JP2002301498A - 酸発酵を利用する水処理方法および装置 - Google Patents
酸発酵を利用する水処理方法および装置Info
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
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Abstract
低減して滞留時間を短くするとともに、除去したSSか
ら溶解性BODを生成して生物学的処理の脱窒素工程へ
水素供与体として戻すことで処理能力の向上を図ること
ができる酸発酵を利用する水処理方法および装置を提供
する。 【解決手段】 凝集剤を添加する最初沈殿池1において
被処理水を固液分離し、その分離上層水を生物処理槽2
へ導いて生物学的処理し、分離した難分解性のSSを酸
発酵槽6に導いて酸性発酵により有機酸を生成し、酸発
酵槽6の発酵汚泥を脱水機7で脱水し、有機酸を含む脱
水ろ液を脱水ろ液供給系8を通して生物処理槽2へ有機
炭素源もしくは水素供与体として供給する。
Description
水処理方法および装置に関し、下廃水の処理技術に係る
ものである。
学的処理がある。生物学的処理において活性汚泥微生物
は酸化と同化の生化学的反応によって廃水中の溶解性B
ODを栄養物として生物増殖し、この反応速度は曝気時
間、活性汚泥微生物量、有機栄養物量の各影響因子によ
って左右される。
汚泥に生息している硝化菌と脱窒素菌の生理作用を組み
合わせたものであり、系内で基質のBOD成分と活性汚
泥とを接触させて基質を分解する処理プロセスで硝化工
程と脱窒工程からなる。
およびBOD酸化菌の異化代謝によって有機性窒素から
転換されるアンモニア態窒素を硝化菌によって亜硝酸態
窒素もしくは硝酸態窒素に酸化する。
水中の亜硝酸態窒素もしくは硝酸態窒素を溶存酸素のな
い嫌気的な条件下で脱窒素菌によって窒素ガスへ還元す
る。
ては公共用水域の富栄養化防止のため、下水からの窒素
除去が求められている。特に地域によっては、従来以上
に高度に窒素を除去することが求められるケースも多
い。窒素除去においては一般に流入下水中のBODを窒
素除去のための有機炭素源としているが、このBODは
下水中に過剰に存在しているわけではないため、従来以
上の高度な窒素除去を行おうとする場合、BODが不足
し、流入下水以外から補給することが必要になる。
好気条件下では徐々に酸化分解して、最終的には水と二
酸化炭素になるだけである。しかし、嫌気性消化におい
ては、流入下水あるいはその中の有機性SS成分は、嫌
気的条件下では酸発酵し、酸発酵期には主として炭水化
物が分解されて発酵液中に酢酸、プロピオン酸、酪酸、
吉草酸などの有機酸が生成し、その後の酸性減退期には
有機酸や含窒素有機化合物等の分解が始まり、BOD値
が最高に達し、最終段階のアルカリ性発酵期には酸発酵
期に生成した各種の有機酸、未分解のアミノ酸などがメ
タン、二酸化炭素、アンモニアに分解される。
り、流入下水中の有機性SS成分を分離・除去し、この
有機性SS成分を酸発酵させて溶解性BOD成分(上記
の有機酸等から成る)を生成させ、生物学的処理の脱窒
素工程へ水素供与体として戻すことで脱窒素処理能力の
向上を図ることができる酸発酵を利用する水処理方法お
よび装置を提供することを目的とする。
めに、請求項1に係る本発明の酸発酵を利用する水処理
方法は、凝集剤を添加する沈殿池において被処理水を固
液分離し、その分離上層水を生物処理槽へ導いて生物学
的処理し、分離したSSを酸発酵槽に導いて酸発酵によ
り有機酸を生成し、酸発酵槽の発酵汚泥を脱水機で脱水
し、有機酸を含む脱水ろ液を生物処理槽へ有機炭素源も
しくは水素供与体として供給するものである。
る難分解性SS量が減少するので生物処理槽における汚
水の平均滞留時間を短くして運転できる。活性汚泥微生
物による酸化、分解が困難な被処理水中のSSを酸発酵
槽での酸発酵により溶解性BODである有機酸に変える
ことで生物処理槽での処理を可能にし、溶解性BODを
栄養物として活性汚泥微生物が増殖する。よって、難分
解性SS量の減少および汚泥濃度の増加により系内で処
理可能な汚泥負荷量が増加するとともに、系外への排出
物量が減少する。
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等を生物学的処理(脱
窒処理)において必要な有機炭素源もしくは水素供与体
として利用することで、系外から供給するメタノール等
の水素供与体を抑制してコストを下げることができると
ともに、資化できる活性汚泥微生物種が多様化し、その
増殖を図ることができる。
水処理方法は、酸発酵槽におけるSRT(汚泥滞留時
間)もしくはHRT(水理学的滞留時間)を0.5日か
ら5日、望ましくは1日から3日とするものである。
成する有機酸を最も多く回収するためには、発酵過程を
酸発酵期に留める必要がある。もしも発酵過程がメタン
化にまで進行してしまうと有機酸の分解が始まり、回収
できる有機酸量が減少するからである。
滞留時間)もしくはHRT(水理学的滞留時間)を0.
5日から5日望ましくは1日から3日とすることで、メ
タン化への移行を抑制することにより有機酸を最も多く
回収することができる。
水処理装置は、系内に流入する被処理水を固液分離する
沈殿池と、沈殿池の分離上層水を生物学的処理する生物
処理槽と、沈殿池の沈降SSを酸発酵させる酸発酵槽
と、酸発酵槽の発酵汚泥を脱水する脱水機と、脱水機で
分離した有機酸を含む脱水ろ液を生物処理槽へ供給する
脱水ろ液供給系とを備えたものである。
に基づいて説明する。図1〜図2において、下廃水は最
初沈殿池1に導いて鉄またはアルミニウム系の無機凝集
剤、有機高分子凝集剤を添加し、凝集沈殿処理によって
下廃水中のSS、リンを除去する。
生物処理槽2へ導いて生物学的処理し、処理水を最終沈
殿池(図示省略)を経て放流する。この過程で生物処理
槽2へ流入する分離上層水に含まれる難分解性SS量は
わずかであり、生物処理槽2における活性汚泥の平均滞
留時間を短くして運転することが可能となる。
あるが、本実施の形態においては窒素除去を行うため
に、図2に示すように、脱窒槽3と硝化槽4とで構成
し、脱窒槽3と硝化槽4との間に硝化液循環系5を設け
ており、脱窒槽3へ分離上層水および後述する脱水ろ液
を導く。生物処理槽2の形態はこの他に脱窒槽3と硝化
槽4を交互に多段に配置することも可能であり、この場
合に脱水ろ液は2段目もしくは3段目の脱窒槽3へ供給
する。
発酵槽6に導き、酸発酵によって有機酸を生成する。こ
の酸発酵槽6で生成する有機酸には酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸等がある。図3に示すように、酸発酵
槽6におけるSRT(汚泥滞留時間)もしくはHRT
(水理学的滞留時間)は0.5日から5日が良く、望ま
しくは1日から3日である。これは酸発酵槽6において
生成する有機酸を最も多く回収するためにはメタン化へ
の移行を抑制する必要があるためである。すなわち、メ
タン化までに進行すると有機酸の分解が始まり、回収で
きる有機酸量が減少する。
し、有機酸を含む脱水ろ液を生物処理槽2の脱窒槽3へ
脱水ろ液供給系8を通して供給し、有機炭素源もしくは
水素供与体として供する。
硝化槽4から硝化液を脱窒槽3へ返送し、脱窒槽3にお
いて有機酸を有機炭素源もしくは水素供与体として利用
して先に述べた作用によって脱窒処理する。このことで
系外から供給するメタノール等の水素供与体を抑制して
コストを下げることができる。
により資化することが困難な被処理水中のSSを酸発酵
槽6での酸発酵により溶解性BODである有機酸に変え
ることで、生物処理槽2では酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸等の多様な有機酸からなる溶解性BODを栄
養物とすることで、それらを資化できる活性汚泥微生物
種が多様化して活性汚泥微生物が増殖する。
処理槽の前段において被処理水から難分解性のSSを除
去し、除去したSSを酸発酵により溶解性BODである
有機酸に変えて生物処理槽へ供給することで、SS量の
減少によって生物処理槽における活性汚泥の平均滞留時
間を短くして運転できるとともに、活性汚泥微生物が資
化することが困難な難分解性のSSを溶解性BODとし
て生物処理槽で処理することができ、系外へ排出してい
たSSの排出物量が減少する。また、有機酸を生物学的
処理(脱窒処理)において必要な有機炭素源もしくは水
素供与体として利用することで、系外から供給するメタ
ノール等の水素供与体を抑制してコストを下げることが
できるとともに、多様な有機酸からなる溶解性BODを
栄養物とすることで資化できる活性汚泥微生物種が多様
化して活性汚泥微生物が増殖し、汚泥濃度の増加により
系内で処理可能な汚泥負荷量が増加する。さらに、酸発
酵槽におけるSRT(汚泥滞留時間)もしくはHRT
(水理学的滞留時間)を0.5日から5日、望ましくは
1日から3日とすることで有機酸を最も多く回収するこ
とができる。
水処理装置を示すブロック図である。
ブロック図である。
機酸生成率を示すグラフ図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 凝集剤を添加する沈殿池において被処理
水を固液分離し、その分離上層水を生物処理槽へ導いて
生物学的処理し、分離したSSを酸発酵槽に導いて酸発
酵により有機酸を生成し、酸発酵槽の発酵汚泥を脱水機
で脱水し、有機酸を含む脱水ろ液を生物処理槽へ有機炭
素源もしくは水素供与体として供給することを特徴とす
る酸発酵を利用する水処理方法。 - 【請求項2】 酸発酵槽におけるSRT(汚泥滞留時
間)もしくはHRT(水理学的滞留時間)を0.5日か
ら5日、望ましくは1日から3日とすることを特徴とす
る請求項1に記載の酸発酵を利用する水処理方法。 - 【請求項3】 系内に流入する被処理水を固液分離する
沈殿池と、沈殿池の分離上層水を生物学的処理する生物
処理槽と、沈殿池の沈降SSを酸発酵させる酸発酵槽
と、酸発酵槽の発酵汚泥を脱水する脱水機と、脱水機で
分離した有機酸を含む脱水ろ液を生物処理槽へ供給する
脱水ろ液供給系とを備えたことを特徴とする酸発酵を利
用する水処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001105297A JP2002301498A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 酸発酵を利用する水処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001105297A JP2002301498A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 酸発酵を利用する水処理方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002301498A true JP2002301498A (ja) | 2002-10-15 |
JP2002301498A5 JP2002301498A5 (ja) | 2005-09-02 |
Family
ID=18958006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001105297A Pending JP2002301498A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 酸発酵を利用する水処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002301498A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015044164A (ja) * | 2013-08-28 | 2015-03-12 | 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 | 有機性廃棄物処理方法及び有機性廃棄物処理設備 |
CN112830574A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-25 | 上海砼仁环保技术发展有限公司 | 一种酿酒废水用于污水处理厂碳源补充的方法 |
-
2001
- 2001-04-04 JP JP2001105297A patent/JP2002301498A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112830574A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-25 | 上海砼仁环保技术发展有限公司 | 一种酿酒废水用于污水处理厂碳源补充的方法 |
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