JP2002294319A - 精錬方法 - Google Patents
精錬方法Info
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Abstract
を吹き込む精錬において、炭材歩留まりを高くすること
ができる精錬方法を提供すること。 【解決手段】 容器内に貯留した溶銑に炭材を添加し、
かつ酸素ガスを吹き込んで、溶銑の脱燐または脱珪等の
精錬を行うにあたり、炭材として、主成分としての粉状
無煙炭に結合材を加えてなる無煙炭ブリケットを用い
る。
Description
炉のような容器に貯留された溶銑に、炭材を添加し、か
つ酸素ガスを吹き込んで脱燐、脱珪等の精錬を行う精錬
方法に関する。
び脱珪は、溶銑中に脱燐剤や脱珪剤を添加し、ランスを
介して酸素ガスを吹き込むことにより行われるが、その
際に炭素量が不足するおそれがあり、炭素量を確保する
観点から、脱燐剤や脱珪剤の他に炭材が添加される。従
来、このような炭材として、コークスや土壌黒鉛が用い
られている。
は、10〜15分間程度と比較的短時間であることか
ら、コークスや土壌黒鉛では溶け残りが生じてしまう。
また、これらを溶銑に添加する際に、その一部が飛散し
てしまう。したがって、必然的に炭材歩留まりが低いも
のとならざるを得ない。
鑑みてなされたものであって、容器内の溶銑に炭材を添
加し、かつ酸素ガスを吹き込む精錬において、炭材歩留
まりを高くすることができる精錬方法を提供することを
目的とする。
を解決すべく検討を重ねた結果、上記炭材の溶け残りの
問題を解決するためには、炭材として無煙炭を用いるこ
とが有効であることを見出した。すなわち、無煙炭は溶
銑上のスラグに着地した際に熱衝撃割れを起こしてコー
クスや土壌黒鉛と比較して細かくなり、溶解速度が上昇
するため溶け残りがほとんど生じない。しかし、単に無
煙炭を添加しただけでは、熱衝撃割れがスラグに着地す
る前にも起こるため、飛散による歩留まり低下の問題は
解決されない。そこで、さらに検討を重ねた結果、炭材
として無煙炭を結合材で結合した無煙炭ブリケットを用
いることにより、溶け残りの問題および飛散の問題の両
方を解決できることを見出した。つまり、無煙炭をブリ
ケット状にすることにより、添加の際の飛散が生じず、
また、無煙炭をブリケット状にしてもスラグ中で自然に
崩壊し、溶け残りが生じない。
れたものであって、容器内に貯留した溶銑に炭材を添加
し、かつ酸素ガスを吹き込んで精錬する精錬方法であっ
て、前記炭材として、主成分としての粉状無煙炭に結合
材を加えてなる無煙炭ブリケットを用いることを特徴と
する精錬方法を提供する。
としてブリケット全体重量の1〜10mass%のデン
プンを含むことが好ましい。
を挙げることができる。すなわち、溶銑を転炉に装入す
る前における溶銑鍋または転炉での脱燐または脱珪に適
用することができる。
炉等の溶銑容器内に貯留した溶銑に炭材を添加し、かつ
酸素ガスを吹き込んで精錬することを前提としている。
して溶銑鍋等で行われ、または転炉内溶銑に対して行わ
れる溶銑脱燐および溶銑脱珪を挙げることができる。こ
のような処理においては、溶銑中に脱燐剤または脱珪剤
を添加し、溶銑中の炭素量を確保するために炭材を添加
して、酸素ランスから酸素ガスを吹き込むことにより、
溶銑中のPまたはSiを酸化除去する。
して無煙炭を用いる。上述したように、このような脱
燐、脱珪のプロセス時間は、通常10〜15分間程度と
比較的短時間であり、従来、炭材として用いられていた
コークスや土壌黒鉛では溶け残りが生じて炭材歩留まり
が極めて低いものとなるが、無煙炭は溶銑上のスラグに
達した時点で非常に細かくなるため、溶け残りが少なく
なる。
すると熱衝撃による粉化によって飛散しやすいため、本
発明では飛散による歩留まり低下を防止するために粉状
の無煙炭に結合材を加えてブリケットに成型し、そのブ
リケットを溶銑中に装入する。無煙炭はブリケット化し
てもスラグに達してからは自然に崩壊し溶け残りが生じ
るおそれが小さい。
が微粉であればブリケット製造過程で若干の飛散ロスが
あり、粗粒であれば価格が上がることから、粒径が0.
1〜10mmの無煙炭が望ましい。
は、特に限定されず、ブリケットの形成に通常用いられ
ている種々のものを用いることができるが、澱粉を用い
ることが好ましい。澱粉は、安価であり、しかも無煙炭
を比較的強固に結合させることができ、無煙炭の飛散を
有効に防止することができる。
てブリケットマシンによりブリケットとする。澱粉の含
有量がブリケット全体量の1mass%未満ではブリケ
ットの強度が不足する一方、10mass%を超えると
ブリケットの強度が過剰となって製造コストの面で不利
になる。したがって、澱粉の含有量はブリケット全体に
対して1〜10mass%の範囲であることが望まし
い。また、使用する澱粉の粒度は、通常のサイズである
平均粒径で約数μm〜0.1mmであればよい。
1の成分を有する澱粉と、表2の成分を有する粉状無煙
炭とを、高速混練機によって混練し、さらにプレスロー
ルで圧縮・成型をすることによってブリケットを製造し
た。ブリケットの粒度は50mmとし、澱粉の混合比率
はブリケット全体に対する質量比で1.5mass%と
した。
し、脱燐剤としてCaOを添加し、その他媒溶剤、およ
び鉄鉱石を添加し、表3に示す操業条件で脱燐処理を行
う際に、溶銑の炭素量を確保するために、上記ブリケッ
トを転炉内へ装入した。転炉へのブリケットの装入は炉
上ホッパーへ巻き上げ、脱燐のための吹錬前すなわち溶
銑中への酸素吹き込み前に炉上より添加した。この脱燐
処理は、無煙炭ブリケットの炭材原単位を種々変化させ
て行い、炭材歩留まりを把握した。また、比較のため、
炭材としてコークスおよび土壌黒鉛を用い、無煙炭ブリ
ケットと同様にして転炉内に装入し炭材原単位を種々変
化させて脱燐処理を行い、炭材歩留まりを把握した。
材原単位をとり、縦軸に炭材歩留まりをとってこれらの
関係を示すグラフである。このグラフから明らかなよう
に、炭材として無煙炭ブリケットを用いた本発明例の場
合には、コークスを用いた場合、および土壌黒鉛を用い
た場合に比較して、炭材原単位にかかわらず高い炭材歩
留まりが得られることが確認された。
容器内に貯留した溶銑に炭材を添加し、かつ酸素ガスを
吹き込んで精錬する際に、炭材として、主成分としての
粉状無煙炭に結合材を加えてなる無煙炭ブリケットを用
いるので、脱燐、脱珪の短時間処理においても溶け残り
が生じずしかも炭材が飛散しにくい。したがって、炭材
歩留まりを高くすることができる。
黒鉛を用いて転炉脱燐を行った際における、炭材原単位
と炭材歩留まりとの関係を示すグラフ。
Claims (3)
- 【請求項1】 容器内に貯留した溶銑に炭材を添加し、
かつ酸素ガスを吹き込んで精錬する精錬方法であって、 前記炭材として、主成分としての粉状無煙炭に結合材を
加えてなる無煙炭ブリケットを用いることを特徴とする
精錬方法。 - 【請求項2】 前記無煙炭ブリケットは、結合材として
ブリケット全体重量の1〜10mass%のデンプンを
含むことを特徴とする請求項1に記載の精錬方法。 - 【請求項3】 前記精錬は、脱燐または脱珪であること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の精錬方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001103009A JP4742439B2 (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | 精錬方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001103009A JP4742439B2 (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | 精錬方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002294319A true JP2002294319A (ja) | 2002-10-09 |
JP4742439B2 JP4742439B2 (ja) | 2011-08-10 |
Family
ID=18956132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001103009A Expired - Lifetime JP4742439B2 (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | 精錬方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4742439B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000045012A (ja) * | 1998-05-22 | 2000-02-15 | Nippon Steel Corp | 転炉製鋼におけるダスト利用方法 |
-
2001
- 2001-04-02 JP JP2001103009A patent/JP4742439B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000045012A (ja) * | 1998-05-22 | 2000-02-15 | Nippon Steel Corp | 転炉製鋼におけるダスト利用方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4742439B2 (ja) | 2011-08-10 |
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