JP2002285952A - 洋上風力発電の浮体式基礎構造物 - Google Patents
洋上風力発電の浮体式基礎構造物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水深の影響を殆ど受けず、海洋地形を全く問
題とせず、しかも、沖合いにおいても発電機システムの
設置を可能とする。 【解決手段】 洋上において発電機システム２を立設支
持する浮体式の基礎構造物１である。この基礎構造物１
は、前記発電機システム２の立設支持部を、発電機シス
テム２の直下に集中的に配置すると共に主要浮力体５を
静水面下の深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体５
の端部に係留装置７を、また、主要浮力体５の側部に動
揺防止部材８を備えた構成である。 【効果】 水深の影響を殆ど受けず、海洋地形を全く問
題とせず、しかも、洋上風速が増加する傾向にある沖合
いにおいても、波浪外力や風外力等の影響に起因する装
置全体の動揺を可及的に抑制できる。また、その下部に
魚類の漁礁効果も付加することができる。
題とせず、しかも、沖合いにおいても発電機システムの
設置を可能とする。 【解決手段】 洋上において発電機システム２を立設支
持する浮体式の基礎構造物１である。この基礎構造物１
は、前記発電機システム２の立設支持部を、発電機シス
テム２の直下に集中的に配置すると共に主要浮力体５を
静水面下の深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体５
の端部に係留装置７を、また、主要浮力体５の側部に動
揺防止部材８を備えた構成である。 【効果】 水深の影響を殆ど受けず、海洋地形を全く問
題とせず、しかも、洋上風速が増加する傾向にある沖合
いにおいても、波浪外力や風外力等の影響に起因する装
置全体の動揺を可及的に抑制できる。また、その下部に
魚類の漁礁効果も付加することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、海底地形を全く問
題にしない洋上風力発電設備における浮体式の基礎構造
物に関するものである。
題にしない洋上風力発電設備における浮体式の基礎構造
物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自然エネルギーの効果的利用が図られて
いる昨今、風力発電は特に採算性のある試みであるとし
て我国においても目覚ましい勢いで普及している。欧州
などにおいては、優れた風況と技術の早い進展により、
最早、陸上においては、ゆとりある生活空間の域をすで
に逸し始め、近時は洋上での風力発電装置の建設がブー
ムとなってきている。
いる昨今、風力発電は特に採算性のある試みであるとし
て我国においても目覚ましい勢いで普及している。欧州
などにおいては、優れた風況と技術の早い進展により、
最早、陸上においては、ゆとりある生活空間の域をすで
に逸し始め、近時は洋上での風力発電装置の建設がブー
ムとなってきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
で、欧州で実際に稼動している洋上風力発電装置は、何
れも海底に設置する形式であることから、水深が増すに
つれて建設作業が困難になって施工費用も増加するのに
加えて、海底地質の影響を大きく受けることになって、
深い水域では殆ど建設が不可能である。
で、欧州で実際に稼動している洋上風力発電装置は、何
れも海底に設置する形式であることから、水深が増すに
つれて建設作業が困難になって施工費用も増加するのに
加えて、海底地質の影響を大きく受けることになって、
深い水域では殆ど建設が不可能である。
【０００４】従って、我国においても、風力発電設備を
陸上から洋上に建設しようとする傾向が窺えるものの、
我国では欧州と異なり遠浅の海底地形が期待される地域
はわずかであることから、この点において将来の我国の
洋上風力発電には一抹の不安を感じる。
陸上から洋上に建設しようとする傾向が窺えるものの、
我国では欧州と異なり遠浅の海底地形が期待される地域
はわずかであることから、この点において将来の我国の
洋上風力発電には一抹の不安を感じる。
【０００５】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たものであり、水深の影響を殆ど受けないばかりか、海
洋地形を全く問題とすることがなく、しかも、洋上風速
が増加する傾向にある沖合いにおいても発電機システム
の設置が可能な洋上風力発電の浮体式基礎構造物を提供
することを目的としている。
たものであり、水深の影響を殆ど受けないばかりか、海
洋地形を全く問題とすることがなく、しかも、洋上風速
が増加する傾向にある沖合いにおいても発電機システム
の設置が可能な洋上風力発電の浮体式基礎構造物を提供
することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造物
は、発電機システムの立設支持部を、発電機システムの
直下に集中的に配置すると共に主要浮力体を静水面下の
深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体の端部に係留
装置を、また、主要浮力体の側部に動揺防止部材を備え
たこととしている。そして、このようにすることで、水
深の影響を殆ど受けないばかりか、海洋地形を全く問題
とすることがなく、しかも、洋上風速が増加する傾向に
ある沖合いにおいても発電機システムの設置が可能にな
る。
ために、本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造物
は、発電機システムの立設支持部を、発電機システムの
直下に集中的に配置すると共に主要浮力体を静水面下の
深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体の端部に係留
装置を、また、主要浮力体の側部に動揺防止部材を備え
たこととしている。そして、このようにすることで、水
深の影響を殆ど受けないばかりか、海洋地形を全く問題
とすることがなく、しかも、洋上風速が増加する傾向に
ある沖合いにおいても発電機システムの設置が可能にな
る。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明に係る洋上風力発電の浮体
式基礎構造物は、洋上において発電機システムを立設支
持する浮体式の基礎構造物であって、この基礎構造物
は、前記発電機システムの立設支持部を、発電機システ
ムの直下に集中的に配置すると共に主要浮力体を静水面
下の深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体の端部に
係留装置を、また、主要浮力体の側部に動揺防止部材を
備えたものである。
式基礎構造物は、洋上において発電機システムを立設支
持する浮体式の基礎構造物であって、この基礎構造物
は、前記発電機システムの立設支持部を、発電機システ
ムの直下に集中的に配置すると共に主要浮力体を静水面
下の深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体の端部に
係留装置を、また、主要浮力体の側部に動揺防止部材を
備えたものである。
【０００８】本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構
造物は、主要浮力体、係留装置の作用によって、水深の
影響を殆ど受けないばかりか、海洋地形を全く問題とす
ることがなく、しかも、洋上風速が増加する傾向にある
沖合いにおいても発電機システムの設置が可能になる。
造物は、主要浮力体、係留装置の作用によって、水深の
影響を殆ど受けないばかりか、海洋地形を全く問題とす
ることがなく、しかも、洋上風速が増加する傾向にある
沖合いにおいても発電機システムの設置が可能になる。
【０００９】上記した本発明に係る洋上風力発電の浮体
式基礎構造物において、主要浮力体を矩形状となして動
揺防止部材を兼ねさせた場合には、動揺防止部材を省略
することができるようになる。
式基礎構造物において、主要浮力体を矩形状となして動
揺防止部材を兼ねさせた場合には、動揺防止部材を省略
することができるようになる。
【００１０】また、上記した本発明に係る洋上風力発電
の浮体式基礎構造物において、基礎構造物にサブ浮体を
設けることで、波浪による変動浮力に対する復元力を補
うことができる。このサブ浮体は、基礎構造物に固定配
置するものでも、また、昇降移動が可能なように配置す
るものでも良い。
の浮体式基礎構造物において、基礎構造物にサブ浮体を
設けることで、波浪による変動浮力に対する復元力を補
うことができる。このサブ浮体は、基礎構造物に固定配
置するものでも、また、昇降移動が可能なように配置す
るものでも良い。
【００１１】上記したサブ浮体を、基礎構造物の周囲を
取り巻くように配置した場合には、あらゆる方向からの
入射波に対しても、入射波に起因して発生する傾斜動揺
を軽減できるようになる。
取り巻くように配置した場合には、あらゆる方向からの
入射波に対しても、入射波に起因して発生する傾斜動揺
を軽減できるようになる。
【００１２】また、上記したサブ浮体を、静水面と接す
る位置に設置した場合には、着力点が主要浮力体上に位
置するようになって、基礎構造物の重心がより低くなっ
て復元力が大きくなる。
る位置に設置した場合には、着力点が主要浮力体上に位
置するようになって、基礎構造物の重心がより低くなっ
て復元力が大きくなる。
【００１３】また、上記したサブ浮体を、横断面が偏平
状となるように形成した場合には、動揺時における抵抗
が大きくなって横揺れが小さくなり、かつ、全体的な波
力による漂流力が小さくなる。
状となるように形成した場合には、動揺時における抵抗
が大きくなって横揺れが小さくなり、かつ、全体的な波
力による漂流力が小さくなる。
【００１４】また、上記した本発明に係る洋上風力発電
の浮体式基礎構造物において、基礎構造物に動揺制止翼
を設けた場合には、動揺時にはこの動揺制止翼の間を流
体が自由に通過することで、翼の先端部が撓み、この先
端より放出される渦流れにより翼の表面の垂直方向の流
体力、すなわち、動揺抵抗が増加することになって、基
礎構造物の動揺制止力がさらに増加することになる。
の浮体式基礎構造物において、基礎構造物に動揺制止翼
を設けた場合には、動揺時にはこの動揺制止翼の間を流
体が自由に通過することで、翼の先端部が撓み、この先
端より放出される渦流れにより翼の表面の垂直方向の流
体力、すなわち、動揺抵抗が増加することになって、基
礎構造物の動揺制止力がさらに増加することになる。
【００１５】そして、上記した本発明に係る洋上風力発
電の浮体式基礎構造物のうちサブ浮体を設置しているも
のにおいて、動揺制止翼をサブ浮体より外周側の位置に
設けた場合には、上記した動揺制止翼を設けた場合の効
果がより顕著になる。
電の浮体式基礎構造物のうちサブ浮体を設置しているも
のにおいて、動揺制止翼をサブ浮体より外周側の位置に
設けた場合には、上記した動揺制止翼を設けた場合の効
果がより顕著になる。
【００１６】
【実施例】以下、本発明に係る洋上風力発電の浮体式基
礎構造物を図１〜図７に示す一実施例に基づいて説明す
る。図１は本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造
物の第１実施例を側面から見た概略説明図、図２は図１
のＡ−Ａ断面図、図３は動揺制止翼の作用説明図で、平
面方向から見た図、図４は主要浮体部の他の実施例を説
明する図、図５はサブ浮体の他の実施例を説明する図、
図６は本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造物の
第２実施例を側面から見た概略説明図、図７は図６のＢ
−Ｂ断面図である。
礎構造物を図１〜図７に示す一実施例に基づいて説明す
る。図１は本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造
物の第１実施例を側面から見た概略説明図、図２は図１
のＡ−Ａ断面図、図３は動揺制止翼の作用説明図で、平
面方向から見た図、図４は主要浮体部の他の実施例を説
明する図、図５はサブ浮体の他の実施例を説明する図、
図６は本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造物の
第２実施例を側面から見た概略説明図、図７は図６のＢ
−Ｂ断面図である。
【００１７】図１〜図３において、１は洋上においてタ
ワー２ａの先端部にナセル、ブレード２ｂを配置した発
電機システム２を立設支持する、本発明に係る浮体式の
基礎構造物であって、重心を低くして転倒しないように
復元力を確保すると共に、波浪による変動浮力や動揺を
減じ、漂流を防止するために、基礎構造物１の立設支持
部を構成するデッキ３には厚さの厚いプレートを使用す
ると共に、発電機システム２を立設支持するため、柱４
ａや桁４ｂ等をデッキ３の下部に集中的に配置して強度
を増加させた構造物となすと共に、以下のような構成を
採用している。
ワー２ａの先端部にナセル、ブレード２ｂを配置した発
電機システム２を立設支持する、本発明に係る浮体式の
基礎構造物であって、重心を低くして転倒しないように
復元力を確保すると共に、波浪による変動浮力や動揺を
減じ、漂流を防止するために、基礎構造物１の立設支持
部を構成するデッキ３には厚さの厚いプレートを使用す
ると共に、発電機システム２を立設支持するため、柱４
ａや桁４ｂ等をデッキ３の下部に集中的に配置して強度
を増加させた構造物となすと共に、以下のような構成を
採用している。
【００１８】５は主要浮力体であり、発電機システム２
を立設支持した状態の前記した本発明に係る浮体式の基
礎構造物１の下方部分を水中に位置させるために、静水
面下の深い位置に配置したもので、例えば前記した柱４
ａの下端部に設置されている。そして、図１に示した第
１実施例では、基礎構造物１全体の重心を下げるため、
主要浮力体５の内部に固定バラスト６を内包させ、静的
復元力を向上させるようにしたものを示している。
を立設支持した状態の前記した本発明に係る浮体式の基
礎構造物１の下方部分を水中に位置させるために、静水
面下の深い位置に配置したもので、例えば前記した柱４
ａの下端部に設置されている。そして、図１に示した第
１実施例では、基礎構造物１全体の重心を下げるため、
主要浮力体５の内部に固定バラスト６を内包させ、静的
復元力を向上させるようにしたものを示している。
【００１９】７は前記した構成の基礎構造物１を係留す
るための係留装置であり、第１実施例では、動揺を可及
的に抑制して静的復元力を増加するために、図２に示し
たように、前記主要浮力体５の各端部にアンカーチェー
ンを放射状に設置したものを示している。
るための係留装置であり、第１実施例では、動揺を可及
的に抑制して静的復元力を増加するために、図２に示し
たように、前記主要浮力体５の各端部にアンカーチェー
ンを放射状に設置したものを示している。
【００２０】８は、図１に示したように、同じく前記主
要浮力体５の側部に設置された動揺防止部材であり、波
強制力によって発生する動揺等を減少させるためのもの
である。
要浮力体５の側部に設置された動揺防止部材であり、波
強制力によって発生する動揺等を減少させるためのもの
である。
【００２１】９は前記基礎構造物１に設けたサブ浮体で
あり、前記した主要浮力体５だけでは波浪による変動浮
力に対する復元力が足りない場合に、この復元力を補っ
て小さな動揺に対処し、基礎構造物１の転倒を防止する
ためのものである。
あり、前記した主要浮力体５だけでは波浪による変動浮
力に対する復元力が足りない場合に、この復元力を補っ
て小さな動揺に対処し、基礎構造物１の転倒を防止する
ためのものである。
【００２２】このサブ浮体９は、第１実施例では、例え
ば静水面上にその着力点を設けるよう、図１に示したよ
うに、静水面と接する位置に固定配置したものを示して
いる。また、このサブ浮体７は、図２に示したように、
基礎構造物１の周囲を取り巻くように配置し、あらゆる
方向の傾斜動揺にも対応できるものを示している。
ば静水面上にその着力点を設けるよう、図１に示したよ
うに、静水面と接する位置に固定配置したものを示して
いる。また、このサブ浮体７は、図２に示したように、
基礎構造物１の周囲を取り巻くように配置し、あらゆる
方向の傾斜動揺にも対応できるものを示している。
【００２３】１０は前記したサブ浮体９よりも更に外周
側の位置に、動揺時には流体が自由に通過できるよう
に、夫々が適当な間隔を存して固定配置された動揺制止
翼であり、動揺時には、図３に破線で示したように、そ
の先端が撓むように柔翼構造となされている。
側の位置に、動揺時には流体が自由に通過できるよう
に、夫々が適当な間隔を存して固定配置された動揺制止
翼であり、動揺時には、図３に破線で示したように、そ
の先端が撓むように柔翼構造となされている。
【００２４】従って、動揺時にはこの動揺制止翼１０の
間を、図３に矢印で示したように、流体が自由に通過す
ることで、動揺制止翼１０の先端部が破線で示したよう
に撓み、この先端より放出される渦流れにより動揺制止
翼１０の表面の垂直方向の流体力、すなわち、動揺抵抗
が増加することになって、基礎構造物１の動揺制止力が
さらに増加することになる。なお、このような柔翼構造
となすことによって、翼根部の応力集中を防ぐことがで
き、装置の安全性を増加することができる。
間を、図３に矢印で示したように、流体が自由に通過す
ることで、動揺制止翼１０の先端部が破線で示したよう
に撓み、この先端より放出される渦流れにより動揺制止
翼１０の表面の垂直方向の流体力、すなわち、動揺抵抗
が増加することになって、基礎構造物１の動揺制止力が
さらに増加することになる。なお、このような柔翼構造
となすことによって、翼根部の応力集中を防ぐことがで
き、装置の安全性を増加することができる。
【００２５】本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構
造物１は上記した実施例に限るものでないことは言うま
でもない。例えば主要浮力体５を、内部に密閉空間を有
した所定の浮力を有した矩形状に形成し、これを図４に
示したように、所定の角度を有する様に対向状に配置す
ることで、動揺防止作用を得る様にし、動揺防止部材８
を省略したものでも良い。また、前記断面が密閉空間を
有する矩形状に形成した、平面視がリング状（図７参
照）の主要浮力体５を、図６に示したように、水平状に
配置したものでもよい。但し、この場合には、動揺を防
止する形状となっている。
造物１は上記した実施例に限るものでないことは言うま
でもない。例えば主要浮力体５を、内部に密閉空間を有
した所定の浮力を有した矩形状に形成し、これを図４に
示したように、所定の角度を有する様に対向状に配置す
ることで、動揺防止作用を得る様にし、動揺防止部材８
を省略したものでも良い。また、前記断面が密閉空間を
有する矩形状に形成した、平面視がリング状（図７参
照）の主要浮力体５を、図６に示したように、水平状に
配置したものでもよい。但し、この場合には、動揺を防
止する形状となっている。
【００２６】また、動揺時における抵抗を大きくして基
礎構造物１の横揺れを小さくし、かつ、全体的な波力に
よる抵抗を小さくすべく、図５（ｂ）に示したように、
偏平状に形成したサブ浮体９を、その横断面が偏平状と
なるように立設配置したものでも良い。
礎構造物１の横揺れを小さくし、かつ、全体的な波力に
よる抵抗を小さくすべく、図５（ｂ）に示したように、
偏平状に形成したサブ浮体９を、その横断面が偏平状と
なるように立設配置したものでも良い。
【００２７】また、設置する水域によっては、サブ浮体
９は、基礎構造物１の周囲を取り巻くように配置しなく
てもよい。また、サブ浮体９や動揺制止翼１０は必ずし
も設けなくてもよく、設置する場合も、サブ浮体９の場
合は、図６に示したように、必要時のみ、静水面と接す
るように昇降移動が可能なように設けても良い。
９は、基礎構造物１の周囲を取り巻くように配置しなく
てもよい。また、サブ浮体９や動揺制止翼１０は必ずし
も設けなくてもよく、設置する場合も、サブ浮体９の場
合は、図６に示したように、必要時のみ、静水面と接す
るように昇降移動が可能なように設けても良い。
【００２８】なお、図６及び図７中の１１は発電機シス
テム２の転倒を防止するためにデッキ３に設置された転
倒防止装置である。
テム２の転倒を防止するためにデッキ３に設置された転
倒防止装置である。
【００２９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る洋上
風力発電の浮体式基礎構造物によれば、水深の影響を殆
ど受けないばかりか、海洋地形を全く問題とすることが
なく、しかも、洋上風速が増加する傾向にある沖合いに
おいても、波浪外力や風外力等の影響に起因する装置全
体の動揺を可及的に抑制できるので、発電機システムの
設置が可能になる。また、本発明に係る洋上風力発電の
浮体式基礎構造物によれば、その下部に魚類の漁礁効果
も付加することができる。
風力発電の浮体式基礎構造物によれば、水深の影響を殆
ど受けないばかりか、海洋地形を全く問題とすることが
なく、しかも、洋上風速が増加する傾向にある沖合いに
おいても、波浪外力や風外力等の影響に起因する装置全
体の動揺を可及的に抑制できるので、発電機システムの
設置が可能になる。また、本発明に係る洋上風力発電の
浮体式基礎構造物によれば、その下部に魚類の漁礁効果
も付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造物
の第１実施例を側面から見た概略説明図である。
の第１実施例を側面から見た概略説明図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】動揺制止翼の作用説明図で、平面方向から見た
図である。
図である。
【図４】主要浮体部の他の実施例を説明する図である。
【図５】サブ浮体の他の実施例を説明する図である。
【図６】本発明に係る洋上風力発電の浮体式基礎構造物
の第２実施例を側面から見た概略説明図である。
の第２実施例を側面から見た概略説明図である。
【図７】図６のＢ−Ｂ断面図である。
１ 基礎構造物 ２ 発電機システム ３ デッキ ４ａ 柱 ４ｂ 梁 ５ 主要浮力体 ６ 固定バラスト ７ 係留装置 ８ 動揺防止部材 ９ サブ浮体 １０ 動揺制止翼
Claims (8)
- 【請求項１】 洋上において発電機システムを立設支持
する浮体式の基礎構造物であって、この基礎構造物は、
前記発電機システムの立設支持部を、発電機システムの
直下に集中的に配置すると共に主要浮力体を静水面下の
深い位置に配置し、かつ、この主要浮力体の端部に係留
装置を、また、主要浮力体の側部に動揺防止部材を備え
たことを特徴とする洋上風力発電の浮体式基礎構造物。 - 【請求項２】 主要浮力体を矩形状となして動揺防止部
材を兼ねさせ、動揺防止部材を省略したことを特徴とす
る請求項１記載の洋上風力発電の浮体式基礎構造物。 - 【請求項３】 基礎構造物に、波浪による変動浮力に対
する復元力を補うためのサブ浮体を設けたことを特徴と
する請求項１又は２記載の洋上風力発電の浮体式基礎構
造物。 - 【請求項４】 サブ浮体は、基礎構造物の周囲を取り巻
くように配置されていることを特徴とする請求項３記載
の洋上風力発電の浮体式基礎構造物。 - 【請求項５】 サブ浮体は、静水面と接する位置に設置
されていることを特徴とする請求項３又は４記載の洋上
風力発電の浮体式基礎構造物。 - 【請求項６】 サブ浮体は、横断面が偏平状に形成され
ていることを特徴とする請求項３〜５の何れか記載の洋
上風力発電の浮体式基礎構造物。 - 【請求項７】 基礎構造物に、波浪や風による動揺を抑
制するための動揺制止翼を設けたことを特徴とする請求
項１〜６の何れか記載の洋上風力発電の浮体式基礎構造
物。 - 【請求項８】 請求項３〜６の何れか記載の洋上風力発
電の浮体式基礎構造物において、動揺制止翼は、サブ浮
体より外周側の位置に設けたことを特徴とする請求項６
記載の洋上風力発電の浮体式基礎構造物。
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|---|---|---|---|
| JP2001085294A JP2002285952A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 洋上風力発電の浮体式基礎構造物 |
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|---|---|
| JP2002285952A true JP2002285952A (ja) | 2002-10-03 |
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ID=18940831
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|---|---|---|---|
| JP2001085294A Pending JP2002285952A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 洋上風力発電の浮体式基礎構造物 |
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| JP (1) | JP2002285952A (ja) |
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