JP2002268422A - 定着装置・画像形成装置 - Google Patents

定着装置・画像形成装置

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JP2002268422A
JP2002268422A JP2001066502A JP2001066502A JP2002268422A JP 2002268422 A JP2002268422 A JP 2002268422A JP 2001066502 A JP2001066502 A JP 2001066502A JP 2001066502 A JP2001066502 A JP 2001066502A JP 2002268422 A JP2002268422 A JP 2002268422A
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belt
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JP2001066502A
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Takashi Fujita
貴史 藤田
Kiyoshi Oshima
清 大嶋
Atsushi Nakato
淳 中藤
Jun Yura
純 由良
Shigeo Kurotaka
重夫 黒高
Satohiko Baba
聡彦 馬場
Hirokazu Ikegami
廣和 池上
Hisashi Kikuchi
尚志 菊地
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホットオフセット、さらには定着部材への転
写材の巻き付き及びこれに起因するジャムを高精度に防
止できるようにする。 【解決手段】 定着装置1は、定着ローラ10と、加熱
ローラ20と、定着ベルト16と、加圧ローラ4等を有
している。転写材8のトナー像担持面側のニップ部の出
口近傍に振動を与える振動付与手段が設けられている。
該振動付与手段は、ニップ部の出口近傍で定着ベルト1
6の外面側に設けられた線材からなる振動部材26と、
該振動部材26を矢印で示す方向に振動させる図示しな
い振動源としての振動モータを有している。定着ベルト
16の振動により、ニップ部の出口において、定着ベル
ト16に対する溶融トナーの糸引きが切断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置、及び該画像形成装
置に用いられる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置では、例えば像担
持体としての感光体上に原稿画像の画像情報に基づいた
静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段によりトナー
像とし、該トナー像を転写材としての用紙上に静電的に
転写する。トナー像を転写された用紙は定着装置へ送ら
れ、ここで熱と圧力によりトナー像が用紙に溶融・定着
される。定着装置としては、一般に、熱ローラ方式の定
着装置とベルト定着方式の定着装置が知られている。
【0003】熱ローラ方式の定着装置では、例えば図1
3に示すように、内部に熱源としてのハロゲンヒータ6
を有する定着ローラ2と、該定着ローラ2に対向配置さ
れて圧接された加圧ローラ4を有する構成となってい
る。定着ローラ2は、芯金2aと、該芯金2aの外周に
被覆された弾性体層2bを有している。加圧ローラ4
は、芯金4aと、該芯金4aの外周面にコーティングさ
れた図示しないPFA層を有しており、図示しないバネ
などの弾性体により定着ローラ2に向けて付勢されてい
る。定着ローラ2と加圧ローラ4のニップ部へトナー像
を担持した用紙8が通され、ここで熱と圧力によりトナ
ーが溶融定着される。
【0004】ベルト定着方式の定着装置では、例えば図
14に示すように、定着ローラ10と、熱源としてのヒ
ータ12を有する加熱部材14と、該定着ローラ10と
加熱部材14間に張架された無端状の定着ベルト16
と、該定着ベルト16を介して定着ローラ10に圧接さ
れた加圧ローラ4等を有する構成となっている。定着ベ
ルト16にテンションを付与するために、加熱部材14
はバネなどの図示しない弾性体により矢印aで示す、加
熱部材14を定着ローラ10から離間させる向きに付勢
されている。加熱部材14側の定着ベルト16上にはサ
ーミスタ18が配置されており、定着ベルト16の温度
を検知するようになっている。定着ローラ10は、芯金
10aと、該芯金10aの外周に被覆された耐熱・多孔
質の弾性体層10bを有している。芯金10aにより図
示しない装置側板に回転自在に支持されている。加圧ロ
ーラ4は少なくとも定着ローラ10に当接することによ
りニップ部が形成されるように圧接されている。
【0005】定着ベルト16は、基材層がニッケル、ポ
リイミド等の耐熱性樹脂、炭素鋼、あるいはステンレス
鋼等により形成された薄肉のベルトで、表層には、フッ
素樹脂、高離型性シリコーンゴム、あるいはシリコーン
ゴム+フッ素樹脂からなる耐熱離型層が被覆されてい
る。
【0006】ベルト定着方式の構成例としては、上記以
外に、図15に示すように加熱部材14として内部にハ
ロゲンヒータ6を有する加熱ローラ20を用いたもの、
図16に示すように、図15の構成において定着ベルト
16の内部にニップ部を形成するための補助ローラ22
を用いたもの、図17に示すように、図15の構成にお
いて定着ベルト16の内部にニップ幅を大きくするため
の補助ローラ24を用いたもの、図18に示すように加
熱ローラ20と定着ローラ10の配置を逆にしたもの、
図19に示すように加熱部材14を固定ヒータとして定
着ベルト16をフィルム状にして回転させるもの、図2
0に示すように定着ローラ10と加熱部材14の組み合
わせを一対設けたもの等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような熱定着方
式においては、ホットオフセットという現象がある。こ
れは、トナーが加熱されすぎた条件下で定着部材(定着
ベルト又は定着ローラ)表面に溶融したトナーの一部が
残留してしまい、続く画像に汚れとして転写されたりす
る不具合である。また、これがさらにひどくなると、転
写材が定着部材に巻き付き、ジャムとなってしまう。一
方、低温域側でも熱が不十分でトナーが溶融せず、転写
材上にトナーが十分に固定されない定着下限温度があ
る。以下、定着下限温度からホットオフセット発生温度
までを離型温度幅と呼ぶ。
【0008】このような現象を回避するために、温度制
御を厳密に行うことはもちろん重要であるが、電子写真
装置の利点である多くの紙種への対応性、低温から高
温、低湿から高湿の環境条件下において定着性を維持す
るには50deg程度以上の離型温度幅が求められる。
そのため、定着部材表面に離型性のオイルを塗布した
り、トナー中にワックスを添加することで、ホットオフ
セット温度を上昇させることが行われてきた。また、厚
肉のゴムの変形を利用し、微小なスリップを起こすこと
でホットオフセットを上昇させることがユニット側でお
こなわれてきた。しかし、これでは厚肉のゴムが必ず必
要であり、且つ熱容量が大きくなり、近年求められてい
る電子写真装置の瞬時の立ち上がりが不可能となる。
【0009】上記従来構成の定着装置で、定着ベルト1
6の温度を130〜170℃に制御して通紙を行った場
合、良好な定着性が得られ、ホットオフセット、用紙の
巻き付きは発生しなかった。このときの用紙は70〜1
30g/m2である。ところが、180℃ではホットオ
フセットが生じ、190℃では用紙の巻き付きが発生し
た。また、130から170℃で60g/m2の用紙を
通紙したところ、160℃から巻き付きが発生した。つ
まり、離型温度幅は30degであり、十分ではなかっ
た。
【0010】そこで、本発明は、ホットオフセット、さ
らには定着部材への転写材の巻き付き及びこれに起因す
るジャムを高精度に防止できる定着装置、及びこれを備
えた画像形成装置の提供を、その目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するにあたり、まず、ホットオフセット現象の詳
細観察を行った。その手段として、定着装置のニップ部
出口側から1/1000秒1コマの高速度カメラで画像
と定着部材の分離の様子を撮影した。この結果、定着部
材の温度を上げながら通紙を行うと、ホットオフセット
の初期状態ではトナーが糸を引いて定着部材に引っ張ら
れ始めることが判明した。この糸の長さは最大で500
μm、多くは300μm程度であり、もともとのトナー
層の10倍以上に延びた状態となっていた。そこで、こ
の糸引き現象の糸状となっている溶融トナーを切断すれ
ば、ホットオフセットの開始温度を上昇させることがで
きると考え、様々な装置で溶融トナーを切断することを
試みたが、この部分に振動を付与することが有効である
ことを見出した。
【0012】上記実験事実に基づき、請求項1記載の発
明では、対向配置された一対の回転体を有し、少なくと
も一方の回転体に熱源が設けられ、該一対の回転体のニ
ップ部に未定着のトナー像を担持した転写材を通して定
着行う定着装置において、上記転写材のトナー像担持面
側の上記ニップ部の出口近傍に振動を与える振動付与手
段を設けた、という構成を採っている。
【0013】請求項2記載の発明では、定着ローラと、
熱源を有する加熱ローラと、該定着ローラと加熱ローラ
間に張架された無端状の定着ベルトと、該定着ベルトを
介して該定着ローラに圧接する加圧ローラを有し、該定
着ベルトと加圧ローラのニップ部に未定着のトナー像を
担持した転写材を通して定着行う定着装置において、上
記転写材のトナー像担持面側の上記ニップ部の出口近傍
に振動を与える振動付与手段を設けた、という構成を採
っている。
【0014】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
定着装置において、上記振動付与手段が、上記ニップ部
の出口近傍において上記回転体のうちの一方に接触する
振動部材と、該振動部材を振動させる振動源を有してい
る、という構成を採っている。
【0015】請求項4記載の発明では、請求項2記載の
定着装置において、上記振動付与手段が、上記ニップ部
の出口近傍において上記定着ベルトの外面に接触する振
動部材と、該振動部材を振動させる振動源を有してい
る、という構成を採っている。
【0016】請求項5記載の発明では、請求項3記載の
定着装置において、上記振動部材が導電性部材であり、
上記振動源が該振動部材と上記回転体の導電層間に交流
電界を印加する手段である、という構成を採っている。
【0017】請求項6記載の発明では、請求項4記載の
定着装置において、上記振動部材が導電性部材であり、
上記振動源が該振動部材と上記定着ベルトの導電層間に
交流電界を印加する手段である、という構成を採ってい
る。
【0018】請求項7記載の発明では、請求項1記載の
定着装置において、上記振動付与手段が、上記ニップ部
の出口近傍に配置された磁力発生部材と、該磁力発生部
材と上記回転体の磁性層間に交流磁界を印加する手段を
有している、という構成を採っている。
【0019】請求項8記載の発明では、請求項2記載の
定着装置において、上記振動付与手段が、上記ニップ部
の出口近傍に配置された磁力発生部材と、該磁力発生部
材と上記定着ベルトの磁性層間に交流磁界を印加する手
段を有している、という構成を採っている。
【0020】請求項9記載の発明では、請求項2記載の
定着装置において、上記振動付与手段が、上記ニップ部
の出口近傍において上記定着ベルトの内面に接触する振
動部材と、該振動部材を振動させる振動源を有してい
る、という構成を採っている。
【0021】請求項10記載の発明では、請求項9記載
の定着装置において、上記振動部材が導電性部材であ
り、上記振動源が該振動部材と上記定着ベルトの導電層
間に絶縁層又は空気層を介して交流電界を印加する手段
である、という構成を採っている。
【0022】請求項11記載の発明では、請求項2記載
の定着装置において、上記振動付与手段が、上記ニップ
部の出口近傍における上記定着ベルトの内方に配置され
た磁力発生部材と、該磁力発生部材と上記定着ベルトの
磁性層間に交流磁界を印加する手段を有している、とい
う構成を採っている。
【0023】請求項12記載の発明では、請求項3,
4,5,6,9又は10記載の定着装置において、上記
振動部材が線材である、という構成を採っている。
【0024】請求項13記載の発明では、請求項12記
載の定着装置において、上記振動部材の表面がフッ素樹
脂により覆われている、という構成を採っている。
【0025】請求項14記載の発明では、像担持体上に
形成された静電潜像を現像手段によりトナー像として可
視像化し、該トナー像を転写材上に転写し、トナー像を
転写された転写材を定着装置に通して定着する画像形成
装置において、上記定着装置が、請求項1乃至13のう
ちの一つに記載のものである、という構成を採ってい
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図に
基づいて説明する。まず、図2に基づいて、画像形成装
置としてのカラー複写機の全体構成及び動作について概
略的に説明する。露光手段としての書き込み光学ユニッ
ト400は、カラースキャナ200からのカラー画像デ
ータを光信号に変換して原稿画像に対応した光書き込み
を行い、像担持体である感光体402上に静電潜像を形
成する。該書き込み光学ユニット400は、レーザーダ
イオード404、ポリゴンミラー406とその回転用モ
ータ408、f/θレンズ410や反射ミラー412等
により構成されている。感光体402は、矢印で示すよ
うに反時計回りの向きに回転され、その周囲には、感光
体クリーニングユニット414、除電ランプ416、電
位センサ420、回転式現像装置422のうちの選択さ
れた現像器(図2では現像器438)、現像濃度パター
ン検知器424、中間転写ベルト426等が配置されて
いる。
【0027】回転式現像装置422は、ブラック用現像
器428、シアン用現像器430、マゼンタ用現像器4
32、イエロー用現像器434と、角現像器を回転させ
る図示しない回転駆動部を有している。各現像器は、静
電潜像を可視像化するために、現像剤の穂を感光体40
2の表面に接触させて回転する現像スリーブや、現像剤
を汲み上げて攪拌するために回転する現像パドル等を有
している。待機状態では、回転式現像装置422は、ブ
ラック現像の位置にセットされており、コピー動作が開
始されると、カラースキャナ200で所定のタイミング
からブラック画像のデータの読み取りがスタートし、こ
の画像データに基づいてレーザ光による光書き込み・静
電潜像(ブラック潜像)の形成が始まる。
【0028】このブラック潜像の先端部から現像するた
めに、ブラック用現像器428の現像位置に潜像先端部
が到達する前に、現像スリーブを回転開始してブラック
潜像をブラックトナーで現像する。そして、以後、ブラ
ック潜像領域の現像動作を続けるが、潜像後端部がブラ
ック現像位置を通過した時点で、速やかにブラックのた
めの現像位置から次の色んお現像位置まで、回転式現像
装置422が回転する。当該動作は、少なくとも、次の
画像データによる潜像先端部が到達する前に完了させ
る。像形成サイクルが開始されると、まず、感光体40
2は矢印で示すように反時計回りの向きに、中間転写ベ
ルト426は時計回りの向きに、図示しない駆動モータ
によって回転させられる。中間転写ベルト426の回転
に伴って、ブラックトナー像形成、シアントナー像形
成、マゼンタトナー像形成、イエロートナー像形成が行
われ、最終的にブラック(Bk)、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)、イエロー(Y)の順に、中間転写ベルト4
26上に重ねられ、トナー像が形成される。
【0029】中間転写ベルト426は、駆動ローラ44
4、転写対向ローラ446a、446b、クリーニング
対向ローラ448及び従動ローラ群に張架されており、
図示しない駆動モータにより駆動制御されるようになっ
ている。感光体402に順次形成されるブラック、シア
ン、マゼンタ、イエローの各トナー像が中間転写ベルト
426上で正確に順次位置合わせされ、これによって4
色重ねのベルト転写画像が形成される。このベルト転写
画像は転写コロナ放電器454により記録材(用紙)に
一括転写される。
【0030】給紙バンク456内の各記録紙カセット4
58、460、462には装置本体内のカセット464
に収容された用紙のサイズとは異なる各種サイズの用紙
が収容されており、これらのうち、指定されたサイズ紙
の収容カセットから、該指定された用紙が給紙コロ46
6によってレジストローラ対470方向に給紙・搬送さ
れる。図2において、符号468はOHP用紙や厚紙等
のための手差し給紙トレイを示す。像形成が開始される
時期に、用紙は上記いずれかのカセットの給紙口から給
送され、レジストローラ対470のニップ部で待機す
る。そして、コロナ放電器454に中間転写ベルト42
6上のトナー像の先端がさしかかるときに、丁度用紙先
端がこの像先端に一致するようにレジストローラ対47
0が駆動され、用紙と像のレジスト合わせが行われる。
【0031】このようにして、用紙が中間転写ベルト4
26と重ねられて、正電位につながれたコロナ放電器4
54の上を通過する。このとき、コロナ放電電流で用紙
が正電荷で荷電され、トナー画像が用紙に転写される。
続いて、コロナ放電器454の図上左側に配置された図
示しない除電ブラシの箇所を通過するときに用紙は除電
され、中間転写ベルト426から剥離して紙搬送ベルト
472に移る。中間転写ベルト426から4色重ねトナ
ー像を一括転写された用紙は、紙搬送ベルト472によ
りベルト定着方式の定着装置1へ搬送され、この定着装
置1で熱と圧力によりトナー像を定着される。定着を終
えた用紙は排出ローラ対480で機外へ排出され、図示
しないトレイにスタックされる。これにより、フルカラ
ーコピーが得られる。
【0032】次に、ベルト定着方式の定着装置1を図1
に基づいて詳細に説明する。なお、従来例と同一部分は
同一符号で示し、特に必要がない限り、既にした構成上
及び機能上の説明は省略する。図1に示すように、定着
装置1は、定着ローラ10と、内部に熱源としてのハロ
ゲンヒータ6を有する加熱ローラ20と、定着ローラ1
0と加熱ローラ20間に張架された定着ベルト16と、
定着ローラ10に対向して配置され、定着ベルト16を
挟んで該定着ローラ10に図示しないスプリングの付勢
力により圧接された加圧ローラ4等を有している。定着
ベルト16には、厚さ50μmのポリイミド樹脂の無端
状ベルトの表層にシリコーンゴム(200μm)+フッ
素樹脂(16μm)を被覆したものを使用している。
【0033】本実施形態では、用紙8のトナー像担持面
側のニップ部の出口近傍に振動を与える振動付与手段が
設けられている。該振動付与手段は、ニップ部の出口近
傍で定着ベルト16の外面側に設けられた線材からなる
振動部材26と、該振動部材26を矢印で示す方向に振
動させる図示しない振動源としての振動モータを有して
いる。振動部材26は定着ベルト16の外面に接触しな
がら振動する。振動部材26の表面はフッ素樹脂により
覆われている。実質的には、定着ベルト16の振動によ
ってニップ部出口近傍の空間が振動し、これにより糸状
の溶融トナーの切断がなされる(以下の実施形態におい
て同じ)。
【0034】実験の結果、従来構成に比べ、ホットオフ
セット、巻き付きに関する離型温度幅が10℃以上向上
し、60g/m2の用紙8でいずれも50℃以上であっ
た。振動の振幅は、大きいほど離型温度幅が広がる傾向
が見られたが、300μm以上では効果が法話した。こ
れは、先に述べた糸状の溶融トナーの長さが最大でも5
00μmで多くは300μmであることと対応すると考
えられる。周波数は、50Hz以上で効果が見られた。
また、本実施形態では、振動部材26が定着ベルト16
の外面に設けられているので、巻き付きが発生しようと
する段階で用紙8の先端が振動部材26に衝突して外方
へ反り、特に巻き付きが防止される機能が得られた。ま
た、振動部材26の表面がフッ素樹脂により覆われてい
るので、経時的な振動部材26のトナーの付着による汚
れが抑制され、用紙8が接触することによる長期的な観
点からの画像汚れなどが発生しなかった。振動部材26
は線材で形成されているので、製作が容易となる。
【0035】以下に他の実施形態を示す。なお上記実施
形態及び従来例と同一部分は同一符号で示し、特に必要
がない限り、既にした構成上及び機能上の説明は省略す
る。図3に示す実施形態では、振動部材28が板材で形
成されており、図示しない振動モータにより矢印方向に
振動する。振動部材28は定着ベルト16の外面に接触
して振動する。機能は上記実施形態と同様である(以下
の他の実施形態において同じ)。図4に示す実施形態
は、一対の回転体としての定着ローラ2と加圧ローラ4
を有する熱ローラ方式の定着装置での実施であり、角材
からなる振動部材30が図示しない振動モータにより矢
印方向に振動する。振動部材30は定着ローラ2の外面
に接触している。
【0036】次に、図5及び図6に基づいて、電界で振
動させる実施形態を説明する。図5に示す実施形態は、
熱ローラ方式の定着装置での実施であり、用紙8のトナ
ー像担持面側のニップ部の出口近傍に振動を与える振動
付与手段が設けられている。該振動付与手段は、断面矩
形状の導電性を有する振動部材32と、該振動部材32
と定着ローラ2の導電層としての芯金2a間に交流電界
Eを印加する図示しない高圧電源(振動源)を有してい
る。振動部材32と定着ローラ2は非接触状態で振動す
る。本実施形態では、振動部材32が定着ローラ2に非
接触であるので、離型温度幅の確保に加え、定着ローラ
2の表面の摩耗を防止できるとともに、振動部材32と
定着ローラ2間のトナー汚れなどによる画像汚れの発生
を防止できる。
【0037】図6に示す実施形態は、ベルト定着方式の
定着装置での実施例であり、振動付与手段は、線材から
なる導電性を有する振動部材34と、該振動部材34と
定着ベルト16の導電層としての金属製基材(例えばニ
ッケル)間に交流電界Eを印加する図示しない高圧電源
(振動源)を有している。振動部材34と定着ベルト1
6は非接触状態で振動する。本実施形態においても図5
で示した実施形態と同様の機能が得られる。
【0038】次に、図7乃至図9に基づいて、磁界で振
動させる実施形態を説明する。図7に示す実施形態は、
熱ローラ方式の定着装置での実施であり、用紙8のトナ
ー像担持面側のニップ部の出口近傍に振動を与える振動
付与手段が設けられている。該振動付与手段は、ニップ
部の出口近傍に配置された磁力発生部材としての永久磁
石36と、該永久磁石36を矢印で示す方向に振動させ
る図示しない交流磁界を印加する手段としての振動モー
タを有している。定着ローラ2の表層には磁性体層が設
けられており、永久磁石36の振動により交流磁界が発
生し、定着ローラ2の表面の振動、すなわち、ニップ部
の出口近傍の空域の振動を得ることができる。本実施形
態では離型温度幅の確保に加え、コスト高となる高圧電
源の使用を回避することができる。
【0039】図8に示す実施形態は、熱ローラ方式の定
着装置での実施であり、振動付与手段は、ニップ部の出
口近傍に配置された磁力発生部材としての永久磁石38
と、該永久磁石38を矢印で示す方向に回転させる図示
しない交流磁界を印加する手段としてのモータを有して
いる。永久磁石38は周方向にSN極を交互に着磁した
構成を有しており、定着ローラ2の表層には磁性体層が
設けられている。永久磁石38の回転により交流磁界が
発生し、定着ローラ2の表面の振動、すなわち、ニップ
部の出口近傍の空域の振動を得ることができる。本実施
形態においても離型温度幅の確保に加え、コスト高とな
る高圧電源の使用を回避することができる。
【0040】図9に示す実施形態は、ベルト定着方式の
定着装置での実施であり、振動付与手段は、ニップ部の
出口近傍において定着ベルト16の外面側に配置された
磁力発生部材としての永久磁石36と、該永久磁石36
を矢印で示す方向に振動させる図示しない交流磁界を印
加する手段としての振動モータを有している。定着ベル
ト16の基材はニッケルあるいはSUSなどからなり、
永久磁石36の振動により交流磁界が発生し、定着ベル
ト16の振動、すなわち、ニップ部の出口近傍の空域の
振動を得ることができる。本実施形態においても離型温
度幅の確保に加え、コスト高となる高圧電源の使用を回
避することができる。
【0041】図10に示す実施形態は、ベルト定着方式
の定着装置での実施であり、振動付与手段は、ニップ部
の出口近傍において定着ベルト16の内面側に接触した
状態に配置された振動部材としてのローラ40と、該ロ
ーラ40を矢印で示す方向に振動させる図示しない振動
源としての振動モータを有している。本実施形態では定
着ベルト16の内部から振動を与える構成であるので、
離型温度幅の確保に加え、定着ベルト16の表面の摩耗
を防止でき、ローラ40と定着ベルト16間のトナー汚
れなどによる画像汚れの発生を防止できる。また、ニッ
プ部の出口部分に最も振動を与えることができる。
【0042】図11に示す実施形態は、図6で示した構
成において振動部材34を定着ベルト16の内方に設け
たものである。本実施形態においても図10に示した実
施形態と同様の機能を得ることができる。図12に示す
実施形態は、図9で示した構成において永久磁石36を
定着ベルト16の内方に設けたものである。本実施形態
においても図10に示した実施形態と同様の機能を得る
ことができるとともに、コスト高となる高圧電源の使用
を回避することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、転写材のトナー像担持
面側のニップ部の出口近傍に振動を与える振動付与手段
を設けた構成としたので、ホットオフセットを防止でき
るとともに、転写材の巻き付き及びこれに起因するジャ
ムの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る定着装置の概要正面
図である。
【図2】画像形成装置としてのカラー複写機の概要正面
図である。
【図3】他の実施形態におけるベルト定着方式の定着装
置の概要正面図である。
【図4】他の実施形態における熱ローラ方式の定着装置
の概要正面図である。
【図5】電界により振動させる実施形態における熱ロー
ラ方式の定着装置の概要正面図である。
【図6】電界により振動させる他の実施形態におけるベ
ルト定着方式の定着装置の概要正面図である。
【図7】磁界により振動させる実施形態における熱ロー
ラ方式の定着装置の概要正面図である。
【図8】磁界により振動させる他の実施形態における熱
ローラ方式の定着装置の概要正面図である。
【図9】磁界により振動させる他の実施形態におけるベ
ルト定着方式の定着装置の概要正面図である。
【図10】振動部材が定着ベルト内方に設けられた実施
形態におけるベルト定着方式の定着装置の概要正面図で
ある。
【図11】振動部材が定着ベルト内方に設けられ、電界
により振動させる実施形態におけるベルト定着方式の定
着装置の概要正面図である。
【図12】振動部材が定着ベルト内方に設けられ、磁界
により振動させる実施形態におけるベルト定着方式の定
着装置の概要正面図である。
【図13】従来における熱ローラ方式の定着装置の概要
正面図である。
【図14】従来におけるベルト定着方式の定着装置の概
要正面図である。
【図15】従来における他のベルト定着方式の定着装置
の概要正面図である。
【図16】従来における他のベルト定着方式の定着装置
の概要正面図である。
【図17】従来における他のベルト定着方式の定着装置
の概要正面図である。
【図18】従来における他のベルト定着方式の定着装置
の概要正面図である。
【図19】従来における他のベルト定着方式の定着装置
の概要正面図である。
【図20】従来における他のベルト定着方式の定着装置
の概要正面図である。
【符号の説明】
2 一対の回転体としての定着ローラ 4 一対の回転体としての加圧ローラ 6 熱源としてのハロゲンヒータ 8 転写材としての用紙 10 定着ローラ 16 定着ベルト 20 加熱ローラ 26,28,32,34,40 振動部材 36,38 磁力発生部材としての永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中藤 淳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 由良 純 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 黒高 重夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 馬場 聡彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 池上 廣和 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 菊地 尚志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 AA01 AA09 AA15 BA10 BA11 BB05 BB06 BB12 BB28 5D107 BB00 CC09 CC10 CD00 5H633 BB08 BB13 BB15 HH03 HH05 HH06 HH17

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向配置された一対の回転体を有し、少な
    くとも一方の回転体に熱源が設けられ、該一対の回転体
    のニップ部に未定着のトナー像を担持した転写材を通し
    て定着行う定着装置において、 上記転写材のトナー像担持面側の上記ニップ部の出口近
    傍に振動を与える振動付与手段を設けたことを特徴とす
    る定着装置。
  2. 【請求項2】定着ローラと、熱源を有する加熱ローラ
    と、該定着ローラと加熱ローラ間に張架された無端状の
    定着ベルトと、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧
    接する加圧ローラを有し、該定着ベルトと加圧ローラの
    ニップ部に未定着のトナー像を担持した転写材を通して
    定着行う定着装置において、 上記転写材のトナー像担持面側の上記ニップ部の出口近
    傍に振動を与える振動付与手段を設けたことを特徴とす
    る定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の定着装置において、 上記振動付与手段が、上記ニップ部の出口近傍において
    上記回転体のうちの一方に接触する振動部材と、該振動
    部材を振動させる振動源を有していることを特徴とする
    定着装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の定着装置において、 上記振動付与手段が、上記ニップ部の出口近傍において
    上記定着ベルトの外面に接触する振動部材と、該振動部
    材を振動させる振動源を有していることを特徴とする定
    着装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の定着装置において、 上記振動部材が導電性部材であり、上記振動源が該振動
    部材と上記回転体の導電層間に交流電界を印加する手段
    であることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の定着装置において、 上記振動部材が導電性部材であり、上記振動源が該振動
    部材と上記定着ベルトの導電層間に交流電界を印加する
    手段であることを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の定着装置において、 上記振動付与手段が、上記ニップ部の出口近傍に配置さ
    れた磁力発生部材と、該磁力発生部材と上記回転体の磁
    性層間に交流磁界を印加する手段を有していることを特
    徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】請求項2記載の定着装置において、 上記振動付与手段が、上記ニップ部の出口近傍に配置さ
    れた磁力発生部材と、該磁力発生部材と上記定着ベルト
    の磁性層間に交流磁界を印加する手段を有していること
    を特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の定着装置において、 上記振動付与手段が、上記ニップ部の出口近傍において
    上記定着ベルトの内面に接触する振動部材と、該振動部
    材を振動させる振動源を有していることを特徴とする定
    着装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の定着装置において、 上記振動部材が導電性部材であり、上記振動源が該振動
    部材と上記定着ベルトの導電層間に絶縁層又は空気層を
    介して交流電界を印加する手段であることを特徴とする
    定着装置。
  11. 【請求項11】請求項2記載の定着装置において、 上記振動付与手段が、上記ニップ部の出口近傍における
    上記定着ベルトの内方に配置された磁力発生部材と、該
    磁力発生部材と上記定着ベルトの磁性層間に交流磁界を
    印加する手段を有していることを特徴とする定着装置。
  12. 【請求項12】請求項3,4,5,6,9又は10記載
    の定着装置において、 上記振動部材が線材であることを特徴とする定着装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の定着装置において、 上記振動部材の表面がフッ素樹脂により覆われているこ
    とを特徴とする定着装置。
  14. 【請求項14】像担持体上に形成された静電潜像を現像
    手段によりトナー像として可視像化し、該トナー像を転
    写材上に転写し、トナー像を転写された転写材を定着装
    置に通して定着する画像形成装置において、 上記定着装置が、請求項1乃至13のうちの一つに記載
    のものであることを特徴とする画像形成装置。
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