JP2002282944A - H形鋼のローラ矯正装置 - Google Patents

H形鋼のローラ矯正装置

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JP2002282944A JP2001086087A JP2001086087A JP2002282944A JP 2002282944 A JP2002282944 A JP 2002282944A JP 2001086087 A JP2001086087 A JP 2001086087A JP 2001086087 A JP2001086087 A JP 2001086087A JP 2002282944 A JP2002282944 A JP 2002282944A
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啓徳 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウエブやフランジに対して局部的な高圧下を生
じさせることなく、安定して矯正可能なH形鋼のローラ
矯正装置を提供する。 【解決手段】一対の鍔付きローラ6の鍔部10でフラン
ジ3の外側面3aを押圧することを上下交互に繰り返す
ことで矯正を行う。また、鍔部10のフランジ接触面1
0aとフランジ外側面3aとの接触部分に供給管20を
通じて潤滑剤を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延または溶接組
み立てによって製造されたH形鋼を矯正するためのロー
ラ矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延または溶接組み立てによって製造さ
れたH形鋼の曲がり・反りを、冷間で連続的に矯正する
方式としては、ウエブ部分を矯正用ローラで繰り返し圧
下して矯正する方式が一般的である。図10は、一般に
行われている、矯正用ローラ51によるH形鋼50の連
続冷間矯正の状態を示すものである。すなわち、H形鋼
50の搬送方向に沿って複数の矯正用ローラ51がウエ
ブ通過位置に対し上下に千鳥状に配置され、搬送されて
くるH形鋼50のウエブ50aの上下両面を矯正用ロー
ラ51(水平ローラ)によって交互に繰り返し圧下矯正
を施すことにより、ウエブ50aを通じて剛性の大きい
フランジ50bに塑性変形を与え、もって真直度を得る
というものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウエブ
50aを介して剛性の大きいフランジ50bを変形させ
る時、ウエブ50aに局部的に高面圧が生じることか
ら、ウエブ高さLが増加したり、ウエブ50aに曲げが
生じるなどの形状不具合が発生したりしやすかった。
【0004】こうしたウエブ押圧矯正方式の欠点を回避
するべく、例えば特開平8−24953号公報では、H
形鋼のフランジの先端面を矯正用ローラで押圧すること
で、直接フランジに荷重を掛ける矯正方式が開示されて
いる。しかし、こうしたフランジ先端面を直接押圧する
際には、次に示すような問題がある。すなわち、通常、
熱間圧延されて製造されるH形鋼はユニバーサル圧延機
とエッジング圧延機のコンビネーションで成形されるた
め、製品のフランジ幅は、ウエブの厚みに比べると比較
できないくらい寸法変動があり、安定した押圧量を得る
のが困難である。さらに、フランジ先端面を押圧するこ
とによって、フランジ先端部の面圧が局部的に高まり、
圧下による変形でフランジ幅が小さくなったり、フラン
ジ先端部の厚みが膨らみで不揃いになる等の問題が発生
しやすかった。
【0005】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、ウエブやフランジに対して局部的な高
圧下や肌荒れを生じさせることなく、安定して矯正可能
なH形鋼のローラ矯正装置を提供することを課題として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のうち請求項1に記載した発明は、矯正される
H形鋼の搬送方向に沿って配置された複数個の矯正用ロ
ーラによって、搬送されるH形鋼に繰り返し曲げの塑性
ひずみを与えて矯正を行うローラ矯正装置において、上
記矯正用ローラは、フランジ外側面に対し曲げ荷重を負
荷する一対の鍔部を備えると共に、該矯正用ローラとH
形鋼との接触部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置を備
えることを特徴とするものである。
【0007】ここで、本発明の構成は、例えば、矯正さ
れるH形鋼の搬送方向に沿って、複数個の矯正用ローラ
が当該H形鋼のウエブの通過位置に対し千鳥状に配置さ
れ、その矯正用ローラによって搬送されるH形鋼に繰り
返し曲げの塑性ひずみを与えて矯正を行うローラ矯正装
置であって、上記各矯正用ローラは、円周面がH形鋼の
フランジ先端面にそれぞれ接触可能なローラ本体と、そ
のローラ本体と同軸に配置され当該ローラ本体よりも径
方向外方に張り出した一対の円盤状の鍔部とを備え、上
記一対の鍔部における互いに対向する側面は、H形鋼の
フランジの外側面にそれぞれ接触かつ押圧可能に配置さ
れていると共に、当該対向する両側面の間隔が径方向外
方に向かうにつれて連続的に大きくなるように設定する
ことで実現される。
【0008】このとき、少なくも上記一対の鍔部間の対
向距離が変更可能となっていることが好ましい。また、
上記各矯正用ローラは、H形鋼のウエブ通過位置を挟ん
で、上記一対のローラ本体とは反対側に、H形鋼のウエ
ブに当接するウエブ支持ローラを備えることが好まし
い。
【0009】また、上記鍔部側面は、径方向に沿って、
H形鋼のフランジの外側面に対しフランジ幅の1/2以
上接触可能となっていることが好ましい。また、上記矯
正用ローラ群の前段に対し、H形鋼を、フランジ幅方向
の位置を規制しながら上記矯正用ローラ群への噛み込み
の誘導を行う誘導用ローラを備えることが好ましい。
【0010】本発明によれば、H形鋼の曲がり・反り
を、冷間で連続的に矯正する際、寸法・形状・機械的性
質等の冷間で大きな塑性変形を起こすことによって生じ
る、不具合を小さく抑えて矯正が行われる。すなわち、
H形鋼の曲がり・反りを支配するフランジに直接荷重を
作用させて矯正するため、ウェブを介してフランジに曲
げ荷重を作用させる場合に比べ、ウエブに及ぼすダメー
ジは大幅に減少される。
【0011】また、曲げ荷重をフランジに直接作用させ
る場合でも、曲げ荷重をフランジの外側面における広い
範囲で受けるように負荷するので、フランジ幅が小さく
なったり、フランジ先端部が潰れることが防止される。
すなわち、一対の鍔部の対向間隔は、外径方向から内径
方向に向けて連続的に狭くなることで、搬送されるH形
鋼は、一対の鍔部間に外径方向から内径方向に押し込ま
れることで曲げ荷重が負荷されると共に、フランジの外
側面と鍔部側面との接触範囲が大きくなり、局部的に高
い面圧が作用する現象が緩和できる。
【0012】さらに、広い接触面積で鍔部がH形鋼のフ
ランジ外側面に接触し、且つ、鍔部でフランジ外側面が
広い範囲で擦られるが、潤滑剤を供給することで、当該
フランジ外側面を研磨する作用を有して、当該フランジ
外側面の表面肌が逆に良くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る
ローラ矯正装置を示し、図2は、本実施形態の矯正用ロ
ーラの構成を示す。なお、本実施形態では、ウエブ2が
水平となる姿勢の状態で、H形鋼1を搬送しながら矯正
を行う場合を例に説明する。また、以下の説明では、H
形鋼1のウエブを単にウエブ2と、H形鋼1のフランジ
を単にフランジ3と呼ぶ。
【0014】ローラ矯正装置は、図1に示すように、矯
正されるH形鋼1の搬送方向に沿って配置される複数の
矯正用ローラ4と、当該矯正用ローラ4群の前段に配置
される誘導用ローラ5とを備える。図1において、N
o.1及び2が、誘導用ローラ5であり、No.3〜8
が上記矯正用ローラ4である。また、No.9は、鍔の
無い搬送ロール12である。
【0015】上記各矯正用ローラ4は、図2に示すよう
に、鍔付きローラ6とウエブ支持ローラ7とから構成さ
れる。鍔付きローラ6の構成を説明すると、軸部材8
と、その軸部材8に対し軸方向の位置を変更可能に支持
されている一対のローラ本体9とを備える。上記軸部材
8は、H形鋼1の搬送方向に直交且つ軸を水平に配置さ
れる。すなわち、一対のフランジ3の対向方向に沿って
延在している。また、上記各ローラ本体9には、表面を
フランジ3の外側面3aに接触させる円板状の鍔部10
が一体に形成されている。
【0016】すなわち、鍔付きローラ6には、一対のフ
ランジ3を間に挟むように、一対の鍔部10が対向配置
されると共にその鍔部10よりも内側のローラ本体9部
分(以下、先端押圧部ともいう)が、フランジ3の先端
面にそれぞれ対向可能となっている。上記鍔部10にお
けるフランジ3に接触する側面をフランジ接触面10a
と呼ぶと、対向する一対のフランジ接触面10a間の対
向距離Hは、ローラ本体9から外径方向に離れるにつれ
て徐々に広くなるように設定されている。つまり鍔部1
0のフランジ接触面10aはローラ軸直角方向に対し外
向き(フランジ3から離れる方向)に傾いている(図8
参照)。なお、フランジ接触面10aの先端部の輪郭は
円弧状となっている。
【0017】また、上記一対のローラ本体9を、軸部材
8に沿って変位させることで、ウエブ高さに応じて、一
対の鍔部10の対向距離Hを調整可能となっている。例
えば、軸部材8に対しローラ本体9がスプライン結合し
ていると共に位置調整後の位置で固定する固定手段を備
えることで実現される。そして、上記一対のフランジ接
触面10a間の対向距離Hについて、先端押圧部との境
界部分(最内径部分)での対向距離Hを、ウエブ高より
も小さく設定すると共に、鍔部10先端部分(最外径部
分)での対向距離Hをウエブ高さよりも大きくなるよう
に設定してある。
【0018】また、上記ウエブ支持ローラ7は、上記鍔
付きローラ6に対しH形鋼1のウエブ2を挟んで上下方
向反対側に配置された水平ローラであって、軸部材とそ
の軸部材の中央部に設けられて、円周面がウエブ2表面
に当接可能なローラ本体とから構成される。そして、上
記構成の矯正用ローラ4は、上記構成と同様な鍔付きロ
ーラ6及びウエブ支持ローラの組から構成されて、H形
鋼1のウエブ2の通過位置を挟んで交互に上側及び下側
に配置されるように千鳥に複数個配置されている。
【0019】上記矯正用ローラには、図3及び図4に示
すように、潤滑油などの潤滑剤を供給する供給管20が
配置されている。各供給管20は、フランジ3との接触
を回避するように配置されると共に、鍔付きローラ6の
回転方向下流側から、先端のノズル部をフランジ接触面
10aとフランジ3の外側面3aとの間に向けて配置さ
れている。
【0020】各供給管20は、弁21、ポンプ22を介
して潤滑剤を収容したタンク23に接続され、ポンプ2
2を駆動することで、所定の流量を、フランジ接触面1
0aとフランジ3の外側面3aとの接触部分に供給す
る。また、誘導用ローラ5は、図5に示すように、上記
構成の鍔付きローラ11を、ウエブ2の通過位置を挟ん
で上下に対向配置して構成される。
【0021】次に、上記構成のローラ矯正装置の動作や
作用・効果について説明する。上記鍔付きローラ6への
H形鋼1の噛み込みは、フランジ3とフランジ接触面1
0aとの接触が点接触で始まるため、矯正ローラの自転
のみの引き込みは難しく、外部の力(ピンチロールなど
による押し込み力)によるH形鋼1を押し込んで鍔付き
ローラ6中心近傍まで到達させることが必要となる。ロ
ーラ中心近傍まで達した後は、矯正用ローラ4の自転で
H形鋼1は搬送可能となる。
【0022】これに鑑みて、本実施形態では、誘導用ロ
ーラ5を、軸を平行に且つ上下に対向配置した一対の鍔
付きローラ11で構成することで、フランジ幅圧下がで
きて、フランジ3の幅差を小さくすると同時に、一番上
流の矯正用ローラ4を構成するN0.3の鍔付きローラ
6ヘの押し込みを容易としている。フランジ幅規制の観
点からは、2つのローラ11の上下間隔は、その前工程
で冷間寸法計で測定した製品の最も小さい幅に合せて通
材するのが好ましい。
【0023】上記のように2組の誘導用ローラ5によっ
て、フランジ幅差が小さく圧下されると共に、No.3
の矯正用ローラ4に案内されて、千鳥状に配置された複
数個の矯正用ローラ4の鍔付きローラ6によって上下方
向に繰り返し曲げが加えられると共に、当該矯正の際に
生じるウエブ2の湾曲がウエブ支持ローラ7で規制され
る。
【0024】これによって、矯正が行われ、続いてN
o.9の搬送用ローラ12で下流に送られる。次に、上
記矯正ローラ群によって、上記のような塑性変形を与え
ることによって真直度を得ることができる原理を図4及
び図5を参照しつつ説明する。なお、図6及び図7は模
式図であり、ウエブ支持ローラ7の回転軸が上下に変位
するように図示されているが、実際には移動しない。
【0025】例えば、図6に示すように、鍔付きローラ
6が上側に配置されている矯正用ローラ4を例にとる
と、鍔付きローラ6に対し一対のフランジ3が逆ハ状態
のH形鋼1が噛み込み始める際には、図6(a)に示す
ように、傾斜した鍔部10のフランジ接触面10aにフ
ランジ3の外側面3aが滑り込んで噛み込みを始め、当
該フランジ接触面10aの傾斜に沿ってフランジ3が内
径方向に入り込み(図6(b)参照)、フランジ3先端
面がローラ本体9の円周面に当接すると共にそのフラン
ジ3の外側面3aが当該フランジ接触面10aの傾斜に
沿うように変形する(図6(c)参照)。
【0026】このように、(a)の噛み込みから(c)
の噛み込み完了までの移行中に、特に、フランジ外側面
3aとフランジ接触面10aとが擦れることとなるが、
両者3a、10aの接触部に潤滑剤が供給されているこ
とから、金属接触での摩擦による焼き付きや表面荒れの
発生が防止される。このように摩耗が軽減することで、
フランジ接触面10aの異常摩耗が軽減されると同時
に、フランジ外側面3aが研磨されて表面性状が良くな
る。
【0027】特に、フランジ幅Bの1/2以上でフラン
ジ接触面がフランジ外側面3aに接触するように設定す
れば、フランジ外側面3aの全面が確実に研磨される。
図7は、鍔付きローラ6が下側にある場合の噛み込み始
めから噛み込み完了までの状態を示すものである。挙動
は図6の場合と同様であるので説明を省略する。
【0028】またこのとき、一対のフランジ3に曲げ力
が作用することで、ウエブ2が鍔付きローらとは反対側
(下側)に湾曲する。このようにウエブ2が変形する
と、H形鋼1を上下方向に曲げる力のフランジ3の外側
面3a(ローラ鍔部10傾斜)で受け持つ割合が減少
し、フランジ3先端面がローラ本体9によって高面圧で
圧下されることになる。
【0029】しかしながら、本実施形態では、ウエブ支
持ローラ7を備えることで、H形鋼1が鍔付きローラ6
に噛み込み始めた状態では、ウエブ2は支持ローラに接
触せず、噛み込みが進行することで、ウエブ2の下面に
支持ローラの円周面が接触し、噛み込みが完了した状態
では、上記ウエブ2の湾曲は、ウエブ支持ローラ7によ
って規制される。これによって、H形鋼1を上下方向に
曲げる力のフランジ3の外側面3aで受ける割合が大き
くなり、フランジ3先端面に発生する局部面圧の軽減が
図られ、フランジ幅Bが小さくなったり、先端の厚みが
膨らみで不揃いとなるなどの問題の発生が防止される。
【0030】また、フランジ3の外側面3aは、図8に
示すように、鍔部10側面(フランジ接触面10a)と
の接触範囲が大きいので、矯正のための曲げ力を負荷さ
れた状態において、局部的に高い面圧が作用する現象が
緩和できる。このことでも、局部摩耗等を抑える作用を
有することとなる。また、ウエブ2にウエブ高さLに応
じた圧縮力が負荷されることから、ウエブ高さLの矯正
も行われる。
【0031】ここで、鍔部10のフランジ接触面10a
の軸直方向からの傾きである鍔角度θ(図8参照)と、
ウエブ2に加わる変形力Pwおよびフランジ3先端部の
面圧Prとの関係を求めてみたところ、図9に示すよう
な結果となった。すなわち、鍔角度θが大きくなるとウ
エブ2に加わる変形力Pwが増加し、逆にフランジ3先
端部の面圧Pfは減少する関係にある。
【0032】それぞれH形鋼1の断面や材料特性によっ
て許容値が決められると、矯正に適した鍔部10の傾き
θ1〜θ2の範囲が定まってくる。本発明では標準的な
外法一定H形鋼1に適用した結果、矯正に適した鍔部1
0の傾きθ1〜θ2は1〜3度であったので、鍔角度を
1〜3度となるように設定した。ここで、フランジ3の
外側面3aと鍔部10のフランジ接触面10aとが接触
して、受け持つ曲げ力の水平分力がウエブ2の圧縮力に
十分に置き替えられるよう、径方向に沿った接触長さW
>0.5Bの関係が保てる矯正条件が好ましい(図8参
照)。
【0033】以上のように、ウエブ2を介してのフラン
ジ曲げではないので、ウエブ2の変形や機械的性質の劣
化を生じること無くH形鋼1の曲り・反りの連続矯正が
可能となる。また、フランジ3の先端面のみを圧下する
方式でなく、フランジ3の外側面3aの広い範囲で反力
を受け持つ方式であるため、フランジ3の幅変動や先端
部厚さ不揃いを小さくできる。
【0034】さらに、ウエブ2に圧縮力を及ぼし、ウエ
ブ高さLの大きいものは縮小され、小さいものはそのま
まの値で変化しないため、ウエブ高さ精度も良くなる。
また、矯正用ローラ4ヘの噛み込み始めは、一般に、鍔
付きローラ6とH形鋼1の形状差が大きいため、矯正用
ローラ4の自転でH形鋼を引き込む事が難しい。これに
対し、前段に誘導用ローラ5を設けることで、ピンチロ
ーラ等の外力によって、ローラの中心近傍までH形鋼が
進行させ、この結果、矯正用ローラ4の自転によるH形
鋼の搬送が可能となる。
【0035】ここで、フランジ接触面10aを軸直方向
に対して鍔角度θだけ傾けているが、この傾きに合わせ
て、ローラ本体9の円周面も軸方向に対してθだけ傾け
て、ローラ本体9の円周面とフランジ接触面10aとの
交角を90度に設定しても良い。また、上記実施形態で
は、ローラ本体9と鍔部10とが一体の場合を例示して
いるが、ローラ本体9と鍔部10とが別体に構成されて
いても良い。例えば、上記軸部材8をローラ本体とし、
その軸部材8に対し鍔部10が軸方向に移動可能に取り
付けられることで鍔付きローラ6が構成されていても良
い。
【0036】また、上記実施形態では、フランジ外側面
3aに曲げ力を作用されるローラ矯正機を例に説明して
いるが、上記従来例のような他の構成にローラ矯正機に
対しても適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のロー
ラ矯正装置を採用すると、フランジ外側面の表面性状が
向上すると共に、ウエブの変形やフランジの幅変動など
の悪影響を抑えつつH形鋼の曲がり・反りの連続矯正が
可能となる。更に、矯正の際におけるH形鋼表面の面荒
れが防止出来ると共に矯正用ローラの局部摩耗を低減す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施形態に係るローラ矯正装置
におけるローラ列を示す概要構成図であり、(a)は平
面図を、(b)は側面図をそれぞれ示す。
【図2】本発明に基づく実施形態に係る矯正用ローラの
構成を示す正面図である。
【図3】本発明に基づく実施形態に係る下側の矯正用ロ
ーラに対する潤滑剤供給の構成を示す図である。
【図4】本発明に基づく実施形態に係る上側の矯正用ロ
ーラに対する潤滑剤供給の構成を示す図である。
【図5】本発明に基づく実施形態に係る誘導用ローラの
構成を示す正面図である。
【図6】本発明に基づく実施形態に係るH形鋼及び矯正
用ローラの挙動を説明する、下側に鍔付きローラを配置
した場合の例であり、(a)は噛み込み始めの状態を、
(b)は噛み込み途中の状態を、(c)は噛み込み完了
の状態を示す。
【図7】本発明に基づく実施形態に係るH形鋼及び矯正
用ローラの挙動を説明する、上側に鍔付きローラを配置
した場合の例であり、(a)は噛み込み始めの状態を、
(b)は噛み込み途中の状態を、(c)は噛み込み完了
の状態を示す。
【図8】矯正用ローラとH形鋼との関係を示す模式図で
ある。
【図9】鍔角度θと、フランジ先端の面圧及びウエブに
加わる変形力との関係を示す図である。
【図10】従来例におけるローラ矯正機を説明する斜視
図である。
【符号の説明】
1 H形鋼 2 ウエブ 3 フランジ 4 矯正用ローラ 5 誘導用ローラ 6 鍔付きローラ 7 ウエブ支持ローラ 8 軸部材 9 ローラ本体 10 鍔部 10a フランジ接触面 20 供給管 21 弁 22 タンク θ 鍔角度 L ウエブ高さ B フランジ幅 W 接触長さ H 対向距離

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矯正されるH形鋼の搬送方向に沿って配
    置された複数個の矯正用ローラによって、搬送されるH
    形鋼に繰り返し曲げの塑性ひずみを与えて矯正を行うロ
    ーラ矯正装置において、 上記矯正用ローラは、フランジ外側面に対し曲げ荷重を
    負荷する一対の鍔部を備えると共に、該矯正用ローラと
    H形鋼との接触部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置を
    備えることを特徴とするH形鋼のローラ矯正装置。
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