JP2002303100A - シールド工法およびシールド装置 - Google Patents

シールド工法およびシールド装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適量の充填材を空隙部に注入する。 【解決手段】 シールド装置11、12の外周の周方向
に設けられた充填材注入孔31と、シールド装置外周面
と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余掘り部の
圧力を測定する圧力センサー41、42と、充填材注入
孔への充填材の供給を制御する電磁弁34と、圧力セン
サー41、42から受領する圧力情報と所定圧力を対比
し電磁弁の作動を制御するコントローラ51とからなる
シールド機械。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、シールド工法
およびシールド装置に係る。詳細には、シールド工法に
おける余堀り部充填材、およびシールド装置における充
填材加圧注入管理機構に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、地中にトンネルあるいは坑道等
の管路を作成する方法において、シールド工法が知られ
ている。シールド機で掘削する曲線部では特に内輪差と
外輪差との間で機械を通過するために必要な空隙部であ
る余掘部を設ける必要がある。この余掘部である空隙部
は地山の崩壊を避けるため、充填材で充填することが必
要とされる場合がある。そのため、例えば、「シールド
余堀り部の先行充填置換工法」(特許第3046590
号)が知られている。同「シールド余堀り部の先行充填
置換工法」(請求項1)には、「掘削した穴の内周に、
相互に支え合う複数のセグメントリングを形成した後、
相互に離れた二つの前記セグメントリングの外周部に設
けられた遮蔽袋を膨らまして、前記複数のセグメントリ
ングを支えるとともに前記穴を区切り、粘度・比重を調
製した粘動性注入材をシールド余堀り部に圧入し、さら
に、前記遮蔽袋を膨らました後に、前記遮蔽袋の間のシ
ールド余堀り部において前記粘動性注入材を瞬結性注入
材に置換することによって前記複数のセグメントリング
を前記穴内に安定させる。」が記載されている。また、
同「シールド余堀り部の先行充填置換工法」(請求項
6)は、前記シールド機の位置および姿勢から、前記穴
と前記複数のセグメントリングとの間に生じるシールド
余堀り部の体積の変化量を算出するとともに、その変化
量を基に、前記粘動性注入剤の注入量および注入速度を
最適値に制御するものである。「シールド工法による曲
線部施工時の異種裏込み注入材の注入方法」(特公平6
−63434号)は、「シールド工法による曲線部の施
工において、シールド機外周面と地山掘削面との間の空
隙部に、固結することがなく、且つ流動性を有する発泡
ビーズを主材とした裏込注入材を注入する1次注入と、
シールド機の掘進後にシールド機テール部より後方に押
し出されセグメントの外周面と地山掘削面との間の1次
注入後の空隙部にセメントを主材とする裏込注入材を注
入する2次注入とを行なうことを特徴とするシールド工
法における曲線部施工時の異種裏込注入材の注入方
法。」に係る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】 しかし従来例では、余堀部に粘動性注入
材を注入した後に、同注入材を排出させながら、瞬結性
注入材を注入および充填させる必要があり、排出させる
工程において手間がかかった。更に、シールド工法ある
いはシールド装置においては、地山の崩壊を避けるため
に、裏込材の充填が必要とされる。しかしながら、例え
ば地山が砂でできている場合と粘土でできている場合と
では充填剤の吸収速度、吸収量が異なる。そして、適量
の充填材を空隙部に充填することは困難であり、実際の
充填状況を把握することは困難である課題を有した。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この発明はシールド装
置外周面と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余
堀り部に、充填材を加圧注入する1次注入と、さらに1
次注入された余堀り部に充填剤を硬化させる硬化剤を加
圧注入する2次注入とを行うことを特徴とするシールド
工法、を提供する。そのため、余掘り部に1次注入した
充填材を除くことなく充填材を硬化することが可能とな
る。
【0006】さらにこの発明は、シールド装置外周面と
地山掘削面との間の空隙部であるシールド余堀り部に、
充填材を加圧注入する1次注入と、さらに1次注入され
た余堀り部に充填剤を硬化させる硬化剤を1次注入の充
填材が保持する圧力より大きな圧力で加圧注入する2次
注入とを行うことを特徴とするシールド工法、を提供す
る。そのため、余堀り部において、1次注入の充填材が
保持する圧力より大きな圧力で2次注入の硬化剤を注入
することで、地山への硬化剤の浸透が容易となる。
【0007】さらに、この発明は、シールド装置外周面
と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余堀り部
に、時間の経過とともに硬化する遅硬性を有し、さらに
硬化するまでの時間を材料の選定により設定可能である
充填材を使用したことを特徴とするシールド工法、を提
供する。そのため、余掘り部に注入される充填材が硬化
するまでの時間を材料の選定により設定可能である。
【0008】さらに、この発明は、シールド装置外周面
と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余堀り部
に、シールド装置の前部に位置するシールド機から時間
の経過とともに硬化する遅硬性を有する充填材を1次注
入し、次いでシールド機の後方に設置されるセグメント
リングから瞬結性裏込材をシールド余掘り部に2次注入
することを特徴とするシールド工法、を提供する。その
ため、地山の状況によっては、遅効性充填材が地山に浸
透し、充填材硬化が生じたときに空隙が生じないように
予め加圧して地山に浸透させる。
【0009】さらに、この発明は、シールド装置外周面
と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余堀り部
に、所定圧力を維持しながら充填物を加圧注入するシー
ルド工法、を提供する。そのため、余掘り部に所定圧力
で充填物を注入することが可能となる。
【0010】さらに、この発明は、シールド装置外周面
と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余堀り部
に、充填材を加圧注入する1次注入と、さらに1次注入
された余堀り部に充填剤を硬化させる硬化剤を加圧注入
する2次注入とをそれぞれ所定圧力を維持しながら行う
ことを特徴とするシールド工法、を提供する。そのた
め、余掘り部に1次注入した充填材を除くことなく充填
材を硬化することが可能となるとともに、余掘り部に所
定圧力で充填材を注入することが可能となる。
【0011】さらに、この発明は、シールド装置の外周
の周方向に設けられた充填材注入孔と、シールド装置外
周面と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余掘り
部の圧力を測定する圧力センサーと、充填材注入孔への
充填物の供給を制御する電磁弁と、圧力センサーから受
領する圧力情報と所定圧力を対比し電磁弁の作動を制御
するコントローラとからなることを特徴とするシールド
機械、を提供する。そのため、所定の圧力より高い場合
は、電磁弁を閉じ充填物の余掘り部への注入を停止す
る。所定の圧力以下となったときは、電磁弁を開き充填
物の余掘り部へ注入する。そこで、充填物を効率よく余
掘り部へ注入することが可能となる。シールド機外の圧
力を一定範囲に保持することが可能となる。
【0012】さらに、この発明は、シールド機と、シー
ルド機の後方に設置されるセグメントリングと、袋状か
らなりセグメントリングと地山表面との間にセグメント
リングの外周全周を遮蔽することなく設置される袋状物
と、シールド機の外周の周方向に設けられた充填材注入
孔と、シールド装置外周面と地山掘削面との間の空隙部
であるシールド余掘り部の圧力を測定する圧力センサー
と、充填材注入孔への充填物の供給を制御する電磁弁
と、圧力センサーから受領する圧力情報と所定圧力を対
比し電磁弁の作動を制御するコントローラとからなるこ
とを特徴とするシールド機械、を提供する。そのため、
所定の圧力より高い場合は、電磁弁を閉じ充填物の余掘
り部への注入を停止する。所定の圧力以下となったとき
は、電磁弁を開き充填物の余掘り部へ注入する。そこ
で、充填物を効率よく余掘り部へ注入することが可能と
なる。シールド機外の圧力を一定範囲に保持することが
可能となる。袋状物をセグメントリングの外周全周にわ
たって設置し全周遮断してしまうと、近接するセグメン
トリングの外周に設置される袋状物との間の圧力管理が
困難となる。しかし、セグメントリングの外周全周を遮
断することなく袋状物が設置されると、袋状物により圧
力が遮断されることなく、充填物の圧力管理が可能とな
る。
【0013】さらに、この発明は、シールド装置の外周
の周方向に設けられた充填材注入孔と、充填物を注入し
ている場合には注入圧力を測定し、注入を停止している
場合にはシールド装置外周面と地山掘削面との間の空隙
部であるシールド余堀り部の圧力を測定する圧力センサ
ーと、充填材注入孔への充填物の供給を制御する電磁弁
と、圧力センサーから受領する圧力情報と所定圧力を対
比し電磁弁の作動を制御するコントローラとからなるこ
とを特徴とするシールド機械、を提供する。そのため、
所定の圧力より高い場合は、電磁弁を閉じ充填物の余掘
り部への注入を停止する。所定の圧力以下となったとき
は、電磁弁を開き充填物の余掘り部へ注入する。そこ
で、充填物を効率よく余掘り部へ注入することが可能と
なるとともに、圧力センサーでは、充填物を注入してい
る場合には注入圧力を測定し、注入を停止している場合
には余堀り部の圧力を測定する2つの役割を果たすこと
が可能となる。
【0014】さらにこの発明は、シールド装置の外周の
周方向に設けられた充填材注入孔と、シールド装置外周
面と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余掘り部
に充填物を注入している場合には注入圧力を測定し、注
入を停止している場合には余堀り部の圧力を測定する圧
力センサーと、余堀り部の圧力のみを測定する圧力セン
サーと、充填材注入孔への充填物の供給を制御する電磁
弁と、圧力センサーから受領する圧力情報と所定圧力を
対比し電磁弁の作動を制御するコントローラとからなる
ことを特徴とするシールド機械、を提供する。そのた
め、所定の圧力より高い場合は、電磁弁を閉じ充填物の
余掘り部への注入を停止する。所定の圧力以下となった
ときは、電磁弁を開き充填物の余掘り部へ注入する。そ
こで、充填物を効率よく余掘り部へ注入することが可能
となるとともに、圧力センサーでは、充填物を注入して
いる場合には注入圧力を測定し、注入を停止している場
合には余堀り部の圧力を測定する2つの役割を果たすこ
とが可能となる。更に、地山の性状にあわせて、注入孔
を複数設置することにより、シールド装置全長にわたっ
て圧力管理が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態の作動状態
の平面断面図をあらわす図1〜図4、同側面断面図をあ
らわす図5、同正面断面図をあらわす図6〜図10にし
たがって説明する。
【0016】11は、シールド機である。シールド機
は、地中にトンネルあるいは管路を掘削する。12は、
セグメントリングであり、シールド機の後方に設置され
る円筒状からなる。セグメントリング12は複数個連続
して接続される。シールド機と、セグメントリングとで
シールド装置を構成する。セグメントリング12を構成
するセグメントには、金属面の外周が剥き出しになる普
通セグメント13と、金属面の外周に袋状物14が取付
けられ必要に応じて膨らまされる袋付きセグメント1
5、16とからなる。袋付きセグメント15、16は、
袋状物14をセグメント15、16外周面に設置された
セグメントからなり、袋状物14をセグメントリング1
2と地山掘削面21との間に設置される。袋付きセグメ
ントには、袋付きセグメントの外周方向の全周にわたっ
て図9に図示されるように袋状物14が設けられる袋付
きセグメント15と、袋状物14が一部開放された袋付
きセグメント16とがある。普通セグメント12、一部
開放された袋付きセグメント16とはセグメントリング
と地山との間が開放された開放部17を有する。袋付き
セグメント15の外周方向の全周にわたって図9に図示
される袋付きセグメント15からセグメントリング12
を構成した場合は、図8に図示されるように開放部17
は有さない。
【0017】31は、充填材注入孔である。充填材注入
孔31は、シールド機11の外周面に一定間隔で複数個
設けられる。32も充填材注入孔であるが、セグメント
リング12の外周面に一定間隔で複数個設けられる。あ
るいは、充填材注入孔32をセグメントリング12の必
要個所のみ設置し、シールド機11に設けられた充填材
注入管35からパイプを延設させて連結させ充填物を搬
送してもよい。充填材注入孔32からは、充填材もしく
は充填材の代わりに硬化剤が注入される。33は充填材
供給ホース、34は電磁弁、35は充填材注入管、36
は分配管である。充填材注入パイプ33は上流側で注入
ポンブに接続され充填材が搬送される。充填材注入管3
5は、電磁弁34を介して上流側で充填材供給ホース3
3に接続される。分配管36の下流は、分配管36で分
けられる。分配管36の開口部には充填材注入孔31又
は充填材注入孔32が設けられる。充填材注入孔31又
は、充填材注入孔32の、シールド装置外周面と地山掘
削面21との間の空隙部であるシールド余堀り部22と
の分配管36の開口部には逆止弁37が設置される。3
8は、圧力検知孔である。圧力検知孔38は、逆止弁3
7が設置されていない分配管である。41、42は圧力
センサーである。圧力センサー41は、充填材注入管3
5内の圧力を検知する。圧力センサー42は、充填材注
入管35を介することなく直接シールド装置外周面と地
山掘削面21との間の空隙部であるシールド余堀り部2
2内の圧力を検知する。
【0018】複数の圧力センサーを設ける。図6に図示
されるように1台で注入材を注入している場合は注入圧
力を測定し、注入を行なっていない場合はシールド機外
の圧力を測定する圧力センサー41を複数台有してもよ
い。または、図7に図示されるように圧力センサー41
の外シールド装置外の圧力のみを測定する圧力センサー
42および圧力検知孔38を充填材注入管35の位置に
関係なく、自由に設置してもよい。圧力センサー41お
よび圧力検知孔38を注入装置との組み合わせだけにし
ておくと、例えば、地山の浸透性が大きい場合において
は、検知孔が離れた場所での充填物の地山への浸透によ
る圧力低下を管理できない可能性がある。そこで、自由
な位置に設置することで、地山の性状にあわせて、注入
孔を複数設置することにより、シールド装置全長にわた
って圧力管理が可能となる。圧力センサー42および圧
力検知孔38を充填材注入管の位置に関係なく、自由に
設置する。すなわち、充填材注入管35には、充填材を
注入している場合には注入圧力を測定し、注入を停止し
ている場合には余堀り部の圧力を測定する、それぞれ2
つの役割を果たす圧力センサー41を設置する。図7に
図示されるように余堀り部の圧力のみを測定する圧力セ
ンサー42を設置し、さらに前記圧力センサーおよび圧
力検知孔を充填材注入管の位置に関係なく、自由に設置
可能である。圧力センサー41、42を複数設置するこ
とで、自由に設置できるため地山性状にあわせて圧力を
検知することが可能となる。
【0019】51は、コントロール装置である。コント
ロール装置51は、PC等の制御手段からなり圧力セン
サー41、圧力センサー42、電磁弁34に接続され
る。コントロール装置では、あらかじめ記憶された所定
圧力と圧力センサー41、42から受領する圧力情報と
所定圧力を対比し電磁弁34の作動を制御する。
【0020】この実施の形態で注入ポンプから充填材注
入孔31、32へ供給される充填物としては、充填材と
硬化剤等があり、注入ポンプから充填材注入孔31へ供
給される充填材としては、硬化発現材としてセメント系
または、スラグ・石灰系材料を使用し、ゲル化促進剤と
して石灰、石膏、無機塩類等を促進する。また、遅硬性
を持たせる材料として、例えばリグニンスルフォン酸
系、ヒドロキシカルボン酸系、オキシカルボン酸系等を
主成分とする酸類を使用する。この実施の形態で注入ポ
ンプから充填材注入孔32へ供給される硬化剤として
は、水ガラスとアルミニウム塩溶液等を使用する。瞬結
性裏込め材としては、硬化発現材としてセメント系また
はスラグ・石灰系材料を使用し、流動性を良くするため
に、例えばベントナイト等の粘土鉱物を使用したものを
用いる。また、瞬結性を持たせるために、例えば水ガラ
ス系の珪酸を混合させたものを用いる。これら充填材、
硬化剤等の混合比率の選択により、硬化時間を選択す
る。
【0021】シールド装置11、12外周面と地山掘削
面21との間の空隙部であるシールド余堀り部22に、
充填材を加圧注入する1次注入と、さらに1次注入され
た余堀り部22に充填剤を硬化させる硬化剤を1次注入
の充填材が保持する圧力より大きな圧力で加圧注入する
2次注入とを行う場合は、余堀り部22において、1次
注入の充填材が保持する圧力より大きな圧力で2次注入
の硬化剤を注入することで、地山への硬化剤の浸透が容
易となる。余掘り部に1次注入した充填材を除くことな
く充填材を硬化することが可能である。
【0022】シールド装置11、12外周面と地山掘削
面21との間の空隙部であるシールド余堀り部22に、
シールド装置11、12の前部に位置するシールド機1
1から時間の経過とともに硬化する遅硬性を有する充填
材を1次注入し、次いでシールド機11の後方に設置さ
れるセグメントリング12から瞬結性裏込材をシールド
余掘り部22に2次注入するシールド工法としたとき
は、地山の状況によっては、遅効性充填材が地山に浸透
し、充填材硬化が生じたときに空隙が生じないように予
め加圧して地山に浸透させる。
【0023】シールド装置外周面と地山掘削面21との
間の空隙部であるシールド余堀り部22に、 時間の経
過とともに硬化する遅硬性を有し、さらに硬化するまで
の時間を材料の選定により設定可能である充填材を使用
する場合は、余掘り部22に注入される充填材が硬化す
るまでの時間を材料の選定により設定可能である。
【0024】シールド装置11、12外周面と地山掘削
面21との間の空隙部であるシールド余堀り部22に、
充填材を加圧注入する1次注入をおこない、さらに1次
注入された余堀り部22に充填剤を硬化させる硬化剤を
加圧注入する2次注入とをそれぞれ所定圧力を維持しな
がら行う場合は、余掘り部22に1次注入した充填材を
除くことなく充填材を硬化することが可能となるととも
に、余掘り部22に所定圧力で充填材を注入することが
可能となる。
【0025】圧力センサー41から受領する圧力情報と
所定圧力を対比しコントローラ51で、電磁弁34の作
動を制御する場合は、所定の圧力より高い場合は、電磁
弁34を閉じ充填材の余掘り部22への注入を停止す
る。所定の圧力以下となったときは、電磁弁34を開き
充填材を余掘り部22へ注入する。そこで、充填材を効
率よく余掘り部22へ注入することが可能となる。圧力
センサー41から受領する圧力情報と所定圧力を対比し
電磁弁34の作動を制御することで、シールド機外の圧
力を一定範囲に保持することが可能となる。
【0026】従来の袋付きセグメントリングは、セグメ
ントリングの外周全体において袋を膨らませるため、袋
付きセグメントリングと袋付きセグメントリングの間に
おける余堀り部22のみに充填材の圧力管理が限定され
ていた。すなわち、袋状物をセグメントリングの外周全
周にわたって設置し全周遮断してしまうと、近接するセ
グメントリングの外周に設置される袋状物13との間の
圧力管理が困難となる。しかし、セグメントリングの外
周全周を遮断することなく袋状物が設置されると、袋状
物13により圧力が遮断されることなく、充填材又は硬
化剤の圧力管理が可能となる。すなわち、袋状からなり
セグメントリングと地山表面との間にセグメントリング
の外周全周を遮蔽することなく設置される袋状物13、
即ち袋状セグメントリング16を使用した場合は、コン
トローラ51で圧力センサー41、42から受領する圧
力情報と所定圧力を対比し電磁弁34の作動を制御す
る。所定の圧力より高い場合は、電磁弁34を閉じ充填
材又は硬化剤の余掘り部への注入を停止する。所定の圧
力以下となったときは、電磁弁34を開き充填材又は硬
化剤の余掘り部22へ注入する。そこで、充填材又は硬
化剤を効率よく余掘り部22へ注入することが可能とな
る。圧力センサーから受領する圧力情報と所定圧力を対
比し電磁弁34の作動を制御することでシールド機外の
圧力を一定範囲に保持することが可能となる。
【0027】充填材又は硬化剤を注入している場合には
注入圧力を測定し、注入を停止している場合には余堀り
部22の圧力を測定する圧力センサー41と、余堀り部
22の圧力のみを測定する圧力センサー42とを有し、
コントローラ51では、圧力センサー41、42から受
領する圧力情報と所定圧力を対比し電磁弁34の作動を
制御する場合は、圧力センサー41、42から受領する
圧力情報とあらかじめ定められた所定圧力を対比し電磁
弁34の作動を制御することで、所定の圧力より高い場
合は、電磁弁34を閉じ充填材又は硬化剤の余掘り部2
2への注入を停止する。所定の圧力以下となったとき
は、電磁弁34を開き充填材又は硬化剤を余掘り部22
へ注入する。そこで、充填材又は硬化剤を効率よく余掘
り部へ注入することが可能となる。圧力センサー41、
42では、充填材又は硬化剤を注入している場合には注
入圧力を測定し、注入を停止している場合には余堀り部
22の圧力を測定する2つの役割を果たすことが可能と
なる。更に、地山の性状にあわせて、圧力検知孔38を
複数設置することにより、シールド装置全長にわたって
圧力管理が可能となる。
【発明の効果】この発明では、手間をかけずに充填材を
硬化させることが可能である。更に、適量の充填材を余
掘り部に充填することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態の作動状態の平面断
面図
【図2】 この発明の実施の形態の作動状態の平面断
面図
【図3】 この発明の実施の形態の作動状態の平面断
面図
【図4】 この発明の実施の形態の作動状態の平面断
面図
【図5】 この発明の実施の形態の作動状態の側面断
面図
【図6】 この発明の実施の形態の作動状態の正面断
面図
【図7】 この発明の実施の形態の作動状態の正面断
面図
【図8】 この発明の実施の形態の作動状態の正面断
面図
【図9】 この発明の実施の形態の作動状態の正面断
面図
【図10】 この発明の実施の形態の作動状態の正面
断面図
【符号の説明】
11 シールド機械 12 セグメントリング 13 セグメント 14 袋状物 15 袋付きセグメント 16 袋付きセグメント 21 地山掘削面 31 充填材注入孔 32 充填材注入孔 41 圧力センサー 42 圧力センサー 51 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D054 AA05 AC01 AD22 2D055 BA01 BB01 BB09 EB01 JA04 JA05 KA08 KA11 LA14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド装置外周面と地山掘削面との間
    の空隙部であるシールド余堀り部に、充填材を加圧注入
    する1次注入と、さらに1次注入された余堀り部に充填
    剤を硬化させる硬化剤を加圧注入する2次注入とを行う
    ことを特徴とするシールド工法。
  2. 【請求項2】 シールド装置外周面と地山掘削面との間
    の空隙部であるシールド余堀り部に、充填材を加圧注入
    する1次注入と、さらに1次注入された余堀り部に充填
    剤を硬化させる硬化剤を1次注入の充填材が保持する圧
    力より大きな圧力で加圧注入する2次注入とを行うこと
    を特徴とするシールド工法。
  3. 【請求項3】 シールド装置外周面と地山掘削面との間
    の空隙部であるシールド余堀り部に、 時間の経過とと
    もに硬化する遅硬性を有し、さらに硬化するまでの時間
    を材料の選定により設定可能である充填材を使用したこ
    とを特徴とするシールド工法。
  4. 【請求項4】 シールド装置外周面と地山掘削面との間
    の空隙部であるシールド余堀り部に、 シールド装置の
    前部に位置するシールド機から時間の経過とともに硬化
    する遅硬性を有する充填材を1次注入し、次いでシール
    ド機の後方に設置されるセグメントリングから瞬結性裏
    込材をシールド余掘り部に2次注入することを特徴とす
    るシールド工法。
  5. 【請求項5】 シールド装置外周面と地山掘削面との間
    の空隙部であるシールド余堀り部に、所定圧力を維持し
    ながら充填物を加圧注入するシールド工法。
  6. 【請求項6】 シールド装置外周面と地山掘削面との間
    の空隙部であるシールド余堀り部に、充填材を加圧注入
    する1次注入と、さらに1次注入された余堀り部に充填
    剤を硬化させる硬化剤を加圧注入する2次注入とをそれ
    ぞれ所定圧力を維持しながら行うことを特徴とするシー
    ルド工法。
  7. 【請求項7】 シールド装置の外周の周方向に設けられ
    た充填材注入孔と、シールド装置外周面と地山掘削面と
    の間の空隙部であるシールド余掘り部の圧力を測定する
    圧力センサーと、充填材注入孔への充填物の供給を制御
    する電磁弁と、圧力センサーから受領する圧力情報と所
    定圧力を対比し電磁弁の作動を制御するコントローラと
    からなることを特徴とするシールド機械。
  8. 【請求項8】 シールド機と、シールド機の後方に設置
    されるセグメントリングと、袋状からなりセグメントリ
    ングと地山表面との間にセグメントリングの外周全周を
    遮蔽することなく設置される袋状物と、シールド機の外
    周の周方向に設けられた充填材注入孔と、シールド装置
    外周面と地山掘削面との間の空隙部であるシールド余掘
    り部の圧力を測定する圧力センサーと、充填材注入孔へ
    の充填物の供給を制御する電磁弁と、圧力センサーから
    受領する圧力情報と所定圧力を対比し電磁弁の作動を制
    御するコントローラとからなることを特徴とするシール
    ド機械。
  9. 【請求項9】 シールド装置の外周の周方向に設けられ
    た充填材注入孔と、充填物を注入している場合には注入
    圧力を測定し、注入を停止している場合には余堀り部の
    圧力を測定する圧力センサーと、充填材注入孔への充填
    物の供給を制御する電磁弁と、圧力センサーから受領す
    る圧力情報と所定圧力を対比し電磁弁の作動を制御する
    コントローラとからなることを特徴とするシールド機
    械。
  10. 【請求項10】 シールド装置の外周の周方向に設けら
    れた充填材注入孔と、シールド装置外周面と地山掘削面
    との間の空隙部であるシールド余掘り部に充填物を注入
    している場合には注入圧力を測定し、注入を停止してい
    る場合には余堀り部の圧力を測定する圧力センサーと、
    余堀り部の圧力のみを測定する圧力センサーと、充填材
    注入孔への充填物の供給を制御する電磁弁と、圧力セン
    サーから受領する圧力情報と所定圧力を対比し電磁弁の
    作動を制御するコントローラとからなることを特徴とす
    るシールド機械。
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