JP2002274950A - セラミックグリーン体、及びこれを用いたセラミック基板の製造方法 - Google Patents

セラミックグリーン体、及びこれを用いたセラミック基板の製造方法

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Naotada Saito
尚忠 齊藤
Sumio Katsura
澄夫 桂
Takenao Saito
武尚 齊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス及びセラミック基板の製造工程にて、
支持体上のグリーン体にレーザー加工を行う際、加工部
分周囲の盛り上がりのない微細加工が可能なセラミック
グリーン体、及びこれを用いたセラミック基板の製法を
提供する。 【解決手段】 このグリーン体は、セラミック粉末及び
/又はガラス粉末、及びバインダを含む混合物を支持体
上に塗布形成してなり、バインダとして、熱分解が20
0℃以上から始まり400℃以下で実質的に完結し、か
つ解重合型の崩壊をするポリマーで、平均分子量1万〜
30万のものを一種以上含む。このようなバインダは、
複数のグリーン体を積層して加熱加圧した際に一体化し
得る熱融着性を有し、レーザー加工後に支持体からグリ
ーン体を剥離し易いように紫外線硬化性を有するものが
好ましく、レーザー加工後のグリーン体を焼成すること
で単層又は多層のセラミック基板が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックとガラ
スとを含有するセラミックグリーン体、特にレーザー加
工用セラミックグリーン体、及びこれを用いたガラス‐
セラミックス複合基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス‐セラミックス複合基板は
種々の製品に使用されており、例えば多層セラミックス
基板においては、コンピューターの高速化や通信機器の
高周波化に伴って、回路信号伝達を高速化するために、
比誘電率が低いこと、誘電損失が低いこと、抵抗が低い
低融点配線材料との同時焼成が可能なように焼結温度が
低いこと、ビア径、ビアピッチが微細で高密度配線が確
実にできること等の要件を満たすことが必要とされてき
ている。そこで、このような要件を満足させるために、
低融点化が可能なガラス‐セラミックス複合基板におい
て、セラミックス骨材とガラスとの組み合わせなどにつ
いて研究が進められており、例えば特開2000‐32
7428号公報には、1000℃以下の温度で焼成可能
で、低誘電率と低誘電損のガラスセラミックスを形成す
る低温焼成ガラスセラミックスが開示されている。又、
特開2000‐159577号公報には、レーザー光吸
収剤を含有するセラミックグリーン体を有するレーザー
加工用セラミックグリーン体が記載されており、同公報
記載のグリーン体では、レーザー光吸収剤として顔料を
含有するものが使用されている。
【0003】ところで、多層セラミック基板を製造する
には、まず、セラミック粉末、ガラス粉末及びバインダ
を少なくとも含有するグリーン体を支持体上に形成した
後、配線層間を電気的に接続するためのスルーホールを
各グリーン体に形成する。スルーホールの形成には、従
来から用いられていたNCパンチング加工、一括プレス
によって形成が困難であった、ビア径120mmφから
100mmφ、ピッチ間250mm以下のビア形成を達
成するため、レーザー加工、即ち、レーザービームによ
る孔開け加工を利用するのが一般的であり、次いで、グ
リーン体上からスルーホール内に導体ペーストを充填
し、グリーン体上に導体パターンを形成した後、積層順
序毎にラミネーションし、グリーン体からキャリアフィ
ルムを剥離し、80℃、100kg/cm2 でプレス成
形後、焼成して多層セラミック基板を得る。
【0004】しかしながら、ガラス‐セラミックス複合
基板において、従来のアクリル又はブチラール等のバイ
ンダを使用すると、レーザー加工によりスルーホールの
形成をする場合、レーザー出力が高いと、レーザービー
ム入射側のスルーホール周囲が大きく盛り上がってしま
うため、グリーン体表面に導体パターンを印刷した時に
スルーホール周囲においてパターンが薄くなり、断線が
生じ易くなる。又、エキシマレーザーを使用すると、こ
の点は解決するが加工速度が遅く実用的ではなく、レー
ザー出力が弱いとスルーホールが形成できない。その
上、NCパンチング加工や、金型によるプレス一括加工
等の穴開け加工を用いて、ビア径0.1mmφ、ビアピ
ッチ0.25mm以下を確実に形成するには、従来の方
法では加工速度に制限があり、問題があった。
【0005】更に、前記の特開2000‐159577
号公報に記載されているセラミックグリーン体の場合に
は、顔料がセラミック基板内に含有されないものを考慮
しないと、セラミック基板の材料特性に影響を及ぼす可
能性があり、又、加工にYAGレーザーを使用するので
加工時間の面でもコストの面でも炭酸ガスレーザーに劣
るという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ガラ
ス‐セラミックス複合基板の製造において、支持体上に
存在するグリーン体に、レーザーを用いた穴開け加工や
パンチングによる穴開け加工を行う際に、加工部分周囲
の盛り上がりとビア壁面の炭化を抑えた微細加工が、グ
リーン体厚み/ビア径(アスペクト比)2以上でも可能
なセラミックグリーン体を提供することである。又、本
発明は、実用的な加工速度で穴開け微細加工(特にレー
ザー穴開け微細加工)を行うことができ、しかも、グリ
ーン体表面に導体パターンを印刷した時にもスルーホー
ル周囲において導体パターン厚みが薄くならず、これに
よって断線が生じにくい、単層又は多層のセラミック基
板を製造するのに適した方法を提供することを課題とす
るものでもある。
【0007】本発明者らは、種々検討を行った結果、セ
ラミック、ガラス、バインダーからなるグリーン体を支
持体上に形成した状態で、レーザー加熱により前記グリ
ーン体にスルーホールを形成する工程を有し、前記バイ
ンダーにおいて、ポリマー成分の熱分解が200℃から
始まり400℃以下で完結し、かつ解重合型の崩壊をす
るものを使用し、しかもこのポリマーの平均分子量を1
万〜30万の範囲のものとし、レーザーの熱源を適当に
選択することによって、レーザー加工時の加工部分周囲
の盛り上がり、及び炭化を抑えた微細加工が行えること
を見い出して、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックグリ
ーン体は、セラミック粉末及び/又はガラス粉末及び、
熱分解が200℃以上の温度から開始されて400℃以
下の温度で実質的に完結し、かつ解重合型の崩壊をする
ポリマーで、平均分子量が1万〜30万であるものを一
種以上含むバインダの混合物を、支持体上に塗布形成し
てなることを特徴とする。
【0009】又、本発明は、上記の特徴を有するセラミ
ックグリーン体において、前記バインダが、ポリエチル
メタクリレート、ポリn‐ブチルメタクリレート、ポリ
イソブチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、及びビニルクロライドとビニルアセテート混合物か
ら成る群より選ばれたものであることを特徴とするもの
でもある。又、本発明は、上記の特徴を有するセラミッ
クグリーン体において、前記バインダが、複数の前記セ
ラミックグリーン体を積層した状態で加熱加圧した際に
積層一体化し得る熱融着性、及び/又は紫外線硬化性を
有することを特徴とするものでもある。
【0010】更に、本発明のセラミック基板の製造方法
は、セラミック粉末及び/又はガラス粉末及び、熱分解
が200℃以上の温度から開始されて400℃以下の温
度で実質的に完結し、かつ解重合型の崩壊をするポリマ
ーで、平均分子量が1万〜30万であるものを一種以上
含むバインダの混合物を、支持体上に塗布形成してなる
セラミックグリーン体に穴開け加工(特にレーザーを用
いた穴開け加工)を行い、その後、当該セラミックグリ
ーン体を焼成することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明のセラミックグリー
ン体について説明する。本発明のセラミックグリーン体
では、バインダーにおいて、ポリマーの熱分解が200
℃から始まり400℃以下で実質的に完結し、かつ解重
合型の崩壊をするものが使用されているので、グリーン
体にレーザー光を照射した際、ポリマーが比較的低温で
容易に熱分解し、これによって、レーザー照射量を少量
にすることができ、加工部分周辺に熱影響を比較的及ぼ
さない状態、つまり、スルーホール周囲の盛り上がりが
抑制された状態でスルーホール等の加工が可能となる。
【0012】本発明で用いるバインダは、従来より使用
されてきたバインダ(例えば一般的なアクリル樹脂な
ど)よりも熱分解完結温度が低く、熱分解が200℃以
上の温度から開始されて400℃以下の温度で実質的に
完結し、かつ解重合型の崩壊をするポリマーであり、こ
のような熱分解特性を有したポリマーを少なくとも1種
含有する。このようなバインダの具体例としては、ポリ
エチルメタクリレート、ポリn‐ブチルメタクリレー
ト、ポリイソブチルメタクリレート、ポリメチルメタク
リレート、及びビニルクロライドとビニルアセテート混
合物等が挙げられるが、これらポリマーの混合物であっ
ても、これらポリマーを構成するモノマーの共重合体で
あっても良い。そして、本発明で用いる上記バインダの
平均分子量は1万〜30万の範囲であり、これは、分子
量が1万未満のものでは、シート強度が不十分で、PE
Tフィルム等の支持体からの剥離が不十分となるためで
あり、逆に分子量が30万を越えると、シートに柔軟性
がなくもろく硬いグリーン体となり取り扱いがしづらく
なるという問題が生じる。
【0013】一方、セラミック及びガラスとして具体的
に使用する材料は特に限定されず、従来のガラス‐セラ
ミック基板に用いられている各種材料が使用可能であ
る。例えば、セラミックには、アルミナ、シリカ、ムラ
イト、コージェライト、フォルステライト、アノーサイ
ト等の少なくとも1種を用いることができる。特にシリ
カを添加すると低誘電率、低誘電損失の電気特性が得ら
れる。ガラスには、硼珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス
等の少なくとも1種を用いることができる。ガラスは、
一般に低温焼成のために添加される。セラミックとガラ
スの比率も特に限定されるものではないが、一般的なセ
ラミック/ガラス比は80/20〜40〜60である。
但し、LTCC等の多層焼成基板を作製する場合は、焼
成温度を1000℃以下にして、内層の電極には、A
u、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt、Cu等の抵抗が低
い材料との同時焼成できるようにする必要がある。
【0014】本発明のセラミックグリーン体において
は、前述のセラミック粉末、ガラス粉末及びバインダー
を含有する混合物が、シート状の支持体上に塗布形成さ
れており、このグリーン体は、この混合物と溶媒とを混
練してスラリーとし、このスラリーを、シート状支持体
上にドクターブレード法などにより塗布することにより
作製される。本発明のグリーン体の厚さは特に限定され
ないが、一般的には20〜350μm程度である。本発
明のグリーン体には、特開2000‐159577号公
報記載のグリーン体における顔料のような、焼成後にセ
ラミック基板中に残存するものは含有されていないの
で、焼成後の材料特性が添加物によって影響を受けるこ
とはなく、前述のバインダの使用により、レーザー加工
の条件は、エポキシ樹脂のプリント基板とほぼ同条件で
可能なので、パンチング加工に比較して2〜3倍の加工
速度が可能である。ただし、本発明のグリーン体に、パ
ンチング加工によって穴開け加工を行うも可能である。
【0015】尚、積層セラミック基板を製造するための
本発明のグリーン体においては、グリーン体とグリーン
体が熱融着(熱圧着)可能になっており、この場合に
は、前述のバインダが、複数のセラミックグリーン体を
積層した状態で加熱加圧(例えば温度80℃、圧力10
0kg/cm2 、加圧時間1分間で熱圧着)した際に積
層一体化し得る熱融着性を有する。先に例示したポリエ
チルメタクリレートやポリブチルメタクリレート等のバ
インダはいずれも、このような熱融着性を有しており、
本発明のグリーン体は、単層焼成基板の製造にも多層焼
成基板の製造にも使用できる。又、グリーン体を扱う場
合、グリーン体の取り扱い性を向上させる目的で支持体
と一緒に取り扱うことが多いが、その際に、グリーン体
と支持体が容易に剥離してしまうとグリーン体が破損さ
れることになるので、このような問題点を解消するには
グリーン体と支持体を密着させ、バインダに紫外線硬化
性をもたせて紫外線照射により支持体より剥離させる方
法をとるのが有効である。本発明では、前記ポリマーの
平均分子量が1万〜30万であり、一般的なUV塗料を
硬化させるのに使用されるUV光源を用いて当該ポリマ
ーを硬化させることが可能であるので、紫外線照射後に
グリーン体を支持体から剥離させることができる。
【0016】次に、本発明のセラミック基板の製造方法
について説明する。この製法においては、セラミック粉
末及び/又はガラス粉末及び、前述の平均分子量及び熱
分解特性を有したポリマーの1種以上を含むバインダの
混合物を、支持体上に塗布形成してなるセラミックグリ
ーン体の表面を穴開け加工(特にレーザー加工)し、そ
の後、このセラミックグリーン体を焼成する。この際、
グリーン体を形成する支持体は特に限定されないが、従
来使用されている材質、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリフェニルサルファイド(PP
S)、ガラス等が使用可能である。又、本発明では、グ
リーン体を形成する支持体は、離型剤処理したもので
も、未処理であっても使用可能であり、未処理品が使用
できる点でコスト的に有利である。
【0017】本発明のグリーン体を製造する際に用いる
溶媒は、バインダに対する相溶性、溶解性を考慮して適
宜選択すればよい。例えば、バインダの溶解性を考慮し
て、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール類、トルエン、キシレン、シクロヘキ
サン、石油溶剤等の炭化水素類、アセトン、メチルエチ
ルケトン、MIBK等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類、エチルセロソルブ、プロピレング
リコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類
などの中から少なくとも1種を選択すればよい。バイン
ダ及び溶媒は、セラミック+ガラス成分に対しそれぞれ
5〜20重量%程度及び40〜60重量%程度用いれば
よい。尚、本発明のグリーン体には、可塑剤や分散剤等
の各種添加物が必要に応じて含まれていてもよい。
【0018】本発明の製造方法において使用されるレー
ザー加工用のレーザーの種類、波長は、特に限定される
ものではなく、一般なレーザー穴開け加工に使用されて
いる炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレー
ザー等を使用することができる。レーザー加工で、本発
明のグリーン体に穴加工、ピン加工、リブ加工等を行う
ことができる。レーザー出力は、約4w程度で加工可能
である。
【0019】積層回路基板を製造する場合を例にとる
と、炭酸ガスレーザー(例えば出力:41.3mj/c
2 )を用いるレーザー加工を利用し、グリーン体をキ
ャリアフィルム上に形成した状態でレーザー光を照射す
る。上記レーザー照射によるスルーホール形成後、グリ
ーン体表面に、抵抗体やコンデンサー、配線用導体など
となる導体パターンを、スクリーン印刷などにより形成
すると同時に、スルーホール内に導体を充填する。そし
て、導体パターン形成後、キャリアフィルムを剥離し、
次いで、グリーン体同士を積層して熱圧着して、得られ
た積層体を適切な温度で焼成し、セラミック基板を得
る。尚、本発明は、グリーン体を積層しない製造方法、
即ち、単層のセラミック基板の製造にも適用可能であ
り、この場合にはグリーン体単体を焼成してセラミック
基板を得る。以下、本発明の実施例を挙げて本発明を説
明するが、本発明は実施例に記載されるものに限定され
るものではない。
【0020】
【実施例】実施例1:本発明のセラミックグリーン体の
製造例 ガラスセラミック粉100重量部(以下、単に「部」と
いう)、アクリルバインダー(ポリn−ブチルメタクリ
レートとポリi−ブチルメタクリレートとの混合物で、
熱分解開始温度が約220℃、熱分解完結温度が約38
0℃で、平均分子量が約17万であるもの)12部、ト
ルエン40部、イソプロピルアルコール20部、邂逅剤
1.2部、レベリング剤1部、及び可塑剤5部を、ボー
ルミルにて混練し、濾過、脱泡、エージング後、そのス
ラリーをドクターブレードコーターで、支持体としての
離型剤付きフィルム(シート厚み188μm)上に厚み
200μmに形成し、本発明のグリーン体を得た。
【0021】実施例2:本発明のグリーン体へのレーザ
ー加工例及び焼成実施例 上記実施例1にて作製したグリーン体に、1mmピッチ
で穴径100μmの穴開け加工を実施した。尚、使用し
たレーザー加工機は、松下産業機器株式会社製のYB−
L001であり、加工条件は、炭酸ガスレーザー出力4
1.3mj/cm 2 、パルス幅60μsec.、スキャ
ン回数5で行った。図1(a)には、このようなレーザ
ー加工により得られた穴開け加工部の断面形状が示され
ており、加工表面径(レーザー照射側の上面の内径)は
約106μmで、加工底面径は約80μmであった。
又、ビア開口部肩部の盛り上がりもなく、スルーホール
壁面の炭化も発生しなかった。そして、焼成温度950
℃で10分間保持し(950℃までは室温から2.5時
間かけて昇温)、自然冷却を行ったところ、焼成後の穴
形状は、焼成前の約20パーセント収縮し、レーザー照
射面の内径が80μm、反対面の内径が約60μmで、
ほぼ逆円錐形状であることが確認された。又、銀ペース
トでビア穴埋め加工し、焼成後断面観察した結果、ボイ
ド等の発生は見られなかった。
【0022】実施例3:本発明のグリーン体へのレーザ
ー加工例 実施例1の本発明のグリーン体を使用し、実施例2記載
のレーザー加工機を用いて、0.25mmピッチで10
0μmの穴開け加工(縦横各101ピッチ、穴数10,
201個)を実施した。加工後においては、ビア開口部
肩部の盛り上がりもなく、スルーホール壁面の炭化も発
生しなかった。又、ビア間のクラックも発生しなかっ
た。
【0023】比較例:バインダとして、ポリマーの熱分
解完結温度が400℃を越えるものを使用した場合の従
来例 実施例1に記載されるアクリルバインダの代わりに、共
栄社化学製のオリコックス7000(商品名)を使用し
た以外、その他は全て同一組成にてグリーン体を作製し
た。このオリコックス7000は、主としてポリメチル
メタクリレートを含み、熱分解完結温度は約430℃で
あった。そして、このグリーン体に、実施例2と同一条
件でレーザー加工を実施したところ、図2に示されるよ
うにして、ビア開口部肩部の盛り上がりが発生し、かつ
スルーホール壁面の炭化も発生した。この盛り上がりの
高さは約15μmであり、幅は約20〜25μmであっ
た。又、支持体フィルムの貫通部にも炭化物が付着し、
銀ペーストでビア穴埋めをした結果、一部にボイドが見
られた。
【0024】
【発明の効果】本発明のセラミックグリーン体の場合、
レーザー加工による加工部分周囲の盛り上がりが生じ
ず、ビア壁面の炭化がない微細加工を行うことができ、
グリーン体厚み/ビア径(アスペクト比)2以上のレー
ザー加工を行うことができる。又、本発明の製法を用い
た場合には、実用的な加工速度でレーザー穴開け微細加
工が実施でき、しかも、グリーン体表面に導体パターン
を印刷した時にもスルーホール周囲において導体パター
ン厚みが薄くならず、これによって断線が生じにくい単
層又は多層のセラミック基板が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施例1で得られた本発明のグリー
ン体にレーザー加工を行った際の一例における穴開け加
工部の断面形状を示す図であり、(b)は、比較例で得
られたグリーン体にレーザー加工を行った際の一例にお
ける穴開け加工部の断面形状を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桂 澄夫 滋賀県野洲郡野洲町大字三上1902番地の18 (72)発明者 齊藤 武尚 京都府京都市山科区西野様子見町1番地の 15 C棟601号 Fターム(参考) 4G030 AA36 AA37 BA12 CA03 CA08 GA14 GA19 HA04 HA09 HA18 PA21 4G052 DA05 DB02 DC05 DC06 4G055 AA08 AC01 AC09 BA83

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック粉末及び/又はガラス粉末及
    び、熱分解が200℃以上の温度から開始されて400
    ℃以下の温度で実質的に完結し、かつ解重合型の崩壊を
    するポリマーで、平均分子量が1万〜30万であるもの
    を一種以上含むバインダの混合物を、支持体上に塗布形
    成してなることを特徴とするセラミックグリーン体。
  2. 【請求項2】 前記バインダが、ポリエチルメタクリレ
    ート、ポリn‐ブチルメタクリレート、ポリイソブチル
    メタクリレート、ポリメチルメタクリレート、及びビニ
    ルクロライドとビニルアセテート混合物から成る群より
    選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1記載のセラミックグリーン体。
  3. 【請求項3】 前記バインダが、複数の前記セラミック
    グリーン体を積層した状態で加熱加圧した際に積層一体
    化し得る熱融着性、及び/又は紫外線硬化性を有するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のセラミックグリー
    ン体。
  4. 【請求項4】 セラミック粉末及び/又はガラス粉末及
    び、熱分解が200℃以上の温度から開始されて400
    ℃以下の温度で実質的に完結し、かつ解重合型の崩壊を
    するポリマーで、平均分子量が1万〜30万であるもの
    を一種以上含むバインダの混合物を、支持体上に塗布形
    成してなるセラミックグリーン体に穴開け加工を行い、
    その後、当該セラミックグリーン体を焼成することを特
    徴とするセラミック基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記穴開け加工が、レーザーを用いた穴
    開け加工であることを特徴とする請求項4記載のセラミ
    ック基板の製造方法。
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