JP2002286902A - レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法 - Google Patents

レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法

Info

Publication number
JP2002286902A
JP2002286902A JP2001087267A JP2001087267A JP2002286902A JP 2002286902 A JP2002286902 A JP 2002286902A JP 2001087267 A JP2001087267 A JP 2001087267A JP 2001087267 A JP2001087267 A JP 2001087267A JP 2002286902 A JP2002286902 A JP 2002286902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
laser
laser device
abrasive
remaining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001087267A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayasu Sakamoto
高保 坂本
Shinji Motokoshi
伸二 本越
Takahisa Jitsuno
孝久 實野
Hiroyuki Tamenori
裕之 為則
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Institute for Laser Technology
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Institute for Laser Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd, Institute for Laser Technology filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP2001087267A priority Critical patent/JP2002286902A/ja
Publication of JP2002286902A publication Critical patent/JP2002286902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C23/00Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments
    • C03C23/008Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments comprising a lixiviation step
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C19/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by mechanical means

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学素子の表面に荒れを引き起こさずに表面
に残留する研磨剤を除去して、レーザー損傷耐力の向上
とレーザー装置の高出力性の向上を図る。 【解決手段】 本発明に係るレーザー装置における光学
素子の表面処理方法は、レーザー装置2に用いられる光
学素子において、光学素子を構成する素材と反応しない
薬液であってしかも光学素子の研磨工程で用いられる研
磨剤と反応する薬液を用意し、この薬液により前記光学
素子の表面を化学処理して、光学素子の表面に影響を与
えないで残留付着した研磨剤を除去することを特徴とす
る。前記薬液として熱濃硫酸、希アルカリ性水溶液、重
クロム酸混液など広範囲の薬液を利用する。光学素子に
は、レーザーガラス4、反射筒8、全反射鏡10、部分
反射鏡12、偏光板、ビームスプリッターなどがある。
表面が荒らされずに残留付着した研磨剤や有機物を除去
できるので、光学素子のレーザー損傷耐力を向上でき、
長寿命化と同時にレーザー出力の一層の高出力化を実現
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー装置を構
成する反射筒、全反射鏡、部分反射鏡、偏光素子、ビー
ムスプリッターなどの光学素子に関し、更に詳細には、
光学素子の表面研磨工程においてその表面に残留付着す
る研磨剤を薬液により除去し、しかも光学素子表面には
影響を与えないで光学素子のレーザー損傷耐力を向上さ
せるレーザー装置における光学素子及びその表面処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザー装置に用いられる光学素
子では、強いレーザー光により光学素子の表面や内部に
損傷を生じ、この損傷が原因となってレーザー光の強度
を増大させてゆくには厳しい制約があった。特に、高出
力レーザー装置ではレーザー光強度の大出力化が必然的
に要請されるため、前記損傷は致命的な欠陥となってい
た。
【0003】また、光学素子の表面では、その内部より
も低い閾値で損傷が生じることが知られており、この閾
値がレーザー装置全体の作動限界を決めている。例え
ば、光学素子の一例として、石英ガラスの基板の場合に
おいて、波長が0.35μmである1nsのパルス幅の
レーザー光に対し、内部損傷の閾値は約24J/cm2
であるが、表面損傷の閾値は約18J/cm2より下回
るのが通常である。
【0004】この表面損傷と内部損傷の閾値の相違は、
基板を研磨する際に表面に生じる細かい傷や表面に付着
残留する研磨剤に起因すると従来から言われている。こ
の推論を実証するために、研磨された表面をイオンビー
ムなどでエッチングすると、表面損傷の閾値が20J/
cm2以上に向上することが知られていた。つまり、イ
オンビームエッチングにより細かい傷や研磨剤粒子が削
り取られて、表面の平滑性や清浄性が向上するからであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、イオンビーム
エッチングは精度の高い特殊な装置を必要とし、しかも
基板などの光学素子を真空中に配置して操作しなければ
ならないから、処理速度が低いと同時に処理コストが高
くつくという難点があった。また、光学素子の表面を過
剰にイオンビーム照射すると、研磨剤が剥離するだけで
なく、表面が削られるために逆に表面が荒れてくるとい
う弱点があった。
【0006】また、光学素子の表面を腐食させる薬液、
例えばフッ酸などを用いて、表面全体を腐食させながら
付着残留する研磨剤を除去する方法も試みられている。
しかし、この方法では研磨剤が除去されるだけでなく、
同時に表面全体が腐食されるため、表面荒れが発現する
という前述と同様の欠点を有している。
【0007】このように、光学素子に付着残留した研磨
剤に関する従来の除去方法では、研磨剤粒子を除去して
光学素子の表面損傷の閾値を向上させることはできる
が、同時に表面劣化を誘発するため、両者のバランスを
取りながら研磨剤除去処理をしなければならなかった。
従って、このような従来方法では、当然にして表面損傷
の閾値の向上にも限界があった。
【0008】従って、本発明に係るレーザー装置におけ
る光学素子及びその表面処理方法は、光学素子の表面に
荒れを引き起こさずに表面に残留する研磨剤を除去する
ことによって、レーザー光による表面損傷の閾値を上昇
させ、レーザー装置、特に高出力レーザー装置の高出力
性の向上とその装置の耐久性を増大させることを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、レー
ザー装置に用いられる光学素子において、光学素子を構
成する素材と反応しない薬液であってしかも光学素子の
研磨工程で用いられる研磨剤と反応する薬液を用意し、
この薬液を用いて前記光学素子の表面を化学処理して、
光学素子の表面に影響を与えないで残留付着した研磨剤
を除去することを特徴とするレーザー装置における光学
素子の表面処理方法である。
【0010】請求項2の発明は、前記薬液は酸又はアル
カリである請求項1に記載のレーザー装置における光学
素子の表面処理方法である。
【0011】請求項3の発明は、レーザー装置に用いら
れる光学素子において、研磨剤で表面を研磨加工された
光学素子であり、この光学素子の表面に残留付着した研
磨剤が除去され、しかもこの除去操作により光学素子自
体の素材表面は物理化学的に何ら影響されていないこと
を特徴とするレーザー装置における光学素子である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るレーザー装
置における光学素子及びその表面処理方法の実施形態を
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】図1は固体レーザー装置の概略斜視図であ
る。この固体レーザー装置2は、中心軸にあるロッド状
のレーザーガラス4と、このレーザーガラス4の外周に
配設された複数本のフラッシュランプ6と、これらのフ
ラッシュランプ6を囲繞するように配置された反射筒8
から構成されている。
【0014】レーザーガラス4の中には、例えばネオジ
ムイオンのような励起用原子が含まれている。このレー
ザーガラス4の一端には全反射鏡10が配置され、その
他端には部分反射鏡12が配置されている。発光回路と
して、スイッチ16と前記フラッシュランプ6を点灯さ
せるキャパシター14が構成されている。
【0015】次に、この固体レーザー装置2の作用を説
明する。スイッチ16をオンするとフラッシュランプ6
が点灯し、反射筒8の内部に励起用のフォトンが充満す
る。反射筒8は励起用フォトンを内部側に反射して、励
起用フォトン密度を増大させる。このフォトンによりレ
ーザーガラス4の内部にある励起用原子が光ポンピング
され、励起用原子に反転分布を生起させる。
【0016】この励起用原子は誘導放出され、基底状態
に遷移して光放出を生起する。この放出光は全反射鏡1
0と部分反射鏡12の間を多重反射しながらその軸方向
に指向性とレーザー強度を増大させ、部分反射鏡12か
ら軸方向にレーザー光18が放射される。
【0017】このレーザー光18の強度は固体レーザー
装置2を構成する光学素子の表面精度によって制限され
る。この固体レーザー装置2における光学素子は、レー
ザーガラス4、反射筒8、全反射鏡10、部分反射鏡1
2などを指称し、これらの光学素子の表面は常に光照射
を受けるから、光減衰を防止するために鏡面加工されて
いる。
【0018】鏡面加工は研磨剤を用いて長時間行なわれ
るから、鏡面に微細な傷が形成され、加工後に洗浄して
も研磨用の有機物や研磨剤が鏡面に多少付着する。研磨
用の有機物は洗浄によってかなり除去されるが、研磨剤
の一部はどうしても残留し、特に残留した研磨剤の粒子
は鏡面に固く結着しているものが多い。
【0019】前述したように、これらの微細な傷や残留
した有機物及び研磨剤粒子はレーザー装置の表面劣化の
原因となり、レーザー装置の寿命を短期化し、レーザー
光強度の高出力化を阻止する原因となる。これらの欠点
を排除するため、本発明は、前記原因の内、残留してい
る研磨剤粒子を除去する方法を提供する。しかし、研磨
剤粒子の除去は同時に付着した有機物をも除去するか
ら、結果的に研磨剤粒子と有機物の両者が除去される。
【0020】即ち、本発明は、レーザー装置に用いられ
る光学素子において、光学素子を構成する素材と反応し
ない薬液であってしかも光学素子の研磨工程で用いられ
る研磨剤と反応する薬液を用意し、この薬液により前記
光学素子の表面を化学処理して、光学素子の表面に影響
を与えないで残留付着した研磨剤を除去する点を主要な
構成とする。
【0021】レーザー装置において用いられる光学素子
の材料は、SiO2結晶から構成される水晶、SiO2
モルファスからなる石英ガラス、ケイ酸を主体としたケ
イ酸塩ガラス、ケイ酸塩とホウ酸塩を主体としたホウケ
イ酸塩ガラス、ケイ酸を含まないガラス、例えばホウ酸
塩ガラス、リン酸塩ガラス等がある。これらの中でも、
軟化温度が高く熱膨張係数が小さい石英ガラスは、レー
ザー装置の光学素子材料としてよく用いられている。ま
た、石英ガラスは紫外線透過性が大きく、耐水性・耐酸
性の点で優れている。
【0022】光学素子を研磨する研磨剤の素材は表1に
示されている。 <表1>研磨剤(型式・材質)とその用途 型式 材質 用途 FO, A, WA, PWA α型アルミナコランダム結晶 1次・2次ポリッシュ FA α型アルミナ 2次ポリッシュ FZ 酸化ジルコニウム 2次・ファイナルポリッシュ FDC ダイヤモンド 2次・ファイナルポリッシュ GC 緑色炭化ケイ素 ファイナルポリッシュ C 黒色炭化ケイ素 ファイナルポリッシュ CEPOL 酸化セリウム ファイナルポリッシュ
【0023】研磨は荒研磨→中研磨→仕上研磨のように
多段階に分けて行なわれるのが通常である。表1には3
段階研磨に用いられる研磨剤がまとめられ、即ち、1次
ポリッシュ、2次ポリッシュ、ファイナルポリッシュと
して用途が示されている。従って、光学素子に残留付着
する研磨剤には各研磨段階のものがあり、その中でも最
終段のファイナルポリッシュ用の研磨剤がどうしても残
留しやすい。
【0024】上述したように、本発明は研磨剤を溶解す
るが、光学素子自体を溶解しない薬液により光学素子を
化学処理する点に特徴を有する。従って、薬液と光学素
子の素材と研磨剤の種類の耐食性に関する相互関係を説
明する。
【0025】まず、光学素子の素材であるガラスの耐食
性について述べる。一般に、ガラスの耐酸性は強いが、
フッ化水素酸(フッ酸)にはおかされやすい。また傾向
として、ガラスは希酸にはおかされやすいが、濃酸には
さほどおかされない性質がある。従って、ガラス製の光
学素子を侵食しない酸性薬液としては濃酸や熱濃酸が好
適で、例えば濃塩酸、熱濃塩酸、濃硝酸、熱濃硝酸、濃
硫酸、熱濃硫酸、王水などが挙げられる。また、重クロ
ム酸混液などの混合液も薬液として用いることができ
る。
【0026】一般に、ガラスの耐アルカリ性は弱い。特
に、熱濃アルカリ性水溶液にはおかされやすい。また、
濃いアルカリ性水溶液ほどおかされやすく、温度が高い
ほどその侵食度は大きくなる。従って、ガラス製の光学
素子を侵食しないアルカリ性薬液としては、希アルカリ
性水溶液、冷アルカリ性水溶液が好適である。例えば、
希水酸化ナトリウム水溶液、希水酸化カリウム水溶液、
それらの冷アルカリ性水溶液などが挙げられる。
【0027】前記した研磨剤のうち、α型アルミナコラ
ンダム結晶やα型アルミナ微粉は両性の性質を有するか
ら、酸やアルカリに溶ける。酸化ジルコニウムは濃硫酸
・王水・水酸化ナトリウムに溶け、酸化アルミノは濃硫
酸・濃硝酸・濃塩酸・王水・濃水酸化ナトリウムに溶
け、酸化セリウムは濃硫酸と王水に溶ける。また、酸化
ケイ素は濃水酸化ナトリウムに溶ける。但し、水酸化ナ
トリウムは条件によってはフッ酸と同様に石英などの基
板をも侵食する場合があるため、処理薬液としての取扱
には注意しなければならない。また、各酸の混合物(例
えば王水)なども十分な溶解力を有する。
【0028】従って、光学素子を侵食せず、光学素子に
残留付着した研磨剤を侵食する薬液を用いて光学素子を
化学処理すると、研磨剤は除去されるが、光学素子の表
面には何らの侵食も行なわない。同時に、この薬液は光
学素子の表面に付着した有機物をも除去できる。有機物
には研磨時に使用されたパラフィンやピッチなど各種の
有機物が含まれる。従って、本発明の研磨剤除去方法に
より、光学素子の表面を平滑化するだけでなく、清浄化
することもできる。
【0029】薬液の処理形態には、浸潤、スプレー、蒸
気洗浄(常圧、加圧)、超音波洗浄などがあり、最も効
果的な方法を採用すればよい。また、処理温度は冷温、
常温から蒸気温度まで幅広く選択できる。更に、紫外線
照射や各種レーザー光照射などの補助操作を加えて一層
効果的に不純物を除去することもできる。
【0030】
【実施例】[実施例1:熱濃硫酸による処理]高出力レー
ザー装置に使用される光学素子として石英ガラス基板を
洗浄した。この石英ガラス基板に残留付着する研磨剤は
酸化セリウムであった。薬液として熱濃硫酸を用い、こ
の熱濃硫酸を100〜200℃に加熱保持し、この中に
前記石英ガラス基板を数時間浸漬した。
【0031】従来方式で研磨と洗浄を行なった石英ガラ
ス基板では、その表面損傷閾値は7〜10J/cm2
あるが、この実施例1の処理を行なうと、表面損傷閾値
は約20J/cm2にまで向上することが分かった。但
し、これらの閾値は波長0.35μmのレーザー光で、
1nsのパルスレーザーを用いて測定されている。この
回復した値は従来のイオンビームエッチングで得られる
18J/cm2を超えており、本発明の有効性を実証す
るものである。
【0032】[実施例2:常温希水酸化ナトリウム水溶
液による処理]実施例1と同様に、高出力レーザー装置
に使用される光学素子として石英ガラス基板を洗浄し
た。この石英ガラス基板に残留付着する研磨剤はα型ア
ルミナ微粉であった。薬液として希水酸化ナトリウム水
溶液を用い、この希水酸化ナトリウム水溶液を常温に保
持し、この中に前記石英ガラス基板を3時間浸漬した。
【0033】従来の洗浄方式では、表面損傷閾値は7〜
10J/cm2である。この実施例2の処理を行なう
と、表面損傷閾値は約19J/cm2にまで向上するこ
とが分かった。レーザー光の条件は実施例1と同じであ
る。この回復値は従来のイオンビームエッチングで得ら
れる18J/cm2を超えており、本発明の有効性を実
証している。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、光学素子の表
面劣化を起こさずに、その表面から研磨剤や有機物など
の不純物を除去でき、その結果光学素子の表面損傷閾値
を向上させることができる。表面損傷閾値の向上によっ
て、レーザー損傷耐力をアップしてレーザー装置の長寿
命化を実現でき、しかも高出力レーザー装置の更なる大
出力化を可能にする。また、この処理によって、光学素
子そのものは侵されないから、処理時間を十分に掛ける
ことができ、処理時間調整や温度調整などが簡単にな
る。つまり、従来のイオンビームの強度調整とは比較に
ならない程、処理操作が簡単になり、単に薬液に漬けて
おくというような処理で十分となる。
【0035】請求項2の発明によれば、薬液として既存
の酸やアルカリを使用できるから、処理コストが安価で
あり、しかも洗浄処理を大量に行なうことができるの
で、洗浄効率を向上できる。
【0036】請求項3の発明によれば、洗浄された光学
素子を用いることによってレーザー装置を構成すると、
レーザー装置の寿命が向上し、しかもレーザー光のビー
ム強度を増大させても十分に耐久性のあるレーザー装置
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体レーザー装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
2は固体レーザー装置、4はレーザーガラス、6はフラ
ッシュランプ、8は反射筒、10は全反射鏡、12は部
分反射鏡、14はキャパシター、16はスイッチ、18
はレーザー光。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 實野 孝久 大阪府箕面市小野原東5丁目5番19−304 号 (72)発明者 為則 裕之 兵庫県川西市清和台東4丁目3−2−9− 104 Fターム(参考) 2K009 BB02 DD12 EE00 4G059 AA11 AB03 AB09 AB11 AC03 AC18 AC30 BB04 BB12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー装置に用いられる光学素子にお
    いて、光学素子を構成する素材と反応しない薬液であっ
    てしかも光学素子の研磨工程で用いられる研磨剤と反応
    する薬液を用意し、この薬液により前記光学素子の表面
    を化学処理して、光学素子の表面に影響を与えないで残
    留付着した研磨剤を除去することを特徴とするレーザー
    装置における光学素子の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記薬液は酸又はアルカリである請求項
    1に記載のレーザー装置における光学素子の表面処理方
    法。
  3. 【請求項3】 レーザー装置に用いられる光学素子にお
    いて、研磨剤で表面を研磨加工された光学素子であり、
    この光学素子の表面に残留付着した研磨剤が除去され、
    しかもこの除去操作により光学素子自体の素材表面は物
    理化学的に何ら影響されていないことを特徴とするレー
    ザー装置における光学素子。
JP2001087267A 2001-03-26 2001-03-26 レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法 Pending JP2002286902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087267A JP2002286902A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087267A JP2002286902A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002286902A true JP2002286902A (ja) 2002-10-03

Family

ID=18942534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001087267A Pending JP2002286902A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002286902A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013506616A (ja) * 2009-10-01 2013-02-28 ローレンス リバモア ナショナル セキュリティー, エルエルシー シリカレンズを全体的に処理して光損傷を低減する方法
WO2018055303A1 (fr) 2016-09-23 2018-03-29 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Procédé pour améliorer la tenue au flux laser d'un composant optique

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013506616A (ja) * 2009-10-01 2013-02-28 ローレンス リバモア ナショナル セキュリティー, エルエルシー シリカレンズを全体的に処理して光損傷を低減する方法
KR101431928B1 (ko) 2009-10-01 2014-08-19 로렌스 리버모어 내쇼날 시큐리티, 엘엘시 광 손상을 감소시키기 위해 실리카 광학 소자를 전체적으로 처리하는 방법
WO2018055303A1 (fr) 2016-09-23 2018-03-29 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Procédé pour améliorer la tenue au flux laser d'un composant optique
US11084755B2 (en) 2016-09-23 2021-08-10 Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives Method for improving the resistance to laser flux of an optical component

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5728050B2 (ja) Duv用光学素子
JP5502709B2 (ja) 金属フッ化物エキシマ光学素子の表面形成の改良
CN103885099B (zh) 一种基于多次迭代刻蚀的透射光学元件损伤阈值提升方法
US20150355537A1 (en) Method for manufacturing mask blank substrate, method for manufacturing mask blank and method for manufacturing transfer mask
KR20070003887A (ko) 반사형 마스크용 저팽창 유리 기판과 반사형 마스크
JP2002286902A (ja) レーザー装置における光学素子及びその表面処理方法
EP2177487B1 (en) Method of removing contaminant from surface of glass substrate
JP5483957B2 (ja) 金属フッ化物光学部品のコロイドシリカ仕上げ
KR102644537B1 (ko) 반도체 공정 장비용 쿼츠 균일 표면처리 방법
JP3663845B2 (ja) 水晶の表面加工方法及び水晶片の製造方法
US6063301A (en) Crystal display processing method and crystal wafer manufacturing method
JP5016208B2 (ja) 光学素子の表面処理方法
JP2002144471A (ja) 光学要素および基板の回収方法
JP2001293442A (ja) 光学素子の洗浄方法
JP4428687B2 (ja) ランプ用石英ガラス管及びレーザー励起・増幅ユニット
JP3879827B2 (ja) フォトマスクブランクスの製造方法
JP2001147519A (ja) ペリクルおよびペリクル板の製造方法
WO2015052556A1 (en) Method for increasing laser induced damage threshold by etching of optical substrates
JP2000271764A (ja) イオンビームエッチングによる光学素子表面の処理方法
JP2002350601A (ja) レンズ基板の洗浄方法
JPH10312989A (ja) 半導体ウェーハの製造方法
JPS61163680A (ja) Yagレ−ザロツド端面評価方法
JP2005120477A (ja) フッ化カルシウム物上に堆積されたクロムのエッチング方法
CS239207B1 (cs) Způsob zvýšení průchodnosti světla povrchem monokrystalu yttritohlinitého granátu
JP2009141239A (ja) ブリュースター窓及びレーザ発振器