fは、枢支機構5fーネジ式回転機
構6f-係止部7fから成り、腕受け具8fの角度制御機構
は、枢支機構5fー回動機構6fを結合して構成され、図1
7は、腕載せ台1fの分解組立図を示し、図17(A)は、
腕載せ台1f全体の上面図、図17(B)は、XXでの断面
図、図17(C)は、その側面図であり、図17(D)は、腕
受け具8fの正面図、図17(E)は、係止部7fー回転機構6f
の正面図、図17(F)は、その上面図、図17(G)は、回
転機構6fー枢支機構5fの正面図、図17(H)は、その上面
図、図17(J)は、蓋部29fの正面図、図17(K)は、そ
の上面図、図17(L)は、滑り防止部材38の正面図、図
17(M)は、その上面図、図17(N)は、固定台22fの正
面図、図17(P)は、その上面図、図17(Q)は、脱着部
材26の正面図、図17(R)は、その上面図である。より
詳細に、腕載せ台1fの構成を説明すると、着脱可能な固
定部2fは、固定台22f、蓋29f、固定台22fの内側底面28f
に載置された滑り防止部材38、及び外側底面の脱着部材
26がそれぞれ相互に着脱可能に構成され、固定台22fの
形状は、円形又は正方形が加工しやすく、その外側底面
には着脱可能な脱着部材26、好ましくは、ウレタン系ゴ
ム等の粘着部材が貼着され、その上部には、防塵機能及
び軸部5fのストッパを兼ねた蓋29fがネジ機構291ー292に
より、着脱可能な構造で取付けられ、固定台22fの内側
底面28には、滑り防止部材38が載置されている。又、図
17の例では、支柱部4fは、軸部5f、回転機構を兼ねた
ネジ機構6f、案内台71fを結合して形成され、支柱部4f
と腕受け具8fとは、係止部7fを介して、それぞれ相互に
分解可能に結合され、滑り防止部材38上に、支柱部4fの
一端を構成する凸曲面部(半球状、回転楕円体状、回転
2次曲面体状、曲面体状等の)51を有する軸部5fが載せ
られ、固定部2fと支柱部4fとは直接接続されて、相互に
枢支/枢動する枢支機構5fを構成し、軸部5fの曲面部51
の反対/裏側には、内側に雌ネジを有する円筒状の凹部
55が突設して設けられ、雌ネジに、(例えば円筒形状の)
案内台71fの一端に形成された雄ネジ64fが螺合し、ネジ
機構6fを形成し、このネジ機構6fは、軸部5fと腕受け具
8fとを回動自在な回転機構6fとすると共に、腕受け面83
の高さ調節機構の役割を果たしている。しかして、支柱
部4fの他端には、案内台71fが雄ネジ64fと一体に形成さ
れ、更に、案内台71fのガイド面711,712が、腕受け具8f
裏側下部に設けられた断面がC形状の凹部82に嵌挿され
移動位置調節可能な係止部7fを形成し、主として前後方
向に、腕受け具8fが移動可能となっている。尚、凹部82
の両端には、ピン等のストッパ部材85fが挿入されると
共に、案内台71fのガイド面711は、中央部のガイド面71
2よりも少し幅広く形成され、凹部82との間で摺動抵抗
を有するロック機構を形成すると共に、左右方向の揺動
防止を図っており、又、案内台71fの中央部には、調節
溝713が形成され、案内台71fを横方向から指等で圧縮し
た場合、調節溝713の収縮により容易に腕受け具8fが移
動可能な構造となっており、腕受け具8fの腕載せ面83
は、その断面が凹形状に形成され、上記調節溝713は、
かかる移動可能な係止部7fのロック機構としても機能し
ている。又、係止部7fは、滑動自在な搬送機構7bに置換
え可能であるが、比較的大きな移動抵抗を付勢し易いス
ライド式係止部7fで構成するのが、読書やジョイスティ
ック操作では好ましく、又、腕受け具8fの前後方向の長
さを、固定部2fの長さや案内台71fの長さより長くする
と、腕載せ台1f全体の突出部が少なくでき、装置の設置
空間も非常に狭くて済む利点がある。更に、上述の係止
部7fは、固定部2fや支柱部4fの上方の空間に配設できる
ので、机/テーブル表面近くの空間には係止部7fや腕受
け具8fの構成部材は存在せず、机表面近くの装置下方の
空間を有効に活用することができ、更に、係止部7fを腕
受け具8fが被包し直結しているので、腕受け部を回動自
在にスライド式リンク機構に取付けた装置と比較する
と、腕を載せた場合に腕受け具8fがふらつかない利点が
ある。かかる係止部7fは、長時間、前腕を腕受け面83の
固定位置に載せた状態で作業していると、人間の感覚特
性から、いくら快適な状態を実現しても、圧力感覚器官
が固定位置では疲労感を感ずる様になるので、気分転換
時点で、簡単かつ容易に腕受け面83を移動可能とし、前
腕と腕受け面83との接触位置を微妙にずらし、圧力感覚
器官が疲労感をより感じない様にするためである。又、
上述の係止部7fは、ローラ等を利用して移動抵抗を非常
に小さくした移動機構に置換えることも可能であるが、
キーボード操作や読書等に使用した実験では、移動抵抗
の大きい係止部7fのほうが、操作感が快適であることが
分かった。
【0024】次に、図17に対応させて示す図18及び
図19は、本発明の腕載せ台1fを、歯科、外科、又は、
整形外科の手術、治療を医師等が行うのに好適な腕載せ
台1qに適応させたもので、それぞれ同様の番号を付した
装置は同様な機能を果たすと共に、下方又は上方から腕
載せ台1fを搬送し支持する、半自動搬送式搬送手段10q
を設けたもので、図18では、図17に示す3自由度の
回転運動により枢動自在に局所制御可能な腕載せ台1f
を、上下方向に中空軸モータで駆動し、この駆動軸に対
して旋回、及び半径方向に伸縮するのは手動で操作する
様にした腕載せ台1qを示し、図18の腕載せ台1qは、大
きくは、搬送手段10qと、その上部先端に載置された腕
載せ台1fとから構成され、搬送手段10qは、更に、固定
部20qー手動高さ調節機構22q-上下搬送機構30qー旋回機構
70qー水平伸縮機構80qの順番で各機構が構成され、伸縮
機構80qの先端に腕載せ台1fが載置される様になってお
り、図18(A)は、腕載せ台1q全体の平面図、図18(B)
は、その正面図、図18(C)は、その側面図、図19(A)
は、旋回機構70qー水平伸縮機構80q周辺の部分拡大図で
あり、図19(B)は、上下搬送機構30q周辺の部分拡大図
である。則ち、図18、19を参照して、本発明の搬送
手段10qを詳細に説明すると、固定部20qは、好ましく
は、鉄、鋳物等の金属性の重心を低下させるのに有効な
円形固定台220の底面に脱着部材26が貼着され、床等に
固定され、固定台220の中央上方には円筒凹部221が設け
られ、凹部221に手動で上下方向に位置調節操作可能な
搬送機構30qの外側筒体224が枢着され、凹部221の上方
に設けられた高さ調節機構22qの把手222によりロックー
解除される様になっている。尚、搬送機構30qはバラン
サ用の弾性部材を並設すると、上下の手動位置調節が容
易である。しかして、搬送機構30qは、高さ調節機構22q
により、大まかな位置設定がされると、腕載せ台1fの上
下方向位置の微調整を中空モータで実行する様になって
おり、その構造は、筒体224の上端に嵌合された中空モ
ータ225のロータ226に雌ネジが形成され、この雌ネジに
シャフト227が軸通されてテレスコピックな伸縮機構80q
が上下駆動され、シャフト227の外周はカバー228で被包
されると共に、シャフト227の上端には、旋回機構70qが
電磁ブレーキ230と一体化されて取付けられている。す
なわち、シャフト227の上端には、その外周上下に2組
のハウジング用スナップリング271ー玉軸受け272を介し
て旋回アーム270が固定され、下方の玉軸受け272の上方
には軸用スナップリング274が介挿され、更に、シャフ
ト227の上端には凹部229が形成され、凹部229に電磁ブ
レーキ230が僅かの間隙を隔てて螺着される様になって
いる。更に、旋回アーム270には、その外周に、第2の
電磁ブレーキ280と共に、水平方向に伸縮自在なリニア
スライド式アーム284が装着され、その先端上面286には
腕載せ台1fが載置され、腕載せ台1fの腕受け具8fの裏側
には、固体発光素子300及び固体撮像手段302が装着され
ている。尚、電源ケーブル、信号線等は、全て装置の内
部を貫通させるのが、安全面からは、好ましい。かかる
構成において、その制御動作を説明すると、通常は、電
源オフの場合と同様に、2つの電磁ブレーキはオフ状態
で、旋回機構70q及び水平伸縮機構80qは、両方共、自由
に手動操作可能である。従って、旋回アーム270等を退
避場所へ移動させたり、退避場所から患者の治療部位の
近くの空間まで、僅かの力で、旋回機構70q及び水平伸
縮機構80qを手動操作して、自在に移動可能である。か
くして、大まかな位置決めができたら、手に治療器具を
把持した状態で、腕載せ台1fの腕受け具8fに前腕を載置
し、図示しない上下移動の操作スイッチをオン−オフ制
御して、最適な高さに、上下搬送機構30qの中空モータ
を制御して位置決めする。上記上下方向の位置決め処理
が終了したら、図示しないブレーキ・ロック・スイッチ
をオンして、搬送手段10qの移動をロックし、所望の作
業を行う。かくして、所望の作業が終了したら、図示し
ないブレーキ・ロック・スイッチをオフすると、搬送手
段10qの移動が解除され、旋回機構70q及び水平伸縮機構
80qは自在に手動操作可能となる。以上の処理を、繰り
返す。尚、上記説明では、下方から腕載せ台1fを支持し
て搬送したが、天井走行レールやクレーン等で、吊り下
げて、腕載せ台1f等を搬送することも可能である。かく
して、精密な医療行為を、繰り返し、簡単に実行でき、
治療者に蓄積される疲労を大幅に低減できる。尚、搬送
手段10qの可動部外周には、非接触近接センサを配設
し、可動支柱部や可動アーム部が、人体や周囲の物体と
接触した場合に、直ちに、モータ等による移動を停止さ
せる安全センサを構成することも可能であり、かかる安
全センサとしては、光学反射式の非接触近接センサや高
周波近接センサが利用できる。
【0025】図21〜図23は、本発明の回動自在で、
2方向に滑動自在なスライドレール式直線往復搬送機構
を有する腕受け部9mを具えた腕載せ台1m全体の平面図、
図1(B)は、その正面図、図21(C)は、その側面図であ
り、図22(A)は、第1の搬送手段3m、支柱部4m、及び
腕受け部9mから成るユニット9mの平面図、図22(B)
は、その正面図、図22(C)は、その側面図であり、図
23(A)は、拡大したユニット9mの正面図、図23(B)
は、支柱部4m及び腕受け部9mの拡大した正面図である。
則ち、図21〜図23を参照して、腕載せ台1mの構成を
説明すると、腕載せ台1mは、下部から上部に、固定部2m
ー第1の搬送機構3mー回転機構6mー第2の搬送機構7mー腕受
け部9mの順番で各機構が構成され、角度制御機構は、回
転機構6mのみから成り、より詳細には、机表面に直接着
脱可能な固定部2mと、固定部2mの上部に滑動自在に配設
された第1の走行路21m/搬送手段(又は搬送体)31mから
成る直線往復搬送機構としての第1の搬送機構3mと、第
1の搬送手段31mの略中央部に配設された回動自在な回
転機構を成す支柱部4mと、支柱部4mの上部に、第1の搬
送方向(図21では左右方向)とは異なる方向(図21で
は前後方向で、第1の搬送方向と直交方向であるが、支
柱部4mに内設したネジ機構6mにより任意の方向に変更可
能である)で滑動自在に配設された直線往復搬送機構と
しての第2の搬送機構7m(搬送手段71mと走行路81mから
成る)と、第2の搬送機構7mに係合された腕受け具8mと
を具え、この腕受け具8mに前腕を支承して、この前腕
を、回動自在、かつ、左右及び前後方向に滑動自在に搬
送可能な腕載せ台1mを示している。そして、第1の走行
路21mには、第1の搬送手段3m、支柱部4m、及び腕受け
部9mから成る腕受け部9mが、複数個(図21の例では、
左右に2個であるが、3個以上でも良い)配設されてお
り、左右の腕受け具8mに片方又は両方の前腕を支承し、
これらの前腕を上方の空中に浮かせた状態で支持し、回
動自在、かつ、前後/左右方向に滑動自在に搬送可能と
なっており、前腕の位置(x,y)は、搬送機構3m,7mにより
位置制御でき、又同時に、角度制御機構により、鉛直軸
回りの回転角を、腕受け具8mを中心として、ユーザが自
由自在に運動制御可能であり、着脱可能な固定部2mの底
面には、脱着部材(弾性部材、磁性部材、及び/又は、
粘着部材を含む)26を配設又は貼着し、机表面に粘着/
滑り防止して固定する利用法が好ましい。次に、腕載せ
台1m各部の構造を説明すると、先ず、着脱可能な固定部
2mの構造は、固定台22mが手前部23と前方部(キーボード
載置板)24との前後方向に2分割可能であり、例えば、
左右方向に挿脱、嵌脱、抜脱、又は着脱可能な凹部を介
して、着脱可能に構成され、固定部2mの手前側及び外周
に沿って、図21に示す様に固定台22mがC形状に形成
され、固定台22mの上面外周には、強度補強用の突起部2
5が設けられ、この突起部25にキーボード100のハウジン
グ101前方端が係止され、個々のキー102のキートップ面
が略水平となる様に、キーボードハウジング101の手前
側を、支持部材104により上方に持上げて支持した状態
で係合させるのが好適で、固定台22mの底面(手前側、及
び前方側)外周部には、脱着部材26が貼着され(脱着部材
26は、固定台22m底面の全面に貼ってもよいし、部分的
に貼付けてもよい)、固定部2mを、机表面に粘着/固定
し、特にその設置場所は、机手前側で、キーボード/マ
ウスの設置場所、及び、これら入力装置と操作者との中
間の空間、並びに、上記中間の机表面が、好ましい。
又、固定台22mの手前側上方には、左右方向に延びて第
1の走行路21mが架設され、その両端は、着脱可能な止
め具等の締結部材27により固定台22mに上方から締結さ
れて固定され(従って、固定部2mと、第1の搬送機構3m
とは分解/着脱可能である)、走行路21mー搬送手段31mは
直線往復搬送機構3mを構成し、例えば、東京都品川区に
あるTHK株式会社のスライドパックFBW2560Rと同等の
構造のものが利用可能であり、走行路21mには、スライ
ドパックのスライドレールと同等のものが利用でき、搬
送手段31mには、スライドパックのスライダと同等のも
のが利用でき、スライドレールとスライダとの間には、
多数のボール又はローラから成る転動体32mを組込むた
めの凹部が形成され、転動体32mにより走行路21mに沿っ
て搬送手段31mが左右方向に滑動自在に移動可能となっ
ている。尚、転動体32mは、耐荷重の面からは、ローラ
タイプが好適で、走行路21mと搬送手段31mの取付関係
は、走行路21mのレール外面が上で、搬送手段31mが下に
なる様に配置すると、転動体が外部から見えない、走行
面にゴミが集積しにくいといった利点がある。又、互い
に隣接する転動体が相互に衝突/擦れ合うのを防止する
ため、多数の転動体を整列保持する転動体連結体を無限
循環路に組込み、転動体の間に間座を介装すると、スラ
イド音を低減でき、搬送手段の長寿命化を図れる。更
に、固定台22mの前方部24は、手前部23と一体に形成し
てもよく、上述の突起部25の替りに底部周縁部に比重の
大きい金属部材(鉄、アルミニウム等の)を埋設して固定
台22mの浮き上がりを防止することも可能である。更
に、図22では、固定台22mの上面外周に強度補強用の
突起部25を設けたが、固定台22mの上面は平坦な平面状
に形成し、前方側の上面先端部に、突起部25の替りにウ
レタン系ゴム部材等の脱着部材26を応用した制限部材を
貼着し、この制限部材にキーボードの一端を係止させつ
つ、固定台22mの中央部にキーボード100を載置してもよ
い。又、キートップ上面の高さや傾きは、脱着部材26を
応用した傾き調節機構や、脱着部材26をキーボード底部
と固定台22m上面との間に介在/介挿させることによ
り、容易に調節可能である。次に、支柱部4mは、図23
に示す様に、腕の角度制御機構を兼ねた、垂直軸回りに
回動自在なネジ部6mと、その上部に、第1の搬送方向と
は異なる方向で、第1の搬送機構3mを上下逆転させて滑
動自在に取付た第2の搬送手段71mとで構成され、ネジ
部6mの中空基台61mが、左右方向に滑動する第1の搬送
機構3mを被包して、第1の搬送手段31mに下方から締結
部材62mにより固定され、基台61m上面で略中央の位置に
は、雄ネジが上方に凸設され、これに対応する雌ネジ
が、搬送手段71mの取付部材を被包する雌ネジ部の下部
に一体に形成されて設けられ、雄ネジー雌ネジは、ネジ
機構6mを形成し、更に、雌ネジ部は、下方から締結部材
73m又は62mにより第2の搬送機構7mの搬送手段(搬送台)
71mを支持/固定している。従って、搬送機構3mと搬送
機構7mとは、ネジ機構6mにより、回動自在で、かつ、着
脱可能に構成され、このネジ機構6mは、腕受け具8mの角
度制御機構と共に、腕受け部9mの高さ調節機構の役割も
果たしている。尚、ネジ部6mの中空基台61mは、第1の
搬送機構3mを被包しているので、転動体32mの消音効果
と共に防塵効果も期待でき、更に、ネジ機構6mの雄ネジ
と雌ネジの関係は、雌ネジと雄ネジの組合せも可能であ
る。しかして、第2の搬送機構7mとしては、上述の第1
の搬送機構3mと同様のスライド機構が上下逆転させて利
用でき、搬送機構7mの搬送台71mには、上述のスライド
パックのスライダと同等のものが利用でき、被搬送体
(走行路)81mには、スライドパックのスライドレールと
同等のものが利用でき、走行路81mのレール外面は、好
ましくは接着部材を塗布して、腕受け具8mの裏面下部に
設けられたコの字状の凹部82に嵌挿され、又は、挿脱、
嵌脱、抜脱、又は着脱可能に固定され、腕受け具8mの腕
受け面83側から締結部材84により固定され、かくして、
スライドレールと同等な走行路(被搬送体)81mと、スラ
イダと同等な搬送手段(搬送台)71mとの間には、上述と
同様に、多数のボール又はローラから成る転動体72mが
組込まれ、支柱部4mの上部に配設された搬送手段71mに
より、走行路81mと一体化された腕受け部9mが、主とし
て前後方向に滑動自在に移動可能となっている。尚、走
行路81mの両端には、制限部材が予め取付けられ、更
に、搬送手段71mには、シール部材が装着された搬送機
構7mを利用するのが好ましい。かくして、上述の回動自
在で、2方向に滑動自在な搬送機構(搬送機構)3m,7mを
有する腕受け部9mを具えた腕載せ台1mでは、腕受け具8m
に載置した腕の重力を、走行路21mで主として支持し、
搬送機構3m、7mの転動体32m,72mを滑動させて、滑らかな
搬送を実現しているが、搬送機構3m,7mには、この他
に、ローラーガイドやリニアガイドを利用した滑動自在
な搬送機構や、空気圧を利用したエアスライド機構、リ
ニアモータ機構等の非接触式搬送機構も、利用可能であ
る。ところで、腕受け具8mの腕受け上部83の前後方向の
長さを、搬送手段31m、71mの長さより長くすると、腕載
せ台1m全体の突出部を少なくする効果があり、装置の設
置空間も非常に狭くて済み、机表面に腕載せ台1mを設置
した状態で、キーボードとユーザ胴体部との中間の空間
に、腕受け部9mを介在させても、腕受け部9mが特別に突
出することなく、腕受け部9mに前腕を載せた状態で違和
感なく、前後、左右に滑動自在に前腕を搬送できる利点
がある。又、搬送手段31mー支柱部4mー腕受け部9mを1腕
受け部9mとして左右に1づつ合計2個の腕受け部、もし
くは複数個の腕受け部を、走行路21mに沿って設けて、
各腕受け部9mを移動させても、相互に腕受け部が干渉す
ることなく、左右方向に搬送可能な腕受け部の可動範囲
が、走行路21mの両端の位置まで非常に広く確保でき
る。又、腕受け面83の前後方向の長さを、25〜35cm前後
に長くして、第2の搬送機構7mの可動範囲も15〜30cmと
比較的広く設定しても、固定部2mの前方部24の底面等に
脱着部材26を貼着しておくと、腕受け部9mを搬送機構7m
の両端まで移動させた位置で、マウスやキーボード操作
等を行っても、固定部2mが机表面から離脱し腕受け部9m
が転倒する様な事故が無く、安定して腕載せ台1mを利用
できる。かくして、本発明の腕載せ台1mは、脱着部材26
により、机等の表面に容易に着脱可能であり、かつ、ウ
レタン系ゴム部材を応用した脱着部材26では、約2Kg/平
方cmの粘着力があるので、5cm角前後の小型/軽量でコ
ンパクトな固定部2mで約20kgの腕を支えることが可能と
なり、又、載置した前腕の自重を腕載せ台の安定に活用
でき、固定部2mが机表面から簡単に離脱/転倒しない非
常に安定した腕載せ台1mを実現することができる。又、
腕載せ台1mの固定部2mと搬送機構3mとは、腕の重力及び
締結部材27により保持しているだけなので、締結部材27
を上方から着脱するだけで、固定部2mと腕受け部9mとは
容易に分離可能であり、更に、固定部2mも脱着部材26に
より机表面に固定しているだけなので、固定部2mを上方
に引っ張るだけで容易に固定部2mと机表面とを、着脱/
離脱させることもできる。尚、実験により、キーボード
操作では、指先がふらふらして正確に位置決めできない
ことに起因した疲労感をなくすため、キーボード操作位
置では、各搬送機構の移動を停止するロック機構/ブレ
ーキ機構を、各搬送機構に付設すると、キーボード操作
の作業性が一段と向上することが分かった。又、マウス
操作の場合には、搬送機構の左右方向の移動は、停止
し、前後方向の移動は自在であると、前後/左右、及
び、水平と45度方向に、急速移動して、コマンド入力
する場合に、大変有用なことが分かった。更に、本発明
では、上述の搬送機構7mや腕受け部9mは、固定部2mの上
方の空間に配設できるので、机表面近くの空間には搬送
機構7mや腕受け部9mの構成部材は一切存在せず、机表面
近くの装置(腕受け部)下方の空間を、別の用途に有効活
用することができ、搬送機構3mと支柱部4m及び腕受け部
9mとは直結しているので、リンク機構の様に突出する部
材がなく、又、腕受け上部83をリンク機構等に取付けた
従来装置と比較すると、腕を載せた場合に支柱部4mが撓
みにくく、腕受け部9mの剛性が高く、ふらふら不規則変
動しない利点がある。
【0026】次に、図21、図22に対応させて示す図
24、図25は、本発明の回動自在で、2方向に滑動自
在なエアスライド式搬送機構を有する腕受け具8nを具え
た腕載せ台1nの1例であり、それぞれ同様の番号を付し
た装置は、同様の機能を果たすと共に、腕を載せた状態
での作動原理は、上述のスライドレール式腕載せ台1mと
同様であり、腕載せ台1nは、下部から上部に、固定部2n
ー第1の搬送機構3nー回転機構6nー第2の搬送機構7nー腕受
け具8nの順番で各機構が構成され、角度制御機構は、回
転機構6nのみから成るが、静圧軸受で非接触支持された
状態で腕受け具8nが直線往復移動可能であるので、非常
に滑らか、かつ、静かに腕受け部9nの移動が実現でき、
又、搬送機構の内部がエア配管されているので、装置重
量を非常に軽量化でき、図24(A)は、腕載せ台1n全体
の平面図、図24(B)は、その正面図、図24(C)は、そ
の側面図であり、図25(A)は、第1の搬送手段3n、支
柱部4n、及び腕受け具8nから成る腕受け部9nの平面図、
図25(B)は、その正面図、図25(C)は、その側面図で
あり、図25(D)は、拡大した搬送手段の走行輪の正面
図、図25(E)は、偏心ボルト付き走行輪の平面図、図
25(F)は、その作動状態を示す図、図25(G)は、その
休止状態を示す図である。則ち、本発明の腕載せ台1nの
構成は、大きくは、机表面に直接着脱可能な固定部2n
と、固定部2nの上部に水平に配設された第1の走行路21
nと、その上を非接触に静圧軸受30nにより支持され移動
する第1の搬送手段(搬送体)31n(走行路21nと搬送手段3
1nは、直線往復搬送機構として、第1の搬送機構3nを構
成する)と、第1の搬送手段31nの略中央部に固定され、
中空部を有する回動自在な回転機構から成る支柱部4n
と、支柱部4nの上部に、第1の搬送方向(図24では左
右方向)とは異なる方向(図24では前後方向で、第1の
搬送方向と直交方向であるが、支柱部4nに内設したネジ
機構6nにより任意の方向に変更可能である)で滑動自在
に配設された第2の搬送機構7n(搬送手段71nと走行路81
nから成る静圧軸受70n)と、第2の搬送機構7nを被包し
て成る腕受け具8nとを具え、この腕受け具8nに前腕を支
承して、この前腕を、回動自在、かつ、左右及び前後方
向に非接触に滑動自在に搬送可能な腕載せ台1nを示して
いる。そして、第1の走行路21nには、第1の搬送手段3
1n、支柱部4n、及び腕受け具8nから成る腕受け部9nが、
複数個(図24の例では、左右に2個)配設されており、
左右の腕受け具8nに前腕を支承して、これらの前腕を上
方の空中に浮かせた状態で下方から支持し、回動自在、
かつ、前後/左右方向に非接触で滑動自在に搬送可能と
なっており、前腕の位置(x,y)及び鉛直軸回りの回転角
を、腕受け具8nを中心として、ユーザが自由自在に運動
制御可能であり、腕載せ台1nの操作方法は、上述の腕載
せ台1mと同様である。次に、固定部2nの構造は、固定台
22nが手前部23と前方部24との前後方向に離脱/着脱可
能であり、図24に示す様に固定台22nが平面状に配設
され、固定台22nの上面外周には、強度補強用の突起部2
5が設けられ、この突起部25に図示しないキーボードの
前方部が係止され、個々のキーのキートップ面が略水平
となる様に、キーボードのハウジングの手前側を支持部
材104により上方に持上げて支持した状態で載置するの
が好適で、固定台22nの底面(手前側、及び前方側)外周
部には、脱着部材26が配設又は貼着され、固定部2nを、
机等の表面に固定/粘着する様になっている。又、固定
台22nの手前側上部には、上部に側壁を有する凹部28nの
内側に、走行路を兼ねた磁性体の基板21nが、左右方向
に延びて水平に載置され、その両端は、ネジ等の締結部
材27により固定台22nに上方から締結されて固定され、
走行路21n上に走行輪(ローラ)32nを偏心ボルト33nで取
付けた搬送手段31nが載置され、搬送手段31nは下面則ち
走行路21nと対向する面にて開口した矩形の中空箱形
で、図25に示す様に搬送手段31nを走行路21n上に被せ
たときに搬送手段31nの内部空間と走行路21nとでエア圧
力室が形成され、搬送手段31n下面の単数又は複数箇所
に静圧エア給気用ノズル34nの給気口が形成され、ここ
から走行路21n上面に向けて静圧エアが噴出されて走行
路21n上に搬送手段31nを非接触支持する静圧軸受30nが
形成される。又、搬送手段31n下面には永久磁石35nが埋
設され、この永久磁石35nが磁性体の走行路21nを磁気吸
引する吸引力と静圧軸受30nの反発力のバランスによっ
て、走行路21n上に搬送手段31nが安定した非接触状態に
保持される。かくして、締結部材27により、固定部2n
と、走行路21nとは着脱可能であり、又、搬送手段31nは
溝28nに遊嵌されているだけなので、容易に離脱可能で
あり、走行路21nー搬送手段31nは、非接触の直線往復搬
送機構3nを構成し、水平な走行路21nに沿って搬送手段3
1nが左右方向に滑動自在に移動可能となっている。尚、
固定台22nの凹部28nに、走行輪32nの偏心ボルト33nが遊
嵌され、搬送手段31nの前後方向の揺動を防止してい
る。そして、図25(D),(E)に示す様に、走行輪32nは、
偏心ボルト33nにより搬送手段31nに取付けられ、走行路
21n上に載置され、その左右両端に溝28nの側壁が配設さ
れているが、通常は、図25(F)に示す様に、走行輪32n
が最下位の位置にあり、永久磁石35nと走行路21nとの間
には、隙間が形成されている。一方、偏心ボルト33nを
回転させると、図25(G)に示す様に、走行輪32nが最上
位の位置に移動し、永久磁石35nと走行路21nとの間に
は、隙間が形成されず、磁性体の走行路21nに永久磁石3
5nが密着して、搬送手段31nを固定台22nに確実にロック
して固定することができる。則ち、偏心ボルト33nは、
搬送機構3nのロック機構となっているが、この他、ロッ
ク機構の替わりにブレーキ機構を付設することも可能で
ある。更に、固定台22nの凹部28nの側壁と、対向する搬
送手段31nの外壁面との間に、図示しない静圧エア給気
用ノズルを形成し、ここから凹部28nの側壁面に向けて
静圧エアを噴出させて静圧軸受を形成すると、搬送手段
31nの移動が一層円滑にして安定したものとなる。又、
搬送手段31nのノズル34nへの給気は、工場エア配管や図
示しないロータリーコンプレッサ等に連結したホース36
n及び分岐コネクタ37nを介して行なわれ、かかる非接触
式スライド機構により、静粛かつ滑らかで、耐久性に優
れ、しかも、搬送機構の装置重量を非常に軽量化でき、
安価な非接触式直線往復搬送機構3nが実現できる。次
に、支柱部4nは、図25に示す様に、鉛直軸回りに回動
自在な、中空部を有するネジ部6nと、その上端に、主と
して、第1の搬送方向とは異なる方向で非接触に滑動自
在に配設された第2の搬送手段71nとで構成され、ネジ
部6nの基台が、左右方向に移動する第1の搬送手段31n
上面に締結部材により固定され(又はネジ部6nの雄ネジ
が搬送手段31nの上部と一体に形成され)、雄ネジー雌ネ
ジから成るネジ機構6nが、回動自在、かつ、高さ調節可
能に設けられ、雌ネジは、締結部材62nにより第2の搬
送機構7nの搬送手段71nを支持/固定する様になってい
る。従って、第1の搬送機構3nと、第2の搬送機構7nと
は、ネジ機構6nにより、回動自在な回転機構で、かつ、
着脱可能に構成され、このネジ機構6nは、腕受け具8nを
回動自在な回転機構とすると共に、腕受け具8nの高さ調
節機構の役割も果たしている。しかして、第2の搬送機
構7nとしては、上述の第1の搬送機構3nと同様の非接触
式搬送機構が利用でき、搬送機構7nの搬送手段(搬送台)
71nには、上述の搬送手段31nと同様のものが上下逆転し
て支柱部4nの上部(雌ネジ)に締結部材62nにより固定さ
れ、又、腕受け具8nの裏面下部に形成されたC形状凹部
82の内側に、走行路を兼ねた磁性体の基板81nが、前後
方向に延びて水平に載置され、その両端は、ネジ等の締
結部材84により腕受け面83側から締結されて固定され、
走行路81n下の凹部82内に搬送輪(ローラ)72nを偏心ボル
ト73nで取付けた搬送手段71nが嵌挿され、搬送手段71n
は上面則ち走行路81nと対向する面にて開口した矩形の
中空箱形で、図25に示す様に搬送手段71n上に走行路8
1nを被せたときに搬送手段71nの内部空間と走行路81nと
でエア圧力室が形成され、搬送手段71n上面の単数又は
複数箇所に静圧エア給気用ノズル74nの給気口が形成さ
れ、ここから走行路81n下面に向けて静圧エアが噴出さ
れて、搬送手段71n上に、走行路81nと一体化された腕受
け具8nを非接触支持する静圧軸受70nが形成される。
又、搬送手段71n上面には永久磁石75nが埋設され、この
永久磁石75nが磁性体の走行路81nを磁気吸引する吸引力
と静圧軸受70nの反発力のバランスによって、搬送手段7
1n上に腕受け具8nが安定した非接触状態に保持される。
かくして、ネジ機構6nにより、腕受け具8nー第2の搬送
機構7nは、第1の搬送機構3mと分解/着脱可能であり、
走行路81nー搬送手段71nは、非接触の直線搬送機構7nを
構成し、平坦な走行路81nを介して搬送手段71nにより、
腕受け具8nが前後方向を含むあらゆる方向に非接触で滑
動自在に移動可能となっている。尚、図25の例では、
腕受け具8nの凹部82に、搬送輪72nの偏心ボルト73nが遊
嵌され、腕受け具8nの、第2の搬送方向と直交方向の揺
動を防止しているが、腕受け具8nの凹部82の側壁と、対
向する搬送手段71nの外壁面との間に、図示しない静圧
エア給気用ノズルを形成し、ここから凹部82の側壁面に
向けて静圧エアを噴出させて静圧軸受を形成すると、腕
受け具8nの移動が一層円滑にして安定したものとなる。
又、搬送手段71nのノズル74nへの給気は、工場エア配管
や図示しない圧縮機等に連結したホース36n及び分岐コ
ネクタ37nを介して行なわれ、かかる非接触式エアスラ
イド機構により、静粛かつ滑らかで、耐久性に優れ、し
かも安価な非接触搬送機構7nが実現できる。従って、上
述の回動自在かつ非接触で滑動自在な搬送機構(搬送機
構)3n,7nを有する腕受け部9nを具えた腕載せ台1nでは、
腕受け具8nに載置した腕の重力を、腕受け部9nにより主
として支持し、搬送手段31n、71nの静圧軸受30n,70nによ
り、非常に微力の筋力で、回動自在、かつ、非接触で滑
らかな左右及び前後方向の搬送を実現している。かくし
て、本発明の腕載せ台1nは、脱着部材26により、机表面
に容易に着脱可能であり、かつ、ウレタン系ゴム部材を
応用した脱着部材26では、小面積のものでも、固定部2n
が机表面から簡単に離脱しない非常に安定した腕載せ台
1nを実現することができる。又、腕載せ台1nの固定部2n
と搬送機構3nとは、腕の重力及び永久磁石35nの磁気吸
引力により保持しているだけなので、腕受け部9nを上方
に引上げるだけで、固定部2nと腕受け部9nとは容易に離
脱可能であり、更に、固定部2nも脱着部材26により机表
面に固定しているだけなので、固定部2nを上方に引っ張
るだけで容易に固定部2nと机表面とを、着脱/分離する
こともできる。次に、本発明の腕載せ台1nを、腕を載せ
た状態で、運動/操作の自由度の観点から検討すると、
上述の腕載せ台1mと同様の自由度が得られる。従って、
キーボード操作用の腕の位置及び姿勢角を、非接触で非
常に滑らかに、所望の回転運動/平行移動方向に制御す
ることができ,この状態では、手首の部分は、空中に浮
いたフリー状態で、一定の高さに保持されており、手指
を自由自在に操作/制御できると共に、腕全体を、自由
かつ所望のあらゆる位置/方向に、極めて微小な力で運
動制御できる。又、搬送機構3n、7nの静圧軸受30n,70nに
より、前腕を腕受け具8nに載せたままの状態で、極めて
微弱な筋力により、左右/前後方向に大きく静かに非接
触で、かつ、滑らかに滑動させることができ、マウス
と、標準レイアウトのキーボードとの間で、左右に大き
く移動させて、それぞれ、所望の操作位置に移動させる
ことが可能である。
【0027】次に、図6及び図21に対応させて示す図
20(A)〜(C)は、本発明の回動自在で、2方向に滑動自
在なスライド式搬送機構を有する腕受け具8gを具えた腕
載せ台1gの又別の1例であり、それぞれ同様の番号を付
した装置は、同様の機能を果たすと共に、腕を載せた状
態での作動原理は、上述のスライドレール式腕載せ台1m
と同様であるが、各部の構成の順番が異なっており、腕
載せ台1gは、大きくは、固定部2gー回転機構6gー第1の搬
送機構3gー第2の搬送機構7gー腕受け具8gの順番で各機構
が構成され、角度制御機構は、回転機構6gのみから成
り、固定部2gに配設され、図20(A)は、腕載せ台1g全
体の平面図、図20(B)は、その正面図、図20(C)は、
その側面図である。則ち、図20を参照して、本発明の
回動自在かつ2方向に滑動自在なスライド式腕受け具8g
を有する腕載せ台1gの構成を説明すると、腕載せ台1g
は、大きくは、机表面に直接着脱可能な固定部2gと、固
定部2gの上部に配設された回転機構6g(支柱部4gの一部
を成す)と、回転機構6gの上部に水平に配設された第1
の走行路21gと、その上を移動する搬送手段(搬送体)31g
から成る直線往復移動式の第1の搬送機構3gと、第1の
搬送手段31gに固定され、第1の搬送方向(図20では左
右方向)とは異なる方向(図20では前後方向で、第1の
搬送方向と直交方向である)で滑動可能に配設された直
線往復移動式の第2の搬送機構7g(搬送手段71gと走行路
81gから成る)と、第2の搬送機構7gを被包して成る腕受
け具8gとを具え、この腕受け具8gに前腕を支承して、前
腕を、回動自在、かつ、左右/前後方向に滑動自在に搬
送可能な腕載せ台1gを示している。そして、第1の走行
路21gには、第1の搬送手段31g、第2の搬送機構7g、及
び腕受け具8gから腕受け部9gが、1個、配設されてお
り、腕受け具8gにキーボード操作等の前腕を支承して、
前腕を上方の空間に浮かせた状態で下方から支持し、回
動自在、かつ、前後/左右方向に滑動自在に搬送可能と
なっており、前腕の位置(x,y)及び鉛直軸回りの回転角
を、腕受け具8gを中心として、ユーザが自由自在に運動
制御可能であり、又、着脱可能な固定部2gの底面に脱着
部材26を貼着し、机等の表面に粘着/固定する利用法が
好ましい。次に、腕載せ台1g各部の構造を説明すると、
先ず、机表面に直接着脱可能な固定部2gの構造は、固定
台22gの底面に、脱着部材26が貼着され、固定部2g全体
を、机等の手前側表面に粘着/固定し、固定台22g上方
(支柱部4g)には、前腕の角度制御機構としての回転機構
(ネジ機構)6gの雌ネジ部が一体に形成されて設けられ、
対応する雄ネジ部上部に、上述のスライドパックのスラ
イドレールを下にした走行路21gが、左右方向に延びて
水平に載置され、その両端は締結部材27により雄ネジ部
に下方から締結されて固定され、走行路21g上に、転動
体から成る走行輪32gを介して搬送手段(スライダ)31gが
載置され、第1の搬送機構3gを構成し、搬送手段31gの
上に、搬送機構3gを上下逆転した構造で第2の搬送機構
7gの搬送台(スライダ)71gが固定され、この上に転動体
から成る搬送輪(ボール)72gを介して、被搬送体((レー
ル)81gが、滑動自在に搬送され、搬送機構7gを被包する
様に腕受け具8gが配設されている。尚、被搬送体(走行
路)81gのレール外面は、腕受け具8g裏面下部に設けられ
たC形状の凹部82に嵌挿され、腕受け具8gの腕受け面83
側から締結部材84により固定され、かくして、スライド
レールと同等な走行路81gと、スライダと同等な搬送手
段71gとの間には、多数のボール又はローラから成る転
動体72gが組込まれているので、搬送手段71gにより、走
行路81gと一体化された腕受け具8gが、主として前後方
向に滑動自在に移動可能となっている。尚、走行路81g
の両端には、制限部材が予め取付けられており、更に、
搬送手段71gには、シール部材が装着された搬送機構7g
を利用するのが好ましい。かくして、上述の回動自在
で、2方向に滑動自在な搬送機構(搬送機構)3g,7gを有
する腕受け具8gを具えた腕載せ台1gでは、腕受け具8gに
載置した腕の重力を固定台22gにより主として支持し、
搬送手段31g、71gの転動体32g,72gを滑動させて、滑らか
な搬送を実現しているが、搬送機構3g,7gには、ローラ
式搬送機構7cや、非接触式(エアスライド)搬送機構7n等
も、利用可能である。
【0028】従って、本発明の回動自在で、2方向に滑
動自在な腕受け具8を有する腕載せ台1の構成として
は、図6に示す腕載せ台1cの様に、固定部2cー第1の搬
送機構3cー角度制御機構ー第2の搬送機構7cー腕受け具8c
の順番で各機構を構成し、角度制御機構は、枢動機構5c
ー回転機構6cから構成したものや、図20の腕載せ台1g
の様に、固定部2gー角度制御機構6gー第1の搬送機構3gー
第2の搬送機構7gー腕受け具8gの順番で各機構を構成し
たものや、図示しない腕載せ台1で、固定部2ー第1の搬
送機構3ー第2の搬送機構7ー角度制御機構6ー腕受け具8の
順番で各機構を構成したものや、図示しない腕載せ台の
様に、角度制御機構6ー第1の搬送機構3ー第2の搬送機構
7ー腕受け具8の順番で各機構を構成し、角度制御機構
は、枢動機構5ー回転機構6をこの順番で結合し構成した
もの等が、利用可能である。そして、図21、22に示
す様に、固定台22を、手前部23と前方部24との前後方向
に、例えば、左右方向に抜き差しする凹部を介して、離
脱/抜脱可能に構成し、前方部24の底部に脱着部材26を
貼着すると、被搬送路81の長さを、15cm〜25cmと比較的
長く設定しても、固定部2が、しっかり/確実に机表面
に固定され、搬送機構7の両端で腕受け具8を操作して
も、固定部2が浮き上がらない利点があり、かかる効果
は、図5に示す薄板24(載置板、上部241は、平面薄板部
材、底部は、粘着部材242から成る)を利用しても得られ
る。又、上述の固定部2としては、固定台22を省略し、
図11(B)に示す様に固定部は、滑り防止部材38のみと
したものや、図6に示す様に固定部そのものは存在せ
ず、固定部が角度制御機構5b-6bに、統合され一体化さ
れて、支柱部4bの最下部を形成し、滑り防止部材38を使
用した軸部5bを最下部に配設した構成も利用可能であ
る。更に、上述の角度制御機構は、回転機構(ネジ機構)
6b,6n,6c,6d,6e,6f,6g,6j,6k,6g,6nや、枢動機構5a,5b,
5c,5e,5f,5g,5j,5k,5nや、揺動機構5hが、単独、及び/
又は、組合せて利用可能であり、枢動機構ー回転機構の
組合せの他、回転機構ー枢動機構の組合せ、図示しない
揺動機構ー回転機構の組合せ、回転機構ー揺動機構の組合
せ、枢動機構ー回転機構ー揺動機構の任意の順番での組合
せも利用可能である。次に、上述の搬送機構の駆動/搬
送方式としては、一般のスライド機構や、図6に示す様
なローラガイドや、図23のスライドレール式搬送機構
や、図25の様な非接触式搬送機構等、種々のものが利
用でき、第1の搬送機構3と第2の搬送機構7とを、そ
れぞれ異なる駆動/搬送方式として、組合わせて利用す
ることも可能であり、又、上述の搬送機構には、その移
動を停止させるためのロック機構やブレーキ機構を付設
したり、内設させることも可能であり、更に、上述の第
1、及び/又は、第2の搬送機構を、図17に示す様な
移動可能な係止部71fに、それぞれ、置換えることも可
能である。
【0029】次に、図1及び図14に対応して示す図2
6〜図28は、本発明の腕受け部9pを固定部2pに枢動自
在となる様に直接載置させると共に、腕載せ台1p全体
を、机/テーブル等の所望の表面、机上方、又は、机手
前側空間に設けられた平面状の摺動部材530に対して、
固定部2pの底面に設けた摺動部材532との間で、摺動面
を介して摺動接触せしめ、2次元平面において所望の任
意の方向に摺動自在に移動可能な様に載置し、かつ、前
腕の自重を利用した静止摩擦力により、腕載せ台1p全体
を、腕受け具8pの枢動動作中(使用中)、安定して静止さ
せ/停止させていることが可能な固定部2pを具えた腕載
せ台1pの1例であり、それぞれ同様の番号を付した装置
は、同様の機能を果たすと共に、図26(A)は、腕載せ
台1p全体の斜視図、図26(B)は、鈎の手状平面基盤部5
00の底面図、図26(C)は、基盤部500の下段平板504の
平面図、図26(D)は、下段平板504のYYでの断面図、
図26(E)は、本発明の流体又は柔らかい滑り防止部材3
80を外部フィルムカバー382で密閉した滑り防止部材38f
の斜視図、図26(F)は、その断面図であり、図27(A)
は、腕載せ台1pの平面図、図27(B)は、腕受け部9pが
水平の場合の線27ー27での断面図、図27(C)は、線28ー2
8での断面図、図27(D)は軸部5pの平面図、図27(E)
はその側面図、図28(A)は腕受け具8pの平面図、図2
8(B)はその正面図、図28(C)は固定台22pの平面図、
図28(D)はその側面図、図28(E)は蓋29pの平面図、
図28(F)はその側面図である。先ず、本発明の摺動自
在な腕載せ台1p及び腕載せ台システムは、図26(A)に
示す様に、腕載せ台1pを鈎の手状基盤部500の下段平板5
04に載置し、机手前の空間で摺動させる省資源式腕載せ
台システムとなっており、図26(A)の机/腕載せ台シ
ステムでは、机表面に直接着脱可能な鈎の手状の平面基
盤部(上段平板502と下段平板504から成る)500と、この
基盤部500に、直接載置し底面摺動面532により摺動自在
に移動可能な腕載せ台1pとを具え、机の前縁よりも更に
手前側の下段平板504の摺動部材530上に腕載せ台1pを少
なくとも1つ、2つ、又は3つ配設し、基盤部の下段上
面に多数回、腕載せ台1pが短時間でワンタッチ着脱可能
かつ摺動可能であり、上記基盤部500の上段平板502は、
机表面110に、予め、両面粘着テープ等のシート状の粘
着部材w26を、所定の個数(単数又は複数)だけ、それぞ
れ所定の箇所に分散して配設し、貼着し、その上に厚さ
10mm以下、好ましくは厚さ6mm以下、更に好ましくは厚
さ3mm以下の非常に薄くて強度に優れた上表面が平ら及
び/又は粗面化処理され、図26(B)に示す様に上段平
板の下部(裏側)の前後及び/又は左右方向に単数又は複
数のリブ510が形成又は一体に形成された上段平板502
を、1枚のCFRP又はFRP等の薄板状部材で構成
し、更に、裏側底面に形成された表面が平らな平面508
を、上記粘着部材w26を介して机表面110に積層し、貼着
/固定する様になっている。尚、机手前側の鈎の手状の
下段平板504は、図26(D)に示す様に、上段と同一の一
体に形成された部材501の上に、断面がC形状で凹部522
を有する合成ゴム又は柔らかい合成樹脂等から成る弾性
部材520を接着剤層を介して積層し、更にその上に粗面
化処理した弗素樹脂等の摩擦係数の安定した合成樹脂シ
ートから成る摺動部材530及び/又は潤滑皮膜531を積層
するのが好ましく、更に、安定かつ低い静摩擦係数及び
動摩擦係数を有すると共に、滑りを必要とするときに、
的確かつ効果的な低摩擦滑りが行われる、二つの摺動部
材530ー532を組合せた摺動構造としては、摺動面が熱硬
化性合成樹脂製の潤滑被膜531からなる第一摺動部材530
と、摺動面が合成樹脂からなる第二摺動部材532とから
成り、上記潤滑被膜531が、エポキシ樹脂、硬化剤及び
シリコーンオイルとから成る組成物の被膜である、又
は、上記潤滑被膜531が、エポキシ樹脂、硬化剤、エポ
キシ基を有する反応性シリコーンオイル及びトリアジン
チオールからなる組成物の被膜である、第一及び第二摺
動部材を組合せた摺動構造を利用するのが好ましく、上
記摺動部材の一方を、下段平板504の上面に配設し、他
方を、腕載せ台1pの固定部2pの底面に配設するのが好ま
しい。又、下段平板504の左右及び/又は前縁端部に
は、内側突起524の替りに、その上面周縁に細長く凸部
を形成しても良く、下段平面504の底面の高さは、机の
最上段に設けられている引出しが引き出し可能な高さが
好ましい。かかる腕載せ台システムでは、腕載せ台1pを
設置/撤去する場合、鈎の手状の下段平板504の表面が
平らな平面状であれば、その上に、任意の方向から腕載
せ台1pを直接載置し、載置した状態で直ちに、前後/左
右のあらゆる2次元方向に腕載せ台1pを摺動自在に移動
させたり、図26(C)に示す様に、下段平板504に固定部
2pのガイド突起524及び嵌合円形凹部526が形成されてい
る場合には、この嵌合凹部526から腕載せ台1pを着脱せ
しめ、腕載せ台1pをガイドに沿って左右方向に摺動自在
としてもよく、机表面110に対しては、図2に示した腕
載せ台1aの固定台22a等の様に脱着部材26により固定台2
2pを移動しない様に固定する構造とはなっていないの
で、かかる設置/撤去方法を採用すると、腕載せ台1aの
底面に貼着された脱着部材26の着脱作業や図13に示す
真空吸着部材の脱着作業が不要となり、腕載せ台1pの設
置/撤去作業が、ワンタッチで非常に簡単に繰り返し実
行でき、腕載せ台1pの移動可能な範囲も飛躍的に高めら
れるので非常に好ましい。尚、腕載せ台1pを下段平面50
4に載置すると、腕受け具8pの腕受け面83からキーボー
ドのキートップ迄の高さやマウス操作平面mp迄の高さを
比較的容易に調節可能となるので、支柱部4p等の長さを
比較的長く設定でき、腕受け面83の枢動可能な範囲を、
飛躍的に高めることも可能となる。更に、薄板状軽量基
盤部500に、チタン/マグネシウムやCFRP/GFR
P等を利用し、リブ510等も裏面に並設すると、軽量か
つ、体重を載せ架けた場合の強度も十分であり、下段平
板504は、前後方向の長さが、5〜15cmの範囲で、左右方
向の長さが、20〜150cmの範囲が好ましく、又、左右方
向の長さは、比較的長く確保すると、各個人毎の肩幅等
の違いに基づく腕載せ台1pを複数個載置する間隔の調節
作業も簡単に可能となり、更に、机表面110には、腕載
せ台1p等の本体を載置しなくて済むので、机表面を非常
に広範囲に有効活用でき、キーボードは、机手前側前縁
の位置まで引き寄せて基盤部上段502に載置でき、計算
機用の特別仕様の机が不要となり、事務所等の室内空間
を非常に有効活用することができる。尚、上述の説明で
は、基盤部500の上段平板502と下段平板504とは、一体
化されて形成されているとして説明したが、それぞれ独
立した着脱可能な部材として構成することは、当業者に
容易であり、又、基盤部上段502に、図14(A)に示す様
に机左右の袖机w10を、支柱w11と共にワンタッチで着脱
することも可能であり、元の机表面110から基盤部上段5
02の上平面までの高さは、15mm以内、好ましくは6mm以
内、特に好ましくは4mm以内に設定することも充分可能
なので、鈎の手状基盤部500をいままで使用していた机
の上に追加し増設しても、椅子の高さを変更する必要は
ほとんど無い。
【0030】本発明の摺動面532により摺動自在な腕載
せ台1p、及び、これを支承すると共に搬送する下段平板
504の摺動部材530の構造は、図27に示す様に、大きく
は3つの部分、則ち、テーブルや机表面、机上方、又
は、机手前側の空間に設けられた平面状の摺動部材530
と、この摺動部材530に直接載置し、底面が平面状で粗
面化処理された摺動面532を介して摺動自在な固定部2p
と、手首から肘側の前腕を支持する腕受け部9pから成
り、腕受け部9pは、そのベースと成る固定部2pと、枢動
機構(ユニバーサルジョイント機構)5pを形成する様に関
係をもたせつつ直接接続し、かつ、相互にワンタッチ着
脱可能に接続されている。固定部2pと腕受け部9pとの間
には滑り防止部材38又は38fを介在させるのが好まし
い。その1例は、固定部2pに腕受け部9pを載置して枢動
機構5pを形成する関係で、この場合、枢動機構5pは、上
方から下方に、軸部5p、滑り防止部材38、固定部2pの固
定台22pの上部に形成された円板状凸部622の上平面28か
ら成り、軸部5pは、腕受け部9pの下部を形成し、球体等
の一部を利用した枢動曲面51から成り、この曲面部51
が、固定台22pの上方凸部622上面に形成された平面28に
滑り防止部材38を介して直接載置されている。曲面部51
(曲面が球体の一部で形成された場合)は、図27(E)の
例では、その回転中心が固定台22pの上方にあり、その
回転半径R51は10〜200mmの範囲が好適で、30〜150mmの
範囲がより好ましく、50〜120mmの範囲が更に好まし
い。又、曲面部51の水平方向の長さは、40〜120mm、幅
方向の長さは、40〜120mm、その高さは、4〜100mmの範
囲が好ましく、曲面部51の水平方向の長さが、50〜90m
m、幅方向の長さは、50〜90mm、その高さは、5〜70mmの
範囲にあると更に好ましい。更に、曲面部51の枢動面を
薄い殻体で形成した場合には、滑り防止部材38と接触し
ない面(図27(E)の例では枢動面の上部)に、リブ、ト
ラス等を一体に形成すると、枢動面51を薄く軽量に形成
しても、枢動面の強度が確保でき、効果的である。次
に、軸部5pの上方には凸部551が上面中央に形成され、
この凸部は腕受け部9pの支柱部4pを兼ね、その上端中央
にはボルト等の締結部材84を保持するための内面にナッ
ト等が形成された凹部552が設けられ、曲面部51上面の
半径方向には、外周に向かって下方に傾斜する角度(腕
受け部9pの傾斜角度を規定し、通常、軸部を水平にした
状態で、水平面に対し、2〜30°の範囲、より好ましく
は、3〜25°、更に好ましくは、3〜20°の範囲の傾斜角
度が好ましい)で、テーパ面52が形成され、その先端部
は、R形状に面取りして形成するのが好ましい。又、テ
ーパ面の上面52には、衝突吸収用に図27(B)に示す様
なウレタン樹脂/合成樹脂やゲル部材等の衝撃吸収部材
554、及び/又は弾性部材554を、載置、配設、装着、及
び/又は被包するのが好ましい。上記腕受け部9pは、支
柱部4pと腕受け具8pとから成り、更に支柱部4pは、腕載
せ台1pでは、柱状部551と枢動機構5pから成り、図27
では、支柱部4pは腕受け部9p側に含まれているが、支柱
部4pは、図2に示す様なワンタッチ着脱可能な構造及び
/又は高さ調節可能な構造としてもよい。又、締結部材
84を腕受け具8p側から螺着することにより、腕受け具8p
は支柱部4pに着脱可能である。腕受け具8pの底部には支
柱部4pと嵌合する係合凹部82が形成され、更に、腕受け
具8pの蓋29p上面外周部と当接する部位には、円弧状に
切欠部822が形成され、この切欠部822には、衝突吸収用
にウレタン樹脂/合成樹脂やゲル部材等の衝撃吸収部材
824、及び/又は弾性部材824が、埋設、配設、装着、及
び/又は貼着される様になっている。又、腕載せ台1pの
回動機構6pは、軸部5pのみから成り、支柱部4pの高さ方
向の長さを調節することにより、腕受け部9pの高さを制
御することも可能である。腕受け具8pと腕との接触面83
にマウス/キーボード等の操作で前腕を載置した場合、
手首が腕受け部9pにより上方の空中にフリーで浮いた状
態で支持され、腕受け部9pに載せた前腕を操作すること
により、ミクロ的には、曲面51の枢動運動に応答して、
所望の予測可能な任意の位置(x,y,z)及び姿勢角(α、β、
γ)に駆動制御でき、これにより、腕受け面83の高さがz
-軸を含む任意の方向に変化し、枢動面51の形状に応じ
て枢動自在に回転/移動制御可能となり、ユーザが神経
/筋肉をリラックスさせた状態で、局所空間的に任意の
位置/方向に指先を回転/移動制御可能となり、腕載せ
台1pでは、前腕の掌や手首の位置より肘側の腕部分を、
腕受け部9pに載せた状態で、この腕を鉛直下方から支持
する利用方法が好適で、その接する箇所は、前腕又は腕
全体の重心位置の近くが最適であり、掌や手首の付け根
近くよりは、むしろ、前腕の肘側1/2付近の身体部位(前
腕の重心位置が力学的には最適であり、本発明では、か
かる部位を支持するために鈎の手状の薄板基盤部500を
図26(A)に示す様に用意した。好ましくは前腕の手首
側1/5から3/4の範囲、特に好ましくは、手首側1/4から3
/4の範囲の部位)が腕受け具8pに接している様に載せ、
腕受け部9pを固定部2pに枢動自在となる様に直接載置さ
せて、腕載せ台1p全体を机/テーブル等の所望の表面、
机上方、又は、机手前側空間に設けられた摺動部材530
に対して、固定部2pの底面に設けた摺動部材532との間
で、摺動面を介して摺動接触せしめ、所望の任意の2次
元的方向に摺動自在に移動させ、かつ、前腕の自重を利
用した静止摩擦力により、腕載せ台1pを固定することが
好ましい。次に、机表面、上方、又は、机手前側の空間
で、平面状の摺動面532を介して摺動自在に所望の2次
元方向に移動可能な固定部2pの構造を詳細に説明する
と、図26〜図28の例では、固定部2pは、固定台22
p、蓋29p、固定台22pの中央凸部622に載置された滑り防
止部材38、及び、固定台22pの底面に配設された静摩擦
係数、動摩擦係数のほぼ等しい滑り部材532及び滑り防
止部材538から成り、それぞれ上記部材が相互に着脱可
能に構成され、固定部2pの底面に配設された滑り部材53
2及び滑り防止部材538は、固定部2p及び腕載せ台1p全体
の転倒防止機能を果たすと共に搬送機構を兼ね、固定台
22pの形状は、その断面が円形又は正方形を含む矩形が
加工しやすく、固定台22pの水平方向の長さは、40〜210
mm、幅方向の長さが、40〜210mm、その高さが、1〜40mm
の範囲が好ましく、固定台22pの水平方向の長さが、60
〜150mm、幅方向の長さが、60〜150mm、その高さが、2
〜10mmの範囲であれば更に好ましく、固定台22pの底面
の大きさは腕載せ台1p全体のマクロ的な安定性には非常
に重要であり、その高さはできるだけ低く設定すると共
に、その前後/左右を含む水平方向の大きさ(wb2)は、
他の物体の障害にならない範囲で、できるだけ大きくす
るのが好ましく、腕受け部9pより大きくするのが安定性
の面からは理想的であるが、腕受け具8pの前後(len8)/
左右(wth8)方向の長さの短いほうの長さ(min(len8,wth
8))の1/2の長さよりも大きく設定するのが好ましい。更
に、固定台22p上部には、上面が平面状の円板状凸部(滑
り防止部材38を載置する)622が形成され、その外周には
嵌合突起624及び嵌合切欠部626が約90度の間隔で交互に
複数箇所設けられ(図28の例では、それぞれ2箇所ず
つ)、固定台22p外周の上面620で所定の位置には、蓋29p
との位置合わせマークを刻印又は貼着するのが好まし
い。又、固定台22p外周の上面620を含む薄板状の周縁部
を、柔らかい可撓性の部材(固定台22pを合成樹脂/合成
ゴム等で形成すると、一般に、柔らかい可撓性を容易に
付与可能である)で構成すると、かかる周縁部底面やこ
の底面に貼着された滑り防止部材538が、机表面110や平
面部材530等に接触しやすくなり、腕載せ台1p全体をそ
の底面の一部が浮いてしまう様に大きく傾斜させた場合
にも、非常に安定性を高められる利点がある。又、上記
円板状凸部622の上面28は滑り防止部材38を載置するた
め平らな平面状に形成され、その水平方向の長さは、40
〜90mm、幅方向の長さは、40〜90mm、その底面からの高
さは、0.5〜10mmの範囲が好ましく、固定台22p外周の上
面620を含む周縁部の底面からの高さ(厚さ)は、0.2〜10
mmの範囲が好ましく、0.25〜5mmの範囲であれば更に好
ましく、0.3〜4mmの範囲であれば最も好ましく、固定台
22pの底面は粗面化処理したり、底面の内側に静摩擦係
数、動摩擦係数のほぼ等しい合成樹脂製の摺動部材兼滑
り部材(その形状は、ドーナツ状、円形、正方形を含む
矩形、又は、短冊状の細長い矩形を単数又は複数個、同
心円状、放射状、又は左右等間隔等に分散配置したもの
等がある)532を配設し、外周に近い外側に滑り防止部材
538を配設するのが好ましく、内側の滑り部材532の高さ
は、0.02〜2.5mmの範囲が好ましく、0.05〜1.5mmの範囲
であればより好ましく、外側に配設した滑り防止部材53
8の高さと同一か、より高く設定するのが、腕載せ台1p
の転倒防止効果が高められて更に好ましい。
【0031】しかして、上記滑り部材532の1例として
は、粗面化処理した弗素樹脂フィルムが、微細な凹凸を
有し、静摩擦係数/動摩擦係数が小さく、かつ、ほぼ等
しく、耐摩耗性が良好であり、非粘着性が高いため、汚
れも付着し難く、耐熱性にも優れ、好ましい。かかる弗
素樹脂フィルムは、例えば、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロ共重合体(PFA)、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロ三元
共重合体(EPE)、ポリクロロトリフルオロエチレン
(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチ
レン−テトラフルオロエチレン交互共重合体(ETF
E)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン交互共重
合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等から成
るフィルムが好適であり、弗素樹脂フィルムの厚さは、
0.02〜0.5mm程度が好ましい。又、弗素樹脂フィルム
は、グラス繊維、グラファイト、ブロンズ、炭素繊維、
二硫化モリブデン等の無機材料や、ポリイミド樹脂、芳
香族ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹
脂等の耐熱性有機ポリマ等を充填材として加えることに
より、耐摩耗性を向上させてもよい。尚、上記弗素樹脂
フィルムは、例えば塩化ビニルのような軟質、硬質又は
半硬質の合成樹脂シートや、合成ゴムシート等の厚さ0.
1〜0.5mm程度のシート部材と積層し、粘着部材で一体化
したものを、更に感圧接着剤で、固定台22pの底面に貼
着するのが好ましい。更に、上記滑り部材532の他の1
例としては、合成樹脂製固定台22pの平面状に形成した
底面を、粗面化処理して、直接、摺動部材532として利
用することも可能であり、更に又、上記滑り部材532の
別の他の1例としては、安定かつ低い静摩擦係数及び動
摩擦係数を有すると共に、滑りを必要とするときに、的
確かつ効果的な低摩擦滑りが行なわれる、二つの摺動部
材530ー532を組合わせた摺動構造として、互いに摺動接
触する摺動面が共に合成樹脂である二つの摺動部材を組
合せた摺動構造を、上記薄板状基盤部500と固定台22p底
面との間で形成してもよく、かかる摺動接触する二つの
部材の組合せでは、一方の部材が合成樹脂である場合、
他方の部材として一般の鋼等の金属製部材を用いてもよ
く、防錆、耐薬品、電気絶縁、軽量化等の目的から、他
方の部材も合成樹脂としたり、或いは少なくともその摺
動面を合成樹脂とすることも可能である。そして、滑り
部材では、移動せしめる力が入力されるとき以外は滑り
機能は作動しないため、安定した滑り効果を得るために
は、作動時の摩擦抵抗が安定していること、則ち、静摩
擦係数の経時変化が小さいことが望ましく、動摩擦係数
が低いことと合わせて、静摩擦係数が低く安定している
ことが望ましいが、合成樹脂製の摺動部材同士の組合せ
た場合、一般に静摩擦係数は動摩擦係数の2倍以上の値
を示し、更に、両部材の長期間の接触による微視的なク
リープにより静摩擦係数がしだいに大きくなっていく傾
向にあるので、摺動面にグリースやオイル等の潤滑油を
塗布して、静摩擦係数、動摩擦係数を共に低下させるこ
とも可能である。本発明では、上記鈎の手状薄板基盤部
500と固定台22p底面との間で、安定かつ低い静摩擦係数
及び動摩擦係数を有すると共に、滑りを必要とするとき
に、的確かつ効果的な低摩擦滑りが行われる二つの摺動
部材を組合せた摺動構造として、摺動面が熱硬化性合成
樹脂製の潤滑被膜531からなる第一摺動部材530と、摺動
面が合成樹脂からなる第二摺動部材532とから成り、上
記潤滑被膜531が、エポキシ樹脂、硬化剤及びシリコー
ンオイルとから成る組成物の被膜であることを特徴とす
る、又は、上記潤滑被膜531が、エポキシ樹脂、硬化
剤、エポキシ基を有する反応性シリコーンオイル及びト
リアジンチオールからなる組成物の被膜であることを特
徴とする、第一及び第二摺動部材を組合せた摺動構造を
実現しているが、尚、上記第一及び第二摺動部材の配置
に関しては、薄板基盤部500に上記第二摺動部材を、固
定台22p底面に上記第一摺動部材を、それぞれ、配設す
ることも可能である。先ず、互いに摺動面で摺動接触す
る第一摺動部材530と第二摺動部材532との中で、第一摺
動部材の摺動面の熱硬化性合成樹脂製の潤滑被膜531を
構成する組成物について述べる。エポキシ樹脂として
は、従来公知のものが使用でき、例えば、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらは、単独で或いは2種以上併せて用いられる。具
体的には、油化シェルエポキシ社製のビスフェノールA
型の液状又は固形タイプのエポキシ樹脂「エピコート(T
M)」が挙げられる。エポキシ樹脂は、本発明の合成樹脂
被膜の母体を成すものであり、又下地との接着剤として
機能するものである。硬化剤としては、従来からエポキ
シ樹脂の硬化剤として用いられているものが使用でき、
例えば、ポリアミン、酸無水物、フェノール樹脂、ポリ
アミド樹脂、メルカプタン系化合物が挙げられる。更
に、これら硬化剤と共に、三級アミン、イミダゾール誘
導体、弗化ホウ素錯塩類等の硬化促進剤を併用してもよ
い。ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン、イソホロン
ジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタン等の脂環族アミン、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルホン、メタフェニレンジア
ミン等の芳香族アミン、アミノエチルピペラジン、3,
9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等の複素環式ア
ミン、ジシアンジアミド及びこれらを変性したものが含
まれる。変性の手法としては、例えば、エポキシ樹脂、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、アクリロニト
リル、ケトン類との付加物の形にすることが挙げられ
る。上記ポリアミンの具体例としては、油化シェルエポ
キシ社製の変性脂肪族ポリアミン「エピキュアT(T
M)」、変性脂環族アミン「エピキュア113(TM)」、変性
芳香族アミン「エピキュアW(TM)」が挙げられる。酸無
水物としては、ドデシル無水コハク酸、ポリアゼライン
酸無水物等の脂肪族酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸
等の脂環族酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物、テトラブ
ロモ無水フタル酸、無水へット酸等のハロゲン系酸無水
物が含まれ、一般に三級アミンやイミダゾール誘導体を
硬化促進剤として用いる。具体例としては、油化シェル
エポキシ社製の「エピキュア134A(TM)」が挙げられる。
フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂
が挙げられ、一般に硬化促進剤が併用される。ポリアミ
ド樹脂としては、不飽和脂肪酸の2量体であるダイマー
酸とポリアミンから得られるポリアミドが挙げられる。
メルカプタン系化合物とは、分子構造式の両端にメルカ
プト基−SHを有する脂肪族多硫化重合物のことであ
り、それ単独ではエポキシ樹脂と反応しないため、前記
ポリアミンや三級アミンとの併用が必要である。メルカ
プタン系化合物の具体例としては、油化シェルエポキシ
社製「カップキュア3800(TM)」が挙げられる。エポキシ
樹脂と硬化剤との配合割合は、エポキシ樹脂中のエポキ
シ基又は水酸基の数とこのエポキシ基又は水酸基と反応
する硬化剤中の官能基の数との比率により決定される。
例えば、硬化剤としてポリアミンを用いる場合、エポキ
シ樹脂のエポキシ当量をE、ポリアミンのアミン当量を
Aとすると、エポキシ樹脂Egに対してポリアミン(0.8
〜1.2)×Agである。ここで、エポキシ当量とは、エポ
キシ基1グラム当量を含むエポキシ樹脂のグラム数、ア
ミン当量とは、エポキシ基と反応する活性水素1グラム
当量を含むポリアミンのグラム数である。従って、エポ
キシ樹脂と硬化剤との配合重量割合は、使用するエポキ
シ樹脂の種類及び硬化剤の種類によって変化するが、次
の様に設定される。則ち、エポキシ樹脂に対して、(硬
化剤の種類:ポリアミン、酸無水物、フェノール樹脂、
ポリアミド樹脂、メルカプタン系化合物)のエポキシ樹
脂Egに対する配合量は、ポリアミン(10〜200g)、酸無
水物(70〜300g)、フェノール樹脂(90〜150g)、ポリアミ
ド樹脂(80〜250g)、メルカプタン系化合物(70〜200g)で
ある。又、硬化促進剤を併用する場合は、エポキシ樹脂
Egに対して硬化促進剤を1〜20g配合すればよい。シリ
コーンオイルは、一般に非反応性シリコーンオイルと反
応性シリコーンオイルに大別される。反応性シリコーン
オイルとは、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部
を反応性を有する官能基で置換したシリコーンオイルで
ある。本発明では、これらのシリコーンオイルのうち、
加熱焼付けによる硬化処理特に前記エポキシ樹脂及び硬
化剤と反応しないもの、又、反応してもその反応性が低
いために固化せずに粘度を増す程度のものが使用でき
る。このようなシリコーンオイルとしては、ジメチルシ
リコーンオイル及びジメチルポリシロキサンのメチル基
の一部をポリエーテル基、フェニル基、アルキル基、ア
ラルキル基、弗素化アルキル基等で置換した、いわゆる
非反応性シリコーンオイル及び反応性シリコーンオイル
のうち、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノ
ール変性シリコーンオイル、両末端にエポキシ基を有す
るエポキシ変性シリコーンオイル、側鎖にエポキシ基を
有するエポキシ当量が1000を超えるエポキシ変性シリコ
ーンオイルが挙げられる。ここで、カルボキシル変性シ
リコーンオイルとはジメチルポリシロキサンのメチル基
の一部をカルボキシル基を有する官能基で置換したシリ
コーンオイルを、カルビノール変性シリコーンオイルと
はジメチルポリシロキサンのメチル基の一部をアルコー
ル性水酸基を有する官能基で置換したシリコーンオイル
を、エポキシ変性シリコーンオイルとはジメチルポリシ
ロキサンのメチル基の一部をエポキシ基を有する官能基
で置換したシリコーンオイルを意味する。上記シリコー
ンオイルのうち、非反応性シリコーンオイルは、粘度(2
5℃)が100〜50000cSt、好ましくは500〜10000cStのもの
が使用される。又、本発明で使用する反応性シリコーン
オイルは、加熱焼付けによる硬化処理時に、エポキシ樹
脂又は硬化剤とほとんど反応しないか、反応しても反応
性が低く粘度は増すものの依然として潤滑性を有してい
るので、低摩擦に寄与する。シリコーンオイルの配合量
は、エポキシ樹脂と硬化剤との和を100重量部として、2
〜20重量部、好ましくは5〜15重量部である。2重量部未
満の場合は、摺動特性の改善効果が得られず、20重量部
を超える場合は、合成樹脂被膜の機械的強度が著しく低
下する。上記エポキシ樹脂、硬化剤、シリコーンオイル
に加えて、必要に応じて無機及び有機充填材粉末を配合
することができる。無機及び有機充填材粉末としては、
黒鉛、窒化ホウ素等の無機質粉末、弗素樹脂等の有機質
粉末を例として挙げることができ、その配合量は、エポ
キシ樹脂と硬化剤との和を100重量部として、配合効果
の観点から2重量部以上、そして塗膜形成の作業性等の
観点から10重量部以下とする。熱硬化性合成樹脂製の潤
滑被膜531の形成方法について述べる。エポキシ樹脂、
シリコーンオイル、必要に応じて有機、無機充填材粉末
を有機溶剤に溶解又は分散させた後、硬化剤を溶かす
か、又はエポキシ樹脂を有機溶剤に溶かした後、シリコ
ーンオイル、硬化剤、必要に応じて有機、無機充填材粉
末を溶解又は分散させ、固形分が30〜40重量%、粘度(常
温)が100〜200cSt程度の塗料液を調整する。有機溶剤と
しては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、イソプロ
ピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール類、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、テトラヒ
ドロフラン等を挙げることができる。これらの有機溶剤
は単独或いは混合して使用される。上記塗料液を、例え
ば、ショットブラスト、脱脂等通常一般に行なわれてい
る処理を施した鋼表面に刷毛塗り、吹付け等の手段によ
り塗膜を形成し、硬化処理を行なって硬化被膜を得る。
塗膜形成後の硬化処理条件は、どのような硬化剤を用い
るかで様々な条件を採り得る。一例として、脂環族アミ
ンを硬化剤として用いた場合を挙げると、塗膜形成後、
自然乾燥によるか80℃で30分間程予備乾燥を行なって溶
剤を飛ばし、次いで180℃で30分間加熱焼付けを行なう
と所望の硬化被膜が得られる。被膜厚さは、5〜200μ
m、特に10〜100μm、もっとも好ましくは20〜80μm
である。5μm未満では、被膜の均質性が損なわれた
り、潤滑被膜としての耐久性が低下する。又、200μm
を超える場合は、被膜の機械的強度を損なうことにな
り、摺動部材としての耐荷重性が低下する。次に、上記
第一摺動部材530と摺動接触する第二摺動部材532の摺動
面を構成する合成樹脂について述べる。合成樹脂として
は特に限定されるものではなく、熱可塑性又は熱硬化性
の何れの樹脂も使用することができる。例えば、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリアセタ
ール、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケト
ン、脂肪族ケトン、弗素樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族
ポリエステル樹脂等が挙げられる。これら合成樹脂は2
種以上を組み合わせて使用してもよい。又これらに潤滑
油剤、強化剤を配合したものが使用できる。潤滑油剤と
しては、潤滑油、グリース、ワックス、黒鉛、二硫化モ
リブデン、弗素樹脂等が、又強化剤としては、ガラス粉
末、ガラス繊維、炭素粉末、炭素繊維、アラミド繊維等
が挙げられる。これらの合成樹脂は、シート状、ブロッ
ク状、又は、プレート状の合成樹脂成形物を直接、使用
したり、或いは、ブロック状、又は、プレート状の成形
物を合成樹脂/金属等の裏材に形成した凹部にその一部
を突出させて埋設して使用したり、別の合成樹脂/金属
部材の裏材表面に貼着/接着又はビス止めして使用した
り、或いは裏材表面に薄膜として被着させて使用する等
様々な適用形態が採られる。この薄膜タイプのものとし
ては、鋼板上に銅合金の多孔質焼結層を設け、この焼結
層上に合成樹脂を供給して加圧、加熱焼成して樹脂薄膜
を被着形成させた複層摺動部材、或いは合成樹脂/鋼等
の裏材表面に直接上記合成樹脂の硬化被膜としたもの、
例えばダイキン工業社製の四弗化エチレン樹脂の溶剤分
散タイプ(TM:ポリフロンTFEエナメル)を塗着し、焼
付け等により硬化被膜を形成したもの、等があり、いず
れも有効に使用し得るものである。
【0032】次に、上記二つの摺動部材を組合せた摺動
構造を適用した腕載せ台1pの滑り支承装置について説明
する。図9及び図26は、摺動面が2つの平面から成る
滑り支承装置の1例で、滑り支承装置は、第一摺動部材
として、鈎の手状基盤部500の下段平板504に配設された
平面部材530と、平面部材530に対して水平方向に摺動自
在に当接した第二摺動部材としての固定台22p底面の滑
り部材532とを具えている。平面部材530は、鋼/合成樹
脂/合成ゴム等の材料から形成された平面部材本体(支
承する腕載せ台1pのクッション性からは、柔らかい合成
樹脂や合成ゴム等の弾性部材/弾力性部材が好ましい)5
30と、平面部材本体530の一方の面に一体的に形成され
た熱硬化性合成樹脂製の潤滑被膜531とを具えている。
潤滑被膜531は、エポキシ樹脂、硬化剤及びシリコーン
オイルから成る組成物で構成され、摺動面となる潤滑被
膜531の露出表面(上面)は、粗面化処理されると共に平
坦に形成されている。固定台22p底面の滑り部材532は、
合成樹脂等の材料から形成された滑り部材本体532と、
滑り部材の底面に貼着されて取付けられた合成樹脂から
なる摺動体533とを具えている。摺動面となる摺動体533
の露出表面(下面)は、粗面化処理されると共に平坦に形
成されている。尚、上記摺動体533は、合成樹脂製の固
定台22pの底面を直接粗面化処理して形成し、滑り部材
本体532及び摺動体533を省略することも可能である。以
上の様に構成された滑り支承装置は、腕載せ台1p側に滑
り部材532が配されて、平面部材530が机等の固定側に配
されて、腕受け部9pの操作により固定台22p底面に水平
方向の駆動力が生じると、平面部材530と滑り部材532と
の露出表面及び間に滑り変位が生じ、これによって非常
に滑らかに腕載せ台1p全体が所望の2次元的移動方向
に、摺動しながら水平移動せしめられる。しかも、本発
明の滑り支承装置では、平面部材530の摺動面をエポキ
シ樹脂、硬化剤及びシリコーンオイルからなる組成物で
構成される熱硬化性合成樹脂製の潤滑被膜531で形成
し、これと摺動自在に当接する滑り部材532の摺動体533
を合成樹脂で形成したので、平面部材530と滑り部材532
との間の滑り変位がほとんど抵抗なしに行なわれるため
に、静止状態から移動状態へ移行する際の静摩擦係数
と、腕載せ台1pが移動中の動摩擦係数とが、ほぼ同一の
大きさで、非常に滑らかに移動、停止が実現できる。
尚、第一及び第二摺動部材全体を、それぞれ、単一又は
複数の合成樹脂からなる摺動体で形成してもよい。更
に、上記実施例に代えて、平面部材530に、合成樹脂か
らなる摺動体533を具備せしめ、滑り部材532に、熱硬化
性合成樹脂製の潤滑被膜531を具備せしめて構成しても
よい。以上の様に本発明によれば、安定かつ低い静摩擦
係数及び動摩擦係数を有すると共に、滑りを必要とする
ときに、的確かつ効果的な低摩擦滑りが行われる、二つ
の摺動部材を組合わせた摺動構造を実現することができ
る。又、固定台22p底面に配設する滑り防止部材538に
は、シリコーンゴム/シリコーンゲル、ポリエチレン及
びポリスチレンの共重合体をポリマーの主成分とするゲ
ル又は低硬度ゴム、又はウレタンゴム/ウレタン樹脂等
の摩擦係数が大きく弾性を有する部材を使用するのが好
適である。
【0033】次に、固定台22pの上方凸部622上面に形成
された平面28に滑り防止部材38が載置され、凸部622の
外周には嵌合突起624及び嵌合切欠部626が約90度の間隔
で交互に複数箇所(図28の例では、それぞれ、2箇所
づつ)設けられ、底面27から凸部622の上面28迄の高さ
は、15mm以内、より好ましくは、10mm以内、更に好まし
くは、7mm以内であると、腕受け面83の高さを低減する
のに非常に有効である。一方、固定台22pの嵌合突起624
及び嵌合切欠部626に対応して、蓋29pの下方凹部293内
壁に、嵌合切欠部628及び嵌合突起629が約90度の間隔で
交互に複数箇所設けられ、固定台22pと蓋29pとが、上記
嵌合突起及び嵌合切欠部を嵌合させた後で、回転せしめ
ることにより、固定台22pに蓋29pを装着でき、固定台と
蓋とがワンタッチ着脱可能な構造で取付けられる様にな
っており、固定台22p及び蓋29pの外周の所定の位置に
は、ワンタッチ着脱用の位置合わせマークが刻印又は貼
着され、更に蓋29pの頂面には、支柱部4pを貫通せしめ
る貫通口295が形成され、下方に軸部5pを内蔵する凹部2
93が形成され、貫通口295の周縁には、ウレタン樹脂等
の薄いリング状の弾性部材で形成された嵌合体を外側面
に設けられた凹部から装着すると、蓋29pと支柱部4pと
の衝突音が、嵌合体底面や貫通口により緩衝/低減でき
る。尚、蓋29pは、水平方向の長さが、40〜100mm、幅方
向の長さが、40〜100mm、その高さは、10〜30mmの範囲
が好ましく、貫通口295は、水平方向の長さが、30〜70m
m、幅方向の長さが、30〜70mm、その厚さは、1〜8mmの
範囲が好ましい。一方、上方凸部622の上面28には、滑
り防止部材38が載置され、軸部5pのつるつるした滑りを
防止しており、蓋29pは、支柱部4pの枢動範囲を規制す
る制限部材として機能し、更に滑り防止部材38が枢動す
る際の防塵手段としても機能し、又、蓋29pの外側面
を、6角形等の多角形平面で形成すると、手動で蓋29p
を回転させ当該蓋に形成された嵌合突起/切欠部をワン
タッチ着脱するのに便利であり、かかる効果は、蓋の外
周に所定のピッチで縦/横方向の細い溝を成形しても期
待できる。次に、支柱部4pに関して説明すると、図27
の例では、支柱部4pは、腕受け部9pの下部を構成し、下
方から上方に、軸部5p及び柱状部551から成り、柱状部5
51には上方凹部552が形成され、その内側に雌ネジ等が
形成されて、腕受け具8pに直接着脱可能な構造となって
おり、支柱部4pは全体として腕受け具8pを枢動自在に支
持する様になっている。尚、腕載せ台1pを直接、机表面
110に設置する場合には、通常の使用では、腕受け面83
の机表面からの高さH83は、15〜50mmの範囲のものが好
ましく、15〜45mmの高さがより好ましく、更に、15〜35
mmの範囲の高さのものが、直接、机上に設置する場合に
は好ましい。更に又、腕載せ台1pを医療用等や、直接、
精密作業用に作業台表面に設置する場合には、腕受け面
83の作業台表面からの高さH83は、25〜250mmの範囲のも
のが好ましく、特に、30〜150mmの範囲の高さのもの
が、直接、精密作業用に設置する場合には好ましい。次
に、腕受け具8pの基材81は、その断面が凹形状に形成さ
れ、前後方向の両端はR形状に面取りされ、左右の凹形
状頂部の両端もR形状に面取りされ、空中に浮かせた手
首の操作範囲を拡大すると共に、腕受け面83に前腕が直
接載置され、腕受け上部83の軽量化を図り、通気性を向
上させるため、基材81に所定の口径で小さな孔を多数、
穿孔させても良く、又、通気性の良好なウレタン系ゴム
部材で腕受け上部83の表面を覆ってもよい。又、腕受け
具8pの基材81/腕受け面83等を、薄い殻体で形成した場
合には、その下部(裏側)及び/又は上部に、リブ、トラ
ス等を一体に形成すると、腕受け具8pが軽量化できると
共に、腕受け面83の強度も確保でき非常に好ましく、上
部のリブには通気性のクッション部材/薄板状木材等を
積重すると効果的である。又、腕受け具8pの前後方向の
長さ(len8)/左右方向の長さ(wth8)を、固定部2pの前後
/左右方向の長さ(wb2)より短くすると、腕載せ台1p全
体の安定性を非常に向上できる利点があるが、腕受け具
8pの前後方向の長さ(len8)を、3〜4cm以内と非常に短く
すると、前腕の重量が全て腕受け面83に集中して傷みを
感ずるので、腕受け面83の前後方向の長さは、4〜25c
m、より好ましくは、10〜22cm前後の長さが好ましい。
又、腕受け具8pの左右方向の長さ(wth8)は、4〜25cm、
より好ましくは、5〜20cm、更に好ましくは、6〜17cmの
範囲の長さが好ましい。更に、腕受け具8pは、固定部2p
や支柱部4pの上方の空間に配設できるので、机表面110
と腕受け具8pとの間には自由空間が確保でき、机表面近
くの装置下方の空間を有効に活用することができ、又、
腕受け具8pを水平方向に引き延ばして支柱部4pと直結さ
せると、支柱部4pの剛性や腕受け部9pの剛性が高めら
れ、リンク機構に腕受け部を取付けた従来の剛性の全く
考慮されていない装置と比較すると、粘着部材38の効果
と共に腕受け具8pが不規則変動してふらつかない利点が
ある。又、蓋29pを、低い高さ10mm以下の固定台22p下部
にワンタッチで嵌合せしめた蓋構造とすると、蓋29pの
上部に形成される不要な突出部が削除でき、腕受け具8p
の底面が蓋29p上面と当接する迄に腕受け部9pの傾斜す
る範囲が拡大でき、腕受け面83の高さが低い腕載せ台1p
を構成する場合には非常に有効であり、更に、腕受け具
8pを、固定台22pから離脱せしめた場合に、固定台22pの
凸部622には滑り防止部材38だけが残っている状態なの
で、滑り防止部材38の汚れ等が簡単に清掃できる利点が
ある。又、腕載せ台1pは、机手前の空間に摺動自在に載
置されるので、机の引出しを操作する障害となることが
無く、使用しない場合には簡単に撤去できるので、椅子
と衝突することも無く、衣服、周囲の家具や机自体を傷
つけることも無い。尚、腕載せ台1p全体を平らな平面部
材530から撤去する場合には、手で腕載せ台1pの所望の
箇所を握り、上方に持ち上げ撤去するだけで良く、非常
に簡単である。尚、上記説明では、平面部材530及びそ
の摺動面である合成樹脂製の潤滑被膜531を基盤部500の
下段平板に504に配設し、机手前側の空間に腕載せ台1p
を載置して利用するとして説明したが、平面部材530及
び潤滑被膜531を、直接、机表面110に配設し、机上方の
空間に腕載せ台1pを載置して利用することも可能であ
り、更に又、平面部材530及び潤滑被膜531は省略し、腕
載せ台1pの固定台22pの底面に弗素樹脂等の摺動体533を
配設したり、固定台22pの底面を直接粗面化処理して、
机表面110に腕載せ台1pを載置して利用することも可能
である。又、図9及び図28(D)において、平面部材53
0、潤滑被膜531及び滑り部材532、摺動体533等の厚さ
は、理解を容易にするため、非常に誇張されて図示され
ている。更に又、本発明の腕載せ台1pで利用した平面部
材530及び潤滑被膜531や固定台22pの底面に配設した弗
素樹脂等の摺動体532/533を、図1乃至図25に示す腕
載せ台1a乃至1nの底面に応用したり、固定台22a乃至22n
の底面を、直接粗面化処理して、机表面110等にかかる
粗面化処理した腕載せ台を載置して、平面上で、所望の
任意の2次元方向に摺動自在に移動させて、本発明の腕
載せ台を利用できることも、当業者に明らかである。
【0034】次に、図9(A)〜(D)を参照して腕載せ台1p
の動作原理を説明する。先ず、図9(A)に示す様に腕受
け面83に前腕を載せ、腕受け面83を水平にした状態で
は、その枢動構造は、滑り防止部材38の中央部が、軸部
5pにより押圧されて、少し周辺部よりも凹み、底面28及
び滑り防止部材38から曲面51への反力は、同心円状にバ
ランスし、更に、シリコーン等のゲル部材38では、前腕
からの不規則振動吸収効果もある。又、ベース側の平面
部材530の摺動面をエポキシ樹脂、硬化剤及びシリコー
ンオイルからなる組成物で構成される熱硬化性合成樹脂
製の潤滑被膜531で形成し、これと摺動自在に当接する
腕載せ台1pの固定台22p底面の滑り部材532の摺動体533
を合成樹脂で形成したので、ベース側平面部材530と腕
載せ台1pの底面滑り部材532との間では、前腕の自重に
基づく静摩擦係数による保持力で、腕載せ台1pが平面部
材530の上で、静止し安定している。更に、この状態
で、前腕を水平方向に少し移動させると、水平方向の駆
動力が、腕載せ台1pの腕受け面83から、固定台22pの底
面に貼着された滑り部材532及び摺動体533に伝達され、
平面部材530の潤滑被膜531と滑り部材532との間の滑り
変位がほとんど抵抗なしに行なわれるために、静止状態
から移動状態へ移行する際の静摩擦係数と、腕載せ台1p
が移動中の動摩擦係数とが、ほぼ同一の大きさで、非常
に滑らかに移動、停止が実現できる。次に、図9(B)の
様に腕受け面83の前腕を、少し水平面から矢印方向に傾
けた状態では、その枢動構造は、ミクロ的には、軸部5p
の曲面51が粘着部材38を圧接し、滑り防止部材38の傾斜
側が圧接されて薄く伸び、反対側は、上方に盛り上がる
と共に、滑り防止部材38の弾性により、図9(A)の状態
に戻ろうとする復元力が作用している状態で安定し、ス
ポットターン/捻れ等すべての腕の3次元的な姿勢角
(ヨー、ピッチ、ロール等3自由度の)運動制御/操作に
対して、軸部5pに接触している滑り防止部材38の粘着力
が一種の軽いブレーキ力として作用し続けると共に、軽
く元の水平状態に戻そうとする弱い復元力としても作用
し続け、更に、滑り防止部材38に、シリコーン等のゲル
部材を使用すると、ゲルの流動特性と共に薄く延びて運
動追従性が付加され、局所的並進運動/局所回転運動の
操作性が高まり、ゲル部材特有の弾力性効果と共に、前
腕の不規則振動吸収効果も期待できる。従って、腕受け
具8pからの不快な反力が無い状態で、非常に快適に前腕
を操作でき、前腕を腕載せ台1pに長時間載せておいて
も、上半身や腕の筋肉/神経に疲労感が蓄積しない効果
があり、滑り部材532により腕載せ台1p全体を、前後/
左右に大きく摺動自在に2次元的に変位させ移動できる
と共に、軸部の枢動機構5pにより、3自由度の局所的な
平行移動や、3自由度の回転運動制御が容易に実現で
き、腕受け具8pに載置した前腕の位置(x,y,z)及び姿勢
角(α、β、γ)を、ユーザが、自由自在に制御可能であ
る。更に、図9(B)に示す様に、瞬間的に腕受け部9pを
傾斜させた場合には、マクロ的には、軸部5pは滑り防止
部材38により固定部2pと一体となり軸部5pの半径rは、
腕載せ台1pが転倒する/しないの条件に関係が無くな
り、腕載せ台1pが転倒する/しないの境界条件は、固定
台22pの底面の大きさ(底面が円形の場合には、その半
径)に依存することが実験により確認でき、この転倒条
件は、軸部5pの半径rが充分大きい図9(B)の様な場合
にも、軸部の半径rが小さい図9(C)/(D)の様な場合に
も同様に適用可能である。そして、図9(B)に示す様に
右側に腕受け部9pが傾斜した場合には、右側の底面の滑
り防止部材538が平面部材530に接触し、腕受け部9pから
の押圧力f6が下方に作用するので、その反作用として滑
り防止部材538は、平面部材530又は机表面110から反力f
7を受けると共に、腕載せ台1p全体が左方向又は時計回
りに回転して滑りだそうとする力を、滑り防止部材538
に生ずる粘着力f8により防止することが可能である。
又、図9(C)に示す様に、固定台22pの底面に配設された
左右又はドーナツ状の滑り防止部材538が平面部材530又
は机表面110に接触している場合には、瞬間的に腕受け
部9pを右側に傾斜させても、マクロ的には、軸部5pは滑
り防止部材38により固定部2pと一体となり軸部5pの半径
rは、腕載せ台1pが転倒する/しないの条件に関係が無
くなり、腕載せ台1pが転倒する/しないの境界条件は、
固定台22pの底面の大きさに依存することとなり、右側
に腕受け部9pが傾斜した場合には、右側の底面の滑り防
止部材538が机表面110に押圧されて接触し、腕受け部9p
からの押圧力f6が下方に作用するので、その反作用とし
て滑り防止部材538は、平面部材530又は机表面110から
反力f7を受けると共に、腕載せ台1p全体が左方向又は時
計回りに回転して滑りだそうとする力を、右側の滑り防
止部材538に生ずる粘着力f8により防止している状態で
安定し、又、左側の底面の滑り防止部材538は、机表面1
10と接触している状態で、腕受け部9pからの上方への押
上げ力f10が上方に作用するので、その反作用として左
側の滑り防止部材538は、平面部材530又は机表面110に
接着していようとする粘着力f11が作用し、腕載せ台1p
全体としては、反作用力f8及びf11により、非常に安定
した状態を保持可能である。更に又、図9(D)に示す様
に、固定台22pの底面に配設された左右の滑り防止部材5
38が両方とも平面部材530又は机表面110に接触している
場合には、瞬間的に腕受け具8pを左側に傾斜させても、
マクロ的には、軸部5pは滑り防止部材38により固定部2p
と一体となり軸部5pの半径rは、腕載せ台1pが転倒する
/しないの条件に関係が無くなり、腕載せ台1pが転倒す
る/しないの境界条件は、固定台22pの底面の大きさに
依存することとなり、左側に腕受け具8pが傾斜した場合
には、左側の底面の滑り防止部材538が机表面110に押圧
されて接触し、腕受け具8pからの押圧力f12が下方に作
用するので、その反作用として滑り防止部材538は、平
面部材530又は机表面110から反力f13を受けると共に、
腕載せ台1p全体が右方向又は反時計回りに回転して滑り
だそうとする力を、左側の滑り防止部材538に生ずる粘
着力f14により防止している状態で安定し、又、右側の
底面の滑り防止部材538は、机表面110と接触している状
態で、腕受け具8pからの上方への押上げ力f15が上方に
作用するので、その反作用として右側の滑り防止部材53
8は、平面部材530又は机表面110に接着していようとす
る粘着力f16が作用し、腕載せ台1p全体としては、反作
用力f14及びf16により、非常に安定した状態を保持可能
である。
【0035】次に、本発明の腕載せ台1p用キットに関し
て説明する。このキットは、机表面110等と直接摺動可
能な固定部2pと、前腕を支持する腕受け部9pと、腕受け
部9pと固定部2pとの枢動する空間に介在させる滑り防止
部材38と、固定部2pの底面に貼着する滑り部材532と、
平面部材530及び潤滑被膜531とを、包装部材中に包装し
たことを特徴としている。又、キットの固定部2pは、更
に、固定台22pと蓋29pとに、分解可能であり、キットの
腕受け部9pは、支柱部4pと腕受け具8pとに分解可能であ
り、キットの支柱部4pは、軸部5p及び柱状部551から構
成されている。又、上記キットの組立の順序は、以下の
如くである。包装部材中から固定台22pを取出し(J1)、
固定台22pの上方凸部622に滑り防止部材38を敷き(J2)、
その上に軸部5pを有する支柱部4pを直接載置して接続し
(J3)、その後、蓋29pを固定台22pに嵌合させた後に回転
させ、ワンタッチで装着する(J4)。次に、支柱部4pの柱
状部551を、腕受け具8pの下方凹部82に嵌合させ(J5)、
その後、腕受け具8pを、腕受け面83側から締結部材84に
より支柱部4pに固定する(J6)。ステップJ1〜J6により、
固定部2pと腕受け部9pとを直接接続して、枢動機構5pが
形成された。次に、必要があれば、固定台22pの底面に
滑り部材532や滑り防止部材538を貼着し(J7)、又、平面
部材530の下面を机表面110等に粘着部材により固定し、
その後、腕載せ台1pを平面部材530の上面に摺動自在に
載置する(J8)。以上で、腕載せ台1pのキットの組立工程
が完成する。ステップJ6又はJ7で、腕載せ台1pの組立工
程は完成しており、ステップJ8で、腕載せ台1pの設置作
業が完了する。平面部材530から腕載せ台1pを撤去する
場合には、非常に簡単で、手で腕載せ台1pの任意の箇所
を握り、平面部材530から撤去するだけである。次に、
腕載せ台1pの別の設置方法に関して説明する。則ち、 L1) 腕載せ台1pが、予め工場等で組立てられて販売さ
れている場合には、工場で以下の工程が実施される。手
首より肘側の前腕を保持する腕受け具8pを含む腕受け部
9pを、摺動自在な固定部2pに直接載置し、この腕受け部
9pと固定部2pとの間に、所定の形状の曲面に基づき枢動
運動が可能な枢動機構5pを介在させて、上記腕全体の上
下方向の高さが腕受け部9pの操作により枢動自在に変動
する様に組立てる工程(上記キット組立のJ1〜J7の各工
程)が、工場で実施される。かくして、予め組立てられ
て販売されている商品を購入したユーザは、組立てられ
た腕載せ台1pを包装部材から取り出し、又、平面部材53
0の下面を机表面110等に粘着部材により固定する。その
後、腕載せ台1pを平面部材530の上面に摺動自在に載置
する(J8)と、腕載せ台1pのキットの組立工程が完成す
る。上記L1の工程において、固定台22pの上面28に腕受
け部9pを直接載置する工程では、更に、腕受け部9pと固
定部2pとの枢動する空間に、滑り防止部材38を介在させ
る工程を追加するのが好ましく、かかる滑り防止部材38
としては、粘弾性部材、粘着部材、合成樹脂部材、弾性
部材、合成ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部材、シリコ
ーンゲル部材、多孔性シリコーンゲル部材の少なくとも
1つを含む部材が利用可能である。又、固定台22pの底
面に、滑り部材532及び/又は滑り防止部材538を貼着す
ると、摺動面を利用した腕載せ台1pの摺動自在な2次元
平面的移動/搬送が非常に簡単かつ容易に実行でき、腕
受け具8pは、支柱部4pと着脱可能に構成され、又、腕受
け具8pの前後方向の設定位置を調節可能とすることもで
きる。更に、支柱部4pの軸部5pと柱状部551とを、図2
に示す様に回転機構6a等を応用して着脱可能に枢着する
ことも可能であり、この柱状部551の上下方向の長さを
調節することにより腕受け部9pの高さも調節可能であ
り、又、柱状部551に、図14(D)に示すような摺動する
ことにより嵌合する係合機構403ー405を設けても、腕受
け部9pの高さを調節することができる。又、頂部に貫通
口295を有する蓋29pは、腕受け部9pの枢動範囲を規制す
る制限部材として作用し、蓋29pと軸部5p及び/又は腕
受け具8pとが接触する部位に、ゲル部材、ウレタン樹脂
部材、柔らかい合成樹脂部材、弾性部材等の衝撃吸収部
材を、埋設、配設、装着、及び/又は貼着する工程を更
に設けると、腕受け部9pの衝突音が低減でき好ましい。
かかる蓋29pと軸部5p及び/又は腕受け具8pとが接触す
る部位としては、例えば、蓋29pの頂部の貫通口295、蓋
29pの外側上面、蓋29pの内側、軸部5pの上面52等があ
る。
【0036】尚、図26〜図28に示す本発明の2次元
平面において所望の任意の方向に摺動自在に移動可能な
腕載せ台1pは、固定台22pの底面に、上述と同様の脱着
部材26を貼着することにより、容易に、図2、図17等
に示す様な固定台22の固定式腕載せ台1a、1fや、図6に
示す様な腕受け部9bを直接載置し、かつ、枢動範囲の制
限部材129を並設した腕載せ台1b等に転換可能である。
しかしながら、上記摺動自在な固定台22pを固定式腕載
せ台1zに転換する場合、机表面110で、かつ、剛性の高
い部材に、直接、固定台22pを貼着し固定すると、腕を
載せた場合の安定感が向上し、腕の疲労感も低減する
が、腕載せ台1a/1f全体の可動範囲は、どうしても固定
台22pが強固に机に固定されているため、限定された空
間範囲内での枢動運動となり易い。そこで、本発明者
は、種々の実験を繰り返したところ、図27の2次元平
面において所望の任意の方向に摺動自在に移動可能な腕
載せ台1p及び固定台22aの固定式腕載せ台1aと比較し
て、左右/前後方向には中間的可動範囲を有し、更に、
上下方向には、上記腕載せ台1p、1a等と比較して、飛躍
的に可動範囲を拡大させた腕載せ台1zであり、かつ、腕
を載せた場合の安定感を非常に向上させた、キーボード
操作等に有効な腕載せ台1zを見いだしたので、次に、こ
れを報告する。かかる腕載せ台1zは、固定台22pの底面
から下方の構成を除いては、腕載せ台1pと同一であり、
則ち、固定部2z=固定部2pは、固定台22z=固定台22p、蓋
29z=蓋29p、及び、固定台22zの底面に配設された脱着部
材26から構成され、腕受け部9z=腕受け部9pは、支柱部4
z=支柱部4pと、腕受け具8z=腕受け具8pから構成され、
支柱部4zは、軸部5z=軸部5pと、柱状部551から構成さ
れ、固定台22pの底面には、滑り部材532及び滑り防止部
材538は配設せずに、脱着部材26のみが配設され、更
に、厚さ20mm以下、好ましくは厚さ10mm以下、更に好ま
しくは厚さ5mm以下、最も好ましくは厚さ2mm以下の薄板
状の合成樹脂シート、又は、厚さ30mm以下、好ましくは
厚さ15mm以下、更に好ましくは厚さ8mm以下、最も好ま
しくは厚さ4mm以下の薄板状の合成ゴムシート等から成
る可撓性のシート部材700の表面に、脱着部材26を介し
て、上記固定台22zの底面を固定するようにした腕載せ
台システムであり、シート部材700の上面には、ノート
パソコン、ラップトップパソコン、デスクトップパソコ
ンとキーボード、マウスパッド、コンピュータ周辺装
置、CRT/液晶パネル等の表面手段、書籍等を載置可
能であり、ノートパソコン、ラップトップパソコン、キ
ーボード等の操作で、本発明の腕載せ台1zを、単独又は
複数個配設し、例えば、左右に2つの腕載せ台1zを、そ
の腕受け部9zがハの字状にシート部材700の上面に配設
すると、腕載せ台使用者の姿勢が非常に安定すると共
に、その可動範囲が飛躍的に拡大可能となり、上記シー
ト部材700は、机表面110に、直接載置し、シート部材の
底面に滑り防止部材w26等を貼着しない、机表面で摺動
可能な構成、及び/又は、浮き上がり可能な構成、又
は、机表面にシート部材700の周縁を貼着しシート部材7
00を部分的に固定した構成が好ましく、シート部材の底
面で、腕載せ台1zを貼着した箇所の直下の底面以外の箇
所、則ち、左右の両端部の底面や、前方端部の底面等の
腕載せ台1zの固定した箇所から離れた底面に、粘着部材
w26等を貼着し、腕載せ台1zを脱着部材26により貼着し
た直下のシート部材700の底面が浮き上がり可能な構成
としたものがより好ましい。上記シート部材700の左右
及び前後方向の長さは、40cmx20cm以上、より好ましく
は、60x30cm以上、更に好ましくは、80cmx40cm以上の
比較的面積の大きなシート部材が好ましく、シート部材
700の引っ張り張力が懸からない箇所には、通気孔を設
けるのが好ましく、シート部材700の厚さが2mm以下の場
合には、その周縁のエッジ部には、断面がC字形状等の
低硬度ゲル部材/ゴム部材等から成る安全カバーを装着
するのが好ましい。かかる薄板状シート部材700の上表
面に、粘着力が1.0kg/cm2以上、更に好ましくは、粘着
力が1.5kg/cm2以上、最も好ましくは、粘着力が2.0kg/c
m2以上の強力な粘着力を有する脱着部材26で、その面積
は、30mmx30mm以上あり、更に好ましくは、45mmx45mm以
上の面積があり、その厚さが、0.025〜5mmの範囲の脱着
部材26で固定台22zを貼着するのが好ましく、その厚さ
は、0.1〜3.5mmのものがより好ましく、特に、0.2〜2.5
mmの範囲の厚さの脱着部材26が、腕載せ台1zの高さH83
を55mm以内、より好ましくは45mm以内、更に好ましくは
40mm以内と非常に低く抑えるためには好ましい。かかる
脱着部材26には、両面粘着テープ、シリコーンゲル、ポ
リエチレン及びポリスチレンの共重合体をポリマーの主
成分とするゲル又は低硬度ゴム、又はウレタンゲル/ウ
レタンゴム等の強力な粘性及び弾性を有する粘弾性部材
を使用するのが好適で、粘着力を高めたポリエチレン及
びポリスチレンの共重合体をポリマーの主成分とするゲ
ルは引張り強度に優れているので特に好ましく(株式会
社コスモ計器のPE系ゲルでIC22V等が利用可能であ
る)、ゲル部材を使用すると、位置決め等の工程で複数
回脱着作業を繰返しても脱着部材26の粘着機能が失われ
ず、又、表面が汚れて粘着力が低下しても洗剤等で水洗
すれば繰り返し利用できる利点がある。又、上記シート
部材700には、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアル
コール、メタクリル樹脂、石油樹脂、ポリアミド、ポリ
塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、
弗素樹脂、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、
ポリシクロオレフィン等の熱可塑性樹脂、又は、フェノ
ール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタ
ン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱
硬化性樹脂、則ち、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の
合成樹脂部材、又は、プラスチック部材、又は、ポリア
ミノ酸、脂肪族ポリエステル、ポリーεーカプロラクト
ン、ポリビニルアルコール、キトサン、澱粉、セルロー
ス等と汎用性ポリマーとの混合物等の生分解樹脂部材、
又は、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリエチレン及
びポリスチレンの共重合体をポリマーの主成分とする低
硬度ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリル
ゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、スチレンーブタジエ
ンゴム、エチレンープロピレンゴム、クロロプレンゴ
ム、アクリロニトリルーブタジエンゴム、弗素ゴム、多
硫化ゴム、ポリエーテルゴム、クロロスルホン化ポリエ
チレン等の合成ゴム、又は、天然ゴム、又は、これらの
組合せから成るグループから選択されたもの、更に、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトンスルフィ
ド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミ
ド、ポリ四弗化エチレン、芳香族ポリエステル、ポリア
ミノビスマレイミド、トリアジン樹脂等のエンジニアリ
ングプラスチック部材、軽量、高強度、高耐貫通衝撃性
等の特性に優れ、比弾性率が大きく、かつ、比強度が大
きい炭素繊維を用いた炭素繊維強化プラスチック(CF
RP)、炭素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維、ガラス
繊維等の高強度繊維部材と、フェノール樹脂、尿素樹
脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキド樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂との
複合材料である熱硬化性繊維強化プラスチック、ガラス
繊維強化熱硬化性プラスチック(GFRP)、炭素繊維、
ボロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等の高強度繊維
部材と、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、
メタクリル樹脂、石油樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、弗素樹
脂、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリシ
クロオレフィン等の熱可塑性樹脂との複合材料である熱
可塑性繊維強化プラスチック、合成皮革部材、鉄、ステ
ンレス、アルミニウム、マグネシウム、チタン等の金属
部材、又は、これらの組合せから成るグループから選択
されたもの、及び、これらの同一シート又は異種のシー
トを積層したシート、及び/又は、これらの同一シート
又は異種のシートを縦方向又は横方向に並列に配置して
一体化したシート、又は、部分的に切り抜いた箇所に異
種のシートを埋込んで一体化したシート等を使用するこ
とができる。かかる腕載せ台システムでは、シート部材
700の上表面に脱着部材26を介して固定台22zを固定し、
腕載せ台1zを、単独又は複数個、机前縁近傍の空間やシ
ート中央部に配置するので、左右に2個、例えば、2つ
の腕載せ台の腕受け部9zがハの字状に配設すると、腕載
せ台使用者の姿勢が非常に安定すると共に、シート部材
700は、木、鉄、合成樹脂等の机/テーブル表面110の性
状に関係なく一定の性状の部材を選択できるので、腕載
せ台1zの底面に貼着する脱着部材26の粘着力/粘着効果
が安定し、シート部材700を机表面に設置/撤去するこ
とにより、腕載せ台1zの設置/撤去が容易となり、シー
ト部材の底面に滑り防止部材w26等を貼着しない、摺動
可能、かつ、浮き上がり可能な構成とすると、腕載せ台
1zの使用可能な空間位置が、シート部材700を適宜摺動
させて移動させることにより、自由に調節可能となり、
腕載せ台を使用する机表面での再設定/再配置空間が容
易に変更できると共に、腕受け具8zに載置した前腕を、
左右に大きく傾斜させて使用した場合、固定台22zを固
定していない場合には、転倒してしまうほど大きく傾斜
させても、シート部材700が浮き上がることにより、シ
ート部材700と一体となった腕受け具8zは、転倒せずに
大きく傾斜したままの姿勢を保持でき、腕受け部9zの可
動範囲が、飛躍的に拡大されると共に、脱着部材26の粘
着力により、腕載せ台1zが浮き上がったシート部材700
に、しっかりと固定されているので、腕載せ台1zの固定
台22zが、部分的には浮き上がっているが、全体として
は、シート部材700に貼着し、転倒せずに傾斜した姿勢
角度を保持できる利点がある。かかる部分的に浮き上が
り可能で、転倒せずに大きく傾斜した姿勢角度を保持で
きる腕載せ台1zの配置場所は、左右方向の傾斜だけであ
れば、机表面の任意の位置で可能であるが、前後方向に
も大きく傾斜させたい場合には、腕載せ台1zの固定台22
zの手前側の一部が、机表面110の前縁から更に手前側に
はみだす位置迄、操作者の胸部の近くに腕載せ台1zを引
き寄せて使用することが好ましい。かかる固定台22zの
一部が、机表面110の前縁から更に手前側にはみだす位
置迄引き寄せた腕載せ台1zでは、固定台22zの一部は、
部分的に机上面110よりも低い位置まで押し下げて傾斜
させることが可能となり、その反対側の固定台22zの部
分は、机表面から部分的に浮き上がり、机中央に載置し
た場合よりも、容易に傾斜角度を大きく変更でき、その
机表面110からの高さは、前、後、左、又は、右方向
に、10mm以上浮き上げることも容易に可能で、机表面か
ら固定台22zの一部が離脱した状態で、腕受け具8zを傾
斜させたまま、この傾斜姿勢を保持できるので、腕載せ
台1zの安定性を維持したまま、その枢動可能な範囲を飛
躍的に拡大することが可能である。更に又、机表面やテ
ーブル等にシート部材700を直接載置し、シート部材700
の中央等に腕載せ台1zを貼着し、シート部材700の底面
で、腕載せ台1zを貼着した箇所の直下の底面以外の箇
所、則ち、左右/前後の両端部の底面や、前方端部の底
面等の腕載せ台1zの固定した箇所から離れた底面に、滑
り防止部材w26等を貼着しシート部材700の周縁を固定し
たり、シート部材700の周縁を別途設けた挟持手段によ
り挟持してしっかり不動部側に固定し、腕載せ台1zを貼
着した直下のシート部材700の底面が浮き上がり可能な
構成としたものでは、上記摺動可能なシート部材700と
同様に、固定台22zの一部を部分的に浮き上げ、机表面
から離した状態で、腕受け具8z/腕受け部9zを傾斜させ
たまま、この傾斜姿勢を維持できるので、腕載せ台1zの
安定性を保持したまま、その枢動可能な範囲を飛躍的に
拡大することが可能であると共に、腕載せ台1zを水平の
状態に戻した場合、固定台22zの位置再現性が非常に良
いので、例えば、図18に示す様な精密作業用の腕載せ
台に応用すると、効果的であり、更に、シート部材700
は、上記鈎の手状薄板係合部材w4の下平面W6や図26に
示す基盤部500の下段平板504等に、摺動自在に載置した
り、粘着部材で周縁の底面を固定したりすることも可能
である。いわゆる、ミクロ的な腕載せ台1zの動作は、図
9(A)〜(D)等に示した場合と、同様である。又、図6に
示す様に、上記固定部2zを省略し、更に、回動自在で滑
動自在な移動(搬送)機構7b等により、1方向に移動可能
な腕受け具8bを具えた腕載せ台1b等を、滑り防止部材38
を介して、直接、シート部材700の上面に、枢動面51か
ら枢動自在に載置し、その周辺に制限部材129を並設し
ても、腕載せ台1zと同様の効果を得ることができる。更
に又、上述の腕載せ台システムでは、固定台22zの周縁
部を、縦/横方向の長さが、40cmx20cm以上で、その厚
さが、5mm以下で構成すると、固定台22zの周縁部がシー
ト部材700を兼ねることができ、かかる腕載せ台では、
上述の脱着部材26及びシート部材700を省略することが
可能であり、この腕載せ台は、又、上記腕載せ台1pの変
形例で、固定台22pを変形した腕載せ台と解釈すること
も可能である。
【0037】次に、本発明の腕載せ台1z用キットに関し
て説明する。このキットは、机表面110に直接載置する
薄板状シート部材700と、固定部2zと、前腕を支持する
腕受け部9zと、腕受け部9zと固定部2zとの枢動する空間
に介在させる滑り防止部材38と、固定部2zの底面に貼着
する着脱可能な脱着部材26とを、包装部材中に包装した
ことを特徴としている。又、キットの固定部2zは、更
に、固定台22zと蓋29zとに、分解可能であり、キットの
腕受け部9zは、支柱部4zと腕受け具8zとに分解可能であ
り、キットの支柱部4zは、腕載せ台1aと同様に更に、軸
部5z、柱状部41、及び係合手段7zに、それぞれ分解可能
としてもよい。又、上記キットの組立の順序は、以下の
如くである。包装部材中から固定台22zを取出し(Q1)、
固定台22zの上方凸部622に滑り防止部材38を敷き(Q2)、
その上に軸部5zを有する支柱部4zを直接載置して接続し
(Q3)、その後、蓋29zを固定台22zに嵌合させた後に回転
させ、ワンタッチで装着する(Q4)。次に、支柱部4zの柱
状部551を、腕受け具8zの下方凹部82に嵌合させ(Q5)、
その後、腕受け具8zを、腕受け面83側から締結部材84に
より支柱部4zに固定する(Q6)。ステップQ1〜Q6により、
固定部2zと腕受け部9zとを直接接続して、枢動機構5zが
形成された。次に、固定台22zの底面に脱着部材26の上
面を貼着し(Q7)、薄板状シート部材700の上面で所望の
箇所に、腕載せ台1zを脱着部材26の下面より貼着する(Q
8)。腕載せ台1zを複数個使用する場合は、上記Q1〜Q8を
もう一度繰り返す。以上で、腕載せ台1zのキットの組立
工程が完成する。ステップQ7で、腕載せ台1z単独の組立
工程は完成しており、ステップQ8で、腕載せ台1zのシー
ト部材700への設置作業が完了する。次に、上記組立て
られ、一体となった腕載せ台1z及びシート部材700を、
机表面、机上方、及び/又は、机手前側の空間に、載置
すると、腕載せ台の組立設置工程が完成する。尚、机表
面、及び/又は、机手前側の空間に、可撓性のシート部
材700を載置し、このシート部材700を摺動可能として、
シート部材に貼着した腕載せ台1zを摺動自在に移動させ
る工程を設け、腕載せ台1zを使用する場所を、容易に調
節可能としてもよいし、シート部材700の周縁部を挟持
手段及び/又は粘着部材により固定する工程を更に設け
てもよい。又、シート部材700の固定部22zを貼着した箇
所の底面を、腕載せ台1zを傾斜させることにより、浮き
上がらせる工程を設けることも可能である。通常、シー
ト部材700に腕載せ台1zを貼着したままの状態で、腕載
せ台1zを机上から撤去するのが便利であるが、シート部
材700から貼着した腕載せ台1zを撤去する場合には、手
で腕載せ台1zの任意の箇所を握り、腕載せ台1zをゆっく
りと上方に引き上げるとよい。 Z1) 腕載せ台1zが、予め工場等で組立てられて販売さ
れている場合には、工場で以下の工程が実施される。手
首より肘側の前腕を保持する腕受け具8zを含む腕受け部
9zを、固定部2zに直接載置し、この腕受け部9zと固定部
2zとの間に、所定の形状の曲面に基づき枢動運動が可能
な枢動機構5zを介在させて、上記腕全体の上下方向の高
さが腕受け部9zの操作により枢動自在に変動する様に組
立てる工程(上記キット組立のQ1〜Q7の各工程)が、工場
で実施される。かくして、予め組立てられて販売されて
いる商品を購入したユーザは、組立てられた腕載せ台1z
を包装部材から取り出す。又、薄板状シート部材700も
包装部材から取り出す。その後、腕載せ台1zの底面の脱
着部材26の保護シートを剥し、薄板状シート部材700の
上面で、所望の箇所に、脱着部材26の下面から、腕載せ
台1zを貼着する(Q8)と、腕載せ台1zのキットの組立工程
が完成する。上記Z1の工程において、固定台22zの上面2
8に腕受け部9zを直接載置する工程では、更に、腕受け
部9zと固定部2zとの枢動する空間に、滑り防止部材38を
介在させる工程を追加するのが好ましく、かかる滑り防
止部材38としては、粘弾性部材、粘着部材、合成樹脂部
材、弾性部材、合成ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部
材、シリコーンゲル部材、多孔性シリコーンゲル部材の
少なくとも1つを含む部材が利用可能である。又、固定
台22zの底面に、強力な粘着力を有する脱着部材26を貼
着する。腕受け具8zは、支柱部4zと着脱可能に構成さ
れ、又、腕受け具8zの前後方向の設定位置を調節する工
程を設けてもよい。更に、支柱部4zの軸部5zと柱状部55
1とを、図2に示す様に回転機構6a等を応用して着脱可
能に枢着する工程を設けてもよく、この柱状部551の上
下方向の長さを調節する工程も追加可能であり、又、柱
状部551に、図14(D)に示すような摺動することにより
嵌合する係合機構403ー405を設けても、腕受け部9zの高
さ調節工程を設けることができる。又、頂部に貫通口29
5を有する蓋29zは、腕受け部9zの枢動範囲を規制する制
限部材として作用し、蓋29zと軸部5z及び/又は腕受け
具8zとが接触する部位に、ゲル部材、ウレタン樹脂部
材、柔らかい合成樹脂部材、弾性部材等の衝撃吸収部材
を、埋設、配設、装着、及び/又は貼着する工程を更に
設けると、腕受け部9zの衝突音が低減でき好ましい。か
かる蓋29zと軸部5z及び/又は腕受け具8zとが接触する
部位としては、例えば、蓋29zの頂部の貫通口295、蓋29
zの外側上面、蓋29zの内側、軸部5zの上面52等がある。
【0038】
【発明の効果】以上に説明した様に、本発明の腕載せ台
1zによれば、従来問題とされてきた上述のA1)〜A3)の問
題点は、非常に快適に99%以上解決され、ユーザの望む
任意の角度/位置で、神経/筋肉等を使用せず、いつで
も、腕受け具8zを部分的に浮き上げた状態で、傾斜/静
止させることができ、粘着部材38の上に載置した腕受け
部9zの様に、従来、極力回転運動の抵抗を小さくするこ
とのみに注意が集中されてきた枢動自在な軸部5に、滑
り防止部材38により所定の移動抵抗感を付勢し、腕受け
部の回転運動の剛性を従来のほとんどゼロの状態より
も、手動操作が快適な程度に少し高めることにより、操
作用の前腕を腕載せ台1z、1p等に載せておくと、この腕
全体が重力の影響を受けにくくなり、腕全体を、いわば
空中に浮かせた状態で、前腕の並進位置/姿勢角を、局
所空間範囲内で自由自在に制御することができ、その結
果、10本の指先のそれぞれに対し独立した空間運動
を、反復ストレスを蓄積させずに指令し、かつ、ストレ
スを発散させながら大脳から容易かつ連続的に操作指令
することが可能となる。本発明者の実験では、腕載せ台
1zのような構造の腕載せ台では、キーボード操作の場
合、マット状の腕枕等で単に手根部を中心に手先部を下
方から一定の高さに支持し前腕を浮かせた状態でキーボ
ード操作をした場合には、約100ストローク/分のキ
ー入力速度でキーボードを操作すると、2〜4分以内
に、手首に痛みを感じる様になったが、本発明の腕載せ
台を使用すると、約100ストローク/分のキー入力速
度で20分間以上集中的にキーボード入力操作を続けて
も、手首に痛みを感じなかった。又、キーボード操作等
では、両方の腕に対してそれぞれ独立に本発明の腕載せ
台1zを用意し、合計2セットの腕載せ台を薄板状シート
部材700に貼着して固定し使用するので、2台の腕載せ
台を使用中の操作者は、だらりと腕を肩からぶら下げて
いる通常の人と比較した場合に、シリコーンゲル等の滑
り防止部材/粘着部材38により、ほどよい剛性を付勢さ
れた腕受け部に転換でき、両腕を、枢動自在にして、か
つ、しっかりと下方から保持され、更に、手首をフリー
状態で空中に浮かせたのと等価の状態で、前方から上半
身を上方に支えてもらっているのと同等な姿勢状態を、
自動的に実現できているので、腕載せ台に両腕を載置す
るだけで、自然と背筋が真っ直ぐに伸び(かかる効果
は、垂直軸回りに回動自在な従来のリンク式腕載せ台で
は、ほとんど期待できない)、全身を瞑想中の安静な姿
勢状態と等価な非常にリラックスした状態に維持でき、
精神を集中しやすく、全身にストレスがかかりにくい正
しい姿勢に導かれるという姿勢矯正効果も期待でき、画
期的である。更に、3次元のCAD入力/計算機データ
入力操作等で、マウスを握った状態で、4〜8時間以上
も腕全体を空中に浮かせた状態で、入力作業を連続的に
実施しても、快適にマウス操作が可能である。又、図1
に示すような腕載せ台1z等では、B5)、B11)の様なアー
ム取付具が不要となり、机等に付属する引出しが有効利
用でき、椅子/衣服/下半身等が、取付具に接触したり
/破けることも無く、リンク機構が不要で設置空間が非
常に狭く、机の手前端部の頻繁に使用する箇所が取付具
で占有されず空間が有効に利用/確保でき、大量に生産
した場合の軸部の互換性を確保することも容易であり、
部品点数が少なく単純で、装置の価格が低減でき、着脱
可能なワンタッチ構造や伸縮/折り畳み可能な構造によ
りユーザへの配達費用も低減でき、携帯に便利でユーザ
の組立作業も容易である、といった利点がある。更に
又、蓋29を有する固定部2では、滑り防止部材38により
軸部5が固定部2と一体化され、軸部5の半径は腕受け部9
の安定性に、マクロ的には、関係が無くなり、固定台29
の底面の摩擦性状及び大きさが、腕載せ台全体の安定条
件として重要となるが、一般に、固定台底面の大きさを
軸部の半径より大きくすることは非常に容易であり、か
かる固定台と蓋とが、腕受け部の枢動する範囲を制限す
る制限部材を兼ねると共に、腕載せ台全体の転倒防止装
置として機能し、長時間の作業/操作等で疲労した場合
に、単なる腕を載せる脇息台としても使用することがで
き、前腕の支持機能と共に休息機能を具えた腕載せ台が
提供でき、かかる脇息台は非常な安定感があり、空間的
位置を安定させるために余計な筋肉/運動神経を使用し
なくて済み、効率よく短時間で十分な休息が可能とな
り、体重を乗せ架けても剛性が高く壊れにくい装置が提
供できるが、従来のリンク機構式等の腕載せ台では、水
平方向の剛性が弱く、ふらふらして非常に変動しやす
く、長時間の作業/操作等で疲労した場合に、単なる腕
を載せる脇息台としては全く使用できず、空間的位置を
安定させるために余計な筋肉/神経を常時使用し続け、
非常に疲れ易い装置となることが分かった。又、本発明
の腕載せ台1pでは、腕載せ台の高さを非常に低く設定し
た構造でありながら、可動範囲の広い枢動自在な構造で
実現でき、しかも腕載せ台全体を、机/テーブル等の所
望の表面、机上方、又は、机手前側空間に設けられた平
面状の摺動部材530に対して、固定部2pの底面に設けた
摺動部材532との間で、摺動面を介して摺動接触せし
め、2次元平面において所望の任意の方向に摺動自在に
移動可能な様に載置し、かつ、前腕の自重を利用した静
止摩擦力により、腕載せ台1p全体を、固定部2pにより腕
受け具8pの枢動動作中(使用中)、安定して保持し/静止
させていることが可能であり、非常に広い範囲で、腕載
せ台1pを自由自在に移動させ、かつ、非常に簡単に撤去
可能である。上記の説明に鑑み、本発明に対してこれら
及び他の変更を行うことができる。従って、本発明は、
以上の説明によって限定されるものではなく、本発明の
範囲は、特許請求の範囲のみによって限定されるものと
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の腕載せ台1aの斜視図、及び、その動
作原理を示す図である。
【図2】 その分解組立図である。
【図3】 本発明の腕受け具、係合手段、柱状部の1例
である。
【図4】 本発明の軸部、蓋、固定台の1例である。
【図5】 本発明の腕載せ台の操作方法を説明する図で
ある。
【図6】 本発明の枢動機構ー搬送機構を有する腕載せ
台の1例である。
【図7】 本発明の2方向に搬送機構を有する腕載せ台
の1例である。
【図8】 その分解組立図の1例である。
【図9】 その動作原理を説明する図である。
【図10】 本発明の軸部の凹凸枢動曲面の組合せ例を
示す図ある。
【図11】 本発明の固定部無し枢動機構ー搬送機構の
腕載せ台の1例である。
【図12】 本発明のバルーン式腕載せ台及び真空吸着
式固定台の1例である。
【図13】 本発明の真空吸着式固定台の1例である。
【図14】 本発明の腕載せ台システムの斜視図の1例
である。
【図15】 本発明の外部駆動式揺動機構を付設した腕
載せ台の1例である。
【図16】 本発明の揺動式腕載せ台の1例を示す図で
ある。
【図17】 本発明の又別の腕載せ台の1例を示す図で
ある。
【図18】 本発明の半自動搬送式腕載せ台の1例を示
す図である。
【図19】 その主要部を拡大した図である。
【図20】 本発明の2方向搬送式腕載せ台の別の1例
を示す図である。
【図21】 本発明の2方向スライド式搬送機構を有す
る腕載せ台の1例である。
【図22】 その部分拡大図である。
【図23】 腕載せ台1mの腕受け部9mの拡大図の1例で
ある。
【図24】 本発明の非接触式搬送機構を有する腕載せ
台の1例である。
【図25】 その腕受け部9nの拡大図の1例である。
【図26】 本発明の摺動自在な腕載せ台1pの1例であ
る。
【図27】 その腕受け部9pの1例である。
【図28】 その固定部2pの1例である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、・・・、1k、1p 腕載せ台 2、2a、2b、・・・、2e、2h、2j、2k、2
p 固定部 21b、21c,81b、81c 走行路 22、22a、・・・、22h、22j、22k、22
p 固定台 26 脱着部材/滑り防止部材 29、29f、29j、29p、39c 蓋 3c、7、7a、7b、7c、7d、7g、532 搬
送機構 32b、32c、72b、72c、72g 走行輪/搬
送輪 35c,75c,75g 磁性部材/永久磁石 38、38f 滑り防止部材 4、4a、4b、4c、4g、4h、4p 支柱部 41 柱状部 5、5c、5e、4g、5k、5p 軸部/枢動機構 5h 揺動機構 51 曲面部 6、6a、6b、・・・、6g、6j、6k 回動機構 66h チェイン 8、8a、8b、・・・、8h、8j、8k、8p 腕
受け具 83 腕受け面 9a、9b、9c、9k、9p、9v 腕受け部 12 針状部材 16 外部駆動式揺動機構
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A47C 7/54 A47C 7/54 F G06F 1/16 G06F 3/02 310J 3/02 310 3/033 340C 3/033 340 1/00 313Z

Claims (68)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と、前腕の手首より肘側の腕受け
    部とを具えた腕載せ台と、机表面、及び/又は、机手前
    側の空間に載置した可撓性のシート部材とを含み、前記
    腕受け部と前記固定部とを、所定の形状の曲面に基づき
    枢動運動が可能な枢動機構で直接接続し、当該腕全体を
    前記腕受け部で支持し、前記腕の位置及び姿勢を、所望
    の任意の運動が可能なように枢動自在に制御可能とする
    と共に、前記シート部材に前記固定部を脱着部材により
    貼着したことを特徴とする腕載せ台。
  2. 【請求項2】 前記シート部材の前記固定部を貼着した
    箇所の底面が浮き上がり可能である請求項1に記載の腕
    載せ台。
  3. 【請求項3】 前記シート部材に、単独または、複数個
    の腕載せ台を貼着した請求項1又は2に記載の腕載せ
    台。
  4. 【請求項4】 前記シート部材を摺動可能とした、又
    は、前記シート部材の前記固定部を貼着した箇所の底面
    以外の箇所を固定した請求項1乃至3のいずれか1項に
    記載の腕載せ台。
  5. 【請求項5】 前記シート部材が、ABS樹脂、ポリエ
    チレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレ
    ン、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、石油樹
    脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネー
    ト、ポリアセタール、弗素樹脂、ポリイミド、ポリエー
    テルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
    ベンズイミダゾール、ポリシクロオレフィン等の熱可塑
    性樹脂、又は、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリ
    エステル、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹
    脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、則ち、熱可塑性樹
    脂又は熱硬化性樹脂等の合成樹脂部材、又は、プラスチ
    ック部材、又は、ポリアミノ酸、脂肪族ポリエステル、
    ポリーεーカプロラクトン、ポリビニルアルコール、キト
    サン、澱粉、セルロース等と汎用性ポリマーとの混合物
    等の生分解樹脂部材、又は、ウレタンゴム、シリコーン
    ゴム、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体をポリ
    マーの主成分とする低硬度ゴム、ブタジエンゴム、イソ
    プレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴ
    ム、スチレンーブタジエンゴム、エチレンープロピレンゴ
    ム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルーブタジエン
    ゴム、弗素ゴム、多硫化ゴム、ポリエーテルゴム、クロ
    ロスルホン化ポリエチレン等の合成ゴム、又は、天然ゴ
    ム、又は、これらの組合せから成るグループから選択さ
    れたもの、 又は、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセター
    ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
    タレート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエー
    テルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレー
    ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン
    スルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、
    ポリイミド、ポリ四弗化エチレン、芳香族ポリエステ
    ル、ポリアミノビスマレイミド、トリアジン樹脂等のエ
    ンジニアリングプラスチック部材、軽量、高強度、高耐
    貫通衝撃性等の特性に優れ、比弾性率が大きく、かつ、
    比強度が大きい炭素繊維を用いた炭素繊維強化プラスチ
    ック(CFRP)、炭素繊維、ボロン繊維、アラミド繊
    維、ガラス繊維等の高強度繊維部材と、フェノール樹
    脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、ア
    ルキド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性
    樹脂との複合材料である熱硬化性繊維強化プラスチッ
    ク、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック(GFRP)、
    炭素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等の
    高強度繊維部材と、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化
    ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリビニルア
    ルコール、メタクリル樹脂、石油樹脂、ポリアミド、ポ
    リ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセター
    ル、弗素樹脂、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
    ン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾー
    ル、ポリシクロオレフィン等の熱可塑性樹脂との複合材
    料である熱可塑性繊維強化プラスチック、合成皮革部
    材、鉄、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム、チ
    タン等の金属部材、又は、これらの組合せから成るグル
    ープから選択されたもの、及び、これらの同一シート又
    は異種のシートを積層したシート、及び/又は、これら
    の同一シート又は異種のシートを縦方向又は横方向に並
    列に配置して一体化したシート、又は、部分的に切り抜
    いた箇所に異種のシートを埋込んで一体化したシートか
    ら成る請求項1乃至4のいずれか1項に記載の腕載せ
    台。
  6. 【請求項6】 前記シート部材が、厚さ20mm以下の
    合成樹脂シート、又は、厚さ30mm以下の合成ゴムシ
    ートを含み、前記シート部材の左右及び前後方向の長さ
    が、40cmx20cm以上である請求項1乃至5のい
    ずれか1項に記載の腕載せ台。
  7. 【請求項7】 前記シート部材の周縁のエッジ部に、安
    全カバーを装着した請求項1乃至6のいずれか1項に記
    載の腕載せ台。
  8. 【請求項8】 前記脱着部材が、粘弾性部材、粘着部
    材、両面粘着テープ、合成樹脂部材、合成ゴム部材、ウ
    レタン系ゲル/ゴム、ゲル部材、シリコーンゲル部材、
    磁性部材、プラスチック部材、ポリエチレン及びポリス
    チレンの共重合体をポリマーの主成分とするゲル、真空
    吸着板の少なくとも1つ、又は、これらを組合せた部材
    から成り、前記脱着部材の厚さが、0.025〜7.0
    mmの範囲である請求項1乃至7のいずれか1項に記載
    の腕載せ台。
  9. 【請求項9】 前記腕受け部と前記固定部との枢動する
    空間に、滑り防止部材を介在させた請求項1乃至8のい
    ずれか1項に記載の腕載せ台。
  10. 【請求項10】 前記滑り防止部材が、粘弾性部材、粘
    着部材、プラスチック部材、弾性部材、合成ゴム部材、
    ウレタン系ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部材、シリコ
    ーンゲル部材、多孔性シリコーンゲル部材、低硬度シリ
    コーンゴム、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体
    をポリマーの主成分とするゲル又は低硬度ゴム、ウレタ
    ンゲル部材、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
    ム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレンーブタジエンゴ
    ム、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エチレ
    ン-ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルブチラー
    ル、ポリビニルブチラール-ポリビニルアセテートコポ
    リマー、エポキシ-アクリレート相互貫入網状ポリマ
    ー、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテ
    ルイミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリスチレ
    ン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンブロックコ
    ポリマー、ポリプロピレン、アセタールポリマー、ポリ
    アミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン及びこれらの組
    合せから成るグループから選択される請求項9に記載の
    腕載せ台。
  11. 【請求項11】 前記滑り防止部材が、粘弾性部材、粘
    着部材、プラスチック部材、弾性部材、合成ゴム部材、
    ウレタン系ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部材、シリコ
    ーンゲル部材、多孔性シリコーンゲル部材、低硬度シリ
    コーンゴム、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体
    をポリマーの主成分とするゲル又は低硬度ゴム、ウレタ
    ンゲル部材、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
    ム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレン、ブタジエンゴ
    ム、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エチレ
    ン-ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルブチラー
    ル、ポリビニルブチラール-ポリビニルアセテートコポ
    リマー、エポキシ-アクリレート相互貫入網状ポリマ
    ー、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテ
    ルイミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリスチレ
    ン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンブロックコ
    ポリマー、ポリプロピレン、アセタールポリマー、ポリ
    アミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、グアーガム、
    PVA、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミ
    ド、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、
    澱粉等の水溶性高分子の高粘度水溶液若しくはこれらの
    水溶性高分子を無機塩又は有機系架橋剤で架橋した含水
    ゲル部材、アニオン性水溶性高分子を多価金属塩によっ
    てゲル化させたゲル部材、アニオン性水溶性高分子とア
    ルミニウム塩を含むアルカリ性の水溶液を調製した後、
    有機及び/又は無機の酸を添加してゲル化したゲル部
    材、ポリアクリル酸やポリアクリル酸塩等を用いた水性
    ゲル部材、 水、オイル、シリコーンオイル等の液体、空気、窒素等
    の気体、及びこれらの組合せから成るグループから選択
    され、 前記滑り防止部材が、外部フィルムカバーにより完全に
    密閉され、接着剤層/粘着部材が、前記外部フィルムカ
    バーの密閉された平らな上下表面上に塗布されて存在
    し、 前記外部フィルムカバーは、結晶質ポリエステル、非晶
    質ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
    ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレン、弗素化
    ポリマーフィルム、ポリ酢酸ビニルおよびナイロンから
    成るグループから各々独立に選択されるフィルム層及び
    /又はフィルムセグメントを具えている請求項9に記載
    の腕載せ台。
  12. 【請求項12】 前記枢動機構の所定の曲面が、球、半
    球、回転楕円体、回転2次曲面体、回転曲面体、一般の
    曲面体、円筒、又は、これらの曲面体の一部、又はこれ
    らの曲面体を変形/組合せた曲面体を少なくとも一部に
    含む曲面により形成された請求項1乃至11のいずれか
    1項に記載の腕載せ台。
  13. 【請求項13】 前記枢動機構の所定の曲面を、殻体で
    形成すると共に、枢動面の反対側に、リブ及び/又はト
    ラスを形成又は一体に形成するようにした請求項12に
    記載の腕載せ台。
  14. 【請求項14】 前記枢動機構の前記枢動自在な腕受け
    部側が、凸曲面であり、前記固定部側が、平面、又は、
    凹曲面の組合せである、又は、前記枢動自在な腕受け部
    側が、凹曲面であり、前記固定部側が、平面、又は、凸
    曲面の組合せである、又は、前記枢動自在な腕受け部側
    が、平面であり、前記固定部側が、凹曲面、又は、凸曲
    面の組合せである請求項1乃至13のいずれか1項に記
    載の腕載せ台。
  15. 【請求項15】 前記腕受け部の高さ方向の長さを調節
    可能とした請求項1乃至14のいずれか1項に記載の腕
    載せ台。
  16. 【請求項16】 前記腕受け部の枢動範囲を規制する制
    限部材を、設けるようにした請求項1乃至15のいずれ
    か1項に記載の腕載せ台。
  17. 【請求項17】 前記腕受け部の枢動する力を、調節可
    能とした請求項1乃至16のいずれか1項に記載の腕載
    せ台。
  18. 【請求項18】 前記固定部が、固定台、蓋、固定台の
    底面の脱着部材から構成されている請求項1乃至17の
    いずれか1項に記載の腕載せ台。
  19. 【請求項19】 前記固定台の最低部と最高部の高さの
    差が、20mm以内である請求項18に記載の腕載せ
    台。
  20. 【請求項20】 前記固定部の前記固定台と、前記蓋と
    を、着脱可能又はワンタッチ着脱可能とした請求項18
    又は19に記載の腕載せ台。
  21. 【請求項21】 前記固定部の前記固定台と、前記蓋と
    を、着脱可能又はワンタッチ着脱可能とするための位置
    合わせマークを、それぞれ、前記固定台及び前記蓋に、
    付した請求項20に記載の腕載せ台。
  22. 【請求項22】 前記固定部と、前記腕受け部とを、着
    脱可能又はワンタッチ着脱可能とした請求項1乃至21
    のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  23. 【請求項23】 前記腕受け部を、腕受け具と、支柱部
    とに、着脱可能又はワンタッチ着脱可能に構成した請求
    項1乃至22のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  24. 【請求項24】 前記固定台の水平方向の長さを、腕受
    け具の前後(len8)/左右(wth8)方向の長さの短いほうの
    長さ(min(len8,wth8))の1/2の長さよりも大きく設定
    するようにした請求項18乃至23のいずれか1項に記
    載の腕載せ台。
  25. 【請求項25】 前記支柱部の下部に、軸部が形成され
    ている請求項23又は24に記載の腕載せ台。
  26. 【請求項26】 前記軸部の枢動する回転半径が、30
    〜120mmの範囲である請求項25に記載の腕載せ
    台。
  27. 【請求項27】 前記軸部の枢動する曲面部の水平方向
    の長さが、40〜120mm、幅方向の長さが、40〜
    120mm、その高さが、4〜40mmの範囲である請
    求項25又は26に記載の腕載せ台。
  28. 【請求項28】 前記軸部の枢動する曲面部の水平方向
    の長さより、前記固定台の水平方向の長さを、長く大き
    くした請求項25乃至27のいずれか1項に記載の腕載
    せ台。
  29. 【請求項29】 前記軸部の枢動する曲面部の上面の半
    径方向に、外周に向かって下方に傾斜する角度で、水平
    面に対し、2〜30°の範囲で、テーパ面が形成されて
    いる請求項25乃至28のいずれか1項に記載の腕載せ
    台。
  30. 【請求項30】 前記軸部の曲面部テーパ面上面に、ウ
    レタン樹脂、ゲル部材等の衝撃吸収部材、及び/又は弾
    性部材を、配設、装着、又は、貼着するようにした請求
    項25乃至29のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  31. 【請求項31】 前記支柱部が、軸部と柱状部とで着脱
    可能又はワンタッチ着脱可能に構成され、及び/又は、
    回動自在に構成されている請求項25乃至30のいずれ
    か1項に記載の腕載せ台。
  32. 【請求項32】 前記支柱部の長さを、調節可能とした
    請求項25乃至31のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  33. 【請求項33】 前記腕受け具を前後方向に移動せしめ
    る係合手段又は移動機構を、前記支柱部に設けた請求項
    25乃至32のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  34. 【請求項34】 前記腕受け具の移動機構に、ロック機
    構又はブレーキ機構を付設した請求項33に記載の腕載
    せ台。
  35. 【請求項35】 前記腕受け具の腕受け面の前記固定部
    底面からの高さを、55mm以内とした請求項25乃至
    34のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  36. 【請求項36】 前記腕受け具の前後方向の長さを、4
    〜25cmの範囲とし、及び/又は、前記腕受け具の左
    右方向の長さを、4〜25cmの範囲とした請求項25
    乃至35のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  37. 【請求項37】 前記腕受け具を凹形状とし、及び/又
    は、前記腕受け具に通気孔を形成した請求項25乃至3
    6のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  38. 【請求項38】 前記腕受け具の腕受け面を、殻体で形
    成すると共に、当該下部及び/又は上部に、リブ及び/
    又はトラスを形成又は一体に形成するようにした請求項
    25乃至37のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  39. 【請求項39】 前記腕受け具に、針状部材を、複数
    個、植設及び/又は載置した請求項25乃至38のいず
    れか1項に記載の腕載せ台。
  40. 【請求項40】 前記腕載せ台に、磁石、加熱手段、体
    温計、血圧計、圧力センサ、生体センサ、及び/又は、
    無線識別タグを配設した請求項1乃至39のいずれか1
    項に記載の腕載せ台。
  41. 【請求項41】 前記腕受け具に、クッション用部材、
    透過性部材、伸縮自在なサポータ部材、布、又は、腕章
    を、積層、貼着し及び/又は着脱可能とした請求項25
    乃至40のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  42. 【請求項42】 前記腕載せ台に、前腕の外部駆動式揺
    動機構を埋設及び/又は付設した請求項1乃至41のい
    ずれか1項に記載の腕載せ台。
  43. 【請求項43】 前記揺動機構が偏心モータ、モータ駆
    動の揺動機構、超音波振動機構、及び/又は、揺動ソレ
    ノイドである請求項42に記載の腕載せ台。
  44. 【請求項44】 前記固定部と前記腕受け部下部との当
    接する、前記腕受け部側下部に、切欠部を設けるように
    した請求項1乃至43のいずれか1項に記載の腕載せ
    台。
  45. 【請求項45】 前記切欠部を円弧状の溝部で形成する
    と共に、前記固定部の上部を円柱状に形成した請求項4
    4に記載の腕載せ台。
  46. 【請求項46】 前記切欠部を、単独又は複数箇所設け
    た請求項44又は45に記載の腕載せ台。
  47. 【請求項47】 前記固定部と、前記腕受け部との当接
    する部位に、衝撃吸収部材、弾性部材、及び/又は、ゲ
    ル部材を介在させた請求項1乃至46のいずれか1項に
    記載の腕載せ台。
  48. 【請求項48】 前記固定部及び/又は前記腕受け部
    を、可撓性部材、弾性部材、ABS樹脂、ポリエチレ
    ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、
    ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、石油樹脂、ポ
    リアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポ
    リアセタール、弗素樹脂、ポリイミド、ポリエーテルエ
    ーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズ
    イミダゾール、ポリシクロオレフィン等の熱可塑性樹
    脂、又は、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエス
    テル、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エ
    ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、則ち、熱可塑性樹脂又は
    熱硬化性樹脂等の合成樹脂部材、又は、プラスチック部
    材、又は、ポリアミノ酸、脂肪族ポリエステル、ポリー
    εーカプロラクトン、ポリビニルアルコール、キトサ
    ン、澱粉、セルロース等と汎用性ポリマーとの混合物等
    の生分解樹脂部材、又は、ウレタンゴム、シリコーンゴ
    ム、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体をポリマ
    ーの主成分とする低硬度ゴム、ブタジエンゴム、イソプ
    レンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、
    スチレンーブタジエンゴム、エチレンープロピレンゴム、
    クロロプレンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴ
    ム、弗素ゴム、多硫化ゴム、ポリエーテルゴム、クロロ
    スルホン化ポリエチレン等の合成ゴム、又は、天然ゴ
    ム、又は、これらの組合せから成るグループから選択さ
    れたもの、更に、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ
    アセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
    ンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリエー
    テルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
    アリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
    リケトンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミド
    イミド、ポリイミド、ポリ四弗化エチレン、芳香族ポリ
    エステル、ポリアミノビスマレイミド、トリアジン樹脂
    等のエンジニアリングプラスチック部材、軽量、高強
    度、高耐貫通衝撃性等の特性に優れ、比弾性率が大き
    く、かつ、比強度が大きい炭素繊維を用いた炭素繊維強
    化プラスチック(以下、CFRPと言う)、炭素繊維、ボ
    ロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等の高強度繊維部
    材と、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステ
    ル、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エポ
    キシ樹脂等の熱硬化性樹脂との複合材料である熱硬化性
    繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化熱硬化性プラス
    チック(GFRP)、炭素繊維、ボロン繊維、アラミド繊
    維、ガラス繊維等の高強度繊維部材と、ポリエチレン、
    ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピ
    レン、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、石油樹
    脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネー
    ト、ポリアセタール、弗素樹脂、ポリイミド、ポリエー
    テルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
    ベンズイミダゾール、ポリシクロオレフィン等の熱可塑
    性樹脂との複合材料である熱可塑性繊維強化プラスチッ
    ク、合成皮革部材、多孔質性部材、セラミックス部材、
    鉄、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム、チタン
    等の金属部材、磁性部材、木材/竹/皮革等の天然部
    材、及びこれらの組合せから成るグループから選択され
    る請求項1乃至47のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  49. 【請求項49】 前記腕載せ台の構成部材の表面端部
    を、R形状に面取りして、先鋭部をなくしたした請求項
    1乃至48のいずれか1項に記載の腕載せ台。
  50. 【請求項50】 前記腕載せ台に、抗菌処理及び/又は
    防臭処理をした請求項1乃至49のいずれか1項に記載
    の腕載せ台。
  51. 【請求項51】 前記腕受け具が、前後方向、左右方
    向、及び/又は、上下方向に、伸縮可能及び/又は折り
    畳み可能である請求項25乃至50のいずれか1項に記
    載の腕載せ台。
  52. 【請求項52】 前記腕載せ台に、前腕を支承して、マ
    ウス、ジョイスティック、ノートパソコン、ラップトッ
    プパソコン、及び/又は、キーボードを操作するように
    した請求項1乃至51のいずれか1項に記載の腕載せ
    台。
  53. 【請求項53】 腕載せ台の組立設置方法であって、固
    定部と、前腕の手首より肘側の腕受け部とから成る腕載
    せ台を、当該腕全体を前記腕受け部で支持すると共に、
    前記腕の位置及び姿勢を、所望の任意の運動が制御可能
    となるように、前記腕受け部と前記固定部とを、所定の
    形状の曲面に基づき枢動機構を構成するように直接係合
    させて組立てる工程と、 可撓性のシート部材の上面に、前記組立てられた腕載せ
    台を、脱着部材により貼着する工程と、 前記組立てられ、一体となった腕載せ台及びシート部材
    を、机表面、机上方、及び/又は、机手前側の空間に、
    載置する工程とを含むことを特徴とする腕載せ台の組立
    設置方法。
  54. 【請求項54】 前記シート部材を、机表面、及び/又
    は、机手前側の空間で、固定させる工程を更に含む請求
    項53に記載の腕載せ台の組立設置方法。
  55. 【請求項55】 前記組立てられ、一体となった腕載せ
    台及びシート部材を、机表面、及び/又は、机手前側の
    空間で、摺動自在に移動させる工程を更に含む請求項5
    3に記載の腕載せ台の組立設置方法。
  56. 【請求項56】 前記シート部材に、単独または、複数
    個の腕載せ台を貼着する工程を更に含む請求項53乃至
    55のいずれか1項に記載の腕載せ台の組立設置方法。
  57. 【請求項57】 前記シート部材の前記固定部を貼着し
    た箇所の底面を、浮き上がらせる工程を更に含む請求項
    53乃至56のいずれか1項に記載の腕載せ台の組立設
    置方法。
  58. 【請求項58】 前記固定部に前記腕受け部を直接載置
    する工程が、更に、前記腕受け部と前記固定部との枢動
    する空間に、滑り防止部材を介在させる工程を含む請求
    項53乃至57のいずれか1項に記載の腕載せ台の組立
    設置方法。
  59. 【請求項59】 前記滑り防止部材が、粘弾性部材、粘
    着部材、プラスチック部材、弾性部材、合成ゴム部材、
    ウレタン系ゴム部材、天然ゴム部材、ゲル部材、シリコ
    ーンゲル部材、多孔性シリコーンゲル部材、低硬度シリ
    コーンゴム、ポリエチレン及びポリスチレンの共重合体
    をポリマーの主成分とするゲル又は低硬度ゴム、ウレタ
    ンゲル部材、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
    ム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレンーブタジエンゴ
    ム、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エチレ
    ン-ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルブチラー
    ル、ポリビニルブチラール-ポリビニルアセテートコポ
    リマー、エポキシ-アクリレート相互貫入網状ポリマ
    ー、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテ
    ルイミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリスチレ
    ン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンブロックコ
    ポリマー、ポリプロピレン、アセタールポリマー、ポリ
    アミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン及びこれらの組
    合せから成るグループから選択される請求項58に記載
    の腕載せ台の組立設置方法。
  60. 【請求項60】 前記腕受け部が、腕受け具と、支柱部
    とに、着脱可能に構成され、前記腕受け具と、前記支柱
    部とを、挿脱、嵌脱、又は着脱して組立てる工程を更に
    含む請求項53乃至59のいずれか1項に記載の腕載せ
    台の組立設置方法。
  61. 【請求項61】 前記腕受け部の高さを調節する工程を
    更に含む請求項53乃至60のいずれか1項に記載の腕
    載せ台の組立設置方法。
  62. 【請求項62】 前記腕受け部の枢動範囲を規制する制
    限部材を配設する工程を更に含む請求項53乃至61の
    いずれか1項に記載の腕載せ台の組立設置方法。
  63. 【請求項63】 前記固定部と、前記腕受け部との当接
    する部位に、衝撃吸収部材、弾性部材、及び/又は、ゲ
    ル部材を、配設、埋設、及び/又は、貼着する工程を更
    に含む請求項53乃至62のいずれか1項に記載の腕載
    せ台の組立設置方法。
  64. 【請求項64】 前記枢動機構の所定の曲面が、球、半
    球、回転楕円体、回転2次曲面体、回転曲面体、一般の
    曲面体、円筒、又は、これらの曲面体の一部、又は、こ
    れらの曲面体を変形、又は、組合せた曲面体を少なくと
    も一部に含む曲面により形成された請求項53乃至63
    のいずれか1項に記載の腕載せ台の組立設置方法。
  65. 【請求項65】 前記枢動機構の前記枢動自在な腕受け
    部側が、凸曲面を有する軸部であり、前記固定部側が、
    平面、又は、凹曲面の組合せである、又は、 前記枢動自在な腕受け部側が、凹曲面であり、前記固定
    部側が、平面、又は、凸曲面の組合せである、又は、 前記枢動自在な腕受け部側が、平面であり、前記固定部
    側が、凹曲面、又は、凸曲面の組合せである請求項53
    乃至64のいずれか1項に記載の腕載せ台の組立設置方
    法。
  66. 【請求項66】 枢動可能な前腕の手首より肘側の腕受
    け部と、この腕受け部の枢動する範囲を規制する制限部
    材とを具えた腕載せ台と、机表面、及び/又は、机手前
    側の空間に載置した可撓性のシート部材とを含み、前記
    腕受け部と前記シート部材とを、所定の形状の曲面に基
    づき枢動運動が可能な枢動機構で直接接続し、当該腕全
    体を前記腕受け部で支持し、前記腕の位置及び姿勢を、
    所望の任意の運動が可能なように枢動自在に制御可能と
    すると共に、前記シート部材に前記腕受け部を滑り防止
    部材を介して載置するようにしたことを特徴とする腕載
    せ台。
  67. 【請求項67】 机表面、上方、又は、机手前側の空間
    で、摺動面を介して摺動自在な固定部と、前腕の手首よ
    り肘側の腕受け部とを具え、この腕受け部と前記固定部
    とを、所定の形状の曲面に基づき枢動運動が可能な枢動
    機構で直接接続し、当該腕全体を前記腕受け部で支持
    し、前記腕の位置及び姿勢を、所望の任意の運動が可能
    なように枢動自在に制御可能とすると共に、前記摺動面
    により前記固定部を摺動自在に移動可能としたことを特
    徴とする腕載せ台。
  68. 【請求項68】 机表面に直接着脱可能な固定部と、前
    腕の手首より肘側の腕受け部とを具え、この腕受け部と
    前記固定部とを、所定の形状の曲面に基づき枢動運動が
    可能な枢動機構で直接接続し、更に、前記腕受け部と前
    記固定部との枢動する空間に、滑り防止部材を介在さ
    せ、当該腕全体を前記腕受け部で支持すると共に、前記
    腕の位置及び姿勢を、所望の任意の運動が可能なように
    制御可能とした腕載せ台において、 前記固定部の底面に、厚さ0.025〜7.0mmの範
    囲の脱着部材を配設したことを特徴とする腕載せ台。
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