JP2002275201A - 外装部材および腕時計 - Google Patents

外装部材および腕時計

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JP2002275201A
JP2002275201A JP2001075309A JP2001075309A JP2002275201A JP 2002275201 A JP2002275201 A JP 2002275201A JP 2001075309 A JP2001075309 A JP 2001075309A JP 2001075309 A JP2001075309 A JP 2001075309A JP 2002275201 A JP2002275201 A JP 2002275201A
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isobutylene
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Keisuke Kikawa
計介 木川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムパッキンを使用した防水構造を有する小
型携帯機器、その代表例である腕時計は、長期間使用し
たり、高温、低温、高湿などの過酷な保存環境下におい
ては、防水不良が発生している。また、消耗したゴムパ
ッキンの交換が必要で、メンテナンスフリーを実現でき
なかった。 【解決手段】 ゴムパッキンの主成分が、ハロゲン化ブ
チルゴムにエーテル結合を有するモノマーである第三成
分を共重合した三元共重合体から構成されるので、他の
特殊ゴムと比較して、長期間の圧縮力に対する塑性変形
が極めて小さい特性が得られる。従って、このようなゴ
ムパッキンを備えた腕時計は、優れた防水性および防湿
性を長期間維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物または
パッキンを有する外装部材およびそれらの外装部材を備
えた小型携帯機器、その代表例である腕時計に関するも
のであり、特に長寿命電池または光を電気エネルギーに
変換して動く太陽電池等を用いたロングライフ仕様の腕
時計、または電池が不要である機械式仕様の腕時計、ま
たは超音波洗浄器等で洗える仕様の腕時計において、外
部からの水および水蒸気の侵入、または人体から発生す
る汗および皮脂などの侵入を阻止する、長期防水性に優
れたゴムパッキンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、小型携帯機器、その代表例である
腕時計には、日常的に携帯することから防水性能が要求
されている。図4に腕時計用外装部材の部分断面図を示
すが、腕時計用外装部材のシール部、すなわち、腕時計
のケース本体4と裏蓋7との間、ケース本体4と風防ガ
ラス2との間、リューズ6部分、プッシュボタン部分等
には、環状の防水ゴムパッキンが配置されている。図4
に示した、3は風防ガラスパッキン、5はリューズOリ
ング、1は裏蓋Oリングと一般的に呼ばれている。次
に、図5に腕時計のケース本体4と裏蓋7との防水構造
の概略がわかる断面図を示す。このような防水構造にお
いては、裏蓋7に形成された凹溝に環状でかつ弾性を有
する裏蓋Oリング1が圧縮状態で装着された構成になっ
ている。裏蓋Oリング1を圧接させて、適切な接触応力
を保持することで、外部からの水の侵入を防止し、腕時
計内部の防水性を保持している。
【0003】従来、前記防水ゴムパッキン材料として
は、要求仕様に応じて、例えばアクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体であるニトリルゴム(以下NBRゴムと
略称する)、またはイソブチレン−イソプレン共重合体
であるブチルゴム(以下IIRゴムと略称する)、また
はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体であるエ
チレンプロピレンゴム(以下EPDMゴムと略称する)
が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法では、防水ゴムパッキン材料としてのNB
Rゴムは、耐油性および耐摩耗性に優れる反面、透水お
よび透湿性が大きく、圧縮永久ひずみも大きい欠点があ
る。
【0005】また、IIRゴムは非透水および非透湿性
に優れる反面、耐摩耗性が悪く、圧縮永久ひずみが大き
い欠点がある。
【0006】さらにまた、EPDMゴムは非透水および
非透湿性に優れる反面、耐摩耗性が悪く、圧縮永久ひず
みが大きい欠点がある。
【0007】従って、従来の合成ゴム材料からなるゴム
パッキンは、非透水および非透湿性と低圧縮永久ひずみ
性を両立させることが困難で、いずれの合成ゴム材料も
圧縮永久ひずみが良くなかった。従って、このような材
料からなるゴムパッキンを有する外装部材を備えた腕時
計は、圧縮力が長期間作用するとゴムパッキンの塑性変
形が生じ、適切な接触応力を保持できず、防水シール部
分に隙間が発生し、防水および防湿性能を維持すること
ができなかった。特に、長寿命電池または光を電気エネ
ルギーに変換して動く太陽電池等を用いたムーブメント
(モジュール)からなるロングライフ仕様腕時計、また
は機械式腕時計では、電池交換が不要であるのにかかわ
らず、2〜3年毎に防水ゴムパッキンの交換のみが余儀
無く行われていた。つまり、メンテナンスフリーが実現
できなかった。また、腕時計を超音波洗浄器等で洗う
と、防水不良が発生していた。
【0008】この課題を解決するため、本発明の目的
は、非透水および非透湿性能と圧縮永久ひずみ性能が良
好で、長期間使用しても塑性変形が小さく耐久性がある
ゴムパッキンおよびそれらを備えた腕時計を提供するこ
とにある。特に、ムーブメント(モジュール)がロング
ライフ仕様腕時計において、市場から強い要望であった
メンテナンスフリーの腕時計、さらに超音波洗浄器等で
洗える仕様の腕時計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、本発明は、上記の課題について研究を重ねた結
果、二元共重合体(A)からなるゴム組成物に化2に示
したエーテル結合を有するモノマーを第三成分として共
重合させることで、圧縮永久ひずみ特性に優れる新規な
ゴム組成物を見出すことに成功した。すなわち、本発明
では、防水用ゴムパッキンの主成分が、イソブチレンと
ハロゲン化したイソプレンとの共重合体に、化2に示し
た化学構造を有するモノマーである第三成分を共重合体
した三元共重合体から形成されている。そして、小型携
帯機器、その代表例である腕時計において、前記ゴムパ
ッキンを外装部材との防水シール部分に有することを特
徴とする。
【化2】
【0010】また、本発明では、前記二元共重合体
(A)が、イソブチレンとイソプレンとの共重合体、ア
クリロニトリルとブタジエンとの共重合体、スチレンと
ブタジエンとの共重合体、エチレンとプロピレンとの共
重合体からなる群のうちのいずれのゴムであっても同様
の性能が得られ、使用可能である。非透水性および非透
湿性の特性に関して優れることから、二元共重合体
(A)がイソブチレンとハロゲン化したイソプレンとの
共重合体、またはイソブチレンとイソプレンとの共重合
体であることが好ましい。
【0011】(作用)前記の課題に関しては、本発明に
よれば、ゴムパッキンを有する外装部材であり、そのゴ
ムパッキンの主成分が、イソブチレンとハロゲン化した
イソプレンとの共重合体に、化2に示したエーテル化合
物からなる化学構造を有するモノマーである第三成分を
共重合した三元共重合体からなるゴム組成物で構成され
ている。ゴムパッキンの化学構造において、主鎖内にエ
ーテル結合を導入することで、分子の回転性が良くな
り、ゴムの柔軟性および圧縮永久ひずみ特性が他の特殊
ゴムと比較して格段に向上する。イソブチレンとハロゲ
ン化したイソプレンとの共重合体であるハロゲン化ブチ
ルゴムは、側鎖に立体障害となる極性の小さいメチル基
が多数存在するので、気体の透過性が極めて小さく、透
水性および透湿性に優れる。また、二重結合が少ないた
め酸化されにくく、化学的にかなり安定な材料である。
【0012】従って、本発明によるゴムパッキン、およ
びこれらを有する外装部材を備えた腕時計の防水構造
は、ゴムパッキンを透過する水分子が極めて小さく、さ
らに長期間の圧縮力に対するゴムパッキンの塑性変形が
極めて小さいことから(圧縮永久ひずみが小さい)、良
好な防水性能および防湿性能を長期間維持することが可
能となる。特に、長寿命電池または光を電気エネルギー
に変換して動く太陽電池等を用いたムーブメント(モジ
ュール)からなるロングライフ仕様腕時計、または機械
式腕時計において、防水ゴムパッキンの交換を不要と
し、市場からの強い要望であったメンテナンスフリーを
実現すると共に、超音波洗浄器等で洗える腕時計を提供
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための外
装部材として、その代表例である腕時計防水構造に用い
られるゴムパッキンについて詳しく説明する。
【0014】本発明においては、防水構造に使用される
ゴムパッキンとして、水分子の透過性が極めて小さく、
長期間の圧縮力が作用しても塑性変形が生じにくく、圧
縮力を解除すると元の形状に戻りやすい(圧縮永久ひず
みが小さい)材料が使用できる。そこで、ゴムパッキン
の主成分として、側鎖に多数のメチル基を有し、主鎖に
二重結合が少ないブチルゴム、その中でも加硫特性を高
める目的で、1〜2%の割合でハロゲンが導入されたハ
ロゲン化ブチルゴム(二元共重合体A)を採用する。さ
らに、化2に示したエーテル結合を有するモノマーであ
る第三成分を共重合させることを見出した。ゴムパッキ
ンの化学構造において、主鎖内にエーテル結合を導入す
ることで、分子の回転性が良くなり、圧縮永久ひずみ特
性において他の特殊ゴムと比較して抜群の性能を有する
ゴムパッキンが得られる。
【0015】従って、本発明によるゴムパッキンを備え
た防水構造を有する腕時計は、ゴムパッキンが長期間の
圧縮力に対する残留ひずみが小さく、良好な圧縮状態が
得られるため、長期間使用しても防水シール部分に隙間
が生じることがない。さらに、ゴムパッキンを水および
水蒸気が透過することが無く、腕時計の防水および防湿
性能を長期間維持することができる。
【0016】また、本発明においては、二元共重合体
(A)が特に限定されることがなく、例えばイソブチレ
ンとイソプレンとの共重合体、アクリロニトリルとブタ
ジエンとの共重合体、スチレンとブタジエンとの共重合
体、エチレンとプロピレンとの共重合体からなる群のう
ちのいずれのゴムであっても同様の性能が得られ、適用
することができる。
【0017】また、本発明においては、ゴムパッキンの
横断面形状が特に限定されることがなく、例えば円形、
楕円形、半円形、三角形、四角形、台形などのいずれの
形状にも適用することができる。
【0018】さらにまた、本発明においては、全ての小
型携帯機器用外装部品の防水シール構造で使用されるゴ
ムパッキンに適用できることは言うまでもない。
【0019】
【実施例】(実施例1〜2)以下、本発明による実施例
について、図面を基にさらに詳しく説明するが、本発明
の範囲がこれらによって制限されるものではない。図4
および図5は、ゴムパッキンを有する外装部材を備えた
防水構造の概略を説明した横断面図を示した。なお、以
下の説明では腕時計外装部品の時計ケース本体4と裏蓋
7との防水シール構造に使われる裏蓋Oリング1に焦点
を絞って説明する。また、原料ゴムとして、加硫特性を
高めるために、イソブチレンと塩素化したイソプレンと
の共重合体である塩素化ブチルゴムを採用した。
【0020】まず、塩素化ブチルゴムに数%の割合でエ
チレンオキシド(実施例1)、またはトリメチレンオキ
シド(実施例2)を共重合させた。次いで、合成した三
元共重合体からなるゴムのそれぞれについて各種配合剤
(架橋剤、カーボンブラック、可塑剤、無機系充填材
等)を所定の配合処方に従って調整し、バンバリー式ミ
キサーまたは加圧型ニーダーを用いて混練りした。次い
で、オープンロールを用いて所定の厚さに延ばして未加
硫ゴムシートを作製した。次いで、未加硫ゴムシートを
所定の形状に裁断した後、実施例1〜2のそれぞれにつ
いてプレス成形機によって180℃で5〜10分間のプ
レス加硫を行い、図3に示した平面形状は環状で横断面
1aが円形(線径1cは0.75mm)の腕時計用の裏
蓋Oリング1(内径1bは27.0mm)を作製した。
【0021】(比較例1〜3)さらに、比較例として以
下の通りのゴム材料を用いて、比較例1〜3のそれぞれ
について、実施例の場合と同寸法の腕時計用の裏蓋Oリ
ング1を、実施例の場合と同様に作製した。 (比較例1)硫黄架橋したNBRゴム(アクリロニトリ
ル含有量が36wt%)材料。 (比較例2)硫黄架橋したIIRゴム材料。 (比較例3)硫黄架橋したEPDMゴム材料。
【0022】実施例1〜2および比較例1〜3のゴム材
料からなる腕時計用の裏蓋Oリング1について、以下の
項目について評価した(試験数は各々10個ずつ)。試
験結果は表1および図1に示した。
【表1】
【0023】(圧縮永久ひずみ試験)JISのK626
2で規定する試験方法を参考にして、裏蓋Oリング1の
圧縮永久ひずみ試験を行った。図3に示したが、裏蓋O
リングの横断面形状1aは円であり、外形寸法1cが7
6%になるまで厚さ方向に圧縮した状態で、80℃に加
熱して試験を始めた。試験開始の状態では、裏蓋Oリン
グのつぶし代は0.18mmであった(試験開始時のつ
ぶし代=試験前の初期の厚みt0−圧縮ひずみを加えた
状態での厚みt2)。この場合、試験中の圧縮ひずみを
加えた状態での厚みt2は一定で、0.57mmであっ
た。その後、所定時間(5日、10日、20日、30
日)保持した後、圧縮力を解除して、常温に戻してから
裏蓋Oリングの厚さt1を測定した。圧縮永久ひずみ率
を求める計算式は、(試験前の初期の厚みt0−試験後
の厚みt1)÷(試験前の初期の厚みt0−試験中の圧
縮ひずみを加えた状態での厚みt2)×100(%)。
この場合、試験中の圧縮ひずみを加えた状態での厚みt
2は一定である。実施例1〜2および比較例1〜3のゴ
ム材料からなる裏蓋Oリングの、長期加熱圧縮による圧
縮永久ひずみの経時変化を図1に示した。なお、80℃
×30日間の加速試験条件が、3年程度の腕時計の携帯
期間に相当すると言われている。30日経過した後の圧
縮永久ひずみ率は、実施例1が33%、実施例2が38
%であるのに対して、比較例1は65%、比較例2は7
0%、比較例3は86%であった。
【0024】次に、残留ひずみを有した裏蓋Oリングが
腕時計に組み込まれていると想定して、図2に裏蓋Oリ
ングの圧縮永久ひずみ率と腕時計組み込み時のつぶし代
との関係を示した(つぶし代=ある期間加熱圧縮させ、
圧縮力を解除した後の裏蓋Oリングの厚みt1−圧縮ひ
ずみを加えた状態での厚みt2)。この場合、圧縮ひず
みを加えた状態での厚みt2は一定である。例えば、裏
蓋Oリングの残留ひずみが全く無い初期状態で、圧縮永
久ひずみ率が0%とすると、つぶし代は180μmとな
る。また、裏蓋Oリングが多少硬化して塑性変形した状
態で、圧縮永久ひずみ率が50%とすると、つぶし代は
90μmとなる。ただし、前提条件は裏蓋Oリングの線
径0.75mm、腕時計組み込み時の圧縮率を24%の
設計値とした。さらに、腕時計組み込み時の裏蓋Oリン
グのつぶし代と10気圧防水性(腕時計を水中で10気
圧の加圧を行い、時計内部への水の侵入を試験する)と
の関係について求めたところ、つぶし代50μm未満
(圧縮永久ひずみ率が72%より大きい)で防水不良が
発生し、つぶし代80μm以上(圧縮永久ひずみ率が5
5%以下)で防水性能は良好であった。つぶし代50〜
80μmの範囲では防水不良が発生するものがあった。
【0025】したがって、実施例1〜2のゴム組成物か
らなる裏蓋Oリングは、80℃×30日間の長期圧縮試
験後の圧縮永久ひずみ率が55%未満であることから、
裏蓋Oリングの塑性変形が小さく、防水構造において適
切な接触応力を長期間保持できる。すなわち、このよう
な裏蓋Oリングを備えた腕時計は、良好な防水性を長期
間持続することができた。しかしながら、比較例1〜3
のゴム組成物からなる裏蓋Oリングは、同条件での試験
結果で、圧縮永久ひずみが55%、または72%を越え
ることから、このような裏蓋Oリングを備えた腕時計
は、防水性の長期信頼性に劣っていた。
【0026】(透水試験)さらに、実施例1〜2のゴム
組成物からなる裏蓋Oリングと比較例1〜3のゴム組成
物からなる裏蓋Oリングを備えた腕時計をそれぞれ10
個用意し、50℃の温水に浸漬させて2日間放置した。
次に、これらの腕時計を、表面が70℃に加熱したホッ
トプレート上に並べて10分加熱後、風防ガラス面にス
ポイトを用いて水滴を滴下させ、30秒放置後拭き取っ
た。その後、風防ガラス内面に生じる曇り(結露)の度
合いを目視で判定し、評価した。実施例1〜2、比較例
2に示した腕時計は、10個全数が曇り発生なしで、非
透水性能が良好であることが判った。これに対して、比
較例1に示した腕時計は10個全数、比較例3に示した
腕時計には10個中3個曇りが発生し、3分経過しても
消失しなかった。
【0027】(透湿試験)さらに、防水試験後の腕時計
を分解乾燥させた後、実施例1〜2に示した腕時計と比
較例1〜3に示した腕時計をそれぞれ10個ずつ温湿度
の設定が65℃90%の高温高湿槽に投入して、5日間
放置した。次に、この腕時計を、表面が70℃に加熱し
たホットプレート上に並べて10分加熱後、風防ガラス
面にスポイトを用いて水滴を滴下させ、30秒放置後拭
き取った。その後、風防ガラス内面に生じる曇り(結
露)の度合いを目視で判定し、評価した。実施例1〜2
および比較例2〜3に示した腕時計は、10個全数が曇
り発生なしで、非透湿性能が良好であることが判った。
これに対して比較例1に示した腕時計は、10個全数に
曇りが発生し、3分経過しても消失しなかった。
【0028】以上、表1および図1に示す結果から、実
施例のゴム組成物からなるゴムパッキンを備えた腕時計
の防水性能は、非透水性および非透湿性の初期特性が良
好で、長期間使用してもその特性を維持できる。
【0029】
【発明の効果】本発明によるゴムパッキンを有する外装
部材を備えた腕時計によれば、耐水性および耐湿性が良
好で、長期間使用してもゴムパッキンの塑性変形が小さ
く、耐久性に優れ、優れた防水性能を長期間維持するこ
とが可能となる。特に、長寿命電池または光を電気エネ
ルギーに変換して動く太陽電池等を用いたムーブメント
(モジュール)からなるロングライフ仕様腕時計または
機械式腕時計において、防水ゴムパッキン交換を不要と
し、メンテナンスフリーを実現できる。また、市場から
の強い要望であった超音波洗浄器等で洗える腕時計を提
供することができる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】裏蓋Oリングの加熱圧縮時間と圧縮永久ひずみ
率との関係を示す図である。
【図2】裏蓋Oリングの圧縮永久ひずみ率と腕時計に装
着された場合のつぶし代との関係を示す図である。
【図3】裏蓋Oリングの説明図である。
【図4】腕時計用外装部品の部分断面図である。
【図5】腕時計用防水構造の概略を示す断面図である。
【符号の説明】
1 裏蓋Oリング 2 風防ガラス 3 風防ガラスパッキン 4 時計ケース本体 5 リューズOリング 6 リューズ 7 裏蓋

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソブチレンとハロゲン化したイソプレ
    ンとの共重合体(A)に、化1に示した化学構造を有す
    るモノマーである第三成分を共重合した三元共重合体か
    らなるゴム組成物を有する外装部材。 【化1】
  2. 【請求項2】 イソブチレンとハロゲン化したイソプレ
    ンとの共重合体(A)に、エーテル結合を有するモノマ
    ーである第三成分を共重合した三元共重合体からなるゴ
    ム組成物を有する外装部材。
  3. 【請求項3】 前記共重合体(A)が、イソブチレンと
    塩素化したイソプレンとの共重合体またはイソブチレン
    と臭素化したイソプレンとの共重合体のうちのいずれか
    であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の外装部材。
  4. 【請求項4】 イソブチレンとイソプレンとの共重合
    体、アクリロニトリルとブタジエンとの共重合体、スチ
    レンとブタジエンとの共重合体またはエチレンとプロピ
    レンとの共重合体のうちのいずれかの共重合体に、化1
    に示した化学構造を有するモノマーである第三成分を共
    重合した三元共重合体からなるゴム組成物を有する外装
    部材。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか一項に
    記載の外装部材を備えることを特徴とする腕時計。
  6. 【請求項6】 前記腕時計のムーブメントが、長寿命電
    池または太陽電池を用いたロングライフ仕様のムーブメ
    ント、または電池が不要である機械式仕様のムーブメン
    トであることを特徴とする請求項5に記載の腕時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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