JP2002301636A - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JP2002301636A
JP2002301636A JP2001104171A JP2001104171A JP2002301636A JP 2002301636 A JP2002301636 A JP 2002301636A JP 2001104171 A JP2001104171 A JP 2001104171A JP 2001104171 A JP2001104171 A JP 2001104171A JP 2002301636 A JP2002301636 A JP 2002301636A
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Japan
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passage
cooling
shaft
spindle motor
housing
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JP2001104171A
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Hayatoshi Fujiki
早敏 藤木
Noriaki Hashimoto
憲明 橋本
Kazuo Nomoto
和男 野本
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MINITOR KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内の温度の上昇を抑え、熱による
悪影響を低減できるスピンドルモータを提供する。 【解決手段】 スピンドルモータ1は、工具を保持する
ためのコレット27を有するシャフト21と、シャフト
21を回転可能に支持する第三ベアリング24と、シャ
フト21に連結された主軸16と、主軸16に回転力を
付与する直流ブラシレスモータ11と、シャフト21、
第三ベアリング24、主軸16、及び直流ブラシレスモ
ータ11を収容するハウジング5と、ハウジング5に設
けられ、工作機械2に着脱可能な取付部7とを具備する
ものにおいて、直流ブラシレスモータ11の周囲、及び
第三ベアリング24とシャフト21との間に、冷却用空
気を流すための冷却通路が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピンドルモータ
に関するものであり、特に、マシニングセンタ等の工作
機械に着脱可能に取付けられ、高速回転で回転する主軸
を備えたスピンドルモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等の工作機械には、切
削可能な回転数で回転する主軸構造が備えられており、
工作物を削るための工具が主軸構造に取付けられてい
る。また、自動で工具を交換できる自動工具交換装置
(ATC)、動きを数値制御できるNC装置、及びその
他周辺装置(例えば潤滑装置や切り屑自動排出装置)等
を備えた工作機械も知られている。
【0003】ところで、主軸構造においては、性能とし
て、切削力や振動に耐え、自分自身も回転による振動を
発生させず、しかも長時間の回転運動に耐えることが要
求されている。このため、工作機械では、主軸の回転数
の許容範囲が定められており、許容範囲を逸脱した回転
数で回転させることができないようになっている。例え
ば、主軸を15000rpmで回転させることが可能な
工作機械では、切削加工を行なうことができるが、切削
工程を行なった後、最終仕上げ工程として、磨き工程を
実施しようとしても、その工作機械では、磨き加工で必
要な例えば60000rpmを得ることができない。こ
のため、従来は、切削加工用の工作機械と、磨き加工用
の工作機械とを、夫々設置しなければならなかった。し
たがって、設備費が高額となり、しかも広い設置面積が
必要とされていた。
【0004】そこで、工作機械に工具シャンクを取付け
るために設けられたクランプ機構を利用し、工具の代わ
りに、スピンドルモータを装着することが考えられてい
る。スピンドルモータとは、工作機械に取付可能なテー
パー形状の取付部を有し、ハウジング内に、シャフト、
シャフトに連結された主軸、及び主軸を高速回転させる
モータ本体(例えばブラシレスモータ)等を収容するも
のである。なお、シャフトの先端には、工具を保持する
ためのコレットが設けられている。これによれば、スピ
ンドルモータのコレットに工具を取付け、モータ本体の
駆動により、スピンドルモータの主軸を例えば6000
0rpmで回転させると、工具によって磨き加工を行な
うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のスピン
ドルモータでは、工作機械に内蔵された主軸構造に比
べ、極めて高い回転数で主軸を回転させることから、モ
ータ本体への負荷が大きくなり、モータ本体から多くの
熱が発生していた。また、シャフトを支持するベアリン
グにおいても摩擦熱が発生し、ハウジング内が高温状態
になる恐れがあった。特に、スピンドルモータは、工具
シャンクの代わりに取付けるものであることから、極め
て小型に形成しなければならず、小さなハウジングの中
で過熱状態が助長される傾向にあった。そして、ハウジ
ング内が高温状態になると、主軸の回転精度に悪影響を
及ぼし、加工精度を悪化させる恐れがあった。
【0006】そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、ハ
ウジング内の温度の上昇を抑え、熱による悪影響を低減
できるスピンドルモータの提供を課題とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
スピンドルモータは、工具を保持するためのコレットを
有するシャフトと、該シャフトを回転可能に支持するベ
アリングと、前記シャフトに連結された主軸と、該主軸
に回転力を付与するモータ本体と、前記シャフト、前記
ベアリング、前記主軸、及び前記モータ本体を収容する
ハウジングと、該ハウジングに設けられ、工作機械に着
脱可能なテーパー形状の取付部とを具備するスピンドル
モータにおいて、前記モータ本体の周囲、及び前記ベア
リングと前記シャフトとの間に、冷却用空気を流すため
の第一冷却通路、及び第二冷却通路が設けられているも
のである。
【0008】ここで、モータ本体として、例えば、直流
ブラシレスモータを挙げることができる。また、工作機
械として、マシニングセンタを挙げることができる。
【0009】したがって、請求項1の発明のスピンドル
モータによれば、作業者の手作業により、または自動工
具交換装置により、テーパー形状の取付部を工作機械に
挿入すると、スピンドルモータは、工作機械における主
軸構造の先端部分に装着される。シャフトの先端に設け
られたコレットに工具を取付けた後、モータ本体を駆動
させると、主軸が回転し、主軸に連結されたシャフト
が、ベアリングに支持された状態で回転する。つまり、
工具が主軸の回転力によって回転する。
【0010】ところで、モータ本体を駆動させる際、モ
ータ本体を構成する電機子(巻線)に電流が流れること
から、モータ本体が発熱する。また、シャフトを支持す
るベアリングにおいて摩擦熱が発生する。しかし、本発
明では、モータ本体の周囲に第一冷却通路が設けられて
いるため、モータ本体は、第一冷却通路を流れる冷却用
空気により発熱が抑えられる。また、ベアリングとシャ
フトとの間には第二冷却通路が設けられているため、第
二冷却用通路を流れる冷却用空気によりベアリングの温
度上昇が抑えられる。
【0011】請求項2の発明にかかるスピンドルモータ
は、請求項1に記載のスピンドルモータにおいて、前記
モータ本体における、ステータとローターとの間に、冷
却用空気を流すための第三冷却通路が設けられているも
のである。
【0012】したがって、請求項2の発明のスピンドル
モータによれば、請求項1の発明の作用に加え、第三冷
却通路を流れる冷却用空気により、ステ−タの内周側が
冷却される。つまり、ステ−タを挟むように空気が流れ
るため、ステータが効率良く冷却される。
【0013】請求項3の発明にかかるスピンドルモータ
は、請求項2に記載のスピンドルモータにおいて、前記
主軸と前記シャフトとの連結部分に、冷却ファンが設け
られ、該冷却ファンは、前記主軸の回転力によって回転
し、前記第一冷却通路、前記第二冷却通路、及び前記第
三冷却通路に冷却用空気の流れを生じさせるものであ
る。
【0014】したがって、請求項3の発明のスピンドル
モータによれば、請求項2の発明の作用に加え、モータ
本体の駆動により主軸が回転すると、主軸の回転力が冷
却ファンに伝わり、冷却ファンが回転する。すると、第
一乃至第三冷却通路に冷却用空気の流れが生じる。
【0015】請求項4の発明にかかるスピンドルモータ
は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のスピ
ンドルモータにおいて、前記第一冷却通路と前記ハウジ
ングの外部とを連通し、前記ハウジングの外部から冷却
用空気を前記第一冷却通路に取り入れるための空気供給
通路が設けられているものである。
【0016】したがって、請求項4の発明のスピンドル
モータによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一つ
の発明の作用に加え、第一冷却通路は空気供給通路を介
してハウジングの外部に連通していることから、外部か
ら第一冷却通路に強制的に空気を供給することが可能に
なる。つまり、ハウジングの内部に冷却ファンを設けな
くても、あるいは冷却ファンの送風能力が比較的小さく
ても、冷却用空気を強制的に送り込むことにより、第一
冷却通路内に空気の流れを生じさせることが可能にな
る。
【0017】請求項5の発明にかかるスピンドルモータ
は、請求項4に記載のスピンドルモータにおいて、前記
モータ本体には、作動用電力を供給するための電力供給
線が接続されており、前記空気供給通路は、前記電力供
給線が配線される配線用通路を兼ねているものである。
【0018】したがって、請求項5の発明のスピンドル
モータによれば、請求項4の発明の作用に加え、構成上
必要となる配線用通路を利用して、冷却用空気が第一冷
却通路に供給される。つまり、空気供給通路を別に設け
る必要がなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
スピンドルモータについて、図1乃至図7に基づき説明
する。図1は本発明の一実施形態であるスピンドルモー
タ1の構成を示す正面図であり、図2はスピンドルモー
タ1の構成を示す一部切断側面図であり、図3はスピン
ドルモータ1の構成を示す底面図である。また、図4及
び図5は、図2における要部(A部及びB部)の拡大断
面図であり、図6及び図7は、図2におけるC−C端面
図及びD−D端面図である。
【0020】本実施形態のスピンドルモータ1は、図1
乃至図3に示すように、工作機械2における主軸構造の
先端部分3に、クランプ機構(図示しない)によって着
脱自在に取付けられるものである。ここで、工作機械2
としては特に限定されるものではないが、例えばマシニ
ングセンタを採用した場合には、ツールマガジンに収納
されたスピンドルモータ1を、自動工具交換装置(図示
しない)によって自動的に取出して主軸構造の先端部分
3に固定することができ、また、加工終了後には、スピ
ンドルモータ1を先端部分3から取外し、再びツールマ
ガジンに収納することが可能になる。なお、クランプ機
構は、周知の構造であるため詳細な説明は省略するが、
主軸構造の内部に設置された何十枚ものさらバネを利用
し、その撓みによって発生する力で奥側に引込む仕組み
になっている。
【0021】また、一般に工作機械2には、主軸構造の
取付け方向に応じて、横形、縦形、及び門形等の種類が
ある。本発明のスピンドルモータ1は、どのタイプの工
作機械2にも装着することが可能であるが、本実施形態
においては、縦形のマシニングセンタに取付けた場合に
ついて説明する。
【0022】工作機械2には、主軸構造の先端部分3の
近傍に、コネクタ4が設けられている。このコネクタ4
は、内部に端子(図示しない)を備え、電線を介して直
流電源に接続されている。つまり、このコネクタ4にス
ピンドルモータ1を電気的に接続することにより、スピ
ンドルモータ1の直流ブラシレスモータ11(後述する)
を駆動させることが可能になる。また、コネクタ4に
は、圧縮機(図示しない)が接続されており、スピンド
ルモータ1を接続することにより、スピンドルモータ1
に冷却用空気を供給することが可能になる。なお、この
圧縮機は、工具の清掃や切屑の排出等を目的として工作
機械2に予め備えられたものである。
【0023】スピンドルモータ1は、略円筒形状のハウ
ジング5と、ハウジング5の周面に接続されたアダプタ
6とを備えている。ハウジング5は、工作機械2の主軸
構造の先端部分3に挿入されるテーパー状(円錐状)の
取付部7を有する上部ハウジング8と、上部ハウジング
8の下方に位置する形で上部ハウジング8の端部に連結
された下部ハウジング9とから構成されている。なお、
両ハウジング8,9は、複数本のボルト10によって互
いに締結されている。
【0024】上部ハウジング8の内部には、直流ブラシ
レスモータ11と、直流ブラシレスモータ11を上部ハ
ウジング8の内周面に支持するモータ支持部材12と、
モータ支持部材12の上端側の開口を塞ぐ上端塞ぎ部材
13とが収容されている。ここで、直流ブラシレスモー
タ11は、本発明のモータ本体に相当し、電機子が組み
込まれたステータ14(固定子)と、永久磁石から形成さ
れたローター15(回転子)とから構成されている。な
お、この直流ブラシレスモータ11は、三個の集積回路
(図示しない)により、ブラシと整流子の役割を非接触
で行なうことが可能である。つまり、ブラシ付きの直流
モータと比べて、ブラシの磨耗がないことから、耐久性
を向上させ、ノイズの発生を抑えることができる。
【0025】ローター15の中心には、主軸16が固定
されている。主軸16は上下方向に延び、上部側に設け
られた第一ベアリング17と、下部側に設けられた第二
ベアリング18とにより回転可能に支持されている。つ
まり、ステータ14に組み込まれた電機子を、集積回路
によって電気的に制御することにより、ローター15を
回転させ、その回転力により主軸16を回転させること
ができる。また、ローター15と第一ベアリング17と
の間には、主軸16に外嵌された円筒状のスペーサ19
が設けられており、ローター15と第一ベアリング17
との間隔を一定に保っている。
【0026】主軸16には、継手20を介してシャフト
21が連結されている。また、継手20の外周面には、
複数枚の羽根22を有する冷却ファン23が取付けられ
ている。つまり、主軸16の回転により継手20を回転
させると、冷却ファン23が回転し、空気流を生じさせ
ることができる。
【0027】シャフト21は、三つの第三ベアリング2
4により回転可能に支持されている。また、これらの第
三ベアリング24は、ベアリング支持部材25によっ
て、下部ハウジング9の内周面に固定されている。ベア
リング支持部材25は、略円筒状の形状を呈しており、
下端開口部に下端塞ぎ部26が組付けられている。
【0028】また、シャフト21の先端部分には、工具
(図示しない)の一端を挿入することが可能なコレット
27が形成されており、コレット27の外周に螺合され
たナット28との協働により、工具を保持することがで
きる。また、下部ハウジング9の下端から突出するシャ
フト21の外周面には、粉塵等の侵入を防止する遮蔽部
材29が取付けられている。なお、この遮蔽部材29
は、シャフト21とともに回転することから、遮蔽部材
29と下端塞ぎ部26との間に摩擦が生じないように、
隙間を形成する必要があるが、遮蔽部材29の内面にラ
ビリンスを形成することにより、隙間から粉塵等が侵入
することを防いでいる。
【0029】本実施形態のスピンドルモータ1には、ハ
ウジング5内に冷却用空気を流すために、複数の冷却通
路が形成されている。図2、図4及び図6に示すよう
に、上部ハウジング8の内部には、(1)上部ハウジン
グ8の内周面に形成され、モータ支持部材12を囲む円
環状の第一通路31、(2)第一通路31の上端部分に
繋がり、軸心方向に向かって形成された二本の第二通路
32、(3)第二通路32に繋がり、スペーサ19の外
周に沿って形成された円環状の第三通路33、(4)第
三通路33に繋がり、ステータ14とローター15との
間に形成された円環状の第四通路34、(5)第四通路
34に繋がるとともに、第二ベアリング18が配設され
た部位を通る第五通路35、及び(6)モータ支持部材
12の内部を上下方向に穿設して形成され、第一通路3
1と第五通路35とを直接連通させる三本の第六通路3
6が設けられている。ここで、第一通路31及び第六通
路36が本発明の第一冷却通路に相当し、第三通路3
3、第四通路34及び第五通路35が本発明の第三冷却
通路に相当する。
【0030】一方、下部ハウジング9の内部には、図5
及び図7に示すように、(7)第五通路35に繋がると
ともに、冷却ファン23の羽根22が配設された部位を
通る円環状の第七通路37、及び(8)第七通路37に
繋がり、シャフト21の周面に形成された溝状の第八通
路38が設けられている。なお、第八通路38の他端
は、遮蔽部材29と下端塞ぎ部26との隙間に連通して
いる。ここで、第八通路38が本発明の第二冷却通路に
相当する。
【0031】また、上部ハウジング8には、第一通路3
1に冷却用空気を供給する供給通路39が軸心方向に向
かって形成されている。下部ハウジング9には、昇温し
た冷却用空気を第六通路36から排出する排出通路40
が形成されている。
【0032】ところで、アダプタ6は、上部ハウジング
8に形成された供給通路39を、工作機械2のコネクタ
4に連結するためのものであり、上部ハウジング8の外
周面に回動リング41を介して組付けられている。な
お、回動リング41は、ハウジング5の中心軸に対して
アダプタ6を任意に回動させることを可能にするもので
ある。つまり、工作機械2では、コネクタ4の位置が一
定ではなく、工作機械2の種類が異なると、主軸構造に
対して、コネクタ4の設置方向が異なる場合もあるが、
回動リング41を介してアダプタ6を任意の方向に回動
させることにより、多種類の工作機械2に対応させるこ
とが可能になる。
【0033】アダプタ6は、複数の部材により形成され
た連結部42と、連結部42の入口側開口に挿入された
挿入部43とを備えている。そして、連結部42には、
供給通路39に繋がる第一供給路44が形成され、挿入
部43には、第一供給路44に繋がる第二供給路45が
形成されている。つまり、挿入部43の一端をコネクタ
4に挿入することにより、圧縮機によって供給される冷
却用空気を、コネクタ4、挿入部43の第二供給路4
5、及び連結部42の第一供給路44を通して、ハウジ
ング5の供給通路39に送ることが可能になる。なお、
直流ブラシレスモータ11には作動用電力を供給するた
めの電力供給線(図示しない)が設けられている。この電
力供給線は、ハウジング5の供給通路39、第一供給路
44、及び第二供給路45を通って配線され、コネクタ
4に設けられた端子に接続されている。つまり、本実施
形態では、供給通路39、第一供給路44及び第二供給
路45を、配線用通路として兼用している。ここで、第
二供給路45、第一供給路44、及び供給通路39が本
発明の空気供給通路に相当する。
【0034】次に、本実施形態のスピンドルモータ1の
動作と、ハウジング5内の冷却方法について説明する。
スピンドルモータ1を使用する際、ツールマガジンに収
納されたスピンドルモータ1を、自動工具交換装置によ
って自動的に取出して主軸構造の先端部分3に固定す
る。この際、上部ハウジング8に形成された取付部7を
先端部分3に挿入することにより、スピンドルモータ1
はクランプ機構によって保持される。
【0035】シャフト21の先端に設けられたコレット
27に工具を取付けた後、直流ブラシレスモータ11の
ステータ14(電機子)を集積回路によって電気的に制
御することにより、ローター15を回転させる。ロータ
ー15の中心には主軸16が設けられているため、ロー
ター15の回転力が主軸16に加わり主軸16が回転す
る。また、主軸16には、第三ベアリング24によって
支持されたシャフト21が継手20を介して同心軸上に
配設されているため、主軸16の回転に従い、シャフト
21が回転する。これにより、工具が主軸16と同じ回
転数で回転することになる。
【0036】一方、直流ブラシレスモータ11の駆動と
同期して、工作機械2に設けられた圧縮機が動作する。
これにより、冷却用空気が、コネクタ4、挿入部43の
第二供給路45、及び連結部42の第一供給路44を通
って、ハウジング5の供給通路39に送られる。したが
って、第一通路31及び第六通路36に冷却用空気が流
れ、直流ブラシレスモータ11の外周面近傍における温
度の上昇を抑える。また、第一通路31を流れた冷却用
空気は、第二通路32を通って第三通路33、第四通路
34及び第五通路35へと流れる。つまり、ステータ1
4とローター15との間に冷却用空気が流れ、ステータ
14の内周側における温度の上昇を抑える。
【0037】第五通路35を流れた冷却用空気は、第七
通路37に流れる。なお、第七通路37には、冷却ファ
ン23の羽根22が配設されており、しかも主軸16の
回転により冷却ファン23が回転することから、冷却フ
ァン23により冷却用空気の流量が増える。その後、冷
却用空気は、第八通路38、すなわち第三ベアリング2
4とシャフト21との間に流れ、シャフト21の回転に
よって発生する摩擦熱の上昇を抑える。
【0038】第八通路38は、遮蔽部材29と下端塞ぎ
部26との隙間に連通しているため、昇温した冷却用空
気は、この隙間を通って外部に排出される。つまり、遮
蔽部材29と下端塞ぎ部26との隙間には遠心方向に空
気の流れが生じるため、粉塵等の侵入が確実に防止され
る。
【0039】このように、上記のスピンドルモータ1で
は、冷却用空気により直流ブラシレスモータ11の発熱
を抑えることができる。特に、ステータ14を挟むよう
に冷却用空気が流れるため、ステータ14の温度上昇を
効率良く抑えることができる。また、冷却用空気により
シャフト21において発生する摩擦熱の上昇を抑えるこ
とができる。したがって、ハウジング5内の温度を低下
させることができ、主軸16の回転精度を向上させるこ
とができる。
【0040】また、上記のスピンドルモータ1では、主
軸16の回転力によって冷却ファン23を回転させるた
め、冷却ファン23を駆動するための動力源を別に備え
る必要がなく、簡単な構成で、ハウジング5内に冷却用
空気を吸引できる。
【0041】さらに、上記のスピンドルモータ1では、
工作機械2に備えられた圧縮機を利用して、冷却用空気
が供給される。このため、冷却ファン23を補助的なも
のとして使用することが可能になる。つまり、冷却ファ
ン23の送風能力を比較的小さくすることができ、全体
的に小型化を図ることができる。特に、冷却用空気を供
給する通路は、電力供給線が配線される配線用通路を兼
ねていることから、空気供給通路を別に設けることな
く、冷却用空気を供給することが可能である。このた
め、ハウジングの内部構造をさらに簡略化でき、安価に
製造できる。
【0042】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可
能である。
【0043】すなわち、上記実施形態のスピンドルモー
タ1では、圧縮機を用いて強制的に冷却用空気を供給す
るとともに、冷却ファン23の回転によって冷却用空気
を吸引することにより、空気の流れを生じさせるものを
示したが、いずれか一方の手段のみによって空気の流れ
を生じさせるようにしてもよい。
【0044】また、上記実施形態のスピンドルモータ1
では、第六通路36を流れる空気の一部を下部ハウジン
グ9に形成された排出通路40から排出するものを示し
たが、排出通路40を設けることなく、第六通路36を
流れる全ての空気を、第五通路35側に流すようにして
もよい。ただし、上記実施形態のように排出通路40を
設けるようにすれば、第五通路35の下流側に設けられ
た第八通路38の空気抵抗が比較的大きくても、第六通
路36に多くの流量の空気を流すことができ、直流ブラ
シレスモータ11の周囲を確実に冷却することができ
る。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明のスピン
ドルモータは、第一冷却通路を流れる冷却用空気により
モータ本体の発熱を抑えることができる。また、第二冷
却通路を流れる冷却用空気により、ベアリングにおいて
発生する摩擦熱の上昇を抑えることができる。したがっ
て、ハウジング内の温度を低下させることができ、主軸
の回転精度を向上できるとともに、高速回転を得ること
が可能になる。
【0046】請求項2の発明のスピンドルモータは、請
求項1の発明の効果に加えて、ステ−タを挟むように空
気が流れるため、ステータの温度上昇を効率良く抑える
ことができる。特に、モータ本体としてブラシレスモー
タを採用した場合等、ステータ側に電機子が設けられて
いる場合には、発熱部分が空気層を介して分離した状態
となるため、モータ本体による温度の上昇を確実に抑え
ることができる。
【0047】請求項3の発明のスピンドルモータは、請
求項2の発明の効果に加えて、主軸の回転力によって冷
却ファンを回転させるため、冷却ファンを駆動するため
の動力源を別に備える必要がなく、簡単な構成で、ハウ
ジング内に冷却用空気を吸引できる。
【0048】請求項4の発明のスピンドルモータは、請
求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の効果に加え
て、外部から第一冷却通路に強制的に空気を供給するこ
とができる。つまり、工作機械には、工具の清掃や、切
屑の排出等を目的として、高圧空気供給手段(圧縮機)
を備えたものがあるが、このような工作機械において
は、高圧空気供給手段を利用して、第一冷却通路に空気
を供給することができる。この場合、第一冷却通路に空
気流を生じさせる手段を新たに設けなくてもよいことか
ら、安価に製造できるとともに、ハウジングの内部構造
が簡略化されるため、全体的に小型化できる。
【0049】請求項5の発明のスピンドルモータは、請
求項4の発明の効果に加えて、空気供給通路を別に設け
ることなく、冷却用の空気を供給できるため、ハウジン
グの内部構造がさらに簡略化され、一層小型化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるスピンドルモータの
構成を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態であるスピンドルモータの
構成を示す一部切断側面図である。
【図3】本発明の一実施形態であるスピンドルモータの
構成を示す底面図である。
【図4】図2におけるA部の拡大断面図である。
【図5】図2におけるB部の拡大断面図である。
【図6】図2のC−C端面図である。
【図7】図2のD−D端面図である。
【符号の説明】
1 スピンドルモータ 2 工作機械 5 ハウジング 7 取付部 11 直流ブラシレスモータ(モータ本体) 14 ステータ 15 ローター 16 主軸 21 シャフト 23 冷却ファン 24 第三ベアリング(ベアリング) 27 コレット 31 第一通路(第一冷却通路) 33 第三通路(第三冷却通路) 34 第四通路(第三冷却通路) 36 第六通路(第一冷却通路) 38 第八通路(第二冷却通路) 39 供給通路(空気供給通路) 44 第一供給路(空気供給通路) 45 第二供給路(空気供給通路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野本 和男 岐阜県可児市姫が丘4丁目10番地 ミニタ ー株式会社内 Fターム(参考) 3C011 FF01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具を保持するためのコレットを有する
    シャフトと、 該シャフトを回転可能に支持するベアリングと、 前記シャフトに連結された主軸と、 該主軸に回転力を付与するモータ本体と、 前記シャフト、前記ベアリング、前記主軸、及び前記モ
    ータ本体を収容するハウジングと、 該ハウジングに設けられ、工作機械に着脱可能なテーパ
    ー形状の取付部とを具備するスピンドルモータにおい
    て、 前記モータ本体の周囲、及び前記ベアリングと前記シャ
    フトとの間に、冷却用空気を流すための第一冷却通路、
    及び第二冷却通路が設けられていることを特徴とするス
    ピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 前記モータ本体における、ステ−タとロ
    ーターとの間に、冷却用空気を流すための第三冷却通路
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のス
    ピンドルモータ。
  3. 【請求項3】 前記主軸と前記シャフトとの連結部分
    に、冷却ファンが設けられ、 該冷却ファンは、前記主軸の回転力によって回転し、前
    記第一冷却通路、前記第二冷却通路、及び前記第三冷却
    通路に冷却用空気の流れを生じさせることを特徴とする
    請求項2に記載のスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 前記第一冷却通路と前記ハウジングの外
    部とを連通し、前記ハウジングの外部から冷却用空気を
    前記第一冷却通路に取り入れるための空気供給通路が設
    けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれか一つに記載のスピンドルモータ。
  5. 【請求項5】 前記モータ本体には、作動用電力を供給
    するための電力供給線が接続されており、 前記空気供給通路は、前記電力供給線が配線される配線
    用通路を兼ねていることを特徴とする請求項4に記載の
    スピンドルモータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181752A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 Ntn株式会社 グリース補給用軸受間座、軸受組およびスピンドル装置
JP2021094671A (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 オークマ株式会社 工作機械主軸の冷却構造

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JP7269872B2 (ja) 2019-12-19 2023-05-09 オークマ株式会社 工作機械主軸の冷却構造

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