JP2002299058A - 有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子

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JP2002299058A
JP2002299058A JP2001094860A JP2001094860A JP2002299058A JP 2002299058 A JP2002299058 A JP 2002299058A JP 2001094860 A JP2001094860 A JP 2001094860A JP 2001094860 A JP2001094860 A JP 2001094860A JP 2002299058 A JP2002299058 A JP 2002299058A
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organic
electroluminescent device
emitting layer
light
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JP2001094860A
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Takashi Okada
崇 岡田
Yumi Matsuki
ゆみ 松木
Okitoshi Kimura
興利 木村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色変換効率が良く、色純度に優れたフルカラ
ー表示を行うことができる有機EL素子を提供するこ
と。また、前記素子に含まれる発光層を、簡便に、かつ
優れた平滑性および均一性でもって得ることのできる方
法を提供すること。 【解決手段】 基板1と、その上に形成されかつ有機E
L材料を含む発光層3とを有し、発光層3が赤、緑およ
び青の発光色を有する有機EL材料をそれぞれ含むこと
により白色に発光する有機EL素子において、有機EL
材料のうち、少なくとも1つの材料の発光スペクトルの
半値幅が30nm以下である素子。この素子は、トルエン
に、ポリビニルカルバゾールを3重量%以上の割合で溶
解させ、そこに赤、緑および青の発光色を有する有機E
L材料をそれぞれ分散させ、得られた分散液を、基板上
に湿式法により塗布し発光層3を設けることにより得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットディスプ
レイなどに使用される有機電界発光素子およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、薄型化、軽量
化の進歩は目覚ましいものがあり、とりわけOA分野にお
いては、デスクトップ型からラップトップ型、ノートブ
ック型へと小型軽量化している。加えて、電子手帳、翻
訳機等の新しい小型電子機器の分野も出現し、さらには
従来の設置型の電話の多機能化、小型化に加え、小型通
信機器である、携帯電話、PHS、PDAの開発も進められて
いる。このような電子機器の小型化、薄型化、軽量化の
流れの中で、マンインターフェイスを支える表示装置に
も高性能化が要求されてきている。このような要望の
中、これまでに液晶を用いた表示装置は、薄型であるこ
と、軽量であること、カラーフィルターなどを用いてカ
ラー化が可能、などの理由から、CRTに代わる小型、中
型電子機器に向く表示装置として急速に開発が進められ
てきた。その後、液晶表示装置は様々な分野で使用され
るようになり、情報表示装置としてCRTを凌ぐくらいに
まで普及してきている。しかし、一方ではこのような方
式でのカラー表示は、光の利用効率が1/3以下になる
ために、反射型として用いると表示が暗くなる、また、
三原色の色純度を向上させて、表示カラーの範囲を広く
すると、カラーフィルターの透過スペクトルの幅を狭く
しなければならず、すなわち、これは透過率を低下させ
ることになるので、両者はトレードオフの関係にある。
そのため、表示装置の背面に強力なバックライトを設け
た透過型として用いなければならない。このバックライ
トには液晶と比較して著しく大きい電力を必要とし、こ
れを供給するためのバッテリーが重量や体積を著しく増
大させている。これは、将来の情報端末の小型化、薄型
化、軽量化に対して大きな問題となる。
【0003】また、ここ最近、自発光性であることか
ら、液晶表示装置には不可欠であったバックライトなど
が不要で、さらなる小型化、薄型化、軽量化が可能な表
示装置として、薄膜による電界発光(エレクトロルミネ
ッセンス、以下、ELと略記する)を利用した表示装置
の開発が盛んに行われ、一部商品化もされている。薄膜
EL素子は、無機化合物を利用するもの、有機化合物を
利用するものどちらも存在するが、無機薄膜EL素子と
しては、透明電極(例えばITO)、絶縁層(例えば窒化
珪素)、発光層(例えばZnS:Mn)、絶縁層(例えば窒化
珪素)、金属電極(例えばAl)の各層が順次積層されて
いるものが一般的である。このような無機薄膜EL素子
は発光輝度は高いが、駆動電圧が高い(〜200V)ことか
ら専用の駆動ICが必要になったり、発光材料の色選択が
必ずしも自由にできないという問題点をもっている。こ
れに対して近年有機薄膜を積層した電界発光素子の作製
が数多く試みられるようになった。例えば特開昭57-517
81号公報に開示されているように、発光体となる有機薄
膜層を電子および/またはホールを選択的に輸送する材
料の薄膜で挟持し、その両側に電極を設けた構造を有す
る。このような有機薄膜EL素子は、無機薄膜EL素子
と比較して駆動電圧が低く(〜20V)、発光材料の選択
幅も広いため、本質的にフルカラー表示素子を作製する
のに適している。
【0004】一方、有機薄膜EL素子は、数種の有機薄
膜積層体を電極で挟んだ構造を有しているわけである
が、この有機薄膜の作製方法にはいくつかの方法が提案
されている。一般的な方法を以下の挙げると、蒸着によ
る方法と塗布による方法がある。蒸着による方法は、一
般的に低分子量有機物に適用されている方法である。薄
膜領域(〜300nm)で緻密な膜厚制御が可能で信頼性
のある薄膜が得られやすい反面、装置が大掛かりとな
り、総合的な素子作製時間が長くかかりやすい。また、
低分子量の物質が必ずしも蒸着温度で安定であるわけで
はないので大きく材料の制限をうけることとなる。塗布
による方法は、一般的に高分子量有機物(ポリマー、オ
リゴマー)に適用される方法で、大面積を一度に塗るこ
とが可能であり、生産性に優れる方法といえる。また、
本質的に蒸着出来ない有機物(蒸着温度で分解してしま
うもの)に対して有効な方法である。しかし、蒸着法に
比較すると緻密な膜厚や膜質の制御はできにくく、絶縁
性に劣る場合があり、歩留り低下の原因となっていた。
【0005】また、フルカラー有機EL素子を作製する
方法としての観点から見た場合、蒸着法は、赤、緑およ
び青のそれぞれの発光層を形成させるために、各色につ
いての蒸着操作が必要となり、その際、蒸着マスクの精
密な位置合わせが不可欠となっていた。これに対して、
塗布による方法の場合、塗布溶液中に、赤、緑および青
のそれぞれの発光スペクトルを有する有機電界発光材料
(ドーパント)を加え成膜して素子を作製し、視認側に
カラーフィルターを設置すればフルカラー表示が可能に
なる。しかし、これまで検討されているようなドーパン
トを用いる場合、その発光スペクトルはブロードである
ことから、カラーフィルターによる色変換の際、光量の
損失が大きいなどの問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の課題を解決し、白色有機EL素子から発光する
光を、カラーフィルターを用いて色変換する場合、色変
換効率が良く、色純度に優れたフルカラー表示を行うこ
とができる有機EL素子を提供すること、また、前記有
機EL素子に含まれる発光層を、簡便に、かつ優れた平
滑性および均一性でもって得ることのできる有機EL素
子の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基板
と、前記基板上に形成されかつ有機電界発光材料を含む
発光層とを少なくとも有し、前記発光層が赤、緑および
青の発光色を有する有機電界発光材料をそれぞれ含むこ
とにより白色に発光する有機電界発光素子において、前
記有機電界発光材料のうち、少なくとも1つの材料の発
光スペクトルの半値幅が30nm以下であることを特徴と
する有機電界発光素子である。請求項2の発明は、有機
電界発光材料を構成する成分として、金属が含まれるこ
とを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子であ
る。請求項3の発明は、有機電界発光材料の発光中心が
金属であり、かつ前記有機電界発光材料が、前記金属に
有機配位子が配位した構造を有することを特徴とする請
求項2に記載の有機電界発光素子である。請求項4の発
明は、金属が希土類金属であることを特徴とする請求項
2または3に記載の有機電界発光素子である。請求項5
の発明は、発光層が、有機電界発光材料の分散したポリ
ビニルカルバゾール薄膜である請求項1ないし4のいず
れか1項に記載の有機電界発光素子である。請求項6の
発明は、ベンゼンまたはベンゼン誘導体を含む溶媒に、
ポリビニルカルバゾールを3重量%以上の割合で溶解さ
せ、そこに赤、緑および青の発光色を有する有機電界発
光材料をそれぞれ分散させ、得られた分散液を、基板上
に湿式法により塗布し発光層を設ける工程を有する有機
電界発光素子の製造方法であって、前記有機電界発光材
料のうち、少なくとも1つの材料の発光スペクトルの半
値幅が30nm以下であることを特徴とする有機電界発光
素子の製造方法である。請求項7の発明は、溶媒として
トルエンを用い、前記トルエンにポリビニルカルバゾー
ルを3重量%以上の割合で溶解させ、そこに赤、緑およ
び青の発光色を有する有機電界発光材料をそれぞれ分散
させ、得られた分散液を、基板上に湿式法により塗布
し、100℃未満で乾燥することを特徴とする請求項6
に記載の有機電界発光素子の製造方法である。請求項8
の発明は、乾燥温度が50℃以下であることを特徴とす
る請求項7に記載の有機電界発光素子の製造方法であ
る。請求項9の発明は、湿式法による塗布が、スピンコ
ートまたはディップコートであることを特徴とする請求
項6ないし8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子
の製造方法である。請求項10の発明は、分散液中にホ
ール移動剤および/または電子移動剤を含有させること
を特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の
有機電界発光素子の製造方法である。請求項11の発明
は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の有機電界
発光素子と、前記有機電界発光素子の視認面側に配置さ
れたカラーフィルターとを備えたことを特徴とするフル
カラー有機電界発光素子である。請求項12の発明は、
カラーフィルターが、有機電界発光素子に含まれる有機
電界発光材料の半値幅30nm以下の発光スペクトルに対
応した分光透過特性を持つものであり、かつ透過スペク
トルの半値幅が30〜60nmであることを特徴とする請
求項11に記載のフルカラー有機電界発光素子である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳しく説明
する。前記のように本発明の有機EL素子は、基板と、
その上に形成されかつ有機電界発光材料を含む発光層と
を少なくとも有し、前記発光層が赤、緑および青の発光
色を有する有機EL材料をそれぞれ含むことにより白色
に発光する有機EL素子であり、前記有機EL材料のう
ち、少なくとも1つの材料の発光スペクトルの半値幅が
30nm以下であることを特徴としている。このように、
発光波長の半値幅が小さい有機EL材料を用いることに
より、色純度の高い表示を行うことが可能であり、この
有機EL素子の視認面側にカラーフィルターを設置して
フルカラー表示を行う場合、発光波長の半値幅が狭いこ
とから、色変換効率を高くすることができるため、明る
い表示が可能である。
【0009】本発明によれば、有機EL材料を構成する
成分として、金属が含まれることが好ましい。有機EL
材料中に金属を存在させることにより、前記材料の励起
状態からの無輻射失活を低減させることができるため、
発光収率が高くなる。さらには、前記金属を含む有機E
L材料の発光中心は金属であり、前記材料は前記金属に
有機配位子が配位した構造であることが望ましい。外部
から有機EL材料にエネルギーが与えられた時、金属に
配位した有機化合物が励起され、このエネルギーが金属
に移動して発光する場合、原理的には励起エネルギーは
全て発光される可能性があるが、有機分子が発光する場
合には、励起されたエネルギーの1/4しか発光できな
い。その理由は、励起された有機分子が発光する場合、
最低励起一重項と最低励起三重項の割合が1:3とな
り、最低励起一重項しか発光せず、最低励起三重項は非
発光減衰してしまうからである。すなわち、この場合の
理論的な最大内部量子効率は25%にしかならない。こ
れに対して、発光中心が金属である場合、最低励起三重
項を発光に利用できるので、最大内部量子効率は理想的
には100%とすることが可能になる。
【0010】また、前記金属は希土類金属であることが
望ましい。本発明において使用できる希土類金属として
は、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(C
e)、プラセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、プロ
メチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(E
u)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプ
ロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(E
r)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテニ
ウム(Lu)が挙げられる。これらの中でも、セリウム
(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、プ
ロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム
(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホ
ルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、
イッテルビウム(Yb)が好ましい。一般的に、Alなど
と有機化合物の錯体では、有機化合物のみの発光材料よ
りも発光効率や耐久性が高いものが多いが、特に希土類
金属を用いたものでは効率と耐久性の両方が優れてい
る。
【0011】図1は、本発明の有機EL素子の一例を説
明するための断面図である。図1において、1は絶縁性
基板であるガラス、プラスチック等の基板で、厚さは10
mm〜1mm程度が好ましく、プラスチック基板を用いる場
合、十分な機械的強度とフレキシビリティーを有するた
めには、25〜200mm程度の厚さがより好ましい。例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート等
からなる基板が挙げられる。2は陽極であり、仕事関数
の大きい導電性材料が好適に用いられるが、視認側にな
る場合は、特にITOのような透明な材質が好ましい。膜
厚は10nm〜5mmの範囲のものが好ましく、さらには50nm
〜1mmが好ましい。ITOの作製方法としては、スパッタリ
ング法、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、化学反応法な
どを用いることができ、形成された陽極2は、UV−オゾ
ン処理などを行うことにより、素子の駆動電圧を下げた
り、発光効率を高めることも可能である。また、パター
ンニングはフォトリソグラフィー法など従来公知の方法
にて行うことが可能である。3は発光層であり、前記の
有機EL材料が含まれている。発光層3の成膜は従来公
知の方法で行うことができるが、下記で説明する方法に
よって設けることが望ましい。なお、発光層3の厚さは
5nm〜1μm、好ましくは100nm〜500nmが
よい。4は陰極であり、用いられる材料としては、金
属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、またはこれ
らの混合物を用いることができ、具体例としてはアルカ
リ金属(例えばLi、Na、K等)、またはそのフッ化物、
アルカリ土類金属(例えばMg、Ca等)、またはそのフッ
化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウ
ム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−
銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属等
が挙げられる。これらの中でも、より好ましくはアルミ
ニウム、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−
銀合金が挙げられる。陰極4の膜厚は材料により適宜選
択可能であるが、通常10nm〜5mmの範囲のものが好まし
く、より好ましくは50nm〜1mmである。陰極4の作製に
は材料によって種々の方法が用いられるが、例えば電子
ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コーテ
ィング法などの方法が用いられる。このように本発明の
有機EL素子は、基板1上の対向する電極2,4間に発
光層3が狭持された形状をとることができる。
【0012】発光層3は、赤、緑および青の発光色を有
する有機電界発光材料をそれぞれ含み、有機EL素子を
白色に発光させるものであるが、発光スペクトルの半値
幅が30nm以下である有機EL材料はとくに制限される
ものではなく、前記で説明した材料の中から適宜選択す
ることが可能である。なお、白色発光を得るため、発光
スペクトルの半値幅が30nmを超える有機EL材料も適
宜使用することができる。このような材料としては、例
えば、可視領域である400〜800nmの波長領域をカバーで
きるものが挙げられ、詳しくは赤の発光色を有する材料
として、ナイルレッド、4-ジシアノメチレン-2-メチル-
6-p-ジメチルアミノスチリル-4H-ピラン(DCM1)、緑の
発光色を有する材料として、クマリン-6、トリス(8-キ
ノリノール)アルミニウム、キナクリドン、青の発光色
を有する材料として、ペリレン、1,1,4,4-テトラフェニ
ル-1,3-ブタジエン(TPB)、4,4'-ビス(2,2'-ジフェニ
ルビニル)ジフェニル(DPVBi)、ペンタフェニルシク
ロペンタジエン、ベンゾピレン、ジベンゾナフタセンな
どを使用することができる。
【0013】次に、本発明における発光層の形成方法に
ついて説明する。薄膜の作製方法は大きく分けると、乾
式法と湿式法に大別される。乾式法としては、真空蒸
着、CVDなどが挙げられるが、良質の薄膜が形成される
ものの、装置が大掛かりとなり生産性に優れているとは
言い難い。湿式法では、この点において優れるものであ
り、大面積を一度に塗布することが可能である。塗布方
法としては、スプレーコート、スピンコート、ディップ
コート、ブレードコート、ワイヤーバーコートなどが挙
げられる。特に、成膜物質が蒸着することが困難なこと
が多い高分子物質については特に好適に用いられる方法
である。また、上記塗布方法の中でも、スピンコート、
ディップコートは簡易的に均一性の高い膜が得られやす
い。
【0014】本発明における発光層は、前記のような有
機EL材料の分散したポリビニルカルバゾール薄膜であ
るのが好ましい。このようなポリビニルカルバゾール薄
膜は、 ベンゼンまたはベンゼン誘導体を含む溶媒に、
ポリビニルカルバゾールを3重量%以上の割合で溶解さ
せ、そこに赤、緑および青の発光色を有する有機EL材
料をそれぞれ分散させ、得られた分散液を、基板上に前
記の塗布方法により塗布し、乾燥することにより得るこ
とができる。ポリビニルカルバゾールが溶解可能な溶媒
としては、芳香族炭化水素系、ハロゲン炭化水素系があ
るが、その中でも、溶解性の高いベンゼンおよびベンゼ
ン誘導体系を好適に用いることができる。ポリビニルカ
ルバゾールの溶媒に対する溶解性が高いと、濃度の調製
や、塗布方法により、スピンコートでは回転数、ディッ
プコートでは引き上げ速度の最適化、などを組み合わせ
ることにより精密な膜厚の制御が可能になる。ポリビニ
ルカルバゾールの濃度は特に、溶媒中に3重量%以上で
あると、広範囲に膜厚を変化させることが可能で、目的
とした膜厚に応じた濃度の溶液を数多く調製する必要が
ない。さらに加えて、溶媒は、ベンゼンおよびベンゼン
誘導体系の中でもトルエンが最も好ましく利用すること
ができる。塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロ
ホルムなども用い得るが、ポリビニルカルバゾールの溶
解性がやや低いことから、回転数などの条件による膜厚
の制御に限界があったことや、溶媒の沸点が低いことか
ら乾燥時の蒸発速度が速く、緻密な膜ができにくい。ト
ルエンのようなある程度高い沸点を有する溶媒でない
と、乾燥時に溶媒の蒸発速度が速く、緻密な膜ができに
くい。さらに、トルエンを用いた場合、湿式法にて成膜
した後の乾燥温度は、緻密なポリビニルカルバゾール薄
膜を作製するためには、沸点を考慮に入れると、100
℃以下が好ましく、さらには50℃以下で行うことが好
ましい。
【0015】図2は、本発明の有機EL素子の別の例を
説明するための断面図である。素子を構成している基板
1、陽極2および陰極4は、それぞれ上記で述べた内容
と同様の方法、同様の材料を用いてかまわない。ポリビ
ニルカルバゾール薄膜中に有機電界発光材料が分散して
いるものである。発光層5は、前記のように、ベンゼン
またはベンゼン誘導体を含む溶媒に、ポリビニルカルバ
ゾールを3重量%以上の割合で溶解させ、そこに所定量
の各種有機EL材料を分散(または溶解)させ、得られ
た分散液を基板上に前記の塗布方法により塗布し、乾燥
することにより得ることができ、この方法は非常に簡易
な方法といえる。なお、説明の都合上、本発明において
「分散液」とは、有機電界発光材料が溶媒中に溶解した
溶解液も含むものとする。
【0016】図3は、本発明の有機EL素子の別の例を
説明するための断面図である。図3において、発光層6
はポリビニルカルバゾール薄膜中にホール移動剤および
/または電子移動剤を含むものである。発光層6中に、
適量のホール移動剤および/または電子移動剤を添加す
ることにより、発光効率を改善することが可能である。
ホール移動剤の例としては、カルバゾール誘導体、トリ
アゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン
誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニ
レンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置
換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フル
オレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導
体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチ
リルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポ
ルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリビニル
カルバゾール誘導体、アニリン系共重合体、チオフェン
オリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ
ー等が挙げられる。また、電子移動剤の例としては、ト
リアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾ
ール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタ
ン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導
体、チオピランジオキシド誘導体、カルビジイミド誘導
体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジ
ン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボ
ン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8-キノリノール誘
導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサ
ゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代
表される各種金属錯体等が挙げられる。発光層6は、前
記のようにポリビニルカルバゾール薄膜を作製する際、
分散液中にホール移動剤および/または電子移動剤を所
定量加えて溶解させた後、得られた分散液を基板上に前
記の塗布方法により塗布し、乾燥することにより得るこ
とができ、この方法は非常に簡易な方法といえる。
【0017】また本発明は、前記の有機EL素子と、そ
の視認面側に配置されたカラーフィルターとを備えたフ
ルカラー有機EL素子に関するものである。なお、カラ
ーフィルターは、有機EL材料の半値幅30nm以下の発
光スペクトルに対応した分光透過特性を持つものであ
り、かつ透過スペクトルの半値幅が30〜60nmである
のがよい。有機EL材料の半値幅を上記のように規定す
ることにより、色純度の高い表示が可能となり、このよ
うな値幅の狭い有機EL材料に対応させたカラーフィル
ターを用いることにより、色変換効率も高くすることが
できる。ここで、カラーフィルターの製造方法として
は、染色法、顔料分散法、電着法、印刷法、ミセル電解
法などの方法がある。染色法とは、ゼラチン上に染色防
止膜をフォトリソグラフィー法により形成し、染料で
赤、緑および青の各色ごとに染色する方法であり、顔料
分散法とは、顔料を分散させた紫外線硬化型レジストを
基板に塗布してフォトリソグラフィー法によるマスク露
光および熱硬化を、赤、緑および青の各色について3回
繰り返して色素層を形成する方法であり、印刷法とは、
印刷機を用いて赤、緑および青の3原色のインクを印刷
する方法であり、電着法とは、電着ポリマーと顔料を分
散させ、基板上のパターン化された電極上に電着塗装す
る方法であり、ミセル電解法とは、電気化学的に酸化還
元が可能な部位を分子内に有する界面活性剤を用いて顔
料を分散させて、基板上のパターン化された電極上に色
素層を形成する方法である。ただし、本発明において使
用可能なカラーフィルターは、上記にて説明した製造方
法について限定されることはない。
【0018】なお、図1〜3に示される有機EL素子
は、本発明を説明するためのものであり、本発明はこれ
らの構成に限定されるものではない。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 (例1)厚さ1mmのガラス基板の片面上にスパッタリン
グ法にてITO膜100nmを成膜した後、中性洗剤およびイソ
プロピルアルコール(IPA)中で超音波洗浄後、100℃で
乾燥させた。トルエンにポリビニルカルバゾールを濃度
が3重量%となるように溶解させ、さらに、赤色の有機
EL材料として、テオニルトリフルオロアセトン-1,10-
フェナントロリン-ユーロピウム錯体(Eu(TTA)3(phe
n))、緑色の有機EL材料としてクマリン-6、および青
色の有機EL材料としてペリレンを加えて溶解させた
後、この溶液を孔径0.1mmのフィルターに通した。この
溶液を前記ガラス基板上に膜厚が100nmとなるようにス
ピンコーターの回転数を調節してスピンコートを行い、
40℃で1時間乾燥させ、発光層を形成させた。その後、
マグネシウムと銀の組成比が10:1となるように共蒸着
し、膜厚100nmの陰極を形成した。この素子に直流電圧
を印加したところ、白色の発光が確認された。この素子
の視認面側に、赤色における分光透過特性について半値
幅が50nmのカラーフィルターを設置し、赤色の表示をさ
せたところ、鮮明な赤色が確認された。なお、テオニル
トリフルオロアセトン-1,10-フェナントロリン-ユーロ
ピウム錯体の発光スペクトルの半値幅は約17nmである
が、クマリン-6およびペリレンの発光スペクトルの半値
幅は30nmを超えるものである。
【0020】(例2)赤色の有機EL材料を、半値幅3
0nmを超える発光スペクトルを有するナイルレッドとし
た以外は例1と同様に素子の作製を行った。この素子に
直流電圧を印加したところ、白色の発光が確認された。
例1と同様のカラーフィルターをこの素子の視認面側に
設置して、同様の電圧で赤色表示をさせたところ、輝度
は例1の57%であった。
【0021】(例3)例1と同様の方法でITO膜を作製
したガラス基板上に、例1と同様の塗布液を、膜厚が2
0、50、100および200nmとなるようにスピンコーターの
回転数を調節してスピンコートを行い、40℃で1時間乾
燥させた。その後、SEM観察(×5000)を行ったとこ
ろ、どの膜厚においても、薄膜は一様に平滑であること
が確認された。
【0022】(例4)例3と同様に成膜を行い、乾燥温
度を100℃として1時間乾燥させたものをSEM観察(×500
0)したところ、どの膜厚においても膜表面は平滑では
なく、荒れている様子が確認された。
【0023】(例5)トルエンに対するポリビニルカル
バゾールの濃度を1重量%とした以外は、例3と同様に
成膜を行った。目的とする膜厚が20、50、100nmの時は
均一に成膜が可能であったが、膜厚が200nmの条件では
回転数が低すぎることから塗りムラが生じてしまった。
【0024】(例6)塗布溶媒を1,2-ジクロロエタンと
した以外は例3と同様に成膜を行おうとしたが、ポリビ
ニルカルバゾールは1.5重量%までしか溶解させるこ
とができなかった。この溶液をITO付ガラス基板上にス
ピンコートをしたところ、20、50、100nmは均一に成膜
が可能であったが、膜厚が200nmの条件では回転数が低
すぎること、また、塗布時に溶媒の蒸発が急速に進行す
るため、塗りムラが生じてしまった。また、膜厚20、5
0、100nmの薄膜についてSEM観察(×5000)を行ったと
ころ、薄膜の表面に直径が約数mmの凹部が多数確認され
た。
【0025】(例7)例1と同様の方法で発光層の膜厚
を100nmとした発光素子を100画素分作製した。各画素の
抵抗値を測定したところ、リークは全く発生していない
ことが確認された。
【0026】(例8)例4と同様の方法でITO上に膜厚
を100nmの発光層を成膜して乾燥させた後、例1と同様
の方法で陰極を形成した。この発光素子を100画素分作
製し、各画素の抵抗値を測定したところ、リーク発生率
は20%であった。
【0027】(例9)例5と同様の方法でITO上に膜厚
を100nmの発光層を成膜して乾燥させた後、例1と同様の
方法で陰極を形成した。この発光素子を100画素分作製
し、各画素の抵抗値を測定したところ、リーク発生率は
30%であった。
【0028】(例10)例6と同様の方法でITO上に膜
厚を100nmの発光層を成膜して乾燥させた後、例1と同
様の方法で陰極を形成した。この発光素子を100画素分
作製し、各画素の抵抗値を測定したところ、リーク発生
率は98%であった。
【0029】(例11)例1の塗布溶液に、ホール移動
剤である4,4',4''-トリス[N-(3-メチルフェニル)-N-
フェニルアミノ]トリフェニルアミン(m-MTDATA)を加
え、例1と同様の方法で素子を作製し、同様の電圧を印
加したところ、この素子の輝度は、例1にて作製した素
子に対して104%であった。
【0030】(例12)例1の塗布溶液に、電子移動剤
である2-(4-t-ブチルフェニル)-5-(4-ビフェニリ
ル)-1,3,4-オキサジアゾール(PBD)を加え、例1と同
様の方法で素子を作製し、同様の電圧を印加したとこ
ろ、この素子の輝度は、例1にて作製した素子に対して
110%であった。
【0031】(例13)例1の塗布溶液に、例11と同
量のm-MTDATA、および例12と同量のPBDをそれぞれ加
え、例1と同様の方法で素子を作製し、同様の電圧を印
加したところ、この素子の輝度は、例1にて作製した素
子に対して118%であった。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明は、基板と、前記基板上
に形成されかつ有機電界発光材料を含む発光層とを少な
くとも有し、前記発光層が赤、緑および青の発光色を有
する有機電界発光材料をそれぞれ含むことにより白色に
発光する有機電界発光素子において、前記有機電界発光
材料のうち、少なくとも1つの材料の発光スペクトルの
半値幅が30nm以下であることを特徴としているので、
カラー表示をした際、色純度の高い表示が可能となる白
色有機EL素子を提供することができる。請求項2の発
明は、有機電界発光材料を構成する成分として、金属が
含まれることを特徴としているので、耐久性と発光効率
の両方に優れた白色有機EL素子を提供することができ
る。請求項3の発明は、有機電界発光材料の発光中心が
金属であり、かつ前記有機電界発光材料が、前記金属に
有機配位子が配位した構造を有することを特徴としてい
るので、励起されたエネルギーを高効率で利用すること
が可能となり、発光効率の高い白色有機EL素子を提供
することができる。請求項4の発明は、金属が希土類金
属であることを特徴としているので、励起されたエネル
ギーを高効率で利用することが可能となり、発光効率の
高い白色有機EL素子を提供することができる。請求項
5の発明は、発光層が、有機電界発光材料の分散したポ
リビニルカルバゾール薄膜であるので、平滑で絶縁性に
優れた白色有機EL素子を提供することができる。請求
項6の発明は、ベンゼンまたはベンゼン誘導体を含む溶
媒に、ポリビニルカルバゾールを3重量%以上の割合で
溶解させ、そこに赤、緑および青の発光色を有する有機
電界発光材料をそれぞれ分散させ、得られた分散液を、
基板上に湿式法により塗布し発光層を設ける工程を有す
る有機電界発光素子の製造方法であって、前記有機電界
発光材料のうち、少なくとも1つの材料の発光スペクト
ルの半値幅が30nm以下であることを特徴としているの
で、平滑で絶縁性に優れた白色有機EL素子を製造する
ことができる。請求項7の発明は、溶媒としてトルエン
を用い、前記トルエンにポリビニルカルバゾールを3重
量%以上の割合で溶解させ、そこに赤、緑および青の発
光色を有する有機電界発光材料をそれぞれ分散させ、得
られた分散液を、基板上に湿式法により塗布し、100
℃未満で乾燥することを特徴としているので、平滑で絶
縁性に優れた白色有機EL素子を製造することができ
る。請求項8の発明は、乾燥温度が50℃以下であるこ
とを特徴とする前記の製造方法であるので、平滑で絶縁
性に優れた白色有機EL素子を製造することができる。
請求項9の発明は、湿式法による塗布が、スピンコート
またはディップコートであることを特徴としているの
で、平滑で絶縁性に優れた白色有機EL素子を容易に製
造することができる。請求項10の発明は、分散液中に
ホール移動剤および/または電子移動剤を含有させるこ
とを特徴としているので、発光効率が向上した有機EL
素子を容易に製造することができる。請求項11の発明
は、前記の有機EL素子と、前記有機EL素子の視認面
側に配置されたカラーフィルターとを備えたことを特徴
とするフルカラー有機電界発光素子であるので、色変換
効率が高く、色純度に優れたフルカラー有機EL素子を
提供することができる。請求項12の発明は、カラーフ
ィルターが、有機電界発光素子に含まれる有機電界発光
材料の半値幅30nm以下の発光スペクトルに対応した分
光透過特性を持つものであり、かつ透過スペクトルの半
値幅が30〜60nmであることを特徴としているので、
色変換効率が高く、色純度に優れたフルカラー有機EL
素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の一例を説明するための
断面図である。
【図2】本発明の有機EL素子の別の例を説明するため
の断面図である。
【図3】本発明の有機EL素子の別の例を説明するため
の断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 陽極 3 発光層 4 陰極 5 発光層 6 ホール移動剤および/または電子移動剤を含む発
光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/06 690 C09K 11/06 690 H05B 33/10 H05B 33/10 33/12 33/12 E 33/22 33/22 D B Fターム(参考) 3K007 AB03 AB04 AB11 AB18 BB06 CA01 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 4F071 AA37 AC15 AC18 AE09 AE22 AF29 AF33 AF34 AH16 BA02 BA03 BB02 BC01 BC02 4J002 BJ001 EZ006 FD096 FD206 GP00 GQ00 HA05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板上に形成されかつ有機
    電界発光材料を含む発光層とを少なくとも有し、前記発
    光層が赤、緑および青の発光色を有する有機電界発光材
    料をそれぞれ含むことにより白色に発光する有機電界発
    光素子において、前記有機電界発光材料のうち、少なく
    とも1つの材料の発光スペクトルの半値幅が30nm以下
    であることを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 【請求項2】 有機電界発光材料を構成する成分とし
    て、金属が含まれることを特徴とする請求項1に記載の
    有機電界発光素子。
  3. 【請求項3】 有機電界発光材料の発光中心が金属であ
    り、かつ前記有機電界発光材料が、前記金属に有機配位
    子が配位した構造を有することを特徴とする請求項2に
    記載の有機電界発光素子。
  4. 【請求項4】 金属が希土類金属であることを特徴とす
    る請求項2または3に記載の有機電界発光素子。
  5. 【請求項5】 発光層が、有機電界発光材料の分散した
    ポリビニルカルバゾール薄膜である請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  6. 【請求項6】 ベンゼンまたはベンゼン誘導体を含む溶
    媒に、ポリビニルカルバゾールを3重量%以上の割合で
    溶解させ、そこに赤、緑および青の発光色を有する有機
    電界発光材料をそれぞれ分散させ、得られた分散液を、
    基板上に湿式法により塗布し発光層を設ける工程を有す
    る有機電界発光素子の製造方法であって、前記有機電界
    発光材料のうち、少なくとも1つの材料の発光スペクト
    ルの半値幅が30nm以下であることを特徴とする有機電
    界発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 溶媒としてトルエンを用い、前記トルエ
    ンにポリビニルカルバゾールを3重量%以上の割合で溶
    解させ、そこに赤、緑および青の発光色を有する有機電
    界発光材料をそれぞれ分散させ、得られた分散液を、基
    板上に湿式法により塗布し、100℃未満で乾燥するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 乾燥温度が50℃以下であることを特徴
    とする請求項7に記載の有機電界発光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 湿式法による塗布が、スピンコートまた
    はディップコートであることを特徴とする請求項6ない
    し8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 分散液中にホール移動剤および/また
    は電子移動剤を含有させることを特徴とする請求項6な
    いし9のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし5のいずれか1項に記
    載の有機電界発光素子と、前記有機電界発光素子の視認
    面側に配置されたカラーフィルターとを備えたことを特
    徴とするフルカラー有機電界発光素子。
  12. 【請求項12】 カラーフィルターが、有機電界発光素
    子に含まれる有機電界発光材料の半値幅30nm以下の発
    光スペクトルに対応した分光透過特性を持つものであ
    り、かつ透過スペクトルの半値幅が30〜60nmである
    ことを特徴とする請求項11に記載のフルカラー有機電
    界発光素子。
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