JP2002277356A - ガラスキャピラリーへの試料導入方法および示差走査熱量計用測定試料の調製方法 - Google Patents
ガラスキャピラリーへの試料導入方法および示差走査熱量計用測定試料の調製方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラスキャピラリーへ液体あるいは液体成分
を含む試料を導入する際に、必要量を所定位置に簡単か
つ確実に導入するための試料導入方法およびこれを用い
たDSC用測定試料調製方法を提供することである。 【解決手段】 必要量の試料2を内在する細管5を一端
が封止されたガラスキャピラリー1の開放端3から挿入
した状態で、ガラスキャピラリー1を回転させて遠心力
により細管5からガラスキャピラリー1の封止端4に向
かって必要量の試料2を注入することによって、必要量
の試料2を所定位置に簡単かつ確実に導入することがで
きる。DSC用測定試料は、さらに試料2より上方位置
でガラスキャピラリー1を溶断して封止して調製され
る。
を含む試料を導入する際に、必要量を所定位置に簡単か
つ確実に導入するための試料導入方法およびこれを用い
たDSC用測定試料調製方法を提供することである。 【解決手段】 必要量の試料2を内在する細管5を一端
が封止されたガラスキャピラリー1の開放端3から挿入
した状態で、ガラスキャピラリー1を回転させて遠心力
により細管5からガラスキャピラリー1の封止端4に向
かって必要量の試料2を注入することによって、必要量
の試料2を所定位置に簡単かつ確実に導入することがで
きる。DSC用測定試料は、さらに試料2より上方位置
でガラスキャピラリー1を溶断して封止して調製され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスキャピラリ
ーへの試料導入方法およびこの方法を用いた示差走査熱
量計(以下、DSCという)用測定試料の調製方法に関
する。
ーへの試料導入方法およびこの方法を用いた示差走査熱
量計(以下、DSCという)用測定試料の調製方法に関
する。
【0002】有機高分子化合物の昇降温過程におけるガ
ラス転移、結晶化、結晶転移、融解などの諸現象の測定
や化学物質の熱分解危険性、化学反応危険性の評価等に
用いられているDSCは、試料が金属製の試料容器を腐
食させる可能性がある場合には、試料容器としてガラス
キャピラリーが用いられることが多い。ガラスキャピラ
リーは、内径が0.2〜2.0mm程度の管であり、その
一端が封止された封止端となっている。液体試料は、ガ
ラスキャピラリーの封止されていない開放端からマイク
ロシリンジ等の細管を用いて導入される。
ラス転移、結晶化、結晶転移、融解などの諸現象の測定
や化学物質の熱分解危険性、化学反応危険性の評価等に
用いられているDSCは、試料が金属製の試料容器を腐
食させる可能性がある場合には、試料容器としてガラス
キャピラリーが用いられることが多い。ガラスキャピラ
リーは、内径が0.2〜2.0mm程度の管であり、その
一端が封止された封止端となっている。液体試料は、ガ
ラスキャピラリーの封止されていない開放端からマイク
ロシリンジ等の細管を用いて導入される。
【0003】従来から実施されている液体試料の導入方
法は、まず、図9(a)に示すように、必要量の試料2
を吸引したマイクロシリンジ等の細管5をガラスキャピ
ラリー1の開放端3から挿入する。ついで、図9(b)
に示すように、上部のスポイト部31を押すことによっ
て、細管5の内部からガラスキャピラリー1へ試料2を
排出し、その後、細管5をガラスキャピラリー1から抜
き出す。
法は、まず、図9(a)に示すように、必要量の試料2
を吸引したマイクロシリンジ等の細管5をガラスキャピ
ラリー1の開放端3から挿入する。ついで、図9(b)
に示すように、上部のスポイト部31を押すことによっ
て、細管5の内部からガラスキャピラリー1へ試料2を
排出し、その後、細管5をガラスキャピラリー1から抜
き出す。
【0004】しかしながら、ガラスキャピラリー1は、
上記のように非常に微細な管であるため、細管5から押
し出されると同時に、毛細管現象により、試料2がガラ
スキャピラリー1と細管5との間に回り込んでしまうこ
とがある。スポイト部31の押し方は非常に難しい微調
整が必要であり、この状態でさらにスポイト部31を必
要以上に押してしまうと、押し出された空気あるいは液
体試料によってガラスキャピラリー1と細管5の間隙に
存在する液体試料は封止端とは逆の入り口方向に押し上
げられてしまう。逆にスポイト部31を押す力を弱めて
しまうと、ガラスキャピラリー1内に導入された液体試
料を再び細管内に吸引してしまうことになる。スポイト
部31の押し具合が比較的良好な場合であっても最後に
細管5を上に引き上げる際に、細管5とガラスキャピラ
リー1との間隙に存在する液体試料の一部が細管5と共
に入り口方向に引きずられることが多い。これらの不具
合により、液体試料をガラスキャピラリ1内に仕込む際
には多くの場合、図9(c)のようになり、目的とする
範囲よりもガラスキャピラリの入り口に近い方向に試料
が多く存在することになる。
上記のように非常に微細な管であるため、細管5から押
し出されると同時に、毛細管現象により、試料2がガラ
スキャピラリー1と細管5との間に回り込んでしまうこ
とがある。スポイト部31の押し方は非常に難しい微調
整が必要であり、この状態でさらにスポイト部31を必
要以上に押してしまうと、押し出された空気あるいは液
体試料によってガラスキャピラリー1と細管5の間隙に
存在する液体試料は封止端とは逆の入り口方向に押し上
げられてしまう。逆にスポイト部31を押す力を弱めて
しまうと、ガラスキャピラリー1内に導入された液体試
料を再び細管内に吸引してしまうことになる。スポイト
部31の押し具合が比較的良好な場合であっても最後に
細管5を上に引き上げる際に、細管5とガラスキャピラ
リー1との間隙に存在する液体試料の一部が細管5と共
に入り口方向に引きずられることが多い。これらの不具
合により、液体試料をガラスキャピラリ1内に仕込む際
には多くの場合、図9(c)のようになり、目的とする
範囲よりもガラスキャピラリの入り口に近い方向に試料
が多く存在することになる。
【0005】このように、従来の試料調製方法では、ガ
ラスキャピラリー1の封止端4に近い比較的狭い範囲の
位置へ試料2を導入することが困難であった。その結
果、ガラスキャピラリ内の試料の位置が試料導入の都度
異なるため、熱量測定結果にばらつきが生じることがあ
った。また、目的とする範囲よりもガラスキャピラリの
入り口に近い方向に多くの試料が存在すると、次工程で
ガラスキャピラリー1の上部をバーナーにより溶断・封
止する際に、試料がバーナーの溶断位置に近接あるいは
溶断地点に存在してしまい、試料が熱によって変質した
り、可燃性試料の場合は発火するおそれがあった。
ラスキャピラリー1の封止端4に近い比較的狭い範囲の
位置へ試料2を導入することが困難であった。その結
果、ガラスキャピラリ内の試料の位置が試料導入の都度
異なるため、熱量測定結果にばらつきが生じることがあ
った。また、目的とする範囲よりもガラスキャピラリの
入り口に近い方向に多くの試料が存在すると、次工程で
ガラスキャピラリー1の上部をバーナーにより溶断・封
止する際に、試料がバーナーの溶断位置に近接あるいは
溶断地点に存在してしまい、試料が熱によって変質した
り、可燃性試料の場合は発火するおそれがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ガラ
スキャピラリーへ液体あるいは液体成分を含む試料を導
入する際に、必要量を所定位置に簡単かつ確実に導入す
るための試料導入方法およびこれを用いたDSC用測定
試料の調製方法を提供することである。
スキャピラリーへ液体あるいは液体成分を含む試料を導
入する際に、必要量を所定位置に簡単かつ確実に導入す
るための試料導入方法およびこれを用いたDSC用測定
試料の調製方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、必要量の試料を内在
させた細管を一端が封止されたガラスキャピラリーの開
放端から挿入した状態で、ガラスキャピラリーに遠心力
を与えて細管からガラスキャピラリーの封止端に向かっ
て必要量の試料を注入することによって、ガラスキャピ
ラリーの封止端に近い位置に簡単にかつ確実に試料を導
入することができるという新たな事実を見出し、本発明
を完成するに至った。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、必要量の試料を内在
させた細管を一端が封止されたガラスキャピラリーの開
放端から挿入した状態で、ガラスキャピラリーに遠心力
を与えて細管からガラスキャピラリーの封止端に向かっ
て必要量の試料を注入することによって、ガラスキャピ
ラリーの封止端に近い位置に簡単にかつ確実に試料を導
入することができるという新たな事実を見出し、本発明
を完成するに至った。
【0008】前記ガラスキャピラリーとしては、内径が
0.2〜2.0mmのものが使用される。ガラスキャピ
ラリーが上記範囲内の非常に微細な管である場合、従来
の試料導入方法では、その封止端に近い位置に試料の導
入が困難であったが、本発明方法によれば、簡単にかつ
確実に試料を導入することができる。
0.2〜2.0mmのものが使用される。ガラスキャピ
ラリーが上記範囲内の非常に微細な管である場合、従来
の試料導入方法では、その封止端に近い位置に試料の導
入が困難であったが、本発明方法によれば、簡単にかつ
確実に試料を導入することができる。
【0009】また、本発明方法では、前記ガラスキャピ
ラリーを遠心装置の回転板に固定して回転させるのが好
ましい。
ラリーを遠心装置の回転板に固定して回転させるのが好
ましい。
【0010】本発明のDSC用測定試料の調製方法は、
必要量の試料を吸引した細管を一端が封止されたDSC
用ガラスキャピラリーの開放端から挿入した状態で、ガ
ラスキャピラリーを回転させて遠心力により細管からガ
ラスキャピラリーの封止端に向かって必要量の試料を注
入し、ついで試料より上方位置でガラスキャピラリーを
溶断して封止することを特徴とする。
必要量の試料を吸引した細管を一端が封止されたDSC
用ガラスキャピラリーの開放端から挿入した状態で、ガ
ラスキャピラリーを回転させて遠心力により細管からガ
ラスキャピラリーの封止端に向かって必要量の試料を注
入し、ついで試料より上方位置でガラスキャピラリーを
溶断して封止することを特徴とする。
【0011】このように、本発明では、遠心力を利用し
て試料をガラスキャピラリーの封止端に近い位置に導入
することができるので、試料が可燃性や熱変質しやすい
試料であっても、安全に溶断・封止することができる。
て試料をガラスキャピラリーの封止端に近い位置に導入
することができるので、試料が可燃性や熱変質しやすい
試料であっても、安全に溶断・封止することができる。
【0012】本発明のDSC用測定試料の調製方法にお
ける前記ガラスキャピラリーは、冷却しながら、溶断し
て封止するのが好ましく、これによって封止時に試料が
熱変質や発火する危険性をなくすことができる。
ける前記ガラスキャピラリーは、冷却しながら、溶断し
て封止するのが好ましく、これによって封止時に試料が
熱変質や発火する危険性をなくすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して詳細に説明する。この実施形態にかかるガラ
スキャピラリーへの試料導入方法は、図1に示すよう
に、必要量の試料2が内在する細管5を一端が封止され
たガラスキャピラリー1の開放端3から挿入した状態
で、ガラスキャピラリー1を回転させて遠心力により細
管5からガラスキャピラリー1の封止端4に向かって必
要量の試料2を注入するものである。
を参照して詳細に説明する。この実施形態にかかるガラ
スキャピラリーへの試料導入方法は、図1に示すよう
に、必要量の試料2が内在する細管5を一端が封止され
たガラスキャピラリー1の開放端3から挿入した状態
で、ガラスキャピラリー1を回転させて遠心力により細
管5からガラスキャピラリー1の封止端4に向かって必
要量の試料2を注入するものである。
【0014】すなわち、図1に示すように、必要量の試
料2が内在する細管5をガラスキャピラリー1の開放端
3から挿入した状態(図1(a))で、遠心装置9によ
りガラスキャピラリー1の開放端3から封止端4に向か
う遠心力を与え、試料2が速やかに封止端4方向に排出
されると同時に、ガラスキャピラリー1と細管5との間
隙6を通じて封止端4付近の空気がガラスキャピラリー
1の開放端3側へ排出される(図1(b))。その結
果、図2に示すように、ガラスキャピラリー1の封止端
4側に空隙を残存させることなく、試料2を封止端に近
い位置に導入することができる。
料2が内在する細管5をガラスキャピラリー1の開放端
3から挿入した状態(図1(a))で、遠心装置9によ
りガラスキャピラリー1の開放端3から封止端4に向か
う遠心力を与え、試料2が速やかに封止端4方向に排出
されると同時に、ガラスキャピラリー1と細管5との間
隙6を通じて封止端4付近の空気がガラスキャピラリー
1の開放端3側へ排出される(図1(b))。その結
果、図2に示すように、ガラスキャピラリー1の封止端
4側に空隙を残存させることなく、試料2を封止端に近
い位置に導入することができる。
【0015】本発明におけるガラスキャピラリー1とし
ては、通常、石英ガラス等のガラスからなり、内径が
0.2〜2.0mm程度、長さが75mm程度で、一端
が封止された管状のものが使用される。
ては、通常、石英ガラス等のガラスからなり、内径が
0.2〜2.0mm程度、長さが75mm程度で、一端
が封止された管状のものが使用される。
【0016】前記ガラスキャピラリー1へ試料2を導入
するために使用する細管5は、通常、石英ガラス等のガ
ラスからなり、ガラスキャピラリー1内に挿入できるよ
うに、外径が前記ガラスキャピラリー1の内径よりも小
さいものである。好ましくは、外径が0.1〜1.5m
m程度であるのがよい。必要量の液体あるいは液体成分
を内在する前記細管5をガラスキャピラリー1内に挿入
する際の挿入深さは、特に制約されないが、遠心力によ
り試料2がガラスキャピラリー1の封止端4側へ導入さ
れた際に、細管5の端部と試料2とが接触しない位置で
あるのが好ましい。なお、細管5に試料2を内在させる
には、吸引または加圧等により導入する方法が使用でき
る。
するために使用する細管5は、通常、石英ガラス等のガ
ラスからなり、ガラスキャピラリー1内に挿入できるよ
うに、外径が前記ガラスキャピラリー1の内径よりも小
さいものである。好ましくは、外径が0.1〜1.5m
m程度であるのがよい。必要量の液体あるいは液体成分
を内在する前記細管5をガラスキャピラリー1内に挿入
する際の挿入深さは、特に制約されないが、遠心力によ
り試料2がガラスキャピラリー1の封止端4側へ導入さ
れた際に、細管5の端部と試料2とが接触しない位置で
あるのが好ましい。なお、細管5に試料2を内在させる
には、吸引または加圧等により導入する方法が使用でき
る。
【0017】遠心力を与える遠心装置としては、例えば
図1に示すように、回転軸8を中心に回転板7を回転さ
せることができる遠心装置9等が使用できる。回転軸8
には、駆動用のモーター等が取り付けられている。遠心
装置9の運転条件は、試料の粘性、試料量、ガラスキャ
ピラリー1の内径等に応じて最適な条件を選定すればよ
いが、通常、500〜1700rpm程度の回転数で3
0〜60秒間行えばよい。
図1に示すように、回転軸8を中心に回転板7を回転さ
せることができる遠心装置9等が使用できる。回転軸8
には、駆動用のモーター等が取り付けられている。遠心
装置9の運転条件は、試料の粘性、試料量、ガラスキャ
ピラリー1の内径等に応じて最適な条件を選定すればよ
いが、通常、500〜1700rpm程度の回転数で3
0〜60秒間行えばよい。
【0018】ガラスキャピラリー1を回転板7に固定す
るには、例えば図3に示すような溝11を有した固定具
10が使用され、この溝11の中に、細管5が挿入され
たガラスキャピラリー1を入れる(図4)。細管5およ
びガラスキャピラリー1は遠心力を加えた際に動かない
ように、粘着テープあるいはマグネット等にて固定具1
0に固定される。なお、溝11aは、溝11の幅方向に
延設された横溝であり、ガラスキャピラリー1の取り付
け、取り出しを行うためのものである。ついで、ガラス
キャピラリー1が入れられた固定具10をボルト等を用
いて回転板7に固定し、前記運転条件で回転板7を回転
させることによって、開放端3から封止端4に向かう遠
心力を試料2に与える。なお、回転板7の軸振れを防止
するため、回転板7の回転軸8と点対称の位置に固定具
10と同様の部品を取り付けることが望ましい。
るには、例えば図3に示すような溝11を有した固定具
10が使用され、この溝11の中に、細管5が挿入され
たガラスキャピラリー1を入れる(図4)。細管5およ
びガラスキャピラリー1は遠心力を加えた際に動かない
ように、粘着テープあるいはマグネット等にて固定具1
0に固定される。なお、溝11aは、溝11の幅方向に
延設された横溝であり、ガラスキャピラリー1の取り付
け、取り出しを行うためのものである。ついで、ガラス
キャピラリー1が入れられた固定具10をボルト等を用
いて回転板7に固定し、前記運転条件で回転板7を回転
させることによって、開放端3から封止端4に向かう遠
心力を試料2に与える。なお、回転板7の軸振れを防止
するため、回転板7の回転軸8と点対称の位置に固定具
10と同様の部品を取り付けることが望ましい。
【0019】なお、固定具10を使用せずに、回転板7
に溝11を掘り、その中にガラスキャピラリーを入れて
もよく、あるいはガラスキャピラリー1を単に粘着テー
プ等で回転板7に固定するだけであってもよい。
に溝11を掘り、その中にガラスキャピラリーを入れて
もよく、あるいはガラスキャピラリー1を単に粘着テー
プ等で回転板7に固定するだけであってもよい。
【0020】以上のようにしてガラスキャピラリー1へ
試料2を導入する方法は、特に、DSC用測定試料を調
製するのに好適である。図5は、DSC用測定試料とし
て使用するためにガラスキャピラリー1を密封する装置
16である。キャピラリー吊り上げ天秤17から吊り下
げられたガラスキャピラリー1は、図6の分解説明図に
示すように、内周面にネジ溝を有した締め付けナット2
4を、キャピラリー固定台18の外周面に設けたネジ溝
と螺合させることによって固定される。なお、25はO
リングである。キャピラリー固定台18は、液体窒素等
の冷媒19が充填された専用デュワー瓶20に挿入され
た冷却伝導棒21の上部に取り付けられている(図
5)。冷媒19および冷却伝導棒21は、溶断バーナー
22による熱によってガラスキャピラリー1内の試料2
が変質するのを防止するために設けられる。
試料2を導入する方法は、特に、DSC用測定試料を調
製するのに好適である。図5は、DSC用測定試料とし
て使用するためにガラスキャピラリー1を密封する装置
16である。キャピラリー吊り上げ天秤17から吊り下
げられたガラスキャピラリー1は、図6の分解説明図に
示すように、内周面にネジ溝を有した締め付けナット2
4を、キャピラリー固定台18の外周面に設けたネジ溝
と螺合させることによって固定される。なお、25はO
リングである。キャピラリー固定台18は、液体窒素等
の冷媒19が充填された専用デュワー瓶20に挿入され
た冷却伝導棒21の上部に取り付けられている(図
5)。冷媒19および冷却伝導棒21は、溶断バーナー
22による熱によってガラスキャピラリー1内の試料2
が変質するのを防止するために設けられる。
【0021】このようにセッティングした状態で、溶断
バーナー22により、ガラスキャピラリー1は、封止端
4から所定の位置で切断密封される(図7)。ついで密
封されたガラスキャピラリー14は、図8に示すよう
に、アルミ台28に設けた孔29内に挿入・保持された
状態でDSCによって熱量特性が測定される。
バーナー22により、ガラスキャピラリー1は、封止端
4から所定の位置で切断密封される(図7)。ついで密
封されたガラスキャピラリー14は、図8に示すよう
に、アルミ台28に設けた孔29内に挿入・保持された
状態でDSCによって熱量特性が測定される。
【0022】なお、本発明の試料導入方法は、DSC用
測定試料の調製のみに限定されず、他の微量試料の熱分
析等にも同様にして使用することができる。
測定試料の調製のみに限定されず、他の微量試料の熱分
析等にも同様にして使用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、遠心力を利用してガラ
スキャピラリー内の封止端に試料を簡単かつ確実に導入
できるという効果がある。また、本発明のDSC用測定
試料の調製方法によれば、ガラスキャピラリー内試料を
ガラスキャピラリーの封止端側に確実に導入することが
できるので、DSCによる測定時に誤差の少ない熱量測
定が可能となり、また溶断バーナーによる切断密封を安
全に、かつ試料が変質することなく行うことができる。
スキャピラリー内の封止端に試料を簡単かつ確実に導入
できるという効果がある。また、本発明のDSC用測定
試料の調製方法によれば、ガラスキャピラリー内試料を
ガラスキャピラリーの封止端側に確実に導入することが
できるので、DSCによる測定時に誤差の少ない熱量測
定が可能となり、また溶断バーナーによる切断密封を安
全に、かつ試料が変質することなく行うことができる。
【図1】(a)および(b)は、本発明の一実施形態に
かかるガラスキャピラリーへの試料導入方法を示す説明
図である。
かかるガラスキャピラリーへの試料導入方法を示す説明
図である。
【図2】本発明におけるガラスキャピラリーの封止端側
へ試料を導入した状態を示す平面図である。
へ試料を導入した状態を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態で使用する固定具を示す斜
視図である。
視図である。
【図4】本発明の一実施形態で使用する固定具にガラス
キャピラリーを入れた状態を示す平面図である。
キャピラリーを入れた状態を示す平面図である。
【図5】ガラスキャピラリーを密封するための装置を示
す説明図である。
す説明図である。
【図6】本発明におけるガラスキャピラリーの取り付け
状態を示す分解説明図である。
状態を示す分解説明図である。
【図7】本発明における密封されたガラスキャピラリー
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図8】本発明におけるDSC用測定試料を示す平面図
である。
である。
【図9】(a)〜(c)は、従来のガラスキャピラリー
への試料導入方法を示す正面図である。
への試料導入方法を示す正面図である。
1 ガラスキャピラリー 2 試料 3 開放端 4 封止端 5 細管 6 ガラスキャピラリーと細管との間隙 7 回転板 8 回転軸 9 遠心装置 10 固定具 11 溝 11a 幅方向に延設された横溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G052 AD06 AD26 AD46 CA04 CA07 DA02 DA22 EB13 ED17 HC22 4G057 AB01 AB21 AB38 4G068 AA01 AB11 AC17 AD19 AD47 AD49
Claims (5)
- 【請求項1】必要量の試料を内在させた細管を一端が封
止されたガラスキャピラリーの開放端から挿入した状態
で、ガラスキャピラリーに遠心力を与えて細管からガラ
スキャピラリーの封止端に向かって必要量の試料を注入
することを特徴とする、ガラスキャピラリーの試料導入
方法。 - 【請求項2】前記ガラスキャピラリーの内径が0.2〜
2.0mmである請求項1記載の試料導入方法。 - 【請求項3】前記ガラスキャピラリーを遠心装置の回転
板に固定して回転させる請求項1または2記載の試料導
入方法。 - 【請求項4】必要量の試料を内在させた細管を一端が封
止されたガラスキャピラリーの開放端から挿入した状態
で、ガラスキャピラリーに遠心力を与えて細管からガラ
スキャピラリーの封止端に向かって必要量の試料を注入
し、ついで試料より上方位置でガラスキャピラリーを溶
断して封止することを特徴とする示差走査熱量計用測定
試料の調製方法。 - 【請求項5】前記ガラスキャピラリーを冷却しながら、
溶断して封止する請求項4記載の調製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001081651A JP2002277356A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | ガラスキャピラリーへの試料導入方法および示差走査熱量計用測定試料の調製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001081651A JP2002277356A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | ガラスキャピラリーへの試料導入方法および示差走査熱量計用測定試料の調製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002277356A true JP2002277356A (ja) | 2002-09-25 |
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ID=18937720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001081651A Pending JP2002277356A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | ガラスキャピラリーへの試料導入方法および示差走査熱量計用測定試料の調製方法 |
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