JP2002291341A - 弱病原性フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法 - Google Patents

弱病原性フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法

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JP2002291341A JP2001099656A JP2001099656A JP2002291341A JP 2002291341 A JP2002291341 A JP 2002291341A JP 2001099656 A JP2001099656 A JP 2001099656A JP 2001099656 A JP2001099656 A JP 2001099656A JP 2002291341 A JP2002291341 A JP 2002291341A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有する弱
病原性フザリウム菌の懸濁液に、シンビジウムの幼苗の
地上部を浸漬することにより、非常に迅速かつ効率的に
接種することができ、しかも大量に処理することができ
て大幅なコスト削減を達成することができる、弱病原性
フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法を提供
しようとするものである。 【解決手段】フザリウム・サブグルチナンス(Fusarium
subglutinans)に属し、シンビジウム黄斑病の発病抑
制機能を有する弱病原性フザリウム菌の懸濁液に、シン
ビジウムの幼苗の地上部を浸漬することを特徴とする弱
病原性フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シンビジウムに
発生するシンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有するフ
ザリウム菌の効率的接種方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンビジウムに発生する病害に対する防
除法としては、株の廃棄などによる耕種的防除が従来の
対策である。化学農薬の使用は、シンビジウムに対して
農薬登録がないために使用できない。しかしながら、生
産農家では、シンビジウム黄斑病等の防除に病原菌がフ
ザリウム菌という理由などから、ベノミル剤や銅剤を使
用している。ところが、ベノミル剤は高率にベノミル剤
耐性菌が発生しており、ほとんど防除効果がない。また
銅剤は薬害が発生し、シンビジウムの商品価値を極端に
低下させる。したがって実用上防除の決め手がないのが
現状である。
【0003】第2に、近年、無農薬栽培が望まれている
中において、農薬に代わる安全で有効な病害防除として
有望視されている生物防除方法がある。これは植物に有
用で無害な、自然界に存在する微生物を利用するもので
ある。
【0004】実際には、バチルス属菌、シュ−ドモナス
属菌、トリコデルマ属菌等が知られ、土壌伝染性病原菌
に対する拮抗微生物として土壌病害を防除することがわ
かっている。また非病原性フザリウム(Fusarium)菌が
病害に対して抵抗性を植物に付与する作用で、病害防除
作用があることが知られている。それらの一部は、実際
に微生物製剤として販売されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フザリウム
菌については、非病原性フザリウム菌が交差防御作用に
より、一般的に植物に病害抵抗性を付与することは知ら
れている。そして種々の土壌病害について、どの非病原
性フザリウム菌に防除、抑制作用が存在するか否かを確
認する作業が行なわれている。しかしながら、いまだか
つて弱病原性フザリウム菌によるシンビジウム黄斑病の
発病抑制については、何ら試みられていないのが現状で
ある。
【0006】そこで、本発明者は下記の方法により、シ
ンビジウム黄斑病を防除、抑制する弱病原性フザリウム
菌の検索をした。 a)シンビジウム黄斑病が多発していたハウスの感受性
品種の中から病徴が認められない外観上健全な株を選
び、この菌について組織内分離を行ない、フザリウム菌
を得た。 b)上記のようにして得たフザリウム菌の菌体をシンビ
ジウムの株全体に噴霧し、3日間放置した。 c)その後シンビジウム黄斑病菌の菌体を噴霧接種し、
シンビジウム黄斑病の発病を抑制するフザリウム菌を得
た。
【0007】得た弱病原性フザリウム菌は、シンビジウ
ム黄斑病(黄斑系統菌、黒斑系統菌)に対する高い発病
抑制作用を備えていた。そしてこのように菌体の茎葉へ
の感染によって、茎葉病害(黄斑病)が防除できる弱病原
性フザリウム菌は、いままで存在しなかったのである。
また、上記菌体は極めて長期間(デ−タでは7ヶ月間、
実際には生育終了時までと考えられる)の発病抑制作用
を発揮することができるものであった。したがって、1
回の菌体の接種のみでほぼ生育終了まで発病抑制作用が
有効であり、接種を複数回繰り返す必要がないため、非
常に効率的な病害の防除を図ることができる。
【0008】ところで、上記弱病原性フザリウム菌の菌
体はシンビジウムの株全体に噴霧する方法で行なってい
たが、シンビジウムの株の茎葉への噴霧では接種の手間
がかかりすぎて非効率である上、菌体の使用量が多くな
ってコスト的にも問題があり、その改善が臨まれてい
た。この発明は従来例の上記欠点を解消しようとするも
ので、シンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有する弱病
原性フザリウム菌の懸濁液に、シンビジウムの幼苗の地
上部を浸漬することにより、非常に迅速かつ効率的に接
種することができ、しかも大量に処理することができて
大幅なコスト削減を達成することができる、弱病原性フ
ザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の弱病
原性フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法
は、フザリウム・サブグルチナンス(Fusariumsubgluti
nans)に属し、シンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有
する弱病原性フザリウム菌の懸濁液に、シンビジウムの
幼苗の地上部を浸漬することを特徴とするものである。
【0010】この発明の弱病原性フザリウム菌のシンビ
ジウムへの効率的接種方法は、上記弱病原性フザリウム
菌がフザリウム・サブグルチナンス(Fusarium subglu
tinans)HPF−1(FERM P−*****)であ
ることをも特徴とするものである。
【0011】この発明の弱病原性フザリウム菌のシンビ
ジウムへの効率的接種方法は、上記シンビジウムの幼苗
が、フラスコ苗もしくは寄せ植え(CP)苗であること
をも特徴とするものである。
【0012】上記菌株は、後述するように、PDA平板
培地(グルコ−ス添加ジャガイモ煎汁寒天培地,Potato
−dextrose−agar)で25℃、2週間培養後にコロニー
形状を観察したところ、紫色の色素を産出していた。ま
たBLB照射下において、SNA培地(Spezielle−Nah
stoffarmer−agar)で25℃、58日間培養後に形態的
特徴を光学顕微鏡下で観察したところ、大型分生子がや
や鎌型からほぼ直線で、小型分生子は卵形から長円形
で、常に分生子柄上に擬頭を形成した。フィアライド
は、モノフィアライドが主体で、ポリフィアライドがし
ばしば見られ、フザリウム・サブグルチナンス(Fusari
um subglutinans (Nelsonら、1983))と同定された。
【0013】ここで分離した菌株は、フザリウム・サブ
グルチナンス HPF−1と命名し、これを産業技術総
合研究所生命工学工業技術研究所に平成13年3月19
日付けで寄託した。
【0014】この発明は、フザリウム・サブグルチナン
スのこのような優れたシンビジウム黄斑病の発病抑制作
用を利用した弱病原性フザリウム菌のシンビジウムへの
効率的接種方法を提供するものである。
【0015】すなわち、このフザリウム・サブグルチナ
ンスの生菌を植物に施用する方法としてはメリクロン苗
の茎葉や根部に直接することが好ましい。接種する方法
としては、浸漬がもっとも望ましい方法である。そして
メリクロン苗には、フラスコ苗もしくはCP苗の状態で
フザリウム・サブグルチナンスの生菌が施用される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明の弱病原性フザリウ
ム菌のシンビジウムへの効率的接種方法の実施の形態に
ついて、実施例を用いて詳細に説明する。ただし、この
発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【実施例1】[弱病原性フザリウム菌の接種]弱病原性
フザリウム菌のnit変異株を用い、接種効率を調べた。
弱病原性フザリウム菌の接種は、次のように行った。フ
ラスコ内で培養しているメリクロン苗(品種:ラブリー
エンジェル‘ザ ツーバージンズ’)をフラスコから出
し、HPF−1 nit変異株の懸濁液に地上部を浸漬して
接種を行った。nit変異株の懸濁液の濃度は、1×107、1
×106、1×105、1×104cell/mlの4段階とした。浸漬接
種後、nit変異株を感染させるため、25℃湿度100
%の条件下に3日間置いた。感染処理後、苗を寄せ植え
にしてハウス内で栽培を行った。
【0018】
【比較例1】弱病原性フザリウム菌のnit変異株を用
い、接種効率を調べた。弱病原性フザリウム菌の接種
は、次のように行った。フラスコ内で培養しているメリ
クロン苗(品種:ラブリー エンジェル ‘ザ ツーバージ
ンズ)をフラスコから出し、HPF−1 nit変異株の懸
濁液に根を浸漬して接種を行ったnit変異株の懸濁液の
濃度は、1×107、1×106、1×105、1×104cell/mlの4段
階とした。浸漬接種後、nit変異株を感染させるため、
25℃、湿度100%の条件下に3日間置いた。感染処理
後、苗を寄せ植えにしてハウス内で栽培を行った。
【0019】
【比較例2】弱病原性フザリウム菌のnit変異株を用
い、接種効率を調べた。弱病原性フザリウム菌の接種
は、次のように行った。フラスコ内で培養しているメリ
クロン苗(品種:ラブリー エンジェル ‘ザ ツーバージ
ンズ’) にHPF−1 nit変異株を噴霧接種した。ni
t変異株の接種濃度は、1×107、1×106、1×105、1×10
4cell/mlの4段階とした。噴霧接種後、nit変異株を感染
させるため、フラスコの蓋を閉じ、25℃の条件下に3
日間置いた。その後、苗をフラスコから出し寄せ植えに
して、ハウス内で栽培を行った。
【0020】
【比較例3】弱病原性フザリウム菌のnit変異株を用
い、接種効率を調べた。弱病原性フザリウム菌の接種
は、次のように行った。フラスコ内で培養しているメリ
クロン苗(品種:ラブリー エンジェル ‘ザ ツーバージ
ンズ’)を寄せ植え(CP植え)したところに、HPF
−1 nit変異株を噴霧接種した。nit変異株の接種濃度
は、1×107、1×106、1×105、1×104cell/mlの4段階と
した。噴霧接種後、nit変異株を感染させるため、25
℃、湿度100%の条件下に3日間置いた。その後、ハウ
ス内で栽培を行った。
【0021】[感染効率の調査]実施例1、並びに比較
例1〜3で弱病原性フザリウム菌を接種したメリクロン
苗から、同菌を再抽出し、感染率を調査した。その結果
を表1に示す。 [傷害発生の調査]実施例1、並びに比較例1〜3で弱
病原性フザリウム菌を接種したメリクロン苗の黄斑病の
発病を調査した。その結果を表1に示す。 (以下余白)
【0022】
【表1】[弱病原性フザリウム菌nit変異株を用いた感
染効率の比較] 結果)感染効率としては、フラスコ内で噴霧処理したも
のが最も良好であったが、弱病原性フザリウム菌の影響
により、黄斑病の病斑が見られ、実用上問題がある。地
上部の浸漬処理で接種した場合は、80%以上の感染率
が見られた場合でも、黄斑病の病斑は見られず、他の方
法より優れていることがうかがえる。
【0023】[黄斑病の防除効果]上記で示された効率
的な2種の接種法で弱病原性フザリウム菌の接種を行
い、後から接種した病原性菌の防除効果について検討し
た。
【実施例2】弱病原性フザリウム菌体液へ地上部を浸漬
し、接種した際の黄斑病の防除効果を調べた。フラスコ
内で培養しているメリクロン苗(品種:ラブリー エンジ
ェル‘ザ ツーバージンズ’、ラブリーバニー‘ロミ
オ’)をフラスコから出し、弱病原性フザリウム菌(H
PF−1)の懸濁液に地上部を浸漬して接種を行った。
弱病原性フザリウム菌の懸濁液の濃度は、1×107、1×1
06、1×105、1×104cell/mlの4段階とした。浸漬接種
後、弱病原性フザリウム菌を感染させるため、温度25
℃、湿度100%の条件下に3日間置いた。感染処理
後、苗を寄せ植えにし、ハウス内で1週間栽培を行っ
た。この苗に病原菌を噴霧接種し、25℃、湿度100%
の条件下に3日間置き、病原菌の感染を行った。用いた
病原菌は、ラブリー エンジェル‘ザ ツー バージン
ズ’には黄斑病菌Fusarium proliferatum race B、ま
た‘ロミオ’には黄斑病菌Fusarium proliferatum race
Yをそれぞれ107cell/mlで噴霧した。病原菌の感染処
理後、更にハウス内で栽培を行った。2ヵ月後、病株
率、病葉率、および発病度の調査を行った。
【0024】
【比較例4】弱病原性フザリウム菌の懸濁液をCP植え
苗へ噴霧で接種した際の黄斑病防除効果を調べた。フラ
スコ内で培養しているメリクロン苗(品種:ラブリー エ
ンジェル ‘ザ ツーバージンズ’、ラブリー バニー
‘ロミオ’)を寄せ植えしたところに、弱病原性フザリ
ウム菌(HPF−1)を噴霧接種した。弱病原性フザリウ
ム菌の接種濃度は、1×107、1×106、1×105、1×104ce
ll/mlの4段階とした。噴霧接種後、弱病原性フザリウム
菌を感染させるため、25℃、湿度100%の条件下に3
日間置いた。感染処理後、ハウス内で1週間栽培を行っ
た。このメリクロン苗に病原菌を噴霧接種し、25℃、
湿度100%の条件下に3日間置き、病原菌の感染を行っ
た。用いた病原菌は、‘ザ ツー バージンズ’には黄斑
病菌Fusarium proliferatum race B、また‘ロミオ’
には黄斑病菌Fusarium proliferatum race Yをそれぞ
れ107cell/mlで噴霧した。病原菌の感染処理後、更にハ
ウス内で栽培を行った。2ヵ月後、病株率、病葉率、お
よび発病度の調査を行った。また、弱病原性フザリウム
菌の宿主に対する影響を見るために、病原菌の接種を行
わなかった株も同様の栽培、および調査を行った。表2
に、発病抑制についての調査結果を示す。
【0025】
【表2】弱病原性フザリウム菌HPF-1処理による黄斑
病発病抑制効果 品種:YT57の場合、地上部の浸漬よる接種で、発病
葉率、発病度ともに抑制される傾向が見られた。しか
し、CP植えへの噴霧接種では、発病葉率、発病度とも
に対照区と差が見られなかった。 品種:ZY03では、対照区においても、発病率が低か
ったものの、地上部の浸漬接種、CP植え苗への噴霧接種
いずれも、発病葉率、発病度ともに抑制される傾向が見
られた。しかし、地上部の浸漬処理の方が、低濃度の弱
病原性フザリウム菌の処理でも、発病抑制を示してい
た。
【0026】なお、表3にシンビジウム黄斑病および腐
敗病に対する発病抑制菌の形態的特徴を示す。
【表3】シンビジウム黄斑病および腐敗病に対する発病
抑制菌の形態的特徴 コロニー形状は、PDA平板培地で25℃、2週間培養
後に観察した。形態的特徴は、BLB照射下においてS
NA培地で25℃、58日で培養したものを光学顕微鏡
下で観察した。その結果、本菌は、コロニー形態および
菌の形態的特徴からFusarium subglutinans(Nelson
ら、1983)と同定された。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、シンビジウム黄斑病
の発病抑制機能を有する弱病原性フザリウム菌の懸濁液
に、シンビジウムの幼苗の地上部を浸漬することによ
り、非常に迅速かつ効率的に接種することができ、しか
も大量に処理することができて大幅なコスト削減を達成
することができる、非常に有用な弱病原性フザリウム菌
のシンビジウムへの効率的接種方法を提供することが可
能となった。またシンビジウムに弱病原性フザリウム菌
を効率的に接種することができるばかりか、その結果と
して長期間(データでは7ヶ月間、実際には生育終了時
まで)黄斑病に発病抑制効果がある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月2日(2001.4.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 弱病原性フザリウム菌のシンビジウム
への効率的接種方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シンビジウムに
発生するシンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有するフ
ザリウム菌の効率的接種方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンビジウムに発生する病害に対する防
除法としては、株の廃棄などによる耕種的防除が従来の
対策である。化学農薬の使用は、シンビジウムに対して
農薬登録がないために使用できない。しかしながら、生
産農家では、シンビジウム黄斑病等の防除に病原菌がフ
ザリウム菌という理由などから、ベノミル剤や銅剤を使
用している。ところが、ベノミル剤は高率にベノミル剤
耐性菌が発生しており、ほとんど防除効果がない。また
銅剤は薬害が発生し、シンビジウムの商品価値を極端に
低下させる。したがって実用上防除の決め手がないのが
現状である。
【0003】第2に、近年、無農薬栽培が望まれている
中において、農薬に代わる安全で有効な病害防除として
有望視されている生物防除方法がある。これは植物に有
用で無害な、自然界に存在する微生物を利用するもので
ある。
【0004】実際には、バチルス属菌、シュ−ドモナス
属菌、トリコデルマ属菌等が知られ、土壌伝染性病原菌
に対する拮抗微生物として土壌病害を防除することがわ
かっている。また非病原性フザリウム(Fusarium)菌が
病害に対して抵抗性を植物に付与する作用で、病害防除
作用があることが知られている。それらの一部は、実際
に微生物製剤として販売されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フザリウム
菌については、非病原性フザリウム菌が交差防御作用に
より、一般的に植物に病害抵抗性を付与することは知ら
れている。そして種々の土壌病害について、どの非病原
性フザリウム菌に防除、抑制作用が存在するか否かを確
認する作業が行なわれている。しかしながら、いまだか
つて弱病原性フザリウム菌によるシンビジウム黄斑病の
発病抑制については、何ら試みられていないのが現状で
ある。
【0006】そこで、本発明者は下記の方法により、シ
ンビジウム黄斑病を防除、抑制する弱病原性フザリウム
菌の検索をした。 a)シンビジウム黄斑病が多発していたハウスの感受性
品種の中から病徴が認められない外観上健全な株を選
び、この菌について組織内分離を行ない、フザリウム菌
を得た。 b)上記のようにして得たフザリウム菌の菌体をシンビ
ジウムの株全体に噴霧し、3日間放置した。 c)その後シンビジウム黄斑病菌の菌体を噴霧接種し、
シンビジウム黄斑病の発病を抑制するフザリウム菌を得
た。
【0007】得た弱病原性フザリウム菌は、シンビジウ
ム黄斑病(黄斑系統菌、黒斑系統菌)に対する高い発病
抑制作用を備えていた。そしてこのように菌体の茎葉へ
の感染によって、茎葉病害(黄斑病)が防除できる弱病原
性フザリウム菌は、いままで存在しなかったのである。
また、上記菌体は極めて長期間(デ−タでは7ヶ月間、
実際には生育終了時までと考えられる)の発病抑制作用
を発揮することができるものであった。したがって、1
回の菌体の接種のみでほぼ生育終了まで発病抑制作用が
有効であり、接種を複数回繰り返す必要がないため、非
常に効率的な病害の防除を図ることができる。
【0008】ところで、上記弱病原性フザリウム菌の菌
体はシンビジウムの株全体に噴霧する方法で行なってい
たが、シンビジウムの株の茎葉への噴霧では接種の手間
がかかりすぎて非効率である上、菌体の使用量が多くな
ってコスト的にも問題があり、その改善が臨まれてい
た。この発明は従来例の上記欠点を解消しようとするも
ので、シンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有する弱病
原性フザリウム菌の懸濁液に、シンビジウムの幼苗の地
上部を浸漬することにより、非常に迅速かつ効率的に接
種することができ、しかも大量に処理することができて
大幅なコスト削減を達成することができる、弱病原性フ
ザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の弱病
原性フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方法
は、フザリウム・サブグルチナンス(Fusariumsubgluti
nans)に属し、シンビジウム黄斑病の発病抑制機能を有
する弱病原性フザリウム菌の懸濁液に、シンビジウムの
幼苗の地上部を浸漬することを特徴とするものである。
【0010】この発明の弱病原性フザリウム菌のシンビ
ジウムへの効率的接種方法は、上記弱病原性フザリウム
菌がフザリウム・サブグルチナンス(Fusarium subglu
tinans)HPF−1(FERM P−18266)であ
ることをも特徴とするものである。
【0011】この発明の弱病原性フザリウム菌のシンビ
ジウムへの効率的接種方法は、上記シンビジウムの幼苗
が、フラスコ苗もしくは寄せ植え(CP)苗であること
をも特徴とするものである。
【0012】上記菌株は、後述するように、PDA平板
培地(グルコ−ス添加ジャガイモ煎汁寒天培地,Potato
−dextrose−agar)で25℃、2週間培養後にコロニー
形状を観察したところ、紫色の色素を産出していた。ま
たBLB照射下において、SNA培地(Spezielle−Nah
stoffarmer−agar)で25℃、58日間培養後に形態的
特徴を光学顕微鏡下で観察したところ、大型分生子がや
や鎌型からほぼ直線で、小型分生子は卵形から長円形
で、常に分生子柄上に擬頭を形成した。フィアライド
は、モノフィアライドが主体で、ポリフィアライドがし
ばしば見られ、フザリウム・サブグルチナンス(Fusari
um subglutinans (Nelsonら、1983))と同定された。
【0013】ここで分離した菌株は、フザリウム・サブ
グルチナンス HPF−1と命名し、これを産業技術総
合研究所生命工学工業技術研究所に平成13年3月19
日付けで寄託したところ、受託番号FERM P−18
266として受託された。
【0014】この発明は、フザリウム・サブグルチナン
スのこのような優れたシンビジウム黄斑病の発病抑制作
用を利用した弱病原性フザリウム菌のシンビジウムへの
効率的接種方法を提供するものである。
【0015】すなわち、このフザリウム・サブグルチナ
ンスの生菌を植物に施用する方法としてはメリクロン苗
の茎葉や根部に直接することが好ましい。接種する方法
としては、浸漬がもっとも望ましい方法である。そして
メリクロン苗には、フラスコ苗もしくはCP苗の状態で
フザリウム・サブグルチナンスの生菌が施用される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明の弱病原性フザリウ
ム菌のシンビジウムへの効率的接種方法の実施の形態に
ついて、実施例を用いて詳細に説明する。ただし、この
発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【実施例1】[弱病原性フザリウム菌の接種]弱病原性
フザリウム菌のnit変異株を用い、接種効率を調べた。
弱病原性フザリウム菌の接種は、次のように行った。フ
ラスコ内で培養しているメリクロン苗(品種:ラブリー
エンジェル‘ザ ツーバージンズ’)をフラスコから出
し、HPF−1 nit変異株の懸濁液に地上部を浸漬して
接種を行った。nit変異株の懸濁液の濃度は、1×107、1
×106、1×105、1×104cell/mlの4段階とした。浸漬接
種後、nit変異株を感染させるため、25℃湿度100
%の条件下に3日間置いた。感染処理後、苗を寄せ植え
にしてハウス内で栽培を行った。
【0018】
【比較例1】弱病原性フザリウム菌のnit変異株を用
い、接種効率を調べた。弱病原性フザリウム菌の接種
は、次のように行った。フラスコ内で培養しているメリ
クロン苗(品種:ラブリー エンジェル ‘ザ ツーバージ
ンズ)をフラスコから出し、HPF−1 nit変異株の懸
濁液に根を浸漬して接種を行ったnit変異株の懸濁液の
濃度は、1×107、1×106、1×105、1×104cell/mlの4段
階とした。浸漬接種後、nit変異株を感染させるため、
25℃、湿度100%の条件下に3日間置いた。感染処理
後、苗を寄せ植えにしてハウス内で栽培を行った。
【0019】
【比較例2】弱病原性フザリウム菌のnit変異株を用
い、接種効率を調べた。弱病原性フザリウム菌の接種
は、次のように行った。フラスコ内で培養しているメリ
クロン苗(品種:ラブリー エンジェル ‘ザ ツーバージ
ンズ’) にHPF−1 nit変異株を噴霧接種した。ni
t変異株の接種濃度は、1×107、1×106、1×105、1×10
4cell/mlの4段階とした。噴霧接種後、nit変異株を感染
させるため、フラスコの蓋を閉じ、25℃の条件下に3
日間置いた。その後、苗をフラスコから出し寄せ植えに
して、ハウス内で栽培を行った。
【0020】
【比較例3】弱病原性フザリウム菌のnit変異株を用
い、接種効率を調べた。弱病原性フザリウム菌の接種
は、次のように行った。フラスコ内で培養しているメリ
クロン苗(品種:ラブリー エンジェル ‘ザ ツーバージ
ンズ’)を寄せ植え(CP植え)したところに、HPF
−1 nit変異株を噴霧接種した。nit変異株の接種濃度
は、1×107、1×106、1×105、1×104cell/mlの4段階と
した。噴霧接種後、nit変異株を感染させるため、25
℃、湿度100%の条件下に3日間置いた。その後、ハウ
ス内で栽培を行った。
【0021】[感染効率の調査]実施例1、並びに比較
例1〜3で弱病原性フザリウム菌を接種したメリクロン
苗から、同菌を再抽出し、感染率を調査した。その結果
を表1に示す。 [傷害発生の調査]実施例1、並びに比較例1〜3で弱
病原性フザリウム菌を接種したメリクロン苗の黄斑病の
発病を調査した。その結果を表1に示す。 (以下余白)
【0022】
【表1】[弱病原性フザリウム菌nit変異株を用いた感
染効率の比較] 結果)感染効率としては、フラスコ内で噴霧処理したも
のが最も良好であったが、弱病原性フザリウム菌の影響
により、黄斑病の病斑が見られ、実用上問題がある。地
上部の浸漬処理で接種した場合は、80%以上の感染率
が見られた場合でも、黄斑病の病斑は見られず、他の方
法より優れていることがうかがえる。
【0023】[黄斑病の防除効果]上記で示された効率
的な2種の接種法で弱病原性フザリウム菌の接種を行
い、後から接種した病原性菌の防除効果について検討し
た。
【実施例2】弱病原性フザリウム菌体液へ地上部を浸漬
し、接種した際の黄斑病の防除効果を調べた。フラスコ
内で培養しているメリクロン苗(品種:ラブリー エンジ
ェル‘ザ ツーバージンズ’、ラブリーバニー‘ロミ
オ’)をフラスコから出し、弱病原性フザリウム菌(H
PF−1)の懸濁液に地上部を浸漬して接種を行った。
弱病原性フザリウム菌の懸濁液の濃度は、1×107、1×1
06、1×105、1×104cell/mlの4段階とした。浸漬接種
後、弱病原性フザリウム菌を感染させるため、温度25
℃、湿度100%の条件下に3日間置いた。感染処理
後、苗を寄せ植えにし、ハウス内で1週間栽培を行っ
た。この苗に病原菌を噴霧接種し、25℃、湿度100%
の条件下に3日間置き、病原菌の感染を行った。用いた
病原菌は、ラブリー エンジェル‘ザ ツー バージン
ズ’には黄斑病菌Fusarium proliferatum race B、ま
た‘ロミオ’には黄斑病菌Fusarium proliferatum race
Yをそれぞれ107cell/mlで噴霧した。病原菌の感染処
理後、更にハウス内で栽培を行った。2ヵ月後、病株
率、病葉率、および発病度の調査を行った。
【0024】
【比較例4】弱病原性フザリウム菌の懸濁液をCP植え
苗へ噴霧で接種した際の黄斑病防除効果を調べた。フラ
スコ内で培養しているメリクロン苗(品種:ラブリー エ
ンジェル ‘ザ ツーバージンズ’、ラブリー バニー
‘ロミオ’)を寄せ植えしたところに、弱病原性フザリ
ウム菌(HPF−1)を噴霧接種した。弱病原性フザリウ
ム菌の接種濃度は、1×107、1×106、1×105、1×104ce
ll/mlの4段階とした。噴霧接種後、弱病原性フザリウム
菌を感染させるため、25℃、湿度100%の条件下に3
日間置いた。感染処理後、ハウス内で1週間栽培を行っ
た。このメリクロン苗に病原菌を噴霧接種し、25℃、
湿度100%の条件下に3日間置き、病原菌の感染を行っ
た。用いた病原菌は、‘ザ ツー バージンズ’には黄斑
病菌Fusarium proliferatum race B、また‘ロミオ’
には黄斑病菌Fusarium proliferatum race Yをそれぞ
れ107cell/mlで噴霧した。病原菌の感染処理後、更にハ
ウス内で栽培を行った。2ヵ月後、病株率、病葉率、お
よび発病度の調査を行った。また、弱病原性フザリウム
菌の宿主に対する影響を見るために、病原菌の接種を行
わなかった株も同様の栽培、および調査を行った。表2
に、発病抑制についての調査結果を示す。
【0025】
【表2】弱病原性フザリウム菌HPF-1処理による黄斑
病発病抑制効果 品種:YT57の場合、地上部の浸漬よる接種で、発病
葉率、発病度ともに抑制される傾向が見られた。しか
し、CP植えへの噴霧接種では、発病葉率、発病度とも
に対照区と差が見られなかった。 品種:ZY03では、対照区においても、発病率が低か
ったものの、地上部の浸漬接種、CP植え苗への噴霧接種
いずれも、発病葉率、発病度ともに抑制される傾向が見
られた。しかし、地上部の浸漬処理の方が、低濃度の弱
病原性フザリウム菌の処理でも、発病抑制を示してい
た。
【0026】なお、表3にシンビジウム黄斑病および腐
敗病に対する発病抑制菌の形態的特徴を示す。
【表3】シンビジウム黄斑病および腐敗病に対する発病
抑制菌の形態的特徴 コロニー形状は、PDA平板培地で25℃、2週間培養
後に観察した。形態的特徴は、BLB照射下においてS
NA培地で25℃、58日で培養したものを光学顕微鏡
下で観察した。その結果、本菌は、コロニー形態および
菌の形態的特徴からFusarium subglutinans(Nelson
ら、1983)と同定された。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、シンビジウム黄斑病
の発病抑制機能を有する弱病原性フザリウム菌の懸濁液
に、シンビジウムの幼苗の地上部を浸漬することによ
り、非常に迅速かつ効率的に接種することができ、しか
も大量に処理することができて大幅なコスト削減を達成
することができる、非常に有用な弱病原性フザリウム菌
のシンビジウムへの効率的接種方法を提供することが可
能となった。またシンビジウムに弱病原性フザリウム菌
を効率的に接種することができるばかりか、その結果と
して長期間(データでは7ヶ月間、実際には生育終了時
まで)黄斑病に発病抑制効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 1/14 C12R 1:77 C12R 1:77) (72)発明者 古川 浩二 山梨県塩山市熊野274番地 有限会社向山 蘭園内 Fターム(参考) 2B022 BA18 4B065 AA65X AC20 BC50 CA47 4H011 AA01 BA01 BB21 BC18 DA15 DE17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フザリウム・サブグルチナンス(Fusarium
    subglutinans)に属し、シンビジウム黄斑病の発病抑
    制機能を有する弱病原性フザリウム菌の懸濁液に、シン
    ビジウムの幼苗の地上部を浸漬することを特徴とする弱
    病原性フザリウム菌のシンビジウムへの効率的接種方
    法。
  2. 【請求項2】弱病原性フザリウム菌がフザリウム・サブ
    グルチナンス(Fusarium subglutinans)HPF−1
    (FERM P−*****)であることを特徴とする
    請求項1に記載の弱病原性フザリウム菌のシンビジウム
    への効率的接種方法。
  3. 【請求項3】シンビジウムの幼苗が、フラスコ苗もしく
    は寄せ植え(CP)苗であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の弱病原性フザリウム菌のシンビジウム
    への効率的接種方法。
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