JP2002285234A - 蓄熱燃焼炉および蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法 - Google Patents
蓄熱燃焼炉および蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法Info
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- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】蓄熱燃焼炉では、蓄熱バーナは必ず周期的に燃
焼を切り替えるため、切り替えの瞬間に雰囲気組成が乱
れ、切り替え時は炉内雰囲気は空気リッチとなり、定常
燃焼時には空気比１以下で燃焼させたとしても、切り替
え時には酸素濃度の高い雰囲気となってしまうことがあ
り、また炉内における燃料と空気の混合状態は一様では
なく分布があるため、被熱物表面の雰囲気組成も一様で
なくなり、被熱物に対して不均一な影響を与えてしま
う。被熱物側に燃料を噴射する方法を適用したとして
も、燃料の噴流間は空気リッチな雰囲気が存在するし、
切り替え時にはやはり空気リッチとなってしまう。 【解決手段】そこで本発明では、蓄熱部３ａ，３ｂを有
する対を成す蓄熱バーナ２ａ，２ｂを炉本体１に設けて
交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉において、炉本体には、
蓄熱バーナの火炎と被熱物９との間に定常的に予混合火
炎を形成するように予混合バーナ１０ａ，１０ｂを配置
した蓄熱燃焼炉を提案する。
焼を切り替えるため、切り替えの瞬間に雰囲気組成が乱
れ、切り替え時は炉内雰囲気は空気リッチとなり、定常
燃焼時には空気比１以下で燃焼させたとしても、切り替
え時には酸素濃度の高い雰囲気となってしまうことがあ
り、また炉内における燃料と空気の混合状態は一様では
なく分布があるため、被熱物表面の雰囲気組成も一様で
なくなり、被熱物に対して不均一な影響を与えてしま
う。被熱物側に燃料を噴射する方法を適用したとして
も、燃料の噴流間は空気リッチな雰囲気が存在するし、
切り替え時にはやはり空気リッチとなってしまう。 【解決手段】そこで本発明では、蓄熱部３ａ，３ｂを有
する対を成す蓄熱バーナ２ａ，２ｂを炉本体１に設けて
交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉において、炉本体には、
蓄熱バーナの火炎と被熱物９との間に定常的に予混合火
炎を形成するように予混合バーナ１０ａ，１０ｂを配置
した蓄熱燃焼炉を提案する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱燃焼炉および
蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法に関するものであ
る。
蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】蓄熱燃焼炉は、蓄熱部を有する蓄熱バー
ナの対を炉本体に設け、これらを交番燃焼させ、排熱回
収により高効率な燃焼を行うものであり、このような蓄
熱燃焼を利用した加熱炉、溶解炉において被熱物の酸化
防止、品質劣化防止等のため、炉内雰囲気を還元性に保
つ方法が提案されている。
ナの対を炉本体に設け、これらを交番燃焼させ、排熱回
収により高効率な燃焼を行うものであり、このような蓄
熱燃焼を利用した加熱炉、溶解炉において被熱物の酸化
防止、品質劣化防止等のため、炉内雰囲気を還元性に保
つ方法が提案されている。
【０００３】このような方法の一つとして、例えば図３
に示されるように、燃焼側の蓄熱バーナを空気比１以下
で燃焼させて炉内を還元性とすると共に、排気側の蓄熱
バーナに空気を噴射して未燃分を完全燃焼させて排熱を
回収する方法がある。（特開平７−１３３９０８号公報
参照）
に示されるように、燃焼側の蓄熱バーナを空気比１以下
で燃焼させて炉内を還元性とすると共に、排気側の蓄熱
バーナに空気を噴射して未燃分を完全燃焼させて排熱を
回収する方法がある。（特開平７−１３３９０８号公報
参照）
【０００４】図３において、符号ａは炉本体、ｂ，ｂ′
は一対の蓄熱バーナであり、これらの蓄熱バーナｂ，
ｂ′には蓄熱体を充填した蓄熱部ｃ，ｃ′が構成されて
いる。また蓄熱バーナｂ，ｂ′には夫々切換弁（図示省
略）を備えた給気経路ｄ，ｄ′と排気経路ｅ，ｅ′が接
続されており、蓄熱部ｃ，ｃ′から炉本体ａ側の給排気
口ｈ，ｈ′までに構成される空間部ｆ，ｆ′を介して燃
料供給管ｇ，ｇ′から燃料が供給される構成としてい
る。そしてこれらの空間部ｆ，ｆ′には完全燃焼用空気
導入部ｋ，ｋ′が設けられていて、これらから完全燃焼
用空気が供給されるか、または排気側バーナｂ′の燃料
供給管ｇ′から完全燃焼用空気が供給される。
は一対の蓄熱バーナであり、これらの蓄熱バーナｂ，
ｂ′には蓄熱体を充填した蓄熱部ｃ，ｃ′が構成されて
いる。また蓄熱バーナｂ，ｂ′には夫々切換弁（図示省
略）を備えた給気経路ｄ，ｄ′と排気経路ｅ，ｅ′が接
続されており、蓄熱部ｃ，ｃ′から炉本体ａ側の給排気
口ｈ，ｈ′までに構成される空間部ｆ，ｆ′を介して燃
料供給管ｇ，ｇ′から燃料が供給される構成としてい
る。そしてこれらの空間部ｆ，ｆ′には完全燃焼用空気
導入部ｋ，ｋ′が設けられていて、これらから完全燃焼
用空気が供給されるか、または排気側バーナｂ′の燃料
供給管ｇ′から完全燃焼用空気が供給される。
【０００５】このような構成において、図中右側の蓄熱
バーナｂの給気経路ｄと左側の蓄熱バーナｂ′の排気経
路ｅ′の切換弁が開となって、実線で示されるように、
図中右側の蓄熱バーナｂに給気経路ｄから燃焼用空気が
供給されると共に燃料供給管ｇから燃料が供給されて燃
焼し、炉内の燃焼ガスは他方の蓄熱バーナｂ′の空間部
ｆ′、蓄熱部ｃ′を通り、排気経路ｅ′を経て排気され
る。この際、炉内では燃焼側の蓄熱バーナｂから燃料と
共に供給される空気比１以下の燃焼用空気によって還元
燃焼が行われ、排気側の蓄熱バーナｂ′の空間部ｆ′に
至った排ガス中の未燃分は、完全燃焼用空気導入部ｋ′
または燃料供給管ｇ′から導入された完全燃焼用空気に
より完全燃焼が行われる。
バーナｂの給気経路ｄと左側の蓄熱バーナｂ′の排気経
路ｅ′の切換弁が開となって、実線で示されるように、
図中右側の蓄熱バーナｂに給気経路ｄから燃焼用空気が
供給されると共に燃料供給管ｇから燃料が供給されて燃
焼し、炉内の燃焼ガスは他方の蓄熱バーナｂ′の空間部
ｆ′、蓄熱部ｃ′を通り、排気経路ｅ′を経て排気され
る。この際、炉内では燃焼側の蓄熱バーナｂから燃料と
共に供給される空気比１以下の燃焼用空気によって還元
燃焼が行われ、排気側の蓄熱バーナｂ′の空間部ｆ′に
至った排ガス中の未燃分は、完全燃焼用空気導入部ｋ′
または燃料供給管ｇ′から導入された完全燃焼用空気に
より完全燃焼が行われる。
【０００６】一方、他の方法としては、例えば図４に示
されるように、蓄熱バーナｂ，ｂ′の給排気口ｈ，ｈ′
と被熱物ｉとの間に燃料を噴射することにより、被熱物
ｉ近傍を還元性に保つ方法がある。（特開平７−１０２
３１３号公報）尚、図４と図３において、図中の相当す
る要素には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。この方法では、蓄熱バーナｂ，ｂ′の給排気口ｈ，
ｈ′と被熱物ｉとの間に燃料噴射口ｊから燃料を噴射す
ることにより、被熱物ｉの表面が、還元性の燃料又は燃
焼ガスによって覆われた状態が持続して、酸化物の生成
が抑制されると共に、既に形成された酸化物の還元が行
われるものである。
されるように、蓄熱バーナｂ，ｂ′の給排気口ｈ，ｈ′
と被熱物ｉとの間に燃料を噴射することにより、被熱物
ｉ近傍を還元性に保つ方法がある。（特開平７−１０２
３１３号公報）尚、図４と図３において、図中の相当す
る要素には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。この方法では、蓄熱バーナｂ，ｂ′の給排気口ｈ，
ｈ′と被熱物ｉとの間に燃料噴射口ｊから燃料を噴射す
ることにより、被熱物ｉの表面が、還元性の燃料又は燃
焼ガスによって覆われた状態が持続して、酸化物の生成
が抑制されると共に、既に形成された酸化物の還元が行
われるものである。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来技術
では以下に示すような課題がある。まず前者の方法で
は、蓄熱バーナは必ず周期的に燃焼を切り替えるため、
切り替えの瞬間に雰囲気組成が乱れる。即ち、通常、燃
焼を停止する際には、燃料を空気に先行させて停止し、
また燃焼開始時は、空気を燃料に先行させて噴射するた
め、切り替え時は炉内雰囲気は空気リッチとなり、定常
燃焼時には空気比１以下で燃焼させたとしても、切り替
え時には酸素濃度の高い雰囲気となってしまう。また蓄
熱バーナでは、空気温度が予熱により高く、ＮＯｘを低
減するためには、緩慢燃焼を利用せざるを得ないため、
炉内における燃料と空気の混合状態は一様ではなく分布
があり、当然、被熱物表面の雰囲気組成も一様でなくな
り、被熱物に対して不均一な影響を与える。また後者の
ように被熱物側に燃料を噴射したとしても、燃料の噴流
間は空気リッチな雰囲気が存在するし、切り替え時には
やはり空気リッチとなる。
では以下に示すような課題がある。まず前者の方法で
は、蓄熱バーナは必ず周期的に燃焼を切り替えるため、
切り替えの瞬間に雰囲気組成が乱れる。即ち、通常、燃
焼を停止する際には、燃料を空気に先行させて停止し、
また燃焼開始時は、空気を燃料に先行させて噴射するた
め、切り替え時は炉内雰囲気は空気リッチとなり、定常
燃焼時には空気比１以下で燃焼させたとしても、切り替
え時には酸素濃度の高い雰囲気となってしまう。また蓄
熱バーナでは、空気温度が予熱により高く、ＮＯｘを低
減するためには、緩慢燃焼を利用せざるを得ないため、
炉内における燃料と空気の混合状態は一様ではなく分布
があり、当然、被熱物表面の雰囲気組成も一様でなくな
り、被熱物に対して不均一な影響を与える。また後者の
ように被熱物側に燃料を噴射したとしても、燃料の噴流
間は空気リッチな雰囲気が存在するし、切り替え時には
やはり空気リッチとなる。
【０００８】例えば銅の加熱あるいは溶解においては、
酸素が存在すると酸化損失が甚だしく、また還元性が強
すぎると水素を吸収して品質が劣化するという問題があ
って、厳密な雰囲気制御（例えば空気比で０．９〜０．
９５）が必要とされており、この面から蓄熱バーナは不
適とされている。そこで、本発明はこのような課題を解
決することを目的とするものである。
酸素が存在すると酸化損失が甚だしく、また還元性が強
すぎると水素を吸収して品質が劣化するという問題があ
って、厳密な雰囲気制御（例えば空気比で０．９〜０．
９５）が必要とされており、この面から蓄熱バーナは不
適とされている。そこで、本発明はこのような課題を解
決することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明では、蓄熱部を有する対を成す蓄熱バーナ
を炉本体に設けて交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉におい
て、炉本体には、蓄熱バーナの火炎と被熱物との間に定
常的に予混合火炎を形成するように予混合バーナを配置
した蓄熱燃焼炉を提案する。
ために本発明では、蓄熱部を有する対を成す蓄熱バーナ
を炉本体に設けて交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉におい
て、炉本体には、蓄熱バーナの火炎と被熱物との間に定
常的に予混合火炎を形成するように予混合バーナを配置
した蓄熱燃焼炉を提案する。
【００１０】また本発明では、上記の構成において、予
混合バーナは複数を列設したり、対向して設置すること
を提案する。
混合バーナは複数を列設したり、対向して設置すること
を提案する。
【００１１】また本発明では、以上の構成において、予
混合バーナと蓄熱バーナのバーナ軸は平行に配置した
り、直交または適宜の角度をもたせて配置することを提
案する。
混合バーナと蓄熱バーナのバーナ軸は平行に配置した
り、直交または適宜の角度をもたせて配置することを提
案する。
【００１２】さらに本発明では、以上の構成において、
蓄熱バーナは、給排気口と燃料噴射口を離した構成と
し、燃料噴射口を予混合バーナ側に配置することを提案
する。
蓄熱バーナは、給排気口と燃料噴射口を離した構成と
し、燃料噴射口を予混合バーナ側に配置することを提案
する。
【００１３】さらに本発明では、以上のいずれかの蓄熱
燃焼炉において、予混合バーナは、火炎噴流が７０ｍ／
秒以上の流速とする雰囲気制御方法を提案する。
燃焼炉において、予混合バーナは、火炎噴流が７０ｍ／
秒以上の流速とする雰囲気制御方法を提案する。
【００１４】さらに本発明では、以上のいずれかの蓄熱
燃焼炉において、予混合バーナの燃焼量は全燃焼量の１
／３以下とする雰囲気制御方法を提案する。
燃焼炉において、予混合バーナの燃焼量は全燃焼量の１
／３以下とする雰囲気制御方法を提案する。
【００１５】以上の本発明によれば、被熱物の表面は、
予混合バーナにより定常的に形成される、一様な、分布
のない組成の火炎の高速噴流で層状に覆われるため、周
期的に変動したり、または位置的に分布のある蓄熱バー
ナの燃焼ガスから遮断することができる。
予混合バーナにより定常的に形成される、一様な、分布
のない組成の火炎の高速噴流で層状に覆われるため、周
期的に変動したり、または位置的に分布のある蓄熱バー
ナの燃焼ガスから遮断することができる。
【００１６】この際、予混合バーナは、火炎噴流の速度
を高速とすることにより、舞い上がりを防ぎ、また複数
を列設することにより、被熱物を完全に覆うことができ
る。
を高速とすることにより、舞い上がりを防ぎ、また複数
を列設することにより、被熱物を完全に覆うことができ
る。
【００１７】従って被熱物の表面上の厳密な雰囲気組成
制御が可能になる。
制御が可能になる。
【００１８】予混合バーナの燃焼量は、全燃焼量の１／
３以下で極力少なくし、その分、蓄熱バーナの燃焼量を
増加させることにより、排熱回収率が高くなり、熱効率
が高くなる。
３以下で極力少なくし、その分、蓄熱バーナの燃焼量を
増加させることにより、排熱回収率が高くなり、熱効率
が高くなる。
【００１９】予混合バーナを空気比１未満で燃焼させた
としても、不足分の空気は蓄熱バーナから供給すること
ができるので、燃料を完全燃焼させることができ、従っ
て通常バーナで還元燃焼させた場合に生じる未燃損失は
発生しない。
としても、不足分の空気は蓄熱バーナから供給すること
ができるので、燃料を完全燃焼させることができ、従っ
て通常バーナで還元燃焼させた場合に生じる未燃損失は
発生しない。
【００２０】蓄熱バーナは給排気口と燃料噴射口を離し
た構成とし、燃料噴射口を予混合バーナ側に配置した構
成では、蓄熱バーナの火炎の上部は空気リッチ、下部は
燃料リッチとなり、燃焼ガス中の酸素がより一層被熱物
に到達しにくくなるとともに、燃料は、予混合バーナの
燃焼ガス及び自体の燃焼排ガスと混合してから、予熱空
気と混合して燃焼するため、火炎温度が低下し、ＮＯｘ
低減に有効である。
た構成とし、燃料噴射口を予混合バーナ側に配置した構
成では、蓄熱バーナの火炎の上部は空気リッチ、下部は
燃料リッチとなり、燃焼ガス中の酸素がより一層被熱物
に到達しにくくなるとともに、燃料は、予混合バーナの
燃焼ガス及び自体の燃焼排ガスと混合してから、予熱空
気と混合して燃焼するため、火炎温度が低下し、ＮＯｘ
低減に有効である。
【００２１】次に本発明の実施の形態を図１、図２につ
いて説明する。図１は本発明を適用した蓄熱燃焼炉の概
念的縦断面図、図２は図１のＡ−Ａ線断面図である。こ
れらの図において、符号１は炉本体、２ａ，２ｂは対を
成す蓄熱バーナであり、これらの蓄熱バーナ２ａ，２ｂ
には蓄熱体を充填した蓄熱部３ａ，３ｂが構成されてい
る。蓄熱バーナ２ａ，２ｂは炉本体１に対して一対、又
は複数対を設けることができる。蓄熱バーナ２ａ，２ｂ
には、蓄熱燃焼炉においては常識的な設備である、夫々
切換弁（図示省略）を備えた給気経路４ａ，４ｂと排気
経路５ａ，５ｂが接続されており、蓄熱部３ａ，３ｂか
ら空間部６ａ，６ｂを経て炉本体１の炉壁７ａ，７ｂに
給排気口８ａ，８ｂが構成されている。このような蓄熱
部３ａ，３ｂを有する対を成す蓄熱バーナ２ａ，２ｂを
炉本体１に設けて交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉の常識
的な構成要素は図示は省略している。
いて説明する。図１は本発明を適用した蓄熱燃焼炉の概
念的縦断面図、図２は図１のＡ−Ａ線断面図である。こ
れらの図において、符号１は炉本体、２ａ，２ｂは対を
成す蓄熱バーナであり、これらの蓄熱バーナ２ａ，２ｂ
には蓄熱体を充填した蓄熱部３ａ，３ｂが構成されてい
る。蓄熱バーナ２ａ，２ｂは炉本体１に対して一対、又
は複数対を設けることができる。蓄熱バーナ２ａ，２ｂ
には、蓄熱燃焼炉においては常識的な設備である、夫々
切換弁（図示省略）を備えた給気経路４ａ，４ｂと排気
経路５ａ，５ｂが接続されており、蓄熱部３ａ，３ｂか
ら空間部６ａ，６ｂを経て炉本体１の炉壁７ａ，７ｂに
給排気口８ａ，８ｂが構成されている。このような蓄熱
部３ａ，３ｂを有する対を成す蓄熱バーナ２ａ，２ｂを
炉本体１に設けて交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉の常識
的な構成要素は図示は省略している。
【００２２】符号９は被熱物であり、被熱物９の表面上
方に対応する炉壁７の位置に、バーナ軸を被熱物９の表
面に沿った方向に向けた予混合バーナ１０ａ，１０ｂを
設置している。即ち、この実施の形態では予混合バーナ
１０ａ，１０ｂは、対を成す蓄熱バーナ２ａ，２ｂの給
排気口８ａ，８ｂを設けている炉壁７ａ，７ｂに、対向
して設置しており、これらの予混合バーナ１０ａ，１０
ｂのバーナ軸は蓄熱バーナ２ａ，２ｂのバーナ軸と平行
に配置している。
方に対応する炉壁７の位置に、バーナ軸を被熱物９の表
面に沿った方向に向けた予混合バーナ１０ａ，１０ｂを
設置している。即ち、この実施の形態では予混合バーナ
１０ａ，１０ｂは、対を成す蓄熱バーナ２ａ，２ｂの給
排気口８ａ，８ｂを設けている炉壁７ａ，７ｂに、対向
して設置しており、これらの予混合バーナ１０ａ，１０
ｂのバーナ軸は蓄熱バーナ２ａ，２ｂのバーナ軸と平行
に配置している。
【００２３】また、これらの予混合バーナ１０ａ，１０
ｂは、図２に示すように、複数を横方向に列設した構成
である。
ｂは、図２に示すように、複数を横方向に列設した構成
である。
【００２４】しかしながら、予混合バーナは、炉本体１
の形状や大きさ等に応じて適宜に設置できるものであ
り、例えば蓄熱バーナ２ａ，２ｂ間の幅が狭い場合に
は、炉壁７ａ，７ｂのいずれか一方側にのみ設置するこ
ともできる。また、予混合バーナと蓄熱バーナ２ａ，２
ｂのバーナ軸は以上の説明のように平行に配置する他、
図中二点鎖線で示す予混合バーナ１０ｃのように、蓄熱
バーナ２ａ，２ｂのバーナ軸と直交させたり、または適
宜の角度をもたせて配置することができる。
の形状や大きさ等に応じて適宜に設置できるものであ
り、例えば蓄熱バーナ２ａ，２ｂ間の幅が狭い場合に
は、炉壁７ａ，７ｂのいずれか一方側にのみ設置するこ
ともできる。また、予混合バーナと蓄熱バーナ２ａ，２
ｂのバーナ軸は以上の説明のように平行に配置する他、
図中二点鎖線で示す予混合バーナ１０ｃのように、蓄熱
バーナ２ａ，２ｂのバーナ軸と直交させたり、または適
宜の角度をもたせて配置することができる。
【００２５】上述した通り、夫々の蓄熱バーナ２ａ，２
ｂの燃料供給経路は、例えば上記空間部６ａ，６ｂに燃
料を噴射するように構成する他、適所に構成することが
できるもので、この実施の形態では、燃料噴射口１１
ａ，１１ｂは、給排気口８ａ，８ｂとは離した構成と
し、それらを予混合バーナ１０ａ，１０ｂ側に配置して
いる。
ｂの燃料供給経路は、例えば上記空間部６ａ，６ｂに燃
料を噴射するように構成する他、適所に構成することが
できるもので、この実施の形態では、燃料噴射口１１
ａ，１１ｂは、給排気口８ａ，８ｂとは離した構成と
し、それらを予混合バーナ１０ａ，１０ｂ側に配置して
いる。
【００２６】以上の構成において、蓄熱バーナ２ａ，２
ｂは通常の蓄熱燃焼炉と同様に交番燃焼させると共に、
予混合バーナ１０ａ，１０ｂは常時定常的に燃焼させて
被熱物９の加熱処理を行う。
ｂは通常の蓄熱燃焼炉と同様に交番燃焼させると共に、
予混合バーナ１０ａ，１０ｂは常時定常的に燃焼させて
被熱物９の加熱処理を行う。
【００２７】この場合、被熱物９の表面は、列設された
予混合バーナ１０ａ，１０ｂにより定常的に形成され
る、一様な、分布のない組成の火炎の高速噴流で層状に
覆われるため、周期的に変動したり、または位置的に分
布のある蓄熱バーナ２ａ，２ｂの燃焼排気から遮断する
ことができる。
予混合バーナ１０ａ，１０ｂにより定常的に形成され
る、一様な、分布のない組成の火炎の高速噴流で層状に
覆われるため、周期的に変動したり、または位置的に分
布のある蓄熱バーナ２ａ，２ｂの燃焼排気から遮断する
ことができる。
【００２８】この際、予混合バーナ１０ａ，１０ｂは、
火炎噴流の速度を高速、例えば７０ｍ／秒程度とするこ
とにより、舞い上がりを防ぐことができ、被熱物９の表
面を完全に覆うことができる。
火炎噴流の速度を高速、例えば７０ｍ／秒程度とするこ
とにより、舞い上がりを防ぐことができ、被熱物９の表
面を完全に覆うことができる。
【００２９】従って被熱物９の表面上の雰囲気組成制
御、例えば空気比で０．９〜０．９５という厳密な制御
が可能になる。
御、例えば空気比で０．９〜０．９５という厳密な制御
が可能になる。
【００３０】予混合バーナ１０ａ，１０ｂの燃焼量は、
全燃焼量の１／３以下で極力少なくし、その分、蓄熱バ
ーナ２ａ，２ｂの燃焼量を増加させることにより、排熱
回収率が高くなり、熱効率が高くなる。
全燃焼量の１／３以下で極力少なくし、その分、蓄熱バ
ーナ２ａ，２ｂの燃焼量を増加させることにより、排熱
回収率が高くなり、熱効率が高くなる。
【００３１】そして、予混合バーナ１０ａ，１０ｂを空
気比１未満で燃焼させたとしても、不足分の空気は蓄熱
バーナ２ａ，２ｂから供給することができるので、炉内
に供給された燃料を完全燃焼させることができ、従って
通常バーナで還元燃焼させた場合に生じる未燃損失は発
生しない。
気比１未満で燃焼させたとしても、不足分の空気は蓄熱
バーナ２ａ，２ｂから供給することができるので、炉内
に供給された燃料を完全燃焼させることができ、従って
通常バーナで還元燃焼させた場合に生じる未燃損失は発
生しない。
【００３２】またこの実施の形態では、燃料噴射口１１
ａ，１１ｂを給排気口８ａ，８ｂから離して予混合バー
ナ１０ａ，１０ｂ側に配置しているので、蓄熱バーナ２
ａ，２ｂによる火炎の上部は空気リッチ、下部は燃料リ
ッチとなり、従って燃焼ガス中の酸素がより一層、被熱
物９に到達しにくくなるとともに、燃料は、予混合バー
ナ１０ａ，１０ｂの燃焼ガス及び自体の燃焼排ガスと混
合してから、給排気口８ａ，８ｂから供給される予熱空
気と混合して燃焼するため、火炎温度が低下し、ＮＯｘ
低減に有効である。
ａ，１１ｂを給排気口８ａ，８ｂから離して予混合バー
ナ１０ａ，１０ｂ側に配置しているので、蓄熱バーナ２
ａ，２ｂによる火炎の上部は空気リッチ、下部は燃料リ
ッチとなり、従って燃焼ガス中の酸素がより一層、被熱
物９に到達しにくくなるとともに、燃料は、予混合バー
ナ１０ａ，１０ｂの燃焼ガス及び自体の燃焼排ガスと混
合してから、給排気口８ａ，８ｂから供給される予熱空
気と混合して燃焼するため、火炎温度が低下し、ＮＯｘ
低減に有効である。
【００３３】
【発明の効果】本発明は以上のとおりであるので、蓄熱
燃焼炉において、予混合バーナを合理的に配置して定常
的に燃焼させることにより、被熱物の表面を、一様な、
分布のない組成の火炎の高速噴流で層状に覆って、蓄熱
バーナの燃焼ガスから遮断することができる。従って、
被熱物の表面の雰囲気の厳密な組成制御が可能となり、
被熱物の酸化防止と品質劣化を図ることができる。
燃焼炉において、予混合バーナを合理的に配置して定常
的に燃焼させることにより、被熱物の表面を、一様な、
分布のない組成の火炎の高速噴流で層状に覆って、蓄熱
バーナの燃焼ガスから遮断することができる。従って、
被熱物の表面の雰囲気の厳密な組成制御が可能となり、
被熱物の酸化防止と品質劣化を図ることができる。
【図１】 本発明を適用した蓄熱燃焼炉の実施の形態を
示す概念的縦断面図である。
示す概念的縦断面図である。
【図２】 図１のＡ−Ａ線断面図である。
【図３】 蓄熱燃焼炉の第１の従来例を示す概念的縦断
面図である。
面図である。
【図４】 蓄熱燃焼炉の第２の従来例を示す概念的縦断
面図である。
面図である。
１ 炉本体 ２ａ，２ｂ 蓄熱バーナ ３ａ，３ｂ 蓄熱部 ４ａ，４ｂ 給気経路 ５ａ，５ｂ 排気経路 ６ａ，６ｂ 空間部 ７ａ，７ｂ 炉壁 ８ａ，８ｂ 給排気口 ９ 被熱物 １０ａ，１０ｂ，１０ｃ 予混合バーナ １１ａ，１１ｂ 燃料噴射口
Claims (9)
- 【請求項１】 蓄熱部を有する対を成す蓄熱バーナを炉
本体に設けて交番燃焼を行わせる蓄熱燃焼炉において、
炉本体には、蓄熱バーナの火炎と被熱物との間に定常的
に予混合火炎を形成するように予混合バーナを配置した
ことを特徴とする蓄熱燃焼炉 - 【請求項２】 予混合バーナは複数を列設することを特
徴とする請求項１に記載の蓄熱燃焼炉 - 【請求項３】 予混合バーナは対向して設置することを
特徴とする請求項１または２に記載の蓄熱燃焼炉 - 【請求項４】 予混合バーナと蓄熱バーナのバーナ軸は
平行に配置することを特徴とする請求項１〜３までのい
ずれか１項に記載の蓄熱燃焼炉 - 【請求項５】 予混合バーナと蓄熱バーナのバーナ軸は
角度をもたせて配置することを特徴とする請求項１〜４
までのいずれか１項に記載の蓄熱燃焼炉 - 【請求項６】 予混合バーナと蓄熱バーナのバーナ軸は
直交させて配置することを特徴とする請求項５に記載の
蓄熱燃焼炉 - 【請求項７】 蓄熱バーナは、給排気口と燃料噴射口を
離した構成とし、燃料噴射口を予混合バーナ側に配置し
たことを特徴とする請求項１〜６までのいずれか１項に
記載の蓄熱燃焼炉 - 【請求項８】 請求項１〜７の蓄熱燃焼炉において、予
混合バーナは、火炎噴流が７０ｍ／秒以上の流速とする
ことを特徴とする蓄熱燃焼炉の蓄熱燃焼炉における雰囲
気制御方法 - 【請求項９】 請求項１〜７の蓄熱燃焼炉において、予
混合バーナの燃焼量は全燃焼量の１／３以下とすること
を特徴とする蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001084930A JP2002285234A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 蓄熱燃焼炉および蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001084930A JP2002285234A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 蓄熱燃焼炉および蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002285234A true JP2002285234A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=18940527
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001084930A Pending JP2002285234A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | 蓄熱燃焼炉および蓄熱燃焼炉における雰囲気制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002285234A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102777889A (zh) * | 2012-08-24 | 2012-11-14 | 欧阳柏连 | 一种高效、节能的生物质环保炉 |
| JP2019528418A (ja) * | 2016-07-15 | 2019-10-10 | プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド | 燃料の添加にともなう熱化学蓄熱 |
| JP7416019B2 (ja) | 2021-06-16 | 2024-01-17 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 蓄熱器、及び、リジェネバーナ用の加熱ユニット |
-
2001
- 2001-03-23 JP JP2001084930A patent/JP2002285234A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102777889A (zh) * | 2012-08-24 | 2012-11-14 | 欧阳柏连 | 一种高效、节能的生物质环保炉 |
| JP2019528418A (ja) * | 2016-07-15 | 2019-10-10 | プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド | 燃料の添加にともなう熱化学蓄熱 |
| JP7416019B2 (ja) | 2021-06-16 | 2024-01-17 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 蓄熱器、及び、リジェネバーナ用の加熱ユニット |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050209 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061214 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070409 |