JP2002291908A - 生体用二極型電極およびその導子接続構造体 - Google Patents

生体用二極型電極およびその導子接続構造体

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JP2002291908A JP2001096885A JP2001096885A JP2002291908A JP 2002291908 A JP2002291908 A JP 2002291908A JP 2001096885 A JP2001096885 A JP 2001096885A JP 2001096885 A JP2001096885 A JP 2001096885A JP 2002291908 A JP2002291908 A JP 2002291908A
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秀一 笹原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本体機器との接続が安全かつ簡便にできる生体
用二極型電極とそれに電気信号を送るための導子接続構
造体を提供する。 【解決手段】導電性粘着剤層、電極素子層、前記2層を
支持する非導電性の基材シートおよび2本の電極端子部
とを有する生体用電極において、前記2本の電極端子部
が互いに電気的に独立しかつ前記非導電性シートを介し
て一体化されており、前記2本の電極端子間の略中間部
に打ち抜き部を有する生体用二極型電極と、これに嵌合
する導子接続構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体用二極型電極およ
びその導子接続構造体に関する。さらに詳しくは、人体
に貼付され、低周波および中周波発振器のパルス電流を
供給するために用いる治療器用あるいは痩身用生体電極
とそれに電気信号を送るために接続する構造体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】生体用電極には、導電性ゴムパッドや導
電性高分子ゲルが一般的に使用されていた。最近では、
導電性ゴムパッドを用いる方法はほとんど見られなくな
り、粘着性の導電性高分子ゲルからなる電極を一対で皮
膚あるいは皮膚患部に直接貼付して使用する方法が採ら
れている。例えば、実開平5−70552号公報には、
図9に示す構成を有する複数の電極を有する生体医学用
電極に関する考案が開示されている。すなわち、導電性
粘着剤100、電子導電性の層200、非導電性のシー
ト状物300、外部の接続手段400より構成され、図
中、スナップはテープ500により貼付け、固定されて
いる。このように構成することにより、各々の電極が外
部への接続手段としてシート状物の上に突出した端子を
有し、一体化されているので皮膚への密着性や追随性が
よいとされている。
【0003】しかし、このような構成であっても、複数
の端子間の距離が近いときには、導電性粘着剤層の距離
も近くなり、押し圧などで軟質な導電性粘着剤層が互い
にくっ付いてしまい、端子間が短絡する恐れがでてく
る。また、上記構成の電極端子に、金属バネキャップ端
子を二極同時に構成されたスナップメス型端子を装着す
る場合、電極の長辺の中央が短辺と平行方向を基線に湾
曲するようにするのが自然であるが、皮膚上においても
湾曲しやすい上記部位で曲がってしまうため、二極の端
子間も湾曲し、スナップメス型端子がきっちり噛み合わ
ないことになり、接点が外れるか、もしくは導電性粘着
剤層が皮膚から剥がれやすくなるという問題がある。
【0004】また、特開平4−54972号公報には、
導電性粘着剤層が端子部を一体化したケース内に同時に
組み込まれた構造で導子によって機器と接続される方法
が示されている。すなわち、導電シートおよび絶縁シー
トが、ケースの筒体内で圧入ぎみに挿入される電極棒と
基板の接点部とを電気的に接続するため両者の間に介在
されたスプリングがあり、本体ケースを患部に貼付する
ための粘着パッドがスプリングと筒体を介して押し圧で
接続される構成であり、筒体部を介して接続されている
だけなので、人体の曲面部にもよく馴染んで適合すると
説明されている。
【0005】しかしながら、曲面に対しては適合しやす
いものの、スプリングにより常に押し付けられた状態に
なるので、当然軟質である導電性粘着剤層部分の肉厚が
薄くなり接触インピーダンスが低下して部分的に電流の
流れ易い箇所ができる。このために、電気刺激の程度が
異なり不快感が生じやすくなるという問題を有する。従
来、本体機器(低周波、中周波等の発振機器)と複数の
生体用電極との連結は、それぞれ遊離された複数のコー
ドによって行なわれており、このために使用時に複数の
リード線が絡み合いを生じて、端子への接続に手間取る
ことが多い。とりわけ、プラス電極とマイナス電極を有
する二極型電極に、それぞれ連結する必要がある場合、
簡便さに欠けるが、それを解決するための工夫は未だ見
当たっていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来
は、複数の電極を一体化して配置させた生体用電極が提
案されているものの、使用実態において未だ不都合な点
が残されている。その一つが、本体機器への接続手段と
して、電極端子部にスナップを用いる場合、導子スナッ
プ型端子(スナップメス型端子)が、貼付する人体部位
によっては、きっちり噛み合わないことになり、接点が
外れるか、もしくは導電性粘着剤層が皮膚から剥がれや
すくなるという問題がある。
【0007】また、二極型電極の場合、プラス極とマイ
ナス極を区別して使用とするときに、導子端子と接続す
るためには、いずれの極であるかを簡単に判別し、迅速
に接続できるようにすることも要望されている。さら
に、二極型電極の製造においては、2本の端子を同時に
かしめるために、基材シートに穴あけ加工を行うが、そ
の加工時に位置ずれを生ずると、導子端子との噛み合い
に支障をきたすことになる。この穴あけ加工は、通常の
方法では±1mm程度の誤差を伴うことが多く、そのバ
ラツキを抑えるために加工精度を上げることが必要にな
ってくる。しかし、それによって生産効率の低下、ひい
ては製品コスト高をまねくことになることから、前記の
ようなバラツキを許容して電極端子と導子端子を簡便に
接続する工夫が要望されている。
【0008】本発明の目的はこれらの諸課題を解決する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題を解決すべく、多方面から鋭意検討した結
果、本発明を完成したものである。すなわち、本願発明
は、以下の発明を包含するものである。 1)2つの独立した、導電性粘着剤層、電極素子層、前
記2層を支持する非導電性の基材シートおよび電極端子
部とを有する生体用二極型電極において、前記電極端子
部が互いに電気的に独立しかつ前記非導電性シートを介
して一体化されており、前記2本の電極端子間の略中間
部に打ち抜き部を有することを特徴とする生体用二極型
電極。
【0010】2)前記打ち抜き部が左右対称形であるこ
とを特徴とする上記1)項記載の生体用二極型電極。 3)前記打ち抜き部が2本の電極の極性を指示できる形
状であることを特徴とする上記1)項記載の生体用二極
型電極。 4)前記電極端子部がスナップ端子で構成されているこ
とを特徴とする上記1)〜3)項記載の生体用二極型電
極。
【0011】5)上記1)〜4)のいずれかに記載の生
体用二極型電極に電気信号を送るための接続構造体であ
って、前記電極側接続端子に接続される2本の導子側接
続端子が、前記2本の電極側接続端子と同一間隔を保ち
つつ、一体化されていることを特徴とする前記二極型電
極用の導子接続構造体。 6)前記の導子接続構造体と前記生体用二極型電極と
を、前記打ち抜き部を連通して前記導子接続構造体に形
成された凹部に装着可能な凸部を有する押さえ板で嵌合
することを特徴とする上記5)項記載の導子接続構造
体。
【0012】本発明の生体用二極型電極は、上記のよう
に、2本の電極端子部の略中間位置に打ち抜き部を形成
していることを特徴とする。この打ち抜き部が二極分の
端子の穴開け加工が例えば±1mm程度の位置ずれを生
じていても、補正部位として機能するために、2本の導
子端子との接続操作を容易にし得る。また、従来のよう
に、穴あけ加工に高い精度を要しないことから、不良品
の発生が少なくなり、生産効率の向上と製品コストの低
下に貢献できる。
【0013】さらに、本体機器からの電気信号(刺激)
入力の際、プラス極、マイナス極の極性がある場合は、
上記打ち抜き部を、いずれかの極性を特定するための目
印となる形状にすることにより、定められた接続を間違
えずに簡単に行うことができる。本発明の導子接続構造
体は、本体機器からの2本の導子端子を一体化して接続
構造体とし、2本の生体用電極端子に二極同時に接続す
るように構成したことに特徴を有する。このように構成
したことにより、使用時の接続が容易になり、貼付する
人体部位の形状によって2本の電極端子が導子端子から
はずれるようなことが起らない。従来のように、複数の
リード線が絡み合って使い勝手が悪くなるということも
防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明の生体用二極型
電極の具体例を、図面を参照しつつ説明する。図1は、
本発明の生体用二極型電極1の一例を示す平面図であ
り、一定間隔で配置された2本の電極端子3、3’の略
中間部において、楕円形の打ち抜き部2を設けた例を示
す。図2はその正面図を、図3は底面図を、図4はB−
B断面図を、図5はC−C断面図をそれぞれ示す。ま
た、図6は、図2においてその電極端子を中心とする部
位の断面図を示す。
【0015】本発明の生体用二極型電極は、非電導性基
材シート4上に、2つの独立した、電極素子層5および
導電性粘着剤層6を積層させ、電極端子部3を取り付け
て、一体に構成されたものであり、2本の電極端子の略
中間部に打ち抜き部を有する。図6はその各電極端子部
を中心とした部分断面図であって、本体機器から発振さ
れる低周波、中周波などの電気信号は、2本の電極端子
部3、3’を通して電導される。
【0016】電極端子部3は、スナップ端子9と金属固
定具10で挟み込むようにかしめて接続された端子部
と、端子部金属固定具の鍔側を一側端から他側端まで横
断するように一定の幅で貼り付けた絶縁層8が取り付け
られる。絶縁層8は、金属固定具を、直接、皮膚に接触
しないようにするとともに、外気に接触して酸化や硫化
を起こさないよう保護するという機能を有する。なお、
この図6の例では、導電性粘着剤層6の上に剥離可能な
保護フィルム8が積層されているが、この保護フィルム
は人体へ貼付する際には剥離される。
【0017】本発明における2本の電極は、電気的に独
立しており、それぞれが2個の分離された導電性層(電
極素子層、導電性粘着剤層)に配される。このことを、
図3の底面図および図5のC−C断面図で説明する。こ
のC−C断面図、すなわち電導性ペースト層面からみた
断面図に示されるように、基材シートの中央部にS字型
の電気絶縁部11を介して、電極素子層5,5’が独立
して存在し、それぞれに電極端子3、3’が取り付けら
れており、かつ3と3’の間には打ち抜き部2が設けら
れている。電気絶縁部11は、導電性ペーストを非導電
性基材シートに印刷して電極素子層を形成するときの非
印刷部分として残されるものであり、中央部に位置する
2本の電極を独立させてしかもなるべく電導面積を広く
するには、図5のようにS字型とするのが有利である。
電極素子層5、5’のそれぞれの端部側から電極素子部
よりも小さい面積の導電性粘着剤層6,6’が積層され
る(図3の底面図参照)。2つの独立した導電性粘着剤
層6、6’は、前記電極端子3、3’の位置する部分ま
では及ばないように積層され、絶縁層11により分離さ
れている。
【0018】前記打ち抜き部2は、2本の電極端子3、
3’の略中間部に位置するものであり、その大きさは電
極端子間の距離にもよるが、通常は0.05〜5.0c
2の範囲に、好ましくは0.10〜3.50cm2の範
囲に設定する。この範囲よりも小さい場合は、二極の端
子の穴開け加工の位置ずれを補償するという機能を果た
すには充分ではなく、またこの範囲よりも大きくすると
電極素子層の面積の減少をもたらすため電気刺激程度の
制御範囲を低下させることになる。打ち抜き部の形状
は、上記の機能を果たし得る限り、原則的に任意であ
る。例えばパッドの形状が長方形であれば、それに調和
する方向で、楕円形、長方形などの左右対称形に打ち抜
き部を形成させることによって、意匠的にも好ましい外
観となる。また、2本の電極端子が異なった極性を有す
る場合には、この打ち抜き部に方向性を持たせることに
より、プラス極あるいはマイナス極を示す目印となり得
る。
【0019】例えば、二等辺三角形の形状に打ち抜くこ
とにより、その頂部が特定の極性を有する電極端子を示
すように構成すると、容易に極性を識別でき、また極性
をわざわざ印刷表示するためのコストを削減することも
できる。上記のように、本発明の生体用二極型電極の好
ましい実施態様としては、非導電性の基材シートと、そ
の中央部に絶縁部を含む二分割された電極素子層と、そ
の中央部の導電性ペーストの非印刷部を隔てて一定の間
隔で対をなすように設けられ、スナップ端子と金属固定
具で挟み込むようにかしめて接続された2本の電極端子
部と、端子部金属固定具の鍔側を一側端から他側端まで
横断するように一定の幅で貼り付けた絶縁層と、その両
側に電極素子層より小さい面積の導電性粘着剤層とを備
え、導電性粘着剤層が一部絶縁層上を被覆して、前記2
本の電極端子部が導電性粘着剤層から外れた箇所に二極
が一体化して形成されていて、かつ前記2本の電極端子
間の略中央部に打ち抜き部を設けた構成よりなる、こと
が挙げられる。
【0020】生体用二極型電極は、人体に貼付するにあ
たって、その2本の電極側スナップ端子には、本体機器
から導かれる2本の導子側スナップをそれぞれ接続する
ことになるが、本発明はその導子接続構造体も提供す
る。この導子接続構造体、前記のように、2本の導子端
子が一体化されており、きわめて接続容易である。導子
接続構造体Sは、2つのスナップメス型端子を有するも
のであり、その実施態様を図7および図8に示す。図7
は2つの端子を完全に固定して二極一体型にしたもので
あり、この図において(a)は平面図を、(b)は側部
断面図を示す。本体機器からの電気信号は、二極に分離
して送られるが、それぞれの導子線を短絡しないように
被覆して合体させた導子線14とし、接続構造体Sに接
続する。接続構造体Sは、2本の導子側端子(メス型ス
ナップ)12、12’が前記電極側スナップ3、3’と
同一間隔を保って、一体成形されたものであって、2本
の導子線がそれぞれメス型スナップ12、12’にそれ
ぞれ接続されている。本生体用電極の使用に際しては、
前記電極側端子3、3’とメス型スナップ12、12’
とを嵌合させる。このように、本体機器からのリード線
は分岐がなく、輻輳することなく整理された状態で、電
極端子にきわめて簡単に接続することができる。極性が
ある場合、2つの端子のケース上での模様形状や色を変
えて対応することができる。一体型になった方向が端子
配列方向で、電極の湾曲しにくい短辺方向であるため、
端子の噛み合いや接点外れ、導電性粘着剤層の皮膚剥が
れなど心配がない。
【0021】図8(a)(b)は、別の実施態様であっ
て、2極の電極がプラス極、マイナス極に分かれている
ときに有利に使用できる。すなわち、この接続構造の二
極間には、二等辺三角形の凹部が形成されており、その
頂部は二極のうちの特定電極を示す目印とするものであ
る。一方、前記電極側端子間に形成する打ち抜き部も、
この接続構造体の凹部に一致する形状で打ち抜かれる。
接続に際しては、電極側スナップと極性を合わせ、電極
パッド側から、図8(b)に示すように、同形の凸部を
形成した押さえ板13で押さえて接続する。すなわち、
押さえ板の凸部が電極パッド(図示せず)の打ち抜き部
を連通し、接続構造の凹部に嵌合することにより、固く
しっかりと接続することができる。押さえ板13は、非
導電性基材、たとえばポリプロピレン樹脂を用いて作製
される。この構造によれば、引っ張り等で受ける応力
が、端子部のみでなく、貫通孔を挟み込んだ部分にもか
かるので、実質の応力緩和に有効で、より確実な接続構
造を提供できる。
【0022】以下、本発明の各構成についてさらに説明
する。前記非導電性の基材シートは、通常、樹脂フィル
ムからなり、その材質は特に限定されるものではない
が、人体皮膚への貼付時に2つの端子間の間隔を一定に
保つことができるように、伸縮性が大きくなくかつ比較
的腰強度の高いフィルムが好ましい。このような樹脂フ
ィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロ
ピレンなどの厚さが10〜500μmのフィルムを用い
るのが好ましい。特に、腰強度が高く印刷が容易なPE
Tフィルムや、柔軟さが求められる場合PETフィルム
にポリエチレンをラミネート加工したフィルムを使用す
るのが好ましい。
【0023】前記電極素子部は、適宜の導電性物質を用
いて形成される。このような導電性物質としては、例え
ば、銀、銀−塩化銀の混合物、ニッケル、モリブデン、
亜鉛、アルミニウムなどの金属、あるいはカーボンブラ
ック、グラファイト等を単独であるいは二種以上を混合
して溶剤やバインダーとともに調整された導電性ペース
トが挙げられる。電極素子層として100Ω/cm2
下の抵抗材料を膜厚調節してパターン印刷にて使用され
る。これらは、金属種や粒度差の違いによって広く抵抗
調整できる。
【0024】前記導電性粘着剤層としては、導電性を有
し、かつ皮膚に対して刺激性が少なく粘着力を有するも
のであれば、いずれも使用可能であり、特に限定される
ものではないが、例えばポリアクリルアミド、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリアクリル酸エステル等のポリア
クリル酸誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリ−N−ビ
ニルアセトアミド等のポリ−N−ビニルアミド誘導体、
ポリウレタン等をマトリックスとし、これに水、電解質
塩等を含有させた導電性粘着ゲルが好適に使用可能であ
る。
【0025】前記絶縁層としては、絶縁性合成樹脂フィ
ルムや不織布、織布、あるいは表面の極性を付与した親
水処理、非透水処理などが挙げられる。非透水性で導電
性粘着剤層との粘着性が必要であり、吸水性および含水
性がないことが好ましい。本発明の目的に用いる絶縁層
として、前記合成樹脂フィルムを用いる場合は極性を有
することが必要である。また、導電性粘着剤層との接着
強度を上げる方法としては、親水化処理やフィラー等を
添加して表面を粗くする方法が挙げられる。この場合
は、非極性フィルムであっても使用することができる。
すなわち、基材の柔軟性を高めるために不織布は透水性
があるので、非透水処理を行ったものが好適で、接着力
と柔軟性で最もよい組み合わせが選択される。本発明に
おいては、極性を有しないが表面積や非透水性の点で不
織布加工されたポリエチレン不織布(商品名:タイベッ
ク)が好適であった。また、上記フィルムに限定せず、
前記電極素子部の表面に柔軟な絶縁性樹脂の塗布膜をコ
ーティングすることによって形成してもよい。
【0026】前記スナップ端子と金属固定具は、本発明
の構成では直接導電性粘着剤層に接触することがないの
で、導電性でかつ耐久性があり、難腐食性のものであれ
ばよい。ただし、金属固定具の鍔部の直径は、導電性ペ
ーストの印刷精度を生かすために4〜18mmが好まし
い。全体の導電性ペーストの印刷面積と、それに重なっ
て存在する導電性粘着剤層の面積比は1.09〜2.0
5の範囲に設定するのが好ましい。すなわち、前記面積
比が1.09未満の場合、非導電部の間隔が極めて小さ
くなり、印刷精度の限界であると同時に、導電性粘着剤
層同士が押し圧等でくっ付いて短絡する箇所が存在する
ことがあるので好ましくない。また、前記面積比が2.
05を超える場合、導電性粘着剤層の占める面積が小さ
くなり、皮膚に対する電流値が小さい面積に集中するこ
とから不快な電気刺激を伴うようになるので好ましくな
い。
【0027】前記基材シートには、導電性ペーストが端
子を配置する方向に一側端から他側端まで、電極の中央
部を互い違いになるようにS字型の非印刷部が形成され
る。さらに、電極素子部に所定間隔を開けてスナップ端
子と金属固定具で上下より挟み込んでかしめられ、端子
部が構成される。スナップ端子および金属固定具の直径
は4〜18mmで、端子部を配置した方向に一側端から
他側端まで絶縁テープで被覆し、絶縁テープの端部を
0.5mm以上、好ましくは0.5〜10mmの幅で導
電性粘着剤層と重ねて接着される。この幅が0.5mm
未満では実質的に貼付け精度がなく、電極素子層露出し
易くなり、湾曲などにより導電性粘着剤層と絶縁テープ
との剥離が起こりやすくなってしまうので好ましくな
い。また、10mmを超えると導電性の面積が増加し、
湾曲による電極中央部への応力集中による寸法変動を吸
収しにくくなり返って反発するようになるので、湾曲し
た部分の密着性が悪くなって好ましくない。導電性粘着
剤層は、上記間隔の部分以外の電極部分全体に貼付けら
れる。
【0028】端子部を配置した方向に被覆される絶縁テ
ープの幅は、端子部の金属固定具を被覆する幅で貼付け
できればよいが、前記導電性粘着剤層との接着幅も含め
て6〜25mm程度に設定される。端子間距離は5〜5
0mmで設定され、5mm未満では導電性ペーストによ
る非印刷部の形成精度の限界となり、50mmを超えて
は導子のコードが絡み合いやすくなるので好ましくな
い。好ましくは、20〜30mmで生産効率と使用感が
良好になる。
【0029】各電極素子部は、パターン印刷によって一
体に形成される。パターン印刷には、例えばスクリーン
印刷やグラビア印刷などが好適に採用されるが、特に限
定されるものではない。印刷によって形成される電極素
子部は、印刷後の乾燥状態で厚さが2〜30μm、好ま
しくは5〜15μmであるのがよい。導電性粘着剤層
は、厚さが0.1〜2.5mm、好ましくは0.2〜
1.5mmの範囲が使用される。導電性粘着剤層は絶縁
テープで被覆された部分を除いて、電極素子部の表面全
体を被覆して電極素子部と皮膚との密着性を高めてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体用二極型電極の一例を示す平面図
である。
【図2】本発明の生体用二極型電極の一例を示す正面図
である。
【図3】本発明の生体用二極型電極の一例を示す底面図
である。
【図4】図2におけるB−B断面図である。
【図5】図2におけるC−C断面図である。
【図6】電極端子を中心とする一部断面図である。
【図7】生体用二極型電極の接続構造体の一例を示す、
平面図(a)と側部断面図(b)である。
【図8】生体用二極型電極の接続構造体の一例を示す、
平面図(a)と側部断面図(b)である。
【図9】従来の生体用医学電極例を示す。
【符号の説明】
1 生体用二極型電極 2 打ち抜き部 3,3’電極側端子(スナップ) 4 基材シート 5、5’電極素子層 6、6’導電性粘着剤層 7 保護フィルム 8 絶縁層 9 スナップ 10 スナップ固定用金具 11 電気絶縁部 12、12’導子側スナップ(メス型スナップ) 13 押さえ板 14 導子線 S 導子接続構造体
フロントページの続き (72)発明者 笹原 秀一 奈良県北葛城郡王寺町畠田3−7−16 (72)発明者 西 哲也 奈良県奈良市南京終町4丁目201−1−516 Fターム(参考) 4C053 BB03 BB04 BB22 BB23 BB36 JJ11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの独立した、導電性粘着剤層、電極素
    子層、前記2層を支持する非導電性の基材シートおよび
    電極端子部とを有する生体用二極型電極において、前記
    電極端子部が互いに電気的に独立しかつ前記非導電性シ
    ートを介して一体化されており、前記2本の電極端子間
    の略中間部に打ち抜き部を有することを特徴とする生体
    用二極型電極。
  2. 【請求項2】前記打ち抜き部が左右対称形であることを
    特徴とする請求項1記載の生体用二極型電極。
  3. 【請求項3】前記打ち抜き部が2本の電極の極性を指示
    できる形状であることを特徴とする請求項1記載の生体
    用二極型電極。
  4. 【請求項4】前記電極端子部がスナップ端子で構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の生体用二極型電極。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の生体用二
    極型電極に電気信号を送るための接続構造体であって、
    前記電極側接続端子に接続される2本の導子側接続端子
    が、前記2本の電極側接続端子と同一間隔を保ちつつ、
    一体化されていることを特徴とする前記二極型電極用の
    導子接続構造体。
  6. 【請求項6】前記の導子接続構造体と前記生体用二極型
    電極とを、前記打ち抜き部を連通して前記導子接続構造
    体に形成された凹部に装着可能な凸部を有する抑え板で
    嵌合することを特徴とする請求項5記載の導子接続構造
    体。
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