JP2002299291A - 金属研磨用組成物 - Google Patents

金属研磨用組成物

Info

Publication number
JP2002299291A
JP2002299291A JP2001096706A JP2001096706A JP2002299291A JP 2002299291 A JP2002299291 A JP 2002299291A JP 2001096706 A JP2001096706 A JP 2001096706A JP 2001096706 A JP2001096706 A JP 2001096706A JP 2002299291 A JP2002299291 A JP 2002299291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
acid
metal film
semiconductor substrate
polishing composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001096706A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
Terubumi Okita
光史 沖田
Masahisa Yokota
昌久 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2001096706A priority Critical patent/JP2002299291A/ja
Publication of JP2002299291A publication Critical patent/JP2002299291A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体基板上の金属膜を平坦化する工程にお
いて、低荷重条件下においても金属膜を高速に研磨し、
かつスクラッチ、ディッシング等研磨面の欠陥の発生も
抑制できる金属研磨用組成物およびそれを用いてなる半
導体基板上の金属膜の平坦化方法ならびに半導体基板の
製造方法を提供する。 【解決手段】 ヘテロポリ酸(a)および分子内にカチ
オン性基およびアニオン性基を有する化合物(b)を含
有することを特徴とする金属研磨用組成物。(a)およ
び(b)の相互作用によりエッチング性が低下し、ディ
ッシング、エロージョン等の欠陥の発生が抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板上に形
成された金属膜の研磨に用いられる研磨用組成物、およ
びそれを用いてなる半導体基板上の金属膜の研磨方法、
ならびに半導体基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI技術の急速な進展により、集積回
路は益々微細化や多層配線化の傾向にある。集積回路に
おける多層配線化は、半導体表面の凹凸が極めて大きく
なる要因であり、これが集積回路の微細化とも相まって
断線や電気容量の低下、エレクトロマイグレーションの
発生などをもたらし、歩留まりの低下や信頼性上の問題
をきたす原因となっている。
【0003】このため、これまでに多層配線基板におけ
る金属配線や層間絶縁膜を平坦化する種々の加工技術が
開発されてきており、その一つにCMP(Chemical Mec
ha-nical Polishing:化学機械的研磨)技術がある。C
MP技術は、半導体製造において層間絶縁膜の平坦化、
埋め込み配線形成、プラグ形成等に必要となる技術であ
る。CMPは、ポリッシングプラテンに装着された、通
常半導体材料からなる平坦なウェハーを、湿ったポリッ
シングパッドに対し一定の圧力で押し付けながらポリッ
シングプラテンおよびポリッシングパッド各々を回転す
ることにより行われる。この時ウェハーとポリッシング
パッドの間に導入される研磨用組成物により、配線や絶
縁膜の凸部を研磨し平坦化を行う。
【0004】従来より、半導体基板の金属膜の研磨には
種々の研磨用組成物や研磨方法の提案がなされている。
土肥俊郎ら著「半導体平坦化CMP技術」(1998年7
月、工業調査会発行)235頁に示されているように、
金属のCMPでは研磨剤中の酸化剤により金属の表面を
酸化し不動態化し、PHを酸性にするなどしてわずかに
金属が腐蝕する(エッチング)条件下でポリッシングパ
ッドと砥粒で研磨してゆく。例えば半導体基板上に形成
されたアルミニウム等金属膜の研磨用組成物としては、
酸化アルミニウムをPH3以下の硝酸水溶液中に分散し
てなる研磨用組成物(米国特許第4,702,792
号)、酸化アルミニウムや酸化ケイ素を硫酸、硝酸、酢
酸等の酸性水溶液と混合してなる研磨用組成物(米国特
許第4,944,836号)がある。また、酸化アルミニ
ウムを過酸化水素とリン酸水溶液中に分散した研磨用組
成物(米国特許第5,209,816号)など、酸化アル
ミニウムまたは酸化ケイ素等の研磨砥粒と、過酸化水素
等の酸化剤よりなる研磨用組成物が通常使用されてい
る。しかしながら、半導体基板上の金属膜の平坦化に酸
化アルミニウムを用いた場合、α型では高い研磨速度を
示す反面、金属膜や絶縁膜の表面にマイクロスクラッチ
やオレンジピール等の欠陥を発生させることがあった。
【0005】一方、γ型や非晶質アルミナまたは酸化ケ
イ素等の研磨砥粒を用いた場合、金属膜や絶縁膜の表面
のマイクロスクラッチやオレンジピール等の欠陥発生を
抑えることができるが、金属膜の研磨に際して十分な研
磨速度が得られないという問題があった。また酸化ケイ
素の場合、酸性領域では表面電荷が不安定になることか
ら粒子の凝集が起こり、マイクロスクラッチ等の表面欠
陥が発生し易くなるという問題があった。この他にも、
前述のように液状酸化剤である過酸化水素を用いた場合
や、過硫酸アンモニウム等の金属エッチャントを用いた
場合(特開平6−313164号)、ウェットエッチン
グが過度に進むことによりディッシングやピット、ボイ
ド等の欠陥が発生するなど実用化に際し問題があった。
【0006】これを改良する目的で、研磨用組成物中に
金属膜表面に保護膜を形成する化学試薬(キレート剤
等)を添加する方法も提案されている(特開平8−83
780号、特開平11−195628号)。しかしこの
ようなキレート剤を用いると、確かにエッチングが抑制
されディッシング等の発生を防止することができるが、
研磨すべき部位にも保護膜が形成されるため研磨速度が
極端に低下する。これを防ぐためエッチング剤やキレー
ト剤の使用量の適正化を図る試みがなされているが、両
者の性能を満足する条件を見出すことは難しく、プロセ
ス条件の影響も受けやすいため再現性のある結果が得ら
れないという問題点がある。
【0007】更に、上記保護膜を除去すべく研磨圧力を
高めることもなされるが、今後主流となるポーラス型低
誘電率絶縁膜はその強度に問題があり、該材料からなる
基板には過大なストレスがかかり適当でない。また、研
磨圧力の増大に伴い研磨時のパッドの影響を大きく受け
るため、パッドの表面状態の管理が非常に難しくなり、
半導体の量産適応性には大きな問題があった。
【0008】ところで、ヘテロポリ酸は日本化学会編
「ポリ酸の化学」(1993年8月、学会出版センター発
行)にも記載のように、強い酸性と酸化作用を有するも
のであり、これを金属の不動態化処理やエッチングに用
いることは特表平9−505111号公報等に記載され
ている。しかしながら、このヘテロポリ酸を単純に金属
のCMPに用いても、前述の酸化剤の場合と同様、研磨
速度とディッシングの防止の両方を満足することはでき
ない。また、エッチングを抑制するためにアンモニア等
の塩基性物質を加えてヘテロポリ酸の塩とした場合、同
時に研磨速度も低下してしまうため、好ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低荷重下に
おいても半導体基板上の金属膜を高速に研磨し、かつス
クラッチやディッシング、エロージョン等の被研磨面の
欠陥発生を抑制することのできる半導体基板上に形成さ
れた金属膜の研磨に用いられる研磨用組成物、およびそ
れを用いてなる半導体基板上の金属膜の研磨方法、なら
びに半導体基板の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ヘテロポリ酸
(a)および分子内にカチオン性基およびアニオン性基
を有する化合物(b)を含有することを特徴とする金属
研磨用組成物が基板上の金属膜の研磨において有効であ
ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に具体的に
説明する。本発明の金属膜研磨用組成物は、ヘテロポリ
酸(a)および分子内にカチオン性基およびアニオン性
基を有する化合物(b)を含んでなることを特徴とす
る。ヘテロポリ酸(a)は縮合配位元素と中心元素と酸
素とから構成され、縮合配位元素としてはMo、W及びVか
らなる群より選ばれた少なくとも1種を含むものである
が、その他Nb、Ta等の元素を含んでも良い。またヘテロ
ポリ酸の中心元素は、P、Si、As、Ge、Ti、Ce、Th、M
n、Ni、Te、I、Co、Cr、Fe、Ga、B、V、Pt、Be及びZnか
らなる群より選ばれた1種であり縮合配位元素と中心元
素の原子比(縮合配位元素/中心元素)は2.5〜12
である。そして、ヘテロポリアニオンの組成・構造の具
体例としては、例えば下記のものが挙げられる。
【0012】 ・ケギン(Keggin)型(A型):[XM12O40n- ・ケギン(Keggin)型(欠損型):[XM11O39n- ・ドーソン(Dawson)型(欠損型):[X2M18O62n- ・シルバートーン(Silverton)型(B型):[XM12O42n- ・ストランドベルグ(Strandberg)型:[X2M5O23n- ・アンダーソン(Anderson)型(A型):[XM6O24n- ・アンダーソン(Anderson)型(B型):[XM6O24H6n- ・リンドビスト(Lindqvist)型:[XM6O24n-
【0013】なお、ヘテロポリアニオンを表す上記の各
化学式においてXは中心元素を示し、Mは縮合配位元素を
示し、nは各ヘテロポリアニオンに固有の原子価の絶対
値を示す。また、リンドビスト(Lindqvist)型のヘテ
ロポリアニオンはアンダーソン(Anderson)型(A型)
のヘテロポリアニオンの異性体である。
【0014】上述したヘテロポリ酸(a)の具体例とし
ては、リンタングステン酸(タングストリン酸)、ケイ
タングステン酸(タングストケイ酸)、リンモリブデン
酸、ケイモリブデン酸、リンモリブドバナジン酸、リン
モリブドタングストバナジン酸、リンタングストバナジ
ン酸、リンモリブドニオブ酸、ケイモリブドタングステ
ン酸、ケイモリブドタングストバナジン酸、ホウタング
ステン酸、ホウモリブデン酸、ホウモリブドタングステ
ン酸、ホウモリブドタングステン酸、ホウモリブドバナ
ジン酸、ホウモリブドタングストバナジン酸、コバルト
モリブデン酸、コバルトタングステン酸等が挙げられ
る。これらのうち、強酸、強酸化剤であるケギン構造及
びドーソン構造のヘテロポリ酸が特に好ましい例として
挙げられる。
【0015】ヘテロポリ酸(a)のみを含むCMP研磨
用組成物を用いた場合、エッチング速度が速すぎて、デ
ィッシングの発生を抑制することが難しい。ところがヘ
テロポリ酸(a)と上記の分子内にカチオン性基および
アニオン性基を有する化合物(b)を組み合わせて使用
することにより、研磨用組成物中に浸漬した際のエッチ
ングの進行速度を抑制し、ディッシングの発生を防止す
ることが可能となった。
【0016】本発明の研磨用組成物に用いられる分子内
にカチオン性基およびアニオン性基を有する化合物
(b)としては、例えば、アルキルベタイン、アルキル
スルホベタイン、イミダゾリジニウムベタインなどのベ
タイン化合物、アミンオキサイドや、アミノ酸、ペプチ
ドなどがあげられる。その中でも、ヘテロポリ酸が酸化
力をもつことから、酸化され難い化合物が好ましく、そ
のような酸化され難い化合物(b)としてはアルキルベ
タインなどがあげられる。
【0017】化合物(b)が本発明の研磨用組成物にお
いて、どのように作用しているかは明確ではないが、ヘ
テロポリ酸(a)と化合物(b)のカチオン性基とが、
例えば、中和等の相互作用により不溶化し、さらに化合
物(b)中のアニオン性基によって、水中において安定
な分散粒子を形成していると考えられる。半導体基板表
面凸部では、凹部に較べて研磨パッドと接触する確率が
高く、従って相互作用したヘテロポリ酸(a)と化合物
(b)にかかる、研磨パッドによるポリッシングシアー
のため、化合物(b)と相互作用したヘテロポリ酸
(a)が半導体表面に接触して金属膜の酸化が起こり、
研磨が進行すると思われる。これに対し、半導体基板表
面の凹部ではポリッシングシアーがかかりにくいためヘ
テロポリ酸が半導体表面と接触しにくく、従って、凹部
の金属膜の酸化、研磨が凸部に較べて抑制されていると
推測される。
【0018】本発明の研磨材組成物は、通常、水を媒体
に用いる。ヘテロポリ酸(a)や化合物(b)を溶解も
しくは分散する方法としては、通常攪拌下に行なわれる
が、ホモジナイザー、超音波、湿式媒体ミル等を用いて
十分に分散する方法が好ましく用いられる。本発明の研
磨用組成物中のヘテロポリ酸(a)の濃度については、
0.1〜30wt%の範囲で使用され、好ましくは0.
5〜15wt%の範囲である。前記範囲より小さい場合
では十分な研磨速度が発現せず、また前記範囲を超えて
も増量による研磨性能の向上は少なく、経済的でないた
め好ましくない。
【0019】本発明の研磨組成物中の化合物(b)の濃
度は、その種類や同時に使用するヘテロポリ酸の種類や
量によっても異なるが、通常、0.1〜50wt%の範
囲で使用され、好ましくは0.5〜25wt%の範囲で
ある。前記範囲より小さい場合では十分なエンチング抑
制効果が発現せず、また前記範囲を超えると粘度の上昇
等取り扱いが難しくなる場合がある。
【0020】本発明の研磨用組成物は、ディッシングの
原因となる金属のエッチング性は極めて低いものである
ため、通常保護膜形成剤を併用する必要はないが、必要
に応じて、保護膜形成剤として金属とキレートまたは錯
体を形成する化合物を添加し、更にエッチング性を抑制
することも可能である。特に金属が銅もしくは銅を主成
分とする銅合金の場合、ベンゾトリアゾールやキナルジ
ン酸をキレート剤として添加する方法が効果的である。
防食剤としてはこの他にも、トリルトリアゾール、ベン
ゾトリアゾールカルボン酸等のベンゾトリアゾール誘導
体やシスチン、ハロ酢酸、グルコース、ドデシルメルカ
プタン等を挙げることができる。これらの防食剤の添加
量は、50ppm以下、好ましくは20ppm以下と従
来の研磨材に用いられてきた量に比べ極めて少量で十分
である。逆にこの添加量が多いと、研磨レートが低下し
目的の研磨性能が得られなくなり好ましくない。
【0021】本発明の研磨組成物に公知の酸化剤を含有
しても良い。酸化剤の使用により、オーバーエッチング
を引き起こさない範囲で金属膜の研磨速度を向上させ
る、研磨された金属膜の不均一な溶出を防止するなどの
効果が期待される。含有させる酸化剤としては、公知の
酸化剤、例えば過酸化物、過塩素酸、過塩素酸塩、ヨウ
素酸、ヨウ素酸塩、過硫酸、過硫酸塩、硝酸塩等を挙げ
ることができる。本発明における研磨用組成物には必要
に応じて酸を含有してもよく、用いる酸の種類や得られ
る研磨用組成物のPHによって金属膜の研磨性能を制御
することができる。含有される酸としては公知の無機
酸、例えば硫酸、リン酸、硝酸等、または公知の有機
酸、例えばシュウ酸、酢酸等が挙げられる。
【0022】本発明の研磨用組成物には、必要に応じて
ポリカルボン酸アンモニウム等の公知の分散剤やエタノ
ール、n−プロパノール、iso−プロパノール、エチ
レングリコール、グリセリン等の水溶性アルコール、ま
たアルキルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性剤を添加
することもできる。本発明の金属膜研磨用組成物には、
必要に応じてポリカルボン酸アンモニウム等の公知の分
散剤やエタノール、n−プロパノール、iso−プロパ
ノール、エチレングリコール、グリセリン等の水溶性ア
ルコール、またアルキルベンゼンスルホン酸塩等の界面
活性剤やエチレンジアミン四酢酸塩、グルコン酸塩等の
キレート化剤を添加することもできる。
【0023】このようにして調製された本発明の研磨用
組成物は、半導体基板上に形成された金属膜の研磨、平
坦化に適用される。研磨対象となる半導体基板上の金属
膜は、公知の配線用、プラグ用、コンタクトメタル層
用、バリヤーメタル層用金属膜であり、例えばアルミニ
ウム、銅、タングステン、チタニウム、タンタル、アル
ミニウム合金、銅合金、窒化チタニウム、窒化タンタル
等からなる群より選ばれる金属膜等が挙げられる。特に
表面硬度が低く、傷やディシングといった欠陥が生じ易
い銅および銅合金からなる金属膜への適用が推奨され
る。一例を挙げると、図1(C)に示すように、配線用
の金属膜4を埋め込むことにより得られた半導体基板に
ついて、図1(D)に示すように溝または開口部以外の
余分な金属膜を、ヘテロポリ酸(a)および化合物
(b)を含有することを特徴とする研磨用組成物を用い
て研磨することにより金属膜を取り除き平坦化する。
【0024】本発明の半導体基板の製造方法は、シリコ
ン基板等の半導体基板上の金属膜をヘテロポリ酸(a)
および化合物(b)を含有することを特徴とする金属膜
研磨用組成物を用いて研磨することを特徴とする。以
下、半導基板の製造方法について、図を参照して説明す
る。
【0025】初めに、図1(A)のようにシリコン基板
等の半導体基板上1に絶縁膜2を形成した後に、フォト
リソグラフィー法およびエッチング法で絶縁膜2に金属
配線用の溝、あるいは接続配線用の開口部を形成する。
次に図1(B)に示すように、絶縁膜2に形成した溝あ
るいは開口部にスパッタリングやCVD等の方法により
窒化チタニウム(TiN)、窒化タンタル(TaN)等
よりなるバリヤーメタル層3を形成する。次に図1
(C)に示すように、厚みが絶縁膜2に形成した溝また
は開口部の高さ以上となるように配線用の金属膜4を埋
め込む。次に図1(D)に示すように、溝または開口部
以外の余分な金属膜をヘテロポリ酸(a)および化合物
(b)を含有することを特徴とする金属膜研磨用組成物
を用いて研磨する方法により取り除く。さらに、上記の
方法を必要回数繰り返すことにより、電子部品として多
層配線構造を有する半導体基板を得ることができる
【0026】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明の技術範囲および実施態様はこれらに限定さ
れるものではない。研磨用組成物の物性及び研磨性能の
評価は以下の方法で行なった。 ・粒径分布の測定:湿式粒度分析計 日機装社製 マイ
クロトラックUPA−9230を用いて測定した。 ・研磨レートの測定:研磨前後の各膜厚の変化を研磨時
間で除することにより算出した。研磨圧力は50g/c
2で行った。 ・表面欠陥(スクラッチ)評価:半導体ウェハーを研磨
・洗浄後、乾燥し、ウェハー表面に暗室にてスポットラ
イトを当て、目視でスクラッチの有無を判定した。
【0027】・ディッシング評価:ディッシング発生の
原因である、ウェットエッチング性を評価することによ
り、ディッシング特性の代替評価とした。すなわち、銅
膜付きウェハーを一定時間研磨用組成物に浸漬し、浸漬
前後の膜厚変化を測定し、それを浸漬時間で除すること
でエッチング速度を求め、下記基準により評価した。エ
ッチング速度が遅いほど、ウェットエッチング性が弱く
ディッシングが起こりにくい。 ◎:エッチング速度1nm/分未満 ○:エッチング速度1〜10nm/分 △:エッチング速度10〜50nm/分 ×:エッチング速度50nm/分超
【0028】・研磨粒子の分散安定性:室温に1ヶ月放
置した後、研磨用組成物中の研磨粒子の分散性を目視に
て評価した。 ○:粒子の沈降もなく分散性良好 △:わずかに粒子の沈降あるいは濃度むらあり。 ×:粒子の沈降あるいは濃度むらあり
【0029】
【実施例1】ヘテロポリ酸(a)としてリンモリブデン
酸(日本無機化学社製)24部を水365.4部に溶解
させ、ホモジナイザーで攪拌下、化合物(b)としてア
ンヒトール24B(花王社製)(1)10.6部を約1
分かけて添加後、さらに4分間攪拌し、金属研磨組成物
を得た。この金属研磨組成物の体積平均粒子径は約1.
3μmであった。この評価結果を表1に示す。
【0030】
【化1】
【0031】
【比較例1】研磨用組成物としてリンモリブデン酸(日
本無機化学社製)24部を375.27部に溶解させ、
ホモジナイザーで攪拌下、25%アンモニア水(和光純
薬社製)0.73部を約1分かけて添加後、さらに4分
間攪拌し、金属研磨組成物を得た。この金属研磨組成物
の体積平均粒子径は約0.74μmであった。この評価
結果を表1に示す。表1に示した結果から、本発明の研
磨用組成物は50g/cm2という低荷重下において
も、銅膜に対して高い研磨速度有していることがわか
る。さらに、スクラッチやディシングといった欠陥の発
生もなく、研磨用組成物中での研磨粒子の分散安定性に
も優れていることがわかる。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の金属膜研磨用組成物は、低荷重
下においても高速にCu膜を研磨することが可能であ
る。さらには、スクラッチ、ディッシング等の欠陥の発
生も抑制できるという半導体基板上の金属膜を研磨する
上で極めて有用な性能を有する材料を見出したものであ
り、産業上の利用価値は甚だ大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】CMP技術を用いた金属配線の形成例を示す概
略断面図。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 絶縁膜 3 バリヤーメタル層 4 金属膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C058 AA07 CB01 CB03 DA02 DA12 DA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘテロポリ酸(a)および分子内にカチ
    オン性基およびアニオン性基を有する化合物(b)を含
    有することを特徴とする金属研磨用組成物。
  2. 【請求項2】 金属膜の保護膜形成剤を含むことを特徴
    とする請求項1記載の金属研磨用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1および2記載の金属研磨用組成
    物を用いることを特徴とする半導体基板上の金属膜の研
    磨方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜2記載の金属研磨用組成物を
    用いることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体基板を具備して成
    る半導体装置。
JP2001096706A 2001-03-29 2001-03-29 金属研磨用組成物 Pending JP2002299291A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001096706A JP2002299291A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 金属研磨用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001096706A JP2002299291A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 金属研磨用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002299291A true JP2002299291A (ja) 2002-10-11

Family

ID=18950591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001096706A Pending JP2002299291A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 金属研磨用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002299291A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005034226A1 (ja) * 2003-10-01 2005-04-14 Asahi Kasei Chemicals Corporation 金属研磨組成物
JP2014051576A (ja) * 2012-09-06 2014-03-20 Fujimi Inc 研磨用組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005034226A1 (ja) * 2003-10-01 2005-04-14 Asahi Kasei Chemicals Corporation 金属研磨組成物
JP2014051576A (ja) * 2012-09-06 2014-03-20 Fujimi Inc 研磨用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hernandez et al. Surface chemistry studies of copper chemical mechanical planarization
JP4202424B2 (ja) 化学機械研磨組成物及び化学機械研磨方法
KR100594561B1 (ko) 구리 기판에 유용한 화학 기계적 연마용 슬러리
US7029373B2 (en) Chemical mechanical polishing compositions for metal and associated materials and method of using same
US6630433B2 (en) Composition for chemical mechanical planarization of copper, tantalum and tantalum nitride
EP1137056B1 (en) Abrasive liquid for metal and method for polishing
US7319072B2 (en) Polishing medium for chemical-mechanical polishing, and method of polishing substrate member
US7153335B2 (en) Tunable composition and method for chemical-mechanical planarization with aspartic acid/tolyltriazole
TWI382082B (zh) Cmp研磨液以及使用該研磨液之基板研磨方法
WO2003015981A2 (en) Improved chemical mechanical polishing compositions for metal and associated materials and method of using same
JP2002075927A (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
WO1999005706A1 (en) A polishing composition including an inhibitor of tungsten etching
JP2002519471A5 (ja)
JP2007318152A (ja) 銅/タンタル基体に有用な化学的機械研磨スラリー
US20080148652A1 (en) Compositions for chemical mechanical planarization of copper
US6355565B2 (en) Chemical-mechanical-polishing slurry and method for polishing metal/oxide layers
JP2004031443A (ja) 研磨液及び研磨方法
JPWO2003021651A1 (ja) 金属膜用研磨液及びそれを用いた半導体基板の製造方法
JP2002299291A (ja) 金属研磨用組成物
JP2004189894A (ja) 金属用研磨組成物
JP2003282494A (ja) 金属用研磨組成物
JP2002299292A (ja) 金属研磨用組成物
CN111745532A (zh) 以高钴移除速率和减少的钴腐蚀的钴化学机械抛光方法
JP2005116778A (ja) 金属研磨用水系分散体
KR20030070191A (ko) 안정성 및 탄탈계 금속막에 대한 연마 속도가 우수한화학-기계적 연마 슬러리 조성물