JP2002273276A - 粉末状溶射材料を用いた溶射装置 - Google Patents

粉末状溶射材料を用いた溶射装置

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JP2002273276A
JP2002273276A JP2001082603A JP2001082603A JP2002273276A JP 2002273276 A JP2002273276 A JP 2002273276A JP 2001082603 A JP2001082603 A JP 2001082603A JP 2001082603 A JP2001082603 A JP 2001082603A JP 2002273276 A JP2002273276 A JP 2002273276A
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nozzle
thermal spraying
outer cylinder
thermal
supply port
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JP2001082603A
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English (en)
Inventor
Koichi Tsunekawa
浩一 恒川
Youichi Kaneyasu
洋一 兼康
Tadashi Higuchi
匡 樋口
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉末状溶射材料を用いた溶射装置において、
ノズルと溶射材料供給ポートの相対位置を調整可能とし
て、溶射の付着効率および皮膜品質を向上する。 【解決手段】 筒状のノズル12の後端部に粉末状溶射
材料が供給される溶射材料供給ポート16を同軸的に支
持させ、ノズルと溶射材料供給ポートの相対位置を調整
可能とする。この調整は、外筒10に対しノズルを半径
方向移動可能に支持して溶射材料供給ポートの軸心に対
するノズルの軸心の位置関係をノズル位置調整機構30
により調整してもよいし、溶射材料供給ポートを半径方
向移動可能に支持してノズルの軸心に対する溶射材料供
給ポートの軸心の位置関係をポート位置調整機構40に
より調整してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性、耐摩耗
性、耐熱性などを付与する皮膜を物体の表面に形成する
ための溶射装置、特に粉末状溶射材料を用いた溶射装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の粉末状溶射材料を用いた溶射ガ
ン(溶射装置)における溶射フレーム発生方式には、ノ
ズル内部にフレームを発生させる内部方式と、ノズル外
部の出口近傍にフレームを発生させる外部方式の2種類
がある。何れの方式もノズル部で燃焼ガスが高温高速の
溶射フレームとなって噴出し、この溶射フレームに溶射
材料供給装置からキャリヤガスにより送られてくる粉末
状溶射材料が溶射材料供給ポートから溶射フレームに供
給される。そしてこの粉末状溶射材料は溶射フレームに
より加熱、加速され、溶融された溶射粒子となって基材
表面に付着される。
【0003】従来のこの種の溶射ガンは、図4に示すよ
うに、ノズル12や溶射材料供給ポート16、これらの
支持部品10,11,13,14などの複数の管状部品
を組み合わせて、燃焼ガスやキャリヤガスなどの流路を
形成しており、これらをガス漏れなしに組み付けるため
に、柔軟弾性体よりなるOリングなどの多数のシールリ
ング20a,20b,21a,21b,22,23を介
して結合されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術では、多数のシールリングを介して組み付け
ているので、各部品間のクリアランスにばらつきを生
じ、溶射ガン毎にあるいはノズル12などの部品を交換
する毎に各部品の相対位置が異なったものとなり、溶射
材料供給ポート16とノズル12の相対位置にばらつき
を生じる。これによりノズル12により形成される溶射
フレーム内における、溶射材料供給ポート16により供
給される溶射粒子の飛行軌跡は溶射ガン毎にあるいはノ
ズル12などの部品を交換する毎に異なったものとな
り、場合によっては溶射材料の溶融度合いが低下して歩
留まりが低下したり皮膜品質にばらつきを生じ、また溶
射位置もずれるという問題を生じる。さらにこのような
溶射ガンでは、供給される燃焼ガスの質、量、圧力、流
量、温度などの溶射条件によっても溶射フレームの噴出
方向が変化し、これによっても供給される溶射粒子の溶
射フレーム内における飛行軌跡はその都度異なったもの
となり、上記同様な問題を生じる。
【0005】このため従来は、ノズル交換時や溶射条件
変更時に、溶射ガンの各部品の再組み付けを行って溶射
フレームに対する溶射粒子の飛行軌跡の調整をしている
が、この作業は作業者の勘に頼り、トライ・アンド・エ
ラーで行っており、完全な調整は困難であった。このた
め溶射ガンをトラバースして未溶射部の発生を防いだ
り、溶射堆積層内の組織の偏りを平準化したりしている
が、溶射材料の付着効率が低い、皮膜の品質が不安定で
あるなどの問題は充分には解決できず、また、再組み付
けによる調整作業には時間がかかるので、生産性が低下
するという問題もあった。本発明はこのような各問題を
解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による粉末状溶射
材料を用いた溶射装置は、前端が外部に開放され燃料が
供給される筒状のノズルと、ノズルと同軸的となるよう
に支持されて後側から供給された粉末状溶射材料をノズ
ル内に供給する筒状の溶射材料供給ポートを備えてなる
粉末状溶射材料を用いた溶射装置において、溶射材料供
給ポートの軸心に対するノズルの軸心の位置関係を調整
するノズル位置調整機構を備えたことを特徴とするもの
である。
【0007】前項の発明の粉末状溶射材料を用いた溶射
装置は、ノズルおよび溶射材料供給ポートを同軸的に内
部に支持する外筒をさらに備えたものとし、ノズルは外
筒の内孔との間に隙間をおいて前端部と後端部の少なく
とも一方が半径方向移動可能に支持され、ノズル位置調
整機構は、外筒に一体的に固着された支持部材と、この
支持部材に半径方向内向きにねじ込まれ一体的に形成さ
れた延長ロッド部の先端部が外筒を貫通してノズルの外
周面に当接する調整ねじよりなるものとすることが好ま
しい。
【0008】前項の発明の粉末状溶射材料を用いた溶射
装置は、2組以上のノズル位置調整機構を外筒の中心線
と直交する平面上において点対称的に配置することが好
ましい。
【0009】前2項の発明の粉末状溶射材料を用いた溶
射装置は、ノズルと外筒の間に中間筒を設けるとともに
同中間筒と各ノズルおよび外筒の間にそれぞれ隙間を設
けたものとし、中間筒の先端部と外筒の内孔およびノズ
ルの間にはそれぞれ柔軟弾性材料よりなる先端部シール
リングを設けてノズルの先端部を半径方向移動可能に支
持し、ノズル位置調整機構は外筒の先端部に設けること
が好ましい。
【0010】また本発明による粉末状溶射材料を用いた
溶射装置は、前端が外部に開放され燃料が供給される筒
状のノズルと、ノズルと同軸的となるように支持されて
後側から供給された粉末状溶射材料をノズル内に供給す
る筒状の溶射材料供給ポートを備えてなる粉末状溶射材
料を用いた溶射装置において、ノズルの軸心に対する溶
射材料供給ポートの軸心の位置関係を調整するポート位
置調整機構を備えたことを特徴とするものである。
【0011】前項の発明の粉末状溶射材料を用いた溶射
装置は、ノズルおよび溶射材料供給ポートを同軸的に内
部に支持する外筒をさらに備えたものとし、溶射材料供
給ポートは前端部と後端部の少なくとも一方が半径方向
移動可能に支持され、ポート位置調整機構は、外筒に一
体的に固着された支持部材と、この支持部材に半径方向
内向きにねじ込まれ一体的に形成された延長ロッド部の
先端部が外筒を貫通して溶射材料供給ポートの外周面に
当接する調整ねじよりなるものとすることが好ましい。
【0012】前項の発明の粉末状溶射材料を用いた溶射
装置は、2組以上のポート位置調整機構を外筒の中心線
と直交する平面上において点対称的に配置することが好
ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】先ず図1に示す第1の実施の形態
の説明をする。この第1の実施の形態の溶射装置は、外
筒10の前部の内側に二重構造となるように中間筒11
およびノズル12を設け、これらの後側にポート支持ブ
ロック14に支持された溶射材料供給ポート16を設
け、ノズル12をノズル位置調整機構30により調整す
るようにしたものである。
【0014】外筒10は、シールリング10cを介して
液密にねじ込み連結された基端部10aと先端部10b
よりなり、外筒10には、基端部10aから先端部10
bの後部に達するストレートな大径部と、先端部10b
の中間部および前部の大半を占めるストレートな小径部
と、この両部分をつなぐテーパ部からなる内孔10dが
同軸的に形成されている。内孔10dの小径部の前端に
は、前方に向かって広がるテーパ状の開口10eが形成
されている。
【0015】中間筒11は、外筒10の内孔10dに沿
った後側が大径となる筒状で、内孔10dの内側との間
に隙間をおいて外筒10と同軸的に設けられている。外
筒10の内孔10dの前端部に形成した環状溝内には先
端部シールリング20aが設けられ、中間筒11の先端
部はこの先端部シールリング20aの内周に挿入するこ
とにより多少距離半径方向移動可能に弾性的に支持され
ている。中間筒11の後端部は外周に形成した環状溝内
に設けた後端部シールリング20bを内孔10dに当接
することにより、多少距離半径方向移動可能に弾性的に
支持されている。先端部シールリング20a,21aの
すぐ後側となる中間筒11の前端部には、内外を連通す
る連通穴18cが形成されている。
【0016】ノズル12は、前部と中央部が小径で後部
が段状に大径となった筒状で、中間筒11の内面との間
に隙間をおいて外筒10と同軸的に設けられている。ノ
ズル12の先端部外面は中間筒11の前端部内面との間
に介装した先端部シールリング21aにより多少距離半
径方向移動可能に弾性的に支持され、ノズル12の先端
は外筒10前端部の開口10eを介して外部に解放され
ている。中間筒11の先端部は先端部シールリング20
aにより外筒10に支持されているので、ノズル12の
先端部は2つの先端部シールリング20a,21aを介
して半径方向移動可能に外筒10により支持される。ノ
ズル12後部の大径部の内面は次に述べるポート支持ブ
ロック14の前端部により支持されてこの両部材12,
14の間にはノズル後室19が形成され、またこの両部
材12,14の間は後端部シールリング21bによりシ
ールされている。
【0017】各シールリング20a,20b,21a,
21bは、ゴムなどの柔軟弾性体よりなるものである。
これらの各シールリングにより中間筒11とノズル12
との間の隙間および中間筒11と外筒10の間の各隙間
は前後端がシールされて、それぞれ円筒状の内側通路1
8aおよび外側通路18bを形成し、中間筒11の先端
部に形成されてこの両通路18a,18bを連通する連
通穴18cとともに冷媒通路18を形成している。
【0018】外筒10の内孔10d後部の大径部よりも
やや細い筒状のインレットブロック13の先端には、短
い筒状のポート支持ブロック14の後端突出部がシール
リング23を介して連結されてリングナット17により
固着されている。この両者13,14は後側から外筒1
0の内孔10d内に挿入され、ノズル12と同軸的に配
置されたポート支持ブロック14の先端部はノズル12
の後部内面に緩く嵌合されてこれを多少角度揺動可能に
支持している。ポート支持ブロック14を同軸的に貫通
して形成された内孔には筒状の溶射材料供給ポート16
が嵌合されて支持され、インレットブロック13の中心
線に沿って設けられた細い溶射材料供給管15の先端部
は、溶射材料供給管15の後端部に連結されている。
【0019】図示は省略したが、インレットブロック1
3とポート支持ブロック14には、ノズル後室19に燃
焼ガスを供給するガス供給通路、冷媒通路18の内側通
路18aと外側通路18bにそれぞれ連通される冷媒供
給通路および冷媒排出通路が設けられている。
【0020】次にノズル12の傾斜角を調整するノズル
位置調整機構30の説明をする。図1に示すように、外
筒10の前部には直径方向において互いに対向する位置
に1対のノズル位置調整機構30が設けられている。各
ノズル位置調整機構30は外筒10の前部外周面にボル
ト33により固定されたブロック状の支持部材31を有
しており、この支持部材31には半径方向内向きに調整
ねじ32がねじ込まれている。調整ねじ32の先端側に
同軸的に一体形成された延長ロッド部32aは、外筒1
0に半径方向に形成した貫通孔および中間筒11に形成
した連通穴18c内を通って、その先端部がノズル12
の前端部の外周面に当接している。延長ロッド部32a
と外筒10の間には、シールリング35が設けられてい
る。
【0021】この両ノズル位置調整機構30の調整ねじ
32の一方を戻し、他方をねじ込むことにより、ノズル
12は後部のポート支持ブロック14による嵌合支持部
を中心として揺動して、溶射材料供給ポート16の軸心
に対するノズル12の軸心の傾斜角が調整されて両者1
2,16の間の位置関係が調整される。なお、図1は外
筒10の直径方向に対向する1対のノズル位置調整機構
30だけを示しており、これでは図1の紙面上において
しか、溶射材料供給ポート16に対するノズル12の位
置関係を調整できないが、実際はこれと直交する外筒1
0の直径方向にもさらに1対のノズル位置調整機構30
を設けて溶射材料供給ポート16に対するノズル12の
位置関係を立体的に調整できるようになっている。
【0022】次に上述した実施の形態の作動の説明をす
る。インレットブロック13およびポート支持ブロック
14を介してノズル後室19内に供給した燃焼ガスに点
火すれば、ノズル12内に溶射フレームが形成されて外
筒10先端の開口10eから噴出される。ノズル12の
外周に形成した冷媒通路18には、各ブロック13,1
4に形成した通路を介して冷却水(冷媒)を貫流させて
ノズル12を冷却する。この状態で、粉末状の溶射材料
をキャリヤガスとともに溶射材料供給管15から供給す
れば、溶射材料供給ポート16を通ってノズル後室19
内に入った粉末状溶射材料は溶射フレームにより加熱、
加速され、溶融した溶射粒子となって基材表面に付着さ
れる。この状態において、各ノズル位置調整機構30に
より溶射材料供給ポート16に対するノズル12傾斜角
を変化させれば、溶射フレームの流れ方向に対する溶射
粒子の飛行方向が変化される。
【0023】ノズル12およびこれを支持する各部材
は、燃焼ガスや冷却水の漏れを防ぐためにゴムなどの柔
軟弾性体よりなる各シールリング20a,20b,21
a,21bを介して組み付けられているので溶射材料供
給ポート16に対するノズル12の位置がばらつき、ま
たノズル後室19に供給される燃焼ガスの質、量、圧
力、流量、温度などの溶射条件によっても溶射フレーム
の噴出方向が変化するので、溶射フレームの流れ方向と
溶射粒子の飛行方向とが必ずしも一致せず、そのような
場合は温度および流速が低下した溶射フレーム周辺部を
通る溶射粒子の比率が増大する。これにより温度および
速度が低下した溶射粒子の比率が増大するので、溶射の
歩留まりが低下したり皮膜品質にばらつきを生じ、また
溶射粒子の溶射位置が溶射フレームの中心からずれると
いう問題を生じる。
【0024】しかしながら上述した第1の実施の形態に
よれば、溶射ガンを作動させて対象物体に溶射を行って
いる状態において、各ノズル位置調整機構30により溶
射材料供給ポート16に対するノズル12の傾斜角を変
化させて、対象物体に溶射される溶射材料のパターンの
中心が溶射フレームの先端部の中心と一致するように調
整すれば、溶射ガンの再組み付けを行うことなくきわめ
て容易に溶射フレームの流れ方向と溶射粒子の飛行方向
とを一致させることができる。これにより溶射粒子の大
部分は温度および流速が高い溶射フレームの中心部に沿
って飛行するように溶射材料供給ポート16の軸心に対
するノズル12の軸心の位置関係は調整され、溶射粒子
を加熱および加速する効率が高まるので、対象物体に対
する溶射の付着効率が向上し、皮膜品質も向上し、また
溶射粒子の溶射位置が溶射フレームの中心と一致するの
で溶射位置の精度も向上する。
【0025】各ノズル位置調整機構30による溶射材料
供給ポート16に対するノズル12の傾斜角の調整は、
上述のように実際に対象物体に溶射を行う代わりに、溶
射ガン先端の開口10eから噴出される溶射フレームを
観察し、その内部に赤熱されて見える溶射粒子のパター
ンの中心が溶射フレームの中心と一致するように、各ノ
ズル位置調整機構30によりノズル12の傾斜角を調整
してもよい。
【0026】図2は、溶射材料として炭素鋼(Fe-1%C)
を使用し、溶射距離を200mmとした場合において、燃
焼ガスの質、量、圧力、流量などの溶射条件を変えた場
合における、この第1の実施の形態の溶射ガンを使用し
た場合の実施例と、図4に示す従来技術の溶射ガンを使
用してノズル12の再組み付けにより溶射粒子の飛行軌
跡の調整を行った比較例の、溶射歩留り(溶射の付着効
率に相当)および皮膜内気孔率(皮膜品質に相当)を測
定したデータを示す。これにより明らかなように、本発
明の実施例によればノズル位置調整機構30を用いて前
述のような方法でノズル12の位置を1回調整するだけ
で相当な溶射歩留りおよび皮膜内気孔率が得られのに対
し、比較例では本発明の実施例に近い溶射歩留りおよび
皮膜内気孔率を得るには2〜4回の再組み付けによるノ
ズル調整を必要とし、それでも大部分の場合には本発明
の実施例よりやや劣る溶射歩留りおよび皮膜内気孔率し
か得ることができない。
【0027】上述した第1の実施の形態では、ノズル1
2は先端部を先端部シールリング20a,21aにより
半径方向移動可能に支持し、ノズル位置調整機構30
は、外筒10の前部に固着した支持部材31と、この支
持部材31にねじ込まれ一体形成した延長ロッド部32
aの先端部がノズル12の先端部外周面に当接する調整
ねじ32により構成したので、調整の際の可動部分が少
なくなるとともにノズル12先端部の支持する弾性部材
を先端部シールリング20a,21aにより兼用したの
で、構造簡単で作動が確実なノズル12の軸心位置調整
のための調整機構が得られる。
【0028】また上述した第1の実施の形態では、互い
に直交する2つの方向において、それぞれ1対のノズル
位置調整機構30を設けているので、溶射材料供給ポー
ト16に対するノズル12の位置関係を立体的に調整す
ることができる。しかしながら本発明はこれに限らず、
3組のノズル位置調整機構30を外筒10の中心線と直
交する平面上において外筒10の中心線に対し点対称的
に配置しても同様な立体的調整機能を得ることができ
る。
【0029】またこの実施の形態では、直径上に2組の
ノズル位置調整機構30を対向して配置しており、その
ようにすれば溶射材料供給ポート16に対するノズル1
2の位置関係の調整精度は高くなる。しかしながら本発
明は、対向して配置した2組のノズル位置調整機構30
のうち一方はスプリングのような弾性押圧部材として、
残るノズル位置調整機構30の延長ロッド部32aの先
端にノズル12の先端部の外周面を当接するようにして
実施することも可能である。3組のノズル位置調整機構
30を点対称的に配置したものの場合は、3組のうち1
組をスプリングのような弾性押圧部材で置き換えること
ができる。このようにすればノズル位置調整機構30の
組数を減らしてコストを低減することができる。
【0030】なお上述した第1の実施の形態では、ノズ
ル12の先端部のみを先端部シールリング20a,21
aを半径方向移動可能に支持したが、本発明はノズル1
2の後端部だけを後端部シールリング20bにより半径
方向移動可能に支持してノズル位置調整機構30をノズ
ル12の後部に設けてもよいし、あるいはノズル12の
前後端部をシールリングなどにより半径方向移動可能に
支持してノズル位置調整機構30は適当な位置に設けて
もよい。この場合はノズル位置調整機構30の位置をノ
ズル12の中央付近とすれば、ノズル12は傾斜角だけ
でなく偏心量も変化して、溶射材料供給ポート16の軸
心に対するノズル12の軸心の位置関係の調整がなされ
る。
【0031】次に図3に示す第2の実施の形態の説明を
する。この第2の実施の形態はノズル12の代わりに溶
射材料供給ポート16を外筒10に対し半径方向移動可
能に弾性的に支持してポート位置調整機構40により傾
斜角および偏心量を調整可能とした点が第1の実施の形
態と異なるだけである。
【0032】この第2の実施の形態の中間筒11、ノズ
ル12およびインレットブロック13は第1の実施の形
態と同一構造で、同様にして外筒10内に同軸的に支持
されている。インレットブロック13の先端にリングナ
ット17を介して取り付けられるポート支持ブロック1
4は、第1の実施の形態と同様、その先端部によりノズ
ル12の後部を支持しているが、ポート支持ブロック1
4に同軸的に形成された内孔14aは溶射材料供給ポー
ト16の外径よりも大径であり、その前後端部の内周に
形成した環状溝にはゴムなどの柔軟弾性体よりなるシー
ルリング22が設けられている。溶射材料供給ポート1
6の両端部は、各シールリング22を介してポート支持
ブロック14により、気密かつ多少距離半径方向移動可
能に弾性的に支持されている。インレットブロック13
の中心に設けた溶射材料供給管15と溶射材料供給ポー
ト16の連結部は、シールリング22,23により外部
からシールされている。
【0033】溶射材料供給ポート16の傾斜角および偏
心量を調整するポート位置調整機構40はノズル位置調
整機構30とほゞ同じ構造で、外筒10の直径方向にお
いて互いに対向する1対が設けられている。各ポート位
置調整機構40は、外筒10の外周面にボルト43によ
り固定されたブロック状の支持部材41と、これに半径
方向内向きにねじ込まれた調整ねじ42よりなり、調整
ねじ42の先端側に同軸的に一体形成された延長ロッド
部42aは、外筒10およびポート支持ブロック14に
半径方向に形成した貫通孔を通って、その先端部が溶射
材料供給ポート16の外周面に当接している。延長ロッ
ド部42aと外筒10およびポート支持ブロック14の
間には、それぞれシールリング45,46が設けられて
いる。延長ロッド部42aを通すためにポート支持ブロ
ック14に形成した貫通孔は、第1の実施の形態と同様
にポート支持ブロック14に形成したガス供給通路、冷
媒の供給および排出通路と干渉しない位置に設けられて
いる。
【0034】この両ポート位置調整機構40の調整ねじ
42を、第1の実施の形態と同様に調整することによ
り、溶射材料供給ポート16はノズル12の軸心に対す
る溶射材料供給ポート16の軸心の傾斜角および偏心量
が調整されて両者12,16の間の位置関係が調整され
る。位置関係の調節は、溶射材料供給ポート16に対す
る延長ロッド部42aの当接位置を前または後のシール
リング22に近づければ主として傾斜角の変化により行
われ、両シールリング22の中間位置に近づければ主と
して偏心量の変化により行われる。この第2の実施の形
態でも紙面と直交する外筒10の直径方向にさらに1対
のポート位置調整機構40を設けてノズル12に対する
溶射材料供給ポート16の位置関係を立体的に調整でき
るようになっている。
【0035】この第2の実施の形態でも、ノズル12内
に溶射フレームが形成されて外筒10先端の開口10e
から噴出され、ノズル12の外周に形成した冷媒通路1
8を貫流する冷却水によりノズル12は冷却される。キ
ャリヤガスとともに供給された粉末状の溶射材料は溶射
材料供給ポート16を通ってノズル後室19内に入り、
溶射フレームにより加熱、加速され、溶融された溶射粒
子となって基材表面に付着される。この状態において、
各ポート位置調整機構40によりノズル12に対する溶
射材料供給ポート16の傾斜角および偏心量を変化させ
れば、溶射フレームの流れ方向に対する溶射粒子の飛行
方向が変化される。
【0036】前述のように、ノズル12や溶射材料供給
ポート16などの各部材は、多数のシールリング20
a,20b,21a,21b,22,23を介して組み
付けられているのでノズル12に対する溶射材料供給ポ
ート16の位置がばらつき、またノズル後室19に供給
される燃焼ガスの質、量、圧力、流量、温度などの溶射
条件によっても溶射フレームの噴出方向が変化するの
で、溶射フレームの流れ方向と溶射粒子の飛行方向とが
必ずしも一致せず、温度および流速が低下した溶射フレ
ーム周辺部を通る溶射粒子の比率が増大する。これによ
り温度および速度が低下した溶射粒子の比率が増大する
ので、溶射の歩留まりが低下したり皮膜品質にばらつき
を生じ、また溶射粒子の溶射位置が溶射フレームの中心
からずれるという問題を生じる。
【0037】しかしながらこの第2の実施の形態でも、
溶射ガンを作動させて対象物体に溶射を行っている状態
において、各ポート位置調整機構40によりノズル12
に対する溶射材料供給ポート16の傾斜角および偏心量
を変化させて、対象物体に溶射される溶射材料のパター
ンの中心が溶射フレームの先端部の中心と一致するよう
に調整すれば、溶射ガンの再組み付けを行うことなくき
わめて容易に溶射フレームの流れ方向と溶射粒子の飛行
方向とを一致させることができる。これにより溶射粒子
の大部分は温度および流速が高い溶射フレームの中心部
に沿って飛行するように溶射材料供給ポート16の軸心
に対するノズル12の軸心の位置関係は調整され、溶射
粒子を加熱および加速する効率が高まるので、対象物体
に対する溶射の付着効率が向上し、皮膜品質も向上し、
また溶射粒子の溶射位置が溶射フレームの中心と一致す
るので溶射位置の精度も向上する。この調整は、第1の
実施の形態の場合と同様、実際に対象物体に溶射を行う
代わりに、溶射ガン先端の開口10eから噴出される溶
射フレームを観察し、その内部に赤熱されて見える溶射
粒子のパターンの中心が溶射フレームの中心と一致する
ようにして行ってもよい。
【0038】この第2の実施の形態では、溶射材料供給
ポート16は前後両端部をシールリング22により半径
方向移動可能に支持し、ポート位置調整機構40は、外
筒10に固着した支持部材41と、この支持部材41に
ねじ込まれ一体形成した延長ロッド部42aの先端部が
溶射材料供給ポート16の外周面に当接する調整ねじ4
2により構成したものとしたので、調整の際の可動部分
が少なくなり、構造簡単で作動が確実な溶射材料供給ポ
ート16の軸心位置調整のための調整機構が得られる。
【0039】またこの第2の実施の形態でも、互いに直
交する2つの方向において、それぞれ1対のポート位置
調整機構40を設けているので、ノズル12に対する溶
射材料供給ポート16の位置関係を立体的に調整するこ
とができる。しかしながら本発明はこれに限らず、3組
のポート位置調整機構40を外筒10の中心線と直交す
る平面上において外筒10の中心線に対し点対称的に配
置しても同様な立体的調整機能を得ることができる。
【0040】なおこの第2の実施の形態でも、直径上に
対向して配置した2組のポート位置調整機構40の一方
をスプリングのような弾性押圧部材としてもよい。また
3組のポート位置調整機構40を点対称的に配置したも
のの場合は、3組のうち1組をスプリングのような弾性
押圧部材で置き換えることができる。このようにすれば
ポート位置調整機構40の組数を減らしてコストを低減
することができる。この第2の実施の形態では、溶射材
料供給ポート16の両端部をそれぞれシールリング22
を介してポート支持ブロック14により多少距離半径方
向移動可能に弾性的に支持しているが、溶射材料供給ポ
ート16は両端部の何れか一方だけを多少距離半径方向
移動可能に弾性的に支持し、他方は多少角度揺動のみ可
能に支持するようにしてもよい、この場合はポート位置
調整機構40による調整を行えば、溶射材料供給ポート
16は他方の支持部を中心として傾斜角が変化して、溶
射フレームの流れ方向に対する溶射粒子の飛行方向が変
化される。
【0041】上述した各実施の形態では、ノズル位置調
整機構30またはポート位置調整機構40の調整ねじ3
2,42は手動により調整するものとしたが、各調整ね
じ32,42の調整はサーボモータにより行うようにし
てもよく、そのようにすれば遠隔操作も可能となる。ま
た上述した各実施の形態は、何れもノズル内部にフレー
ムを発生させる内部方式の溶射ガンに本発明を適用した
例を示しているが、本発明はこれに限らず、ノズル外部
の出口近傍にフレームを発生させる外部方式の溶射ガン
に適用することもできる。
【0042】
【発明の効果】溶射材料供給ポートの軸心に対するノズ
ルの軸心の位置関係を調整するノズル位置調整機構を備
えた本発明によれば、溶射装置を作動させてその作動状
態を観察しながらノズル位置調整機構より調整作業を行
うことにより、溶射材料供給ポートの軸心に対するノズ
ルの軸心の位置関係を、短時間で確実に、溶射フレーム
の流れ方向と溶射粒子の飛行方向が一致するようにに調
整することができる。これにより溶射粒子の大部分は温
度および流速が高い溶射フレームの中心部に沿って飛行
して、溶射粒子を加熱および加速する効率が高まるの
で、物体に対する溶射の付着効率が向上し、皮膜品質も
向上し、また溶射粒子の溶射位置が溶射フレームの中心
と一致するので溶射位置の精度も向上する。
【0043】前項の発明において、ノズルは外筒の内孔
内に前端部と後端部の少なくとも一方を半径方向移動可
能に支持したものとし、ノズル位置調整機構は、外筒に
一体的に固着した支持部材と、この支持部材にねじ込ま
れ一体形成した延長ロッド部の先端部がノズルの外周面
に当接する調整ねじにより構成したものによれば、調整
の際の可動部分が少なくなるので、構造簡単で作動が確
実なノズルの軸心位置調整のための調整機構が得られ
る。
【0044】前項の発明において、2組以上のノズル位
置調整機構を外筒の中心線と直交する平面上において点
対称的に配置したものによれば、溶射材料供給ポートの
軸心に対するノズルの軸心の位置関係の調整は一層確実
となり、またノズル位置調整機構を3組以上とすること
により溶射材料供給ポートの軸心に対するノズルの軸心
の位置関係の調整を立体的に行うこともできる。
【0045】前2項の発明において、ノズルと外筒の間
に中間筒をさらに設け、中間筒の先端部と外筒の内孔お
よびノズルの間にはそれぞれ柔軟弾性材料よりなる先端
部シールリングを設けてノズルの先端部を半径方向移動
可能に支持し、ノズル位置調整機構は外筒の先端部に設
けたものによれば、ノズルの先端部を半径方向移動可能
に支持する部材が中間筒の先端部をシールする先端部シ
ールリングにより兼用されるので、構造は一層簡略化さ
れる。
【0046】またノズルの軸心に対する溶射材料供給ポ
ートの軸心の位置関係を調整するポート位置調整機構を
備えた本発明によっても、溶射装置を作動させてその作
動状態を観察しながらポート位置調整機構により調整作
業を行うことにより、ノズルの軸心に対する溶射材料供
給ポートの軸心の位置関係を、短時間で確実に、溶射フ
レームの流れ方向と溶射粒子の飛行方向が一致するよう
にに調整することができる。これにより溶射粒子の大部
分は温度および流速が高い溶射フレームの中心部に沿っ
て飛行して、溶射粒子を加熱および加速する効率が高ま
るので、物体に対する溶射の付着効率が向上し、皮膜品
質も向上し、また溶射粒子の溶射位置が溶射フレームの
中心と一致するので溶射位置の精度も向上する。
【0047】前項の発明において、溶射材料供給ポート
は前端部と後端部の少なくとも一方を半径方向移動可能
に支持したものとし、ポート位置調整機構は、外筒に固
着した支持部材と、この支持部材にねじ込まれ一体形成
した延長ロッド部の先端部が溶射材料供給ポートの外周
面に当接する調整ねじにより構成したものによれば、調
整の際の可動部分が少なくなるので、構造簡単で作動が
確実な溶射材料供給ポートの軸心位置調整のための調整
機構が得られる。
【0048】前項の発明において、2組以上のポート位
置調整機構を外筒の中心線と直交する平面上において点
対称的に配置したものによれば、ノズルの軸心に対する
溶射材料供給ポートの軸心の位置関係の調整は一層確実
となり、またポート位置調整機構を3組以上とすること
によりノズルの軸心に対する溶射材料供給ポートの軸心
の位置関係の調整を立体的に行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による粉末状溶射材料を用いた溶射装
置の第1の実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】 第1の実施の形態による実施例と従来技術に
よる比較例の溶射歩留りおよび皮膜内気孔率の実測デー
タを示す図である。
【図3】 本発明による粉末状溶射材料を用いた溶射装
置の第2の実施の形態を示す縦断面図である。
【図4】 従来技術による粉末状溶射材料を用いた溶射
装置の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10…外筒、10d…内孔、11…中間筒、12…ノズ
ル、16…溶射材料供給ポート、20a,21a…先端
部シールリング、30…ノズル位置調整機構、31…支
持部材、32…調整ねじ、32a…延長ロッド部、40
…ポート位置調整機構、41…支持部材、42…調整ね
じ、42a…延長ロッド部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 匡 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AA01 AA21 AA31 AA85 BB83Y BB91Y CA02 CA18 CA33 CA47 CA50 EA02 EA15 EB01 4F033 AA01 BA01 BA05 CA01 DA01 EA01 HA05 QA01 QB01X QB05 QB11X QB14X QB19 QD02 QE08 QE25 QG11 QG16 QG20 QG38 QK20X QK22X QK26X 4K031 CB07 CB28 DA01 EA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端が外部に開放され燃料が供給される
    筒状のノズルと、前記ノズルと同軸的となるように支持
    されて後側から供給された粉末状溶射材料を前記ノズル
    内に供給する筒状の溶射材料供給ポートを備えてなる粉
    末状溶射材料を用いた溶射装置において、前記溶射材料
    供給ポートの軸心に対する前記ノズルの軸心の位置関係
    を調整するノズル位置調整機構を備えたことを特徴とす
    る粉末状溶射材料を用いた溶射装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の粉末状溶射材料を用い
    た溶射装置において、前記ノズルおよび溶射材料供給ポ
    ートを同軸的に内部に支持する外筒をさらに備え、前記
    ノズルは前記外筒の内孔との間に隙間をおいて前端部と
    後端部の少なくとも一方が半径方向移動可能に支持さ
    れ、前記ノズル位置調整機構は、前記外筒に一体的に固
    着された支持部材と、この支持部材に半径方向内向きに
    ねじ込まれ一体的に形成された延長ロッド部の先端部が
    前記外筒を貫通して前記ノズルの外周面に当接する調整
    ねじよりなることを特徴とする粉末状溶射材料を用いた
    溶射装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の粉末状溶射材料を用い
    た溶射装置において、2組以上の前記ノズル位置調整機
    構を前記外筒の中心線と直交する平面上において点対称
    的に配置したことを特徴とする粉末状溶射材料を用いた
    溶射装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の粉末状
    溶射材料を用いた溶射装置において、前記ノズルと外筒
    の間に中間筒を設けるとともに同中間筒と前記各ノズル
    および外筒の間にそれぞれ隙間を設け、前記中間筒の先
    端部と前記外筒の内孔および前記ノズルの間にはそれぞ
    れ柔軟弾性材料よりなる先端部シールリングを設けて前
    記ノズルの先端部を半径方向移動可能に支持し、前記ノ
    ズル位置調整機構は前記外筒の先端部に設けたことを特
    徴とする粉末状溶射材料を用いた溶射装置。
  5. 【請求項5】 前端が外部に開放され燃料が供給される
    筒状のノズルと、前記ノズルと同軸的となるように支持
    されて後側から供給された粉末状溶射材料を前記ノズル
    内に供給する筒状の溶射材料供給ポートを備えてなる粉
    末状溶射材料を用いた溶射装置において、前記ノズルの
    軸心に対する前記溶射材料供給ポートの軸心の位置関係
    を調整するポート位置調整機構を備えたことを特徴とす
    る粉末状溶射材料を用いた溶射装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の粉末状溶射材料を用い
    た溶射装置において、前記ノズルおよび溶射材料供給ポ
    ートを同軸的に内部に支持する外筒をさらに備え、前記
    溶射材料供給ポートは前端部と後端部の少なくとも一方
    が半径方向移動可能に支持され、前記ポート位置調整機
    構は、前記外筒に一体的に固着された支持部材と、この
    支持部材に半径方向内向きにねじ込まれ一体的に形成さ
    れた延長ロッド部の先端部が前記外筒を貫通して前記溶
    射材料供給ポートの外周面に当接する調整ねじよりなる
    ことを特徴とする粉末状溶射材料を用いた溶射装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の粉末状溶射材料を用い
    た溶射装置において、2組以上の前記ポート位置調整機
    構を前記外筒の中心線と直交する平面上において点対称
    的に配置したことを特徴とする粉末状溶射材料を用いた
    溶射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014012900A (ja) * 2010-12-01 2014-01-23 Toshiba Corp 成膜装置
KR20200090706A (ko) * 2017-12-12 2020-07-29 박종수 동축제어용 이중노즐

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