JP2002305657A - 画質評価装置、画質評価方法および記録媒体 - Google Patents

画質評価装置、画質評価方法および記録媒体

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JP2002305657A
JP2002305657A JP2001107847A JP2001107847A JP2002305657A JP 2002305657 A JP2002305657 A JP 2002305657A JP 2001107847 A JP2001107847 A JP 2001107847A JP 2001107847 A JP2001107847 A JP 2001107847A JP 2002305657 A JP2002305657 A JP 2002305657A
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JP2001107847A
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Hisashi Morisue
尚志 森末
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人間が介在することなく、効率的かつ定量的
にディジタル画像の階調再現性を評価する。 【解決手段】 輝度に関する濃度ヒストグラムが既知の
被写体を撮像装置で撮像して出力されたディジタル画像
の階調再現性評価装置であって、ディジタル画像データ
の輝度に関する濃度ヒストグラムを算出する手段1と、
輝度に関する濃度ヒストグラムから輝度に関する累積密
度分布を算出する手段2と、被写体の輝度に関する累積
密度分布とディジタル画像データの輝度に関する累積密
度分布から、各輝度における累積出現頻度差の絶対値の
全輝度値における合計値を算出する手段3を備える。合
計値が小さい程、ディジタル画像と被写体の濃度累積密
度分布の類似度が高いので階調再現性に関する画質が良
く、合計値が大きい程、ディジタル画像と被写体の濃度
累積密度分布の類似度が低いので階調再現性に関する画
質が悪いと判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルカメラ
やカラースキャナ等の画像処理装置から出力されたディ
ジタル画像の画質を評価する技術に関し、特に、撮像装
置から出力されたディジタル画像データの状態で階調再
現性を評価する画質評価装置、画質評価方法および記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタルカメラやカラースキャ
ナ、カラー複写機などの画像処理装置の普及が目覚しく
なってきており、それらの品質評価や性能向上を図るた
め、出力される画像の画質評価の重要性が高まってきて
いる。
【0003】従来では、例えば、人間が画像を目で見て
画質を判断する主観的画質評価方法が用いられている。
このような主観的画質評価方法の1例である二重刺激劣
化尺度法の場合、図18に示すように、評価者に対して
ある一定の時間間隔で、基準画像(原画像)と被評価画
像をこの順で提示する。また、基準画像と被評価画像の
間には、区切りとしてグレイ画像を一定時間挿入する。
被評価画像の提示終了後、評価者は下記表1に示す5段
階劣化尺度により被評価画像を採点する。この評価手順
を被評価画像の種類だけ繰り返す。また、同じ基準画像
と被評価画像の組に対して、複数回、上記評価を繰り返
す。さらに、上記評価作業を複数の評価者に対して行わ
せ、各被評価画像に対する評価値の平均値や標準偏差を
算出して、画質の評価を行う。
【0004】
【表1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た主観的画質評価法の場合、個人差や評価環境などによ
り結果が変動しやすい。また、大量の画像を評価する場
合には、長い時間と労力を要し、評価者の負担も大き
い。さらに、複数の被評価画像の画質が均衡している場
合、微妙な画質の違いを定量化するのは困難であるなど
の問題点が存在する。
【0006】本発明は、このような従来技術の課題を解
決するべくなされたものであり、人間が介在することな
く、効率的かつ定量的にディジタル画像の階調再現性を
評価することができる画質評価装置、画質評価方法およ
び記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画質評価装置
は、輝度に関する濃度ヒストグラムが既知である被写体
を撮像装置により撮像して出力されたディジタル画像デ
ータの階調再現性を評価する画質評価装置であって、デ
ィジタル画像データの輝度に関する濃度ヒストグラムを
算出する手段と、輝度に関する濃度ヒストグラムから輝
度に関する濃度累積密度分布を算出する手段と、被写体
の輝度に関する濃度累積密度分布とディジタル画像デー
タの輝度に関する濃度累積密度分布から、各輝度におけ
る両者の累積出現頻度の差分の絶対値を、全輝度値につ
いて合計した合計値を算出する手段とを備えており、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0008】上記構成によれば、後述する実施形態1に
示すように、得られた合計値が小さいほど、ディジタル
画像と被写体との濃度累積密度分布の類似度が高いた
め、階調再現性に関する画質が良いと判断することが可
能である。一方、得られた合計値が大きいほど、ディジ
タル画像と被写体との濃度累積密度分布の類似度が低い
ため、階調再現性に関する画質が悪いと判断することが
可能である。
【0009】前記ディジタル画像データの濃度累積密度
分布において累積出現頻度が正になる輝度から1になる
輝度までの範囲が、前記被写体の濃度累積密度分布にお
いて累積出現頻度が正になる輝度から1になる輝度まで
の範囲と一致するように、ディジタル画像データの濃度
累積密度分布に対して階調補正を行う手段を備えている
のが好ましい。
【0010】上記構成によれば、後述する実施形態2に
示すように、撮像環境や撮像条件が与える影響を少なく
して画質評価を行うことが可能である。
【0011】前記撮像装置により被写体を撮像して出力
されたディジタル画像データが、該ディジタル画像デー
タが入力されて画像が出力される画像出力装置のγ特性
に基づいてγ補正されている場合に、該ディジタル画像
データの各画素におけるRGB値の各成分を逆γ補正す
る手段を備えているのが好ましい。
【0012】上記構成によれば、後述する実施形態3に
示すように、ディジタル画像データが撮像装置内で画像
出力装置のγ特性に基づいてγ補正されている場合で
も、画質の評価を行うことが可能である。
【0013】本発明の画質評価方法は、輝度に関する濃
度ヒストグラムが既知である被写体を撮像装置により撮
像して出力されたディジタル画像データの階調再現性を
評価する画質評価方法であって、ディジタル画像データ
の輝度に関する濃度ヒストグラムを算出するステップ
と、輝度に関する濃度ヒストグラムから輝度に関する濃
度累積密度分布を算出するステップと、被写体の輝度に
関する濃度累積密度分布とディジタル画像データの輝度
に関する濃度累積密度分布から、各輝度における両者の
累積出現頻度の差分の絶対値を、全輝度について合計し
た合計値を算出するステップとを含み、そのことにより
上記目的が達成される。
【0014】上記方法によれば、後述する実施形態1に
示すように、得られた合計値が小さいほど、ディジタル
画像と被写体との濃度累積密度分布の類似度が高いた
め、階調再現性に関する画質が良いと判断することが可
能である。一方、得られた合計値が大きいほど、ディジ
タル画像と被写体との濃度累積密度分布の類似度が低い
ため、階調再現性に関する画質が悪いと判断することが
可能である。
【0015】前記ディジタル画像データの濃度累積密度
分布において累積出現頻度が正になる輝度から1になる
輝度までの範囲が、前記被写体の濃度累積密度分布にお
いて累積出現頻度が正になる輝度から1になる輝度まで
の範囲と一致するように、ディジタル画像データの濃度
累積密度分布に対して階調補正を行うステップを含んで
いるのが好ましい。
【0016】上記方法によれば、後述する実施形態2に
示すように、撮像環境や撮像条件がが与える影響を少な
くして画質評価を行うことが可能である。
【0017】前記撮像装置により被写体を撮像して出力
されたディジタル画像データが、該ディジタル画像デー
タが入力されて画像が出力される画像出力装置のγ特性
に基づいてγ補正されている場合に、該ディジタル画像
データの各画素におけるRGB値の各成分を逆γ補正す
るステップを含んでいるのが好ましい。
【0018】上記方法によれば、後述する実施形態3に
示すように、ディジタル画像データが撮像装置内で画像
出力装置のγ特性に基づいてγ補正されている場合で
も、画質の評価を行うことが可能である。
【0019】本発明の記録媒体は、本発明の画質評価方
法の手順が記録されており、そのことにより上記目的が
達成される。
【0020】上記構成によれば、得られた合計値が小さ
いほどディジタル画像と被写体との濃度累積密度分布の
類似度が高いために階調再現性に関する画質が良いと判
断することが可能であり、一方、得られた合計値が大き
いほどディジタル画像と被写体との濃度累積密度分布の
類似度が低いために階調再現性に関する画質が悪いと判
断することができる画質評価方法の手順が記録された記
録媒体を提供することが可能である。さらに、記録媒体
に記録しておくことにより、可搬性および保守性に優れ
たものとすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0022】(実施形態1)図1は、実施形態1の画質
評価装置の構成を示すための図である。この画質評価装
置は、濃度ヒストグラム算出部1、濃度累積密度分布算
出部2、累積出現頻度差合計値算出部3および制御部4
を備えている。なお、本実施形態ではパーソナルコンピ
ューターやワークステーション等の汎用コンピューター
を用いてソフトウェアにより評価を行うため、各演算処
理はソフトウェアが提供する演算処理手順を基に、図示
しないコンピューター内のCPU等の演算処理回路(ハ
ードウェア)を制御して実現される。このことは以下の
実施形態でも同様である。
【0023】濃度ヒストグラム算出部1は、輝度に関す
る濃度ヒストグラムが既知である被写体を撮像装置によ
り撮像して出力されたディジタル画像データから、輝度
に関する濃度ヒストグラムを算出する。濃度ヒストグラ
ムとは、ある濃度分布に対して、横軸に濃度を表し、縦
軸に各濃度における出現頻度(出現回数)を表したもの
である。輝度に関する濃度ヒストグラムとは、横軸の濃
度として輝度(明るさ)を用いた濃度ヒストグラムであ
る。
【0024】濃度累積密度分布算出部2は、濃度ヒスト
グラム算出部1において算出されたディジタル画像デー
タの輝度に関する濃度ヒストグラムから、輝度に関する
濃度累積密度分布を算出する。さらに、既知である被写
体の輝度に関する濃度ヒストグラムから、輝度に関する
濃度累積密度分布を算出する。濃度累積密度分布とは、
ある濃度分布に対して、横軸に濃度を表し、縦軸に各濃
度における濃度0からその濃度までの累積出現頻度を正
規化して表したものである。輝度に関する濃度累積密度
分布とは、横軸の濃度として輝度(明るさ)を用いた濃
度累積密度分布である。
【0025】累積出現頻度差合計値算出部3は、濃度累
積密度分布算出部2において算出された被写体の輝度に
関する濃度累積密度分布とディジタル画像データの輝度
に関する濃度累積密度分布から、各輝度における両者の
累積出現頻度の差分の絶対値を、全輝度について合計し
た合計値を算出する。
【0026】制御部4は、上記濃度ヒストグラム算出部
1、濃度累積密度分布算出部2および累積出現頻度差合
計値算出部3に接続され、処理の流れを制御する。
【0027】さらに、図1の1〜4の各部の処理手順
は、図示しない記録媒体に記録され、図示しないパーソ
ナルコンピューターやワークステーション等の汎用コン
ピューターから読み込まれ、実行されることにより各部
の処理が実現される。
【0028】図2は、実施形態1の画質評価方法の手順
を説明するためのフローチャートである。以下、各ステ
ップに従って順に説明する。
【0029】まず、ステップS1において、濃度ヒスト
グラム算出部1により、輝度に関する濃度ヒストグラム
が既知である被写体を撮像装置により撮像して出力され
たディジタル画像データから、輝度に関する濃度ヒスト
グラムを算出する。被写体としては、例えば図3に示す
ような輝度が段階的に変化するグレイチャートを用いる
ことができる。このときの濃度ヒストグラムは、図4に
示すようなものになる。なお、濃度ヒストグラムが既知
の被写体であれば、図3のグレイチャート以外のものを
用いてもよい。この算出方法については、後で詳細に説
明する。
【0030】次に、ステップS2において、濃度累積密
度分布算出部2により、ステップS1において算出され
たディジタル画像データの輝度に関する濃度ヒストグラ
ムから、輝度に関する濃度累積密度分布を算出する。
【0031】続いて、ステップS3において、濃度累積
密度分布算出部2により、既知である被写体の輝度に関
する濃度ヒストグラムから、輝度に関する濃度累積密度
分布を算出する。この算出方法については、後で詳細に
説明する。
【0032】その後、ステップS4において、累積出現
頻度差合計値算出部3により、ステップS3において算
出された被写体の輝度に関する濃度累積密度分布と、ス
テップS2において算出されたディジタル画像データの
輝度に関する濃度累積密度分布から、各輝度における両
者の累積出現頻度の差分の絶対値を、全輝度について合
計した合計値を算出する。この算出方法については、後
で詳細に説明する。
【0033】図5は、図2のステップS1におけるディ
ジタル画像データの濃度ヒストグラム算出処理をより詳
細に説明するためのフローチャートである。以下、各ス
テップに従って順に説明する。
【0034】まず、各輝度毎に出現頻度を求めるため
に、ステップS11では、ディジタル画像の濃度ヒスト
グラムにおける、対象とする輝度の出現頻度Hi(i)
を下記式(1)を用いて初期化する。
【0035】
【数1】 上記ステップS11の処理を、量子化された輝度(画素
毎の明るさ)を0から(輝度のステップ数−1)まで1
ずつインクリメントしながら、輝度のステップ数だけ繰
り返す。例えば、輝度の量子化を8ビットで行った場合
には、ステップ数は2の8乗で256になる。
【0036】次に、ステップS12において、対象画素
の輝度Yr(j)を、下記式(2)を用いて算出する。
【0037】
【数2】 続いて、ステップS13では、ステップS12において
算出された輝度Yr(j)に対して、小数点以下を四捨
五入することにより、量子化された輝度Yi(j)を算
出する。
【0038】その後、ステップS14では、ステップS
13において算出された量子化された輝度Yi(j)に
おける出現頻度Hi(Yi(j))を1だけインクリメ
ントする。
【0039】上記ステップS12〜ステップS14の処
理を、ディジタル画像データの画素のインデクス番号を
0から(画素数−1)まで1ずつインクリメントしなが
ら、画素数だけ繰り返す。
【0040】最終的には、図6に示すような濃度ヒスト
グラムが算出される。この図6の濃度ヒストグラムのピ
ークは、図4の濃度ヒストグラムのピーク(4箇所)に
対応している。
【0041】図7は、図2のステップS2およびステッ
プS3における輝度に関する濃度累積密度分布の算出処
理をより詳細に説明するためのフローチャートである。
以下、各ステップに従って順に説明する。
【0042】まず、ステップS21では、ディジタル画
像データの対象とする輝度の累積出現頻度Pi(i)、
および被写体の対象とする輝度の累積出現頻度Ps
(i)を下記式(3)および下記式(4)を用いて各々
算出する。すなわち、ステップS2の場合には下記式
(3)、ステップS3の場合には下記式(4)を用い
る。
【0043】
【数3】 上記ステップS21の処理を、量子化された輝度を0か
ら(輝度のステップ数−1)まで1ずつインクリメント
しながら、輝度のステップ数だけ繰り返す。
【0044】次に、ステップS22において、Pi
(i)およびPs(i)を下記式(5)および下記式
(6)を用いて各々正規化する。
【0045】
【数4】 上記ステップS22の処理を、量子化された輝度を0か
ら(輝度のステップ数−1)まで1ずつインクリメント
しながら、輝度のステップ数だけ繰り返す。
【0046】最終的には、図8に示すようなディジタル
画像データおよび被写体の濃度累積密度分布が算出され
る。なお、図8において、実線がディジタル画像データ
の濃度累積密度分布であり、点線が被写体の濃度累積密
度分布である。
【0047】最後に、図2のステップS4における被写
体とディジタル画像データの累積出現頻度差の絶対値の
全輝度についての合計値算出処理について、より詳細に
説明する。
【0048】ここでは、被写体とディジタル画像データ
の各輝度における累積出現頻度差の絶対値の全輝度につ
いての合計値Eを下記式(7)を用いて算出する。
【0049】
【数5】 本実施形態では、このようにして算出された合計値E
を、階調再現性に関する画質評価値として用いることが
できる。すなわち、合計値Eが小さいほど、ディジタル
画像データと被写体の濃度累積密度分布の類似値が高い
ので、階調再現性に関する画質が良いと判断することが
できる。一方、合計値Eが大きいほど、ディジタル画像
データと被写体の濃度累積密度分布の類似値が低いの
で、階調再現性に関する画質が悪いと判断することがで
きる。
【0050】本実施形態において、単にヒストグラムを
比較するのではなく、累積出現頻度を算出し、その差の
絶対値の合計値を比較するのは、ディジタル画像データ
と被写体の階調再現性の差を定量的に表すためである。
【0051】濃度ヒストグラムの差を用いた場合には、
必ずしも階調再現性の差を定量的に表せているとは限ら
ず、一方、濃度累積密度分布の差を用いた場合には、累
積の過程で階調再現のずれの大きさが累積頻度の差に反
映されるため、ずれが大きいほど差の値も大きくなる。
【0052】以下に、具体的な例を挙げて説明する。被
評価画像データの全ピクセル(画素)数を9、階調(輝
度のステップ数)を8とし、被写体の濃度ヒストグラム
は図15(a)、被写体の濃度累積密度分布は図15
(b)に示すようなものとする。また、被評価画像1の
濃度ヒストグラムは図16(a)、被評価画像1の濃度
累積密度分布は図16(b)に示すようになり、被評価
画像2の濃度ヒストグラムは図17(a)、被評価画像
2の濃度累積密度分布は図17(b)に示すようになっ
たものとする。
【0053】このとき、被写体と評価画像1の濃度ヒス
トグラムの差の絶対値の和は、下記表2に示すように計
算され、被写体と評価画像2の濃度ヒストグラムの差の
絶対値の和は、下記表3に示すように計算される。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】 一方、被写体と評価画像1の濃度累積密度分布の差の絶
対値の和は、下記表4に示すように計算され、被写体と
評価画像2の濃度累積密度分布の差の絶対値の和は、下
記表5に示すように計算される。
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】 ここで、被評価画像1と2では、1の方が被写体との階
調のずれ具合が小さい(階調再現性が良い)と言える。
しかし、濃度被の差の絶対値の和を用いた場合には、被
評価画像1、2共に値が12になって両者の階調再現性
の差を定量的に表せていない。一方、濃度累積密度分布
の差の絶対値の和を用いた場合には、被評価画像1、2
の値は各々2/3および4/3となり、両者の階調再現
性の差を定量的に表せているといえる。従って、画質評
価値としては濃度累積密度分布の差を用いるのが妥当で
あると考えられる。
【0058】(実施形態2)図9は、実施形態2の画質
評価装置の構成を示すための図である。この画質評価装
置は、実施形態1の濃度ヒストグラム算出部1、濃度累
積密度分布算出部2および累積出現頻度差合計値算出部
3に加えて、階調補正部5が制御部4に接続されてい
る。図9の濃度ヒストグラム算出部1、濃度累積密度分
布算出部2、累積出現頻度差合計値算出部3および制御
部4は、図1の各部分と同様の機能を有するので、ここ
では説明を省略する。
【0059】階調補正部5は、図8に示したようなディ
ジタル画像データの濃度累積密度分布において累積出現
頻度が正になる輝度から1になる輝度までの範囲が、被
写体の濃度累積密度分布において累積出現頻度が正にな
る輝度から1になる輝度までの範囲と一致するように、
ディジタル画像データの濃度累積密度分布に対して階調
補正を行う。
【0060】図10は、実施形態2の画質評価方法の手
順を説明するためのフローチャートである。この図10
では、図2のフローチャートにおけるステップS3の直
後に、階調補正を行うステップS5を追加した処理の流
れになっている。図10のステップS1〜ステップS4
の各ステップは、図2のステップS1〜ステップS4と
同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
【0061】本実施形態では、ステップS3の直後のス
テップS5において、階調補正部5により、ディジタル
画像データの濃度累積密度分布において累積出現頻度が
正になる輝度から1になる輝度までの範囲が、被写体の
濃度累積密度分布において累積出現頻度が正になる輝度
から1になる輝度までの範囲と一致するように、ディジ
タル画像データの濃度累積密度分布に対して階調補正を
行う。以下に、この処理について詳細に説明する。
【0062】図11は、図10のステップS5における
階調補正処理をより詳細に説明するためのフローチャー
トである。以下、各ステップに従って順に説明する。
【0063】まず、ステップS31では、図8に示した
ような被写体の濃度累積密度分布から、被写体の階調範
囲を検出する。階調範囲とは、輝度0から検出を開始し
た場合、累積出現頻度が正になり始める輝度(階調範囲
開始点)から1になる輝度(階調範囲終了点)までの範
囲のことである。
【0064】次に、ステップS32では、ディジタル画
像データの濃度累積密度分布から、被写体の階調範囲を
検出する。この処理は、ステップS31と同様に行うこ
とができる。
【0065】続いて、ステップS33において、ディジ
タル画像データと被写体の階調範囲の比率Rを下記式
(8)により算出する。
【0066】
【数6】 その後、ステップS34において、対象とする輝度にお
けるディジタル画像データの階調補正後の累積頻度Pc
ni(i)を下記式(9)〜下記式(11)のいずれか
を用いて算出する。
【0067】
【数7】 上記ステップS34の処理を、量子化された輝度を0か
ら(輝度のステップ数−1)まで1ずつインクリメント
しながら、輝度のステップ数(8ビットの場合256)
だけ繰り返す。
【0068】最終的には、図12に示すようなディジタ
ル画像データの階調補正後の濃度累積密度分布が算出さ
れる。なお、図12において、実線が階調補正前の濃度
累積密度分布(階調範囲Yis〜Yie)であり、点線
が階調補正後の濃度累積密度分布(階調範囲Yss〜Y
se)である。
【0069】ディジタル画像データの階調範囲は、撮像
時の被写体の明るさ等の撮像環境や露出、シャッタース
ピード等の撮像条件によって変動し、それに伴って累積
出現頻度差の絶対値の合計値も変動する。本実施形態で
は、ディジタル画像データの階調範囲を被写体の階調範
囲と一致するように補正することにより、累積出現頻度
差の絶対値の合計値を算出する際に、撮像環境や撮像条
件の影響を受け難くなる。
【0070】(実施形態3)図13は、実施形態3の画
質評価装置の構成を示すための図である。この画質評価
装置は、実施形態1の濃度ヒストグラム算出部1、濃度
累積密度分布算出部2および累積出現頻度差合計値算出
部3に加えて、逆γ補正部6が制御部4に接続されてい
る。図13の濃度ヒストグラム算出部1、濃度累積密度
分布算出部2、累積出現頻度差合計値算出部3および制
御部4は、図1の各部分と同様の機能を有するので、こ
こでは説明を省略する。
【0071】逆γ補正部6は、撮像装置により被写体を
撮像して出力されたディジタル画像データが、撮像装置
内において、ディジタル画像データが入力されて画像が
出力される画像出力装置の入出力特性であるγ特性に基
づいてγ補正されている場合に、ディジタル画像データ
の各画素におけるRGB値の各成分を逆γ補正して、画
像出力装置のγ特性を考慮しない画像データ(本来の画
像データ)に変換する。これは、本発明では画像出力装
置に出力される前の画像データの状態で画質を評価する
ためである。
【0072】図14は、実施形態3の画質評価方法の手
順を説明するためのフローチャートである。この図14
では、図5のフローチャートにおけるステップS12の
直前に、逆γ補正を行うステップS15を追加した処理
の流れになっている。図14のステップS11〜ステッ
プS14の各ステップは、図5のステップS11〜ステ
ップS14と同様の処理であるので、ここでは説明を省
略する。
【0073】本実施形態では、ステップS12の直前の
ステップS15において、逆γ補正部6により、対象画
素の逆γ補正後のRGB値R(j)、G(j)、B
(j)を下記式(12)を用いて各々算出する。
【0074】
【数8】 ここで、画像出力装置のγ特性を表す各関数fr
(x)、fg(x)、fb(x)は、通常、下記式(1
3)により表される。
【0075】
【数9】 なお、画像出力装置のγ特性を表す関数は、上記式(1
3)のような形式の関数に限られず、他の形式の関数で
あっても適用可能である。
【0076】本実施形態では、撮像装置により撮像して
出力されたディジタル画像データが、撮像装置内におい
て、画像出力装置のγ特性に基づいてγ補正されている
場合においても、画質の評価を行うことが可能となる。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
人間が介在することなく、効率的かつ定量的にディジタ
ル画像の階調再現性を評価することができる。また、請
求項2および請求項5に記載の本発明によれば、画質評
価を行う際に撮像環境や撮像条件からの影響を受け難く
することができる。さらに、請求項3および請求項6に
記載の本発明によれば、ディジタル画像データが撮像装
置内で画像出力装置のγ特性に基づいてγ補正されてい
る場合でも、画質の評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の画質評価装置の構成を説明するた
めの図である。
【図2】実施形態1の画質評価方法の手順を説明するた
めのフローチャートである。
【図3】実施形態1において、被写体として使用される
輝度が段階的に変化するグレイチャートを説明するため
の図である。
【図4】図3のグレイチャートの輝度に関する濃度ヒス
トグラムを説明するための図である。
【図5】図2のステップS1におけるディジタル画像デ
ータの濃度ヒストグラム算出処理をより詳細に説明する
ためのフローチャートである。
【図6】図3のグレイチャートを撮像して出力されたデ
ィジタル画像データの輝度に関する濃度ヒストグラムを
説明するための図である。
【図7】図2のステップS2およびステップS3におけ
る濃度累積密度分布算出処理をより詳細に説明するため
のフローチャートである。
【図8】図3のグレイチャートおよびグレイチャートを
撮像して出力されたディジタル画像データの輝度に関す
る濃度累積密度分布を説明するための図である。
【図9】実施形態2の画質評価装置の構成を説明するた
めの図である。
【図10】実施形態2の画質評価方法の手順を説明する
ためのフローチャートである。
【図11】図10のステップS5における階調補正処理
をより詳細に説明するためのフローチャートである。
【図12】図3のグレイチャートを撮像して出力された
ディジタル画像データの階調補正前後の輝度に関する濃
度累積密度分布を説明するための図である。
【図13】実施形態3の画質補正装置の構成を説明する
ための図である。
【図14】実施形態3の画質補正方法の手順を説明する
ためのフローチャートである。
【図15】(a)は被写体の濃度ヒストグラムの例を示
し、(b)は被写体の濃度累積密度分布の例を示す。
【図16】(a)は被評価画像の濃度ヒストグラムの例
を示し、(b)は被評価画像の濃度累積密度分布の例を
示す。
【図17】(a)は被評価画像の濃度ヒストグラムの例
を示し、(b)は被評価画像の濃度累積密度分布の例を
示す。
【図18】従来の主観的画質評価法の1つである二重刺
激劣化尺度法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 濃度ヒストグラム算出部 2 濃度累積密度分布算出部 3 累積出現頻度差合計値算出部 4 制御部 5 階調補正部 6 逆γ補正部
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA12 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 DB02 DB06 DB09 DC23 5C061 BB03 BB07 BB11 5C062 AA05 AA13 AB17 AB40 AC02 AC55 AC61 AE03 5C077 LL02 LL11 MP01 MP08 PP15 PP48 SS01 TT09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度に関する濃度ヒストグラムが既知で
    ある被写体を撮像装置により撮像して出力されたディジ
    タル画像データの階調再現性を評価する画質評価装置で
    あって、 ディジタル画像データの輝度に関する濃度ヒストグラム
    を算出する手段と、 輝度に関する濃度ヒストグラムから輝度に関する濃度累
    積密度分布を算出する手段と、 被写体の輝度に関する濃度累積密度分布とディジタル画
    像データの輝度に関する濃度累積密度分布から、各輝度
    における両者の累積出現頻度の差分の絶対値を、全輝度
    について合計した合計値を算出する手段とを備えた画質
    評価装置。
  2. 【請求項2】 前記ディジタル画像データの濃度累積密
    度分布において累積出現頻度が正になる輝度から1にな
    る輝度までの範囲が、前記被写体の濃度累積密度分布に
    おいて累積出現頻度が正になる輝度から1になる輝度ま
    での範囲と一致するように、ディジタル画像データの濃
    度累積密度分布に対して階調補正を行う手段を備えた請
    求項1に記載の画質評価装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像装置により被写体を撮像して出
    力されたディジタル画像データが、該ディジタル画像デ
    ータが入力されて画像が出力される画像出力装置のγ特
    性に基づいてγ補正されている場合に、該ディジタル画
    像データの各画素におけるRGB値の各成分を逆γ補正
    する手段を備えた請求項1または請求項2に記載の画質
    評価装置。
  4. 【請求項4】 輝度に関する濃度ヒストグラムが既知で
    ある被写体を撮像装置により撮像して出力されたディジ
    タル画像データの階調再現性を評価する画質評価方法で
    あって、 ディジタル画像データの輝度に関する濃度ヒストグラム
    を算出するステップと、 輝度に関する濃度ヒストグラムから輝度に関する濃度累
    積密度分布を算出するステップと、 被写体の輝度に関する濃度累積密度分布とディジタル画
    像データの輝度に関する濃度累積密度分布から、各輝度
    における両者の累積出現頻度の差分の絶対値を、全輝度
    について合計した合計値を算出するステップとを含む画
    質評価方法。
  5. 【請求項5】 前記ディジタル画像データの濃度累積密
    度分布において累積出現頻度が正になる輝度から1にな
    る輝度までの範囲が、前記被写体の濃度累積密度分布に
    おいて累積出現頻度が正になる輝度から1になる輝度ま
    での範囲と一致するように、ディジタル画像データの濃
    度累積密度分布に対して階調補正を行うステップを含む
    請求項4に記載の画質評価方法。
  6. 【請求項6】 前記撮像装置により被写体を撮像して出
    力されたディジタル画像データが、該ディジタル画像デ
    ータが入力されて画像が出力される画像出力装置のγ特
    性に基づいてγ補正されている場合に、該ディジタル画
    像データの各画素におけるRGB値の各成分を逆γ補正
    するステップを含む請求項4または請求項5に記載の画
    質評価方法。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至請求項6に記載の画質評価
    方法の手順を記録した記録媒体。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005025207A1 (en) * 2003-09-09 2005-03-17 Hewlett-Packard Development Company L.P. Image processing utilizing locally adaptive color correction and cumulative histograms
JP2015112998A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 株式会社日立ソリューションズ 航行リスク表示プログラム、航行リスク表示システム
CN110858394A (zh) * 2018-08-20 2020-03-03 深圳云天励飞技术有限公司 一种图像质量评估方法、装置、电子设备及计算机可读存储介质

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