JP2002263926A - 焼ばめによって工具を装着するためのチャック - Google Patents
焼ばめによって工具を装着するためのチャックInfo
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- Y10T409/30—Milling
- Y10T409/30952—Milling with cutter holder
Abstract
(57)【要約】
【課題】装着直径のより大きな拡張をもたらす大きな熱
膨張率を有し、よって装着すべき工具のシャフトに対す
る大きな許容度を有するチャックを提供する。 【解決手段】チャック本体１２が備えられる。チャック
本体は、装着すべき工具のシャフトを差し込み、収容す
るための装着面を備えた中央受け部１４を備えた細長い
部分１３を有する。細長い部分は、周方向に互いに間隔
をあけて配置されかつ自由空間１８によって互いに隔て
られた複数のセグメント１９を有する。セグメントは、
実質上軸に平行にのび、その内周面によって装着面を形
成する。セグメントは、ブッシング部分３０によって外
側を取り囲まれる。セグメントは、ブッシング部分と一
体形成されているか、あるいは、独立した構成要素とし
て差し込まれた挿入物の構成部分をなす。
膨張率を有し、よって装着すべき工具のシャフトに対す
る大きな許容度を有するチャックを提供する。 【解決手段】チャック本体１２が備えられる。チャック
本体は、装着すべき工具のシャフトを差し込み、収容す
るための装着面を備えた中央受け部１４を備えた細長い
部分１３を有する。細長い部分は、周方向に互いに間隔
をあけて配置されかつ自由空間１８によって互いに隔て
られた複数のセグメント１９を有する。セグメントは、
実質上軸に平行にのび、その内周面によって装着面を形
成する。セグメントは、ブッシング部分３０によって外
側を取り囲まれる。セグメントは、ブッシング部分と一
体形成されているか、あるいは、独立した構成要素とし
て差し込まれた挿入物の構成部分をなす。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼ばめによって工
具を装着するためのチャックに関し、特に、チャック本
体を備え、チャック本体は、装着すべき工具のシャフト
を差し込み、収容するための装着面を備えた中央受け部
を備えた細長い部分を有しているチャックに関するもの
である。
具を装着するためのチャックに関し、特に、チャック本
体を備え、チャック本体は、装着すべき工具のシャフト
を差し込み、収容するための装着面を備えた中央受け部
を備えた細長い部分を有しているチャックに関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】この種のチャックがすでに知られている
（ＵＳ‐ＰＳ ５３ １１ ６５４）。このチャックに
おいては、チャック本体は細長い部分を有しており、こ
の細長い部分は、装着すべき工具の円筒状のシャフトを
差し込み、収容するための装着面を備えた中央受け部を
有している。受け部は、中央に配置された軸方向に比較
的長くのびる孔からなっており、この孔はチャック本体
の残りの部分に設けられた中央導管に接続されている。
この孔はまた、潤滑剤および／または冷却剤を導入する
ために使用されなければならない。この目的のために、
中央孔の領域には、周方向に互いに等しい間隔をあけて
配置された４本の細長い溝が浅く形成されており、それ
によって、潤滑剤および／または冷却剤が、装着された
工具のシャフトに沿って前方に向かって工具部分の自由
端に導かれるようになっている。この焼ばめ式チャック
においては、焼ばめ固定の開始のために、中央孔を有す
る細長い部分が外側から加熱され、そして、加熱下にお
いて細長い部分が半径方向に膨張し、それに伴って、中
央孔の半径方向の拡張が徐々に進行することによって、
装着面が形成される。この場合、細長い部分は、比較的
大きな横断面を有しており、あまり大きな熱膨張率を生
じさせない。したがって、中央孔の半径方向の拡張の度
合いは、相対的に小さいものとなる。これは、この方法
で装着されるべき工具のシャフトが、チャックの中央孔
の拡張度に適合して、非常に精密に調節され、非常に精
度よく寸法合わせされることを要求する。それ故、工具
の直径に対する許容度は非常に小さい。いずれにせよ、
対応する十分な拡張を達成するためには、チャックの細
長い部分の加熱の際に必要となる、熱の作用時間および
／または熱量が膨大なものとなる。工具の加熱および収
容に続く冷却の際に、チャック本体の細長い部分の収縮
が、徐々に進行する半径方向の収縮とともに発生し、工
具の円筒状のシャフトの中央孔の領域への装着が完了す
る。
（ＵＳ‐ＰＳ ５３ １１ ６５４）。このチャックに
おいては、チャック本体は細長い部分を有しており、こ
の細長い部分は、装着すべき工具の円筒状のシャフトを
差し込み、収容するための装着面を備えた中央受け部を
有している。受け部は、中央に配置された軸方向に比較
的長くのびる孔からなっており、この孔はチャック本体
の残りの部分に設けられた中央導管に接続されている。
この孔はまた、潤滑剤および／または冷却剤を導入する
ために使用されなければならない。この目的のために、
中央孔の領域には、周方向に互いに等しい間隔をあけて
配置された４本の細長い溝が浅く形成されており、それ
によって、潤滑剤および／または冷却剤が、装着された
工具のシャフトに沿って前方に向かって工具部分の自由
端に導かれるようになっている。この焼ばめ式チャック
においては、焼ばめ固定の開始のために、中央孔を有す
る細長い部分が外側から加熱され、そして、加熱下にお
いて細長い部分が半径方向に膨張し、それに伴って、中
央孔の半径方向の拡張が徐々に進行することによって、
装着面が形成される。この場合、細長い部分は、比較的
大きな横断面を有しており、あまり大きな熱膨張率を生
じさせない。したがって、中央孔の半径方向の拡張の度
合いは、相対的に小さいものとなる。これは、この方法
で装着されるべき工具のシャフトが、チャックの中央孔
の拡張度に適合して、非常に精密に調節され、非常に精
度よく寸法合わせされることを要求する。それ故、工具
の直径に対する許容度は非常に小さい。いずれにせよ、
対応する十分な拡張を達成するためには、チャックの細
長い部分の加熱の際に必要となる、熱の作用時間および
／または熱量が膨大なものとなる。工具の加熱および収
容に続く冷却の際に、チャック本体の細長い部分の収縮
が、徐々に進行する半径方向の収縮とともに発生し、工
具の円筒状のシャフトの中央孔の領域への装着が完了す
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、このような従来のチャックを改良することによ
って、装着直径のより大きな拡張が徐々に進行するよう
な大きな熱膨張率を有し、それによって装着すべき工具
のシャフトに対する大きな許容度を有するチャックを提
供することにある。
課題は、このような従来のチャックを改良することによ
って、装着直径のより大きな拡張が徐々に進行するよう
な大きな熱膨張率を有し、それによって装着すべき工具
のシャフトに対する大きな許容度を有するチャックを提
供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
れば、焼ばめによって工具を装着するためのチャックで
あって、チャック本体を備え、前記チャック本体は、装
着すべき工具のシャフトを差し込み、収容するための装
着面を備えた中央受け部を備えた細長い部分を有してい
るものにおいて、前記細長い部分は、周方向に互いに間
隔をあけて配置されかつ自由空間によって互いに隔てら
れた多数のセグメントを有しており、前記セグメント
は、実質上軸に平行にのび、その内周面によって前記装
着面を形成していることを特徴とするチャックを提供す
ることによって解決される。
れば、焼ばめによって工具を装着するためのチャックで
あって、チャック本体を備え、前記チャック本体は、装
着すべき工具のシャフトを差し込み、収容するための装
着面を備えた中央受け部を備えた細長い部分を有してい
るものにおいて、前記細長い部分は、周方向に互いに間
隔をあけて配置されかつ自由空間によって互いに隔てら
れた多数のセグメントを有しており、前記セグメント
は、実質上軸に平行にのび、その内周面によって前記装
着面を形成していることを特徴とするチャックを提供す
ることによって解決される。
【０００５】本発明の好ましい実施例によれば、前記自
由空間は、半径方向に前記受け部に向かって開いてい
る。本発明の別の好ましい実施例によれば、前記セグメ
ントの間の前記自由空間は、半径方向に実質的な深さを
有している。本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記セグメントの間の前記自由空間は、周方向に実
質的な幅を有している。本発明のさらに別の好ましい実
施例によれば、前記セグメントは、扇形形状の横断面を
有している。
由空間は、半径方向に前記受け部に向かって開いてい
る。本発明の別の好ましい実施例によれば、前記セグメ
ントの間の前記自由空間は、半径方向に実質的な深さを
有している。本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記セグメントの間の前記自由空間は、周方向に実
質的な幅を有している。本発明のさらに別の好ましい実
施例によれば、前記セグメントは、扇形形状の横断面を
有している。
【０００６】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記セグメントは、その横断面において半径方向に
向けられた直方体の形状の横断面を有している。本発明
のさらに別の好ましい実施例によれば、前記自由空間
は、半径方向の隙間からなっている。本発明のさらに別
の好ましい実施例によれば、半径方向の隙間は、半径方
向に一定の幅を有している。本発明のさらに別の好まし
い実施例によれば、前記半径方向の隙間は、半径方向に
内側から外側に向かって次第に広がっている。
ば、前記セグメントは、その横断面において半径方向に
向けられた直方体の形状の横断面を有している。本発明
のさらに別の好ましい実施例によれば、前記自由空間
は、半径方向の隙間からなっている。本発明のさらに別
の好ましい実施例によれば、半径方向の隙間は、半径方
向に一定の幅を有している。本発明のさらに別の好まし
い実施例によれば、前記半径方向の隙間は、半径方向に
内側から外側に向かって次第に広がっている。
【０００７】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記セグメントおよび／または前記自由空間は、周
方向に実質上等間隔をあけて配置されている。本発明の
さらに別の好ましい実施例によれば、チャックは、半径
方向に見たとき、前記セグメントを外側から取り囲むブ
ッシング部分を有している。本発明のさらに別の好まし
い実施例によれば、前記ブッシング部分は、比較的薄い
壁横断面を有している。
ば、前記セグメントおよび／または前記自由空間は、周
方向に実質上等間隔をあけて配置されている。本発明の
さらに別の好ましい実施例によれば、チャックは、半径
方向に見たとき、前記セグメントを外側から取り囲むブ
ッシング部分を有している。本発明のさらに別の好まし
い実施例によれば、前記ブッシング部分は、比較的薄い
壁横断面を有している。
【０００８】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記ブッシング部分は前記セグメントと一体形成さ
れ、前記チャック本体の前記細長い部分を形成してい
る。本発明のさらに別の好ましい実施例によれば、前記
セグメントは、挿入物の一部をなしており、前記挿入物
は、前記チャック本体の前記ブッシング部分内に配置さ
れている。本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記挿入物は、前記ブッシング部分とは異なる材料
から形成されている。
ば、前記ブッシング部分は前記セグメントと一体形成さ
れ、前記チャック本体の前記細長い部分を形成してい
る。本発明のさらに別の好ましい実施例によれば、前記
セグメントは、挿入物の一部をなしており、前記挿入物
は、前記チャック本体の前記ブッシング部分内に配置さ
れている。本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記挿入物は、前記ブッシング部分とは異なる材料
から形成されている。
【０００９】本発明のさらに別の好ましい実施例によれ
ば、前記挿入物は、たとえば、ハンダ付けによって前記
ブッシング部分に結合されている。本発明のさらに別の
好ましい実施例によれば、前記挿入物は、小さい熱伝導
率を有する材料から形成されている。本発明のさらに別
の好ましい実施例によれば、前記挿入物は、小さい熱膨
張係数を有する材料から形成されている。本発明のさら
に別の好ましい実施例によれば、前記挿入物の前記セグ
メントの間の前記自由空間は、半径方向両向き開いてい
る。
ば、前記挿入物は、たとえば、ハンダ付けによって前記
ブッシング部分に結合されている。本発明のさらに別の
好ましい実施例によれば、前記挿入物は、小さい熱伝導
率を有する材料から形成されている。本発明のさらに別
の好ましい実施例によれば、前記挿入物は、小さい熱膨
張係数を有する材料から形成されている。本発明のさら
に別の好ましい実施例によれば、前記挿入物の前記セグ
メントの間の前記自由空間は、半径方向両向き開いてい
る。
【００１０】本発明の構成によれば、加熱の際に、中央
受け部を有する細長い部分は、その大きな熱膨張率によ
って著しく拡張し、大きな膨張直径をもたらす。工具装
着のための直径が、またより大きく拡張し得る。これ
は、装着すべき工具に対するシャフトの許容度がより大
きくなり得るという長所をもたらす。いずれにせよ、チ
ャックの細長い部分の加熱のために必要な作用時間およ
び／または熱量が、従来技術の場合より減じられる。さ
らには、チャックの構造は、簡単となり、コスト面で従
来のものより有利となる。本発明のさらに詳細な構成お
よびさらなる長所が、以下の説明から明らかとなる。
受け部を有する細長い部分は、その大きな熱膨張率によ
って著しく拡張し、大きな膨張直径をもたらす。工具装
着のための直径が、またより大きく拡張し得る。これ
は、装着すべき工具に対するシャフトの許容度がより大
きくなり得るという長所をもたらす。いずれにせよ、チ
ャックの細長い部分の加熱のために必要な作用時間およ
び／または熱量が、従来技術の場合より減じられる。さ
らには、チャックの構造は、簡単となり、コスト面で従
来のものより有利となる。本発明のさらに詳細な構成お
よびさらなる長所が、以下の説明から明らかとなる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好ましい実施例について説明する。図面におい
て、チャック１０に装着された工具のシャフト１７だけ
が示してあるが、チャック１０は、焼ばめによって工具
１１を装着するようになっている。チャック１０は、チ
ャック本体１２を有している。チャック本体１２は、図
１において、右側にある端に向かって開き、かつ装着す
べき工具１１のシャフト１７を差し込み、収容するため
に使用される中央受け部１４を備えた細長い部分１３を
有している。チャック本体１２は、細長い部分１３に接
続する端部１６を有している。端部１６は、本発明にと
ってはあまり重要ではなく、任意の形状を有している。
チャック１０は、この端部１６を、公知の方法で、たと
えば、工作機の作動スピンドル内に差し込まれ得る。端
部１６はまた、図面に示したものとは異なる構造を有し
得る。いずれにせよ、この端部１６は、スピンドル側に
存在している。端部１６はまた、たとえば、簡単なシャ
フトとして形成され、チャックの一部をなし、あるい
は、チャック本体１２とともにチャック内に取り外し可
能に差し込まれ得るようになっており、工作機の作動ス
ピンドル内に収容されるようになっている。
発明の好ましい実施例について説明する。図面におい
て、チャック１０に装着された工具のシャフト１７だけ
が示してあるが、チャック１０は、焼ばめによって工具
１１を装着するようになっている。チャック１０は、チ
ャック本体１２を有している。チャック本体１２は、図
１において、右側にある端に向かって開き、かつ装着す
べき工具１１のシャフト１７を差し込み、収容するため
に使用される中央受け部１４を備えた細長い部分１３を
有している。チャック本体１２は、細長い部分１３に接
続する端部１６を有している。端部１６は、本発明にと
ってはあまり重要ではなく、任意の形状を有している。
チャック１０は、この端部１６を、公知の方法で、たと
えば、工作機の作動スピンドル内に差し込まれ得る。端
部１６はまた、図面に示したものとは異なる構造を有し
得る。いずれにせよ、この端部１６は、スピンドル側に
存在している。端部１６はまた、たとえば、簡単なシャ
フトとして形成され、チャックの一部をなし、あるい
は、チャック本体１２とともにチャック内に取り外し可
能に差し込まれ得るようになっており、工作機の作動ス
ピンドル内に収容されるようになっている。
【００１２】平坦な当接面１５まで達する内側受け部１
４は、チャック本体１２内に装着されるべき工具１１の
円筒状のシャフト１７を差し込み、収容するために使用
される。工具１１は、原則として、任意の構造を有して
いる。工具１１は、たとえば、フライスまたはドリル等
々から構成される。
４は、チャック本体１２内に装着されるべき工具１１の
円筒状のシャフト１７を差し込み、収容するために使用
される。工具１１は、原則として、任意の構造を有して
いる。工具１１は、たとえば、フライスまたはドリル等
々から構成される。
【００１３】図１および図２に示した第１の実施例で
は、チャック本体１２は、一体的な構造を有している。
とりわけ、この構造において、細長い部分１３は、周方
向に互いに間隔をあけて配置され、自由空間１８によっ
て互いに隔てられた複数のセグメント１９を有してい
る。図示の実施例では、合計８個の同一のセグメント１
９およびそれらの間に配置された自由空間１８が備えら
れている。セグメント１９は、実質上軸に平行にのび、
実質上受け部１４の軸方向の長さを越えてのびている。
こうして、セグメント１９は、受け部１４を形成すると
ともに、その内周面２０によってシャフト１７を装着す
るための装着面を形成している。
は、チャック本体１２は、一体的な構造を有している。
とりわけ、この構造において、細長い部分１３は、周方
向に互いに間隔をあけて配置され、自由空間１８によっ
て互いに隔てられた複数のセグメント１９を有してい
る。図示の実施例では、合計８個の同一のセグメント１
９およびそれらの間に配置された自由空間１８が備えら
れている。セグメント１９は、実質上軸に平行にのび、
実質上受け部１４の軸方向の長さを越えてのびている。
こうして、セグメント１９は、受け部１４を形成すると
ともに、その内周面２０によってシャフト１７を装着す
るための装着面を形成している。
【００１４】自由空間１８は、半径方向に受け部１４の
内側に向かって開いており、半径方向に実質的な深さを
有している。自由空間１８は、半径方向内側から外側に
見たときに、実質上一定寸法だけ外向きにのびている。
自由空間１８は、半径方向の隙間によって形成されてお
り、その周方向の幅においてこの図１および図２に示し
た第１の実施例では、半径方向に等しい寸法を有してい
る。それによって、個々のセグメント１９は、扇形形状
の横断面を有している。この構成によってセグメント１
９および／または自由空間１８は、周方向に実質上等し
い間隔をあけて配列される。
内側に向かって開いており、半径方向に実質的な深さを
有している。自由空間１８は、半径方向内側から外側に
見たときに、実質上一定寸法だけ外向きにのびている。
自由空間１８は、半径方向の隙間によって形成されてお
り、その周方向の幅においてこの図１および図２に示し
た第１の実施例では、半径方向に等しい寸法を有してい
る。それによって、個々のセグメント１９は、扇形形状
の横断面を有している。この構成によってセグメント１
９および／または自由空間１８は、周方向に実質上等し
い間隔をあけて配列される。
【００１５】細長い部分１３は、ブッシング部分３０を
有している。このブッシング部分３０は、半径方向に見
たとき、セグメント１９を外側から取り囲んでいる。ブ
ッシング部分３０は、均一な薄い壁横断面を有してい
る。ブッシング部分３０はまた、大きな熱膨張率を有し
ている。図１および図２に示した第１の実施例では、こ
のブッシング部分３０は、セグメント１９と一体形成さ
れていて、材料的に一様に形成されている。
有している。このブッシング部分３０は、半径方向に見
たとき、セグメント１９を外側から取り囲んでいる。ブ
ッシング部分３０は、均一な薄い壁横断面を有してい
る。ブッシング部分３０はまた、大きな熱膨張率を有し
ている。図１および図２に示した第１の実施例では、こ
のブッシング部分３０は、セグメント１９と一体形成さ
れていて、材料的に一様に形成されている。
【００１６】本発明によるチャックの構成においては、
工具１１の焼ばめ固定の開始のための加熱の際に、ブッ
シング部分３０は、本発明のセグメント１９および自由
空間１８を備えていない従来の比較し得るチャックより
も、半径方向により大きく拡張する。熱膨張に対する有
効直径はより大きくなる。本発明によれば、受け部１４
の装着直径のより大きな拡張が生じ、それによって、装
着すべき工具１１のシャフト１７の許容度がより大きく
なる。大きな熱膨張率が達成されるために、ブッシング
部分３０の比較的薄い壁横断面が実現し、さらに、自由
空間１８の比較的大きな半径方向の深さによって、そし
てこれらの自由空間１８による個々のセグメント１９の
分割によって、ブッシング部分３０は、理論的に比較的
肉薄のリングを形成し、セグメント１９のまわりを周方
向に取り囲む。そして、焼ばめ固定の開始の際に、まず
最初、加熱によって実質上ブッシング部分３０のみが、
膨張して半径方向に拡張し、その後、受け部１４の直径
ならびに内周面２０によって形成される装着直径が大き
くなる。このとき、セグメント１９内には、わずかな熱
しか伝達されず、よって、ここから工具シャフト１７へ
もほとんど熱は伝達されない。その結果、細長い部分１
３の加熱のための時間および／または熱量が減じられ得
る。
工具１１の焼ばめ固定の開始のための加熱の際に、ブッ
シング部分３０は、本発明のセグメント１９および自由
空間１８を備えていない従来の比較し得るチャックより
も、半径方向により大きく拡張する。熱膨張に対する有
効直径はより大きくなる。本発明によれば、受け部１４
の装着直径のより大きな拡張が生じ、それによって、装
着すべき工具１１のシャフト１７の許容度がより大きく
なる。大きな熱膨張率が達成されるために、ブッシング
部分３０の比較的薄い壁横断面が実現し、さらに、自由
空間１８の比較的大きな半径方向の深さによって、そし
てこれらの自由空間１８による個々のセグメント１９の
分割によって、ブッシング部分３０は、理論的に比較的
肉薄のリングを形成し、セグメント１９のまわりを周方
向に取り囲む。そして、焼ばめ固定の開始の際に、まず
最初、加熱によって実質上ブッシング部分３０のみが、
膨張して半径方向に拡張し、その後、受け部１４の直径
ならびに内周面２０によって形成される装着直径が大き
くなる。このとき、セグメント１９内には、わずかな熱
しか伝達されず、よって、ここから工具シャフト１７へ
もほとんど熱は伝達されない。その結果、細長い部分１
３の加熱のための時間および／または熱量が減じられ得
る。
【００１７】図３および図４に示した第２の実施例にお
いては、第１の実施例に対応する部分に対して、同一の
番号が使用されており、それによって、第１の実施例の
説明の繰り返しが避けられる。
いては、第１の実施例に対応する部分に対して、同一の
番号が使用されており、それによって、第１の実施例の
説明の繰り返しが避けられる。
【００１８】第１の実施例の場合とは異なり、図３およ
び図４に示したチャック１０は、セグメント１９の間の
個々の自由空間１８が、周方向に実質的な幅を有してお
り、自由空間１８は半径方向の隙間からなっているが、
この隙間は半径方向に内側から外側に向かって広がって
いる。個々のセグメント１９は、半径方向に向けられた
直方体の形状の横断面を有している。この第２の実施例
において、セグメント１９は、特別な挿入物４０の一部
をなしている。この挿入物４０は、チャック本体１２の
細長い部分１３内に、図３の右側の端から挿入されてい
る。セグメント１９を取り囲むブッシング部分は、細長
い部分１３と一体形成されているが、それに対して、セ
グメント１９は、挿入物４０の構成要素として、独立し
た構成要素を形成している。挿入物４０は、好ましく
は、ブッシング部分３０、よって、チャック本体１２の
細長い部分とは異なる材料から形成される。好ましく
は、挿入物４０は、ブッシング部分３０よりも小さな熱
伝導度を有する材料から形成される。それによって、焼
ばめ固定の開始のための加熱の際に、熱が可能な限りブ
ッシング部分３０内に留まり、セグメント１９内へは実
質上熱が伝わらず、よって、工具１１のシャフト１７へ
も伝わらないという長所がもたらされる。さらに、好ま
しくは、挿入物４０は、小さな熱膨張係数を備えた材料
から形成される。それによって、ブッシング部分３０の
加熱の際に、その大きな熱膨張率が十分に収容され、挿
入物４０によって形成された内側領域内には、わずかな
熱膨張しか生じないという長所がもたらされる。第２の
実施例において、挿入物４０のセグメント１９の間の自
由空間１８は、半径方向に外側へだけでなく、内側に受
け部１４に向かっても開いていることは明らかである。
挿入物４０は、好ましくは、ブッシング部分３０に、た
とえば、ハンダ付けによって結合される。図３から明ら
かなように、セグメント１９およびその内周面２０によ
って形成された装着面は、実質上軸方向の長さだけ、よ
って、シャフト１７の長さを越えてのびており、焼ばめ
固定によってシャフト１７が確実に装着され得る。チャ
ック１０の２つの実施例においては、工具１１の焼ばめ
固定は、まず最初、チャック１０がその周面側におい
て、その細長い部分１３の領域を加熱され、工具１１が
そのシャフト１７を受け部１４内に差し込まれ、加熱に
基づいて、装着のために作用する直径が、ブッシング部
分３０の大きな熱膨張率によって、装着直径の比較的大
きな拡張を伴って広げられることから、工具１１は、シ
ャフト１７の直径に関する大きな許容度を伴って装着さ
れ得る。その後、細長い部分１３の装着に関する標準的
な部分が冷却され、それに伴って、収縮が徐々に進行
し、シャフト１７が受け部１４内に装着される。
び図４に示したチャック１０は、セグメント１９の間の
個々の自由空間１８が、周方向に実質的な幅を有してお
り、自由空間１８は半径方向の隙間からなっているが、
この隙間は半径方向に内側から外側に向かって広がって
いる。個々のセグメント１９は、半径方向に向けられた
直方体の形状の横断面を有している。この第２の実施例
において、セグメント１９は、特別な挿入物４０の一部
をなしている。この挿入物４０は、チャック本体１２の
細長い部分１３内に、図３の右側の端から挿入されてい
る。セグメント１９を取り囲むブッシング部分は、細長
い部分１３と一体形成されているが、それに対して、セ
グメント１９は、挿入物４０の構成要素として、独立し
た構成要素を形成している。挿入物４０は、好ましく
は、ブッシング部分３０、よって、チャック本体１２の
細長い部分とは異なる材料から形成される。好ましく
は、挿入物４０は、ブッシング部分３０よりも小さな熱
伝導度を有する材料から形成される。それによって、焼
ばめ固定の開始のための加熱の際に、熱が可能な限りブ
ッシング部分３０内に留まり、セグメント１９内へは実
質上熱が伝わらず、よって、工具１１のシャフト１７へ
も伝わらないという長所がもたらされる。さらに、好ま
しくは、挿入物４０は、小さな熱膨張係数を備えた材料
から形成される。それによって、ブッシング部分３０の
加熱の際に、その大きな熱膨張率が十分に収容され、挿
入物４０によって形成された内側領域内には、わずかな
熱膨張しか生じないという長所がもたらされる。第２の
実施例において、挿入物４０のセグメント１９の間の自
由空間１８は、半径方向に外側へだけでなく、内側に受
け部１４に向かっても開いていることは明らかである。
挿入物４０は、好ましくは、ブッシング部分３０に、た
とえば、ハンダ付けによって結合される。図３から明ら
かなように、セグメント１９およびその内周面２０によ
って形成された装着面は、実質上軸方向の長さだけ、よ
って、シャフト１７の長さを越えてのびており、焼ばめ
固定によってシャフト１７が確実に装着され得る。チャ
ック１０の２つの実施例においては、工具１１の焼ばめ
固定は、まず最初、チャック１０がその周面側におい
て、その細長い部分１３の領域を加熱され、工具１１が
そのシャフト１７を受け部１４内に差し込まれ、加熱に
基づいて、装着のために作用する直径が、ブッシング部
分３０の大きな熱膨張率によって、装着直径の比較的大
きな拡張を伴って広げられることから、工具１１は、シ
ャフト１７の直径に関する大きな許容度を伴って装着さ
れ得る。その後、細長い部分１３の装着に関する標準的
な部分が冷却され、それに伴って、収縮が徐々に進行
し、シャフト１７が受け部１４内に装着される。
【図１】本発明の第１の実施例に基づくチャックであっ
て、工具が装着されていないものの概略的な斜視図であ
る。
て、工具が装着されていないものの概略的な斜視図であ
る。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図であって、
工具が差し込まれた状態のチャックを示した図である。
工具が差し込まれた状態のチャックを示した図である。
【図３】本発明の第２の実施例によるチャックの概略的
な軸方向断面図である。
な軸方向断面図である。
【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図であって、
工具が装着された状態のチャックを示した図である。
工具が装着された状態のチャックを示した図である。
１０ チャック １２ チャック本体 １３ 細長い部分 １４ 中央受け部 １５ 当接面 １６ 端部 １７ シャフト １８ 自由空間 １９ セグメント ２０ 内周面 ３０ ブッシング部分
Claims (19)
- 【請求項１】 焼ばめによって工具を装着するためのチ
ャックであって、チャック本体（１２）を備え、前記チ
ャック本体（１２）は、装着すべき工具（１１）のシャ
フト（１７）を差し込み、収容するための装着面を備え
た中央受け部（１４）を備えた細長い部分（１３）を有
しているものにおいて、前記細長い部分（１３）は、周
方向に互いに間隔をあけて配置されかつ自由空間（１
８）によって互いに隔てられた複数のセグメント（１
９）を有しており、前記セグメント（１９）は、実質上
軸に平行にのび、その内周面（２０）によって前記装着
面を形成していることを特徴とするチャック。 - 【請求項２】 前記自由空間（１８）は、半径方向に前
記受け部（１４）に向かって開いていることを特徴とす
る請求項１に記載のチャック。 - 【請求項３】 前記セグメント（１９）の間の前記自由
空間（１８）は、半径方向に実質的な深さを有している
ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のチャ
ック。 - 【請求項４】 前記セグメント（１９）の間の前記自由
空間（１８）は、周方向に実質的な幅を有していること
を特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかに記載のチ
ャック。 - 【請求項５】 前記セグメント（１９）は、扇形の横断
面を有していることを特徴とする請求項１〜請求項４の
いずれかに記載のチャック。 - 【請求項６】 前記セグメント（１９）は、半径方向に
向けられた直方体の形状の横断面を有していることを特
徴とする請求項１〜請求項４のいずれかに記載のチャッ
ク。 - 【請求項７】 前記自由空間（１８）は、半径方向にの
びる隙間からなっていることを特徴とする請求項１〜請
求項６のいずれかに記載のチャック。 - 【請求項８】 前記半径方向の隙間は、半径方向に一定
の幅を有していることを特徴とする請求項７に記載のチ
ャック。 - 【請求項９】 前記半径方向の隙間は、半径方向に内側
から外側に向かって次第に広がっていることを特徴とす
る請求項７に記載のチャック。 - 【請求項１０】 前記セグメント（１９）および／また
は前記自由空間（１８）は、周方向に実質上等間隔をあ
けて配置されていることを特徴とする請求項１〜請求項
７のいずれかに記載のチャック。 - 【請求項１１】 半径方向に見たとき、前記セグメント
（１９）を外側から取り囲むブッシング部分（３０）を
有していることを特徴とする請求項１〜請求項１０のい
ずれかに記載のチャック。 - 【請求項１２】 前記ブッシング部分（３０）は、比較
的薄い壁横断面を有していることを特徴とする請求項１
１に記載のチャック。 - 【請求項１３】 前記ブッシング部分（３０）は、前記
セグメント（１９）と一体形成され、前記チャック本体
（１２）の前記細長い部分（１３）を形成していること
を特徴とする請求項１〜請求項１２のいずれかに記載の
チャック。 - 【請求項１４】 前記セグメント（１９）は、挿入物
（４０）の一部をなしており、前記挿入物（４０）は、
前記チャック本体（１２）の前記ブッシング部分（３
０）内に配置されていることを特徴とする請求項１〜請
求項１２のいずれかに記載のチャック。 - 【請求項１５】 前記挿入物（４０）は、前記ブッシン
グ部分（３０）とは異なる材料から形成されていること
を特徴とする請求項１４に記載のチャック。 - 【請求項１６】 前記挿入物（４０）は、たとえば、ハ
ンダ付けによって前記ブッシング部分（３０）に結合さ
れていることを特徴とする請求項１４または請求項１５
に記載のチャック。 - 【請求項１７】 前記挿入物（４０）は、小さい熱伝導
率を有する材料から形成されていることを特徴とする請
求項１４〜請求項１６のいずれかに記載のチャック。 - 【請求項１８】 前記挿入物（４０）は、小さい熱膨張
係数を有する材料から形成されていることを特徴とする
請求項１４〜請求項１７のいずれかに記載のチャック。 - 【請求項１９】 前記挿入物（４０）の前記セグメント
（１９）の間の前記自由空間（１８）は、半径方向両向
き開いていることを特徴とする請求項１４〜請求項１８
のいずれかに記載のチャック。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| DE10100719A DE10100719A1 (de) | 2001-01-10 | 2001-01-10 | Spannfutter zum Spannen von Werkzeugen durch Schrumpfsitz |
| DE10100719.1 | 2001-01-10 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002263926A true JP2002263926A (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=7670073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002002354A Pending JP2002263926A (ja) | 2001-01-10 | 2002-01-09 | 焼ばめによって工具を装着するためのチャック |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6595528B2 (ja) |
| EP (1) | EP1222984B1 (ja) |
| JP (1) | JP2002263926A (ja) |
| AT (1) | ATE371512T1 (ja) |
| DE (2) | DE10100719A1 (ja) |
| ES (1) | ES2290084T3 (ja) |
| MX (1) | MXPA01013351A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009519833A (ja) * | 2005-12-15 | 2009-05-21 | ケンナメタル インコーポレイテッド | 焼ばめ式溝付き工具ホルダ |
Families Citing this family (27)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10082740B4 (de) * | 1999-09-16 | 2007-05-24 | Rego-Fix Ag | Vorrichtung zum thermischen Einschrumpfen von Werkzeugen |
| DE10244759B4 (de) * | 2002-09-26 | 2005-12-08 | Bauer, Walter, Dr.-Ing. | Spannfutter zum thermischen Einschrumpfen von Schäften |
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| GB0313976D0 (en) * | 2003-06-17 | 2003-07-23 | Unsworth Robert | Novel shrink fit holder and methods of drilling and reaming |
| CA2539604C (en) * | 2003-10-14 | 2010-04-27 | Peter Hanle | Shaft tool and associated coolant/lubricant feeding point |
| DE10357369A1 (de) * | 2003-12-09 | 2005-07-07 | Bilz Werkzeugfabrik Gmbh & Co. Kg | Werkzeughalter zur Schrumpfbefestigung rotierender Werkzeuge mit vorwiegend zylindrischen Schäften |
| DE102004026635A1 (de) * | 2004-06-01 | 2005-12-29 | Franz Haimer Maschinenbau Kg | Durchmesserausgleichsbuchse für einen Werkzeughalter |
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| JP2008534301A (ja) * | 2005-03-29 | 2008-08-28 | ハニタ・メタル・ワークス・リミテッド | 焼嵌め工具ホルダ |
| DE202005014350U1 (de) * | 2005-09-09 | 2005-11-10 | Haimer Gmbh | Werkzeughalter zur Schrumpfbefestigung von Werkzeugen |
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| DE102009046037B4 (de) | 2009-10-27 | 2012-01-19 | Präzisions-Drehteile Löcher GmbH | Spannfutter |
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| DE102013103427A1 (de) | 2013-04-05 | 2014-10-23 | Franz Haimer Maschinenbau Kg | Werkzeugaufnahme |
| DE102014114445A1 (de) | 2014-10-06 | 2016-04-07 | Präzisions-Drehteile Löcher GmbH | Spannfutter |
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| DE102017104057A1 (de) | 2017-02-27 | 2018-08-30 | Präzisions-Drehteile Löcher GmbH | Spannzange, Verfahren zur Herstellung einer Spannzange und Spannfutter |
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