JP2002286723A - タンパク質の高感度検出方法 - Google Patents

タンパク質の高感度検出方法

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JP2002286723A
JP2002286723A JP2001089982A JP2001089982A JP2002286723A JP 2002286723 A JP2002286723 A JP 2002286723A JP 2001089982 A JP2001089982 A JP 2001089982A JP 2001089982 A JP2001089982 A JP 2001089982A JP 2002286723 A JP2002286723 A JP 2002286723A
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peptide
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Tomohiro Suzuki
智博 鈴木
Nobuko Yamamoto
伸子 山本
Takeshi Nomoto
毅 野本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固相表面上に対する蛍光色素による非特異的
な吸着を抑制する手段とし、過度な洗浄や、目的タンパ
ク質の立体構造の変移を誘起する、有機溶媒などを利用
せず、ペプチド・プローブの固定がなされていない固相
表面領域に選択的に作用して、蛍光色素による非特異的
な吸着率の低下を達成できる新規な手段を用いた、高い
検出感度を達成可能な目的タンパク質の検出方法の提
供。 【解決手段】 蛍光色素標識を施した目的タンパク質を
固相表面に作用する工程の前に、予め固相表面に対し
て、蛍光色素の固相表面への非特異的吸着を防止する化
合物を作用する工程を設けることで、前記ペプチド・プ
ローブが固定される領域以外では、固相表面に予め吸着
させている前記化合物の有する、吸着防止機能により、
蛍光色素の固相への非特異的吸着を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目的タンパク質の
検出方法に関し、より具体的には、蛍光色素により標識
した目的タンパク質を、固相上に固定された、かかるタ
ンパク質と親和性を有するペプチドを利用し、両者の結
合により、固相上に固着させた目的タンパク質を標識す
る蛍光色素からの蛍光を観測して、検出する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タンパク質は、生体内で産生され、種々
の生理的な活性・機能を有する主要な物質であり、生体
内の組織や生体に由来する物質、例えば、血清などには
多くの種類のタンパク質が含まれている。生体内におい
て、これらのタンパク質は、遺伝子の塩基配列に基づ
き、それぞれ定ったアミノ酸配列を有しており、極めて
多様性に富んでいる。つまり、タンパク質自体は、通
常、20種の天然α−アミノ酸が、前記のアミノ酸配列
を有するポリマーであり、例えば、生体の骨格を形成す
る構造タンパク、酵素やホルモンなどとして働く生理活
性物質など、その様々な機能は、個々のアミノ酸配列に
より支配され、そのほとんどは、その生物にとって必要
不可欠であり、重要な役割を担っている。
【0003】タンパク質は、それぞれ生体内において極
めて重要な役割を担うと考えられるため、生体内のタン
パク質の存在や、その機能の確認は重要な作業とされて
いる。その中でも、近年、一部のタンパク質は、特定の
疾病と密接な関連を有しており、かかるタンパク質を疾
病のマーカー物質として取り扱い、疾病の診断に利用す
る技術が注目されている。この技術は、ある種の疾病に
冒された患者の体内では、患部においてその疾病に特有
のタンパク質が産生されることを利用して、血液検査等
によりそのタンパク質の有無や量を調べることによっ
て、対応する疾病の診断に有用な情報の入手を図る技術
である。例えば、代表的な事例である、腫瘍マーカー
は、ガンマーカーとも呼ばれるが、生体内の組織がガン
化することにより、異常産出されるタンパク質であり、
AFP(α−フェトプロテイン)、CEA(ガン胎児性
抗原)、BFP(塩基性胎児抗原)、PIVKA−II
(異常プロトロンビン)などがよく知られている。これ
ら腫瘍マーカーのタンパク質の量を測定することによ
り、対応するガンの診断が可能となっている。腫瘍マー
カー以外にも、様々な疾病に関連する特異的なタンパク
質が解明されてきており、診断への応用が研究され、実
際に、有力な診断手段として、実用化されているものも
多くなってきている。
【0004】特定のタンパク質を検出する方法として、
これまでにも多くの技術が提案、実用化されている。代
表的な検出手段として、生体内における抗原抗体反応を
応用したエンザイム・イムノアッセイ法や、ペプチド・
ライブラリー等からスクリーニングのより選択された、
特異的な親和性を有するペプチドを利用し、目的タンパ
ク質との結合を起こさせ、検出する方法などがある。抗
体を用いた検出は、検出の特異性や、高感度の検出とい
った長所を有し、従来から、研究分野では、広く利用さ
れているものの、個々の目的タンパク質に対して、特異
的な抗体を予め作製する必要がある。この特異的な抗体
の創製に際し、ウサギ、マウス、山羊等の免疫を必要と
するなど、多くの時間と労力を必要とするといった本質
的な課題がある。
【0005】これに対し、特異的な親和性を有する、短
鎖のペプチドを用いたタンパク質の検出は、その結合力
や特異性等の面では、抗体には劣る場合があるという課
題は残るものの、検出プローブとする短鎖のペプチド
は、抗体と比較すると、その入手が比較的に容易である
という利点を有する。加えて、この種の検出プローブ用
の短鎖ペプチドは、化学的合成で製造され、様々な形態
で応用が可能であること、また、抗体と比較して、安定
性が高いことなどから、近年、検出プローブとして、短
鎖のペプチドを利用する方法に注目が集まっている。
【0006】短鎖のペプチドによるタンパク質の検出
は、様々の形態が研究・検討されているものの、具体的
には、下記するような基本的な手法を利用して、行なわ
れることが多い。
【0007】目的タンパク質に親和性のあるペプチド
を、ファージ・ディスプレー法や合成ペプチド・ライブ
ラリー法により調製されるランダム・ペプチド・ライブ
ラリーから探索し、その得られた特異的な親和性を有す
るペプチドのアミノ酸配列を基に、同じアミノ酸配列を
含むペプチドを化学的に合成する。合成したペプチド
は、その末端の官能基などを利用して、ラテックスやポ
リスチレン製のビーズ表面、または、ガラスやプラスチ
ック製の基板などの固相上に結合させる。あるいは、固
相表面上に固定させて、直接ペプチドを合成できる場合
には、固相合成したペプチドをそのまま利用することも
できる。一方、検体試料中に含まれる、目的タンパク質
は、予めフルオレセイン、ローダミンなどの蛍光色素
や、ヨウ素などの放射性同位体により標識を施してお
く。次いで、標識した目的タンパク質を、固相表面上の
固定されている、親和性を有するペプチドに作用させ
る。その結果、目的タンパク質と特異的な親和性を有す
る固相上ペプチドとの結合を介して、標識した目的タン
パク質が固相上に固定化される。その状態では、例え
ば、目的タンパク質に標識として、付されている蛍光色
素などの標識剤も固相表面上に固定化される。従って、
この固相表面上の標識剤から得られる信号を測定するこ
とにより、目的タンパク質の検出が行われる。
【0008】前記目的タンパク質の標識には、蛍光色素
による標識や放射性同位体による標識など多くの方法が
あるものの、蛍光色素による標識は、放射性同位体によ
る標識などと比較して、取り扱いが格段に容易であり、
また、利用される蛍光色素も、放射性同位体のように経
時的に変化することがなく、安定しているという利点を
有する。その利点から、検体試料、目的タンパク質の種
類に応じて、利用可能な多くの蛍光色素が市販されても
おり、加えて、蛍光による光学的な検出は、検出感度の
極めて高いことなどから、広く利用されてきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記ペプチド・プロー
ブを利用する目的タンパク質の検出では、プローブのペ
プチドを固相表面上に固定する際、かかる固相として、
ポリスチレン製のビーズや、ガラス基板、金属薄膜など
が、一般的に利用されている。この固相に利用するポリ
スチレンなどの樹脂は、疎水性が高く、その表面上に疎
水性の化合物を容易に吸着させてしまう性質を持ってい
る。また、プローブのペプチドを、ガラス基板や金属薄
膜表面などの固相表面上に固定する際には、シランカッ
プリング剤や二価性の架橋剤などを利用して、固定する
場合もある。かかるシランカップリング剤や二価性の架
橋剤など、固相表面上に予め被覆させ、ペプチドの固定
に利用される物質のなかにも、疎水性の高い化合物が多
く存在する。一方、目的タンパク質に結合させ、蛍光標
識として用いる色素化合物も、その蛍光を発する部分と
して、芳香環を分子構造の一部に有する化合物が多く、
それに起因して、疎水性の化合物が多い。
【0010】前記する固相に利用する樹脂や蛍光色素の
疎水性に付随して、蛍光色素の樹脂表面への非特異的吸
着が起きることがしばしばある。この蛍光色素の非特異
的吸着は、目的タンパク質に対して、親和性を有するペ
プチド・プローブとの結合を介さなくとも、樹脂表面上
に蛍光色素自体が吸着してしまうことを引き起こす。す
なわち、元来、ペプチド・プローブが固定されていな
い、樹脂表面など、固相表面部分は、バックグラウンド
とし、ペプチド・プローブを固定している領域との間
で、測定される蛍光強度の差違に基づき、ペプチド・プ
ローブとの結合を介して、固定化される目的タンパク質
を検出しているが、蛍光色素の非特異的吸着は、バック
グラウンドにおける蛍光強度の上昇を起こし、結果とし
て、S/N比を低下させるなどの問題が生じる。
【0011】この非特異的な吸着に起因するS/N比の
低下を防ぐ方法として、例えば、目的タンパク質をペプ
チド・プローブに作用させた後、樹脂などの固相表面の
洗浄を強く行い、非特異的に吸着される成分の除去を図
る方法や、目的タンパク質をペプチド・プローブに作用
させる際、検体試料の溶媒に、標識に利用する蛍光色素
を良く溶解させる成分を含有させておき、非特異的な吸
着の抑制を図る方法などがある。しかしながら、プロー
ブのペプチドと蛍光標識した目的タンパク質との結合自
体、水素結合、疎水結合、イオン結合などの、比較的に
弱い結合力に因る結合であり、強力な洗浄を行なうと、
プローブのペプチドと目的タンパク質の結合も部分的に
解消されていなうこともありうる。また、標識に利用す
る蛍光色素を良く溶解させる成分、具体的には、疎水的
な有機溶媒を検体試料中に混入するなどすると、目的タ
ンパク質は、生物環境とは大きく異なる環境下に曝され
ることになる。その際に、目的タンパク質の分子構造、
特に、立体構造に変化を引き起こすと、本来の立体構造
に対する、プローブのペプチドが有する親和性が喪失し
てしまうこともありうる。前記のような事態を生じる
と、目的タンパク質に対する検出感度の低下、特に、定
量性の低下につながり、本来の目的と合致しないものと
なる。
【0012】本発明は前記の課題を解決するものであ
り、本発明の目的は、固相表面上に固定したペプチド・
プローブを利用して、蛍光色素で標識された目的タンパ
ク質を、前記ペプチド・プローブとの結合を介して、固
相表面上に固定化して、検出を行い際、目的タンパク質
に対してペプチド・プローブの示す親和性の低下、なら
びに、一旦固定された目的タンパク質の再離脱を引き起
こすことなく、固相表面上に対する蛍光色素による非特
異的な吸着を抑制することができ、結果として、非特異
的吸着した蛍光色素に起因するバックグランド蛍光強度
の上昇を排除して、高い検出感度を達成可能な、目的タ
ンパク質の検出方法を提供することにある。より具体的
には、本発明の目的は、固相表面上に対する蛍光色素に
よる非特異的な吸着を抑制する手段とし、過度な洗浄
や、目的タンパク質の立体構造の変移を誘起する、有機
溶媒などを利用せず、ペプチド・プローブの固定がなさ
れていない固相表面領域に選択的に作用して、蛍光色素
による非特異的な吸着率の低下を達成できる新規な手段
を用いた、高い検出感度を達成可能な目的タンパク質の
検出方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく、鋭意研究・検討を進めたところ、蛍光
色素標識を施した目的タンパク質に対して、その蛍光色
素による固相表面上への非特異的な吸着を効果的に抑制
する上では、かかる非特異的な吸着がなされる固相表面
を、予め別種の吸着種により覆うことが極めて有効であ
るとの着想を得た。本発明者らは、この着想に基づき、
それをより簡便な手段で達成することを目指し、更なる
検討を加えて、蛍光色素標識を施した目的タンパク質を
固相表面に作用する工程の前に、予め、固相表面に対し
て、蛍光色素の固相表面への非特異的吸着を防止する化
合物を作用する工程を設けることが有効であり、また、
汎用性の高い手段であることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0014】すなわち、本発明のタンパク質の検出方法
は、目的タンパク質を検出する方法であって、前記目的
タンパク質は、蛍光色素により標識が施されており、前
記目的タンパク質と親和性を有し、目的タンパク質と特
異的な結合が可能なペプチドをプローブとして用い、固
相上に結合させた前記ペプチド・プローブに対して、蛍
光標識された目的タンパク質を作用させて、前記ペプチ
ド・プローブとの結合を介して、前記目的タンパク質を
固相上に固着させ、その後に、前記目的タンパク質が固
着される固相表面上からの前記蛍光色素に因る蛍光を測
定し、測定される蛍光強度に基づき、固相表面上に固着
される蛍光標識された目的タンパク質の有無を検出する
際、前記ペプチド・プローブに対して、蛍光標識された
目的タンパク質を作用させる工程前に、ペプチド・プロ
ーブが固定される固相表面に対して、前記蛍光色素の固
相表面への非特異的吸着を防止する化合物を予め作用さ
せる工程を設けることを特徴とするタンパク質の検出方
法である。
【0015】本発明のタンパク質の検出方法において
は、前記化合物は、固相表面に対して、予め作用させた
際、非特異的に吸着される化合物であって、かかる化合
物は、その主要な構成部分として、その分子内に疎水性
部分と親水性部分とを有する分子であることが好まし
い。なお、前記化合物は、低分子化合物であることがよ
り好ましい。その際、例えば、前記化合物の主要な構成
部分が、ヌクレオシドであることがより好ましい。
【0016】一方、本発明のタンパク質の検出方法は、
前記化合物を予め作用させる前記固相表面は、樹脂で構
成されている際、好ましい方法となる。例えば、固相表
面を構成している前記樹脂は、ポリスチレンである際、
より好ましい方法となる。
【0017】なお、その表面をポリスチレン樹脂で構成
される固相の外形形状は、ビーズ状である場合にも、本
発明のタンパク質の検出方法は好適に適用できる。加え
て、本発明のタンパク質の検出方法は、前記化合物を予
め作用させる前記固相は、ガラス基板、金属薄膜、プラ
スチック基板のいずれかである際にも、好適に適用でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の検出方法においては、固
相表面上に固定されているペプチド・プローブに、蛍光
色素で標識された目的タンパク質を作用させ、固定化を
図る際、前記ペプチド・プローブの固定に利用されない
領域の固相表面は、疎水性物質、例えば、蛍光色素など
を非特異的に吸着可能な疎水性樹脂等、固相表面を構成
する材料が露出しているため、上記の蛍光色素による非
特異的な吸着を引き起こすが、予め、かかる疎水性樹脂
等の固相表面に、別種の吸着種を吸着させ、その吸着種
分子自体は、疎水性物質の吸着を防止する効果を有する
分子構造、特性を有するものを選択することで、固相表
面に直接蛍光色素が吸着することを防止することに加え
て、この別種の吸着種に蛍光色素が作用することを介す
る間接的な吸着をも抑制している。
【0019】より具体的には、本発明の検出方法で利用
される、ペプチド・プローブは、例えば、スポット状に
固相表面上に結合しているため、そのスポット間には、
ペプチド・プローブが結合されていない固相表面が露出
している。この固相表面は、しばしば、疎水性化合物に
より、例えば、疎水性を示す樹脂、高分子化合物などで
構成され、それに伴い、強い疎水性を示す表面となって
いる。その際に、蛍光色素の非特異的に吸着は、色素自
体の疎水性による、この疎水性を有する表面との相互作
用に起因する。従って、かかる疎水性の強い領域に対し
て、その表面に吸着し、しかも、その疎水性を打ち消す
機能をも具えるブロッキング剤、すなわち、吸着防止剤
を予め作用させることで、吸着を生じ易い疎水性の強い
領域を選択的に、吸着防止剤の吸着で占め、加えて、吸
着防止剤自体の疎水性を打ち消す機能により、その後、
疎水性の蛍光色素を固相表面に近接させた際に、更なる
吸着を困難なものとしている。
【0020】上記の目的で利用される、吸着防止剤とし
ては、 固相表面にのみ吸着し、ペプチド・プローブには結合
しない、 ペプチド・プローブに比べ、分子の大きさが小さく、
目的タンパク質のペプチド・プローブへの結合を妨げな
い、 吸着防止剤自体は蛍光性を持たず、また、目的タンパ
ク質に標識した蛍光色素に影響を与えない、などの性質
を有するものが好ましい。つまり、目的タンパク質とペ
プチド・プローブとの相互作用、ならびに、標識とする
蛍光色素からの蛍光の検出を妨げない無蛍光の吸着防止
剤を用いるとより効果的である。
【0021】固相表面への蛍光色素による吸着を防止を
図る上で、上述する条件を満たし、吸着防止剤としてよ
り望ましい化合物は、その分子内に疎水性部分と親水性
部分とを兼ね備えた、低分子化合物である。その分子内
の疎水性部分を利用して、固相表面に吸着(結合)し、
一方、前記の吸着に伴い、その親水性の部分は外部に露
出した状態となる結果、疎水性分子、具体的には蛍光色
素は、最早固相表面に対して、その疎水性を利用して吸
着することができなくなる。この二つの部分を有するこ
とで、固相表面への蛍光色素による非特異的な吸着(結
合)を、より効率よく防止することができる。
【0022】なお、その分子内に疎水性部分と親水性部
分とを兼ね備えた高分子化合物としては、一般に、疎水
性表面に対する親水性処理を施す際に利用される、各種
界面活性剤がある。かかる高分子化合物である、各種界
面活性剤も、ペプチド・プローブに比べ、分子の大きさ
が小さく、目的タンパク質のペプチド・プローブへの結
合を妨げないならば、本発明において利用可能ではあ
る。但し、多くの場合、ペプチド・プローブにも非選択
的に作用して、目的タンパク質のペプチド・プローブへ
の結合を阻害する要因となる懸念が高く、利用できるも
のは限られる。
【0023】この分子内に疎水性部分と親水性部分とを
具える構造的な特徴を備えた低分子の一例として、核酸
塩基を構成するヌクレオシドが挙げられる。ヌクレオシ
ドは、プリン塩基あるいはピリミジン塩基と糖の還元基
とが結合した配糖体状化合物であり、具体的には、シチ
ジン、チミジン、グアノシン、ウリジン、アデノシンな
どである。また、これらヌクレオシド化合物の類似体あ
るいは誘導体であり、同様に、疎水性部分と親水性部分
とを具える構造的特徴を維持するものも、同じく効果的
な吸着防止剤として用いることができる。これらヌクレ
オシド化合物では、そのプリン塩基あるいはピリミジン
塩基が、疎水性部分として機能して、固相表面の疎水性
部分への吸着を可能とし、一方、糖の部分は、親水性部
分であり、吸着した際、その糖の部分を表面上で配向さ
せることにより、かかる領域に対する疎水性物質の吸着
を効果的に抑制する効果が達成できる。加えて、プリン
塩基あるいはピリミジン塩基は、水溶液中において、標
識に利用されている蛍光色素の蛍光の検出を阻害する蛍
光特性を有してもいない。なお、前記のヌクレオシド化
合物と同様な機能を有する限り、本発明の検出方法に利
用される吸着防止剤は、これらヌクレオシドに限定され
るものではない。
【0024】例えば、固相表面が、ポリスチレン製の樹
脂で構成され、また、シアニン色素またはキサンテン染
料により標識したタンパク質の検出を行う際には、吸着
防止剤として、これらヌクレオシドは特に有効である。
【0025】目的タンパク質を固相表面に作用させる工
程の前に、上述する吸着防止剤を作用させる具体的な手
法としては、ペプチド・プローブが結合されている固相
あるいは樹脂表面に対し、上記吸着防止剤をバッファー
などに溶解させて、その溶液に浸すなどして、予め固相
表面に作用させておく方法が利用できる。吸着防止剤を
十分な時間に作用させ、固相表面上に吸着を行わせた
後、残余の遊離している吸着防止剤を洗い流す。このよ
うな処理を施した後、検体試料中の蛍光標識した目的タ
ンパク質を、固相表面上に固定されているペプチド・プ
ローブに対して作用させる。
【0026】従って、本発明の検出方法は、固相表面の
材質に因らず適用でき、例えば、樹脂、特には、疎水性
の樹脂からなる固相表面である際に、より効果的な方法
となる。具体的には、先に述べたポリスチレン製の樹脂
を用いた際に、一層その効果が発揮される。これら樹脂
は、種々の形状とでき、例えば、ビース状とし、体積当
たり、その表面積を広くする際にも、本発明の検出方法
は、有効となる。加えて、前記樹脂からなる固相表面以
外に、固相自体は、ガラス基板、金属薄膜、プラスチッ
ク基板の際、いずれにおいても、同様の作用が発揮で
き、有効なものとなる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明をより具体的
に説明する。なお、これら実施例は本発明の最良の実施
の形態の一例ではあるものの、本発明は、かかる実施例
により限定を受けるものではない。
【0028】(実施例1) シトクロムCに親和性を有
するペプチド・プローブを固定した樹脂の調製 [1] シトクロムCに親和性を有するペプチドの探索 シトクロムCに親和性を有するペプチドの探索は、ラン
ダム・ペプチド・ライブラリーとして、BioLab社から市
販されているPhage Display Peptide LibraryKitを利用
し、親和性スクリーニングより行った。用いた前記キッ
トは、ランダムなアミノ酸配列を有する12merのペプチ
ドをファージに結合させて、発現させて、ランダム・ペ
プチド・ライブラリーを構成するものであり、約2×1
9種類の配列の異なるペプチドが含まれている。親和
性スクリーニングの標的タンパク質であるシトクロムC
は、Sigma社より市販されている、Bovin Heart由来のも
のを使用した。このキットを用いて、所定の操作に従っ
てスクリーニングを行い、シトクロムCと親和性を有す
る12merのペプチド1種を見出した。この選択された1種
のペプチドのアミノ酸配列は、下記の通りである。 (N末端) Thr-Leu-Pro-Pro-Gln-Gly-Leu-Ser-Pro-Se
r-Pro-Gly (C末端) [2]ペプチド・プローブを固定した樹脂の調製 渡辺化学工業社製のポリスチレン樹脂、NH2-PEG-Resin
をNMP(N−メチルピロリドン)により膨潤させた。
膨潤した樹脂を、NMPで洗浄した後、3当量のFmoc−
グリシン、縮合剤PyBOP、触媒HOBt及び6当量
のジイソプロピルエチルアミンを加え、C末端のグリシ
ンとして、Fmoc−グリシンを結合させた。次いで、カイ
ザーテストにより、樹脂表面へのアミノ酸(Fmoc−グリ
シン)の導入を確認した。アミノ酸が導入されたことを
確認した後、PPD(ピペリジン)の20%NMP溶液
を加え、Fmoc基の除去を行った。続いて、多量のNMP
により、樹脂表面を洗浄し、PPDを完全に除去した。
【0029】引き続き、上記アミノ酸配列に従い、C末
端のグリシンに加えて、そのN末端のトレオニンに至る
まで、Fmocアミノ酸の結合から、Fmoc基の除去、PPD
の洗浄までの一連の操作を、各アミノ酸毎に繰り返し、
目的のペプチドを固相合成した。なお、このFmoc法を利
用するペプチドの固相合成工程において、側鎖の保護が
必要なアミノ酸は、必要に応じて、トリフルオロ酢酸に
より脱保護可能な保護基を予め側鎖に結合したものを使
用した。
【0030】N末端のトレオニンまでペプチド鎖の伸長
を終えた後、m−クレゾール、チオアニソール、エタン
ジチオールの存在下、トリフルオロ酢酸により、前記側
鎖保護基の脱保護を行った。最後に、ジエチルエーテル
により樹脂を洗浄し、その表面に、上記アミノ酸配列を
有する12merのペプチド・プローブが固定されたいる樹
脂を得た。
【0031】[3] シトクロムCのFITC標識 Bovine Heart由来のシトクロムC(SIGMA社製)5mg
を50mMのリン酸バッファー(pH8.0)1mlに溶解
させた。フルオレセイン・イソチオシアネート(FITC :
SIGMA社製)1mgを加え溶解させた後、室温にて暗所
で、シトクロムCのペプチド鎖に反応させた。1時間
後、予め50mMリン酸バッファーpH7.5にて平衡化してお
いたG25ゲルろ過カラム(Amersham Pharmacia製)NAP-2
5により、反応液をゲルろ過し、タンパク質成分を分離
した。このゲルろ過により分取された、未反応のシトク
ロムCとFITCの結合したシトクロムCを含むタンパク質成
分を、Pharmacia製C8の逆相カラムを装着したHPLCによ
り精製し、シトクロムC 1分子当たりに、1分子のフ
ルオレセインが結合したFITC標識シトクロムCを単離・
分取した。
【0032】[4] 樹脂表面へのシチジン作用 固相合成したペプチド・プローブの結合した樹脂ゲル約
20mgを、エッペンドルフチューブに取り、シチジン塩酸
塩の15mMバッファー溶液500μlを加えた。なお、こ
のバッファーには、50mMリン酸バッファー溶液pH7.5を
用いた。3時間静置した後、シチジンを含まない前記バ
ッファーにて、樹脂ゲルをデカンテーションにより洗浄
した(この樹脂ゲルを、試料Aとする)。
【0033】また、予めNMPにて膨潤させ、ジエチル
エーテルによる洗浄を行った、ペプチド・プローブのな
い樹脂NH2-PEG-Resinに対しても、同様の操作により、
シチジンを含むバッファー溶液をその表面に作用させた
後、バッファーにて洗浄した(この樹脂ゲルを、試料B
とする)。
【0034】[5] 樹脂表面へのシトクロムCの作用 前記[4]の表面へのシチジンの作用を施していない、
ペプチド・プローブが固定されている樹脂(試料Cとす
る)、ならびに、表面へのシチジンの作用を施していな
い、ペプチド・プローブのない樹脂NH2-PEG-Resin(試
料Dとする)を加えて、前記[4]にて得られた試料A、
B、この計4種の樹脂ゲルを、いずれも膨潤後の重量で
各20mgずつ、エッペンドルフ・チューブに入れた。予め
50mMのリン酸バッファーpH7.5にて希釈した、タンパク
質濃度1μMのFITC標識シトクロムC溶液を200μlず
つ、各樹脂を入れたチューブに加え、暗所にて室温で3
時間作用させた。
【0035】[6] 樹脂表面からの蛍光強度測定 前記FITC標識シトクロムCをその表面に作用させた各樹
脂を、リン酸バッファーにて洗浄した。その後、各樹脂
の一部をスライドガラス上に並べ、蛍光顕微鏡にて蛍光
強度を測定した。個々の樹脂から得られる蛍光は、CCD
カメラを搭載した画像処理システムARGUS 50を用いて処
理し、各樹脂表面の一定の面積から得られる蛍光量を算
定した。
【0036】表1に、試料A、Bの測定結果を、表2
に、試料C、Dの測定結果をそれぞれ示す。なお、各表
において、「S/N比」とは、それぞれ、樹脂表面にペプ
チド・プローブが固定されている試料で観測される蛍光
量を、ペプチド・プローブが固定されていない試料で観
測される蛍光量で、除した値である。すなわち、ペプチ
ド・プローブとの結合を介して、固定化されるFITC標識
シトクロムCに起因する蛍光強度;シグナル部分と、ペ
プチド・プローブとの結合を介さず、樹脂表面へ直接付
着しているFITC標識シトクロムCに由来する蛍光強度;
バックグランド水準との比に相当し、かかる比;「S/N
比」が高いことは、目的タンパク質が微量であったとし
ても、その検出を可能とすることを示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1、表2の結果を比較すると、表2に示
すように、ペプチド・プローブをその表面に固定してい
ない固相表面(試料D)において、予めシチジンを作用
していないため、蛍光色素の非特異的な吸着に起因する
と判断される、500以上の蛍光量が観測されている。ま
た、ペプチド・プローブをその表面に固定している固相
表面(試料C)においては、予めシチジンを作用してい
ないこと、また、ペプチド・プローブと結合した標識さ
れた目的タンパク質による信号部分が合計され、蛍光量
は1053に達するものの、S/N比は2程度となっている。
【0040】一方、標識された目的タンパク質を作用さ
せる前に、予めシチジンを作用させる処理を施す場合に
は、表1に示すように、ペプチド・プローブをその表面
に固定していない固相表面(試料B)においては、観測
される蛍光量は、51となり、前記、シチジンを作用させ
る処理を施していない固相表面(試料D)で観測される
蛍光量の約1/10に減少されている。この差違は、予めシ
チジンを作用させる処理を施すことにより、蛍光色素の
樹脂表面に対する非特異的な吸着を防止することができ
た結果、バックグランドの蛍光強度が大幅に低下された
ことを示す。加えて、予めシチジンを作用させる処理を
施し、その後に、標識された目的タンパク質を作用させ
ることで、ペプチド・プローブをその表面に固定してい
る固相表面(試料A)においても、バックグランドの蛍
光の寄与を排除できる結果、観測される蛍光量は、580
に留まっている。そのほとんどは、ペプチド・プローブ
と結合した標識された目的タンパク質による信号部分と
判断され、S/N比は、11以上となっている。なお、試料
Aと試料Bとの蛍光量の差は、529であり、試料Cと試
料Dとの蛍光量の差、533とほぼ対応する値となってい
る。
【0041】以上の結果を考察すると、固相表面に対し
て、予めシチジンを作用させる処理を施すことにより、
蛍光色素の固相表面自体に対する非特異的な吸着に由来
する蛍光量を格段に低減でき、一方、固相表面に固定さ
れているペプチド・プローブとの特異的な結合を介し
て、固定化される標識された目的タンパク質に起因する
蛍光量には、実質的な影響を及ぼさないものとできてい
る。従って、干渉成分を排除できる結果、ペプチド・プ
ローブと目的タンパク質との相互作用が純粋に測定され
た結果といえる。
【0042】
【発明の効果】本発明の検出方法では、ペプチド・プロ
ーブに作用させるため、蛍光色素標識を施した目的タン
パク質を固相表面に作用する工程の前に、予め、固相表
面に対して、蛍光色素の固相表面への非特異的吸着を防
止する化合物を作用する工程を設けることで、前記ペプ
チド・プローブが固定される領域以外では、固相表面に
予め吸着させている前記化合物の有する、吸着防止機能
により、蛍光色素の固相への非特異的吸着を抑制するこ
とができる。すなわち、ペプチド・プローブによる選択
的な固定化に因らず、標識の蛍光色素の固相表面への非
特異的吸着により固定化される目的タンパク質の比率を
有効に低下させることができ、目的タンパク質を、その
蛍光色素標識が発する蛍光に基づき検出する際、バック
グランドの固相表面における蛍光(ノイズ成分)と、ペ
プチド・プローブが固定される領域における蛍光(シグ
ナル成分)との比率、S/N比を向上させることができ、
より高感度の検出を可能とする。
【0043】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> CANON INC. <120> A Method for High Sensitive Detecting a Protein <130> 4049026 <160> 1 <170> Microsoft Word <210> 1 <211> 12 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Peptide having a binding affinity to cytochrome C <400> 1 Thr Leu Pro Pro Gln Gly Leu Ser Pro Ser Pro Gly 1 5 10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野本 毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2G045 BB14 BB22 BB51 DA36 FA19 FB02 FB07 GC15 2G054 CA23 CE02 EA03 GA04 GE01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的タンパク質を検出する方法であっ
    て、 前記目的タンパク質は、蛍光色素により標識が施されて
    おり、 前記目的タンパク質と親和性を有し、目的タンパク質と
    特異的な結合が可能なペプチドをプローブとして用い、 固相上に結合させた前記ペプチド・プローブに対して、
    蛍光標識された目的タンパク質を作用させて、前記ペプ
    チド・プローブとの結合を介して、前記目的タンパク質
    を固相上に固着させ、 その後に、前記目的タンパク質が固着される固相表面上
    からの前記蛍光色素に因る蛍光を測定し、 測定される蛍光強度に基づき、固相表面上に固着される
    蛍光標識された目的タンパク質の有無を検出する際、 前記ペプチド・プローブに対して、蛍光標識された目的
    タンパク質を作用させる工程前に、ペプチド・プローブ
    が固定される固相表面に対して、前記蛍光色素の固相表
    面への非特異的吸着を防止する化合物を予め作用させる
    工程を設けることを特徴とするタンパク質の検出方法。
  2. 【請求項2】 前記化合物は、固相表面に対して、予め
    作用させた際、非特異的に吸着される化合物であって、
    かかる化合物は、その主要な構成部分として、その分子
    内に疎水性部分と親水性部分とを有する分子であること
    を特徴とする請求項1に記載のタンパク質の検出方法。
  3. 【請求項3】 前記化合物は、低分子化合物であること
    を特徴とする請求項2に記載のタンパク質の検出方法。
  4. 【請求項4】 前記化合物の主要な構成部分が、ヌクレ
    オシドであることを特徴とする請求項2に記載のタンパ
    ク質の検出方法。
  5. 【請求項5】 前記化合物を予め作用させる前記固相表
    面は、樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載のタンパク質検出方法。
  6. 【請求項6】 固相表面を構成している前記樹脂は、ポ
    リスチレンであることを特徴とする請求項5に記載のタ
    ンパク質の検出方法。
  7. 【請求項7】 その表面をポリスチレン樹脂で構成され
    る固相の外形形状は、ビーズ状であることを特徴とする
    請求項6に記載のタンパク質検出方法
  8. 【請求項8】 前記化合物を予め作用させる前記固相
    は、ガラス基板、金属薄膜、プラスチック基板のいずれ
    かであることを特徴とする請求項1に記載のタンパク質
    の検出方法。
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