JP2002263691A - 富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法及び底層水浄化装置 - Google Patents

富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法及び底層水浄化装置

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JP2002263691A
JP2002263691A JP2001065976A JP2001065976A JP2002263691A JP 2002263691 A JP2002263691 A JP 2002263691A JP 2001065976 A JP2001065976 A JP 2001065976A JP 2001065976 A JP2001065976 A JP 2001065976A JP 2002263691 A JP2002263691 A JP 2002263691A
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eutrophic
purifying
surface water
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Toshimitsu Komatsu
利光 小松
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Kyushu TLO Co Ltd
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Kyushu TLO Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、運転費用が少なく、溶存酸素濃度の
高い表層水と底層水を効果的に混合することができ、堆
積物を巻き上げることがなく、透明度を保て、富栄養化
した閉鎖性水域の底層域を浄化することを目的とする。 【解決手段】本発明の富栄養化した底層域を浄化する底
層水浄化装置は、ポンプによって取水された表層水を底
層域まで送水する表層水供給管5と、送水される表層水
と周囲の底層水とをそれぞれ流動させながら熱交換する
熱交換器3と、熱交換器3によって冷却された表層水を
放出速度にまで減速して底層域に放出するディフューザ
部4を備え、放出された表層水の溶存酸素で底層域を微
好気状態にすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水温の高い表層水
を取水して底層域へ移送し、表層水と底層水との間で熱
交換し、冷却された表層水を底層域内に放出する富栄養
化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法、
またそのとき使用される富栄養化した閉鎖性水域の底層
域を浄化する底層水浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ダム湖や貯水池、または港湾等の
閉鎖性水域では富栄養化による水質悪化が大きな社会問
題となっている。その原因の一つとして、夏季に形成さ
れることが多い水温成層によりその底層域が貧酸素化
し、堆積物からの栄養塩が溶出することが挙げられる。
閉鎖性水域の水温成層は、太陽光、中でも紫外線が届く
領域で水温が上昇し、溶存酸素濃度が高い好気的な領域
を形成するのに対し、太陽光が届かない領域では水温が
低く嫌気的な領域となって停滞するようになって形成さ
れると考えられている。しかし、冬季や秋季などには湖
面等の表層の水が外気で冷却されることが多く、表面か
ら沈降し、循環するため水温成層が形成されることが少
ない。
【0003】このような水温成層で底層域が形成され、
溶存酸素濃度が低下し無酸素濃度近くになると、底層付
近が還元的雰囲気となり、有機物が不完全に無機化し、
メタンガスが発生し、硝酸塩が還元され、脱窒が生じ
る。また、硫酸塩から硫化水素が発生し、底泥から鉄や
マンガン、アンモニア、リンが溶出し、硫化鉄が生成さ
れるといった現象が発生する。
【0004】そして、水底の有機物の1つとしてタンパ
ク質中の窒素は、有機態窒素−アンモニア態窒素(NH
−N)から亜硝酸態窒素(NO ―N)、次に硝
酸態窒素(NO ―N)という過程をたどって微生物
により分解されるが、NO までの分解は好気的な条
件下で好気性微生物によって行なわれるので、水中の溶
存酸素濃度が低下し嫌気的条件になると、NO 、N
の生成が行なわれず、NH の段階で分解が進
行しない。従って底層域ではNH 等リッチの状態と
なる。NH は生物にとって影響が大きく、NH
を蓄積すると水質を悪化させる。
【0005】また、有機態リンはリン酸態リン(PO
3−―P)となって溶出するが、これは表層で植物プラ
ンクトンに吸収され、植物プランクトンはすぐに増殖し
て太陽光を遮断するとともに、これを捕食した動物プラ
ンクトンが死んで沈降し底層域の底泥の蓄積速度が増
し、環境を悪化させる原因となっている。
【0006】このように、栄養塩や重金属が溶出する等
の富栄養化による水質悪化のために、各地で灌漑用水や
生活用水の不足が発生している。また、最近では世界的
に地球温暖化による影響が問題となってきているが、こ
の地球温暖化はダム湖や貯水池等で水温成層の発生を促
すと考えられ、しかも水を消費しなければならない人間
の人口は大きく増加すると予想され、今後世界中で深刻
な水不足が予想されている。例えば、気候変動に関する
政府間パネル(IPCC)は、2025年に50億人分
の水が不足するとまで予測している。
【0007】こうした事態を招かないように湖水等の閉
鎖性水域の水質を改善するため、従来、空気揚水筒を設
けて湖水を強制循環して表層水を底層水と混合させる技
術が提案されている(例えば、水質汚濁研究第5巻第5
号、p.251〜p.257、1982年)。図11は
従来の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層
水浄化装置の概略構造図である。
【0008】図11において、80は湖水等の閉鎖性水
域内に設置される従来の底層水浄化装置、81は気泡を
上昇させ周囲の底層水を吸い込む揚水筒、82は空気を
供給する給気管、83は給気管82から送られた空気を
貯めるエアチャンバ、84はエアチャンバ83が空気で
満たされたときサイフォン作用で空気を一気に揚水筒8
1内に噴出するU字管、85は揚水筒81に設けられ周
囲の底層水を吸い込む給水口、86は上昇する気泡、8
7は底層水浄水装置80を吊り下げる浮室、88は底層
水浄水装置80が移動するのを防止する錘である。
【0009】この従来の底層水浄化装置80の動作につ
いて説明すると、エアチャンバ83内が一杯になるまで
吸気管82から空気をエアチャンバ83に送ると、U字
管84から一挙に揚水筒81に噴出される。噴出された
気泡86は揚水筒81内を比重差で上昇する。この気泡
86が上昇するとき、給水口85から周囲の底層水を吸
い込む。気泡85は周囲の底層水を巻き込みながら上昇
し、揚水筒81から湖面に向け爆発的に噴出する。
【0010】このように、従来の底層水浄化装置80は
間欠的に揚水するため、連続曝気する方式より多量の底
層水を揚水でき、さらに揚水した底層水が直ちに沈降し
やすいという連続曝気方式の決定的な欠点を僅かながら
改善できるものである。
【0011】
【発明の解決しようとする課題】以上説明したように、
貯水池等の閉鎖性水域では富栄養化によって水質が悪化
してきている。とくに、夏季には水温成層によってその
底層域が貧酸素化し、堆積物からの栄養塩が溶出する。
底層域が無酸素濃度近くになると、付近が還元的雰囲気
となり、有機物が不完全に無機化し、メタンガスが発生
し、硝酸塩が還元され、脱窒が生じる。また、硫化水素
が発生し、底泥から鉄やマンガン、アンモニア、リンが
溶出するといった現象が発生する。タンパク質中の窒素
は、嫌気状態ではNH は分解されず、NH 等リ
ッチの状態となる。このNH は生物にとって影響が
大きく、水質を悪化させることになる。また、有機態リ
ンはリン酸態リン(PO 3−―P)となって溶出する
が、表層で植物プランクトンに吸収され、これにより植
物プランクトンが増殖して太陽光を遮断するとともに、
これを捕食した動物プランクトンが死んで沈降し底層域
の底泥の蓄積速度を増し、環境を悪化させる。
【0012】また、以上説明した富栄養化による水質悪
化が原因で水不足が発生しているし、地球温暖化の影響
でさらに深刻な水不足が起こると予想されている。水不
足を解消する第一歩は、人間が安心して飲め、生物が生
存できるように貯水池等の閉鎖性水域の水質悪化を解消
することである。
【0013】そして、従来の底層水浄化装置80はサイ
フォン作用で間欠的に揚水し、連続曝気する場合より多
量の底層水を揚水でき、連続曝気方式の欠点が少ないと
いう利点を有しているが、湖水全体を強制循環して混合
し水質改善をせざるをえず、底層水浄化装置80による
揚水量は莫大な量となり、運転を継続するためには莫大
な運転費用がかかり、実用上大きな問題となっていた。
しかも、水質の悪化した底層水を良好な水質のところで
混合するため、表層の魚類等の生物への影響も無視でき
るとはいえないものであった。
【0014】さらに、連続曝気方式の決定的な欠点、す
なわち揚水した底層水が直ちに底層に沈降するという点
は、比較的その欠点が軽減されているとはいえ、基本的
には解決されていない。このため、せっかく強制循環し
ても無意味に循環しているだけで無駄になってしまうこ
とが起こり、効果的且つ経済的な底層水浄化装置とはな
りえないものであった。そして、急激に気泡発生が生じ
る間欠運転のため、湖底の底泥を巻き上げてしまうとい
うこともあった。このため底泥中の重金属やSS分が水
中に溶出し、透明度を悪くし、水質を悪化させてしまう
というジレンマがあった。
【0015】そこで、上記した従来の問題点を解決する
ために本発明は、浄化のためのエネルギコストが少なく
て済み、溶存酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的に
混合することができ、底泥中の重金属や堆積物を巻き上
げることがなく、透明度を保って、富栄養化した閉鎖性
水域の底層域を浄化する底層水浄化方法を提供すること
を目的とする。
【0016】また、本発明は、運転費用が少なく、簡単
な構造で、溶存酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的
に混合することができ、底泥中の重金属や堆積物を巻き
上げることがなく、透明度を保って、富栄養化した閉鎖
性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置を提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の富栄養化した底層域を浄化する底層水浄化方
法は、閉鎖性水域において底層水より水温の高い表層水
を取水し、表層水と底層水との比重差をなくすため表層
水と前底層水とをそれぞれ流動させながら熱交換し、冷
却された表層水を底層域内に放出することを特徴とす
る。
【0018】これにより、エネルギコストが少なくて済
み、溶存酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的に混合
することができ、底泥中の重金属や堆積物を巻き上げる
ことがなく、透明度を保って富栄養化した閉鎖性水域の
底層域を浄化することができる。
【0019】また、本発明の富栄養化した底層域を浄化
する底層水浄化装置は、ポンプによって取水された表層
水を底層域まで送水する表層水供給管と、送水される表
層水と周囲の底層水とをそれぞれ流動させながら熱交換
する熱交換器と、熱交換器によって冷却された表層水を
放出速度にまで減速して底層域に放出するディフューザ
部を備え、放出された表層水の溶存酸素で底層域を微好
気状態にすることを特徴とする。
【0020】これにより、運転費用が少なく、簡単な構
造で、溶存酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的に混
合することができ、底泥中の重金属や堆積物を巻き上げ
ることがなく、透明度を保って富栄養化した閉鎖性水域
の底層域を浄化することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載された発
明は、閉鎖性水域において底層水より水温の高い表層水
を取水し、該表層水を表層水供給管によって閉鎖性水域
の底層域へ移送するとともに、表層水と底層水との比重
差をなくすため表層水と底層水とをそれぞれ流動させな
がら熱交換し、冷却された表層水を底層域内に放出して
該表層水の溶存酸素で底層域を微好気状態にすることを
特徴とする富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する
底層水浄化方法であるから、この方法を実行して浄化す
るのに必要なエネルギは基本的に流路抵抗分のエネルギ
を供給するだけであるためエネルギコストが少なくて済
む。また、表層水と底層水とが完全に混合する前に表層
水が比重差で浮上してしまうのを防止するために熱交換
を行なうが、表層水と底層水とをそれぞれ流動させなが
ら熱交換するので、表層水の冷却が効率的に行われるた
めそのまま浮上することがなく、溶存酸素濃度の高い表
層水と底層水を効果的に混合することができる(なお、
底層水が流動しないで熱交換する場合だと時間の経過に
より周囲の水温が上昇し、比重差をなくすことができ
ず、結果として冷却が十分行なえず、表層水の浮上が発
生する。)。さらに、比重差がないため穏やかに放出で
き、これにより底泥中の重金属や堆積物を巻き上げるこ
とがなく、透明度を保って、富栄養化した底層水を浄化
することができる。
【0022】本発明の請求項2に記載された発明は、表
層水を底層水と熱交換するとき、底層水を所定の流動速
度で流動させ、表層水と底層水の放出時の温度差を所定
の温度差以内に抑えることを特徴とする請求項1記載の
富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化
方法であるから、(本来、表層水と底層水の熱交換では
基本的に水温差をなくすことは難しく、オフセットの温
度差が残り、熱交換のための底層水を流動させないか流
動速度が小さい場合だと、周辺底層水の水温が上昇して
熱伝達が低下し、放出時の温度差を所定の温度差以内と
することができない場合が発生するが、)熱交換のため
の底層水の流動速度を上げることによって、温度差に影
響する他の条件が変更できないときでも水温差を所定の
温度差に抑えることが可能になる。所定の温度差になれ
ば、放出後の混合過程で直ちに温度差がなくなり、表層
水が浮上することはなくなるため、溶存酸素濃度の高い
表層水と底層水をきわめて効果的に且つ短時間で混合す
ることができる。
【0023】本発明の請求項3に記載された発明は、冷
却された表層水の放出速度を所定の放出速度以上にして
周囲の底層水を巻き込む流れを誘起し、該底層水と表層
水との混合で放出後に水温の温度差をなくすことを特徴
とする請求項1または2に記載の富栄養化した閉鎖性水
域の底層域を浄化する底層水浄化方法であるから、放出
速度を所定の放出速度以上にするため噴流周囲の底層水
の巻き込み量が表層水の熱を拡散させるに十分な量とな
り、直ちに温度差がなくなって、溶存酸素濃度の高い表
層水と底層水をきわめて効果的に且つ短時間に混合する
ことができる。
【0024】本発明の請求項4に記載された発明は、冷
却された表層水の放出速度を底泥が巻き上がることのな
い放出速度に抑えることを特徴とする請求項3記載の富
栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方
法であるから、周囲の底層水の巻き込み量を熱の拡散に
十分な量として直ちに温度差をなくすことができると同
時に、底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがな
く、透明度を保って、富栄養化した底層水を浄化するこ
とができる。
【0025】本発明の請求項5に記載された発明は、放
出速度を3cm/sec〜30cm/secとし、底泥
表面から10cm〜50cmの高さで水平方向に放出す
ることを特徴とする請求項4記載の富栄養化した閉鎖性
水域の底層域を浄化する底層水浄化方法であるから、必
要最小限の放出速度で、周囲の底層水の巻き込んで短時
間で温度差をなくすと同時に、噴出流の拡散角が小さく
底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがなく、透明
度を保って、富栄養化した底層水を浄化することができ
る。
【0026】本発明の請求項6に記載された発明は、閉
鎖性水域に配設され、取水口から底層水より水温の高い
表層水を取水するポンプと、ポンプによって取水された
表層水を底層域まで送水する表層水供給管と、表層水供
給管に設けられ、送水される表層水と周囲の底層水とを
それぞれ流動させながら熱交換する熱交換器と、熱交換
器によって冷却された表層水を放出速度にまで減速して
底層域に放出するディフューザ部を備え、放出された表
層水の溶存酸素で底層域を微好気状態にすることを特徴
とする富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層
水浄化装置であるから、この方法を実行して浄化するに
は必要なエネルギは基本的に流路抵抗分のエネルギを供
給するだけであるため運転費用が少なくて済む。また、
表層水が底層水と完全に混合する前に比重差で浮上して
しまうのを防止するために熱交換器で熱交換を行なう
が、表層水と底層水とをそれぞれ流動させながら熱交換
するので、表層水がそのまま浮上することがなく、溶存
酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的に混合すること
ができる(なお、底層水が流動しないで熱交換する場合
だと時間の経過により周囲の水温が上昇し、比重差をな
くすことができず、結果として冷却が十分行なえず、表
層水の浮上が発生する。)。さらに、ディフューザ部に
よって冷却された表層水を減速して底層域に放出するか
ら、穏やかに放出できるため底泥中の重金属や堆積物を
巻き上げることがなく、透明度を保て、簡単な構造で、
閉鎖性水域の富栄養化した底層水を浄化することができ
る。
【0027】本発明の請求項7に記載された発明は、熱
交換器には、熱交換するための底層水を周囲から吸い込
んで排出するジェットポンプ部が設けられていることを
特徴とする請求項6記載の富栄養化した閉鎖性水域の底
層域を浄化する底層水浄化装置であるから、簡単な構造
で底層水を周囲から吸い込んで排出することができ、運
転費用も余りかからず、制御するのも容易である。
【0028】本発明の請求項8に記載された発明は、ジ
ェットポンプの1次側にはポンプが送水する表層水を供
給し、該表層水と混合した2次側の底層水を底層域内に
排出することを特徴とする請求項7記載の富栄養化した
閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置であるか
ら、底層水を周囲から吸い込んで底層域内に排出するこ
とができ、1次側駆動のために表層水を取水するポンプ
を使うため簡単な構造で、運転費用も余りかからず、制
御するのも容易である。
【0029】本発明の請求項9に記載された発明は、デ
ィフューザ部には複数の放出用開口が設けられ、表層水
の放出速度を所定の放出速度にするために放出用開口の
開口面積が設定されていることを特徴とする請求項6〜
8のいずれかに記載の富栄養化した閉鎖性水域の底層域
を浄化する底層水浄化装置であるから、放出開口の開口
面積を調節することにより所定の放出速度にまで減速し
て底層域に放出でき、熱交換器でオフセットとして残っ
た表層水と底層水の温度差を放出後の混合で直ちに解消
できる。また、穏やかに放出できるため底泥中の重金属
や堆積物を巻き上げることがなく、透明度を保って、簡
単な構造で、閉鎖性水域の富栄養化した底層水を浄化す
ることができる。
【0030】本発明の請求項10に記載された発明は、
所定の放出速度が、周囲の底層水を巻き込む流れを誘起
し、且つ底泥が巻き上げることのない速度であることを
特徴とする請求項9記載の富栄養化した閉鎖性水域の底
層域を浄化する底層水浄化装置であるから、所定の放出
速度にまで減速して底層域に放出でき、熱交換器でオフ
セットとして残った表層水と底層水の温度差を放出後の
混合で直ちに解消できる。また、穏やかに放出できるた
め底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがなく、透
明度を保って、簡単な構造で、閉鎖性水域の富栄養化し
た底層水を浄化することができる。
【0031】本発明の請求項11に記載された発明は、
所定の放出速度を3cm/sec〜30cm/secと
し、底泥表面から10cm〜50cmの高さで水平方向
に放出することを特徴とする請求項9記載の富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置である
から、必要最小限の放出速度で、周囲の底層水を巻き込
んで短時間で温度差をなくすと同時に、噴出流の拡散角
が小さく底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがな
く、透明度を保ちながら富栄養化した底層水を浄化する
ことができる。
【0032】本発明の請求項12に記載された発明は、
熱交換器内における底層水の熱交換のための流動速度
が、表層水と底層水の放出時の温度差を所定の温度差以
内にすることが可能な速度であることを特徴とする請求
項9〜11のいずれかに記載の富栄養化した閉鎖性水域
の底層域を浄化する底層水浄化装置であるから、ディフ
ューザ部の仕様が所定の温度差解消まで対応可能なもの
として固定された状態でも、底層水の熱交換のための流
動速度を調節することにより、一部コントロールするこ
とができる。
【0033】本発明の請求項13に記載された発明は、
ポンプのモータに電力を供給する風力発電装置及び/ま
たは太陽発電装置が設けられたことを特徴とする請求項
6〜12の何れかに記載の富栄養化した閉鎖性水域の底
層域を浄化する底層水浄化装置であるから、風力発電装
置及び/または太陽発電装置によって電力を賄うことが
できるので省エネルギであり、商用電源のないところで
も運転することができる。 (実施の形態1)以下、本発明の実施の形態1における
富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化
方法及び底層水浄化装置について図1〜図10に基づい
て説明する。図1は本発明の実施の形態1における底層
水浄化装置の概略図、図2は本発明の実施の形態1にお
ける底層水浄化装置の取水部の概略図、図3(a)は本
発明の実施の形態1における底層水浄化装置のラジエー
タの破砕斜視図、図3(b)は本発明の実施の形態1に
おける底層水浄化装置のラジエータのジェットポンプ部
拡大概略図、図4(a)は本発明の実施の形態1におけ
る底層水浄化装置のディフューザ部概略図、図4(b)
は本発明の実施の形態1における底層水浄化装置の放出
用開口の概略図である。
【0034】図1において、1は貯水池等の閉鎖性水域
で水温成層したときの底層域の水質を改善する底層水浄
化装置、2は表層水を取水するため浮上している取水
部、3は取水部2で取水された表層水と周囲の底層水と
をそれぞれ流動させながら熱交換するラジエータである
熱交換器、4は熱交換器3によって冷却された表層水を
放出速度にまで減速して底層域に放出するディフューザ
部、5は取水部2によって取水された表層水を底層域ま
で移送する表層水供給管である。本実施の形態1の底層
水浄化装置1は、取水部2と熱交換器3、ディフューザ
部4と、これらを連絡し表層水を送水する表層水供給管
5等から構成される。図1においては、熱交換器3、デ
ィフューザ部4が1つずつしか記載していないが、通常
貯水池等は広く、取水部2に対して複数の熱交換器3及
びディフューザ部4を設けるのが適当であるし、同様に
取水部2も貯水池等の広さに応じて複数設置するのが適
当である。
【0035】次に、取水部2の詳細について説明する。
図2に示すように、21は取水部2の台船、22は台船
21の下面に取り付けられ台船21を水面上に浮かせる
ため浮体、23は表層水を取水するためのスクリューポ
ンプ(本発明のポンプ)、24は台船21上に設けられ
た発電用の風力発電装置、25は風力発電装置24と同
様に台船21上に設けられた発電用の太陽電池(本発明
の太陽光発電装置)である。スクリューポンプ23とし
ては低揚程で吐出量が多い軸流型のターボポンプが好適
であるが、無閉塞で運転できるものを選ぶのがよい。風
力発電装置24や太陽電池25を設置すると、スクリュ
ーポンプ23を駆動するモータ(図示しない)に供給す
る電力を賄うことができるので省エネルギであり、商用
電源のないところでも運転することができる。また、風
力発電装置24や太陽電池25に代えて電池でスクリュ
ーポンプ23のモータを駆動する場合でも同様である。
26は風力発電装置24を支持する支持棒、27は支持
棒26と風力発電装置24の支柱とを補強のため連絡す
るワイヤである。
【0036】続いて、図3(a)(b)に基づいて、実
施の形態1の熱交換器3の詳細について説明する。31
は底層水域に設置される熱交換器ボックス、32は底層
水付近の周囲の底層水を吸引して熱交換器ボックス31
内を流動させるための底層水吸込み口、33は底層水吸
込み口32を形成し底層水を内部に案内するガイド板、
34は熱交換器ボックス31内に設けられたアルミニウ
ム管からなる熱交換用パイプである。熱交換用パイプ3
4は、スクリューポンプ23の吐出口と接続された表層
水供給管5に接続され、表層水を流すことができる。熱
交換用パイプ34は熱交換器ボックス31内で多数蛇行
して熱交換を効率的に行えるようになっている。
【0037】図3(b)において、35は熱交換器ボッ
クス31の上面に設けられたジェットポンプ部、36は
ジェットポンプ部35を構成する1次側駆動流体として
表層水を噴出する噴出管、37は排出口である。表層水
を噴出すると連行作用が生じて、ジェットポンプ部35
は2次側の底層水を巻き込み、排出口37から混合流体
を吐き出すことができる。このため熱交換器ボックス3
1内が負圧となり、底層水吸込み口32から吸込み熱交
換器ボックス31内に底層水を吸込み、内部を流動させ
ることができる。
【0038】熱交換器3で熱交換を表層水が底層水とで
行うのは、表層水が底層水と混合して溶存酸素を底層水
に供給する前に比重差で表層水が浮上してしまうのを防
止するためである。そして、本実施の形態1とは異なり
底層水が流動しない熱交換の場合だと、時間の経過によ
り徐々に周囲の水温が上昇し、熱伝達率がおち、比重差
をなくすことができず十分な混合が行えない。本実施の
形態1の熱交換器3は、表層水と底層水とをそれぞれ流
動させながら熱交換するので、熱伝達率が上昇し、溶存
酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的に混合すること
ができる。
【0039】熱交換のための底層水の流動速度は、ほぼ
熱交換用パイプ34と等速にするのがもっとも効果的で
ある。底層水の流動速度が小さいと熱が熱交換器ボック
ス31内にこもって熱交換が進まず、温度差を所定の温
度差以内にすることができない。しかし、逆に底層水の
熱交換のための流動速度が大きすぎると、大量の流れを
起こすためにスクリューポンプ23を駆動する電力が必
要となり、運転費用が増して不経済となる。温度差解消
は熱交換用パイプ34の長さ、ディフューザ部4からの
放出速度等とも関係するが、底層水の熱交換のための流
動速度を選択することにより、表層水と底層水の温度差
を一部コントロールすることができる。すなわち、熱交
換用パイプ34の長さやディフューザ部4の仕様が決ま
った後は、底層水の流動速度を調節することで表層水の
浮上を防止するのを一部調節できる。このように、熱交
換用パイプ34の末端位置で所定の温度差以内にする
と、後述の放出開口43からの放出で周囲の底層水と混
合され、放出後直ちに熱が拡散し、放出された表層水が
混ざり合わずそのまま上昇することはない。
【0040】次に、ディフューザ部4の詳細について説
明する。図4において、41は表層水供給管5と接続さ
れる分配管、42は分配管41から分岐された分岐管、
43は分岐管42に多数形成された放出開口である。放
出開口43は、表層水の放出速度を所定の放出速度にす
るために開口面積が調節される。周囲からの巻き込み量
が放出開口43からの放出速度に比例するため、熱開口
面積を選ぶことにより熱交換器3でオフセットとして残
った表層水と底層水の温度差を放出後の混合過程で短時
間のうちに解消できる。また、放出速度を噴流の拡散角
を考慮して選択し穏やかに放出するため、底泥中の重金
属や堆積物を巻き上げることがなく、透明度を保て、簡
単な構造で、閉鎖性水域の富栄養化した底層水を浄化す
ることができる。なお、拡散角が水底と交差する点での
動圧が十分小さければよく、また水平方向に向けて放出
するだけでなく、若干水底方向に向けて放出するのも微
好気環境を形成する上で適当である。放出速度を3cm
/sec〜30cm/secとし、底泥表面から10c
m〜50cmの高さで水平方向に放出するのが、必要最
小限の放出速度で、周囲の底層水を巻き込んで短時間で
温度差をなくし、底泥中の重金属や堆積物を巻き上げる
ことがなく、透明度は完全に維持される。
【0041】以上説明した本実施の形態1の底層水浄化
装置1を実際に貯水池に設置して測定した実験結果につ
いて図に基づいて以下説明する。図5は本発明の実施の
形態1における底層水浄化装置で測定を行なったときの
測定点を示す図、図6(a)は本発明の実施の形態1に
おける底層水浄化装置で測定を行なったときの第1水温
分布図、図6(b)は本発明の実施の形態1における底
層水浄化装置で測定を行なったときの第2水温分布図、
図7は本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で
測定を行なったときのDO濃度の垂直分布図、図8(a)
は本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で測定
を行なったときの(NH −N)の第1経時変化図、
図8(b)は本発明の実施の形態1における底層水浄化
装置で測定を行なったときの(PO 3−―P)の第1
経時変化図、図8(c)は本発明の実施の形態1におけ
る底層水浄化装置で測定を行なったときの(D−Fe)
の第1経時変化図、図8(d)は本発明の実施の形態1
における底層水浄化装置で測定を行なったときの(D−
Mn)の第1経時変化図、図9(a)は本発明の実施の
形態1における底層水浄化装置で測定を行なったときの
比較対象データ付きの(NH −N)濃度の第2経時
変化図、図9(b)は本発明の実施の形態1における底
層水浄化装置で測定を行なったときの比較対象データ付
きの(PO 3−―P)濃度の第2経時変化図、図10
は本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で測定
を行なったときの電気伝導度図である。
【0042】図5に示すように、本実施の形態1の底層
水浄化装置1を、福岡県内の最大水深5m、面積約1
5,000mの比較的小規模な貯水池に設置して実験
した。当該貯水池は3月から10月まで水温成層が発達
し、底層水は完全に無酸素化する貯水池である。水質を
測定する測定点は、図5に示すように10m間隔で5個
所、それぞれStn.1,2,3,4,5で示す位置と
して。そして、このほか実験に先立つ2年前から、St
n.3付近にStn.Cを設けて比較参照用のデータを
収集した。
【0043】実験した底層水浄化装置1は熱交換器3が
6台、ディフューザ部4が6台で構成されている。スク
リューポンプ23は、ポンプ揚水量が0.65m/m
inであり、0.4m/minをジェットポンプ部3
5に送り、0.25m/minを熱交換用パイプ34
に送るように設定した。この0.4m/minをジェ
ットポンプ部35に送ることで、本実施の形態1の底層
水浄化装置1では熱交換器ボックス31内で底層水の温
度はほとんど上昇しない。熱交換器ボックス31は、
(1m×1m×5m)の大きさであり、表層水供給管5
は直径20cmであり、熱交換用パイプ34は長さ4
m、直径6cmの24本のアルミニウムパイプを蛇行し
て連結させている。熱交換用パイプ34の通過時間は約
7分としている。なお、本実施の形態1のスクリューポ
ンプ23の消費電力は僅か約2.13Wh/mに過ぎ
ない。
【0044】ディフューザ部4の分岐管42の放出開口
43は水底から20cmに設置した。放出開口43の直
径は5mmで、放出速度を約6cm/secとして放出
した。測定点における測定は、多項目水質計による測定
と、表層(水深0.5m)、中層(水深2.5m)、底
層(水底から0.5m)で採水による調査を行った。以
下、測定結果の説明をする。
【0045】図6(a)に示すように、この貯水池では
5月には既に水温成層が形成されており、図6(b)を
みると7月には全水深の温度は上昇し、水温成層化がさ
らに進行しているのが分かる。図7(a)(b)は各測
定点のDO濃度の垂直分布を示している。図7(a)は
5月の底層のDO濃度分布で完全に嫌気状態であるが、
図7(b)は7月の成層のDO濃度分布であり、本実施
の形態1の底層水浄化装置1により若干ながら微好気状
態が実現されていることが分かる。
【0046】図8(a)(b)(c)(d)は、(NH
−N)、(PO 3−―P)、(D−Fe)、(D
−Mn)の経時変化を示す。これによると、Stn.5
は水深がStn.1,3よりも浅いためこれらの栄養塩
と金属が溶出するのが抑えられていることが分かる。そ
して、7月にはStn.1,3においてもStn.5程
度にまで溶出が抑えられていることが分かる。
【0047】図9(a)(b)は、Stn.Cの比較参
照用のデータを(NH −N)、(PO 3−―P)
の経時変化に書き加えたものである。比較参照用のデー
タによれば、例年の夏場の底層では(NH −N)は
500mg/l〜1500mg/l程度であり、また
(PO 3−―P)は30mg/l〜50mg/l程度
である。これが実験開始後は、各測定点で(NH
N)、(PO 3−―P)が極端に低下していることが
分かる。
【0048】図10(a)は5月の貯水池の電気伝導度
であり、水深が増すに従って大きな値となっている。図
10(b)は7月の貯水池の電気伝導度であり、全水深
でほぼ均一で低くなっていることが分かる。電気伝送度
の値は堆積物から溶出した還元的な化学物質の濃度に依
存していると考えられるから、底泥から栄養塩や金属の
溶出が抑えられていることが分かる。
【0049】以上説明したように、本実施の形態1の底
層水浄化装置1は、基本的に表層水供給管5の流路抵抗
分のエネルギを供給するだけのエネルギ供給であるた
め、消費電力は僅か約2.13Wh/mにすぎず、運
転費用が非常に少なくて済む。また、表層水が底層水と
混合する前に表層水が浮上するのを防止するために熱交
換器3で熱交換を行なうが、表層水と底層水とをそれぞ
れ流動させながら熱交換するので、溶存酸素濃度の高い
表層水と底層水を効果的に混合することができる。さら
に、ディフューザ部4によって冷却された表層水を減速
して底層域に放出するから、穏やかに放出できるため底
泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがなく、透明度
を保てる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載され
た富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄
化方法は、表層水と底層水とをそれぞれ流動させながら
熱交換し、冷却された表層水を底層域内に放出して底層
域を微好気状態にするから、この方法を実行して浄化す
るのに必要なエネルギは基本的に流路抵抗分のエネルギ
を供給するだけであるためエネルギコストが少なくて済
む。また、表層水と底層水とが完全に混合する前に表層
水が比重差で浮上してしまうのを防止するために熱交換
を行なうが、表層水と底層水とをそれぞれ流動させなが
ら熱交換するので、表層水の冷却が効率的に行われるた
めそのまま浮上することがなく、溶存酸素濃度の高い表
層水と底層水を効果的に混合することができる。さら
に、比重差が少ないため穏やかに放出でき、これにより
底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがなく、透明
度を保って、富栄養化した底層水を浄化することができ
る。
【0051】本発明の請求項2に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法は、底
層水を所定の流動速度で流動させ、表層水と底層水の放
出時の温度差を所定の温度差以内に抑えるから、熱交換
のための底層水の流動速度を上げることによって、温度
差に影響する他の条件が変更できないときでも水温差を
所定の温度差に抑えることが可能になる。所定の温度差
になれば、放出後の混合過程で直ちに温度差がなくな
り、表層水が浮上することはなくなるため、溶存酸素濃
度の高い表層水と底層水をきわめて効果的に且つ短時間
で混合することができる。
【0052】本発明の請求項3に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法は、冷
却された表層水の放出速度を所定の放出速度以上にして
周囲の底層水を巻き込む流れを誘起し、該底層水と表層
水との混合で放出後に水温の温度差をなくすから、放出
速度を所定の放出速度以上にするため噴流周囲の底層水
の巻き込み量が表層水の熱を拡散させるに十分な量とな
り、直ちに温度差がなくなって、溶存酸素濃度の高い表
層水と底層水をきわめて効果的に且つ短時間に混合する
ことができる。
【0053】本発明の請求項4に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法は、表
層水の放出速度を底泥が巻き上がることのない放出速度
に抑えるから、周囲の底層水の巻き込み量を熱の拡散に
十分な量として直ちに温度差をなくすことができると同
時に、底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることがな
く、透明度を保って、富栄養化した底層水を浄化するこ
とができる。
【0054】本発明の請求項5に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法は、放
出速度を3cm/sec〜30cm/secとし、底泥
表面から10cm〜50cmの高さで水平方向に放出す
るから、必要最小限の放出速度で、周囲の底層水を巻き
込んで短時間で温度差をなくすと同時に、噴出流の拡散
角が小さく底泥中の重金属や堆積物を巻き上げることが
なく、透明度を保って、富栄養化した底層水を浄化する
ことができる。
【0055】本発明の請求項6に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、送
水される表層水と周囲の底層水とをそれぞれ流動させな
がら熱交換する熱交換器と、熱交換器によって冷却され
た表層水を放出速度にまで減速して底層域に放出するデ
ィフューザ部を備え、放出された表層水の溶存酸素で底
層域を微好気状態にするから、この方法を実行して浄化
するには必要なエネルギは基本的に流路抵抗分のエネル
ギを供給するだけであるため運転費用が少なくて済む。
また、表層水が底層水と完全に混合する前に比重差で浮
上してしまうのを防止するために熱交換器で熱交換を行
なうが、表層水と底層水とをそれぞれ流動させながら熱
交換するので、表層水がそのまま浮上することがなく、
溶存酸素濃度の高い表層水と底層水を効果的に混合する
ことができる。さらに、ディフューザ部によって冷却さ
れた表層水を減速して底層域に放出するから、穏やかに
放出できるため底泥中の重金属や堆積物を巻き上げるこ
とがなく、透明度を保て、簡単な構造で、閉鎖性水域の
富栄養化した底層水を浄化することができる。
【0056】本発明の請求項7に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、熱
交換器には、熱交換するための底層水を周囲から吸い込
んで排出するジェットポンプ部が設けられているから、
簡単な構造で底層水を周囲から吸い込んで排出すること
ができ、運転費用も余りかからず、制御するのも容易で
ある。
【0057】本発明の請求項8に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、ジ
ェットポンプの1次側にはポンプが送水する表層水を供
給し、2次側の底層水を底層域内に排出するから、底層
水を周囲から吸い込んで底層域内に排出することがで
き、一次側駆動のために表層水を取水するポンプを使う
ため簡単な構造で、運転費用も余りかからず、制御する
のも容易である。
【0058】本発明の請求項9に記載された富栄養化し
た閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、表
層水の放出速度を所定の放出速度にするために放出用開
口の開口面積が設定されているから、放出開口の開口面
積を調節することにより所定の放出速度にまで減速して
底層域に放出でき、熱交換器でオフセットとして残った
表層水と底層水の温度差を放出後の混合で直ちに解消で
きる。また、穏やかに放出できるため底泥中の重金属や
堆積物を巻き上げることがなく、透明度を保って、簡単
な構造で、閉鎖性水域の富栄養化した底層水を浄化する
ことができる。
【0059】本発明の請求項10に記載された富栄養化
した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、
所定の放出速度が、周囲の底層水を巻き込む流れを誘起
し、且つ底泥が巻き上げることのない速度であるから、
所定の放出速度にまで減速して底層域に放出でき、熱交
換器でオフセットとして残った表層水と底層水の温度差
を放出後の混合で直ちに解消できる。また、穏やかに放
出できるため底泥中の重金属や堆積物を巻き上げること
がなく、透明度を保て、簡単な構造で、閉鎖性水域の富
栄養化した底層水を浄化することができる。
【0060】本発明の請求項11に記載された富栄養化
した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、
所定の放出速度を3cm/sec〜30cm/secと
し、底泥表面から10cm〜50cmの高さで水平方向
に放出するから、必要最小限の放出速度で、周囲の底層
水の巻き込んで短時間で温度差をなくすと同時に、噴出
流の拡散角が小さく底泥中の重金属や堆積物を巻き上げ
ることがなく、透明度を保ちながら富栄養化した底層水
を浄化することができる。
【0061】本発明の請求項12に記載された富栄養化
した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、
熱交換器内における底層水の熱交換のための流動速度
が、表層水と底層水の放出時の温度差を所定の温度差以
内にすることが可能な速度であるから、ディフューザ部
の仕様が所定の温度差解消まで対応可能な能力をもつも
のとして固定された状態でも、底層水の熱交換のための
流動速度を調節することにより、一部コントロールする
ことができる。
【0062】本発明の請求項13に記載された富栄養化
した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置は、
ポンプのモータに電力を供給する風力発電装置及び/ま
たは太陽発電装置が設けられたから、風力発電装置及び
/または太陽発電装置によって電力を賄うことができる
ので省エネルギであり、商用電源のないところでも運転
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における底層水浄化装置
の概略図
【図2】本発明の実施の形態1における底層水浄化装置
の取水部の概略図
【図3】(a)本発明の実施の形態1における底層水浄
化装置のラジエータの破砕斜視図 (b)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置の
ラジエータのジェットポンプ部拡大概略図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における底層水浄
化装置のディフューザ部概略図 (b)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置の
放出用開口の概略図
【図5】本発明の実施の形態1における底層水浄化装置
で測定を行なったときの測定点を示す図
【図6】(a)本発明の実施の形態1における底層水浄
化装置で測定を行なったときの第1水温分布図 (b)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で
測定を行なったときの第2水温分布図
【図7】本発明の実施の形態1における底層水浄化装置
で測定を行なったときのDO濃度の垂直分布図
【図8】(a)本発明の実施の形態1における底層水浄
化装置で測定を行なったときの(NH −N)の第1
経時変化図 (b)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で
測定を行なったときの(PO 3−―P)の第1経時変
化図 (c)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で
測定を行なったときの(D−Fe)の第1経時変化図 (d)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で
測定を行なったときの(D−Mn)の第1経時変化図
【図9】(a)本発明の実施の形態1における底層水浄
化装置で測定を行なったときの比較対象データ付きの
(NH −N)濃度の第2経時変化図 (b)本発明の実施の形態1における底層水浄化装置で
測定を行なったときの比較対象データ付きの(PO
3−―P)濃度の第2経時変化図
【図10】本発明の実施の形態1における底層水浄化装
置で測定を行なったときの電気伝導度図
【図11】従来の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄
化する底層水浄化装置の概略構造図
【符号の説明】
1 底層水浄化装置 2 取水部 3 熱交換器 4 ディフューザ部 5 表層水供給管 21 台船 22 浮体 23 スクリューポンプ 24 風力発電装置 25 太陽電池 25 取付台 26 支持棒 27 ワイヤ 31 熱交換器ボックス 32 底層水吸込み口 33 ガイド板 34 熱交換用パイプ 35 ジェットポンプ部 36 噴出管 37 排出口 41 分配管 42 分岐管 43 放出開口 80 底層水浄化装置 81 吸い込み揚水筒 82 給気管 83 エアチャンバ 84 U字管 85 給水口 86 気泡 87 錘

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閉鎖性水域において底層水より水温の高い
    表層水を取水し、該表層水を表層水供給管によって前記
    閉鎖性水域の底層域へ移送するとともに、前記表層水と
    前記底層水との比重差をなくすため前記表層水と前記底
    層水とをそれぞれ流動させながら熱交換し、冷却された
    表層水を前記底層域内に放出して該表層水の溶存酸素で
    前記底層域を微好気状態にすることを特徴とする富栄養
    化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法。
  2. 【請求項2】前記表層水を前記底層水と熱交換すると
    き、前記底層水を所定の流動速度で流動させ、前記表層
    水と前記底層水の放出時の温度差を所定の温度差以内に
    抑えることを特徴とする請求項1記載の富栄養化した閉
    鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化方法。
  3. 【請求項3】前記冷却された表層水の放出速度を所定の
    放出速度以上にして周囲の底層水を巻き込む流れを誘起
    し、該底層水と前記表層水との混合で放出後に水温の温
    度差をなくすことを特徴とする請求項1または2に記載
    の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄
    化方法。
  4. 【請求項4】前記冷却された表層水の放出速度を底泥が
    巻き上がることのない放出速度に抑えることを特徴とす
    る請求項3記載の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄
    化する底層水浄化方法。
  5. 【請求項5】前記放出速度を3cm/sec〜30cm
    /secとし、底泥表面から10cm〜50cmの高さ
    で水平方向に放出することを特徴とする請求項4記載の
    富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化
    方法。
  6. 【請求項6】閉鎖性水域に配設され、取水口から底層水
    より水温の高い表層水を取水するポンプと、 前記ポンプによって取水された表層水を底層域まで送水
    する表層水供給管と、前記表層水供給管に設けられ、送
    水される表層水と周囲の底層水とをそれぞれ流動させな
    がら熱交換する熱交換器と、 前記熱交換器によって冷却された表層水を放出速度にま
    で減速して前記底層域に放出するディフューザ部を備
    え、 放出された表層水の溶存酸素で前記底層域を微好気状態
    にすることを特徴とする富栄養化した閉鎖性水域の底層
    域を浄化する底層水浄化装置。
  7. 【請求項7】前記熱交換器には、熱交換するための底層
    水を周囲から吸い込んで排出するジェットポンプ部が設
    けられていることを特徴とする請求項6記載の富栄養化
    した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置。
  8. 【請求項8】前記ジェットポンプの1次側には前記ポン
    プが送水する表層水を供給し、該表層水と混合した2次
    側の底層水を前記底層域内に排出することを特徴とする
    請求項7記載の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化
    する底層水浄化装置。
  9. 【請求項9】前記ディフューザ部には複数の放出用開口
    が設けられ、表層水の放出速度を所定の放出速度にする
    ために前記放出用開口の開口面積が設定されていること
    を特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の富栄養化
    した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置。
  10. 【請求項10】前記所定の放出速度が、周囲の底層水を
    巻き込む流れを誘起し、且つ底泥が巻き上げることのな
    い速度であることを特徴とする請求項9記載の富栄養化
    した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置。
  11. 【請求項11】前記所定の放出速度を3cm/sec〜
    30cm/secとし、底泥表面から10cm〜50c
    mの高さで水平方向に放出することを特徴とする請求項
    9記載の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底
    層水浄化装置。
  12. 【請求項12】前記熱交換器内における前記底層水の熱
    交換のための流動速度が、前記表層水と前記底層水の放
    出時の温度差を所定の温度差以内にすることが可能な速
    度であることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに
    記載の富栄養化した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層
    水浄化装置。
  13. 【請求項13】前記ポンプのモータに電力を供給する風
    力発電装置及び/または太陽発電装置が設けられたこと
    を特徴とする請求項6〜12の何れかに記載の富栄養化
    した閉鎖性水域の底層域を浄化する底層水浄化装置。
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