JP2002300839A - 茶株内噴霧器および茶株病害虫駆除方法 - Google Patents

茶株内噴霧器および茶株病害虫駆除方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易にかつ経済的、効率的に茶園茶株内の病
害虫防除を行なうことができる。 【解決手段】 茶株内噴霧器は、フレーム2と、このフ
レーム2に平行に固定された二本の導管12、13と、
この二本の導管にそれぞれ連結された噴口パイプ16、
17と、この噴口パイプに取り付けられたノズル18〜
21とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は茶株内噴霧器および
茶株病害虫駆除方法に関する。
【0002】
【従来の技術】若年後継者不在による労働力不足、各種
法規制の厳格化、農薬に対する消費者の不安など、その
ため分解が早く特定の病害虫だけに効果がありより安全
性の高い高価な農薬の使用等、最近の農業を取り巻く事
情は大きく変わりつつある。茶園における病害虫の防除
も例外でなく、多大な労力と高価な農薬が必要になって
きている。畝を成す茶園茶株内に棲息する病害虫の防除
は、摘採面の葉が混んでいるために、簡単には葉層深く
まで濡らすことができず、まして、その奥にある枝葉や
株元に撒布することは非常に困難であった。従来、茶園
茶株内の病害虫防除は、(イ)茶株の上から撒布する方
法と、(ロ)茶株の下から撒布する方法がなされてい
る。例えば茶株の下から撒布する方法としては、甫場畝
間に中空管路を配管して、この中空管路にノズルを設け
て、薬剤を撒布する装置が知られている(特開昭57−
33528号)。また、ハウス栽培のナス、トマト等の
作物に農用薬剤を撒布する農用薬剤撒布機として、車輪
を前後部に設けた車体の前部に支柱を立設し、この支柱
に管体等を介してノズルのついた回動自在の噴管を設け
作物全体に撒布するための装置が知られている(特開昭
61−8160号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、茶株の
上から撒布する(イ)の方法は、茶葉が混んでいるため
簡単に奥深く濡らすことができず、まして、その奥の枝
や株元に撒布することは、非常に困難な作業であった。
大量の薬液をやや濃く使い大変重労働で、また時間も長
く掛るので適期に行なうことは、多くの他の作業とも重
なり非常に困難であった。その上、撒布むらができやす
く防除効果もばらつきやすく期待どおりの成果が得られ
ないという問題がある。
【0004】また、茶株の下から撒布する(ロ)の方法
は、一度中空管路を配管すると、移動もできず設備費が
膨大になり多量の農薬が必要となり、かつ農薬が配管内
に残りやすく経済的に不利となり、小規模な農家には適
さないという問題がある。また、特開昭61−8160
号に記載の農用薬剤撒布機は、ハウス栽培など畝数も少
なく風の影響がなく、遠隔操作できる設備があり、また
葉の密生しない野菜などには適しているが、常に風の影
響を受けやすい一般の茶園で作業する場合、飛散する農
薬を吸う危険にさらされ、畝を成す茶株内の防除用に
は、実用的でないという問題がある。
【0005】茶園における春から秋季の病害虫は、カン
ザワハダニ、チャノキイロアザミウマ、チャノミドリヒ
メヨコバイ、チャノホソガ、チャノコカクモンハマキ、
クワシロカイガラムシ等、その種類が多く、増加、繁殖
も激しい。そのため、高価な農薬を混合撒布しなければ
ならず、茶園の収益を圧迫している。特に多大な労力を
要する茶株内病害虫駆除は負担となっている。さらに、
農薬使用にはカンザワハダニなど農薬抵抗性がつきやす
い病害虫がおり、リサージェンス(特定の害虫が異常発
生する現象)が起こりやすい農薬も多くあり注意が必要
である。
【0006】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、多大な労力がかかる茶園茶株内の病
害虫防除を、容易にかつ経済的、効率的に行なうことが
できる茶株内噴霧器および茶株病害虫駆除方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の茶株内噴霧器
は、フレームと、このフレームに固定された導管と、こ
の導管が二つに分離されて、分離されたそれぞれに連結
された噴口パイプと、この噴口パイプに取り付けられた
ノズルとを備えてなり、上記フレームは、その一端にハ
ンドルが、他端に車輪が取り付けられ、上記導管は、ハ
ンドル側から農薬としての薬液が供給され、車輪側に回
動自在に噴口パイプが連結され、噴口パイプは、先端部
が相互にV字型に開いた形状で、かつ噴口パイプの前後
端に茶株内の株元および樹枝に薬液を噴出できるノズル
が取り付けられてなることを特徴とする。
【0008】本発明の茶株害虫駆除方法は、茶株内に棲
息する病害虫を農薬としての薬液撒布により防除する方
法であって、上記薬液撒布が茶株内の株元および樹枝を
対象に行なう方法であることを特徴とする。また、上記
薬液撒布が上記茶株内噴霧器を用いて行なうことを特徴
とする。
【0009】茶園における病害虫は種類が多く、増加、
繁殖も激しいため、農繁期には多大な労力を要する。そ
こで、研究を重ね農閑期を利用して越冬する害虫を駆除
することにした。越冬する病害虫は、葉層下部、枝、株
元付近など、株内に寄生するので、その病害虫だけに的
をしぼり直接、簡単にむら無く薬液を撒布すれば茶株害
虫を効率よく駆除できることを見い出した。本発明はこ
のような知見に基づくものである。
【0010】本発明の茶株内噴霧器は、先端部が相互に
V字型に開いた形状の噴口パイプの前後端に、茶株内の
株元および樹枝に向かって薬液を噴出するノズルを取り
付けることにより、畝間から裾を潜るように移動しなが
ら撒布することが可能となった。茶株の上部表面は撒布
できないが、株元および樹枝には十分に撒布できる。ま
た、茶株の上面から撒布する従来の噴霧器に比較して、
厚い葉層に邪魔されないため、今までの約 1/2 以下の
薬液で、十分にむら無く撒布できる。
【0011】本発明の茶株害虫駆除方法は、畝間の地際
だけに噴口を置いて裾から株元に向いて、斜め上向きに
薬液を吹き上げながら移動することで、薬液撒布を茶株
内の株元および樹枝を対象に行なう方法である。特に上
記茶株内噴霧器を用いることで効率的に行なうことがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の茶株内噴霧器を図1およ
び図2に基づいて説明する。図1は茶株内噴霧器の平面
図であり、図2はその側面図である。茶株内噴霧器は、
フレーム2と、このフレーム2に平行に固定された二本
の導管12、13と、この二本の導管にそれぞれ連結さ
れた噴口パイプ16、17と、この噴口パイプに取り付
けられたノズル18〜21とから構成される。
【0013】フレーム2には茶株内噴霧器を操作するた
めのハンドル1が上端に取り付けられ、下端に走行用車
輪3、6が設けられている。ハンドル1とフレーム2と
の接続は、作業する人の身長に合わせて調整できる可動
部とする。例えばハンドル調整金具7によりハンドル1
とフレーム2との角度を可変とすることで茶株内噴霧器
を作業する人の取り扱いやすい形状に変更できる。な
お、茶株内噴霧器の全長は 140cm〜170cm であること
が、茶園の畝間を走行する上で取り扱いやすく好まし
い。走行用車輪3、6は、噴口パイプ16、17の先端
を、地面から 5cm 程度離間して畝間を移動できる大き
さであればよい。走行用車輪は、畝間を移動するため
に、フレーム2に直角に設けられた車軸に取り付けられ
てあれば、二輪であっても一輪であってもよい。二輪で
あることが畝間を安定して移動できるため好ましい。
【0014】二本の導管12、13は、導管取り付け金
具4によってフレーム2に平行に、かつ二本の導管同士
が平行に所定の間隔で、フレーム2に固定される。この
二本の導管12、13を通じて薬液供給ホースより薬液
が供給される。導管12、13に別々の薬液を供給して
も、あるいは同一の薬液を供給してもよい。薬液撒布領
域を畝間両側、茶株内の片側半分とすることで噴霧器を
小型化できるので、同一の薬液を供給することが好まし
い。同一の薬液を供給する場合、外部薬液ホースに連結
される一本の導管から元止コック8を経て分岐パイプ9
によって左右二本に分岐されて二本の導管12、13に
連結される。二本の導管12、13には手元で薬液供給
量を調節・操作できる止水コック10、11が設けられ
る。なお、分岐パイプ9は走行用車輪側に位置していて
もよい。
【0015】二本の導管12、13の走行用車輪3、6
側において、先端部を左右外向きにそれぞれ約 16 度程
度の角度をつけ、その先端部に回動自在に噴口パイプ1
6、17が噴口パイプ取り付け調整ネジ14、15によ
り連結される。約 16 度程度の角度をつけることにより
薬液撒布方向を外側にするとともに前後に取り付けたノ
ズルに役割分担する目的があり、回動自在に噴口パイプ
を取り付けることにより、薬液吹き上げ角度を調節でき
る。なお、噴口パイプの先端は封止されている。
【0016】噴口パイプ16、17は、全長が 140cm〜
170cm の噴霧器において、 36cm〜40cm の長さが好まし
い。また、 22cm〜28cm のノズル間隔で噴口パイプの両
端部にノズルがそれぞれ二個取り付けられている。すな
わち、噴口パイプ16には、ノズル18、19が、噴口
パイプ17には、ノズル20、21が取り付けられてい
る。ノズルが取り付けられた噴口パイプ16、17は、
その先端部が相互にV字型に開いた形状とする。上記 3
6cm〜40cm の長さの噴口パイプにおいては、二本の先端
巾が 23cm〜27cm程に開くようにする。噴口パイプ1
6、17を上記形状とすることにより、ノズルに役割分
担して、茶株内の株元および樹枝に薬液を撒布すること
ができる。
【0017】この噴口パイプ16、17の先端部は、噴
口パイプ支持金具5によりフレーム2に固定される。噴
口パイプ先端は、地際にあり破損しやすいが、支持金具
5を取り付けることで補強できる。支持金具5は、噴口
パイプ16、17先端部を通すことができるリング状端
部と、フレーム2固定端とを有する。リング状端部を有
することで、噴口パイプを導管先端ネジへ取り付けると
きに回すことができる。
【0018】ノズルは、特に制限なく周知の薬液撒布用
ノズルを用いることができる。例えば、扇型に吹き出す
ノズル、円錐に吹き出すノズル等使い別けできる。ま
た、ノズル角度は、噴口パイプを回動することで調整で
きる。
【0019】本発明の茶株内噴霧器は、病害虫駆除作業
する人がハンドルを操作して手動で取り扱うことができ
る。例えば、作業する人の体型に合わせハンドルを調節
し、噴口パイプを茶樹高に合った方向に少し回して調節
するだけで作業を開始できる。本発明の茶株内噴霧器の
構造は、故障の原因となりやすい可変部、可動部を少な
くしたので、実用的で、取り扱いやすい。また、ハンド
ルをはずして、フレームから先を、乗用防除機の車輪後
部の両側に取り付けて自動で取り扱うことができる。こ
の場合、薬液供給ホースが不要となるので高能率に作業
できる。
【0020】本発明の茶株病害虫駆除方法は、農薬撒布
を茶株内の株元および樹枝を対象に行なう方法である。
図3は本発明方法を用いて駆除する方法の一例を示す図
である。病害虫駆除作業する人22は茶株内噴霧器のハ
ンドル1を操作して茶株23内の株元および樹枝24に
寄生する病害虫だけに的をしぼり直接薬液撒布する。薬
液撒布は畝間をノズルが潜るように移動しながら茶株の
両側の片面を、あるいは片側の片面ずつを薬液を吹き上
げるように吹き込み撒布し、各畝間を同様に撒布するこ
とで茶株全体に薬液撒布する。この方法で畝間を順に撒
布することにより茶株全体に撒布され、クワシロカイガ
ラムシなど茶樹の幹や枝などに寄生する害虫を容易に駆
除できる。
【0021】特に、上記本発明の茶株内噴霧器を用いる
ことで、茶株の摘採面である上部表面は撒布できない、
また茶株の片面ずつしか撒布できない方法であるが、畝
間を順に撒布することにより、厚い葉層に邪魔されない
で、従来の約半分以下の薬液で、茶樹の幹や枝などを十
分にむらなく撒布できる。
【0022】また、上記本発明の茶株内噴霧器は、走行
車輪3、6とで器具重量と噴出圧力とを受け止め横揺れ
を少なくして、地際で安定した位置を確保できる。この
ことにより地際から吹き出す方向は、側方、斜め上向き
で、やや前方となり、作業者のいる反対に吹き出す。こ
れは、作業者への薬液飛散吸収を防ぐために極めて重要
である。噴霧器の性質上、畝間の地際から吹き上げ撒布
をして片面ずつ仕上げるため、各畝間を後退しながら繰
り返し歩く、軽い単純な作業となる。
【0023】また、茶株全面撒布を目的としないで、地
際から局所撒布するための噴霧器および方法なので、従
来のようにノズルを多頭口にして、たくさん霧を発生さ
せる必要がない。たくさん霧を発生させると、撒布作業
者の安全が守れない場合がある。本発明においては、茶
園のように狭い畝で、畝間いっぱいに、噴口パイプをV
字に開かせ、それぞれに設けた二個のノズルを有効に使
用することによって、元付けノズル18、20は畝間近
く、先付けノズル19、21は株元奥深くへ吹き上げる
ようにして吹き付け撒布することで、確実な役割分担を
持たせることができ、大量の薬液が必要なくなる。
【0024】さらに、動力ポンプの回転を下げ、低圧力
で使用することによって極め細かな作業ができ、株内か
らの薬液の飛び出し飛散や、表面を浮遊する無駄な霧の
漏れを極端に少なくして作業者の安全を確保して撒布で
きる。また株内だけ撒布するため、風の影響は殆どな
く、降雨の影響も少なく安定した駆除効果がでる。そし
て障害物の茶葉が、少ない地際から吹き上げ撒布の方法
なので、枝の流れに沿って容易に入り普段は全く撒布で
きない奥の枝葉の裏側にも、少量の薬液で万遍なく撒布
できる。このため、農薬を大幅に減らし防除回数も少な
く、労力軽減、経済的でコストダウンでき、農産物の安
全性を高め、環境の改善にも大きく貢献できる新しい茶
株病害虫防除方法である。
【0025】
【実施例】農閑期を利用して年に一度ずつ自園で図1に
示す本発明の茶株内噴霧器を用いて茶株内の株元および
樹枝に農薬撒布を行なう方法で、茶株病害虫の駆除実験
を四年間行なった。使用した薬剤はハーベストオイル
(塩野義製薬社製商品名) 100 倍希釈液で、 10 アー
ル当たり 500 リットルである。実施一年目翌年はクワ
シロカイガラムシの発生を観察できなかった。ハダニ類
等の発生は春〜秋の繁殖時期でも完全に抑えることがで
きた。なお、ハダニ類等の防除目的の使用として行なわ
ず、殺虫目的を兼ねて、殺虫・殺ダニ剤(日曹コテツフ
ロアブル(日本曹達社製商品名)、ミルベノック乳剤
(三共社製商品名)、カスケード乳剤(ビーエーエスエ
フアグロ社製商品名))は予防として少しだけ使用し
た。二年目も同じ結果で、クワシロカイガラムシおよび
ハダニ類等の発生を防止できた。
【0026】そこで三年目は、本発明の駆除効果を確認
するため、茶株の摘採面である上部表面から全面撒布す
る従来の方法で行なった。二年間の実験でクワシロカイ
ガラムシおよびハダニ類等の発生がみられなかったの
で、越冬ダニ防除として、トクチオン乳剤 1000 倍液を
上部表面から全面撒布する方法で、 10 アール当たり 5
00 リットル撒布した。その結果、翌夏前には、クワシ
ロカイガラムシの寄生が、畝先で見るようになった。ハ
ダニ類等は、春先から見られ初夏には多数発生したた
め、上記殺虫・殺ダニ剤を 6 回と多く使用した。
【0027】四年目は、再び本発明の茶株内噴霧器を用
いて茶株内の株元および樹枝に上記ハーベストオイル
(塩野義製薬社製商品名) 100 倍希釈液撒布を行なっ
た。その結果、クワシロカイガラムシおよびハダニ類等
の発生は観察できなかった。なお、この病害虫防除の場
合、薬液の使用量は、 10 アール当たり 1000 リットル
以上必要とされているのであるが、一年目、二年目およ
び四年目は、 500リットルで茶株内病害虫の駆除ができ
た。三年目も 500 リットルであったが上部表面から全
面撒布したので、クワシロカイガラムシおよびハダニ類
等の発生がみられた。
【0028】上記ハーベストオイル(塩野義製薬社製商
品名)は、ハダニ類とクワシロカイガラムシの駆除に効
果を有するが、春から秋期に摘採面から撒布すると気温
が高いために葉焼を起こしたり、収穫茶葉に残臭を生じ
る等の原因になるので使用できない。すなわち、ハダニ
類等の防除には、他の殺虫・殺ダニ剤を使用する必要が
あり、その殺虫・殺ダニ剤の価格はハーベストオイルに
比較すると、原液の単位価格で比較して高価である。こ
のため、農薬費のなかで殺ダニ剤の費用は約 50 %を占
める場合もある。本発明の茶株内噴霧器および方法を用
いることにより、上記ハーベストオイルのみで、クワシ
ロカイガラムシおよびハダニ類等の駆除ができた。予防
として少量の殺虫・殺ダニ剤を使用するとしても、農薬
が大幅に減少した。上記したように、本発明の茶株内噴
霧器および方法を用いることにより、茶株内病害虫の駆
除が容易にできるとともに、農薬費用を大幅に削減でき
た。
【0029】
【発明の効果】本発明の茶株内噴霧器は、先端部が相互
にV字型に開いた形状の噴口パイプの前後端に、茶株内
の株元および樹枝に向かって上記薬液を噴出するノズル
を取り付けるので、薬液量は約半分であっても、役割分
担したノズルが畝間から裾を潜るようにして吹き上げる
ため、株元および樹枝には十分に撒布できる。その結
果、収穫茶葉への撒布回数を減らし安全性を高め、労力
を分散し、経済的、効率的に茶株病害虫駆除ができる。
【0030】本発明の茶株害虫駆除方法は、茶株内に棲
息する病害虫を茶株内の株元および樹枝を対象に薬液撒
布により行なう方法であるので、特に上記茶株内噴霧器
を用いて行なう方法であるので、少ない労力で茶園茶株
内の病害虫防除を効率的、経済的に行なうことができ
る。また、本発明の茶株内噴霧器を用いる方法なので、
株元および樹枝には十分に撒布でき、日陰に着生してい
る苔、藻類が綺麗に剥がれ、元の若々しい幹になり、茶
株の生理状態がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】茶株内噴霧器の平面図である。
【図2】茶株内噴霧器の側面図である。
【図3】駆除方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ハンドル 2 フレーム 3、6 走行用車輪 4 導管取り付け金具 5 支持金具 7 ハンドル調整金具 8 元止コック 9 分岐パイプ 10、11 止水コック 12、13 導管 14、15 噴口パイプ取り付け調整ネジ 16、17 噴口パイプ 18、19、20、21 ノズル 22 病害虫駆除作業する人 23 茶株 24 株元および樹枝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームと、このフレームに固定された
    導管と、この導管が二つに分離されて、分離されたそれ
    ぞれに連結された噴口パイプと、この噴口パイプに取り
    付けられたノズルとを備えてなる茶株内噴霧器であっ
    て、 前記フレームは、その一端にハンドルが、他端に車輪が
    取り付けられ、前記導管は、前記ハンドル側から薬液が
    供給され、前記車輪側に回動自在に前記噴口パイプが連
    結され、前記噴口パイプは、先端部が相互にV字型に開
    いた形状で、かつ噴口パイプの前後端に茶株内の株元お
    よび樹枝に前記薬液を噴出できるノズルが取り付けられ
    てなることを特徴とする茶株内噴霧器。
  2. 【請求項2】 茶株内に棲息する病害虫を薬液撒布によ
    り防除する茶株病害虫駆除方法であって、前記薬液撒布
    が茶株内の株元および樹枝を対象に行なう方法であるこ
    とを特徴とする茶株病害虫駆除方法。
  3. 【請求項3】 前記薬液撒布が請求項1記載の茶株内噴
    霧器を用いて行なうことを特徴とする請求項2記載の茶
    株病害虫駆除方法。
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