JP2002280866A - 複合圧電振動子 - Google Patents
複合圧電振動子Info
- Publication number
- JP2002280866A JP2002280866A JP2001078817A JP2001078817A JP2002280866A JP 2002280866 A JP2002280866 A JP 2002280866A JP 2001078817 A JP2001078817 A JP 2001078817A JP 2001078817 A JP2001078817 A JP 2001078817A JP 2002280866 A JP2002280866 A JP 2002280866A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibrating piece
- base
- piezoelectric
- quartz
- piezoelectric vibrator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 239000002131 composite material Substances 0.000 title claims abstract description 30
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims abstract description 70
- 238000007789 sealing Methods 0.000 claims abstract description 31
- 235000014676 Phragmites communis Nutrition 0.000 claims description 35
- 239000010453 quartz Substances 0.000 claims description 28
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicon dioxide Inorganic materials O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 28
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 15
- 244000273256 Phragmites communis Species 0.000 claims description 13
- 239000011521 glass Substances 0.000 claims description 11
- 230000005284 excitation Effects 0.000 claims description 9
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 9
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 claims description 7
- 239000003566 sealing material Substances 0.000 claims description 7
- 238000010030 laminating Methods 0.000 claims description 2
- 238000005304 joining Methods 0.000 abstract description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 abstract description 5
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 abstract description 3
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 abstract description 3
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 abstract description 3
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 16
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 9
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 8
- 238000010884 ion-beam technique Methods 0.000 description 7
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 7
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 7
- 229910015363 Au—Sn Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 3
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 2
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 1
- 229910010293 ceramic material Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 description 1
- 150000002500 ions Chemical class 0.000 description 1
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000010408 sweeping Methods 0.000 description 1
- 239000011800 void material Substances 0.000 description 1
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 複合圧電振動子は、セラミックス薄板を
積層した矩形箱状ベース11の上面に透明なガラス薄板
の蓋12を接合したパッケージ13を有し、該ベースの
空所16に第1の音叉型水晶振動片14と第2のATカ
ット水晶振動片15とが気密に封止されている。空所1
6の長手方向両端には各水晶振動片の接続端子19、2
0が設けられ、両水晶振動片が互いに基端部14a、1
5a及び先端部を逆向きにし、各基端部において対応す
る接続端子上に導電性接着剤21、22で片持ちに、互
いに上下に僅かな隙間をもって略水平に保持されてい
る。各接続端子は、それぞれ直下に形成したビアホール
25、26を介して、ベース底面の同じ側に形成された
外部端子23、24に接続している。 【効果】 複合圧電振動子を小型化・薄型化し、配線回
路を簡単にして製造の簡単化・低コスト化を図り、パッ
ケージ封止後の周波数微調整により高品質化・高安定性
を実現する。
積層した矩形箱状ベース11の上面に透明なガラス薄板
の蓋12を接合したパッケージ13を有し、該ベースの
空所16に第1の音叉型水晶振動片14と第2のATカ
ット水晶振動片15とが気密に封止されている。空所1
6の長手方向両端には各水晶振動片の接続端子19、2
0が設けられ、両水晶振動片が互いに基端部14a、1
5a及び先端部を逆向きにし、各基端部において対応す
る接続端子上に導電性接着剤21、22で片持ちに、互
いに上下に僅かな隙間をもって略水平に保持されてい
る。各接続端子は、それぞれ直下に形成したビアホール
25、26を介して、ベース底面の同じ側に形成された
外部端子23、24に接続している。 【効果】 複合圧電振動子を小型化・薄型化し、配線回
路を簡単にして製造の簡単化・低コスト化を図り、パッ
ケージ封止後の周波数微調整により高品質化・高安定性
を実現する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、様々な電子機器に
使用される圧電振動子に関し、特にセラミック等の絶縁
材料からなるベースに透明なガラス材料の蓋を接合した
パッケージに2つの圧電振動片を気密に封止した複合圧
電振動子に関する。
使用される圧電振動子に関し、特にセラミック等の絶縁
材料からなるベースに透明なガラス材料の蓋を接合した
パッケージに2つの圧電振動片を気密に封止した複合圧
電振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種情報・通信機器やOA機
器、民生機器等の電子機器には、電子回路のクロック源
として圧電振動子、圧電振動片とICチップとを同一パ
ッケージ内に封止した発振器やリアルタイムクロックモ
ジュール等の圧電デバイスが広く使用されている。特に
モバイルコンピュータ、ICカード等の小型情報機器や
携帯電話等の通信機器の分野では、装置の小型化・薄型
化に伴い、圧電デバイスのより一層の小型化・薄型化が
図られると共に、装置の回路基板への実装に適した表面
実装型の圧電デバイスが要求されている。
器、民生機器等の電子機器には、電子回路のクロック源
として圧電振動子、圧電振動片とICチップとを同一パ
ッケージ内に封止した発振器やリアルタイムクロックモ
ジュール等の圧電デバイスが広く使用されている。特に
モバイルコンピュータ、ICカード等の小型情報機器や
携帯電話等の通信機器の分野では、装置の小型化・薄型
化に伴い、圧電デバイスのより一層の小型化・薄型化が
図られると共に、装置の回路基板への実装に適した表面
実装型の圧電デバイスが要求されている。
【0003】一般に表面実装型の圧電デバイスは、絶縁
材料からなるベースに蓋を接合したパッケージ内に圧電
振動片を気密に封止する構造のものが知られている。例
えば図5に示す従来の圧電振動子は、矩形箱状のベース
1に透明なガラス薄板の蓋2を接合したパッケージ3の
内部に音叉型圧電振動片4が搭載され、ベース底面に封
止用孔5を開設しかつAu−Sn等のシール材6で閉塞
して、パッケージ内を真空に封止している。パッケージ
の真空封止後に外側からレーザビームを照射して、圧電
振動片の振動腕先端に付着させた金属錘材料を部分的に
除去することにより、その発振周波数を微調整すること
ができる。
材料からなるベースに蓋を接合したパッケージ内に圧電
振動片を気密に封止する構造のものが知られている。例
えば図5に示す従来の圧電振動子は、矩形箱状のベース
1に透明なガラス薄板の蓋2を接合したパッケージ3の
内部に音叉型圧電振動片4が搭載され、ベース底面に封
止用孔5を開設しかつAu−Sn等のシール材6で閉塞
して、パッケージ内を真空に封止している。パッケージ
の真空封止後に外側からレーザビームを照射して、圧電
振動片の振動腕先端に付着させた金属錘材料を部分的に
除去することにより、その発振周波数を微調整すること
ができる。
【0004】また最近は、特開2000−59169号
において、複数種類の水晶振動子を使用するコンピュー
タ等の電子機器においてマザーボートの高密度実装化、
省スペース化を図るために、圧入封止形の複数の圧電振
動子を並行に配置し、一体にモールド封止した圧電振動
子アレイが開示されている。特に各圧電振動子をそのリ
ードの向きを逆にして配置することにより、配線が容易
になり、小型化に加えて量産性の向上及び低コスト化を
図ることができる。
において、複数種類の水晶振動子を使用するコンピュー
タ等の電子機器においてマザーボートの高密度実装化、
省スペース化を図るために、圧入封止形の複数の圧電振
動子を並行に配置し、一体にモールド封止した圧電振動
子アレイが開示されている。特に各圧電振動子をそのリ
ードの向きを逆にして配置することにより、配線が容易
になり、小型化に加えて量産性の向上及び低コスト化を
図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近は、特に通信技術
の分野で、例えば発振周波数帯の異なる複数の振動子を
1個の電子機器に搭載することが要求されている。この
場合、電子機器のより一層の小型化に対応するために
は、複数の圧電振動子を1個のパッケージに収納した複
合振動子や複合発振器等の圧電デバイスが必要である。
しかしながら、上述した特開2000−59169号に
記載のものは、個々のパッケージにそれぞれ圧電振動片
を気密に封止した圧入封止形の圧電振動子を一体化した
構造のため、それだけ圧電デバイス全体の寸法が大きく
なり、小型化に限界がある。
の分野で、例えば発振周波数帯の異なる複数の振動子を
1個の電子機器に搭載することが要求されている。この
場合、電子機器のより一層の小型化に対応するために
は、複数の圧電振動子を1個のパッケージに収納した複
合振動子や複合発振器等の圧電デバイスが必要である。
しかしながら、上述した特開2000−59169号に
記載のものは、個々のパッケージにそれぞれ圧電振動片
を気密に封止した圧入封止形の圧電振動子を一体化した
構造のため、それだけ圧電デバイス全体の寸法が大きく
なり、小型化に限界がある。
【0006】そこで本発明は、上述した従来の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、単一のパッケ
ージに複数の圧電振動片を搭載し、かつその小型化・薄
型化を図ることができると共に、各圧電振動片を高精度
に周波数調整でき、より高品質で安定性に優れた表面実
装型の複合圧電振動子を提供することにある。
鑑みてなされたものであり、その目的は、単一のパッケ
ージに複数の圧電振動片を搭載し、かつその小型化・薄
型化を図ることができると共に、各圧電振動片を高精度
に周波数調整でき、より高品質で安定性に優れた表面実
装型の複合圧電振動子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するために、絶縁材料からなるベース及びその
上面に接合した蓋を有するパッケージと、前記パッケー
ジ内に気密に封止される第1及び第2の圧電振動片と、
前記第1及び第2の圧電振動片を外部に導通するべく前
記ベースの底面に設けられた外部端子とを備え、前記第
1の圧電振動片がその基端部において前記ベースに片持
ちに略水平に保持され、前記第2の圧電振動片がその基
端部において前記ベースに片持ちに略水平に保持され、
かつ前記第1の圧電振動片の前記基端部及び先端部と逆
向きにして、前記第1の圧電振動片の下側に或る隙間を
もって重なるように配置されることを特徴とする複合圧
電振動子が提供される。
的を達成するために、絶縁材料からなるベース及びその
上面に接合した蓋を有するパッケージと、前記パッケー
ジ内に気密に封止される第1及び第2の圧電振動片と、
前記第1及び第2の圧電振動片を外部に導通するべく前
記ベースの底面に設けられた外部端子とを備え、前記第
1の圧電振動片がその基端部において前記ベースに片持
ちに略水平に保持され、前記第2の圧電振動片がその基
端部において前記ベースに片持ちに略水平に保持され、
かつ前記第1の圧電振動片の前記基端部及び先端部と逆
向きにして、前記第1の圧電振動片の下側に或る隙間を
もって重なるように配置されることを特徴とする複合圧
電振動子が提供される。
【0008】このように構成することにより、要求に応
じて異なる発振周波数、異なるタイプの複数の圧電振動
片を単一のパッケージ内に気密に封止して、パッケージ
の小型化・薄型化を可能にした複合振動子を実現できる
ことに加えて、各圧電振動片をそれぞれ対応する外部端
子に接続するための配線回路を、各圧電振動片毎にベー
スの対応する端部側に別個に設けることができるので、
配線回路の設計がより簡単かつ自由で、例えばその線路
長を最短にすることができ、パッケージ全体における配
線の設計自由度が向上する。
じて異なる発振周波数、異なるタイプの複数の圧電振動
片を単一のパッケージ内に気密に封止して、パッケージ
の小型化・薄型化を可能にした複合振動子を実現できる
ことに加えて、各圧電振動片をそれぞれ対応する外部端
子に接続するための配線回路を、各圧電振動片毎にベー
スの対応する端部側に別個に設けることができるので、
配線回路の設計がより簡単かつ自由で、例えばその線路
長を最短にすることができ、パッケージ全体における配
線の設計自由度が向上する。
【0009】或る実施例では、パッケージの内部に連通
する封止用孔がベースの底部に開設され、かつ外側から
封止材で閉塞されている。蓋とベースとの接合後にパッ
ケージを真空環境又は窒素等の所定のガス雰囲気内に置
いて封止用孔を閉塞することによって、パッケージ内部
をより高度な真空又は不活性ガス雰囲気に気密に封止す
ることができる。
する封止用孔がベースの底部に開設され、かつ外側から
封止材で閉塞されている。蓋とベースとの接合後にパッ
ケージを真空環境又は窒素等の所定のガス雰囲気内に置
いて封止用孔を閉塞することによって、パッケージ内部
をより高度な真空又は不活性ガス雰囲気に気密に封止す
ることができる。
【0010】パッケージを構成するベース及び蓋には、
それぞれ様々な形態・材料・構造のものを使用し、また
それらを組み合わせることができる。或る実施例では、
蓋が透明なガラス材料からなり、それによって蓋の外か
ら封止状態を目で確認することができ、また封止後に蓋
を通してレーザビームを照射することにより、パッケー
ジ内面や振動片を加工することができる。別の実施例で
は、ベースが絶縁材料薄板を積層した矩形箱状をなし、
それによりベース内部に配線回路を形成することが容易
であるので、好ましい。
それぞれ様々な形態・材料・構造のものを使用し、また
それらを組み合わせることができる。或る実施例では、
蓋が透明なガラス材料からなり、それによって蓋の外か
ら封止状態を目で確認することができ、また封止後に蓋
を通してレーザビームを照射することにより、パッケー
ジ内面や振動片を加工することができる。別の実施例で
は、ベースが絶縁材料薄板を積層した矩形箱状をなし、
それによりベース内部に配線回路を形成することが容易
であるので、好ましい。
【0011】第1及び第2の圧電振動片には、水晶等の
様々な圧電材料からなる音叉型、厚み滑り振動モード等
の圧電振動片を用いることができる。或る実施例では、
第1の圧電振動片が音叉型水晶振動片であり、第2の圧
電振動片がATカット水晶振動片である。これにより、
蓋が透明なガラス材料からなる場合には、パッケージの
封止後に、外側から蓋を通してレーザビームを照射する
ことにより、音叉型水晶振動片の振動腕先端に付着させ
た金属錘材料を部分的に除去して、その発振周波数を高
精度に微調整することができる。また、ベースに封止用
孔が設けられている場合には、蓋とベースとの接合後
に、該封止用孔を介してイオンビームエッチングを行う
ことにより、ATカット水晶振動片の発振周波数を高精
度に微調整することができる。
様々な圧電材料からなる音叉型、厚み滑り振動モード等
の圧電振動片を用いることができる。或る実施例では、
第1の圧電振動片が音叉型水晶振動片であり、第2の圧
電振動片がATカット水晶振動片である。これにより、
蓋が透明なガラス材料からなる場合には、パッケージの
封止後に、外側から蓋を通してレーザビームを照射する
ことにより、音叉型水晶振動片の振動腕先端に付着させ
た金属錘材料を部分的に除去して、その発振周波数を高
精度に微調整することができる。また、ベースに封止用
孔が設けられている場合には、蓋とベースとの接合後
に、該封止用孔を介してイオンビームエッチングを行う
ことにより、ATカット水晶振動片の発振周波数を高精
度に微調整することができる。
【0012】別の実施例では、第1の圧電振動片がAT
カット水晶振動片であり、第2の圧振動片が音叉型水晶
振動片である。これにより、蓋が透明なガラス材料から
なる場合には、パッケージの封止後に、外側から蓋を通
してレーザビームを照射することにより、ATカット水
晶振動片の振動電極を部分的に除去して、その発振周波
数を高精度に微調整することができる。また、ベースに
封止用孔が設けられている場合には、蓋とベースとの接
合後に、該封止用孔を介してイオンビームエッチングす
ることにより、その発振周波数を高精度に微調整するこ
とができる。
カット水晶振動片であり、第2の圧振動片が音叉型水晶
振動片である。これにより、蓋が透明なガラス材料から
なる場合には、パッケージの封止後に、外側から蓋を通
してレーザビームを照射することにより、ATカット水
晶振動片の振動電極を部分的に除去して、その発振周波
数を高精度に微調整することができる。また、ベースに
封止用孔が設けられている場合には、蓋とベースとの接
合後に、該封止用孔を介してイオンビームエッチングす
ることにより、その発振周波数を高精度に微調整するこ
とができる。
【0013】特に、第1の圧電振動片がATカット水晶
振動片であり、かつ第2の圧電振動片が音叉型水晶振動
片であって、該音叉型水晶振動片の振動腕先端に付着さ
れた金属錘材料が光学的に蓋及びATカット水晶振動片
の水晶素面を通して外部から覗くように、ATカット水
晶振動片の電極膜が形成されていると、同様にパッケー
ジの封止後に、外側から蓋及びATカット水晶振動片を
通してレーザビームを照射することにより、金属錘材料
を部分的に除去して周波数の微調整が容易にできるので
好ましい。
振動片であり、かつ第2の圧電振動片が音叉型水晶振動
片であって、該音叉型水晶振動片の振動腕先端に付着さ
れた金属錘材料が光学的に蓋及びATカット水晶振動片
の水晶素面を通して外部から覗くように、ATカット水
晶振動片の電極膜が形成されていると、同様にパッケー
ジの封止後に、外側から蓋及びATカット水晶振動片を
通してレーザビームを照射することにより、金属錘材料
を部分的に除去して周波数の微調整が容易にできるので
好ましい。
【0014】更に別の実施例では、第1及び第2の圧電
振動片がいずれもATカット水晶振動片である。この場
合にも、ベースに封止用孔が設けられていると、下側の
第2の圧電振動片は、蓋とベースとの接合後に、該封止
用孔を介してイオンビームエッチングを行うことによ
り、その発振周波数を高精度に微調整することができ
る。
振動片がいずれもATカット水晶振動片である。この場
合にも、ベースに封止用孔が設けられていると、下側の
第2の圧電振動片は、蓋とベースとの接合後に、該封止
用孔を介してイオンビームエッチングを行うことによ
り、その発振周波数を高精度に微調整することができ
る。
【0015】また、ATカット水晶振動片には、少なく
とも一方の主面に凹陥部を有しかつ該凹陥部に励振電極
を形成した逆メサ型のものを使用することができ、それ
により振動子の高周波数化を図ることができる。
とも一方の主面に凹陥部を有しかつ該凹陥部に励振電極
を形成した逆メサ型のものを使用することができ、それ
により振動子の高周波数化を図ることができる。
【0016】更に、ATカット水晶振動片は、その励振
電極と前記基端部との間に、対向する櫛形電極対からな
る周波数調整部を有するものを使用できる。この場合、
ガラスの蓋を通して又はベース底部の封止用孔を介して
レーザビームを照射して、櫛形電極対を部分的に切除す
ることにより、周波数の微調整を行うことができる。
電極と前記基端部との間に、対向する櫛形電極対からな
る周波数調整部を有するものを使用できる。この場合、
ガラスの蓋を通して又はベース底部の封止用孔を介して
レーザビームを照射して、櫛形電極対を部分的に切除す
ることにより、周波数の微調整を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適実施例につ
いて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、各図に
おいて類似の構成要素には、同一の参照符号を付すこと
とする。図1A及びBは、本発明を適用した複合圧電振
動子の第1実施例の構成を概略的に示している。この複
合圧電振動子は、絶縁材料からなるベース11と薄板状
の蓋12とを有するパッケージ13を備え、その内部に
第1及び第2の水晶振動片14、15が気密に封止され
ている。ベース11は、複数のセラミックス薄板を積層
して、その内部に空所16を画定した概ね矩形の箱状に
形成されている。蓋12は、透明なガラス材料の矩形薄
板からなり、従来と同様に低融点ガラス(図示せず)で
ベース11の上端面に気密に接合されている。本実施例
では、第1の水晶振動片14として音叉型水晶振動片
を、第2の水晶振動片15としてATカット水晶振動片
を使用する。
いて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、各図に
おいて類似の構成要素には、同一の参照符号を付すこと
とする。図1A及びBは、本発明を適用した複合圧電振
動子の第1実施例の構成を概略的に示している。この複
合圧電振動子は、絶縁材料からなるベース11と薄板状
の蓋12とを有するパッケージ13を備え、その内部に
第1及び第2の水晶振動片14、15が気密に封止され
ている。ベース11は、複数のセラミックス薄板を積層
して、その内部に空所16を画定した概ね矩形の箱状に
形成されている。蓋12は、透明なガラス材料の矩形薄
板からなり、従来と同様に低融点ガラス(図示せず)で
ベース11の上端面に気密に接合されている。本実施例
では、第1の水晶振動片14として音叉型水晶振動片
を、第2の水晶振動片15としてATカット水晶振動片
を使用する。
【0018】ベース11の空所16には、長手方向の両
端に段部17、18が設けられている。一方の段部17
の上面には、第1の水晶振動片14を接続するために1
対の第1の接続端子19が形成されている。空所16の
底面には、第2の水晶振動片15を接続するために1対
の第2の接続端子20が反対側の段部18付近に形成さ
れている。両水晶振動片14、15は、それぞれ基端部
14a、15aにおいて対応する接続端子19、20の
上に導電性接着剤21、22で片持ちに固着され、互い
に上下に僅かな隙間をもって略水平に保持されている。
このとき、第1の水晶振動片14の先端部14bは、段
差18の上方まで延長するように配置すると、落下によ
る衝撃や外部の機械的振動によっても、段部18上面に
衝止されて大きく振れたり振動せず、破損及びそれによ
る周波数変動を防止できるので好ましい。
端に段部17、18が設けられている。一方の段部17
の上面には、第1の水晶振動片14を接続するために1
対の第1の接続端子19が形成されている。空所16の
底面には、第2の水晶振動片15を接続するために1対
の第2の接続端子20が反対側の段部18付近に形成さ
れている。両水晶振動片14、15は、それぞれ基端部
14a、15aにおいて対応する接続端子19、20の
上に導電性接着剤21、22で片持ちに固着され、互い
に上下に僅かな隙間をもって略水平に保持されている。
このとき、第1の水晶振動片14の先端部14bは、段
差18の上方まで延長するように配置すると、落下によ
る衝撃や外部の機械的振動によっても、段部18上面に
衝止されて大きく振れたり振動せず、破損及びそれによ
る周波数変動を防止できるので好ましい。
【0019】ベース11の底面には、各角部に外部端子
23、24が設けられている。第1の接続端子19は、
それぞれその直下に形成されたビアホール25からなる
配線回路を介して同じ側の外部電極23に接続されてい
る。第2の接続端子20は、同様にそれぞれその直下に
形成されたビアホール26からなる配線回路を介して同
じ側の外部電極24に接続されている。これにより、各
水晶振動片14、15はそれぞれ対応する外部端子2
3、24に導通する。このように両水晶振動片を基端部
と先端部とが互いに反対側に位置するように配置するこ
とによって、それらを外部端子を接続する配線回路は、
互いにパッケージ13の反対側の端部に別個に設けられ
るので、その設計自由度が向上する。特に本実施例で
は、各配線回路がそれぞれビアホール25、26のみか
ら構成されるので、その線路長を最短にでき、パッケー
ジの構造及びその製造が簡単になって小型化・低コスト
化が図れると同時に、外部ノイズの影響等を有効に排除
して、振動子の高性能化・高安定性を図ることができ
る。
23、24が設けられている。第1の接続端子19は、
それぞれその直下に形成されたビアホール25からなる
配線回路を介して同じ側の外部電極23に接続されてい
る。第2の接続端子20は、同様にそれぞれその直下に
形成されたビアホール26からなる配線回路を介して同
じ側の外部電極24に接続されている。これにより、各
水晶振動片14、15はそれぞれ対応する外部端子2
3、24に導通する。このように両水晶振動片を基端部
と先端部とが互いに反対側に位置するように配置するこ
とによって、それらを外部端子を接続する配線回路は、
互いにパッケージ13の反対側の端部に別個に設けられ
るので、その設計自由度が向上する。特に本実施例で
は、各配線回路がそれぞれビアホール25、26のみか
ら構成されるので、その線路長を最短にでき、パッケー
ジの構造及びその製造が簡単になって小型化・低コスト
化が図れると同時に、外部ノイズの影響等を有効に排除
して、振動子の高性能化・高安定性を図ることができ
る。
【0020】更にベース11には、底面の略中心位置に
小径円形の封止用孔27が穿設され、かつ適当なシール
材28で気密に閉塞されている。シール材28の充填
は、例えば封止用孔の段差27´に載せたAu−Sn等
の金属ボール29をレーザビーム等で溶着させることに
より行う。
小径円形の封止用孔27が穿設され、かつ適当なシール
材28で気密に閉塞されている。シール材28の充填
は、例えば封止用孔の段差27´に載せたAu−Sn等
の金属ボール29をレーザビーム等で溶着させることに
より行う。
【0021】本実施例の複合圧電振動子の製造過程にお
いて、各水晶振動片14、15は、それぞれベース11
に実装する前に、その発振周波数を所定の周波数範囲に
粗調整することが好ましい。別の実施例では、第2の水
晶振動片15をベース11に実装した後、外部電極24
を介して周波数を測定しつつその発振周波数を粗調整す
ることができ、また更に第1の水晶振動片14をベース
11に実装した後、外部電極23を介して周波数を測定
しつつその発振周波数を粗調整することもできる。次
に、蓋12をベース11に低融点ガラスで気密に接合し
て一体化し、第2の水晶振動片15の発振周波数を微調
整する。これは、外部電極24を介してその周波数を測
定しつつ、封止用孔27を介してイオンビームエッチン
グを行い、水晶振動片表15裏面の励振電極を部分的に
除去することにより行う。このとき、外部電極24に負
電圧を印加して水晶振動片15をマイナスに帯電させて
おくと、+イオンを選択的に引き寄せることができ、効
果的にエッチングすることができる。更に第1の水晶振
動子14をプラスに帯電させると、より効果的である。
いて、各水晶振動片14、15は、それぞれベース11
に実装する前に、その発振周波数を所定の周波数範囲に
粗調整することが好ましい。別の実施例では、第2の水
晶振動片15をベース11に実装した後、外部電極24
を介して周波数を測定しつつその発振周波数を粗調整す
ることができ、また更に第1の水晶振動片14をベース
11に実装した後、外部電極23を介して周波数を測定
しつつその発振周波数を粗調整することもできる。次
に、蓋12をベース11に低融点ガラスで気密に接合し
て一体化し、第2の水晶振動片15の発振周波数を微調
整する。これは、外部電極24を介してその周波数を測
定しつつ、封止用孔27を介してイオンビームエッチン
グを行い、水晶振動片表15裏面の励振電極を部分的に
除去することにより行う。このとき、外部電極24に負
電圧を印加して水晶振動片15をマイナスに帯電させて
おくと、+イオンを選択的に引き寄せることができ、効
果的にエッチングすることができる。更に第1の水晶振
動子14をプラスに帯電させると、より効果的である。
【0022】次に、このパッケージ13を真空環境内に
置き、封止用孔27の段差27´に前記Au−Snボー
ルを載せかつレーザビームで溶着させることにより、該
封止用孔をシール材28で閉塞して真空封止する。この
後、第1の水晶振動片14の発振周波数を微調整する。
これは、外部電極23を介して周波数を測定しつつ、蓋
12を通して外からレーザビーム30を照射し、水晶振
動片の各振動腕の先端部分14bに設けた周波数調整領
域の金属錘材料を部分的に除去することにより行う。本
実施例は、このようにパッケージの封止後に両水晶振動
片の周波数を微調整できかつ真空封止できるので、より
高品質で高安定性の複合振動子が得られる。
置き、封止用孔27の段差27´に前記Au−Snボー
ルを載せかつレーザビームで溶着させることにより、該
封止用孔をシール材28で閉塞して真空封止する。この
後、第1の水晶振動片14の発振周波数を微調整する。
これは、外部電極23を介して周波数を測定しつつ、蓋
12を通して外からレーザビーム30を照射し、水晶振
動片の各振動腕の先端部分14bに設けた周波数調整領
域の金属錘材料を部分的に除去することにより行う。本
実施例は、このようにパッケージの封止後に両水晶振動
片の周波数を微調整できかつ真空封止できるので、より
高品質で高安定性の複合振動子が得られる。
【0023】図2A及びBは、本発明の第2実施例の複
合圧電振動子を概略的に示している。この複合圧電振動
子は、第1の水晶振動片14´としてATカット水晶振
動片を、第2の水晶振動片15´として音叉型水晶振動
片を使用している点において、図1の第1実施例と異な
る。本実施例においても、両水晶振動片がそれらの基端
部14a´、15a´及び先端部14b´、15b´を
互いに反対側に配置され、かつそれらを外部端子と接続
する配線回路が互いにパッケージ13の反対側の端部に
別個に設けられている。これによって、ベース11にお
ける配線回路の設計自由度が向上し、その構成を簡単に
してパッケージの小型化、製造コストの低減化を図り、
外部ノイズの影響等を有効に排除して振動子の高性能化
・高安定性を図ることができる。また、第1の水晶振動
片14´の先端部14b´は、同様に段差18の上方ま
で延長するように配置されており、落下による衝撃や外
部の機械的振動による大きな振れや振動を段部18上面
で衝止して、破損及びそれによる周波数変動を防止する
ことができる。
合圧電振動子を概略的に示している。この複合圧電振動
子は、第1の水晶振動片14´としてATカット水晶振
動片を、第2の水晶振動片15´として音叉型水晶振動
片を使用している点において、図1の第1実施例と異な
る。本実施例においても、両水晶振動片がそれらの基端
部14a´、15a´及び先端部14b´、15b´を
互いに反対側に配置され、かつそれらを外部端子と接続
する配線回路が互いにパッケージ13の反対側の端部に
別個に設けられている。これによって、ベース11にお
ける配線回路の設計自由度が向上し、その構成を簡単に
してパッケージの小型化、製造コストの低減化を図り、
外部ノイズの影響等を有効に排除して振動子の高性能化
・高安定性を図ることができる。また、第1の水晶振動
片14´の先端部14b´は、同様に段差18の上方ま
で延長するように配置されており、落下による衝撃や外
部の機械的振動による大きな振れや振動を段部18上面
で衝止して、破損及びそれによる周波数変動を防止する
ことができる。
【0024】同様に、各水晶振動片14´、15´は、
それぞれベース11に実装する前に発振周波数を所定の
周波数範囲に粗調整しておくことが好ましい。また第1
の水晶振動片14´は、両水晶振動片をベース11に実
装した後、蓋12を接合する前に、従来と同様にイオン
ビームエッチングにより周波数を粗調整することができ
る。次に、蓋12をベース11に接合してパッケージ1
3を封止した後、上側の第1の水晶振動片14´の周波
数を微調整する。これは、第1実施側と同様に封止用孔
27を介してイオンビームエッチングすることにより行
なう。このとき、同様に第1の水晶振動片14´をマイ
ナスに帯電させておくことが好ましい。更に、封止用孔
27は、下側の音叉型水晶振動片15´の両振動腕の隙
間に位置するように設けるのがよい。
それぞれベース11に実装する前に発振周波数を所定の
周波数範囲に粗調整しておくことが好ましい。また第1
の水晶振動片14´は、両水晶振動片をベース11に実
装した後、蓋12を接合する前に、従来と同様にイオン
ビームエッチングにより周波数を粗調整することができ
る。次に、蓋12をベース11に接合してパッケージ1
3を封止した後、上側の第1の水晶振動片14´の周波
数を微調整する。これは、第1実施側と同様に封止用孔
27を介してイオンビームエッチングすることにより行
なう。このとき、同様に第1の水晶振動片14´をマイ
ナスに帯電させておくことが好ましい。更に、封止用孔
27は、下側の音叉型水晶振動片15´の両振動腕の隙
間に位置するように設けるのがよい。
【0025】次に、第1実施例と同様に封止用孔27を
真空雰囲気下で閉塞した後に、下側の第2の水晶振動片
15´の発振周波数を微調整する。図2Aに示すよう
に、ATカット水晶振動片14´には、励振電極31、
それから引き出された配線32及び基端部14a´の接
続電極33からなる電極膜が、上から見たときに下側の
音叉型水晶振動片15´の各振動腕の先端部15b´
が、蓋12及び第1の水晶振動片14´の水晶素面を介
して覗くように成膜されている。従って、外部電極24
を介して周波数を測定しつつ、蓋12の外からレーザビ
ーム34を照射し(図3を併せて参照)、前記各振動腕
の先端部15b´に設けた周波数調整領域の金属錘材料
を部分的に除去することにより、その周波数を微調整す
ることができる。このようにして、本実施例において
も、パッケージの封止後に両水晶振動片の周波数を微調
整しかつ真空封止することにより、より高品質で高安定
性の複合振動子が得られる。
真空雰囲気下で閉塞した後に、下側の第2の水晶振動片
15´の発振周波数を微調整する。図2Aに示すよう
に、ATカット水晶振動片14´には、励振電極31、
それから引き出された配線32及び基端部14a´の接
続電極33からなる電極膜が、上から見たときに下側の
音叉型水晶振動片15´の各振動腕の先端部15b´
が、蓋12及び第1の水晶振動片14´の水晶素面を介
して覗くように成膜されている。従って、外部電極24
を介して周波数を測定しつつ、蓋12の外からレーザビ
ーム34を照射し(図3を併せて参照)、前記各振動腕
の先端部15b´に設けた周波数調整領域の金属錘材料
を部分的に除去することにより、その周波数を微調整す
ることができる。このようにして、本実施例において
も、パッケージの封止後に両水晶振動片の周波数を微調
整しかつ真空封止することにより、より高品質で高安定
性の複合振動子が得られる。
【0026】図3は、第2実施例の変形例による複合圧
電振動子を概略的に示している。この変形例は、第1の
水晶振動片14´が、その少なくとも表裏いずれか一方
の主面に凹陥部35を設け、かつその中に励振電極31
を形成した所謂逆メサ型のATカット水晶振動片であ
り、より高周波数の振動子に適している。第1の水晶振
動片14´は、図示するように、励振電極31から引き
出される配線32及び接続電極33が振動片の両側片に
沿って形成されているので、その基端部14a´付近に
は、電極膜のない水晶素面の領域を広くとることができ
る。このため、下側の音叉型水晶振動片である第2の水
晶振動片15´の周波数を微調整する際に、その先端部
15b´にレーザビーム34を照射するのが容易にな
る。
電振動子を概略的に示している。この変形例は、第1の
水晶振動片14´が、その少なくとも表裏いずれか一方
の主面に凹陥部35を設け、かつその中に励振電極31
を形成した所謂逆メサ型のATカット水晶振動片であ
り、より高周波数の振動子に適している。第1の水晶振
動片14´は、図示するように、励振電極31から引き
出される配線32及び接続電極33が振動片の両側片に
沿って形成されているので、その基端部14a´付近に
は、電極膜のない水晶素面の領域を広くとることができ
る。このため、下側の音叉型水晶振動片である第2の水
晶振動片15´の周波数を微調整する際に、その先端部
15b´にレーザビーム34を照射するのが容易にな
る。
【0027】図4は、第2実施例の別の変形例による複
合圧電振動子を概略的に示している。この変形例は、第
1の水晶振動片14´が、図3と同様の逆メサ型ATカ
ット水晶振動片であることに加えて、励振電極31と接
続電極33との間に設けられた周波数調整部を有する。
この周波数調整部は、水晶振動片14´の表面に成膜さ
れた、対向する複数対の櫛形電極36からなる可変コン
デンサで構成される。蓋12をベース11に接合してパ
ッケージ13を封止した後に、外部電極23を介して周
波数を測定しつつ、蓋12の外からレーザビーム37を
第1の水晶振動片14´の幅方向に掃引しながら照射
し、櫛形電極36を適当に切断することにより、その周
波数を精密に微調整することができる。下側の音叉型水
晶振動片である第2の水晶振動片15´の周波数微調整
は、同様に、その先端部15b´にレーザビーム34を
蓋12及び電極膜のない水晶素面を通して照射すること
により行う。
合圧電振動子を概略的に示している。この変形例は、第
1の水晶振動片14´が、図3と同様の逆メサ型ATカ
ット水晶振動片であることに加えて、励振電極31と接
続電極33との間に設けられた周波数調整部を有する。
この周波数調整部は、水晶振動片14´の表面に成膜さ
れた、対向する複数対の櫛形電極36からなる可変コン
デンサで構成される。蓋12をベース11に接合してパ
ッケージ13を封止した後に、外部電極23を介して周
波数を測定しつつ、蓋12の外からレーザビーム37を
第1の水晶振動片14´の幅方向に掃引しながら照射
し、櫛形電極36を適当に切断することにより、その周
波数を精密に微調整することができる。下側の音叉型水
晶振動片である第2の水晶振動片15´の周波数微調整
は、同様に、その先端部15b´にレーザビーム34を
蓋12及び電極膜のない水晶素面を通して照射すること
により行う。
【0028】本発明によれば、前記第1及び第2の水晶
振動片には、音叉型・厚み滑り振動モード等の様々なタ
イプ、様々な周波数帯域の圧電振動片を、用途に応じて
適当に選択し、組み合わせて使用することができる。例
えば、図1の第1実施例において、第2の水晶振動片1
5に図3、図4と同様の逆メサ型ATカット水晶振動片
を用いることができ、又は異なる周波数範囲の音叉型水
晶振動片を用いることができる。
振動片には、音叉型・厚み滑り振動モード等の様々なタ
イプ、様々な周波数帯域の圧電振動片を、用途に応じて
適当に選択し、組み合わせて使用することができる。例
えば、図1の第1実施例において、第2の水晶振動片1
5に図3、図4と同様の逆メサ型ATカット水晶振動片
を用いることができ、又は異なる周波数範囲の音叉型水
晶振動片を用いることができる。
【0029】また、図2の第2実施例において、第2の
水晶振動片15´に図3、図4と同様の逆メサ型ATカ
ット水晶振動片を用いることができる。更に図3及び図
4の各変形例においても、第2の水晶振動片15´に逆
メサ型ATカット水晶振動片を用いることができる。こ
れらの場合には、蓋12をガラスではなく金属又はセラ
ミック材料の薄板で形成することもできる。その場合に
も、下側の第2の水晶振動片15´は、蓋12をベース
11に接合してパッケージ13を封止した後に、封止用
孔27を介してイオンビームエッチングをすることによ
り、その周波数を精密に微調整することができる。
水晶振動片15´に図3、図4と同様の逆メサ型ATカ
ット水晶振動片を用いることができる。更に図3及び図
4の各変形例においても、第2の水晶振動片15´に逆
メサ型ATカット水晶振動片を用いることができる。こ
れらの場合には、蓋12をガラスではなく金属又はセラ
ミック材料の薄板で形成することもできる。その場合に
も、下側の第2の水晶振動片15´は、蓋12をベース
11に接合してパッケージ13を封止した後に、封止用
孔27を介してイオンビームエッチングをすることによ
り、その周波数を精密に微調整することができる。
【0030】以上、本発明の好適実施例について詳細に
説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技
術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を
加えて実施することができる。例えば、いずれの上記実
施例においてもベースに封止用孔を設けたが、これを省
略した場合にも、両水晶振動片が基端部と先端部とを互
いに反対側にして上下に僅かな隙間をもって配置するこ
とによって、配線回路の設計自由度が向上しかつパッケ
ージの小型化・薄型化が図られるという本発明の作用効
果を発揮し得ることは明らかである。
説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技
術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を
加えて実施することができる。例えば、いずれの上記実
施例においてもベースに封止用孔を設けたが、これを省
略した場合にも、両水晶振動片が基端部と先端部とを互
いに反対側にして上下に僅かな隙間をもって配置するこ
とによって、配線回路の設計自由度が向上しかつパッケ
ージの小型化・薄型化が図られるという本発明の作用効
果を発揮し得ることは明らかである。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、上述したように第1及
び第2の圧電振動片をパッケージ内に配置した構成によ
り、異なる発振周波数、異なるタイプの複数の圧電振動
片を単一のパッケージ内に気密に封止した複合圧電振動
子の小型化・薄型化を実現できることに加えて、各圧電
振動片についてその基端部を配置したパッケージの端部
側において、それぞれベースの配線回路をより自由に設
計でき、例えば構成をより簡単にしかつ線路長が最短に
なるようにすることによって、ノイズの影響を有効に排
除して高性能化及び高安定性を図り、信頼性を向上さ
せ、かつその製造・組立を簡単にして生産性の向上・コ
ストの低減を図ることができる。
び第2の圧電振動片をパッケージ内に配置した構成によ
り、異なる発振周波数、異なるタイプの複数の圧電振動
片を単一のパッケージ内に気密に封止した複合圧電振動
子の小型化・薄型化を実現できることに加えて、各圧電
振動片についてその基端部を配置したパッケージの端部
側において、それぞれベースの配線回路をより自由に設
計でき、例えば構成をより簡単にしかつ線路長が最短に
なるようにすることによって、ノイズの影響を有効に排
除して高性能化及び高安定性を図り、信頼性を向上さ
せ、かつその製造・組立を簡単にして生産性の向上・コ
ストの低減を図ることができる。
【図1】A図は本発明の第1実施例を示す平面図、B図
はその縦断面図である。
はその縦断面図である。
【図2】A図は本発明の第2実施例を示す平面図、B図
はその縦断面図である。
はその縦断面図である。
【図3】第2実施例の変形例を示す概略斜視図である。
【図4】第2実施例の別の変形例を示す概略斜視図であ
る。
る。
【図5】従来の圧電振動子を示す縦断面図である。
1、11 ベース 2、12 蓋 3、13 パッケージ 4 圧電振動片 5、27 封止用孔 6、28 シール材 14、14´ 第1の水晶振動片 15、15´ 第2の水晶振動片 14a、14a´、15a、15a´ 基端部 14b、14b´、15b、15b´ 先端部 16 空所 17、18 段部 19、20 接続端子 21、22 導電性接着剤 23、24 外部端子 25、26 ビアホール 27´ 段差 29 金属ボール 30、34、37 レーザビーム 31 励振電極 32 配線 33 接続電極 35 凹陥部 36 櫛形電極
Claims (10)
- 【請求項1】 絶縁材料からなるベース及びその上面
に接合した蓋を有するパッケージと、 前記パッケージ内に気密に封止される第1及び第2の圧
電振動片と、 前記第1及び第2の圧電振動片を外部に導通するべく前
記ベースの底面に設けられた外部端子とを備え、 前記第1の圧電振動片が、基端部において前記ベースに
片持ちに略水平に保持され、 前記第2の圧電振動片が、基端部において前記ベースに
片持ちに略水平に保持され、かつ前記第1の圧電振動片
の前記基端部及び先端部と逆向きにして、前記第1の圧
電振動片の下側に或る隙間をもって重なるように配置さ
れることを特徴とする複合圧電振動子。 - 【請求項2】 前記パッケージの内部に連通する封止
用孔が前記ベースの底部に開設され、かつ外側から封止
材で閉塞されていることを特徴とする請求項1に記載の
複合圧電振動子。 - 【請求項3】 前記蓋が透明なガラス材料からなるこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の複合圧電振動
子。 - 【請求項4】 前記ベースが、絶縁材料薄板を積層し
た矩形箱状をなすことを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の複合圧電振動子。 - 【請求項5】 前記第1の圧電振動片が音叉型水晶振
動片であり、前記第2の圧電振動片がATカット水晶振
動片であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載の複合圧電振動子。 - 【請求項6】 前記第1の圧電振動片がATカット水
晶振動片であり、前記第2の圧電振動片が音叉型水晶振
動片であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載の複合圧電振動子。 - 【請求項7】 前記第1の圧電振動片がATカット水
晶振動片であり、かつ前記第2の圧電振動片が音叉型水
晶振動片であって、前記音叉型水晶振動片の振動腕先端
に付着された金属錘材料が光学的に前記蓋及び前記AT
カット水晶振動片の水晶素面を通して外部から覗くよう
に、前記ATカット水晶振動片の電極膜が形成されてい
ることを特徴とする請求項3に記載の複合圧電振動子。 - 【請求項8】 前記第1及び第2の圧電振動片がいず
れもATカット水晶振動片であることを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の複合圧電振動子。 - 【請求項9】 前記ATカット水晶振動片が、少なく
とも一方の主面に凹陥部を有し、かつ前記凹陥部に励振
電極を形成した逆メサ型であることを特徴とする請求項
5乃至8のいずれかに記載の複合圧電振動子。 - 【請求項10】 前記ATカット水晶振動片が、その
励振電極と前記基端部との間に、対向する櫛形電極対か
らなる周波数調整部を有することを特徴とする請求項9
に記載の複合圧電振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001078817A JP2002280866A (ja) | 2001-03-19 | 2001-03-19 | 複合圧電振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001078817A JP2002280866A (ja) | 2001-03-19 | 2001-03-19 | 複合圧電振動子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002280866A true JP2002280866A (ja) | 2002-09-27 |
Family
ID=18935376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001078817A Withdrawn JP2002280866A (ja) | 2001-03-19 | 2001-03-19 | 複合圧電振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002280866A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007097040A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Kyocera Kinseki Corp | 圧電振動子及び圧電発振器 |
JP2009232336A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Epson Toyocom Corp | 圧電発振器 |
-
2001
- 2001-03-19 JP JP2001078817A patent/JP2002280866A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007097040A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Kyocera Kinseki Corp | 圧電振動子及び圧電発振器 |
JP2009232336A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Epson Toyocom Corp | 圧電発振器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4547788B2 (ja) | 圧電振動子のパッケージ構造 | |
JP4033100B2 (ja) | 圧電デバイスと圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 | |
JP4281348B2 (ja) | 圧電振動片と圧電振動片を利用した圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 | |
JP2002319838A (ja) | 圧電デバイス及びそのパッケージ | |
JPH08242026A (ja) | 圧電振動子及びこれを具備する圧電振動子デバイス並びに該デバイスを具備する回路装置 | |
KR20120098491A (ko) | 압전진동소자, 이를 구비한 압전디바이스 및 전자기기 | |
EP2355341A2 (en) | Piezoelectric vibrator and oscillator using the same | |
EP2355342A2 (en) | Piezoelectric vibrator and oscillator using the same | |
JP2004208237A (ja) | 圧電デバイスと圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 | |
JP2004297198A (ja) | 圧電振動片と圧電デバイスならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 | |
JP2008066921A (ja) | 圧電振動子 | |
JP2000278079A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2002353766A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2003258589A (ja) | 圧電デバイスと圧電デバイスを利用した電波時計、及び圧電デバイスを利用した携帯電話装置ならびに圧電デバイスを利用した電子機器 | |
EP2355344A2 (en) | Piezoelectric vibrator and oscillator using the same | |
JP2002158558A (ja) | 圧電振動デバイス用パッケージおよび圧電発振器 | |
JP2002319839A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2002280865A (ja) | 圧電デバイス | |
JP4936152B2 (ja) | 圧電振動子の製造方法 | |
JP2002280866A (ja) | 複合圧電振動子 | |
JP2018033062A (ja) | 圧電デバイス | |
JP4352738B2 (ja) | 音叉型圧電振動子 | |
JP3975927B2 (ja) | 圧電振動片と圧電振動片を利用した圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 | |
JP2001352226A (ja) | 圧電振動デバイス | |
JP4020010B2 (ja) | 圧電振動片と圧電振動片を利用した圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040402 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060413 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060418 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060606 |