JP2002280931A - スペクトラム拡散受信装置 - Google Patents

スペクトラム拡散受信装置

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JP2002280931A JP2001074815A JP2001074815A JP2002280931A JP 2002280931 A JP2002280931 A JP 2002280931A JP 2001074815 A JP2001074815 A JP 2001074815A JP 2001074815 A JP2001074815 A JP 2001074815A JP 2002280931 A JP2002280931 A JP 2002280931A
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  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 CDMA受信装置において不可欠な同期追従
監視を中断することなく正確かつ適切に実行するととも
に、消費電力および回路規模を低減することが可能なス
ペクトラム拡散受信装置を提供する。 【解決手段】 サーチャ105のタイミング情報から予
想される同期タイミングと実際に同期追従しているDL
L101,102,103からのタイミング信号とを比
較し、タイミング差が一定値以上あると判断した場合
に、そのタイミングで動作しているDLLは同期ハズレ
であると判定し、当該DLLの動作を停止させるか、あ
るいはサーチャ105が検出する別ピークタイミングか
ら当該DLLの再動作開始タイミングを与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CDMA(符号
分割多元接続)方式を採用した第3世代移動体通信シス
テムにおけるスペクトラム拡散受信装置に関するもの
で、特に、CDMA通信システムで一般的に同期捕捉
(パスサーチ)に使用するサーチャを、同期追従回路で
あるDLLの同期ハズレ判定に活用可能としたスペクト
ラム拡散受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、第3世代移動体通信システムの基
幹技術たる無線通信方式として、スペクトラム拡散通信
技術を採用したCDMA方式と呼ばれる多元接続方式が
普及してきており、これに関して技術提案および技術開
発が盛んに行われている。CDMA方式では、送信側で
目的の信号に拡散符号を乗算する拡散処理を行うことに
より、元の信号より十分に広帯域な無線信号が送出され
る。この処理により、他の基地局・端末からの信号は、
直交関係にある符号を使っている限りノイズと同等とみ
なすことができ、同じ周波数を使いながらも、受信側に
おける「逆拡散処理」により分離して目的の信号を受信
することが可能である。
【0003】逆拡散処理とは、受信側において送信側と
同一の拡散符号を乗算することにより、元の一次変調信
号を取り出す処理のことである。この際、受信タイミン
グを、拡散符号のビット速度単位であるチップ単位で同
期捕捉・追従する必要がある。一方、無線通信の本質的
な特徴として、信号波が建造物や地形によって反射する
ことにより、複数の伝搬経路が生じるマルチパスと呼ば
れる現象が発生する場合がある。したがって、同一のタ
イミングで発信された信号は、時間差を持って受信され
ることになる。
【0004】CDMA方式では、受信側において複数の
パスタイミングに合わせて逆拡散処理を行い、時間差を
もった復調信号を合成することが可能である。ただし、
移動体通信であるが故に、このマルチパスは時間的に変
動することになる。このような特徴のために、受信信号
の信号強度が時間的に変動するフェージングと呼ばれる
現象が生じる。このようなマルチパスフェージング環境
下において、最適な受信パスを選択して正確にチップ単
位で受信タイミングを調整し、受信信号に同期追従する
ことが、CDMA受信技術に必要不可欠となっている。
【0005】CDMA受信装置において、同期追従の役
割を担う回路として、一般的にDLL(Delayed
Locked Loop)が採用されている。すなわ
ち、図3に示すように、同期がとれているタイミングよ
り一定量早いタイミングと遅いタイミングで、相関器に
より各受信信号に符号を乗算し、両者の相関出力の差分
をもってループフィルタのループ制御を行い、符号発生
位相の進み/遅れの判定を下すことにより同期追従を実
現する。一般的には、この一定量は±0.5チップが採
用される。従来技術では、DLLの出力から実際に復調
した結果を、制御部において評価することにより、DL
Lが同期ハズレになっているか否かを判定していた。
【0006】なお、図3において、301は受信信号、
302,303,304は相関回路、305は差分出力
回路、306はループフィルタ、307は拡散符号発生
器、308,309は遅延回路、310は復調データ、
311はタイミング信号発生器、312は動作開始信
号、313はDLL同期信号をそれぞれ示す。
【0007】さらに、特開2000−92026号公報
に記載された技術によれば、DLLの同期ハズレ判定に
対して同期捕捉部の情報を活用することで、受信同期特
性の向上を図っている。すなわち、特開2000−92
026号公報に記載された技術では、図4に示すよう
に、CDMA受信装置の構成要素として、同期捕捉部4
11、同期追従部413,414,415のほかに割り
当て制御部412を追加している。
【0008】同期捕捉部411は、その相関出力の電力
値の大きいタイミングを、捕捉同期位置S411Aとし
て割り当て制御部412に出力する。割り当て制御部4
12は、複数の捕捉同期位置S411Aの中から、位相
差が閾値以上のものを選択し、割り当て同期位置S41
2A,S412B,S412Cとして出力する。同期追
従部413,414,415は、割り当て同期位置S4
12A,S412B,S412Cを受けて同期追従動作
を行い、各追従同期位置S413A,S414A,S4
15Aと追従相関電力値S413B,S414B,S4
15Bを出力する。同期追従部413,414,415
としては、通常の場合、この技術分野で一般的なDLL
が用いられる。
【0009】割り当て制御部412では、捕捉同期位置
S411Aと追従同期位置S413A,S414A,S
415Aの比較を行い、位相差が予め定めた閾値以下の
追従同期位置は除外し、同一の同期位置を追従すること
を避けている。また、同期追従部413,414,41
5の各々の追従相関電力値S413B,S414B,S
415Bが、予め定める閾値以下であった場合には、別
の捕捉同期位置を選択し、同期追従部を割り当てる。
【0010】このような方法を採用することにより、フ
ェージングによる受信波電力低下やパスそのものの消失
に際しても、復調動作を中断することなく新たな同期位
置の割り当てを継続して行うことができる。このため、
DLLの相関出力のみに頼る従来技術と比較して、同期
追従特性に優れた受信方式および回路となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術のうち、前者におけるDLLの出力そのも
のを同期ハズレ判定とする同期回路にあっては、マルチ
パスフェージングのような現実の環境を考慮すれば、D
LLの通常の動作期間(フレーム単位:10ms)に結
果を判定する手段を用いたのでは、動作期間中にフェー
ジングにより振幅が大きく変化する可能性があり、その
結果、同期追従判定を誤るおそれがある。
【0012】また、DLL自体、通常±0.5チップの
幅で同期追従を行うため、追従能力にも限界がある。さ
らに、回路規模が増大化するとともに、それに伴う消費
電力増加も避けられない。
【0013】また、特開2000−92026号公報に
記載されている技術では、同期捕捉部を活用することに
よりDLLの同期追従能力の限界を補強して、同期ハズ
レ判定の高精度化を行うことができるとともに、既存の
構成の変更にとどまるため回路規模が抑制されるとして
いる。しかしながら、同期ハズレ判定方式では、基本と
なる同期捕捉部の捕捉同期位置の決定方法として、同期
追従部の相関電力の大きいタイミングを採用している。
この点において、前者の従来技術と同様に、DLLの電
力値による判定ではフェージングに弱く、判定を誤る可
能性があるという問題を有している。
【0014】さらに、第3世代移動通信システムでは、
伝搬路推定において、既知シンボルが伝送される共通パ
イロットチャネル上の共通パイロットを用いて、通信チ
ャネルの受信シンボル復調を行うシステムが提案されて
いる。また、通信チャネル上の個別パイロットを伝搬路
推定に用いるシステムが提案されており、この場合、個
別パイロットを用いて伝搬路推定を行うことになる。例
えば、受信特性改善のために、電子情報通信学会技術研
究報告RCS99−12「W−CDMAにおける下りリ
ンク送信ダイバーシチの効果」に示されたように、ST
TDやFeedBack型の送信ダイバーシチ、クロー
ズドループ高速送信電力制御を、個別パイロットを有す
る通信チャネルに対して適用する方式が提案されてい
る。
【0015】前述した特開2000−92026号公報
に記載された技術では、特定の通信システムを念頭に置
き、例えば、第3世代移動通信システムのように、共通
パイロットや個別パイロットを有する特定のチャネルに
対して、サーチャによりスライディング相関処理を行
い、DLLの同期ハズレを判定する方式を提案するもの
ではない。
【0016】本発明は、上述した事情に鑑みなされたも
ので、特に、第3世代移動通信システムに適用されるこ
とを念頭に置き、CDMA受信装置において不可欠な同
期追従監視を中断することなく正確かつ適切に実行する
とともに、消費電力および回路規模を低減することが可
能なスペクトラム拡散受信装置を提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のスペクトラム拡
散受信装置は、上述した目的を達成するため、以下の特
徴点を備えている。
【0018】すなわち、本発明のスペクトラム拡散受信
装置は、CDMA方式を採用したスペクトラム拡散受信
装置において、拡散符号の位相を変化させながらスペク
トラム拡散された受信信号と相関をとることで得られる
相関プロファイルから相関ピーク位置をサーチして、そ
のタイミング情報を出力するためのサーチャと、該サー
チャからのタイミング情報を受けてタイミングコントロ
ーラの動作を制御するための制御部と、後段のDLLの
動作タイミング信号を与えるためのタイミングコントロ
ーラと、該動作タイミング信号を受けてスペクトラム拡
散された受信信号に対して符号系列を用いて逆拡散し、
同期追従および復調を行うためのDLLとを備える。前
記サーチャのタイミング情報から予想される同期タイミ
ングと実際に同期追従しているDLLからのタイミング
信号とを比較し、タイミング差が一定値以上あると判断
した場合に、そのタイミングで動作しているDLLは同
期ハズレであると判定し、当該DLLの動作を停止させ
るか、あるいは前記サーチャが検出する別ピークタイミ
ングから当該DLLの再動作開始タイミングを与えるた
めの手段を備えたことを特徴としている。
【0019】また、前記スペクトラム拡散受信装置にお
いて、前記サーチャがパスサーチする対象信号を、伝搬
路推定に用いられる共通パイロットチャネルに定め、前
記DLLの同期ハズレ判定を行うように構成することが
可能である。
【0020】また、前記スペクトラム拡散受信装置にお
いて、前記サーチャがパスサーチする対象信号を、通信
チャネルの個別パイロットを用いて伝搬路推定を行うシ
ステムの通信チャネルに定め、前記DLLの同期ハズレ
判定を行うように構成することが可能である。
【0021】本発明のスペクトラム拡散受信装置では、
以下に示す動作が行われる。すなわち、サーチャと呼ば
れる同期捕捉部により、一定の長さの拡散符号を、位相
をずらしながら各々の位相で部分相関出力と捕捉同期タ
イミング情報を得る。タイミングコントローラにより、
制御部からの指示に基づいて同期追従部であるDLLの
動作開始タイミング信号を出力するとともに、DLLか
らの追従同期タイミング信号を受け取り、タイミング情
報として制御部に渡す。
【0022】DLLは、実際に逆拡散出力を得る相関演
算回路部(punctua1)と、位相同期したタイミ
ングから各々0.5チップずつ進んだ拡散符号と遅れた
拡散符号の相関をとり、その差分を通じて拡散符号の位
相制御を行う2組の相関演算回路部(earlyおよび
late)の3つの相関演算回路部とからなり、逆拡散
復調出力と同期追従タイミング信号を出力する。制御部
により、各部の基本動作制御および特にサーチャの捕捉
タイミング情報と、タイミングコントローラからのDL
Lの同期追従タイミング信号を比較して、DLLの割り
当て、同期ハズレ判定、動作停止、再開などを、タイミ
ングコントローラを通じて指示する。
【0023】そして、正確な同期ハズレ判定を行い、同
期がハズレているDLLに対してはその動作を停止さ
せ、さらにサーチャの出力結果から新たにDLLの動作
タイミングを定めて、適切なタイミングで受信動作を再
開させることにより、フェージングの影響をより小さく
して良好な受信特性を得ることができる。
【0024】ところで、同期ハズレ判定に対して、DL
Lの復調出力を利用した方式では、フェージングの影響
を大きく受け、同期ハズレを誤判定する可能性がある。
これに対して、本発明のスペクトラム拡散受信装置で
は、DLLより動作周期の短いサーチャの同期捕捉動作
結果を利用することにより、フェージングの影響をでき
る限り小さくすることができる。
【0025】また、同期ハズレ判定に対して、サーチャ
およびDLLのタイミング情報を用いているため、振幅
情報を用いる従来の技術と比較して、フェージングの影
響を受け難くなり、同期追従動作を中断することなく、
時間的に変動する同期追従タイミングに対応して適切に
DLLを割り当てて動作させることができる。このた
め、消費電力を削減することが可能となる。
【0026】また、DLLは、少なくとも3つの相関演
算回路で構成されているため、信頼性向上のためにDL
Lの構成数を増やせば回路規模が増大し、必然的に消費
電力が大きくなってしまう。これに対して、本発明のス
ペクトラム拡散受信装置によれば、個別に同期ハズレ判
定を目的とする相関演算を行う回路を新たに設ける必要
がなく、従来より初期同期捕捉動作(パスサーチ)に用
いている既存のサーチャの出力と、DLLの動作を決定
するためのタイミングコントローラ、およびDLLとサ
ーチャの出力を用いているので、同期ハズレを判定する
ための制御部に小規模の変更を加えるだけで回路を構成
することが可能となる。このため、回路規模の増大化を
抑制することができるので、この点からも低消費電力化
を図ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す具体的な実施例
に基づいて、本発明のスペクトラム拡散受信装置の一実
施形態を説明する。本発明のスペクトラム拡散受信装置
は、特にCDMA方式を採用した第3世代移動体通信シ
ステムに用いることを念頭に置いたものである。
【0028】<スペクトラム拡散受信装置>図1は、本
発明の実施形態に係るスペクトラム拡散受信装置の構成
を示すブロック図である。本発明の実施形態に係るスペ
クトラム拡散受信装置は、図1に示すように、同期追従
回路であるDLL101,102,103、これらのD
LL101,102,103からの出力を合成するため
のRAKE合成回路104、一定の長さの拡散符号の位
相を変化させながら受信信号相関出力を得て、一定の閾
値以上の相関出力を得たタイミング情報を内部タイミン
グカウンタ値から出力するためのサーチャ105、DL
L101,102,103およびサーチャ105に対し
て動作開始タイミングを与えるとともに、サーチャ10
5と同様に、その内部にタイミング情報を決定するため
のタイミングカウンタを有するタイミングコントローラ
106、各部の動作条件の設定および特にDLL10
1,102,103の同期ハズレ判定に関する設定を行
うための制御部107を備えて構成されている。
【0029】また、図1において、S100はアンテナ
からの受信信号、S108はサーチャ105からの出力
信号により一定以上の相関値が得られた同期捕捉タイミ
ング信号、S109は複数のDLL101,102,1
03からの出力がRAKE合成された結果である復調デ
ータ、Sll0は制御部107からタイミングコントロ
ーラ106に対して出力されるDLL動作指示、S11
1はタイミングコントローラ106から制御部107に
対して出力されるDLL101,102,103の同期
追従タイミング信号、S112,S113,S114は
DLL101,102,103からタイミングコントロ
ーラ106に対して出力される同期追従信号をそれぞれ
示す。
【0030】なお、図1に示す実施形態において、3つ
のDLL101,102,103を備えた構成となって
いるが、システムの要求条件、回路規模制限等の条件に
より、それ以上のDLLを備えた構成とすることも考え
られる。この場合においても、本質的な動作、および本
発明の意図するところは同様であり、十分な効果を得る
ことができるる。
【0031】このスペクトラム拡散受信装置は、サーチ
ャ105において同期捕捉動作を行い、DLL101,
102,103において同期追従動作を行う。DLL1
01,102,103の動作タイミングは、サーチャ1
05からの出力を受けて、制御部107の指示でタイミ
ングコントローラ106から与えられる。受信信号S1
00が入力されると、サーチャ105においてパスサー
チが行われ、その結果を受けて適切なタイミングで、D
LL101,102,103が同期追従を行い、受信信
号が復調される。なお、この後、RAKE合成回路10
4により、マルチパスから生じる異なるタイミングの複
数の信号が合成されることになる。さらに、明示してい
ないが、制御部107は、タイミングコントローラ10
6を制御するだけでなく、DLL101,102,10
3、RAKE合成回路104およびサーチャ105も制
御しており、基本動作のための電力閾値等のパラメータ
設定は、この制御部107より行われる。
【0032】サーチャ105は、タイミングコントロー
ラ106からの動作開始パルスを受けて、一定の長さの
拡散符号を受信信号S100に対して位相をずらしなが
ら乗算し、ある閾値以上の相関がとれたタイミングで、
そのタイミングを示す内部タイミングカウンタ値、すな
わち同期捕捉タイミング信号S108の出力を開始す
る。
【0033】タイミングコントローラ106は、この同
期捕捉タイミング信号S108を受けて、DLL10
1,102,103の動作開始タイミング信号を出力す
る。ここで、ピーク位置が複数ある場合には、制御部1
07は、複数存在するDLL101,102,103に
割り当てを行って、各々に動作開始タイミング信号を出
力するようタイミングコントローラ106に指示する。
【0034】DLL101,102,103は、動作開
始タイミング信号を受けると、各々のタイミングで独立
して同期追従動作を行う。そして、DLL101,10
2,103からの出力は、RAKE合成回路104によ
り合成されて復調データS109となる。
【0035】また、DLL101,102,103の追
従動作中にもサーチャ105を動作させて、その同期捕
捉タイミング信号S108が制御部107に入力され
る。一方、DLL101,102,103は、データの
復調のほかに動作開始タイミング信号を開始点として、
DLL101,102,103の追従動作を反映した同
期追従信号S112,S113,S114をタイミング
コントローラ106に対して出力する。
【0036】タイミングコントローラ106は、その同
期追従信号S112,S113,S114を受けて、相
当する内部タイミングカウンタ値を制御部107に対し
て同期追従タイミング信号S111として出力する。サ
ーチャ105は、タイミングコンローラ106の動作開
始パルスを受けて動作しており、両者の内部タイミング
カウンタを同期させることができる。
【0037】したがって、制御部107では、同期捕捉
タイミング信号S108と同期追従タイミング信号S1
11を単純に比較することができ、予め定めた閾値以上
に位置関係が変更になっていた場合や、タイミングの消
失が確認された場合には、該当するDLL(101,1
02,103のうちのいずれか)はすでに同期ハズレに
なっていると判定し、該当するDLL(101,10
2,103のうちのいずれか)に対して動作停止の指示
が出される。さらに、場合によっては、新しいタイミン
グで動作再開させるように、タイミングコントローラ1
06に指示が出される。
【0038】このような回路構成を採用することによ
り、フェージングの影響のために、DLL101,10
2,103の同期追従タイミングが大きく移動したり、
パスそのものが消失して、いずれかのDLL101,1
02,103が同期ハズレに陥ってしまった場合であっ
ても、その同期ハズレ判定を速やかに行って、動作を停
止させたり、さらには別の新しいタイミングで動作を再
開させることが可能になる。
【0039】また、同期ハズレ判定には、動作タイミン
グ情報を利用するため、振幅を利用する場合と比較し
て、フェージングによる振幅の変動から誤判定となる可
能性が低くなり、正確な判定を行うことができる。した
がって、DLL101,102,103の同期追従動作
を中断なく正確に継続することにより、受信特性を向上
させることができるとともに、効率的な動作による消費
電力削減の効果を得ることができる。さらに、回路設計
という観点からは、すでに従来技術として、DLL10
1,102,103の動作開始タイミングを決定するた
めの相関ピーク位置検出においてサーチャ105を使用
しているため、制御部107において、同期捕捉タイミ
ング信号S108と、タイミングコントローラ1う06
から得られるDLL101,102,103の同期追従
タイミング信号S111とを比較することにより同期判
定を行い、各部をコントロールするように変更すればよ
く、各ブロックのハードウェア的な変更を比較的小規模
なものに抑えることができる。
【0040】<送信信号フォーマット>次に、本発明の
実施形態に係るスペクトラム拡散受信装置における送信
信号フォーマットの具体例を説明する。図2は、本発明
の実施形態に係るスペクトラム拡散受信装置における送
信信号フォーマットの説明図であり、(a)は送信信号
フォーマットの実施例1、(b)は送信信号フォーマッ
トの実施例2を示す。
【0041】<送信信号フォーマット:実施例1>図2
(a)に示すように、第3世代移動体通信システムにお
いては、共通パイロットチャネルが一定のパワーで送信
されており、同チャネル上のパイロットシンボルは既知
である。そこで、このパイロットチャネルに対してサー
チャを動作させ、パイロットシンボルから伝送路推定を
行って復調出力を得ることが一般的な手法である。共通
パイロットシンボルはスロット単位であり、この期間は
少なくとも安定した同期追従特性が求められる。そこ
で、この通信システムに本発明のスペクトラム拡散受信
装置を適用した場合には、パイロットチャネルに対して
サーチャを動作させ、同期回路により安定した同期ハズ
レ判定を実現することが可能となる。
【0042】<送信信号フォーマット:実施例2>図2
(b)に示すように、第3世代移動体通信システムにお
いては、通信チャネルを伝送路推定のためのチャネルに
用いることが提案されており、個別パイロットシンボル
はさらに短い期間であり、その上、スロット単位でパワ
ー制御が行われるため、受信信号の振幅変動はさらに大
きいものとなる。しかしながら、この場合においても、
共通パイロットチャネルの場合と同様に、サーチャを通
信チャネルに対して動作させることにより、精度良く同
期ハズレの監視を行うことが可能となる。
【0043】<第3世代移動体通信システムへの応用>
本発明のスペクトラム拡散受信装置は、本来、DLLの
同期追従タイミングを発見するためのパスサーチに用い
られているサーチャを、DLLの同期監視に使うという
構成を備えている。したがって、従来のスペクトラム拡
散受信装置に対して、大幅な回路規模の増加を考慮する
必要はなく、制御部に対してもソフトウェアの変更を行
うだけでよい。このため、回路規模を比較的小さいまま
維持することができる。このように、本発明のスペクト
ラム拡散受信装置によれば、回路規模の面と、適切なD
LLの動作が実現できるという点で消費電力を抑えるこ
とができるので、特に第3世代移動体通信システムの受
信システムに対して応用することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明のスペクトラム拡散受信装置は、
上述した構成を備えているため、以下の効果を奏するこ
とができる。
【0045】すなわち、本発明のスペクトラム拡散受信
装置によれば、CDMA受信方式における重要な要素技
術である同期追従を担当するDLLの同期ハズレ監視に
おいて、一般的に同期捕捉に用いられるサーチャからの
タイミング情報と、同期追従に用いられるDLLのタイ
ミング情報とを比較して、同期しているか否かを判定す
る。したがって、動作周期が長く、相関電力を利用する
という従来技術に比較して、フェージングに強いばかり
でなく、追加の回路も比較的小規模にすることができ、
その結果、消費電力を抑えることができる。
【0046】また、本発明のスペクトラム拡散受信装置
によれば、共通チャネルあるいは通信チャネルのサーチ
ャから得られるタイミング情報により、同期ハズレ判定
を行う。したがって、特に第3世代移動体通信システム
に適用することが可能となり、システムに応じた正確な
同期判定を行うことができるとともに、回路規模を抑え
て低消費電力化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスペクトラム拡散受信
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るスペクトラム拡散受信
装置における送信信号フォーマットの説明図であり、
(a)は送信信号フォーマットの実施例1、(b)は送
信信号フォーマットの実施例2を示す。
【図3】CDMA受信において既知のDLLの構成を示
すブロック図である。
【図4】従来技術における受信同期回路の概略構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
101,102,103 DLL 104 RAKE合成回路 105 サーチャ 106 タイミングコントローラ 107 制御部 S100 受信信号 S108 同期捕捉タイミング信号 S109 復調データ S110 DLL動作指示 S111 同期追従タイミング信号 S112,S113,Sll4 同期追従信号 301 受信信号 302,303,304 相関回路 305 差分出力回路 306 ループフィルタ 307 拡散符号発生器 308,309 遅延回路 310 復調データ 311 タイミング信号発生器 312 動作開始信号 313 DLL同期信号 411 同期捕捉部 412 割り当て制御部 413,414,415 同期追従部 S400 受信信号 S411A 捕捉同期位置 S412A,S412B,S412C 割り当て同期位
置 S412D 同期捕捉部動作開始信号 S413A,S414A,S415A 追従同期位置 S413B,S414B,S415B 追従相関電力値

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CDMA方式を採用したスペクトラム拡
    散受信装置において、 拡散符号の位相を変化させながらスペクトラム拡散され
    た受信信号と相関をとることで得られる相関プロファイ
    ルから相関ピーク位置をサーチして、そのタイミング情
    報を出力するためのサーチャと、 該サーチャからのタイミング情報を受けてタイミングコ
    ントローラの動作を制御するための制御部と、 後段のDLLの動作タイミング信号を与えるためのタイ
    ミングコントローラと、 該動作タイミング信号を受けてスペクトラム拡散された
    受信信号に対して符号系列を用いて逆拡散し、同期追従
    および復調を行うためのDLLとを備え、 前記サーチャのタイミング情報から予想される同期タイ
    ミングと実際に同期追従しているDLLからのタイミン
    グ信号とを比較し、タイミング差が一定値以上あると判
    断した場合に、そのタイミングで動作しているDLLは
    同期ハズレであると判定し、当該DLLの動作を停止さ
    せるか、あるいは前記サーチャが検出する別ピークタイ
    ミングから当該DLLの再動作開始タイミングを与える
    ための手段を備えたことを特徴とするスペクトラム拡散
    受信装置。
  2. 【請求項2】 前記サーチャがパスサーチする対象信号
    を、伝搬路推定に用いられる共通パイロットチャネルに
    定め、前記DLLの同期ハズレ判定を行うことを特徴と
    する請求項1記載のスペクトラム拡散受信装置。
  3. 【請求項3】 前記サーチャがパスサーチする対象信号
    を、通信チャネルの個別パイロットを用いて伝搬路推定
    を行うシステムの通信チャネルに定め、前記DLLの同
    期ハズレ判定を行うことを特徴とする請求項1記載のス
    ペクトラム拡散受信装置。
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