JP2002303601A - ガス濃度センサの制御装置 - Google Patents
ガス濃度センサの制御装置Info
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Abstract
も、正確なガス濃度制御を実施可能とするガス濃度セン
サの制御装置を提供する。 【解決手段】 被検出ガス中のガス濃度に応じた電流信
号を出力するガス濃度センサの制御装置において、ガス
濃度センサで検出される素子抵抗に対する変化量を制限
することを特徴とするガス濃度センサの制御装置を提供
する。これにより、内燃機関の運転状態、センサ信号の
配線状態からノイズが重畳され、検出された素子抵抗値
が真値と大きく異なることが防止される。
Description
燃機関の排気ガス中のガス濃度を検出するためのガス濃
度センサを用いて素子抵抗を検出する際、または使用す
る際のガス濃度センサの制御装置に関するものである。
ス濃度を検出するガス濃度センサを用いたガス濃度セン
サとして例えば、酸素濃度を検出する酸素濃度センサの
制御装置が以下に述べるように提案されている。
ては、例えば、制御精度を高めるといった要望やリーン
バーン化への要望があり、これらの要望に対応すべく、
内燃機関に吸入される混合気の空燃比(A/F:排気ガ
ス中の酸素濃度に対応して算出)を広域かつリニアに検
出するリニア式空燃比センサ(酸素濃度センサ)が具体
化されている。このような空燃比センサにおいて、この
検出精度を維持するには空燃比センサを活性状態に保つ
ことが不可欠であり、一般には空燃比センサに付設され
たヒータに通電制御することによりセンサ素子(空燃比
センサの素子)を加熱して活性状態を維持するようにし
ている。
ては、センサ素子の温度(素子温)を検出してその素子
温が所望の活性化温度(例えば、約700℃)になるよ
うにフィードバック制御を実施する技術が従来より開示
されている。この場合、その時々の素子温を検出するに
は、センサ素子に温度センサを付設しその検出結果から
導出すことも考えられるが、それでは温度センサを付加
する必要からコスト高となる。そこで、センサ素子の抵
抗(素子抵抗)が素子温に対して所定の対応関係を有す
ることを利用して素子抵抗を検出し、その検出された素
子抵抗から素子温を導出すことが提案されている。な
お、素子抵抗の検出結果は、例えば、空燃比センサの劣
化度合の判定等にも用いられる。
抗検出を説明する波形図であり、これは限界電流式酸素
濃度センサを内燃機関制御用の空燃比センサとして用い
る事例を示す。即ち、図18の時刻t011以前におい
ては空燃比検出のための所定電圧(正の印加電圧Vpo
s)がセンサ素子に印加され、その印加電圧Vposに
対応して出力されるセンサ電流Iposから空燃比(A
/F)が求められる。また、時刻t011〜t012で
は素子抵抗検出のための負の印加電圧Vnegが印加さ
れ、その時のセンサ電流Inegが検出される。そし
て、負の印加電圧Vnegをその時のセンサ電流Ine
gで除算することにより素子抵抗(素子インピーダン
ス)ZDCが求められる(ZDC=Vneg/Ine
g)。上記手法は、一般的に空燃比センサの直流特性を
用いた素子抵抗の検出法として知られている。
子に印加して素子抵抗(直流インピーダンス)を検出す
るものであるが、これに対し特公平4−24657号公
報では交流電圧をセンサ素子に印加して素子抵抗(交流
インピーダンス)を検出する技術が開示されている。か
かる技術では、空燃比センサに交流を連続的に印加し、
センサ出力をローパスフィルタ(LPF)に通して空燃
比を検出すると共に、同じくセンサ出力をハイパスフィ
ルタ(HPF)を通した後に平均化して交流インピーダ
ンスを検出するようにしている。上記手法は、一般的に
空燃比センサの交流特性を用いた素子抵抗の検出法とし
て知られている。
ンサとして例えば、酸素濃度センサの場合、素子抵抗検
出時に、センサ信号が微小信号であるためノイズが重畳
すると求められた素子抵抗値が真値と大きく異なってし
まうという不具合があった。
るためになされたもので、検出された素子抵抗により正
確なガス濃度制御を実施可能なガス濃度センサの制御装
置の提供を課題としている。
サとして例えば、酸素濃度センサの場合、素子抵抗の変
化が許容範囲の変化量となるように制限され、酸素濃度
センサによる制御の実行範囲を正常範囲に納めることが
できる。つまり、酸素濃度センサの素子抵抗検出時にお
いて、センサ信号が微小信号であることで例えば、内燃
機関の運転状態、センサ信号の配線状態等からノイズが
重畳され、検出された素子抵抗値が真値と大きく異なる
ことが防止される。即ち、酸素濃度センサの素子抵抗変
化が所定の範囲の変化量までに制限されることで正常な
制御範囲を逸脱しないようにできる。そして、微小な変
化による影響を受けないため正常な素子抵抗の変化によ
る制御には影響を与えることがなく、検出された素子抵
抗に基づく素子ヒータ制御等で求める応答性が得られ
る。
は、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの場
合、素子抵抗を素子使用状態に応じて適切な変化量の許
容範囲によって丸めることができる。このため、素子抵
抗の変化量制限を所定の条件に基づき変更して酸素濃度
センサに対して安定した制御を実行させることができ
る。
は、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの場
合、素子抵抗の変化量制限を昇温中と昇温終了後で変え
ることで、酸素濃度センサに要求されている早期活性化
を実現させながら安定した制御を実行させることができ
る。
れば、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの
場合、素子抵抗の変化が許容範囲の変化量となるように
制限され、酸素濃度センサによる制御の実行範囲を正常
範囲に納めることができる。つまり、酸素濃度センサの
素子抵抗検出時において、センサ信号が微小信号である
ことで例えば、内燃機関の運転状態、センサ信号の配線
状態等からノイズが重畳され、検出された素子抵抗値が
真値と大きく異なることが防止される。即ち、酸素濃度
センサの素子抵抗変化に対して十分な応答性を持つロー
パスフィルタを通過させることで、素子抵抗変化が正常
な制御範囲を逸脱しないようにできる。そして、微小な
変化による影響を受けないため正常な素子抵抗の変化に
よる制御には影響を与えることがなく、検出された素子
抵抗に基づく素子ヒータ制御等で求める応答性が得られ
る。
は、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの場
合、素子抵抗が素子使用状態に応じて正常な素子抵抗変
化に対して十分な応答性を持つようにローパスフィルタ
のカットオフ周波数を変化させる。即ち、素子抵抗検出
で通過されるローパスフィルタのカットオフ周波数が所
定の条件に基づき変更される。これにより、酸素濃度セ
ンサに対して安定した制御を実行させることができる。
は、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの場
合、昇温中の素子抵抗変化に対し十分な応答性を持つロ
ーパスフィルタと酸素濃度センサの昇温終了後の素子抵
抗変化に対し十分な応答性を持つローパスフィルタとを
昇温中と昇温終了後で切換えることで、酸素濃度センサ
に要求されている早期活性化を実現させながら安定した
制御を実行させることができる。
れば、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの
場合、素子抵抗の変化が許容範囲の変化量となるように
制限され、かつローパスフィルタ処理されるため酸素濃
度センサによる制御の実行範囲を正常範囲に納めること
ができる。つまり、酸素濃度センサの素子抵抗検出時に
おいて、センサ信号が微小信号であることで例えば、内
燃機関の運転状態、センサ信号の配線状態等からノイズ
が重畳され、検出された素子抵抗値が真値と大きく異な
ることが防止される。即ち、酸素濃度センサの素子抵抗
変化が所定の範囲の変化量までに制限され、素子抵抗変
化に対して十分な応答性を持つローパスフィルタ処理さ
れることで正常な制御範囲を逸脱しないようにできる。
そして、微小な変化による影響を受けないため正常な素
子抵抗の変化による制御には影響を与えることがなく、
検出された素子抵抗に基づく素子ヒータ制御等で求める
応答性が得られる。
れば、ガス濃度センサとして例えば、酸素濃度センサの
場合、素子抵抗値の複数個が平均化され、異常データの
影響が押さえられるため酸素濃度センサによる制御の実
行範囲を正常範囲に納めることができる。つまり、酸素
濃度センサの素子抵抗検出時において、センサ信号が微
小信号であることで例えば、内燃機関の運転状態、セン
サ信号の配線状態等からノイズが重畳され、検出された
素子抵抗値が真値と大きく異なることが防止される。即
ち、酸素濃度センサの素子抵抗値の複数個が平均化され
ることで正常な制御範囲を逸脱しないようにできる。そ
して、微小な変化による影響を受けないため正常な素子
抵抗の変化による制御には影響を与えることがなく、検
出された素子抵抗に基づく素子ヒータ制御等で求める応
答性が得られる。
例に基づいて説明する。なお、以下の実施例ではガス濃
度を検出するガス濃度センサとして具体的な、酸素濃度
を検出する酸素濃度センサを用いた酸素濃度センサの制
御装置について述べる。
第1実施例にかかる酸素濃度センサの制御装置が適用さ
れた空燃比検出装置の構成を示す概略図である。なお、
本実施例における空燃比検出装置は、自動車に搭載され
る内燃機関(ガソリンエンジン)の電子制御燃料噴射シ
ステムに採用され、この空燃比検出装置による検出結果
に基づき内燃機関に供給する燃料噴射量を増減し所望の
空燃比に制御する。以下、空燃比センサを用いた空燃比
(A/F)の検出手順及び空燃比センサの交流特性を用
いた素子抵抗検出手順について詳細に説明する。
センサとしての限界電流式空燃比センサ(以下、『A/
Fセンサ』と記す)30を備え、このA/Fセンサ30
は、内燃機関10の下流側に接続された排気通路12に
配設されている。A/Fセンサ30からは、マイクロコ
ンピュータ(以下、『マイコン』と記す)20から指令
される電圧の印加に伴い、排気ガス中の酸素濃度に応じ
たリニアな空燃比検出信号が出力される。マイコン20
は、周知の各種演算処理を実行する中央処理装置として
のCPU、制御プログラムを格納したROM、各種デー
タを格納するRAM、B/U(バックアップ)RAM等
により構成され、所定の制御プログラムに従って後述の
バイアス制御回路40及びヒータ制御回路60、サンプ
ルホールド回路(以下、『S/H回路』と記す)70、
酸素濃度信号検出許可/禁止信号が制御される。
す断面図である。図2において、A/Fセンサ30は排
気通路12の内部に向けて突設されており、A/Fセン
サ30は主として、カバー33、センサ本体32及びヒ
ータ31から構成されている。カバー33は断面U字状
であって、その周壁にはカバー33の内外を連通する多
数の小孔33aが形成されている。センサ素子部として
のセンサ本体32は、空燃比リーン領域における酸素濃
度、または空燃比リッチ領域における未燃ガスとして一
酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、水素(H2)等
のガス濃度に対応する限界電流を発生する。
する。センサ本体32において、断面コップ状に形成さ
れた固体電解質層34の外表面には、排気ガス側電極層
36が固着され、内表面には大気側電極層37が固着さ
れている。また、排気ガス側電極層36の外側には、プ
ラズマ溶射法等により拡散抵抗層35が形成されてい
る。固体電解質層34は、ZrO2、HfO2、ThO
2、Bi2O3等にCaO、MgO、Y2O3、Yb2
O3等を安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化
物焼結体からなり、拡散抵抗層35はアルミナ、マグネ
シア、ケイ石質、スピネル、ムライト等の耐熱性無機物
質からなる。排気ガス側電極層36及び大気側電極層3
7は共に、白金等の触媒活性の高い貴金属からなりその
表面には多孔質の化学メッキ等が施されている。なお、
排気ガス側電極層36の面積は10〜100mm2、厚
さは0.5〜2.0μm程度となっており、一方、大気
側電極層37の面積は10mm2以上、厚さは0.5〜
2.0μm程度となっている。
れており、その発熱エネルギによりセンサ本体32(大
気側電極層37、固体電極質層34、排気ガス側電極層
36及び拡散抵抗層35)を加熱する。ヒータ31はセ
ンサ本体32を活性化するに十分な発熱容量を有してい
る。
ンサ本体32は理論空燃比点よりリーン領域では酸素濃
度に応じた限界電流を発生する。この場合、酸素濃度に
対応する限界電流は、排気ガス側電極層36の面積、拡
散抵抗層35の厚さ、気孔率及び平均孔径により決定さ
れる。また、センサ本体32は酸素濃度を直線的特性に
て検出し得るものであるが、このセンサ本体32を活性
化するのに約600℃以上の高温が必要とされると共
に、このセンサ本体32の活性温度範囲が狭いため、内
燃機関10の排気ガスのみによる加熱では素子温を活性
領域に制御できない。このため、本実施例では、ヒータ
31への供給電力をデューティ比制御することにより、
センサ本体32を活性温度域にまで加熱するようにして
いる。なお、理論空燃比よりもリッチ側の領域では、未
燃ガスである一酸化炭素(CO)等の濃度が空燃比に対
してほぼリニアに変化し、センサ本体32は一酸化炭素
(CO)等の濃度に応じた限界電流を発生する。
(V−I特性)について図3のテーブルを参照して説明
する。
/Fに比例するセンサ本体32の固体電解質層34への
流入電流と印加電圧とがリニアな特性を有することが分
かる。電圧軸Vに平行な直線部分がセンサ本体32の限
界電流を特定する限界電流検出域であって、この限界電
流(センサ電流)の増減はA/Fの増減(即ち、リーン
・リッチ)に対応している。つまり、A/Fがリーン側
になるほど限界電流は増大し、A/Fがリッチ側になる
ほど限界電流は減少する。
圧軸Vに平行な直線部分(限界電流検出域)よりも小さ
い電圧域は抵抗支配域となっており、この抵抗支配域に
おける一次直線部分の傾きは、センサ本体32における
固体電解質層34の内部抵抗である素子抵抗(素子イン
ピーダンス)ZDCにより特定される。この素子抵抗Z
DCは温度変化に伴い変化し、センサ本体32の温度が
低下すると素子抵抗ZDCの増大によりその傾きが小さ
くなる。
電圧を印加するためのバイアス指令信号(ディジタル信
号)Vrはマイコン20からD/A変換器21に入力さ
れ、このD/A変換器21にてアナログ信号Vbに変換
されたのち、LPF(ローパスフィルタ)22に入力さ
れる。そして、LPF22にてアナログ信号Vbの高周
波成分が除去された出力電圧Vcはバイアス制御回路4
0に入力される。このバイアス制御回路40からはA/
Fの検出電圧または素子抵抗の検出電圧の何れかがA/
Fセンサ30に印加される。即ち、バイアス制御回路4
0からA/Fセンサ30に対して、A/F検出時には、
図3に示す特性線L1を用いてこのときのA/Fに対応
する所定の電圧Vpが印加され、素子抵抗検出時には所
定の周波数信号よりなる単発的かつ所定の時定数を持つ
電圧が印加される。
ンサ30への電圧の印加に伴い流れる電流値を電流検出
回路50にて検出し、この電流検出回路50にて検出さ
れた電流値のアナログ信号はA/D変換器23を介して
マイコン20に入力される。そして、電流検出回路50
にて検出された電流値は酸素濃度信号に変換され、サン
プルホールド回路70、LPF(ローパスフィルタ)7
1を介してA/F(酸素濃度)信号として出力される。
このバイアス制御回路40の詳細な電気的構成について
は後述する。A/Fセンサ30に付設されたヒータ31
は、ヒータ制御回路60によりその作動が制御される。
つまり、ヒータ制御回路60にて、A/Fセンサ30の
素子温やヒータ温度に応じてバッテリ電源(図示略)か
らヒータ31に供給される電力がデューティ比制御さ
れ、ヒータ31の加熱制御が実行される。
について図4の回路図に基づいて説明する。
別して、基準電圧回路44と、第1の電圧供給回路45
と、第2の電圧供給回路47と、電流検出回路50とを
有する。基準電圧回路44にて、定電圧Vccが分圧抵
抗44a,44bにより分圧され一定の基準電圧Vaが
生成される。
路にて構成され、第1の電圧供給回路45から基準電圧
回路44の基準電圧Vaと同じ電圧VaがA/Fセンサ
30の一方の端子42に供給される。より具体的には、
正側入力端子が各分圧抵抗44a,44bの分圧点に接
続されると共に負側入力端子がA/Fセンサ30の一方
の端子42に接続された演算増幅器45aと、この演算
増幅器45aの出力端子に一端が接続された抵抗45b
と、この抵抗45bの他端にそれぞれベースが接続され
たNPNトランジスタ45c及びPNPトランジスタ4
5dとにより構成されている。NPNトランジスタ45
cのコレクタは定電圧Vccに接続され、エミッタは電
流検出回路50を構成する電流検出抵抗50aを介して
A/Fセンサ30の一方の端子42に接続されている。
また、PNPトランジスタ45dのエミッタはNPNト
ランジスタ45cのエミッタに接続され、コレクタはア
ースされている。
ロア回路にて構成され、LPF22の出力電圧Vcと同
じ電圧VcがA/Fセンサ30の他方の端子41に供給
される。より具体的には、正側入力端子がLPF22の
出力に接続されると共に負側入力端子がA/Fセンサ3
0の他方の端子41に接続された演算増幅器47aと、
この演算増幅器47aの出力端子に一端が接続された抵
抗47bと、この抵抗47bの他端にそれぞれベースが
接続されたNPNトランジスタ47c及びPNPトラン
ジスタ47dとにより構成されている。NPNトランジ
スタ47cのコレクタは定電圧Vccに接続され、エミ
ッタは抵抗47eを介してA/Fセンサ30の他方の端
子41に接続されている。また、PNPトランジスタ4
7dのエミッタはNPNトランジスタ47cのエミッタ
に接続され、コレクタはアースされている。
の一方の端子42には常時一定電圧Vaが供給される。
そして、LPF22を経由してA/Fセンサ30の他方
の端子41に一定電圧Vaよりも低い電圧Vcが印加さ
れると、A/Fセンサ30が正バイアスされる。また、
LPF22を経由してA/Fセンサ30の他方の端子4
1に一定電圧Vaよりも高い電圧Vcが印加されると、
A/Fセンサ30が負バイアスされる。
(酸素濃度)信号検出許可/禁止信号を制御し、A/F
信号の安定を図る。即ち、S/H回路70は通常、マイ
コン20によりサンプル状態に設定され、S/H回路7
0から現在のA/F信号が出力される。一方、S/H回
路70は素子抵抗検出時にはマイコン20によりホール
ド状態に設定され、S/H回路70からはそれ以前のサ
ンプル状態におけるA/F信号が出力される。また、マ
イコン20からは通常、A/F信号検出許可信号が出力
され、素子抵抗検出時にはA/F信号検出禁止信号が出
力される。
子抵抗検出処理のサブルーチンを示す図6について説明
する。
現時点でのA/Fがリーンであるかが判定される。ステ
ップS401の判定条件が成立し、A/Fがリーンであ
るときにはステップS402に移行し、それまでの印加
電圧Vp(A/F検出電圧)に対して負側→正側の順に
電圧を変化させる。一方、ステップS401の判定条件
が成立せず、A/FがリッチであるときにはステップS
403に移行し、それまでの印加電圧Vpに対して正側
→負側の順に電圧を変化させる(バイアス指令信号Vr
が操作される)。
S403の印加電圧の切換処理ののちステップS404
に移行し、電圧変化量ΔVと電流検出回路50で検出さ
れたセンサ電流の変化量ΔIとが読込まれる。次にステ
ップS405に移行して、ΔV,ΔIを用いて素子抵抗
Rが算出され(R=ΔV/ΔI)、本サブルーチンを終
了する。
印加される電圧(LPF22通過後の出力電圧Vc)の
波形とその印加電圧に伴ってA/Fセンサ30を流れる
センサ電流の波形とを示す。ここで、A/Fがリーン
(A/F=18)のときには、図7(a)に示すよう
に、A/Fセンサ30への印加電圧が変化量ΔVだけ負
側に変化され、この電圧変化に対応するセンサ電流の負
側への変化量ΔIが検出される。なお、図中の印加電圧
=a〔V〕及びセンサ電流=b〔A〕は、図3の点a,
bに相当している。また、A/Fがリッチ(A/F=1
3)のときには、図7(b)に示すように、A/Fセン
サ30への印加電圧が変化量ΔVだけ正側に変化され、
この電圧変化に対応するセンサ電流の正側への変化量Δ
Iが検出される。なお、図中の印加電圧=c〔V〕及び
センサ電流=d〔A〕は、図3の点c,dに相当してい
る。
化、リッチであれば正側へ電圧変化されセンサ電流が求
められるため、このセンサ電流が電流検出回路50のダ
イナミックレンジ(図3参照)を越えることはない。
Rは、素子温に対して図8に示す関係を有する。即ち、
素子温が小さくなるほど素子抵抗Rが飛躍的に大きくな
る関係を有する。素子抵抗R=90ΩはA/Fセンサ3
0がある程度活性化している温度600℃に対応し、素
子抵抗R=30ΩはA/Fセンサ30が十分に活性化し
ている温度700℃に対応している。そして、ヒータ制
御に際しては、算出された素子抵抗RとA/Fセンサ3
0が十分に活性化していると思われる目標抵抗値(例え
ば、30Ω)との偏差をなくすために必要なヒータ31
の通電量が求められ、ヒータ31に対する通電がデュー
ティ比制御される。即ち、素子温フィードバック制御が
実施される。
かかるA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出
装置で使用されているマイコン20の制御における素子
抵抗検出の処理手順を示す図9のフローチャートに基づ
き、図10のタイムチャートを参照して説明する。な
お、図10(a)は本実施例の作用を表し、図10
(b)は本実施例の変化量制限を加えない場合を表す比
較例である。
抵抗検出処理が実行され、素子抵抗Rが算出される。次
にステップS442に移行し、A/Fセンサ30の昇温
中であるかが判定される。ステップS442の判定条件
が成立し、A/Fセンサ30の昇温中であるときにはス
テップS443に移行し、素子抵抗検出値の変化量制限
値dRがdR0 (例えば、50Ω)に設定される(図
10(a)参照)。一方、ステップS442の判定条件
が成立せず、A/Fセンサ30の昇温終了後、即ち、A
/Fセンサ30が活性化温度に達しているときにはステ
ップS444に移行し、素子抵抗検出値の変化量制限値
dRが昇温中のdR0 より小さなdR1 (例えば、
10Ω)に設定される(図10(a)参照)。ステップ
S443またはステップS444の処理ののちステップ
S445に移行し、前回の素子抵抗からステップS44
1で算出された今回の素子抵抗Rを減算した値の絶対値
が変化量制限値dR以下であるかが判定される。ステッ
プS445の判定条件が成立せず絶対値が変化量制限値
dRを越えているときには、ステップS446に移行
し、今回の素子抵抗Rが前回の素子抵抗から変化量制限
値dRを越えて大きいときには、前回の素子抵抗に変化
量制限値dRを加算した抵抗値が今回の素子抵抗Rに置
換えられ、また、今回の素子抵抗Rが前回の素子抵抗か
ら変化量制限値dRを越えて小さいときには、前回の素
子抵抗から変化量制限値dRを減算した抵抗値が今回の
素子抵抗Rに置換えられたのち、本ルーチンを終了す
る。一方、ステップS445の判定条件が成立し絶対値
が変化量制限値dR以下であるときには、ステップS4
46をスキップしステップS441で算出された今回の
素子抵抗Rそのままとして本ルーチンを終了する。
い排ガス中のA/F(酸素濃度)に応じたセンサ電流
(電流信号)を出力するA/Fセンサ30の制御装置で
あって、電圧変化量ΔVに伴う電流変化量ΔIに基づき
A/Fセンサ30で検出される素子抵抗Rに対する変化
量を制限するものである。
Rの変化が許容範囲の変化量、即ち、図10(b)から
図10(a)に表されるように制限され、A/Fセンサ
30による制御の実行範囲を正常範囲に納めることがで
きる。つまり、A/Fセンサ30の素子抵抗検出時にお
いて、センサ信号が微小信号であることで内燃機関の運
転状態、センサ信号の配線状態等からノイズが重畳さ
れ、検出された素子抵抗値が真値と大きく異なることが
防止される。即ち、A/Fセンサ30の素子抵抗変化が
所定の範囲の変化量までに制限されることで正常な制御
範囲を逸脱しないようにできる。そして、微小な変化に
よる影響を受けないため正常な素子抵抗の変化による制
御には影響を与えることがなく、検出された素子抵抗に
基づく素子ヒータ制御等で求める応答性が得られる。
定の条件に基づき変更するものである。したがって、A
/Fセンサ30の素子抵抗Rを素子使用状態に応じて適
切な変化量の許容範囲によって丸めることができる。こ
のため、素子抵抗Rの変化量制限値dR0,dR1 を
A/Fセンサ30の昇温動作に限らず、例えば、内燃機
関10の運転状態により変更してA/Fセンサ30に対
して安定した制御を実行させることができる。
A/Fセンサ30の昇温中では大きく設定し、A/Fセ
ンサ30の昇温終了後では小さく設定するものである。
即ち、昇温中と昇温終了後でA/Fセンサ30の素子抵
抗Rに対する変化量の許容範囲を変えることで、A/F
センサ30に要求されている早期活性化を実現させなが
ら安定した制御を実行させることができる。
第2実施例にかかるA/Fセンサの制御装置が適用され
た空燃比検出装置で使用されているマイコン20の制御
における素子抵抗検出の処理手順を示す図11のフロー
チャートに基づき、図12のタイムチャートを参照して
説明する。なお、本実施例の空燃比検出装置の概略構成
等は図1乃至図4と同様であり詳細な説明を省略する。
で図6に示す素子抵抗検出処理が実行され、素子抵抗R
が算出される。次にステップS452に移行し、A/F
センサ30の昇温中であるかが判定される。ステップS
452の判定条件が成立し、A/Fセンサ30の昇温中
であるときにはステップS453に移行し、LPF(ロ
ーパスフィルタ)のカットオフ周波数dfc がdfc
0に設定される(図12に示す昇温中における素子抵
抗Rのやや大きな変動参照)。一方、ステップS452
の判定条件が成立せず、A/Fセンサ30の昇温終了
後、即ち、A/Fセンサ30が活性化温度に達している
ときにはステップS454に移行し、LPFのカットオ
フ周波数dfc がdfc 1に設定される(図12に
示す昇温終了後における素子抵抗Rの小さな変動参
照)。ステップS453またはステップS454の処理
ののちステップS455に移行し、ステップS451で
算出された素子抵抗RがLPF処理後における素子抵抗
Rに置換えられたのち、本ルーチンを終了する。
い排ガス中のA/F(酸素濃度)に応じたセンサ電流
(電流信号)を出力するA/Fセンサ30の制御装置で
あって、電圧変化量ΔVに伴う電流変化量ΔIに基づき
A/Fセンサ30で検出される素子抵抗Rに対し、LP
F(ローパスフィルタ)を通過させるものである。
Rの変化が許容範囲の変化量となるように制限され、A
/Fセンサ30による制御の実行範囲を正常範囲に納め
ることができる。つまり、A/Fセンサ30の素子抵抗
検出時において、センサ信号が微小信号であることで内
燃機関の運転状態、センサ信号の配線状態等からノイズ
が重畳され、検出された素子抵抗値が真値と大きく異な
ることが防止される。即ち、A/Fセンサ30の素子抵
抗変化に対して十分な応答性を持つLPFを通過させる
ことで、素子抵抗変化が正常な制御範囲を逸脱しないよ
うにできる。そして、微小な変化による影響を受けない
ため正常な素子抵抗の変化による制御には影響を与える
ことがなく、検出された素子抵抗に基づく素子ヒータ制
御等で求める応答性が得られる。
ルタ)のカットオフ周波数dfcを所定の条件に基づき
変更するものである。したがって、A/Fセンサ30の
素子抵抗Rが素子使用状態に応じて正常な素子抵抗変化
に対して十分な応答性を持つようにLPFのカットオフ
周波数を変化させる。即ち、素子抵抗検出で通過される
LPFのカットオフ周波数dfc0,dfc1をA/F
センサ30の昇温状態に限らず、例えば、内燃機関10
の運転状態により変更される。これにより、A/Fセン
サ30に対して安定した制御を実行させることができ
る。
ィルタ)のカットオフ周波数dfcをA/Fセンサ30
の昇温中では高く設定し、A/Fセンサ30の昇温終了
後では低く設定するものである。即ち、A/Fセンサ3
0の昇温中の素子抵抗変化に対し十分な応答性を持つL
PFとA/Fセンサ30の昇温終了後の素子抵抗変化に
対し十分な応答性を持つLPFとを昇温中と昇温終了後
で切換えることで、A/Fセンサ30に要求されている
早期活性化を実現させながら安定した制御を実行させる
ことができる。
第3実施例にかかるA/Fセンサの制御装置が適用され
た空燃比検出装置で使用されているマイコン20の制御
における素子抵抗検出の処理手順を示す図13のフロー
チャートに基づき、図14のタイムチャートを参照して
説明する。なお、本実施例の空燃比検出装置の概略構成
等は図1乃至図4と同様であり詳細な説明を省略する。
で図6に示す素子抵抗検出処理が実行され、素子抵抗R
が算出される。次にステップS462に移行し、A/F
センサ30の昇温中であるかが判定される。ステップS
462の判定条件が成立し、A/Fセンサ30の昇温中
であるときにはステップS463に移行し、素子抵抗検
出値の変化量制限値dRがdR0(例えば、50Ω)に
設定される(図14に示す昇温中における素子抵抗Rの
やや大きな変動参照)。一方、ステップS462の判定
条件が成立せず、A/Fセンサ30の昇温終了後、即
ち、A/Fセンサ30が活性化温度に達しているときに
はステップS464に移行し、素子抵抗検出値の変化量
制限値dRが昇温中のdR0より小さなdR1(例え
ば、10Ω)に設定される(図14に示す昇温中におけ
る素子抵抗Rの小さな変動参照)。ステップS463ま
たはステップS464の処理ののちステップS465に
移行し、前回の素子抵抗からステップS461で算出さ
れた今回の素子抵抗Rを減算した値の絶対値が変化量制
限値dR以下であるかが判定される。ステップS465
の判定条件が成立せず絶対値が変化量制限値dRを越え
ているときには、ステップS466に移行し、今回の素
子抵抗Rが前回の素子抵抗から変化量制限値dRを越え
て大きいときには、前回の素子抵抗に変化量制限値dR
を加算した抵抗値が今回の素子抵抗Rに置換えられ、ま
た、今回の素子抵抗Rが前回の素子抵抗から変化量制限
値dRを越えて小さいときには、前回の素子抵抗から変
化量制限値dRを減算した抵抗値が今回の素子抵抗Rに
置換えられる。一方、ステップS465の判定条件が成
立し絶対値が変化量制限値dR以下であるときには、ス
テップS466をスキップしステップS461で算出さ
れた今回の素子抵抗Rそのままとされる。次にステップ
S467に移行して、算出された素子抵抗RがLPF処
理後における素子抵抗Rに置換えられたのち、本ルーチ
ンを終了する。
い排ガス中のA/F(酸素濃度)に応じたセンサ電流
(電流信号)を出力するA/Fセンサ30の制御装置で
あって、電圧変化量ΔVに伴う電流変化量ΔIに基づき
A/Fセンサ30で検出される素子抵抗Rに対する変化
量を制限すると共に、LPF(ローパスフィルタ)を通
過させるものである。
Rの変化が許容範囲の変化量となるように制限され、か
つLPF処理されるためA/Fセンサ30による制御の
実行範囲を正常範囲に納めることができる。つまり、A
/Fセンサ30の素子抵抗検出時において、センサ信号
が微小信号であることで内燃機関の運転状態、センサ信
号の配線状態等からノイズが重畳され、検出された素子
抵抗値が真値と大きく異なることが防止される。即ち、
A/Fセンサ30の素子抵抗変化が所定の範囲の変化量
までに制限され、素子抵抗変化に対して十分な応答性を
持つLPF処理されることで正常な制御範囲を逸脱しな
いようにできる。そして、微小な変化による影響を受け
ないため正常な素子抵抗の変化による制御には影響を与
えることがなく、検出された素子抵抗に基づく素子ヒー
タ制御等で求める応答性が得られる。
第4実施例にかかるA/Fセンサの制御装置が適用され
た空燃比検出装置で使用されているマイコン20の制御
における素子抵抗検出の処理手順を示す図15のフロー
チャートに基づき、図16のタイムチャートを参照して
説明する。なお、本実施例の空燃比検出装置の概略構成
等は図1乃至図4と同様であり詳細な説明を省略する。
で図6に示す素子抵抗検出処理が実行され、素子抵抗R
が算出される。次にステップS472に移行し、今回検
出された素子抵抗と(n−1)回前までの素子抵抗との
n個の素子抵抗が平均化される(図16に示す素子抵抗
Rの所定幅の小さな変動参照)。次にステップS473
に移行して、(n−1)回前の素子抵抗が消去され、代
わりに今回検出された素子抵抗が記憶される。次にステ
ップS474に移行して、ステップS472で平均化さ
れ求められた値が素子抵抗Rxに置換えられ、本ルーチ
ンを終了する。
い排ガス中のA/F(酸素濃度)に応じたセンサ電流
(電流信号)を出力するA/Fセンサ30の制御装置で
あって、電圧変化量ΔVに伴う電流変化量ΔIに基づき
A/Fセンサ30で検出される複数の素子抵抗Rを平均
化するものである。
Rの変化が平均化され、異常データの影響が押さえられ
るためA/Fセンサ30による制御の実行範囲を正常範
囲に納めることができる。つまり、A/Fセンサ30の
素子抵抗検出時において、センサ信号が微小信号である
ことで内燃機関の運転状態、センサ信号の配線状態等か
らノイズが重畳され、検出された素子抵抗値が真値と大
きく異なることが防止される。即ち、A/Fセンサ30
の素子抵抗変化が平均化されることで正常な制御範囲を
逸脱しないようにできる。そして、微小な変化による影
響を受けないため正常な素子抵抗の変化による制御には
影響を与えることがなく、検出された素子抵抗に基づく
素子ヒータ制御等で求める応答性が得られる。
比)を酸素濃度に応じた電流信号として検出するA/F
センサ30の制御装置について述べたが、このA/Fセ
ンサ30としては1セル式の限界電流式酸素濃度センサ
に限らず2セル式の酸素濃度センサでもよい。また、コ
ップ型の酸素濃度センサに限らず積層型の酸素濃度セン
サでもよい。
制御装置に用いるガス濃度センサとして、酸素濃度を検
出するA/Fセンサ30について述べたが、その他のガ
ス濃度センサとして、排気ガス中の窒素酸化物(NO
x)濃度を検出するNOx濃度センサ100について、
図17を参照して説明する。なお、図17は、NOx濃
度センサ100の先端部の要部構成を示す断面模式図で
あり、このNOx濃度センサ100は所定の筒状ハウジ
ング内に収容され、図1に示すA/Fセンサ30と同
様、内燃機関10の下流側に接続された排気通路12に
配設される。
は、主として、固体電解質SEAと一対の電極121,
122からなる酸素ポンプセル120、固体電解質SE
Bと一対の電極151,152からなる酸素検知セル1
50及び固体電解質SEBと一対の電極161,162
からなるNOx検知セル160にて構成されている。そ
して、固体電解質SEAと固体電解質SEBとの間に
は、アルミナ(酸化アルミニウム)等からなるスペーサ
130が介設され、このスペーサ130に設けられた抜
穴により第一の内部空間131、第二の内部空間132
が形成されている。また、固体電解質SEBの裏面側に
はアルミナ等からなるスペーサ140が介設され、この
スペーサ140には長手方向の端縁まで延設された抜穴
により基準酸素濃度ガスである大気が導入される大気通
路141が形成され、更に、各セルを加熱するためのヒ
ータ170が積層されている。
131内の酸素濃度を所定濃度に保持するためのもの
で、シート状に形成された酸素イオン導電性の固体電解
質SEAと、その両面の対向位置にスクリーン印刷等に
より形成された一対の電極121,122からなる。酸
素イオン導電性の固体電解質SEAとしては例えば、イ
ットリア添加ジルコニア等が用いられる。
122を貫通して、所定の径寸法のピンホール111が
形成されている。このピンホール111の径寸法は、こ
れを通過して第一の内部空間131に導入される排気ガ
スの拡散速度が所定の速度となるように適宜設定され
る。また、排気ガス側の電極121及びピンホール11
1を被覆して、多孔質アルミナ等からなる多孔質保護層
113が形成されており、電極121の被毒やピンホー
ル111が排気ガスに含まれる煤等で目詰まりするのが
防止される。
1内の酸素濃度を検出するもので、ジルコニア等からな
るシート状の固体電解質SEBと、その両面の対向位置
にスクリーン印刷等により形成された一対の電極15
1,152からなる。一対の電極151,152のう
ち、電極151は例えば、多孔質Pt(白金)電極から
なり大気通路141に露出して形成され、この電極15
1と固体電解質SEBを挟んで対向する電極152は第
一の内部空間131に露出して形成されている。この電
極152は酸素ポンプセル120の電極122と同様、
NOxの還元に対して不活性であり、酸素の還元に対し
て活性であるように電極活性が調整されている。
により生じる酸素量からNOx濃度を検出するもので、
酸素検知セル150と共通の固体電解質SEBと、その
両面の対向位置にスクリーン印刷等により形成された一
対の電極161,162からなる。固体電解質SEBに
隣接するスペーサ130の抜穴にて設けられた第一の内
部空間131と第二の内部空間132との間には絞りと
しての連通孔112が形成されており、第一の内部空間
131内の被測定ガスが所定の拡散速度で第二の内部空
間132内に導入される。
61は例えば、多孔質Pt電極からなり大気通路141
に露出して形成され、この電極161と固体電解質SE
Bを挟んで対向する電極162は第二の内部空間132
に露出して形成されている。この電極162はNOxの
還元に対して活性である例えば、多孔質Pt電極からな
る。このため、第二の内部空間132に導入される被測
定ガス中のNOxは、電極162にて還元分解され酸素
と窒素とが生成される。
ヒータシート173面にヒータ電極171が形成されて
いる。ヒータ電極171としては、通常、Pt電極が用
いられ、その上面にはアルミナ等からなる絶縁層172
が形成されている。ヒータ電極171や各電極のリード
部には図示しないリードが接続されセンサ基部の端子に
接続されている。
100の作動について以下に説明する。被測定ガスであ
る排気ガスは、ピンホール111を通って第一の内部空
間131に導入される。酸素検知セル150では、第一
の内部空間131に面する電極152と大気が導入され
る大気通路141に面する電極151との酸素濃度差に
基づき、ネルンストの式で表される起電力が発生され
る。この起電力の大きさを測定することで、第一の内部
空間131内の酸素濃度を知ることができる。
21,122間に電圧が印加され第一の内部空間131
内の酸素が出し入れされることにより、第一の内部空間
131内の酸素濃度が所定の低濃度に制御される。例え
ば、排気ガス側の電極121が(+)極となるように所
定の電圧が印加されると、第一の内部空間131側の電
極122上で酸素が還元され酸素イオンとなり、ポンピ
ング作用により電極121側に排出される。一対の電極
121,122間への通電量は、酸素検知セル150の
一対の電極151,152間に発生する起電力が所定の
一定値となるようにフィードバック制御され、第一の内
部空間131内の酸素濃度が一定とされる。ここで、第
一の内部空間131に面する電極122,152は酸素
の還元に対しては活性であるが、NOxの還元に対して
は不活性であるので、第一の内部空間131内では、N
Oxの分解は起こらず、従って、酸素ポンプセル120
の作動により第一の内部空間131内のNOx量が変化
することはない。
50により一定の低酸素濃度となった排気ガスは、連通
孔112を通って第二の内部空間132内に導入され
る。第二の内部空間132に面するNOx検知セル16
0は、NOxに対して活性であるので、電極161が
(+)極となるように一対の電極161,162間に所
定の電圧が印加されると、電極162上でNOxが還元
分解され、NOx分子内の酸素原子による酸素イオン電
流が流れる。この電流値が測定されることで排気ガス中
に含まれるNOx濃度を検出することができる。
用いるガス濃度センサとして、酸素濃度を検出するA/
Fセンサ30、窒素酸化物(NOx)濃度を検出するN
Ox濃度センサ100について述べたが、本発明を実施
する場合には、これらに限定されるものではなく、その
他、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)等のガス濃
度を検出するガス濃度センサを用いたガス濃度センサの
制御装置にも同様に応用することができる。
11実施例にかかるA/Fセンサの制御装置が適用され
た空燃比検出装置の構成を示す概略図である。
示す断面図である。
11実施例にかかるA/Fセンサの制御装置が適用され
た空燃比検出装置で使用されているA/Fセンサの電圧
−電流特性を示すテーブルである。
11実施例にかかるA/Fセンサの制御装置が適用され
た空燃比検出装置におけるバイアス制御回路の電気的構
成を示す回路図である。
るA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出装置
で使用されているマイコンにおける制御のメインルーチ
ンを示すフローチャートである。
を示するフローチャートである。
るA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出装置
で使用されているA/Fセンサに印加される電圧変化と
それに伴う電流変化とを示す波形図である。
るA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出装置
で使用されているA/Fセンサの素子温と素子抵抗との
関係を示す特性図である。
るA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出装置
で使用されているマイコンの制御における素子抵抗検出
の処理手順を示すフローチャートである。
イムチャートである。
かかるA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出
装置で使用されているマイコンの制御における素子抵抗
検出の処理手順を示すフローチャートである。
タイムチャートである。
かかるA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出
装置で使用されているマイコンの制御における素子抵抗
検出の処理手順を示すフローチャートである。
タイムチャートである。
かかるA/Fセンサの制御装置が適用された空燃比検出
装置で使用されているマイコンの制御における素子抵抗
検出の処理手順を示すフローチャートである。
タイムチャートである。
断面模式図である。
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 被検出ガス中のガス濃度に応じた電流信
号を出力するガス濃度センサの制御装置であって、 前記ガス濃度センサで検出される素子抵抗に対する変化
量を制限することを特徴とするガス濃度センサの制御装
置。 - 【請求項2】 前記変化量の制限を、所定の条件に基づ
き変更することを特徴とする請求項1に記載のガス濃度
センサの制御装置。 - 【請求項3】 前記変化量の制限を、前記ガス濃度セン
サの昇温中では大きく設定し、前記ガス濃度センサの昇
温終了後では小さく設定することを特徴とする請求項1
に記載のガス濃度センサの制御装置。 - 【請求項4】 被検出ガス中のガス濃度に応じた電流信
号を出力するガス濃度センサの制御装置であって、 前記ガス濃度センサで検出される素子抵抗に対し、ロー
パスフィルタを通過させることを特徴とするガス濃度セ
ンサの制御装置。 - 【請求項5】 前記ローパスフィルタのカットオフ周波
数を、所定の条件に基づき変更することを特徴とする請
求項4に記載のガス濃度センサの制御装置。 - 【請求項6】 前記ローパスフィルタのカットオフ周波
数を、前記ガス濃度センサの昇温中では高く設定し、前
記ガス濃度センサの昇温終了後では低く設定することを
特徴とする請求項4に記載のガス濃度センサの制御装
置。 - 【請求項7】 被検出ガス中のガス濃度に応じた電流信
号を出力するガス濃度センサの制御装置であって、 前記ガス濃度センサで検出される素子抵抗に対する変化
量を制限すると共に、ローパスフィルタを通過させるこ
とを特徴とするガス濃度センサの制御装置。 - 【請求項8】 被検出ガス中のガス濃度に応じた電流信
号を出力するガス濃度センサの制御装置であって、 前記ガス濃度センサで検出された素子抵抗値の複数個を
平均化することを特徴とするガス濃度センサの制御装
置。 - 【請求項9】 前記ガス濃度センサは、2セル式の酸素
濃度センサであることを特徴とする請求項1乃至請求項
8のいずれか1記載のガス濃度センサの制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2002053520A JP3695408B2 (ja) | 1997-04-23 | 2002-02-28 | ガス濃度センサの制御装置 |
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JP10610397 | 1997-04-23 | ||
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JP2012002122A (ja) * | 2010-06-16 | 2012-01-05 | Isuzu Motors Ltd | Scrシステム |
JP2012233444A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Toyota Motor Corp | 排気ガスセンサの信号処理装置 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002053520A patent/JP3695408B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US8404101B2 (en) | 2010-01-14 | 2013-03-26 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Apparatus and method for controlling a gas sensor |
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