JP2002261129A - 超音波ボンディング装置及び超音波ボンディング方法 - Google Patents

超音波ボンディング装置及び超音波ボンディング方法

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JP2002261129A
JP2002261129A JP2001057759A JP2001057759A JP2002261129A JP 2002261129 A JP2002261129 A JP 2002261129A JP 2001057759 A JP2001057759 A JP 2001057759A JP 2001057759 A JP2001057759 A JP 2001057759A JP 2002261129 A JP2002261129 A JP 2002261129A
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JP2001057759A
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Hidenari Shinozaki
英成 篠崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
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    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボンディング品質を安定させることができる
超音波ボンディング装置及び超音波ボンディング方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 ボンディングツールによってボンディン
グ対象物に荷重と超音波振動を作用させながら被接合面
に圧着するボンディング方法において、ボンディングツ
ールを空中発振させてVbitと振動子に作用する電力
または電流と相関関係を示す振動子駆動特性(特性曲線
L(P)、L(A))を求めるキャリブレーションを随
時行い、求められた振動子駆動特性と予め設定されたボ
ンディング条件により指定される指定電圧に基づいて、
振動子駆動回路に出力される指令電圧を設定する。これ
により、ボンディングツールの温度変動に拘わらず振動
子の駆動電流値を常に一定に保つことができ、ボンディ
ング品質を安定させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリップチップな
どの電子部品や電極接合用ワイヤなどのボンディング対
象物に超音波振動を作用させて被接合面にボンディング
する超音波ボンディング装置及び超音波ボンディング方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品を基板の電極などの被接合面に
ボンディングする方法として、超音波圧接を用いる方法
が知られている。この方法は、電子部品を被接合面に対
して押圧しながら電子部品に超音波振動を与え、接合面
を微小に振動させて摩擦を生じさせることにより接合面
を密着させるものである。この方法に用いられるボンデ
ィングツールは、振動発生源である振動子の振動を電子
部品に伝達させる細長形状の棒体であるホーンを有して
おり、このホーンに備えられた接合作用部によって電子
部品に荷重と振動を作用させながら、電子部品を被接合
面に圧着してボンディングするようになっている。超音
波圧接において安定したボンディング品質を得るために
は、電子部品に当接して振動を伝達する接合作用部にお
ける振動特性を常に一定に保つことが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがボンディング
ツールには、以下に説明するような経時的なインピーダ
ンスの変化によって同一のボンディングツールであって
も、振動特性が一定でないという性質がある。すなわ
ち、振動子を駆動してボンディングツールに振動を付与
しボンディングを行う作業過程においては、作業時間の
経過に伴い振動子の発熱やボンディングステージからの
熱伝達によってボンディングツールの温度が変動する。
そしてこの温度変動によってインピーダンスが変動して
接合作用部における振動特性が安定せず、ボンディング
品質の安定が図れないという問題点があった。
【0004】そこで本発明は、ボンディング品質を安定
させることができる超音波ボンディング装置及び超音波
ボンディング方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の超音波ボ
ンディング装置は、ボンディング対象物に荷重と超音波
振動を作用させながら被接合面に圧着する超音波ボンデ
ィング装置であって、前記ボンディング対象物に当接す
るボンディングツールと、このボンディングツールに超
音波振動を付与する振動子と、この振動子を駆動指令値
に従って駆動する振動子駆動手段と、前記振動子を駆動
してボンディングツールを空中発振させたときに振動子
によって消費される電力値または振動子に流れる電流値
を検出することにより、前記駆動指令値と前記電力値ま
たは電流値との相関関係を示す振動子駆動特性を求める
振動子駆動特性検出手段と、求められた振動子駆動特性
を記憶する振動子駆動特性記憶手段と、この振動子駆動
特性と予め設定されたボンディング条件に基づいて駆動
指令値を設定し前記振動子駆動手段へ出力する駆動指令
手段とを備えた。
【0006】請求項2記載の超音波ボンディング装置
は、請求項1記載の超音波ボンディング装置であって、
前記ボンディング条件に、少なくとも電力値もしくは電
流値のいずれかを含む。
【0007】請求項3記載の超音波ボンディング装置
は、請求項1記載の超音波ボンディング装置であって、
前記駆動指令手段は、ボンディング条件として設定され
た電力または電流で前記振動子を駆動するために必要な
駆動指令値を、前記振動子駆動特性より設定する。
【0008】請求項4記載の超音波ボンディング方法
は、超音波振動を付与する振動子を備えたボンディング
ツールによってボンディング対象物に荷重と超音波振動
を作用させながら被接合面に圧着するボンディング方法
であって、前記振動子を駆動する振動子駆動手段に対し
て出力される駆動指令値を設定するに際し、前記振動子
を駆動してボンディングツールを空中発振させたときに
振動子によって消費される電力値または振動子に流れる
電流値を検出することにより、前記駆動指令値と前記電
力値または電流値との相関関係を示す振動子駆動特性を
求め、求められた振動子駆動特性と予め設定されたボン
ディング条件に基づいて駆動指令値を設定する。
【0009】請求項5記載の超音波ボンディング方法
は、請求項4記載の超音波ボンディング方法であって、
前記ボンディング条件に、少なくとも電力値もしくは電
流値のいずれかを含む。
【0010】請求項6記載の超音波ボンディング方法
は、超音波振動を付与する振動子を備えたボンディング
ツールによってボンディング対象物に荷重と超音波振動
を作用させながら被接合面に圧着するボンディング方法
であって、前記振動子を駆動してボンディングツールを
空中発振させたときに振動子によって消費される電力値
または振動子に流れる電流値を検出することにより前記
駆動指令値と前記電力値または電流値との相関関係を示
す振動子駆動特性を求めて記憶させておき、前記振動子
を駆動する振動子駆動手段に対して出力される駆動指令
値を設定するに際し、ボンディング条件によって与えら
れる指定電流値に対応する駆動指令値を前記記憶された
振動子駆動特性より求める工程と、求められた駆動指令
値にて振動子を駆動して前記ボンディングツールに空中
発振を行わせる工程と、空中発振時における振動子の電
流と前記指定電流との電流差を求める工程と、この電流
差と前記記憶された振動子駆動特性に基づいて前記指定
電流に対応する駆動指令値を求める工程とを含む駆動指
令値補正処理を行う。
【0011】請求項7記載の超音波ボンディング方法
は、請求項6記載の超音波ボンディング方法であって、
前記ボンディング条件に、少なくとも電力値もしくは電
流値のいずれかを含む。
【0012】本発明によれば、振動子を駆動する振動子
駆動手段に対して出力される駆動指令値を設定するに際
し、ボンディングツールを空中発振させて振動子駆動特
性を求め、求められた振動子駆動特性と予め設定された
ボンディング条件に基づいて振動子駆動手段へ出力され
る駆動指令値を設定することにより、ボンディングツー
ルの温度変動に拘わらず振動子の駆動電流値を常に一定
に保つことができ、ボンディングツールの振動を安定さ
せてボンディング品質を安定させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の超音
波ボンディング装置の構成を示すブロック図、図2は本
発明の一実施の形態の超音波ボンディング装置の制御部
の機能ブロック図、図3は本発明の一実施の形態の超音
波ボンディング装置の振動子駆動特性を示すグラフ、図
4は本発明の一実施の形態の超音波ボンディング装置の
ボンディング条件を示す図、図5は本発明の一実施の形
態の超音波ボンディング方法におけるキャリブレーショ
ン処理のフロー図、図6は本発明の一実施の形態の超音
波ボンディング方法における自動生産のフロー図、図7
は本発明の一実施の形態の超音波ボンディング方法にお
ける簡易キャリブレーションの説明図である。
【0014】まず図1を参照して超音波ボンディング装
置の構成を説明する。図1においてボンディングステー
ジ1上にはワーク2が載置されている。ボンディングス
テージ1はボンディング対象物である電子部品3が圧着
されるワーク2を保持するとともに、内蔵したヒータ1
aによってワーク2を加熱する。ボンディングステージ
1の上方にはボンディング機構4が配設されている。
【0015】ボンディング機構4は、昇降機構部9によ
って昇降する昇降ブロック8に、ボンディングツール7
を保持させた構造となっており、ボンディングツール7
は横方向に細長形状のホーン5の端部に振動子6を装着
して構成されている。ホーン5の中央部下面には、下方
に突出した接合作用部5aが設けられており、電子部品
3は接合作用部5aによって吸着保持される。
【0016】振動子6を駆動することにより、ホーン5
には超音波の縦振動が付与され、接合作用部5aを介し
て、電子部品3に超音波振動が伝達される。ホーン5
は、振動子6によって生じる定在波振動の節に相当する
位置を、保持部材8aによって両持ち支持されており、
ホーン5に誘起された振動が昇降ブロック8に伝達され
ることによるロスを極力防止するようになっている。
【0017】接合作用部5aに電子部品3を吸着保持さ
せた状態で、昇降機構部9を駆動することによりボンデ
ィングツール7は下降し、電子部品3はワーク2の電極
2aに対して所定荷重で押圧される。そしてこの状態で
振動子6を駆動することにより、電子部品3には超音波
振動が伝達され、これにより電子部品3は荷重と振動に
よって被接合面であるワーク2の電極2aに圧着され
る。
【0018】次に制御系について説明する。機構駆動部
10は制御部13からの指令に従って昇降機構部9を駆
動する。振動子駆動回路11は振動子6に超音波振動を
発生させるドライバであり、D/A変換部11a、発振
回路11bおよびアンプ11cを備えている。制御部1
3から送られる駆動指令値としての指令電圧Vbit
(電圧値と対応したデジタル値)は、D/A変換部11
aによってD/A変換され、発振回路11bは変換され
たアナログ電圧にしたがって所定の周波数・振幅の駆動
波形を発生する。この駆動波形はアンプ11cによって
増幅され、振動子6に送られる。これにより、振動子6
は所定周波数・振幅の超音波振動を発生する。振動子駆
動回路11は、振動子6を駆動指令値に従って駆動する
振動子駆動手段となっている。
【0019】振動子6には電圧・電流検出回路12が接
続されている。電圧・電流検出回路12は、実効値変換
部12a,12b、A/D変換部12c,12dを備え
ており、振動子6を駆動する際の電圧v、電流iを検出
し、それぞれ実効値変換部12a,12bによって実効
値に変換した後に、A/D変換部12c,12dによっ
てA/D変換することにより、振動子6に作用する電圧
Vm、電流Imが検出される。検出値は制御部13に伝
達される。
【0020】表示部14はCRTなどの表示パネルであ
り、後述するボンディング条件のデータの表示や、デー
タ入力時、操作時の案内画面を表示する。操作・入力部
15はキーボードやマウスなどの入力手段であり、操作
コマンド入力やデータ入力を行う。
【0021】次に図2を参照して制御部13の機能につ
いて説明する。駆動電圧出力部16は、駆動指令値とし
ての指令電圧Vbitを振動子駆動回路11に対して出
力する。この指令電圧Vbitは、以下に示す2種類の
態様で出力される。まず通常のボンディング時には、指
令電圧記憶部17に記憶された指令電圧を出力する。こ
こで、指令電圧Vbitの値は、後述するように電力指
定モードの場合と電流指定モードの場合で異った値とな
る。電力指定モード、電流指定モードは、ボンディング
条件を規定するデータにおいて、振動子6に作用して消
費される電力を指定するか、あるいは振動子6に流れる
電流を指定するかの区別によって決定され、いずれかを
選択することが可能となっている。また後述するキャリ
ブレーション処理時には、駆動電圧出力部16は所定時
間間隔で指令電圧Vbitを所定値づつ変化させながら
出力する。
【0022】指令電圧記憶部17は、指令電圧設定部2
0によって設定された指令電圧を記憶する。振動子駆動
特性検出部18は、電圧・電流検出回路12によって検
出された電圧Vm、電流Imに基づいて、振動子6によ
って消費される電力値や振動子6に流れる電流値を求
め、これらの値と駆動指令値としての指令電圧Vbit
との相関関係を示す振動子駆動特性を検出する。すなわ
ち、前述の電圧・電流検出回路12および振動子駆動特
性検出部18は、振動子6を駆動してボンディングツー
ル7に超音波振動を付与する際に振動子6によって消費
される電力値または振動子6に流れる電流値を検出する
ことにより振動子6の振動子駆動特性を求める振動子駆
動特性検出手段となっている。検出された振動子駆動特
性は、振動子駆動特性記憶部19に記憶される。
【0023】指令電圧設定部20は、この振動子駆動特
性記憶部19に記憶された振動子駆動特性とボンディン
グ条件記憶部21に記憶されたボンディング条件に基づ
いて、駆動指令値としての指令電圧を設定する。したが
って、指令電圧設定部20、指令電圧記憶部17,駆動
電圧出力部16は、振動子駆動特性と予め設定されたボ
ンディング条件に基づいて駆動指令値を設定し、振動子
駆動手段へ出力する駆動指令手段となっている。
【0024】ここで振動子駆動特性について、図3を参
照して説明する。図3(a)は、上述の振動子駆動特性
をグラフ化したものであり、Vbit(横軸)を変化さ
せたときの、電力〔W〕または電流〔mA〕(縦軸)の
変化をそれぞれ特性曲線L(P)、L(A)によって示
している。この振動子駆動特性はボンディングツール7
に固有の特性であり、個々に振動子駆動特性記憶部19
に記憶される。
【0025】そして後述するボンディング条件によっ
て、ボンディング作業時における指定電流eまたは指令
電力Eが指定されたならば、当該ボンディングツールに
固有の振動子駆動特性に基づいて、指定電流eまたは指
令電力Eに対応する指令電圧(Vbit)eまたは(V
bit)Eが求められ、これらの(Vbit)eまたは
(Vbit)Eが、指令電圧として振動子駆動回路11
へ出力される。なおボンディング条件については、前述
のように電力指定モード、電流指定モードが選択できる
ようになっているため、本実施の形態では振動子駆動特
性についても図3(a)に示すように、2種類の特性曲
線L(P)、L(A)を振動子駆動特性記憶部19に登
録するようにしている。
【0026】ところで、このような振動子駆動特性は個
々のボンディングツールに固有ではあるものの、経時的
には常に不変ではなく、ボンディングツールの温度条件
によって変動する性質を有している。例えば図3(b)
に示すように、電流についての特性曲線L(A)が振動
子駆動特性として登録されており、ボンディング条件に
よって指定電流eが指定された場合には、(Vbit)
eが指令電圧として求められる。
【0027】しかしながら、特性曲線L(A)は登録時
点における振動子駆動特性を示すものであり、作業継続
中にボンディングツール7の温度が上昇したような場合
には、その時点における正しい振動子駆動特性は、破線
で示す特性曲線L’(A)に変化する。そしてこの状態
で既登録の特性曲線L(A)に基づいて求められた指令
電圧(Vbit)eによって振動子6を駆動すると、実
際には振動子6にはボンディング条件による指定電流e
と異なる値の電流e’が流れ、目標としたボンディング
条件が実現されない結果となる。このような不具合を解
消するため、本実施の形態においては、後述するように
振動子駆動特性のキャリブレーションを随時行って、経
時変化による上記誤差を解消するようにしている。
【0028】ここでボンディング条件について、図4を
参照して説明する。電子部品3をワーク2に荷重と超音
波振動により圧着する超音波ボンディングにおいては、
電子部品3をワーク2に当接させて押圧を継続する過程
で、電子部品3をワーク2に押圧する荷重と、超音波振
動の強さを規定するUSパワーとを、所定のパターンに
従って制御する必要がある。ボンディング条件はこのよ
うな荷重とUSパワーのパターンを規定するものであ
る。
【0029】図4(a)に示すように、荷重について
は、時間の経過順に設定される区間21、各区間の継続
時間22および当該区間における荷重23がデータテー
ブル型式で与えられる。同様にUSパワーについても、
各区間24ごとに時間25、USパワーの値26が規定
される。図4(b)はこれらのボンディング条件をグラ
フで示すものであり、荷重、USパワー共に時間の経過
に従ってステップ状に変化する。
【0030】なおUSパワーの指定においては、上述の
ように電力指定モードと電流指定モードの選択が可能と
なっており、図4(a)に示すように電力指定モードの
場合には〔w〕単位で(USパワーE1,E2,E
3)、電流指定モードの場合には〔mA〕単位で(US
パワーe1,e2,e3)、データが入力される。そし
て指令電圧設定部20においては、これらのE1、E2
・・、e1、e2・・にそれぞれ対応した(Vbit)
E1、(Vbit)E2・・、(Vbit)e1、(V
bit)e2・・が、振動子駆動特性より求められる。
【0031】次に図5を参照して、振動子6の駆動時の
指令電圧を適正値に設定するために行われるキャリブレ
ーション処理について説明する。ボンディングツール7
のインピーダンスは、温度の変動に伴って変化する性質
があり、振動子6を駆動することによる発熱、ボンディ
ングステージ1のヒータ1aによる加熱などによってボ
ンディングツール7の温度が変化すると、前述のように
指令電圧Vbitが一定であっても実際に振動子6に流
れる電流は変化する。このキャリブレーションは、ボン
ディングツール7が押圧状態になく空中に停止した状態
で振動子6を実際に駆動して駆動特性をその都度実測に
よって求め、実測結果に基づいて指令電圧Vbitの設
定を行うことにより、振動子6に流れる電流を一定に保
つものである。
【0032】図5において、まずボンディングツール7
を空中発振可能な位置に移動させる(ST1)。次いで
Vbitを初期値に設定する(ST2)。このキャリブ
レーションは任意の範囲を対象として行うことができる
ことから、ここでは実際に使用される実用条件に基づい
て必要なキャリブレーション対象範囲を設定し、この範
囲の下限値を初期値とする。この後振動子駆動回路11
によって振動子6を駆動し、ボンディングツール7によ
って空中発振を行う(ST3)。そしてこのときの電流
Im、電圧Vmを測定し(ST4)、これらの測定値
(Vm,Im)から電力を算出する(ST5)。測定さ
れた電流と算出された電力は、振動子駆動特性記憶部1
9に記憶される(ST6)。
【0033】この計測は図7(a)に示すようにΔVき
ざみで複数回反復して行われ、所定の範囲について計測
が完了したか否かが判断される(ST7)。そして計測
完了であれば、この計測結果に基づいて指令電圧設定が
行われる(ST9)。また(ST7)において未完了で
あれば、Vbitを(Vbit+ΔV)に置き換えて
(ST8)、(ST3)以降の計測ステップを反復す
る。
【0034】このキャリブレーションにより、図7
(a)に示すようにΔVきざみで電流Imの計測データ
点Dが複数求められ、これらの計測データ点Dを結んだ
曲線が、当該時点における指令電圧Vbitと電流Im
との正しい相関関係を示す振動子駆動特性として求めら
れる。ここでは、電流指定モードが指定されて、振動子
駆動特性として指令電圧Vbitと電流Imとの相関関
係を用いる例を示しているが、電力指定モードの場合に
は、振動子駆動特性として指令電圧Vbitと計算によ
って求められた電力との相関関係が用いられる。
【0035】すなわち上記キャリブレーション処理は、
振動子駆動回路11に対して出力される駆動指令値とし
ての指令電圧を設定するに際し、振動子6を駆動してボ
ンディングツール7を空中発振させた時に振動子6によ
って消費される電力値または振動子に流れる電流値を検
出することにより振動子駆動特性を求め、求められた振
動子駆動特性と予め設定されたボンディング条件に基づ
いて駆動指令値を設定するものである。
【0036】このキャリブレーション処理は、ボンディ
ング作業開始前または作業中のいずれのタイミングにお
いても行うことができ、ボンディング作業過程において
随時キャリブレーション処理を実行することにより、図
4に示すボンディング条件に忠実な指令電圧設定を適正
に行うことができ、ボンディングツール7の温度条件に
関係なく適正な指令電圧に基づいて振動子6を駆動する
ことが可能となっている。
【0037】次に図6、図7を参照して自動生産中に随
時行われる簡易キャリブレーションについて説明する。
図6において、まずボンディング開始に先立って図4に
示すキャリブレーション処理が実行される(ST1)。
これにより、図7(a)に示す振動子駆動特性が求めら
れる。次いでボンディング作業が実行され(ST1
2)、ワーク2がボンディングステージ1上に搬送され
る(ST13)。この後簡易キャリブレーションが実行
される。まず図7(b)に示すように振動子駆動特性記
憶部19に登録済の振動子駆動特性より、指定電流eに
対する指令電圧(Vbit)eを求めて、指令電圧記憶
部17に記憶する(ST14)。
【0038】次に指令電圧(Vbit)eで空中発振を
行う(ST15)。そして図7(c)に示すように、指
定電流eと測定した電流Im(計測データ点Dに対応す
る電流値)との差Δeを求める(ST16)。次いで求
められたΔeが予め設定された許容範囲内にあるか否か
を判断する(ST17)。ここで許容範囲内であれば
(ST12)に戻りボンディング作業を継続する。
【0039】また(ST17)にてΔeが許容範囲外で
あれば、登録済の振動子駆動特性よりΔeに応じて指定
電流eが得られると予想される(Vbit)e’を計算
し、指令電圧記憶部17の(Vbit)eに上書きする
(ST18)。すなわち図7(d)に示すように計測デ
ータ点D’を通り計測データ点D’の近傍で登録済の特
性曲線Lに平行する曲線L’を近似的に求め、指定電流
eに対応する指令電圧を(Vbit)e’として求め
る。そして(ST15)に戻り、上書きされた(Vbi
t)eで再び空中発振を行い、Δeを求めて同様の判断
を行う。この処理は、(ST17)においてΔeが許容
範囲内になるまで反復される。
【0040】すなわち上記簡易キャリブレーション処理
は、駆動指令値としての指令電圧と電力値または電流値
との相関関係を示す振動子駆動特性を求めて記憶させて
おき、ボンディング作業過程において指令電圧を設定す
るに際し、ボンディング条件によって与えられる指定電
流eに対応する指令電圧を記憶された振動子駆動特性よ
り求める工程と、求められた指令電圧にて振動子6を駆
動してボンディングツール7に空中発振を行わせる工程
と、空中発振時における振動子6の電流と指定電流eと
の電流差Δeを求める工程と、この電流差Δeと記憶さ
れた振動子駆動特性に基づいて指定電流eに対応する指
令電圧を求める工程とを含む駆動指令値補正処理を行う
ものである。これにより、経時変化によるボンディング
ツール7のインピーダンスの変動に関係なく、常に適正
な指定電流eで振動子6を駆動することができる。
【0041】なお本実施の形態では、半導体チップを基
板に超音波振動によってボンディングする例を示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばワ
イヤを基板や半導体チップの電極にボンディングするワ
イヤボンディングを対象としたものであってもよい。こ
の場合には、ワイヤを導くキャピラリツールに振動を伝
達するホーン部材に装着された超音波振動子の駆動につ
いて本発明が適用される。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、振動子を駆動する振動
子駆動手段に対して出力される駆動指令値を設定するに
際し、振動子を駆動してボンディングツールを空中発振
させることにより振動子によって消費される電力値また
は電流値を検出して振動子駆動特性を求め、求められた
振動子駆動特性と予め設定されたボンディング条件に基
づいて振動子駆動手段へ出力される駆動指令値を設定す
るようにしたので、ボンディングツールの温度変動に拘
わらず振動子の駆動電流値を常に一定に保つことがで
き、ボンディングツールの振動を安定させてボンディン
グ品質を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング装
置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング装
置の制御部の機能ブロック図
【図3】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング装
置の振動子駆動特性を示すグラフ
【図4】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング装
置のボンディング条件を示す図
【図5】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング方
法におけるキャリブレーション処理のフロー図
【図6】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング方
法における自動生産のフロー図
【図7】本発明の一実施の形態の超音波ボンディング方
法における簡易キャリブレーションの説明図
【符号の説明】
2 ワーク 3 電子部品 6 振動子 7 ボンディングツール 11 振動子駆動回路 12 電圧・電流検出回路 13 制御部 16 駆動電圧出力部 17 指令電圧記憶部 18 振動子駆動特性検出部 19 振動子駆動特性記憶部 20 指令電圧設定部 21 ボンディング条件記憶部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボンディング対象物に荷重と超音波振動を
    作用させながら被接合面に圧着する超音波ボンディング
    装置であって、前記ボンディング対象物に当接するボン
    ディングツールと、このボンディングツールに超音波振
    動を付与する振動子と、この振動子を駆動指令値に従っ
    て駆動する振動子駆動手段と、前記振動子を駆動してボ
    ンディングツールを空中発振させたときに振動子によっ
    て消費される電力値または振動子に流れる電流値を検出
    することにより、前記駆動指令値と前記電力値または電
    流値との相関関係を示す振動子駆動特性を求める振動子
    駆動特性検出手段と、求められた振動子駆動特性を記憶
    する振動子駆動特性記憶手段と、この振動子駆動特性と
    予め設定されたボンディング条件に基づいて駆動指令値
    を設定し前記振動子駆動手段へ出力する駆動指令手段と
    を備えたことを特徴とする超音波ボンディング装置。
  2. 【請求項2】前記ボンディング条件に、少なくとも電力
    値もしくは電流値のいずれかを含むことを特徴とする請
    求項1記載の超音波ボンディング装置。
  3. 【請求項3】前記駆動指令手段は、ボンディング条件と
    して設定された電力または電流で前記振動子を駆動する
    ために必要な駆動指令値を、前記振動子駆動特性より設
    定することを特徴とする請求項1記載の超音波ボンディ
    ング装置。
  4. 【請求項4】超音波振動を付与する振動子を備えたボン
    ディングツールによってボンディング対象物に荷重と超
    音波振動を作用させながら被接合面に圧着するボンディ
    ング方法であって、前記振動子を駆動する振動子駆動手
    段に対して出力される駆動指令値を設定するに際し、前
    記振動子を駆動してボンディングツールを空中発振させ
    たときに振動子によって消費される電力値または振動子
    に流れる電流値を検出することにより、前記駆動指令値
    と前記電力値または電流値との相関関係を示す振動子駆
    動特性を求め、求められた振動子駆動特性と予め設定さ
    れたボンディング条件に基づいて駆動指令値を設定する
    ことを特徴とする超音波ボンディング方法。
  5. 【請求項5】前記ボンディング条件に、少なくとも電力
    値もしくは電流値のいずれかを含むことを特徴とする請
    求項4記載の超音波ボンディング方法。
  6. 【請求項6】超音波振動を付与する振動子を備えたボン
    ディングツールによってボンディング対象物に荷重と超
    音波振動を作用させながら被接合面に圧着するボンディ
    ング方法であって、前記振動子を駆動してボンディング
    ツールを空中発振させたときに振動子によって消費され
    る電力値または振動子に流れる電流値を検出することに
    より前記駆動指令値と前記電力値または電流値との相関
    関係を示す振動子駆動特性を求めて記憶させておき、前
    記振動子を駆動する振動子駆動手段に対して出力される
    駆動指令値を設定するに際し、ボンディング条件によっ
    て与えられる指定電流値に対応する駆動指令値を前記記
    憶された振動子駆動特性より求める工程と、求められた
    駆動指令値にて振動子を駆動して前記ボンディングツー
    ルに空中発振を行わせる工程と、空中発振時における振
    動子の電流と前記指定電流との電流差を求める工程と、
    この電流差と前記記憶された振動子駆動特性に基づいて
    前記指定電流に対応する駆動指令値を求める工程とを含
    む駆動指令値補正処理を行うことを特徴とする超音波ボ
    ンディング方法。
  7. 【請求項7】前記ボンディング条件に、少なくとも電力
    値もしくは電流値のいずれかを含むことを特徴とする請
    求項6記載の超音波ボンディング方法。
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