JP2002277398A - 微粒子成分分析装置 - Google Patents
微粒子成分分析装置Info
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Abstract
ブレークダウンのヒット率及び発光強度を向上させた微
粒子成分分析装置を提供する。 【解決手段】 セル内に微粒子を導入する手段と、セル
内の微粒子にパルスレーザを照射する手段と、パルスレ
ーザの照射によりブレークダウンして発光する微粒子の
光を伝送する伝送手段と、伝送手段により伝送された光
を分光する分光手段と、分光された光を受光する光検出
器を具備し、前記微粒子の大きさや成分を分析する微粒
子成分分析装置において、前記セル内にノズル手段を形
成し、前記微粒子を確実にパルスレーザの照射点を通過
するようにし、キャリアガスの圧力を調整する。
Description
リーンルーム内に浮遊する微粒子若しくは液体中に含ま
れる微粒子の大きさや元素分析を行う微粒子成分分析装
置に関するものである。
発明を特願平2000-158037により出願している。図4に
より、先願発明で開示された一実施形態の要部構成を説
明する。図において、1は光を遮断した真空紫外光が減
衰しないで伝搬できるキャビティであり、このキャビテ
ィ1内には透明部材からなるセル2が配置されている。
光源としてYAGレーザが用いられ、波長約1μm,強
度10〜100Wでパルス幅0.1〜100ns程度の
出力のものを使用する。ここで、レーザの波長は測定対
象となる元素の発光波長が0.15〜0.9μm程度な
ので、レーザ光の波長を測定成分の波長に重畳しないよ
うな範囲外の波長の使用が望ましい。
非球面レンズ5を介して焦点での直径を0.1mm程度
とされ、透明体からなるセル2の絞り部分2aを移動す
る微粒子(例えば>0.03μm)6を照射する。
縮手段であり、例えばサイクロン等によって空気中の微
粒子が濃縮され、その濃縮された微粒子がセル2の絞り
部分2aに送り込まれる。8は、セル2の他端に配置さ
れた真空ポンプで、セル2内の空気を吸引して減圧雰囲
気とする。
る強力な電場を集中させることにより、微粒子をブレー
クダウン(気中放電)を生じさせる。ブレークダウン
は、気体中に微粒子が存在すると、それによるエネルギ
吸収のためにプラズマ化されるものである。
が、発光からの時間経過とともに変化する。発光直後の
ナノ秒(10-9s)オーダーより短い時間帯では、プラ
ズマからの白色光が主要な光であるが、マイクロ秒(1
0-6s)オーダ近くになると、プラズマ化されたイオン
が電子と再結合し、微粒子を構成する原子の蛍光が現
れ、その後光は消滅する。
紫外線光ファイバであり、先端の断面が逆円錐状に形成
されている。9aはフィルタで測定対象となる元素の発
光波長が0.15〜0.9μm以外の波長の通過を阻止
する。図では省略されているが、紫外線光ファイバ9の
他端には分光器が設けられており、分光器に入った光は
分光され、通常はストリークカメラ等で時間に対する光
強度変動として計測される。そして、スペクトルの位置
から微粒子を構成する元素を、発光強度から微粒子の大
きさを計測する。
縮されているとはいえ、その密度は必ずしも濃いとは言
えない。例えばパルスレーザ照射によるブレークダウン
領域(レーザスポット)は0.1mm球程度である。そ
して微粒子の密度が1個/mm3とするとレーザスポッ
トを微粒子が通過する確率は1/1000となる。ま
た、パルスレーザは電力の消費量が大きく、微粒子が存
在しない状態で駆動しておくのは不経済である。
在を確認後パルスレーザを照射するようにしてヒットす
る確率を向上させ、合わせて電力消費量の削減を図った
ものであり、微粒子の有無を認識する手段として、連続
発振を行うCWレーザを配置している。
7から微粒子6を含むガスが導入され、所定の速度で流
れている。10はCWレーザであり、このレーザの照射
径はレンズ11aによってセル2の内径をカバーする程
度の大きさに絞られている。そして、このレーザ領域を
微粒子6が通過すると、散乱光を発する。この光はレン
ズ11bによって集光されフォトダイオード12などの
光検出手段で電気信号に変換される。
され、微粒子を含むガスがセル2内の距離Lを移動して
レーザスポットPに達するまでの時間を遅らせてパルス
レーザ生成手段3にトリガ信号を送出する。このトリガ
信号は、ガスの流れのマージンを考慮して少し早めに送
出され、パルスレーザ生成手段3は、このトリガによっ
てオンとなり、一定時間経過したらオフとなるように作
動する。
粒子からの散乱光(b)、パルスレーザの出力(c)お
よびブレークダウンによる発光(d)のタイミングを示
す図である。
微粒子6から散乱光が発され、μt時間後にパルスレー
ザが出力され、この出力によってブレークダウンによる
発光が生じている。このように、微粒子の存在を確認後
パルスレーザを照射するようにすれば、ヒットの確率が
向上し、パルスレーザの電力消費量の削減を図ることが
できる。
粒子がブレークダウン用レーザの焦点(レーザスポット
P)付近を通過するタイミングは分かるが、微粒子は絞
り2aの中で、図の上下方向や手前と奥の方向に自由に
動き得るので、必ずしもレーザスポットPに高精度で入
るとは限らない、という問題があった。
なされたもので、微粒子をレーザスポットPに高精度に
導き、ブレークダウンのヒット率を更に向上させた微粒
子成分分析装置の提供を目的とする。
に、本発明は、請求項1においては、セル内に微粒子を
導入する手段と、セル内の微粒子にパルスレーザを照射
する手段と、パルスレーザの照射によりブレークダウン
して発光する微粒子の光を伝送する伝送手段と、伝送手
段により伝送された光を分光する分光手段と、分光され
た光を受光する光検出器を具備し、前記微粒子の大きさ
や成分を分析する微粒子成分分析装置において、前記セ
ル内にノズル手段を形成し、前記微粒子を確実にパルス
レーザの照射点を通過するようにしたことを特徴とす
る。
を、前記パルスレーザの照射点に近接して形成し、セル
内での微粒子の散らばりを防止したことを特徴とする。
入する手段と、セル内の微粒子にパルスレーザを照射す
る手段と、パルスレーザの照射によりブレークダウンし
て発光する微粒子の光を伝送する伝送手段と、伝送手段
により伝送された光を分光する分光手段と、分光された
光を受光する光検出器を具備し、前記微粒子の大きさや
成分を分析する微粒子成分分析装置において、セル内を
微粒子が一定速度で移動する構成とし、上流側に微粒子
検出手段を、下流側にブレークダウン用パルスレーザ照
射手段を設けたことを特徴とする。
に所定の距離を隔ててCWレーザ照射手段を設け、CW
レーザで微粒子の存在を検出し、所定時間経過後、後段
のパルスレーザで微粒子を照射してブレークダウンによ
る発光を得るようにしたことを特徴とする。
の微粒子成分分析装置において、前記ノズルの出口にノ
ズル孔径と同等の孔径を有する補助部材を設けるととも
にノズル出口と補助部材の入口の距離を微粒子がブレー
クダウン室に付着しない程度としたことを特徴とする。
子成分分析装置において、前記補助部材の入口の形状を
テーパ状に形成したことを特徴とする。
の微粒子成分分析装置において、前記微粒子を移動させ
るキャリアガスとして不活性ガス又は空気を用いるとと
もに前記セル内の圧力をキャリアガスの種類に応じて変
化させることを特徴とする。
項1〜7に関する実施形態の一例を示すもので図(a)
は要部構成説明図、図(b)は図(a)の一点鎖線で囲
った部分イの拡大図である。なお、図4において説明し
た従来装置と同一構成要素には同一符号を付して説明を
省略する。
a内に、絞りの長手方向に所定長のノズル手段14を形
成し、微粒子を確実にパルスレーザの照射点Pを通過す
るように導くようにした点にある。
Lは5〜10cm程度の範囲で設計される。このような
ノズル手段の導入により、微粒子が絞り2aの中で、図
の上下方向や手前と奥の方向に自由に動く運動が制約さ
れ、レーザスポットPに入る確率が上昇する。
m程度離して対向して配置され、ブレークダウン室16
を形成する補助部材である。補助部材にはノズル孔径と
同等の貫通孔が形成されており、入り口側に微粒子を中
心位置にガイドするテーパー部が設けられている。この
補助部材15は、ノズルの出口付近でレーザスポットに
達せずに浮遊する微粒子がブレークダウン室16の壁面
などに付着して、レーザ光を減衰させるのを防止し、ま
た、微粒子がレーザスポットPを通過する確率を更に向
上せしめている。
時間とヒット確率の関係を示す特性図である。この特性
から明らかなように、特定の遅延時間帯1.2〜1.5m
sでヒット率のピークが顕著に認められる。従って、デ
ィレー発生装置13の遅延時間をこの範囲に設定するこ
とにより効率の良い分析が可能である。
となる不活性ガスで減圧雰囲気で搬送されてレーザスポ
ットに達するが、不活性ガスの種類と減圧の程度により
微粒子の発光強度が異なる。
粒子とキャリアとなる各種不活性ガスに対する圧力と発
光強度の関係を示すものである。図によればArガスは
20〜80kPaで高い発光強度を示し、Krは40k
Pa付近で高く、Neガスはおよそ30kPa付近で高い
発光強度となっていることが分かる。従って、分析に際
しては分析成分と不活性ガスの種類と圧力を調整し最も
高い発光強度を示すガスと圧力に調整する。
れば、セル内2に導入だれたノズル手段により、微粒子
が絞り2aの中で、図の上下方向や手前と奥の方向に自
由に動く運動が制約され、レーザスポットPに入る確率
を上昇させることが可能となる。
る微粒子検出手段を設け、CWレーザで微粒子の存在を
検出し、所定時間経過後、後段のパルスレーザで微粒子
を照射してブレークダウンによる発光を得るよう遅延照
射システムとノズル手段の組み合わせにより、レーザス
ポットPに入る確率を更に上昇させることが可能とな
る。
スと圧力を調整することにより高い発光強度を得ること
が可能となる。
構成図である。
時間とヒット確率の関係を示す特性図である。
関係を示す図である。
る。
びブレークダウンによる発光のタイミングを示す図であ
る
Claims (7)
- 【請求項1】セル内に微粒子を導入する手段と、セル内
の微粒子にパルスレーザを照射する手段と、パルスレー
ザの照射によりブレークダウンして発光する微粒子の光
を伝送する伝送手段と、伝送手段により伝送された光を
分光する分光手段と、分光された光を受光する光検出器
を具備し、前記微粒子の大きさや成分を分析する微粒子
成分分析装置において、 前記セル内にノズル手段を形成し、前記微粒子を確実に
パルスレーザの照射点を通過するようにした微粒子成分
分析装置。 - 【請求項2】前記セルの出力口を、前記パルスレーザの
照射点に近接して形成し、セル内での微粒子の散らばり
を防止した請求項1記載の微粒子成分析析装置。 - 【請求項3】前記セル内を微粒子が一定速度で移動する
構成とし、上流側に微粒子検出手段を、下流側にブレー
クダウン用パルスレーザ照射手段を設けたことを特徴と
する請求項1又は2記載の微粒子成分分析装置。 - 【請求項4】パルスレーザの上流に所定の距離を隔てて
CWレーザ照射手段を設け、CWレーザで微粒子の存在
を検出し、所定時間経過後、後段のパルスレーザで微粒
子を照射してブレークダウンによる発光を得るようにし
たことを特徴とする請求項3記載の微粒子成分分析装
置。 - 【請求項5】前記ノズルの出口にノズル孔径と同等の孔
径を有する補助部材を設けるとともにノズル出口と補助
部材の入口の距離を微粒子がブレークダウン室に付着し
ない程度としたことを特徴とする請求項1乃至4記載の
微粒子成分分析装置。 - 【請求項6】前記補助部材の入口の形状をテーパ状に形
成したことを特徴とする請求項1乃至4記載の微粒子成
分分析装置。 - 【請求項7】前記微粒子を移動させるキャリアガスとし
て不活性ガス又は空気を用いるとともに前記セル内の圧
力をキャリアガスの種類に応じて変化させることを特徴
とする請求項1乃至6記載の微粒子分析装置。
Priority Applications (1)
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JP2001144495A JP2002277398A (ja) | 2001-01-12 | 2001-05-15 | 微粒子成分分析装置 |
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JP2001005218 | 2001-01-12 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
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JP2001144495A Withdrawn JP2002277398A (ja) | 2001-01-12 | 2001-05-15 | 微粒子成分分析装置 |
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-
2001
- 2001-05-15 JP JP2001144495A patent/JP2002277398A/ja not_active Withdrawn
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